取扱説明書② - NTT エレクトロニクス

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130 Pages

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取扱説明書② - NTT エレクトロニクス | Manualzz

i

「ATMルータ」

ΩExpress-25R3

取扱説明書

型番 NLH0387

NTTエレクトロニクス(株)

ii

iii

製品サポートについて

万一故障した場合は,保証期間中(お買い上げ後 1 年間)に限り無償修理を行ないます.保

証書の保証規定に従って,御連絡願います.

製品の内容についてのお問い合わせは,第 5 章を参照して下さい.

iv

•本書の記載内容の一部あるいは全部を無断で転載しないで下さい.

•本書の記載内容は予告なく変更することがあります.

•本製品を使用した結果発生する可能性のある情報等の損失については,当社では責任

を負えないことを予めお断りしておきます.

* イーサネット(Ethernet)は富士ゼロックス社の登録商標です.

* Windowsは米国Microsoft社の登録商標です.

* ATMメガリンクサービス,ATMシェアリンクサービス,メガデータネッツ

Arcstar IP-VPNは,NTTの登録商標です.

* XePhion は NTT-ME の登録商標です.

* AQStage IP-VPN は NTT-Neomeit の登録商標です.

v

まえがき

乱のない場合,以下では単に「ルータ」と呼びます).ご使用の前に必ず取扱上の注意事項をお

読み下さい.TCP/IPやATMネットワークの運用管理については,初歩的な知識を想定していま

す.これらの一般的なネットワークの運用管理については,類書を御参考下さい.ATM専用線

等(NTTのATMメガリンクサービス,ATMシェアリンクサービス,メガデータネッツや,NTT

コミュニケーションズのArcstar IP-VPN,NTT-MEのXePhion,NTT-NeomeitのAQStage IP-VPN

サービスなど)との接続については,その提供業者との契約事項に従って下さい.

取扱上の注意事項

動作環境条件は常温・常湿で,結露しない環境でお使い下さい.

長期間使用しない場合は,商用電源から切り離し,屋内環境に保管して下さい.

コンフィグレーション設定を行なう場合,アルファベッドの大文字と小文字を区別してい

ますので,入力する場合には間違わないように注意して下さい.

スーパパスワード(S-PWORD)を変更すると,EEPROMに書込まれ,工場出荷時の初期

値は消されてしまい,元に戻す手段はありません.“スーパパスワード”を忘れることのない

ように管理をお願いします.

本体のリセットは,電源を再立ち上げすることにより行ないます.ルータの設定変更を行

なった場合はexitコマンドを入力することで電源の再立ち上げと同じようにリセットされ

ます。

本装置をご使用になる場合,接地端子付き3ピン電源コンセントへ直接本体の電源端子を接

続することでGNDを確保して下さい.

この装置は,第一種情報処理装置(商工業地域において使用されるべき情報処理装置)で

商工業地域での電波障害防止を目的とした情報処理装置等電波障害自主規制協議会(VCCI)

基準に適合しております.従って,住宅地域またはその隣接した地域で使用すると,ラジ

オ,テレビジョン受信機等に受信障害を与えることがあります.

取扱説明書に従って正しい取扱をして下さい.

vi

認定等についての事項

本製品は,電気通信端末機器審査協会(JATE)ならびに情報処理装置等電波障害自主規制協

議会(VCCI)への認定・試験に関しては,下記のとおりです.

JATEについては,25M ATM専用線へ接続する端末として認定されています.

(認定番号:L01-0074)

:装置本体の下面に記載されています.

VCCIについては,第一種情報処理装置(VCCI Class A)に合格しています.

本装置を廃棄する場合の注意事項

本装置を何らかの理由により廃棄する場合には,関係法令に従って下さい.

vii

目次

1.1 本体概観図ならびに端子・スイッチ・表示部分の名称

1.2 各部名称と機能

1.3 電源投入

1.4 初期状態

1.5 ファームウェアのバージョンアップ方法

1.5.1 LAN側からのバージョンアップ方法

1.5.2 WAN側からのバージョンアップ方法

第2章 コンフィグレーション設定

1

2

2

3

3

3

5

9

2.1 はじめに

2.2 設定項目

2.3 コマンドの説明

2.3.1 記号説明

2.3.2 パスワードの入力

2.3.3 パスワードの変更

2.3.4 ヘルプ機能

2.3.5 バージョン表示

2.3.6 コンフィグレーションのリスト表示

2.3.7 オートログアウトの設定

2.3.8 ネットワークインタフェースの定義

2.3.9 イーサネットインタフェース動作モードの設定

2.3.10 IPスタティックルーティング情報の定義

2.3.11 IPダイナミックルーティング機能(RIP)の設定と表示

2.3.12 シェーピング情報の設定と表示

2.3.13 VCプライオリティの設定と表示

2.3.14 NATの設定

2.3.15 フィルタリング情報の設定

2.3.16 Precedence処理機能

2.3.17 Proxy

2.3.18 IPルーティングテーブルの表示

2.3.19 MTU設定(フラグメンテーション機能)

2.3.20 MSS設定

2.3.21 TTL減算方法の指定

2.3.22 DHCPサーバ機能

2.3.23 DHCPリレーエージェント機能

2.3.24 SNMP機能

2.3.26 Telnet

2.3.27 Pingの送出

44

46

47

52

53

55

2.3.29 Broadcastコマンド

55

56

56

2.3.31 MACアドレスの表示

2.3.32 設定内容のクリア

57

57

2.3.33 コマンド入力受付モードからパスワード入力受付モードへの切替 57

2.3.34 設定情報の保存とリスタート 57

9

11

14

14

15

16

16

16

16

17

17

19

19

21

22

24

27

30

33

36

39

40

42

43

viii

2.3.35 Show

2.3.36 Restartコマンド

2.3.37 Show

2.3.39 Show

58

58

58

58

58

3.1 SNMP

3.2 MIB

59

60

63

65

4.1 諸元

4.2 ハードウェア機能ブロック

4.2.1 機能ブロック概要

4.2.2 ATM部

4.2.3 プロトコル変換部

4.2.4 シリアルインタフェース部

4.2.5 イーサネット部

4.2.6 ハードウェア仕様

4.2.7 端子収容

65

67

67

68

68

68

69

69

69

第5章 製品内容についてのお問い合わせ 71

問い合わせ先 71

71

71

付録A 設定例

付録 B コマンド一覧

73

A.1 ATMクロスケーブルによる対向接続 73

A.2 ATM専用線サービスによる2拠点LAN間接続 75

A.3 ATM専用線サービスによる3拠点LAN間接続(スター型接続) 77

A.4 ATM専用線サービスによる3拠点LAN間接続(リング型接続) 80

A.5 デフォルトルートの利用 83

A.6 NATの利用(Internet接続) 85

87

A.8 VCプライオリティ設定によるサービス利用例

A.9 VPシェーパとVCシェーパを組合わせたサービス利用例

A.10 CUGサービスを適用した音声・データ統合ネットワーク

A.12 RIPを利用した予備系切替

89

93

96

98

101

103

105

109 付録 C help+コマンドのリスト一覧

索引 119

1

第 1 章 本体説明

1.1 本体概観図ならびに端子・スイッチ・表示部分の名称

ルータ本体の前面と背面の概観図ならびにそれらのコネクタ,端子,スイッチ,表示部分等の

名称を,各々,図1.1.1,図1.1.2に示します.

LED

Ω

Express-25R3

POWER Tx Rx Check Tx Rx Status

○ ○ ○ ○ ○ ○

ATM-25 10BASE-T

ATM-25 Router

図1.1.1: 前面概観図

DTE/DCE 切替スイッチ ATM-25 コネクタ

MDI MDI-X

Ω

Express-25R3

10BASE-T ATM-25 CONSOLE

10 BASE-T コネクタ

○ ○

ATM-25 Router

RS232C コネクタ

図 1.1.2: 背面概観図

AC インレット

O N

OFF

電源スイッチ

2

第 1 章 本体説明

1.2 各部名称と機能

表1.2.1に各部の名称と機能を示します.

表1.2.1: 名称と機能

名称 パネル表示

POWER

機能

電源ON時に点灯します(緑).

ATMインタフェースで送信するセルが有効セルであ

ATM Tx

LED

ATM Rx

Check

Ether Tx

ATMインタフェースの受信セルが有効セルである場

合点灯します(緑).

ATM回線から未定義のVPI/VCIセルを受信したときあ

るいは同期外れが生じたとき1秒間点灯します(赤).

イーサネットインタフェースがリンクアップするこ

ととATM回線に有効なセルを受信したことが同時に

成立した場合に点灯します(緑).

イーサネットインタフェースがパケットを送信した

イーサネットインタフェースがパケットを受信した

Ether Rx

・通信可能状態になった時に点灯します(緑).

Status

・工場出荷設定モード書換時に点灯します(赤⇒緑).

電源スイッチ

10 BASE-Tコネクタ

切替スイッチ

– 電源のON/OFFを行ないます.

10BASE-T イーサネット規格10 Base-T接続用コネクタです.

ATM-25

DTE,DCE切替スイッチです.MDI側にするとDCE

(Normal: ハブ接続)接続になります.

25Mbps ATMネットワーク接続用コネクタです. ATM-25コネクタ

RS232Cコネクタ CONSOLE

RS232Cのシリアル端末を接続するためのコネクタで

す.初期設定,設定変更時に使用します.

本装置で電源投入時あるいはATMケーブルを挿抜する時Checkランプが1秒ほど点灯する場

合がありますが,装置が異常動作しているのではありません.ATM回線から不当なセル(定義

されていない番号のセル)を受信した場合に1秒間点灯させるようにしています.なお,電源投

入あるいはリスタート後またはATM回線側へ2秒以上ユーザ情報が送出されない場合にアイド

ルセルを送信します.

1.3 電源投入

電源端子を商用電源(交流100V)に接続し,装置背面の電源スイッチをONにすると,装置

は自己チェックを行ないながら立上り,Statusランプが点灯することで初期状態となります。

初期状態に至るまで約10秒を要します。

1.4 初期状態 3

1.4 初期状態

本装置は出荷時,下記のように設定されています.clrコマンドを実行した場合にも下記の設

定に戻ります(2章参照のこと).

interface ether ip_address=192.168.254.254/24

また,切替スイッチは MDI 側に設定しています.

1.5 ファームウェアのバージョンアップ方法

1.5.1 LAN 側からのバージョンアップ方法

ファームウェアはルータの FLASH Memory へ書き込むことで行われます.ファームウェアに

ついてはメイルなどの手段によりお配りします.新しいファームウェアがフロッピーディスクに

収められている場合を例にパソコンからバージョンアップする手順についてご説明します.

【書き込みプログラムの起動】

製品に付属のフロッピーディスクに収められている tcpdwl.exe をハードディスクあるいはフ

ロッピーディスクにコピーし,起動して下さい.図 1.5.1.1 のようなダイアログボックスが現れ

ます.

tcpdwl.exe は Windows95/98/98SE/2000ME/2000/XP で動作することを確認しています.

TCP・IP によるセッションが張られ

るためタイムアウトが発生しない

ようになるべく速やかに処理を進

めて下さい.

図 1.5.1.1: TCP ダウンローダーのダイアログボックス

パソコンからルータにイーサネットで接続(ping で応答が返る)されている環境を構築して

頂ければ,上図のダイアログボックスのホスト名(赤い印の場所)または IP アドレスの中に IP

アドレスを入力し,ダウンロード開始をマウスでクリックして下さい.

4

第 1 章 本体説明

【ファームウェアの指定】

拡張子が img であるファームウェア(Aplrom.img)の入ったフロッピーディスクを選択する

と図 1.5.1.2 のように表示されます.マウスでファイル名をクリックすると,ファイル名(N)(赤

い印の場所)に選択したファイル名が表示されるので,ファイル名を確認して頂き,開くのボタ

ンをクリックして下さい.

図 1.5.1.2:ファームウェアの選択画面

【注意】 拡張子が img ではない,例えば,zip ファイルとして圧

縮されたファイルを選択して実行していくと,ルータとして動作

させる基本システムがなくなってしまいます.拡張子を必ず確認

して下さい.

図 1.5.1.3 のような確認の表示が出たら,OK をクリックして下さい.

【注意】 この確認表示が出てしまった

場合には,ATM ルータはダウンロードモ

ードになっています.キャンセルした場

合には ATM ルータの電源を入れ直すか,

再度,tcpdwl.exe を立ち上げてバージョ

ンアップして下さい.

図 1.5.1.3 更新確認の画面

【ダウンロードの完了】

ルータにファームウェアのダウンロードが完了すると,図 1.5.1.4 のダイアログボックスに続

いて,図 1.5.1.5 のように完了通知確認が出ます.正常にダウンロードしたので OK をクリック

して下さい.正常に終了しない場合にはアラームが出ますので,最初からやり直して下さい.

1 .5 ファームウェアのバージョンアップ方法 5

【注意】 ダウンロード実行中

に ATM ルータの電源を落とし

てしまうとファームウェアがな

い状態となり ATM ルータとし

ての動作ができません.途中で

正 常 終 了 し な い 場 合 で も再 度 tcpdwl.exe を実行してバージョ

ンアップが正常に完了するよう

にして下さい.

誤って,ATM ルータの電源を

切ってしまった場合は,設定し

たイーサネットの IP アドレスを

明記して弊社まで送り返して下

さい.

図 1.5.1.4: TCP ダウンローダーのダイアログボックス

図 1.5.1.5:完了通知確認の画面

【ルータの初期化確認】

ダウンロードが完了するとダウンロードされたファームウェアにより自動的にルータは立ち

上がります,本当にバージョンアップされたかを確認したい場合には,ver コマンドでファーム

ウェアのバージョンを確認できます.

1.5.2 WAN 側からのバージョンアップ方法

インターネット接続の場合,不正なアクセスがありうることから,パスワードによるログイン

を要求するとともに,通常は安全のために WAN 側からのバージョンアップをできないように設

定しておいて下さい.

【基本的な処理の流れ】

① バージョンアップに使用する ATM 回線の上り・下りの番号を決めます(設定機器からのパケ

ットが送られて,戻ってくることが必要です).次に遠隔地からルータに telnet でログイン

下が 1 番の回線を選定した場合.).

6

第 1 章 本体説明

atmdownload atm_u_1 atm_d_1 は1つになります【バージョンアップする場合

の IP アドレス設定】をお読み下さい.

② バージョンアップを実行するために,次のコマンドを入力すると telnet のセッションが自動

atmdownload go

③ バージョンアップ用の TCP ダウンローダを起動し,ルータに接続し,変更したいファームウ

ェアでのバージョンアップを行います.

④ バージョンアップが終わった後,再度,ルータに telnet でログインし,atmdownload の設

定を削除することで,WAN 側からのバージョンアップできないように設定します.

atmdownload delete

ここで,①の操作を行った時点で WAN 側からのファームウェアバージョンアップが可能な

(LAN 側からのバージョンアップはできない)状態になっていることに注意して下さい.

【コマンドの説明】

[ コマンド名 ]

atmdownload – WAN 側からのファームウェアバージョンアップ機能の設定を行い

ます.

[ コマンド説明 ]

遠隔地から ATM 回線を通じてルータのファームウェアのバージョンアップを行うための設定

コマンドであり,続けて入力するキーワードにより設定内容を意味付けできます.

[ コマンド形式 ]

次の4つの設定内容をサポートしています.

atmdownload atm_u_N atm_d_M

atmdownload go

atmdownload list

atmdownload delete

キーワードの内容は表 1.5.2.1 の通りです.

1 .5 ファームウェアのバージョンアップ方法

7

表 1.5.2.1: atmdownload コマンドのキーワード説明 atm_u_N N:=n{1-16}

ルータ側の ATM 送信インタフェースを設定します.現在

ルータに定義されていないインタフェースを指定した場

合は,エラーとします. atm_d_M M:=n{1-16}

ルータ側の ATM 受信インタフェースを設定します.現在

ルータに定義されていないインタフェースを指定した場 go

合は,エラーとします.

ルータをアプリケーションモードからダウンロードモー list

ドに切り替えます.

ただし、atmdownload atm_u_N atm_d_N が設定されてい

ない場合は,エラーメッセージを表示し,切り替えは行い

ません.

現在ルータに設定されている ATM 送信・受信インタフェ

ースを表示します. delete WAN 側からのファームウェアバージョンアップ機能を無

効にします.

設定なし

設定なし

-

-

-

atmdownload atm_u_N atm_d_M は,1行のみ設定可能.つまり、複数の ATM 送信・

受信インタフェースを設定することはできません.また,キーワードの atm_u_N atm_d_M

はセットになります.

このコマンドの値は list コマンドでは表示されません.

【バージョンアップする場合の I P アドレス設定】

WAN 側からバージョンアップする場合,TCP ダウンローダを起動して設定する IP アドレス

は下記のコマンドを入力した時点の選択された IP アドレスで行って頂くことが必要です.選択

された IP アドレスは次の条件で選ばれます.

atmdownload atm_u_N atm_d_M を設定した時点に選択され EEPROM に書き込まれる

・ 設定されているルータの IP アドレスの中で ip_numbered 設定されている場合その IP アド

レスが優先され,ip_numbered 設定されてない場合イーサネットインタフェースの IP ア

ドレスが選ばれる

clr コマンドではこの設定情報は解除されないため,誤操作がないように,バージョンア

ップする度に atmdownload atm_u_N atm_d_M を設定して下さい

なお,WAN 側からバージョンアップする場合,WAN 側からのダウンロードモードに設定さ

れていなければ TCP ダウンローダを起動して対象の IP アドレスを入力してもエラーメッセージ

が出ます.

8

第 1 章 本体説明

9

第2章 コンフィグレーション設定

2.1 はじめに

コンフィグレーション設定は,ルータのシリアルポート(RS-232C)経由,またはイーサネット

経由で行ないます.

シリアルポート経由の場合は,図2.1.1のようにパソコンのシリアルポートとRS232Cケーブル(リ

バース)で接続し,端末エミュレータ(例: PC/AT機上のHyperTerminal, Wterm等)から設定します.

シリアルポートの速度は9600bps,データ長は8bit,パリティはなしに設定して下さい.

ΩExpress-25R3 背面

シリアルポート

パソコン RS-232C コネクタ

図2.1.1: シリアルポート経由の接続

改行キー入力によりルータからプロンプト“>”が端末エミュレータ画面に表示されます.こ

こでパスワードを入力(s-pwordまたはt-pwordコマンド)すると,コマンド受付モードになり

コンフィグレーション設定が可能となります.この時,プロンプトは“#”に変わります.パス

ワードはASCIIコードでブランクを除く15文字(大小文字)を使うことができます.

※ 工場出荷時のS-PWORDの値は“router”,T-PWORDの値は“temp”となっていま

す.S-PWORDを書き換えた場合,忘れると次回から設定ができなくなりますので,

忘れないよう管理して下さい.また、ルータ管理者以外の方が設定変更を容易に行

なわれないように、S-PWORDならびにT-PWORDは変更してお使い下さい.

設定が終ったら,終了コマンド(exit)でコマンドモードを抜け,設定内容はEEPROMに保存さ

れ,自動的にルータは再初期化され立ち上がります.

10

第 2 章 コンフィグレーション設定

イーサネット経由あるいはATM回線経由どちらでも,telnetで設定できます.この場合は,あ

らかじめシリアルインタフェースでルータのIPアドレス設定(イーサネット経由の場合IPアドレ

必要があります.ユーザIDは “ router ” で固定です.パスワードは,シリアルインタフェース

であらかじめ設定されているS-PWORDまたはT-PWORDのパスワードを指定すると,対応する

コマンド受付モードになります.

S-PWORDT-PWORDを同じ文字列に設定した場合は,S-PWORDが優先さ

れるので,同じ値にしないようご注意下さい.

S-PWORDを入力した場合は, S-PWORDの変更 (new_s_pword ) を含むすべてのコマンド

が使用可能になります.T-PWORDを入力した場合は, S-PWORDの変更以外はすべてのコマ

ンドが使用可能になります.モード間の状態遷移を図2.1.2に示します.

S-PWORDの管理を厳重にし,日常はT-PWORDを利用することをお薦めします.

パスワード入力から,設定終了までの簡単な手順例を以下に示します(“;”以降はコメントで

を示していますので,参考にして下さい.

>s-pword= ******

; パスワード入力(入力情報の表示は伏せられます)

#clr

; 以前の設定をクリアする(安全のため.省略可能)

#interface ether ip_address=192.168.1.1/24

; ルータのIPアドレス

; (イーサネットインタフェース)の定義.

#interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

; ATM上りインタフェースの定義.

#interface atm_d_1 vpvc=0/33

; ATM下りインタフェースの定義.

#ip_route 192.168.2.0/24 atm_u_1 2

; ルーティングテーブルの設定.

#vp_shaper vp=0 pcr=6

; VPシェーパの設定.

#vc_priority vpvc=0/32 group=1 priority=1 pcr=6 mcr=3 tagging=no_tagging

; VCプライオリティの設定.

#exit

; EEPROMに設定を書込む.4 ∼ 5秒の時間を要する.

; リターンを入力してプロンプトが表示されれば完了.

>

※ ルータのコンフィグレーションはテキストベースで作成したものをコピー・ペ

ーストする方が簡易です.

2.2 設定項目

11

電源投入

スタート

パスワード入力

受付モード

restart

s-pword

t-pword

logout

quit

exit ”(注)

設定情報書込

exit

コマンド入力

受付モード

(注) 設定情報を変更しない場合に exit コマンドを実行すると logout,quit

と同じようにパスワード入力受付モードになります.

図 2.1.2: 入力モード状態遷移

2.2 設定項目

ルータのコンフィグレーション設定には,以下の項目があります.

1. パスワードの入力と変更

電源投入時の初期状態では,パスワード入力受付モードとなっています.スーパパスワード

S-PWORD)ないしは,一時パスワード(T-PWORD)を入力し,コマンド入力受付モードに

移行します.スーパパスワードでのログイン時は,スーパパスワードと一時パスワードが変更で

きます.一時パスワードでのログイン時は,一時パスワードのみしか変更できません.

2. ヘルプ機能

コマンドの説明をプリントアウトします.

3. バージョン表示

FLASH MEMORYに格納されたファームウェアのバージョンを表示します.

4. MACアドレスの表示

装置に設定されているMACアドレスを表示することができます.

5. オートログアウトの設定

telnetセッションのタイムアウトまたはシリアルからのログインによるオートログアウト

の時間を設定します.

6. コンフィグレーション内容のリスト表示

現在のコンフィグレーションの内容や機能設定内容を表示します.

7. ネットワークインタフェースの定義

使用するイーサネットやATMのインタフェースを定義します.インタフェース毎にIPアド

レス,VPI/VCI等のパラメータを設定します.ATMに関しては,上り(up)と下り(down)

12

第 2 章 コンフィグレーション設定

の2つのインタフェースに別けて定義する必要があります.イーサネットインタフェースの

動作モードを全二重モードあるいは半二重モードのどちらかに手動で設定すること,また,

ICMP Redirection機能を止めることができます.

8. ルーティング情報の設定

LAN側のインタフェースからWAN側のどのインタフェースへパケットを転送するかを決

定するスタティックルーティング情報(static routing)をルーティングテーブルに登録しま

す.ルーティングテーブルには送信元と宛先のIPアドレスの2種類に対応したコマンドがあり,

前者に対するコマンドが優先されます.また,ダイナミックルーティング対応のRIP(Routing

Information Protocol)情報を制御します.

9. シェーピング情報の設定

ATMメガリンクサービス対応に各VPに対して,ピークセルレート(PCR)の設定が可能

です.また,各VCに対する,VCグループ,プライオリティ,ピークセルレート(PCR),ミ

ニマムセルレート(mCR)の設定が可能です.さらに,ATMシェアリンクサービスあるいは

メガデータネッツ対応に同一VP内に複数のVC多重シェーピングを行なう設定も可能です.

10. フィルタリング情報の設定

セキュリティ等のために,特定なIPパケットの転送の可否(フィルタリング)の制御や,

パケットに対する優先制御(最優先と優先)に用います.フィルタリング情報は,パケット

の入力側のみ設定可能です.一つのインタフェースに対して複数のフィルタが設定可能です.

11. 2階層優先制御機能

IPパケットのうち,特定のポートに関するものを,他のポートに関するものよりも高い優

先度で送出することができます.これにより,音声とデータなど,リアルタイム性の高いト

ラフィックとそれ以外のトラフィックを混在させてQoSを維持することができます.

優先設定したパケットをATMネットワーク内での優先度と連動させる場合は、VC設定にお

いてtaggingをmcr_taggingまたはzero_taggingとすることで優先設定されたパケットがフレ

ーム単位でclp=0のセル、他のパケットはclp=1のセルでATMネットワークへ送信します.な

お、ICMP、SNMP、RIP、telnetについては常時優先で処理しています(filter設定でpass指定

12. ダイナミックルーティング機能(RIP)の設定

RIPの設定によりダイナミックルーティング機能を提供できます.

13. Precedence処理機能の設定

最優先,優先,非優先のパケットに対応させてPrecedenceビットを付替えることで,

Arcstar IP-VPNサービスの優先制御と連携できます.

14. Proxy ARP機能の設定

Proxy ARP(代理ARP応答)の設定・非設定が可能です.特定の宛先アドレスを持つIPパ

ケットに対して,Proxy ARPを応答するよう設定ができます.

15. ATMインタフェースに関連する設定可能な項目

動作させたい内容に応じて,NAT(静的NAT, NAPT)設定,MTU設定(フラグメンテーシ

16. DHCP関連の設定

DHCPサーバ機能あるいはDHCPリレーエージェント機能のどちらかを設定できます.

17. SNMP機能の設定

SNMPの動作モード,SNMP Trap動作モードについてサービスを中断することなく変更設

定できます.

2.2 設定項目 13

18. ATM OAM機能の設定

OAMセルの処理を行わせます.また手動でATM OAMループバック試験を行えます.

19. TTL減算方法の指定

IPヘッダのTTL(Time to Live)値の減算方法を指定します.LAN⇒WANの場合と,WAN

⇒LANの場合の2通りについて設定できます.

20. 装置から実行する機能項目

装置から,他のネットワークに対するping送出,Telnet client機能による遠隔ルータへのロ

グイン,Link Statusの表示,不正VPI/VCIの表示,エラーログ内容や各インタフェースの統計

情報の表示,IPルーティングテーブルの表示が可能です.

21. 設定内容の変更や動作モードの切替

設定内容画面を初期化するとか,設定変更内容をEEPROMに書込みリスタートさせる,ま

た設定変更を中断してログアウトするあるいは元の設定内容でリスタートするなど自在に動

作モードを切替られます.

設定内容変更はコンソールからの入力でも可能ですが,テキストベースで作成したものを

コピーペーストする方が簡易です.

上記の項目を利用したコンフィグレーション設定の基本的な流れは以下の通りとなりす.

【コンフィグレーション設定の基本的な流れ】

(1) コンソールで初期設定(最低 IP アドレス・マスク)

(2) s-pword=router あるいは t-pword=temp でログイン

(3) コンフィグレーション設定を行います

(テキストで作成した設定情報をコピー・ペーストも可能)

イーサネットインタフェース設定

IP アドレス、ネットマスク、半二重/全二重

ATM インタフェース設定

VPI/VCI,ip_numbered,NAT、シェーパ(vp, vc),PCR・mCR,優先設

定,MTU・MSS 設定

IP ルート設定

送信元 IP アドレスあるいは宛先 IP アドレスでのルーティング

フィルタ設定

送受 IP アドレス,プロトコル,送受ポート番号,TOS 番号での通過,優

先通過(2レベル),破棄の設定

その他の設定

RIP(RIP1,RIP2)設定,Proxy ARP 設定,TTL 減算設定,DHCP サー

バ・リレーエージェント設定,ATM OAM 設定,NAT テーブル設定,SNMP

設定,Precedence ビット処理設定,ICMP Redirect 設定,Broadcast 設定

(4) exit コマンドで再起動します

(設定が保存され自動的に再起動され反映されます)

※ 関連する事項は次の通りです.(a) 変更設定はコンソール・telnet(ethernet /

ATM)から可能 (b) 変更設定を有効にしたくない場合はlogout/quitコマンド入力

(c) パスワード( router、temp)は変更して下さい

14

第 2 章 コンフィグレーション設定

2.3 コマンドの説明

2.3.1 記号説明

各コマンドの表記と意味を解説します.

コマンドの表記は,以下のような形式になっています.

表2.3.1.1: コマンドの表記法

記号 意味

< >

[ ]

この記号の中身は省略不可能である.

この記号の中身は省略可能である.

[ str

1

| str

2

| str

3

]

区切られた項目のなかの一つ(この例では str

1

または str

2

またはstr

3

)を選択する.省略は不可能.

arial 体 入力コマンドを表す.

ゴシック体 入力パラメータ(非終端記号)を表す.

例として,

interface ether ip_address=IPアドレス/ネットマスク

のように表記した場合,interface ether ip_address=が入力コマンド(interfaceコマンドに

キーワードが組み合わせ),IPアドレス,ネットマスクが入力パラメータを表します.コマンド

が一行に収まらない場合は,行末に“⇒”を付け,次の行に続いていることを示します.

入力パラメータのフォーマットは,次の形式で表記します.

パラメータ名 :=フォーマット

ここで,フォーマットは,上記に加えて以下のような表記法で記述します.

表2.3.1.2: 入力パラメータのフォーマット

記号 内容 n

10進数を表す.各々を区別する場合は, n

1

, n

2

, n

3

のよ

うに表す.

{ X : N

1

N

2

}

変数 X の数値の範囲( N

1

以上 N

2

以下)を表す.ただし,

X が明らかな場合は省略する.

str

文字列を表す.各々を区別する場合は,str

1

, str

2

, str

3

のように表す.

2.3 コマンドの説明 15

なお,以下のパラメータ名(非終端記号)に関しては,特に再定義をしない場合は,次のフォ

ーマットに従います.また,これらのパラメータ名の前に宛先,送信元の修飾子がつく場合は,

つかないものと同様に扱います.

表2.3.1.3: 予約されたパラメータのフォーマット

パラメータ名 フォーマット

IPアドレス

VPI

VCI

ネットマスク

ビットマスク n.n.n.n

{ n : 0 - 255 } n { 0 255 } n { 32 - 1023 } n { 1 - 31 } n { 1 32 }

インタフェース [ atm_u_N | atm_d_N | ether ], N := n { 1-16 }

ポート n { 1 65535 }

NTTが提供する1芯式ONUと接続する場合,VPIについては127(ATMメガリンクサービスの

場合)/63(ATMシェアリンク、メガデータネッツサービスの場合)まで,VCIについては32

からの使用となっておりますので,ご注意願います.

コマンドは,プロンプト“>”または“#”に続けて入力し,最後にReturn/Enterキーで終了

します.訂正する場合は,BackSpace/Deleteキーで消去し再入力してください.

2.3.2 パスワードの入力

パスワードにはスーパパスワード(S-PWORD)と一時パスワード(T-PWORD)の2種類が

あります.

パスワード入力受付モードでパスワードを入力するには,以下のコマンドを用います.

スーパパスワードの入力

s-pword=スーパパスワード

スーパパスワード := str

スーパパスワードの工場出荷時の既定値は “router” です.

一時パスワードの入力

t-pword=一時パスワード

一時パスワード := str

一時パスワードの工場出荷時の既定値は “temp” です.

16

第 2 章 コンフィグレーション設定

2.3.3 パスワードの変更

コマンド入力受付モードでパスワードを変更するには,以下のコマンドを用います.

新たなスーパパスワードの設定

new_s_pword=スーパパスワード

スーパパスワード := str

スーパパスワードの変更は,スーパパスワードでログインした場合のみ可能です.上記コマン

ドを入力すると,“retype new password:”と聞いてきますので,再び同じパスワードを入力し

ます.

新たな一時パスワードの設定

new_t_pword=一時パスワード

一時パスワード := str

上記コマンドを入力すると,“retype new password:”と聞いてきますので,再び同じパスワ

ードを入力します.

2.3.4 ヘルプ機能

コマンド一覧

使用可能なコマンドの一覧を表示するには,以下のコマンドを用います.

各コマンドの利用法

各コマンドの利用法を表示するには,以下のコマンドを用います. help

help コマンド名

2.3.5 バージョン表示

バージョンの表示

ファームウェアのバージョンを表示するには以下のコマンドを用います. ver

2.3.6 コンフィグレーションのリスト表示

ルータのコンフィグレーションの表示

現状のコンフィグレーションの一覧を表示するには,以下のコマンドを用います.デフォルト

値の設定内容は表示されません.SNMPに関する表示については,snmpコマンドを参照して下

さい. list

2.3 コマンドの説明 17

ルータの機能設定内容の表示

proxyripicmp_redirectbroadcastatm_oamsnmp operationsnmp trap_opertaion

の7種類について設定内容を表示するには,以下のコマンドを用います.機能設定内容がデフォ

ルト値でない場合にはSNMP以外の5種類の機能設定内容がlistコマンドのみで表示されます.

list function_sw

2.3.7 オートログアウトの設定

telnetセッションとシリアルインタフェースからのログインに対するオートログアウトの時

間を設定します.

auto_logout= N

auto_logout= 0

N := n { 1 - 99 }

単位は分です.デフォルトは10分です.タイムアウトをしないように設定する場合は,N=0と

して下さい. N=0とする場合はログインユーザ(1名のみ)を解放しないので注意して下さい.

2.3.8 ネットワークインタフェースの定義

LAN側およびWAN側のネットワークインタフェースを定義します.定義される項目には,IP

アドレス,ネットマスク,VPI/VCI,NAT機能の有無等があります.

LANインタフェースの定義(ルータのIPアドレスの設定)

interface ether ip_address=IPアドレス/ネットマスク

LANインタフェースは1つだけ指定できます.インタフェースのアドレスを変更する場合には,

上書きが可能です.

例 1 LAN インタフェースに IP アドレス 129.129.12.10,サブネットマスク 24bit

を設定する.

interface ether ip_address=129.129.12.10/24

例 2 例 1 から,IP アドレスを 129.129.12.1,サブネットマスクを 24bit に変更す

る.

interface ether ip_address=129.129.12.1/24

ATM受信インタフェースの定義と削除

interface atm_d_N vpvc=VPI/VCI [ NAT ]

interface atm_d_N delete [ NAT ]

N := n { 1-16 }

ATMインタフェースの受信VCは最大で16個まで指定できます.

18

第 2 章 コンフィグレーション設定

削除する場合はdeleteを指定して下さい.

例 1 ATM インタフェース atm_d_1 を定義する

interface atm_d_1 vpvc=1/32

例 2 ATM インタフェース atm_d_1 を削除する

interface atm_d_1 delete

ATM送信インタフェースの定義と削除

interface atm_u_N vpvc=VPI/VCI [ ip_unnumbered |

ip_address=IPアドレス/ネットマスク [ NAT ] ]

interface atm_u_N delete

N := n { 1 16 }

ATMインタフェースの送信VCは最大で16個まで指定できます. ip_unnumberedを指定するとATMインタフェースにIPアドレスを付与しません.ATMインタフ

ェースにip_addressを指定するとIPアドレスを付与します.

削除する場合はdeleteを指定します.

NATはネットワークアドレス変換機能を有効にします.

例 1 ATM インタフェース atm_u_1 を VPI/VCI =1/32 で定義する場合

interface atm_u_1 vpvc=1/32 ip_unnumbered

例 2 ATM インタフェース atm_u_1 を VPI/VCI=1/32 で定義し,NAT を使用する.

interface atm_u_1 vpvc=1/32 ip_address=143.125.40.1/24 NAT

interface atm_d_1 vpvc=1/32 NAT

この場合,LAN から WAN へ転送される IP パケットの送信元アドレスをどのように

設定するかについて nat コマンドにより記述して頂くことが必要となります.

例 3 削除する場合

interface atm_u_1 delete

ネットワークインタフェースの表示

現在定義されているネットワークインタフェースを表示するには,以下のコマンドを用います.

interface list

2.3 コマンドの説明 19

2.3.9 イーサネットインタフェース動作モードの設定

イーサネットインタフェースの動作モードを全二重あるいは半二重に設定するには以下のコ

マンドを用います.

ethernet_duplex_mode= [ full | half ]

初期値は半二重モードです.

※ 全二重動作モードとして性能を引き出すためには,接続する端子を同じく手動

で全二重動作モードに設定することが必要です.WindowsPCの場合,イーサネッ

トの動作モードを10Base-T Full Duplex Modeとしても性能的にはうまく機能して

おりません.接続ポートが手動で全二重動作モードに設定可能なスイッチングHUB

を介してLAN接続して頂ければ,全二重動作モードとしての性能が出ます.

2.3.10 IPスタティックルーティング情報の定義

IPスタティックルーティングには2種類の設定コマンドがあります.送信元のIPアドレスを元

にルーティングテーブルの設定を行なうip_route_srcコマンドと,宛先のIPアドレスを元にルー

ティングテーブルの設定を行なうip_routeコマンドの2つです.ip_route_srcコマンドが,2つ

のコマンドの中では優先されてサーチされます.したがって2つのコマンドを利用する場合,設

定するルーティングに注意することが必要です.ip_route_srcコマンドは,例えば,VoIPゲー

トウェイからの出力(複数のVoIPゲートウェイと接続する場合,宛先IPアドレスは対地別に異

なる)をATM回線へ簡易に設定するためのものです.

ルーティングの優先度

ルーティングを行うコマンドには,ip_route_srcコマンドとip_routeコマンド以外にproxy設

定があります.優先度はproxy設定によるルーティング,ip_route_srcコマンドによるルーティ

ング,ip_routeコマンドによるルーティングの順に高くなっています.RIPによるルーティング

ip_routeコマンドによるルーティングと同じ優先度となり,METRIC値が小さい方が優先され

ます.

ip_route_srcコマンド】

IPスタティックルーティング情報の設定

IPスタティックルーティング情報を設定するには以下のコマンドを用います.

ip_route_src [送信元IPアドレス/ビットマスク]

[ atm_u_N | 宛先IPアドレス ] METRIC

ビットマスクはサブネットのビット数を指定します.送信元および宛先ネットワークはLAN

内のIPアドレスを指定します.ルーティングテーブルのエントリの最大数は16です.

新たにコマンドを入力すると,既にあるルーティングテーブルにエントリが追加されます.

メトリック(ホップ数)は,宛先に到達するまでに経由するルータ(ゲートウェイ)の数です.

が最も遠い経路を意味します.

20

第 2 章 コンフィグレーション設定

例 192.192.192.100/24 からのパケットを ATM インタフェース atm_u_1 へルーティン

グする.

ip_route_src 192.192.192.100/24 atm_u_1 2

IPスタティックルーティング情報の削除

IPルーティングテーブルを削除するには以下のコマンドを用います.

ip_route_src [送信元IPアドレス/ビットマスク] delete

例 ルーティングテーブルから,192.192.192.100/24 へのエントリを削除する.

ip_route_src 192.192.192.100/24 delete

IPスタティックルーティング情報の表示

IPルーティングテーブルを表示するには以下のコマンドを用います.

ip_route_src list

ip_routeコマンド】

IPスタティックルーティング情報の設定

IPスタティックルーティング情報を設定するには以下のコマンドを用います.

ip_route [ 宛先IPアドレス/ビットマスク | default ]

[ atm_u_N | 宛先IPアドレス ] METRIC

ビットマスクはサブネットのビット数を指定します.宛先ネットワークは,ネットワークイン

タフェースまたはIPアドレスを指定します.ルーティングテーブルのエントリの最大数は128で

す.宛先ネットワークの宛先IPアドレスはイーサネットゾーンのホストです(このような場合を

新たにコマンドを入力すると,既にあるルーティングテーブルにエントリが追加されます.

例1 192.192.192.0/24へのパケットをATMインタフェースatm_u_1へルーティングす

る.

ip_route 192.192.192.0/24 atm_u_1 2

例2 192.192.193.0/24へのパケットをLAN側のゲートウェイ192.192.192.1へルーテ

ィングする(ゲートウェイルート設定).

ip_route 192.192.193.0/24 192.192.192.1 1

2.3 コマンドの説明 21

IPスタティックルーティング情報の削除

IPルーティングテーブルを削除するには以下のコマンドを用います.

例 ルーティングテーブルから,192.192.192.10/24へのエントリを削除する.

ip_route 192.192.192.10/24 delete

IPスタティックルーティング情報の表示

IPルーティングテーブルを表示するには以下のコマンドを用います.

ip_route list

2.3.11 IPダイナミックルーティング機能(RIP)の設定と表示

【 機能概要 】

IP ダイナミックルーティング機能を RIP により提供しています. RIP パケットは IP アドレ

スが設定されたポートに送信されます.ルータにゲートウェイルーティング設定した情報を RIP

により転送することがきます.

RIP 情報を転送させたくない場合には filter コマンドをお使い下さい.

【 コマンド 】

[ コマンド名 ]

rip - RIP の設定,機能停止,表示を行います.

[ コマンド説明 ]

RIP を適用することで,隣接のルータとの間でルーティング情報を交換します.スタティック

ルート設定(ip_route コマンドで記述され,default ルート設定以外のもの)が存在する場合に

は,METRIC 値が小さいルーティング設定情報によりルーティングされます.

ゲートウェイルーティング設定した情報を転送する場合,ルータの処理性能を下げないため,

ゲートウェイルーティング設定されたルータから RIP 情報を受け付けた場合に METRIC が異な

る場合でも大小比較の検証をせずにゲートウェイルーティング設定された情報と RIP により得

られた情報をともに転送します.

RIP 情報受信時はバージョン設定に関係なく,すべての種類の RIP パケットを受信します。

[ コマンド形式 ]

rip version [ 1 | 1 compatible | 2 ] [ static ]

rip off

rip list

rip コマンドの入力パラメータは表 2.3.11.1 の通りです.

22

第 2 章 コンフィグレーション設定

表 2.3.11.1:入力パラメータのの内容 version [ 1 | 1 compatible | 2 ] static

1 : RIP version 1 のパケットをブロードキャ

ストで送信します.

1 compatible: RIP version2 のパケットを

ブロードキャストで送信します.

2 : RIP version 2 のパケットをマルチキャ

スト送信します.

設定されるとルータのスタティックルー

ト設定情報を転送します.

− off list

RIP 機能を停止させます. off

設定されている内容を表示します −

IPルーティングテーブルを参照したい場合,後述のshow routetableコマンドを用いて下さい.

[ コマンド設定例 ]

例1 RIP vesion 2 を適用する.

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=192.168.1.1/30

interface atm_u_2 vpvc=0/33 ip_address=192.168.2.1/30

interface atm_u_3 vpvc=0/34 ip_address=192.168.3.1/30

rip version 2

例2 atm_u_1 のポートから RIP 情報を転送しない.

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=192.168.1.1/30

interface atm_u_2 vpvc=0/33 ip_address=192.168.2.1/30

interface atm_u_3 vpvc=0/34 ip_address=192.168.3.1/30

rip version 2

filter 1 ether discard * 192.168.1.1/32 udp 520 * *

RIP 動作の指示があると,RIP 情報は ip_numbered Link 設定されている ATM イン

タフェースとイーサネットインタフェースに転送します.特定の ATM インタフェー

スのみ RIP 情報を転送したくない場合には,RIP 情報はルータ自身が送出すること

からインタフェースを ether,ソース IP アドレスを ip_numbered Link 設定されたア

ドレス,プロトコルを udp,宛先のポート番号を 520 のパケット(RIP)とする filter

コマンドで廃棄できます.

2.3.12 シェーピング情報の設定と表示

本装置は,セル送出を基本的に等間隔で送出する機能(シェーピング機能)を持っており,2

つの設定法があります.同じVPIの中に複数のVCIを設定しVC多重シェーピングあるいはVC階

層多重シェーピング,VCグループ多重シェーピングを行なうVPシェーパ(ソフト処理によるVC

最大16個までのVPI/VCI設定ができます.VPシェーパはvp_shaperコマンドとvc_priorityコマ

ンドの組み合わせ,VCシェーパはvc_shaperコマンドで設定します.

本装置をATMメガリンクサービスの発端末として使用する場合,VPシェーパにNTTと契約し

2.3 コマンドの説明 23

たVPのPCR(ピークセルレート)を設定することが必要です.また,本装置をATMシェアリン

クサービスの発端末として使用する場合,VCシェーパにNTTと契約したVCのPCRを設定するこ

とが必要です.異なるVPIでVPシェーパ・VCシェーパ両方を設定すれば,メガリンク・シェアリ

ンクに同時にアクセスすることもできます.VPシェーパを用いて,複数のVCを設定した場合,

各VCへ送出されるセルはIPパケット対応にVPのPCRでバースト的にATM回線へ送出し,平均的

にはVC対応のPCRを守ります(VC単位には帯域制御を行ない,VPとしてシェーピングを行な

適用サービスに対応したシェ-パモードは表2.3.12.1の通りです.

表2.3.12.1:適用サービス対応シェーパモード

適用サービス メガデータネッツ

ATM メガリンク

サービス

ATM シェアリンク

サービス

シェーパ

モード

の選択

vc_shaper

vp_shaper +

vc_priority

の組合せ

vp_shaper のみ vc_shaper のみ

【VPシェーパ】

VPシェーパを有効にするためには,vc_priorityコマンドを組み合わせることが必要ですが

vc_priorityコマンドについては次項で説明しています.

ATMメガリンクサービスあるいはメガ

データネッツにおけるオーバーサブスクリプション設定の場合に適用します.

VPシェーピング情報の設定

VP に対するシェーピング情報は,以下のコマンドで指定できます.

vp_shper vp=VPI pcr=PCR

PCR:=n [ .nnn ] { 0.064 ‐ 12.000 } 単位はMbps

例 VP 番号 1 に PCR を 3Mbps に指定する.

vp_shaper vp=1 pcr=3

VPシェーピング情報の削除

VP シェーピング情報の削除は以下のコマンドで可能です.

vp_shaper vp=VPI delete

例 VP 番号 1 の VP シェーパ設定を削除する.

vp_shaper vp=1 delete

VPシェーピング情報の表示

VP シェーピング情報の表示は以下のコマンドで可能です.

vp_shaper list

24

第 2 章 コンフィグレーション設定

【VC シェーパ】

VCシェーピング情報の設定

ATM シェアリンクサービスで使用する VC に対し,PCR,mCR 及び CLP(Cell Loss Priority)

タギングの有無を設定します.CLP タギングが設定されている場合,優先設定されないパケッ

トは CLP=1 としてタギングします.CLP タギングが設定されていない場合,すべての送出セル

の CLP を0とします.(コマンド互換性のためmCR 設定を残していますが,設定値が CLP タ

ギングとは連動しません)

ATM メガリンクサービスあるいはメガデータネッツを適用し,複数の VC を設定し他の VC

とセル単位で多重させたい場合にも VC シェーパを用いて下さい.同一の VPI 番号で VP シェー

パと VC シェーパを用いる場合,両者の PCR 値の合計が契約帯域以下となるように注意して下

さい(それぞれのシェーパが最大 PCR まで ATM 回線へ出力するため).

VC に対するシェーピング情報は以下のコマンドで指定します.

vc_shaper vpvc=VPI/VCI pcr=PCR mcr=mCR ⇒

tagging=[ no_tagging | zero_tagging | mcr_tagging ]

VCI:=n { 32 ‐ 1023 }

PCR:=n[ .nnn ] { 0.064 - 12.000 } 単位はMbps mCR:=n[ .nnn ] { 0.000 - 12.000 } 単位はMbps

例 vpvc=1/33 に PCR 3Mbps mCR 1Mbps CLP タギング有を設定する.

vc_shaper vpvc=1/33 pcr=3 mcr=1 tagging=mcr_tagging

VCシェーピング情報の削除

VC シェーピング情報の削除は以下のコマンドで可能です. vc_shaper vpvc=VPI/VCI delete

例 VP 番号 1,VC 番号 33 の VC シェーピング設定を削除する.

vc_shaper vpvc=1/33 delete

VCシェーピング情報の表示

VC シェーピング情報の表示は以下のコマンドで可能です. vc_shaper list

2.3.13 VC プライオリティの設定と表示

ATMメガリンクサービスにおいて,VPの帯域はNTTとの契約で決りますが,各VCの帯域をど

のように割振り,設定するかはユーザにまかされています.ATMメガリンクサービスで使用す

るVCについては,次に述べるvc_priorityコマンドによって,VCの帯域制御情報を設定すること

ができます.

帯域制御の単位としては,VP,VC,VCグループが定義されています.VCグループとは,図

2.3 コマンドの説明 25

2.3.13.1に示すように,複数のVCをまとめて一つの制御単位として扱うものです.VCプライオリティと

は,VC グループ内の各VCへの割り当て帯域を制御するもので,プライオリティの値が小さい程高いプ

ライオリティを表します.

VC

VP

VC グループ

図2.3.13.1: VP,VC,VCグループの概念

本装置は,vc_priorityコマンドで設定されたVCのトラフィックの有無を常時監視し,トラフ

ィックが存在すると認識したVCについての帯域制御情報をベースとして,各VCのPCRで設定さ

れた帯域を出すように努めますが,各VCの送出レートの総和がVPのPCR値を超えないように制

約をかけます.VCグループ間の送出機会は基本的には均等に働かせますが,あるVCのPCRの合

計が高い場合や送出すべきパケットの待ち具合に応じて,極力早く送出するように制御していま

す.ただし,プライオリティの低いVCについては,上位のプライオリティに送出すべきパケッ

トがある場合やVP単位で送る帯域に余裕がない場合には送出を待たせます.

このような処理を行なうことで,各VCのPCR値の合計値がVPのPCR値を越える場合にも,各

VCのPCR値を出すように随時シェーパが動作するVC階層多重シェーピングを行なうことがで

きます.VCシェーパに比べればセルの粒度(パケット単位でVPのPCR値でATM回線へ送出のた

め)は粗くなりますが,VC多重シェーピング(各VCのPCR値の合計値がVPのPCR値以下)と

しての動作も可能です.単一VCの場合にはVCシェーパと同じです.

VCプライオリティの設定

VC に対する VC グループの定義,プライオリティ,帯域情報の設定は,以下のコマンドで

指定します.

vc_priority vpvc=VPI/VCI group=VCグループ priority=送出プライオリティ ⇒ pcr=PCR mcr=mCR tagging=[ no_tagging | zero_tagging | mcr_tagging ]

VCI:=n { 32 ‐ 1023 }

VC グループ :=n { 1- 16 }

送出プライオリティ:=n { 1- 8 }

PCR:=n [ .nnn ] { 0.001 - 12.000 } mCR:=n [ .nnn ] { 0.000 - 12.000 }

VC グループはこのVC がどのVC グループに属するかを指定するものです.プライオリティ

はVC グループ内でのプライオリティを指定するものです.小さい数がより高いプライオリティ

を表します.PCR(ピークセルレート)およびmCR (ミニマムセルレート)の単位はMbps で

す.タギン グを有 効にす る場合は zero_taggingま たはmcr_tagging を,無 効にする場 合は

26

第 2 章 コンフィグレーション設定 no_tagging を指定します.タギングの行い方についての説明はCLPタギング設定のアルゴリズ

ムの中で行っています.

PCRは,セルの送出レートの最大値を規定しますが,必ずしもこのレートの転送が保証され

るわけではありません.VCグループ及びグループ内の各VCに割り当てる帯域は,所属するVP

の帯域,送出プライオリティ,PCR及び各VCのトラフィック有無によって動的に変化します.

例 VPI 番号 0 を定義し,次に2つの vc_priority 設定を行なう.

vp_shaper vpi=0 pcr=4

vc_priority vpvc=0/33 group=2 priority=1 pcr=2 mcr=1 tagging= mcr_tagging

vc_priority vpvc=0/34 group=2 priority=2 pcr=2 mcr=1 tagging= mcr_tagging

VCプライオリティ設定情報の削除

プライオリティ設定情報の表示は以下のコマンドで可能です.

vc_priority vpvc=VPI/VCI delete

例 VPI 番号 0,VCI 番号 33 の VC プライオリティ設定を削除する.

vc_priority vpvc=0/33 delete

VCプライオリティ設定情報の表示

プライオリティ設定情報の表示は以下のコマンドで可能です.

vc_priority list

CLPタギング設定のアルゴリズム

[ アルゴリズム ]

アルゴリズムは次の通りです(tagging=no_tagging の場合はすべてのパケットは常に CLP

は“0”です).

tagging 設定には no_taggingzero_tagging mcr_tagging の 3 種類です.

zero_tagging mcr_tagging の場合,CLP=0 とする対象パケットは優先キューのみと

し,非優先キューは常時 CLP=1 で送出します.

zero_tagging の場合はmCR 設定値とは無関係に優先パケットは常に CLP=0 とします.

mcr_tagging の場合はmCR の割合を越えて送信する優先キューのデータについては

CLP=1 として送信します.PCR と mCR の値から制御する時間単位を変更することで,

バースト的な優先キューのデータも CLP=0 として送信します.

[ コマンド設定例 ]

例 1 メガデータネッツの一部保証 PVC サービス(PCR=1Mbps,mCR=0.5Mbps)を

利用して特定ホスト(192.168.121.100)の TCP プロトコルを優先設定し常に CLP=0

する場合の設定例.

interface ether ip_address=192.168.121.1/24

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

interface atm_d_1 vpvc=0/32

2.3 コマンドの説明

27

vc_shaper vpvc=0/32 pcr=1 mcr=0.5 tagging=zero_tagging

ip_route default atm_u_1 2

filter 1 * high * 192.168.121.100/32 tcp * * *

例 2 メガデータネッツの一部保証 PVC サービス(PCR=1Mbps,mCR=0.5Mbps)を

利用して特定ホスト(192.168.121.100)の TCP プロトコルを優先設定し mCR 値に連

動させて CLP 値を設定する場合の設定例.

interface ether ip_address=192.168.121.1/24

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

interface atm_d_1 vpvc=0/32

vc_shaper vpvc=0/32 pcr=1 mcr=0.5 tagging=mcr_tagging

ip_route default atm_u_1 2

filter 1 * high * 192.168.121.100/32 tcp * * *

2.3.14 NATの設定

【 機能概要 】

NAT(Network Address Translation)は,イーサネット(LAN)に接続されたホストのアドレ

スを変更することで ATM(WAN)に出していくメカニズムです. NAPT 機能(IP Masquerade)

と静的 NAT 機能ををサポートします.NAT 機能により設定されるセッション数は最大 1024 個

となっています.TTL 減算設定の如何によらず NAT 適用時には TTL 減算を行います.

静的 NAT/NAPT テーブルは 65 までで,アプリケーションデータとして IP アドレスあるいは

ポート番号を含むものとして次の3つのプロトコルに対応しています.

・ Microsoft NetMeeting 3.0 ・ PPTP (RFC2637) ・ FTP PASV モード

【 コマンド 】

[ コマンド名 ]

nat – 静的 NAT/NAPT テーブルの設定を行う.

[ コマンド説明 ]

プライベート IP アドレスの LAN 側のホストをグローバル IP アドレスで WAN 側のホストと

双方向にアクセス(双方向)する,あるいは LAN 側のホストから1つのグローバル IP アドレス

で WAN 側のホストにアクセス(片方向)するためのテーブルを定義します.

使用するプロトコル,ポート番号に対する制限を設定することも可能です.

ATM 回線側に返信する ICMP Destination Unreachable は NAT 変換せず廃棄します.

プライベート IP アドレス,グローバル IP アドレスでの説明をしていますが,IP アドレスの

真偽についてチェックしてはおりません.

[ 他コマンドとの連携 ]

NAT 機能を適用して WAN 側の IP アドレスとの変換を行いますが,filter コマンド,interface

コマンドを用いた ATM 送信インタフェースの定義,ip_route_src コマンドあるいは ip_route

コマンドでの IP スタティックルーティング情報の定義と連携させることが必要です.

28

第 2 章 コンフィグレーション設定

フィルタ設定

NAT機能の動作とフィルタ設定の動作がどのような処理順番となるかは,パケットの方向によ

り異なります.イーサネットインタフェースから受信したパケット(ルータ自身がATM回線へ

送出するパケットを含む)はfilterコマンドで処理された後にnatコマンドに従ってアドレス変換

されます.逆に,ATM受信インタフェースから受信したパケットはnatコマンドに従ってアドレ

ス変換された後にfilterコマンドで処理されます.

ATM送・受信インタフェースの定義

NAT 機能を設定したい ATM 送信・受信インタフェースに関して必ず NAT 宣言して下さい.

ATM 送信インタフェースの定義で ip_unnumbered でも IP アドレスを設定する IP numbered link

としてもコマンドは受け入れますが,ip_numbered 設定された IP アドレスでの NAPT は行いま

せん.WAN 側から IP numbered link された IP アドレスを有効にするには nat コマンドで設定を

受信させる ATM 受信インタフェースの定義でも必ず NAT 宣言して下さい.

IPスタティックルーティング情報の定義

NAT/NAPT テーブルを利用して WAN 側との通信を行わせるためにルーティング設定で記述

することが必要です.IP スタティックルーティング情報の定義と前項の ATM 送信インタフェー

スの定義が明確に記述されることで,nat コマンドが正常に動作します.

[ コマンド形式 ]

nat <番号> <プライベートアドレス> <プロトコル> <ポート> <グローバルアドレス>

nat list

nat <番号> delete

nat コマンドの入力パラメータの意味は表 2.3.14.1 の通りです.

表 2.3.14.1: 入力パラメータの内容

項目 設定可能な値

番号 1∼65

プライベート

アドレス

LAN 側のプライベート IP アドレスを設定する.次のいずれかの書式が可

能である.

・プライベート IP アドレス単一指定

・プライベート IP アドレス複数指定(始点:終点) :始点<終点であること

・*(すべてのアドレスを対象とする.)

単一指定した場合は「Single NAT エントリ」となり,このプライベート

IP アドレスに対して WAN 側からアクセスが可能になる.

複数指定,または * を指定した場合は「NAPT エントリ」となり,WAN

側からはアクセスできなくなる.

2.3 コマンドの説明 29

プロトコル

LAN 側のプロトコルを設定する.次のいずれかの書式が可能である.

・プロトコル番号単一指定(1∼254)

・プロトコル番号範囲指定(始点:終点) :始点<終点であること

・ニーモニック単一指定(icmp, tcp, udp, gre)

・ニーモニック範囲指定(始点:終点) :始点<終点であること

ポート

・ポート番号単一指定(1∼65534)

・ポート番号範囲指定(始点:終点) :始点<終点であること

・ニーモニック単一指定(ftpdata, ftp, telnet, smtp, domain, www, pop3, sunrpc, nntp, ntp, login, route, pptp)

・ニーモニック範囲指定(始点:終点) :始点<終点であること

グローバル

アドレス list

WAN 側のグローバル IP アドレスを設定する. nat テーブルの内容を一覧表示する. delete 指定した番号のエントリを削除する.

[ コマンド設定例 ]

例1 atm_u_1 の ATM 送信インタフェースを NAT 適用することとし,ルーティング

設定により nat 設定するグローバル IP アドレスの行き先を設定します.LAN 内の

WWW サーバ(プライベート IP アドレス=192.168.121.100)を WAN 側からグロ

ーバル IP アドレス 143.125.40.100 でアクセスできるようにし,LAN 内のホストが

コマンドもできないので WAN 側からのルータ設定変更なども一切できません.

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered NAT

interface atm_d_1 vpvc=0/32 NAT

ip_route 143.125.40.0/24 atm_u_1 2

nat 1 192.168.121.100 tcp www 143.125.40.100

nat 2 * * * 143.125.40.101

例2 例 1 で atm_u_1 が ip numbered link(143.125.40.1)設定され,WAN から

143.125.40.1 にアクセスできるようにします.設定番号 2 の NAT 設定により ip numbered link 設定された IP アドレス 143.125.40.1 を意識するようにさせます.

ATM 受信インタフェースに NAT を宣言している atm_d_1 で受信された IP パケット

が NAT テーブルに従って受信します.

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=143.125.40.1/30 NAT

interface atm_d_1 vpvc=0/32 NAT

ip_route 143.125.40.0/24 atm_u_1 2

nat 1 192.168.121.100 tcp www 143.125.40.100

nat 2 143.125.40.1 * * 143.125.40.1

nat 3 * * * 143.125.40.101

30

第 2 章 コンフィグレーション設定

例3 ISP 業者と固定接続し,LAN 内にインターネットからアクセスさせるホスト

がないような場合で,ルータの遠隔からの保守を行えるようにする場合は下記のよ

うに,NAT 設定でルータ自身に icmp から udp のプロトコルでアクセスがグローバ

ル IP アドレス 143.125.40.100 でできるようにしておきます(NAT のエントリ番号

の順番でヒットさせていきます).

interface ether ip_address=192.168.121.1/24

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered NAT

interface atm_d_1 vpvc=0/32 NAT

ip_route 143.125.40.0/24 atm_u_1 2

nat 1 192.168.121.1 icmp:udp * 143.125.40.100

nat 2 * * * 143.125.40.100

例4 LAN 側ホスト 192.168.121.100 の IP アドレスを 143.125.40.100 に変換して

WAN 側 へ 送 出 し , WAN 側 か ら の 143.125.40.100 あ て の パ ケ ッ ト を す べ て

192.168.121.100 に渡します.これはいわゆる DMZ Host 機能であり,NetMeeting を

使う場合はこの設定を行わなければなりません.(DMZ=DeMilitarized Zone,非武装

地帯.)

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered NAT

interface atm_d_1 vpvc=0/32 NAT

ip_route 143.125.40.0/24 atm_u_1 2

nat 1 192.168.121.100 * * 143.125.40.100

2.3.15 フィルタリング情報の設定

フィルタ情報の設定

各インタフェースに,特定の種類のIP パケットについて,通過の可否や転送の優先度を以下

のコマンドで指定することができます.最大64のフィルタを設定できます.

ただし,設定フィルタ数が増えると,ルータの転送性能が劣化するのでご注意下さい.

filter [エントリ番号] [ ether | atm_d_N | atm_d_* | *] [ discard | pass | middle | high ]

[ 宛先IP アドレス/マスク | *] [ 送信元IPアドレス/マスク | *] [PROTOCOL]. ⇒

[ 宛先ポート番号 | *] [ 送信元ポート番号 | *] [ TOS番号 | *]

N := n { 1 ‐ 16 }

(注) ルータ自身が ATM 回線へ送出するパケットは filter コマンドのインタフェースが ether

で指定できます.

filterコマンドで入力した行は,それぞれエントリ番号が付与され管理されます(最大64エン

トリ).同一インタフェースに対するfilterが複数設定されている場合,それらは上から順に評価

され,最初にマッチした行の指定が有効になります.すべての行にマッチしなかった場合は,フ

ィルタリングの処理は行なわれません.

第1パラメータはエントリ番号{ 1 ‐ 64 }を指定します.第2パラメータは,フィルタを設定す

るインタフェースを指定します.ここで,atm_d_*は,ATM回線下り側の全てのインタフェース

を意味します.第3パラメータは,通過の可否および優先度を表します.不可ならばdiscard,可

2.3 コマンドの説明 31

ならばpass,通過が可でさらに優先制御する場合には最優先をhigh,優先をmiddleで指定します.

優先のmiddleはprecedenceコマンドと連動しています,

他のパラメータは,フィルタリングの対象となるIPパケットを識別するために用いられます.

・宛先IPアドレス,送信元IPアドレスはIPパケットのヘッダ中のアドレス情報と比較されます.

マスクは,アドレスの比較を有効とする上位からのビット数を指定します.

・PROTOCOL は icmp,tcp,tcpest,udp,*を指定します.

ここで,tcpest は TCP-IP の establish(SYN パケット)を意味します.

・宛先ポート番号,送信元ポート番号は,IPヘッダ中のポート番号を示します.番号は1から65535

まで単独指定あるいは,コロン“:”をはさむことでゾーン指定することもできます.

RFCではポート番号は0から65535まで利用可能になっていますが,ポート番号0はReservedにな

ことでicmpの処理を簡易化しています.

・TOS(Type of Service)番号はIPヘッダのTOSフィールド情報と比較されます.TOSフィールド

はIPヘッダの頭から2バイト目の1バイト情報で,1から3ビット目の3ビットがPrecedenceビッ

ト,4から7ビット目の4ビットがTOS情報として意味があり,8ビット目はMBZ(Must be Zero)

と呼ばれ利用されていません(0とすることが必要).設定番号は16進の数値で,単独に指定す

るか,コロン“:”をはさむことでゾーン指定することもできます.

111 - Network Control

101 - CRITIC/ECP

011 – Flash

001 – Priority

110 - Internetwork Control

100 - Flash Override

010 - Immediate

000 - Routine

例えば,Immediateの ” 010” を選択するなら0x40とします.

TOS情報の意味付けは次のようになっています(RFC1349 Type of Service).

1000 -- minimize delay

0010 -- maximize reliability

0000 -- normal service

0100 -- maximize throughput

0001 -- minimize monetary cost

例えば,minimize delayの ”1000” を選択するなら0x10とします.

・これらの値にワイルドカード“*”を用いた場合はすべての値にマッチします.

32

第 2 章 コンフィグレーション設定

2階層優先制御はATM回線へ送出パケットを,非優先キューと優先キューに振り分けることで

れます.例えば,リアルタイム性の高い通信を要求される音声パケットなどを優先パケットに設

定することで,データ通信と混在させて音声パケットの品質を維持した通信環境を構築すること

ができます.

なお,優先制御はATMインタフェースに出力する場合に対してのみ設定可能です.

VC 毎に優先/非優

先キューが存在

送信可能であれば最大値は VC の PCR を守るよ

うに,VP の PCR で送出する(VP シェーパ)

VC の PCR で送出する(VC シェーパ)

非優先キュー

非優先パケット

イーサ

入力バッファ

優先パケット

: Precedence 処理

の指定で振分

最優先パケット

VC

優先キュー

他 VC の

キュー

ATM

VC グループ,VC の

順でラウンドロビン処理

図2.3.15.1: パケットの優先制御

例1 インタフェースが ether で,送信元アドレス 192.168.1.0/28 である IP パケッ

トを通過しないようにする.

filter 1 ether discard * 192.168.1.0/28 * * * *

例2 インタフェースが atm_d_1 で,宛先アドレスが 192.168.2.1,TCP のソースポ

ートが 20 の IP パケットを通過させる.

filter 2 atm_d_1 pass 192.168.2.1/32 * tcp * 20 *

例3 SMTP(simple mail transport protocol)サーバのトラフィックを優先します. filter 3 ether high * * tcp 25 * *

例4 IP 電話などの優先制御

filter 4 ether high * * udp * 16500:16600 *

filter 5 * high * * udp * 7600:7800 *

IP 電話のポート番号として 16500∼16600 の範囲を確保し,ピクチャーテルで使

用するポート番号として 7600∼7800 の範囲を確保し,これらを優先させる(ポート

番号は一例です).ATM での中継パケットについても優先制御をかけられます.

2.3 コマンドの説明 33

例5 TOS 番号での通過ならびに非通過設定

filter 2 atm_d_1 pass * * * * * 02

filter 3 ether discard * * * * * 02:10

フィルタリング情報の削除

フィルタリング情報の削除は,以下のコマンド形式で指定することができます.

filter エントリ番号 delete

エントリ番号 := n { 1 - 64 }

例 エントリ番号 1 のエントリを削除する.

filter 1 delete

フィルタリング情報の表示

フィルタリングの情報を表示するには,以下のコマンドを入力します.

filter list

最優先宣言されたイーサネットからの入力パケットの処理について

最優先パケットならびにその他のパケット負荷が高くかつ ATM ルータの IP 処理能力の限界に

近くなると送信用のバッファが溢れ始めます.イーサネット受信バッファから IP フレームを送

信バッファに送るにも空きがないためにイーサネット受信バッファ自体もバッファが溢れ出し

てきます.フィルタ設定により最優先設定(high)されたパケットがイーサネットから入力され

る場合,その他のパケットと共通の受信バッファを通り入力された順番に処理されていたために,

他のパケットによるトラフィックの影響を受けます(高いトラフィックではない場合にはこのよ

うな状況にはなりません).

このため,最優先設定(high)されたパケットをイーサネット受信バッファから直接送信用優

先バッファに抜き出すことで,他のパケットによるトラフィックの影響を殆ど受けないようにパ

ケット処理の方法を改良しました.VoIP パケットとデータパケットとが5Mbps 以上の帯域を

イーサネット上で利用する場合に性能を向上できます(図 2.3.15.1 参照).

※ 最優先設定することでファームウェアの処理が軽くなる分性能が向上するこ

とから,PCR値が高い場合などに全てのパケットを最優先宣言することでパケット

処理能力を上げることができます.

2.3.16 Precedence 処理機能

【 機能概要 】

ATM 専用線(ATM メガリンク,メガデータネッツ)をアクセス回線として,NTT コミュニケ

ーションが提供する IP-VPN において提供している優先制御サービスに連携させる precedence

ビットの設定を行います.precedence ビットについては RFC1349 を参照のこと.

34

第 2 章 コンフィグレーション設定

【 コマンド 】

[ コマンド名 ]

precedence - 特定 ATM 送信インタフェースの precedence ビット処理を設定します

[ コマンド説明 ]

特定の ATM 送信インタフェースの precedence ビット処理条件設定を行います.Arcstar

IP-VPN における優先制御サービスでは,最優先,優先,非優先の3つのクラスがあり,ルータ

が有する 2 階層優先制御と ATM 回線サービスとを連携させるための設定を行います.具体的に

は,ATM 送信インタフェース,優先クラスの扱い,最優先クラスの precedence ビット値です.

IP-VPN がサポートする音声通信サービスと優先制御サービスを ATM 専用サービスで提供す

るためには,音声を同一 VC 内の優先設定としてデータパケットと分離しないと音声品質を守る

ことが出来ません.そのため,データの中から優先パケットを選択する場合,非優先バッファの

中に precedence ビットを付けて優先順位を示しておくことが必要になります(ATM 回線の場合

保証 PVC でないと音声パケットの通話品質は確保できていません).

[ コマンド形式 ]

次の3つの形式をサポートします. precedence

atm_u_N [ low | high ] P precedence

atm_u_N delete precedence

list

入力パラメータの意味は表 2.3.6.1 の通りです.

表 2.3.6.1:入力パラメータの内容

入力パラメータ 設定可能な値または内容 工場出荷値 atm_u_N N:={ 1 ‐ 16 } - low | high

filter コマンドで設定する middle クラスの

パケットをどのバッファに蓄積するかの

選択を行う. low : 非優先バッファへ high : 優先バッファへ

-

P delete

最優先クラスの precedence ビット値

P:={ 2 ‐ 7 }

該当インタフェースの precedence 設定を

削除します

-

- list 設定されている内容を表示します -

[ 他コマンドとの連携 ]

precedence ビット設定する条件は filter コマンドにより設定し,precedence コマンドと

2.3 コマンドの説明 35

連携動作することで機能させます.

[ フィルタ設定内容と precedence ビットとの対応関係 ]

filter コマンドにより high と設定されたパケットは precedence 設定された P 値とします.

・ デフォルトで優先バッファへ蓄積されるパケットはフィルタ設定により high と指定されて

いない限り precedence ビットは“1”で送信します.

:telnet,SNMP,ICMP,RIP が該当するパケットです.

filter コマンドにより middle と設定されたパケットは precedence ビットを“1”で送信しま

す.

filter コマンドにより high または middle と設定されていないパケットは precedence ビット

を“0”で送信します.

[ コマンド設定例 ]

例1 ATM メガリンクサービスあるいはメガデータネッツの保証 PVC を利用して,

音声を最優先,DLSw データを優先,その他のデータを非優先として混在させ

IP-VPN 接続する場合.192.168.121.10 は VoIP-GW.

interface ether ip_address=192.168.121.1/24

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

interface atm_d_1 vpvc=0/32

vc_shaper vpvc=0/32 pcr=1 mcr=0.2 tagging=no_tagging

ip_route default atm_u_1

filter 1 ether high * 192.168.121.10/32 * * * *

filter 2 ether middle * * * * 2067 *

precedence atm_u_1 low 2

例2 メガデータネッツの一部保証 PVC を利用して, DLSw データを最優先,TOS

フィールドが 0x02 から 0x10 を優先,その他のデータを非優先として混在させ

IP-VPN 接続する場合.

interface ether ip_address=192.168.121.1/24

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

interface atm_d_1 vpvc=0/32

vc_shaper vpvc=0/32 pcr=1 mcr=0.5 tagging=mcr_tagging

ip_route default atm_u_1

filter 1 ether high * * * * 2067 *

filter 2 ether middle * * * * * 02:10

precedence atm_u_1 high 7

36

第 2 章 コンフィグレーション設定

【 機能概要 】

Proxy ARP 設定に関してコマンド説明と具体的な設定事例を示しています.

【 コマンド 】

[ コマンド名 ]

proxy - Proxy ARP 設定を有効にします.

proxy_arp - Proxy ARP の内容設定・削除・表示を行います.

[ コマンド説明 ]

Proxy ARP は,ゲートウェイ設定が行えないホストを LAN 間接続するために該当する IP アド

レスに接続するための ARP を代理応答させるものです.最近のホストはゲートウェイ設定が行

えないような機器はないため,デフォルトゲートウェイとは無関係に LAN 間接続するような場

合に用いられます.ATM ルータから見て隣接ルータのイーサネットゾーンのホストに対する

ARP 代理応答を使うことで,デフォルト設定されたルータの処理をかけることなく LAN 間接続

が可能になります.

Proxy ARP 設定により設定された IP アドレスを特別扱いすることで,主ネットワークの部分

ネットワークを接続することも可能です(例えば 24 ビットマスクの中から 26 ビットマスクの

サブネットを接続).

[ コマンド形式 ]

proxy コマンドは

proxy= [ on | off ]

により,Proxy ARP を ON で有効,off で無効にします.デフォルトは off になっています.

proxy_arp コマンドは次の3つの形式をサポートしています.16 個まで設定可能です.

proxy_arp IP_ADDR/MASK

proxy_arp IP_ADDR/MASK delete

proxy_arp list

入力パラメータの意味は表 2.3.17.1 の通りです.

表 2.3.17.1 : 入力パラメータの内容

入力パラメータ 設定可能な値または内容 工場出荷値

MASK list

N { 1 – 32 }

設定されている Proxy ARP のリストを出力します

設定なし

-

2.3 コマンドの説明 37

[ コマンド設定例 ]

例1 デフォルトゲートウェイ設定できないホストを接続して LAN 間接続する設

定例を図 2.3.17.1 に示します.

Ethernet

192.168.1.0/24

ATM-R-1 ATM-R-2

ΩExpress-25R3

H

U

B

ΩExpress-25R3

H

U

B

Ethernet

192.168.2.0/24

図 2.3.17.1:デフォルトゲートウェイ設定できないホストの LAN 間接続

ATM-R-1 の設定

interface ether ip_address=192.168.1.1/24

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

interface atm_d_1 vpvc=0/32

ip_route 192.168.2.0/24 atm_u_1 2

vc_shaper vpvc=0/32 pcr=0.5 mcr=0 tagging=no_tagging

proxy=on

proxy_arp 192.168.2.0/24

ATM-R-2 の設定

interface ether ip_address=192.168.2.1/24

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

interface atm_d_1 vpvc=0/32

ip_route 192.168.1.0/24 atm_u_1 2

vc_shaper vpvc=0/32 pcr=0.5 mcr=0 tagging=no_tagging

proxy=on

proxy_arp 192.168.1.0/24

38

第 2 章 コンフィグレーション設定

例2 デフォルトゲートウェイ設定されていない ATM ルータを介して,LAN 間接

続を行う場合の一例を示します(図 2.3.17.2 参照).192.168.1.0/24 の主ネットワー

クゾーンとそのサブネットに相当する 192.168.1.64/26 のゾーンとを接続していま

す.

Ethernet

192.168.1.0/24

192.168.1.2/24

PC11

192.168.1.10/24

Default GW

192.168.1.1/24

INTERNET

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

H

U

B

192.168.1.11/24

0/32

0/32

PC12

ATM 網

0/33

0/33

PC22

ATM-R-2

ΩExpress-25R3

H

U

B

192.168.1.67/26

ネットマスクに注意

Ethernet

192.168.1.64/26

Default GW

192.168.1.65/26

PC21

192.168.1.66/26

図 2.3.17.2:サブネットを WAN 側に接続

ATM-R-1 の設定

interface ether ip_address=192.168.1.2/24

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

interface atm_d_1 vpvc=0/32

ip_route 192.168.1.64/26 atm_u_1 2

ip_route default 192.168.121.1 1

vc_shaper vpvc=0/32 pcr=2 mcr=1 tagging=no_tagging

proxy=on

proxy_arp 192.168.1.64/26

ATM-R-2 の設定

interface ether ip_address=192.168.1.65/26

interface atm_u_1 vpvc=0/33 ip_unnumbered

interface atm_d_1 vpvc=0/33

ip_route 192.168.1.0/24 atm_u_1 2

ip_route default atm_u_1 2

vc_shaper vpvc=0/33 pcr=2 mcr=1 tagging=no_tagging

2.3 コマンドの説明 39

2.3.18 IP ルーティングテーブルの表示

IP ルーティングテーブルを表示するには,以下のコマンドを用います. show routetable

これにより,ip_route コマンドにより設定したスタティックルートと,RIP により獲得した

ダイナミックルートの両方が表示されます.

【表示例】

#show routetable

D - Directly connected, S - Static route, R - RIP reply

Destination Gateway Interface Metric

D 192.168.121.0/24 ETHER 1

D 192.168.3.0/24 ATM1 1

D 192.160.4.0/24 ATM2 1

D 192.160.5.0/24 ATM3 1

D 192.160.6.0/24 ATM4 1

D 192.160.7.0/24 ATM5 1

D 192.160.8.0/24 ATM6 1

D 192.160.9.0/24 ATM7 1

D 192.160.10.0/24 ATM8 1

D 192.160.11.0/24 ATM9 1

D 192.160.12.0/24 ATM10 1

D 192.160.13.0/24 ATM11 1

D 192.160.14.0/24 ATM12 1

D 192.160.15.0/24 ATM13 1

D 192.160.16.0/24 ATM14 1

D 192.160.17.0/24 ATM15 1

D 192.160.18.0/24 ATM16 1

S default 192.168.121.10 ETHER 1

S 192.168.1.0/24 192.168.121.20 ETHER 1

R 192.168.254.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.4.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.5.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.6.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.7.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.8.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.9.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.10.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.11.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.12.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.13.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.14.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.15.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.16.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.17.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

R 192.168.18.0/24 192.168.3.1 ATM1 2

① ② ③ ④ ⑤

40

第 2 章 コンフィグレーション設定

ルータ 192.168.121.1/24 ルータ 192.168.254.1/24

ATM Router ATM Router

ATM1 192.168.3.2/24 ATM1 192.168.3.1/24

16 個の ATM 回線を共に ip_numbered で接続し、RIP をオン

図2.3.18.1: 表示例の接続形態

① 経路情報の源

この経路が,どこからの情報により追加されたかを記号で表します。

D (直接接続) - 本体に直接接続されている経路です.

S (スタティック) - ip_route コマンドで設定された静的経路です.

R (RIP 受信) - RIP 情報を他ルータから受信した結果,追加された動的経路です.

② 宛先アドレス/マスク

この経路の最終目的地であるネットワーク,または単一ホストの IP アドレスと,その

ネットマスクです.

宛先が単一ホストである場合マスク値は 32 に,そうでない場合は 1∼31 になります.

経路がデフォルトルートである場合は,”default”と表示されます.

③ ゲートウェイアドレス

②に到達するために経由しなければならないゲートウェイ(ルータ)の IP アドレスです.

ATM 上の経路の場合,接続先の ATM ポートの IP アドレスが表示されます.

④ ネットワークインタフェース

②に到達するために通過するネットワークインタフェースです.

次のいずれかになります.

ETHER イーサネットインタフェース

⑤ メトリック(ホップ数)

②に到達するまでルータをいくつ経由するのか,を表した数値です.1 がもっとも短く,

15 がもっとも長い経路を意味します.

2.3.19 MTU設定(フラグメンテーション機能)

機能概要 】

1つの VC を適用して,音声パケットのようなリアルタイム性の要求されるパケットとリアル

タイム性をそれほど要求されない例えばデータパケットを混在させて送る場合,基本的には優先

制御による送信機構がないとリアルタイム性の要求されるパケットの通信品質が維持できませ

ん.優先制御機構を利用しても,VC の回線帯域が細くなると,優先ではないデータパケットが

送信されるまでの送信待ち時間による遅延が増大してきます.その遅延時間はデータパケット長

の長さに依存するため,ATM 回線の MTU(Maximum Transmission Unit)を小さくすることで

優先制御されたパケットの送信待ち時間を短縮することで通信品質を高めます.NAT コマンド

2.3 コマンドの説明 41

とデフォルト値以外の MTU 設定を組み合わせると,フラグメント化したパケットを元に戻せな

いため,NAT コマンドとの併用はしないよう注意して下さい.

MTU 設定できるのは個別の ATM 送信インタフェースです.

コマンド 】

[ コマンド名 ]

mtu – 特定の ATM 送信インタフェースの MTU 値を設定します.

[ コマンド説明 ]

特定の ATM 送信インタフェースの MTU 値を設定します.ここで設定した値より大きな IP デ

ータグラムを ATM ルータが ATM 回線へ送信しようとした場合は、フラグメンテーションを行

います.たとえば,mtu atm_u_1 620 と設定した場合,20+1400 オクテットの IP データグラムは,

ただし,Don’t Fragment ビットがセットされ,かつ設定された MTU 値よりも大きい IP デー

タグラムを受信しフラグメンテーション処理を行おうとした場合は,フラグメント化を行わずに

その IP データグラムを廃棄し,送信元に対して ICMP エラーを返信します.

[ コマンド形式 ]

次の2つの形式をサポートしています.

mtu atm_u_N MTU

mtu list

入力パラメータの意味は表 2.3.19.1 の通りです.

表 2.3.19.1: 入力パラメータの内容

入力パラメータ 設定可能な値 工場出荷値 atm_u_N N:=n{1-16} -

MTU

128∼1500(単位:オクテット)

または delete(このインタフェースの MTU 設定値

を工場出荷値に戻す)

1500 list 設定されている MTU 値のリストを出力します -

[ コマンド設定例 ]

例 ATM 送信インタフェース atm_u_1 の MTU を 620 に設定する場合は下記のコマ

ンドにより行います.

mtu atm_u_1 620

42

第 2 章 コンフィグレーション設定

2.3.20 MSS設定機能

機能概要 】

PPPoE を適用した TCP/IP 通信を行う例えば ADSL ルータの場合 MTU を小さく設定しますが,

ADSL ルータを意識して対向装置が送信しないため通信できない問題が発生することがありま

す.そのような場合,ATM 回線対応に個別に MSS(Maximum Segment Size)を設定すること

で,TCP/IP 通信が行えるようにしています.

MSS 設定できるのは個別の ATM 送信インタフェースです.

コマンド 】

[

コマンド名 ]

mss – 特定の ATM 送信インタフェースの TCP MSS 値を設定します.

[

コマンド説明 ]

特定の ATM 送信インタフェースの TCP MSS 値を設定します.インターネットに適用されて

いるルータによっては,MTU 値よりも大きい IP データグラムを送ろうとした場合,フラグメン

ト化せず黙って廃棄してしまうルータが存在します.そこで,あらかじめルータから送信する

TCP SYN パケット内の最大セグメント値オプションをここで設定した値に書き換えて小さめに

申告することにより,大きなデータグラムがインターネット側のルータで廃棄されてしまうこと

を防ぐことができます.

この機能は,ATM 送信インタフェースでのみ有効となります.

[ コマンド形式 ]

次の2つの形式をサポートしています.

mss atm_u_N MSS

mss list

入力パラメータの意味は表 2.3.20.1 の通りです.

表 2.3.20.1: 入力パラメータの内容

入力パラメータ 設定可能な値または内容 工場出荷値 atm_u_N N:=n{1-16} -

MSS

88∼1460(単位:オクテット)

または delete(MSS 値の改変は行わない)

設定なし list 設定されている MSS 値のリストを出力します -

[ コマンド設定例 ]

例 ATM 送信インタフェース atm_u_1 の MSS を 1322 に設定する場合は下記のコマ

ンドにより行います.

mss atm_u_1 1322

2.3 コマンドの説明

43

2.3.21 TTL減算方法の指定

TTL減算の指定

IPヘッダのTTL(Time to Live)値の減算方法は以下のコマンドで指定します.

ttl ether wan dec_ttl=[ 0 1 ]

ttl wan ether dec_ttl=[ 0 1 ]

LAN⇒WANへのパケットについて指定する場合は最初の形式を,WAN⇒LANへのパケットに

ついて指定する場合は2番目の形式を用います.

TTL減算を行なう場合はdec_ttl=1を,TTL減算を行なわない場合はdec_ttl=0を指定します.

デフォルトはdec_ttl=1(減算を行なう)となっています.

LAN⇒LANの減算方法は,LAN⇒WANの指定に従います.WAN⇒WANの減算方法は,WAN

⇒LANの指定に従います.

このコマンドは,上書きが可能です.

例 LAN⇒WAN へのパケットの TTL 減算を行なわない.

ttl ether wan dec_ttl= 0

※ TTL 減算において, dec_ttl=0 と指定する場合に Trace Route で本装置がホスト名

として表示されません.ただし,本装置をターゲット IP とした Trace Route には正常

に応答を返します.なお, TTL 減算指定をどちらの方向とも dec_ttl=1 と設定している

場合, Trace Route は正常に機能します.

TTL減算方法の表示

TTL減算方法を表示するには以下のコマンドを用います.

ttl list

TTL 減算がデフォルト設定ではない場合には list コマンドで設定値が表示され

ます.

44

第 2 章 コンフィグレーション設定

2.3.22 DHCP サーバ機能

機能概要 】

小規模(クライアント 128 台以下)の単一セグメントの LAN で用いる DHCP サーバ機能

(RFC2131 に準拠)を提供します.ただし,DHCP リレーエージェント機能を利用する場合に

は使えません.

クライアントに対して設定できるネットワーク・パラメータを表 2.3.22.1 に示します.

表 2.3.22.1: DHCP サーバが設定するネットワーク・パラメータ

ネットワーク・パラメータ 設定内容

クライアント IP アドレス 始点 IP アドレスと最大割り当て数を設定します.

サブネット・マスク

ルータの Ether 側自サブネット・マスクを常にクライアントのサ

ブネット・マスクとします.

デ フ ォ ル ト ・ ゲ ー ト ウ ェ

イ・アドレス

ルータの Ether 側自 IP アドレスを常にクライアントのデフォル

ト・ゲートウェイ・アドレスとします.

ドメイン名 63 文字までのドメイン名を設定可能です.

DNS サーバ・アドレス プライマリ・セカンダリの 2 つを登録できます.

WINS サーバ・アドレス 1 つ登録できます.

リース時間 1∼9999 時間あるいは無期限を設定できます.

また IP アドレスの割り当て方法として,動的割り当ての他に MAC アドレスに基づいた固定

割り当てもできます.

コマンド 】

[ コマンド名 ]

dhcp – DHCP サーバ機能を設定します.

[ コマンド説明 ]

DHCP サーバ機能を提供する上で必要となるパラメータの入力あるいは機能の動作条件など

を設定します.

DHCP サーバ機能を有効にした場合,list コマンドで設定内容を表示すると設定内容が示され

ます.

[ コマンド形式 ]

コマンド形式は下記に示す1つのみです.

2.3 コマンドの説明 45

dhcp <キーワード > <値>

キーワードと設定値について表 2.3.22.1 に内容を示します.

表 2.3.22.1: DHCP コマンドのキーワードと設定値の内容

キーワード 設定可能な値 初期値 server on:DHCP サーバ機能を有効にします. off:DHCP サーバ機能を無効にします. off startip IP アドレス:割り当て開始アドレスを設定する。 noofip

192.168.254.

1

1∼128:IP アドレス最大割り当て数(=最大クライアント数)を

設定します.

128 leasetime

0∼9999:DHCP で割り当てる IP アドレスの貸出時間を設定しま

24 check domainname dnsserver winsserver on:IP アドレスを割り当てる前に、ping によりそのアドレスを

使用中のホストがないかどうか確認します. off:ping によるアドレス重複のチェックをしません. off

ドメイン名:クライアントに対して設定するドメイン名文字列を

設定します(半角英数字 63 文字まで). 設定なし

プライマリ DNS アドレス セカンダリ DNS アドレス:クライアント

に対して設定する DNS サーバのアドレスを設定します.セカ

ンダリ DNS アドレスは省略可能です.

設定なし

WINS サーバ・アドレス:クライアントに対して設定する NetBIOS

ネームサーバのアドレスを設定します. 設定なし client

N MAC アドレス IP アドレス:N:=1∼128

特定のクライアント(MAC アドレスで指定)に固定の IP アドレス

を割り当て,番号 N で登録します.

N delete:番号 N で登録した情報を削除します. list:設定情報を表示します.

設定なし

dhcp client の場合のコマンド形式はやや変則的ですが設定例を参照して頂ければ理解

できます.

このコマンドを利用することにより,たとえば WWW サーバなどは固定的な IP アドレ

スを付与することができます.

46

第 2 章 コンフィグレーション設定

[ コマンド設定例 ]

例1 DHCP サーバ機能を有効にし,IP アドレスの開始を 192.168.0.100,IP アド

レスの最大割り当て数を 64,貸し出し時間を 48 時間,IP アドレス割り当て時に重

複のチェック実行,ドメイン名を atm-corporation.co.jp,プライマリとセカンダリ

の DNS サーバをそれぞれ 172.17.254.40 と 172.17.254.41,WINS サーバ・アドレ

スを 172.17.254.42 とする場合を以下に示します.

dhcp server on

dhcp startip 192.168.0.100

dhcp noofip 64

dhcp leasetime 48

dhcp check on

dhcp domainname atm-corporation.co.jp

dhcp dnsserver 172.17.254.40 172.17.254.41

dhcp winsserver 172.17.254.42

例2 MAC アドレスが“0x00806d123456”である特定のホストに IP アドレス

“192.168.254.100”を割り振り,番号“1”で登録する.

dhcp client 1 00806d123456 192.168.254.100

例3 番号“1”で登録された情報を削除する.

dhcp client 1 delete

例4 特定のクライントに割り振った固定 IP アドレスなどの情報を表示します.

dhcp client list

2.3.23 DHCP リレーエージェント機能

機能概要 】

DHCP サーバと DHCP クライアント( BOOTP サーバと BOOTP DHCP クライアント)を接

続するために, DHCP リレーエージェント機能(BOOTP リレーエージェント機能)をサ

ポートします(RFC951 準拠).ただし,DHCP サーバ機能を 利用する場合には使えません.

DHCP リレーエージェント機能を設定することで WAN により接続された遠隔の DHCP

サーバあるいは LAN 内に存在する DHCP サーバとの接続が可能で,最大 2 台までの DHCP

サーバを設定できます.DHCP サーバの設定については DHCP サーバの説明書を参考にし

て下さい.

コマンド 】

[ コマンド名 ]

dhcprelay <キーワード> <値> -

行います.

DHCP リレーエージェント機能の設定を

2.3 コマンドの説明 47

[ コマンド説明 ]

DHCP リレーエージェント機能とは, DHCP クライアントと DHCP サーバとの間で初期に

行われる DHCP クライアントから送信されるブロードキャストパケット(DHCPDISCOVERY)

とそれに対する DHCP サーバからの応答パケット(DHCPOFFER)などをリレーすることです.

dhcprelay コマンドでは, DHCP リレーエージェント機能の動作の有効化・無効化,動作さ

せる上で必要なパラメータ入力を行います.

DHCP リレーエージェント 機能を有効にした場合,list コマンドで設定内容を表示すると設

定内容が示されます.

[ コマンド形式 ]

dhcprelay コマンドは次の 4 つの形式をサポートします.

dhcprelay agent=[ on | off ]

dhcprelay hops=N

dhcprelay primary_server=[ Primary Address | delete ]

dhcprelay secondary_server=[ Secondary Address | delete ]

dhcprelay list

dhcprelay コマンドに必要なキーワードと設定値について表 2.3.23.1 に内容を示します.

表 2.3.23.1: DHCPRELAY コマンドのキーワードと設定値の内容 agent= on:DHCP リレーエージェント機能を有効にします. off:DHCP リレーエージェント機能を無効にします. off hops= N:可能なホップ数を設定する。 primary_server=

Primary Address: Primary Server IP アドレス設定,n.n.n.n{n:0 -255}. delete: 工場出荷値にもどします.

4

0.0.0.0 secondary_server=

Secondary Address: Secondary Server IP アドレス設定,n.n.n.n{n:0 -255}. delete: 工場出荷値にもどします.

0.0.0.0

2.3.24 SNMP 機能

機能概要 】

SNMP エージェント機能と SNMP Trap 機能を有します.また,ATM インタフェースの各 VC

に関する統計情報をプライベート MIB として定義し,SNMP エージェント機能と SNMP Trap

機能は扱っています.SNMP をどこまで機能させるかについて選択範囲を決めることができる

ようにしています.

SNMP (v1)の MIB(MIB-II)に関する内容については第 3 章の運用管理で記述しています.

48

第 2 章 コンフィグレーション設定

コマンド 】

[ コマンド名 ]

[ コマンド説明 ]

ルータは SNMP(V1)エージェント機能を有し MIB Ⅱの一部を SNMP マネジャーに提供し

ます.ATM 回線については,各 VC に関する統計情報をプライベート MIB として提供します.

また,TRAP として,coldStart Trap(電源投入,リスタート時),linkDown Trap(イーサネット

リンクダウンあるいは ATM 回線受信セルなし状態),linkUp Trap(イーサネットリンクアップ

あるいは ATM 回線受信セル良好状態),enterpriseSpecific Trap(AIS 受信あるいは RDI 受信時)

に対応します.snmp コマンドでは SNMP 機能を働かせるかどうか,働かせる範囲をどうのよ

うにするかなどの動作条件の設定を行います.また,必要なパラメータの入力コマンドとしても

利用します.snmp コマンドで設定した内容は clr コマンドで工場出荷時に戻りません.

プライベート MIB としてサポートしている内容を表 2.3.24.1 に示します.プライベート MIB

の prefix については 1.3.6.1.4.1.3930.1.3 を省略しています.

表 2.3.24.1: プライベート MIB がサポートしている内容

Object ID Name Syntax Type 内容

1.1 atmIfNumber Integer ATM インタフェースエントリー数

1.2 atmIfTable

1.2.1 atmIfEntry

1.2.1.1.K atmIfIndex

1.2.1.2.K atmIfVpiNumber

1.2.1.3.K atmIfVciNumber

- -

Integer - 各 ATM インタフェースの番号

Integer Specified K 番目のインタフェースの VPI 番号

Integer Specified K 番目のインタフェースの VCI 番号

1.2.1.4.K atmIfPcrValue

1.2.1.6.K atmIfInOctets

Integer Specified K 番目のインタフェースの PCR 値(kbps)

1.2.1.5.K atmIfInUnicastPkts Counter K 番目のインタフェースの入力パケット数

Counter K 番目のインタフェースの入力バイト数

1.2.1.7.K atmIfInDiscards Counter K 番目のインタフェースの入力廃棄パケット数

1.2.1.8.K atmIfInErrors Counter K 番目のインタフェースの入力エラーパケット数

1.2.1.9.K atmIfOutUnicastPkts Counter K 番目のインタフェースの出力パケット数

1.2.1.10.K atmIfOutOctets Counter Measured K 番目のインタフェースの出力バイト数

1.2.1.11.K atmIfOutDiscards Counter Measured K 番目のインタフェースの出力廃棄パケット数

1.2.1.12.K atmIfOutErrors Counter Measured K 番目のインタフェースの出力エラーパケット数

EnterpriseSpecificTrap MIB としてサポートしている内容を表 2.3.24.2 に示します. MIB の prefix については 1.3.6.1.4.1.3930.1.3 を省略しています.VP-AIS,VP-RDI,VC-AIS,VC-RDI

については該当する OAM セルを受信したことで検知し,3 秒以上検知されない場合に状態解除

と判断しています.

2.3 コマンドの説明 49

表 2.3.24.2: EnterpriseSpecificTrap MIB がサポートしている内容

Object ID Name Syntax Type 内容

1.3 #1 atmIfVpAisReception Integer Specified

VP-AIS 信号受信:変数

{atmIfVpiNumber}

1.3 #2 atmIfVpAisRelease Integer Specified

VP-AIS 状態解除:変数

{atmIfVpiNumber}

1.3 #3

1.3 #4 atmIfVpRdiReception Integer Specified

VP-RDI 信号受信:変数

{atmIfVpiNumber} atmIfVpRdiRelease Integer Specified

VP-RDI 状態解除:変数

{atmIfVpiNumber}

1.3 #5

1.3 #6

1.3 #7 atmIfVcAisReception Integer Specified

VC-AIS 信号受信:変数

{ atmIfVpiNumber, atmIfVciNumber } atmIfVcAisRelease Integer Specified

VC-AIS 状態解除:変数

{ atmIfVpiNumber, atmIfVciNumber } atmIfVcRdiReception Integer Specified

VC-RDI 信号受信) :変数

{ atmIfVpiNumber, atmIfVciNumber }

1.3 #8 tmIfVcRdiRelease Integer Specified

VC-RDI 状態解除:変数

{ atmIfVpiNumber, atmIfVciNumber }

[ コマンド形式 ]

snmp コマンドは次の 12 組の形式をサポートします.

snmp operation=[ on | off ]

snmp trap_operation=[ on | off ]

snmp syscontact=[ sysContact | delete ]

snmp sysname=[ sysName | delete ]

snmp syslocation=[ sysLocation | delete ]

snmp community=[ communityName ]

snmp private_mib=[ on | off ]

snmp link_trap=[ on | off ]

snmp enterprise_trap=[ on | off ]

snmp primary_manager=[ Primary Address | delete ]

snmp secondary_manager=[ Secondary Address | delete ]

snmp list

snmp コマンドはルータの動作を中断することなく設定変更し,設定変更内容を実行させるこ

とができ,設変更定内容は自動的に EEPROM に書き込まれます.

設定内容は clr コマンドで工場出荷時の状態には戻らないため,snmp list により設定内容を

確認して下さい.

snmp コマンドに必要なキーワードと設定値について表 2.3.24.2 に内容を示します.

50

第 2 章 コンフィグレーション設定

表 2.3.24.2: SNMP コマンドのキーワードと設定値の内容 operation= trap_operation= on:SNMP エージェント機能を有効にします. off:SNMP エージェント機能を無効にします. on:Trap 機能を有効にします. off:Trap 機能を無効にします. on off syscontact= sysContact: System Contact を設定します. delete: 工場出荷値にもどします. sysname= syslocation= sysName: System Name を設定します. delete: 工場出荷値にもどします. sysLocation: System Location を設定します. delete: 工場出荷値にもどします. community= communityName: Community Name を設定します.

-

-

- public private_mib= link_trap= enterprise_trap= primary_manager= secondary_manager= on:MIB エージェント機能を有効にします. off:MIB エージェント機能を無効にします. on:Link Trap 機能を有効にします. off:Link Trap 機能を無効にします. on:Enterprise Trap 機能を有効にします. off:Enterprise Trap 機能を無効にします.

Primary Address: Primary Manager IP アドレス設定,n.n.n.n{n:0-255}. delete: 工場出荷値にもどします.

Secondary Address: Secondary Manager IP アドレス設定,n.n.n.n{n:0-255}. delete: 工場出荷値にもどします. off off off

0.0.0.0

0.0.0.0 list SNMP 設定内容を表示します. -

設定・変更はルータにログインして行って下さい.

on/off 設定できる operation,private_mib,trap_operation,link_trap,enterprise_trap のキーワードに

より on/off 設定できる範囲は次の通りです. operation:

OutErrors 以外の MIBⅡ項目について off の場合計測を止めます.off 設定の

場合,SNMP エージェント機能の動作を停止します. trap_operation: off 設定の場合,TRAP 機能を停止します.on 設定の場合,coldStartTrap に

対する TRAP 機能が動作しますが,operation 設定が on になっていることが

必要です. private_mib: off 設定の場合,プライベート MIB でサポートしている項目の計測,SNMP

エージェント機能の動作を停止します.on 設定する場合には operation 設定

が on になっていることが必要です. link_trap: off 設定の場合,linkUpTrap および linkDownTrap 機能を停止します.on 設定

の場合,linkUpTrap および linkDownTrap 機能が動作しますが,trap_operation

設定が on になっていることが必要です. enterprise_trap: off 設定の場合,AIS あるいは RDI による enterpriseSpecific Trap 機能を停止

します.on 設定の場合,enterpriseSpecific Trap 機能が動作しますが, private_mib 設定ならびに trap_operation 設定が on になっていることが必要です.

2.3 コマンドの説明 51

[ コマンド設定例 ]

例 SNMP 関連のパラメータ設定を行った例を示します.snmp list による設定内容

表示と VC 関連の統計情報を show atm により表示(2.3.38 参照)させています.

interface ether ip_address=192.168.121.1/24

interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

interface atm_d_1 vpvc=0/32

ip_route 192.168.254.0/24 atm_u_1 2

ip_route default 192.168.121.13 2

vc_shaper vpvc=0/32 pcr=2 mcr=1 tagging=no_tagging

atm_oam=on

snmp operation=on

snmp trap_operation=on

snmp syscontact=Taro 045-123-4567 [email protected]

snmp sysname=ATM Corporation Yokohama Branch

snmp syslocation=Yokohama 5F-B

snmp community=public

snmp private_mib=on

snmp link_trap=on

snmp enterprise_trap=on

snmp primary_address=192.168.121.12

snmp secondary_address=192.168.254.12

#snmp list

#snmp operation=on

#snmp trap_operation=on

#snmp syscontact=Taro 045-123-4567 [email protected]

#snmp sysname=ATM Corporation Yokohama Branch

#snmp syslocation=Yokohama 5F-B

#snmp community=public

#snmp private_mib=on

#snmp link_trap=on

#snmp enterprise_trap=on

#snmp primary_address=192.168.121.12

#snmp secondary_address=192.168.254.12

#

#show atm

InUcastPkts = 1

InErrors = 0

InDiscards = 0

OutUcastPkts = 1

OutDiscards = 0 channel:1 vpi:0 vci:32 pcr:2000kbps

InUnicastPkts = 1

InOctets = 48

InErrors = 0

InDiscards = 0

OutUnicastPkts = 1

OutOctets = 48

OutDiscards = 0

52

第 2 章 コンフィグレーション設定

機能概要 】

ATM レイヤの OAM(保守監視)機能の中で故障管理対応の AIS,RDI(F4 エンド・エンドフ

ロー,F5 エンド・エンドフロー)ならびのループバック(F5 エンド・エンドフロー)をサポー

トします.

OAM セルは AAL5 によりセル化された IP フレームと混在させて VP あるいは VC 対応のシェ

ーピング要求を満たす形で ATM 回線へ送信しています(例えば,VC 対応に OAM セルを挿入さ

セルを送信し,再度 CDV を守る時間経過後に送信すべき IP フレームを送信していきます).

コマンド 】

[ コマンド名 ]

atm_oam

バックセルへの応答(VC 対応)を有効または無効にします.

atm_loopback - ATM OAM ループバックセルを送信し良否の判定を行います.

atm_oam コマンドの設定とは無関係に機能します.

[ コマンド説明 ]

OAM セルを用いた故障管理として AIS(Alarm Indication Signal),RDI(Remote Defect

Indication)があり,前者は故障が発生したことを下流(atm_d_N で受信)に,後者は故障が発

生したことを上流(atm_u_N で送信)に伝えるもので,パス VP に関する F4 エンド・エンドフ

ローとチャネル VC に関する F5 エンド・エンドフローがあります.また ATM レイヤが導通し

ているかどうかを確認する手段として OAM セルをループバックすることができます.

atm_oam コマンドは OAM セルを用いた故障管理を常時行うかどうかを設定するもので,設

定しない場合には OAM セルを受信しても何のアクションも行わず OAM セルは廃棄されるだけ

です.atm_loopback コマンドはルータ作動中に手動で OAM ループバックによる ATM レイヤ

の導通を確認するコマンドです.

[ コマンド形式 ]

atm_oam コマンドは

atm_oam= [ on | off ]

により,ATM OAM 機能を on で有効,off で無効にします.デフォルトは off になっています.

有効・無効の切り替えはルータを再スタートすることなく変更設定可能です.

atm_loopback コマンドは

atm_loopback atm_u_N [ COUNT ]

の形式をしています.ここに,atm_u_N はループバックセルを送信する ATM 回線番号(N は 1

∼16),COUNT は送信するループバックセルの個数を示します.COUNT を省略するとデフォル

ト値は 4 回の送信となります.ループバックセルは 1 秒に 1 回の割合で送信します.

2.3 コマンドの説明 53

[ コマンド実行例 ]

#atm_loopback atm_u_1

Loopback start...

VPI=0 VCI=32 Loop OK

機能概要 】

シリアルインタフェースあるいは Telnet によりルータにログインした場合に Telnet のクライ

アント機能を働かせることができます.例えば,PC をコンソールとし,電話網により接続した

遠隔のモデムとルータのシリアルインタフェースとを RS232C ストレートケーブルで接続する

ことにより,遠隔からの状態監視や設定変更ができます.また,保守する場合に PC の IP アド

レスを設定することなく,遠隔のルータの状態監視や設定変更が可能です.

ルータにはシリアルインタフェースあるいは telnet で 1 ユーザしか入れません.

コマンド 】

[ コマンド名 ]

telnet

[ コマンド形式 ]

- Telnet のクライアント機能を立ち上げます.

telnet IP_Address

IP_Address は宛先 IP アドレスです.

[ コマンド実行例 ]

図 2.3.26.1 のような接続構成において PC から ATM-RT No.1 にシリアルインタフェースでロ

グインした後 telnet コマンドで ATM-RT No.2 のログインする場合を示します.

ATM-RT No.1 ATM-RT No.2

ATM クロスケーブル

RS232C

ΩExpress-25R3

PC

ATM-RT No.1 の設定 interface ether ip_address=192.168.121.1/24 interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=192.168.1.1/30 interface atm_d_1 vpvc=0/32 ip_route 192.168.254.0/24 atm_u_1 2 vc_shaper vpvc=0/32 pcr=1 mcr=1 tagging=no_tagging

ATM-RT No.2 の設定

ΩExpress-25R3 interface ether ip_address=192.168.254.1/24 interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=192.168.1.2/30 interface atm_d_1 vpvc=0/32 ip_route 192.168.121.0/24 atm_u_1 2 vc_shaper vpvc=0/32 pcr=1 mcr=1 tagging=no_tagging

図 2.3.26.1:接続構成

54

第 2 章 コンフィグレーション設定

>s-pword=****** :PC から ATM-RT No.1 にログイン

Welcome to Tokyo

#list interface ether ip_address=192.168.121.1/24 interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=192.168.1.1/30 interface atm_d_1 vpvc=0/32 ip_route 192.168.254.0/24 atm_u_1 2 vc_shaper vpvc=0/32 pcr=1 mcr=1 tagging=no_tagging

#

#telnet 192.168.254.1

Connecting to 192.168.254.1...

Connected.

:telnet で ATM-RT No.2 にログイン login:router

Password:******

Welcome to Yokohama

#list interface ether ip_address=192.168.254.1/24 interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=192.168.1.2/30 interface atm_d_1 vpvc=0/32 ip_route 192.168.121.0/24 atm_u_1 2 vc_shaper vpvc=0/32 pcr=1 mcr=1 tagging=no_tagging

#exit

Connection closed.

#exit.

>

:ATM-RT No.2 からログアウト

:ATM-RT No.1 からログアウト

[ コマンド実行時の注意事項 ]

ルータへログインできるユーザをシリアルインタフェースあるいは telnet で 1 ユーザに限定

しています.シリアルインタフェースでログインした場合にログアウトすることを忘れた場合に

もルータにログインできるように auto_logout コマンドで設定した時間でルータへのログイン

ユーザを解放することにしました.auto_logout=0 にした場合にはログインユーザを解放しな

いので注意して下さい.

[ 電話網による遠隔制御を行う場合のモデム設定 ]

ΩExpress-25R3

ATM 網

ユーザ網

RS232C

シリアルケーブル

モデム 1

ΩExpress-25R3

ΩExpress-25R3

電話網 モデム 2

RS232C

シリアルケーブル

保守センタ

図 2.3.26.2:モデム接続による遠隔制御

2.3 コマンドの説明

55

図 2.3.26.2 に示されているように,電話網を介して保守センタにある遠隔の PC からユーザ網

へ適用されているルータ,更に ATM 網を介して接続されている隣接のルータについて状態監

視・設定などを行う場合にルータに接続しているモデムの設定条件(AT コマンド)は次の通り

です.

・自動着信とする ATS0=n

・DTR 信号を常時オン AT&D0

・キャラクタ長 10 ビット ATK10

・リザルトコードをオフ(必要なら) ATQ1

2.3.27 Pingの送出

装置から他の装置に対してpingを送出するには以下のコマンドを用います.telnetからこのコ

マンドを実行して,-tオプションあるいは-nオプションにより長時間pingを送出した場合,

telnetauto_logoutが働かず,ping送出を継続します.必ずCTRL-Cで中断するように注意願

います.

ping [ -t ] [ -n count ] [-l size ] [ -w timeout ] IPアドレス

-t, -n, -l, -wオプションは,Windows95/98系のMSDOSプロンプト

のオプションに準じています.

-tオプション:CTRL-Cによる割込みがあるまで継続します.

-nオプション:送出する回数(1∼99999;デフォルトは4)

-lオプション:バッファサイズ(1∼1472:デフォルトは32)

-wオプション:応答待ち時間(1000∼99999ms;デフォルトは1000)

例 IP アドレス 192.168.121.10 に ping を送出する.

ping 192.168.121.10

#ping 192.168.121.10

pinging 192.168.121.10 with 32 bytes of data: reply from 192.168.121.10: bytes=32 time=20ms seq=1 reply from 192.168.121.10: bytes=32 time=20ms seq=2 reply from 192.168.121.10: bytes=32 time=20ms seq=3 reply from 192.168.121.10: bytes=32 time=10ms seq=4

コマンド 】

[ コマンド名 ]

icmp_redirect – ICMP Redirection の設定を行います.

[ コマンド説明 ]

ICMP Redirection をオフにすると,ip_route 192.168.121.0/24 192.168.254.100 1 というよう

56

第 2 章 コンフィグレーション設定

なデフォルトゲートウェイ設定の場合,ホストは 192.168.254.100 の MAC アドレスを知ること

ができず,毎回このスタティックルート設定によりルーティングされます.

RIP を適用した WAN 側の予備切り替えを行う場合に,迂回ルートからの切り戻しが円滑

に行えます.

[ コマンド形式 ]

次のコマンドをサポートします.

デフォルト値は on です.

2.3.29 Broadcastコマンド

コマンド 】

[ コマンド名 ]

broadcast – Broadcast Forwarding の設定を行います.

[ コマンド説明 ]

broadcast をオンにしている場合,ルータに設定された直接経路(ATM 回線の IP 番号)に対

応し,イーサネットのダイレクトブロードキャスト以外のネットダイレクトブロードキャスト,

サブネットダイレクトブロードキャスト,オールサブネットダイレクトブロードキャストのパケ

ットを直接経路へ転送します.

broadcast をオフにしている場合には,上記のブロードキャストパケットの転送は行いません.

デフォルトルート設定においても,クラス A,B,C で定義されたブロードキャストパケットは

廃棄しますが,サブネット・マスク設定されたネットワークでの運用の場合にはフィルタ設定で

必要ならば廃棄して下さい.

[ コマンド形式 ]

次のコマンドをサポートします.

デフォルト値は on です.

2.3.30 Link

イーサネットインタフェースがリンクアップすることと ATM 回線に有効なセルを受信した場

合には Check ランプが青色に点灯することで状態を認識できますが,消灯している場合にはど

ちらのインタフェースが正常ではないかを表示するために show コマンドで link_status を表示

することとしました.

コマンドは,show link_status です.

2.3 コマンドの説明 57

<Link Status の表示例>

・正常時

#show link_status

Ethernet Link OK ATM Interface Rx OK

・ATM 回線ケーブルのみ抜いた時

#show link_status

Ethernet Link OK ATM Interface Rx NO

・Ether ケーブルのみ抜いた時

#show link_status

Ethernet Link NG ATM Interface Rx OK

・ATM 回線ケーブル,Ether ケーブル共に抜いた時

#show link_status

Ethernet Link NG ATM Interface Rx NO

2.3.31 MACアドレスの表示

装置に設定されているMACアドレスを表示するには以下のコマンドを用います. mac

2.3.32 設定内容のクリア

設定内容画面の内容を全て消去するには以下のコマンドを用います. clr

2.3.33 コマンド入力受付モードからパスワード入力受付モードへの切替

コマンド入力受付モードからパスワード入力受付モードへの切替は以下のコマンドで指定しま

す.

logout/quit コマンド

ルータ設定モードにおいて EEPROM に保持せず,抜け出るためのコマンドです.logout

るいは quit どちらでもコマンドとして受け付けます.

2.3.34 設定情報の保存とリスタート

変更した設定内容をメモリ(EEPROM)に書込み,ルータを再立ち上げする場合は以下のコ

マンドで実行します. exit

なお,設定内容に変更がない場合パスワード入力受付モードへモードが切替えられるだけです.

58

第 2 章 コンフィグレーション設定

2.3.35 Show

ルータに設定されていない VPI・VCI 番号のセル(不正セル)を受信した場合に,Check ラン

プが 1 秒点灯します.直近に受信した不正セルの番号を表示させます.

例 VPI=0,VCI=32 の ATM 回線を設定したルータに VPI=0,VCI=33 のセルを受信

させた場合.

#show illegal_vpvc vpi = 0 vci = 33

2.3.36 Restart コマンド

ルータ設定モードにおいて EEPROM に保持せず,パワーオンリセットさせるコマンドです.

2.3.37 Show

ヘルプメッセージでは現れない隠しコマンドですが,イーサネットインタフェースを通じて送

受されるユニキャストパケット,エラーパケットの数を示します.

2.3.38 Show

ヘルプメッセージでは現れない隠しコマンドですが,ATM インタフェースを通じて送受され

るユニキャストパケット,エラーパケットの数を示します.snmp pribate_mib=on の場合,各 VC

の統計情報も示します.

2.3.39 Show

ヘルプメッセージでは現れない隠しコマンドですが,ルータに発生したエラー状態を表示しま

す.故障履歴を調べる場合に製造側へご連絡下さい.最新の故障情報が記録されて残されます.

記録された内容を消去するには clr err(これもヘルプメッセージでは現れない隠しコマンドで

す)と入力して下さい.

59

第 3 章 運用管理

ルータは,導入後の運用管理のためにSNMP(v1) (simple network management protocol)エ

ージェント機能を実装しています.SNMPマネジャーを用いることにより,遠隔でのルータの運

用管理が可能となります.

60

第 3 章 運用管理

3.1 SNMP

SNMPエージェントは,SNMPマネジャーにMIB(MIB-II) (management information base)を

提供します.SNMPマネジャーはMIBを通してルータの状態を監視することができます.

SNMPマネジャーの使い方については,個々の製品のマニュアル等を御参照下さい.以下に例

として,読み出したMIBを示します.

【コンフィグレーション設定の内容】 interface ether ip_address=143.125.33.1/24 interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=192.168.1.2/30 interface atm_d_1 vpvc=0/32 interface atm_u_16 vpvc=0/33 ip_address=192.168.1.6/30 interface atm_d_16 vpvc=0/33 ip_route 143.125.32.0/25 atm_u_1 2 ip_route 143.125.32.128/25 atm_u_16 2 vc_shaper vpvc=0/32 pcr=0.5 mcr=0.5 tagging=no_tagging vc_shaper vpvc=0/33 pcr=0.5 mcr=0.5 tagging=no_tagging atm_oam=on snmp operation=on snmp trap_operation=off snmp syscontact=Taro 045-123-4567 [email protected] snmp sysname=Yokohama snmp syslocation=Yokohama 5F-B snmp community=public snmp private_mib=on snmp link_trap=off snmp enterprise_trap=off snmp primary_manager=0.0.0.0 snmp secondary_manager=0.0.0.0

【MIBの出力内容】

***** SNMP QUERY STARTED *****

1: sysDescr.0 (octet string) ATM25M_IF_IP_Router_V2

2: sysObjectID.0 (object identifier) enterprises.3930.1.3

3: sysUpTime.0 (timeticks) 0 days 00h:03m:21s.67th (20167)

4: sysContact.0 (octet string) Taro 045-123-4567 [email protected]

5: sysName.0 (octet string) Yokohama

6: sysLocation.0 (octet string) Yokohama 5F-B

7: sysServices.0 (integer) 4

8: ifNumber.0 (integer) 2

9: ifIndex.1 (integer) 1

10: ifIndex.2 (integer) 2

11: ifDescr.1 (octet string) ATM_25Mbps

12: ifDescr.2 (octet string) Ethernet_10Mbps

13: ifType.1 (integer) 49

14: ifType.2 (integer) ethernet-csmacd(6)

15: ifMtu.1 (integer) 1500

16: ifMtu.2 (integer) 1500

17: ifSpeed.1 (gauge) 25600000

18: ifSpeed.2 (gauge) 10000000

3.1 SNMP

61

19: ifPhysAddress.1 (octet string) 00.00.00.00.00.00 (hex)

20: ifPhysAddress.2 (octet string) 00.A0.44.01.00.DD (hex)

21: ifAdminStatus.1 (integer) up(1)

22: ifAdminStatus.2 (integer) up(1)

23: ifOperStatus.1 (integer) up(1)

24: ifOperStatus.2 (integer) up(1)

25: ifLastChange.1 (timeticks) 0 days 00h:03m:24s.64th (20464)

26: ifLastChange.2 (timeticks) 0 days 00h:03m:24s.78th (20478)

27: ifInOctets.1 (counter) 1443858

28: ifInOctets.2 (counter) 5494875

29: ifInUcastPkts.1 (counter) 987

30: ifInUcastPkts.2 (counter) 3644

31: ifInNUcastPkts.1 (counter) 0

32: ifInNUcastPkts.2 (counter) 0

33: ifInDiscards.1 (counter) 0

34: ifInDiscards.2 (counter) 0

35: ifInErrors.1 (counter) 0

36: ifInErrors.2 (counter) 0

37: ifInUnknownProtos.1 (counter) 0

38: ifInUnknownProtos.2 (counter) 1

39: ifOutOctets.1 (counter) 4242277

40: ifOutOctets.2 (counter) 1447444

41: ifOutUcastPkts.1 (counter) 2864

42: ifOutUcastPkts.2 (counter) 957

43: ifOutNUcastPkts.1 (counter) 0

44: ifOutNUcastPkts.2 (counter) 0

45: ifOutDiscards.1 (counter) 808

46: ifOutDiscards.2 (counter) 0

47: ifOutErrors.1 (counter) 0

48: ifOutErrors.2 (counter) 0

49: ifOutQLen.1 (gauge) 0

50: ifOutQLen.2 (gauge) 0

51: ifSpecific.1 (object identifier) null.0

52: ifSpecific.2 (object identifier) null.0

53: ipAdEntAddr.143.125.33.1 (ipaddress) 143.125.33.1

54: ipAdEntAddr.192.168.1.2 (ipaddress) 192.168.1.2

55: ipAdEntAddr.192.168.1.6 (ipaddress) 192.168.1.6

56: ipAdEntIfIndex.143.125.33.1 (integer) 2

57: ipAdEntIfIndex.192.168.1.2 (integer) 1

58: ipAdEntIfIndex.192.168.1.6 (integer) 1

59: ipAdEntNetMask.143.125.33.1 (ipaddress) 255.255.255.0

60: ipAdEntNetMask.192.168.1.2 (ipaddress) 255.255.255.252

61: ipAdEntNetMask.192.168.1.6 (ipaddress) 255.255.255.252

62: ipAdEntBcastAddr.143.125.33.1 (integer) 1

63: ipAdEntBcastAddr.192.168.1.2 (integer) 1

64: ipAdEntBcastAddr.192.168.1.6 (integer) 1

65: ipAdEntReasmMaxSize.143.125.33.1 (integer) 2980

66: ipAdEntReasmMaxSize.192.168.1.2 (integer) 2980

67: ipAdEntReasmMaxSize.192.168.1.6 (integer) 2980

68: enterprises.3930.1.3.1.1.0 (integer) 2

69: enterprises.3930.1.3.1.2.1.1.1 (integer) 1

70: enterprises.3930.1.3.1.2.1.1.16 (integer) 16

71: enterprises.3930.1.3.1.2.1.2.1 (integer) 0

72: enterprises.3930.1.3.1.2.1.2.16 (integer) 0

73: enterprises.3930.1.3.1.2.1.3.1 (integer) 32

74: enterprises.3930.1.3.1.2.1.3.16 (integer) 33

75: enterprises.3930.1.3.1.2.1.4.1 (integer) 500

76: enterprises.3930.1.3.1.2.1.4.16 (integer) 500

62

第 3 章 運用管理

77: enterprises.3930.1.3.1.2.1.5.1 (counter) 1034

78: enterprises.3930.1.3.1.2.1.5.16 (counter) 0

79: enterprises.3930.1.3.1.2.1.6.1 (counter) 1447978

80: enterprises.3930.1.3.1.2.1.6.16 (counter) 0

81: enterprises.3930.1.3.1.2.1.7.1 (counter) 0

82: enterprises.3930.1.3.1.2.1.7.16 (counter) 0

83: enterprises.3930.1.3.1.2.1.8.1 (counter) 0

84: enterprises.3930.1.3.1.2.1.8.16 (counter) 0

85: enterprises.3930.1.3.1.2.1.9.1 (counter) 3128

86: enterprises.3930.1.3.1.2.1.9.16 (counter) 1

87: enterprises.3930.1.3.1.2.1.10.1 (counter) 4609629

88: enterprises.3930.1.3.1.2.1.10.16 (counter) 48

89: enterprises.3930.1.3.1.2.1.11.1 (counter) 0

90: enterprises.3930.1.3.1.2.1.11.16 (counter) 0

91: enterprises.3930.1.3.1.2.1.12.1 (counter) 0

92: enterprises.3930.1.3.1.2.1.12.16 (counter) 0

***** SNMP QUERY FINISHED *****

3.2 MIB 63

3.2 MIB

ルータに実装されているMIBの一覧を表3.2.1に示します.

表3.2.1: MIB一覧

1.3.6.1 (iso.org.dod.internet) directory(1) mgmt(2) mib-2(1) system(1) sysDescr(1)

DisplayString

(SIZE(0..255))

"NEL_ATM25M_

Router_V1.0" sysObjectID(2)

Object

IDENTIFIER

1.3.6.1.4.1.3930.1.3

初期化からの時間

(x10msec) sysContact(4) sysName(5) sysLocation(6) sysServices(7)

DisplayString

(SIZE(0..255))

DisplayString

(SIZE(0..255))

DisplayString

(SIZE(0..255))

INTEGER

(0..127)

""

""

""

"4" (IP Router) interface(2)

"2" (Number of

Interface) ifTable(2)

SEQUENCE of

IfEntry

NA M

"1"

"1" ifDescr(2)

DisplayString

(SIZE(0..255))

"ATM-25Mbps"

"49" (aal5)

"1500"

"25600000"

""

"1" (up)

"1" (up)

測定値を書込んだ

初期化からの時間

(x10msec )

下りATM受信バイ

ト数 ifInUcastPkts(11) Counter RO

下りATM受信パケ

ット数 ifInNUcastPkts(12) Counter ifInUnknownProtos(15) Counter ifOutUcastPkts(17) Counter

"0"

"0"

下りATM受信エラ

ーパケット数

IP以外の受信パケ

RO M Measured

ット数

上りATM送信バイ

ト数

上りATM送信パッ

ケット数 ifOutNUcastPkts(18) Counter "0" ifOutDiscards(19) Counter RO

廃 棄 し た ATM 送 信 パ

ッケット数

64

第 3 章 運用管理

表3.2.1: MIB一覧(つづき) ifSpecific(22) ifEntry(1) ifDescr(2)

Object

IDENTIFIER

DisplayString

(SIZE(0..255))

M "2"

測定値を書込んだ

(x10msec ) ifInUcastPkts(11) Counter RO ifInNUcastPkts(12) Counter ifInUnknownProtos(15) Counter

Ether受信エラーパケ

ット数

IP以外のEther 受信パ

ケット数 ifOutUcastPkts(17) Counter ifOutNUcastPkts(18) Counter ifOutDiscards(19) Counter RO

廃棄したEther送信パ

ケット数 ifSpecific(22) ip(4) ipAddrTable(20)

Object

IDENTIFIER

SEQUENCE OF

IpAddrEntry

NA M ipAdEntNetMask(3) IpAddress RO ipAdEntBcastAddr(4) INTEGER ipAdEntReasmMaxSize(5) INTEGER RO ipAddrTable(20)

SEQUENCE OF

IpAddrEntry

NA M ipAdEntNetMask(3) IpAddress RO ipAdEntBcastAddr(4) INTEGER ipAdEntReasmMaxSize(5) INTEGER RO

1) ATM ポートにおいて,unnumbered link である場合には ipAddrEntry を持たない.

65

第4章 仕様

4.1 諸元

ルータが提供する主要機能を表 4.1.1 に示します.

表4.1.1: 主要諸元

No. 機能項目 内容 記事

4

5

1

イーサネットインタフェー

2 ATMインタフェース

3 シリアルインタフェース

・ポート:10 Base T (全二重/半二重) 1ポート

・通信速度:10Mbps ・プロトコル:Ethernet/IEEE 802.3

・コネクタ:RJ45 ・ケーブル:UTP カテゴリ 3/5

・ポート:ATM-25M (ITU-T 勧告I432.5準拠) 1ポート

・IP numbered Link/ IP unnumbered Link 対応

・通信速度:25.6Mbps ・MTU・MSS設定

・プロトコル:PVC

・コネクタ:RJ45 ・ケーブル:UTP カテゴリ 3/5

・ポート:RS-232C 1ポート

・通信速度:9600bps ・プロトコル:無手順,8bit parity 0

・コネクタケーブル:Dsub9ピン クロスケーブル(メス-メス)

ネットワークレイヤプロト

コル

ルーティング方式

・ IPプロトコル

・ 優先制御型固定ルーティング方式

・ RIP version 1または2によるダイナミックルーティング情報の

転送

・ Broadcast Forwardingのon/off機能

・ ルーティング経路数 合計145経路(スタティック)

・直接経路(ATM) 最大 16 経路

・デフォルトルート 最大 1 経路

・スタティックルート 最大 128 経路

・スタティックルート(ソース)

・ダイナミックルート

最大 16 経路

最大 256 経路

6 ICMP

7

その他のインターネット標準

機能

8 優先制御

・全二重/半二重は手動設定

・ATM-Forum仕様準拠

・PCR 0.064∼12.00 Mbps

・フラグメンテーション機能

・IP Version4

・ ダイナミックルーティングに

も対応(RIP適用時)

・ Broadcast Forwarding機

能はデフォルト on

・ 固定ルーティングの中でも

スタティックルート(ソース)設

定を優先,デフォルトルート

の優先度が最も低い.

・ RIP 適 用 時 METRIC の 小 さ

いルーティングが優先.

・"Time Exceeded" (Type11)

・"Destination Unreachable" (Type3), Code 0 : Net-work Unreachable

(WAN⇒LANの場合には,Src. IPアドレスは本ルータのEthernet

Port IPアドレスを付替)

・"Echo Request/Reply" (Type8/0)

・"Redirect" (Type5)

・"Parameter Problems" (Type12)

・Response port: Ethernet Interface に割り当てられたIPアドレスまた

はATM論理portのIPアドレス

・ 装 置 か ら 外 部 へ の "Echo

Request/Reply" (Type8/0)

可能

・ Redirectはon/off設定可能

デフォルトはon.

・Static NAT+NAT(IPマスカレード), ARP

・可変長subnet mask (bit単位で指定可能)

・SNMPv1, MIB-II (管理用VC,管理用プライベートIPアドレス装備)

・ VCプライオリティ設定 (1∼8)

・ 優先IPとパケット単位のCLP Tagging制御機能

: 固定あるいはmCR値と連動を選択可能

・優先は最優先と優先の2つに設定(filter設定)

: IP Precedenceビットを書換

・ Proxy ARP応答の有無の設定

・ Mask付きIPアドレスを16個まで設定可能

・ NATは65エントリ

・sysContact, sysName, sys

Location, community設定

可能

・VC間(VPシェパ動作)

・VC内

: 一部保証PVCに有効

・IP-VPNサービスに有効

・固定ルーティングよりも優

先されます

66

第 4 章 仕様

表4.1.1: 主要諸元(つづき)

No. 機能項目 内容

10 TTL,Ping応答

11 IPエラーチェック

14 IP Address Filter

・TTL(Time to Live)の減算方法/減算方向の選択機能(LAN⇒WAN,

WAN⇒LAN)

・TTLを減算する場合,減算方向において"ICMP Echo Request

Message "(Type8)に対して,"ICMP Echo Reply "(Type0)を返送.

・IP Header Checking : TL(Total Length), HC(Header Checksum)の

チェック

・LLC/SNAP Routed Frame (RFC1483) AAL5

・MTU 1500 Byte (上り/下り)

・LLC/SNAP Routed Frame (RFC1483) AAL5

・MTU 1500 Byte (上り/下り)

・ IPパケットの通過・抑圧・優先制御

・ Filter項目:Mask付Src/Dst address, Protocol, Src/Dst Port No.,

ToS番号,転送方向

・Protocol: ICMP, TCP, TCPestablish, UDP

・ToS番号: Precedence+ToSを含むバイト番号

・ 優先制御で最優先されたパケットはイーサネットから直接優先バッ

ファに転送する.

・ VC-AIS受信とVC-RDIの送信(F5エンド・エンドフロー)

・ VP-AIS受信とVP内VC-RDIの送信(F4エンド・エンドフロー)

・ ループバックセルへの応答

・ 手動によるループバックセルの送信・応答分析

16 SNMP対応機能

18 Shaper

19 DHCPサーバ機能

・ SNMP(v1) MIBⅡの一部をサポート

・ ATMインタフェース各VC統計情報の拡張MIB

・ Trap機能への対応(coldStart, linkUp, linkDown, enterpriseSpecific

に対応したTrap)

・ 動作機能を選択可能

・上り/下りともに最大16本

・上り:VPI= 0∼255,VCI= 32∼1023 までの任意の16本

・下り:VPI= 0∼255,VCI= 32∼1023 までの任意の16本

VPシェーパ(VCは帯域管理して多重)

・2階層優先制御付きshaping(VCのPCR, mCR)

・VC Group shaping

・VCプライオリティ制御

VCシェーパ(VC多重シェーピング)

・2階層優先制御付きshaping(VCのPCR, mCR)

・ 開始IPアドレス ・ 最大クライアント数 128

・ 貸し出し時間の設定 ・ ドメイン名

・ DNSサーバ(プライマリ、セカンダリ)

・ WINSサーバアドレス

20 DHCPリレーエージェント機能 ・2台のDHCPサーバまで対応

・ ATM回線監視機能(不正VPI・VCI受信で赤点灯)

・ Link Status監視機能(イーサネット・ATM受信良好で緑点灯)

22 ルータからの操作機能

・ Telnet Client機能

・ Ping送信,診断機能

23 設定ポート

24 スイッチ,ボタン

・シリアルポート(RS-232C,初期・変更設定用)

・telnetポート(LAN, WAN 経由,変更用)

・電源スイッチ

・DTE/DCE切替スイッチ

記事

・ NAT 設 定 時 は 常 時 TTL 減

算を行う

・ 最大64エントリ

・ 優先は最優先と優先

・ 通過設定されたパケットは

非優先バッファへ

・非優先による悪影響がない

・ OAMセルについてもシェ-

ピング性能を維持します

・ ルータにログインすることで

一部統計情報の入手可

同一VPI番号でVPシェーパと

VCシェーパの混在動作は可能

・LAN側クライイアントに対し

てIPアドレスの払出し

・BOOTPにも対応

・ルータにログインすることで

Link Status内容詳細明示

4.1 諸元

67

表4.1.1: 主要諸元(つづき)

No. 機能項目 内容 記事

25 表示LED

・POWER ・ATM Tx, ATM Rx

・Check ・Ether Tx, Ether Rx

・Status

26 Watchdog ソフトフリーズの監視と自動リセット

27 エラーログ機能

28 電磁妨害規定

・障害原因の情報をログとして残す

29 動作環境条件

30 電源・消費電力

31 筐体標準寸法(mm) ・260(W)×152(D)×40(H) 以下 (単位mm)

・イーサネットのリンクアップかつATM

回線から有効セル受信で

Checkランプ青点灯

・show err / clr err

・VCCIにおける第一種情報装置に準拠 ・Class-A

・ 温度 0 ∼ 40℃,湿度 5 ∼ 80%

(但し,結露していない状態)

・AC 100V±10V (50/60Hz), 最大 5W ・3P端子付コネクタ

32 重量

4.2 ハードウェア機能ブロック

4.2.1 機能ブロック概要

図4.2.1.1に機能ブロックを示します.大きく4つの部分と電源から成立ちます.

プロトコル変換部 シリアルインタフェース部

FLASH

SDRAM

トランシーバ

RS232C

コネクタ

EEPROM ATM 部

MPC860SAR

( CPU)

ATM

PHY

ATM-25M

コネクタ

イーサネット部

10BASE-T

コネクタ

Ethernet

PHY DC 5V

電源ボード

AC 100V

図4.2.1.1: ハードウェア機能ブロック

68

第 4 章 仕様

4.2.2 ATM部

25.6Mbps ATMネットワークのフィジカルインタフェースをサポートします.

PHY

PMDサブレイヤ機能,TCサブレイヤ機能を実現します.

ATM-25コネクタ

25Mbps ATMネットワーク接続用コネクタ(RJ-45)です.

4.2 ハードウェア機能ブロック

4.2.3 プロトコル変換部

CPU

TM Quad Integrated

Communication Controller)です.ファームウェアにより,MACアドレスの管理,IP

アドレスの管理,プロトコルの処理などを行ないます.

SARは,Segmentation & Reassembly機能を実現するブロックで,AALタイプ5の

セルの分離・再構築,シェーピング処理などを行ないます.

SCCは,各種プロトコルによるシリアル通信を実現するブロックで,イーサネットコ

ントローラ,シリアルポートとしての処理を行ないます.

FLASH

CPUのファームウェアを格納するために使用します.

SDRAM

CPUのワーク,各インタフェースのバッファなどを格納するために使用します.

EEPROM

各種設定データを格納するために使用します.

4.2.4 シリアルインタフェース部

パソコンからルータのコンフィグレーション設定を行なうためのシリアルインタフェースを

提供します.

トランシーバ

CPUとの信号レベルをRS-232C規格の信号レベルに変換および逆変換を行ないます.

RS-232Cコネクタ

RS-232C接続用コネクタ(D-SUB 9Pオス:装置側)です.

4.2 ハードウェア機能ブロック 69

4.2.5 イーサネット部

イーサネット規格10 Base Tをサポートします.

PHY

CPUとの信号レベルを10BASE-Tメディアに適合させるための,フィジカルレイヤ機

能を実現します.

10 BASE-Tコネクタ

10BASE-T接続用コネクタ(RJ-45)です.

4.2.6 ハードウェア仕様

ルータの主なハードウェア仕様を表4.2.6.1に示します(インタフェース機能関連は除く).

表4.2.6.1: ハードウェア仕様

項目 内容

筺体標準寸法(mm)

重量

電源電圧

電源周波数

260(W)× 152(D)× 40(H)以下

1.2 kg以下

AC 100V±10V

50/60Hz

消費電力

クロック最高周波数

5W Max.

49.152MHz(4.096MHzの12逓倍)

メモリ

・FLASH: 1Mbyte 16bit

・SDRAM: 8Mbyte 32bit

・EEPROM: 32KByte

4.2.7 端子収容

表4.2.7.1にイーサネットインタフェースの端子収容内容を示します.

表4.2.7.1: イーサネットインタフェースの端子収容

端子番号

信号

MDI側設定時 MDI-X側設定時

4

5

7

8

70

第 4 章 仕様

表4.2.7.2にATMインタフェースの端子収容内容を示します.

表4.2.7.2: ATMインタフェースの端子収容

端子番号 信号

1 送信+

2 送信−

3

4

5

6

7 受信+

8 受信−

表4.2.7.3にシリアルインタフェースの端子収容内容を示します.

表4.2.7.3: シリアルインタフェースの端子収容

端子番号 信号 方向 内容

1 CD IN

2 RXD IN

OUT

OUT

5 GND

6 DSR IN

OUT

8 CTS IN

9 未使用

図4.2.7.1にイーサネットインタフェース,ATMインタフェース用コネクタ(RJ-45)とシリア

ルインタフェース用コネクタ(D-SUB 9Pオス)の端子番号位置を示します.

8 1 1 5

6 9

図4.2.7.1: RJ-45とD-SUB 9Pオスの端子番号

71

第5章 製品内容についてのお問い合わせ

5.1 問い合わせ先

製品内容に関する質問については,下記までお問い合わせ下さい.なお,細かい技術的な質問

についてはE-MailまたはFAXでお願い致します.製品情報については弊社のホームページをご覧

下さい.

E-Mail :[email protected]

住所:〒180-0006 東京都武蔵野市中町1-20-8 三井生命三鷹ビル

NTTエレクトロニクス(株)通信システム事業部

TEL: 0422-36-6400 FAX: 0422-36-3366

電話での受付時間は下記のようになっています.

弊社営業日 9:00∼17:00

ホームページ : http://www.nel.co.jp

5.2 ユーザ登録の方法について

不具合への対策あるいは機能追加を行ったファームウェアを適宜リリースしています.弊社へ,

購入された製品のシリアル番号,ユーザ情報(会社名,所属,電話番号,メイルアドレス)を,

弊社の[email protected]まで連絡して頂ければ,最新の情報を電子メイルで送らせて頂き

ます.

5.3 修理品の送付先

住所:〒180-0006 東京都武蔵野市中町1-20-8 三井生命三鷹ビル

NTTエレクトロニクス(株)通信システム事業部

ΩExpress担当

TEL: 0422-36-6400

保証期間中(ご購入から1年間)は保証書の規定に従って無償で修理致します.

保証書とともに機器を破損がないよう梱包し,発払いの宅配便でお送り下さい.

73

付録A 設定例

A.1 ATMクロスケーブルによる対向接続

Ethernet

192.168.1.0/24

PC11

192.168.1.2

ATM-R-1の設定

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

192.168.1.1

0/32 0/32

0/32 0/32

ATM-R-2

Ethernet

192.168.2.0/24

ΩExpress-25R3

192.168.2.1

ATM クロスケーブルで対向接続

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # ip_route 192.168.2.0/24 atm_u_1 2

5. # vc_shaper vpvc=0/32 pcr=6 mcr=3 tagging=no_tagging

6. # atm_oam=on

7. # exit

ATM R 2の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.2.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # ip_route 192.168.1.0/24 atm_u_1 2

5. # vc_shaper vpvc=0/32 pcr=6 mcr=3 tagging=no_tagging

6. # atm_oam=on

7. # exit

PC21

192.168.2.2

74

付録 A

解 説

2台のルータを対向に接続してルータ設定の確認を簡単に試験するなどの目的に利用する設

定例です.接続構成に関する注意事項とルータの設定について解説します.

・ルータ間は,ATM-25Mクロスケーブル使用して下さい.イーサネット用のクロスケーブル

とは異なります.

・PCとルータ間は,イーサネットケーブルのストレートケーブル(通常のイーサネットケー

ブル)を使用して下さい.ルータの背面左側の切替スイッチをMDI-X側(DTEモード)に

設定して下さい.

・ATMインタフェースの上りと下りの VPI/VCIは異なって(例えば,0/32と0/33)も構いま

せんが,シェ-パコマンドのVPI/VCI値を対応させて下さい.

・PCのゲートウェイ設定(Windows95/98であれば,ネットワークコンピュータのプロパテ

ィから使用しているイーサネットカードのTCP/IPのプロパティでゲートウェイのIPアド

レス)において,直接接続しているルータのIPアドレスと設定変更して下さい.PC自体

のIPアドレスも同じイーサネットゾーンになりようにして下さい.

つぎに,ATM-R-1のコンフィグレーション設定などについて説明します(解説と重複する部分

があります).ATM-R-2の設定もアドレスなどの値を除いて,基本的には同じです.

1. interface etherコマンドでルータのLAN側イーサネットインタフェースのIPアドレスを定義

します.

2. interfaceコマンドにより,ATM上りインタフェースの定義を行ないます.ATMインタフェー

ス番号,VPI/VCI番号は,適当に決めて構いません.

3. interfaceコマンドにより,ATM下りインタフェースの定義.ATMインタフェース番号,

VPI/VCI番号は,適当に決めて構いません.

4. ip_routeコマンドにより,ルーティングテーブルの設定を行ないます.

5. vc_shaperコマンドにより,VPとVCの番号,pcr帯域の設定,taggingの設定を行ないます.

6. atm_oamコマンドにより,ATM OAM機能を有効にします.ATMのループバック試験など

ができます.

7. exitコマンドにより,EEPROMに設定情報を書き込みます.所要時間は4 ,5 秒かかります.

リターンキーを入力し,プロンプト“>”が出れば,書き込みは終了しています .

8. ルータのコンフィグレーション設定を行なう場合,ノートパッドのようなテキスト文書で設

定データを記述しておき,設定データを一括コピーすれば,ハイパーターミナルのような端

末エミュレータで貼り付ける方がミスすることなく容易に設定が行なえます.

A.2 ATM 専用線サービスによる 2 拠点 LAN 間接続

75

A.2 ATM専用線サービスによる2拠点LAN間接続

Ethernet

192.168.1.0/24

192.168.1.2

192.168.1.3

192.168.1.1

PC11

PC12

ATM-R-1の設定

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

H

U

B

192.168.1.4

PC13

0/32

0/32

ATM 網

0/33

0/33

PC23

ATM-R-2

ΩExpress-25R3

H

U

B

192.168.2.4

Ethernet

192.168.2.0/24

192.168.2.1

PC21

PC22

192.168.2.2

192.168.2.3

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # ip_route 192.168.2.0/24 atm_u_1 2

5. # vc_shaper vp=0 pcr=6

6. # vc_priority vpvc=0/32 group=1 priority=1 pcr=6 mcr=6 tagging=no_tagging

ATM-R-2の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.2.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/33 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/33

4. # ip_route 192.168.1.0/24 atm_u_1 2

5. # vc_shaper vpvc=0/33 pcr=6 mcr=6 tagging=no_tagging

解 説

ネットワーク192.168.1.0/24とネットワーク192.168.2.0/24をATM専用線サービス(PVCサー

ビス)を介して接続するための設定を示します.

ATM-R-1からATM網への上り回線はVPI/VCI=0/32を,下り回線はVPI/VCI=0/32を用いていま

す.ATMでは上りと下りを区別するので,VPI/VCIの値は上りと下りで異なっている場合もあり

得ます.ATM-R-2は,上り回線はVPI/VCI=0/33を,下り回線はVPI/VCI=0/33を用いています.

ATM-R-1とATM-R-2の設定はアドレス等を除き基本的に同じです.

76

付録 A

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1で,ATM上り回線用のインタフェースを定義します.u は,上りであるこ

とを,1は識別子を表します.vpvc=パラメータで,このインタフェースのVPI/VCIを設定し

ます.ip_unnumberedは,このインタフェースに対して特にIPアドレスを設定しないことを

示します.

3. interface atm_d_1で,ATM下り回線用のインタフェースを定義します.d は,下りであるこ

とを,1は,識別子を表します.vpvc=パラメータでこのインタフェースのVPI/VCIを設定し

ます.

4. ip_routeコマンドで,IPパケットのルーティングを指定します.ATM-R-1の例では,宛先が

192.168.2.0のネットワークへのパケットをインタフェースatm_u_1へルート(転送)します.

5. vp_shaperコマンドで,VPに対するシェーピングの値を設定します.vp=でVPIを指定します.

pcr=でPCR(Peek Cell Rate)値を指定します.単位はMbpsです.

6. vc_priorityコマンドで,上り回線のVCに対するグルーピング,プライオリティ,シェーピン

グの値,タギングの有無を指定します.vpvc=で,対象となるVCを指定します.group=は,

グループのIDを指定します.この例では,上りVCは一つしか定義されていないので,この値

に積極的な意味はありません.priority=は,グループ内でのVCのプライオリティの指定です

が,group=同様,積極的な意味はありません.pcr=はVCに対するPCR値の指定です.mcr=

は,VCに対するmCR値の指定ですが,これによるルータの動作に意味はなくしたので,メモ

的な数値となっています.PCR, mCRとも,単位はMbpsです.この例では,1つのVPに1つの

VCしか設定されていないので,VPのPCR値とVCのPCR値は同じ値としています.tagging=

は,CLPタギングの処理を行なうか否かの指定で,no_taggingは,処理をしない(常にCLP=0)

ことを指定しています.

なお,vp_shaper と vc_priority の設定は常に必要ですので,ご注意下さい.ATM-R-2 の設

定では vc_shaper コマンドで記述していますが,同一 VP に 1 つの VC を設定する場合にはシ

ェ-パとしての動作は同じです.

A.3 ATM 専用線サービスによる 3 拠点 LAN 間接続(スター型接続) 77

A.3 ATM専用線サービスによる3拠点LAN間接続(スター型接続)

Ethernet

192.168.1.0/24

PC11

192.168.1.2

H

U

B

192.168.1.3

Ethernet

192.168.2.0/24

PC21

PC12

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

192.168.1.1

ATM-R-2

ΩExpress-25R3

1/32

192.168.2.1

0/32

0/32

1/32

ATM 網

PC22

1/33

0/33

0/33

1/33

PC33

ATM-R-3

ΩExpress-25R3

H

U

B

192.168.2.2

H

U

B

192.168.2.3

192.168.3.4

ATM-R-1の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # ip_route 192.168.3.0/24 atm_u_1 2

5. # ip_route 192.168.2.0/24 atm_u_1 3

6. # vp_shaper vp=0 pcr=2

7. # vc_priority vpvc=0/32 group=1 priority=1 pcr=2 mcr=2 tagging=no_tagging

ATM-R-2の設定

Ethernet

192.168.3.0/24

192.168.3.1

PC32

PC31

192.168.3.2

192.168.3.3

1. # interface ether ip_address=192.168.2.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=1/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=1/32

4. # ip_route 192.168.3.0/24 atm_u_1 2

5. # ip_route 192.168.1.0/24 atm_u_1 3

6. # vp_shaper vp=1 pcr=4

7. # vc_priority vpvc=1/32 group=1 priority=1 pcr=4 mcr=4 tagging=no_tagging

78

付録 A

ATM-R-3の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.3.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/33 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/33

4. # interface atm_u_2 vpvc=1/33 ip_unnumbered

5. # interface atm_d_2 vpvc=1/33

6. # ip_route 192.168.1.0/24 atm_u_1 2

7. # ip_route 192.168.2.0/24 atm_u_2 2

8. # vp_shaper vp=0 pcr=2

9. # vc_priority vpvc=0/33 group=1 priority=1 pcr=2 mcr=2 tagging=no_tagging

10. # vp_shaper vp=1 pcr=4

11. # vc_priority vpvc=1/33 group=1 priority=1 pcr=4 mcr=4 tagging=no_tagging

解 説

ネットワーク192.168.3.0/24をセンターとして,ネットワーク192.168.1.0/24とネットワーク

192.168.2.0/24をATM専用線サービス(PVCサービス)を介してスター状に接続するための設定

を示します.192.168.1.0/24と192.168.2.0/24間のトラフィックは,一旦ATM-R-3に送られ,そ

こで中継され相手方に到達します.

各ΩExpress-25R3から,他のΩExpress-25R3へのPVCは,以下のようなVPI/VCIを用います.

上り下りとも同じ値を用いています.

ルータ名 PVC接続先 VPI/VCI

ATM-R-1 ATM-R-3 0/32

ATM-R-2 ATM-R-3 1/32

ATM-R-3 ATM-R-1 0/33

ATM-R-3 ATM-R-2 1/33

ATM-R-1,ATM-R-3間のPVCはPCR=2Mbps,ATM-R-2,ATM-R-2間のPVCはPCR=4Mbpsを

用いています.

ATM-R-1とATM-R-2の設定は,アドレス及びPCRを除いて同じで,以下のようになっていま

す.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1で,ATM上り回線用インタフェースを定義し,VPI/VCIを設定します.

ip_unnumberedでIPアドレスを付与しないことを示します.

3. interface atm_d_1で,ATM下り回線用インタフェースを定義し,VPI/VCIを設定します.

4. ip_routeコマンドで,ネットワーク192.168.3.0宛のIPパケットをインタフェースatm_u_1

ルート(転送)することを指定します.

5. vp_shaperコマンドで,VPに対するシェーピングの値を設定します.

6. vc_priorityコマンドで,VCに対するシェーピングの値等を設定します.

ATM-R-3の設定は,以下のようになります.ATM-R-3は,ATM-R-1,ATM-R-2との2つのPVC

を持つため,それぞれに対するインタフェースおよびルーティングの設定が必要です.

A.3 ATM 専用線サービスによる 3 拠点 LAN 間接続(スター型接続) 79

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1で,ATM-R-1とのPVCに相当するATMの上りインタフェースを定義します.

VPI/VCIおよびip_unnumberedを指定します.

3. interface atm_d_1で,ATM-R-1とのPVCに相当するATMの下りインタフェースを定義します.

VPI/VCIを指定します.

4. interface atm_u_2で,ATM-R-2とのPVCに相当するATMの上りインタフェースを定義します.

VPI/VCIおよびip_unnumberedを指定します.

5. interface atm_d_2で,ATM-R-2とのPVCに相当するATMの下りインタフェースを定義します.

VPI/VCIを指定します.

6. ip_routeコマンドで,ネットワーク192.168.1.0宛のIPパケットをインタフェースatm_u_1

ルートすることを指定します.

7. ip_routeコマンドで,ネットワーク192.168.2.0宛のIPパケットをインタフェースatm_u_2

ルートすることを指定します.

8. vp_shaperコマンドで,インタフェースatm_u_1のVPに対するシェーピングの値

(PCR=2Mbps)を設定します.

9. vc_priorityコマンドで,インタフェースatm_u_1のVCの対するシェーピングの値等を設定し

ます.

10. vp_shaperコマンドで,インタフェースatm_u_2のVPに対するシェーピングの値

(PCR=4Mbps)を設定します.

11. vc_priority コマンドで,インタフェース atm_u_2 の VC の対するシェーピングの値等を設

定します.

vp_shaper コマンドと vc_priority コマンドで設定を行っていますが ATM-R-1 と ATM-R-2 の

設定は vc_shaper コマンドでも可能です.ATM-R-3 についても,接続するサービスによって

vc_shaper コマンドでも可能です.

80

付録 A

A.4 ATM専用線サービスによる3拠点LAN間接続(リング型接続)

Ethernet

192.168.1.0/24

PC11

H

U

B

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

0/32

ATM 網

0/33

ATM-R-3

ΩExpress-25R3

Ethernet

192.168.3.0/24

192.168.3.1

192.168.1.2

PC12

192.168.1.1

2/32

2/32

1/33

H

U

B

PC31

192.168.1.3

Ethernet

192.168.2.0/24

ATM-R-2

ΩExpress-25R3

1/32

PC33

PC21 192.168.2.1

PC22

H

U

B

192.168.3.4

192.168.2.2 192.168.2.3

ATM-R-1の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # interface atm_u_2 vpvc=2/32 ip_unnumbered

5. # interface atm_d_2 vpvc=2/32

6. # ip_route 192.168.3.0/24 atm_u_1 2

7. # ip_route 192.168.2.0/24 atm_u_2 2

8. # vp_shaper vp=0 pcr=4

9. # vc_priority vpvc=0/32 group=1 priority=1 pcr=4 mcr=4 tagging=no_tagging

10. # vp_shaper vp=2 pcr=2

11. # vc_priority vpvc=2/32 group=1 priority=1 pcr=2 mcr=2 tagging=no_tagging

ATM-R-2の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.2.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=1/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=1/32

4. # interface atm_u_2 vpvc=2/33 ip_unnumbered

5. # interface atm_d_2 vpvc=2/33

6. # ip_route 192.168.3.0/24 atm_u_1 2

7. # ip_route 192.168.1.0/24 atm_u_2 2

8. # vp_shaper vp=1 pcr=4

9. # vc_priority vpvc=1/32 group=1 priority=1 pcr=4 mcr=4 tagging=no_tagging

10. # vp_shaper vp=2 pcr=2

11. # vc_priority vpvc=2/33 group=1 priority=1 pcr=2 mcr=2 tagging=no_tagging

192.168.3.2

PC32

192.168.3.3

A.4 ATM 専用線サービスによる 3 拠点 LAN 間接続(リング型接続) 81

ATM-R-3の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.3.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/33 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/33

4. # interface atm_u_2 vpvc=1/33 ip_unnumbered

5. # interface atm_d_2 vpvc=1/33

6. # ip_route 192.168.1.0/24 atm_u_1 2

7. # ip_route 192.168.2.0/24 atm_u_2 2

8. # vp_shaper vp=0 pcr=4

9. # vc_priority vpvc=0/33 group=1 priority=1 pcr=4 mcr=4 tagging=no_tagging

10. # vp_shaper vp=1 pcr=4

11. # vc_priority vpvc=1/33 group=1 priority=1 pcr=4 mcr=4 tagging=no_tagging

解 説

ネットワーク192.168.1.0/24,192.168.2.0/24,192.168.3.0/24をATM専用線サービス(PVC

サービス)を介してリング状に接続するための設定を示します.

各ΩExpress-25R3から,他のΩExpress-25R3へのPVCは,いかのようなVPI/VCIを用います.

上り下りとも同じ値を用いています.

ルータ名 PVC 接続先 VPI/VCI

ATM-R-1

ATM-R-1

ATM-R-2

ATM-R-2

ATM-R-2

ATM-R-3

ATM-R-3

ATM-R-1

2/32

0/32

1/32

2/33

ATM-R-3 ATM-R-1 0/33

ATM-R-3 ATM-R-2 1/33

ATM-R-1の設定は,以下のようになっています.ATM-R-2,ATM-R-3の設定は,アドレス及び

PCRを除いて同じです.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1で,ATM上り回線用インタフェースを定義し,VPI/VCIを設定します.

ip_unnumberedでIPアドレスを付与しないことを示します.

3. interface atm_d_1で,同上の宛先のATM下り回専用インタフェースを定義し,VPI/VCIを設

定します.

4. interface atm_u_2で,もう一つの宛先のATM上り回線用インタフェースを定義し,VPI/VCI

を設定します.ip_unnumberedでIPアドレスを付与しないことを示します.

5. interface atm_d_2で,同上の宛先のATM下り回専用インタフェースを定義し,VPI/VCIを設

定します.

6. ip_routeコマンドで,ネットワーク192.168.3.0/24宛のパケットをatm_u_1へルートすること

を指定します.

7. ip_routeコマンドで,ネットワーク192.168.2.0/24宛のパケットをatm_u_2へルートすること

を指定します.

82

付録 A

8. vp_shaperコマンドで,インタフェースatm_u_1のVPに対するシェーピングの値

(PCR=4Mbps)を設定します.

9. vc_priorityコマンドで,インタフェースatm_u_1のVCに対するシェーピングの値等を設定し

ます.

10. vp_shaperコマンドで,インタフェースatm_u_2のVPに対するシェーピングの値

(PCR=2Mbps)を設定します.

11. vc_priority コマンドで,インタフェース atm_u_2 の VC に対するシェーピングの値等を設

定します.

A.5 デフォルトルートの利用

83

A.5 デフォルトルートの利用

Ethernet

192.168.1.0/24

PC11

ATM-R-1

H

U

B

ΩExpress-25R3

192.168.1.1

192.168.1.2

PC12

192.168.1.3

ATM-R-2

1/32

Ethernet

192.168.2.0/24

ΩExpress-25R3

PC21 192.168.2.1

H

U

B

0/32

0/32

1/32

PC22

ATM 網

1/33

192.168.2.2 192.168.2.3

0/33

0/33

1/33

接続構成図は A.1.3 と同じ

ATM-R-3

ΩExpress-25R3

PC33

192.168.3.4

H

U

B

ATM-R-1の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # ip_route default atm_u_1 2

5. # vp_shaper vp=0 pcr=2

6. # vc_priority vpvc=0/32 group=1 priority=1 pcr=2 mcr=2 tagging=no_tagging

ATM-R-2の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.2.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=1/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=1/32

4. # ip_route default atm_u_1 2

5. # vp_shaper vp=1 pcr=4

6. # vc_priority vpvc=1/32 group=1 priority=1 pcr=4 mcr=4 tagging=no_tagging

Ethernet

192.168.3.0/24

192.168.3.1

PC32

PC31

192.168.3.2

192.168.3.3

84

付録 A

ATM-R-3の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.3.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/33 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/33

4. # interface atm_u_2 vpvc=1/33 ip_unnumbered

5. # interface atm_d_2 vpvc=1/33

6. # ip_route 192.168.1.0/24 atm_u_1 2

7. # ip_route 192.168.2.0/24 atm_u_2 2

8. # vp_shaper vp=0 pcr=2

9. # vc_priority vpvc=0/33 group=1 priority=1 pcr=2 mcr=2 tagging=no_tagging

10. # vp_shaper vp=1 pcr=4

11. # vc_priority vpvc=1/33 group=1 priority=1 pcr=4 mcr=4 tagging=no_tagging

解 説

A.1.3で示した例では,ip_routeコマンドにより明示的にネットワークへのルーティングを指

定していましたが,ATM-R-1,ATM-R-2の設定に関してはルーティング先が一箇所しかないため,

個々のアドレスについてip_routeを指定するかわりにdefaultによって一つの設定で済ませるこ

とが可能です.

具体的には,A.1.3のATM-R-1の設定で,

4. #ip_route 192.168.3.0/24 atm_u_1 2

5. #ip_route 192.168.2.0/24 atm_u_1 2

4. #ip_route default atm_u_1 2

と書き換えています.その他の部分については同様です.

この例では宛先のネットワークが2箇所ですが,ネットワークの規模が大きくなって宛先のネ

ットワーク数が増えると,ルーティングの設定が繁雑になります.このような場合にdefault

利用すると,ルーティングの設定を単純化することが出来ます.

A.6 NAT の利用(Internet 接続) 85

A.6 NAT の利用(Internet 接続)

Ethernet

192.168.1.0/24

ユーザ側

ATM 網

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

0/32 0/33

192.168.1.2

PC1

Server

192.168.1.1

H

U

B

0/32

143.125.40.1

ATM 回線の Global IP

0/33

アクセス

ポイント

PC2

192.168.1.3 192.168.1.4

PC3

Host

ATM-R-1の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=143.125.40.1/24 NAT

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32 NAT

4. # ip_route default atm_u_1 2

5. # vc_shaper vpvc=0/32 pcr=6 mcr=3 tagging=no_tagging

6. # nat 1 192.168.1.2 * * 143.125.42.1

7. # nat 2 143.125.40.1* * 143.125.40.1

8. # nat 3 * * * 143.125.42.2

9. # filter 1 atm_d_1 pass 143.125.40.1/32 * icmp * * *

10. # filter 2 atm_d_1 discard * * icmp * * *

11. # filter 3 atm_d_1 discard 143.125.40.1/32 * tcpest * * *

12. # filter 4 atm_d_1 discard 143.125.40.1/32 * udp 161 * *

13. # atm_oam=on

14. # snmp operation=on

15. # snmp trap_operation=on

16. # snmp community=public

17. # snmp link_trap=on

18. # snmp primary_address=192.168.1.10

INTERNET

86

付録 A

解 説

図は,プライベートIPアドレス192.168.1.0/24を持つユーザサイトが,ISP業者のアクセスポ

イントを介してINTERNETと接続しています(ATM専用線をアクセスラインとしてINTERNET

接続するISP業者があります).LAN内のサーバは静的NATを利用してINTERNETからアクセスで

きることとLAN内のホストはNAPTを利用してINTERNETへアクセスします.

ATM-R-1の設定は,以下のようになっています.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1で,WAN側インタフェースの上りのVPI/VCIを定義します.また,

ip_address=143.125.40.1/24 NATによってNAT機能を有効とし,ATM回線に付与したIPアド

レスでINTERNET側からルータへのPINGを行います.

3. interface atm_d_1で,WAN側インタフェースの下りのVPI/VCIを定義し,NAT宣言すること

で,atm_u_1atm_d_1の組み合わせでNATテーブルを機能させます.

4. ip_routeコマンドで,LAN内以外のあて先IPアドレスはdefaultでINTERNET側へ送出します.

5. vc_shaperコマンドで,VPI番号,VCI番号,PCRなどの値を設定します.

6. natコマンドで,LAN内サーバ 192.168.1.2をグローバルIPアドレス 143.125.42.1に相互変換

します.

7. natコマンドで,ATM回線のグローバルIPアドレス143.125.40.1をip numbered linkとして意識

させます.

8. natコマンドで,LAN内ホストはNAPTによりグローバルIPアドレス 143.125.42.2で

INTERNETへアクセスできます.

9. filterコマンドで,ルータにINTERNET側からのICMPを通します.

10. filterコマンドで,ルータ以外のINTERNET側からのICMPを廃棄します.

11. filterコマンドで,ルータにINTERNET側からのtcpest(telnetに該当)を廃棄します.

12. filterコマンドで,ルータにINTERNET側からのSNMPエージェントにアクセスするパケット

を廃棄します.

13. atm_oamコマンドで,ATM OAM機能を有効にさせます(WAN側からOAMループバックを

14. snmpコマンドで,SNMP機能を動作させます.

15. snmpコマンドで,SNMP TRAP機能を動作させます.

16. snmpコマンドで,Community名をpublic(デフォルト値)とします.

17. snmpコマンドで,Link TRAP機能を動作させます.

18. snmpコマンドで,SNMP TRAPを受信するSNMPマネージャのアドレスを指定します.図

面ではホスト(192.168.1.10)は示されていません.

A.7 Proxy ARP の利用 87

Ethernet

192.168.1.64/26

192.168.1.65/26

PC11

192.168.1.66/24

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

H

U

B

0/32

0/32

PC12

ATM 網

0/33

0/33

PC22

ATM-R-2

ΩExpress-25R3

H

U

B

Ethernet

192.168.1.192/26

192.168.1.193/26

PC21

192.168.1.194/24

ATM-R-1の設定

192.168.1.67/24 192.168.1.195/24

ネットマスクに注意(他の設定例は 24 ビットを省略)

1. # interface ether ip_address=192.168.1.65/26

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # ip_route 192.168.1.192/26 atm_u_1 2

5. # vp_shaper vp=0 pcr=6

6. # vc_priority vpvc=0/32 group=1 priority=1 pcr=6 mcr=6 tagging=no_tagging

7. # proxy on

8. # proxy_arp 192.168.1.194/32

9. # proxy_arp 192.168.1.195/32

ATM-R-2の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.1.193/26

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/33 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/33

4. # ip_route 192.168.1.64/26 atm_u_1 2

5. # vp_shaper vp=0 pcr=6

6. # vc_priority vpvc=0/33 group=1 priority=1 pcr=6 mcr=6 tagging=no_tagging

7. # proxy on

8. # proxy_arp 192.168.1.66/32

9. # proxy_arp 192.168.1.67/32

88

付録 A

解 説

Proxy ARPとは,ARP応答を利用して,自IPアドレス以外の宛先アドレスに対するARP応答を

代理で返答する機能です.

イーサネット上の端末がIPプロトコルでパケットを送る際には,パケットがイーサネットフレ

ームでカプセル化されます.従って,端末は,送信に先だって送信相手先のMACアドレスを知

っている必要があります.IPアドレスからMACアドレスを解決するプロトコルはARPプロトコ

ルと呼ばれます.ARPプロトコルでは,まず,MACブロードキャストでローカルセグメントに

知りたい相手先IPアドレスを含むARP requestを送出します.通常は,そのIPアドレスの端末が

自分のMACアドレスをARP replyとして返答することによって,送信端末は相手のMACアドレス

を学習します.

Proxy ARPは,自分のIPアドレス宛でないARP requestに対し代理で返答します.この機能を

用いる代表的な例は,defaultルートの設定機能や,ルーティングテーブルを持たない端末に対

して,別サブネットへの通信を可能にすることです.通常このような端末では,ローカルセグメ

ント以外の端末に対してnext hopを決定することが出来ないので,通信することが出来ません.

図はそのような設定の一例です.2つのサブネット192.168.1.64/26と192.168.1.192/26がATM

専用線を介して接続されています.端末ではネットマスクは24bitに設定されており,2つのサブ

ネットが同一のネットワークセグメント192.168.1.0/24にあるかのように見えています.従って,

例えばPC11がPC21へのパケットを送ろうとした場合,PC11はそれがローカルセグメントにあ

るものとみなしてARP requestを送出します.この時,ATM-R-1がProxy ARP機能で自分のMAC

アドレスを応答すると,PC21のIPアドレスとATR-R-1のMACアドレスの組みが,PC11のARP

キャッシュに登録されます.

この状態では,PC11は,ATM-R-1のMACアドレスをあたかもPC21のMACアドレスであるか

のように認識します.従って,PC21へのパケットはATM-R-1のMACアドレスを持つイーサネッ

トフレームでカプセル化され,とりあえずATM-R-1へ送られます.PC21宛のパケットを受けと

ったATM-R-1は,これをATM-R-2へ転送しますので,PC11とPC21間で通信が成立します.

ATM-R-1とATM-R-2の設定は,アドレスおよびVPI/VCIを除いて同じで,以下のようになって

います.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.マスク長が

26bitになっている点に注意して下さい.

2. interface atm_u_1で,WAN側インタフェースの上りのVPI/VCIを設定します.

3. interface atm_d_1で,WAN側インタフェースの下りのVPI/VCIを設定します.

4. ip_routeコマンドで,サブネット192.168.1.192/26へのルーティング情報を設定します.マス

ク長が26bitになっている点に注意して下さい.

5. vp_shaperコマンドで,VPシェーピングの値を設定します.

6. vc_priorityコマンドで,VCシェーピングの値等を設定します.

7. proxy コマンドで on を選択し,Proxy ARP を使うことを宣言します.

8. proxy_arpコマンドで,Proxy ARPで応答するIPアドレスを端末対応(マスクが32)に設定し

ます.

A.8 VC プライオリティ設定によるサービス利用例 89

A.8 VC プライオリティ設定によるサービス利用例

【音声パケットとデータの混在:2階層優先制御】

Ethernet

192.168.1.0/24

Ethernet

192.168.2.0/24

VoIP ゲートウェイ

H

U

B

192.168.1.100

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

0/32 0/32

ATM-R-2

ΩExpress-25R3

0/32 0/32

192.168.1.1

192.168.2.1

ATM クロスケーブルで対向接続

VoIP ゲートウェイ

192.168.2.100

H

U

B

192.168.1.128/25 192.168.2.128/25

データ端末 データ端末

ATM-R-1の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # vc_shaper vpvc=0/32 pcr=1 mcr=0.4 tagging=zero_tagging

5. # ip_route 192.168.2.0/24 atm_u_1 2

6. # filter 1 ether high 192.168.2.100/32 * * * * *

ATM-R-2の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.2.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # vc_shaper vpvc=0/32 pcr=1 mcr=0.4 tagging=zero_tagging

5. # ip_route 192.168.1.1/24 atm_u_1 2

6. # filter 1 ether high 192.168.1.100/32 * * * * *

90

付録 A

解 説

ルータの接続はA.1と同じです.VoIPゲートウェイによる音声パケットとデータパケットを

混在させ,1VCを利用して,電話音声に影響を与えることなく帯域を有効利用します.VoIPゲ

ートウェイ間のパケットがない場合,VPの残りの帯域をデータパケットが利用します.mcrの

設定の意味付けが変更したため,設定した数値が動作ルータの動作に影響を与えません.しかし,

音声帯域として必要と考える帯域をメモするような使い方をされれば結構です.

ATM-R-1,ATM-R-2の設定はIPアドレスを除いて同じで,以下のようになっています.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1で,ATM上り回線用インタフェースを定義し,VPI/VCIを設定します.

ip_unnumberedでIPアドレスを付与しないことを示します.

3. interface atm_d_1で,ATM下り回線用インタフェースを定義し,VPI/VCIを設定します.

4. vc_shaperコマンドで,VP/ VCに対するシェーピングの値,mcrの値は何を入れても結構で

すが,ここでVoIPパケットを通すための帯域をmcr(ここでは0.4Mbps)で入れています.

tagging設定をzero_taggingとすることで,優先設定されたパケットがCLP=0でタギングさ

れます.mcr_taggingとすると0.4Mbpsを越える優先パケットについてはCLP=1でタギング

されます.

5. ip_routeコマンドで,対向接続しているIPアドレスのパケットをatm_u_1へルート(転送)

することを指定します.

6. filterコマンドで,VoIPゲートウェイ宛てに送出するパケットを2階層優先制御の優先パケッ

トとして扱うことを指定し,2階層優先制御を機能させます.

A.8 VC プライオリティ設定によるサービス利用例 91

【VC階層多重シェーピングを利用した帯域の有効活用】

<VPサービスで実現可能>

VoIP ゲートウェイ

Ethernet

192.168.1.0/24

Ethernet

192.168.2.0/24

H

U

B

192.168.1.100

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

192.168.1.1

ATM-R-2

ΩExpress-25R3

192.168.2.1

ATM クロスケーブルで対向接続

VoIP ゲートウェイ

192.168.2.100

H

U

B

192.168.1.128/26 192.168.1.192/26 192.168.2.192/26

192.168.2.128/26

TV会議端末 データ端末 データ端末 TV会議端末

ATM-R-1の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_u_2 vpvc=0/33 ip_unnumbered

4. # interface atm_u_3 vpvc=0/34 ip_unnumbered

5. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

6. # interface atm_d_2 vpvc=0/33

7. # interface atm_d_3 vpvc=0/34

8. # vp_shaper vp=0 pcr=3

9. # vc_priority vpvc=0/32 group=1 priority=1 pcr=0.4 mcr=0.4 tagging=mcr_tagging

10. # vc_priority vpvc=0/33 group=2 priority=1 pcr=3 mcr=1 tagging=mcr_tagging

11. # vc_priority vpvc=0/34 group=2 priority=2 pcr=3 mcr=0 tagging=no_tagging

12. # ip_route 192.168.2.100/32 atm_u_1 2

13. # ip_route 192.168.2.128/26 atm_u_2 2

14. # ip_route 192.168.2.192/26 atm_u_3 2

15. # filter 1 ether high 192.168.2.100/32 * * * * *

16. # filter 2 ether high 192.168.2.128/26 * * * * *

92

付録 A

ATM-R-2の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.2.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_u_2 vpvc=0/33 ip_unnumbered

4. # interface atm_u_3 vpvc=0/34 ip_unnumbered

5. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

6. # interface atm_d_2 vpvc=0/33

7. # interface atm_d_3 vpvc=0/34

8. # vp_shaper vp=0 pcr=3

9. # vc_priority vpvc=0/32 group=1 priority=1 pcr=0.4 mcr=0.4 tagging=mcr_tagging

10. # vc_priority vpvc=0/33 group=2 priority=1 pcr=3 mcr=1 tagging=mcr_tagging

11. # vc_priority vpvc=0/34 group=2 priority=2 pcr=3 mcr=0 tagging=no_tagging

12. # ip_route 192.168.1.100/32 atm_u_1 2

13. # ip_route 192.168.1.128/26 atm_u_2 2

14. # ip_route 192.168.1.192/26 atm_u_3 2

15. # filter 1 ether high 192.168.1.100/32 * * * * *

16. # filter 2 ether high 192.168.1.128/26 * * * * *

解 説

ルータの接続はA.1と同じです.VoIPゲートウェイによる音声パケットならびにTV会議端末

とデータ端末を混在させ,電話音声・TV会議端末の通信品質に影響を与えることなく帯域を有

効利用します.VoIPゲートウェイ間あるいはTV会議端末間のパケットがない場合,VPの残り

の帯域をデータパケットが利用します.

設定例において,VPのpcr値よりも3つあるVCのpcr値の合計が大きい場合,シェ―パの動

作は各VCからのセルを極力ATM回線へ出そうと努力しますが,VP全体ではVPシェーパで送

出レートが抑えられるシェーピング動作となります.このような場合のシェーパ動作を通常VC

階層多重シェーピングと呼んでいます.ATMメガリンクサービスのようなVPサービスで適用可

能です.

ATM-R-1,ATM-R-2の設定はIPアドレスを除いて同じで,以下のようになっています.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1からinterface atm_u_3で,ATM上り回線用インタフェースを定義し,

VPI/VCIを設定します.ip_unnumberedでIPアドレスを付与しないことを示します.

3. interface atm_d_1からinterface atm_d_3で,ATM下り回線用インタフェースを定義し,

VPI/VCIを設定します.

4. vp_shaperコマンドで,VPに対するシェーピングの値を設定します.

5. vc_priorityコマンドで,VCに対するシェーピングの値を設定します.ここでVoIPパケット

ならびにTV会議端末のパケットを通すための帯域(ここでは0.4Mbpsと1Mbps)をメモ的に

記述するとともに,tagging設定をmcr_taggingとすることで,優先設定されたパケットが

CLP=0でタギングされます.データ端末については,tagging設定をno_taggingとします.

ここで着目して頂きたいのは,0/32のVCと0/33と0/34の2つのVCが異なるグループに設定

され,0/33と0/34の2つのVCがプライオリティとして0/33を高くしている点です.

6. ip_routeコマンドで,対向接続しているIPアドレスへのパケットをatm_u_1からatm_u_3

へルート(転送)することを指定します.

7. filterコマンドで,VoIPゲートウェイ宛てならびにTV会議端末宛て送出するパケットを2階層

優先制御の優先パケットとして扱うことを指定し,2階層優先制御を機能させます.

A .9 VP シェーパと VC シェーパを組合わせたサービス利用例 93

A.9 VP シェーパと VC シェーパを組合わせたサービス利用例

VoIP ゲートウェイ

H

U

B

192.168.1.100

Ethernet

192.168.1.0/24

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

192.168.1.1

Ethernet

192.168.2.0/24

ATM-R-2

ΩExpress-25R3

192.168.2.1

ATM クロスケーブルで対向接続

VoIP ゲートウェイ

192.168.2.100

H

U

B

192.168.1.128/26 192.168.1.192/26 192.168.2.192/26 192.168.2.128/26

TV会議端末 一般データ端末 一般データ端末 TV会議

端末

192.168.1.110

192.168.2.110

特別な計算機 特別な計算機

ATM-R-1の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_u_2 vpvc=0/33 ip_unnumbered

4. # interface atm_u_3 vpvc=0/34 ip_unnumbered

5. # interface atm_u_4 vpvc=0/35 ip_unnumbered

6. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

7. # interface atm_d_2 vpvc=0/33

8. # interface atm_d_3 vpvc=0/34

9. # interface atm_d_4 vpvc=0/35

10. # vp_shaper vp=0 pcr=2

11. # vc_priority vpvc=0/32 group=1 priority=1 pcr=0.4 mcr=0.4 tagging=mcr_tagging

12. # vc_priority vpvc=0/33 group=2 priority=1 pcr=2 mcr=1 tagging=mcr_tagging

13. # vc_priority vpvc=0/34 group=2 priority=2 pcr=2 mcr=0 tagging=no_tagging

14. # vc_shaper vpvc=0/35 pcr=1 mcr=1 tagging=no_tagging

15. # ip_route 192.168.2.100/32 atm_u_1 2

16. # ip_route 192.168.2.128/26 atm_u_2 2

17. # ip_route 192.168.2.192/26 atm_u_3 2

18. # ip_route 192.168.2.110/32 atm_u_4 2

19. # filter 1 ether high 192.168.2.100/32 * * * * *

20. # filter 2 ether high 192.168.2.128/26 * * * * *

94

付録 A

ATM-R-2の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.2.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_u_2 vpvc=0/33 ip_unnumbered

4. # interface atm_u_3 vpvc=0/34 ip_unnumbered

5. # interface atm_u_4 vpvc=0/35 ip_unnumbered

6. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

7. # interface atm_d_2 vpvc=0/33

8. # interface atm_d_3 vpvc=0/34

9. # interface atm_d_4 vpvc=0/35

10. # vp_shaper vp=0 pcr=2

11. # vc_priority vpvc=0/32 group=1 priority=1 pcr=0.4 mcr=0.4 tagging=mcr_tagging

12. # vc_priority vpvc=0/33 group=2 priority=1 pcr=2 mcr=1 tagging=mcr_tagging

13. # vc_priority vpvc=0/34 group=2 priority=2 pcr=2 mcr=0 tagging=no_tagging

14. # vc_shaper vpvc=0/35 pcr=1 mcr=1 tagging=no_tagging

15. # ip_route 192.168.1.100/32 atm_u_1 2

16. # ip_route 192.168.1.128/26 atm_u_2 2

17. # ip_route 192.168.1.192/26 atm_u_3 2

18. # ip_route 192.168.1.110/32 atm_u_4 2

19. # filter 1 ether high 192.168.1.100/32 * * * * *

20. # filter 2 ether high 192.168.1.128/26 * * * * *

解 説

ルータの接続はA.1と同じです.A.8の例でVoIPゲートウェイによる音声パケットならびに

TV会議端末とデータ端末を混在させましたが,更に特殊な計算機にも帯域を確保させつつ,電

話音声・TV会議端末の通信品質に影響を与えることなく動作させるように設定します.VoIP

ゲートウェイ間あるいはTV会議端末間のパケットがない場合,VPの残りの帯域を一般のデー

タパケットが利用します.全体のPCR値は合計3Mで変わりありませんが,特別な計算機に1

Mを確保するようにします(VPシェーパコマンドだけでも設定できますが,ここではコマンド

の利用例として示します).

設定例において,同じVP番号に対してVPシェーパのPCR値とVCシェーパのPCR値の合計

はA.8の3Mと同じです.VPシェーパがVC階層多重シェーパで動作している点も同じです.

VCシェーパを用いることで,1Mの帯域を特別な計算機のために確保しています.

ATM-R-1,ATM-R-2の設定はIPアドレスを除いて同じで,以下のようになっています.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1からinterface atm_u_4で,ATM上り回線用インタフェースを定義し,

VPI/VCIを設定します.ip_unnumberedでIPアドレスを付与しないことを示します.

3. interface atm_d_1からinterface atm_d_4で,ATM下り回線用インタフェースを定義し,

VPI/VCIを設定します.

4. vp_shaperコマンドで,atm_u_1からatm_u_3用のVPに対するシェーピング値を設定します.

5. vc_priorityコマンドで,atm_u_1からatm_u_3用のVCに対するシェーピングの値を設定し

ます.ここでVoIPパケットならびにTV会議端末のパケットを通すための帯域(ここでは

0.4Mbpsと1Mbps)をメモ的に記述するとともに,tagging設定をmcr_taggingとすることで,

優先設定されたパケットがCLP=0でタギングされます.データ端末については,tagging

定をno_taggingとします.ここで着目して頂きたいのは,0/32のVCと0/33と0/34の2つの

VCが異なるグループに設定され,0/33と0/34の2つのVCがプライオリティとして0/33を高

くしている点です.

A .9 VPシェーパと VC シェーパを組合わせたサービス利 95

6. vc_shaperコマンドで,atm_u_4対応のシェーピング設定を行ないます.特別な計算機のた

めにPCR値を1Mに設定します.他のVCと相互に帯域を利用することがないため,mcr値は

特に意識する必要はなく,0としています.

7. ip_routeコマンドで,対向接続しているIPアドレスへのパケットをatm_u_1からatm_u_4

ルート(転送)することを指定します.

8. filterコマンドで,VoIPゲートウェイ宛てならびにTV会議端末宛て送出するパケットを2階層

優先制御の優先パケットとして扱うことを指定し,2階層優先制御を機能させます.

96

付録 A

A.10 CUG サービスを適用した音声・データ統合ネットワーク

Ethernet

192.168.1.0/24

VoIP ゲートウェイ

H

U

B

192.168.1.100

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

VoIP 帯域保証 CUG

帯域一部保証 CUG

Router

192.168.1.1

Data

192.168.1.254 他 NW

LAN 端末

ATM-R-1の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_unnumbered

3. # interface atm_u_2 vpvc=0/33 ip_unnumbered

4. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

5. # interface atm_d_2 vpvc=0/33

6. # vc_shaper vpvc=0/32 pcr=0.4 mcr=0.4 tagging=no_tagging

7. # vc_shaper vpvc=0/33 pcr=2.0 mcr=1.0 tagging=no_tagging

8. # ip_route_src 192.168.1.100/32 atm_u_1 2

9. # ip_route 10.10.1.1/24 192.168.1.254 1

10. # ip_route default atm_u_2 2

11. # filter 1 ether high * 192.168.1.100/32 * * * *

解 説

ルータは2つのCUGに接続し,帯域保証型CUGはVoIPパケット、帯域一部保証CUGはデー

タパケットの転送に利用します.このような形態のサイトが複数接続することで,2VCを設定

し複数拠点間での音声・データの統合ネットワークを構築することができます.ルーティングコ

マンドとして,VoIPゲートウェイからの出力パケットは送信元のIPアドレスによるルーティン

グ設定コマンドを利用します.

ATM-R-1の設定は以下のようになっています.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1からinterface atm_u_2で,ATM上り回線用インタフェースを定義し,

A .10 CUG サービスを適用した音声・データ統合ネットワーク 97

VPI/VCIを設定します.ip_unnumberedでIPアドレスを付与しないことを示します.

3. interface atm_d_1からinterface atm_d_2で,ATM下り回線用インタフェースを定義し,

VPI/VCIを設定します.

4. vc_shaperコマンドで,atm_u_1からatm_u_2用のVCに対するシェーピングの値を設定し

ます.

5. ip_route_srcコマンドで,IPアドレスが192.168.1.100のVoIPゲートウェイからの入力パケ

ットをatm_u_1にルーティングすることで,CUG内で更に宛先IPアドレスによりルーティ

ングにまかせます.

6. ip_routeコマンドで,10.10.1.1/24宛てのIPパケットをホストIPアドレス192.168.1.254に渡

します.

7. ip_routeコマンドで,デフォルトルーティングをatm_u_2とすることでVoIPゲートウェイ以

外のIPパケットは帯域一部保証型CUGへ接続され、その先で宛先IPアドレスに応じたルーテ

ィングをまかせます.

8. VoIPゲートウェイからの出力パケットを最優先設定することでLAN内のその他のデータが

ルータのイーサネット入力バッファで妨害とならないようにできます.

98

付録 A

Ethernet

192.168.1.0/24

PC11

192.168.1.2

H

U

B

ATM-R-1

ΩExpress-25R3

192.168.1.1

0/32

0/32

ATM 網

0/33

0/33

1/33

ATM-R-3

ΩExpress-25R3

192.168.1.3

Ethernet

192.168.2.0/24

PC21

192.168.2.2

PC12

ATM-R-2

ΩExpress-25R3

H

U

B

1/32

192.168.2.1

1/32

PC22

192.168.2.3

PC33

192.168.3.4

H

U

B

ATM-R-1の設定

1. #interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. #interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=192.168.4.2/25

3. #interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # vp_shaper vp=0 pcr=2

5. # vc_priority vpvc=0/32 group=1 priority=1 pcr=2 mcr=2 tagging=no_tagging

6. # rip version 2

ATM-R-2の設定

1. #interface ether ip_address=192.168.2.1/24

2. #interface atm_u_1 vpvc=1/32 ip_address=192.168.4.129/25

3. #interface atm_d_1 vpvc=1/32

4. # vp_shaper vp=1 pcr=4

5. # vc_priority vpvc=1/32 group=1 priority=1 pcr=4 mcr=4 tagging=no_tagging

6. # rip version 2

ATM-R-3の設定

1. #interface ether ip_address=192.168.3.1/24

2. #interface atm_u_1 vpvc=0/33 ip_address=192.168.4.1/25

3. #interface atm_d_1 vpvc=0/33

Ethernet

192.168.3.0/24

192.168.3.1

PC32

PC31

192.168.3.2

192.168.3.3

A .11 ip numbered link と RIP を適用したルーティング設定

99

4. #interface atm_u_2 vpvc=1/33 ip_address=192.168.4.128/25

5. #interface atm_d_2 vpvc=1/33

6. # vp_shaper vp=0 pcr=2

7. # vc_priority vpvc=0/33 group=1 priority=1 pcr=2 mcr=2 tagging=no_tagging

8. # vp_shaper vp=1 pcr=4

9. # vc_priority vpvc=1/33 group=1 priority=1 pcr=4 mcr=4 tagging=no_tagging

10. # rip version 2

解 説

設定例A.3と同じ構成で,ネットワーク192.168.3.0/24をセンタとして,ネットワーク

192.168.1.0/24とネットワーク192.168.2.0/24をATM専用線サービス(PVCサービス)を介して

スター状に接続するための設定を示します.192.168.1.0/24と192.168.2.0/24間のトラフィック

は,一旦ATM-R-3に送られ,そこで中継され相手方に到達します.ATM回線をip_numbered link

としかつRIPを適用することで,ルーティング設定をRIPにより自動的に生成させす.

各ΩExpress-25R3から,他のΩExpress-25R3へのPVCは,以下のようなVPI/VCIを用います.

上り下りとも同じ値を用いています.

ルータ名 PVC接続先 VPI/VCI

ATM-R-1 ATM-R-3 0/32

ATM-R-2 ATM-R-3 1/32

ATM-R-3 ATM-R-1 0/33

ATM-R-3 ATM-R-2 1/33

ATM-R-1,ATM-R-3間のPVCはPCR=2Mbps,ATM-R-2,ATM-R-2間のPVCはPCR=4Mbpsを

用いています.

ATM-R-1とATM-R-2の設定は,アドレス及びPCRを除いて同じで,以下のようになっていま

す.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1で,ATM上り回線用インタフェースを定義し,VPI/VCIを設定します.

ip_addressでATM回線にIPアドレスを付与します.

3. interface atm_d_1で,ATM下り回線用インタフェースを定義し,VPI/VCIを設定します.

4. vp_shaperコマンドで,VPに対するシェーピングの値を設定します.

5. vc_priorityコマンドで,VCに対するシェーピングの値等を設定します.

6. ripコマンドで,ルーティング情報を収集します.

ATM-R-3の設定は,以下のようになります.ATM-R-3は,ATM-R-1,ATM-R-2との2つのPVC

を持つため,それぞれに対するインタフェースおよびルーティングの設定が必要です.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1で,ATM-R-1とのPVCに相当するATMの上りインタフェースを定義します.

VPI/VCIを指定し,ip_addressでATM回線にIPアドレスを付与します.

100

付録 A

3. interface atm_d_1で,ATM-R-1とのPVCに相当するATMの下りインタフェースを定義します.

VPI/VCIを指定します.

4. interface atm_u_2で,ATM-R-2とのPVCに相当するATMの上りインタフェースを定義します.

VPI/VCIを指定し,ip_addressでATM回線にIPアドレスを付与します.

5. interface atm_d_2で,ATM-R-2とのPVCに相当するATMの下りインタフェースを定義します.

VPI/VCIを指定します.

6. vp_shaperコマンドで,インタフェースatm_u_1のVPに対するシェーピングの値

(PCR=2Mbps)を設定します.

7. vc_priorityコマンドで,インタフェースatm_u_1のVCの対するシェーピングの値等を設定し

ます.

8. vp_shaperコマンドで,インタフェースatm_u_2のVPに対するシェーピングの値

(PCR=4Mbps)を設定します.

9. vc_priorityコマンドで,インタフェースatm_u_2のVCの対するシェーピングの値等を設定し

ます.

10. ripコマンドで,ルーティング情報を収集します.

A .12 RIP を利用した予備系切替 101

A.12 RIPを利用した予備系切替

Ethernet

192.168.1.0/24

ATM-R-1

0/32

ATM 網

192.168.1.1/24

PC11

192.168.1.2/24

ΩExpress-25R3

H

U

B

ISDN

ルータ

0/32

ISDN 網

PC12

192.168.1.3/24

192.168.1.254/2 予備系

0/33

0/33

ATM-R-2

ΩExpress-25R3

H

U

B

ISDN

ルータ

192.168.2.254/2

ATM-R-1の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=192.168.121.1/30

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # rip version 2

5. # ip_route 192.168.2.0/24 192.168.1.254 5

6. # vc_shaper vpvc=0/32 pcr=0.128 mcr=0.128 tagging=no_tagging

7. # atm_oam=on

8. # icmp_redirect=off

ATM-R-2の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.2.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/33 ip_address=192.168.121.2/30

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/33

4. # rip version 2

5. # ip_route 192.168.1.0/24 192.168.2.254 5

6. # vc_shaper vpvc=0/33 pcr=0.128 mcr=0.128 tagging=no_tagging

7. # atm_oam=on

8. # icmp_redirect=off

Ethernet

192.168.2.0/24

192.168.2.1/24

PC21

192.168.2.2/24

PC22

192.168.2.3/24

102

付録 A

解 説

RIPは30秒おきに隣接ルータとの間でルーティング情報を交換するプロトコルです.ATM回線

が断になるとRIP情報が転送されないために,3分以上RIP情報が更新されないとRIPによるルー

ティング情報が削除されます.ルータはMETRIC値の小さいルーティング情報によりルーティン

グすることから,RIPにより得られるMETRIC値よりも大きなスタティックルーティング設定を

行うことで,ATM回線が断になった場合に予備系へ切り替えます.ATM回線が正常に回復する

と,RIP情報が更新され元に切り戻されます.

ATM-R-1とATM-R-2の設定は,アドレスおよびVPI/VCIを除いて同じで,以下のようになって

います.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1で,WAN側インタフェースの上りのVPI/VCIを設定します.RIP情報を転

送するため,ATM回線はIPアドレスを付与します.

3. interface atm_d_1で,WAN側インタフェースの下りのVPI/VCIを設定します.

4. ripコマンドで,rip version 2を適用する宣言を行います.

5. ip_routeコマンドで,RIPにより得られるMETRIC値2よりも大きなMETRIC値を設定すること

で,ATM回線が断になった場合にISDNルータへ切り替えられるようにします.

6. vc_shaperコマンドで,VP/VC番号,VCシェーピングの値等を設定します.

7. atm_oam コマンドで on を選択し,ATM OAM 機能を有効にさせる宣言をします.

8. icmp_redirectコマンドでoffを選択することで,ATM回線が復旧した場合の予備ISDNルータ

からの切り戻しを即座に行います.

A .13 Arcstar IP-VPN との接続 103

Ethernet

192.168.1.0/24

Main Frame

192.168.1.100

VoIP ゲートウェイ

192.168.1.10

H

U

B

PC1

192.168.1.1

Host

ΩExpress-25R3

PC2

ATM-R-1

0/32

0/32

Server

INTERNET

ATM 網

192.168.1.11

ATM-R-1の設定

1. # interface ether ip_address=192.168.1.1/24

2. # interface atm_u_1 vpvc=0/32 ip_address=192.168.121.1/30

3. # interface atm_d_1 vpvc=0/32

4. # vc_shaper vpvc=0/32 pcr=0.5 mcr=0.128 tagging=no_tagging

5. # ip_route_src 192.168.100/32 atm_u_1 2

6. # ip_route 10.2.1.0/24 192.168.11 1

7. # ip_route default atm_u_1 2

8. # filter 1 ether high * 192.168.1.100/32 * * * *

9. # filter 2 ether middle * * * * 2067 *

10. # precedence atm_u_1 low 2

11. # atm_oam=on

12. # snmp operation=on

13. # snmp community=public

ΩExpress-25R3

ATM 網

Arcstar

IP-VPN

ATM 網

ΩExpress-25R3

104

付録 A

解 説

NTTコミュニケーションズのArcstar IP-VPNと帯域保証PVCにより接続することで音声,Main

Frameのデータ,その他のデータを混在させる接続構成です.ATM専用サービス対応の優先制御

とArcstar IP-VPNがサポートする優先制御を組合せています.

ATM-R-1の設定は,以下のようになっています.

1. interface etherコマンドで,LAN側インタフェースのIPアドレスを設定します.

2. interface atm_u_1で,WAN側インタフェースの上りのVPI/VCIを定義します.また,

ip_address=192.168.121.1/30によって,ATM回線にIPアドレスを付与します.

3. interface atm_d_1で,WAN側インタフェースの下りのVPI/VCIを定義します.

4. vc_shaperコマンドで,VPI番号,VCI番号,PCRなどの値を設定します.

5. ip_route_srcコマンドで,VoIPゲートウェイからのパケットを優先的にルーティングします.

6. ip_routeコマンドで,インターネット向けのパケットを192.168.11のサーバへ接続します.

7. ip_routeコマンドで,defaultはATM回線へ送出します.

8. filterコマンドで,VoIPゲートウェイからのパケットを最優先とします.

9. filterコマンドで,Main Frameから送出されるDLSwパケットを優先処理します.

10. precedenceコマンドで,VoIPゲートウェイからのパケットはprecedenceビットを2,Main

Frameから送出されるDLSwパケットはprecedenceビットを1とし非優先バッファから出力さ

せ,その他のパケットはprecedenceビットを0とします.

11. atm_oamコマンドで,ATM OAM機能を有効にさせます(WAN側からOAMループバックを

12. snmpコマンドで,SNMP機能を動作させます.

13. snmpコマンドで,Community名をpublic(デフォルト値)とします.

105

付録B コマンド一覧

以下に,コマンドの一覧を示します.

106

付録 B

機能

表B.1: コマンド一覧表

コマンド パラメータ ページ

スーパパスワードの入力

一時パスワードの入力

スーパパスワードの変更

一時パスワードの変更

ヘルプの表示

ファームウェアバージョンの表示

コンフィグレーションのリスト表示

機能スイッチのリスト表示

オートログアウトの設定

LANインタフェースの定義

ATM受信インタフェースの

定義と削除

ATM送信インタフェース

の定義と削除 s-pword= t-pword= new_s_pword= new_t_pword= help ver list list auto_logout= interface ether

interface atm_d_N

interface atm_u_N

ネットワークインタフェースの表示 interface list

イーサネットインタフェース動作モードの設定 ethernet_duplex_mode

IPスタティックルーティング情報の

設定と削除(送信元IPアドレス) ip_route_src

送信元IPアドレス/マスク

スーパパスワード

一時パスワード

スーパパスワード

一時パスワード

コマンド名

− function_sw

N ip_address= IPアドレス/ネットマスク vpvc= VPI/VCI [ NAT ] delete vpvc= VPI/VCI [ ip_unnumbered | ip_address= Pアドレス/ネットマスク ]

NAT delete

[ full | half ]

[ atm_u_N | IPアドレス ] METRIC delete

16

17

17

17

16

16

16

15

15

16

17

18

18

18

19

19

20

IPスタティックルーティング情報の

表示(送信元IPアドレス) ip_route_src list − 20

IPスタティックルーティング情報の

設定と削除(宛先IPアドレス)

ip_route [ 宛先IPアドレス/

ネットマスク | default ]

[ atm_u_ N | IPアドレス ] METRIC delete

20

21

IPスタティックルーティング情報の

表示(宛先IPアドレス) ip_route list − 21

IPダイナミックルーティング機能

(RIP)の設定と停止

RIP設定の表示 rip rip

VPシェーピング情報の設定と削除 vp_shaper vp= VPI

[ 1 | 1 compatible | 2 ] [ static ] off list pcr= ピークセルレート delete

21

21

23

VPシェーピング情報の表示

VCシェーピング情報の設定と削除

VCシェーピング情報の表示

VCプライオリティの設定と削除

VCプライオリティの表示 vp_shaper list vc_shaper

vpvc= VPI/VCI vc_shaper list vc_priority

vpvc= VPI/VCI vc_priority list

− pcr= PCR mcr= mCR tagging=

[ no_tagging | no_tagging | mcr_tagging ] delete

− group= VC-Gr priority= Priority pcr=

PCR mcr= mCR tagging= [ no_tagging

| zer_tagging | mcr_tagging ] delete

23

24

24

25

26

26

107 pingの送出

機能

NATテーブルの設定,表示,削除 nat

フィルタリング情報の

設定と削除

フィルタリング情報の表示

Precedenceビット処理の設定,

削除と表示

Proxy ARP応答のオン・オフ

Proxy ARPの設定と削除

Proxy ARP設定の表示

IPルーティングテーブルの表示

フラグメンテーション設定と表示

MSS設定と表示

TTL減算方法の指定

DHCPサーバ機能の設定,

削除と表示

DHCPリレーエージェント機能の

設定と表示

SNMP機能の設定と表示

ATM OAM機能の有効,無効

ATM OAM Loopbackの実行

Telnet Clientの実行 proxy_arp list show routetable mtu mss ttl atm_oam= atm_loopback telnet ping

表 B.1: コマンド一覧表

(つづき)

コマンド

filter エントリ番号 filter list precedence proxy= proxy_arp dhcp dhcprelay snmp

パラメータ

<Entry> <Private Add> <Protocol>

<Port> <Global Add> list

<Entry> delete

[ether | atm_d_N | atm_d_* | * ]

[ discard | pass | middle | high ] [ 宛先

IPアドレス/マスク | * ] [ 送信元IPアド

レス/マスク | * ] [icmp | tcp | tcpest | udp | * ] [宛先ポート番号 | * ] [ 送信

元ポート番号 | * ] [ TOS No. | * ] delete

− atm_u_N [ low | high ] P atm_u_N delete list

[ on | off ]

IPアドレス/マスク

IPアドレス/マスク delete

− atm_u_N MTU list atm_u_N MSS list ether wan dec_ttl=[ 0 | 1 ] wan ether dec_ttl=[ 0 | 1 ]

< Keyword > <Value> client N delete client list

< Keyword > <Value> list

< Keyword > <Value> list

[ on | off ] atm_u_N [ COUNT ]

IP Address

[ -t ] [-n N ] [ -l N ] [ -w N ] 宛先IP

アドレス

ページ

27

30

33

33

33

36

36

36

39

40

42

43

44

46

47

55

52

52

53

108

付録 B

機能

表 B.1: コマンド一覧表

(つづき)

コマンド パラメータ ページ

ICMP Redirectionの設定

Broadcast Forwardingの設定

Link Statusの表示

MACアドレスの表示

設定内容のクリア icmp_redirect= broadcast= show link_status mac clr

コマンド入力受付モードからパスワ

ード入力受付モードへの切替

設定情報の保存とリスタート

不正VPI/VCI番号の表示

ルータのリスタート

イーサネットインタフェースの

統計情報表示

ATMインタフェースの

統計情報表示

エラー発生内容の表示

エラー発生内容を消去 logout quit exit show illegal_vpvc restart show en show atm show err clr err

WAN側からのバージョンアップの

設定,実行,表示と設定削除 atmdownload

[ on | off ]

[ on | off ]

[ atm_u_N] [atm_d_M ] go list delete

57

57

58

58

55

56

56

57

57

58

58

58

58

5

109

付録C help+コマンドのリスト一覧

以下に,help+コマンドのリスト一覧を示します.

110 付録C

ヘルプ機能によりコマンド一覧ならびにコマンド利用法を提供しています.その出力結果のリ

ストを以下に示します.

【help】

#help help print this message. help COMMAND print help for a specified command. clr list clear configurations. list configurations. exit logout/quit restart ver save configurations to EEPROM, and exit command mode. exit command mode. exit command mode, and restart. print firmware version. show show status and statistics.

-- mac ping

print MAC address. send PING (ICMP echo request) packets. ethernet_duplex_mode set an Ethernet Interface Mode to half-duplex or full-duplex. auto_logout set timeout period of Telnet session. new_s_pword set new s-password. new_t_pword set new t-password.

-- interface vp_shaper vc_priority vc_shaper ip_route_src ip_route filter rip proxy configure a network interface. set shaping rate for a VP. set shaping rate for a VC group. set shaping rate for a VC. add a route for IP to the routing table for Source IP Address. add a route for IP to the routing table. add a filter for IP packets to the filtering table. configure Route Information Protocol. enable/disable proxy ARP. proxy_arp ttl set IP address for the response of proxy ARP. define TTL decrement behavior for IP packets. mtu set Maximum Transmission Unit of an IP datagram. mss set Maximum Segment Size of a TCP connection. dhcp configure DHCP server, that is available if a DHCP Relay agent isn't configured. atmdownload configure ATM downloader. nat precedence icmp_redirect broadcast configure NAT configuration table. configure PRECEDENCE configuration table. enable/disable ICMP redirect. enable/disable Broadcast Forwarding. atm_oam enable/disable ATM OAM loopback server. atm_loopback execute ATM OAM loopback client. telnet dhcprelay execute TELNET client. configure DHCP Relay agent, that is available if a DHCP server isn't configured. snmp specify SNMP operation conditions, and those conditions work without exit command.

【help help】

#help help

List all commands.

【help clr】

#help clr

Clear all configurations.

【help list】

#help list

List configurations. list list all configurations. list function_sw list configurations of proxy, rip, icmp_redirect, broadcast.

111

【help exit】

#help exit

Save configurations to EEPROM, and exit command mode.

【help logout】

#help logout

Exit command mode without saving configurations. (same as "quit" command)

【help quit】

#help quit

Exit command mode without saving configurations. (same as "logout" command)

【help restart】

#help restart

Exit command mode and restart without saving configurations.

【help ver】

#help ver

Print firmware version.

【help show】

#help show

Show status and statistics.

show [routetable | illegal_vpvc | link_status]

【help mac】

#help mac

Print MAC Address.

【help ping】

#help ping

Send PING (ICMP echo request) packets.

ping [-t] [-n count] [-l size] [-w timeout] destination-IP

-t : ping the specified host until CTRL-C.

-n count : number of echo requests to send.

1 <= count <= 99999. default = 4.

-l size : send buffer size.

1 <= size <= 1472. default = 32.

-w timeout : timeout in milliseconds to wait for each reply.

1000 <= timeout <= 99999. default = 1000ms.

【help Ethernet_duplex_mode】

#help ethernet_duplex_mode

Set an Ethernet Interface Mode to half-duplex or full-duplex.

ethernet_duplex_mode=[half | full]

Factory default value is half.

112 付録C

【help auto_logout】

#help auto_logout

Set timeout period of Telnet session.

auto_logout=N

For unsetting timeout:

auto_logout=0

N: time period [min], n{1-99}, default: 10.

【help new_s_pword】

#help new_s_pword

Set new s-password.

new_s_pword=S-PWORD

S-PWORD: s-password, str.

【help new_t_pword】

#help new_t_pword

Set new t-password.

new_t_pword=T-PWORD

T-PWORD: t-password, str.

【help interface】

#help interface

Define, delete and list LAN/WAN interfaces.

For a LAN interface:

interface ether ip_address=IP_ADDR/MASK

For WAN interfaces (to WAN):

interface atm_u_N vpvc=VPI/VCI [ip_unnumbered | ip_address=IP_ADDR/MASK [NAT]]

interface atm_u_N delete

For WAN interfaces (from WAN):

interface atm_d_N vpvc=VPI/VCI [NAT]

interface atm_d_N delete

For listing:

interface list

IP_ADDR: IP address, n.n.n.n{n:0-255}.

MASK: netmask, n{1-31}.

N: interface number, n{1-16}.

VPI: virtual path ID, n{0-255}.

VCI: virtual connection ID, n{32-1023}.

113

【help vp_shaper】

#help vp_shaper

Set shaping rate for a VP.

vp_shaper vp=VPI pcr=PCR

For deleting:

vp_shaper vp=VPI delete

For listing:

vp_shaper list

VPI: virtual path ID, n{0-255}.

PCR: peak cell rate, n[.nnn]{0.064-12.000}

【help vc_priority】

#help vc_priority

Define cell rate, priority and group of a VC.

vc_priority vpvc=VPI/VCI group=GRP priority=PRI pcr=PCR mcr=mCR tagging=[no_tagging | zero_tagging | mcr_tagging]

For deleting:

vc_priority vpvc=VPI/VCI delete

For listing:

vc_priority list

【help vc_shaper】

VPI: virtual path ID, n{0-255}.

VCI: virtual connection ID, n{32-1023}.

GRP: group ID, n{1-16}.

PRI: priority, n{1-8}.

PCR: peak cell rate, n[.nnn]{0.001-12.000}. mCR: minimum cell rate, n[.nnn]{0.000-PCR}.

#help vc_shaper

Set shaping rate for a VC.

vc_shaper vpvc=VPI/VCI pcr=PCR mcr=mCR tagging=[no_tagging | zero_tagging | mcr_tagging]

For deleting:

vc_shaper vpvc=VPI/VCI delete

For listing:

vc_shaper list

VPI: virtual path ID, n{0-255}.

VCI: virtual connection ID, n{32-1023}.

PCR: peak cell rate, n[.nnn]{0.064-12.000}. mCR: minimum cell rate, n[.nnn]{0.000-PCR}.

114 付録C

【help ip_route_src】

#help ip_route_src

Add an IP route entry to the routing table for Source IP Address.

ip_route_src [IP_ADDR/MASK] [atm_u_N | IP_ADDR] METRIC

For deleting IP route entry table for Source IP Address:

ip_route_src [IP_ADDR/MASK] delete

For listing:

ip_route_src list

IP_ADDR: IP address, n.n.n.n{n:0-255}.

MASK: netmask, n{1-32}.

N: interface number, n{1-16}.

METRIC: number of hops, n{1-15}.

【help ip_route】

#help ip_route

Add an IP route entry to the routing table.

ip_route [IP_ADDR/MASK | default] [atm_u_N | IP_ADDR] METRIC

For deleting IP route entry:

ip_route [IP_ADDR/MASK | default] delete

For listing:

ip_route list

IP_ADDR: IP address, n.n.n.n{n:0-255}.

MASK: netmask, n{1-32}.

N: interface number, n{1-16}.

METRIC: number of hops, n{1-15}.

【help filter】

#help filter

Add a filter entry to the filtering table, which specifies a pass, discard, or higher priority attribute to the packets with matched condition.

filter ENTRY INTERFACE CLASS DST_IP_ADDR/MASK SRC_IP_ADDR/MASK

PROTOCOL DST_PORT SRC_PORT TOS_Field

For delete:

filter ENTRY delete

For listing:

filter list

ENTRY: entry number of the filter, n{n:1-64}.

INTERFACE: interface, [ether | atm_d_N | atm_d_* | *], N:n{1-16 | *}.

CLASS: Access/QoS class, [discard | pass | middle | high].

DST_IP_ADDR: destination IP address, [n.n.n.n{n:0-255} | *].

MASK: netmask, n{1-32}.

SRC_IP_ADDR: source IP address, [n.n.n.n{n:0-255} | *].

PROTOCOL: protocol type, [icmp | tcp | tcpest | udp | *].

DST_PORT: destination port number, [n{1-65535} | *].

SRC_PORT: source port number, [n{1-65535} | *].

TOS_Field: TOS Field Value, [nn{0-F in hexadecimal} | *].

115

【help rip】

#help rip

Configure RIP.

rip version <1 | 1 compatible | 2> [static]

rip off

For listing:

rip list

【help proxy】

#help proxy

Enable or disable proxy ARP.

proxy=[on | off]

Factory default value is off.

【help proxy_arp】

#help proxy_arp

Specify IP address for proxy replying ARP.

For adding: (max 16 addresses)

proxy_arp IP_ADDR/MASK

For deleting:

proxy_arp IP_ADDR/MASK delete

For listing:

proxy_arp list

IP_ADDR: IP address, n.n.n.n{n:0-255}.

MASK: netmask, n{1-32}.

【help ttl】

#help ttl

Define ttl decrement behavior for each protocol.

ttl ether wan dec_ttl=[0 | 1]

ttl wan ether dec_ttl=[0 | 1]

Each dec_ttl value is initially set to "1".

For listing:

ttl list

【help mtu】

#help mtu

Set Maximum Transmission Unit of an IP datagram.

mtu atm_u_N MTU

mtu atm_u_N delete

For listing:

mtu list

N: interface number, n{1-16}.

MTU: maximum transmission unit, n{128-1500}.

116 付録C

【help mss】

#help mss

Set Maximum Segment Size of a TCP connection.

mss atm_u_N MSS

mss atm_u_N delete

For listing:

mss list

N: interface number, n{1-16}.

MSS: maximum segment size, n{88-1460}.

【help dhcp】

#help dhcp

Configure DHCP server, that is available if a DHCP Relay agent isn't configured.

dhcp server=[on|off]

dhcp startip=IP_ADDR

dhcp noofip=NUMBER_OF_IPADDRESS

dhcp leasetime=LEASE_TIME

dhcp check=[on|off]

dhcp domainname=[DOMAIN_NAME | delete]

dhcp dnsserver=[PRIMARY [SECONDARY] | delete]

dhcp winsserver=[WINS_SERVER_ADDRESS | delete]

IP_ADDR: IP address, n.n.n.n{n:0-255}.

NUMBER_OF_IPADDRESS: n{1-128}.

LEASE_TIME: n{0-9999}.(unit:hour)

DOMAIN_NAME: string{1-63}.

PRIMARY,SECONDARY: IP address, n.n.n.n{n:0-255}.

WINS_SERVER_ADDRESS: IP address, n.n.n.n{n:0-255}.

dhcp client N MAC_ADDRESS IP_ADDRESS

dhcp client N delete

dhcp client list

N:client number, n{1-128}.

MAC_ADDRESS: nnnnnnnnnnnn{n:0-F in hexadecimal}

IP_ADDRESS: n.n.n.n{n:0-255}.

【help atmdownload】

#help atmdownload

Configure ATM downloader.

atmdownload atm_u_N atm_d_N

N:interface number, n{1-16}.

Jump to ATM downloader:

atmdownload go

For listing:

atmdownload list

Disable ATM downloader:

atmdownload delete

117

【help nat】

#help nat

Configure NAT configuration table.

nat N PRIVATE_ADDRESS PROTOCOL PORT GLOBAL_ADDRESS

For delete:

nat N delete

For listing:

nat list

N: entry number of the NAT configuration table, n{n:1-65}.

PRIVATE_ADDRESS: IP address, n.n.n.n{n:0-255}

or range, n.n.n.n:n.n.n.n

or all, *

PROTOCOL: protocol type, [tcp | udp | icmp | gre]

or protocol number, n{n:1-254}

or range, n:n

or all, *

PORT: port mnemonic, [ftp | ftpdata | telnet | smtp | www | pop3 | sunrpc |

nntp | ntp | login | domain | route | pptp]

or port number, n{n:1-65534}

or range, n:n

or all, *

GLOBAL_ADDRESS: IP address, n.n.n.n{n:0-255}.

【help precedence】

#help precedence

Configure PRECEDENCE configuration table.

precedence atm_u_N [low | high] P

For delete:

precedence atm_u_N delete

For listing:

precedence list

N:interface number, n{n:1-16}.

P:precedence value of TOS field, n{n:2-7}.

【help icmp_redirect】

#help icmp_redirect

Enable or disable ICMP redirect.

icmp_redirect=[on | off]

Factory default value is on.

【help broadcast】

#help broadcast

Enable or disable Broadcast Forwarding.

broadcast=[on | off]

Factory default value is on.

118 付録C

【help atm_oam】

#help atm_oam

Enable or disable ATM OAM loopback server.

atm_oam=[on | off]

Factory default value is off.

【help atm_loopback】

#help atm_loopback

Execute ATM OAM loopback client.

atm_loopback atm_u_N [COUNT]

N:interface number, n{n:1-16}.

COUNT:Number of loopbacks, COUNT{COUNT:1-16}.

【help telnet】

#help telnet

Execute TELNET client.

telnet IP_ADDR

IP_ADDR: destination IP address, n.n.n.n{n:0-255}.

【help dhcprelay】

#help dhcprelay

Configure DHCP Relay agent, that is available if a DHCP server isn't configured.

dhcprelay agent=[on | off]

dhcprelay hops=N

dhcprelay primary_server=[Primary Address | delete]

dhcprelay secondary_server=[Secondary Address | delete]

N: number of hops, n[1-15], default: 4.

Primary Address: IP address, n.n.n.n[n:0-255], default: 0.0.0.0.

Secondary Address: IP address, n.n.n.n[n:0-255], default: 0.0.0.0.

【help snmp】

#help snmp

Specify SNMP operation conditions, and those conditions work without exit command.

snmp operation=[on | off]

snmp trap_operation=[on | off]

snmp syscontact=[sysContact | delete]

snmp sysname=[sysName | delete]

snmp syslocation=[sysLocation | delete]

snmp community=[communityName]

snmp private_mib=[on | off]

snmp link_trap=[on | off]

snmp enterprise_trap=[on | off]

snmp primary_manager=[Primary Address | delete]

snmp secondary_manager=[Secondary Address | delete]

snmp list operation: default: on. trap_operation: default: off. sysContact: System Contact, str. sysName: System Name, str. sysLocation: System Location, str. communityName: Community Name, str, default: public. private_mib: default: off. link_trap: default: off. enterprise_trap: default: off.

Primary Address: IP address, n.n.n.n[n:0-255], default: 0.0.0.0.

Secondary Address: IP address, n.n.n.n[n:0-255], default: 0.0.0.0.

119

索引

2 階層優先制御 ···································12, 32

ATM OAM ループバック ····················13, 52

ATM OAM 機能 ···································13, 52 atm_d························································15 atm_u························································15

ATM 受信インタフェース·························17

ATM 送信インタフェース·························18

ATM 部······················································68

Broadcast Forwarding ························12, 56

DHCP サーバ······································12, 44

DHCP リレーエージェント ················12, 46

EnterpriseSpecificTrap MIB······················48

ICMP Redirect ····································12, 55

IP アドレス ···············································15

IP ルーティングテーブルの表示 ··············13

LAN インタフェース ································17

Link Status の表示 ······························13, 56

MAC アドレスの表示 ························· 11, 57

METRIC····················································21

MIB ···············································47, 60, 63

MSS 設定············································12, 42

MTU 設定············································12, 40

NAPT ························································27

NAT···············································12, 18, 27

Ping の送出·········································13, 55

Precedence ··································12, 31, 33

PROTOCOL ·············································31

Proxy ARP ··········································12, 36

RIP······················································12, 21

SNMP ···········································47, 59, 60

SNMP Trap ·········································12, 47

SNMP エージェント機能 ·························47

SNMP 機能 ···············································12

S-PWORD ············································9, 10 tagging ····································12, 24, 25, 26 telnet ·························································10

Telnet client 機能 ································13, 53

TOS 番号 ············································30, 31

T-PWORD·············································9, 10

TTL 減算 ·············································13, 43

VCI····························································15

VC 階層多重シェーピング························25

VC 多重シェーピング·······························25

VPI ····························································15

アイドルセル ··············································2

イーサネット ············································69

イーサネットインタフェース動作 ···········19

一時パスワード ········································16

インタフェース ········································15

運用管理 ···················································59

エラーログ内容のひょうじ······················ 13

エラーログ内容の表示 ····························· 58

オートログアウト ······························ 11, 17

記号説明··················································· 14

機能設定内容の表示································· 17

機能ブロック ··········································· 67

クリア ················································ 10, 57

ゲートウェイルート設定 ························· 20

コマンド··································· 14, 105, 109

コマンド入力受付モード ··················· 11, 57

コンフィグレーション ························· 9, 11

最優先 ················································ 31, 33

シェーパモード········································ 23

シェーピング ····································· 12, 22

修理 ·························································· 71

仕様 ·························································· 65

初期状態····················································· 3

諸元 ·························································· 65

シリアルインタフェース ························· 68

シリアルポート設定··································· 9

スーパパスワード ···································· 16

スタティックルーティング·········· 12, 19, 20

設定内容画面の初期化 ······················· 13, 57

設定内容の変更·································· 13, 57

ダイナミックルーティング················ 12, 21

ダウンローダー·········································· 3

端子収容··················································· 69

電源投入····················································· 2

問い合わせ先 ··········································· 71

統計情報の表示·································· 13, 58

動作モードの切替 ······························ 13, 57

入力モード状態遷移································· 11

入力パラメータ········································ 14

ネットマスク ··········································· 15

ネットワークインタフェース ············ 11, 17

バージョン ········································· 11, 16

バージョンアップ方法 ··························· 3, 5

ハードウェア ··········································· 67

パスワード ··································· 11, 15, 16

パスワード入力受付モード················ 11, 57

ビットマスク ··········································· 15

VC シェーピング ····································· 24

VC プライオリティ ···························· 24, 25

VP シェーピング······································ 23

フィルタリング·································· 12, 30

不正 VPI/VCI の表示 ·························· 13, 58

プライベート MIB ···································· 48

120

フラグメンテーション機能 ················12, 40

プロトコル変換 ········································68

ヘルプ·········································11, 16, 109

ポート·······················································15

ポート番号················································31

本体概観図··················································1

METRIC··············································19, 20

メトリック················································19

モデム接続による遠隔制御 ······················54

ユーザ登録 ··············································· 71

優先制御··················································· 32

リスタート ········································· 13, 58

リスト ················································ 11, 16

ルーティング ······························· 12, 19, 21

ルーティングテーブル ····························· 39

ルーティングの優先度 ····························· 19

ログアウト ········································· 13, 57

110

111

Manual Revision : 1.8

(2003 年 3 月)

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