○無線通信技術「Wi-SUN」の標準化と認証試験プロセス

○無線通信技術「Wi-SUN」の標準化と認証試験プロセス
無線通信技術「Wi-SUN」の標準化と認証試験プロセス
Standardization and Certification Process of Wireless Communication Technology “Wi-SUN”
加藤豊行
[要
Toyoyuki Kato
旨]
2012 年 1 月,国際標準規格 IEEE802.15.4 に基づく 920 MHz 帯にフォーカスした近距離無線通信の技術
仕様策定,相互接続性の確保,および認証プロセスの確立などを目的とする標準化団体として,(独)情報通
信研究機構(NICT)の主導により Wi-SUN アライアンスが設立された。アンリツは同アライアンスの設立当初よ
りコントリビュータ・メンバーとして加入し,アンリツエンジニアリングおよびアンリツカスタマーサポートと共に,テ
スト規格の策定,相互接続試験の実施,認証試験システムの開発を行ってきた。本稿では,Wi-SUN アライア
ンスの標準化活動および標準規格の概要を紹介する。また国内向けスマート電力メーターの無線通信方式と
して採用された Wi-SUN ECHONET プロファイルについても概説する。
の通信方式の 1 つとして IEEE802.15.4g/e が採択された。これに応
1 まえがき
じて Wi-SUN アライアンスでは国内スマート電力メーター向け通信
通信・ネットワークの普及拡大により,ネットワークアプリケーションの高
仕様として「Wi-SUN ECHONET プロファイル」の技術規格および
度化と並走する形で通信の高速化・大容量化が進んでいる。その一方では,
試験規格を策定,機器認定プログラムを制定し,すでに多数の
あらゆるモノへの通信能力の付与により社会・産業インフラや生活環境を革
Wi-SUN 認定取得製品が市場に提供されている。また,主に北米
新的に進化させる M2M(Machine to Machine)あるいは IoT(Internet of
および南米のスマート電力メーター向け通信方式として「Wi-SUN
Things)が多くの注目と期待を集めている。これらの市場における通信機
FAN(Field Area Network)プロファイル」の技術規格および試験規
器には,高速化・大容量化ではなく以下の要件が求められている。
格の策定も並行して進められている。さらには,HAN(Home Area
(1) スモールサイズ
Network),FA(Factory Automation),ヘルスケアなどのさまざま
(2) 低コスト
な分野に向けた Wi-SUN 技術標準の規格策定にも着手している。
(3) 低消費電力
2 Wi-SUN アライアンス
(4) 低速・小容量でも可
Wi-SUN アライアンスの主な活動は次のとおりである。
(5) 自律動作
このような要求に応える無線通信規格の国際標準化を目的とし,
(1) IEEE802.15.4 および関連規格に基づく技術標準の策定
IEEE802(IEEE:the Institute of Electrical and Electronics
(2) 同技術標準に基づく認証プロセスの確立と運営
Engineers, Inc.)において策定された IEEE802.15.4 標準規格
(3) 相互接続試験イベント(IOT: Inter-Operability Testing)
(以下,IEEE802.15.4)に対して,新たな PHY(Physical layer)の
の計画・実施
仕 様 を 追 加 す る IEEE802.15.4g 標 準 規 格 ( 以 下 ,
(4) プロモーション活動
IEEE802.15.4g)の策定が 2009 年 1 月に開始された。また,これ
2015 年 1 月現在,プロモータ会員 9 団体,コントリビュータ会員 58
に適応する MAC(Media Access Control layer)への追加仕様と
団体,オブザーバー会員 5 団体の 70 を超える会員により活動を推進
して IEEE802.15.4e 標準規格(以下,IEEE802.15.4e)の策定も
している。会員種別とそれぞれに与えられる権限は次のとおりである。
同時に進められ,共に 2012 年に標準化作業を完了した。
・ プロモータ会員
上級委員会のメンバーとしてアライアンス運営に関わる事項の審
標準化完了と同時に,標準化作業の主要な役割を担った企業・
議・決定に参加する権限を持つ。
団体を中心として,Wi-SUN(Wireless Smart Utility Network)
アライアンスが設立され,IEEE802.15.4 に基づく技術標準の確立
・ コントリビュータ会員
分科会等のメンバーとして規格の策定や審議・決定に参加できる。
と普及のための活動を推進している。
その後,日本国内スマート電力メーター向けの情報交換プロトコ
・ オブザーバー会員
ルとして ECHONET Lite(ECHONET: Energy Conservation
認証機関やテストハウスなど,自ら対応製品を開発することはなく,
and HOmecare NETwork)が採用され,そのプロトコル伝送のため
主に規格策定や認定試験の実施・運営を担う。
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2.1 Wi-SUN 技術標準の策定
表1
Wi-SUN アライアンスにおける技術標準の策定プロセスを図 1
に示す。
MRD作成
TPS作成
TS作成
図1
技術標準策定プロセス
WG 名
部会
の必要性を明確化し,またそれに対する要件,実現性,実現
MRD で定義された要求仕様に対して,技術仕様の詳細を
MAC 層・関連プロトコル標準
規格
802.3
Ethernet WG
イーサーネット標準規格
802.11
Wireless LAN WG
無線 LAN 標準規格
802.15
Wireless PAN WG
無線 PAN 標準規格
802.16
Broadband Wireless Access WG
広域無線ブロードバンドアク
セス(Wi-MAX 等)
802.18
Radio Regulatory TAG
電波法令・規制関連事項
802.19
Wireless Coexistence WG
異種通信技術の共存利用
802.21
Media Independent
Handover Services WG
異種通信間ハンドオーバー
802.22
Wireless Regional Area
Networks WG
ホワイトスペース無線通信
802.24
Vertical Applications TAG
M2M・IoT 等に対する
IEEE802 横断的なテーマ
802.15 WG は,無線 PAN の技術標準化を担当し,表 2 に示す
規格の標準化と改訂作業を行っている。
表2
規定する文書。
器に対する試験仕様を規定する文書。
通常は,TPS を構成する通信レイヤの各層ごとに規格適合
性試験仕様書(Conformance Test Specification)と相互
IEEE802.15 Wireless PAN WG 標準規格
規格名称
(3) TS(Test Specification)
TPS で定義された技術仕様に基づいて設計・開発された機
担
Higher Layer LAN Protocols WG
範囲,策定計画などの要求仕様を定義するドキュメント。
(2) TPS(Technical Profile Specification)
分
802.1
(1) MRD(Marketing Requirement Document)
対象市場,適用範囲,使途・目的などを定め,技術標準策定
IEEE802 WG and TAG
規格概要
状況
802.15.1
ワイヤレス PAN PHY・MAC 層(Bluetooth)
完了
802.15.2
Unlicensed Band 通信との共存
完了
802.15.3
高速ワイヤレス PAN
完了
802.15.4
低速ワイヤレス PAN
完了
802.15.5
メッシュトポロジー
完了
接続性試験仕様書(Interoperability Test Specification)
802.15.6
ワイヤレス BAN(Body Area Network)
完了
の 2 種類で構成される。
802.15.7
短距離可視光通信ネットワーク
完了
802.15.8
ピア・ツー・ピア通信
策定中
802.15.9
鍵交換プロトコル
策定中
802.15.10
レイヤ 2 ルーティング
策定中
通常,これらのドキュメントは,後述する「技術プロファイル
(Technical Profile)」ごとに個別に作成される。
3 IEEE802.15.4 標準規格
IEEE802.15.4 は,IEEE802 委員会に設置された作業部会
(WG: Working Group)である 802.15 WG によって制定された規
格である。IEEE802 は,IEEE の Computer Society に属する標
IEEE802.15.4 は,低速ワイヤレス PAN といった短距離無線
ネットワークに関する規格で,Wi-SUN 規格のベースとなる規格で
ある。IEEE802.15.4 標準ファミリーについて以下に示す。
(1) IEEE802.15.4
準 化 委 員 会 で , 主 に LAN(Local Area Network) ,
IEEE802.15.4 は,低コスト・低消費電力の近距離無線通信
MAN(Metropolitan Area Network) , お よ び PAN(Personal
向けの規格として 2004 年に初版が標準化された。その後,
Area Network)の通信技術標準の策定を行っている。表 1 に示す
2007 年と 2011 年に機能拡張規格や修正規格を取り込んだ改
ようにそれぞれのテーマに対して個別に作業部会(WG または
訂版が発行され,現在,さらにその後に標準化された拡張・修正
TAG: Technical Advisory Group)を設立し活動している。
規格を反映した改訂版の作成が進められている。現時点での最
新版である IEEE802.15.4-2011 の主な諸元を表 3 に示す。
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表3
項
IEEE802.15.4 の主な諸元
目
適
表4
用
利用周波数帯(MHz)
780, 868/915, 950, 2450
変調方式
ASK, BPSK, DQPSK, GFSK, MPSK, O-QPSK
拡散方式
DSSS*1
伝送速度(Kbps)
20, 40, 100, 250, 1000
アクセス制御方式
TDMS または CSMA
メディアアクセス制御方式
アクセス制御
方
非同期
式
標準規格
CSMA
IEEE802.15.4-2011
スーパーフレーム
ビーコン制御
同期
LLDN ネットワーク
チャネル
ホッピング
*1:DSSS-PHY で O-QPSK または BPSK と共に使用される
DSME スーパーフレーム
IEEE802.15.4e-2012
TSCH ネットワーク
CSMA: Carrier Senc Maltiple Access
DSME: Deterministic and Synchronous Multichannel Extension
(2) IEEE802.15.4g
LLDN: Low Latency Deterministic Network
IEEE802.15.4g は,既存の IEEE802.15.4 に対して
SUN(Smart Utility Network)向けの PHY 仕様「SUN
PHY 」 を 追 加す る た め の 修 正 規 格 (Amendment) と し て
TSCH: Time Slotted Channel Hopping
4 Wi-SUN 技術プロファイル(Technical Profile)
2012 年に標準化された。SUN に求められる低消費電力,
Wi-SUN 技 術 標 準 は , 基 本 的 に 下 位 層 であ る PHY 層に
低データレート,屋外利用,マルチリージョン対応などの要
IEEE802.15.4/4g を,また MAC 層には IEEE802.15.4/4e を採
件をもとに審議・検討が進められ,変調方式が異なる次の 3
用している。上位層は機器やシステムの適用分野によって通信プ
種類の SUN PHY が規定されている。
ロトコルが異なり,適用分野ごとに「技術プロファイル」を規定し,技
・ MR-FSK PHY(Multi-rate and multi-regional fre-
術要件やプロトコルセットの詳細仕様を記載した「技術プロファイル
仕様書(TPS)」を作成している。Wi-SUN 技術標準および技術プロ
quency keying)
・ MR-OFDM PHY(Multi-rate and multi-regional
orthogonal frequency division multiplexing)
・ MR-O-QPSK(Multi-rate and multi-regional offset
ファイルの構成は 図 2 に示すようにアプリケーション層,インタ
フェース層,MAC 層および PHY 層で構成される。アプリケーショ
ン層(図 2 ①)はそれぞれの分野・業界の SDO(Standards De-
quadrature phase-shift keying)
veloping Organization)によって規定される。インタフェース層
169 MHz から 2450 MHz までの間で複数の周波数帯域
(図 2 ②)については,IEEE や IETF(Internet Engineering
をサポートし,また複数のデータ伝送レートを規定しており,
Task Force)など,ほかの SDO によって策定された既存規格の構
利用用途・目的や利用地域の法的規制などにも応じて適切
成や適用方法などを技術プロファイル仕様として規定する。MAC
な組み合わせを選択使用する。
層・PHY 層(図 2 ③)については,それぞれの技術プロファイルの
要件に応じた IEEE802.15.4/4g/4e の適用範囲やパラメータなど
(3) IEEE802.15.4e
IEEE802.15.4 の利用範囲や適用領域の拡大に応じた
を技術プロファイル仕様として規定する。
現時点(2014 年 12 月)で策定済みあるいは策定中の技術プロ
MAC レイヤ仕様の強化・改善を目的とし,IEEE802.15.4
の修正規格として 2012 年に IEEE802.15.4e が標準化さ
ファイルを表 5 に示す。
れた。IEEE802.15.4g と同時期に規格策定作業が行われ
表5
Wi-SUN 技術プロファイル
ており,SUN PHY の利用を想定した MAC 仕様の強化・
プロファイル名
改善も取り込まれている。
ECHONET
プロファイル
ECHONET Lite プロトコルメッセージを
Wi-SUN 無線通信で伝送するための技術仕様
完了
JUTA
プロファイル
テレメータリング推進協議会の U-Bus Air
規格に基づくスマートガスメーター向け通信
仕様
策定中
FAN
プロファイル
スマート電力メーターによるマルチホップ通
信仕様
策定中
RLMM
プロファイル
FA,ヘルスケア,各種センサーネットワーク
など産業用途に即した通信仕様
策定中
IEEE802.15.4 では,アクセス制御方式として非同期型
(CSMA: Carrier Sense Multiple Access)と同期型(ビーコ
ン制御)が規定されている。IEEE802.15.4e の MAC 仕様拡
張では,同期型のアクセス制御方式として,さらに DSME
スーパーフレームと LLDN ネットワークの 2 種類のビーコン
制御方式と 1 種類のチャネルホッピング方式が追加された。
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概
要
状況
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図2
Wi-SUN 技術標準および技術プロファイルの構成
Wi-SUN 技術プロファイルは,基本的に IEE802.15.4 をはじめ
は,スマート電力メーターと宅内の HEMS の間の情報交換を実現
として,IEEE や IETF(Internet Engineering Task Force)などの
するための通信路である。想定されるスマート電力メーター設置・利
ほかの SDO によってすでに規定されている標準規格を採用し,そ
用環境の概観と B ルートの位置づけを図 3 に示す。
れらの組み合わせによって構成される。それらの既存の標準規格
書に対して,選択可能なオプション機能やパラメータを特定し,また
不足する点については独自に補完して,用途・目的に応じた無線
ネットワークを実現するための技術規格を規定している。
5 Wi-SUN ECHONET プロファイル
本章では,Wi-SUN 技術プロファイルの実例として,すでに技術
標準の規格策定を完了し,認証試験が開始されている Wi-SUN
ECHONET プロファイルを紹介する。
Wi-SUN ECHONET プロファイルは,東京電力スマート電力
図3
メーターの B ルート通信仕様において 920 MHz 帯無線通信方式
スマート電力メーターの設置・利用環境
として採択され,TTC(一般社団法人 情報通信技術委員会)の
この B ルートでは,電力使用量等の情報交換に用いるメッセージ
JJ-300.10 “ECHONET Lite 向けホームネットワーク通信インタ
交換用のプロトコルとして,エコーネットコンソーシアムが規格策定
フェース(IEEE802.15.4/4e/4g 920 MHz 帯無線)”において方式
した ECHONET Lite が採用された。また,これを伝送する通信方
A および方式 C として規定されている。
式として,920 MHz 帯無線通信と狭帯域電力線通信の 2 方式が採
5.1 スマート電力メーターB ルート通信仕様
用され,それぞれの技術標準として Wi-SUN ECHONET プロファ
スマート電力メーターとは,電力使用量等の情報を伝送するため
イルと G3-PLC(Power Line Communication)が採択された。
の通信機能とこれに付随する情報処理機能を備えた電力メーター
Wi-SUN アライアンスでは,特にこの ECHONET Lite による情報
のことである。このスマート電力メーターは 2 つの通信インタフェース
交換を伝送するための技術仕様として Wi-SUN ECHONET プロ
を持ち,一方は遠隔検針やデマンドレスポンスなどを実現するため
ファイルを策定した。
の電力供給者側システムとの通信に用いられる。また,もう一方は
Wi-SUN ECHONET プロファイルでは, ECHONET Lite の
電力受給者側の HEMS(Home Energy Management System)
プロトコルメッセージ伝送に特化した PHY 層と MAC 層の構成や使
との通信に用いられて電力の使用量や需給トレンドなどの監視・管
用パラメータ等を明確に規定すると共に,さらにその上位層として
理を実現する。前者を A ルート,後者を B ルートと呼び,B ルート
用いられる UDP(User Datagram Protocol),IP(Internet Pro-
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表6
tocol)および関連プロトコルとその用法等を規定している。この
Wi-SUN ECHONET プロファイル PHY 層仕様
Wi-SUN ECHONET プロファイルのプロトコルレイヤ構成を図 4
に示す。
機能・方式
選択仕様
変調方式
MR-FSK
周波数帯域
920 MHz
PSDU(PHY Service Data Unit)サイズ
255 octets
FCS(Frame Check Sequence)
2 octets
ED(Energy Detection)
有
LQI(Link Quality Indication)
有
CCA(Clear Channel Assesment)
有
データホワイトニング
有
5.3.2
MAC 層
MAC 層は,IEEE802.15.4-2011 および 802.15.4e-2012 で規
図4
ECHONET プロファイル プロトコルレイヤ構成
5.2 標準規格の構成
Wi-SUN ECHONET プロファイルの規格構成を図 5 に示す。
前述したとおり,既存の通信規格を参照規格として採用し,それら
定された標準規格に基づいており,PHY 層と同様,両標準規格に
規定されているオプション機能や構成要素の中から必要事項を選
択し,それらを Wi-SUN ECHONET プロファイルの MAC 層仕様
として定義している。具体的な項目は表 7 のとおりである。
表7
の具体的な用法を規定している。また,その結果は,TTC 規格
JJ-300.10 の方式 A と方式 C として採用されている。
本章の以降ではそれぞれの参照規格と Wi-SUN ECHONET
プロファイルにおけるそれぞれの規定の内容を紹介する。
Wi-SUN ECHONET プロファイル MAC 層仕様
機能・方式
選択仕様
MAC アドレス
64 bit 拡張アドレス
アクセス制御方式
Non-Beacon モード(非同期通信)
セキュリティ
Security Level 5
ネットワークトポロジ
スター型(B ルートの場合は 1 対 1)
5.4 IETF 参照規格
Wi-SUN ECHONET プロファイルでは,図 2 で示したようにネッ
トワーク層およびトランスポート層のプロトコルとして IPv6(Internet
図5
Wi-SUN ECHONET プロファイル規格の構成
5.3 IEEE802.15.4 参照規格
5.3.1
PHY 層
PHY 層は,IEEE802.15.4-2011 および IEEE802.15.4e-2012
で規定された標準規格に基づき,両標準規格で規定されている多
数の機能や構成要素の中から,この Wi-SUN ECHONET プロ
ファイルでは表 6 に示す項目・方式・パラメータ等を採用している。
Protocol Version6)と UDP を使用して ECHONET Lite プロトコ
ルのメッセージを伝送する。IPv6 パケットは 6LoWPAN(IPv6 over
Low power Wireless Personal Area Networks)によるヘッダ圧
縮によって通信データ量を削減し,低速ワイヤレス PAN 用規格で
ある IEEE802.15.4 ネットワークに適応させる。また,MAC 層にお
けるセキュリティ通信を実現するための認証機構および鍵交換の方
式 と し て PANA(Protocol for carrying Authentication for
Network Access)を採用している。
こ こ で は , こ の 6LoWPAN と PANA の 概 要 と Wi-SUN
ECHONET プロファイルへの適用方法について紹介する。
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無線通信技術「Wi-SUN」の標準化と認証試験プロセス
5.4.1
6LoWPAN
なお,IEEE802.15.4 は 2011 年の改訂で最大フレーム長 2047
6LoWPAN は,低速かつ最大フレーム長が短い IEEE802.15.4
バイトに対応しているが,IEEE802.15.4 低速ワイヤレス PAN では,
ネットワーク上で IPv6 パケット交換を行うために IPv6 層と MAC 層
競合回避や可用性向上などの観点から帯域占有時間の短縮が重
の間に実装されるアダプテーション副層として RFC 4944(RFC:
要であり,Wi-SUN ECHONET プロファイルでは 6LoWPAN ヘッ
Request For Comments)に規定されている。この RFC 4944 およ
ダ圧縮が採用されている。
図 6 に IPv6 パケットの構造を示す。このうち次の 2 つのフィール
び RFC 6282 で規定される主な事項は次のとおりである。
(1) IPv6 ステートレスアドレス割当
ドについては,IEEE802.15.4 ネットワーク上で使用する限りにおい
(2) IPv6 ヘッダ圧縮・伸張方法
ては省略可能である。
(3) UDP ヘッダ圧縮・伸張方法
(4) IPv6 パケット分割・再構成方法
(5) メッシュヘッダ定義
なお,IPv6 ヘッダ圧縮・伸張に関しては,RFC 6282 で改訂仕
様が規定されている。
Wi-SUN ECHONET プロファイルでは,これらの 6LoWPAN 仕
様のうち,IPv6 ステートアドレス割当,IPv6 ヘッダ圧縮・伸張,およ
び IPv6 パケット分割・再構成を採用している。
IEEE802.15.4 は,数百~数千におよぶ多数のネットワークノー
ドによって構成されたセンサーネットワーク環境での利用が主な用
図6
途として想定されている。ネットワーク層については,多数のネット
ワークアドレスの動的な割当を容易に実現できる IPv6 が適している。
一 方 で , IPv6 の ア ド レ ス 長 は 128 ビ ッ ト (16 octets) と ,
IPv4(Internet Protocol Version 4)の 32 ビット(4 octets)に比べて
・ Version フィールド
IPv6 であることが自明であるため指定不要である。
・ Payload Length
フレーム受信時に下位層でフレーム長が検出・判別されるため指
非常に大きく,プロトコルヘッダのサイズがパケット全長の大きな割
定不要である。
合を占めることになる。また,通常は比較的少量のデータ転送が多
いことから,Wi-SUN ECHONET プロファイルでは PSDU の最大
長を 255 バイトと規定しているが,これを超えるサイズのデータ転送
が発生した際の対処も必要となる。このようなことから,Wi-SUN
また,次の 5 つのフィールドについては,下記のとおり短縮,部分
省略,あるいは条件付きで省略することが可能である。
・ Traffic Class および Flow Label
通常は優先度制御プロトコル・帯域予約プロトコルや下位層が提
ECHONET プロファイルでは,ネットワーク層プロトコルとして IPv6
供する伝送制御機構との連携によって IPv6 パケット転送の優先
を採用すると共に,IPv6 ヘッダの圧縮とパケットの分割伝送・再結
度制御(8 ビット精度)・帯域制御(24 ビット精度)を実現するため
合を行うために 6LoWPAN を採用している。
に用いられる。IEEE802.15.4 ネットワークにおいては高精度の
5.4.1.1 6LoWPAN による IPv6 ヘッダ圧縮
優先度・帯域分類は実現困難であり,また実際に使用されること
初期の IEEE802.15.4 では,最大フレームサイズを 127 バイトと
は少ない。よって Traffic Class と Flow Label を合わせてより少
していた。この IEEE802.15.4 上で IPv6 パケット交換を行う場合,
IPv6 パケットヘッダの最小サイズ 40 バイトに加えて,さらに PHY
ヘッダと MAC ヘッダが付加され,フレーム全長の大半がヘッダ情
IPv6 パケット構成
数のビット数に短縮する。
・ Next Header
上位プロトコル種別を示すために使用するため通常は省略でき
報で占められてしまう。特に少量の情報を伝送する際には,フレー
ないが,これが不要な場合には省略可能。
ム内容の大半をヘッダ情報が占めることになる。そこで,
6LoWPAN のヘッダ圧縮を適用することで,40 バイトの IPv6 ヘッ
ダを最小で 3 バイト程度まで圧縮している。
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表8
・ Hop Limit
略称
通常は IPv6 パケットのルータ中継数の上限値を 8 ビットで指定
名
6LoWPAN IPHC の各フィールド定義
称
ビット数
概
要
するが,この値を「1」,「64」,「255」,および「その他」の 4 種類に
TF
Trafic Class and
Flow Label
2
Traffic Class と Flow Label の
省略・短縮方法を指定する
分類することで 2 ビットで表現できる。ただし,「その他」を指定し
NH
Next Header
1
Next Header 省略・非省略
HLIM
Hop limit
2
Hop Limit 値の省略・短縮方法
を指定する
CID
Context Identifier
1
コンテキスト情報の使用有無
SAC
Source Address
Context
1
送信元アドレスに対するコンテキ
スト情報の適用有無を指定する
SAM
Source Address
Mode
2
上記 SAC 値との組み合わせに
より送信元アドレスの圧縮方法
を指定する
M
Multicast flag
1
宛先アドレスの種類(ユニキャスト
or マルチキャスト)を指定する
DAC
Destination Address Context
1
宛先アドレスに対するコンテキス
ト情報の適用有無を指定する
DAM
Destination Address Mode
2
上記 M および DAC の値との組
み合わせにより宛先アドレスの
圧縮方法を指定する
た場合には 8 ビットの値を省略せずにそのまま付加しなければな
らない。
・ Source Address
IPv6 のアドレス長は 128 ビットであるが,リンクローカルアドレスの場
合は,上位 64 ビットには規定値である”FE80:0000:0000:0000”
が使用され,また下位 64 ビットは MAC アドレスから生成される
EUI-64(64-bit Extended Unique Identifier)が使用されるた
め,MAC ヘッダに格納されている MAC ソースアドレスからの生
成が可能である。よって,ユニキャストアドレスに限り 128 ビットす
べてを省略することが可能である。なお,マルチキャストアドレス
の場合には,マルチキャストのスコープに応じてユニークとなる部
分のみに短縮できる。
・ Destination Address
Source Address と同様に省略または短縮が可能である。
RFC6282 で定義される IPv6 圧縮ヘッダ(IPHC: IP Header
IPv6 ユニキャストパケットをこの方式でヘッダ圧縮した場合の
フォーマットを図 8 に示す。
Compression)のフォーマットを図 7 に示す。また,この IPHC の
個々のフィールドの定義を表 8 に示す。このヘッダ圧縮方式を用い
ることにより,例えば,ユニキャストパケットであれば 128 ビット(16 バ
イト)の IPv6 アドレスを圧縮ヘッダ 2 バイトと Next Header フィール
ド値 1 バイトの合計 3 バイトに圧縮することができる。
なお,圧縮されずに元の値の一部または全部,あるいは代替値
が使用される場合には,それらの値は IPHC の後に規定の順序で
付加される。この IPHC の後に続くヘッダ部分のことを in-line ヘッ
図8
6LoWPAN による IPv6 ヘッダ圧縮後のパケット構成
5.4.1.2 6LoWPAN によるパケット分割・再構成
ダと呼ぶ。
Wi-SUN ECHONET プロファイルでは,PSDU の最大長を 255
オ ク テ ッ ト と し て い る 。 ま た , IPv6 パ ケ ッ ト の MTU(Maximum
Transfer Unit)は 1280 バイトとしている。通常のアプリケーション
図7
6LoWPAN IPHC フォーマット
データ伝送の大半は 255 オクテットを超えることはほとんどないが,上
位アプリケーションの実装や挙動に応じてこれを超過する可能性が考
えられる。IPv6 パケットのフレーム長が 255 オクテットを超える場合に
は,6LoWPAN のパケット分割・再構成方式を用いて分割送信する。
6LoWPAN では,IPv6 パケットを複数のフラグメント(断片)に分
割して送信する際に用いるフラグメントヘッダとその処理方法を規
定している。図 9 にフラグメントヘッダの形式を示す。
アンリツテクニカル
No. 90
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無線通信技術「Wi-SUN」の標準化と認証試験プロセス
PANA(Protocoal for carrying Authentication for Access
Network)は,通常はデータリンク層で実装される EAP 等のアクセ
ス認証プロトコルをネットワーク層(UDP/IP)で伝送するためのプロト
コルである。ネットワーク層を使用することにより,アクセス認証プロト
コルのデータリンク層への依存性を排除する(図 11)。
図9
6LoWPAN フラグメントヘッダ
Datagram Size フィールドには,分割する前の IPv6 パケットの
バイト長をセットする。Datagram Tag は,同一 IPv6 パケットから分
割されたフラグメントすべてに同一の値をセットすることによって,そ
れらフラグメントが受信側において同一 IPv6 パケットの一部である
ことを識別できるようにする。2 番目以降のフラグメントには Offset
フィールドを付加し,元の IPv6 パケットのどの部分がそのフラグメン
トに含まれているかを示す。
図 10 に 6LoWPAN パケット分割による IPv6 パケット分割の例を
図 11 PANA プロトコルスタック
示す。この例では 1 つの IPv6 パケットを 3 つの 6LoWPAN フラグメ
PANA はクライアント-サーバモデルのプロトコルである。クライ
ントに分割している。先頭のフラグメントには,フラグメントヘッダに続
アントを PaC(PANA Client),サーバを PAA(PANA Authenti-
いて IPHC ヘッダが付加され,その後に IPv6 ペイロードの先頭部分
cator)と呼ぶ。PAA は PaC に対する認証局(Authenticator)の役
が格納される。2 番目・3 番目のフラグメントは,フラグメントヘッダの
割を担い,認証クライアント(Supplecant)である PaC からの要求に
直後に IPv6 ペイロードの続きの部分がそれぞれ格納される。
応じて PANA セッションを確立・開始する。以降,この PANA セッ
ション上で認証情報の交換,各種パラメータ・使用アルゴリズム等の
ネゴシエーションを行った後に,PANA 仕様で規定されるフレーム
形式と通信シーケンスに基づいて EAP による認証プロセスや鍵情
報の交換などが実行される。
Wi-SUN ECHONET プロファイルにおいては,この PANA を使
用した EAP プロトコル認証によって,ネットワークに接続される端末
のアクセス認証を行うと共に,MAC 層におけるフレーム暗号・復号
に用いる暗号鍵の交換を実現している。
図 10 6LoWPAN パケット分割
5.4.2
5.4.3
Wi-SUN ECHONET プロファイルの拡張
すでに述べたとおり,Wi-SUN ECHONET プロファイルは東京
PANA
従来のアクセス認証プロトコルの多くは,データリンク層で定義さ
れている。代表的なものとして PPP(Point to Point Protocol)や
EAP(Extensible Authentication Protocol)などがある。特に EAP
はアクセス認証プロトコルと認証メソッドが分離されており,認証メソッ
ドの追加・変更が容易であり,無線 LAN 等のアクセス認証方式とし
電力スマート電力メーターB ルートの 920 MHz 帯無線通信方式と
して採用され,さらには国内のすべての電力会社にも B ルートの
920 MHz 帯無線通信方式として採用される方向である。すでに技
術仕様と試験仕様の策定を完了,認証試験制度も開始されており,
認定取得製品も増加している。
その次のステップとして,HAN 向けの仕様拡張が進められており,
て広く利用されている IEEE802.1X 標準規格に採用されている。
一方,昨今のネットワーク環境においては多種多様なデータリン
ク層の規格・方式が用いられており,それらデータリンク層の種別や
構成に依存しないアクセス認証プロトコルが求められている。
すでに HEMS と宅内家電機器との間の 920 MHz 帯無線通信につ
いて技術仕様の策定を完了し,認証試験仕様の作成が進められて
いる(2015 年 2 月現在)。2015 年度前半には,HAN 対応拡張仕様
が正式に Wi-SUN ECHONET プロファイルに加えられ,認証試験
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無線通信技術「Wi-SUN」の標準化と認証試験プロセス
プロセスも確立されて,スマート電力メーターの設置数の増加と共に,
6.2.1
Wi-SUN 対応の家電機器の増加につながることが予想される。
Conformance Test Specification
PHY 層,MAC 層,および Interface 層のそれぞれに対して,個別
に規格適合性試験仕様(Conformance Test Specification)が定義さ
6 認証制度
れている。WI-SUN ECHONET プロファイルの規格適合性試験項
6.1 認証試験
目概略を表 9,表 10,および表 11 に各層の試験項目を一覧する。
Wi-SUN アライアンスが制定する認証試験の主要要素は次のと
表9
おりである。
分
類
項
・ 承認(Approval)された認証試験仕様書
・ 認定(Certification)を受けた認証試験装置(TE: Test Equip-
Transmitter Test
Transmitter Frequency Offset
Transmitter Adjacent Channel Power Ratio
・ 認定(Certification)を受けたテストラボ
Receiver Sensitivity Test
Receiver Test
Adjacent / Alternate Channel Rejection Ratio
Frame Encodeing
Packet Test
Wi-SUN 認証試験は,規格適合性試験(Conformance Test)と
相互接続性試験(Interoperability Test)に分類される。
目
Modulation Quality
ment)および基準端末(CTBU: Certified Test Bed Unit)
6.2 認証試験仕様
PHY 層 規格適合性試験項目
規格適合性試験は,被試験機(DUT: Device Under Test)を認
定試験装置(TE)と対向接続し,規格適合性試験仕様に基づいた
表 10 MAC 層 規格適合性試験項目
試験を実施する。
分
相互接続性試験は,2 台の被試験機を対向接続し,相互接続性
類
項
目
ED Scan
ED Scan
試験仕様に沿って通信動作を確認することにより,異機種が混在す
Active Scan
Active Scan with EBR command
る実際のネットワーク環境において正しい通信動作が可能であるこ
Command Frame
Command Frame Reception
とを確認する。Wi-SUN 認定試験においては,対向接続の一方に
Data Transmission
基準端末(CTBU)を使用することによって,被試験機に対する相互
接続性確認の客観性を担保する。
Data Reception
規格適合性試験と相互接続性試験のシステム構成を図 12 に示
す。なお,規格適合性試験と相互接続性試験は,それぞれレイヤ
Direct Mode Unicast Transmission
Broadcast Frame Transmission
Direct Mode Unicast Reception
Broadcast Frame Reception
Direct Mode Unicast Transmission
and Reception
Security
ごとに試験仕様と実施要項等が規定されている。
Broadcast Transmission and Reception
表 11 Interface 層 規格適合性試験
分
類
Adaptation Layer
項
目
6LoWPAN Header Compression
/Decompression
6LoWPAN Fragmentation
/Defragmentation
ICMPv6
Network Layer
Neighbor Discovery
Multicast Packet Transmission
図 12 認証試験システム構成
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Security Configuration
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PANA Authentication
PANA Re-authentication
無線通信技術「Wi-SUN」の標準化と認証試験プロセス
6.2.2
®
Interoperability Test Specification
Wi-SUN certified
Enet Protocol Test Equipment
Interoperability Test(相互接続性試験)については,PHY 層
と上位層(MAC 層および Interface/Adoptation 層)の 2 種類の試
験仕様が定義されている。
表 12 相互接続性試験項目
レイヤ
項
目
パケット送受信
指定/選択パラメータ:
・パケットサイズ
PHY
・伝送レート
・データホワイトニング
・FCS モード
ME7051A
Wi-SUNプロトコル
テストシステム
・周波数帯域
PANA Authentication
ICMPv6 Echo Request and Response over 6LoWPAN
MAC and
Interface
UDP Unicast Packet Transmission over 6LoWPAN
2014 年 4 月より Wi-SUN ECHONET プロファイル機器認定試
UDP Multicast Packet Transmission over 6LoWPAN
験が開始されており,認証試験機関ではこれらアンリツ製の認定試
Bi-Directional Data Transmission with MAC security
験装置を使用して多数の Wi-SUN 対応機器に対する認証試験が
PANA Re-authentication
実施されている。
6 むすび
6.3 認証試験装置
Wi-SUN 認証試験に用いる試験装置もまた Wi-SUN アライアン
アンリツならびにアンリツエンジニアリング,およびアンリツカスタ
スから認証試験装置として認定を受けたものを使用しなければなら
マーサポートは,Wi-SUN アライアンスに同アライアンス設立当初よ
ない。アンリツのベクトル信号発生器 MG3710A とシグナルアナライ
り加入し,認証試験規格書等の策定・編集,および試験機ベンダー
ザ MS2830A は,Wi-SUN IEEE802.15.4g PHY 認証試験装置と
としての IOT イベント(相互接続試験イベント)への参加など,数々
して認定を取得している。
の活動に参画してきた。これと並行して ME7051A 等の認証試験
®
Wi-SUN certified
PHY Test Equipment
装置の開発・検証なども進めた。これらの活動により,B ルート通信
試験の認証・導入開始に対してささやかながらも貢献できたものと
感じている。今後,さらに M2M・IoT を支えるコア技術としてホーム
ネットワークや各種センサーネットワークなどの普及や活用が活発
になるが,Wi-SUN 対応通信システムの相互接続性の確認など新
MG3710A ベクトル信号発生器
たな計測・試験ソリューション提供を通じて Wi-SUN の発展に貢献
していきたい。
MS2830A シグナルアナライザ
また,アンリツエンジニアリングが開発した Wi-SUN プロトコルテ
ストシステム ME7051A が Wi-SUN ECHONET プロファイルの
MAC 層および Interface 層の認証試験装置としてアライアンスより
認定を取得している。
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無線通信技術「Wi-SUN」の標準化と認証試験プロセス
参考文献
執筆者
1) 一般社団法人 情報通信技術委員会:
加藤豊行
“ ECHONET Lite 向 け ホ ー ム ネ ッ ト ワ ー ク 通 信 イ ン タ フ ェ ー ス
アンリツエンジニアリング㈱
新市場開拓部
(IEEE802.15.4/4e/4g 920MHz 帯無線)”,TTC 標準 JJ-300.10
2) 一般社団法人 情報通信技術委員会:
“ HEMS 下 位 層 プ ロ ト コ ル に 対 応 す る セ キ ュ リ テ ィ 機 構 ” , TTC
TR-1051
3) 一般社団法人 情報通信技術委員会:
“HEMS-スマートメーター(B ルート)通信インタフェース実装詳細ガイ
ドライン”,TTC TR-1052
4) JSCA スマートハウス・ビル標準・事業促進検討会:
“HEMS-スマートメーター(B ルート)運用ガイドライン [第 1.0 版]”
5) 一般社団法人 エコーネットコンソーシアム:
“スマート電力量メータ・HEMS コントローラ間アプリケーション通信イン
タフェース仕様 仕様適合性認証申請の概要 第 2 版”
6) IEEE Std 802.15.4™-2011: “ IEEE Standard for Local and
metropolitan area networks— Part 15.4: Low-Rate Wireless
Personal Area Networks (LR-WPANs)”
7) IEEE
Std
802.15.4g™-2012
(Amendment
to
IEEE
Std
802.15.4™-2011): “Part 15.4: Low-Rate Wireless Personal Area
Networks (LR-WPANs) - Amendment 3: Physical Layer (PHY)
Specifications for Low-Data-Rate, Wireless, Smart Metering
Utility Networks”
8) IEEE
Std
802.15.4e™-2012
(Amendment
to
IEEE
Std
802.15.4™-2011): “Part 15.4: Low-Rate Wireless Personal Area
Networks (LR-WPANs) - Amendment 1: MAC sublayer”
9) Montenegro, G., Kushalnagar, N., Hui, J., and D Culler,
“Transmission of IPv6 Packets over IEEE 802.15.4 Networks”,
IETF RFC4944, September 2014
10) Hui, J., and Thubert, P., “Compression Format for IPv6 Datagrams over IEEE 802.15.4-Based Networks”, IETF RFC6282,
September 2011
11) Forsberg, D., Ohba, Y., Patil, B., Tschofenig, H. and Yegin, A.,
“Protocol for Carrying Authentication for Network Access
(PANA)”, IETF RFC5191, May 2008
12) Yegin, A. and Cragie, R., “Encrypting the Protocol for Carrying
Authentication for Network Access (PANA) Attribute-Value
Pairs”, IETF RFC6786, November 2012
13) アンリツエンジニアリング(株) 加藤,“センサーネットワーク無線の最新
標 準 化 動 向 と テ ス ト 技 法 ” , 計 測 展 2014OSAKA 講 演 資 料 ,
November 2014
公知
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