YSI EXO 取扱説明書

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YSI EXO 取扱説明書 | Manualzz
EXOユーザーマニュアル
次世代水質測定プラットフォーム
ワイエスアイ・ナノテック株式会社
Short Ver.
EXO1ゾンデ概要
EXO1ゾンデは、水質データを収集するマルチパラメータ機器です。最大4本のユーザー交換可能センサーと内
蔵圧力センサーを使用してデータを収集します。各センサーは、電気化学的、光学的、または物理的といったさ
まざまな検出方法で各パラメータを測定します。各ポートは、任意のEXOセンサーに対応し、センサーのタイプを
自動認識します。EXO1はユーザー定義の設定に応じてデータを収集し、そのデータのゾンデ内への保存、デー
タ収集プラットフォーム(DCP)への転送、ユーザーのPCやEXOハンディディスプレイとの通信などを行います。
ゾンデとの通信は、フィールドケーブル(EXOハンディディスプレイの場合)、Bluetooth® ワイヤレス接続(PCま
たはEXOハンディディスプレイの場合)、または通信アダプタ経由のUSB接続(PCの場合)経由で行います。
仕様
耐水深
媒体
250m
水
Xenoy®、 Lexan®、銅、チタニ
材質
ウム、銅ニッケル合金、
SUS316
内蔵メモリ容量
512MB
ソフトウェア
KOR
通信
Bluetooth, フィールドケーブル
ゾンデ USB,RS-485
アダプタ USB SDI -12/RS -232
電源
外部 9~16 VDC
内部 単1乾電池2個
温度環境
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+80℃
バッテリー寿命
約90日
寸法
直径 4.70 cm
長さ 64.77 cm
重量 1.65 kg
EXO1ゾンデ
取っ手(取り外し可能) 5995876
ピンケーブルコネクタ
上部バッテリーコンパートメントシール
Oリング599680
バッテリー部
バッテリーカバー
下部バッテリー部シール
圧力センサー開口部
赤色LEDインジケータ(ゾンデステータス)
青色LEDインジケータ(Bluetooth)
On/Off磁気スイッチ(電源およびBluetooth)
バルクヘッド
センサー
ポートプラグ 599475
キャリブレーションカップ 599786
センサーガード 599333、599563
ガード重り 599471、599365
EXO2ゾンデ概要
EXO2ゾンデは、水質データを収集するマルチパラメータ機器です。最大6本のユーザー交換可能センサーと内
蔵圧力センサーを使用してデータを収集します。各センサーは、電気化学的、光学的、または物理的といったさ
まざまな検出方法で各パラメータを測定します。各ポートは、任意のEXOセンサーに対応し、センサーのタイプを
自動認識します。EXO2はユーザー定義の設定に応じてデータを収集し、そのデータのゾンデ内への保存、デー
タ収集プラットフォーム(DCP)への転送、ケーブル、USB接続、またはBluetooth接続を通じたユーザーのPCや
EXOハンディディスプレイとの通信などを行います。
EXO2は、6基の標準センサーポートに加え、セントラルワイパー(または追加センサー)用バルクヘッドポートとゾ
ンデ上部の補助ポートを搭載しています。この補助ポートにより、EXO2を他のEXOゾンデに接続できます。
ゾンデとの通信は、フィールドケーブル(EXOハンディディスプレイの場合)、Bluetooth® ワイヤレス接続(PCま
たはEXOハンディディスプレイの場合)、または通信アダプタ経由のUSB接続(PCの場合)経由で行います。
仕様
耐水深
媒体
250m
水
Xenoy®、 Lexan®、銅、チタニ
材質
ウム、銅ニッケル合金、
SUS316
内蔵メモリ容量
512MB
ソフトウェア
KOR
通信
Bluetooth, フィールドケーブル
ゾンデ USB,RS-485
アダプタ USB SDI -12/RS -232
電源
外部 9~16 VDC
内部 単1乾電池4個
温度環境
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+80℃
バッテリー寿命
約90日
寸法
直径 7.62 cm
長さ 71.1 cm
重量 2.65 kg
EXO2
取っ手(取り外し可能)599588
補助ポート
6ピンケーブルコネクタ
バッテリーキャップ/圧力解放バルブ
Oリング599681
バッテリー部開口部
バッテリー部
On/Off磁気スイッチ
赤色LEDインジケータ(ゾンデステータス)
青色LEDインジケータ(Bluetooth)
バルクヘッド
センサー
ポートプラグ 599475
センサーガード 599334、599564
キャリブレーションカップ 599316
セントラルワイパー 599090
ガード重り 599472、599366
EXO ハンディディスプレイ概要
EXOハンディディスプレイはマイクロコンピュータベースの堅牢な機器で、ゾンデの測定値表示、ゾンデの設定、
データの保存と取得、ゾンデからコンピュータへのデータ転送が可能です。GPS、気圧計、専用OSを搭載し、
Bluetoothワイヤレス技術、フィールドケーブル、またはUSBコネクタ経由で通信します。画面は、昼でも夜でも見
やすい調整可能なバックライト付き。内蔵KORソフトウェアは、すべてのユーザー対話を容易にし、データ収集を
強力にサポートします。
仕様
上面図
1.3
気圧計
スピーカー
マイク
OS
材質
メモリ
ソフトウェア
USBポート
通信
スピーカー
マイクは現在使用できません。
今後対応する機能に備えて搭載しています。
電源
温度環境
背面図
三脚マウント
気圧計ベント
ハンドストラップ
マウント
バッテリーカバ
ハンドストラップ
マウント
ポリマー(工場試験による防水規格IP-67)
2GB
KOR
Bluetooth、フィールドケーブ
ル、USB
単2乾電池4個
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+80℃
内蔵磁石(磁気スイッチ用)
GPSアンテナ(内蔵)
有
有
有
Windows CE 5.0
寸法
幅 11.90 cm
長さ 22.9 cm
重量 0.91 kg
EXOハンディディスプレイ
Bluetoothインジケータ
Wi-Fiインジケータは現在使用できません。
今後対応する機能に備えて搭載しています
日光中でも見る事ができる
LCD
ソフトキー(2)
メニュー
エスケープキー
方向キーとリターンキー
バックスペースキー
タブ
電源
明るさ
英数字キーパッド
シフトキー
ケーブルコネクタ
電導度/温度センサー概要
EXO複合型電導度/温度センサーは、ゾンデを使用するほぼすべての場合においてゾンデに装着すべきです。
このセンサーは、きわめて高速に応答する正確な温度データを提供するだけでなく、他のEXO電極の温度補正
に最適なデータを提供します。電導度データを使用して、塩分濃度、比電導度、および全溶存物質を計算します。
水深センサー装着時は、水深計算において水の密度(温度と塩分濃度に依存)の変化を補正します。
温度サーミスタ
温度センサーは、極めてドリフトが少ない特長を持つ、安定性の高い熟成された(?)サーミスタを使用していま
す。(続く)
1.4
仕様
電導度
デフォルト単位
温度環境
適応範囲
精度
μ S/cm
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+80℃
0~200 mS/cm
0~100 mS/cm:
測定値の±0.5%または0.001 mS/cm
応答速度
T63<2秒
分解能
0.0001~0.01 mS/cm
センサータイプ
ニッケル4電極セル
温度
デフォルト単位
温度環境
摂氏
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+80℃
-5~35℃:±0.01℃
精度 35~50℃:±0.05℃
T63<1秒
応答速度
0.001℃
分解能
センサータイプ
サーミスタ
サーミスタの抵抗は、温度により変化します。測定された抵抗値は、アルゴリズムを使用してさらに温度に変換さ
れます。温度センサーは、NISTにトレーサビリティが確保されたマルチポイントウェットキャリブレーションを受け、
電極の耐用期間は0.01℃の精度は保障されます。温度センサーにキャリブレーションやメンテナンスは不要で
すが、KORソフトウェアを通じて精度チェックの実施と記録を行うことができます。
電導度電極
電導度センサーは内蔵の4つの純ニッケル電極を使用して、溶液コンダクタンスを測定します。電極の2つは電
流駆動式、他の2つは電圧降下の測定に使用します。測定された電圧降下はさらに、ミリジーメンス(ミリモー)単
位の電導度値に変換されます。この値をミリジーメンス毎cm(mS/cm)の電導度値に変換するには、コンダクタ
ンスに毎センチメートル(cm-1)単位のセル定数を乗じます。電導度測定セルのセル定数は、約5.5/cm ±10%で
す。多くの場合、システムの投入を行う際のキャリブレーション手順に従った時、セル定数は自動的に決定(また
は確認)されます。
温度補正
EXOセンサーは、品質保証の目的でそれぞれ内蔵サーミスタを搭載しています。しかし、この内部温度はログに
記録されず表示もされません。濁度電極は温度補正に内蔵サーミスタを使用しますが、他のすべてのEXOセン
サーは、C/T電極の測定値を温度補正用に参照します。温度を表示しログに記録するには、C/TプローブをEXO
ゾンデに取り付ける必要があります。
水深センサー概要
EXOは、通気無しのストレインゲージで水深を測定します。差分ストレインゲージ変換器は、変換器の片側が水
に触れ、もう片側が真空状態で圧力を測定します。水深は、水柱による圧力から大気圧を差し引いて計算します。
水深測定に影響する要素には、気圧、水の密度、および温度などがあります。空気中でキャリブレーションを行
うことにより、現場周辺の大気圧を“ゼロ点”として水深の測定値を補正することが可能です。大気圧が変動した
場合、変換器を再度キャリブレーションしない限り、、ゼロ点が移動してしまいます。
EXOゾンデには、水がストレインゲージに作用する為の吸水口があります。EXO1の吸水口は、バッテリー部とゾ
ンデのラベルとの間の黄色い部分にあります。EXO2の吸水口は、ゾンデのバルクヘッド表面の小さな2つの穴で
す。
水深センサーの位置
水深センサーは中央にあるわけではありません。ゾンデを「縦向きに」設置する場合は、必ず同じ位置にゾンデ
を再設置するようにしてください。通常はPVCパイプ内部にあるマーカーピンを使用します。ゾンデを「横向きに」
設置する場合は、必ず同じ方向に再設置するようにしてください。特にEXO2の場合、水深センサーは中心軸か
らずれているため、このことが重要になります。(続く)
仕様
水深
デフォルト単位
温度環境
EXO 2水深センサー吸水口
EXO 1水深センサー吸水口
範囲
他の水質センサーに対する水深センサーの位置
PSI、水深(m、ft、bar)
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+80℃
Shallow:0~10 m
Medium:0~100 m
Deep :0~250 m
精度
Shallow:±0.04% FS(±0.004 m)
Medium:±0.04% FS±0.04 m)
Deep :±0.04% FS(±0.10 m)
応答速度
T63<2秒
分解能
0.001m
センサータイプ
ステンレス製ストレインゲージ
(EXOゾンデラベルを参照)
水深センサーから水質センサーまでの距離27.2cm
水深センサーの位置(続き)
横向き設置で常に同じ方向に設置できるよう、EXO2ゾンデの上部には、マーカ
ーや位置決めピンの為のくぼみがあります。
ゾンデは、吸水口が1 cm 以上水につかるように設置します。
電導度センサーが取り付けてある場合、温度や塩分濃度の変化による水の密度が変動した時、水深も自動的
に補正されます。
水深設定
EXOゾンデを注文の際、水深オプション(0~10 m、0~100 m、0~250 m、または水深無し)を指定する必要があ
ります。水深を一度選択すると、ゾンデの水深センサーを変更することはできません。
溶存酸素(DO)センサー概要
EXO蛍光式溶存酸素(DO)センサーの動作原理は、溶存酸素(DO)が、慎重に選択された化学染料による蛍光
の輝度と時間を両方消失させるという、十分に裏付けされた概念に基づいています。EXO溶存酸素(DO)センサ
ーは、ディスク状のマトリックスに固定されたこの蛍光塗料上に、適切な波長の青色光を照射することによって動
作します。この青色光によって固定された塗料は蛍光し、この塗料の蛍光時間が、電極内のフォトダイオードに
よって測定されます。この手法の精度と安定度を高める為、測定サイクルの一部で塗料に赤色光も照射し、塗
料の蛍光時間を求める際のレファレンスとして利用します。
酸素が存在しない場合、蛍光塗料の蛍光時間は最大になります。酸素がセンサーの蛍光塗料膜表面に入り込
むと、蛍光時間は短くなります。したがって、蛍光時間と存在する酸素量とは逆の相関を示し、センサー外部の
酸素分圧と蛍光時間の関係は、シュテルン-フォルマーの式で定量化されています。
蛍光塗料の蛍光時間を応用している大半の蛍光式溶存酸素センサーでは、このシュテルン-フォルマーの関係
((Tzero/T) – 1) : O2分圧
は厳密には一次相関ではなく(特に酸素分圧が高い場合)、多項式の非線形回帰を用いた分析法によってデー
タを処理する必要があります。幸い、非線形性は時間が経過しても大きく変化しないため、酸素分圧の変動に対
するセンサーの特性が定義されている限り、その関係曲線は、長期間に渡りDOを正確に測定するセンサーの性
能に影響を与えることはありません。
1.6
仕様
溶存酸素
デフォルト単位
温度環境
飽和%、mg/L
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+80℃
範囲
0~500%空気飽和
0~50 mg/L
0~200%:読取値の±1%または空
気飽和の1%(いずれか大きい値)
200~500%:読取値の±5%
精度
0~20 mg/L:読取値の±1%また
は0.1 mg/L
20~50 mg/L:読取値の±5%
応答速度
分解能
センサータイプ
T63<2秒
0.1%空気飽和
0.01 mg/L
蛍光式
fDOM センサー概要
EXO fDOM(蛍光溶存有機物)センサーは、近紫外線を照射されたDOM(溶存有機物)の蛍光を検出する蛍光セ
ンサーです。
有色溶存有機物
着色された水によってどれほどの光が吸収されているかを調べ、結果的に水面下の水生植物や藻が光合成を
行う為の光がどれほど届いていないかを知る為に、ユーザーによっては有色溶存有機物(CDOM)を定量的に測
定します。多くの場合は、fDOMをCDOMの代用として利用することができます。
硫酸キニーネ
fDOMの代用は、酸性溶液内で溶存有機物と同様に蛍光する硫酸キニーネです。fDOMの単位はQSU(quinine
sulfate unit)で、1 QSU = 1 ppb硫酸キニーネであることから、硫酸キニーネは実はCDOMの二重代用になること
になります。
EXOのfDOMセンサーは、無色の硫酸キニーネ溶液の段階希釈に対し、ほぼ完全なリニアリティ(R2=1.0000)を
示します。ただし、段階希釈した濁った現場サンプルで試した場合、センサーのリニアリティはわずかながら失わ
れます。現場サンプルでリニアリティから乖離するポイントは様々で、水中のDOMによる紫外線吸収具合により
変動します。
テストにより、50 QSU程度の低いfDOM濃度で、リニアリティから乖離しうることが分かっています。このことは、
fDOM測定値が140 QSUの現場サンプルは、測定値70 QSUのサンプルの2倍を大きく上回るfDOMを含むことを
意味しています。この性質(無色の硫酸キニーネ溶液ではリニアリティが高いが、濁った現場サンプルでは線形
から乖離する)は、他の市販のfDOMセンサーにも共通のものです。このことから、EXOのfDOMセンサーの性能
は競合製品と比べて同等以上であると考えられます。また、モニタリングの目的でEXO2ゾンデに装着した場合、
多項目監視システムへの組み込みのしやすさ、及び機械的に自動クリーニングという利点もあります。
fDOM
デフォルト単位
温度環境
QSE(Quinine Sulfate equivalent)、ppb
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+80℃
範囲
0~300 ppb QSE
リニアリティ
R2>0.999(300 ppb硫酸キニーネ
溶液の段階希釈の場合)
応答速度
T63<2秒
分解能
0.01 ppb QSE
検出限界
0.07 ppb QSE
光学系
センサータイプ
励起 365±5 nm
蛍光 480±40 nm
蛍光式
pH および ORP センサー概要
pHとORPのパラメータを測定するには、pHセンサーか複合型のpH/ORPセンサーを選択できます。pHは、水の
酸性及び塩基性を示します。pH 7.0は中性、7未満は酸性、7より大きい場合はアルカリ性です。ORPは水の酸
化還元電位を表し、酸化還元活性物質(多くの金属塩や、強力な酸化(塩素)及び還元(亜硫酸イオン)剤など)
を高濃度に含む水で威力を発揮します。但し、ORPは非特異性の測定値であり、測定電位は、媒体中の全溶存
種の効果を組み合わせたものを反映します。測定場所についての情報がある場合を除き、ORPデータを過剰解
釈しないよう注意してください。
(続く)
1.8
仕様
pH
デフォルト単位
温度環境
pH単位
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+60℃
範囲
0~14pH
精度
校正温度±10°C以内で±0.1 pH、
全温度範囲で±0.2 pH
応答速度
T63<3秒
分解能
0.01pH
センサータイプ
蛍光式
ORP
デフォルト単位
温度環境
mV単位
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+60℃
-999~+999 mV
範囲
±20 mV(レドックス標準液)
精度
T63<5秒
応答速度
分解能
0.1mV
センサータイプ
プラチナ
交換可能センサーモジュール
EXO pHセンサーおよびpH/ORPセンサーは独自の設計で、ユーザーによる交換可能なセンサー部(モジュール)
のほか、電子機器、メモリ、耐水コネクタを組み込んだ再利用可能なセンサーベースを搭載しています。
高価なセンサーベースではなく、比較的安価なモジュールのみを定期的に交換することで、pHおよびpH/ORPセ
ンサーに関わるコストを抑えることができます。
センサーベースとモジュールの接続は1カ所のみで、接続は必ず室内の乾燥した環境で行います。モジュールを
一度取り付けると、新しいモジュールと交換するまでは取り外しできません。
センサーは、pHとpH/ORPのいずれかを選択する必要があります。一度選択すると、センサーは同じモデルのセ
ンサーモジュールにのみ対応します。例えば最初にpHセンサーを購入した場合、その後もpHの交換用センサー
モジュールを選択する必要があります。pH/ORPセンサーモジュールを装着することはできません。
電極
EXOは同じプローブにまとめられた2つの電極でpHを測定します。1つは水素イオンの測定用、もう1つはリファレ
ンス用です。センサーは安定したpH(通常は7)の溶液で満たされたガラス球で、ガラス表面の内側は常にH+イ
オンが結合しています。ガラス球の外側はサンプルに接触し、サンプルによって水素イオン濃度は異なります。
この電位差により電気信号が発生し、リファレンスの安定電位と比較してメーターの測定値とします。
サンプルのORPは、比較的化学的に不活性な電極と、リファレンス電極との間の電位差で測定されます。ORPセ
ンサーは、プローブの先にあるプラチナボタンで構成されています。この金属の電位が、ゲル状電解質を利用し
た複合型センサーのAg/AgClリファレンス電極と比較して読み取られます。ORP値はミリボルト単位で表示され、
温度に対する補正は行われません。
増幅
pHセンサー内部のシグナル調整電気回路は、センサーの応答速度と安定性を向上させます。センサーヘッドの
増幅(バッファリング)を使用することにより、フロントエンド回路における湿度の問題を排除し、ノイズを低減する
ことができます。EXOのpHセンサーは、センサー横に回路がありpH信号がシールド保護されている為、キャリブ
レーション時の近位干渉に反応しません。
全藻類(クロロフィルと BGA-PC)センサー概要
EXO全藻類センサーは、2種類の独立データセット(全ての光合成細胞に存在するクロロフィルa分子を直接励起
する青色励起ビームによるもの、及び藍藻類(シアノバクテリア)に見られるフィコシアニン補助色素を励起する
橙色励起ビームによるもの)を生成する2チャネルの蛍光式センサーです。この橙色励起は、フィコシアニンから
中心のクロロフィルa(光合成が開始される)へのエネルギー転移を誘発します。
藍藻類はクロロフィルaを含みますが、現場型の蛍光計で検出されるクロロフィル蛍光信号は、真核植物プラン
クトンからのそれより微弱です。このため、藍藻類が存在する場合に1チャネルのクロロフィル蛍光センサーを使
用すると、藻類生物量の過小評価につながります。EXO全藻類センサーは、クロロフィルaとフィコシアニンの両
方を励起することにより、より正確にプランクトンの独立栄養環境の全生物量評価が行えます。
(続く)
1. 9
仕様
クロロフィル&フィコシアニン
RFU、μg/L Chl
デフォルト単位
クロロフィル RFU、μg/L Chl
BGA-PC RFU、μg/L PC
温度環境
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+80℃
範囲
Chl:0~400 μg/L Chl、0~100 RFU
BGA-PC:0~100 μg/L PC、0~100 RFU
応答速度
クロロフィル:R2>0.999(0~4000 μ
g/L Chl相当のローダミン WT溶
液の段階希釈)
BGA:R2>0.999(0~100 μg/L PC
相当のローダミン溶液の段 階希
釈)
T63<2秒
分解能
クロロフィル:0.01 μg/L Chl、0.01 RFU
BGA-PC:0.01 μg/L PC、0.01 RFU
検出限界
クロロフィル:0.09 μg/L Chl
BGA-PC:0.04 μg/L PC
リニアリティ
光学系
クロロフィル励起
PC励起
蛍光
センサータイプ
470±15 nm
590±15 nm
685±20 nm
蛍光式
センサーは、RAW、RFU、および色素濃度評価(μg/L)の3つの形式でデータを生成します。
RAW値は、ユーザーのキャリブレーションによる影響を受けず、サンプル内でセンサーが検出するフルスケール
に対する割合を0~100の範囲で示します。
RFUは相対蛍光単位(Relative Fluorescence Unit)を表し、ローダミンWT染料などの安定した二次標準と比較
して、センサー出力値を設定します。これにより、複数のセンサーを同じようにキャリブレーションすることができ
ます(例:ある濃度のローダミンWT染料に対し100 RFUと読み取るよう、ネットワーク内全てのセンサーをキャリ
ブレーションする)。これらのセンサーを使用することにより、互いに比較可能なデータを得る事ができます。定点
観測を行っていたセンサーを回収後、同じ標準液を用いてチェックすることにより、センサーのパフォーマンス、ド
リフト、また生物付着の影響を評価することができます。
μg/Lの出力は、色素濃度の評価を生成します。μg/LとセンサーのRAWデータ間の関係は、当該水域のサンプ
ルの採取、サンプルからのセンサー用データの収集、そして相関を確立する為の色素抽出、といった標準運用
手順に従い決定します。サンプリングの時間及び空間分解能が高くなるほど、この評価は正確になります。
クロロフィル
EXOのクロロフィルセンサーは、生体内の蛍光原理を応用し、細胞を破損せずにスポットサンプリング、及び長期
観測データを取得します。このセンサーは、実験室においては優れた検出限界を示しているが、多くの現場にお
いても、その性能が発揮されるはずです。
代用溶液であるローダミンWTの段階希釈に対し、EXOのクロロフィルセンサーは素晴らしいリニアリティ
(R2>0.9999)を示し、フィールドにおけるクロロフィルの測定でも同程度の精度が保証されます。例えば、クロロ
フィルの測定値が50の水に対し測定値が100の水では、藻の含有量が2倍あることを示します。またEXOのクロ
ロフィルセンサーは濁度による干渉度が非常に低く、沈殿物と藻の両方が水中に流れ込む降雨時に、藻の含有
量をより正確に求めることができます。EXOのクロロフィルセンサーは、溶存有機物による干渉度も非常に低く、
高いデータ精度を実現します。
藍藻類(アオコ)
代用溶液であるローダミンWTの段階希釈に対し、EXOのアオコセンサーは素晴らしいリニアリティ(R2>0.9999)
を示し、フィールドにおけるフィコシアニンの測定でも同程度の精度が保証されます。例えば、フィコシアニンの測
定値が50の水に対し測定値が100の水では、藻の含有量が2倍あることを示します。EXOのアオコセンサーの大
きな利点は、濁度による干渉度が低い点で、これにより、沈殿物と藻の両方が水中に流れ込む降雨時に、フィコ
シアニンの含有量をより正確に求めることができます。
濁度センサー概要
濁度は、水中の浮遊物質濃度の間接的な測定値であり、通常はサンプル溶液に光を照射し、存在する粒子が
散乱する光を測定することにより求めます。浮遊物質の濃度は重要な水質要素で、環境の変化を表す基本的な
尺度です。浮遊物質の元となるものには様々な物(沈泥、粘土、砂、藻、有機物など)がありますが、全ての物質
は光の透過率に影響を与え、結果的に濁度の原因になります。
EXOの濁度センサーは近赤外光源を使用し、照射光に対して直角に散乱した光を検出します。ASTM D7315手
法に依ると、このタイプの濁度センサーは、非レシオメトリック#比濁分析式近赤外濁度計と呼ばれています。こ
の手法では、このタイプのセンサーはFNU(formazin nephelometric unit)単位で測定値を示すことを要求して
います。EXOの濁度センサーのデフォルトのキャリブレーション単位はFNUですが、適切な相関データを入力する
ことを前提に、NTU(nephelometric turbidity units)、RAW(raw sensor signal)、またはTSS(total suspended
solids)に変更することもできます。
RAW値は、ユーザーのキャリブレーションによる影響を受けず、サンプル内でセンサーが検出するフルスケール
に対する割合を0~100の範囲で示します。
(続く)
1.10
仕様
濁度
デフォルト単位
FNU
温度環境
動作時 -5~+50℃
保管時 -20~+60℃
範囲
0~4000 FNU
精度
0~999 FNU:0.3 FNU
または読取値の±2%
応答速度
T63<2秒
分解能
0~999 FNU:0.01 FNU
1000~4000 FNU:0.01 FNU
光学
860±15 nm
センサータイプ
光学式、90°散乱
全ての濁度センサーはホルマジン単位では相関を持つのに対し、、その他のキャリブレーションソリューションや
フィールド測定値は、濁度センサーのモデルによって異なります。これらの差異は、光学系の構成や形状の違い
と、それにより浮遊物質の異なる特性を検出した結果と考えられています。
これは全ての濁度センサー固有の性質であり、同じ標準を用いて校正したにも関わらず、異なるモデルの濁度
センサーは、同じサンプルに対し異なる測定値を示します。
濁度の長期間連続観測を行う為、EXO2ゾンデには濁度センサーを掃除するワイパーがあり、それによって生物
付着を防止し、センサーの精度が保たれます。
電池の装着
EXO1ゾンデでは単1アルカリ乾電池2個、EXO2ゾンデでは単1アルカリ乾電池4個を電
源に使用することを推奨します。
充電式単1ニッケル水素電池を購入して使用することもできます。
詳細は、セクション6.2の装着説明を参照してください。
1. バッテリーカバーの取り外し
EXO1:青いバッテリーカバーを反時計回りにねじって
緩め、持ち上げて外します。必要に応じて付属のス
パナを使用します。
ゾンデの電子機器コンパートメントのねじは外さない
でください。
EXO2:バッテリーキャップを緩めて外します。必要に
応じて付属のスパナを使用します。
2. 電池の装着
プローブに対して正極(+)が上、負極(-)が下になる
ように電池を挿入します。
3. バッテリーカバーの交換
バッテリーカバーまたはキャップを交換して、適当な
位置まで締めます。締めすぎないようにしてください。
センサーの取り付け/取り外し
EXOセンサーには同一の複数コネクタがあり、それらを内蔵ファームウェアで識別します。よって、共
通ゾンデポートにはどのプローブを取り付けることもできます。例外はEXO2ゾンデのワイパーで、こ
れは必ず中央ポート7に取り付けます。個々のポートは、ゾンデのバルクヘッドに刻印された番号で
物理的に識別されます。プローブは濡れたまま装着できますが、ゾンデとセンサーコネクタは、取り
付けや使用の前にできるだけクリーニングしてし、シリコングリスを塗布し、乾燥させることが必要で
す。
1 プローブまたはポートプラグの取り外し
キャリブレーションカップとセンサーガードをゾンデから取り外します。ゾ
ンデを清潔な平面に置き、転がらないようにします。ポートプラグを引っ
張って外し、清潔な場所に置きます。
センサーやポートプラグを外す場合は、プローブツールを使用し、ロック
ナットを反時計回りに回転させて緩めます。プローブをポートから引っ
張って外し、清潔な場所に置きます。プローブのハイドレーションキャッ
プまたはバッファボトルを外します。清潔なリントフリー布で水分を拭き
取ります。
2 ポートのクリーニングとセンサーの取り付け
ポートの汚れを目で見て確認します。ポートが汚れていたり濡れている
場合は、清潔な毛羽のない布または圧縮空気でクリーニングします。コ
ネクタのゴム面(O-リングではありません)にKrytoxグリースを薄く塗り
ます。
また、ロッキングナットのネジ部にあh、Krytoxの具リースを少量塗布し
ます。
コネクタのピンとスリーブのオス・メスを正しく合わせてセンサーをポート
に押し込んで、しっかり固定します。
3 ロックナットの締め付け
しっかりと溝に合わせて、ロックナットを時計回りに手で締め付けます。
ナットとOリングがバルクヘッドに取り付けられたら、プローブツールで4
分の1回転して適度に締め付けます。センサーとプラグを装着したら、
衝撃による損傷からセンサーを保護するセンサーガードを再度取り付
けます。
ロックナットを締め付けたり緩めたりするとき、プローブ本体を捻じらな
いように気を付けます。プローブをねじり過ぎるとコネクタが破損するこ
とがあり、これは保証の対象になりません。
ゾンデのステータスとLEDの説明
ステータス
EXOゾンデは、必ずオフ、動作中、スリープの3つの動作ステータスのいずれかを取ります。これらのステータス
により、ゾンデの現在の電力使用量とロギング電位が決定します。オフの場合、ゾンデの電源はオフで、データ
収集はできません(電池が装着されていない、トップサイドの電力がない)。ゾンデへの電力供給は、電池を使用
して内部から行うか、トップサイドからEXOハンディディスプレイ、DCP、またはその他の許可電源に取り付けられ
たEXOフィールドケーブルで外部から行うことができます。ゾンデに電力が供給されると、ステータスは動作中ま
たはスリープになります。 スリープステータスでは、ゾンデは非常に低い電力設定を維持し、ユーザーコマンド
または次のログングタイムまで待機します。動作中のゾンデは、フルに電力供給され、データ収集ができる状態
です。一度動作中になると、ゾンデはBluetooth経由の最終通信後5分間、またはトップサイドポート経由の最終
通信後30秒間動作中ステータスを継続します。またゾンデは、次にスケジュールされたログギングタイムの15秒
前に自動的に動作中ステータスになります。
LEDインジケータ
ゾンデには、ゾンデのステータスを示す2つのLEDインジケータがあります。青色のLEDは、Bluetoothのワイヤレ
ス接続ステータスを示し、赤色のLEDは、点灯しているゾンデの現在のステータスを示します。
Bluetoothライト(青)は、磁気スイッチ領域にマグネットをかざすとアクティブになります。青色のLEDがオフの場
合、Bluetoothは無効です。このライトが点灯している場合、Bluetoothは有効ですが、リンクは確立されていま
せん。青色LEDが2 Hzで点滅する場合、ゾンデのBluetoothはオンで、リンクが確立されています。
赤色のゾンデステータスLEDが消えている場合、ゾンデはオフ、またはスリープ状態でロギングが無効のいずれ
かです。0.1 Hz(10秒に1回)で点滅する場合、ゾンデはスリープ状態で、ロギングが有効です。赤色LEDが1 Hz
で点滅する場合、ゾンデは動作中で障害はありません。赤色LEDが点灯している場合、ゾンデは動作中ですが、
何らかの障害(使用前に修正の必要があるシステムの問題など)が検出されています。
モード
動作中ステータスのゾンデには3つのモードがあり、それらはKorソフトウェアによりアクティブにな
ります。「非アクティブ(オフ)」の場合、ゾンデはデータをロギングしません。「リアルタイム」モード
では、ゾンデはユーザー指定の間隔(デフォルトは2 Hz)で継続してデータを収集します。「サンプ
ル/ホールド」モードでは、ゾンデのデータロガーと外部のデータ収集プラットフォーム間で簡単に
データを同期できます。
ステータス オフ
:電源なし、データ収集なし / スリープ:低電力。コマンド待機
動作中 :フル電力。データ収集可能
●LEDインジケータ – Bluetooth
消灯:オフ、非アクティブ / 点灯:オン、リンクなし / 2 Hz点滅:オン、リンクあり
●赤色LED – ゾンデステータス
消灯:ゾンデはオフまたはスリープ状態で、ロギング無効
0.1 Hz点滅:ゾンデはスリープ状態でロギング有効
1 Hz点滅:ゾンデは動作中 / 点灯:ゾンデは動作中で障害を検出
ゾンデの起動、Bluetoothのアクティブ化
内部または外部からゾンデに電力が供給される状態で、スリープステータスからゾンデを起動するには、幾つか
の方法があります。主な方法として、ゾンデの電子機器コンパートメントに取り付けた磁気スイッチでEXOゾンデ
とBluetooth接続を確立する方法です。Bleutoothシグナルを5分間受信しない場合、またはトップサイドコネクタ
からのシグナルを30秒間受信しない場合、ゾンデは接続を自動的に解除し、スリープ状態になります。ゾンデを
アクティブにするには、ゾンデの設定時やロギングを行う際にマグネットが必要となります。ゾンデのステータスと
LEDに関する詳細は、セクション2.4を参照してください。
1 マグネットによるゾンデの起動
ゾンデのバルクヘッドの磁気スイッチ領域(マグネットのシンボルマー
クがある)でマグネットをかざすことにより、ゾンデを動作中ステータス
にすることができます。LEDがアクティブになるまで、シンボルマーク
の近くにマグネットをかざします。EXOハンディディスプレイとセンサー
ツールにも、同じシンボルのついた内蔵マグネットが組込まれていま
す。
2 マグネットを使用しないゾンデの起動
以下の方法によっても、ゾンデを起動することができます。
• ゾンデの電源を切って入れ直す(電池の取り外し/装着)
• トップサイドポート経由の通信
• センサーの挿入
これらの手動方法に加え、ゾンデはロギング(Korソフトウェアでプロ
グラム)では予定された時間どおりに自動的に起動します。
3 ゾンデのBluetoothのアクティブ化
ステップ1と同様の方法でマグネットを磁気スイッチ領域にかざすこと
により、Bluetoothをアクティブ化します。磁気スイッチ以外にも、以下
の方法でBluetoothをアクティブ化することができます。
• ゾンデの電源を切って入れ直す(電池の取り外し/装着)
• Korソフトウェアでのトップサイドポートの接続によりBluetoothを有
効にする
ハンディディスプレイとゾンデの接続
フィールドケーブル経由
EXOケーブルはすべて、6ピンの水中コネクタ仕様となります。各ケーブルには、コネクタ上の圧力を軽減するス
トレインリリーフ機構が組み込まれています。初めてご使用になる前に、「ケーブルのメンテナンス」セクションを
お読みください。
Bluetoothワイヤレスは水中通信できないため、ゾンデを水中に沈めて、リアルタイムでデーターを表示したり、
データロガーでロギングする場合には、ゾンデをケーブル接続する必要があります。
1 ゾンデとケーブルの接続
ケーブルコネクタのオスピンとラバー部表面、ゾンデのメスコネクタに、
Krytoxグリースを薄く塗ります。オス6ピンコネクタを押し込み、またロック
スリーブを回して緩めます。ケーブルのストレインリリーフをカラビナでゾン
デの取っ手に取り付けます。ケーブルのストレインリリーフは、実際にコネ
クタとロックスリーブへの荷重負荷を除去するように配置する必要があり
ます。
2 ハンディディスプレイとケーブルの接続
ハンディディスプレイのオスピンとケーブルのメスコネクタに、Krytoxグリー
スを薄く塗ります。メス6ピンコネクタを押し込み、ロックスリーブを回して緩
めます。ストレインリリーフをハンディディスプレイのストラップに接続しま
す。
3 KORソフトウェアにおけるゾンデの検出
ハンディディスプレイの起動時に、KORソフトウェアはゾンデへの配線接続
を検索します。ゾンデを検出した場合は、ハンドシェイク要求を行います。
ハンディディスプレイとゾンデの接続
Bluetoothワイヤレス経由
Bluetoothワイヤレスを使用して、EXOハンディディスプレイにEXOゾンデを接続することができます(ゾンデが水
中にある場合は除く)。Bluetoothを使用すると、ゾンデの動作に必要なケーブルの数を低減できます。このワイ
ヤレス接続の範囲は、通常10 mですが、この範囲は動作環境により変動します。水中ではワイヤレス接続は機
能しません。
ワイヤレスで接続するには、両方のデバイスの電源がオンになっている必要があります。
1 ゾンデのBluetoothのアクティブ化
磁気スイッチ領域にマグネットをかざして、Bluetoothをアクティブにし
ます。
磁気スイッチ以外にも、ゾンデの電源を切ってすぐに入れ直す(電池
の取り外し/装着)ことにより、Bluetoothをアクティブにすることができ
ます。
2 KORソフトウェアにおけるゾンデの検出
ハンディディスプレイを起動するたびに、ケーブル配線接続を通じて
ゾンデが自動的に検索されます。
また、自動検索設定が有効にされている場合(Connection-Setting
Menu/接続-設定メニュー)、自動的にゾンデに通信接続されます。
3 ゾンデの再スキャン
有線接続が見つからない場合に、Bluetooth経由でのゾンデへの接
続を手動で確立するには、ハンディディスプレイでKORソフトウェアの
[接続]メニューに移動し、[Rescan]を選択します。再スキャンが実行
され、Bluetooth接続が可能なゾンデが検出されます。リストからゾン
デを選択し、[Connect]ボタンをクリックします。
2.6
KORソフトウェアのインストール
デスクトップKORソフトウェアは、USBフラッシュメディアですべてのEXOゾンデに付属しています。ソフトウェアのイ
ンストールには、ローカルPCの管理者権限が必要です。USBシグナルアダプタを使用する前にKORソフトウェアを
インストールすることが重要です。これは、アダプタに必要なドライバがKORソフトウェアとともにインストールされ
るためです。
注:EXOハンディディスプレイ上の「ライト」バージョンのKORソフトウェアは、インストール不要です。
1 KORソフトウェアとドライバのインストール
USBドライブを挿入し、startup.exeファイルを使ってソフトウェアをインストー
ルします。ソフトウェアをインストールした後で、コンピュータを再起動しま
す。
プログラムは、EXO-KORソフトウェア、National Instrumentsのサポートソフ
トウェア、およびEXO USBアダプタ用USBドライバなど複数のアイテムをイン
ストールします。
完了すると、このプログラムはルートの[プログラム]メニュー(サブフォルダ
ではない)に次のアイコンで表示されます。
さらに、National Instrumentsというフォルダが作成されます。ただし、この情報は通常の操作ではアクセスでき
ません。
ソフトウェア動作環境 :
KORソフトウェアを使用するためのコンピュータの最小要件:
• Windows®XP(サービスパック3)またはそれ以降のWindows動作プラットフォーム(Windows®7推奨)
• Microsoft .NET(2.0~3.5 Service Pack 1のいずれかのバージョン)
• ハードディスクの空き容量500 MB(1 GB推奨)
• 2 GB RAM(4 GB推奨)
• 解像度1280x800以上のスクリーン
• USB 2.0ポート
• ソフトウェア更新用インターネット接続
• オプション:Integral BluetoothアダプタまたはUSBドングルBluetoothアダプタ
2 ソフトウェア更新
KORソフトウェアの更新バージョンは、www.EXOwater.comにアップされます。ソフトウェアをダウンロードするに
は、無料アカウントに登録する必要があります。
ゾンデの接続 ~ USB経由
USBシグナル出力アダプタ(USB-SOA #599810)を使用すると、標準USB接続でEXOゾンデに接続できます。
USB-SOAは堅牢で耐水性がありますが、コネクタは使用時以外は必ず付属キャップをつけておきます。SOAは絶
対に水中には入れないでください。
ご使用の前に、KORソフトウェアとドライバを関連するPCにインストールする必要があります。USB-SOAの動作に
は、KOR付属のドライバが必要です。セクション2.8を参照してください。
1 ゾンデとSOAの接続
ゾンデの6ピンコネクタからダミープラグを抜きます。Krytoxグリースを
ゾンデのオスピンとUSB-SOAのメスピンに薄く塗ります。コネクタの6
本のピンとジャケットの位置を合わせ、隙間が生じないようにしっかり
と押し込みます。
2 USBケーブルとSOAおよびPCの接続
SOAのUSBの端から保護キャップを外し、コネクタが清潔で乾燥してい
ることを確認します。付属のUSBケーブルのマイクロUSBコネクタを
SOAコネクタに、標準USBコネクタ側をPCのUSBポートの1つに差し込
みます。
アダプタをPCに装着すると、新しいデバイスが認識されます。
Windowsがドライバを自動的にインストールし、新しいポートを作成し
ます。装着されたそれぞれの新しいアダプタは、新しいポートを作成
します。
ポート
KORソフトウェアは、USBアダプタとBluetoothの両方のポートを自動
スキャンします。USBアダプタと関連通信ポートを確認するには、コン
ピュータのコントロールパネルに移動し、デバイスマネージャをクリッ
クしてから[Ports]をクリックします。2.8
ゾンデの接続 ~ Bluetooth経由
ワイヤレスでEXOゾンデと通信する前に、Bluetoothリンクを確立する必要があります。 すべてのEXOゾンデは
Bluetoothワイヤレスをサポートしています。この技術は安全で信頼性の高い双方向通信チャネルであり、空中
ではケーブルを使用せずにゾンデと通信することができます。
新型コンピュータの多くはBluetoothワイヤレスを内蔵しています。内蔵していない場合は、Bluetoothドングル
(非付属品)を使用できます。ドングルのソフトウェアとハードウェアのインストールについては、メーカーの指示
に従ってください。また、アダプタとPC設定に応じた管理上の許可とITサポートが必要となる場合もあります。。
1 Bluetoothドングルの取り付け(オプション)
コンピュータに内蔵Bluetooth機能がない場合は、Bluetoothドング
ル(非付属品)をコンピュータのUSBポートに差し込みます。デバイス
とドライバがコンピュータに自動的にインストールされるのを待ちます。
インストールが完了すると、デバイスがインストールされ、使用できる
というメッセージが表示されます。
Windows 7でデバイス専用のWindows Bluetoothドライバとソフトウ
ェアを構成することを推奨します。
2 ゾンデのBluetoothのアクティブ化
マグネットを磁気スイッチ領域にかざすことにより、Bluetoothワイヤ
レスをアクティブにします。磁気スイッチ以外にも、以下の方法で
Bluetoothをアクティブ化することができます。
• ゾンデに電源を入れる
• トップサイドポートへUSBまたはフィールドケーブルを接続し、KOR
ソフトウェア経由でBluetoothを有効にする
ゾンデのアクティブ化とLED状態についての詳細は、セクション2.4と
2.5を参照してください。
3a Bluetoothリンクの確立(Windows XP)
1. コントロールパネルの[Bluetoothデバイス]を開きます。
2. [発見機能を有効にする]をオンにして、[次へ]をクリックします。
3. オプションからゾンデを特定します。ゾンデ名は必ずYSIで始ま
ります。
4. [パスキー]をオンにし、パスキー9876を入力します。[次へ]をク
リックします。
5. [Finish]を選択します。
これで、[デバイス]タブでデバイスを使用できるようになります。
.3b Bluetoothリンクの確立(Windows 7)
1. コントロールパネルの[デバイスとプリンタ]を開きます。
2. 画面上部から[デバイスの追加]を選択します。
3. オプションからゾンデ名を特定します(最初がYSI)。
4.[デバイスのペアリングコードを入力]を選択し、ペアリングコード
9876を入力します。 [次へ]をクリックします。
3c その他の方法:Bluetoothリンクの確立(Windows 7)
1. KORソフトウェアを起動し、[接続(connect)]メニューをクリックしま
す。
2. [再スキャン(Rescan)]ボタンをクリックします。
3. [ブルートゥース検索(Search Bluetooth)]ボタンをクリックします。
この作業には最大40秒かかり、何度か[リフレッシュ(Refresh)]ボタ
ンを使う必要が出てくることもあります。
4. リストからデバイスを選択し、[接続(connect)]をクリックします。
これで、[デバイスとプリンタ]画面でゾンデを使用できるようになりま
す。
4 リンクの確認
デバイスが追加されたら、そのデバイスが以下に表示されていること
を確認します。
• Windows XP - [Bluetoothデバイス]ウィンドウの[デバイス]タブ
• Windows 7 - [デバイスとプリンタ]画面
デバイスが表示されない場合は、確立プロセスを再度実行します。
このプロセスにより、ゾンデとPC間のセキュアなワイヤレスリンクが
確立します。一度確立すれば、ゾンデにリンクするために再度このプ
ロセスを踏む必要はありません。
ゾンデとの通信はKORソフトウェアを通じて行います。このワイヤレス
リンクが確立すると、KORソフトウェアを使用してゾンデを検出し、目
的の操作を実行することができます。
ポート
KORソフトウェアは、USBアダプタとBluetoothの両方でポートを自動
的にスキャンします。Bluetoothに関連する通信ポートを表示するに
は、コンピュータの[Bluetooth]メニューに移動し、[Bluetooth デバ
イス]をクリックして、追加したデバイスをクリックし、さらに[プロ
パティ]をクリックします。
KORソフトウェア
EXOゾンデやハンディディスプレイとの対話は、KORソフトウェアを通じて行います。 ソフトウェアをインストールし、
デバイスがコンピュータまたはEXOハンディディスプレイに接続されると、KORソフトウェアが起動します(KORソフ
トウェアのインストールについての説明は、セクション2.8を参照してください)。
ナビゲーション
KORソフトウェアの両バージョン(PC用デスクトップKORとEXOハンディディスプレイ用KOR)の基本メニュー構成は
同じです。主なメニュー項目は以下の通りです。
実行(Run):数値表示でも図表示でも、EXOゾンデからのリアルタイムデ
ータの表示に使用します。
キャリブレーション: ゾンデ接続後に、EXOゾンデに装着したセンサーの
キャリブレーションを行うモードです。
ロギング:ロギング計測のためにEXOゾンデを設定するメニューです。ログ
間隔やSDI-12構成、およびゾンデの自動ロギングの開始と停止は、このメ
ニューで設定します。
サイト:計測現場の管理に使用するオプションメニュー。ゾンデでロギング
するファイルに関連するサイトの詳細を作成します。将来の機能に備えた
メニューで、現在は使用できません。
データ:EXOゾンデまたはハンディディスプレイからのファイル送信を行うメ
ニューです。また、デスクトップやハンディディスプレイに保存されたデータ
ファイルを、表示したりエクスポートしたりすることもできます。
オプション:アプリケーションの初期設定、ゾンデ設定を行います。また、
およびソフトウェアやファームウェアの更新ウェブサイトにアクセスできま
す。このメニューで計測項目の表示単位を変更できます。
接続:ゾンデやデバイスへの接続を行います。また、どのポートにどのプ
ローブが装着されているかの情報を表示します、Bluetooth設定のも本メ
ニューにて行います。
ヘルプ:KORを使用するためのサポートリソースにリンクします。
ステータスアイコン:KORウィンドウ右上のアイコンは、ステータスを表示し
ます。白ボックスは、接続機器のシリアル番号と名前を示し、アイコンは、
EXOゾンデの接続の有無や現在のロギング状態を示します。チェックマー
クはそれが機能していることを、Xマークはしていないことを示す。
KORソフトウェア~[実行(Run)]メニュー
[実行(Run)]メニューはリアルタイムの水質データをテキストまたはグラフ形式で表示し、主に3つのサブメニュ
ーから構成されます。
ダッシュボード
接続デバイスのデータをリアルタイムで表示します。
データは、リスト内にデフォルトのパラメータ順序で表示
されます。[実行(Run)]メニューでは、メモリに読み込ま
れるすべてのパラメータについて、最大1000ポイントの
データが自動的にバッファに入れられます。
データ取り込み:データ取り込みボタンを使用すると、PC
のデータバッファへスナップショットが保存されます。取り
込んだデータは、[セッティング(Settings)]サブメニュー
で指定した場所に自動的に保存されます。
Wipe Sensors(ワイプセンサー):
[ダッシュボード(Dushboard)]メニューでは、EXO2ゾンデ
にセントラルワイパーが装備されている場合に、そのワ
イパーを手動でアクティブにすることができます。この機
能は、センサーを水中に移す場合に便利です。ワイパー
は、センサー表面に溜まった泡の除去に役立ちます。
注:KORのデスクトップバージョン(上)とハンディディスプ
レイバージョン(下)では、表示の様式は違ってもメニュー
の機能は同じです。
グラフ(Graph)
リアルタイムで、接続したEXOデバイスからのパラメータ
を2種類までグラフ表示します。パラメータは、プロットエ
リア上部のドロップダウンメニューで選択します。
接続デバイスで現在アクティブなパラメータのみが、プ
ロットに使用できます。グラフモードでリアルタイムのデ
ータを表示する場合には、スケールに注意することが重
要です。EXOセンサー の精度の高さにより、非常に小さ
いマイクロ単位の変化がグラフに表示されます。
• 自動スケーリングでは、Y軸の先端が単位によって異
なることはありますが、ウィンドウ画面にデータをぴっ
たり合わせることができます。
• プロットを手動でスケールするには、まず[自動スケー
ル(Autoscale)]ボタンをオフにし、それぞれY軸の一番上と一番下の数字をクリックします。
バッファのクリア(Clear Buffer):ダッシュボードと同様に、データ
バッファは[データ取り込み(Capture Data)]ボタンでファイルに
手動で保存できます。[バッファのクリア(Clear Buffer)]ボタンを
使用してバッファデータをクリアすることもできます。バッファは一
度クリアすると、回復できません。
グラフの操作には、高機能プロットツールが使用できます。
プロットのすぐ上の右隅にある小さなプロットラインのいずれかを
クリック、サブメニューを表示し、それらの機能をお試しください。
設定
[設定(Setting)]メニューでは、実行(Run)モードの基本設定を定
義します。プロット線の色と幅、およびデフォルトのプロットパラメ
ータが選択できます。すべてのパラメータをデフォルトに設定で
きますが、データをプロットするためには、対応するセンサーを接
続デバイスに取り付けておくことが必要です。
[ファイルモード(File Mode)]:[データ取り込み(Capture
Data)]ボタンを使用すると、データがファイルに保存されます。
ファイルモードを[NEW]に設定すると、新しいデータファイルが作
成されます。ファイルモードを[Append]に設定すると、その後の
データは同じファイルに取り込まれます。
[記録モード(Log Mode)]:ファイルに保存するデータの量を管
理します。[Cashed]はリアルタイムのデータバッファ全体(各パ
ラメータにつき最大1000ポイント)を送信し、[Single]は単一デー
タセットを記録します(各パラメータにつき1ポイント)。
[データ収集間隔(Sample Interval)]:このオプションは、グラフ
とダッシュボードのリフレッシュレートに対応します。1秒当たり1
サンプル(1 Hz)が多くのリアルタイム表示の標準です。1秒に一
度新たに読み取られた値は、バッファに送られ、ディスプレイ上
で更新されます。リアルタイム表示のサンプリングレートの上限
は毎秒4サンプル(4 Hz)で、これは情報をPCに送信する処理に
関係します。
[固定ファイルネーム(File Prefix)]:取り込まれたデータファイ
ルの最初に表示されるファイル名です。KORは生成されたすべ
てのファイルに対し、一意的な識別名を自動的に適用します。この設定は変更できますが、ファイルプレフィック
スを使用すると、取り込まれたファイルに名前を付けることができます。
[グラフタイプ(Graph Type]:[Time Series]か[Profiling]のグラフ表示を選択できます。今後対応する機能に
備えて搭載しています。現在は使用できません。
[初期画面表示(Default View)]:KORが自動的に[実行]メニューを開いたときのデフォルト表示に、
[Dashboard]か[Graph]を選択できます。
KORソフトウェア~[キャリブレーション]メニュー
EXOセンサーのキャリブレーションの主なインターフェイスになるメニューです。キャリブレーションの方法と設定
は、センサーによって異なります。[キャリブレーション(Calibration)]メニューにアクセスするには、デバイスを
接続する必要があります。
各センサーの詳細なキャリブレーション手順については、セクション5「キャリブレーション」を参照してください。
[キャリブレーション(Calibration)]メニューの概要
[キャリブレーション(Calibration)]メニューでは、装着済みセンサーのリストがウィンドウの左側に表示されます。
ゾンデに水深センサーが設定されている場合は、ポートDの水深もリストに表示されます。
センサーのキャリブレーションメニュー
リストからセンサーを選択すると、センサー固有のパラメータのメニュ
ーが表示されます。たとえば、リストからODO(光学式溶存酸素)を選
択すると、使用可能なパラメータODO % satおよびODO mg/Lのメニュ
ーが表示されます(使用可能なパラメータを変更するには、[オプショ
ン(Options)]/[単位(Units)]メニューに進みます)。
パラメータをクリックすると、センサー固有のキャリブレーションメニュ
ーが表示されます。メーカー推奨のデフォルトキャリブレーションパラ
メータは、太字で示されます。
標準的なキャリブレーションウィンドウには、センサーに応じて1~3ポ
イントのキャリブレーションポイントが表示されます。センサーが1ポイ
ントのキャリブレーションのみをサポートする場合は、他のキャリブレ
ーションポイントはアクティブになりません(グレーで表示)。
℃(温度):電導度/温度センサーが装着されている場合に、現在の
温度を示します。センサーが装着されていない場合は、このフィール
ドにデータを入力することができます。
Baro mmHg(気圧):溶存酸素のキャリブレーションでのみ表示され
ます。
Standard Value(標準値):使用されている標準値をもとにキャリブレ
ーション設定値を入力するフィールド。
3.3
Type(タイプ):使用されている標準液の型式などのフィールド。キ
ャリブレーションにあらかじめ設定されている場合と、ユーザー入
力できる場合があります。
Manufacturer(メーカー):使用するキャリブレーション標準液の
メーカーを記録するオプションフィールド。このデータは、キャリブ
レーションワークシートにリンクされます。
Lot number(ロット番号):キャリブレーション標準液のロット番号
のオプションフィールドで、追跡に使用します。
Advanced(高機能キャリブレーションメニュー)
各センサーのキャリブレーションメニューには、特定パラメータの
高度な機能にアクセスする[Advanced]ボタンがあります。独自の
センサーオプションには、濁度のTSS入力や、DOのセンサーキャッ
プ係数などがあります。
キャリブレーションのデフォルト化
キャリブレーションのデフォルト化機能(UnCal)は、プローブを工
場出荷時設定に戻します。プローブのキャリブレーションプロセス
が正しく動作しない場合のトラブルシューティングで、この機能を
選択できます。
複数センサーの一括キャリブレーション
複数の同種類のセンサーを一括でキャリブレーションするには、ゾ
ンデにすべてのセンサーを取り付けます。[キャリブレーション
(Calibration)]メニューでセンサーをクリックすると、セカンドメニ
ューが表示され、「All 」という一括キャリブレーションを行うため
のオプションが使用できるようになります。
KORのキャリブレーション指示に従い、すべてのセンサーをキャリ
ブレーションします。 キャリブレーションは同時ではなく1つずつ連
続的に実行されます。センサーは1つずつオンになるため、各セン
サーの読取値を検証する際に、他のセンサーの干渉を受ける可
能性を回避することができます。
センサーは、一度キャリブレーションされるとゾンデから取り外して、
他のEXOゾンデに取り付けることができます。センサーのキャリブ
レーションデータはセンサ内部に保存されます。
注:KORのデスクトップバージョン(上)とハンディディスプレイバー
ジョン(下)(このページと前のページ)では、表示形式に違いはあ
りますが、メニュー機能は同じです。
KORソフトウェア~[ロギング計測(Deploy)]メニュー
[ロギング計測(Deploy)]メニューは、主に自動データ収集に向けたEXOゾンデの設定、およびロギング計測テ
ンプレート管理に使用します。このメニューは、装着デバイスのモードにあわせて機能します。サブメニューオプ
ションとして、[現在の設定の読込み(Read Current Settings)]、[テンプレートを開く(Open a Template)]、お
よび接続したゾンデがロギング中の場合は[ロギング計測の停止(Stop
Deployment)]が使用できます。
[現在の設定の読込み(Read current sonde settings)]
接続デバイスをスキャンし、現在の設定(バッテリー寿命、サンプル数、
次回サンプリングの実行時期)を要約します。この設定は、表示と編集
が可能で新たなテンプレートとして保存できます。
現在のゾンデ設定の読み取り時に、KORはEXOと通信し、日付と時間の
チェックを含めたシステムチェックを実行します。ゾンデのクロックとコン
ピュータのクロックが一致しない場合は通知します
Edit(編集):編集ボタンを使用して既存の設定を編集します。
Deploy(ロギング計測):Deployボタンをクリックすると、ロギング開始の
方法に関して以下のオプションが表示されます。
•今すぐロギングを開始。たとえば、最初のサンプルログが11:32:31で、
ログ間隔が15分の場合、次のサンプルのロギングは11:47:31です。
• 等間隔で次のロギングを同期。たとえば、最初のサンプルを00:00:00
にロギングし、ログ間隔が15分の場合、サンプルの次のロギングは
00:15:00、00:30:00、00:45:00と続いていきます。この設定は標準的で
す。
• 任意の開始時間を設定。開始日と開始時間を選択し(将来の開始時
間を分単位から日単位で設定することが可能です)、[適用(Apply)]ボ
タンをクリックしてゾンデのロギングをセットします。開始時間を過去に設
定すると直ちにロギングを開始します。
[テンプレートを開く(Open a Template)]
このサブメニューで、コンピュータに保存されている構成設定のテンプレ
ートファイルを開きます。デフォルトテンプレートを開くと、15分と1時間の
ロギング間隔で、直ちにロギング計測します。デフォルトテンプレートは、
コンピュータのProgram Filesフォルダ内のKOR-EXO | Deployment
Filesフォルダに保存されています。
テンプレートの編集(Edit Template):ゾンデのロギング計測の前に、テ
ンプレートを開き、編集し、適用して、新しい名前で保存します。
[Stop Deployment](ロギング計測の停止)
[Stop Deployment]ボタンは、接続したEXOデバイスがロギング
しているときに表示されます。ロギングを停止した後で、ボタンは
表示されなくなり、右上のアイコンのステータスは変更され、ゾン
デがデータをロギングしていないことが判ります。
高機能なサンプリングとロギング
[ロギング計測Deploy]>[テンプレートを開く(Open Template)]
>[テンプレートを編集(Edit Template)]メニューで以下の機能
にアクセスし、[詳細設定(Advanced)]タブをクリックします。
ロギング間隔
ゾンデをロギングすると、ロギングデータに、ルーチンのサンプリ
ング間隔でタイムスタンプが記録されます。自動ロギングの通常
のサンプリング間隔は15分です。00:15:00でロギングする場合、
ゾンデは早めに起動してセンサーをアクティブにし、データ処理を
開始します。通常は、タイムスタンプの12~15秒前に起動します。
データ平均化処理がアクティブな場合は、ゾンデはデータの平均
化を開始するために、平均間隔より15秒早く起動します。
ワイプ1回当たりのサンプリング回数 – ワイプ間隔
ロギング計測では、EXO2セントラルワイパーの使用により、各ロギング間隔の前にセンサーをワイプすることが
できます。15分および30分のサンプリング間隔では、ワイプ間隔1を推奨します(サンプル採取直前にワイプを実
行)。ワイプ間隔を2に設定すると、ワイプはサンプル1つおきに実行されます。短いサンプリング間隔(5分など)
の場合は、生物付着が強くないため、すべてのサンプリング間隔の前にセンサーをワイプする必要はありません。
この場合は、ワイプ間隔を4に設定して、サンプル採取4回ごと(約20分おき)にワイプするようにします。この処
置は、バッテリーの節約につながります。
[ワイピング間隔(Samples Per Wipe)]を0に設定すると、セントラルワイパーは動作しません。
サンプリング速度
センサーはEXOゾンデ本体にリアルタイムでデータを出力し、このデータ転送速度は、センサーや処理条件によ
り変化しますが、一般にセンサーはゾンデに対し、1秒間に2回(2 Hz)データを転送することを前提にされていま
す。鉛直プロファイルなどの高速自動サンプリングでは、1秒間に4回(4 Hz)データをロギングするようにゾンデを
運用できます。サンプリング間隔は設定することができ、センサーとゾンデ間のリアルタイムの転送は、適切な出
力速度に自動調整されます。センサー自体の出力速度を手動で管理することはできません。
サンプリング速度は使用方法によって大幅に変化し、メモリ使用量とバッテリー消費量に重大な影響を与えます。
全てのセンサーをインストールしたEXO2ゾンデでは、30分間隔のサンプリングなら90日以上のロギングが期待
できますが、同じゾンデを4 Hz(1秒間に4回)に設定すると、バッテリーは1日しか持ちません。こうしたバッテリー
寿命の評価は、ロギング設定画面で見ることができ、サンプリング間隔の設定時に考慮する必要があります。
バーストサンプリング
バーストサンプリングを使用すると、それぞれのロギング間隔でデータセットを収集することができます。バースト
サンプリングをアクティブにするには、[テンプレートの編集(Template Edit)]メニューの[ロギングモード
(Logging Mode)]領域で[バースト(Burst)]をクリックします。次に1~300秒の間で継続時間を選択します。デ
ータは、指定時間中に2 Hzの速度で収集されます。このデータセットにより、高度なデータ分析や後処理が実行
できます。ただし、この速度でログファイル内のデータが増加していくと、データロガーの内蔵メモリが早く満杯に
なる可能性があることに注意してください。
条件ロギング
条件ロギング(またはイベントロギング)では、ロギング間隔の分解能アップをトリガする1台または2台のセンサ
ーを選択できます。所定のセンサーがあらかじめ決定したしきい値より上または下になると、分解能を高めるよう
に設定することができます。条件ロギング機能をアクティブにするには、[条件ロギング(Adaptive Logging)]横
のボックスをクリックします。ロギング間隔と持続時間のフィールドに値を入力し、ドロップダウンリストから[パラ
メータ1(Parameter 1)]のトリガセンサーを選択して、[モード(Mode)]を[Above]、[Below]、または[Off]に設
定し、しきい値(Threshold)を設定します。必要に応じてこの手順を[パレメータ2(Parameter 2)]でも繰り返しま
す。
KORソフトウェア~[サイト]メニュー
サイトを管理するオプションメニューで、ゾンデのログファイルに関連するサイトの詳細の作成に役立ちます。
KORの初回バージョンではまだ実装されていません。
KORは、追加開発と将来の改善を前提としたソフトウェアプラットフォームで、ソフトウェアと機能は変更されること
があります。
KORソフトウェア~[データ]メニュー
[データ]メニューは、ゾンデまたはハンディディスプレイからのファイル転送、およびローカルコンピュータ上のデ
ータファイル管理に使用します。転送機能は、ゾンデの接続時にのみ動作します。
Transfer(転送)
[転送(Transfer)]サブメニューボタンをクリックすると、接続したEXOのスキ
ャンが開始し、ゾンデ上のすべてのファイルがリスト表示されます。
・ファイルのアップロード/コピー:アップロードするファイルを選択するには、
リスト内のファイル名をクリックするか、[Select All]ボタンをクリックするか、
またはCtrlキーを押しながら複数のファイルをクリックします。選択済みファ
イルは青色で強調表示されます。ファイルを選択した後、[選択(Selected)]
ボタンを使用してファイルをPCにコピーします。[最新(Latest)]ボタンをクリ
ックすると、最新のファイルがコピーされます。アップロードされたファイルは、
バイナリ形式でProgram Files¥KOR-EXO¥Data Filesフォルダに保存されま
す。詳細については、セクション4.10「データファイルとファイルの場所」を参
照してください。
・ファイルの削除:ファイルをPCにコピーした後、選択したファイルを削除でき
ます。削除するファイルを選択し、[Delete Selected]ボタンを使用すると、
ゾンデからそれらのファイルが完全に削除されます。
・クイックビュー:リスト内のファイルをクリックしてから[Quick View]ボタンを
クリックすると、ファイルの50の最新データポイントが表示されます。
記憶領域:下部のプログレスバーに、ゾンデのメモリの使用状況が表示されます。記憶領域が必要な場合を除
き、ゾンデのバイナリファイルのバックアップコピーを保存することをお勧めします。
表示/エクスポート(View/export)
このサブメニューを使用すると、ゾンデから転送されたバイナリファイルを表示し、バイナリデータをテキスト形式
でエクスポートすることができます。
・表示:保存したファイルを[Data Files]ポップアップメニューから選択して開きます。手動でファイルを開くには、
[Select File]ボタンをクリックします。KORでファイルが読み込まれると、矢印ボタンを使ってテキストにてデータ
表示したり、[Change View]ボタンを使ってグラフ表示に切り替えることができます。
・エクスポート:[Export Data]ボタンをクリックすると、Excel形式や区切りテキストにファイルをエクスポートでき
ます。Excel形式では、データを記載したExcelシートが自動的に開きます。開いている他のファイルを最初に保
存しないと、エクスポートは動作しません。
・設定(Settings)
このサブメニューでは、デフォルトのファイルの場所、エクスポート形式、およびデータ表示フォーマットを設定で
きます。
・キャリブレーションワークシートの表示(View calibration worksheets)
このサブメニューでは、Calibration Filesファイルから、キャリブレーションシートを表示することができます。
KORソフトウェア~[オプション]メニュー
[オプション]メニューでは、KORの多くの初期設定、設定、および更新にアクセスできます。
スマートQC:KORは接続されたそれぞれのゾンデとセンサーの品質チェックを実行し、全体的なネットワークQC
スコアを示します。
チェックマーク:OK。
X:警告、システムが仕様範囲を超えています。
?疑問符:QCスコアの決定に十分なデータがありません。
!感嘆符:注意。現在はOKですが、システムの一部が仕様範囲
を 超えそうになっています。
Sonde(ゾンデ):BluetoothのPIN番号、Bluetoothのアクティブ
化、ゾンデのID/名前、ゾンデの日付と時間、バッテリータイプ、
およびフォールトビットフィールド。
EXOハンディディスプレイのKORソフトウェアには、言語、日付と
時間、電源、GPS、音量、BluetoothのPIN番号、およびハンディ
ディスプレイの休止/スリープの初期設定を設定する[ハンドヘル
ト(Handheld9]サブメニューもあります。
User(ユーザー):言語設定、アイドルタイムアウト設定、およびタ
イムゾーンと時間形式を選択します。
Units(単位):各センサーの単位/パラメータを設定し、さらにワ
イパー位置、ゾンデケーブル、バッテリー読取値を調整します。
ゾンデとセンサーは固定形式でデータを記録しますが、KORは表
示単位を調整することができます。たとえば、温度センサーはゾ
ンデに対して摂氏温度を出力しますが、表示単位は華氏温度に
設定し、温度の読取値を変換することができます。[実行(Run)]
メニューで示されるデータは、設定された形式で表示されます。
Firmware(ファームウェア):接続デバイスのファームウェアをチ
ェックし更新します。KORは接続されたゾンデ、センサー、ハンデ
ィディスプレイを自動検索し、センサー名、シリアル番号、および
現在のファームウェアバージョンを読み込みます。ファームウェア
を更新するには、セクション6.4と6.7を参照してください。
Calibration(キャリブレーション):キャリブレーションを効率的に
行うために、ここで各センサーとパラメータのデフォルトキャリブ
レーション設定を行います。[Apply]ボタンをクリックすると、変更
は直ちに有効になります。
Sync with Handheld(ハンディディスプレイとの同期):ハンディ
ディスプレイからPCにファイルをアップロードします。セクション3.7を参照してください。
KORソフトウェア~[接続]メニュー
このメニューでは、ゾンデやデバイスへの接続、どのポートにどのプローブが装着されているかの特定、および
Bluetooth設定の更新ができます。
再スキャン(Rescan)
このサブメニューでは、ケーブル接続された機器への通信
の確立、Bluetooth接続の検出、または切断を行うことがで
きます。
ゾンデを接続するには、KORがデバイスをスキャンするのを
待ち、リストからデバイスを選択して[Connect]をクリックし
ます。
マップ(MAP)
このメニューでは、センサーに割り当てられたシリアル番号
とポートを確認できます。将来は機能の一部として、EXOネッ
トワークに接続された他のゾンデやセンサーもこのメニュー
で表示できるようになります。
設定(Setting)
このサブメニューでは、PIN番号や自動スキャンを含む
Bluetooth設定の管理ができます。
3.8
KORソフトウェア~[ヘルプ]メニュー
このメニューから、KORソフトウェアとEXO製品を使用するためのドキュメントリソースを参照できます。
3.9
ゾンデの保管
ゾンデの適切な保管は、適正な動作につながります。ゾンデの最適な動作を維持するには、以下の指示に従い
ます。このセクションでは、保管を「長期」と「短期」に識別します。長期は、長期的に動作しない期間の保管を指
します(越冬、監視シーズンの終了など)。短期は、ゾンデが定期間隔で使用される期間中の保管を指します(毎
日、毎週、隔週など)。
1 短期保管
一時的な保管では、センサーの湿気を維持することが必要ですが、水に入れて
はいけません。水につけて保管すると、センサーのドリフトが生じることがありま
す。水蒸気飽和した空気(100%湿度)の環境でセンサーを保管するのが理想で
す。
キャリブレーションカップの底に約0.5インチ(1 cm)の水(脱イオン水、蒸留水、
水道水、または環境水)を入れます。次に、センサーをカップに入れ、蒸発を防
ぐようにきつく蓋を閉めます。濡れたスポンジを使って、湿った環境を作り出すこ
ともできます。
未使用のセンサーポートは、必ずポートプラグで適切に保護します。ゾンデ自
体は乾燥した空気内で保管します。ケーブルコネクタを保護するには、ケーブ
ルをコネクタに取り付けたままにするか、またはコネクタガードを装着します。
2 長期保管
取り外したセンサーはすべて、センサー保管セクションの専用の指示に従って
保管します。オープンポートすべてに栓をして、上記のゾンデの短期保管の指
示に従ってゾンデを保管します。
長期にわたって動作しない場合は、ゾンデから必ず電池を取り外し、電池の液
漏れの可能性を防ぎます。
4.1
キャリブレーションの基本
EXOセンサー(温度センサーは除く)の高パフォーマンスを保証するには、定期的なキャリブレーションが必要で
す。キャリブレーション手順の基本ステップは同じですが、パラメータによってやや異なる部分もあります。キャリ
ブレーションは、温度を管理できる検査室で行います。
キャリブレーションのセットアップ
正確な結果を出すために、EXOキャリブレーションカップを水でよく
すすぎ、さらにキャリブレーションするセンサーの少量のキャリブレ
ーション標準で供洗します。その後、新しいキャリブレーション標準
液を入れます。センサーをフルペイロードで使用する場合はカップ
の最初のライン付近まで入れ、センサーのペイロードが小さい場合
は2番目のラインまで入れます。容量が変化するため、センサーは
必ず水中に入れてください。他の標準液で相互汚染を避けるよう
注意してください。
まず、清潔で乾燥したプローブをEXOゾンデに取り付けます。プロ
ーブにゾンデガードを装着してから、プローブを標準に浸し、EXOゾ
ンデのキャリブレーションカップを締めます。ゾンデガードはキャリ
ブレーションのみのために専用で1つ用意しておき、フィールド展開
には別のゾンデガードを使用することを推奨します。これにより、よ
り清潔で高精度のガードをキャリブレーション手順で使用すること
ができます。
KORソフトウェアにおける基本キャリブレーション
KORソフトウェアの[キャリブレーション]メニューに移動します。この
メニューの構成は、センサーに応じて変化します。キャリブレーショ
ンするセンサーをリストから選択し、キャリブレーションするセンサーのパラメータを選択します。センサーによっ
て、パラメータオプションが1つしかない場合と複数のオプションがある場合があります。
次のメニューで、センサーに応じて1、2、または3ポイントのキャリブレーションを選択し、使用する標準の値を入
力します。入力した値が正しく、その単位がメニュー上部の単位と一致していることを確認します(例:マイクロジ
ーメンスとミリジーメンスの比較)。標準液のタイプ、メーカー、ロット番号などのオプション情報も入力できます。
[Start Calibration]ボタンをクリックすると、標準液におけるプローブのキャリブレーションが開始します。最初に
レポートされるデータは不安定ですが、読取値は安定していきます。[Graph Data]ボタンをクリックして、グラフ
形式で前の計算値と後の計算値を比較し、値がエラーの許容値内にあることを確認します。読取値が安定した
ら、[Apply]をクリックしてこのキャリブレーションポイントを受け入れます。各キャリブレーションポイントでこのプ
ロセスを繰り返します。すべてのポイントがキャリブレーションされたら、[Complete]をクリックします。
キャリブレーションの要約が、QCスコア付きで表示されます。キャリブレーションワークシートの表示、エクスポー
ト、印刷などを実行します。キャリブレーションエラーが生じた場合は、キャリブレーション手順を繰り返します。

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