はじめに

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はじめに | Manualzz

はじめに

新車を購入されたとき ..................................................................................... 3

車両の保証 .......................................................................................................... 4

安全運転に関する表示 ..................................................................................... 5

車両に貼ってある警告ラベル........................................................................ 6

車両に貼ってあるラベルと位置 ................................................................... 7

車台番号(車両識別番号)................................................................................9

盗難防止のために............................................................................................10

安全・快適ドライブの6ポイント ..............................................................11

1

1 はじめに

本書の適用モデル

このたびは、ランドローバー車をお買い上げいただきまして誠にありがとうござい

ます。この取扱説明書は、ランドローバー ディスカバリーのガソリン車とディー

ゼル車の全最新モデルを対象にしています。ディスカバリーを初めて手に入れたと

き、まずこのセクション1をお読みください。特に「安全・快適ドライブの6ポイ

ント」は重要ですので、必ずしっかりお読みください。次に、各セクションごとに

各装置の使い方、計器類、ドライブテクニック、日常運転するうえでの注意事項な

どをご確認ください。

特にお知りになりたいことがあれば、まず目次と索引を見て、説明されているペー

ジを見つけてください。

この説明書の内容あるいはイラストの一部または全部をローバーグループ(ランド

ローバー部門)の書面による事前の許諾なく検索システムに記憶し、電子、機械、

複写、録画等いかなる形式でも使用することを禁じます。

仕様は販売条件によりモデル間で異なることがあります。製造者であるローバーグ

ループ(ランドローバー部門)が必要とした場合、自ら決定する方法で事前の通告

なく仕様を変更することがあります。そのため、この説明書と実車が一致しない場

合がありますので、あらかじめご了承ください。

これは、ローバーグループが推進している「絶えず製品のクォリティー向上をめざ

す」というポリシーに沿ったものです。この説明書は、英国ローバーグループ(ラ

ンドローバー部門)のオーナーズ ハンドブックを翻訳したものです。なるべくオ

リジナルのレイアウト/表現を損なわないようにこころがけて作成したもので、説

明等に難解な点があると思いますが、あらかじめご了承ください。

2

はじめに 1

新車を購入されたとき

全てのオーナーとドライバーに最適な運転をしていただくように、次の小冊子が車

に添付されています。

1. 取扱説明書:いまお読みになっているこの取扱説明書には、ディスカバリーの

一般的な説明をはじめ、サービス上の注意事項、車両の保証、日常のメンテナ

ンスの方法等、大切なことが書かれています。

2. メンテナンス ノート:保証項目、必要な整備項目が示され、適切な期間ごとに

整備点検が実施された場合、ランドローバー特約販売店または指定サービス工

場が署名し、スタンプを押して実施内容を証明します。

ランドローバー特約販売店または指定サービス工場で実施される整備作業は現

行の作業基準に従っておりますが、そのつど変更されることがあります。

3. セールス&サービス ネットワーク:全国のローバー車を取り扱っている特約販

売店および指定サービス工場が記載されています。旅先などでお困りの際は、

最寄りのランドローバー特約販売店および指定サービス工場にご相談ください。

4. オーディオ システム取扱説明書:オーディオの機能および操作方法を説明して

います。

新しくディスカバリーを購入された方へのお願い

● 取扱説明書を読みながら、新しい機能や車の最適な使い方を確認してください。

● ディスカバリーは地上高が高めであり、従って通常の乗用車より高い位置

に重心があります。これによって違ったハンドリングや特性がでます。

このような車両の運転経験のない方は特に注意をし、とりわけオフロード

を運転する場合や路面抵抗の低い場所での急なステアリング操作には十分

注意を払ってください。

● 車はランドローバー特約販売店または指定サービス工場で定期的に整備してく

ださい。

3

4

1 はじめに

車両の保証

ランドローバーは車両保証として、そのサービスに関する保証書を発行していま

す。保証書はメンテナンス ノートの中にあります。クレームを請求される場合、次

の注意事項に従ってください。

1. ディスカバリー車両本体またはその部品については、ランドローバー特約販売

店または指定サービス工場に請求してください。このとき、できるだけお買い

求めになった販売店で手続きされるようお願いします。

2. ランドローバー特約販売店または指定サービス工場は、車両本体または部品を

点検のうえ、保証の対象と認められた場合に無償で修理作業をいたします。当

社は修理作業を実施する前に、必要な場合、部品または材質を検査させていた

だきます。

3. クレームについては、その内容に関係なく、摩耗や破損の原因、保守を怠った

場合または不法な改造等について調べさせていただきます。あらかじめご了承

ください。

4. タイヤやステレオは別扱い保証ですのでご注意ください。当社が標準装備して

いるタイヤやステレオについては、各メーカーが対応します。詳しくはランド

ローバー特約販売店または指定サービス工場にお問い合わせください。

はじめに 1

安全に関する表示

「運転者や他の人が傷害を受ける可能性のあること」を回避方法と共に、下記の表

示で記載してあります。

これらは重要ですので、しっかりお読みください。

指示に従わないと、死亡または重要な傷害に至るもの

指示に従わないと、死亡または重要な傷害を受ける可能性があるもの

指示に従わないと、傷害を受ける可能性があるもの

● その他の表示

車に関することや、その他のアドバイスは下記の表示を使って記載しています。

車のために守っていただきたいこと

車が故障・破損するのを防ぐためのアドバイス、異常事態の処置方法を記載し

ています

知っておいていただきたいこと/知っておくと便利なこと

5

6

1 はじめに

● 運転はルールを守り、マナーよく。

シートベルトを装着しましょう。

法定速度を守りましょう。

• 子供やお年寄りをいたわりましょう。 • 駐車場は、ルールに従いましょう。

• 迷惑運転はやめましょう。 • 自然環境保護に気を配りましょう。

● 保証や点検整備に関することはメンテナンス ノートに記載しておりますので、ご使

用前に必ずお読みください。

● 取扱説明書はメンテナンス ノートと共に、いつも車に保管してください。

● 車をゆずられるときは、次に所有される方のためにこの取扱説明書およびメンテナ

ンス ノートを車につけておいてください。

● ご不明な点は、担当セールスマンにおたずねください。

車両に貼ってある警告ラベル

取扱説明書の該当箇所を読む前に、車の構成部品に触ったり調整して

はいけない場所を示しています。

イグニッション システムに高電圧が使われていることを示していま

す。イグニッション スイッチがON になっている間は、イグニッショ

ンの構成部品に一切触れないでください。

車両に貼ってあるラベルと位置

車両に貼ってあるラベル

車両には、特定の安全情報に注意していただ

くためのいろいろなラベルが貼ってあります。

特に重要なラベルを以下に示します。

はじめに 1

ラベルの位置 J337

1. 車両をジャッキ アップするとき

● ディファレンシャル ロックをかけてください。警告灯が点灯したらエンジ

ン スイッチを切ります。

● 駐車ブレーキを引きます。

● 車輪に輪止めをします。

2. エンジンが熱いとき、このプラグを外さないでください。

3. 不凍液を抜かないでください。

4. スチームで洗車した後、ワックスを塗り直してください。

5. 回転部には近寄らないでください。

6. エアコンの冷媒やオイルの情報が記載されています。

7. SRSエアバッグ

7

1 はじめに

トランスファ ギアボックスやオートマチック ギアボックスを使用するときは、セ

ンター コンソールに印刷してある説明を十分に理解しておいてください。

車高やサンルーフの有無に関する説明は、運転席のサンバイザーの裏に印刷してあ

ります。

SRSエアバッグ システムが装備された車両は、サンバイザーまたは車両の他の部

分に貼ってある警告情報やラベルをよく読み注意してください。

8

はじめに 1

車台番号(車両識別番号) 図 J335

ランドローバー特約販売店または指定サービス工場にお問い合わせをするときは、

この番号で問い合わせをします。車台番号および適切な車両の総重量は、ラジエー

ター グリル パネルの上のプレートにびょうで留めてあります。さらに、盗難防止

トにも刻印されています。

A. 登録型式

B. 車台番号(車両識別番号)

C. 最大積載重量(必要な場合)

D. 最大車両けん引重量(必要な場合)

E. 最大前軸重量(必要な場合)

F. 最大後軸重量(必要な場合)

● 安全のために、最大積載重量、最大車両けん引重量、および車軸重量を決

をお読みください。

9

1 はじめに

盗難防止のために

“プロ”の車泥棒を阻止することは不可能かもしれませんが、窃盗の大半はドライ

バーの不注意が原因で起こります。車両の盗難防止を真剣に考えることで未然に防

ぐこともできます。ほんの数分でも車から離れるときには、必ず以下の点に気をつ

けてください。

● 窓およびサンルーフは、完全に閉じる。

● 車から離れるときは、貴重品を見えない場所に隠すか持っていく。

● イグニッション キーは、必ず抜く。

● ホイールをわずかに回して、ステアリング ロックをかける。

● 全てのドアをロックする。

泥棒は“無防備な車”を狙います。泥棒のターゲットになりにくくするためには、

他にも注意することがあります。

● 家人や通行人からよく見える位置に駐車する。

● 夜間は明るい場所に駐車し、人気のない場所や薄暗い路地は避けて駐車する。

● 自宅にガレージがある場合は、必ず車庫に入れる。また、決して車内にキーを

置いたままにしない。

● 車内にスペアキーを置いたままにしない。

これらを怠れば泥棒にとっていいボーナスになります。用心を重ねて後悔しないよ

うにしてください。

10

Point 1 お出かけの前に 1

安全・快適ドライブの 6ポイント

点検をわすれずに。〈メンテナンスノート参照〉

● 安全・快適にお使いいただくために、点検要領に従って必ず点検しましょう。

● 普段と違う点に気付いたら、ランドローバー特約販売店で点検を受けてくださ

い。(音、におい、ブレーキ液の不足、地面に油のあとが残っているとき…)

● 走行中も車の状態に気を配り、いつもと違う音やにおい、運転感覚などを感じ

たら早めに点検しましょう。

シートベルトを正しく装着。〈50ページ参照〉

● 運転する人はもちろん、同乗する人にも装着させましょう。

● シートに深く腰かけ、背もたれは必要以上に倒さないでください。

11

1 Point 1 お出かけの前に

● 腰骨のできるだけ低い位置に装着してください。

● ベルトにねじれがないか確かめてください。

● ベルトが首、あご、顔などに当たらないようにしてください。

● 一本のベルトを二人以上で使用しないでください。

12

Point 1 お出かけの前に 1

燃料の入った容器やスプレー缶などはのせないで。

• 引火、爆発の恐れがあります。

運転のさまたげになるものには注意を。

● 運転者の足もとに、物を置かないでください。

● フロアマットが、ペダルに引っかからないように注意してください。

• ブレーキやアクセルのペダル操作が、確実にできない恐れがあります。

13

1 Point 1 お出かけの前に

● 手荷物はシートの高さを越えないようにしましょう。

後方視界をさまたげたり、

ります。

排気ガスには十分に気をつけて。

● 排気ガスには無色・無臭で有害な一酸化炭素が含まれているため、吸い込むと

一酸化炭素中毒の恐れがあります。

● 車庫や屋内などの換気の悪いところでは、エンジンをかけたままにしないでく

ださい。

車内に排気ガスが侵入し一酸化炭素中毒の恐れがあります。

● 排気管に穴や亀裂があったり、排気音の異常に気付いたらランドローバー特約

販売店で点検を受けてください。

排気管の腐食による穴や損傷による亀裂があると車内に排気ガスが侵入する

恐れがあります。

14

Point 2 お子様のために 1

ドア、ウィンドウ、サンルーフ、シートの操作は必ず大人が。

● 手、足、首等をはさまないよう、気をつけてください。

● パワーウィンドウのメインスイッチは、“OFF”にしておきましょう。

● 走行中、一時停止のときなど、窓から手や頭、物等を出さないよう、注意して

ください。

• 思わぬ障害物で事故の恐れがあります。

車から離れるときは、お子様も一緒に連れて。

● お子様だけを車内に残さないでください。

炎天下の車内は、高温になり死に至る恐れがあり危険です。

• お子様のいたずらにより車の発進、

あります。

お子様にもシートベルトを。〈53ページ参照〉

● お子様にもシートベルトを装着させるか、チャイルドシートなどをお使いくだ

さい。お子様を抱いていても、衝突したときなどに支えることができず危険で

す。

● お子様の首やあごにシートベルトがあたる場合や、腰骨にかからない場合は

チャイルドシートなどを使用してください。

シートベルトをそのまま使うと衝突のときに胸部などに強い圧迫を受ける恐れ

があります。

15

1 Point 3 状況に適した運転を

● 走行中ステアリングホイールの中に手を入れて、スイッチを操作しないでくだ

さい。

• ステアリング操作の妨げになり大変危険です。

● 走行中はエンジンを止めないでください。

ブレーキ倍力装置が作用しないため、ブレーキのききが悪くなります。

パワー ステアリングのパワー装置が働かなくなり、ステアリング操作が重

くなります。

● 走行中はキーをスイッチから外したり、「0」位置にしないでください。

ステアリングがロックされ、かじとり操作が出来ず大変危険です。

16

Point 3 状況に適した運転を 1

長い下り坂では * エンジンブレーキを。

● ブレーキペダルを踏み続けて走行するとブレーキが過熱して、ききが悪くなる

ことがあります。

● 長い下り坂では走行速度に合わせ、「2」を使って、エンジンブレーキを併用し

てください。エンジンブレーキを最大限にかける必要があるときには、「1」を

使用してください。

* エンジンブレーキとは、走行中アクセルペダルを戻したときにかかるブレー

キ力で、低速ギアほどよくききます。

17

1 Point 3 状況に適した運転を

雨天時の走行には注意を。

● 雨天時やぬれた道路では、路面が滑りやすくなっておりタイヤのグリップ力が

低下するため、通常より注意深い運転が必要です。

急加速、急ブレーキや急なステアリング操作を避け、スピードを落として安

全に心がけてください。

● わだちなどの水のたまりやすい場所では、*ハイドロプレーニング現象を起こ

しやすくなります。

走行しようとしたときに、タイヤと路面の間に水の膜ができ、タイヤが浮い

た状態になることをいいます。このような状態になると、ステアリング操作

やブレーキがきかなくなり、非常に危険です。

18

Point 3 状況に適した運転を 1

水たまりに入った後はブレーキのきき具合を確認。

● 水たまり走行後や洗車後は、ブレーキペダルを軽く踏んできき具合を確認して

ください。

ぬれたブレーキはききが悪かったり、

リングをとられることがあります。

● ブレーキのききが悪いときは、前後の車に十分注意しながら低速で走行し、ブ

レーキのききが回復するまで、繰り返しブレーキペダルを踏んでください。

横風の強い日は。

● 横風を受け、車が横に流されるようなときは、ステアリングをしっかり握り、ス

ピードを除々に下げて進路を立て直してください。

トンネルの出口、橋、土手の上、山を削った切り通し、大型トラックを追い

越したり、追い越されたりするときなどには、特に横風が発生しやすいので

十分注意してください。

19

1 Point 3 状況に適した運転を

霧が出たときは。

● 霧が出たときは、視界が悪くなりますので、前照灯を早めに点灯します。前照

灯は必ず下向きにし、中央線、ガードレールや前の車の尾灯などをめやすにし

て、速度を落として運転してください。

走行中異常があったら。

● 警告灯が点灯したら、直ちに安全な場所に停車し処置をしてください。

〈63ページ参照〉

点灯したまま走行を続けると、思わぬ事故のもとになったり、エンジンなど

を損傷する恐れがあります。

20

Point 3 状況に適した運転を 1

● 走行中にタイヤがパンクやバースト(破裂)してもあわてずに、ステアリング

をしっかり握り、徐々にブレーキをかけてスピードを落とし、安全な場所に停

車してください。

急ブレーキや急なステアリング操作は車のコントロールを失うことがあり危

険です。

● 床下に強い衝撃を受けたときは、直ちに車を止めて、ブレーキ液や燃料の漏れ、

各部に損傷がないかを確認してください。

ブレーキ液や燃料の漏れ、

ます。

車両故障時における安全確保

● 可能な限り道路の安全と交通事情に合わせて、車両を路側等に車の流れから外

してください。

高速道路で故障が発生した場合、路側帯に止めてください。

● 非常点滅表示灯を点灯させてください。

● 可能ならば停止表示板または発煙筒を故障車があることを他の車両に知らせる

に十分な距離に置いてください。

● 他の車両がお客様の車両に衝突されても安全な距離に同乗者を避難させてく

ださい。その際、路片に最も近いドアから、降車するようにしてください。

21

1 Point 4 オートマチック車の扱いには

オートマチック車は、その特性や操作上の注意をよく理解することが大切です。

「ギアボックスとトランスミッション 」の項もあわせてお読みください。〈117 ∼

126ページ参照〉

オートマチック車の特性を正しく理解。

クリープ現象とは

● エンジンがかかっているとき、シフトレバーが P、N 以外に入っていると、動

力がつながった状態になり、アクセルペダルを踏まなくても車がゆっくりと動

き出します。これをクリープ現象といいます。

キックダウンとは

● D で走行中にアクセルペダルを一杯に踏み込むと、自動的に低速ギアに切り換

わり、エンジンの回転数が上がって、力強い加速を得ることができます。これ

をキックダウンといいます。

ブレーキは右足で。

● ブレーキペダルは右足で踏む習慣をつけましょう。

• 不慣れな左足では、適切なブレーキ操作ができません。

エンジンをかける前に。

● ペダルの踏みまちがいのないよう、右足でペダルの位置を確認しておきましょ

う。

22

Point 4 オートマチック車の扱いには 1

エンジンをかけるとき。

● 安全のため、シフトレバーは駆動輪が固定される Pでエンジンをかけましょう。

スタートするとき。

● 思いちがいを防ぐため、シフトレバーの位置を目で確認しましょう。

● 発進時のシフトレバーの操作は、右足でブレーキペダルをしっかり踏み、車が

動かないようにして行いましょう。

● アクセルペダルを踏んだまま、シフトレバーを操作しないでください。

急発進して思わぬ事故のもとになります。

CHECK!

● エンジン始動直後は、自動的にエンジンの回転が上がり、クリープ現象が強く

なりますので、ブレーキペダルはしっかり踏んでいてください。

エアコン作動時も同じです。

23

1 Point 4 オートマチック車の扱いには

走行しているとき。

● 走行中は、シフトレバーを N にしないでください。

エンジンブレーキが全くきかず、思わぬ事故のもとになります。

● 上り坂で、速度を保とうとしてアクセルペダルを踏み込んだとき、キックダウ

ンにより、急にエンジン回転が上がり、思ったより速度が出てしまうことがあ

ります。

アクセルペダルは、慎重に操作してください。

また、すべりやすい路面やカーブでは、急激なアクセルペダル操作は避けて下

さい。

● 下り坂では、エンジンブレーキも使いましょう。

フットブレーキを使いすぎると、ブレーキが過熱して、ブレーキのききが悪

くなる恐れがあります。

停車しているとき。

● 車が動かないようにブレーキペダルをしっかりと踏み、必要に応じて駐車ブ

レーキをかけましょう。

● 停車中の空ぶかしは、やめましょう。

万一、シフトレバーがP、N以外のとき、思わぬ急発進のもとになります。

24

Point 4 オートマチック車の扱いには 1

駐車するとき。

● 駐車するときは、シフトレバーを P に入れ、エンジンを止めましょう。

万一、シフトレバーをP、N以外に入れていると、クリープ現象で車が動き

出したり、乗り込むときに、誤ってアクセルペダルを踏み込んで急発進した

りする恐れがあります。

ほかに気をつけたいこと。

● 後退した後は、すぐ R から N にもどす習慣をつけましょう。

ちょっと後退したときなど、R に入れたことを忘れてしまうことがありま

す。

● 前進から後退、後退から前進するときは車を完全に止め、ブレーキペダルを踏

んだままシフトレバーを操作してください。

車が完全に止まらないうちにレバーを操作すると、

の恐れがあります。

● 車が完全に止まらないうちに、 P に入れないでください。

急停止して危険であるばかりでなく、

ます。

25

1 Point 5 駐車や停車はしっかりと確実に

可燃物には注意を。

● 枯草や紙、油、木材など燃えやすいものがあるところには、駐停車しないでく

ださい。

排気管や排気ガスの熱により、着火する恐れがあります。

植込みなどにも注意して。

● 植込みなどの近くに駐停車するときには、排気ガスがあたらないように、車の

向きを決めましょう。

26

Point 5 駐車や停車はしっかりと確実に 1

仮眠するときはエンジンを止める。

● エンジンを必ず止めてください。

無意識にシフトレバーを動かしたり、アクセルペダルを踏み込んだりして、

思わぬ事故を起こす恐れがあります。

また、無意識にアクセルペダルを踏み続けたりした場合、オーバーヒートな

る恐れがあります。

中毒の恐れもあります。

LOCK

車から離れるときには施錠を。

● 必ず駐車ブレーキをかけ、エンジンを止め、ドアを施錠してください。

● 車内の見えるところに、貴重品などを置かないようにしましょう。

● お子様も連れていきましょう。

27

1 Point 5 駐車や停車はしっかりと確実に

車の移動はエンジンをかけて。

● 車を移動するときは、必ずエンジンをかけてください。

下り坂を利用した移動等は、思わぬ事故を招くことがあります。

坂道での駐車は。

● 駐車ブレーキをかけ、シフトレバーを P に入れてください。

さらに、タイヤに輪止めをすると効果があります。長時間駐車する場合は、必

ず輪止めをするようにしてください。

28

Point 6 こういうことにも気をつけて 1

タバコの吸いがらは火を消して。

● タバコ、マッチなどは、確実に火を消してから灰皿に捨て、灰皿は必ず閉めて

ください。

● 灰皿の中に吸いがらをため過ぎたり、燃えやすいものを入れたりしないでくだ

さい。

アクセサリーの取り付けには注意を。

● ガラス面にアクセサリーなどを取り付けないでください。

運転をさまたげたり、吸盤がレンズのはたらきをして火災を起こしたり、思

わぬ事故のもとになります。

29

1 Point 6 こういうことにも気をつけて

車内にライターや炭酸飲料缶などを放置しないで。

• 炎天下での駐車などで車内温度が上昇すると、

発火したり、缶などは破裂したりする恐れがあります。

ラジエーターキャップに気をつけて。

● ラジエーターキャップが熱いときは、外さないでください。

• 蒸気や熱湯が吹き出し危険です。

ステアリングホイールを一杯に回した状態をつづけない。

● ステアリングを一杯に回した状態から、さらに回そうとする力をかけつづけな

いでください。

パワーステアリングポンプがオイル潤滑不良を起こし、

ます。

30

Point 6 こういうことにも気をつけて 1

改造はしない。

● ローバー純正部品以外の、車の性能や機能に適さない部品を、使用しないでく

ださい。

適正な性能や機能を発揮しなかったり、

とがあります。

• ローバーが運輸省に届け出をした部品以外のものを装着すると、

ことがあります。

● ホイールは、ローバー専用品をご使用ください。

専用品以外のホイールを使うと、

とがあります。

ランドローバー特約販売店にご相談ください。

● 無線装置や自動車電話などの取り付けの際には、必ずランドローバー特約販売

店にご相談ください。

装置や取り付け方法が適切でない場合は、

ことがあります。

31

1 Point 6 こういうことにも気をつけて

● SRS エアバッグ システム装着車は、ステアリングを交換したり、パッドにス

テッカー類を貼ったりしないでください。

計器パネル上面には、ステッカー類を貼ったり、アクセサリーや芳香剤など物

を置かないでください。

また、前面ガラスにアクセサリーなどを取り付けたり、ルームミラーにワイド

ミラーを取り付けたりしないでください。

• SRSエアバッグが正常に機能しなくなります。

作動時にこれらの物が飛ぶことがあり危険です。

次の場合は、必ずランドローバー特約販売店にご相談ください。

①ステアリングまわりの修理

②センターコンソール付近の修理

③カーステレオ等用品の修理

④フェイシア周辺の板金塗装および修理

⑤計器パネルまわりの修理

芳香剤

ステッカー

32

ステッカー

Point 6 こういうことにも気をつけて 1

発進するときは、まわりの状況に十分注意して。

車のまわりには運転席から見えないところ(死角)があります。発進するときは子

どもや障害物など車のまわりの状況に十分注意してください。

● 駐車後に発進するときは、車の安全確認を十分に行ってください。

● 後退するときに十分な視界が得られない場合は、車から降りて後方を確認して

ください。

バックミラーでは確認しきれない死角(車の直後など)があります。

33

1 Point 6 こういうことにも気をつけて

● 信号待ち等の停車後に発進するときは、常にまわりの状況に目を配り、安全確

認を十分に行ってください。

34

装置と計器類の使い方

装置と計器類 ....................................................................................................37

ロック.................................................................................................................38

シート.................................................................................................................42

シートベルト ....................................................................................................50

SRSエアバッグ システム ............................................................................55

ステアリング コラム ......................................................................................60

電動ドアミラー................................................................................................61

計器類 ...............................................................................................................62

警告灯.................................................................................................................64

ランプと表示灯................................................................................................69

ワイパーとウォッシャー ...............................................................................71

スイッチ ............................................................................................................74

パワー ウィンドウ ..........................................................................................78

サンルーフ ........................................................................................................80

暖房と換気 ........................................................................................................83

エアコン ............................................................................................................88

室内装備 ............................................................................................................90

リア ステップ...................................................................................................96

荷室カバー ........................................................................................................97

35

セクション2では、ディスカバリーの装置と計器類について説明します。

安全性のために、必ずこのセクションをよく読み、全ての装置を完全に理解してか

ら運転してください。

36

装置と計器類 2

1. コイン トレイ

2. ヒーター/エアコンのコントロール

3. ラジオ/カセット プレーヤー

4. 計器パネルの照度調整

5. 左側スイッチ パネル

6. ステアリングの高さ調整

7. 計器類と警告灯

8. クルーズ コントロール スイッチ

9. 右側スイッチ パネル

10.グローブ ボックス

11.灰皿

12.カップ ホルダー

13.トランスファ ギア レバー

14.メイン シフト レバー

15.パワー ウィンドウ スイッチ

16.前席シート ヒーター スイッチ

(装着車のみ)

17.駐車ブレーキ

18.シガー ライター

19.前面ガラス デフロスター スイッチ

(装着車のみ)

20.フロント フォグランプ スイッチ

(装着車のみ)

21.クルーズ コ ン ト ロ ー ル メイン

スイッチ

22.時計

23.非常点滅表示灯スイッチ

24.電動ミラー調整スイッチ

● 装置の正確な位置と仕様は、販売国およびモデル間で異なることがありま

す。

37

2 ロック

キーレス エントリー 図 J455A

キーを使用する代わりに、ハンドセットでドアロックを操作することができます。

警報装置の作動中にハンドセットを両方とも紛失または故障した場合は、

新しい電子制御装置と交換する必要があります。

ハンドセットの使用方法

施錠する場合は、車のそばに立ち、右側のボタンを押します。集中ドア ロック シ

ステムが作動します。解錠する場合は、左側のボタンを押してください。

● ハンドセットは、コード化されたメッセージを送ります。メッセージはボ

タンを押すたびに変わり、ハンドセットを車から電波の届く範囲外で操作

すると、一連のコード化されたメッセージの送り順が受け側と合わなくな

ります。そのときは、車のそばに近づき、電波の届く範囲内でボタンを3

回押し、ハンドセットの同調を回復させます。

38

ロック 2

ハンドセット

ハンドセットの電池

使用状況にもよりますが、ハンドセットの電池の寿命は約3年です。電池の交換が

必要になると、以下の症状が現れます。

● ハンドセットを操作しても、一回おきにしか作動しない。

電池を交換する場合は、必ずパナソニックCR2032を使用し(ランドローバー特約

販売店にてお求めになれます)、以下の交換手順に従ってください。

1) 硬貨または小型ドライバーを使い、ハンドセットのキーリング部から注意深く

こじあけてください。ケースの間のシールを傷つけたり、ハンドセットの中に

ほこりや湿気が入らないようにしてください。

2) クリップの接触面や電気回路に触れないように注意しながら、クリップから電

池をずらして外してください。

ドセットに残った電気を放出します。)

4) 極性が正しいことを確認して(プラス(+)側が上)、新しい電池を取り付けてくだ

さい。指紋はバッテリーの寿命を縮めます。電池の平らな面にはできるだけ触

れないようにし、指紋が付いてしまった場合は取り付け前にきれいに拭き取っ

てください。

5) 2つに分割したハンドセットを組み立ててください。

39

2 ロック

6) キーを使って車を解錠し、ハンドセットのロック ボタンを最低4回押してくだ

さい。

これで、ハンドセットは使えるようになりました。

● ハンドセットの電気回路は繊細なものですので、衝撃や水による損傷、高

温や湿気、直射日光、溶液、ワックス、研磨剤の影響などを受けないよう

に保護してください。

始動しない。

ハンドセットの不具合

ハンドセットのアンロック ボタンを押して

ください。これでも始動しない場合は、ラン

ド ローバー特約販売店に連絡してください。

ドアを解錠し、走行すると非常

点滅表示灯が点滅し始める。

電波の届く範囲内で操作して

も、ハンドセットの作動がおか

しい。

イナーシャ スイッチが作動しました。車を

止め、いったんイグニッション スイッチを

オフにしてから、再度オンにしてください。

集中ドア ロックは5分間作動しません。こ

れでも故障が続くようであれば、ランド

ローバー特約販売店に連絡してください。

ハンドセットが同調していない恐れがありま

す。電波の届く範囲内でハンドセットのロッ

ク ボタンを最低4回押してください。

キーとハンドセットの番号

お客様にはまったく同じリモート コントロール ハンドセットとキーを2つずつお

渡ししてあります。これらのハンドセットとキーにより、リアゲートと給油フラッ

プを含むすべてのドアの施錠ができます。

キー番号は、キーリングに留めてあるタグに打刻してあります。

40

● キーまたはハンドセットを紛失した場合や追加したい場合は、ランドロー

バー特約販売店にご相談ください。

ロック 2

チャイルド プルーフ ロック 図 J464、図 J463

チャイルド プルーフ ロックは、後部ドア/リアゲートが車の中から開くのを防止

するために装備してあります。ロックレバーを「ON」にすると、ドアは外部から

しか開きません。お子様を乗せるときには、チャイルド プルーフを作動させたほ

うが良いでしょう。

ドアロック カットオフ スイッチ

慣性スイッチです。事故または衝突の際に外部よりドアを開くことができるよう、

ドアロックを解除するためのスイッチです。イグニッション スイッチが「II」のと

きだけ作動し、イナーシャ スイッチ(慣性スイッチ)が働くとドアロックは解除

されます。イナーシャ スイッチが作動すると、(販売地域によっては)非常点滅表示

灯が点滅します。この場合、非常点滅表示灯は最低30秒間点滅するかまたはイグ

ニッション スイッチをオンにしてオフにすることによりシステムのリセットを行

うまで集中ドア ロックは作動しません。

41

2 シート

手動式前席シートの調整(装着車のみ)

● 前後の移動(図J423A)

バーを持ち上げてシートを前後に移動します。運転する前に座席が定位置でロック

されていることをご確認ください。

● ランバー サポート(図J591A-1)

アジャスターを回転させて背もたれのランバー サポートの増減の調整をしてくだ

さい。

● 背もたれの移動(図J591A-2)

アジャスターを回して背もたれを適当な角度に合わせます。

42

シート 2

電動式前席シートの調整(装着車のみ)

シートの調整はイグニッション スイッチが「I」または「II」の位置にあるか、イ

グニッション スイッチが「0」の位置でフロント ドアが開いている状態の場合の

み可能です。

下記の機能が使用できます。

シートの前後 図 J649

シートを好みの位置にするためにスイッチの前部または後部を押し続けてくださ

い。

● 走行中は、シートを調整しないでください。また、助手席の乗客がシート

を深く倒したままで走行しないようにしてください。

● 背もたれと背中の間にクッションなどを入れないでください。

正しい運転姿勢がとれないばかりか、シートベルトなどの効果が十分に発

揮されない恐れがあります。

43

2 シート

シート クッション角度 図 J650

シート クッションを好みの位置にするためにスイッチをひねってシート クッショ

ンの角度を変えてください。

44

シート 2

シート クッションの高さ 図 J651

クッションを上下させるためにスイッチを上または下に押してください。

背もたれの調整 図 J652

好みの背もたれの角度になるまでスイッチを前後にひねってください。

ランバー サポートの調整 図 J653

アジャスターを回転させて背もたれのランバー サポートを増減させてください。

45

2 シート

ヘッドレストの調整 図 J654

ヘッドレストは、安全のための装置です。首ではなく後頭部を支える高さに調整し

ます。

● ヘッドレストを外した状態で走行しないでください。また、固定できる高

さを越えて使わないでください。

衝突のとき等に重大な損傷を受ける恐れがあります。

走行前に必ず正しい位置に調整してください。

● シートを完全に後ろに倒すためにヘッドレストを取り外したときは、必ず

正しい方向に再度(頭部に対して前傾)取付けてください。

前席シート ヒーター(装着車のみ)

イグニッション スイッチを「II」位置にして、スイッチの1つ(図示1)を押して、運

転席または助手席シートのヒーターを作動させてください(スイッチの表示灯が点

灯します)。もう一度スイッチを押すと、シート ヒーターはオフになります。

シート ヒーターは温度によって制御され、断続的に作動して26℃∼36℃までの

あらかじめ設定した温度を維持します。

46

シート 2

● シート ヒーターは、バッテリーの消耗を激しくします。従って、シート

ヒーターを使うのは、エンジン回転中に限ってください。

後席シート

の積載 」の項を参照)。

後席シートの折りたたみ方

後席シートを折りたたむ前に、シートベルト バックルを背もたれとクッションの

接合部の間を通して荷室側に抜き取ってください。

1. リリース ボタンを押してください。(図J427)

● 走行中に、シートを動かさないでください。

47

2 シート

2. 背もたれを前に倒します。(図J428)

3. シートを持ち上げて前に折りたたみます。背もたれを正常の位置に戻したとき

には、必ず運転前に背もたれが確かに定位置にロックされたかご確認ください。

(図J429)

48

● シートを起こしたら、運転する前にラッチがしっかりかみ合っていること

を目と実際に触って確認してください。

シート 2

折りたたみ式サイドシート(装着車のみ)図 J431

荷室カバーを巻き取って、取り外し、シート スタンドを引き、シートを押し下げ

ます。

49

2 シートベルト

シートベルトの安全な装着方法

お客様の車の各シートベルトは大人の方が一人で使用することを前提としてい

ます。シートベルトは人命を救う安全装備です。シートベルトを装着しないで

衝突事故が発生すると、搭乗者が車内またはときには車外に投げ出され、その

人自身あるいは他の搭乗者にけがを負わせることになります。

常にすべての乗員がシートベルトを正しく装着するようにしてください。

50

ベルトをいかなる時も体にしっかりと密着させるようにしてください。

● 腰部のベルトは、必ず腰骨にかけ(腹部は絶対に止めてください)、肩掛け

ベルトは首にかからないように気を付けながら肩から胸に斜めにかけるよ

うにしてください。

● 1つのシートベルトを2人で使用したり、シートベルトの円滑な動きを妨げ

たり、シートベルトをねじったまま使用しないでください。

● ペン、キー、メガネなどの固いものや壊れやすいものを身に付けたままで

シートベルトを装着しないでください。

● 前席の同乗者が、背もたれを倒して横になったままの状態で走行しないよ

うにしてください。背もたれを直立(垂直)状態から25度倒すと、シート

ベルトの効果が最大限発揮されます。

● 乳幼児を膝に乗せないようにしてください。衝突時の衝撃は体重の30倍

に達するため、お子様を支え続けることは不可能です。安全のために、乳

幼児は後席シートに座らせ、シートベルトを装着させるか、チャイルド

シートなどをお使いください。

● シートベルト バックルには異物(特にお菓子や飲み物のかす)が入らない

ようにしてください。それらはバックルの作動を不完全にする可能性があ

ります。

● 車がひどい衝撃を受けた後やベルト表面にほつれが出てきた場合は、必ず

シートベルトを交換してください。

● 妊娠中や疾患のある方は最も安全なシートベルト装着法について医師の助

言を求めてください。

● 大きな荷物をシートに載せて運ぶときは、シートベルトを使用して固定し

てください。万一の事故の場合には、その荷物が車内に飛散し、けがを負

う恐れがあります。

シートベルト 2

上部固定部分の調整(前席)(図 J433)

シートベルトの上部固定部分は、ドライバーに合わせて快適で安全な位置に調整す

ることができます。ボタンを引いて上下に動かして調整します。安全のため、常に

ベルトが肩に正しくかかるように(首と腕の付け根のほぼ中心)してください。走

行前に、固定部分がロック位置に入る音(カチッ)を確認してください。

慣性リールベルトの固定(図 J434)

肩と胸の上にベルトを掛け、金属プレートを最も近いバックルに挿入してくださ

トは体の骨格(腰骨、胸、肩)に当たるように設計してあり、座席が通常の真っす

ぐな位置にあれば安全です。前席の方は、決して走行中に座席を前方に傾けたまま

にしないでください。

51

2 シートベルト

2点式シートベルトの調整(後席)図 J435

後席の中央と折りたたみ式サイドシートには、2点式シートベルトが装備してあり

ます。調整するときは、ベルトに沿ってスライダーを引き、適度に締まるまでバッ

クルの中にベルトを送ります。

サイド シートのベルトの折りたたみ方

図 J430

シートベルトを折りたたみ、背もたれを後

ろのポケットに押し込み、シートベルト

バックルをクリップに押し込みます。

52

シートベルト 2

チャイルド シート

車のシートベルトは、大人や比較的大きな子供用に設計

されています。安全性を考え、幼児や小さなお子様を乗

せる場合は、年齢や体形に合ったチャイルド シートを使

用することが大切です。ランドローバー車での使用が認

定されているチャイルドシートは、最寄りのランドロー

バー特約販売店にてお買い求めになれます。

ランドローバー車で使用を認められたチャイルド シート

については、ランドローバー特約販売店または指定サービス工場にお問い合わせく

ださい。ご使用に際しては、シートメーカーの取扱説明書に従ってください。

● 助手席側に「チャイルド シート」を後ろ向きに取り付けて走行することは

絶対におやめください。万一の衝突の際、エアバッグが膨らむためチャイ

な負傷の危険性があります。

“前向き”でも受傷の危険性がありますので、チャイルド シートは必ず後席に取り

付けてください。

車のフェイシア パネルに貼ってある上記のシンボルは、助手席にSRSエアバッグ

が装着されているため、助手席で後ろ向きのタイプのチャイルド シートをお使い

にならないようにという警告です。このタイプのチャイルド シートは、エアバッ

グが膨張した場合に大変危険で、お子様にけがを負わせる恐れがあります。

お子様を助手席に乗せる必要がある場合は、シートを後ろにいっぱいまで下げ、必

ず、前向きタイプの認定チャイルド シートを使用してください。後ろ向きタイプ

のチャイルド シートは使用しないでください。

● 後ろ向きタイプのチャイルド シートを助手席に取り付けないでください。

● シートベルトを装着せずに、お子様を車内で遊ばせることは絶対にしない

でください。

53

2 シートベルト

シートベルトのお手入れ

定期的にベルトの摩耗状態を調べてください。特に、固定ポイントとアジャスター

に注意してください。衝突を受けたり、著しく摩耗したシートベルトは交換してく

ださい。また、ベルトを漂泊したり染めたりしないでください。洗う場合は温水か

非石油系洗剤だけを使用し、自然乾燥で完全に乾燥してから巻き取ってください。

シートベルトの点検のための 3つのテスト

1. シートベルトを固定して、バックルの近くのベルトを素早く上に引いてくださ

い。バックルはしっかりロックされたままでなければなりません。

2. シートベルトを外して、ベルトを一杯に引いてください。スムーズに引き出せ

ることを点検してください。

3. ベルトを半分引き出して差込みプレートを持ち、素早く前方に引いてください。

安全構造によって自動的にロックされ、それ以上引き出せないようでなければ

なりません。

シートベルトがこれらのテストに不合格となった場合には、直ちにお近くのランド

ローバー特約販売店に連絡してください。

● ベルトの布地に損傷がある場合、または事故などにより車が激しい衝撃を

受けた後は、必ずシートベルトを交換してください。

54

SRS エアバッグ システム 2

SRSエアバッグ システム 図 J454

SRS エアバッグ システムは、前方からの衝撃に対して

ドライバーと助手席同乗者の安全性を向上させるための

補助保護システムです。

● エアバッグは、前方からの衝撃に対してのみ、安全性を向上させる補助装

置であり、シートベルトに代わるものではありません。あらゆる事故に際

し、最大限の安全性を得るためにシートベルトは必ず装着してください。

55

2 SRS エアバッグ システム

SRSエアバッグ システムの仕組み 図 J462A

り、運転席と助手席の乗員を保護します。前方から衝撃を受けて衝突した場合、エ

ンジン コントロール ユニットが衝撃による減速を監視し、SRSエアバッグ シス

テムを作動すべきかどうかの判断を行います。

衝撃が大きい場合は、各エアバッグを作動させます。エアバッグは瞬間的に膨張

し、その際大きな音がでます。同時に、煙や粉が舞うことがありますが、これはい

ずれも人体に無害なものでエアバッグの異常ではありません。エアバッグは、膨張

した後すぐに空気が抜けるようになっているので、ドライバーの視認性に影響する

心配はありません。

● 膨張の後はSRSエアバッグの部品は熱くなっているものがあります。

冷えるまで触らないでください。

● エアバッグは、急ブレーキ、小さな衝突によって膨らむことはありません。

56

SRS エアバッグ システム 2

SRSエアバッグ システムを装備していても、以下のような理由によって

シートベルトは必ず装着してください。

● エアバッグは、前方からの強い衝撃を受けたときにだけ膨らみます。側面

や後方からの衝撃や、横転事故、前方からの弱い衝撃などがあった場合の

保護は行いません。

● 膨脹と収縮は、瞬時に完了するため、玉突き衝突時に起こりやすい二次衝

撃に対する保護はできません。

エアバッグは、かなりの速度および衝撃力で膨らむものです。

● ステアリング ホイールのセンター パッドにアクセサリーを付けないでく

ださい。エアバッグの膨らみの妨げになります。また、エアバッグが膨ら

む際、アクセサリーがドライバーの顔の前に迫って、けがをする危険性が

あります。

安全のため、エアバッグの取り扱いは次の点に注意してください。

● エアバッグ モジュールのカバー(ステアリング ホイール センター パッド

またはフェイシア)に、エアバッグの膨張を妨げたり、膨張時に車内に散乱

し、けがの原因になりかねないようなアクセサリー部品を取り付けないで

ください。

● エアバッグの作動の妨げとならないように足や膝をモジュール カバーに近

づけないようにしてください。

● 安全のため、お子様はできるだけ後席シートに座らせるようにしてくださ

い。やむをえず、お子様を助手席に乗せる必要がある場合は、シートを後

ろにいっぱいまで下げ、必ず、前向きタイプの認定チャイルド シートを使

い。エアバッグが膨張した際に、シートに衝撃を加え、お子様に深刻なけ

がを負わせる可能性があります。

57

2 SRS エアバッグ システム

SRSエアバッグ システム警告灯

SRSエアバッグ システムの異常は、計器パネルの警告灯に表示されます。次

の状態になったときは、必ずランドローバー特約販売店または指定サービス工

場でシステムの点検を受けてください。

● イグニッション スイッチを「II」の位置に回しても警告灯が点灯しない。

● イグニッション スイッチを「II」の位置に回して、5秒たっても警告灯が

消えない。

● 走行中、警告灯が点灯する。

整備情報

SRSエアバッグ システムについては、ランドローバー特約販売店または指定サー

ビス工場で定期検査を受け、10年使用した後は一部の構成部品を交換する必要が

あります(メンテナンス ノートに記載の「エアバッグ モジュールの交換」の項を

参照)。安全性を確保するため、この作業は必ずランドローバー特約販売店または

指定サービス工場にご依頼ください。ランドローバー特約販売店では作業完了時に

メンテナンス ノートの該当ページに記録することになっています。

さらに、以下のような状態になった場合は、必ずランドローバー特約販売店にご相

談ください。

● エアバッグが膨張した。

● 車両前部が損傷したにもかかわらず、エアバッグが膨張しなかった。

● エアバッグ モジュール カバー(ステアリング ホイール パッドと助手席フェイ

シア パネル)に破損や亀裂(きれつ)が見られる。

● SRSエアバッグの部品は整備、修理、交換または改造をご自分でなさらな

いでください。エアバッグの部品およびその付近にあるハーネスに手を加

えると、システムの誤作動の原因となり、けがをする可能性があります。

58

SRS エアバッグ システム 2

● SRSエアバッグの構成部品は電気的、物理的な干渉に敏感で、これらを受

けると、簡単にシステムが損傷し、エアバッグが故障したり誤作動したり

する原因となります。

以下の作業は必ずランドローバー特約販売店にご依頼ください。

• 以下の部品を含むSRS エアバッグの構成部品またはその周辺の配線

(黄色のワイヤ ハーネス)の取り外し、修理。ステアリング ホイール、

ステアリング コラム、計器パネル、フェイシア パネルを含む。

自動車電話、2バンド ラジオ、カー オーディオなどの電装品の取り付

け。

• バンパーやシャシーを含む車の前面への改造、車両前部へのアクセサ

リー部品の装着。

● 車を売却される場合は、この車が SRSエアバッグ装着車であることを新

しい所有者に伝え、エアバッグ モジュールの交換の日付がメンテナンス

ノートに記載されていることを伝えてください。

● 膨らんでいないエアバッグを装着している車両を解体することは非常に危

険です。車両を解体する前に安全な方法でエアバッグを膨張させるために

必ずランドローバー特約販売店に相談してください。

59

2 ステアリング コラム

ステアリング ホイールの調整 図 J392

ご自身の運転位置に合わせてステアリング ホイールの高さを調整できます。

1. ロック レバーを押し上げたままステアリング ホイールを、希望の位置に動か

します。

2. ロック レバーを下げてロックします。

● 車の運転中は、ステアリング ホイールの高さを変更しないでください。

思わぬ事故につながる恐れがあり非常に危険です。

60

電動ドアミラー 2

電動ドアミラーの調整 図J390A

● ノブを「L」または「R」に回して、右か左のミラーを選択します。

● イグニッション スイッチを「II」に合わせた状態で、ノブの上・下・左・右を

押してミラーの位置を合わせます。

● 調整が終わったら、ノブを「 L」と「R」の中間の位置に戻します。

● 各ミラーに内蔵された発熱体は、リア デフロスターと連動しており、ミ

ラーに氷、水滴や雨等がつかないようになっています。

61

2 計器類

1. タコメーター

エンジンの回転速度をrpmで表します。エンジンは通常の状態で、回転数が2,000

∼3,000rpmのときが最も燃費の効率が良くなるように設計されています。

触媒コンバーターが装備されている車は、エンジンの最大回転速度に達すると自動

的に回転が制御されるシステムになっています。モデルによっては、レッドゾーン

があるタコメーターもあります。エンジン回転をレッドゾーンまで上げないようご

注意してください。

2. スピードメーター

時間当たりの走行速度をキロメートルにて表示します。

3. オドメーター

車両の総走行距離を示します。

4. トリップメーター

各区間の走行距離を示します。

5. リセットボタン

トリップメーターをゼロにリセットでき

ます。

計器パネル照明 図 J594A

コントロールを回して計器パネル照明の

光量の増減を行います。

62

計器類 2

6. 水温計

エンジン冷却水の通常運転温度は、指針が「 C」(低)と「H」(高)の中間にあり

ます。指針が「H」以上に達したときは、できるだけ早く安全な場所に車を止め、

最寄りの整備工場等に連絡をとってください。

7. 燃料計

指針は、イグニッション スイッチを切っても燃料の残量を示します。燃料を補給

した後にイグニッション スイッチを「II」に合わせると、残量が次第に変わります。

黄色の燃料残量警告灯が点灯したら、燃料を補給してください。このとき、燃料タ

ンク内に約9リットルのガソリンが残っています。ランプが点灯したらできるだけ

早く燃料を補給してください。

● ガソリン車の場合は、決して燃料を使い切らないようにしてください。

ミスファイヤが起こると触媒コンバーターを傷めます。

63

2 警告灯

警告灯の取り付け位置と仕様は、モデルや規制により異なります。

警告灯は、次のように色分けされています。

赤いランプ−警告

● エンジンが回転しているとき、または走行中に赤いランプが点灯したとき

は、運転しないでください。

黄色いランプ−注意

装置は正常に作動しています。必要がなくなると、ランプは消えます。

緑と青いランプ−正常

装置は正常に作動しています。

エンジンチェック警告灯−赤(装着車のみ)

エンジンに障害があります。赤い警告灯が点灯したら、高速運転を避

け、指定サービス工場に連絡をとってください。

64

警告灯 2

駐車ブレーキ、ブレーキ液警告灯−赤

イグニッション キーを回すと、赤い警告灯が瞬間的に点灯し、電球が

切れていないかどうか点検します。イグニッション スイッチが「II」の

位置で駐車ブレーキを引いたときにも点灯します。駐車ブレーキを完全に解除した

ときや、電気回路をON にした直後には警告灯が消えます。走行中に点灯した場合

は、ブレーキ システムの故障を意味します。直ちに、安全な場所に停車し、運転

を続ける前にランドローバー特約販売店にご相談ください。

● ブレーキ警告灯が点灯したままで運転をしないでください。

● 走行中点灯したときや駐車ブレーキを解除しても消灯しないときは、ブ

レーキ液量を点検し、下限より下がっていたら補充してください。

● ブレーキ液量が下限以下になっていないのに点灯するときや、駐車ブレー

キをかけても点灯しないときは、お早めにランドローバー特約販売店で点

検を受けてください。

トランスミッション オイル温度警告灯−赤(装着車のみ)

ギアボックス内のオイル温度が限度値まで高くなると、赤い警告灯が

点灯します。この警告灯は、次のような高温状況で運転したときにも

点灯することがあります。

● 長時間高速で走行したとき。

● 長時間急勾配の坂道で重いものをけん引したとき。

走行中にこの警告灯がついた場合、減速し、低速ギアに入れてください。それでも

消えない場合には、周りの安全を確認してから停車させて、警告灯が消えるのを

待ってください。

● 地域により、イグニッション スイッチを「II」に回したときにも警告灯が

点灯し、電球が切れていないかどうか点検する仕様をとっている場合もあ

ります。

非常点滅表示灯−赤

非常点滅表示灯が点滅しているときに警告灯が点灯します。

65

2 警告灯

油圧低下警告灯−赤

エンジンの回転数が一定の回転数になると消えます。エンジン回転中

にこの警告灯が点灯し続ける場合には、エンジンオイルの圧力が低下

していることを示しています。

● エンジン回転中に点灯した場合は、直ちに安全な場所に停車してエンジン

を止め、エンジンオイル量を点検してください。

エンジンオイルが減っていないのに点灯しているときや、エンジンオイル

を補充しても点灯するときは、直ちにランドローバー特約販売店へご連絡

ください。

● 点灯したまま走行しないでください。エンジンが損傷する恐れがあります。

SRSエアバッグ システム警告灯−赤

イグニッション スイッチを「II」位置にすると点灯し、約5秒後に消

灯します。それ以外のときに点灯する場合は、システムの異常が考えら

れます。直ちにランドローバー特約販売店に連絡してください。

アンチロック ブレーキ システム警告灯−黄

イグニッション スイッチを入れると点灯し、電球が切れていないかを点

検し、速度が7km/hに達すると自動的に消えます。普通に走行していて

警告灯がついたまま消えない場合は、システムの異常が考えられます。なるべく早く

ランドローバー特約販売店または指定サービス工場で点検を受けてください。

前照灯の上向きビーム表示灯−青

前照灯を上向きにすると、青い表示灯が点灯します。

方向指示器表示灯−緑

方向指示器が作動すると、緑色の表示灯が点灯します。表示灯がつか

ない場合は、方向指示灯のどちらかの電球が切れています。

66

警告灯 2

トレーラー警告灯−緑

車の方向指示器と連動し、正常なときは、この警告灯も点灯します。ト

レーラー側の電球が切れている場合、警告灯は1回点灯するだけで後

は消えたままです。

● トレーラーを連結していない場合は、トレーラー警告灯は方向指示器を操

作したときに瞬間的に点灯し、後は消えたままです。

排気温警告灯−赤

触媒コンバーターが過熱すると、赤い警告灯が点灯します。この場合、

できるだけ早く安全な場所に停車し、指定サービス工場に連絡をとっ

てください。地域により、イグニッション スイッチを「II」まで回したときにも警

告灯が瞬間的に点灯し、電球が切れていないかどうかを点検するモデルもありま

す。

グロー プラグ警告灯−黄(ディーゼル車のみ)

イグニッション スイッチを「II」まで回したときにエンジンが温まって

いないと点灯します。警告灯が消えてからエンジンをかけてください。

ディファレンシャル ロック警告灯−黄

ギアボックスのディファレンシャル ロックがかかっているときに点灯

します。ディファレンシャル ロックを解除しても消えない場合は、ト

ランスミッションがかみ込んでいます。このような場合には、停車してリバースギ

アに入れ、少し後退してから前進させることで、トランスミッションのかみ込みを

解きます。これでも消えない場合には、できるだけ早くランドローバー特約販売店

または指定サービス工場にご相談ください。

67

2 警告灯

充電警告灯−赤

イグニッション スイッチを回すと、この赤い警告灯が点灯し、電球が

切れていないかどうかを点検し、エンジンが動くと自動的に消えます。

消えなかったり、通常の走行中に点灯した場合はシステムの異常が考えられます。

この場合は、直ちにランドローバー特約販売店または指定サービス工場に連絡を

とってください。

シートベルト−赤

イグニッション スイッチを「II」まで回すと、警告ブザーと共に6秒

間点灯します。常に、運転する前にシートベルトを装着してください。

警告音

● イグニッション キー

イグニッション スイッチにキーを差したまま、運転席のドアを開くと警告ブザー

が鳴ります。

● トランスファ ギアボックス

トランスファ ギアボックスのレバーが、ニュートラルの位置に動くと、常に警告

チャイムが鳴ります。

68

ランプと表示灯 2

方向指示器 図 J375

左折の場合はレバーを下に、右折の場合にはレバーを上に倒して方向指示を出して

ください。方向指示器を作動すると同時に計器パネルの緑色の警告灯も点滅しま

す。車線変更の場合は、半分だけこのレバーを上下してバネの力で自動的に戻るよ

うにしてください。

車幅灯、尾灯、計器パネル ランプ 図 J377

ライト スイッチを1にしてください。

前照灯 図 J377

イグニッション スイッチを「I」または「II」に合わせ、ライト スイッチを2にし

てください。

69

2 ランプと表示灯

前照灯の上向き・下向きビーム 図 J378

前照灯の向きを変えるときは、レバーをステアリング ホイール側に引っ張ってく

ださい。前照灯を上向きにすると、青い表示灯が点灯します。前照灯を点滅させる

ときは、レバーをステアリング ホイール側に半分引っ張り、戻します。

ライト消し忘れ防止ブザー

イグニッション スイッチを切ったときにランプがついたままになっていると、運

転席のドアを開いた時点で警報ブザーが鳴ります。ライトのスイッチを切るか、運

転席のドアを閉めるとすぐにブザーは止まります。

70

ワイパーとウォッシャー 2

前面ガラス ワイパー

イグニッション スイッチを「II」まで回したときだけワイパーとウォッシャーが動

きます。

● 1回作動(図J376)

レバーを下げ、すぐに放してください。

● レバーを下げたままにしている

と、ワイパーは高速作動を続け

ます。

● 間欠ワイパー(図J379)

スイッチを図(1)の位置にしてくださ

い。

● 通常速度のワイパー

スイッチを図(2)の位置にしてくださ

い。

● 高速ワイパー

スイッチを図(3)の位置にしてくださ

い。

● 間欠ワイパーの間隔(図J381)

スイッチを回転させて、間隔を変えてく

ださい。

71

2 ワイパーとウォッシャー

前面ガラス ウォッシャー 図 J380

レバーをステアリング ホイール側に引っ張ってください。前面ガラスのワイパー

は、レバーを引っ張っている間、ウォッシャーと連動して動きます。また、レバー

を解放すると、4秒間動いてから停止します。

後面ガラス ワイパー 図 J382A

スイッチを押して動かしてください。ワイパーは、3 ∼4回往復する

と、その後はスイッチが切られるまで間欠作動(6秒に1回)になりま

す。

後面ガラス ウォッシャー /ワイパー 図 J382A

洗浄に必要な時間、スイッチを押し続けてください。ワイパーは洗浄

中、自動的に動き、スイッチを放すとさらに3回往復してから止まり

ます。

72

ワイパーとウォッシャー 2

後面ガラス ワイパー

● 水気のない状態でワイパーを動かさないでください。

● 厳寒時や猛暑時には、ブレードが凍っていたり、ガラスに張りついていな

いことを確認してください。

● 冬季には、アームとブレードのまわりや、ワイパーの通り道やヒーターの

空気取入れ口から雪や氷を取り除いてください。

● もしワイパー ブレードがガラスに貼りついてしまったときは、ワイパー

モーターの保護回路の熱電対(サーマルカットアウト)が働いて一時的に

ワイパーは作動しなくなります。このような場合は、ワイパーのスイッチ

を切り、ワイパーの貼りつきを直し、障害物を取り除いてからもう一度ス

イッチを入れてください。

73

2 スイッチ

後面ガラス デフロスター

スイッチを押すと作動します。もう一度押すと、スイッチが切れます。

熱線のスイッチが入っていると、スイッチの表示灯が点灯し、スイッ

チが入っていないと消えます。後面ガラス デフロスターは、エンジン回転中のみ

作動します。15分間連続して作動すると自動的に切れます。

● 熱線の上にはステッカーを貼らないでください。 また後面ガラスの内側を

清掃する際は、傷つけないように研磨剤等を使用しないでください。

リア フォグランプ

スイッチを押すと作動します。もう一度押すと、スイッチが切れます。

このランプは、イグニッション スイッチを「II」位置にして前照灯(ま

たはフロント フォグランプ−装着車のみ)のスイッチが入っているときのみ点灯

します。前照灯(またはフロント フォグ ランプ)を切る、あるいはイグニッショ

ン スイッチを「0」位置にすると、リア フォグ ランプは自動的に消灯します。

フォグランプを使用する場合、視界が良くなればすぐにスイッチを切るようにして

ください。

● 視界の良いときにこのランプを使用すると後続車がまぶしく感じ、運転に

支障をきたします。視界が悪いときだけ使用してください。

● 後面ガラス ワイパーと後面ガラス ウォッシャー/ワイパー スイッチの機

74

スイッチ 2

ラジオ リモコン(装着車のみ)

スイッチはボタン式です。ボタンを押すと作動し、手を放すと停止します。装備さ

れているラジオ/カセットプレーヤーをラジオ リモコンと一緒に使用するときは、

ム取扱説明書」をご覧ください。

ラジオ−音量大

音量を上げるときに押します。

ラジオ−音量小

音量を下げるときに押します。

● ボリューム リモコンボタンを押すとラジオのディスプレイにリモコンのボ

リューム設定表示が約5秒間表示されます。この表示はリモコンボタンの調節

時のみ表示されます。

● のボタンを2つ同時に1.5 秒以上(ピー音がでる)押すとリモコン

のボリュームを瞬時にセンター値に設定できます。

ラジオのディスプレイ

(センター値の表示)

● ボリューム リモコンのボリュームを最小近くに設定した場合は、ラジオのボ

リューム ツマミを右に回しても十分なボリュームが得られません(ボリューム

が上がらない)。このときはリモコンの ボタンを押して設定値を上げてく

ださい。

ラジオのディスプレイ

(最小値の表示)

75

2 スイッチ

シーク / サーチ

ラジオ時にネクストを押すと次の局の周波数に設定されます。テープ

時は次の曲の頭まで早送りされます。CDオート チェンジャーが装備

されている場合は、CDの次の曲を選択するのにも使用できます。

バンド切換(FM/AM)

バンド( FM/AM)を切り換えるときに押します。CD オート チェン

ジャー装備の車両では、 FM I →FM II →AM→CD の順でモードが切

り換わります。

非常点滅表示灯 

スイッチを押すと作動します。全ての方向指示灯(トレーラーに装備されているも

のを含む)が点滅します。車両の故障や危険な状況等の緊急事態の場合のみ、他の

車両に注意を促すためにこのランプを使用してください。再度運転する場合には、

必ずスイッチを切るようにしてください。

前面ガラス デフロスター(装着車のみ)

スイッチを押すと作動し、スイッチの表示灯が点灯します。もう一度押

すとスイッチが切れ、表示灯も消灯します。デフロスターは、エンジン

回転中のみ作動します。5分間連続して作動すると、自動的に切れます。

76

スイッチ 2

フロント フォグランプ(装着車のみ)

スイッチを押すと作動します。もう一度押すとスイッチが切れます

(フォグランプのスイッチが入っているとき、スイッチの表示灯が点灯

します)。

このフォグランプは、車幅灯または前照灯のスイッチが入っているときにのみ点灯

します。車幅灯のスイッチを切ると自動的に消えます。

● 車幅灯を点灯して駐車している場合、イグニッション スイッチを切った後

でも、フォグランプは点灯させることができます。必要のないときは常に

フォグランプのスイッチを切ってください。

ホーン 図 J437

ホーンを鳴らす場合は、ステアリング ホイール パッドの端のクラクション マー

クを押します。

77

2 パワー ウィンドウ

パワー ウィンドウ 図 J391B

センター コンソール スイッチの機能説明

1. 右側フロント ウィンドウ

2. 左側フロント ウィンドウ

3. 右側リア ウィンドウ

4. リア ウィンドウ ロック スイッチ

5. 左側リア ウィンドウ

● リア ウィンドウは、ロック スイッチ(4)を作動していない場合にリア

ドアの各スイッチでも操作できます。

パワー ウィンドウの操作

イグニッション スイッチが「I」や「II」のときのみ作動できます。また、イグニッ

ション スイッチを「0」に戻してもドライバー側のドアを開けなければ最大45秒

間、パワー ウィンドウの操作ができます。サイド ウィンドウを開ける場合はス

イッチ下部を、閉める場合は上部を押し続けます。スイッチから手を放すと同時に

ウィンドウの動きも停止します。

78

パワー ウィンドウ 2

“ワンタッチ”操作(フロントのみ)

フロント ウィンドウは、スイッチを確実に押してすぐに手を放すと、ワンタッチ

で開けることができます。開く途中、スイッチ上部を軽く押せば、そこで停止しま

す。

電動式なので、誤って指や手、身体の一部が挟まることがありますので十分に

注意して操作してください。

以下の点にご注意ください。

さい。

● サイド ウィンドウを操作するときには、必ず小さいお子様に気をつけて

行ってください。

● 車から離れるときはキーを抜き、お子様も一緒に連れて行ってください。

いたずらなど誤った操作をして思わぬ事故につながる恐れがあります。

● 同乗者には、パワーウィンドウの操作とその危険性について説明してくだ

さい。

後部ウィンドウ ロック スイッチ

1度押すと、後部ウィンドウ スイッチがロックされます。もう1度押すとロック

解除になります。小さいお子様を乗せる場合は、必ずこのスイッチを作動させてく

ださい。

79

2 サンルーフ

手動式サンルーフ(装着車のみ)図 J401

操作ハンドルが固定するまで引き出します。サンルーフの設定には次の2段階があ

ります。

● チルトアップする場合:ロックボタンを押してハンドルを右に一回転します。

(図中の矢印参照)

● 全開する場合:もう一度ボタンを押して右へ完全に回します。

● 閉じる場合:ハンドルを左へ回します。

● 開閉時には、サンルーフの動きを妨げないようにしてください。運転中は、

絶対に同乗者がサンルーフから身体を乗り出さないように注意してくださ

い。車内に誰もいない場合は、必ずサンルーフを閉じてください。

サンルーフ ローラー ブラインド 図 J458A

80

サンルーフ 2

電動式サンルーフ(装着車のみ) 図 J432A

イグニッション スイッチが「I」と「II」のときにのみ作動できます。また、運転

席側のドアを開かなければイグニッション スイッチを「0」に戻してから最大45

秒間は、電動サンルーフの操作ができます。サンルーフの設定には次の2段階があ

ります。

● チルトアップする場合:スイッチ上部を1度軽く押すと、自動的にチルト位置

まで開きます。

● 全開する場合:もう1度スイッチ上部を軽く押すと、完全に開きます。

● 閉じる場合:閉じるときはスイッチ下部を押し続けます。途中で手を放せば停

止するので、お好みに合わせて調節できます。閉じるときにチルト位置にくる

と、一瞬作動が停止します。

● サンルーフの開閉時に7秒間以上作動を妨げるようなことがあると、自

動的に作動が停止します。しばらくしてから再度スイッチを押すと作動

します。

1. リア サンルーフ操作スイッチ

2. リア サンルーフ ロックスイッチ

小さいお子様を乗せる場合は、必ずリア サンルーフをロックしてください。

3. フロント サンルーフ操作スイッチ

81

2 サンルーフ

電動式なので、誤って指や手、身体の一部が挟まることがありますので十分に

注意して操作してください。

以下の点にご注意ください。

● サンルーフを閉じるときは、必ず同乗者に気をつけてください。

● お子様だけを車内に残し、車から離れないようにしてください。

● 同乗者には、電動サンルーフの操作とその危険性についてお話ください。

● 運転中は、絶対に同乗者がサンルーフから身体を乗り出さないように注意

してください。

82

暖房と換気 2

吹出し口の位置 図 J409A

それぞれの吹出し口(図矢印)に流れるエアの温度は、ヒーターでコントロールし

ます。

● 吹出し口(1)は、オーディオ ユニットが熱くならないように機能し、こ

の吹出し口からの空気供給はありません。

フェイスレベル吹出し口

各吹出し口はホイール(図矢印)で開閉します。右

へスライドさせると閉じ、左へスライドさせると開

きます。ルーバ中央のツマミで空気の流れの向きを

調節します。

83

2 暖房と換気

ヒーター コントロール 図 J365A、図 J367A

1. 温度コントロール

左側のコントロール ツマミは車両左側の吹出し口から出てくるエア温度を調節し

ます。右側のコントロール ツマミは車両右側の吹出し口から出てくるエア温度を

調節します。それぞれのコントロール ツマミは、右に回すとエア温度が高くなり、

反対に左に回すと温度が低くなります。

2. 吹出し口の切換コントロール

ツマミを回してエアの配分を選択します。

フェイスレベルへの空気供給

フェイスレベルと足元への空気供給

足元への空気供給

足元と前面ガラスへの空気供給(軽い曇りにお使いください)

前面ガラスへの空気供給(激しく曇るときにお使いください)

3. ブロワ スイッチ

レバーを右へ移動させるほど、ファン速度が高くなります。レバーを「0」にする

とファンは動かなくなるので、車内へ流れ込む風量は運転速度に左右されます。

84

暖房と換気 2

4. 内気循環

内気循環させる場合はこのボタンを押します(表示灯が点灯します)。内気循環

モードにすると、ヒーター システムは外気を取り込まず、内気を循環させるので

排気ガス等の侵入を防げます。寒冷時でエンジンが冷たいときは、前面ガラスの霜

取りに使用するために温かいエアを循環させることもできます。

● 内気循環モードを使用すると、前面ガラスが曇ることがあります。このよ

うな場合は直ちに内気循環スイッチを切ってください。

● ブロワ スイッチと内気循環は、イグニッション スイッチが「II」のとき

にのみ作動します。

5. エアコン スイッチ

ブロワ作動中は、エアコン システムから指定した吹出し口を通して乾燥した冷気

が流れ出ます。エンジンを回してからスイッチを入れてください(エアコン スイッ

チを入れると対応する表示灯が点灯します)。

85

2 暖房と換気

6. リア エアコン スイッチ(装着車のみ)

リア エアコン システムは、フロント コントロール パネル(図J367A)のスイッ

チ6と後部天井にあるスイッチ(上図)双方で調節できます。フロント エアコン

システムがすでに作動中であれば、どちらのスイッチでも操作できます。後部天井

に取り付けられている吹出し口からは、後席に乾燥した冷気を送風します。また後

席の同乗者は、後部天井のリア エアコン スイッチの下にあるレバーを操作して

ファン速度を独自に調節することもできます。寒冷時にエアコン システムを使用

しない場合は、後部空気供給と吹出し口を換気として使用し、後席へ内気循環エア

を送風することができます。

ヒーターの使用方法

外気は、前面ガラスの前にある空気取入れグリルからヒーター ユニットに導入さ

れ、車内のエアが車両後方の吹出し口から排出されます。特に冬季には雪や氷がグ

リル面に塞がっていないかを点検してください。トランスミッション トンネルに

沿ったダクトを通ってヒーターのエアが後席に流れるので、シートの下に荷物を置

いたりしてダクトが塞がらないようにしてください。

以下は、暖房と換気システムの基本的な設定のほんの一例です。各コントロールを

さらに調整することにより、ヒーターを好みに合わせて常に最適な状態にしてくだ

さい。

● エンジンが通常の作転温度に達するまで、ヒーターは最大限の性能を発揮

できませんので注意してください。

86

最大暖房 図 J368A

右図のように設定します。水温計を見な

がらエンジンの暖機運転が終了するまで

空気供給ツマミを低速(1)にします。そ

の後空気供給ツマミ速度を上げても構い

ません。

曇り取り 図 J369A

右図のように設定します。前面ガラス吹

出し口とサイド ウィンドウ吹出し口か

ら加熱したエアが最大量送られるように

します。窓を開けると換気が良くなりま

す。

霜取り 図 J370A

右図のように設定します。冷気が車内

に入り込まないように内気循環ボタン

を押してください。前面ガラスに水滴

がつくことがあるので、前面ガラスの

霜取りができたら直ちに内気循環ボタ

ンを解除してください。

最大換気 図 J371A

右図のように設定します。フェイスレベ

ル吹出し口を開いて、図のようにツマミ

を設定します。必要であればファン速度

を調節してください。

暖房と換気 2

87

2 エアコン

エアコン

エアコンは車内温度を下げると同時に除湿も行います。

エアコンの使用方法

エアコンは、空気供給ツマミを ON にしないと作動しません。またエンジンが回転

していなければ使用できません。作動中は、必ずウィンドウおよびサンルーフを閉

めてください。エアコンを使用すると、エンジンにかかる負荷が大きくなります。

非常に暑いとき、特に通常よりはるかに過酷な運転状況下では、エンジン温度が高

くなります。設計上、水温計の指針がレッドゾーンに達すると自動的にエアコンは

停止し、エンジン温度が通常の状態まで下がると操作を再開するようになっていま

す。

● エンジンを始動させるときに車内温度が外気よりも高いと、エアコンの効

果が十分あらわれるまでには時間がかかります。このような場合はエアコ

ンシステムのスイッチを入れる前に、しばらくの間、窓を開けて空気を供

給させ、換気するようにしてください。ただしエアコンを作動させたら、

必ず窓を閉めてください。

● エアコンは、エンジンの動力により作動しますので、エアコンを作動する

と、燃費が悪くなります。

● エアコンを最良の状態に保つため、毎週(冬期でも)短時間だけ操作する

ようにしてください。

● エアコンを作動しているときにエンジンをアイドル状態にすると、アイド

ル回転が若干不安定になる場合があります。そのため、クリープ現象が強

くなることがありますので、ブレーキ ペダルはしっかりと踏んでいてくだ

さい。

● エアコンは除湿も行います。この処理で生じる水は車両底部にある配水管

を通って排出されます。そのため停車中、車両下に小さな水たまりができ

ることがありますが、問題はありません。

● リア エアコン用空気取入れ口を塞がないようにしてください。左側の折り

たたみ式サイドシートの正面にあります。

88

参考のために、以下の操作を参考にしてください。

通常冷房 図 J372A

エンジンを始動させ、エアコンのスイッ

チを入れて各コントロールを右図のよう

にセットします。ファン速度は、お好み

に合わせて設定してください。

最大冷房 図 J373A

エンジンを始動させ、エアコンのスイッ

チを入れます。ファン速度を最大にセッ

トし、外気温度が高い場合は外気が入ら

ないように内気循環ボタンを押します。

いったん車内が涼しくなったら、解除

(車内への外気導入)し、お好みに合わ

せてファン速度をリセットします。

除湿 図 J374A

エアコンには除湿機能も含まれている

ので、湿度の高い日に前面ガラスの曇

りを取り除く場合に使用することもで

きます。ヒーターと一緒に使用すると、

車内を暖めながら除湿できます。エア

コンのスイッチを入れて、設定します。

この設定は、ほとんどの運転状態での

曇り取りに有効です。必要であれば、後

で温度コントロールとファン速度を調

節します。

エアコン 2

89

2 室内装備

室内灯(前席用) 図 J387

スイッチを「ON」と「OFF」の中間に設定すると、いずれかのドアを開けると自

動的に室内灯が点灯します。

自動操作(室内灯遅延機能)

いずれかのドアを開くと自動的に前席用と後席用双方の室内灯が点灯し、全てのドア

が閉まってから約15秒後、あるいはイグニッション スイッチをオンにすると消え

ます。最後のドアが閉まると室内灯は次第に暗くなり、消えます。

● 再度イグニッション スイッチをオンにする前に、続けてドアの開閉が行わ

れると、15秒遅れの機能がその段階から作動します。

● ドアが8分間以上開いたままになると、「タイムアウト」機能が働いて室

内灯を消灯し、バッテリーの消耗を回避します。

室内灯(後席用) 図 J388

点灯あるいは消灯する場合は、スイッチを押してください。

荷室灯

リアゲートを開くと自動的に点灯し、ドアを閉めると消えます。

90

室内装備 2

グローブ ボックス ライト

グローブ ボックスを開くと自動的に点灯し、閉めると消えます。

時計 図 J403A

イグニッション スイッチを「II」にすると時計(デ

ジタル式)が点灯します。また夜間、車幅灯をつけ

たときも、自動的に点灯しますが、イグニッション

スイッチを入れたときよりも暗めに点灯します。時

間の調節は、ボタンを押して操作します。

ボタン

● バッテリーの接続を外した場合は、時計を

リセットしてください。

91

2 室内装備

シガー ライター 

イグニッション スイッチが「I」または「II」のとき使用できます。押し込むと先

端が赤熱します。自動的に元の位置に戻ったら、引き抜いて使用します。

● 必ずライターのハンドル部をお持ちください。

● ディスカバリーへの使用をランドローバーが認定していないアクセサリー

等のプラグを、ライターソケットへ差し込まないでください。

灰皿(前席用) 

灰皿の前面を押して開けます。灰皿ごと取り出す場合は、一杯に開いてからリリー

ス プレートを押しながら引き出します。(図矢印)

灰皿(後席用) 

取り出す場合は、灰皿の外部の端を押し上げながら最初に下側のピボットを外しま

す。取り付ける場合は、最初に上側のピボットをセットしてから、下側のピボット

をかみ合わせて固定します。

● 火災が発生する恐れがありますので、灰皿には紙等の燃えやすい物を捨て

ないでください。

92

室内装備 2

CDオートチェンジャー(オプション) 図 J655

CD オートチェンジャーは運転席の下の取り外し可能なパネルの奥に設置します。

オートチェンジャーを取り出すためには、キャッチ(図矢印)を押してパネルを外

してください。

CDマガジンの取出し

オートチェンジャー カバー(1)をずらしながらいっぱいまで開け、ボタン(2)を押し

てCD マガジンを取り出してください。

● 運転中にCD マガジンの脱着はしないでください。

● 脱着時以外は、ほこりや泥がオートチェンジャーに入ることを防ぐため、

必ずスライド カバーを閉めておいてください。

● CD マガジンの脱着については、「オーディオ システム取扱説明書 」を参

照してください。

93

2 室内装備

カップホルダー 図 J407

トレイの前面を押すと開きます。

センター コンソール ボックス

図 J486

● ふたの裏側にある凹みは、停車中

カップやドリンク類を置いておく

のに使用できます。

照明付バニティ ミラー(装着車のみ)

図 J657

94

室内装備 2

ルームミラー

オートマチック ミラー(装着車のみ) 図 J656

ルームミラーには、イグニッション スイッチを ON にしてミラーの底部について

いる‘オート’ボタンを押すと作動する自動減光装置が装着されています。

ボタンの右側のインジケーターは電源が入ると緑に変わります。

電源が入ると、夜間走行中に後続車のヘッドライトの光を減光します。もう一度

‘オート’ボタンを押すとミラーは通常の反射に戻ります。

● ミラーは後退ギアを選択すると、塀などで囲まれた所からバックして出る

ときに起こり得る逆光に対応するために、自動的に最も反射する状態に戻

ります。

マニュアル ミラー(装着車のみ) 図 J661

マニュアル ミラーも後続車のヘッドライトの光を減光することができます。夜間

にミラーの底部についているレバーを前方に押し出すと減光できます。通常の反射

状態に戻すにはレバーを引いてください。

な位置が把握できないため運転手を混乱させることがあります。常に注意

を払ってください。

95

2 リア ステップ

リア ステップ(装着車のみ) 図 J500

ステップを下向きに押します。このステップは、使用しないときには自動的に元の

位置に戻ります。

96

荷室カバー 2

荷室カバー

荷室カバーはスプリングが内蔵されているローラー ブラインドで、使用していな

いときには巻取ることができます。カバーを後部両側のフック(1)から外し、巻

き戻してください。(図J597A)

後席の背もたれに付いている固定用ストラップ(2)を荷室カバーのボタンにはめて、

この位置で固定してください。(図J598)

荷室カバーを取り外す場合 図 J599

1. 固定マウントからプラスチック スリー

ブを滑らせてずらしてください。

2. カバーをサイド スピゴットから持ち

上げて外してください。

● 荷室カバーは荷物や不安定な品物を運ぶために設計されているものではな

く、これらの物を上に置くと視界を妨げ、急ブレーキや衝突の際に前方に

飛んでくる可能性があり危険です。

● 荷室に収納する装備品や荷物や工具は、事故や緊急事態の際に運転手や同

乗者がけがをしないように固定してください。

● 荷室カバーを固定しない状態で車内に放置しないでください。

97

運転と操作

イグニッション スイッチとステアリング ロック ............................... 101

始動と運転 ..................................................................................................... 103

触媒コンバーター......................................................................................... 110

燃料の補給 ..................................................................................................... 113

ギアボックスとトランスミッション ....................................................... 117

ブレーキ ......................................................................................................... 127

クルーズ コントロール............................................................................... 132

けん引と積載 ................................................................................................. 134

車の回送 ......................................................................................................... 139

緊急時の始動 ................................................................................................. 141

99

セクション3ではディスカバリーの始動、運転、走行、けん引等についての操作、

装置、配置、機能、注意事項に関して説明します。

繰り返しお読みいただき安全、快適な走行をお楽しみください。

オフロードでの走行については別途セクション7で説明しています。

当取扱説明書は常時車内にご携帯ください。

100

イグニッション スイッチとステアリング ロック 3

ステアリング ロックの解除

キーをしっかり挿入し、ステアリングをわずかに動かしながらイグニッション ス

イッチをポジション「I」にします。ロックを解除することができます。

ステアリング ロック

ステアリングをロックするときは、キーをシリンダーの奥方向へ押し込みながらポ

ジション「0」にしてから抜きます。そして、ロックがかみ合うまでステアリング

を回します。

せん。走行中はキーを引き抜いたり、イグニッション スイッチを「0」の

ポジションにしないでください。

イグニッション スイッチ 図 J457B

イグニッション スイッチはステアリング

コラムの右にあります。ステアリング

ロック、電気回路、およびエンジン モー

ターを操作するときは、次の操作順で行い

ます。

101

3 イグニッション スイッチとステアリング ロック

ポジション「0」

● ステアリング ロック状態(キーを抜いた場合)

● 車幅灯、前照灯、非常点滅表示灯、およびリア フォグランプを含むほとんどの

灯火類が作動可能になります。

● 「I」の位置より「0」の位置へ戻すときはキーをシリンダーの奥方向へ押し

込みながら反時計方向に回してください。

● ステアリング ロックされているとき、イグニッション キーが重くて動か

ないことがあります。 ステアリング ホイールを左右に少し動かしながら

キーを回すと楽に動きます。

ポジション「I」

● ステアリング ロック解除

● 車内時計、ラジオ/カセット プレーヤー、シガーライターの操作ができます。

ポジション「II」

● 全ての計器類、警告灯、および電気回路が作動可能になります。

ポジション「III」

● スターター モーターが作動します。エンジンが始動したらすぐにキーを放

してください(キーは自動的にポジション「II」に戻ります)。

● ポジション「I」の電気機能は、エンジン始動(クランキング)中は、一時

的に作動しなくなります。

● シフトレバーが「P」または「N」の位置のとき始動させることができます。

102

始動と運転 3

始動と停止− Tdi(ディーゼル エンジン)

1. 駐車ブレーキを引き、シフトレバーを「P」または「N」にします。

2. 全ての不要な電気装置のスイッチを切ります。

3. キーを入れ、イグニッション スイッチをポジション「II」にします。グロープ

ラグ警告灯が消えるまで待ちます。

● 暖まったエンジンを再スタートするときは、グロープラグ警告灯が消える

のを待つ必要はありません。

4. キーをポジション「III」にしてスターター モーターを始動させます。寒冷時以

外は始動中にアクセル ペダルを踏まないでください。エンジンが始動したらす

ぐにキーを放します。

● もし、エンジンが止まってしまったら、再スタートする前に必ずイグニッ

ション スイッチをポジション「I」に戻してください。ポジション「II」か

らでは、エンジンは始動しません。

● エンジンが始動すると、油圧警告灯とバッテリー充電警告灯が消えます。

● 温暖時には10秒以上スターター モーターを作動させないでください。

エンジンが始動しないときは、エンジンのスイッチを切り10秒後に再操

作してください。エンジンの連続使用は、バッテリーを消耗させ、スター

ター モーター本体を損傷させる原因にもなりますので注意してください。

● 油圧警告灯が消えるまで、エンジン回転を一定のアイドル回転数以上に上

げないでください。 走行する前にエンジンとターボチャージャー ベアリ

ングが適度に潤滑していることを確認してください。

寒冷時の始動

外気温が-5℃未満の寒冷時にスターターを作動させるときは、アクセル ペダルを

いっぱいまで踏み込んでください。こうすることにより始動を助けます。エンジン

が始動したらすぐにアクセル ペダルを放してください。

103

3 始動と運転

オートマチック車(ディーゼル エンジン)

オートマチック車を始動するときは、必ず駐車ブレーキまたはフットブレーキが

しっかりかかっており、シフト レバーが「P」または「N」位置にあることを確認

してください。アクセル ペダルは、シフト レバーを「P」または「N」から動か

している間は踏み込まないでください。特に、エンジンが冷えているときは、通常

よりもアイドリングが高くなるため、注意してください。そうしないと、シフトレ

バーをドライブ ポジション(1、2、3、D、または R)にすると、車はすぐに動き

出してしまいます。

排気ガスには有毒物質が含まれており、意識不明になることもあります。

以下のことに十分注意してください。

● 排気ガスを吸い込まないでください。

● 換気の悪い場所や後部ドアを開けた状態でエンジンを始動したり、エンジ

ンをかけたままにしないでください。

● 排気システムを元の設計状態から改造しないでください。

● 排気システムや排気ガスの漏れは速やかに修理してください。

● 車内で排気ガスの臭いがするときは、すぐに原因を調べて適切な処置をし

てください。

● スイッチOFF

ターボチャージャーの損傷を防ぐため、常にイグニッション スイッチを切

る前に10秒間アイドリングをしてください。

104

始動と運転 3

始動− V8i(ガソリン エンジン)

● ディスカバリーには触媒コンバーターが装備されています。触媒コンバー

ターは、不適切な使い方をすると容易に損傷します。間違った燃料が使わ

れた場合、または、エンジン ミスファイヤが発生した場合は特に、重大な

損傷が起きる可能性が高いので、その場合は、ランドローバー特約販売店

または指定サービス工場にご相談ください。

エンジンを始動する前に、次の注意事項を確認してください。特に、スターターの

連続使用は不完全燃焼による、触媒コンバーターの損傷を引き起こします。

1. 駐車ブレーキを引き、シフトレバーを「P」または「N」にします。

2. 全ての電装品のスイッチを切ってください。

3. キーを入れ、イグニッション スイッチをポジション「II」にし、エンジンを始

動させるためにポジション「III」にします。始動中はアクセル ペダルを踏まな

いでください。エンジンが始動したらすぐにキーを放します。

● 温暖時には10秒以上スターター モーターを作動させないでください。

エンジンが始動しないときは、エンジンのスイッチを切り10秒後に再操

作してください。エンジンの連続使用は、バッテリーを消耗させ、スター

ター モーター本体を損傷させる原因にもなりますので注意してください。

● エンジンが始動するとすぐに、充電警告灯と油圧警告灯が消えます。

寒冷気候

極度に寒冷な気候ではバッテリー充電警告灯と油圧警告灯が消灯するのに数秒間か

かることがあります。同様にエンジンのクランキング時間も長くなり、-30℃にな

るとスターター モーターはエンジンを始動する前に最長で30秒間連続的に作動さ

せる必要があります。従って、不必要な装備のスイッチは全て OFF にしてくださ

い。

105

3 始動と運転

オートマチック車(ガソリン エンジン)

オートマチック車を始動するときは、必ず駐車ブレーキまたはフットブレーキが

しっかりかかっており、シフト レバーが「P」または「N」位置にあることを確認

してください。アクセル ペダルは、シフト レバーを「P」または「N」から動か

している間は踏み込まないでください。特に、エンジンが冷えているときは、通常

よりもアイドリングが高くなるため、注意してください。そうしないと、シフトレ

バーをドライブ ポジション(1、2、3、D、または R)にすると、車はすぐに動き

出してしまいます。

排気ガスには有毒物質が含まれており、意識不明になることもあります。

以下のことに十分注意してください。

● 排気ガスを吸い込まないでください。

● 換気の悪い場所や後部ドアを開けた状態でエンジンを始動したり、エンジ

ンをかけたままにしないでください。

● 排気システムを元の設計状態から改造しないでください。

● 排気システムや排気ガスの漏れは速やかに修理してください。

● 車内で排気ガスの臭いがするときは、すぐに原因を調べて適切な処置をし

てください。

106

始動と運転 3

運転−ガソリン車とディーゼル車

ウォーミング アップ(暖機運転)

エンジンを、低速でアイドリングさせることによってウォーミング アップをしな

いでください。燃費のことを考えると、すぐ走行されるようお薦めします。

● 通常の作動温度に達する前に頻繁にアクセルを踏み込んだり、エンジンに

負荷をかけない走行をしてください。エンジンが損傷することもあります

ので注意してください。

慣らし運転

適切な慣らし運転はお客様の車の生涯に渡るエンジンの信頼性を高め、車の運

転をなめらかにします。特に、エンジン、ギアボックス、ブレーキ、およびタ

イヤには、日々の運転に合わせた調整が必要です。最初の800kmは、以下の

ことに注意して慣らし運転を行ってください。

● 最高速度は80∼95km/h までとします。

● フルスロットルでの操作やどのギアでもエンジンに負荷をかけないでくだ

さい。

● 緊急時を除いて、急加速と急ブレーキを避けてください。

慣らし運転は、軽いスロットルで運転しなければなりません。慣らし運転距離

を走行し終えたら、エンジン回転速度を徐々に上げてください。

排出ガス規制

この車には、日本の法規に適合するために設計された排出ガス/燃料蒸発ガス制御

装置が取り付けられています。ユーザーまたは修理業者による本装置の交換、改造

および変更は違法行為にあたり罰金の対象となりますのでご注意ください。

● ランドローバー特約販売店または指定サービス工場には、修理をし、排出

ガス/燃料蒸発ガス制御装置を維持するための設備が整っております。

107

3 始動と運転

燃費の向上

最良の燃費を得るには、エンジンを正しく調整し、車両はメンテナンスノート

に示された項目に従って整備・点検しなければなリません。更にタイヤの空気

圧やエンジンオイルの等級なども燃費に大きな影響を及ぼします。

とリわけ車両の運転方法が最も重要であリ、次に述ベる項目を順守されればさ

らに燃費を良くすることに役立ちます。

● 滑らかに加速すること。急発進は避けること。

● 必要以上に長く低いギアで運転しないこと。

● 障害物を予想し、スピードを調整して十分に前もって減速すること。

● タイヤの空気圧が正常であること。

● 使用しないときはルーフラックを外し、不要なものはできるだけ車から降

ろしておくこと。

優しい運転をしてください。そうすれば燃費が向上します。

重要な運転情報

計器類と警告灯

運転前に、「セクション2」で説明されている計器類と警告灯の機能を十分に理解

してください。

● 赤い警告灯はとりわけ重要で、点灯した場合は故障を示しています。

赤い警告灯が点灯した場合は常に車両を止め、運転を継続する前にランド

ローバー特約販売店または指定サービス工場にご相談ください。

108

始動と運転 3

安定性

ディスカバリーは地上高が高めであり、従って通常の乗用車より高い位置に重心が

あります。これによって違ったハンドリング特性がでます。

このような車両の運転経験のない方は特に注意をし、とりわけオフロードを運転す

る場合や路面抵抗の低い場所での急なステアリングの動きには十分注意を払ってく

ださい。

車高

ディスカバリー車の全高は、乗用車よりも高くなっています(車高は、サンバイ

ザーの下側に表示してあります)。低い入口を通るときは、いつも車の高さを念頭

においてください。特に、車にルーフラックを取り付けていたり、サンルーフを開

いているとき等は、通過可能な高さであることを確認することが重要です。

Tdi エンジン

ラジエーター ブラインドを装備するときは、冷却装置を覆い隠さないようにして

ください。エンジンがうまく作動しないことがあります。不明な点があれば、ラン

ドローバー特約販売店または指定サービス工場にご相談ください。

パワー ステアリング

どのような場合でも、ステアリング ホイールを1分間に30秒以上一杯に切った状

態にしないでください。ステアリングの構成部品を損傷することがあります。

● 片側のタイヤ ホイールしか使われないフリーローラーのような補助装置は

使用しないでください。ディファレンシャル ギアの故障の原因になりま

ると、車は発進してしまい危険です。

109

3 触媒コンバーター

触媒コンバーター 図 J438

大気汚染防止のため、排気システムには触媒コンバーターが装備されており、エン

ジンの排気ガスから有毒物質を減少させて環境にできるかぎり害を与えないように

します。

● 触媒コンバーターは取り扱いを誤ると容易に損傷します。特に、間違った

燃料を使用した場合やエンジンにミスファイヤが発生した場合は注意して

ください。

こうした理由から、次ページの注意事項を守ることは非常に重要です。

110

触媒コンバーター 3

給油

● ガソリン車には、無鉛プレミアム ガソリンのみを使用してください。有鉛ガソ

リンは触媒を破壊し、排気ガス コントロール システムに損傷を与えます。

エンジン始動

● 2、3回試みてエンジンが始動しない場合は、それ以上スターター モーターを

作動しないでください。不完全燃焼の燃料は排気システムに引き入れられて、

触媒コンバーターを損傷します。

● 冷えたエンジンの始動時に、ミスファイヤの疑いがあるときは運転しないで、

指定サービス工場に連絡をとってください。

運転

● エンジンが通常の作動温度に達しても、運転中にミスファイヤの疑いがあり、

パワー不足の場合は車をゆっくり運転し、ランドローバー特約販売店または指

定サービス工場へご相談ください。触媒損傷の危険性があります。

● 燃料切れ状態で車を走らせないでください。ミスファイヤを引き起こし触媒コ

ンバーターを損傷することがあります。

● エンジン オイルが多すぎると、排気管から青い煙が出ます。触媒コンバーター

を徐々に傷め、性能を劣化させます。

● 凹凸の激しい地形で運転するときは、触媒コンバーターを損傷する恐れがある

ので車の下まわりに大きな衝撃を与えないよう注意してください。

● エンジンに負荷をかけたり、極端に高い回転数でエンジンを回さないでくださ

い。

● 排気システムの温度は非常に高くなっています。乾燥した草や葉が排気シ

乾燥している気候時には火事の原因になることがあります。

111

3 触媒コンバーター

スイッチ OFF

● 前進や後退のギアが選択されている状態ではエンジンのスイッチを切らないで

ください。

メンテナンス

● エンジンのミスファイヤやエンジンの性能低下、またエンジン ラン オン

(ディーゼリング現象)は触媒コンバーターに重大な損傷を与えることがありま

す。従って資格を持たない人物がエンジンに手を加えることのないようにして

ください。そして、常に定期点検はランドローバー特約販売店または指定サー

ビス工場で行ってください。

● プラグ コードを外したり、スパーク プラグを使ってエンジンを始動しないで

ください。また、スパーク プラグに何か差し込む必要のある装置を使わないで

ください。

112

燃料の補給 3

ガソリン エンジン

無鉛プレミアム ガソリン95RON(リサーチ オクタン価)以上を使用してくださ

い。

一般的に入手できるガソリンのRON値(リサーチ オクタン価)は世界各国で異な

ります。推奨されているRON値は最低限の要求値であり、この値を超えても何ら

問題はありませんが、この値を超えるガソリンを使用しても性能や燃費が向上する

ことはありません。

しかしながらこの値を下回る無鉛ガソリンを使用した場合、継続的な「ノッキン

グ」(エンジンから発生する‘カリカリ’音)を引き起こすことがあります。

最悪の場合はエンジンに損傷を引き起こします。

推奨されているRON値の燃料を使用している場合、または平地で一定速度で走行

している場合でも深刻な「ノッキング」が確認されましたら、ランドローバー特約

販売店にご相談ください。

● 加速中または坂道を登っているときには、軽いエンジンのノッキングがあ

る場合もありますが、問題ありません。

● 有鉛ガソリンを使用すると触媒コンバーターに重大な損傷を与えます。

ディーゼル(Tdi エンジン)

ディーゼル燃料(ディーゼル機関用の重油)の品質は国によって様々です。純度の

高い良い品質の燃料のみを使用してください。ディーゼル燃料の硫黄含有量が0.1

%を超えないことが重要です。燃料フィルター エレメントは指定されたサービス

期間ごとに交換し、定期的に沈殿物を受ける容器(セジメントボウル)を洗浄して

ください。

● ディーゼル燃料添加剤としてのパラフィン(灯油)の使用は、違法です。

● ディーゼル エンジン車の燃料タンクに間違ってガソリンを入れてしまった

場合、エンジンを再始動する前に必ずランドローバー特約販売店または指

定サービス工場へご相談ください。

113

3 燃料の補給

無鉛プレミアム

軽油

給油フラップのロックとロック解除 図 J465A

● キャップの取り外し中に燃料が突然吹き出さないよう、燃料タンクを開け

るときは通気のためキャップをゆっくり1回転半回してください。

シューッという音が止まるまでキャップを完全に取り外さないでください。

給油

燃料流出を防ぐために、ガソリン スタンドのポンプには自動遮断センサーが装備

されています。給油ノズルが自動的に停止したところで給油を完了します。このポ

イント以上にタンクに給油するのはやめてください。燃料が温度上昇とともに膨張

したとき、こぼれ出す恐れがあります。

114

燃料の補給 3

誤った燃料を給油するのを防ぐために、適切な燃料のラベルを給油口または、給油

フラップに貼付しています。

ガソリン車

イプ(無鉛ガソリン用ノズル)だけを受け入れるようになっています。

● 燃料タンクを完全に一杯にしないでください。直射日光が当たったり、周

囲の温度が高い所で坂道に駐車すると、燃料が膨張してあふれ出すことが

あります。

空の燃料タンク

燃料タンクは空にしないでください!

燃料タンクを空にすると、エンジン ミスファイヤを引き起こし、触媒コンバーター

を損傷させます。ディーゼル エンジン車の燃料タンクを空にしてしまったときは、

ランドローバー特約販売店または指定サービス工場に相談し、始動する前に燃料シ

ステムに十分燃料がいきわたるようにしてください。

● ガソリン スタンドでの安全

揮発したガソリンは引火しやすく、閉めきった所では爆発の危険さえあり

ます。給油のときには必ず細心の予防措置をとってください。

• エンジンを止めてください。

• タバコを吸ったり、裸火やライトを使用しないでください。

• 燃料がこぼれないように気を付けてください。

燃料を入れすぎないように気を付けてください。

● 直射日光の当たる坂道や外気温が高い所に駐車する場合は、満タンにしな

いでください。燃料が膨張してあふれ出す恐れがあります。

115

3 燃料の補給

燃料カットオフ スイッチ(ガソリン車のみ)

燃料カットオフ スイッチは安全装置で

あり、衝突または突然の衝撃の場合に

エンジンへの燃料の供給を自動的に

カットします。

スイッチはウォッシャー リザーバーの

後ろのエンジン ルーム バルクヘッドに

取り付けられています。衝突後は、エン

ジンを再度始動する前にラバー トップ

(図矢印)を押してスイッチをリセットし

てください。

● スイッチをリセットする前に、必ず燃料漏れがないか点検してください。

燃料が漏れていたら、リセットせずに、ランドローバー特約販売店にご連

絡ください。

116

ギアボックスとトランスミッション 3

オートマチック ギアボックス

オートマチック ギアボックスは、トルク コンバーターと2速のトランスファ ボッ

クスのついた4速のメイン ギアボックスを特長としています。トランスファ ボッ

クスにはセントラル ディファレンシャルが装備され、フロント アクスルとリア ア

クスルの両方にパワーが供給されるので、常に四輪駆動車としてご使用いただけま

す。トランスファ ギアとともにメイン ギアボックスを使用することにより、前進

8速と後退2 速が可能になります。

メイン ギアボックス シフトレバー

スプリング キャッチが、レバーの動きを制限するため、不注意にギアを選択する

ことがありません。レバーが適切なポジションに移動するまで、リリース ボタン

(図矢印)を押し続けて、キャッチを解除してください。

● 「D」と「3」の間のギア選択は、リリース ボタンを押さずに行えます。

117

3 ギアボックスとトランスミッション

ギア ポジション

「P」:パーク

このポジションでは、車が動くのを防ぐため、トランスミッションをロックしま

す。必ず車が停止した状態で、駐車ブレーキをかけてから選択してください。

「R」:リバース

必ず車を停止させた状態で選択してください。

● 後退する場合は、エンジン速度はできるだけ低速にしてください。

「N」:ニュートラル

車を止め、しばらくの間エンジンをアイドリングさせておくようなとき(例えば赤

信号で)に、このポジションをご使用ください。

「D」:ドライブ

応じて、4段階の前進ギア全てにおいて自動的にシフト チェンジが行われます。

「3」:1速、2速、3速

オートマチック ギアチェンジは、1速、2速および 3速だけに制限されます。

交通渋滞のときや一般道路を運転するときにご使用ください。

「2」:1速と 2 速

オートマチック ギアチェンジは、1速と2速だけに制限されます。急勾配の道を

登るときや、曲がりくねった狭い道を通るときにご使用ください。このポジション

では、坂を降りるときに適度なエンジン ブレーキをかけることもできます。

「1」:1速のみ

大変急な勾配において(特にけん引するとき)、もしくは、エンジン ブレーキを最

大限にかける必要があるときにご使用ください。

118

ギアボックスとトランスミッション 3

● フットブレーキを使いすぎるとブレーキが過熱して、ききが悪くなる恐れ

があります。長い下り坂や急な下り坂では、必ずエンジンブレーキを併用

してください。

● 駐車して車両から離れる場合には常に「P」の位置にしてください。

● ギアを「D」に入れたまま車両を止めているときには、必ずフットブレー

キと駐車ブレーキをかけることを忘れないでください。

始動と発進

オートマチック ギアボックスの性能特性に不慣れな場合は、走行前に以下の説明

事項をよく読んでください。

● エンジンを始動する前に、正しい運転姿勢をとり、右足でアクセル ペダルとブ

レーキ ペダルが確実に踏めることを確認します。

● フットブレーキと駐車ブレーキの両方が作動していること、ギアが「P」に入っ

ていることを確認してからエンジンを始動してください。

● エンジンを始動させた後、シフトレバーを適切なドライブ ポジションに移動さ

せる前および移動させている間は、両方のブレーキをかけたままにしておいて

ください。

● ペダルの踏みまちがいを防ぐため、ペダルの位置を実際に踏んでみて足に

おぼえさせておくことが重要です。

また、不慣れな左足では、適切なブレーキ操作ができません。

● 車を少し移動させるときにもペダルが確実に踏めるように、正しい運転姿

勢をとりましょう。

● 始動時にアクセルペダル操作が必要な場合は、始動後、右足でブレーキペ

ダルを踏んでください。

119

3 ギアボックスとトランスミッション

● 発進準備ができるまで、ブレーキをかけておいてください。いったんドライブ

ポジションを選択すると、オートマチック車は、前進あるいは後退(シフトが

「R」のとき)する特性(クリーピング)がありますのでご注意ください。

● 前進または後退のギアを選んでいる間、あるいは、すでにギアを選んで車を停

止させている間、決してエンジンを吹かさないでください。「オートマチック

車」は、アクセル ペダルを踏み込むと直ちに動き出しますのでご注意ください。

● アクセルペダルを踏んだまま、シフトレバーを操作しないでください。急

発進して思わぬ事故の原因となります。

● 前進しているときにギアを「R」に入れないでください。逆に、後退して

いるときに前進ギアに入れないでください。

● エンジン始動直後は、自動的にエンジンの回転が上がり、クリープ現象が強く

なりますので、ブレーキペダルはしっかり踏んでいてください。

急な坂道での発進

シフトレバーの位置を目で確認し、

● 駐車ブレーキをかけたままフット ブレーキ ペダルを放し、

● アクセルペダルをゆっくり踏んで、

● 車が動き出す感触を確認しながら、

● 駐車ブレーキを戻して発進してください。

走行

「D」で走行します。

● 高速走行中に「2」や「1」に入れないでください。急激なエンジンブレー

キがかかり、タイヤがスリップしたり、エンジンが過回転になり故障する

ことがあります。

120

ギアボックスとトランスミッション 3

が全くきかなくなるため、思わぬ事故の原因になります。また「N」にし

ても燃費の差はありません。

ギアチェンジの速度

「D」を選択しているとき、ギアチェンジが行われる走行速度はアクセルのポジショ

ンによって異なります。アクセルペダルの踏み込みを最小にすると最終的に低速で

ギアチェンジを行います。また、スロットルの開きを大きくすると速度がより高速

になるまで、ギアチェンジが遅れることになります。

練習することにより、どのような速度で走っていても、アクセルペダルの踏み方に

応じて、ギアチェンジを行うことができます。

● 勾配が長く続くと、ギアボックスがギア間を頻繁に動くというようなこと

が時々起こります。これは、特定の勾配や特定の積載状況に適当なギア比

がないためで、これは正常なことです。しかし、このような過度のギア

チェンジは車の勢いを減少させ、燃料を浪費することにもなります。これ

は、低いギア比に制限する「3」または「2」のポジションを選ぶことによっ

て防ぐことができます。

キック ダウン

追い越しのために急加速するには、アクセル ペダルを最大限まで一気に踏み込ん

で(キック ダウン)ください。これにより即座に必要な最低速ギアに切り替わり、

急加速がかかります。ペダルの踏み込みをゆるめるとすぐに、ギアチェンジは(走

行速度とアクセル ペダル位置に見合った)通常速度に戻ります。

クルーズ コントロール

ディーゼル車の場合、エンジン回転数が1600 rpm未満になるとクルーズ コント

ロールが作動していても、車速が多少不安定になる場合があります。こうした場合

は、シフト レバーを「3」位置に動かしてください。これで変速は1速、2速およ

び3 速に限定されるため、エンジン回転数が安定します。

121

3 ギアボックスとトランスミッション

トランスファ ギアボックス

2種類の速度をもつトランスファ ギアボックスは、ハイレンジとローレンジのど

ちらかのギアを選択するために使用します。また、セントラル ディファレンシャ

ル(デフロック)のコントロールも行います。

ハイレンジ(H)

ハイレンジのギアは、普通の路面上を運転するときにご使用ください。また、オフ

ロードでも、乾燥し、勾配のない路面ではご使用になれます。

ローレンジ(L)

ローレンジのギアは、トレーラーをバックさせたり、石が転がっているような川底

を走ったりして低速走行が必要なときにご使用ください。また、ハイレンジで走

行を続けられないような過酷な状態のオフロードでもご使用ください。

● 通常の走行速度ではローレンジに変えないでください。

122

ギアボックスとトランスミッション 3

「デフロック」センター ディファレンシャル

普通の路面を走行する場合は「デフロック」は使用しないでください。「デフロッ

ク」 ポジションは雨で濡れた草、ぬかるみ、砂地、凍結路、雪道など、タイヤのグ

リップ力が失われやすい過酷な条件でトラクションを維持する際に使用してくださ

い。 路面が乾燥し安定した状態になれば、直ちに「デフロック」は解除してくだ

さい。

● 不必要に「デフロック」を使用しないでください。

トランスファ ギアボックスの使用

トランスファ ギアボックス レバーの操作には2つの方法があります。経験の浅い

方にお勧めする「一般向け」の方法と経験豊富な方のための「上級者向け」の方法

です。

一般向けの方法

車を停止させエンジンをかけた状態で、フットブレーキと駐車ブレーキの両方を作

してください。その後、トランスファ レバーを前方または後方の必要な位置まで

一杯に動かしてください。

上級者向けの方法

び、トランスファ レバーを「H」または「L」いずれか必要なポジションにすばや

く動かしてください。最後に、シフト レバーで再び「D」を選び、通常通り運転を

続けてください。

123

3 ギアボックスとトランスミッション

ディファレンシャル ロック

他の四輪駆動車とは異なり、ランドローバーの製品は全て常に四輪駆動車としてご

使用いただけます。前輪駆動シャフトと後輪駆動シャフトの間にロック可能なディ

ファレンシャルを装備することによりこれが可能になりました。ディファレンシャ

ルをロックした状態では、フロント アクスルとリア アクスルへドライブ シャフ

トが(結果的に)結合され、これにより、両アクスルが同じ速度で回転します。こ

れは、普通の四輪駆動車に必ず備わっている特徴で、これにより、困難なオフロー

ドでのトラクションが高まります。しかし、ディファレンシャル ロックを解除し

た状態では、2つのアクスルを異なった速度で回転させることができます。これに

より、ランドローバー車では、オンロードとオフロード両方において、常に四輪駆

動車としてご使用いただけます。

デフロックの選択

車を停止させた状態、または走行中でもデフロックをかけたり外したりすることが

できます。走行中での選択は、堅い路面上を直線的にタイヤをスリップさせること

なく走行しているときに行うことが大切です。

● 1つ以上のタイヤがスリップしている間は、デフロックをかけないでくだ

さい。トランスミッションを損傷する可能性があります。タイヤがスリッ

プしている場合には、アクセルをゆるめてからデフロックをかけてくださ

い。

124

ギアボックスとトランスミッション 3

ディファレンシャルのロック

トランスファ ギアレバーを「H」あるいは「L」のポジションから左へ動かしてく

ださい(計器パネル上の警告灯が点灯します)。

ディファレンシャルのロック解除

トランスファ ギアレバーを右に動かし、必要に応じて「H」あるいは「L」のポジ

ションにしてください。デフロックが解除されると警告灯は消えます。

デフロックを使用するとき

一般的には、ゆるんで滑りやすい路面上をオフロード走行するときまたは、オン

ロードでも凍結や積雪のあった場合にのみ、ディファレンシャルにロックをかけま

す。

通常の路面走行、あるいは堅くてホイール グリップができる路面にたどり着いた

ときはハイ/ロー レンジのいずれを選択している場合でも、ディファレンシャル

ロックをすぐに解除してください。

● オフロード走行についての詳しい説明は、本取扱説明書のセクション7に

あります。このセクションでは、トランスファ ギアボックスや「デフロッ

ク」に関する有益な情報をたくさん紹介しております。

● ディファレンシャルをロックしたままでオンロードを走行すると、ステア

リングが重くなり、タイヤが極度に摩耗し、トランスミッションがかみ込

んで過度な負担がかかります。

125

3 ギアボックスとトランスミッション

デフロック警告灯 図 J475A

デフロックを選択した時点というよりは実際にロックがかかった時点で計器パネル

の黄色の警告灯が点灯します。同様に、デフロックが実際に解除された時点で警告

灯が消えます。つまり、デフロックの解除を選択してから警告灯が消灯するまでに

わずかな時間のずれが生じるということです。

● トランスミッションのかみ込み

デフロックの解除を選択した後でも、警告灯が消えない場合は、まだトランス

ミッションがかみ込みんでいる可能性があります。車を少し後退させてから前

進させると、トランスミッションのかみ込みが外れ、警告灯が消え、普通に走

行できるようになります。しかし、2, 3回、これを試みても警告灯が消えない

場合には、できるだけ早く、ランドローバー特約販売店または指定サービス工

場までご連絡ください。

126

ブレーキ 3

フットブレーキ

安全のために、油圧式ブレーキ システムが2回路を通じて作動しています。一方

の回路が故障しても、もう一方の回路が作動し続けます。ただし、その際ブレーキ

ペダルの踏み込みストロークや、制動距離が長くなります。

サーボ アシスタンス(真空式倍力補助装置)

ブレーキ システムはサーボによって倍力補助されていますが、エンジンが動いて

いるときのみですのでご注意ください。サーボの補助なしで、車の安全性を保つに

は、ブレーキをかけるためにより大きな力が必要となり、結果として、制動距離が

長くなります。以下の注意事項を必ず守ってください。

● エンジンを停止した状態では決して坂を下らないでください。

● エンジンを停止した状態でけん引される場合は、特に細心の注意を払ってくだ

さい。

● 走行中に何らかの理由でエンジンが停止した場合には、周囲の状況や安全に考

慮してできるだけ早く停車してください。このとき、ブレーキ ペダルを繰り返

し踏まないでください。ブレーキ システムにまだ残っているサーボの倍力補助

を失うことになります。

ブレーキ パッド

ブレーキ パッドは“慣らし”期間が必要です。最初の800kmは、急ブレーキが必

要な運転は避けるようにしてください。

定期的に保守点検を受けて、ブレーキ パッドの摩耗を点検し定期的に交換するこ

とは、後に作動時の鳴き、振動、片動きを妨げるため長期的な安全性の確保と最適

な性能維持にきわめて重要なことです。

127

3 ブレーキ

● 走行中にブレーキ ペダルの上に足を乗せたままにしないでください。ブ

レーキが加熱して性能が低下し、極度な摩耗を引き起こす可能性がありま

す。

● サーボによる倍力補助が得られないため、イグニッション スイッチがOFF

になっている状態では車両を動かさないでください。

ペダルを踏むことによってブレーキは作動しますが、踏力を通常より必要

とします。

● エンジンを切った状態でけん引される場合は、特に細心の注意を常に払っ

てください。

● ブレーキ警告灯が走行中に点灯したままになった場合、周囲の状況や安全

に考慮してできるだけ早く停車させ、運転を続ける前に整備士の助言を得

てください。

● このときに、ブレーキ ペダルを繰り返し踏まないでください。

ブレーキ システムに残っているサーボの倍力補助を失うことになります。

ウェット ドライブ

水中、あるいは大雨の中での運転は、ブレーキの性能に悪影響を与える可能性があ

ります。ブレーキペダルを軽く踏んで、きき具合を確認してください。この様な条

件下では細心の注意を払って運転してください。ブレーキのききが悪いときは、前

後の車に十分注意しながら、低速で軽く何回かブレーキをかけ、ブレーキパッドや

シューを乾かしてください。

駐車ブレーキ

他の多くの車とは異なり、駐車ブレーキはロード ホイールではなく、リア プロペ

ラ シャフトに作用します。そのため、トランスミッションのかみ合わせ部分のす

きまにより、駐車ブレーキをかけた後にわずかな車の動きがあります。駐車ブレー

キをかけるときは、ボタンを押してレバーを上げてください。ブレーキをゆるめる

には、レバーをわずかに上げ、ボタンを押してレバーを下げてください。

128

ブレーキ 3

● 駐車ブレーキの引き代が大きくなるか、車両を停止出来なくなったときは

ランドローバー特約販売店にご相談ください。

駐車時は、必ず駐車ブレーキを完全にかけてください。車両が動き出さないよう

に、「P」にシフトしてください。

坂道に駐車する場合には、車を止めるのに駐車ブレーキだけを頼りにしないでくだ

さい。特に、ローレンジを選択しているときは、前述の操作の後、フットブレーキ

を慎重に放し、ギアボックスのパーキング用のつめが完全にかみ合ったことを確認

してください。安全のために長く坂道に駐車するときは、いずれかのホイールに輪

止めをしておくことをお薦めします。

● 走行中は駐車ブレーキをかけないでください。車のコントロールを失い、

トランスミッションを痛める原因になります。

● 車両が泥や水に浸かった場合は、駐車ブレーキには頼らないでください

アンチロック ブレーキ システム(ABS)

アンチロック ブレーキ システムの目的は、タイヤがロックしてスリップしないよ

う効率的にブレーキをかけることにあります。これにより、ドライバーは、車のス

テアリング コントロールを維持することができます。

トラクションが良い状態のときに普通にブレーキをかける場合には、アンチロック

ブレーキ システムは作動しません。しかし、ブレーキの力がタイヤと路面の間に

必要な付着力より強い場合には、このシステムが自動的に作動します。これは、ブ

レーキ ペダルから感じられる急速な脈動により分かります。一般道路上で緊急事

態が起こったときには、常に、ブレーキ システムがフルに作動します。アンチロッ

ク ブレーキ システムが個々のタイヤの速度を常に監視し、タイヤにロックがかか

らないようにブレーキ圧を変えますので、どんなに強くブレーキをかけても、普通

通りに車を操縦し続けることができます。

129

3 ブレーキ

● アンチロック ブレーキ システムで、路面状況の悪さや運転操作のミスま

では補えません。このシステムは、非常に短い距離で停止するといった限

界に挑んだり、高速でコーナリングをしたり、路面の水膜で滑ったりする

危険性を克服するためのものではありません。ドライバーには、天候や交

通事情を十分に考慮しながら、慎重に、そして安全を維持できる枠内で運

転する義務があります。

警告灯

イグニッション スイッチを入れると、アンチロック ブレーキ システ

ムの警告灯が点灯します。この警告灯は、エンジンが始動し、時速が

7km以上に達すると消えます。

この警告灯またはブレーキ液警告灯のいずれかが点灯しているか、あるいは、走行

中に点灯するようなときは、システムが故障しています。このような場合には、そ

れ以上運転せずに、ランドローバー特約販売店または指定サービス工場へご連絡く

ださい。

● 決してブレーキ ペダルを繰り返し踏まないでください。システムの作動を妨害

し、制動距離が長くなる可能性があります。

● ブレーキ ペダルの下に、更にフロアマットを重ねたり障害物になるようなもの

を置いたりするようなことは決してしないでください。ペダル ストロークを制

限し、ブレーキの効率を下げることになります。

オフロード走行

アンチロック ブレーキ システムは「オフロード」においても一般道路上と同じよ

うに効率的に働くように設計されています。しかし、ある特定の路面上において

は、このシステムを完全に信用するのは賢明ではありません。通常、アンチロック

ブレーキ システムは、ドライバーがコントロールをすでに失ってからしか作動し

ないことをご注意ください。ドライバーのミスや、困難なオフロード走行の経験不

足を、このシステムで補うことはできません。

130

ブレーキ 3

以下のことにご注意ください。

● ステアリングの性能が向上しても、粉雪、砂、砂利等の柔らかい、あるいは深

ステムに必要な制動距離が通常よりも長くなります。これは柔らかい路面上で

は、ロックしたタイヤがタイヤの停止を補助している路面上の物質で輪止めを

作ってしまうために起こります。

● トラクションをほとんど利用できないような急勾配で車を止める場合には、

ロックしたままタイヤが滑ることがあります。これは、このシステムに動きを

伝えるタイヤの回転が全くないことにより起こるものです。これを防ぐには、

ブレーキをしばらく放し、タイヤがいくらか動けるようにします。それから、シ

ステムが適切な速度でのコントロールをとれるようにするため、再びブレーキ

をかけます。

● オフロード走行をする前は必ず、この取扱説明書の「オフロード走行」のセク

ションを読み、完全に理解してください。

131

3 クルーズ コントロール

● ローレンジや「R」ギアを使用しているときは、クルーズ コントロールを

使用しないでください。

● 曲がりくねった道や滑りやすい路面上、あるいは、一定速度を維持するの

ください。

● クルーズ コントロール使用中は、アクセル ペダルの下に足を置かないで

ください。足が挟まってしまうことがあります。

● クルーズ コントロールの使用を終えたら、必ずメイン スイッチを切って

ください。

クルーズ コントロール 図 J487B

クルーズ コントロールにより、ドライバーは、アクセル ペダルを使用せずに一定

速度で走行することができます。これは、特に高速道路などの長距離にわたって一

定の速度が維持できる道路で有効です。

クルーズ コントロールには3つのスイッチがあります。計器盤に付いているメイ

ン スイッチと、「SET +」および「RES−」とマークされ、ステアリング コラム

またはハンドルに取り付けられている2つのコントロール スイッチです。

クルーズ コントロールの操作

1. 計器盤上のメイン スイッチ(図左矢

印)を押してください。スイッチを

「ON」にするとスイッチ シンボルが

光ります。

2. ご希望の巡航速度に達するまで加速

してください。ただしこの速度は、シ

ステムの操作下限速度である時速

45km以上でなければなりません。

3. 車速をシステムのメモリーにセット

132

てください。クルーズ コントロール

が作動し、足でペダル操作を行わな

くともスイッチを入れたときの走行

速度が維持されます。

クルーズ コントロール 3

クルーズ コントロール操作中では、速度を一時的に上げることができます。例え

ば、アクセルを通常通りに使用して追い越しができます。アクセルを放すと、走行

速度は、選択した巡航速度に戻ります。

設定されている巡航速度の変更(減速)

必要な速度に達するまで、「RES−」スイッチを押し続けてください(または、ブ

しく設定してください。ただし、クルーズ コントロール時速45km未満では作動

しないのでご注意ください。

設定されている巡航速度の変更(加速)

「SET +」スイッチを押し続けてください。これにより、自動的に加速されます。

ご希望の速度に達したらすぐにスイッチを放してください。代わりに、「SET +」

スイッチを軽く押すことによっても、スピードを上げることができます。5回押す

ごとに速度は時速8kmずつ上がります。

クルーズ コントロールの解除

ブレーキを踏むか、オートマチック ギアボックスのセレクタ ポジションを「N」に

動かすと、クルーズ コントロールは自動的に解除されます。事前に設定した速度

でクルーズ コントロールを再設定するには、「RES−」スイッチを押してくださ

い。

● クルーズ コントロール メモリーに記憶されている速度は、クルーズ コ

ントロール メイン スイッチあるいはイグニッション スイッチのいずれ

かを消した時点でキャンセルされます。

ディーゼル車

ディーゼル車の場合、エンジン回転数が1600 rpm未満になるとクルーズ コント

ロールが作動していても、車速が多少不安定になる場合があります。こうした場合

は、シフト レバーを「3」位置に動かし、変速を1速、2速および3速に限定して

ください。

133

3 けん引と積載

けん引 図 J478

● 日本国内でトレーラーをけん引するときは、車両の改造申請等の手続きが

必要です。

けん引部品は、ランドローバー社がデザ

インし、承認したもののみご使用いただ

けます。

ランドローバー車のエンジンのトルクレ

ンジにより、最大限に積載しても、停止状

態からスムーズに引き始めることができ、

また、坂や荒い路面上でのギアチェンジ

が減ります。まずローレンジにし、それか

ら走行中にハイレンジに移すことにより、

2000kg以上のトレーラーをスムーズに発

進させることができます。

サスペンションは、車のバランスや乗り

心地を損なわずに、重いトレーラーの積

み荷を運べるように設計されています。

トレーラーの最大総重量についての詳細

は、以降のページを参照してください。

● ランドローバーで設計または認定されたけん引部品のみを取り付けてくだ

さい。車両総重量とリア アクスル重量限界を超えないようにしてくださ

い。

134

けん引と積載 3

お客様の車でけん引する際には、事前に、トレーラーメーカーの助言を十分聴いて

ください。また、以下の説明にも従ってください。

● 必ず、けん引車(自車)のタイヤ圧が正常で、トレーラーのタイヤ圧がメーカー

の助言通りであるようにしてください。

● 自車とトレーラー共に荷を積む前の状態で、トレーラーのドローバー(フレー

ム)と車の連結ポイントが同じ高さになるように、バランスをとってください。

必要な場合は、連結ポイントの高さを調整してください。

● トレーラーのブレーキとライトの機能を点検してください。

● 安定度を最大限に確保するために、積み荷を確実に固定し、運送中に位置がず

れないようにしてください。また、重量の大半がフロア近く、できれば、トレー

ラー車軸のすぐ上かその近くにかかるように積み荷の位置を決めてください。

● トレーラーへ荷物を積んだ後、連結ポイントにかかる重量(これは、ノーズ

ウェイトと呼ばれています)が、メーカーの助言に従ったものになっているか

点検してください。

● トレーラーの積載重量を計算するときには、積み荷の重量にトレーラーの重量

を加えることを忘れないようご注意ください。

● 積載重量をトレーラーとけん引車に分配できる場合には、けん引車の方に多く

積載する方が安定します。

● トレーラーのノーズ ウェイトの上限は、75kgにするようお勧めします。ノー

ズ ウェイトに車の積載エリアと後席シートの乗客分を加えた重量は、決して最

大後軸重量を超えてはなりません。

次の表は設計上のけん引許容最大重量です。

けん引許容最大重量V8i &Tdi オンロード

ブレーキ非装着トレーラー.............................................. 750kg

オーバーラン ブレーキ装着トレーラー......................3500kg

連結ブレーキ装着四輪トレーラー* ............................4000kg

オフロード

500kg

1000kg

1000kg

135

3 けん引と積載

連結ブレーキ システム

重量が3500kg以上のトレーラーをけん引するには、車に連結ブレーキ システム

が装備されていなければなりません。これを装備した場合は、車台番号(車両識別

番号)プレートを書き替え、増加分のけん引重量を表示しなければなりません。改

訂した車台番号プレートは、ランドローバー社から得ることができます。このプ

レートは、承認された方法に従って変更を行ったことを証明するものです。

オートマチック車

ギアボックスのオーバーヒートを回避するために、重いトレーラーを時速32km/h

未満でハイレンジでメイン ギアボックスを使用してけん引することはお勧めでき

ません。トランスファ ギアボックスのローレンジを選択してください。

● 高度が300 メートル以上になると、エンジンの性能に悪影響を及ぼし、

オーバーヒートを起こす可能性があります。

車両重量

車に最大限(自動車総重量)まで積載するときには、各々の最大許容軸荷重を絶対

に超えないように、積み荷を分散して載せるよう考慮してください。車の積載量

が、最大軸荷重と自動車総重量のどちらをも超えないように制限するのは、ドライ

バーご自身の責任です。「テクニカル データ」を参照してください。

荷物固定ポイント

後部のトランク ルームのフロアに、4つの固定ポイントがあります。

7/16インチのUNFボルトを使用して身の回りの所有物の安全を確保するか、ある

いは、部分的にブラケットやストラップをフロアに固定して、大きな品物や小荷物

の安全を確保してください。

● 装置、工具、小荷物等は必ず固定して運んでください。オンロード、オフ

ロードに関わらず、移動中に動いて、事故や緊急事態発生の際に、けがの

原因になる可能性があります。

136

けん引と積載 3

トレーラー ソケット

エンジンが作動しているときは、トレーラー ソケットからのパワー出力は5アン

ペアを超えないようにしてください。

ルーフラック(装着車のみ) 図 J340、J472

ルーフラックは、車の屋根に固定された2つのサイドレールと、後席シートの下の

工具袋に入っている3つの取り外し可能なクロスレールから構成されます。それぞ

れのクロスレールの端には、1対の位置決めピンがあります。溝のついた側を上に

向け、固定されているピンをソケットに挿入し、クロスレールをサイドレールに取

り付けてください。それから、解除ボタンを使用して反対側のレールのソケットへ

スプリング ピンを差し込んでください。ラックに荷を載せる前にクロスレールが

しっかりと固定されているか確認してください。

137

3 けん引と積載

● うまくクロスレールを着脱できない場合には、車載工具セットをご使用く

ださい。スプリング解除ボタンを操作する工具が入っています。

● ルーフラックの最大積載量は、オンロードで50kg、オフロードで30kgで

す。

● ルーフラックに荷物を積むと、特にコーナリングのときと横風を受けたと

きに、車の安定が悪くなります。

● 積み荷は全て均等に分けて配置し、ラック内におさまるように固定してく

ださい。

● 荷物は必ずクロスレールだけではなくサイドレールにも固定してください。

● ルーフラックは、お買い上げいただいた車にのみフィットするようにデザ

インされています。疑問点がございましたら、ランドローバー特約販売店

または指定サービス工場にお問い合わせください。

138

車の回送 3

修理のためのけん引

お客様の車をけん引する場合、資格を持った回収業者のほとんどが、後輪は接地さ

せ、前輪はリフト装置を使い持ち上げた状態でけん引するはずです。

しかしながら、やむを得ず四輪すべてを接地した状態でけん引する必要がある場合

は、必ず以下の手順に従ってください。

1. 駐車ブレーキをかけた状態で、メイン ギアボックスおよびトランスファ ギア

ボックスの両方をニュートラルにしてください。

2. ディファレンシャル ロックが解除位置にあることを確認してください。

3. イグニッション スイッチを「I」位置にして、ステアリング ロックを解除し、

制動灯と方向指示灯を点灯させる必要がある場合は、さらに「II」位置にしてく

ださい。

4. けん引装置を車のフロント トーイング フックに固定してください。

5. 駐車ブレーキを戻してください。

● 事故または電気的な故障のため、イグニッション スイッチを操作するのが

危険だと思われる場合には、バッテリーの接続を外してください。

● 車をけん引してもらう場合は、必ずイグニッション スイッチを「I」の位

置にしてステアリング ロックを外してください。

● 車の移動中は、イグニッション キーを抜いたり、イグニッション スイッ

チを「0」位置にしないでください。

● エンジンが止まっているときは、ブレーキやステアリングの倍力装置が働き

ません。従って、ブレーキ ペダルを踏んだり、ステアリング ホイールを回

したりするには、大変な力が要ります。また、制動距離も長くなります。

139

3 車の回送

トーイング フック

車の前後にあるトーイング フックは回

収してもらうときに使用することだけ

を前提としているため、トレーラーや

キャンピング カーをけん引するために

使用することはできません。

フロント: 車の前部のトーイング フッ

クは、スポイラーから1つだけ出てい

ます( 図J719)。フロント ラッシング

リングはけん引目的には使用しないで

ください。

リア: 車の後部のトーイング フックは

2つあります。これらはラッシング リ

ングとしても使用できます。

輸送トラックまたはトレーラーへの

ロープを使った固定

ラッシング リングは、車の前後に2つ

ずつあります(図J341A)。トレーラー

側のラッシング フックや固定具を指定

以外の箇所には固定しないでください。

● フロント リングはロープを固

定することだけを目的としてい

るため、けん引には使用しない

でください。リア ラッシング

リングはけん引にもロープの固

定にも使用できます。

140

緊急時の始動 3

バッテリーが上がってしまった場合のエンジン始動

バッテリーが上がってしまった場合に、エンジンを始動する方法として推奨できる

ものは、以下の方法だけです。

● バッテリーを交換して始動する。

● ブースター ケーブルを使用して、救援車のバッテリーとバッテリー上がりを起

こした車のバッテリーとを接続する。

● オートマチック トランスミッションの車両は、押したりけん引してエンジ

ンを再始動することはできません。

● バッテリーからは可燃性水素ガスが発生しますので、火花や火気をエンジ

ン ルームに近づけないでください。

● バッテリー液が凍結していると思われる場合は、ブースター ケーブルを

使っての始動は行なわないでください。

● 両方のバッテリーの電圧が同じ(12V)であること、およびブースター ケー

ブルが絶縁クランプ付きで、しかも12Vバッテリー専用であることを確認

してください。

● 放電したバッテリーの接続を外さないでください。

ター ケーブルがエンジン ルーム内の可動部品から離れていることを確認

してください。

● エンジンの回転部品の近くでの作業には、十分ご注意ください。

ブースター ケーブルの使い方

救援車のバッテリーを利用する場合には、バッテリーが互いに接近するように双方の

車を停車してください。その際、2台の車両が接触しないように注意してください。

双方の車の駐車ブレーキをかけ、シフト レバーを「P」位置にしてください。

イグニッション スイッチと双方の車のすべての電装品のスイッチを切って、以降

のページに記載されているガソリン車またはディーゼル車それぞれの指示に従って

ください。

141

3 緊急時の始動

ブースター ケーブルの接続(ディーゼル車 )

必ず以下の手順に従って、ケーブルを接続してください。

1. 赤いブースター ケーブルの一方を救援車のバッテリーのプラス(+)端子に接続

してください。

2. 赤いブースター ケーブルのもう一方を放電した車のバッテリーのプラス(+)端

子に接続してください。

3. 黒いブースター ケーブルの一方を放電した車のバッテリーのマイナス(−)端子

に接続してください。

4. 黒いブースター ケーブルのもう一方を救援車のバッテリーのマイナス(−)端子

に接続してください。

安全上の理由から

● 必ず、黒いケーブルを救援車のバッテリーへ接続するのは最後に行なって

ください。

● 各接続部がしっかりと固定されていることを確認し、クリップが外れた

ください。

● ケーブル クリップとバッテリー端子の間の接続がゆるいと、火花が発生

し、爆発や火災につながる恐れがありますので注意してください。

142

2本のブースター ケーブルが双方の車の

エンジン ルーム内の可動部品から離れて

いることを確認してから、救援車のエン

ジンを始動し、数分間アイドリングして

ください。バッテリー上がりを起こした

車のエンジンを始動してください。両方

のエンジンが正常に始動したら、2分間

アリドリングした後、救援車のエンジン

を切ってください。

ブースター ケーブルを完全に取り外すま

では、バッテリー上がりを起こした車の

いかなる電装品の電源スイッチも入れな

いでください。

ブースター ケーブルを外す場合は、接続

したときの逆の手順で正確に行なってく

ださい。つまり、まず救援車のマイナス

(−)端子から黒いケーブルの接続を外し

てください。

緊急時の始動 3

143

3 緊急時の始動

ブースター ケーブルの接続(ガソリン車 )

必ず、以下の手順を守ってください。

赤いブースター ケーブルの一方を放電したバッテリーのプラス端子(+)につなぎ、

もう一方を救援車のバッテリーのプラス端子(+)に接続してください。

救援車のバッテリーのマイナス(−)端子から適当なアース ポイント(例えば、エン

ジン マウントまたは塗装していない面)に黒いブースター ケーブルを接続してく

ださい。なお、このときバッテリーからアースまでは最低0.5メートル離し、ブー

スター ケーブルをバッテリー上がりを起こした車の燃料またはブレーキ システム

のホース類から十分に離してください(図はV8エンジン車のエンジン リフト リン

グ)。

安全上の理由から

● 黒いケーブルは放電したバッテリーのマイナス端子に接続しないでくださ

い。疑問な点があれば、ランド ローバー特約販売店に連絡してください。

2本のブースター ケーブルが双方の車のエ

ンジン ルーム内の可動部品から離れている

ことを確認してから、救援車のエンジンを

始動し、数分間アイドリングしてください。

バッテリー上がりを起こした車のエンジン

を始動してください。両方のエンジンが正

常に始動したら、2 分間アリドリングした

後、救援車のエンジンを切ってください。

ブースター ケーブルを完全に取り外すまで

は、バッテリー上がりを起こした車のいか

なる電装品のスイッチも入れないでくださ

い。

ブースター ケーブルを外す場合は、接続し

たときの逆の手順を正確に行なってくださ

い。つまり、まずバッテリー上がりを起こ

した車のアース ポイントから黒いケーブル

の接続を外してください。

144

車のメンテナンス

お客様自身で行うメンテナンス ............................................................... 147

ボンネットの開閉......................................................................................... 151

エンジン ルーム ........................................................................................... 153

エンジン オイルの点検と補充............................................................ 155

オートマチック ギアボックス液の補充 ........................................... 156

冷却システムの補充.............................................................................. 157

不凍液....................................................................................................... 158

ウィンドウ スクリーン ウォッシャー液の補充 ............................. 159

ブレーキ液の点検 .................................................................................. 160

パワー ステアリング液の補充............................................................ 162

タイヤ ............................................................................................................. 163

タイヤの摩耗 .......................................................................................... 163

スノーチェーン ...................................................................................... 165

ウォッシャー ジェットとワイパー ブレード........................................ 166

バッテリー ..................................................................................................... 168

タイヤ交換 ..................................................................................................... 171

ウェイディング プラグ............................................................................... 178

ヒューズ ......................................................................................................... 179

電球の交換 ..................................................................................................... 183

車の清掃とお手入れ .................................................................................... 190

145

メンテナンスは、お客様ご自身の責任であり、決められた時期にランドローバー特

約販売店にて、全ての定期整備を行う必要があります。定期整備につきましては、

ハンドブックセットに入っておりますメンテナンス ノートと題した本に記載して

あります。また、このメンテナンス ノートには、整備記録簿というものがあり、ラ

ンドローバー特約販売店は、各整備を終了した時点で、この記録簿に正しく記入す

ることになっています。このセクションでは、安全で信頼のおけるドライブを確か

なものとするためにも必要となる、日ごと、週ごと、月ごとの点検をお客様ご自身

で行う際に役に立つ情報を説明しています。

146

車のメンテナンス 4

お客様自身で行うメンテナンス

メンテナンス ノートに記載された、ランドローバー特約販売店で行なう規定の定

期点検整備に加え、下に示す簡単な点検はお客様自身で行なってください。

これらの点検および調整については、以降のページで詳細に説明しています。

日ごとの点検

● ランプ、ホーン、方向指示器、ワイパー、ウォッシャーおよび警告灯の作動

● シートベルトおよびブレーキの作動

● 液漏れを示すガレージ床面の汚れ

週ごとの点検

以下の項目は、最低400kmごとに点検を行ってください。

● エンジン オイル レベル

● 冷却水レベル

● ウィンドウ スクリーン ウォッシャー リザーバーのレベル

● タイヤの空気圧と状態

月ごとの点検

● ブレーキ液レベル

● パワー ステアリング リザーバーのレベル

● オートマチック ギアボックス液のレベル

● 液レベルが著しくまたは突然低下したり、またタイヤの摩耗が均等でない

場合は、すぐにランドローバー特約販売店または指定サービス工場にご連

絡ください。

さい。

147

4 車のメンテナンス

特殊な状況下での走行

埃っぽい所、湿気が多い所、泥炭地等の過酷な条件下で車を使用している場合

は、整備が必要かどうか、より頻繁に注意していなければなりません。

例えば、深い川等水の中に入った場合は、安全で信頼のおける状態を持続する

ため、毎日でも整備が必要になる場合があります。ランドローバー特約販売店

にご相談ください。

メンテナンス プラン

定期的で体系的なメンテナンスは、お客様の車の信頼性と性能を長く維持するため

には重要なことです。

お客様の車に必要となる定期点検は、メンテナンス ノートに説明してあります。整

備工場でのメンテナンスが必要となる項目は、そのほとんどが専門知識と専門の設

備が必要となるものですので、ランドローバー特約販売店におまかせいただきます

ようお願いいたします。

排出ガス規制

この車には、日本の法規に適合するために設計された排出ガス/燃料蒸発ガス制御

装置が取り付けられています。ユーザーまたは修理業者による本装置の交換、改造

および変更は違法行為にあたり罰金の対象となりますのでご注意ください。

さらに、エンジンの設定は変更しないでください。この車のエンジンの設定は、厳

しい排出ガス規制に適合するように調整済みです。エンジンの設定が正しくない

と、排気ガス、エンジン性能、燃費に悪影響を及ぼすことがあります。またエンジ

ンの温度が上がり、触媒コンバーターと車の故障の原因となります。

ダイナモメーター上でのロードテスト(ローリングテスト)

● お客様の車は、アンチロック ブレーキとフルタイム4WDを装備しており

ますので、ランドローバー特約販売店において、ダイナモメーターの安全

なテスト方法に詳しい整備士にのみダイナモメーター テストを行ってもら

うことが必要です。詳細は、ランドローバー特約販売店にお問い合わせく

ださい。

148

車のメンテナンス 4

ガレージ内での安全

車のメンテナンスを行なうときは、常に次の注意事項を守ってください。

● 手、工具、衣類などはドライブ ベルトやプーリーに近づけないように常に

注意してください。

● 完全に冷えるまでは、排気/冷却システムの部品には触れないでください。

冷却ファンはエンジンを切った後も作動し続ける場合があります。また、

エンジンが熱いときは、エンジンを切った後でも冷却ファンが回りだした

り、最大10分間は回り続ける場合があります。エンジン ルーム内での作

業をする際はファンに近づかないようにしてください。

● イグニッション スイッチがONになっているときは、ケーブルや電気部品

に触れないでください。

● 換気の悪い場所でエンジンを回転させたまま絶対に放置しないでください。

一酸化炭素を含む排気ガスは有毒であり大変危険です。

● 車載工具のジャッキだけで車を持ち上げた状態で、車の下にもぐっての作

業は絶対にしないでください。

ルが車の金属部や工具に接触することは絶対に無いようにしてください。

● 火花や裸火をエンジン ルームに近づけないようにしてください。

有毒な液体

自動車に使われている液体のほとんどは、有毒であり、飲んだり傷口に触れた

りさせないでください(例えば、バッテリー液、不凍液、ブレーキ液、パワー

ステアリング液、ガソリン、ディーゼル、オイルそしてウィンドウ ウォッ

シャー添加剤)。

ラベルや容器に印刷されたすべての指示に従ってください。

使用済みエンジン オイル

エンジン オイルが皮膚に長時間付着していると、皮膚炎や皮膚癌などの重い

皮膚病の原因となります。オイルに触れた後は念入りに洗い流してください。

149

4 車のメンテナンス

環境を守りましょう!

下水、用水路および土壌を汚染することは違法行為です。使用済みオイル、有

毒化合物を処分する施設を持った認定廃棄物処理場または業者に委託してくだ

さい。不明な点については、管轄の自治体にお問い合せください。

150

ボンネットの開閉 4

ボンネットの開け方

● ワイパーのスイッチが切れ、元の位置に戻ったことを確認してから、ボン

ネットを開けてください。

● ワイパーアームを起こした状態でボンネットを開けないでください。ボン

ネットがワイパーに当たり、ボンネットやワイパーが損傷します。

ボンネット リリース レバーを引いてください(図J507)。

セーフティ キャッチを右に押し、ボンネットを持ち上げてください(図J483)。

ボンネット ステーをボンネットの下側からはずし、ボンネット ロック プラット

ホームの溝につけられた穴にはめ込んでください。

● ボンネットを開けているときに、風にあおられてステーが外れることがあ

ります。特に風の強いときは、ご注意ください。

151

4 ボンネットの開閉

ボンネットの閉め方

ボンネットを閉めた後、ボンネット前方のエッジを持ち上げ、ロックが十分にかみ

合っていることを点検してください。振動により外れないようであれば問題ありま

せん。

チをかけずに、セーフティキャッチだけで運転しないでください。

● ボンネットを閉めるときは、手等をはさまないように注意してください。

● ボンネットが完全に閉まっていないままで走行すると開くことがあります。

走行前に必ず確認してください。

152

エンジン ルーム 4

Tdi 図 J596A

1. ヒューズボックス−エンジン ルーム

2. 冷却水リザーバー

3. ブレーキ液リザーバー

4. オートマチック ギアボックス液レベルゲージ

5. ウォッシャー液リザーバー

6. エンジン オイル レベルゲージ

7. エンジン オイル注入キャップ

8. パワー ステアリング液リザーバー

お客様自身で行うメンテナンスの方法と時期に関しては、以下のページで説明しま

す。

ンテナンス」の項の「ガレージ内での安全」に記載された注意事項を必ず

守ってください。

153

4 エンジン ルーム

A

V8i 図 J412A

1. ヒューズボックス−エンジン ルーム

2. 冷却水リザーバー

3. ブレーキ液リザーバー

4. オートマチック ギアボックス液レベルゲージ

5. ウォッシャー液リザーバー

6. エンジン オイル レベルゲージ

7. エンジン オイル注入キャップ

8. パワー ステアリング液リザーバー

お客様自身で行うメンテナンスの方法と時期に関しては、以下のページで説明しま

す。

154

ンテナンス」の項の「ガレージ内での安全」に記載された注意事項を必ず

守ってください。

エンジン ルーム 4

V8iガソリン エンジン

図 J493

Tdi ディーゼル エンジン

図 J494

エンジン オイルの点検と補充

オイル レベルの点検は、エンジンが熱い状態で水平な場所に停車し、少なくとも

400km毎に行ってください。エンジンのスイッチを切り、車を5分程休め、オイ

ルが、油だめに落ち着くのを待ちます。レベルゲージを抜き取りブレードを拭き

取ってから、再度挿入して抜き取り、レベルを点検してください。オイルレベルは

決してレベルゲージ下部のマークを下回ることのないようにしてください。

補充の際は、オイル注入キャップを外し、レベルゲージ上部および下部マークの間

にくるようにオイルを補充してください。

入れ過ぎにご注意!

155

4 エンジン ルーム

一般的なレベルゲージのレベル

● 下部より上部のマークに接近している場合は、オイルを補充しません。

● 上部より下部のマークに接近している場合は、0.5リットルのオイルを補充し

ます。

● 下部のマークより下回っている場合は、1リットルのオイルを補充し、さらに

5分後にオイルレベルを再点検します。

● エンジンが冷えているときに、オイルレベルを点検しなければならない場

合は、エンジンをスタートさせないでください。上記の手順に従った後、

エンジンをスタートさせ、通常の運転温度に達し次第、すぐにレベルを再

点検してください。

オイルの仕様

車を使用する気候条件に適したオイルを利用することが大切です。正しい仕様は、

特約販売店または指定サービス工場にお問い合わせください。

オートマチック ギアボックス液の補充 図 J479

水平な場所に停車した状態で、「P」

(パーク)を選びエンジンをスタート

してください。エンジンがアイドル

スピードで回転し、フット ブレーキ

と駐車ブレーキをかけた状態で、シ

フト レバーを「1」にした後「P」に

戻します。

レベルゲージを抜き取りブレードを

拭き取ってから、再度挿入して抜き

取り、レベルを点検してください。ATF デキシロンII D仕様に合う液で、レベル

ゲージの2 つのマークの間にレベルがくるように補充してください。

● 外気温度が極端に高かったり低かったりすると、レベルゲージの液レベル

に、ばらつきが出ます。正確なレベルを知るためには、外気温度が20℃の

ときに点検するようにしてください。

156

エンジン ルーム 4

入れ過ぎにご注意!

● 下部から上部のマークへとレベルを上げるには、約0.25リットルの液が

必要になります。

冷却システムの補充

● エンジンが熱い間は、決して注入キャップを取り外さないようにしてくだ

さい。漏れた蒸気や熱湯でヤケドを負う可能性があります。

● エキスパンション タンクのクーラント(冷却液)レベルは、少なくとも週

1回(長距離走行時や過酷な条件下で使用している場合はもっと頻繁に)

点検するようにしてください。必ず、システムが冷えているときにレベル

を点検してください。

● 注入キャップをゆっくりねじって外し、完全に外す前に圧力が逃げるよう

にしてください。

● 冷却水の入っていない状態でエンジンを回さないでください。

不凍液50%と水50%の混合液を補

充し、冷却水の表面がタンク内のイ

ンジケーターのトップと等しくなる

ようにしてください。補充終了後、

キャップが十分に締まっていること

を確認してください。

● レベルが著しく低下した場合は、漏れやオーバーヒートの恐れがあります

ので、ランドローバー特約販売店にて点検を行ってください。

入れ過ぎにご注意!

157

4 エンジン ルーム

不凍液

不凍液は、重要な腐食抑制剤を含んでいます。一年中(寒いとき以外も)不凍液50

%と水50%の溶液が維持され、補充されるよう注意してください。これを怠ると、

ラジエーターやエンジン構成部品が腐食を起こす可能性があります。アルミニウム

エンジンには、非リン酸塩腐食抑制剤で、エチレングリコールベースの不凍液(メ

タノール非含有)を利用してください。20℃で濃度50%の不凍液の比重は1.075

で、−36℃まで凍結を防ぐことができます。

● 不凍液が、目や皮膚に触れないようご注意ください。万一触れてしまった

場合は、直ちに大量の水で洗い流してください。

● 不凍液は、塗装面を傷めます。

● 塩水は、決して補充しないでください。水道水に塩分が含まれる土地を旅

行するときも、補充用にいつも真水(雨水か蒸留水)を携帯するように心

掛けてください。

158

エンジン ルーム 4

ウォッシャー液の補充 図 J446

ウォッシャー液リザーバーは、後面ガラスおよび前照灯のウォッシャージェットへ

も供給するようになっています。リザーバー レベルを点検し、注入口の下の約

25mmまで、水と指定スクリーン ウォッシャー剤との混合物を補充します。寒い

剤を使用してください。ノズルに詰まりがなく、正しい方向を向いているか点検す

るため、ウォッシャー スイッチを操作してみてください。

● ウォッシャー液リザーバーに不凍液を使用しないでください。不凍液は、

塗装面を傷めます。

159

4 エンジン ルーム

ブレーキ液の点検 図 J476

著しく低下した場合は、すぐにランドローバー特約販売店に連絡してくだ

さい。

液のレベルは、使用中のブレーキ

パッドの摩耗により、わずかに低下

していきますが、「MIN」マーク以下

にならないようにしてください。

液が多量に減っている場合は漏れが

原因になっていることが多いため、

車を運転せずランドローバー特約販

売店または指定サービス工場へご連

絡ください。

水平な場所に停車し、少なくとも週1回(長距離走行時や過酷な条件下で使用して

いる場合は、もっと頻繁に)、液のレベルを点検してください。注入キャップを取

らずに透明容器の側面からレベルを見て点検してください。

補充

リザーバーにゴミが入らないように注入キャップを取る前にきれいに拭き、

FMVSS 116 DOT4液を「MAX」マークまで補充してください。

密閉容器からの新しい液のみを使用してください。密閉していない容器に入ってい

る古い液は湿気を含んでおり、ブレーキ性能に悪影響を及ぼす場合があります。

● 液のレベルが「MIN」マークを下回っているときは、車を運転しないでく

ださい。

● ブレーキ液は塗装面を傷めます。こぼれたらすぐに吸湿性の良い布で拭き

取り、カー シャンプーと水を混ぜた溶液で洗い流してください。

● ブレーキ液が目や皮膚に触れた場合は、大量の水で直ちに洗い流してくだ

さい。

160

エンジン ルーム 4

● アンチロック ブレーキ装着車の液レベルを点検する前に、イグニッション

スイッチを「I」の位置にしてください(このとき、ブレーキ液警告灯が点

灯します)。車を静止したままの状態で放置しておきますと、油圧ポンプの

作動音が聞こえるはずです。もし、聞こえなければ、ブレーキ ペダルを数

回踏んで、ポンプを作動させてください。前に述べた液レベルの点検と補

充は、ポンプが停止し警告灯が消えてから、行うようにしてください。

● ブレーキ液は少なくとも60,000kmまたは、36カ月ごとに完全に交換す

る必要があります。少なくとも120,000kmまたは、6年ごとに、全ての

ブレーキ液、シールそしてフレキシブル ホースの交換が必要です。キャリ

パー シリンダーの作動面全てを点検し、必要に応じて、部品を交換してく

ださい。過酷な条件下で使用している場合は、点検間隔をもっと短くして

ください。詳しくはランドローバー特約販売店にご相談ください。

161

4 エンジン ルーム

パワー ステアリング液の補充

必ずエンジンを止め、システムが冷えた後、液のレベルを点検します。その際、エ

ンジンを止めてからステアリング ホイールを回さないでください。

リザーバーに汚れが入らないように、注入キャップを拭いてください。

注入キャップを取り、レベルゲージをきれいに拭いてください。キャップを十分に

はめ込み、それから、液のレベルを点検するために再び取り出してください。必要

に応じてATFデキシロンII D仕様に合った液で、レベル ゲージの2つのマークの

間にレベルがくるように補充してください。

● 液のレベルがレベルゲージの下部マークを下回ったときは、運転しないで

ください。ステアリング ポンプを破損することがあります。

162

タイヤ 4

● タイヤの摩耗がひどかったり、切れたり破損している場合、または空気圧

が不適当な場合は、決して車を運転しないでください。

● 圧力が不適当なタイヤは摩耗が激しく、車の安全性とハンドリング特性に

重大な影響を及ぼします。

タイヤのお手入れ

いつもタイヤの状態を考慮しながら走り、ひずみや破損がないよう、頻繁にトレッ

ドや側壁を検査してください。特に、こぶ、切り傷および膨らみを点検してくださ

い。

タイヤの空気圧

タイヤの空気圧は、オンロードでの使用で最低でも週1回、オフロードでの使用で

は毎日点検するようにしてください。

タイヤの空気圧(交換用も含む)は、タイヤが冷えたときに点検してください。

タイヤが熱いときは、空気圧が上がります。空気圧の値は「テクニカル データ」を

参照してください。

● 炎天下や高温の場所に駐車していた場合は、タイヤの空気圧を下げずに車

を日陰に移動し、タイヤが冷えるのを待って点検を行うようにしてくださ

い。

タイヤの摩耗

タイヤには、トレッド パターンに摩耗インジケーターが埋め込まれているものも

あります。タイヤの溝が1.6mmまでに減ると、タイヤの表面にインジケーターが

現れ、タイヤの幅に対して横に走る帯状の印となります。インジケーターが見えた

らすぐにタイヤを交換してください。タイヤの溝は、定期的に点検してください。

溝が深さ1.6mmに達したときは、必ずタイヤの交換をしてください。摩耗したタ

イヤで運転しないでください。車および乗員の安全を脅かすことになります。

163

4 タイヤ

● オフロードで使用した後は、タイヤのこぶ、切り傷または膨らみ、タイヤ

内部の繊維層の露出がないか必ず確認してください。

バルブ キャップ(空気入れ口のキャップ)

バルブに汚れが入らないよう、バルブ キャップは常にしっかりと締めた状態にし

てください。

タイヤの交換

車のハンドリング特性に合わせ、ホイールの縁(リム)とタイヤはマッチしていま

す。安全のために、交換タイヤが製造業者のオリジナル仕様に対応し、側壁に示さ

れた負荷率がディスカバリーの仕様と合っているか点検してください。詳しい情報

やアドバイスについては、ランドローバー特約販売店にお問い合わせください。

● 四輪共必ず同じ仕様で同じタイプのラジアルタイヤを使用してください。

バイアスタイヤを使用したり前後のタイヤを交換しないでください。

● この車は、チューブレスタイヤ用ホイールを使用しています。インナ

チューブは取り付けないでください。チューブタイヤは使用しないでくだ

さい。

● ホイールをランドローバーの純正部品以外のものと交換することはしない

でください。ホイールとタイヤはオフロードとオンロード双方での使用を

考えて設計されており、ハンドル操作に重要な影響を与えます。オリジナ

ルの仕様に適合しないホイールは装着しないでください。

● タイヤサイズは、「テクニカル データ」の項を参照してください。

164

タイヤ 4

スノーチェーン

ランドローバー認定のスノーチェーンは、雪が多いときにオンロードで使うことだ

けを前提として設計していますので、オフロードで使用することはお勧めできませ

ん。

● 前二輪や四輪全部への装着が許されるのは、ランドローバーの認定チェーンだ

けです。認定されていないチェーンは、後二輪のみ装着可能です。

● ギアボックス ディファレンシャルがロックされていることを確認してください。

● 様々な道路条件で勧められるスノーチェーンの適応、維持に関する指示、速度

制限に必ず従ってください。50km/hを超えないでください。

● 道路に雪がなくなり次第すぐチェーンを外し、タイヤやホイールへの損傷を避

けるようにします。

認定されたスノーチェーンについては、ランドローバー特約販売店にお問い合わせ

ください。

● 認定されていないスノーチェーンしか手に入らない場合は、後輪だけに装

着するようにしてください。

● 認定されていないチェーンを前輪に装着することはしないでください。

ブレーキ部品を損傷する場合があります。

165

4 ウォッシャー ジェットとワイパー ブレード

ウォッシャー ジェット

前面ガラス ウォッシャー ジェットの調整は、ジェットの穴に針状のものを入れ、

噴射が前面ガラスの中央に向くように、各ジェットの位置決めを行ってください。

後面ガラス ウォッシャー ジェットの調整は、ジェットの穴に長い針状のものを入

れ、噴射がワイパーふき取り面の中央に向くように、ジェットの位置決めを行って

ください。

ジェットが詰まった場合は、穴にワイヤーや針状のものを入れて清掃してくださ

い。

● いずれの場合も、強い力を加えないようにしてください。

前照灯ウォッシャー

前照灯ウォッシャーは、前照灯が点灯している場合には、前面ガラス ウォッシャー

が作動すると、常に自動的に作動します。噴射の方向は、メーカーであらかじめ調

整してありますので、調整不要です。

● 凍結防止のため、ウォッシャー液リザーバーには認定のスクリーン ウォッ

シャー剤を使用するようにしてください。

166

ウォッシャー ジェットとワイパー ブレード 4

ワイパー ブレードの交換 図 P0210

フロントおよびリア ワイパー ブレードを交換するときは、ガラス面からワイパー

アームを持ち上げ、固定クリップ(1)を押して、アームからワイパー ブレードを

ずらしながら取り外してください。

アームに新しいブレードをはめていき、最後にブレードを固定するためにクリップ

を押してください。

ワイパー ブレードは、必ずオリジナルの仕様と同じものと交換するようにしてく

ださい。

● リア ワイパーのブレードを交換する際は、リアゲートのスペア タイヤを

取り外す必要があります。

167

4 バッテリー

● バッテリーは、硫酸を含んでいます。酸が目または肌に触れた場合は、直

ちに冷水で洗い医師のアドバイスを受けてください。

● 通常の操作において、バッテリーは爆発物である水素ガスを発します。火花、

裸火がエンジン ルームの近くにないことを確認してください。

● ショートを避けるため、エンジン ルーム内での作業を行う前に、金属製のブ

レスレット、貴金属等は全て外してください。

また、バッテリー端子や車のリード線に工具や車の金属部品を接触させな

いでください。

ださい。これを怠ると、SRSエアバッグが誤作動することがあります。

バッテリーのメンテナンス

車に適したバッテリーを使用すれば、以下の通り最小限の注意を払うのみで済みま

す。

● 穏やかな気候では、3 年に1 度バッテリー液面のレベルを点検してください。

熱い気候では、毎年レベルを点検してください。

● 汚れとグリースを除くためにバッテリーケースを時々拭くようにしてください。

● バッテリー端子を清潔に保ち、時々グリースを塗って腐食がないようにしてく

ださい。

168

バッテリー 4

バッテリー液面の点検

通気カバーをゆっくりと取り外し(通気プラグが装着されている場合は回して開け

る)、各セルのバッテリー液レベルを点検してください。プレートの上部より1mm

以上高くなくてはなりません。必要であれば、プレートの上部より最大限3mmま

で蒸留水を補充してください。

バッテリーの取り外しと交換

バッテリーの接続を外す前に、イグニッション スイッチを切ってください。バッ

テリー コードはマイナス(「−」)極を先に外し、交換した後はプラス(「+」)極

を先に接続します。

● 車の電装品を損傷させる可能性がありますので、バッテリーを再度装着す

る際は、極性が正しいことを確認してください。

● 交換用にはオリジナルと同じタイプおよび仕様のバッテリーを使ってくだ

さい。他のバッテリーは、サイズが様々で端子の位置も異なり、端子また

はリード線がバッテリー クランプ アッセンブリーと接触した際に、火災

を起こす可能性があります。

● スターターの補助装置として高速バッテリー チャージャーを使わないでく

ださい。

● バッテリーを接続していない状態でエンジンを回転させないでください。

● バッテリー端子やリード線が車の金属部品や工具に接触することのないよ

うにしてください。

169

4 バッテリー

寒冷気候

外気温が常に氷点下になるような所では、車を使用しないときは、ヒーターを使っ

てバッテリーを暖めてください。推奨方法については、ランドローバー特約販売店

にお問い合わせください。

バッテリーの充電

充電の前にバッテリーを車から取り外しバッテリー液が正しく補充されていること

を確認してください。

バッテリーは、爆発性のガスを発生させ、腐食性の酸を含み、重度の火傷を起こす

ほどの電流を供給しています。

充電の際は、必ず以下の注意事項に従ってください。

● バッテリー端子にリード線を接続する前に、必ずバッテリー チャージャーを電

源から外してください。

● チャージャーのスイッチを入れる前に、充電用リード線が確実に固定されてい

ることを確認してください。チャージャーのスイッチが ON になっているとき

は、その固定用クランプを動かしてはいけません。

● 目を覆ってください。また、バッテリーの上にもたれ掛からないでください。

● バッテリー上方の空間をよく換気してください。

● バッテリーの近くに裸火がないようにしてください(充電中または充電後、

バッテリーは可燃性の水素を放出します)。

● 充電が終わりましたら、充電用リード線の接続を外す前に、チャージャーのス

イッチを切り、車に再度取り付ける前に、バッテリーを1時間放置してくださ

い。

170

タイヤ交換 4

車両をジャッキ アップする前に、以下の事前対策を取ってください。

● 車両を通りから離れた場所に止め、同乗者を車両から離れた安全な場所で

待たせてください。

● 非常点滅表示灯をつけ、通行人や他の車に停車中であることを知らせてく

ださい。

● ジャッキを置いた地面が固くて水平であることを確かめます。

器パネルの警告灯が点灯します)。

● 駐車ブレーキをかけ、シフト レバーを「P」にし、トランスファ ギアボッ

クスを「L」に入れます。イグニッション スイッチを切ってキーを抜きま

す。

● 人が乗っている状態またはキャラバンやトレーラーを接続した状態で決し

て車をジャッキ アップしないでください。

● ジャッキだけで支えた状態で、絶対に車両の下で作業しないでください。

備え付けのジャッキはタイヤ交換用にのみ設計されています。

171

4 タイヤ交換

輪止めの使用 図 J489A

● 車を持ち上げる前に、必ず車輪を1カ所輪止めで止めてください。

駐車ブレーキは後輪ではなく、トランスミッションに作用するので、持ち

上げられた車両を保持できません。

必ずジャッキ アップしようとするタイヤの対角線にある車輪に輪止めをしてくだ

さい。備え付けの輪止めで前輪は前から、後輪は後ろから輪止めしてください。

172

タイヤ交換 4

● ジャッキと輪止めは、エンジン コンパートメントの前(図J439)に格納

されています。ジャッキ ハンドルと工具は、後席下の工具バッグ(図

J340 )に入っています。

くなっています。

● タイヤ ナットの代わりにスペア タイヤ固定ナットを使用しないでくださ

い。

ら持ち上げたり、下ろしたりする場合には注意してください。

スペア タイヤの取り外し

1. 工具キット内にあるホイール ナット スパナを使用して、ホイール カバーを固

定しているナットを外します。

2. スペア タイヤをキャリアに固定しているナットを外し、スペア タイヤを取り

外します。

173

4 タイヤ交換

ジャッキ操作 図 J481

ジャッキ レバーと延長バーをつなげ

てください。その際、溝(引き出し図参

照)からスプリング クリップが出てい

ることを確認してください。 ジャッキ

リリース バルブを右にいっぱいまで

回してバルブを閉め、レバーを図のソ

ケットに差し込んでください。

レバーを上下に動かして、ジャッキを

持ち上げてください。

ジャッキを下ろす場合は、ソケットか

らレバーを抜き、レバー先端の切り欠

きをリリース バルブにはめてくださ

い。 リリース バルブをゆっくりと左に

回して、車の重量によりジャッキを下

ろしてください。

● ジャッキは水平で安定したところで使用してください。

● 次頁の「ジャッキの位置決め」を注意深く読んで理解するまではジャッキ

アップをしないでください。疑問点があれば、ランドローバー特約販売店

にご相談ください。

● 車を上下する際にはけがをしないように注意し、車の下回りの部品、特に

高温になっている排気システムには触らないようにしてください。

● 車の下や周辺には、車を下げるときの障害となるものがないようにしてく

ださい。

174

タイヤ交換 4

ジャッキの位置決め

ジャッキは、必ず車の前後からジャッキ アップ箇所に位置決めしてください。

● 車体の側面からは決してジャッキを当てないでください。

● 誤って熱い排気システムに触れないようにするため、必ずジャッキ レバーに

延長バーをつなげて使用してください。

● 車両を損傷しないように、ジャッキ アップ箇所でだけジャッキ アップを行っ

てください。

フロント ジャッキ アップ箇所 図 J453

車を持ち上げるときは、コイル スプ

リングのすぐ下にあるフロント アク

スル ケースにしっかりと固定される

ようにジャッキを位置決めしてくださ

い。 ジャッキの鞍部は、アクスル ケー

ス先端のフランジとフロント サスペ

ンション メンバーが取り付けられて

いる大きなブラケットの中間になるよ

うに位置決めしてください。

リア ジャッキ アップ箇所 図 J490

マッド フラップをタイヤの上に持ち

上げて、作業しやすいようにし、タイ

ヤ交換が完了したら元の位置に戻し

て く だ さ い 。 持 ち 上 げ た と き に 、

ジャッキがコイル スプリングの真下

にあるリア アクスル ケースとかみ

合って、ショック アブソーバー マウ

ンティング ブラケットにできるだけ

近づくようにジャッキを置きます。

175

4 タイヤ交換

タイヤ交換

車両を持ち上げる前に、このセクションの冒頭で述べた事前対策が守られているこ

と、特に輪止めが正しい位置に置かれていることを確かめてください。

● ホイール ナット スパナを使ってナットを反時計回りに半回転させて緩めます。

● タイヤが地面から離れるまで車両を持ち上げ、ホイール ナットとホイールを取

り外します。ホイールの表面が直接地面に触れると合金の表面が傷つきますの

で注意してください。

● タイヤ交換が容易になるように、軽くホイール スタッドにオイルまたはグリー

スを塗りますが、ブレーキ構成部品にオイルやグリースが付かないようにして

ください。

● アロイホイールの場合、ホイールと取り付けスピゴットとの固着を最低限にす

るために、取り付けスピゴット部に薄くオイルかグリースを塗ってください

(認定のアンチサイズ コンパウンドを使用)。オイルやコンパウンドがブレーキ

部品に付着しないように気をつけてください。緊急時でこうした処置が現実的

でない場合は、とりあえずスペア タイヤを装着してください。ただし、できる

だけ早くスペア タイヤは取り外し、上記の処置をしてください。

● スペア タイヤを取り付け、ホイール ナットを軽く締め、それらがしっかり固

定されていることを確かめます。タイヤが地面から浮いている間はナットを完

全には締め付けないでください。

● タイヤを装着する場合は、ハブとホイールとの接触面に錆等がなくきれい

トがゆるむ原因となり事故につながります。

● 車両を降ろして、ジャッキと輪止めを外します。

● ホイール ナットを完全に締めてください。ホイール スタッドに過大な応力が

かかりますので、ホイール ナット レンチを足を使ってより強く締めたり、レ

バーにさらに延長パイプを使って締めすぎないでください。

ださい。

176

タイヤ交換 4

● 最後に、できるだけ早い機会にタイヤの空気圧とホイール ナット締付力を点検

してください(数値は「テクニカル データ」の項を参照してください)。

ジャッキのお手入れ

時々、錆防止のために、動作部(特に伸縮部)をきれいにし、注油してください。

ジャッキ液面は、定期点検時に点検してください。必要があれば、BS4231 等級

32でISO耐久度32の粘性を持つ油圧オイルを満たしてください。汚れを防ぐに

は、必ずジャッキを完全に閉まった位置に戻し、立てた状態でしまってください。

● タイヤを交換した後は、常に、工具、輪止め、ジャッキそしてスペア タイ

ヤを所定の位置にしまっておいてください。

177

4 ウェイディング プラグ

エンジン フロント タイミング カバー―Tdi フライ ホイール ハウジング―Tdi

排出孔(Tdi モデル)

水の入りやすい状況では、タイミング カバーの下部底にある排出孔にプラグをは

め込んで、泥や水の浸入を防ぐためにタイミング カバーを密封してください。

水の入った後はすぐに、または定期的にプラグを取り外し、オイルや水がハウジン

グから抜けるようにしてください。

プラグは最寄りのランドローバー特約販売店でお求めください。

排出孔(V8iモデル)

● フライ ホイール ハウジングは、泥や水が入り込まないよう完全に密閉さ

れているので、ウェイディング プラグを取り付ける必要はありません。

● 危険ですので、車輪を輪止めして安全に止めてあるか、あるいは高荷重に

耐えられるスタンドで支えられている場合以外は、車両の下で作業しない

でください。

178

ヒューズ 4

ヒューズ ボックス 図 J593

ヒューズは、電気回路が過負荷になるのを防ぐため、電気装置を保護する単純な回

路遮断器です。各々のヒューズが保護している電気装置が作動しなくなったとき、

まずヒューズ「切れ」と疑ってみてください。ボックスから疑わしいヒューズを外

して、ヒューズのワイヤーに断線がないか調べてください(図参照)。

メイン ヒューズ ボックスはステアリング コラムの片側下部に取り付けられてい

ます。コインまたは小さいドライバーを使って固定スクリューを外し、カバーを取

り外します。

ヒューズの交換

イグニッション スイッチを「0」の位置に回し、ヒューズを取り外す前に影響を受

けた電気回路のスイッチを切ります。

ヒューズの頭部を(図のように)ヒューズ除去ピンセットで押してから引っ張りま

す。

● ヒューズは必ず同じ種類(容量)のものと交換してください。

● 交換したヒューズがすぐに切れる場合には、ランドローバー特約販売店ま

たは指定サービス工場で点検してください。

179

4 ヒューズ

各ヒューズは、アンペア数を識別するために、以下のように色分けされています。

紫 3 青 15

褐色 5

茶色 7.5

20

25

赤 10 緑 30

ヒューズ ボックス カバーのラベルには、保護された回路、ヒューズのアンペア数、

およびそれらの取り付け位置を表示してあります。以下に記載されている通りです。

ヒューズNo.

1

4

5

2

3

6

7

8

9

* 装着車のみ

180

アンペア

15

10

10

10

10

20

10

10

10

作動しないユニット

制動灯、方向指示灯

左車幅灯

ラジオ/カセット/CD プレーヤー

右前照灯 上向きビーム

左前照灯 上向きビーム

シガー ライター、バニティ ミラー、

シート ヒーター *

SRSエアバッグ

右車幅灯、フロント フォグランプ *

リア フォグランプ

ヒューズ 4

ヒューズNo.

10

11

12

13

14

15

16

17

18

サテライト 1

1

4

5

2

3

6

サテライト 2

5

6

3

4

1

2

(15)

20

10

5

(10)

25

30

30

10

15

30

20

10

10

10

20

10

10

アンペア

10

10

10

作動しないユニット

左前照灯 下向きビーム

右前照灯 下向きビーム

多機能ユニット

(マルチ ファンクション ユニット)

多機能ユニットのイグニッション電源

計器類、時計、および変速器

エアコン、ウィンドウ

フロント ウォッシャーおよびワイパー

スターター、グロープラグ

リア ウォッシャー/ワイパー、ミラー、

クルーズ コントロール

前照灯ウォッシャー

エンジン マネージメント

アンチロック ブレーキ システム(ABS)

リア エアコン * 、ヒーター

パワー ウィンドウ―フロント

パワー ウィンドウ―リア

アンチロック ブレーキ システム(ABS)

セントラル ドア ロック

電動サンルーフ *

ラジオ、時計、インジケーター ランプ、

室内灯、荷室灯、トレーラー ランプ

*装着車のみ

● ヒューズ ボックスにはいくつかの追加スペア ヒューズがあります。

● どのような電気システムまたは構成部品が故障した場合でも、適切な構成

部品のヒューズだけでなく、ヒューズ12と13を必ず点検してください。

181

4 ヒューズ

エンジン ルーム ヒューズ ボックス

図 J504A

2番目のヒューズ ボックスは、エンジン クー

ラント リザーバーに隣接したエンジン コン

パートメントの右側にあります。

保護されている回路およびその位置はヒュー

ズ ボックス カバーの内部に印刷された線図に

示されており、以下にも記載されています。

ヒューズNo.

1

4

5

2

3

6

7

アンペア

30

20

30

30

30

5

20

作動しないユニット

後面ガラス デフロスター

ランプ

エアコン

非常点滅表示灯、ホーン

アンチロック ブレーキ システム(ABS)

燃料ポンプ

燃料システム

● また、6個のメイン回路ヒューズもエンジン ルームのヒューズ ボックス

に置かれています。メイン回路ヒューズのうちの1本が故障していると思

われる場合は、ランドローバー特約販売店または指定サービス工場にご連

絡ください。

182

交換用電球

前照灯ユニット

フロント車幅灯

フロント方向指示灯

下向き/上向きビーム

フロント フォグランプ *

リア ランプ:

方向指示灯

尾灯

制動灯

リア フォグランプ

後退灯

ハイマウント制動灯

側面方向指示灯

パドル ランプ

ナンバー プレート ランプ

荷室灯

フロント コーテシー ランプ

リア コーテシー ランプ

バニティ ミラー ランプ *

グローブ ボックス ランプ

* 装着車のみ

● どの電球も12ボルト用をお使いください。

電球の交換 4

ワット数

5

21

60/55

55

5

3

5

10

21

5

21

21

21

21

10

5

1.2

5

● 電球を交換する際には、ショートを起こす恐れがありますので、イグニッ

ション スイッチとそれぞれに該当するライト スイッチは必ず切ってくだ

さい。新しい電球を取り付ける際は、必ず、同種・同仕様の電球と交換し

てください。

183

4 電球の交換

前照灯と車幅灯 図 J473

前照灯ユニットの取り外し

前照灯または車幅灯の電球を交換するには、以下のようにして前照灯ユニットを取

り外してください。3個のリテイニング クリップを外し、約10度回して(差込み

図参照)スロットに合わせます。前照灯ユニットを手前に引き出せます。

184

電球の交換 4

前照灯の電球

マルチプラグ(ソケット)を外し、ゴム製のカバーを取り外します。スプリング ク

リップを取り外し、電球を引き出します。大きい方のタブ(爪)が前照灯の最上部

に向いていることを確かめてから、電球を交換します。

カバーのスリットが前照灯の最上部にあることを確かめ、真ん中をしっかり押して

電球の電気的接続部周辺を密閉してから、ゴム製カバーを交換します。

● 指が電球のガラス面に触れないようにしてください。必要があれば、メチ

ルアルコールで電球をきれいにしてください。

前照灯ユニットの交換 図 J474

交換するときは上記の手順の逆を行ってください。

いったんリテイニング クリップで固定すると、かみ合わせが正しい場合にはガチッ

という手応えがあります。

車幅灯電球

前照灯ユニットを取り外したら(前ページ参照)、マルチプラグを外し、反時計回

りに1/4回転させて電球ホルダーを外します。電球ホルダーを引き出して電球を交

換します。

185

4 電球の交換

● 電球の交換

電球を交換する前に、ショートしないように、ライト スイッチは必ず切っ

てください。同種・同規格の電球と交換してください。

フロント方向指示灯 図 J411

スプリング クリップを外して、方向指示灯ユニットを持ち上げるようにして引き

出します。方向指示灯ユニットから電球ホルダーを反時計回りに回してゆるめま

す。電球を押しながら回して取り外します。方向指示灯ユニットを取り付ける際に

は、スプリングを再び取り付ける前に、2個のラグをボディに引っかけます。

186

側面方向指示灯 図 J445

レンズを右側にしっかりと押し、左端

を持ち上げてフェンダーから前照灯ユ

ニットを引き出します。電球ホルダー

を回して緩め、電球を引っ張って取り

外します。

リア ライト(制動灯 / 後退灯 / リア

フォグランプ) 図 J720

ライト クラスターを取り外す場合は、

以下の手順のどちらかに従ってくださ

い。サイド ポケット カバー(図A)を取

り外すか、必要に応じてサイド シート

(図B)を半分だけ引き出してください。

小型のスクリュードライバーを使っ

て、トリム クリップ カバーを外して

ください(トリム クリップの取り付け

箇所は引き出し図を参照)。その後、ト

リム クリップを緩め、アクセス パネ

ルを取り外してください(下図参照)。

該当の電球ホルダーをひねって取り外

し、電球を押し回して取り外してくだ

さい。

● モデルによっては、制動灯と尾

灯が1個の電球を共用して、リ

ア ライトに方向指示灯を含む場

合もあります。

電球の交換 4

187

4 電球の交換

バンパー ランプ

(尾灯 / リア方向指示灯) 図 J508

バンパーの後ろに手を伸ばし、電球ホル

ダーを回して取り外してから電球を押し

ながら回して取り外します。

ナンバー プレート ランプ 図 J496

スクリューを取り外し、レンズを引き

出します。電球を取り外します。

ハイマウント制動灯 図 J498

スクリューをカバーから取り去って、電

球ホルダーを回し、押しながら回して電

球を取り外します。

フロント フォグ ランプ(装着車のみ)

フロント フォグ ランプの電球を交換する場合は、車からライト ユニットを取り

外してください。ライト ユニットを正しく取り付けるために、電球の交換作業は

ランドローバー特約販売店に依頼することをお勧めします。

188

電球の交換 4

室内灯 図 J452、図 J509

ユニットからレンズを取り外します。電球ホルダーを広げて電球を取り外します。

荷室灯 図 J492

荷室灯取り付け位置からランプを取り出します。押しながら回して電球を取り外し

ます。

グローブ ボックス ランプ

ユニットを左にずらし、広めの幅のマイナス ドライバーを固定キャッチに差し込

み、外してください。

グローブ ボックスからユニットを引き出して、電球を取り替えてください。

189

4 車の清掃とお手入れ

洗車

車用洗剤の入った冷水またはぬるま湯をたっぷり使って、頻繁に洗車してくださ

い。車両をすすぎ、セーム革でよく拭き取ってください。

● 熱湯を使用しないでください。

● 石油系洗剤や食器洗い洗剤は使用しないでください。

冬季に道路に凍結防止剤が散布されている場合は、下まわりを洗うのにホースを使

用してください。ホイール アーチとパネル継ぎ目に注意して、特に泥の固まりを

取り除くときには注意を払ってください。

ホースを使用する際には、ヒーター エアダクトの中や、ホイール トリム開口部か

らブレーキ構成部品、あるいはドアやウィンドウ シールに噴射水が入らないよう

にしてください。水圧によりシールを貫通する恐れがあります。

● ガソリン スタンド等で使用されている洗車機によっては、非常に高圧の

ウォーター ジェットを使っているものもあります。このウォーター ジェッ

トは、ドアまたはウィンドウ シールに入り込むほど強力で、モール類や

ロック機構に損傷を与えることもあります。ウォーター ジェットを直接壊

れやすい部品に向けないように注意してください。

スチーム洗車

エンジン ルームのスチーム洗車の前に、パワー ステアリング リザーバーを覆っ

て、液が汚染されないようにしてください。洗車後は、腐食防止のために金属製構

成部品、特にステアリング コラム、エンジン冷却水管、ホース クリップおよびイ

グニッション コイル クランプに必ず念入りにワックスがけをしてください。

タールのしみ抜き

揮発油を用いて塗装面からタールのしみや頑固なグリース汚れを取り除きます。

それから、すぐに揮発油が残らないようにきれいに洗い落とします。

塗装を損なわないよう十分注意してください。

190

車の清掃とお手入れ 4

車体の保護

洗車後、塗装面に損傷がないか点検してください。腐食を防止するために、塗装の

欠損や傷を補修用ペンキで補修し、時々カーポリッシュで塗装面を保護してくださ

い。

● バンパーのモールディングには、カーポリッシュをかけないでください。

仕上げ面に傷を残してしまいます。

ガラスとミラー

柔らかい布を用いてリア ウィンドウを清掃し、発熱体(熱線プリント)を損傷し

ないようにします。ガラスをこすったり研磨性の洗剤を使ったりしないでくださ

い。特にミラーガラスは壊れやすくなっていますので、研磨性洗剤や金属製スク

レーパを使わないでください。

内装のお手入れ

● プラスチック面または布カバーのかかった表面は薄めた内装用洗剤できれいに

してください。

● レザー シート、ステアリング ホイール、および内装機構は薄めていない内装

用洗剤で湿らせた布で拭いてください。5分おいてから、きれいな布と水を使っ

た清掃を繰り返しますが、その部分で水をあふれさせないでください。乾いた

けば立ちのない布で拭いて、革を磨きます。

● 石油、中性洗剤、家具用ワックスまたは磨き材を使用しないでください。

● カーペットはブラシまたは掃除機でゴミを取り除いてからナイロン内装用洗剤

で清掃します。

時計とラジオ

● 乾いた布以外は使わないでください。洗剤やスプレーを使わないでください。

シートベルト

● ベルトを引き出して、お湯または非石油系洗剤を使って清掃します。自然に乾

燥させ、完全に乾くまで元に戻さないでください。

191

4 車の清掃とお手入れ

エアバッグ

SRSエアバッグの損傷を防ぐため、ステアリング ホイール センター パッドと助

手席側エアバッグの入ったフェイシア パネルは、わずかに湿らせた布またはウレ

タン クリーナーを用いて清掃するにとどめてください。

センター パッドには洗剤を多量に使用しないでください。また、石油、石油系家

具用ワックス、磨き剤も使用しないでください。

192

テクニカル データ

潤滑剤とオイル............................................................................................. 195

オイル、液の容量......................................................................................... 197

ステアリング(ロックからロック)......................................................... 199

電気システム ................................................................................................. 199

電球交換 ......................................................................................................... 199

寸法(ナッジバー、サイド ステップ未装着)....................................... 200

オフロード性能............................................................................................. 200

けん引重量 ..................................................................................................... 200

車両重量 ......................................................................................................... 201

燃料消費量(乗用車燃料消費規制1983 No.1486 80/1268 EEC)201

ホイールとタイヤ......................................................................................... 202

サービス データ ........................................................................................... 203

193

テクニカル データ 5

潤滑剤とオイル

様々な気候条件における推薦オイル

構成仕様部品/サービス分類

仕様

ガソリン エンジン オイル

RES.22.OL.G4または

ACEA A2:96または

APIサービス レベル SG

またはSHに要適合

ディーゼル エンジン オイル

RES.22 OL.PD2または

ACEA B2:96またはAPI CE

SAE

5W/30

5W/40、5W/50

10W/30

10W/40

10W/50

10W/60

5W/30

5W/40、5W/50

10W/30

10W/40

10W/50

15W/40

メイン ギアボックス

(オートマチック)

ATFデキシロンII D

トランスファ ギアボックス

MIL-L-2105または

MIL-L-2105B, C & D

ファイナル ドライブ ユニット、

スイベルピンハウジング

MIL-L-2105または

MIL-L-2105B, C & D

パワー ステアリング

ATF M2C 33(Fまたは G)

またはLATFデキシロンII D

90W EP

80W EP

90W EP

80W EP

周囲の温度(℃)

-30 -20 -10 0 10 20 30 40 50

195

5 テクニカル データ

ブレーキ液

ユニバーサル ブレーキ液またはその他のブレーキ液。ただし最低沸点が260℃で、

FMVSS 116 DOT4に準拠しているもの。

ウィンドウ ウォッシャー

ウィンドウ ウォッシャー液

エンジン冷却システム(ガソリン&ディーゼル車)

非リン酸塩腐食抑制剤によるアルミニウム エンジン用のエチレングリコール ベー

対1 でお使いください。

エアコン コンプレッサー オイル

Nippondenso ND-8、またはUnipart ND-8

ドアロック(アンチバースト)と慣性リール シートベルト

潤滑剤は使用しないでください。

これらの構成部品は、製造時に寿命分だけ注油されています。

バッテリー端子

石油系ゼリーを使用し、シリコン グリースは使用しないでください。

196

テクニカル データ 5

オイル、液の容量

次のオイル容量は近似値ですので、目安としてご参照ください。オイルは全て、適

切なレベルゲージまたはレベルプラグで設定するようにしてください。

燃料タンク−使用可能容量............................................................................ 81リットル

エンジン オイル

−Tdi モデル.............................................................................................. 5.8リットル

−V8i ガソリン モデル ........................................................................... 6.1リットル

新しいオイル フィルターの交換により追加される容量

−Tdi モデル........................................................................................... 0.85リットル

−V8i ガソリン モデル .........................................................................0.56リットル

オートマチック ギアボックス ...................................................................9.80リットル

トランスファ ボックス................................................................................2.30リットル

フロント ディファレンシャル ...................................................................1.70リットル

リア ディファレンシャル............................................................................1.70リットル

ウォッシャー液リザーバー.........................................................................7.00リットル

冷却システム

−Tdi モデル.........................................................................................11.70リットル

−V8i ガソリン モデル ......................................................................11.30リットル

197

5 テクニカル データ

エンジン− Tdi

内径...............................................................................90.4mm

行程...............................................................................97.0mm

シリンダ数 ..................................................................4

圧縮比 ..........................................................................19.3:1

シリンダー容積..........................................................2490cc

点火順序 ......................................................................1、3、4、2

タペット クリアランス、エキゾースト...............0.20mm

} エンジン冷間、

温間時共

エンジン− V8iガソリン

内径...............................................................................94.0mm

行程...............................................................................71.12mm

シリンダ数 ..................................................................8

シリンダー容積..........................................................3947cc

圧縮比 ..........................................................................9.35:1

点火順序 ......................................................................1、8、4、3、6、5、7、2

スパーク プラグ タイプ ..........................................チャンピオンRN9YC

スパーク プラグ キャップ ......................................0.84∼0.95mm

ディストリビューター .............................................電子式

イグニッション タイミング、ダイナミック ......4°BTDC ±1 ˚、バキューム

パイプ取り外し

198

テクニカル データ 5

ステアリング(ロックからロック)

パワー アシスト ....................................................3.3回転

キャンバ角 ..............................................................0°

キャスタ角 ..............................................................3°

スイベルピン傾き..................................................7°

トーアウト ..............................................................0mm∼2mm

最小回転直径(全モデル)................................... 11.9m

電気システム

型式........................................................................... マイナス アース

電圧........................................................................... 12v

バッテリー

−ディーゼル車 ...............................................タイプ:072

−ガソリン車 ................................................... タイプ:091/072

BBMS=British Battery Manufacturer Society

充電システム ..........................................................オルタネーター A127/100

点火装置

−V8i ガソリン モデル ................................. コイル&マルチ コイル

199

5 テクニカル データ

寸法(ナッジバー、サイド ステップ未装着)

全長

全幅

全高

ホイール ベース

トレッド前/後

乗員定員

V8i

LS

4510mm

1860mm

1950mm

2540mm

1485mm

7人

V8i/Tdi

ES/County

4510mm

1800mm

1950mm

2540mm

1485mm

7人

オフロード性能

最大傾斜角 ..............................................................45°(EEC kerb weight)

アプローチ角 ..........................................................39°(EEC kerb weight)

トウヒッチによるデパーチャー角 .................... 20°(EEC kerb weight)

トウヒッチなしのデパーチャー角 .................... 29°(EEC kerb weight)

水路走行深さ ..........................................................500mm

最低地上高(空車時)...........................................214mm

V8i/Tdi

S

4485mm

1800mm

1920mm

2540mm

1485mm

5人

けん引重量

V8&Tdi 車 オンロード

ブレーキ非装着トレーラー..................................... 750kg

オーバーラン ブレーキ装着トレーラー.............3500kg

連結ブレーキ装着四輪トレーラー * .................

4000kg

オフロード

500kg

1000kg

1000kg

● * 連結ブレーキを取り付けられるように改良した車両のみ適用。

● 3500kgを超えるけん引トレーラー重量については、セクション3の「け

ん引 」を参照してください。

● 全ての重量は、地域の規制に準じます。お客様の責任において、地域のけ

ん引規制に従ってください。

200

テクニカル データ 5

車両重量

Tdi S

Tdi County

V8i S

V8i County

V8i ES

V8i LS

前軸重

1070kg

1070kg

1000kg

1000kg

990kg

1010kg

後軸重

960kg

1000kg

960kg

990kg

1030kg

1040kg

車両重量

2030kg

2070kg

1960kg

1990kg

2020kg

2050kg

燃料消費量(乗用車燃料消費規制 1983 No.1486 80/1268 EEC)

Tdi排気ガス規定モデル

シミュレーション都市サイクル(1/100km)........................................... 10.1

定速度、90km/h(1/100km)........................................................................ 6.3

定速度、120km/h(1/100km)...................................................................... 9.7

V8i排気ガス規定モデル

シミュレーション都市サイクル(1/100km)........................................... 20.2

定速度、90km/h(1/100km)..................................................................... 10.3

定速度、120km/h(1/100km)................................................................... 14.0

上記の結果は、乗用車燃料消費規制1983に準拠して管理されたテスト条件下で実

施された検査の結果です。ただし、この情報が添付される個々の車の燃料消費量を

示すものではなく、それを保証するものではありません。個々の車のテストは実施

しておりませんので、同じモデルの車でも差異がある場合があります。さらに、車

に特定の改良が施されている場合もあります。さらに、車の走行距離、メンテナン

ス水準をはじめ、ドライバーの運転スタイルや道路交通状況も、燃料消費量に影響

します。テストした全ての車についての公認テストの結果は、お客様による車の点

検のために提供されています。

燃料

ディーゼル車 ........................................ディーゼル

ガソリン車 ............................................無鉛プレミアム ガソリン(95RON以上)

201

5 テクニカル データ

ホイールとタイヤ

ロードホイール ナット締付トルク .................................................. 13.26kgfm

ホイール サイズ ........................................................................................7J×16

前輪

235/70 R16 ラジアル ........................................1.9kgf/cm 2

205 R16 ラジアル................................................ 2.0kgf/cm 2

後輪

2.4kgf/cm 2

2.6kgf/cm 2

● 運転による温度の上昇で、タイヤの空気圧は約0.2kgf/cm 2 ほど高くなり

ますので、タイヤ空気圧を調べる場合は、タイヤが冷えてから実施してく

ださい。

直射日光や高温の場所に駐車していた場合は、タイヤ空気圧を下げずに、

車を日陰に移動し、タイヤが冷えるのを待って点検を行うようにしてくだ

さい。

● 常に、純正仕様のラジアル タイヤを前後とも使用してください。クロスプ

ライ タイヤを使用したり、前後でタイヤを交換したりしないでください。

● タイヤの摩耗、切れ、損傷がひどいとき、または空気圧が適正でないとき

は、車の運転をしないでください。コントロールを失うことがあり、思わ

ぬ事故につながります。

で、チューブ タイヤは装着しないでください。

202

サービス データ 5

型式

V8i:ローバー E-LJR

Tdi:ローバー KD-LJL

かじ取り装置

ハンドル

遊び

遊びは直進状態にてホイール外周で........ 20∼30mm

ホイールアラインメント

トーイン .................................................................. 0∼−2 mm

キャンバ .......................................................................0˚00±1 ˚

キャスタ .......................................................................3˚00±1 ˚

制動装置

ブレーキペダル

遊び ..........................................................................10∼15 mm

床板とのすき間

踏力40 kg で踏込時床板とのすき間........80 mm以上

ブレーキのきき具合

左右和 ................................... 検査時軸重の10%以上(後軸)

左右差 .........................................................検査軸重の8%以下

総和 ..............................................検査時車両重量の50%以上

駐車ブレーキレバー

引きしろ

操作力20kg のとき 引きしろ........................3ノッチ

駐車ブレーキのきき具合

制動力 ..........................................検査時車両重量の20%以上

リザーバータンク

液量 ................... 液面レベルの MAX ∼ MIN の間にあること

ライニングの摩耗

使用限度 ............................................................................ 3.0 mm

ドラムの摩耗

使用限度 ........................................................................... 256mm

203

5 サービス データ

走行装置

Tdi/V8i

ES/County

Tdi/V8i

S

タイヤサイズ......................................................... 235/70R16

タイヤの空気圧

205/R16

前輪 .............................................................. 1.9kgf/cm 2 2.0kgf/cm 2

後輪 .............................................................. 2.4kgf/cm 2 2.6kgf/cm 2

タイヤの溝の深さ ............................................................................残溝1.6 mm

ホイール

ホイール ナットの締付トルク ................................ 12.4∼13.1kgm

フロント ホイール ベアリング締付トルク.....................0∼0.1mm

リア ホイール ベアリング締付トルク .............................0∼0.1mm

動力伝達装置

トランスミッション

油量 ................................ レベルゲージの MAX ∼ MIN 間にあること

ディファレンシャル

油量 ....................... フィラーボルト穴下面と同一レベルにあること

電気装置

点火装置

プラグキャップ.............................................................0.85∼0.95mm

点火時期 ...........................................................BTDC5˚ ±1 ˚/750 rpm

(バキューム ホースを取り外して測定)

バッテリー

液量 .................................................................上限∼下限間にあること

比重 ..................................... 液温20℃のとき 比重1.270∼1.290

原動機

潤滑装置

油量 ................................ レベルゲージの MAX ∼ MIN 間にあること

冷却装置

油量 ...................... リザーバー タンクの MAX ∼ MIN 間にあること

204

パーツとアクセサリー

パーツとアクセサリー ................................................................................ 207

電気装置 ......................................................................................................... 208

アフター サービス ....................................................................................... 208

海外旅行時の注意......................................................................................... 208

205

パーツとアクセサリー 6

パーツとアクセサリー

ランドローバーのディスカバリーは、最も過酷な条件にも対応できるよう設計、製

造されており、その信頼性も立証済みです。そのため、装着するスペア パーツと

アクセサリーも同様の厳しい標準に基づいて開発および試験されており、これは長

期にわたる車の信頼性、安全性、および性能を保証する上で不可欠なものです。

高度化した車の能力を最大限に活用していただけるよう、様々な目的に沿った多種

多様なスペア パーツとアクセサリーをご用意しておりますので、これをご使用に

なる限りディスカバリーの様々な機能がさらに拡張され、保護されることでしょ

う。

ランドローバー純正部品とは、独自の装置仕様に従って製作され、ランドローバー

の開発者が承認するものだけです。すなわち、一つの設計チームが車両の設計、製

作からパーツとアクセサリーの厳しい製品テストまでを一貫して行っているため、

自信を持って、走行距離に関係なくお買い上げ後12ヶ月間の品質保証をさせてい

ただいております。

アクセサリーのリストや詳細に関しては、お買上げのランドローバー特約販売店に

お問い合わせください。

● 認定品以外のパーツやアクセサリーを取り付けたり、ローバーの認めてい

ない変更や改造を行われると、車両、あるいは同乗者の安全性に影響する

場合があります。このような場合は、車両保証の対象外となります。

アクセサリーの装備や仕様の変更、改造に関しては、必ずランドローバー特約販売

店または指定サービス工場にご相談ください。

207

6 パーツとアクセサリー

電装品

● 取り付けの際に電装系や燃料システムの分解や追加を要するパーツやアク

セサリーの取り付けや交換は、極めて危険です。

● SRSエアバッグ装着車は、いかなるアクセサリーを取り付ける場合にも必

ずランドローバー特約販売店または指定サービス工場にご相談ください。

● 認定品以外のパーツやアクセサリーを取付けることは危険であり、車両保

証の対象外となる場合があります。

パーツやアクセサリーの取り付け方法や使用法は、必ずランドローバー特約販売店

または指定サービス工場にお問い合わせいただき、専門家の意見、適合性をご相談

ください。

アフター サービス

パーツに関するアフター サービスは、イギリスだけでなく全世界で非常に重要な

意味があります。日本では、70ケ所以上にランドローバーの認定したパーツとア

クセサリーの販売を行うランドローバー特約販売店があり、これらは全て、ロー

バージャパン パーツセンターとコンピュータでつながっています。

また、世界規模では100ケ国以上に提携代理店があるため、世界中どこでもラン

ドローバーのサービスが受けられます。

ランドローバー特約販売店は、ハンドブック セット内の「セールス サービス ネッ

トワーク 」をご参照ください。

海外旅行時の注意

国により、特定のパーツを車に取り付けることを法律で禁じている場合がありま

す。海外旅行の際にアクセサリーを購入なさる場合は、自国に戻ったときにそのア

クセサリーや、取り付け場所、取り付け方法が自国の法律上の要求を満たすことを

ご確認のうえご使用ください。

208

オフロード走行

基本的なオフロード走行テクニック ....................................................... 211

ギア選択 ......................................................................................................... 212

ブレーキング ................................................................................................. 212

走行前に地形を調べる ................................................................................ 213

ロード クリアランス ................................................................................... 213

オフロード走行が終わって........................................................................ 214

柔らかい地面や乾いた砂地での走行 ....................................................... 214

滑りやすい路面での走行(氷、雪、泥、湿った草) .........................215

でこぼこ道での走行 .................................................................................... 215

急斜面を昇る ................................................................................................. 216

急斜面を下る ................................................................................................. 217

斜面を横切る ................................................................................................. 218

「V」型の溝を通り抜ける ........................................................................... 218

既存の轍での走行......................................................................................... 218

山の背を横切る............................................................................................. 219

溝を横切る ..................................................................................................... 219

ウェイディング(水路走行)...................................................................... 220

ウェイディングを終えたら........................................................................ 221

209

このセクションは、ディスカバリーの優れたオフロード性能について説明していま

す。

オフロード走行の経験が浅いドライバーは、車のコントロールとトランスファ ギ

アボックスについて十分に理解し、本セクションで説明されている走行テクニック

を学習してください。

210

オフロード走行 7

● オフロード走行は危険を伴うものです。

● 不要な危険を冒さないようにしましょう。

● 常に緊急事態に備えましょう。

● お客様自身に対する危険、お客様の車に対する危険、そして同乗者に対す

れ親しんでください。

● 激しいオフロード走行またはウェイディングをするときは、CD オート

チェンジャーを装備している車は故障の原因となるので取り外してくださ

い。

● 常にシートベルトを装着してください。

● 燃料が少ないときに、起伏の激しいところや、険しい坂道等を走行しない

でください。エンジンへの燃料が不足し、触媒コンバーターを損傷する原

因となります。

基本的なオフロード走行テクニック

基本的なドライブ テクニックは芸術的なオフロード走行への序章であり、必ずし

も1つ1つの「オフロード」状況にうまく対処するために必要な情報を提供するわ

けではありません。頻繁にオフロードで運転をなさるオーナーの方は、できるだけ

多くの付加情報と実際の経験を身につけることを強くお勧めします。

211

7 オフロード走行

ギア選択

シフト レバーを「D」にセットすることによって、ギアボックスが自動的に正し

いギアを選択します。ポジション「1」にすると、ギアボックスがローギアを維持

し、必要なときに最大限のエンジン ブレーキをかけます。

態が険しくなればローレンジに変えます。ホイール グリップを失う危険性のある

場合はディファレンシャル ロックをかけてください。そして、地面がしっかりし

平らで滑らなくなれば解除してください。

ブレーキング

できる限り、最適なギアを選択することによって、車速をコントロールしてくださ

い。ブレーキ ペダルの使用は必ず最小限にしてください。

● 正確なギアが選択された場合は、それほどブレーキをかける必要性はあり

ません。

エンジン ブレーキの使用

急な斜面を下りる際は、前輪が斜面にかかる前でいったん停止して、シフト レ

ください。

斜面を下りているときは、エンジン ブレーキだけでも十分車の制御が可能である

ことを念頭において、くれぐれもブレーキをかけないように気を付けてください。

加速

注意してアクセルを踏んでください。急に加速するとタイヤのスピンを引き起こ

し、車のコントロールを失う結果になります。

212

オフロード走行 7

操縦

● 親指をホイールの輪の中に入れてステアリング ホイールを握らないでくだ

さい。轍や石の上を通り抜けるとき、急激にホイールが跳ね返り親指を負

傷させることがあります。凹凸のある地面を横切る場合はホイールの外側

を握ってください。(図J416 参照)

走行前に地形を調べる

険しい地形を通り抜けるときは、運転席から降りて自分の足で地形を調べた方が賢

明です。時間はかかりますが、前もって気づかなかった障害で車を困難な状態にす

る危険性を最小限にします。

ロード クリアランス

シャシーの下、およびフロントとリア バンパーの下のロード クリアランスを考慮

することを忘れないでください。アクスル ディファレンシャルがシャシーの下、車

の中心の少し右側にあることに注意してください。また、その他のパーツも接地し

てしまう可能性があることを念頭において、車体が接地しないよう注意してくださ

い。ロード クリアランスは、急斜面のふもと、または轍が普通よりも深い場所、急

な地面の勾配の変化を感じられる場所で特に重要です。

柔らかい地面では、アクスル ディファレンシャルは困難な状況を除いて通り道を

切り開いてくれます。しかし、凍った地面、岩の多い地面、または堅い地面では、

ディファレンシャルが地面に接触してしまうと、多くの場合車の急停車という結果

になります。シャシーまたはアクスル ディファレンシャルをふさいでしまうよう

な障害に対して、いつも細心の注意を払ってください。

213

7 オフロード走行

トラクションを失った場合

タイヤが空回りして車が動かない場合は、次のアドバイスが有効です。

● 長時間タイヤを空回りさせないでください。事態をより悪くするだけです。

● 無理に車を動かそうとしないで障害物を取り除いてください。

● 地面が非常に柔らかい場合は、タイヤ空気圧を減らしてください。

● 詰まったタイヤの溝をきれいにしてください。

● できるだけ後退して、速度を上げてからアプローチしてみてください。はずみ

をつけると障害物を乗り越えられることがあります。

● 丸太や板等をタイヤの前に置くと、タイヤ グリップが良くなります。

オフロード走行が終わって

高速道路に入る前、または時速40kmを超える速度で走行する前に次のことに

注意してください。

● ホイールとタイヤの泥を掃除し、損傷している恐れがないことを確認して

ください。

● ブレーキ ディスクとキャリパーを点検し、ブレーキング性能に影響を及ぼ

す可能性のある石または砂を取り除いてください。

整備の必要性

● 過酷な条件下、特に土ぼこり、泥、水たまり等を走行したり、頻繁にまた

は深い水路走行を行ったときには、より頻繁に整備を行ってください。

「車のメンテナンス」のセクションを参照してください。また、ランドロー

バー特約販売店にご相談ください。

柔らかい地面や乾いた砂地での走行

柔らかい砂地での理想的な走行テクニックは、車を常に動かしておくことが必要で

す。柔らかい砂はタイヤに対して大変な妨げとなり、速度が低下するとたちまち車

が動かなくなります。

● ディファレンシャル ロックをかけてください。

● 適当なギアを選択し、しっかりした路面に達するまでそのままにしておいてく

ださい。ローレンジのギアを使用することは、再始動不可能になる危険を冒す

ことなく、悪化する状況下で加速することができるので、一般的には得策とい

えます。

214

オフロード走行 7

● 接地の悪さを感じる場合は、接地面を大きくするためタイヤ空気圧を減らして

ください。

● しっかりした地面に到達したらすぐにディファレンシャル ロックを解除してく

ださい。

柔らかい地面や砂地に車を停止する

車を停止する場合は、次のことに注意してください。傾斜面での始動はほとんど不

可能です。いつも平らな場所に駐車するか、坂を下る方向を前にして駐車してくだ

小限のスロットルを使用してください。

前方に進まない場合は、スロットルを使いすぎないでください。タイヤが空回り

し、車が砂に埋もれてしまう原因になります。タイヤのまわりから砂を取り除き、

再び動かそうとする前に、シャシーとアクスルが砂に重みをかけていないことを確

認してください。タイヤが沈んでしまった場合、エア ジャッキまたは高いリフト

ジャッキを使用して車を持ち上げ、車が再び平面上になるようにタイヤの下に砂で

埋めてください。それでも再始動できない場合は、タイヤの下側にサンドマットま

たははしごのような物を置いてください。

滑りやすい路面での走行(氷、雪、泥、湿った草)

● ディファレンシャル ロックをかけ、できるだけ高速ギアを選択してください。

● スロットルを最小限に開いて走り抜けてください。

● 常にゆっくり走行し、ブレーキの使用を最小限にして、ステアリング ホイール

を急激に動かさないでください。

● 滑らない路面に到達したらすぐにディファレンシャル ロックを解除してくださ

い。

でこぼこ道での走行

でこぼこ道はときによっては普通の走行で通り抜けることができます。過度のサス

ペンション移動によりタイヤの空回りしやすい場合は、ディファレンシャルを

ロックすることが得策です。ひどくでこぼこな道では、ブレーキを頻繁に使用する

ことなく安定した低速度を維持できるように、ローレンジをかみ合わせてくださ

い。なめらかでしっかりした地面に到達したらすぐにディファレンシャル ロック

を解除してください。

215

7 オフロード走行

急斜面を昇る

ディファレンシャル ロックをかけて、斜面の傾斜線に従って走行してください。

対角線上を走行すると車が横転し斜面を転げ落ちることがあります。路面が柔らか

く滑りやすい場合は、車の反動を利用するために、実際に使用可能な最高速のギア

を使い十分な速度を出してください。しかし、でこぼこな路面での高速運転は、タ

イヤが浮き上がり車が地面から離れてしまうことがあります。この場合は、速度を

落としてアプローチしてください。地面への接地は、前方へ進まなくなる前に加速

を弱めることによっても改善されます。車が斜面を昇り切ることができない場合

は、斜面のふもとまで後退しなければなりません。以下の手順で操作してくださ

い。

1. フットブレーキと駐車ブレーキの両方を使って静止させてください。

2. 必要な場合は、エンジンを再始動してください。

3.「R」に、ローレンジをかみ合わせてください。

4. 駐車ブレーキを放してください。その後、フットブレーキを放し、下降速度を

コントロールするためにエンジン ブレーキを使用して車を後退させてください。

5. 下降中はブレーキ ペダルを使用しないでください。ほんの少し使用しただけで

も前輪がロックし、ステアリング不能になります。

6. 車が滑り始めるときは、タイヤのグリップが得られるよう、ゆっくり加速して

ください。

車が平地または十分なトラクションが得られる場所に戻ったら速度を上げてアプ

ローチするとおそらく斜面を昇り切ることができます。しかし、不必要な危険を冒

さないでください。その斜面を昇り切ることが困難な場合、代わりのルートを探し

てください。

● 斜面を後退する場合は、必ずエンジンが回転している状態で、エンジン ブ

レーキを使ってください。エンジン ブレーキを使わないと、転倒する可能

性があります。

216

オフロード走行 7

急斜面を下る 図 J420

A. 斜面の手前の少なくとも車1台分あけたところに車を停止してください。そし

さい。

B. 下降中はブレーキに触れないでください。エンジンが速度を制限し、前輪が動

いていれば車を完全にコントロールできます。車が滑り始める場合は、進行方

向の安定を維持するためにゆっくり加速してください。ブレーキを使用したり、

ギアチェンジをしないでください。

C. 平地に到達したら、ディファレンシャル ロックを解除し、次のオフロード走行

に適したギアを選択してください。

● これらの指示に従わないと、車が転倒する可能性があります。

217

7 オフロード走行

斜面を横切る 図 J421

斜面を横切って走行する前に、次のことに注意してください。

● 地面がしっかりしていて滑りにくいことを点検してください。

● 斜面の下側のタイヤが地面のくぼみにはまったりしないこと、斜面の上側のタ

イヤが、傾斜角度を急激に増加させる岩や木の根、またはそのような障害物に

乗り上げたりしないことを点検してください。

● 同乗者の体重が均等に分配されていること、ルーフラックの荷物が全て外され

ていること、他の荷物が全て安定したできるだけ低いところにまとめられてい

ることを確認してください。荷物を急に移動すると、車が転倒することがあり

ますので注意してください。

● 後席シートの同乗者は、山側に座るようにしてください。極端な勾配の場合に

は安全に渡りきるまで、車から降りてもらうようにしてください。

「V」型の溝を通り抜ける

両側を囲まれた溝での走行は、車の側面が溝の反対側で止められることがありま

す。最大の注意を払ってください!

既存の轍での走行

できる限り轍の底に沿って車を走行させてください。しかし、いつもステアリング

ホイールを自由に回転しないように軽く握っておいてください。特に雨天の場合

は、ステアリング ホイールが自由に回転しても、車は轍に沿って直進するかもし

れません。実際は、濡れた地面によってタイヤのトラクションが悪いために知らな

い間に右か左にタイヤは振られています。そんなとき、平地に到達したり、もしく

は濡れていない場所に出くわした場合は、タイヤがトラクションを取り戻し車を急

に左か右へ振り動かしてしまいます。

218

オフロード走行 7

山の背を横切る 図 J418

両方のフロント タイヤと両方のリア タイヤが同時に山の背を横切るように正しい

角度でアプローチしてください。斜めにアプローチすると対角線上のタイヤが地面

から持ち上げられトラクションを失います。

溝を横切る 図 J419

ディファレンシャル ロックをかけて、いつも3つのタイヤが地面と接触している

ように溝を横切ってください。正面からアプローチするとフロント タイヤ両方が

同時に溝に落ちて、シャシーとフロント バンパーが溝の向こう側で止められるこ

とがあります。

219

7 オフロード走行

ウェイディング(水路走行)

● ウェイディングできる深さは、最大50cmほどです。水深がドアシルの上

まである状態で車が停止している場合は、どのくらいの時間であっても、

深刻な電気系統の損傷が起きる可能性があります。

水深が50cmを越えている場合は、次のことに注意してください。

● ラジエーター グリルの前にプラスチック製のシートを取り付け、エンジンが浸

水しないように、泥がラジエーターを詰まらせないようにしてください。

● ディーゼル エンジン タイミング カバーにドレーン プラグを取り付けてくだ

さい。「車のメンテナンス」のセクションを参照してください。

● CD オート チェンジャーが装備されている場合は取り外してください。

● 水中の地盤が、車の重量を支え十分なトラクションを得られるほどにしっかり

していることを確認してください。

● エンジンの空気取入口に水が入っていないことを確認してください。

● ディファレンシャル ロックをかけて低速ギアを選択し、エンストしないように

十分なスロットルを維持してください。排気口が水中にある場合、特に重要で

す。

● ゆっくり水に入り、船首波を起こす速度まで加速し、この速度を維持してくだ

さい。常に、ドアは完全に閉めておいてください。

常に、ドアは完全に閉めておいてください。

220

オフロード走行 7

ウェイディングを終えたら

● 短い距離を走行し、フットブレーキをかけて、ブレーキの効きを確認してくだ

さい。

● トランスミッション周囲が完全に乾燥するまでは駐車ブレーキの制動力を信用

しないでください。駐車ブレーキだけで車を駐車させないでください。ギアを

「P」に入れて車を駐車してください。

● タイミング カバー ドレーン プラグを取り付けているときは取り外し、ラジエー

ター グリルの前をカバーしているものも取り外してください。

● 水がひどく濁っている場合は、オーバーヒートする危険性を少なくするため障

害物をラジエーターから取り除いてください。

● 定期的に水深の深い場所を走行する場合は、水が浸入しているかどうかトラン

スミッション オイルを点検してください。水が浸入しているオイルは、“ミル

ク状”になります。さらに、エア フィルター エレメントを点検し、もし濡れ

ている場合は、交換してください。

● 頻繁にまた深い水路走行を行う状況下では、より頻繁に点検・修理を行う

また、ランドローバー特約販売店に相談してください。

221

1

索 引 ページ

ア行

アンチ フリーズ(不凍液)(エンジン冷却システム)......................................158

アンチロック ブレーキ システム(ABS)................................................129, 161

インジェクション タイミング(点火時期).........................................................198

イグニッション スイッチ ........................................................................................101

ウィンカー..................................................................................................................... 69

ウェイディング(水路走行)........................................................................178, 220

ウォッシャー ................................................................................................................ 71

ウォッシャー液の補充..............................................................................................159

エアコン................................................................................................................. 88, 89

SRSエアバッグ システム.....................................................................55∼59, 192

エンジン オイルの補充/交換.....................................................................155, 195

エンジン始動 ........................................................................................102, 103, 105

エンジンの暖機(ウォーミング アップ).............................................................107

エンジン ルーム(エンジン コンパートメント)...................................153∼162

オートマチック ギアボックス液............................................................................195

オートマチック ギアボックス液の点検、補充 ..................................................156

オートマチック ギアボックス車............................................................................117

オドメーター ................................................................................................................ 62

オフロード走行 ...................................................................................130, 211∼221

カ行

回転計(タコメーター).............................................................................................. 62

各コントロールと配置................................................................................................ 37

カップホルダー(ドリンクホルダー).................................................................... 94

換気(エアコン).......................................................................................................... 87

間欠ワイパー ................................................................................................................ 71

キー番号(キー タグ)................................................................................................ 40

キーレス エントリー .................................................................................................. 38

ギアボックスの操作......................................................................................117∼126

緊急時の始動 ..................................................................................................141∼144

曇りを取りたいとき(ヒーター/エアコン)................................................ 87, 89

索引− 1

1

索 引 ページ

クルーズ コントロール ......................................................................121, 132, 133

車の回送(他車でディスカバリーを回送するとき)..............................139, 140

車の手入れ...................................................................................................................190

警告灯.................................................................................................................... 64∼68

けん引(ディスカバリーでトレーラをけん引)..................................................134

後面ガラス デフロスター .......................................................................................... 74

後面ガラス ワイパー................................................................................................... 72

故障時の安全手順(タイヤ交換)...............................................................171∼177

サ行

サービス データ..............................................................................................203, 204

サイド ランプ(車幅灯)............................................................................................ 69

サンルーフ............................................................................................................80∼82

CD オートチェンジャー............................................................................................. 93

シート.................................................................................................................... 42∼49

シートベルト ....................................................................................................... 50∼54

始動 .........................................................................................................102, 103, 105

室内灯............................................................................................................................. 90

霜取り............................................................................................................................. 87

ジャッキ、輪止め、ホイール ナット レンチ .....................................................172

ジャッキ アップの前に ............................................................................................171

ジャッキの使い方 ......................................................................................................174

車台番号(車両識別番号)............................................................................................ 9

重量 ....................................................................................................................200, 201

触媒コンバーター ..........................................................................................110∼112

水温計............................................................................................................................. 63

推奨オイルと潤滑油..................................................................................................195

ステアリング ホイール センター パッド ............................................................192

ステアリング ロックとイグニッション スイッチ..................................101, 102

スノーチェーン(タイヤチェーン).......................................................................165

スピードメーター ........................................................................................................ 62

スペア タイヤ .............................................................................................................173

索引− 2

1

索 引 ページ

寸法 ...............................................................................................................................200

清掃および手入れ ..........................................................................................190∼192

セル モーター(スターター モーター)..........................................102, 103, 105

前照灯............................................................................................................................. 68

センター コンソール ボックス ................................................................................ 94

前面ガラス ウォッシャー .......................................................................................... 72

タ行

タイヤ...............................................................................................................163∼165

タイヤ(ホイール)サイズ、空気圧.....................................................................202

タイヤチェーン(スノーチェーン).......................................................................165

タイヤ(ホイール)の交換 .........................................................................171∼177

タコメーター ................................................................................................................ 62

暖機運転(ウォーミング アップ).........................................................................107

暖房(エアコン).......................................................................................................... 87

暖房(と換気).....................................................................................................83∼87

チャイルド シート....................................................................................................... 53

チャイルド プルーフ ロック .................................................................................... 41

駐車ブレーキ ..............................................................................................................128

定期点検整備について................................................................................................... 3

デフロスター(曇り取り)......................................................................................... 87

デフロック...................................................................................................................123

デミスター(霜取り).................................................................................................. 87

電球の交換(方法)........................................................................................183∼189

電球の仕様(交換)....................................................................................................199

電動ドアミラー ............................................................................................................ 61

トーイング フック.....................................................................................................140

ドアロック カットオフ スイッチ ............................................................................ 41

凍結道路と雪道 ..........................................................................................................215

盗難防止のために ........................................................................................................ 10

時計 ...................................................................................................................... 91, 191

ドライビング テクニック ............................................................................211∼221

索引− 3

1

索 引 ページ

トラクション ........................................................................................129, 218, 219

トランスファ ギアボックス....................................................................................122

トリップメーター ........................................................................................................ 62

トリップメーター リセットボタン ......................................................................... 62

ナ行

慣らし運転...................................................................................................................107

燃費 ....................................................................................................................108, 201

燃料 ....................................................................................................................113, 201

燃料カットオフ スイッチ ........................................................................................116

燃料計............................................................................................................................. 63

燃料の補給.......................................................................................................113∼116

ハ行

パーキング ブレーキ(駐車ブレーキ).................................................................128

パーツとアクセサリー...................................................................................207, 208

排出ガス規制 ..............................................................................................................107

ハザード(非常点滅表示灯)..................................................................................... 76

バッテリー........................................................................................... 168∼170, 199

パワー ウィンドウ............................................................................................... 78, 79

パワー ステアリング液の点検と補充 ...................................................................162

バルブ(電球)の交換..................................................................................183∼189

バルブ(電球)の仕様..............................................................................................199

ハンドセット(キーレス エントリー)................................................................... 38

ハンド ブレーキ(駐車ブレーキ).........................................................................128

ヒューズ ボックスとヒューズ....................................................................179∼182

ブースター ケーブルの接続(ディーゼル車).........................................142, 143

ブースター ケーブルの接続(ガソリン車).........................................................144

不凍液...........................................................................................................................158

ブレーキ液点検と補充、仕様 ......................................................................160, 196

ブレーキ システム.........................................................................................127∼131

フロント フォグランプ ................................................................................... 77, 188

索引− 4

1

索 引 ページ

ヘッドライト(前照灯).............................................................................................. 69

ホーン............................................................................................................................. 77

方向指示器..................................................................................................................... 69

保証 .................................................................................................................................... 4

ボンネットの開閉 ...........................................................................................151, 152

マ行

メンテナンス ノート ..................................................................................................... 4

ヤ行

油圧ジャッキ ..............................................................................................................174

有毒な液体...................................................................................................................149

容量 ...............................................................................................................................197

ラ行

ライト消し忘れ警告ブザー ....................................................................................... 70

ラジオ/カセットプレーヤー............................................................................ 75, 76

ラジオ リモコン........................................................................................................... 75

ラベル(警告ラベル)..................................................................................................... 6

リア エアコン ............................................................................................................... 86

リア ステップ ............................................................................................................... 96

リア(後面ガラス)デフロスター........................................................................... 74

リア フォグランプ....................................................................................................... 74

リア ライト .................................................................................................................187

リア(後面ガラス)ワイパー ................................................................................... 72

リモコン ハンドセット(キーレスエントリー).................................................. 38

冷却システムの点検と補充 ..........................................................................157, 158

冷房(エアコン).................................................................................................. 88, 89

ワ行

ワイパーとウォッシャー .................................................................................. 71∼73

索引− 5

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