取扱説明書


Add to my manuals
7 Pages

advertisement

取扱説明書 | Manualzz

MAL

電子機器専用避雷器 M・RESTER シリーズ

取扱説明書

クラスⅠ

並列接続形電源用避雷器

ご使用いただく前に

 このたびは、エム・システム技研の製品をお買い上げ

いただき誠にありがとうございます。本器をご使用いた

だく前に、下記事項をご確認下さい。

 なお、MAL は放電耐量(Iimp25 kA @雷サージ波形

10350 μ s)を超える雷サージには耐えることができ

ませんので、あらかじめご了承願います。

形 式

MAL

●耐電圧試験について

・耐電圧試験は本器につながる電線を外してから行って

下さい。そのまま試験を行うと、本器が放電開始電圧

で放電するため、誤って絶縁不良となります。

●その他

・本器が劣化したとき、速やかに交換ができるように、

本器の予備品を準備していただくことをお勧めします。

■梱包内容を確認して下さい

・避雷器 ......................................................................1

・マーキングラベル ............................................ 1 シート

■形式を確認して下さい

 お手元の製品がご注文された形式かどうか、スペック

表示で形式と仕様を確認して下さい。

■取扱説明書の記載内容について

 本取扱説明書は本器の取扱い方法、外部結線および簡

単な保守方法について記載したものです。

用 途

以下に MAL の用途を掲げます。

建築物に設置された外部雷保護システムに捕捉された

直撃雷電流は、接地極を通じて大地に吸収されます。

しかし、接地抵抗によっては大地電圧が高電位になり、

低圧電気設備の絶縁を破壊して電源側に直撃雷電流の

一部が逆流することがあります。このような絶縁破壊

を予防するため、低圧電気設備の接地と電源の間に本

器を設置することで(TT 系統の場合、N PE 間保護

用避雷器(形式:MALN)が必要になります)、低圧電

気設備に加わる高電圧を低く抑えます。

低圧引込口に設置することで、低圧配電線に侵入した

直撃雷から引込口周辺の電気設備を保護します。

低圧引込口から 10 m 以上離れた分電盤に当社製クラ

スⅡ避雷器(MAK2MAKNMAT2)を設置し、エネ

ルギー協調を図ることができます。

ご注意事項

●設置について

MAL JIS C 5381-1 クラス I 製品です。基本として、

次の要件が認められる場合に本器を設置して下さい。

外部雷保護システム(避雷針など)と低圧電気設備が

等電位ボンディングされた建築物において、低圧を

引込む場合

②低圧配電線が直撃雷を受ける可能性のある場合

MAL の放電耐量は Iimp25 kA @雷サージ波形 10

350 μ s です。

雷は自然現象であるため、本器の放電耐量を超えた雷

サージを受けることもあります。この場合、本器は雷

のエネルギーに耐えられず破損する恐れがあります。

安全上、必ず金属ボックス内に設置して下さい。

・本器は屋内設置形です。また、点検・保守作業がおこ

ないやすい場所に設置して下さい。

・振動、衝撃は故障の原因となることがあるため極力避

けて下さい。

・周囲温度が -5 +55℃を超えるような場所、周囲湿度

30 90 %RH を超えるような場所や結露するよう

な場所でのご使用は、寿命・動作に影響しますので避

けて下さい。

・襲雷中の設置および配線工事は危険ですので避けて下

さい。

●使用電圧について

・最大使用電圧を超える電源電圧は接続しないで下さい。

最大使用電圧は本器前面のスペック表示に、Uc とし

て表示しています。また、歪み波形だとピーク電圧が

高くなっている場合があります。ピーク電圧は最大使

用電圧× 1.4 倍を超えないで下さい。

特 長

■電流容量

 並列接続形なので、負荷電流を気にせずに電気機器に

接続できます。

■安全、密着取付

 放電素子には、不活性ガスを充填した放電管を採用し

ています。密封式で、動作時のガス放出がないため、防

火のための安全離隔距離が不要。密着取付が可能です。

また、取付は便利な DIN レール対応です。

■高耐量、長寿命

 放電耐量は Iimp25 kA の高耐量形です。また、バリ

スタを採用したクラスⅠ避雷器と比べて、残留電圧が大

幅に低いため長寿命。ランニングコストを抑えられます。

■感電予防

 端子は保護等級 IP20 の安全設計です。絶縁筐体で

覆われており感電事故を予防します。また、押締端子

構造を採用しているため、広範囲の太さの電線(8 35 mm 2 )を接続できます。

■アクセサリ

 中性線のわたり配線に便利な連結バー(形式:CNB2

を用意しています。

NM-8162 改 3 P1/7

MAL

各部の名称および外形寸法図

(単位:mm)

L側端子

35

64

50

マーキングプレート

(2)

スライダ

DINレール(35mm幅)

取付の場合

スペック表示

マーキングプレート

N/PE側端子

スライダ

警報出力用コネクタ形ユーロ端子台

(警報出力付のときのみ付きます)

DINレール

連結バー(形式:CNB2)接続口 配線接続口

ブロック図・端子接続図

L

N/PE

放電素子

警報出力 ※1

1

2

感熱

回路

※1、警報出力付のときのみ付きます。

   また、図は正常時の状態を示します。

・密着取付可能

取付方法

DIN レール(35 mm 幅)に並べて取付けます。

 取付は、まず上側スライダのツメ部分を DIN レール

に掛け、次に下側を押して下さい。

 取外は、マイナスドライバなどで下側のスライダを下

に押下げ、その状態で下側から引いて下さい

NM-8162 改 3 P2/7

MAL

結線要領

■遮断器の設置

雷は自然現象であるため、本器の放電耐量を超えた雷サージを受けることもあります。この場合、本器は処理容量を超えて焼損し、

一気に短絡状態になることも考えられます。このときのバックアップ保護として、避雷器の電源側に遮断器を設置して下さい。

遮断器は、配線用遮断器、漏電遮断器(OC付)のいずれでも構いません。

例として、低圧引込三相3線式(△結線)TT系統での設置要領を下図に示します。

●三相3線式(△結線)TT系統

建築物

引込開閉器盤等 分電盤

電源 L1

L2

L3

(N)

積  算

電力量計

(WHM)

遮断器

SPD用遮断器1

※1、※2

SPD用遮断器2

※3

遮断器 被保護

機 器

G

SPD1 SPD1 SPD2

クラスI

避雷器

ACC1

クラスII

避雷器

※4

ACC2

SPD5

クラスII

避雷器

※4

等電位ボンディングバー

※1、定格電流150Aで、定格遮断容量が30kAまたは規約短絡電流のいずれか大きい値の遮断器を選定して下さい。また遮断器の

   警報スイッチ(AL)を利用し、遮断器の動作を監視されることをお勧めします。

※2、漏電遮断器を使用する場合、サージ電流での不要動作を防ぐため、雷サージによる不要動作を避けるため、衝撃波不動作形か

   時延形を推奨します。また、定格感度電流は30mAを推奨します。

※3、クラスII 避雷器のパックアップ保護として遮断器を設置して下さい。詳細はクラスII 避雷器個別の仕様書をご参照下さい。

※4、引込開閉器盤と分電盤または被保護機器の配線距離が10m以上ある場合は、電源下流に別途クラスII 避雷器を設置して下さい。

   クラスII 避雷器としては、SPD3とSPD4の組合せ、またはSPD5どちらかのご使用になります。

   詳細は個別の仕様書をご参照下さい。

電源(例)

クラスI避雷器

SPD1 SPD2 SPD3

クラスII 避雷器

SPD4 SPD5

アクセサリ

ACC1 ACC2

三相3線 220V AC MAL−230□ MALN−230 MAK2−220□ MAKN−220□ MAT2−2404□□ CNB2−5 CNB−3

NM-8162 改 3 P3/7

MAL

■電源系統と結線方法

 本器の結線方法を各電源系統ごとに示します。

電源回路 TN系統(共通接地)

電源 L

N

被保護機器

G

遮断器

単相2線式

SPD1

電源 L

N

TT系統(別接地)

遮断器

被保護機器

G

SPD1 SPD2

ACC

電源(例)

単相2線 110V AC

単相2線 220V AC

電源 L1

N

L2

SPD1

MAL−230□

MAL−230□

SPD2 ACC

被保護機器

G

遮断器

電源(例) SPD1

単相2線 110V AC MAL−230□

単相2線 220V AC MAL−230□

SPD2 ACC

MALN−230

MALN−230

CNB2−4

CNB2−4

電源 L1

N

L2

被保護機器

G

遮断器

単相3線式

SPD1 SPD1

ACC

SPD1 SPD1 SPD2

ACC

三相3線式

(△結線)

電源(例)

単相3線 220/110V AC

SPD1

MAL−230□

SPD2

ACC 電源(例)

CNB2−4 単相3線 220/110V AC

SPD1

MAL−230□

電源 L1

L2

L3

(N)

遮断器

被保護機器

G

電源 L1

L2

L3

(N)

遮断器

SPD2

MALN−230

ACC

CNB2−5

被保護機器

G

SPD1 SPD1

ACC

SPD1 SPD1 SPD2

ACC

三相4線式

(Y結線)

電源(例)

三相3線 220V AC

電源 L1

L2

L3

N

SPD1

MAL−230□

SPD2

ACC

CNB2−4

電源(例)

三相3線 220V AC

被保護機器

電源 L1

L2

L3

G

N

遮断器

SPD1

MAL−230□

SPD2

MALN−230

ACC

CNB2−5

遮断器

被保護機器

G

SPD1 SPD1 SPD1

ACC

SPD1 SPD1 SPD1 SPD2

ACC

電源(例)

三相4線 220V AC

三相4線 400V AC

SPD1

MAL−230□

MAL−400□

SPD2

ACC

CNB2−5

CNB2−5

電源(例)

三相4線 220V AC

三相4線 400V AC

SPD1

MAL−230□

MAL−400□

SPD2 ACC

MALN−230 CNB2−7

MALN−230 CNB2−7

NM-8162 改 3 P4/7

MAL

電源回路

三相3線式

(V結線)

三相4線式

(V結線)

電源 L1

L2

L3

N

TN系統(共通接地)

遮断器

SPD1 SPD1 SPD1

ACC

※1

被保護機器

G

N

TT系統(別接地)

遮断器

※1

SPD1 SPD1 SPD1 SPD2

ACC

被保護機器

G

電源(例) SPD1

三相4線 220V AC MAL−230□

SPD2

ACC

CNB2−5

※1、破線は三相4線式の場合のみ配線

電源(例) SPD1

三相4線 220V AC MAL−230□

SPD2

MALN−230

ACC

CNB2−7

配 線

■使用電線

 電源側線、接地側線ともに導体断面積 8 35 mm 2 (被

覆むき長さ 15 mm)のケーブルをご使用下さい。14 mm 2

以上のケーブルを推奨します。

■端子締付トルク

 端子のねじ締めは緩まないよう確実に行って下さい。

推奨締付トルクは 4.5 Nm です。

■マーキングラベル

 端子の識別をする場合、

付属のマーキングラベル

L1

N

PE

L2

E

PEN

L3

G

(右図)を使用すると便利

です。端子付近のマーキ

ングプレートに貼付けて下さい。ラベルには、よく使わ

れる記号を印刷したもの 9 種類を用意しています。

■連結バー

 中性側のわたり配線に連結バー(形式:CNB2 −□ 

別 売 ) を 使 用 す る と 便 利 で す。2 台 連 結 用( 形 式:

CNB2 4)、3 台連結用(形式:CNB2 5)、4 台連結

用(形式:CNB2 7)を揃えています。

■配線長

 電源側、接地側ともに配線は最短距離になるよう施し

て下さい。分岐点から接地までの配線長は 0.5 m 以下に

なることを推奨します。

電源 a a+b≦0.5m

SPD b

等電位ボンディングバー

NM-8162 改 3 P5/7

MAL

接 地

■連接接地

 本器の接地は、あくまで被保護機器との連接接地が基

本です。本器と被保護機器は下図のとおり、同じ等電位

ボンディングバーに接地して下さい。なお、被保護機器

に接地端子がない場合は、本器のみ接地して下さい。

●単相3線式TT系統の場合

N 被保護機器

G

遮断器

SPD1 SPD1 SPD2

ACC

SPD1:MAL

SPD2:MALN

ACC:CNB2

等電位ボンディングバー

■避雷器と被保護機器が離れる場合

 本器を低圧引込口に設置する場合は、被保護機器が近

くにないと別接地となりがちです。この場合、襲雷時に

は避雷器と被保護機器の間に接地間電位差が生じるた

め、避雷効果が低下します。また、避雷器からの配線距

離が 10 m 以上になる場合は、反射によって制限電圧が

高くなることもあります。従って、下図のとおり配線距

10 m を目安として、被保護機器の傍に別途クラスⅡ

避雷器を設置して下さい。

●単相3線式TT系統の場合

引込開閉器盤等

10 m以上

N

被保護機器

G

遮断器 遮断器

SPD1 SPD1 SPD2

ACC1

ACC2

SPD1:MAL

SPD2:MALN

ACC1:CNB2

等電位ボンディングバー

SPD3:MAK2

SPD4:MAKN

ACC2:CNB

警報出力

 避雷器に内蔵した放電素子が劣化すると、放電素子は

洩れ電流が増加して発熱します。MAL の警報出力機能

付(オプション)は感熱回路によって発熱を検知し、接点

信号を出力します。

 避雷器の不足電圧引外し装置(UVT)と組合わせたり、

遮断器の警報スイッチ(AL)と論理和を組むことで、本

器の保守管理にご利用下さい。

 なお、警報出力を屋外ケーブルを使って遠方に伝送す

る場合、警報出力に避雷器を設置して下さい。

●電気的仕様

・出 力 仕 様b 接点出力

正常時短絡、異常時開放

・定 格 負 荷250 V AC0.5 A@ 抵抗負荷)

●接続仕様

・端 子 形 状2 極コネクタ形ユーロ端子台

・適 用 電 線0.2 1.5 mm (被覆むき長さ 7 mm

・締付けトルク0.25 Nm

点 検

結線が確実に施されているか確認して下さい。

・結線要領図に従って結線がされていますか。

・被保護機器のきょう体と連接接地されていますか。

・接地端子は、接地されていますか。

NM-8162 改 3 P6/7

保 守

 早期に本器の劣化を発見するために、点検は、雷シー

ズンの前と後の年 2 回程度、定期的に行って下さい。ま

た、避雷針に受雷したときは、その都度必ず点検して下

さい。ただし、襲雷中は危険ですので避けて下さい。

 点検は下記の要領で行って下さい。

■給電の遮断

 点検の際に、避雷器に触れたり、交換作業を行うと、

感電が危惧されますので、遮断器を必ず切り、給電して

いないことを確認して下さい。

■外観の確認

 本器の外観に変色、変形などの異常がないことを確認

して下さい。異常が認められた場合は、速やかに交換し

て下さい。

■端子の締直し

 本器に接続した電線に緩みがある場合、端子を締直し

て下さい。

■警報出力の確認

 警報出力(オプション)が開放状態の場合、速やかに

交換して下さい。

■遮断器の動作状態の確認

 遮断器が繰返して動作する場合は、本器が劣化してい

る恐れがあります。下記の「■絶縁抵抗計(メガー)の

点検」を行って下さい。

■絶縁抵抗計(メガー)の点検

 本器に接続した電線を全て外し、絶縁抵抗計で端子間

の絶縁と放電動作の確認を行って下さい。異常が認めら

れた場合は、速やかに交換して下さい。

●絶縁の確認

 端子間の絶縁抵抗を測定し、導通のないことを確認し

て下さい。

形式

MAL 230

MAL 400

絶縁抵抗レンジ

250 V DC1000 M Ω

500 V DC1000 M Ω

正常判定

100 M Ω以上

100 M Ω以上

●放電動作の確認

 端子間の絶縁抵抗を測定し、避雷器が動作することを

確認して下さい。

形式

MAL 230

MAL 400

絶縁抵抗レンジ

1000 V DC1000 M Ω

1500 V DC1000 M Ω

正常判定

2 M Ω以下

2 M Ω以下

MAL

保 証

 本器は、厳密な社内検査を経て出荷されておりますが、

万一製造上の不備による故障、または輸送中の事故、出

荷後 3 年以内正常な使用状態における故障の際は、ご返

送いただければ交換品を発送します。

NM-8162 改 3 P7/7

advertisement

Was this manual useful for you? Yes No
Thank you for your participation!

* Your assessment is very important for improving the workof artificial intelligence, which forms the content of this project

Related manuals

advertisement