X-RATED6 取扱説明書 NsPdf

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X-RATED6 取扱説明書 NsPdf | Manualzz

X-RATED6

WoodyValleyパラグライダーハーネスは3年間保証付きです!!

ウッディーバレーハーネスについてカスタマー登録はがきをお送りいただいたお客様に、3年間保証をさ

せていただいております。

保証内容 *通常使用による保証期間 : 3年

*クラッシュを含む使用状況を問わない保証期間 : 1年

(パーツ代や交換品については実費となります)

保障対象外パーツ (下記のパーツ及び部分については保証外・実費修理となります。)

*ポッドハーネスのつま先部分(地面との摩耗部分

*ネオプレーンゴム部分

*ジッパー

*超軽量ポッドハーネス X-Alps の頭部インフレーション部分

*ハーネス本体以外の部品(カラビナ・プロテクション・成形用板・フットバー・座

板 等

修理に際しての往復送料については、お客様負担とさせていただきます。

㈱スポーツオーパカイト

東京:

〒101-0052 東京都千代田区神田小川町 3-24-15

TEL: 03-3291-0802 http://www.opa.co.jp/

メンテナンス部: 〒315-0101 茨城県石岡市大増 1900

〒315-0101 茨城県石岡市大増 1900

TEL: 0299-44-3642 FAX: 0299-44-3939 email: [email protected]

THANK YOU!

この度はウッディーバレー社の製品をお買い上げいただき、ありがとうございます。この取扱説明書に

は重要な内容が記載されていますので、よく読んでください。特に最重要の2点について御注意くださ

い。

緊急パラシュートの装填

あなたは緊急パラシュートによって命を救われるかも知れないのです。それは2日後に起きる事もあり

得るし2年後かも知れません。いざと言うときに確実に役立つように取り扱いましょう。

ハーネスの調整

ハーネスはパラグライダーとパイロットをつなげる道具であり、フライトの楽しさと性能を最高に引き

出すことのできる大切な存在です。出来の悪いハーネスでも最高の調整がなされていれば良いフライト

を楽しむことが出来ます。しかしどんなに良いハーネスでも調整が悪いと飛べたものではないのです。

このハーネスによってパイロットの皆様が、快適に飛び、楽にコントロールし、性能を引き出し、フラ

イトの喜びを存分に味わえるようになることを確信しています。取扱説明書を読むのは退屈な作業かも

知れませんが、パラグライダーハーネスは身近な家電製品などとは違います。正しい使用方法を理解し

ていただいて事故のリスクを減らしてください。この取扱説明書には、あなたのハーネスの組立、調整、

飛行、収納に必要な情報が全て入っています。自分の装備について漏れのない知識を持つことによって、

パイロットの安全と飛行レベルは確実に向上します。

セーフティー ノート∼安全に関するお知らせ

ウッディバレー社のパラグライダー機材を購入していただくに当たって、購入者は適切なパイロット技

量を認定されたパラグライダーパイロットであることを自ら認め、負傷ないし死亡を含むパラグライダ

ー活動に伴う全ての危険性を引き受けられたものとします。ウッディバレー社のパラグライダー機材の

不正確あるいは不適切な使用はこれらの危険性を高めます。いかなる場合においても、ウッディバレー

社およびウッディバレー社製品取り扱い店は、ウッディバレー社のパラグライダー機材使用に関連した

パイロット本人あるいは第三者の負傷、あるいはいかなるタイプの損失についても、責任を持つもので

はありません。ウッディバレー社のパラグライダー機材の使用に関してのお尋ねは、まずご購入先かあ

なたの国の輸入店までお願いいたします。

Woody Valley

危険・警告

1) 安全に正しくお使いになるために、ご使用前に必ずこの取り扱い説明書を最後ま

でよくお読みになった上で、指示内容を守ってお使い下さい。

2) 本ハーネスはパラグライダー専用ハーネスです。その他の目的で使用しないでく

ださい。

3) 本ハーネスは改善等の為、予告なしに仕様・価格等を変更する場合があります。

2

INDEX

1 一般情報 ………………………………………………………………………………………………………4

1.1 コンセプト ………………………………………………………………………………………………4

1.2 プロテクションシステム ………………………………………………………………………………4

1.3 ミニTロックシステム……………………………………………………………………………………4

1.4 SOSラベル ……………………………………………………………………………………………5

2 ハーネス使用の前に …………………………………………………………………………………………5

2.1 緊急パラシュート ………………………………………………………………………………………5

2.1.1 レスキューハンドルのデプロイメントバッグへの取り付け …………………………………5

2.1.2 緊急パラシュートのハーネスへの接続……………………………………………………………6

2.1.3 緊急パラシュートのハーネスへの装填 …………………………………………………………8

2.1.4 緊急パラシュートの引き出し操作 ………………………………………………………………9

2.1.5 パラシュートコンテナ フラップの閉鎖…………………………………………………………9

2.2 フロント緊急パラシュート………………………………………………………………………………9

2.2.1 レスキューハンドルのデプロイメントバッグへの取り付け …………………………………9

2.2.2 フロント緊急パラシュートのハーネスへの接続………………………………………………10

2.2.3 フロント緊急パラシュートの装填 ……………………………………………………………10

2.2.4 フロント緊急パラシュートの引き出し操作 …………………………………………………12

2.2.5 背部の収納ポケット………………………………………………………………………………12

2.3 ハーネス調整 …………………………………………………………………………………………13

2.3.1 背中と座板の調整 ………………………………………………………………………………13

2.3.2 肩ベルトの調整 …………………………………………………………………………………14

2.3.3 胸ベルトの調整 …………………………………………………………………………………14

2.3.4 脚ベルトの調整 …………………………………………………………………………………14

2.3.5 スタビライザー …………………………………………………………………………………14

2.3.6 ABSの調整………………………………………………………………………………………15

2.3.7 レッグカバー………………………………………………………………………………………15

2.3.8 スピードバーの調整………………………………………………………………………………16

3 X−RATED6での飛行 ………………………………………………………………………………17

3.1 プレフライトチェック ………………………………………………………………………………17

3.2 ポケット ………………………………………………………………………………………………17

3.3 ウオーターバッグ ….…………………………………………………………………………………18

3.4 バラストの装着とコックピットの使用………………………………………………………………18

3.5 下部バラストの装着……………………………………………………………………………………19

3.6 アンチG…………………………………………………………………………………………………19

3.7 水上でのフライト ……………………………………………………………………………………20

3.8 トウブライダル接続 …………………………………………………………………………………20

3.9 ランディング …………………………………………………………………………………………20

3.10 ハーネスの廃棄………………………………………………………………………………………20

3.11 自然環境における活動への注意……………………………………………………………………20

4 ハーネスの収納 …………………………………………………………………………………………21

5 特徴とオプション装備の取り付け ………………………………………………………………………22

5.1 バラストバッグ…………………………………………………………………………………………22

6 メンテナンスと修理 ………………………………………………………………………………………22

7 テクニカルデータ …………………………………………………………………………………………23

3

1 一般情報

この装備に含まれるのは:

ハーネス

カーボン座板

コンポジット フットプレート

カラビナ

緊急パラシュート開傘ハンドル

緊急パラシュートコンテナ閉鎖用バンジーループ(予備2個)

3段スピードバー

背部プロテクション

予備ブライダル

ラピッドリンク

オプション: バラストバッグ(キャリングハンドル・チューブ・排水コック付)

フロントパラシュート

サイドプロテクター

X−RATED6は、ウッディーバレー社の長年にわたるコンペティションハーネスの経験のなかでも究

極の存在です。それは快適性・飛行パフォーマンス・空気力学・安全の面でプロフェッショナルなパイロ

ットの高い要求を満たすべく設計され、そのためにこのハーネスは細部に至るまで念入りに改修を重ねて

理想的なものとなりました。特にそのコントロール性の良さ・飛行パフォーマンス・空気力学的な形状は

最新のコンペ機の性能を最高に引き出すように設計されたものです。

エックスレイテッド6の座板の下には、現在の競技規則で求められる2個のパラシュートを収納するスペ

ースがあり、フロントには3個目のパラシュートを収納する事が出来ます。さらにこのハーネスは「アン

チG」ドラッグパラシュートと脚・胸ベルト締め忘れ防止に役立つ新型の「ミニTロック」セーフティー

システムを装備しています。

X−RATED6はLTF認定12cmムース バックプロテクションを装備し、オプションで両サイド

に補助プロテクターを装着する事が出来ます。

ウッディーバレー社では、胸・脚ベルト締め忘れの問題に対処するべく、新型メカニズムを開発して以前

のDRCシステムをさらに発展させました。このシステムではメスバックルがそれぞれカラビナとレッグ

カバー クローズパーツについていて、このメスバックルを留めるオスのセンターパーツが脚ベルトにつ

いています:こうして、レッグカバーを閉めるにはパイロットは脚ベルトを握らなくてはならなくなり、

脚ベルトをつけることを注意喚起してくれます。この新しいシステムでは作業性・認識性が向上していて

グローブをつけていても作業可能です。

4

赤地に白文字のとても目立つSOSラベルが、右肩ベルトのパッドのポケットに入っています。すぐに取

り出せますが、脱落しないようにハーネスにつながっています。このSOSラベルの裏側に、事故の際に

救急隊員に必要と思われるパイロットの情報を記入しておくことができます。

2 ハーネス使用の前に

X−RATED6は、バックプロテクションとポリカーボネイト製プレートをメーカーで装着した状態

で出荷されます。緊急パラシュートの装着は、認定インストラクターなどの然るべきプロの手によって

充分な注意のもとに実施されなければなりません。それが完了するまでは、パイロットに合わせたハー

ネス調整は行なわないでください。

X−RATED6は新しい競技規則へ適合し飛行中の高い安全性を満たすために、座板の下に2個の緊急

パラシュートコンテナを持ち、1 つは右に、もう1つは左につきます。さらにオプションでフロントのコ

ックピットの下に3個目のパラシュートも装着可能です。座板の下のコンテナ部分は中の容量を調整でき、

大きなメインパラシュートに小さめの予備パラシュートと言った使い方が出来ます。フロントのパラシュ

ート収納部は、通常のパラシュートよりもずっと小さな軽量パラシュートを入れるように設計されていま

す。

緊急パラシュートをハーネスの一体型コンテナに装填する前に、先に緊急パラシュートのブライダルをハ

ーネスのブライダルへ接続して下さい。ハーネスのブライダルは2本タイプでパイロットの肩の高さ2箇

所で接続され、このことで開傘時の荷重配分とパイロットの着地姿勢を確実にして、着地時に負傷する可

能性を最小限に減らしています。このビルトイン式のブライダルのパラシュート側のエンドは、コーデュ

ラ500生地のカバーで補強された赤色の大きなループになっています。このループの端にはベルクロが

ついていて、緊急パラシュート側のブライダルとの結束が緩まないよう保持してくれます。そして予備パ

ラシュート用にハーネスに付属してくる予備ブライダルはこれも付属のラピッドリンクでハーネスへ取

り付けてください。方向操作できるパラシュートを使用する場合は付属のブライダルは使用せずに直接、

ハーネスに接続してください。

以下のパラシュート接続・装填方法は左右いずれのパラシュートにも適用されます。

2.1.1 レスキューハンドルのデプロイメントバッグへの取り付け

X−RATED6には、緊急パラシュート引き出し用のハンドルが付属しています。このハンドルの識別

番号は6番で、そのほかのハンドルの使用は出来ません。ハンドルについている黒いループをデプロイメ

ントバッグのループに通し、この黒いループの中にハンドル本体を通してからしっかり引き絞って、ハン

ドルを取り付けます。緊急パラシュートの引き出しを確実にするためには、緊急パラシュートの中心より

も引き出し口側の中心線上の位置でハンドルのループをデプロイメントバッグへ取り付けてください。も

しも使用するデプロイメントバッグの取り付けループが適切な位置になかったら、緊急パラシュートをお

買い求めになった販売店と相談してください。

5

2.1.2 緊急パラシュートのハーネスへの取り付け

X−RATE6は2本式のブライダルのほかダブルライザーブライダルで方向操作できるパラシュート

用の2つのループを装備しています。緊急パラシュート側のブライダルをハーネス側のブライダルへ接続

するには、3つの方法があります。全て左右のコンテナに適用できます。

接続方法その1

2,400kg 以上の破壊強度を持つねじロック型のカラビナ(ラピッドリンク)を使用する方法。この場合、

ブライダルに対してカラビナが回って横を向いて開傘時のショックで壊れることのないよう、ゴムバンド

を用いて、ブライダルがずれないよう固定します。カラビナのねじロックはしっかりと締め、緩んできて

開くことのないようにしてください。この方法は次の接続方法その2よりも高い開傘ショックに耐え、最

もお勧めできる接続方法です。

接続方法その2

まず緊急パラシュート側のブライダルの端のループの中にハーネス側のブライダルを通し、つぎに緊急パ

ラシュート本体をこのハーネス側のブライダル端の大きなループの中にくぐらせていき、2つのブライダ

ルを引き絞って接続する方法。開傘ショックで合成繊維製のブライダル同士で摩擦が発生して破壊しない

よう、出来るだけしっかりと引き絞ってください。そのうえで、結束部が緩んでこないよう、ハーネス側

のブライダルについているベルクロで結束部を縛ってください。

6

接続方法その3

もし御使用の緊急パラシュートが操縦可能なもので2本ブライダルをもっているか、いずれにしても2本

ライザーブライダルを装備しているものでしたら、肩ベルトの近くにあるハーネス側のブライダルの付根

にある2つのループへ接続することが出来ます。この場合、ハーネス側のブライダルは、使用しないので、

折りたたんで2本のゴムバンドで縛り、パイロットの首の後ろにあるカバーの下に収納してください。

2箇所のブライダル接続にはそれぞれ 1,400kg 以上の破壊強度を持つねじロック型カラビナ(ラピッドリ

ンク)を使用してください。また、緊急パラシュートのブライダルの長さが、開傘作業での緊急パラシュ

ート引き出し時にも充分な長さを持ち、パラシュートをコンテナから引き出すさいにパラシュート本体が

先にデプロイメントバッグから引き出されることがないか、をチェックすることが重要です。

重要:

横方向の異常な荷重負担を避けるため、どちらか1つのループだけでなく、ブライダルは必ず肩ベルトの

2つのループへそれぞれ接続してください。

7

2.1.3 緊急パラシュートの装填

緊急パラシュートをハーネスのコンテナへ装填するさいは、引き出しハンドルが外から見えていて、ハン

ドルが外側を向き、ハンドルのデプロイメントバッグへの取り付けループが上側にくるようにしてくださ

い。

後の作業が楽になるように、セーフティーピンどめ用の付属のバンジーループの中に細いヒモ(パラグラ

イダーのボトムラインなど)を通しておきます。このヒモとバンジーループをハーネスパラシュートコン

テナのフラップのハトメ穴で一番小さなものに通してください。

いろいろあるフラップを、以下の写真の順番で閉じていってください。

ハンドルについているメタルピンを、透明カバーの内側でハトメ穴から引き出したバンジーループの中へ

差し込みます。メタルピンが差さったら、バンジーループ引き出しに使った細ヒモをはずしますが、この

ときバンジーを摩擦で傷めないように注意深くゆっくりと引き抜いていってください。最後にハンドル基

部左右が伸縮性のカバーの下に来ていることを確認してください。

重要:

緊急パラシュートとハーネスあるいは外部取付けコンテナとの初めての組み合わせの場合は、必ず公認の

ハーネスあるいは緊急パラシュートのディーラー、あるいはパラグライダーインストラクターによってチ

ェックしてもらってください。通常の飛行姿勢からの緊急パラシュートの開傘操作では、何らの支障無く

スムーズに行なえなければなりません。

8

2.1.4 緊急パラシュート開傘操作

緊急時にすぐに確実にハンドルを握れるよう、普段のフライト中に定期的にパラシュートハンドルを触っ

てその位置を憶えておくことはとても重要です。

緊急時の開傘手順は以下の通りです。

・緊急パラシュートハンドルを見て、片手でしっかりと掴む。

・外側に向かってハンドルを引き、ハーネスコンテナから緊急パラシュートを引き出す。

・障害物のない空間を確認し、連続した動きで緊急パラシュートをパイロットおよびパラグライダーから

自分自身とパラグライダーから離れた方向へ投げる。

・緊急パラシュートが開いたら、機体をつぶしてパラシュートに絡まないようにするために、少なくと

も1本のDライン、あるいはブレークラインを掴んでパラグライダーを引き込む。

2.1.5 パラシュートコンテナ フラップの閉鎖

座板下のパラシュートコンテナを片方しか使わない場合は、以下の方法で使用しないパラシュートコンテ

ナのフラップを閉鎖してください。レスキューハンドルセットに入っているバンジーコード2本を用意し、

ハンドルの代わりに予備ブライダルセットに入っているプラスチック ワイヤーを使用してください。こ

うする事でフラップが正しく閉じた状態が保て、不意に開いてくるのを防ぐ事が出来ます。

2.2 フロント緊急パラシュート

フロント緊急パラシュートコンテナは腹部側にあります。このコンテナは通常のパラシュートよりもパッ

キングボリュームの小さい軽量パラシュートの利用を想定しています。腹部のコンテナへパラシュートを

装填する前に、先に付属のブライダルに接続してください。このブライダルは2本に分かれてハーネスの

左右のメインカラビナへ接続されるようになっています。この方式で緊急パラシュートとハーネスを接続

していると、緊急パラシュートは右からでも左からでも開傘することが出来ます。

2.2.1 レスキューハンドルとデプロイメントバッグの接続

オプションとなるフロントパラシュート装填では、必ず識別番号13番のレスキューハンドルを使用して

ください。ハンドルの黒いループをデプロイメントバッグのループに通してからこの黒いループの中をハ

ンドル本体をくぐらせて絞り接続します。このフロントコンテナでのスムーズな開傘には、ハンドルをデ

プロイメントバッグの中央にあるループへ接続してください。もしデプロイメントバッグにこのようなル

ープが付いていない場合は、緊急パラシュートを購入したディーラーへ相談してください。

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2.2.2 フロント緊急パラシュートとハーネスの接続

フロント装備の緊急パラシュートのブライダルとハーネスライザーの接続方法は2種類あります。

接続方法その1

2,400kg 以上の破壊強度を持つねじロック型のカラビナ(ラピッドリンク)を使用する方法。この場合、

ブライダルに対してカラビナが回って横を向いて開傘時のショックで壊れることのないよう、ゴムバンド

を用いて、ブライダルがずれないよう固定します。カラビナのねじロックはしっかりと締め、緩んできて

開くことのないようにしてください。この方法は次の接続方法その2よりも高い開傘ショックに耐え、最

もお勧めできる接続方法です。

接続方法その2

まず緊急パラシュート側のブライダルの端のループの中にハーネス側のブライダルを通し、つぎに緊急パ

ラシュート本体をこのハーネス側のブライダル端の大きなループの中にくぐらせていき、2つのブライダ

ルを引き絞って接続する方法。開傘ショックで合成繊維製のブライダル同士で摩擦が発生して破壊しない

よう、出来るだけしっかりと引き絞ってください。そのうえで、結束部が緩んでこないよう、ハーネス側

のブライダルについているベルクロで結束部を縛ってください。

2.2.3 フロント緊急パラシュートの装填

緊急パラシュートブライダルを、パラシュートコンテナ内側に縫い付けられている細いベルクロ帯に貼り

付けて、左右のメインカラビナにつながる2つのブライダルループ部が左右別々に、そして左右均等、同

じ長さでコックピットから外へ出てきているようにします。この2本のループ部によってコンテナの高さ

調整も出来ます。ベルクロを下の写真のようにして、コンテナの一番隅のところで固定してください。も

しちゃんと隅のところで固定できない時は、緊急パラシュートをいったん取り出して後述の装填作業をや

り直し、もう一度注意深くコンテナの中のブライダルを揃えなおしてください。

10

緊急パラシュートをハーネスのコンテナへ装填するさいは、引き出しハンドルが外から見えていて、ハン

ドルが外側を向き、ハンドルのデプロイメントバッグへの取り付けループが上側にくるようにしてくださ

い。

後の作業が楽になるように、セーフティーピンどめ用の付属のバンジーループの中に細いヒモ(パラグラ

イダーのボトムラインなど)を通しておきます。このヒモとバンジーループをハーネスパラシュートコン

テナのフラップのハトメ穴で一番小さなものに通してください。フラップを、以下の写真の順番で閉じて

いってください。

ハンドルについているメタルピンを、ハトメ穴から引き出したバンジーループの中へ差し込みます。ハン

ドル基部左右を布製カバーの下に差し込みます。最後に、メタルピンを差したらバンジーループ引き出し

に使った細ヒモをはずしますが、このときバンジーを摩擦で傷めないように注意深くゆっくりと引き抜い

ていってください。ピン確認の透明カバーが突いたフラップを赤いハンドル部の下を通して貼ります。緊

急パラシュートをフロントコンテナに装填したら、2本あるブライダルのループをそれぞれ左右のカラビ

ナへつながなければならないのですが、右側のループは右のカラビナへ最初からつなげたままとなり、左

のループはテイクオフでハーネスを着るたびに左のカラビナへ取り付ける事となります。

フロントコンテナは小バックルでカラビナにつながっているほか、ジッパーでレッグカバーにもつながれ

ていなければなりません。またパラシュートコンテナには同じくジッパーで計器コンパートメントが取り

付けられています。

重要:

緊急パラシュートとハーネスあるいは外部取付けコンテナとの初めての組み合わせの場合は、必ず公認の

ハーネスあるいは緊急パラシュートのディーラー、あるいはパラグライダーインストラクターによってチ

ェックしてもらってください。通常の飛行姿勢からの緊急パラシュートの開傘操作では、何らの支障無く

スムーズに行なえなければなりません。

また、毎回テイクオフの前にフロントパラシュートのブライダルループが左右それぞれのカラビナへちゃ

んと取り付けられているか、確認してください。

11

2.2.4 フロント緊急パラシュートの引き出し操作

緊急時にすぐに確実にハンドルを握れるよう、普段のフラ

イト中に定期的にパラシュートハンドルを触ってその位置

を憶えておくことはとても重要です。

緊急時の開傘手順は以下の通りです。

・緊急パラシュートハンドルを見て、片手でしっかりと掴む。

・外側に向かってハンドルを引き、ハーネスコンテナから緊急

パラシュートを引き出す。

・障害物のない空間を確認し、連続した動きで緊急パラシュートをパイロットおよびパラグライダーから

自分自身とパラグライダーから離れた方向へ投げる。

・緊急パラシュートが開いたら、機体をつぶしてパラシュートに絡まないようにするために、少なくとも

1本のDライン、あるいはブレークラインを掴んでパラグライダーを引き込む。

・着地時には、負傷のリスクを出来るだけ減らすために、体を起こしておき、PLF(5点接地パラシュ

ートランディングフォール)が行なえるようにする。

2.2.5 背中収納ポケット

ハーネス後部のエアロダイナミック整形部の中に大小のリアポケットがあります。リアポケットを使用す

るにはまず、エアロダイナミック整形部のジッパーを完全に開けてリアポケットを使いやすくします。メ

インのリアポケットはリュックサックがぴったりと収納できるように設計されていて、鍵や財布・小銭と

いった小物の収納にはメインのリアポケットの上の小さなセカンドポケットを使用して下さい。ポケット

及びエアロダイナミック整形部を閉じるには、ジッパーを閉じるだけです。

重要:

・リアポケットに荷物を詰め込みすぎると、エアロダイナミック整形部が正しく膨らまなくなる可能性が

あります。

・ハーネスの外形が滑らかに保たれるよう、背中の収納部へは均一に荷物を積込んで下さい。

・ 収納物は全てリアポケットに入れ、エアロダイナミック整形部内でリアポケットの外には物を積まな

いで下さい。

・ エアロダイナミック整形部が正しく膨らむよう、エアロダイナミック整形部のジッパーは必ず全部閉

めて下さい。

12

X−RATED6には多くの調整方法が設定されていて、最適のポジションに調整できるようになってい

ます。この調整にはそれほど多くの時間はかかりませんが、フライト中の快適さは大きく変わってきます。

X−RATED6は出荷時に標準的な体型の調整がすでに施されていますが、

パイロットの身長へ対応する調整は行っておりません。そこで、

初飛行の前に他の調整はそのままで高さの調整だけを行う事をお勧め

します。他の調整についてはほとんどのパイロットにとって満足できるものである事がわかっています。

なお、全ての調整ベルトに赤い印が付けられていて、これら他の調整を行う際に、いつでもメーカー設定

値に戻せるようになっています。

X−RATED6ハーネスのサイズ選択はパイロットの座板幅ではなく、身長で選択して下さい。座った

姿勢を基本とするハーネスでは背面の高さは居住性にあまり影響を及ぼしませんが、X−RATED6ハ

ーネスではパイトッロはもっと寝た姿勢で飛ぶために、背面の高さは居住性と正しい飛行姿勢を得るうえ

でとても重要になってきます。そこで、座板の幅は気にしないで特に背面の高さに注意して正しいサイズ

を選択する事が重要なのです。

最適の調整を得るためには、適切なシミュレーターからぶら下がり、飛行時と同じ装備・収納品を再現し

て飛行時と同じ条件・ポジションでチェックしてください。

重要:

・あらゆる調整作業を行う前には、まず緊急パラシュートを装填してください。

・調整は必ず左右均等に行ってください。

・全ての調整ベルトは緩みのない張った状態にして下さい。

2.3.1 背中と座板の調整

下記の写真に示すとおり、背中と座板の調整は、背中の上部から腰まで多くのポイントでパイロットを支

えるように配置されています。これら全ての調整でパイロットが上手に支えられ、全てを背中で支えるよ

うにする事も可能です。

写真の中で、調整ポイント 1 番で脚(太もも)と背中の間の角度(シートの深さ)を調整でき、腰椎と座

板への荷重配分を変えて居住性を追求できます。調整ポイント3番で、垂直方向に対して上体をどれだけ

後へ傾けさせるかの基本的な角度調整を行います。その上でさらに調整ポイント2番と4番で背中の荷重

配分を最適化します。

13

調整に際しては、メインの調整の前に上側に来ている部分のベルトを緩めておき、その下のメイン部分の

ベルトを調整してより良い居住性が得られたら、もう一度上側にきているベルトもしっかり絞って調整を

ロックします。

2.3.2 肩ベルトの調整

肩ベルトを調整することでハーネスをパイロットの身長に合わせます。その調整バックルは下の方の、シ

ート後端近くにあります。また、肩ストラップはパイロットの上体の重さも一部サポートして居住性を

向上させています。シート部と背中部分の配分調整が決まったら肩ストラップを調整し、肩に対してス

トラップが当たっていて、緩すぎたりきつすぎたりしないようにして下さい。

2.3.3 胸ストラップの調整

胸ストラップで2つのカラビナ間の距離を、40∼55cmの間で調整します。X-ALPSで初めて飛

ぶときは胸ストラップを一番短くしておき、飛びながら少しずつ調整していって好みの長さを見つけて

いってください。胸ストラップが短く、きついほど安定性が高くなります。カラビナ間の距離を広げ過

ぎてもパラグライダーの操作性は向上しません。また、狭くし過ぎた場合、非対称つぶれからのツイス

ト傾向を悪化させる恐れがあります。

2.3.4 脚ストラップの調整

ゲットアップシステムの特徴として脚ストラップの付根の位置は高くなっているので、脚の動きがとて

も自由です。通常はファクトリーセッティングで問題ないはずですが、離陸後に着座姿勢をとりにくい

場合は、シートの下の脚ストラップ調整部を締めてください。これでブレークハンドルを離さずに楽に

着座姿勢を取れるようになります。

2.2.5 スタビライザー

この小さいけれど大切な調整装置によって、スピードバーを踏み込んだときの背中のよじれを抑えてハ

ーネスを安定させることができます。その作動原理はとても簡単で、スピードバーを踏み込んだときに

14

この小さなプラスティックバックルが肩ストラップを胸ストラップにつながっているところでおさえて、

ハーネスのストラップシステム全体をよりしっかりと固くして、ハーネスの安定性を向上させています。

この調整はファクトリーセッティングのままにしておいてください。

2.3.6 ABS の調整

この調整は機体の操作性に影響します。ゆるくしていくとハーネスの安定性は減ってパイロットの動き

に対して敏感になります。逆にきつくしていくとハーネスは安定性を増して飛行中の操作により大きな

動きが求められます。

X-RATED6のABSのファクトリーセッティングはほとんどのパイロットに適したものですが、も

し調整をする場合、十分に注意して毎回数ミリメートル程度のとても小さな調整量で行ってください。

また左右の調整が厳密に均等であることにも注意してください。

2.3.7 レッグカバーの調整

レッグカバーは特別な防風・防水素材のライクラで出来ています。また前あわせ部にマグネットを仕込み、

高速飛行時にも「はためき」現象が起こらず閉まったままでいてくれます。レッグカバーの自動クローズ

システムは工夫を凝らしたヒモの配置を用いていて、離陸後のパイロットの脚入れがさらに楽になってい

ます。

レッグカバーの長さは下図に示されたカバー内側の4個の小さな白玉で調整できます。フットレストは

膝が90度に曲がった、自然で快適な状態になるように調整されています。レッグカバーの長さはパイ

ロットの必要に応じて左右均等に変更できます。

15

2.3.8 スピードバーの調整

X−RATED6は3段スピードバーが標準装備されています。最初の2段はフレキシブルですが、最後

の段は固いリジッドなものになっています。スピードバーシステムの長さ調整は、まずハーネスの調整が

しっかり完了してから行なってください。スピードバーの調整を正確に行うには、シミュレーターにぶ

ら下がってパラグライダーのライザーを接続し、他の人にライザーを持ち上げてもらって、スピードバ

ーストラップの長さを調整してください。足を離したときにフットレストがハーネス前部の下10cm

以内にくるようにしてください。ヒモを短くし過ぎるとスピードシステムが常に引かれた状態になり、

飛行中に意図せずに作動してしまう恐れがあります。はじめのフライトではスピードバーをやや長めに

しておいてフライトごとに少しずつ短くしていくのが安全です。また、調整の際は、左右均等に行うよ

う注意してください。

フットレストの変更を希望される場合も、このハーネスは全ての通常タイプのスピードバーの使用が可

能です。フットレストから伸びるヒモは、まず座板中央のゴムヒモに取り付けられているループの中を

通し、今度は座板の後ろ角近くにあるプーリーを経て上へ向かい、レッグカバーの小さなハトメ穴を通

って、パラグライダーのライザーにある取り付けポイントへつなげます。なお、ウッディーバレーの全

てのスピードバー/フットレストについてくる2本のゴムヒモは必ず使用してください。このゴムヒモを

フットレストの下側にある2つのループに結んでおくことでスピードシステムが常に適切に伸ばされ、

すぐに使える状態を保ちます。

16

3 X−RATED6での飛行

安全性を最大限確保するために、プレフライトチェックは完全で漏れのない手順で、毎回フライトごとに

行なってください。

確認事項:

・2つの胸ベルトバックルと「ミニTロックシステム」が正しく閉まっているか。氷や雪などの障害物が

挟まっていないか。必ず氷や雪を拭ってからバックルを閉めること。

・緊急パラシュートのハンドルが正しい位置に止まっていてセーフティーピンがしっかりと差し込まれて

いるか。

・ポケットやジッパーが開いていないか。

・パラグライダーがハーネスに正しく接続されているか。2個のカラビナが本来のロックシステムどおり

に正しくロックされ閉じているか。

・スピードバーがパラグライダーに正しく取り付けられているか。

X−RATED6には大容量の背中コンテナといろいろなサイドポケットがついています。サイドポケ

ットのうち2つは左右のカラビナの近くにあり、セーフティーループも付いていて、無線機や携帯電話

の収納に最適です。ほかに大き目のサイドポケットもあります。計器デッキはコックピットから簡単に

取り外す事が出来るように設計されており、ブリーフィングに携行したりハーネス収納時に押しつぶさ

れるのを防いだりできます。またこの計器デッキはジッパーが付いていて、飛行中にバラストコンパー

トメントにアクセスし、ランディング後は完全に取り外すことが出来ます。さらに、デッキには2mm

厚のネオプレンカバーが付いていて、不意のブローなどで計器が傷むのを防ぎます。ハーネスからコン

テナをはずすと、計器デッキの下にあるジッパーポケットも使うことが出来ます。

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X−RATED6は給水キャメルバッグ装備の機構を持っています。背中コンテナの中の専用コンテナポ

ケットにキャメルバッグを入れたら、背中コンテナの上部左側に開口している穴に給水ホースを通し、左

肩ベルトのライクラ製伸縮カバーの下を通って写真で示されている穴から前へ出してください。

バラストの装着には、下の写真を参照して下さい。

コックピットは完全に再設計されました。レッグカバーと一体化したエアロダイナミックな形状で、ジッ

パーで取り外すことが出来、計器パネルの下に 4.5 リットルのウオーターバラスト(通常)か、小型の緊

急パラシュート(オプション)のいずれかを装備することが出来ます。地上で動いている時にコックピッ

トが安定しているように、胸ベルトにプラスティックバックルを付け加え、コックピットの傾きを抑えて

脱落を防止しています。

バラストの仕切りには排水チューブの通路があり、用意されている穴を通して右のサイドポケットの中に

収納しておき必要な時に引き出す事が出来ます。

(1)計器パネルの下のジッパーを開くと、(2)下がバラスト収納部になっています。(3)右下の排

水チューブを通過させる穴をふさいでいるベルクロカバーを開きます。(4)排水チューブを通します。

(5)ハーネスの内側から右の外付けサイドポケットの内側にもう1つ穴が開いているので、排水チュー

ブを外付けサイドポケットの中まで通しておきます。(6)普段は排水コックを外付けサイドポケットの

中へ隠しておいて、排水時に引き出して使用します。

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X−RATED6は座板の下に 5.5 リトルのウオーターバラストを装備しています。排水口と排水コック

はハーネス左下の底部にハーネスに一体化して装着されていて、飛行中に左手で排水操作を行う事が出来

ます。このウオーターバラストの装着方法は以下のとおりです。

(1)バラスト収納部は座板の下です。座板の前を持ち上げてバラスト収納部のジッパーを開き、向かっ

て右奥の穴へ排水チューブを通します。(2)排水チューブを全部通し、ウオーターバラスト本体もバラ

スト収納部の中へ詰め込んでジッパーを閉じます。(3)ハーネス本体左下、ハーネス底部の角にある穴

へ向けて排水チューブを伸ばします。(4)ハーネス本体左下の小さな作業用ジッパーを開きます。(5)

排水口と排水コックのハンドルをそれぞれ所定の穴へはめ込んだら、(6)作業用ジッパーの中にある赤

いベルトの付いているベルクロで排水チューブを固定します。(7)完成です。

アンチGドラッグパラシュートは、スパイラルダイブ中の重力加速度Gを軽減してより安全なスパイラル

降下を可能にした安全機材です。このシステムの使い方はとてもシンプルでどんなタイプの機体でも使え

ます。

X−RATED6にはアンチGを装着するための、特別なポケットが設定されています。このポケットは

パイロットの腰の下にあり、左右がつながっていて、中にこの小さなドラッグシュートのブライダルを接

続するためのラピッドリンクが取り付けられています。ちょうどハーネス両サイドにある小さなエアイン

テークの上にあり、パイロットにとって見つけやすい位置です。アンチGの正しい使用法は、スパイラル

に入れる方向によって右か左かのジッパーを開き、スパイラルに入れる前にアンチGを引き出して開傘さ

せておきます。アンチGを使う事によって、より高い降下率と最大 40%におよぶ重力加速度Gの低減とい

う利点があります。こうしてスパイラル降下したあと、アンチGのハンドルを使ってこのドラッグシュー

トの効きを止めて、ドラッグシュートは開いたまま(ただし効きは止めて)でいつもどおりに着陸する事

が出来ます。またハンドルを使用して効きを止めたドラッグシュートを回収してポケットに納め、ポケッ

トのジッパーを閉じれば、またアンチGを使用することが出来ます。

警告:

確実にアンチGドラッグシュートを正しく使うために、取扱説明書に記載されているインストラクション

をしっかりと読んで理解しておく事が大切です。

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(1)「アンチG」サイドポケット、(2)(3)(4)ドラッグシュートのブライダルを接続するラピ

ッドリンク(5)(6)ドラッグシュートの引き出し例

水上でのフライトに関して、X−RATED6で特に問題となる点はありませんが、いずれにしても着水

は常に危険である事に違いはありません。水上を飛ぶ可能性がある場合は、適切なフライトジャケットを

使用してください。

X−RATED6はトーイングでの離陸に用いる事が出来ます。トーイングブライダルのリリースは必ず、

カラビナに直接かけてカラビナの開閉ゲートがリリースとは逆の後ろ側を向いているようにしてくださ

い。詳細はトーイングリリース機材に付属の説明書を読むか各人のフライトエリアにいるトーイングの資

格を持ったインストラクターにお聞きください。

ランディングの前に座板から足をずらせて出して立ち上がり、スタンディング ポジションをとっておき

ます。決して座った姿勢では着陸しないで下さい。高レベルのパッシブ プロテクションとなる背中のフ

ォームプロテクションを装備しているとは言え、これはパイロットの背骨にとってとても危険なことです。

ランディング前に確実にスタンディング ポジションをとっておくことは、アクティブ セーフティ−の事

前準備であり、事故が発生してからの受身のパッシブ プロテクションに比べて、はるかに有効です。

パラグライダーハーネスに使用されている素材には、正しい廃棄方法が求められています。一般ゴミとし

て廃棄する代わりにメーカーまでお戻しください。メーカー側で正しい廃棄処分を行います。

スカイスポーツ活動において環境に配慮しましょう。勝手に許可されていない場所に立ち入ったり、ゴミ

で自然を汚したり、騒音を出したりしないよう、注意しましょう。

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4 ハーネスの収納

(1)X−RATED6はパラグライダーと接続したままでも単体でもどちらでもリュックサックへ収納

できます。以下の写真を参考にして下さい。(2)(3)レッグカバーを折りたたみます。(4)フット

プレート部を座板の上へ載せます。(5)フットプレートの上へパラグライダーを載せます。(6)フッ

トプレートのあった側から、リュックサックの担ぎ手側を上にしてリュックサックを滑り込ませます。

(9)リアテール部は内側へ折り曲げます。(10)∼(13)このハーネスで使用している素材で、特

に飛行中の機能に影響が出るなどで折りたたみに注意するところはありません。リュックサック上部には

計器やヘルメットの収納に充分なスペースが残るはずです。

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5 特徴とオプション装備の内容と取り付け

ウッディーバレー社のバラストバッグには、排水チューブ・排水コックのほかにハンドルつきのキャリン

グバッグが用意されています。このバラストバッグ自体は最大7リットルの水が入り、コックピット下部

のセントラルバラスト区画や座板下の下部バラスト区画に装着できます。

6 メンテナンスと修理

衝撃が加わったとき、着陸あるいは離陸に失敗したとき、あるいは損傷や顕著な消耗が見受けられたとき

は、ハーネスを点検してください。また、ハーネスは2年に1度、販売者に点検してもらうことと、2年

に1度メインカラビナを交換することをお勧めします。

ハーネスの不要な損耗・劣化を防ぐために、地面や石、ザラザラした場所でハーネスを引きずる事は極力

避けてください。本来のフライト活動以外に紫外線(直射日光)が不必要に当たらないようにしてくださ

い。できるだけ湿気や高温からハーネスを守ってあげてください。

パラグライダー機材は全て、涼しく乾燥した場所で保管し、濡れたり湿気を含んだままでは放置しないで

ください。

ハーネスはできるだけキレイに保ち、定期的にプラスティック ブラシや絞った雑巾で土を落としてくだ

さい。汚れがひどい場合は、中性洗剤と水で洗い、直射日光を避けて風通しの良い場所で自然乾燥させて

ください。

ジッパーは常に清潔に保ち、定期的に乾式シリコンスプレーで潤滑を保ってください。

もし緊急パラシュートが濡れた場合(着水など)は、必ずハーネスから取り出して乾燥させ、リパックし

てからハーネスコンテナに収納しなおしてください。

ハーネスの修理や部品交換は、パイロットが行ってはならず、ウッディーバレー社またはウッディーバレ

ー社が認定した専門家のみが作業いたします。ウッディーバレー社またはウッディーバレー社が認定した

専門家だけが、認定どおりの製品の正しい機能を保つことの出来る素材と技術を持っているのです。

メンテナンス作業の要望でウッディーバレー社またはウッディーバレー社が認定した専門家へご連絡、発

送いただく場合は、リアポケット内の銀色のラベルに記載されている識別番号を全桁、お知らせください。

高性能で軽量なハーネスを実現するために、X−RATED6では高級な素材を使用していますが、標準

的なハーネスよりも軽量な素材を使用していますので、X−RATED6の使用・収納の際は、常に細心

の注意をお願いいたします。正しい使用によってハーネスは長持ちします。

皆様が、X−RATED6によって素晴らしいフライトを楽しまれることを願います!

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7 テクニカルデータ

X−RATED6

カラビナと座板の距離 / Mサイズ 44.5cm・Lサイズ 47cm・XLサイズ 49.5cm

左右のカラビナ間の距離(最小∼最大) / 3サイズ共通 39.5∼50cm

ポリカーボネイト製座板サイズ / M 幅 リア 23.5cm フロント 21cm 深さ 36.8cm

ポリカーボネイト製座板サイズ / L 幅 リア 25cm フロント 22.5cm 深さ 39cm

ポリカーボネイト製座板サイズ / XL 幅 リア 26.5cm フロント 23.5m 深さ 41.5cm

重量(パラシュートハンドル・カラビナ・プロテクター装備)/ M 5.80kg・L6.40kg・XL7.00kg

プロテクション方式 / 12cmムース

脚ベルト方式 / ミニTロック付ゲットアップ

緊急パラシュートコンテナ / 座板下にハーネス一体型コンテナ 側部にハンドル

認定 / LTF EAPR-GZ-7439-12

バラスト容量 / 上部:3.5 リットル・下部 4.5 リットル

この取扱説明書に記載の内容には万全の正確を期していますが、

記載内容はあくまで参考である事を御理解ください。

この取扱説明書は予告なく変更されるものです。X−RATED6の最新の情報は、

ウッディーバレー社のホームページ

あるいは、㈱スポーツオーパカイトのホームページ

でチェックしてください。 http://www.woodyvalley.com

http://www.opa.co.jp

更新月日: 2012 年7月

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