取扱説明書

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取扱説明書 | Manualzz
SWT−9000/9100
(SWT-9000F・SWT-9000N・SWT-9000FN)
2013年2月
目 次
ページ
安全上のご注意‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 1
お守り下さい‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 3
準備‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4
・同梱品‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 4
・各部の名称‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 5
・本器に電池を入れる‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 6
・プローブの接続、取り外し‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 7
・プローブの持ち方‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 8
・プローブの押し当て方‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 8
操作方法‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 9
(1)電源の入れ方‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 9
(2)電源の切り方‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 9
(3)ゼロ調整‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 10
(4)標準調整(CAL)‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 12
(5)ゼロ調整 -特殊な調整方法 -‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 14
(6)
「ゼロ調整」が困難な場合の2点調整‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 17
(7)検量線の消去‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 22
測定‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 23
機能の切替‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 24
(1)連続測定モードの切替‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 24
(2)分解能の切替‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 26
(3)オートパワー OFF 機能の設定‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 27
(4)FN - 325 プローブ使用時の素地対応モードの切替‥ ‥‥‥ 29
(5)バックライトの ON、OFF の切替‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 30
データを送る(SWT - 9100)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 31
測定精度向上のための注意事項‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 32
こんな時は(故障かな?と思ったら)
‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 33
仕様 ◆本体‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 35
◆プローブ(オプション)
‥ ‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 36
参考資料(測定の原理)‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥‥ 39
安全上のご注意(安全に正しくお使いいただくために)
お使いになる人や他人への危害、財産の損害を未然に防ぐため、ご使用の
前に必ずこの
「安全上のご注意」
を良くお読みになり、
正しくお使いください。
また、お読みになったあと、いつでも取り出せる所に必ず保管してください。
警告
●本
器を水に入れたり、
ぬらさないように注意してください。故障の原因になります。
万一本器内に水が入った場合には、点検・修理に出してください。
水漏れ禁止
禁止
● 本器の内部に金属や異物を入れないでください。故障の原因になります。
万一本器内に金属や異物が入った場合には、点検・修理に出してください。
● コネクタにねじ回しや棒を差し込まないでください。故障の原因になります。
禁止
禁止
●投
げたり、ぶつけたり、落としたりしないでください。怪我や破損、故障の原因
になります。
●絶
対に分解したり、改造したりしないでください。異常動作をしたり、故障の原
因になります。点検、整備、修理は販売店または当社各営業所にご依頼ください。
分解禁止
禁止
禁止
禁止
禁止
●本
器
(SWT-9100のみ)
に付属する専用のACアダプタ以外は使用しないでください。
ま
た、指定電圧以外では使用しないでください。ショート、感電、火災の原因に
なります。
● 付属するACアダプタの端子部に金属のピンやゴミを付着させないでください。
ショート、感電、火災の原因になります。
● 濡れた手でACアダプタの抜き差しはしないでください。
感電の原因になります。
●A
Cアダプタのコードを傷つけたり、加工したり、無理に曲げたり、引っ張ったり、
ねじったりしないでください。また、重いものを乗せたり、挟みこんだりすると、
コードが破損し、断線、ショート、火災等の原因になります。
安全上のご注意(安全に正しくお使いいただくために)
警告
● 長期間ご使用にならないときは、必ず電池を本器から取り出してください。
電池が劣化して、万一電解液が流れ出すと、異常動作や故障の原因になります。
必ず実施
● 電池の交換は、必ず本書の「本器に電池を入れる」の項をお読みください。
必ず実施
●電
池は子供やペットの手の届かない所に保管して下さい。万一、飲み込んだりし
た場合はすぐに医師に相談してください。
必ず実施
●電
池を火や水の中に入れないでください。火気、高温、湿気をさけ、暗く涼しく
乾燥した場所に保管してください。
必ず実施
●電
池に衝撃を与えたり、傷つけないでください。また、分解、ハンダ付け等の加
工をしないでください。
必ず実施
●電
池を短絡したり、充電したりしないでください。また電池をペンチ等の金属製
のものでもたないでください。
必ず実施
● 交換する電池は指定の、新しい電池(使用期限に注意)を使ってください。
必ず実施
● 電池を入れるときは、極性表示(○
+、○
-)に注意して正しく入れてください。
必ず実施
●電
池が液漏れした場合は、漏れ液を布等で良くふき取って新しい電池に交換して
ください。
ま
た、漏れ液には直接触れないで下さい。皮膚や衣服に付いてしまった場合は水
でよく洗ってください。
必ず実施
● 電池の廃棄は、地域の法律や条例に従ってください。
必ず実施
強制
● ACアダプタの電源プラグは、根元まで確実に差し込んでください。
差込が不完全ですと、感電や発熱による火災の原因になります。
また、傷んだり、ゆるんだコンセントは使用しないでください。
●本
器の点検、お手入れのときは、必ず電源をOFFし、ACアダプタをコンセント
から抜いてください。感電や怪我の原因になります。
必ず実施
安全上のご注意(安全に正しくお使いいただくために)
注意
禁止
禁止
禁止
禁止
● ベンジン、シンナーで拭いたり、殺虫剤等を噴きかけたりしないでください。
ひび割れ、故障の原因になります。
● 炎天下の自動車内や暖房器具のそばなど、温度が高くなるところで保管
しないでください。本器に悪い影響を与え、故障の原因になります。
● 本器の上に乗ったり、踏みつけたり、物を置いたりしないでください。
破損や、怪我の原因になります。
● ゴム製品やビニール製品を長時間接触させたままにしないでください。
付着してはがれなくなる恐れがあります。
お守り下さい
● ご使用になるまえに必ず本書をよく読んで、正しい操作をして下さい。
● 本器は精密機器です。乱暴な取り扱いはしないでください。故障の原因になります。
●プ
ローブのケーブルを引っ張ったり、折り曲げたり、本器に巻きつけたりしないでく
ださい。ケーブルが断線したり破損する原因になります。
● プローブの先端で物を叩いたり、引っかいたりしないでください。
正しい測定が出来なくなり、故障する原因になります。
● プローブの先端は、いつもクリーンな状態にしてください。
少しでもゴミが付いていると精度の高い測定が出来なくなります。
● ご使用後は、汚れを落として、湿気や、ちり、ほこりのない場所に保管してください。
● 測定の精度を保つためには、年に1度は点検をご依頼ください。
●大
きい電気的なノイズが発生したり、強い磁気がある場所でのご使用は避けてくだ
さい。誤動作をしたり、故障の原因になることがあります。
準備
◆同梱品 同梱されている次の物品の有無をご確認ください。
・ 本体
SWT - 9000 または SWT - 9100
◇ SWT - 9000F の場合 : Fe - 2.5(電磁式)プローブが付属しています。
◇ SWT - 9000N の場合 : NFe - 2.0(渦電流式)プローブが付属しています。
◇ S
WT - 9000FN の場合: F
N - 325(電磁式・渦電流式両用)プローブが付属し
ています。
・ 単3型乾電池(2本)
・ 収納ケース
・ 取扱説明書(本書)
・ 検査合格書(保証書)兼ユーザー登録用紙
・ AC アダプタ(SWT - 9100 のみ)
・ USB ケーブル(2.0 m)
(SWT - 9100 のみ)
・ USB ドライバ(CD)
(SWT - 9100 のみ)
● オプションのプローブがある場合
・ プローブ※
鉄素地用(Fe)
、非鉄金属素地用(NFe)
、鉄・非鉄金属素地両用(FN - 325)
▶ テスト用ゼロ板(動作チェック用:Fe
の場合;鉄素地/ NFe の場合;非
鉄金属素地/ FN の場合;鉄素地及び非鉄金属素地の2枚)
▶ 標準厚板(フィルム:2枚、べーク:1枚)
※選択したプローブに “ テスト用ゼロ板 ” と “ 標準厚板 ” が付いています。
◆各部の名称
● プローブ接続端子
別売品の SWT 専用プローブを接続します。
(1)
鉄系の素材の上の塗装やメッキ、ライニング層等の皮膜の厚みを測定するに
は「Fe」シリーズのプローブを接続します。
(2)
アルミニウムや銅等、非鉄系の金属素材の上の塗装やライニング層等の皮膜
の厚みを測定するには「NFe」シリーズのプローブを接続します。
(3)
鉄・非鉄の両金属素材の上の皮膜の厚みを測定するには「FN - 325」のプロー
ブを接続します。
● 表示部
測定値、操作のガイド、障害状態等を表示します。バックライト機能付。
● 操作キー
(1)
電源 ON / OFF キー
本器の電源を ON、OFF するキーです。
(2)
「ZERO」キー、
「▲ 」キー、
「▼」キー
バ
ックライトの ON/OFF、正確な測定をするために測定前等に使用する調整
用キーです。
(3)
「CAL/DELETE」キー
CAL :標準厚板による調整の起動、及び終了キーです。
DELETE:調整値を得るための測定操作で、異常な測定値を抹消します。
(「ゼロ調整」、「標準調整」操作の場合のみ「▼」キーとの組合せで有効)
● 電池収納部
単3型の乾電池を2本収納します。
● ハンドストラップ
測
定作業中に本器を誤って落とさないように、必ずストラップを手首
に通してください。
● AC アダプタ接続コネクタ(SWT - 9100 のみ)
付属の専用ACアダプタを接続するためのコネクタです。
● USB コネクタ(SWT - 9100 のみ)
付属する USB ケーブルを接続するためのコネクタです。
◆本器に電池を入れる
① 本器裏面の電池蓋をはずします。
電池蓋の「矢印」の部分を押したまま、下側にずらしてはずします。
② 電池を入れます。
必ず○
+、○
-の表示を確認して、表示のとおり電池を入れます。
③ 電池蓋を閉じます。
注意
●電
池は同梱品か、または、指定のタイプの新しい電池 ( 使用期限に注意 ) を使
用してください。
●電
池の誤った使い方は液漏れや破裂の原因となりますので、新しい電池と古い
電池を混ぜて使用しないでください。
●長
時間ご使用にならない場合には電池を本器から取り出して保管してください。
液漏れによる故障を防ぎます。
● 電池はお子様やペットの手の届かないところに保管してください。
● 電池を廃棄するときは地域の法律や条例にしたがってください。
◎表示部に関して
本器に電池を入れたとき、表示部に次のようなメッセージと、警告が表示される場合があります。
これは故障ではありません。この場合はブザーが鳴って表示が消えるまでお待ちください。
本器の表示部に下記のような BAT マークが表示される場合には電池が消耗しています。
2本とも新しい電池に交換してください。
BAT
接続プローブが FN - 325 の場合:
金属素地を自動判別して鉄素地の場合には(鉄材)
非鉄素地の場合には(非鉄材)と表示。
また、鉄用のプローブ(Fe)を接続の場合には(鉄材)
非鉄用のプローブ(NFe)を接続の場合には(非鉄材)
と表示。
◆プローブの接続、取り外し
◆本器に別売の SWT 専用プローブを接続します。
用途に適したプローブを選んでください。
◇【 SWT-9000F には鉄用プローブの Fe-2.5 が付属しています。
】
◇【 SWT-9000N には非鉄用プローブの NFe-2.0 が付属しています。
】
◇【 SWT-9000FN には鉄 ・ 非鉄両用プローブの FN-325 が付属しています。
】
プローブ接続端子を、
本体側プローブ接続端子に挿入します。コネクタは挿入する向きがあります。
向きを合わせれば、無理に力を加えなくても挿入できます。
外れないように留め金がかかるまで、挿入してください。
◆本器から専用プローブを取り外します。
プローブを本体から外すには、プローブコネクタの両側にある留め金を内側に押し、
留め金を外してから静かに引き抜きます。
無理に力を入れて引き抜かないでください。故障の原因になります。
注意
SWT 専用プローブを接続、または、取り外す場合には、本器の電源が OFF になっ
ていることを必ず確認してください。電源が入っているときに、接続または、取り外
すと、本器や SWT 専用プローブが故障する恐れがあります。
◆プローブの持ち方
◆プローブの押し当て方
・測定操作以外のときは、プローブは金属製品から5cm以上離してください。
・測定するときには、測定する対象物に垂直に押し当てて下さい。
傾いていると大きい誤差が生じます。
※プローブは素早く(
「スー」という感じで )測定する対象物に押し当ててください。
押し当てかたが遅いと大きな誤差が生ずる場合があります。
プローブの中央部分を左図のように持って、測定対象物表面に
垂直に・素早く・静かに押し当てて下さい。
「ピッ」と音がして測定値が表示部に表示されます。
音がしない場合、5 ~ 7cm 位離してから再度測定して下さい。
注意
● プローブで測定する対象物を叩くような押し当てかたはしないでください。
プローブの故障の原因になります。また、
測定する対象物を傷つける恐れがあります。
プローブで測定する対象物の表面を擦らないでください。
●特
殊な測定操作の場合を除き、
プ
ローブの先端が削れて故障の原因になります。また、測定対象物を傷つける恐
れがあります。
操作方法
(1)
電源の入れ方
ON/OFF キーを押します。
コメントが約3秒間継続します。
注意
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
この表示の間は、必ず、プローブを空中に
保持してください。
この間に測定操作をすると、
「誤操作」の
メッセージが表示され、
電源を OFF します。
バックライトが ON の時に表示
接続プローブが FN - 325 の場合:
金属素地を自動判別して鉄素地の場合には(鉄材)
非鉄素地の場合には(非鉄材)と表示。
また、鉄用のプローブ(Fe)を接続の場合には(鉄材)
非鉄用のプローブ(NFe)を接続の場合には(非鉄材)
と表示。
測定作業や、本器の調整操作ができるようになります。
(2)
電源の切り方
ON/OFF キーを押します。
ブザーが「ピー」と鳴ります。
コメントが約2秒間継続します。
注意
本器の電源が ON しているときには、絶対
にプローブを本器から外さないでください。
電気的な衝撃で本器とプローブの故障の
原因となります。
ブザーが「ピー」と鳴り
本器の電源はOFFします。
(3)
ゼロ調整
前
ページで電源を ON した後、
「起動中・・・」のコメントが終了すれば、測定作業
を始めることができます。
但
し、測定する素材の組成や形状の違いにより測定誤差が生じます。測定誤差を
出来る限り小さくして、確度の高い測定結果を得るために、測定作業の前に、
【ゼ
ロ調整】と【標準調整】の2種類の調整を必ず行ってください。
※
実
際に測定する対象物の素材と同一種類の材質で、出来るだけ形状の同じもの
を用意します。
(これを「ゼロ板」とします)
ZERO キーを押します。
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
CAL/DELETE キーは、
1データ “ 削除 ” の機能に切り替わります。
プローブをゼロ板に押し当てます。
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
ゼロ調整操作中であることを示します。
「FN - 325」プローブ、または
「Fe」シリーズのプローブを接続し、
本器が鉄系の素材の測定にセット
されていることを示しています。
測定された平均値です。
“ 0” より掛け離れた数値を測定した場合、
CAL/DELETE + ▼ キーを押すこと
で直前に測定の1データを削除できます。
全て削除したときには “ - ” を表示します。
プローブを
「ゼロ板」
から離します。
●プローブを「ゼロ板」に押し当てる操作を1~
20 回程度繰り返し行って下さい。
(プローブを押し当てる都度、平均値が表示さ
れます。
)
調整を終了する場合は
ZERO キーを押します。
◆ゼ ロ板に押し当てる操作を 20 回まで行うと、
それ以後の操作はブザーが「ピッ」
、
「ピッ」と
2回鳴り、入力を受け付けなくなります。
10
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
CAL/DELETE キーの “ 削除 ” の機能が停止
します。
ゼロ調整操作中であった【ゼロ調整】
のコメントが消え、測定作業や、
本器の調整操作ができるようになります。
●プ
ローブを複数回、
「ゼロ板」に押し当てた測定値が「0」近辺であれば OK です。
測
定で値が「0」μmより大きく離れている場合には、
「ゼロ調整」を最初からやり直
してください。
●ゼ
ロ調整時に[LLL]が表示されたときは、調整点が大きくずれている場合ですので、
素地になにも施工されていないことを確認し、上記のゼロ調整を2~4回繰り返し行い
「0」が安定して出ることを確認してください。
※両用型の「FN - 325」プローブを使用の場合は、
可能な限り『鉄素地による調整』と、
『非鉄素地による調整』とを同時に実施してください。
11
(4)
標準調整(CAL)
●「ゼロ調整」に使用した「ゼロ板」を用意します。
● 測定する皮膜の厚みと同じか、またはやや厚めの「標準厚板」を用意します。
●「標準厚板」を「ゼロ板」の上に乗せます。
● CAL/DELETE キーを押します。
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
CAL/DELETE キーは、
1データ “ 削除 ” の機能に切り替わります。
標準調整(CAL)を中止する時は、
再度 CAL/DELETE キーを押して下さい。
押し当てる度にブザーが「ピッ」と鳴ります。 標準調整操作中であることを示します。
「FN - 325」プローブ、あるいは「Fe」
シリーズのプローブを接続し、本器が鉄
系の素材の測定にセットされていること
を示しています。
測定された平均値です。
“ 標準厚板 ” より掛け離れた数値を測定し
た場合、 CAL/DELETE + ▼ キーを
押すことで直前の測定データを1データ
削除できます。データを全て削除したと
きには “ - ” を表示します。
●プローブで「ゼロ板」上の「標準厚板」の測定操作
を1~ 20 回程度繰り返し行ってください。
(プローブを押し当てた都度、平均値が表示されます)
●測 定操作を 20 回まで行うと、それ以後の操作はブ
ザーが「ピッ」
、
「ピッ」と2回鳴り、入力を受け付け
なくなります。
、 キーを押して、
表示されている数値を
▲ キー、または ▼ キーが押されると
標準厚板の厚さ(この例では、100μm)に合せます。
CAL/DELETE キーの “ 削除 ” の機能
が停止します。
▲ キーを押すと表示されている数値が
大きくなります。 ▼ キーを押すと表示されている数値が
小さくなります。
標準厚板の厚さに合せます。
12
表示されている数値を標準厚板の厚さに合せたら、
CAL/DELETE キーを押して下さい。
ブザーが
「ピッ」
と鳴り、
測定モードに戻ります。
測定モードです。
●プ
ローブを複数回、
「ゼロ板」上の「標準厚板」に押し当てて測定し、値が「標準厚板」
に記載されている厚み近辺であれば OK です。
●測
定値が「標準厚板」に記載されている厚みより大きく離れている場合には、
「標準調整」を最初からやり直してください。
※両用型の「FN - 325」プローブを使用の場合は、
可能な限り『鉄素地による標準調整』
と、
『非鉄素地による標準調整』とを同時に実施してください。
注意:
調整作業を行うと以前の「標準調整」値は消されて、最後に作業を行ったときの「標準調
整」値が収納されます。
13
(5)
ゼロ調整 - 特殊な調整方法 -
◎図のように素材の表面に幾層も重ねて塗装をした場合、それぞれの塗装膜の厚さを測る
場合があります。
例えば、図の第4層のみの膜厚を測る場合には:
3層の上面を「ゼロ」点と仮定して前項(3)と同様に「ゼロ調整」を行います。
◆ 特殊な調整方法の解除
測
定作業が終わって、再び素材の表面を「ゼロ」点として「ゼロ調整」をする場合、
1層から3層までの塗装膜の厚さが約 50 μm以上ある場合には、
次の方法で
「ゼロ調整」
をしてください。
これ以下の場合は、通常の手順で「ゼロ調整」を行って解除してください。
●
実際に測定する材質の素材と同一種類で、出来るだけ形状の同じものを用意します。
(これを「ゼロ板」とします)
ZERO キーを押します。
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
CAL/DELETE キーは、
1データ “ 削除 ” の機能に切り替わります。
プローブをゼロ板に押し当てます。
ブザーが
「ピッ」
「
、ピッ」
「ピッ」
、
と鳴ります。
14
ZERO キーを押します。
−①
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
ZERO キーを押します。
−②
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
プローブをゼロ板に押し当てます。
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
ゼロ調整操作中であることを示します。
測定された平均値です。
“ 0” より掛け離れた数値を測定した場合、
CAL/DELETE + ▼ キーを押すこと
で直前の測定データを1データ削除でき
ます。
全て削除したときには “-” を表示します。
プローブを
「ゼロ板」
から離します。
終了する場合は
ZERO キーを押します。
●プ
ローブを「ゼロ板」に押し当てる操作を1~ 20 回
程度複数回行って下さい。
(プローブを押し当てた都度、平均値が表示されます)
◆ゼ
ロ板に押し当てる操作を 20 回まで行うと、それ
以後の操作はブザーが「ピッ」
、
「ピッ」と2回鳴り、
入力を受け付けなくなります
15
CAL/DELETE キーの “ 削除 ” の機能が
停止します。
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
ゼロ調整操作中であった[ゼロ調整]
のコメントが消え、測定作業や
本器の調整操作ができるようになります。
●プ
ローブを複数回、
「ゼロ板」に押し当てた測定値が「0」近辺であれば OK です。
測
定で値が「0」μmより大きく離れている場合には、
「ゼロ調整」を最初からやり直
してください。
●ゼ
ロ調整時に[LLL]が表示されたときは、調整点が大きくずれている場合ですので、
素地になにも施工されていないことを確認し、上記のゼロ調整を数回繰り返し行い「0」
が安定して出ることを確認してください。
注意:
調整作業を行うと以前の「ゼロ調整」値は消されて、
最後に作業を行ったときの「ゼロ調整」
値が保存されます。
16
(6)
「ゼロ調整」が困難な場合の2点調整
ブラスト鋼板のように表面が荒れており「ゼロ調整」を行うことが困難な場合、塗装され
た皮膜の厚さを測る際の校正方法として、測定対象の皮膜の厚さを挟んだ2種類の、厚さ
の異なる、標準厚板を使った校正方法が「JIS K5600」に定められています。
この調整機能は、この規定に準拠します。
注意
この調整と、通常の「ゼロ調整」や「標準厚板による調整」と混合して使用することはで
きません。
万一、混合して調整を行うと調整結果が大きく狂います。
●測
定対象の素地と同一のブラスト鋼板または、表面の荒れたアルミ等の非鉄材の素地
と、厚さの異なる2種の標準厚板を用意して下さい。
標準厚板の厚みの差は下記の表に従って適切なものを選んで下さい。
予測する皮膜の厚さ
~ 49.9 μm
50.0 ~ 99.9 μm
100.0 ~ 499.9 μm
500 ~ 999 μm
1.00 ~ 3.00 mm
3.01 mm ~
標準厚板の厚みの差
10 μm 以上
25 μm 以上
50 μm 以上
199 μm 以上
0.5 mm 以上
2.0 mm 以上
ZERO キーを3秒間押し続けます。
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
CAL/DELETE キーは、
1データ “ 削除 ” の機能に切り替わります。
薄い方の「標準厚板」を素地に重ね、
プローブを押し当てます。
押し当てるたびにブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
特殊調整操作中であることを示します。
「FN - 325」プローブ、あるいは
「Fe」シリーズのプローブを接続し、
本器が鉄系の素材の測定にセット
されていることを示しています。
測定された平均値です。
数値がおかしく、掛け離れた値を測定した
場合、 CAL/DELETE + ▼ キーを
押すことで直前の測定値を1個削除し、そ
の前の値を表示します。
全て削除したときには “ - ” を表示します。
17
●プ
ローブで薄い方の「標準厚板」
の測定操作を1~ 20 回程度繰り
測定操作が終ったら ZERO キーを押します。
返し行って下さい。
(プローブを押し当てた都度、平
均値が表示されます。
)
ブザーが
「ピッ」
「ピッ」
と鳴ります。
◆測定操作を 20 回まで行うとそれ以
後の操作はブザーが「ピッ」
「ピッ」
と2回鳴り、入力を受け付けなく
なります。
▲ キー、
または ▼ キーを押すとブザーが
「ピッ」
と鳴り、
最後に測定した数値が現れます。
最後に測定したときの数値です
▼ キーを押して、
表示されている数値を
標準厚板の厚さ
(この例では、25μm)に合せます。
▲ キーを押すと表示されている数値が
大きくなります。 ▼ キーを押すと表示されている数値が
小さくなります。
標準厚板の厚さに合せます。
表示されている数値を標準厚板の厚さに合せ
たら、ZERO キー を押して下さい。
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
18
厚い方の「標準厚板」を素地に重ね、
プローブを押し当てます。
押し当てるたびにブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
測定された平均値です。
“ 標準厚板 ” より掛け離れた値を測定
した場合、 CAL/DELETE + ▼
キーを押すことで直前の測定値を1
個削除し、その前の値を表示します。
全て削除したときには “ - ” を表示し
ます。
測定操作が終ったら ZERO キーを押します。
●プ
ローブで厚い方の「標準厚板」
ブザーが
「ピッ」
「ピッ」
と鳴ります。
の測定操作を1~ 20 回程度繰り
返し行って下さい。
(プローブを押し当てた都度、平
均値が表示されます。
)
◆測
定操作を 20 回まで行うと、そ
れ以後の操作はブザーが「ピッ」
、
「ピッ」2回鳴り、入力を受け付け
なくなります。
19
▲ キー、
または ▼ キーを押すとブザーが
「ピッ」
と鳴り、
最後に測定した数値が現れます。
最後に測定したときの数値です。
▲ キーを押して、
表示されている数値を
標準厚板の厚さ
(この例では、200μm)
に合せます。
▲ キーを押すと表示されている数値が
大きくなります。 ▼ キーを押すと表示されている数値が
小さくなります。
標準厚板の厚さに合せます。
表示されている数値を標準厚板の厚さに合せたら、
ZERO キーを押します。
ブザーが
「ピッ」
「
、ピッ」
「ピッ」
、
と鳴ります。
約 0.5 秒画面が表示されます。
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
測定モードです。
20
●プ
ローブを複数回、ブラスト鋼板等の素地上の「標準厚板」に押し当てて測定し、値
が「標準厚板」に記載されている厚みの近辺であれば OK です。
● 測定値が「標準厚板」に記載されている厚みより大きく離れている場合には、「特殊
調整」を最初からやり直してください。
注意:
調整作業を行うと以前の「調整」値は消されて、最後に作業を行ったときの「特殊調整」
値が保存されます。
21
(7)
検量線の消去
電池交換後や表示がロックしたままになったり、測定や「ゼロ調整」
、
「標準調整」
(CAL)
が不可能になった時は、下記の方法で検量線の消去を行ってください。
ZERO キーを押したまま、▼ キーを押します。
ブザーが
「ピー」
「
、ピー」
と鳴ります。
※検量線の消去を中止する場合は、
電源を OFF して下さい。
▼ キーを押します。
ブザーが
「ピー」
「ピー」
、
と鳴ります。
検量線の消去が終わり、
ブザーが
「ピッ」
「
、ピッ」
と鳴ります。
測定作業や、本器の調整操作ができる
ようになります。
検量線の消去終了後、測定前には必ず
「ゼロ調整」
「
、標準調整」を行って下さい。
22
測定
本器の落下を防ぐため、必ずハンドストラップに手首を通してご使用下さい。
電源ONの状態で、
測定対象物にプローブを押し当てると、
ブザーが
「ピッ」
と鳴ります。
「FN-325」プローブ、または「Fe」シリー
ズのプローブを接続し、本器が鉄系の素
地の測定にセットされていることを示し
ます。
測定した結果が表示されます。
対象物にプローブを押し当てる都度、
ブザーが「ピッ」と鳴って、測定値が表示されます。
23
機能の切替
(1)
連続測定モードの切替
右図の様にプローブを測定面にずらしながら
連続して膜厚を測定する必要がある場合、
次の方法で本器を
「連続測定モード」
に切替
ます。
通常の状態では、
プローブを押し当てたときの測定値が
されます。
ZERO キーを押したまま、▲ キーを押します。
ブザーが
「ピッ」
「ピッ」
、
と鳴ります。
本器は
「連続測定モード」
になります。データは約0.5秒間隔で連続的に測定され、
「ピッ」
音と共に表示されます。
24
注意
前ページの「連続測定モード」はプローブを測定面上で擦りながら移動させるので、
プローブや測定面を傷つけるおそれがあります。注意して下さい。
また、この測定方法はプローブ、磁極の摩耗になるため必要最小限に留めてください。
「連続測定モード」
を元の状態に戻すには、設定時と同じ操作をします。
ZERO キーを押したまま、▲ キーを押します。
ブザーが
「ピッ」
「
、ピッ」
と鳴ります。
本器の
「連続測定モード」
は解除され、元の状態に戻ります。
測定した値は、
次の測定まで保持されます。
25
(2)
分解能の切替
500μmまでは厚みを細かく検査しようとするときに、
0.1μm
(0∼400μm)
、
0.5μm
(400∼500μm)の単位まで、表示分解能を切替ることが出来ます。
この場合、
次の方法で表示分解能を切替ます。
● 本器の電源が入っている場合、
一旦、電源を切ります。
● CAL/DELETE キーを押したまま、ON/OFF キーをブザーが次のように鳴るまで
3秒以上押し続けます。
ブザーが
「ピー」
「ピー」
、
と鳴ります。
0~400μm間は0.1μm単位で、
400μm~500μm間は0.5μm単位
で表示されます。
「0.1μm」
表示分解能を元の状態に戻すには、
上記と同じ操作をします。
● 本器の電源が入っている場合、
一旦、電源を切ります。
● CAL/DELETE キーを押したまま、ON/OFF キーをブザーが次のように鳴るまで
3秒以上押し続けます。
ブザーが
「ピー」
「ピー」
、
と鳴ります。
少数点以下は表示されません。
26
(3)
オートパワーオフ機能の設定
キー操作や、測定作業を全くしない状態が約3分以上続くと、電池の節約のために、本器
の電源は自動的に OFF になります。この機能は下記の操作で解除することが出来ます。
何もしない状態が約3分続くと
ブザーが
「ピー」
と鳴ります。
コメントが約5秒間表示します。
ブザーが
「ピー」
と鳴ります。
本器は電源をOFFします。
※ SWT−9100にはACアダプタが付属しておりますが、アダプタを接続していても
このオートパワーオフ機能は作動します。
● オートパワーOFF機能を無効にする
本器の電源が入っている場合、
一旦、電源をOFFします。
▲ キーを押したまま、ON/OFF キーを5秒以上押し続けます。
ブザーが
「ピッ」
「ピッ」
となります。
5秒間表示されます。
測定可能状態にもどります。
ON/OFF キーが押されるまで
電源はOFFしません。
27
● オートパワーOFF機能を有効にする
本器の電源が入っている場合、
一旦、電源をOFFします。
▼ キーを押したまま、ON/OFF キーを5秒以上押し続けます。
ブザーが
「ピッ」
「ピッ」
となります。
5秒間表示されます。
測定可能状態にもどります。
オートパワーOFFの機能が
有効になります。
何もしない状態が約3分続くとブザーが「ピー」と鳴り、
本器は電源をOFFします。
28
(4)
FN - 325 プローブ使用時の素地対応モードの切替
FN - 325 プローブが接続されている時には、本器は「自動」モードに設定されています。
(工場出荷時の設定)
この設定は、
以下の操作で変更することが出来ます。
また、
モードは以下のように転移します。
【工場出荷時の設定】
鉄・非鉄素地 自動判別モード
CAL/DELETE キーを3秒以上押し続けます。
ブザーが
「ピッ」
「ピッ」
と鳴ります。
鉄素地 専用モードに移行します。
CAL/DELETE キーを3秒以上押し続けます。
ブザーが
「ピッ」
「ピッ」
と鳴ります。
非鉄素地 専用モードに移行します。
CAL/DELETE キーを3秒以上押し続ける事により、
自動 → 鉄材、鉄材 → 非鉄材、非鉄材 → 自動、自動 → 鉄材、
・
・・・と切り替わります。
注意:
鉄素地対応、あるいは非鉄素地対応の単用プローブを接続した場合はキー操作は無効です。
29
(5)
バックライトの ON、OFF
本器の LCD にはバックライト機能が有ります。
周りの環境が暗く、LCD の数値が読みづらい時にはバックライトを ON 出来ます。
● バックライトの点灯
キーを3秒以上押し続けます。
ブザーが
「ピッ」
「ピッ」
と鳴り、
バックライトが点灯します。
バックライトが点灯時に表示
接続プローブがFN-325の場合:
素地を自動判別して鉄素地の場合には
(鉄材)
非鉄素地の場合には
(非鉄材)
と表示。
また、
鉄用のプローブ
(Fe)
を接続の場
合には
(鉄材)
非鉄用のプローブ
(NFe)
を接続の場合
には
(非鉄材)
と表示。
● バックライトの消灯
キーを3秒以上押し続けます。
ブザーが
「ピッ」
「ピッ」
と鳴り、
バックライトが消灯します。
30
マークが消え、
バックライトが消灯した。
データを送る(SWT - 9100)
USB に接続して PC(パーソナル コンピュータ)へデータを送り出します。
PC 側のドライバーのインストールなどの方法は、別添付の資料「SWT シリーズ USB 転
送ドライバのインストール」を参照してください。
測定したデータをそのまま送り出す。
● PC側の準備をします。
● USBケーブルでPCと接続します。
● 測定をするたびにブザーが
「ピッ」
と鳴り、
データは送り出されます。
USBコネクタへケーブルを接続し一方はPCへ接続する。
31
測定精度向上のための注意事項
① ゼ ロ 板
ゼロ調整・標準調整(CAL)で使用するゼロ板は、測定対象物の素
地と同種、同厚、同形状のものを用意して下さい。
異なったゼロ板で調整すると正確に測定できません。
※オプションのプローブに付属している “ テスト用ゼロ板 ”
〔電磁用:SUS430(フェライト系ステンレス)
、
渦電流用:AL1050(ア
ルミニウム)
〕は本器の動作チェック用です。 実際の測定対象物の
素地を用意して下さい。
② 標準厚板
測定対象の皮膜厚より少し厚めの標準厚板で標準調整(CAL)をし
て下さい。
※かけ離れた標準厚板を使用すると誤差の原因になります。
標準厚板が傷んだり、曲がったりした場合は新しいものと交換して
下さい。
付属以外の標準厚板をご希望の際は、最寄りの営業所にお申し付
け下さい。
(15 μm以上)
③ 皮膜の性質
皮膜成分に磁性物が含まれている場合、正確に測定できません。
弾性皮膜の場合、30 ~ 50 μm程度の標準厚板をのせてから測定し、
測定値からその厚さを差引くと、凹みによる影響を防ぐ事ができます。
④ 端・角など
の影響
測定対象物の端・角およびその付近は磁束の状態が不均一になります。
一般に端から15mm~20mm以上中心に寄った部分を測定して下さい。
突起部、湾曲部、その他急激な変形部分の付近も同様な注意が必要
です。
⑤ 表面粗さ
の影響
素地の表面粗さ、測定面の表面粗さは、ともに測定値に影響を与え
ます。その場合は数ヵ所を測定し、平均値を求めて下さい。
⑥ 圧延の影響
素地に圧延ムラが存在している場合があります。
そのため部位により測定値に誤差が生じることがあります。
その場合は数ヵ所を測定し、平均値を求めて下さい。
⑦ 温度の影響
使用温度範囲は0~ 40℃以内です、特に本体とプローブとの温度差
が大きいと誤差の原因なります。
⑧ 残留磁気、
迷走磁界
の影響
電磁石式搬送方式などにより、素地に残留磁気がある場合や、アー
ク溶接などからでる強い磁界によって測定値に影響がでる場合があ
ります。
32
こんな時は(故障かな? と思ったら)
修理・サービスをご依頼される前に次の点をお調べください。
こんな時は
「ON/OFF」
キーを押したが
調べるところ/原因
電池が消耗していないですか?
何の反応もない。
電池を2本とも新品と交換して
みて下さい。
電池を2本とも新品と交換して 本器が故障していると
「ON/OFF」
キーを押したが
処 置
販売店または最寄りの当社
思われます。
営業所に修理をご依頼ください。
電池が消耗しています。
しばらくの間は使用可能ですが、
何の反応もない。
まもなく電池がなくなります。
新しい電池を準備してください。
BAT
さらに電池が消耗しており
BAT
新しい電池に交換してください。
すぐに使えなくなります。
電池消耗
電池を交換
して下さい。
電池が無くなっています。
新しい電池に交換してください。
《電源OFF》
誤操作!
プローブを空中に保持
して下さい。
「ON/OFF」
キーを押した直後に
このコメントが表示されている間
プローブを対象物に押し当てて
はプローブを測定対象物や金属か
測定作業を始めた。
ら離して空中に保持してください。
プローブを接続しないで本器の
プローブを接続している
《電源OFF》
誤操作!
プローブを接続
して下さい。
「ON/OFF」
キーを押した。
ことを確認した後
「ON/OFF」
キーを押してください。
《電源OFF》
33
こんな時は
障害!
プローブに障害が
発生しています
交換して下さい。
調べるところ/原因
処 置
プローブが故障していると
販売店または最寄りの当社
思われます。
営業所に修理をご依頼ください。
本体とプローブの両方に
販売店または最寄りの当社
障害が発生していると
営業所に修理をご依頼ください。
《電源OFF》
障害!
プローブと本体に
異常があります。
修理が必要です。
思われます。
《電源OFF》
34
仕様
◆本体
項 目
説 明 (摘 要)
品 名 型 式
電磁式・渦電流式両用膜厚計(SWT - 9000、SWT - 9100)
表 示 方 式
グラフィック LCD(データ・メッセージ)
、バックライト機能付
測 定 範 囲
オプションの接続プローブにより異なる
検 量 線 校 正
(CAL)
2点校正式 ゼロ点: 素地を使用する校正
標準調整点: 素地と標準厚板を使用する校正
① 測定モードの切替(ホールド/連続)
② オートパワーオフ(約3分)の有効、無効を設定
付 加 機 能
③ 表示分解能の切替
④ LCD バックライトの ON、OFF 切替
⑤ USB 接続 (SWT - 9100 のみ)
キ ー の 種 類
ON/OFF 、 ZERO 、 ▲
電 源
3V DC (単 3 乾電池× 2 本: SWT - 9000、SWT - 9100)
(SWT - 9100: 専用ACアダプタ付)
使 用 温 度
0~ 40℃ (結露しないこと)
付 属 品
乾電池、収納ケース、
9100:AC アダプタ、USB ケーブル、USB ドライバ(CD)
オ プ シ ョ ン
鉄素地用プローブ(Fe)
、 非鉄金属素地用プローブ(NFe)
、
鉄・非鉄素地両用プローブ(FN - 325)
外 形 寸 法
72(W)
× 30(H)
× 156(D)mm
本 体 重 量
210 g
、 ▼ 、 CAL/DELETE
2012 年 12 月
35
◆プローブ(オプション)
プ ロ ー ブ 型 式
FN - 325
測 定 方 式
電磁式・渦電流式両用 (鉄・非鉄素地自動判別)
測 定 範 囲
鉄素地:0 ~ 3.00 mm、
非鉄素地:0 ~ 2.50 mm
1 μm:0 ~ 999 μm切替により(鉄 ・ 非鉄共通)
0.1 μm:0 ~ 400 μm、
〃
表 示 分 解 能
0.5 μm:400 ~ 500 μm 〃
0.01mm:1.00 ~ 3.00mm (鉄素地)
〃 :1.00 ~ 2.50mm (非鉄素地)
0 ~ 100 μm:±1μm(鉄 ・ 非鉄共通)
測 定 精 度
(平滑面に対して)
または指示値の± 2%以内
101 μm~ 3.00 mm:± 2%以内 (鉄素地)
101 μm~ 2.50mm:± 2%以内 (非鉄素地)
プ ロ ー ブ
1点定圧接触式、Vカット付、φ 13 × 52mm
オ プ シ ョ ン
V型プローブアダプタ※
付 属 品
標準厚板、テスト用ゼロ板(鉄用・非鉄用)
鉄素地:鉄・鋼などの磁性金属素地上の皮膜、ライニング、溶射膜、
測 定 対 象
メッキ(電解ニッケルメッキを除く)など
非鉄素地:アルミ、銅など非磁性金属素地上の絶縁性皮膜など
比較的汎用な測定物用
※ V 型プローブアダプタは3種類有り(φ5以下用、φ5~ 10 用、φ 10 ~ 20 用)
36
◆プローブ(オプション)
型式
Fe - 2.5 ※/ Fe - 2.5 L
Fe - 2.5LwA
測定方式
Fe - 10
Fe - 20
0 ~ 10 mm
0 ~ 20 mm
電磁誘導式
測定範囲
0 ~ 2.50 mm
1 μm:0 ~ 999 μm
切替により
表示分解能
1 μm:0 ~ 999 μm
0.1 μm:0 ~ 400 μm、
0.5 μm:400 ~ 500 μm
0.01mm:1 ~ 10mm
1 μm:0 ~ 999 μm
0.01mm:1 ~ 5mm
0.1mm:5 ~ 20mm
0.01mm:1.00 ~ 2.50mm
測定精度
(平滑面に対して)
プローブ
オプション
付属品
0 ~ 100 μm:±1μm
0 ~ 3mm:±(5 μ m+ 指示値の 3%)
または指示値の± 2%以内
101 μm~ 2.50 mm:± 2%以内
1点定圧接触式、
1点定圧接触式、
Vカット付
測定部:約 20 × 57mm
2.5:φ 13 × 48mm
全長:約 550 ~ 1.550mm
2.5L:18 × 23 × 67mm
(伸縮式)
V型プローブアダプタ※ 2
/―
標準厚板、
テスト用ゼロ板(鉄用)
―
3.01mm 以上:指示値の± 3%以内
1点定圧接触式、
1点定圧接触式、
Vカット付
Vカット付
φ 18 × 47mm
φ 39 × 59mm
―
―
標準厚板、
テスト用ゼロ板(鉄用)
標準厚板、テスト用ゼロ板(鉄用)
収納ケース
鉄・鋼などの磁性金属 鉄・鋼などの磁性金属
素地上の皮膜、ライニ 素地上の皮膜、ライニ
測定対象
鉄・鋼などの磁性金属素地上の
ング、溶射膜、メッキ ングなど手の届かない
(電解ニッケルメッキ 高い所、離れた所の塗
を除く)など
比較的厚物の測定物用 厚物の測定物用
膜厚測定用
※プローブは耐熱用(約 200℃)です。
(Fe-2.5)
※2:V型プローブアダプタは3種類有り(φ5以下用、φ5~ 10 用、φ 10 ~ 20 用)
◆その他各種プローブがございます。詳細についてはお問い合わせ下さい。
37
◆プローブ(オプション)
型式
Fe - 0.6Pen
測定方式
電磁誘導式
測定範囲
0 ~ 600 μm
1 μm:0 ~ 600 μm
表示分解能
測定精度
(平滑面に対して)
プローブ
オプション
付属品
切替により
NFe - 0.6
NFe - 8
渦電流式
0 ~ 2.00 mm
1 μm:0 ~ 999 μm
切替により
0 ~ 600 μm
0 ~ 8.00 mm
1 μm:0 ~ 600 μm
切替により
0.1 μm:0 ~ 400 μm、
0.1 μm:0 ~ 400 μm、 0.5 μm:400 ~ 500 μm 0.1 μm:0 ~ 400 μm、
0.5 μm:400 ~ 500 μm
0.5 μm:400 ~ 500 μm
0.01mm:1.00 ~ 2.00mm
1 μm:0 ~ 999 μm
0.01mm:1 ~ 8mm
0 ~ 100 μm:±1μm
0 ~ 100 μm:± 1 μm
0 ~ 100 μm:± 1 μm
0 ~ 100 μ m:
または
または
または
±(1 μ m +指示値の±
指示値の± 2%以内
指示値の± 2%以内
指示値の± 2%以内
101 μm~ 600 μm:
101 μm~:2.00 mm
101 μm~ 600 μm:
101 μ m ~ 8.00mm
± 2%以内
± 2%以内
± 2%以内
指示値の± 2%以内
2%)
1点定圧接触式、
1点定圧接触式、Vカット付
1点定圧接触式、
Vカット付
2.0:φ 13 × 47mm
Vカット付
Vカット付
φ 5.6 × 94mm
2.0L:18 × 23 × 67mm
φ 11 × 48mm
φ 35 × 61mm
―
―
―
V型プローブアダプタ※ 2
/―
標準厚板、
鉄・鋼などの磁性金属
ング、溶射膜、メッキ
(電解ニッケルメッキ
1点定圧接触式、
標準厚板、テスト用ゼロ板(非鉄用)
テスト用ゼロ板(鉄用)
素地上の皮膜、ライニ
測定対象
NFe - 2.0 ※
/ NFe - 2.0 L
アルミ、銅など非磁性金属素地上の絶縁性皮膜など
比較的汎用な測定物用
を除く)など
細い丸棒、細管、微少
比較的厚物の
片等での高安定性用
測定物用
※プローブは耐熱用(約 200℃)です。
(NFe-2.0)
※2:V 型プローブアダプタは3種類あり(φ5以下用、φ5~ 10 用、φ 10 ~ 20 用)
◆その他各種プローブがございます。詳細についてはお問い合わせ下さい。
38
参考資料(測定の原理)
● 電磁誘導式(電磁式)
プローブから発生する交流磁界に鉄等の磁気に反応する金属が接近すると、磁界に影響を
与えます。
金属がプローブに接近するほど強く引き合います。
即ち、プローブから発生する磁気が通りやすくな
り磁力線の密度が高くなった結果、強く引き合い
ます。
逆に金属がプローブから遠ざかると引き方は弱く
なります。
これは、金属が遠ざかってプローブから発生す
る磁気が通り難くなり磁力線の密度が疎になるの
で引き方が弱くなるからです。
磁気の通り易さ/通り難さの程度(Reluctance)
と金属上の皮膜の厚さとの相関関係をあらかじ
め解析しておきます。
測定時には Reluctance を測り、前述の相関関係
を使って膜厚値に変換します。
Reluctance は磁気量で直接には観測し難いので
磁気をコイルに通し、電磁誘導の原理で観測や
処理が容易な電気量に変換して膜厚値への変換
処理を行います。
● 渦電流式
プローブから発生する交流磁界に金属が接近すると磁界の影響で金属の表面に渦電流が発
生します。
金属がプローブに接近するほど渦電流は強くなり、渦電流を発生させる磁場の密度も高くな
ります。
逆に金属がプローブから遠ざかると渦電流は弱
くなり、磁場の密度も疎になります。
磁場の疎密度と金属上の皮膜の厚さとの相関関
係をあらかじめ解析しておきます。
測定時には磁場の疎密度を測り、前述の相関関
係を使って膜厚値に変換します。
磁場の疎密度は直接には観測し難いのでコイル
を磁場の中に置き、電磁誘導の原理で観測や処
理が容易な電気量に変換して膜厚値への変換
処理を行います。 一般的に、渦電流式ではアルミや銅等の高周波
電流まで良く通す素材と、鉄等の高周波電流の
通り難い素材を分けて、非磁性の素材上の膜厚
測定に適する様に高周波電流を利用します。
39
SP10H

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