本社移転を機にITインフラを刷新・強化すべく 仮想化による

本社移転を機にITインフラを刷新・強化すべく 仮想化による
本社移転を機にITインフラを刷新・強化すべく
仮想化によるサーバー統合にグループ内で初挑戦
50台を超えて増え続ける物理サーバーを、HP ProLiant BL460c Gen8と
HP P6300 EVAで6台に集約、併せてバックアップ環境も新たに整備
ホームセンター「カインズホーム」の店舗展開やビジネス成長のスピードに対応す
るため、物理サーバーの追加で凌いできた基幹系以外のサブシステム群。このた
めに台数は50台までに膨張し、限られた数のインフラ担当者で運用管理する負担
は大きくなっていました。また、年間を通してサービスを止めることができないた
め、保守の対応も疎かにできません。早急な対応として台数の削減が必要と考え、
その手段として仮想化技術の適用を検討しましたが、複雑なサブシステム群の仮
想化実現に確信を持てずにいました。
株式会社カインズ IT部 運用管理グループ インフラ運用管理担当 白原周一氏
お客様導入事例:
仮想化統合
業界:
小売業
目的
• 増えてしまった物理サーバーの効果的な集約および削減
• 増運用管理要員コストの軽減およびトラブルの迅速解決
• 将来の成長に備えたITインフラの刷新
アプローチ
• 仮想化によるサーバー統合に挑戦
• 自社サーバーの実態把握と実現可能性検討のためHPアセ
スメントサービスを活用
• 仮想化統合に実績のあるHP製ハードを選択
• サーバーには、高性能、電力効率、仮想化性能に優れる最
新のインテル® Xeon® E5 ファミリーを搭載した高パフォー
マンスのHP ProLiant BL460c Gen8を採用
• 共有ストレージには、I/O性能を評価し、HP P6300 EVAを
採用
導入効果
• 物理サーバーは50台から6台に大幅減
• 分散していた物理サーバーを1ケ所に集約
• 運用管理業務負担の大幅軽減にメド
• 1筐体内集約によりスループット向上に期待
株式会社カインズ
IT部 運用管理グループ
インフラ運用管理担当
白原 周一 氏
「Everyday Same Low Price
(常に良い物を低価格でご提供す
ること)」の実現を理念に、関東圏を中心として23都道府県に
188店舗(2012年9月現在)を展開する国内有数のホームセ
ンターチェーン「カインズホーム」。その運営の中心的役割を
担っているのがカインズだ。
• 消費電力の削減にも効果を見込む
同社は近年、単純に「良い物を低価格で」ということに留まら
• インテリジェント・プロビジョニング機能で構築期間を圧縮
ず、自ら商品を企画し、開発、製造、販売までを一貫して行う
ビジネスの成果
インズ」ブランドの品ぞろえを充実させてきている。さらに
• ITコストの大幅削減が可能に
• 成長スピードに対応できるIT環境を獲得
• 経営に貢献できるにITに道を開く
SPA(製造小売)として、小売業の枠を超えた活動を推進。
「カ
「CAINZ=ライフスタイル」というテーマの下、ライフスタイ
ルの提案にまで踏み込んだ新たな業態の創造にチャレンジ。
2016年までに350店舗体制を目指すという成長戦略を描く。
2012年10月、その成長戦略に向けた大きな一歩として、新
本社が上越新幹線本庄早稲田駅の駅前に移転する。これに
合わせて、全国に広がる店舗の営業を支えるために365日稼
働を続けるITインフラが刷新された。仮想化技術を大規模に
適用した新たなITインフラの構築は、カインズグループ内で
テムを仮想化して、本当に一つの共通インフラ上で稼働させ
も初の試みである。そのハードウェア基盤として選ばれたの
たときに問題は起きないかということ。仮想サーバーへの移
が、高性能、電力効率、仮想化性能に優れる最新のインテル
行に絶対の確信が持てなかった。そこでHPからの提案を受
® Xeon® E5 ファミリー搭載の “自働サーバー” へと進化したHP
け、仮想化による大規模統合で豊富な経験を持つHPのエン
ProLiant BL460c Gen8、そしてHP P6300 Enterprise Virtual
ジニアによるアセスメントサービスの活用を、白原氏は決断
という組み合わせだった。
Array(EVA)
する。
グループ内では初の取り組みとなる
仮想化によるサーバー統合に挑む
同社が刷新の対象としたのは、売上や物流を管理する基幹系
「結論からいえば、このアセスメントサービスを利用していな
かったら、1年という短期間で新ITインフラの完成にこぎ着け
ることはできなかったと思います。アセスメントサービスで得
システム以外に存在する、イントラネット系システムや勤怠管
られた結果から、自分なりに検討していた道筋で仮想化をや
理システムをはじめとする「サブシステム」と呼ばれるシステ
り切れる、という確信を持てたことは大きな成果でした」
(白
ム群だった。サブシステムは複数の個別システムで構成され
原氏)。
ており、稼働している物理サーバーの数は50台にも上った。
「小売業界は変化のスピードが速く、新しい店舗の立ち上げ
HPのアセスメントサービスでは、個別システムごとにサー
バーの詳細な構成情報の収集をはじめ、システムの負荷状
なども急ピッチで進みます。そのスピード感に対応するため、
況、リソースの利用状況の把握などを実施。アウトプットとし
必要な個別システムのために随時サーバーを追加してきた結
て報告書を提出した。
果、50台まで増えてしまったのです。限られた数のインフラ
担当者でこれだけのサーバーを運用管理すること自体、大き
な作業負担があったのに加え、年間を通してサブシステムの
サービスは止めることができないため保守の対応も疎かにで
きません。こうした状況を変えるには、とにかくサーバーを減
らすことが早急に必要でした」。新インフラ構築プロジェクト
の責任者を務めた同社IT部運用管理グループインフラ運用
管理担当の白原周一氏は、2011年の春から取り組みが動き
出したプロジェクトの発端をこう説明する。多くのサーバーが
存在するために膨らんで保守のためのコストを削減すること
につなげたい、という狙いもあった。
サーバー削減のための手段として白原氏が想定したのは、仮
想化技術を使ったサーバー統合だった。白原氏にとってはこ
れまで経験のないテーマだったが、まず個別システムの現状
「報告書は分析結果を視覚的にも分かりやすい表現でまとめ
てあり、指標となる個別の数値についても詳しい説明もありま
した。不明点や疑問点に関しては、その場でディスカッション
などを行って解消。アセスメントサービスを通して、仮想化に
関する最新の技術的な知識を得ることができたうえ、新本社
オープンに合わせてインフラを刷新するという制約の中で時
間を大きく稼ぐことができました」
と白原氏は高く評価する。
仮想化による大規模統合で実績のある
HP ProLiantブレードとHP P6300 EVAを採用
年明けの2012年1月になると、構築ベンダーおよびハード
ウェアベンダーの具体的な選定作業が本格化する。ハード
ウェア選定にあたって、白原氏が最も重視したのは、メンテナ
ンス性の良さだった。
把握から作業に着手。そうこうするうち、2012年の秋に本社
「全国規模で見ると、年間を通して店舗の営業が行われてい
を移転する計画が決まり、移転に合わせてインフラ刷新を行
ます。それだけにサブシステムのサービスを止めることは許
うこと、また、会社としての成長戦略を見据え、長期的な視点
されません。サービスを止めずに障害対応を行えることは必
に立ったインフラ構築を目指す、という新しいミッションが加
須の要素でした」
と白原氏。
わる。
さらに、低消費電力、省スペース性、もちろん高いパフォーマ
「移転時期に合わせるには、1年ほどの期間で新インフラを完
ンスという要件も加わった。特に消費電力に関しては、2011
成させなくてはなりません。また、今後のビジネスの成長を
年の大震災以降、電力不足への不安が大きくなっている。こ
考えれば、これまで用意できていなかったバックアップ環境や
うした状況に対応するため、カインズの新本社には自家発電
アプリケーション開発のための専用環境を整備したり、個別シ
設備が設置されることになっている。
「当初は扱い慣れたラッ
ステムごとにインターフェースがバラバラだったデータベー
クマウント型サーバーを想定していました。しかし、万全を期
スも統合し、システム連携のスループット向上を図ったりする
すため、より消費電力の少ないブレード型に急きょ変更するこ
ことも必要となります。仮想化によるサーバー統合は “想定”
とにしたのです」
(白原氏)。
から、“やるべき”テーマへと変わりました」
(白原氏)。
失敗の許されないプロジェクトであるうえ、新 ITインフラの構
仮想化導入の確実性を上げるべく
HPのアセスメントサービスを活用
築に充てられる期間はおよそ2カ月。こうした厳しい条件の
しかし、悩みの種として残ったのは、これだけ様々な個別シス
た。構築ベンダーには仮想化によるサーバー統合で豊富な構
下で構築を安心して任せられるベンダーを慎重に選んでいっ
■システム構成図
HPバーチャルコネクト Flex10
エンクロージャー内部結線
インテル® Xeon® プロセッサー
E5ファミリー
HP ProLiant BL460c Gen8
HP BladeSystem c7000エンクロージャー
エンクロージャー内部結線
HPバーチャルコネクト
8Gbファイバーチャネル
HP P6300(EVA)
築実績を持つSIerを選定、ハードウェアはこのSIerが提案した
月内にはすべてのサブシステムが新ITインフラ上で稼働する
HP製を採用することにした。
ことになっている。
「基本的なハードウェア要件は十分に満たしていたことに加
新ITインフラに切り替わることによる目に見える効果は、すで
え、提案の中で注目したのは高性能、電力効率、仮想化性
に現れている。当初の目的であった物理サーバー台数の削減
能に優れる最新のインテル® Xeon® E5 ファミリー搭載の
である。サブシステムを構成していた50台のサーバーは、6
HP ProLiant BL460c Gen8と、共有ストレージとして使うHP
台のHP ProLiant BL460c Gen8に集約。この上で20数台の仮
P6300 EVAの組み合わせ。今回と同じ仮想化統合というテー
想サーバーが稼働する。物理サーバー数は従来の10分の1に
マで数多く稼働しているという実績でした。これは初めての
削減できている。当然、設置スペースの削減につながってお
チャレンジを進めるうえで、大きな安心感となりました」と白
り、消費電力の削減効果も期待できる。
原氏。また、アセスメントサービスで接したHPのエンジニア達
の対応ぶりから、ハードウェアに関しても信頼が置けるという
印象を持っていた、とも付け加える。
50台の物理サーバーを6台に統合
1筐体内での集約でスループットの向上も
「ITインフラが一つの筐体内に集約できた効果は非常に大き
いですね」と白原氏は期待する。実はこれまで、50台のサー
バーは群馬県高崎にあった旧本社と伊勢崎の計算センター
に分散して設置されていた。このため、障害発生時の対応に
時間がかかってしまっていたという。また、システム連携では
8月からいよいよ構築作業がスタートする。ここで、“自働サー
ネットワークでつないだ複数の物理サーバー間で処理を行っ
バー” へと進化したHP ProLiant Gen8サーバーの新機能が活
ていた。
「運用を監視すべき場所が1ケ所になり、運用管理の
躍することになる。
「選定の時には、正直にいって、HP ProLiant Gen8サーバー
の凄さをあまり認識していませんでした。しかし、新しく搭載
されたiLOマネジメントエンジンの高い活用効果を構築ベン
作業負担は格段に軽減できるでしょう。また、物理サーバー間
ではなく同一筐体内でシステム連携ができるため、サービス
のスループットは大幅なスピードアップが実現するはずです」
(白原氏)
ダーから聞いています。インストールメディアを必要としない
さらに、従来はなかったバックアップ環境やアプリケーション
インテリジェント・プロビジョニング機能でサーバーの設定作
開発の専用環境も新しく整備され、新ITインフラ上で稼働す
業が大幅に効率化できたようです。わずか2カ月で構築すると
る予定だ。信頼性・可用性の面で大きな強化が図れるうえ、
いう厳しいスケジュールを達成できた理由の一つは、この機
新しいサービス開発のスピードアップも見込める。また、HP
能が役に立ったといえるでしょう」
と白原氏は語る。
取材に伺った9月末は、10月1日の新本社オープンを前に、新
ITインフラもアプリケーション移行などの最後の追い込み時
期。一部のシステムはすでに本番稼働をスタートさせており、
ProLiant Gen8サーバーで大幅に強化されたリモート管理機
能も楽しみだと白原氏はいう。
店舗系システム拡充に向けた基盤作りで
売上に貢献できるITインフラに
新ITインフラの本番稼働後しばらくは、インフラ運用管理
チームも息の抜けない期間が続く。しかし、安定稼働を果たし
た後に取り組んでみたいテーマを白原氏はすでに見据えてい
る。それは店舗向けのシステムの拡充に向けた環境整備を進
めることだ。
「これまで店舗にいるスタッフが利用できるシステムはあまり
存在していませんでした。しかし、IT技術は日々進化し、タブ
レット端末のような新しいデバイスの登場で利用の環境も変
わってきています。たとえば、現在は紙で用意している取り扱
い商品の説明資料を電子化し、タブレット端末から参照できる
ような検討も必要です。また、各種の見積もりをお客様と相
談しながらリアルタイムに作成できる。こうした店舗の販売活
動を支援できる様々なサービスを提供するための基盤を、新
ITインフラ上に整備していければと考えています」と白原氏。
さらに、現時点では個別システムごとに扱われている大量の
顧客情報と販売情報などを紐付けるなど、CRM
(Customer
Relationship Management)のようなシステムを育てていく
ために、各種データベースの本格的な統合にも取り組みたい
という。
「顧客満足度向上や売上向上に貢献できるITインフラ
へと発展させていけたら素晴らしいでしょうね」
(白原氏)
。
カインズグループ、さらには同グループを中核としたベイシ
アグループでも初めての挑戦だった仮想化によるサーバー統
合。グループ内からもその成果に対する関心が高まっている。
「今回のプロジェクトでカインズ内のシステムに関するHPの
理解は進んだはず。今後は、この経験を元に、一緒になって
ITインフラなどのプランから考えてもらえるよう期待したい」
と、白原氏は話しを締めくくった。
ソリューション概略
安全に関するご注意
導入ハードウェア
導入ソフトウェア
• HP ProLiant BL460c Gen8
• HP BladeSystem c7000エンクロージャー
• HP バーチャルコネクト Flex10
• HP バーチャルコネクト 8Gb ファイバーチャネル
• HP P6300 Enterprise Virtual Array(EVA)
• HP P2000 G3 MSA
• HP Systems Insight Manager
• HP Insight Control
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HP BladeSystemに関する情報は http://www.hp.com/jp/bladesystem
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