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RF-MOD10H2ユーザーズガイド 型番:RF-MOD10H2 REV2.00 RFID及びHitag2規格とは Hitag2規格準拠 RFIDは正式名称Radio Frequency IDと呼ばれ、別名無線タグと呼ば れることもある、電波を用いた無線によるデータ交換方式のことです。 RFID-UART(TTL)ワンチップモジュール 情報を超小型のICチップに記憶させ、金属製のアンテナで通信を行い ます。情報を記憶するICは0.1ミリ~数ミリ角の大きさで、メモリはフラ ッシュタイプで何回も書き換えが可能です。 取扱説明書 RFIDには、使用する周波数帯によっていくつかの種類があります。現在 は、MOD10H2も採用する125KHzのものや13.56MHzのもの、IMSバ お使いになる前にこの説明書をよくお読みの上正しくお使いください。 ンドの2.4GHz帯のものなどがあります。またETCで利用されている5.8 (C)2004 マイクロテクニカ GHz帯などもあります。 RFIDはその利便性と、扱える情報が大きいこと、情報交換が瞬時に行 各部の説明 えるなどの特徴から最近では、JR東日本がSuicaとして実用を開始して いる他、ソニー株式会社が提唱したFeliCaが一躍脚光を浴びています。 EMS対策用ラベル Hitag規格は、欧フィリップス社が開発したRFID規格の1つです。搬送波 に長波帯の125kHzを用いる方式です。ユーザーが自由に利用できる メモリ空間は16バイトで、通信には電磁誘導方式を用いています。 電磁誘導型ではタグ側に電源を搭載しなくてよいのでタグを安価にで きます。 Hitag規格では、強固なパスワード機能を搭載しており、MOD10H2側 からタグ側へ送られるパスワードと、タグ側からMOD10H2側に送られ るパスワードの計2つのパスワードが一致しないと通信が行えない仕 組みになっています。そのためセキュアなアプリケーションを作成する ことができます。 Hitagはすでに数多くのアプリケーションに採用されており、実績の多い 規格でもあります。 製品の概要 RF-MOD10H2のピン配置 RFID-UARTワンチップモジュール[型番:RF-MOD10H2、以下RF-M 1ピン位置マーカー OD10H2と記載]は、搬送波周波数125KHzを用いて、アンテナから10 cm以内の距離にある対応ICタグにデータを書き込んだり、データを読 み込んだりすることのできるワンチップRFIDモジュールです。 RF-MOD10H2はフィリップス社が開発した安定性と信頼性の高いHit ag2規格を採用しています。Hitag2は、使用実績が豊富で日/欧/米で 使用可能な規格です。 RF-MOD10H2は本体に700μHの円形アンテナと+5V電源を外部に 取り付けるだけで動作します。 各種操作やデータの送受信はハンドシェイク非同期式シリアル通信(U ART)にて行うことができます。 ICタグとの通信は、2つの強固なパスワードにて守られていますので、セ キュアなRFIDアプリケーションを実現できます。 パッケージの内容 ※数字表記のないピンは、本体にピンがありません。 ■同梱物 ・RF-MOD10H2モジュール本体 ・マニュアル(本書) 【重要】 モジュール本体に貼付されている白いシールは、EMS対策用のシール です。本モジュールは外部の電磁ノイズに対する電磁感受性が高いた めシールが貼付されています。このシールははがさないようご注意くだ さい。 1 ピン番号 ピン名 I/O種別 タイプ 1 2 LED1(赤) LED2(緑) 出力 出力 TTL TTL ピン機能の解説 3 リセット 入力 ST 内部でプルアップされたリセットピン、アクティブLow論理、通常は何も接続しません(Open) 4 5 なし OP3 なし 出力 なし TTL 何も接続しません。必ずオープンにしてください。※Vcc接続、GND接続しないでください パスワード一致でタグとの通信可能時にLowレベル、最大25mAのシンク電流(2ピンと連動) 6 7 OP2 GND 出力 電源 TTL - パスワード一致でタグとの通信可能時にLowレベル、最大25mAのシンク電流(2ピンと連動) GNDに接続 赤LED出力、待機時・パスワード不一致時にLowレベル、最大25mAのシンク電流 緑LED出力、パスワード一致でタグとの通信可能時Lowレベル、最大25mAのシンク電流 9 AN1 電力 アンテナ アンテナピン、最大200mA、±110V 700μHのアンテナを27Ωの抵抗を介して接続します 12 13 AN2 GND 電力 電源 アンテナ - アンテナピン、最大200mA、±110V GNDに接続 700μHのアンテナを接続します 19 OP1 出力 TTL パスワード一致でタグとの通信可能時にLowレベル、最大25mAのシンク電流(2ピンと連動) 20 21 OP0 Vcc 出力 電源 TTL - パスワード一致でタグとの通信可能時にLowレベル、最大25mAのシンク電流(2ピンと連動) +5V電源 要安定化 (電源に際しては『電源に関する注意』の項をお読みください) 22 23 Rx TX 入力 出力 TTL TTL シリアル通信データRX(受信)ピン シリアル通信データTX(送信)ピン 24 CTS 出力 TTL シリアル通信CTSハンドシェイク出力、このピンがLowの時のみRX(受信)が可能になります 9.6Kbps、データ長8ビット、1ストップビット、ノンパリティ RF-MOD10H2はCTSハンドシェイク通信を行います。ハンドシェイ ピン概要(主なピンの機能) クの制御が正しくできない場合、RF-MOD10H2は動作しません。 ■1ピン-2ピン(LEDピン) シリアル通信に関しては『シリアル通信について』の項をお読みくだ さい。 1ピンと2ピンはインジケーター用LEDを接続するピンです。 1ピン-2ピンはそれぞれ交互の点灯で同時に点灯または消灯するこ 電源に関する注意 とはありません。 1ピンは通常赤LEDを接続します。待機時及びタグが通信可能範囲 内にあってもパスワードの不一致等で通信ができない場合に点灯し RF-MOD10H2は+5Vの単一電源で動作します。 RF-MOD10H2は消費電流の変動が大きいため、対策が不十分な場 ます。 2ピンは通常緑LEDを接続します。タグが通信可能範囲内にあり、か 合、電源ラインの電圧降下が発生してRF-MOD10H2への給電が不安 定になり動作が不安定になることがあります。 つパスワードが一致して通信可能状態になると点灯します。 電圧レベルはTTL(0V-5V)で、アクティブLow論理です。 RF-MOD10H2のVccピン(21ピン)の直近には、電圧降下による電圧 変動を最小限にするため、10uF~47uF程度の電解コンデンサを取り ■5ピン-6ピン-19ピン-20ピン(OPピン) 付けてください。また、周辺回路などが同一基板上にあり、同一電源を OPピンは、タグが通信可能範囲内にあり、かつパスワードが一致し て通信可能状態になった際、Lowレベルになります。待機時やタグと 使用する場合には、ほかの回路への影響や、ほかの回路からの影響を 最低限にするため、下図のような回路を構成することをお奨めします。 の通信が確立していない場合にはHighレベルになっています。 最大25mAの電流を流せます。 ■7ピン-13ピン-21ピン(電源ピン) 7ピンと13ピンはGNDに接続します。必ず両方のピンをGNDに接地 してください。21ピンは、+5Vの電源ピンです。 RF-MOD10H2は消費電流の変動が大きいため、電源ラインの電圧 降下がおきることがあります。電圧の変動を軽減するため、21ピン の直近に10uF~47uF程度の電解コンデンサを取り付けて使用しま ※この回路は推奨回路であり必ずしもこのようにする必要はありません す。電源に関する注意事項は『電源に関する注意』の項をお読みくだ さい。 RF-MOD10H2の電源と、ほかの回路の電源とが共通の場合には、交 流的な影響を低減する目的で10uH程度のインダクタを挿入すること を推奨します。また、バイパスコンデンサーを十分に挿入してノイズ対 ■9ピン-12ピン(アンテナピン) アンテナを接続するピンです。通常RF-MOD10H2では700μHのコ 策を行います。 イル状アンテナを接続します。アンテナに関しては『アンテナの接続』 の項をお読みください。 三端子レギュレターを用いて電源電圧を作り出してRF-MOD10H2に 給電する場合には、三端子レギュレターが発振しないように、適切なパ ■22ピン-23ピン-24ピン(UART通信ピン) RF-MOD10H2はTTLレベルのUART通信で制御します。通信プロト スコンを取り付け、安定した電源がRF-MOD10H2に給電できるよう 設計してください。 コルは通信速度9600bps、データ長8ビット、1ストップビット、ノン パリティです。 パソコンのRS232Cポートと接続する場合には、MAX232Cのような レベル変換ICを介して接続します。 2 ③ 約700μHにする場合には、直径5cmの筒に②のエナメル線を合計 アンテナの接続 96回巻き付けます。1周したら1回とカウントします。 96回ですので、 2π×2.5×96 = 約1m50cm 要です。96回で約700μHになります。 RF-MOD10H2には700μHのコイル状アンテナを接続します。 9ピンのAN1と、12ピンのAN2にアンテナを接続します。 下図の通り、AN1には27Ωの抵抗を直列に接続します。また両アンテ ナのピンには、47pF~60pF程度のセラミックコンデンサを必ず取り付 エナメル線が必 ※インダクタンスは、エナメル線の径や巻き方によっても変動しま すので、インダクタンスメーター等で値を計測しながら作ることを けてください。推奨回路を下記の示します。 おすすめします。 ④ 巻き終えたら、エナメル線の最後の部分を2~3cm位残します。 ⑤ 巻いたエナメル線は、筒から外すとすぐに形が崩れてしまいますの で新たに5cm位に切ったエナメル線を2本用意しておきます。 ⑥ 巻き付けたエナメル線の下の紙ごと円筒から取り外します。 アンテナについて 【重要】 ⑦ ⑤で用意したエナメル線を使い、今作ったコイルの2箇所ほどを固 定します。 アンテナはRF-MOD10H2本体と、タグとが通信する際に電波を送受 信するための部品です。 エナメル線で巻いて固定 アンテナの仕組みは、複雑で使用する電波の波長や強度など様々な要 因によってその形や巻き線数、大きさなどが変わります。 RF-MOD10H2では、インダクタンスが700μHの円形アンテナを9ピ ンと12ピンに取り付けます。円形アンテナの直径は必ず5cmにします。 ⑧ しっかり固定すれば完成です。 インダクタンスメーターをお持ちの方は、700μH前後であることを この規格以外のアンテナは使用できませんので、アンテナを自作する 場合には必ず下記の手順に従い、アンテナを準備してください。 確認してください。 これでアンテナは完成です。 なお、下記の方法と異なるアンテナを使用した場合、特にアンテナ径を 非常に大きくした場合には、RF-MOD10H2の故障の原因になるほか 電波の出力が大きくなり微弱電波の範囲を逸脱して電波法上問題に なる場合がありますので、自作される場合には下記の方法を厳守して くださいますようお願い致します。 ■直径5cmの700μH程度のアンテナを作る 用意するもの ・φ0.2のエナメル線 (径が0.2mmのもの) 1m60cm位 ・直径5cm (φ50)の円形の筒 (サランラップの芯など) 上図は実際に作ったアンテナです。コイルの部分にはエナメル線がほ ・長さが20cm位の円筒に巻き付けられる位の紙 ・半田ごて ・インダクタンスメーター どけないよう水道用品のシールテープを巻いています。 シールテープは、水道用品として水漏れ防止などに使用するものです。 (できれば用意してください) コイルの両端は、シールド線で延長しています。 作り方 【重要】 ① 最初に直径5cmの円筒形の筒を用意します。ここにエナメル線を巻 き付けますが、あとで取り外しやすいように円筒に紙をゆるく巻い アンテナは重要なパーツです。アンテナの出来によって性能は大きく変 わります。当方では、上記の方法と同じ方法で作られた直径5cmの700 てセロハンテープ等で固定しておきます。 μHのアンテナを別売でご用意しています。自分でお作りになれない場 合には、ぜひお買い求めください。 ご自分でお作りになる場合には、必ず本項の内容と手順に従い、規格 ② φ0.2のエナメル線を先を少し残した状態(2~3cm位)状態で①の 筒に巻き付けます。(紙の上から巻き付けます) にあったアンテナを作ってご使用ください。アンテナを径を大きくしたり するとモジュールの故障だけでなく、電波法上問題となる場合もありま すので、十分ご注意ください。 5cm 3 推奨回路例 これは、推奨回路例です。RF-MOD10H2とパソコンを接続する場合には、上記の回路図のようにMAX232C(MAX202E)のようなレベル変換ICを介 してD-Sub9ピンのRS232Cコネクタを取り付けます。なお上記の回路は、当方にて別途販売中の"RF-MOD10H2評価基板"と同様です。 ※ノイズフィルターのZJK51R5-05はTDK株式会社の製品ですが、用意できない場合には10μHのチョークコイルで代用できます。 ここから先はパスワードの仕組みや、ソフトウエア、具体的な駆動方法に関する事項です 上記のようなRF-MOD10H2がすでに使用できる状態であることを前提にしています。 Hitag2のパスワード Hitag2規格では、2つのパスワードによってアクセス制限を行っていま 弊社から出荷したMOD10H2本体及びHitag2準拠のICタグのパスワー ドはいずれもデフォルト値(初期値)になっており、RWD及びTAGパスワ す。この2つのパスワードが、MOD10H2モジュール本体とICタグ間で、 完全に一致しないとタグへのアクセスはできません。本項ではパスワー ードとも一致しています。そのため自由にアクセスできるようになって います。 ドについての概要を説明しています。 ユーザーは、その状態で独自のパスワードに変更してお使い頂くことに 2つのパスワードには次の2種類があります。 なります。その際、パスワードの値を忘れてしまうと、アクセスできなく なり、結果としてICタグには恒久的にデータの書き込み、読み込みがで ①RWDパスワード [MOD10H2→ICタグ] MOD10H2から、ICタグに送信される32ビットのバスワードです。 きくなってしまいます。パスワードの具体的な設定方法は後の項で解説 していますが、ここではパスワード変更の手順だけ紹介します。 MOD10H2が通信できる範囲内にICタグが近づくと、MOD10H2は ①MOD10H2及びICタグの、RWD及びTAGパスワードがデフォルトの状 まずRWDパスワードを送信します。RWDパスワードは、MOD10H2に もICタグ側にもフラッシュメモリに記憶させてあります。ICタグは、こ 態=すなわちICタグへのアクセスが自由にできる状態で、ICタグのRW Dパスワードを書き換えます。 のRWDパスワードを受信して認証し、パスワードが一致していると、 次のTAGパスワードをMOD10H2側に送信してきます。 なお工場出荷時のデフォルト値は、 →一時的にICタグへのアクセスはできなくなります。 M I K R (0x4D ②MOD10H2モジュールに登録されている、RWDパスワードを書き換 ②TAGパスワード 0x49 0x4B 0x52) です。 えます。 →この状態で再度アクセスできるようになります。 [ICタグ→MOD10H2] ICタグからMOD10H2に送信される24ビットのパスワードです。 最初のステップであるRWDパスワードが一致した時、ICタグは自身 のメモリに記憶されているTAGパスワードをMOD10H2に送信しま ③ICタグのTAGパスワードを書き換えます。 →一時的にICタグへのアクセスはできなくなります。 す。MOD10H2が認証し、パスワードが一致していると、自由にICタグ へのアクセスができるようになります。 ④MOD10H2モジュールに登録されている、TAGパスワードを書き換え ます。 なお工場出荷時のデフォルト値は、 0xAA 0x48 0x54 です。 →新しいRWD及びTAGパスワードでアクセスができるようになります。 4 Hitag2のICタグ側のメモリマップと、MOD10H2のバイト数は次の表の Hitag2(ICタグ側)のメモリマップ ように対応しています。なおデフォルト値は16進数表記です。 Hitag2準拠のICタグの内部メモリは下記のようなメモリ構造になって ■RWDパスワードの場合 います。 Hitag2(ICタグ側)のページ1 RF-MOD10H2の4~7バイト バイト4 バイト5 バイト6 バイト7 0 シリアル番号(通常ユーザーは変更しません) 3バイト目(デフォルト値=4D) 2バイト目(デフォルト値=49) 1 2 RWDパスワード値 予約ページ(ユーザーは扱えません) 1バイト目(デフォルト値=4B) 0バイト目(デフォルト値=52) 3 4 コンフィギュレーション及びTAGパスワード値 ユーザーエリア (Read/Write) 5 ユーザーエリア ページ数 6 7 詳細(各ページは32ビット(4バイト)) ユーザーエリア ユーザーエリア ■TAGパスワードの場合 Hitag2(ICタグ側)のページ3 (Read/Write) (Read/Write) (Read/Write) RF-MOD10H2の9~10バイト 2バイト目(デフォルト値=AA) バイト9 1バイト目(デフォルト値=48) 0バイト目(デフォルト値=54) バイト10 バイト11 メモリは合計8ページからなり、各ページは32ビット(4バイト)です。 ページ0及びページ2はユーザーは使用しません。 シリアル通信について ■ページ1 RWDパスワード RWDパスワードが設定されています。RWDパスワードは32ビットで、 RF-MOD10H2のUART通信プロトコルは通信速度9600bps、データ 長8ビット、1ストップビット、ノンパリティです。 ユーザーによる変更はできません。 デフォルト値は、16進数で 4D 49 4B 52 に設定されています。 ■ページ3 コンフィギュレーション及びTAGパスワード RF-MOD10H2はCTSハンドシェイク通信を行います。ハンドシェイク ページ3の下位24ビットはTAGパスワードに使用されます。デフォル ト値は、16進数で AA 48 54 に設定されています。 通信とは、いつでもデータを送信したり受信したりするのではなく、シス テムがビジー状態でない時にデータを受け取る通信方法です。 上位8ビットはユーザーエリアへのアクセスを制御したりパスワード を変更できないようにするなど高度なICタグの設定を行うコンフィ ギュレーションビットです。デフォルトは 06 に設定されており、通常 RF-MOD10H2は、CTSだけハンドシェイク通信を行います。 CTSラインがLowレベルの時だけ、RXからのデータを受け取ります。 使用では変更しないことをお奨めします。 ※コンフィギュレーションビットの設定を誤ると、そのICタグには恒 CTSラインがHighレベルの時は、RXにデータが来ても受信しません。 また、データをホスト側がRF-MOD10H2側に送信する際には、CTSピ 久的にアクセスできなくなる場合があります。またMOD10H2は、コ ンがLowレベルになってから10ミリ秒以内に送信する必要があります。 ンフィギュレーションビットの値が できます。 タイミングチャートを以下に示します。 06 の場合の時のみアクセス ■ページ4~7 ユーザーエリア ユーザーが自由に使えるエリアです。32ビット×4で合計128ビット のユーザーエリアがあります。 RF-MOD10H2のメモリマップ シリアル通信タイミングチャート MOD10H2の内部メモリは下記のようなメモリ構造になっています。 MOD10H2の内部メモリは1ページしかなく、その1ページが127バイト あります。しかし、そのうちユーザーが使用するのは、RWDパスワード及 びTAGパスワードを設定しておく、4バイト~11バイト(8バイトを除く) よって、RF-MOD10H2と接続したデバイスは、RF-MOD10H2のCTS ピンを監視し、データをRF-MOD10H2へ送る場合には、CTSがLowレ 7バイトだけです。 ベルになったことを確認して、Lowレベルになったら10ミリ秒以内にデ バイト数 ※( ータを送信します。このタイミングがずれると、通信が正しく行えませ ん。 詳細(各バイトは8ビット) 4 5 RWDパスワード1 RWDパスワード2 デフォルト値 4D (M) デフォルト値 49 (I) 6 7 RWDパスワード3 RWDパスワード4 デフォルト値 4B (K) デフォルト値 52 (R) パソコンのRS-232Cポートと接続する場合には、MAX232C等のレベ 8 ---- 後の項をご参照ください。 9 10 TAGパスワード1 TAGパスワード2 デフォルト値 AA デフォルト値 48 (H) 11 TAGパスワード3 デフォルト値 54 (T) 電圧レベルは、TTLレベル(5Vp-p)です。 ル変換ICを介して接続します。パソコンと通信を行う際には、当方にて 提供している専用のサポートウエアをご利用になると便利です。詳細は )内の文字はASCIIコードで文字列にした場合 なお、MOD10H2のバイト4は、ICタグ側のページ1の上位ビットに対応 しています。以下同様です。 5 ■コマンドの詳細 ICタグに働きかけるコマンド ステータス取得 ■コマンド書式 この項では、ICタグからデータを読み込んだり、ICタグにデータを書き 込んだりするコマンドの解説をしています。 コマンド: 0x53 長さ:1バイト 0x53 ■ICタグの準備 ICタグからデータを読み込んだり、書き込んだりするには、ICタグとR ■コマンドの概要 F-MOD10H2が通信できる状態である必要があります。 RWD及びTAGパスワードが一致している状態にしてください。 現在のMOD10H2の状態を取得します。このコマンドを送信すると、 MOD10H2から現在の状態が戻り値として戻ります。 戻り値には、ICタグが通信可能距離範囲内にあるか、ICタグとのパス ワード認証はパスしたかなどの情報が含まれています。戻り値は8ビ ット長ですが、その戻り値の各ビットが1になっている時には次のよ うな意味があります。 0 →EEPROMエラー検出 1 →タグとの通信OK(パスワード一致=フルコミュニケーション確立) 2 →タグとの通信OK(ACK検出) 3 →RS232C通信エラー検出 4 →リレー有効フラグ(使用しません) 5 →アンテナの状態が悪く通信不可 6 →なし(つねに1) 7 →なし(つねに1) ■戻り値 例えばICタグが通信可能範囲内にない場合、0x53コマンドを送信す ると11000000(0xC0)が返ります。 通信可能範囲内に、パスワードが一致しアクセス可能なICタグがあ る場合、0x53コマンドを送信すると11010110(0xD6)が返ります。 この11010110とは下記のような意味があります。 ビット0=0 → EEPROMのエラーは検出せず ビット1=1 → パスワード一致でタグとの通信可能 ビット2=1 ビット3=0 → → タグからのACKあり RS232C通信エラー検出せず ビット4=1 ビット5=0 → → OP0~OP3のリレー出力有効 アンテナエラー検出せず 主な戻り値を次にまとめました。 0xC0 = ICタグが通信可能範囲内にない 0xC4 = ICタグは通信可能範囲内にあるがパスワード不一致 0xD6 = 通信可能範囲内にパスワードが一致したタグがある その他、RS232C通信エラー(ビット3が1)になる原因は、CTSハン ドシェイク通信ができていないことによります。 6 RF-MOD10H2に働きかけるコマンド タグからデータ読み込み コマンド: 0x52 長さ; 2バイト ■コマンド書式 0x52 、 読み込みページ番号(0~7) この項では、RF-MOD10H2モジュール本体に、パスワードの値を書き 込む方法を説明しています。 RWD及びTAGパスワードの両パスワードは、RF-MOD10H2とICタグ 側で完全に一致していないと通信ができません。 ■コマンド概要 ICタグから指定したページのデータを読み取ります。0x52コマンド ICタグに値を書き込む方法は前の項で説明しましたので、この項では に続けて読み込みたいページ番号の計2バイトを送信します。 RF-MOD10H2モジュールにRWD及びTAGパスワードを書き込む方法 を説明します。 例えば、ページ4のユーザーエリアの値を読み込みたい場合には なお、各パスワードの書き込み手順は、正しく行う必要がありますので、 実際の書き込みに際しては次の項の『パスワード変更手順について』の 0x52 0x04 を送信します。 項をご参照ください。 ■戻り値 ステータス値に続いて、読み込んだメモリ内の値が戻ります。 RWDパスワードの書き込み コマンド: 0x50 ■コマンド書式 正常に読み込みが完了すると16進数で D6 FF FF FF FF 0x50 、 バイト数 、 パスワード値 (ユーザーエリアにFF FF FF FFが書き込まれていた場合) ■コマンド概要 が戻ります。必ずステータス値が付きますのでご注意ください。 MOD10H2の任意のバイトに値を書き込みます。 MOD10H2の内部メモリは1ページのみで1ページは127バイトで構 なお、読み込みが何らかの理由でできなかった場合には、ステータス 成されています。そのうちユーザーが使用するのは、RWDパスワード を設定する4バイト~7バイト、TAGパスワードを設定する9バイト~1 値がそのまま返ります。例えば、通信可能範囲内にICタグがなくて読 み込みができなかった場合には、0xC0が戻ります。 (3バイト) 1バイトだけです。 各バイトと各パスワードの対応については『RF-MOD10H2のメモリ マップ』の項を参照してください。 タグへデータ書き込み コマンド: 0x57 長さ; 6バイト ■コマンド書式 0x57 、 書き込むページ番号 、 書き込む値4バイト 【注意】 ユーザーが書き換えをするのは、4、5、6、7、9、10、11バイトだけで す。その他のバイトには絶対に値を書き込まないでください。モジュ ールが使用できなくなります。 ■コマンド概要 ICタグの指定したページに任意のデータ(4バイト)を書き込みます。 0x57コマンドに続けて、書き込むページ番号、書き込む値4バイト 例えば、バイト4に値0x5Fを書き込みたい場合(RWDバスワードが 変更されます。) の計6バイトを送信します。 0x50 0x04 0x5F 例えば、ページ5のユーザーエリアに、16進数で F0 05 C2 D5 を書き込みたい場合には下記のように送信します。 を送信します。 0x57 0x05 0xF0 0x05 0xC2 0xD5 ※ICタグへの書き込みでは、書き込む値を4バイトすべて同時に送信 する必要がありましたが、MOD10H2への書き込みは、1バイトずつ なお、書き込む値は必ず4バイト送信します。下位1バイトだけ値を変 です。ご注意ください。 更したい場合でも、必ず4バイト送信しなければなりません。バイト数 が足りないと、書き込みは完了せず、元の値のままになります。 ■戻り値 書き込みが正常に完了すると、0xC0が戻ります。この値は、ICタグの ■戻り値 正しく書き込みが完了すると、0xD6が戻ります。 ステータス値ではありませんので注意してください。 送信バイトが6バイトに満たなかった場合、書き込みエラーとして ■重要事項 0xC8が返ります。 その他、書き込みができない場合には、できない理由としてステータ ・4、5、6、7、9、10、11バイト以外には絶対に値を書き込まないでく ださい。MOD10H2が使用できなくなります。 ス値が返ります。例えばパスワードの不一致により書き込みができ ・RWD及びTAGパスワードの変更は、この書き込みコマンドで行いま すが手順がありますので、必ず本書の『パスワード変更手順につい ない場合には、0xC4が戻り、書き込みができない理由が分かりま す。 【必ずお読みください】 て』の項をお読みください。 ■重要事項 【必ずお読みください】 ・ページ0及びページ2には絶対に値を書き込まないでください。 ICタグにアクセスできなくなります。 ・ページ3の上位8ビット(1バイト)はコンフィギュレーションビットで す。コンフィギュレーションは必ず0x06にしておく必要があります。 値を変えないように十分注意してください。 ・RWD及びTAGパスワードの変更は、この書き込みコマンドで行いま すが手順がありますので、必ず本書の『パスワード変更手順につい て』の項をお読みください。 7 RF-MODシリーズサポートウエアで動作確認 当方では、RF-MOD10H2をパソコンのRS232Cポートと接続して、パ ソコン上から簡単に扱えるようにする専用のサポートソフトウエアをご 提供しています。 パソコンとRF-MOD10H2を接続する場合には、本書の『推奨回路例』 の項で紹介した回路をお作り頂く必要があります。なお、当方では、パ ソコンとRF-MOD10H2を簡単に接続できる"RF-MOD10H2評価ボ ードキット[RM-E10D]を販売中です。 読み取られたデータは、HEX(=16進数表記)と、ASCII文字として表 サポートソフトウエアは下記からダウンロードできます。 示されます。16進数に対応するASCII文字がない場合には、ASCII文 字の部分は空欄になっています。 ■ソフトウエアのダウンロード http://www.techs-store.com/support/software/RFSS105A.EXE ■ユーザーデータを書き換えてみましょう 最初にユーザーデータを書き換えてみましょう。ここではページ4の ダウンロードしたらお手持ちのパソコンにインストールしてください。 4バイトすべてを任意の値に書き換えてみます。 『タグへのデータ書き込み(W)』ボタンを押します。新しいダイアログ が表示されます。ここでは、ページ4に書き込みますので、『▲』『▼』ボ ソフトウエアを起動します。最初にCOMポートの設定を行います。 タンを押して、ページを4に切り替えます。 ソフトウエア下のCOMポートの設定を、MOD10H2の接続されたRS23 2Cポートに設定してください。 なお、ページを切り替えると、現在タグに書き込まれている値がリア ルタイムで、表示されます。 ページを4にします ページの内容がリアルタイムで表示されます ■状態(ステータス)の取得 現在のMOD10H2の状態を取得します。ステータス情報を受信しま す。コマンドでは、0x53が送信されています。 データ(HEX)の部分に、書き込みたい値を入力します。 なお、書き込みに際しては、4バイトすべて値を入力しなければなりま ソフトウエア右下の『動作状態取得(S)』ボタンを押します。 せん。ここでは、例として D1 F2 D2 F3 と入力します。 パスワードの一致した通信可能なタグがある場合には、"D6"と表示 され該当の項目が赤くハイライトされます。 入力が終わったら『タグへ書き込む(W)』ボタンを押します。 「正常に書き込みました」のメッセージが表示されれば書き込み完了 です。『キャンセル』ボタンを押して、最初の画面に戻り再度タグから データを読み取ってみましょう。 『常に動作状態を取得』にチェックをいれておくと、リアルタイムでス テータス情報を表示します。 値が書き換わっていることを確認します。 ■タグからデータを読み取る 動作状態の取得で、"D6"が表示された場合には、ICタグとの通信が 【(重要)注意】 可能であることを示してしますので、タグからデータを読み取ること ができます(フルアクセスができます)。 ページ1及びページ3は、RWD及びTAGパスワード、コンフィギュレーシ ョン値の記憶されている重要なページです。パスワードは、設定手順を 『タグからデータ読み取り(R)』ボタンを押すと、ICタグ内部のメモリ 間違えたりパスワードを失念すると、ICタグに恒久的にアクセスできな ーからデータが読み取られ、その値が表示されます。 くなる原因になります。パスワードの設定方法については、次の項で解 説していますので、解説をお読みになり十分理解された上で、ご変更く ださい。また、ページ3の3バイト目は必ず、0x06にしてください。 8 4 ICタグ側のTAGパスワードを書き換えます。 ■RF-MOD10H2モジュール本体へのパスワード登録 RF-MOD10H2モジュール本体には、RWDパスワードと、TAGパスワ ページ3の下位3バイトを書き換えます。 ードが記憶させられます。 パスワードの設定については、次の項『パスワード変更手順につい 例:0x57 0x03 0x06 0xDD 0xDD 0xDD →必ず0x06にします て』をよくお読みなり、手順を理解されてから行って行ってください。 またパスワードは失念しないように十分ご注意ください。 5 MOD10H2側のTAGパスワードを書き換えます。手順4で書き換えた 値を書き込みます。 上記の例では、バイト9~11すべてを0xDDにします。 例:0x50 0x09(~0x11) 0xDD RWDパスワードと、TAGパスワードは同時に書き込みできないように 排他的選択になっています。変更したいパスワードの方にチェックを 入れると書き込みができるようになります。 これでパスワードの変更は完了です。RWDパスワード及びTAGパスワ ードはそれぞれ設定されました。これ以降、ここで設定したパスワード が一致した時のみしか、ICタグへのアクセスはできなくなります。 主な仕様 RFID通信方式: Hitag2規格 値を入力したら、『書き込み(F)』ボタンを押します。書き込みには数 搬送波周波数: 125KHz 秒ほどかかります。工場出荷時の値に戻したい場合には『初期値 (D)』ボタンを押して、書き込みます。 ユーザーデータエリア: セキュリティ: 16バイト 2ステップパスワード 暗号化: 通信可能距離: なし(非対応) 約10cm程度(アンテナに依存) パスワード変更手順について 電源電圧: DC5V RWDパスワード及びTAGパスワードは、MOD10H2モジュール本体と、 ICタグの両用にそれぞれ設定されており、その値がそれぞれで一致しな 消費電流: ピークアンテナ電流: 動作時:300mA(最大) 約200mA (±0.5Vまで) いとタグとの通信は確立されません。 パスワード認証時間: 20ミリ秒 RWD及びTAGパスワードすべてを設定すると、全部で4手順かかりま 32ビット長データ書込時間: 30ミリ秒 タグとの最大転送レート: 4kbps す。その手順を正しく行うとスムーズな変更ができます。 シリアルインターフェイス: 本体サイズ: ハンドシェイク非同期式シリアル通信 19×30(mm) 【パスワード変更を行う前に次のことに注意してください】 ピン規格: 24ピンDILパッケージ 生産国: イギリス パスワードを忘れると、ICタグとの通信ができなくなり結果的にMOD 10H2側も、ICタグ側も使用不能になってしまいます。パスワードの 管理は厳重に行ってください。なおパスワード紛失、失念による問題 では弊社では一切サポートすることができませんので、あらかじめご 理解ください。 パスワード変更手順は4つです。ICタグ側の2つのパスワード設定と、 MOD10H2の2つのパスワード設定です。パスワードの値を覚えてい ても、設定をした部分を忘れると、どのパスワードを変更して、どのパ スワードを変更していなかったかが分からなくなり、その解析には時 間がかかります。手順を間違えないように注意してください。 RWDバスワード及びTAGパスワードを変更しましょう。 ここでは例としてRWDパスワードを0xFF、0xFF、0xFF、0xFFに、TAG パスワードを0xDD、0xDD、0xDDにすることとします。 1 MOD10H2と、ICタグが通信可能な状態にします。 この時のパスワードはすべてデフォルト値になっているとします。 2 最初にICタグ側のRWDパスワードを書き換えます。 ページ1の値を書き換えます。→0x57コマンドを使用します 例:0x57 0x01 0xFF 0xFF 0xFF 0xFF サポート情報 ■FAX番号 ■電子メール 3 MOD10H2側のRWDパスワードを書き換えます。手順2で書き換えた 値を書き込みます。 上記の例では、バイト4~7すべてを0xFFにします。 例:0x50 0x04(~0x07) 0xFF 03-3700-3548 [email protected] マイクロテクニカ 〒158-0094 東京都世田谷区玉川1-3-10 TEL: 03-3700-3535 FAX: 03-3700-3548 (C)2004 Microtechnica All rights reserved 9
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