ADP3300

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ADP3300 | Manualzz
高精度anyCAPTM*
50 mA ロー・ドロップアウト、リニア電圧レギュレータ
ADP3300
特長
機能ブロック図
高精度(25℃におけるラインおよび負荷のレギュレーション):
±0.8%
きわめて低いドロップアウト電圧:50 mAで80 mV(typ)
安定化のための出力コンデンサは0.47μFのみ
温度保護
anyCAPTMはMLCCを含む全種類のコンデンサで安定
ドライバ
電流、温度上昇制限回路
ロー・ノイズ
バンドギャップ・
リファレンス
ドロップアウト検出回路
低いシャットダウン電流:1μA
入力電圧レンジ:3.0 V∼12 V
動作温度範囲:−40℃∼+85℃
多くの固定電圧の選択が可能
超小型SOT-23 6ピン・パッケージ
優れたラインレギュレーションおよび負荷レギュレーション
アプリケーション
携帯電話
ノートブック、パームトップ・コンピュータ
電池駆動のシステム
PCMCIAレギュレータ
バーコード・スキャナ
ビデオカメラ、カメラ
図1.標準的なアプリケーション回路
概要
ADP3300はAD330Xファミリの製品で、高精度のロー・ドロップ
す。そのほか、シャットダウン、オプションのノイズ・リダクショ
アウトのanyCAP TM電圧レギュレータです。ADP3300は、新しい
ンといった特長も挙げられます。AD330X anyCAPTM LDOファミ
アーキテクチャと優れた回路を備えて、
従来のLDOに比べて優れた
リーは、広い範囲の出力電圧と、50 mA∼300 mAの出力電流レベル
性能をもっています。特許にもなっているその設計では、わずか
を提供します。
0.47μFのコンデンサで安定が得られます。このデバイスは、ESR
(等価直列抵抗)値によらず、どのようなコンデンサでも安定し、実
ADP3301(100 mA)
ADP3302(100 mA、デュアル出力)
装スペースに制限のあるアプリケーションではセラミック・タイプ
ADP3304(100 mA、個別アース・デュアル出力)
の コ ン デ ン サ( M L C C )を 使 用 す る こ と も 可 能 に な り ま す 。
ADP3303(200 mA)
ADP3300は、ライン・レギュレーションおよび負荷レギュレーショ
ADP3306(300 mA)
ンに関して室温で±0.8%、全温度範囲で±1.4%という優れた精度
を達成しています。また、ADP3300のドロップアウト電圧は、50
mAで80 mV(typ)しかありません。
ADP3300は、
+3.0 V∼+12 Vの広い範囲の入力電圧をカバーし、
50 mAを超える負荷電流を供給します。このデバイスは、レギュ
レーション不能となりそうなとき、
あるいは短絡または温度過負荷
保護が働いたとき、それを知らせるエラー・フラッグを備えていま
any CAPは、アナログ・デバイセズ社の登録商標です。
REV.0
アナログ・デバイセズ株式会社
アナログ・デバイセズ社が提供する情報は正確で信頼できるものを期していますが、
当社はその情報の利用、また利用したことにより引き起こされる第3者の特許または権
利の侵害に関して一切の責任を負いません。さらにアナログ・デバイセズ社の特許また
は特許の権利の使用を許諾するものでもありません。
本 社/東京都港区海岸1 - 1 6 - 1 電話03(5402)8200 〒105−6891
ニューピア竹芝サウスタワービル
大阪営業所/大阪市淀川区宮原3 - 5 - 3 6 電話06(6350)6868㈹ 〒532−0003
新大阪第2森ビル
ADP3300―仕様
(特に指定のない限り、TA=−40℃∼+85℃、VIN=7 V、CIN=0.47μF、COUT=0.47μF)
パラメータ
シンボル
条 件
Min
出力電圧精度
VOUT
VIN=VOUT+0.3 V ∼ 12 V(公称値)
Typ
Max
単位
−0.8
+0.8
%
−1.4
+1.4
%
IL=0.1 mA ∼ 50 mA
TA=+25℃
VIN=VOUT+0.3 V ∼ 12 V(公称値)
IL=0.1 mA ∼ 50 mA
ライン・レギュレーション
ΔVO/ΔVIN
負荷レギュレーション
ΔVO/ΔIL
VIN=VOUT+0.3 V ∼ 12 V(公称値)
TA=+25℃
TA=+25℃
グラウンド電流
ドロップアウトでのアース電流
IGND
IGND
シャットダウン・スレッショルド
VDROP
VTHSD
シャットダウン・モードでの
ISDIN
IQ
グラウンド電流
0.06
mV/mA
0.55
1.7
mA
IL=0.1 mA
0.19
0.3
mA
1.2
mA
VIN=2.5 V
0.6
VOUT=VO(公称値)の98%
IL=50 mA
0.08
0.17
V
IL=10 mA
0.025
0.07
V
IL=1 mA
0.004
0.03
V
オン
2.0
0.3
V
0<VSD<5 V
1
μA
5<VSD<12 V, @VIN=12 V
22
μA
0.005
1
μA
0.01
3
μA
TA=+25℃, @VIN=12 V
2
μA
TA=+85℃, @VIN=12 V
4
μA
13
μA
0.3
V
オフ
シャットダウン・ピン入力電流
mV/V
IL=50 mA
IL=0.1 mA
ドロップアウト電圧
0.02
IL=0.1 mA ∼ 50 mA
0.75
0.75
V
VSD=0, VIN=12 V
TA=+25℃
VSD=0, VIN=12 V
TA=+85℃
シャットダウン・モードでの
IOSD
出力電流
エラー・ピン出力のリーク電流
IEL
VEO=5 V
エラー・ピン“低”出力電圧
VEOL
ISINK=400μA
0.12
ピーク負荷電流
ILDPK
VIN=VOUT(公称値)+1 V
100
出力ノイズ @5 V出力
VNOISE
f=10 Hz ∼ 100 kHz
mA
CNR=0
100
μV rms
CNR=10 nF, CL=10μF
30
μV rms
注
周囲温度+85℃で最大出力動作をすると、接合温度は+125℃になります。
仕様は予告なしに変更される場合があります。
−2−
REV.0
ADP3300
絶対最大定格*
入力供給電圧
ピン機能の説明
…………………………………… −0.3 V ∼ +16 V
シャットダウン入力電圧
……………………… −0.3 V ∼ +16 V
エラー・フラッグ出力電圧
…………………… −0.3 V ∼ +16 V
ノイズ・バイパス・ピン電圧
………………… −0.3 V ∼ +5 V
消費電力 ……………………………………
ピン
名称
機能
1
GND
グラウンド・ピン
2
NR
ノイズ・リダクション・ピン。出力ノイズをさ
らに減少させるとき使用します(詳細は本文を
内部的に制限される
動作周囲温度範囲 ……………………………
−55℃ ∼ +125℃
動作接合部温度範囲 …………………………
−55℃ ∼ +125℃
θJA …………………………………………………………… 165℃
参照してください)
。使用しないときは接続し
ません。
3
SD
アクティブ・ロー・シャットダウン・ピン。レ
92℃
ギュレータ出力を無効にするときはグラウンド
−65℃ ∼ +150℃
に接続します。シャットダウン機能を使用しな
ピン温度範囲(ハンダ付 10秒)…………………………… +300℃
いときは、このピンを入力ピンに接続してくだ
気相(60秒) ………………………………………………… +215℃
さい。
θJC
…………………………………………………………
保存温度範囲
…………………………………
赤外線(15秒) ……………………………………………… +220℃
4
OUT
* 上記はストレス定格値です。この絶対最大定格を超えて使用するとデバイスが永久的な
ダメージを受けます。
は5 Vに固定されます。
0.47μF以上のコンデン
サでグラウンドにバイパスします。
オーダー・ガイド
モデル
出力電圧
パッケージ・オプション
ADP3300ART-2.7
2.7 V
SOT-23
ADP3300ART-3
3.0 V
SOT-23
ADP3300ART-3.2
3.2 V
SOT-23
ADP3300ART-3.3
3.3 V
SOT-23
ADP3300ART-5
5.0 V
SOT-23
レギュレータの出力電圧2.7、3.0、3.2、3.3、また
5
IN
レギュレータ入力
6
ERR
オープン・コレクタ出力。出力が制御から外れ
そうになるとローになります。
ピン構成
他の出力電圧のオプションについてはアナログ・デバイセズ社にお問い合せください。
SOT=表面実装
上面図
(実寸ではありません)
このほかのanyCAPTMファミリ
パッケージ・
モデル
出力電流
オプション
備考
ADP3301
100 mA
SO-8
高精度
ADP3302
100 mA
SO-8
デュアル出力
ADP3304
100 mA
SO-8
個別アース・
デュアル出力
ADP3303
200 mA
SO-8
高精度
ADP3306
300 mA
SO-8, TSSOP-14
高精度、高電流
注
SO=小型パッケージ、TSSOP=小型・薄型パッケージ
注意
ESD(静電放電)の影響を受けやすいデバイスです。4000 Vもの高圧の静電気が人体やテスト装置に容易に帯電し、検知さ
れることなく放電されることもあります。このADP3300には当社独自のESD保護回路を備えていますが、高エネルギーの
静電放電にさらされたデバイスには回復不能な損傷が残ることもあります。したがって、性能低下や機能喪失を避けるた
めに、適切なESD予防措置をとるようお奨めします。
REV.0
−3−
WARNING!
ESD SENSITIVE DEVICE
出力電圧―V
出力電圧―V
グラウンド電流―µA
ADP3300―代表的な性能特性
出力負荷―mA
入力電圧―V
図2. ライン・レギュレーション出力電圧
入力電圧―V
図3.出力電圧と負荷電流の関係
図4.静止電流と供給電圧の関係
グラウンド電流―µA
出力電圧―%
グラウンド電流―µA
と供給電圧の関係
温度―℃
出力負荷―mA
図6.出力電圧変化率(%)と温度の関係
出力負荷―mA
図8.ドロップアウト電圧と出力電流の関係
図7.静止電流と温度の関係
入力−出力電圧―V
入力−出力電圧―V
入力−出力電圧―mV
図5.静止電流と負荷電流の関係
温度―℃
入力電圧―V
図9.電源オン/電源オフ
−4−
時間―µs
図10.電源オン時のオーバーシュート
REV.0
V
V
V
ADP3300
時間―µs
時間―µs
時間―µs
図12.ライン過渡電圧応答
図13.負荷過渡電圧
V
V
V
図11.ライン過渡電圧応答
時間―µs
V
V
図17.電源オフ
REV.0
図16.電源オン
電圧ノイズ・スペクトル密度―µV/ Hz
図15.短絡電流
リップル・除去―dB
図14.負荷過渡電圧
時間―µs
時間―µs
時間―秒
周波数―Hz
図18.電源リップル・除去
−5−
周波数―Hz
図19.出力ノイズ密度
ADP3300
動作原理
き、最低ESRの制限もありません。この革新的な設計は、わずか0.47
新しいanyCAPTM LDO ADP3300は、レギュレーション機能とリ
μFという低容量の出力コンデンサで回路の安定をもたらします。
ファレンス機能に単一のコントロール・ループを使用してます。出
また、ポール・スプリッティング技術を用いることによって、優れ
力電圧は、
使用する出力電圧オプションに応じたR1とR2から構成さ
たライン・ノイズ除去と非常に高いレギュレータ・ゲインが得ら
れる抵抗分圧器によって検出されます。この電圧は、直列ダイオー
れ、卓越したラインならびに負荷のレギュレーションが得られま
ド(D1)と第2の抵抗分圧器(R3およびR4)を通り、増幅器の入力に
す。ここでは、驚異的とも言える±1.4%の精度がライン、負荷そし
フィードバックされます。
て温度によることなく保証されています。
さらに回路の特徴として、電流制限、温度シャットダウン、およ
入力
びノイズ除去が挙げられます。
出力のコントロールが失われた後に
出力
補償コンデンサ
警告を発する従来の製品と異なり、ADP3300は、コントロールを失
う前にERRピンをイネーブルにして警告を発することによってシス
減衰
テムのパフォーマンスを向上させます。
チップの温度が上昇して165℃を超えると、ERRピンの信号が
非反転広帯域
ドライバ
ローに転じ、
回路がソフト温度シャットダウンとなり電流を安全な
PTAT
電流
レベルまで下げます。
メイン分圧回路の中点(a)はノイズ・リダクション(NR)ピンに
出力されているので、低容量のコンデンサ(10 nF∼100 nF)を用い
てこれをバイパスすれば、ループのノイズ・ゲインが低く抑えられ
ます。
図20.機能ブロック図
アプリケーション情報
このループには、非常にゲインの高い誤差増幅器が使用されま
コンデンサの選定:anyCAPTM
す。この増幅器は、平衡状態において、繰り返し動作し非常によく
出力コンデンサ:出力過渡応答は、他のマイクロパワーのデバイ
コントロールされた大きな、
温度に比例した入力
“オフセット電圧”
スと同様に出力コンデンサの静電容量によって決まります。
しかし
を生成するように構成されています。
この温度比例オフセット電圧
ADP3300は、コンデンサの静電容量、タイプおよびESRについて広
は、相補ダイオード電圧と共に“仮想バンドギャップ”電圧を形成
い範囲で安定が得られます(anyCAPTM)
。安定に必要な静電容量は
します。ただし、これは等価的に存在し回路内に明確に現れること
わずかに0.47μFです。出力電流に高いサージが予測される場合は、
はありません。特許を取得したこの設計により、ただ1つの増幅器
これより大きな容量のコンデンサを使用します。ADP3300は、多層
でループをコントロールすることができます。
またこのテクニック
セラミック・コンデンサ(MLCC)やOSCONといった、ESRがきわ
により、ノイズ・ソースのトレードオフに柔軟性がもたらされるこ
めて低いコンデンサ(ESR≒0)で安定します。
とからノイズ特性が向上し、低ノイズ設計が得られます。
入力バイパス・コンデンサ:入力バイパス・コンデンサは必要
R1とR2から構成される分圧器は、バンドギャップ電圧と出力電
ありませんが、
入力源のインピーダンスが高い場合や入力源と入力
圧の比に等しく選択されます。R1とR2による抵抗分圧器は、ダイ
ピンが離れている場合には、バイパス・コンデンサの使用が推奨さ
オードD1およびR3とR4から構成される第2の分圧器に接続されます
れます。入力ピンとアースとの間に0.47μFのコンデンサを挿入す
が、温度に安定な出力が得られるように値の選択が行われます。独
ると、
回路がプリント基板のレイアウトの影響を受けにくくなりま
特なこの構成は、具体的には分圧器の負荷を補正し、従来の回路に
す。出力側でより大きな容量のコンデンサを使用するときは、1μ
おいてベース電流負荷がもたらしていたエラーが回避されます。
F以上の入力コンデンサを使用します。
この特許取得済みの増幅器は、パス・トランジスタQ1をドライ
ブする、今までにない独特な非反転ドライバをコントロールしま
ノイズ除去
す。この特別な非反転ドライバを使用することによって、負荷コン
ノイズ除去コンデンサ(CNR)を使用すれば、ノイズをさらに6 dB
デンサ込みで周波数補正を行うことができポール・スプリッティン
∼10 dB減衰させることができます(図21)
。もっともいい結果は、
グ・アレンジメントによって、負荷コンデンサの容量、タイプ、お
10 nF∼100 nFのロー・リーケージ・コンデンサで得られます。負
よびESRの影響を抑えることができます。
荷電流が200μA未満のときは、
4.7μFの出力コンデンサによりノイ
ほとんどのLDOでは、
負荷容量と抵抗が不確定であると安定化す
ズがもっとも低くなり、
全体的にもパフォーマンスが最高になりま
ることが困難になるため、ESRの値の範囲が厳密に要求されていま
す。ノイズ除去・ピン(NR)は、高インピーダンスのノードに内部
す。しかも、従来のLDOでは安定を確保するためのESRの値は、負
的に接続されているので、このノードに対する接続は、外部からノ
荷と温度によって変化します。このようなESRの制限は、その仕様
イズを拾うことがないように慎重に行う必要があります。
このピン
が不明確なことや温度により極端な変化があることと相まって
に接続する回路部品は、できる限り小さいものとします。したがっ
LDOを使った設計をより難しいものとしていました。
てプリント基板上の長い引き回しは推奨できません。
それもADP3300 anyCAPTM LDOの登場によって、
過去のものとな
りました。このLDOは、実質的にどのようなコンデンサでも使用で
−6−
REV.0
ADP3300
ります。シャットダウン・モードでは、静止電流が1μA未満に抑え
られます。
図21.ノイズ除去回路
温度上昇保護
ADP3300は、過度の電力消費によって損傷しないように、ダイの
温度上昇を165℃以下に抑える温度上昇保護回路を備えています。
ダイの温度が165℃を超えるような極端な条件(つまり周囲温度が
高く、消費電力が大きい場合)では、ダイの温度が安全なレベルに
下るまで出力電流が減少されます。ダイの温度が下がると、出力レ
ベルが元に戻ります。
電流と温度を制限することでデバイスが不慮の過負荷条件から
保護されます。通常の動作時は、接合温度が125℃を超えないよう
に、デバイスの消費電力を外部的に制限します。
エラーフラッグ・ドロップアウト検出器
ADP3300は、広い範囲の負荷、入力電圧、温度範囲にわたって出
力電圧を維持します。たとえば、供給電圧が出力電圧とドロップア
ウト電圧の合計電圧より下ると出力電圧の調整が困難になります
が、このように出力電圧が調整不能になりそうになると、ERRピン
がアクティブになります。このERRピン出力は、アクティブ・ロー
のオープン・コレクタ出力です。
ERRピン、つまりエラーフラッグは、一度セットされると、供給
電圧が上がるか負荷が減少して動作範囲の少し内側に戻るまで、
ヒ
ステリシス特性によって出力がローに維持されます。
アプリケーション回路
クロスオーバ・スイッチ
図22に示した回路は、2つのADP3300を使用した混合電圧供給シ
ステムです。出力は、外部のディジタル入力によって選択され、2つ
のレベルの間で切換ります。切換える出力電圧は、オーダ・ガイド
にあるどの電圧でも組合せることができます。
接合温度の計算
デバイスの消費電力は次の式で求まります。
出力選択
PD=(VIN−VOUT)ILOAD+(VIN)IGND
ただしILOADは負荷電流、IGNDはアース電流、VINは入力電圧、VOUT
は出力電圧です。
ここで、ILOAD=50 mA、IGND=0.5 mA、VIN=8 V、VOUT=3.3 Vと仮
定すると、デバイスの消費電力は次のようになります。
PD=(8−3.3)0.05+8×0.5 mA=0.239 W
図22.クロスオーバ・スイッチ
ΔT=TJ−TA=PD×θJA=0.239×165=39.4℃
この場合、接合温度の上限を125℃とするためには、周囲温度が
85℃以下でなければなりません。
プリント基板のレイアウトにおける考慮事項
表面実装コンポーネントは、
基板のパターンまたは部品の外装を
通じてデバイスからの熱を放射させます。
適切なプリント基板レイ
アウト・テクニックを使用してパッケージ直近の冷却を行う必要が
あります。
次にプリント基板・レイアウト設計の一般的なガイドラインを
示しますので参考にしてください。
1. プリント基板のトレースは、
断面積が大きいほど冷却効果が高く
なります。厚さが厚く、幅の広い銅トレースを使用したプリント
基板で最良の結果が得られます。
2. 空気に触れる表面積が大きいほど、
対流や強制換気による冷却効
率が高くなります。
3. 熱放射を必要とするトレース上でのハンダ・マスクやシルク・ス
クリーンの使用を避けます。これを使用するとジャンクション
部と周囲とのパッケージの熱抵抗が増加してしまいます。
シャットダウン・モード
シャットダウン・ピンにTTLレベルのH信号を印加するか入力ピ
ンと接続すると、出力がオンになります。このシャットダウン・ピ
ンを0.3 V以下に引込むかグラウンドと接続すると、
出力がオフにな
REV.0
出力電流の増加法
より高い出力電流が必要な場合は、図23に示すように適当なパ
ス・トランジスタを使用すれば、出力電流を最高で1 Aまで増加す
ることができます。
*AAVID531002 ヒート・シンク使用
図23.高出力電流リニア・レギュレータ
定ドロップアウト・ポスト・レギュレータ
図24に示した回路では、ロー・ドロップアウトの任意のレギュ
レータ出力電圧が高い精度で得られます。この回路は、スイッチン
グ・レギュレータのリップルを飛躍的に低減する一方で一定のド
ロップアウト電圧を提供し、
LDOの消費電力を15 mW以下に抑えま
す。この回路では、ステップアップ構成のスイッチング・レギュ
レータとしてADP3000が使用されています。
−7−
D1163-2.7-4/99,1A
ADP3300
図24.定ドロップアウト・ポスト・レギュレータ
外形寸法
サイズはインチと(mm)で示します。
6ピン表面実装パッケージ
(SOT-23)
ピン1
うにやさ
ゅ
い
し
ちき
PRINTED IN JAPAN
実装面
み
る
「この取扱説明書はエコマーク認定の再生紙を使用しています。」
ど
りをまも
−8−
REV.0

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