電気通信サービス利用者WG 提言

電気通信サービス利用者WG 提言

電気通信サービス利用者WG

提言

資料1-2

平成 23 年 10 月

電気通信サービス利用者WG

目 次

はじめに ···························································· 1

第1章 総論 ························································ 3

1 利用者利益の確保のための基本的な考え方 ························ 3

2 電気通信サービスを取り巻く現状 ································· 5

第2章 契約締結前の利用者向け情報提供の在り方 ···················· 13

1 広告表示 ····················································· 13

2 勧誘 ························································· 17

第3章 契約締結時の説明の在り方 ·································· 22

1 重要事項説明 ················································· 22

2 適合性の原則 ················································· 27

第4章 契約締結後の対応の在り方 ·································· 30

1 契約解除に係る問題 ··········································· 30

2 契約解除の手続面の課題 ······································· 34

第5章 苦情処理・相談体制の在り方 ································ 36

1 円滑な苦情解決に向けた取組 ··································· 36

2 責任分担 ····················································· 39

3 裁判外紛争処理の可能性 ······································· 41

第6章 関係者間の連携方策の在り方 ································ 43

1 電気通信消費者相談センター ··································· 43

2 電気通信消費者支援連絡会 ····································· 45

3 事業者による消費生活センターとの連携方策 ····················· 46

第7章 利用者リテラシー向上方策の在り方 ·························· 47

第8章 安全・安心サービスの提供の在り方 ·························· 50

1 大規模災害時のサービス提供等の在り方 ························· 50

2 スマートフォンのセキュリティ ································· 53

おわりに ·························································· 56

参考 ····························································· 59

はじめに

近年のブロードバンド化の進展や携帯電話等の普及に伴い、固定電話のみな

らず、インターネットや携帯電話を含む電気通信サービスは、国民の日常生活

や経済活動に不可欠な社会基盤となっており、さらに、最近の技術の進展等に

伴い、ますます高度化・多様化・複雑化が進んできている。その結果、利用者

は、自らの必要に適したサービスを的確に選択することが困難になる等の問題

も出てきており、そのような問題が発生しないための取組や、問題が発生した

ときに適切に対応されるようにするための取組など、一層の利用者利益

1

の確

保・向上が求められている。

このような状況に対応し、利用者利益の確保・向上のための方策の在り方に

ついて検討するため、2008 年(平成 20 年)4月に、「電気通信サービス利用

者懇談会」(以下「利用者懇談会」という。)が設けられ、2009 年(平成 21

年)2月に、提言

2

が取りまとめられた。その提言を受けて、総務省や業界団

体、各電気通信事業者等の関係者では、各種の取組を実施してきている。

2010 年(平成 22 年)9月に「利用者視点を踏まえた ICT サービスに係る

諸問題に関する研究会」の WG として「電気通信サービス利用者 WG」が設

置され、2009 年(平成 21 年)2月の利用者懇談会の提言を受けた関係者に

よる取組状況や効果を検証し、環境変化に伴い対応すべき新たな問題等を確認

し、更なる利用者の権利保障のための取組の在り方について検討が開始された。

電気通信サービス利用者 WG では、合計 10 回の会合を開催し、その間、関

係者からのプレゼンテーション、検討すべき事項に関する意見招集や消費生活

センターの相談員へのインタビューなどを行った

3

上で討議を進め、2011 年

(平成 23 年)9月に本提言を取りまとめた。特に、従来、様々な問題事案が

上げられてきていたものの、定量的な分析が十分行われてきたとはいえないこ

とから、独立行政法人国民生活センターの協力も得て PIO-NET

4

に登録された

1

電気通信事業法(昭和 59 年法律第 86 号)第1条において、電気通信事業法の目的の一つとして「利用者の利益を保

者契約法(平成 12 年法律第 61 号)第2条第1項)等と規定されている。

費者保護ルールに関するガイドライン」に係る記述、消費者基本法(昭和 43 年法律第 78 号)、消費者契約法の規定に

係る記述については「消費者」を用いることとする。

2 http://www.soumu.go.jp/main_content/000007997.pdf

3

本 WG における検討課題について、2010 年(平成 22 年)10 月 19 日から 11 月 18 日までパブリックコメントを実施

し、また、同年 10 月 20 日から 11 月 12 日まで各総合通信局等において、全国の消費生活センター81 箇所の相談員に

対するインタビューを実施した。

4

全国消費生活情報ネットワーク・システム(Practical Living Information Online Network System)。独立行政法人国民

生活センターと全国の消費生活センターをネットワークで結び、消費者から消費生活センターに寄せられる消費生活

に関する苦情・相談情報(消費生活相談情報)の収集を行っているシステム。

- 1 -

相談の分析を実施した。

また、検討の過程で、東日本大震災が起こり、それに対応するための電気通

信事業者等関係者による様々な取組が行われていることから、本 WG でも、

その対応状況や改善が考えられる点などを確認した。2011 年(平成 23 年)7

月に「大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方に関する検討会」によ

る中間取りまとめが公表され、各主体による具体的な取組が開始されているが、

残された検討課題については、今後も引き続き検討が継続して行われる予定

5

である。

電気通信サービスが社会基盤となっている中で、利用者が真に望むサービス

を享受できる環境を整備していくことが強く求められており、そのために、利

用者、電気通信事業者、行政など電気通信サービスに関わる関係者が協力し、

前向きな取組を進めていくことが期待される。

5

中間取りまとめにおいて「本検討会において引き続き検討を深める事項」と整理されたものについては、今後の検討

会において引き続き検討を行い、本年末を目途に最終取りまとめを行う予定。

- 2 -

第1章 総論

1 利用者利益の確保のための基本的な考え方

(1) 利用者利益の確保のためのルールの在り方

電気通信事業分野では、1985 年(昭和 60 年)に競争原理の導入及び電電

公社の民営化が行われたのち、参入規制の緩和や料金・契約約款規制の原則廃

止等が行われ、事前規制から事後規制への移行が図られている。一方で、技術

革新や競争の進展に伴い、サービス内容や契約条件、料金体系等が多様化・複

雑化し、電気通信事業者と利用者との間での情報の非対称性が拡大しているこ

とに対応し、競争の促進による便益を利用者が最大限に享受できるよう、利用

者利益の確保のためのルールが電気通信事業法で設けられている

6

消費者保護のためのルールとしては、一般法制である消費者契約法等に全て

の契約に共通的に適用される規定が定められているが、電気通信サービスにつ

いては、それに加えて、電気通信サービスの特性に合わせた利用者利益の確保

のためのルールが適用されるものである。

このような電気通信サービスに係る利用者利益の確保のためのルールの在

り方は、現時点においても引き続き有効である。一方で、具体的なルールにつ

いては、環境の変化に対応し、見直しが必要な部分も出てきており、そのため

の検討が必要とされている。

(2) 利用者利益の確保のための対応体制の在り方

電気通信サービスの利用に際して発生する問題については、一義的には、そ

のサービスを提供する電気通信事業者自身が解決すべきものであり、各電気通

信事業者では、電気通信サービスに適用されるルール等を踏まえ、そもそも問

題が発生しないようにするための取組や、発生した問題に対する苦情・相談等

の取組を行っている。

そのような電気通信事業者による対応を前提としつつ、国等の公的主体によ

る問題解決のための取組も考えられる

7

。独立行政法人国民生活センターでは、

苦情・相談を受け付けるほか、2009 年(平成 21 年)4月からは、裁判外紛

争解決手続

8

の体制を整備している。また、総務省では、1997 年(平成8年)

6

具体的には、電気通信事業法では、不当な差別的取扱いの禁止(第6条)、基礎的電気通信役務(ユニバーサルサー

ビス)及び認定電気通信事業に係る電気通信役務の提供義務(第7条及び第 121 条)、基礎的電気通信役務、指定電

気通信役務及び特定電気通信役務の契約約款等の公表・掲示義務(第 23 条)という基本的なルールに加え、2004 年

(平成 16 年)には、契約の締結等に当たっての提供条件の説明義務(第 26 条)、利用者からの苦情及び問い合わせ

の適切かつ迅速な処理義務(第 27 条)、事業の休廃止に係る利用者への事前周知義務(第 18 条第3項)の制度整備

が図られている。

7

消費者基本計画(2010 年(平成 22 年)3月)においても、「各府省庁及び関係機関における消費者担当部局の強化

を行い、消費者の立場に立った政策を十分に遂行しうるような行政組織の整備と行政運営の改善を図るなどの必要な

施策を講じます」とされている。

8

ADR(Alternative Dispute Resolution)。裁判外紛争解決手続の利用の促進に関する法律(平成 16 年法律第 151 号)

- 3 -

から「電気通信消費者相談センター」を設置し、苦情・相談を受け付けている。

地方公共団体や民間団体による問題解決のための取組も進められ、各地の消

費生活センター

9

における苦情・相談の受付や、消費者団体等による取組が行

われてきている。

このように関係者による様々な取組が行われてきているものの、高度化・複

雑化する電気通信サービスについて、個々の取組では十分とはいえない場合も

出てきていることから、関係者による連携の取組が行われてきているところで

あり

10

、今後も、それぞれの特色を踏まえつつ、利用者の視点に立ち、連携を

強化していくことが求められる。

では、「裁判外紛争解決手続」と規定されている。

9

消費者の安全の確保に関して、事業者に対する消費者からの苦情に係る相談に応じること等の事務を行うものとして、

地方公共団体で設置することとされている。具体的には、消費者安全法(平成 21 年法律第 50 号)で、都道府県には

設置義務が、市町村には設置の努力義務が課せられている。

10

例えば、総務省では、2003 年(平成 15 年)1月から「消費者支援連絡会」を開催し、消費者団体、電気通信事業

、有識者等が一堂に会して情報や意見交換をする場を提供している。

- 4 -

2 電気通信サービスを取り巻く現状

(1) 苦情・相談件数の推移

総務省に寄せられた電気通信サービスに関する苦情・相談等の件数をみると、

ここ数年は、ほぼ横ばいで推移している。

るものが多い。相談内容では、「契約・提供条件に関するもの」が最も多く、

次いで「料金トラブルに関するもの」となっている。

図表1 総務省に寄せられた苦情・相談等の件数の推移

(出典)総務省資料

図表2 総務省に寄せられた苦情・相談等の内容(2010 年度)

公衆電

0.1%

番号案内

0.5%

ポケベル

0.0%

電話帳

0.2%

国内電話

13.9%

国際電話

0.7%

その他

16.8%

相談件数

8,421件

インターネット

通信サービス

32.3%

携帯電話・PHS

35.6%

苦情・相談内容 上位 10 項目

相談内容

1 契約・提供条件に関するもの

2

料金トラブルに関するもの

(内)高額パケット料金請求関係

3 電気通信行政への照会

4

アダルトサイト、ゲームサイト等の情報料を騙る不当請求、

架空請求

5 顧客対応に関するもの

6

インターネット上の情報(掲示板等への書き込み等)に関す

るもの

7 迷惑メールに関するもの

8 電話勧誘等営業活動に関するもの

9 サービス品質に関するもの

10 携帯電話端末の故障・修理に関するもの

件数

1,515

826

(112)

781

478

447

340

305

282

244

240

(出典)総務省資料

- 5 -

また、独立行政法人国民生活センターが運用する PIO-NET に登録された相

談のうち、その分類項目である「通信サービス

11

」の占める割合は、2010 年

度(平成 22 年度)では 19.6%となっており、そのうち、電気通信事業者が提

供する電気通信サービス

12

に関する相談は、全体の 3.4%で、2009 年度(平成

21 年度)と比較すると

13

「通信サービス」に属

する相談のうち、「放送・コンテンツ等」が約8割を占め、その大半を「デジ

タルコンテンツ

14

」が占めている。

図表3 PIO-NET における苦情・相談の内訳(2010 年度)

全相談件数

969,011件

教養・娯楽サービス

3.4%

被服品

3.5%

他の役務

3.6%

食料品

3.7%

その他

20 5%

運輸、郵便サー

ビス等0.8%

運輸・通信サービス

20.3%

通信サービス, 

19.6%

電気通信

放送・

コンテンツ等, 

16.2%

サービス, 

3.4%

「通信サービス」

相談件数

189,267 件

金融・

保険サービス

16.2%

住居品

4.2%

レンタル・

リース・貸借

5%

教養娯楽品

8.0%

土地・建物・

設備

11.1%

放送・通信サービス

一般

0.2%

電報・固定電話

3.0%

放送

サービス等

7.0%

デジタル

コンテンツ

75.8%

移動通信

サービス

6.2%

放送・コンテンツ等

82.7%

インターネット通信

サービス

7.8%

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※ 2011 年 4 月 30 日までの登録分

(2) サービス別の苦情・相談件数

PIO-NET における電気通信サービスに関する苦情・相談は 2009 年度(平成

21 年度)から増加しており、サービス別に分析すると

15

信サービス

16

「電報・固定電話

17

」及

び「移動通信サービス

18

」の割合は減少している。

11

PIO-NET においては、

12

「インターネット通信サービス」が「通信サービス」として分類(商品別分類)されている。

13

PIO-NET にシステム変更があったため、2009 年度(平成 21 年度)以前のデータとの比較はできない。

14

デジタルコンテンツには、アダルト情報サイト(57%)、出会い系サイト(19%)、デジタルコンテンツ(複合的なデジタ

ルコンテンツ提供サービス)(10%)、他のデジタルコンテンツ(SNS サイト・懸賞サイト・占い・芸能情報・アニ

メ・ニュース等)(9%)、オンラインゲーム(1.4%)、電話音声情報(ダイヤル Q2 など)(1.2%)などの相談が含まれる。

15

なお、以下の分析は、PIO-NET に登録された苦情・相談をもとにしたものであり、問題があっても相談できない消

費者がいたり、事業者により適切に解決されている場合があったりすることには留意が必要である。また、苦情・相

談として登録されたものの中には、単なる問い合わせや、行政への要望・意見なども含まれている。

16

光ファイバー、ADSL などのインターネット接続回線サービス、ISP サービス、その他関連するオプションサービス

17

や保守サービス、レンタルサーバー契約、各種サイトへの登録料などの相談が含まれる。

電報サービス、NTT 加入電話、直収型固定電話、IP 電話(0ABJ 番号含む)の基礎的サービスの他、優先接続(マ

18

携帯電話、PHS、モバイルデータ通信、公衆無線 LAN などが含まれる。

- 6 -

「インターネット通信サービス」のうち、「光ファイバー」に関する苦情・

相談が 2010 年度(平成 22 年度)は 41.1%となっており、2009 年度(平成

図表4 PIO-NET における電気通信サービスに関する苦情・相談

電報・

固定電話,

5,721

(17.6%)

電報・

固定電話,

6,560

(21.1%)

移動通信サービス, 

11,852

(36.6%)

移動通信サービス, 

13,621

(43.8%)

インターネット

通信サービス, 

14,841

(45.8%)

インターネット

通信サービス, 

10,911

(35.1%)

(単位:件数)

2010年度

2009年度

合計 32,414

合計 31,092

0 5000 10000

(単位:件数)

2010年度

光ファイバー, 

6,106

(41.1%)

ADSL, 

1,109(7.5%)

インターネット

接続回線(※), 

4,586

(30.9%)

2009年度

光ファイバー, 

3,591

(32.9%)

ADSL, 

775(7.1%)

インターネット

接続回線,

4,067

(37.3%)

その他, 

2,478

(22.7%)

その他, 

3,040

(20 5%)

合計10,911

15000 20000

合計14,841

0 4000 8000 12000 16000

25000 30000 35000 40000

20000

「インターネット通信サービス」に含まれるサービス一覧

(大分類)インターネット通信サービス

(中分類)インターネット接続回線

(小分類)光ファイバー

ADSL

他のネット接続回線

他のネット通信関連サービス

※相談内容から詳細サービスが聞き取れた場合は小分類へ分類され、

詳細が分からない場合は、中・大分類へと分類される。

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※2009 年度は 2010 年 4 月 30 日までの登録分、2010 年度は 2011 年 4 月 30 日までの登録分

(3) 販売購入形態別の苦情・相談件数

2010 年度(平成 22 年度)の苦情・相談について、販売購入形態別にみる

「電報・固定電話」では「電話勧誘」が最も多く、次いで「訪問販売」が多

問販売」の割合が最も多かったのに対し、2010 年度(平成 22 年度)では「電

話勧誘」の割合が増加(12.8 ポイント増)している。このうち「光ファイバ

が多くなっている。

- 7 -

電報・

固定電話

移動通信

サービス

インターネット

通信サービス

(内)光ファイバー

図表5 販売購入形態別にみた「電気通信サービス」の相談

2009 年度 2010 年度

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※2009 年度は 2010 年 4 月 30 日までの登録分、2010 年度は 2011 年 4 月 30 日までの登録分

- 8 -

(4) 内容別の苦情・相談件数

(放送・コンテンツを除く)「電気通信サービス」に関する相談内容

19

につ

と判断された販売方法に関する相談が多くなっている。

信サービス」では「強引」と判断された販売方法に関する相談が上位となって

いる。

図表6 内容キーワード上位 10 項目(2010 年度)

電気通信サービス(放送・コンテンツを除いたもの)

上位 内容キーワード

1 解約

2 電話勧誘

3 説明不足

4 契約

5 高価格・料金

6 解約料

7 クレーム処理

8 強引

9 契約書・書面

10 虚偽説明

付与数

11400

7952

7194

3900

3847

3708

3545

3233

2608

2388

電報・固定電話 移動通信サービス

上位 内容キーワード

1 電話勧誘

2 解約

3 説明不足

4 強引

5 契約

6 信用性

7 家庭訪販

8 契約書・書面

9 クレーム処理

10 虚偽説明

付与数

2271

1584

1105

963

728

656

639

475

444

405

上位 内容キーワード

1 解約

2 説明不足

3 高価格・料金

4 解約料

5 クレーム処理

6 契約

7 不当請求

8 他の接客対応

9 契約書・書面

10 他の価格・料金

付与数

3180

3055

2822

1769

1648

1470

1035

1028

1025

729

インターネット通信サービス

上位 内容キーワード

1 解約

2 電話勧誘

3 説明不足

4 強引

5 解約料

6 契約

7 家庭訪販

8 クレーム処理

9 連絡不能

10 虚偽説明

付与数

6591

5461

3004

1940

1711

1655

1450

1432

1369

1336

(内) 光ファイバー

上位 内容キーワード

1 電話勧誘

2 解約

3 説明不足

4 強引

5 家庭訪販

6 解約料

7 虚偽説明

8 契約

9 信用性

10 クレーム処理

付与数

2851

2563

1449

1111

1041

822

758

687

601

589

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※2011 年 4 月 30 日までの登録分

19

各相談内容の概要を表すために付与された「内容キーワード」を分析した。内容キーワードは、1相談につき最大

11 個を選択することが可能である。

- 9 -

(5) 年齢階層別の苦情・相談件数

消費生活センターに寄せられた相談について、トラブルに遭った契約者の

年齢別にみると、電気通信サービスに関する相談は、全カテゴリの相談と比

較しても、契約者の年齢構成に大きな差異はみられない。

サービス別にみると、「電報・固定電話」に関する相談は IP 電話や優先接

20

等の電話勧誘などが原因で 60 代・70 代以上の契約者の割合が高くなって

いる。一方、「移動通信サービス」に関する相談は 30 代以下の契約者の割合

きな特徴はみられない。

図表7 契約者の年齢階層(2010 年度)

全カテゴリの相談 電気通信サービスに関する相談

969,303 件

32,414 件

電報・固定電話

10代以下, 

0.1%

20代, 1.9%

不明, 

18.7%

30代, 

7.2%

40代, 

10.9%

70代以上, 

7.5%

移動通信サービス

10代以

 

5.0%

不明, 

11.0%

20代, 

14.9%

インターネット通信サービス

70代以上, 

30.0%

50代, 

13.2%

60代, 

11.0%

50代, 

13.3%

30

 

18.

60代, 

18.0%

40代, 

18.5%

5,721 件 11,852 件

14,841 件

(出典)PIO NET 登録デ タより総務省作成

※2011 年 4 月 30 日までの登録分

20

「マイラインプラス」サービス。NTT 加入電話サービスを利用する場合に、市内、県内市外、県間、

国際の4区間の通話(発信)について、それぞれあらかじめ事業者を登録することで、当該事業者の事業者識別番号(00XY

等)のダイヤリングを省略して通話を可能とする仕組みをいう。

- 10 -

次に、電気通信サービスに関する相談について、契約者の年齢階層別に各相

談に付与された内容キーワードの割合をみると

21

、販売手法が「強引」と判断

されたのは、70 代以上の契約者の相談においてその割合が高くなっている。

見られない。

図表8 契約者の年齢階層別

22

にみた相談内容の傾向(2010 年度)

強引

(契約者)

不明

70代以上

60代

50代

40代

30代

20代

10代以下

9.5%

15.1%

12.3%

0%

9.8%

9.9%

7.7%

5.7%

2.7%

10% 20% 30%

(キーワードが付与された割合)

40% 50% 60%

問題勧誘

(契約者)

不明

70代以上

60代

50代

40代

30代

20代

10代以下

0%

1.6%

1.5%

1.0%

1.2%

1.9%

2.3%

2.1%

1.3%

10% 20% 30%

(キーワードが付与された割合)

40% 50% 60%

説明不足

解約全般

(契約者)

不明

17.5%

(契約者)

不明

31.2%

70代以上

22.6%

70代以上

36.1%

60代

23.2%

60代

35.5%

50代

23.6%

50代

35.9%

40代

22.4%

40代

33.2%

30代

23.4%

30代

35.2%

20代

21.4%

20代

40.2%

10代以下

18.6%

10代以下

10.9%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60%

(キーワードが付与された割合)

(キーワードが付与された割合)

※電気通信サービスに関する相談について、契約者の年齢階層別の相談数を母数とし、各相談に付与された内容キーワード数の割合を示したもの。

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※2011 年 4 月 30 日までの登録分

21

電気通信サービスの各相談について、トラブルに遭った契約者の年代別に、相談内容に特徴があるか否かを分析した。

例えば、70 代以上の契約者の相談件数のうち、「強引」と判断された相談がどの程度あるのかを示したものが図表8

となる。

22

各年代の契約者年齢構成は以下のとおり。

10 代以下:805 人、20 代:3,339 人、30 代:5,186 人、40 代:5,529 人、 50 代:4,708 人、60 代:4,559 人、

70 代以上:4,111 人、不明:4,177 人

- 11 -

(6) 相談の処理結果

2010 年度(平成 22 年度)の電気通信サービスに関する苦情・相談の処理

で次に多く、「斡旋不調」となったものは全体の 1.7%となっている。

なお、電気通信サービス別には処理結果の傾向に大きな差異はみられない。

図表9 処理結果の概要(2010 年度)

全相談

872,533 件

電気通信サービスに関する相談

32,396 件

(出典)PIO NET 登録デ タより総務省作成

※2011 年 4 月 30 日までの登録分(処理完了として登録のあったもの)

- 12 -

1 広告表示

第2章 契約締結前の利用者向け情報提供の在り方

(1) これまでの取組

電気通信事業者等が行う広告は、電気通信事業者等による勧誘と並び、利用

者が電気通信サービスに触れる端緒となるものであり、利用するサービスを選

択する際の判断の重要な基礎となるものである。

電気通信サービスの広告については、不当景品類及び不当表示防止法(昭和

37 年法律第 137 号)による一般的な規律のほか、電気通信サービス向上推進

協議会

23

(以下「サービス向上推進協議会」という。)において、

ービスの広告表示に関する自主基準及びガイドライン」(以下「広告表示自主

基準等」という。)が策定されており、各電気通信事業者において、それらに

沿って行われてきている。

図表 10 広告表示に関する業界団体の取組

(出典)電気通信サービス向上推進協議会

23

2003 年(平成 15 年)11 月設立。電気通信事業者4団体(社団法人電気通信事業者協会、社団法人テレコムサービ

ス協会、社団法人日本インターネットプロバイダー協会、社団法人日本ケーブルテレビ連盟)で構成。

- 13 -

サービス向上推進協議会では、広告表示自主基準等について、2004 年(平

成 16 年)3月の策定以降、随時拡充を図ってきており、2010 年(平成 22 年)

以降も、用語に関する注意事項の追加(同年1月)、データ通信・携帯電話端

末についての広告表示の在り方に関する規定の追加(同年4月)、電気通信事

業者間での広告に関する用語に関する一定の基準を示すための用語集の作成

(同年6月)を行い、さらに、現在、用語集の見直し等の取組を行っている。

また、サービス向上推進協議会では、2007 年(平成 19 年)6月に「アド

バイザリー委員会」を設け、問題となる事案があった際の有識者による検討を

行うとともに、2009 年(平成 21 年)4月に、同委員会の下に「広告表示検

討部会」を設け、定期的に問題となる広告がないか検証を実施している

24

(2) 取組の評価及び現状

このような業界団体における広告表示に関する自主的な取組に対しては一

定の評価がされており、また、PIO-NET に登録された相談をみても、広告表

示自体に関するものは、それほど多くない。

図表 11 広告表示に関する相談件数

広告表示に関する苦情・相談(2010年度)

固定電話 移動通信サービス

インターネット

通信サービス

誇大広告

0 24 16

問題広告

問題表示

表示・広告全般

表示全般

広告媒体全般

広告全般

8

17

1

8

0

9

24

41

10

81

3

13

15

14

13

55

3

7

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※2011 年 4 月 30 日までの登録分

しかし、これらの取組にもかかわらず、広告表示に関する問題は依然として

存在している。

例えば、「無料」を謳った広告で無料となるサービスの範囲が不明確であっ

たり

25

、「割安」、「お得」を謳った広告で使い方によっては割高となる場合も

あったりするなど、メリットを強調した広告についての分かりづらさに関する

指摘がある。この点については、後述のとおり、PIO-NET でも、「無料商法」

24

全国紙の全面広告、関東広域圏で放映されたテレビ広告を対象に、3ヶ月に1回の頻度で開催。これまで9回の審査

25

を行っている。

基本的な機能は無料で使用できるが、通常の使用をするために料金のかかる付加的な機能が必要となる場合や、一定

の基本料金は必要であるが、特定の付加的な機能については無料である場合、自動的に有料サービスに切替えになる

など無料期間経過後の問題、端末のみが無料で利用料が必要となることの認識不足など、様々な場合が想定される。

- 14 -

や「特典強調」に関する問題が多くなっているところである。

また、回線とプロバイダサービスなど、複数の電気通信サービスを組み合わ

せた形での広告等が行われており、それについては、利用者がどのサービスに

ついて契約をすることになるのかが分かりづらいとの指摘がある

26

。最近では、

電気通信サービスの利用に際し必要となる機器のみならず、電化製品等をセッ

トにして販売する手法が、代理店

27

を中心に登場してきているところ、セット

となる商品の取得を目的とした利用者が、契約締結後、電気通信サービスが不

要となり、その契約の解除をする際に、違約金を請求されて困惑する事例があ

ることや、電気通信サービスに係る料金とセットとなる商品に係る料金との区

分が分かりづらいこと等に関する指摘がある。なお、この点については、家電

量販店は、電気通信事業者や他の代理店とは異なる広告素材を用いており

28

電気通信事業者による規律が効かない場合があるとの指摘があった。

さらに、平成 23 年(2011 年)5月には、スマートフォンの二段階定額料金

に係る広告表示について、不適切なものがあったとして、総務省から携帯電話

事業者に対する行政指導が行われている。

(3) 今後の方向性

以上のように、業界団体としての取組については、一定の効果が出てきてい

ると考えられるものの、依然として広告表示に関する問題が存在していること

から、更なる取組の強化が必要である。

具体的には、業界団体では、現在の電気通信サービスに係る広告表示に関す

る問題状況に対応し、利用者視点から、分かりやすい広告表示が行われるよう

にするために、広告表示自主基準等の見直しを行うことが求められる。その際

「割安」 「お得」等メリットを過度に強

調した広告の在り方、セット販売での広告の在り方、適合性の原則に関する配

慮等のほか、家電量販店を含む代理店など電気通信事業者以外の主体による広

告の在り方について検討することが必要である。

サービス向上推進協議会で作成している用語集については、各電気通信事業

者による用語の統一の進捗状況を把握するとともに、その状況に応じ、継続的

に見直しを行っていくことが求められる。なお、見直しに当たっては、用語の

26

この点については、契約解除段階でも、問題となるものである。

27

本提言では、電気通信サービスの提供に関する契約の締結の媒介、取次ぎ又は代理を業として行う者を合わせ、単に

「代理店」と呼ぶ。

28

他の代理店の広告は基本的に電気通信事業者が作成するのに対して、家電量販店の広告は、当該家電量販店自身が作

成することが多いとの指摘があった。

- 15 -

統一という本来の目的に加え、利用者向けの解説という意義をどこまで追求す

るのかについて整理することも必要である。

各電気通信事業者では、広告表示自主基準等を踏まえ、引き続き適正な広告

に努めるとともに、用語集に準拠し、広告表示に用いる用語の統一に向けた取

組を行うことが求められる。また、各電気通信事業者では、家電量販店を含む

代理店においても、自らのサービスについて適切な広告が行われるために必要

な取組を実施することが求められる。

広告表示に関する制度的な対応については、現在、不当景品類及び不当表示

防止法による一般的な規律しか存在しないところ、電気通信事業法において広

告関係の規律を設けることなどにより、電気通信サービスに係る広告表示の適

正化にさらなる効果が見込まれる。この点については、広告表示に関する業界

団体による自主的な取組により一定の効果が見受けられることから、総務省で

は、これらの取組の状況やその効果を踏まえつつ、必要に応じ、電気通信事業

法に誇大広告の禁止規定を追加するなどの制度的対応について検討すること

が適当である。

- 16 -

2 勧誘

(1) これまでの取組

電気通信事業分野では、急速な技術進展や競争の進展により、サービスの高

度化・多様化、料金の低廉化が進展し、利用者は、様々なサービスを低廉な料

金で利用できるようになっている一方で、自らのニーズに適合したサービスを

適切に選択することが困難な場合も出てきている。このような中で、電気通信

サービスに関する勧誘は、利用者が新たな電気通信サービスに触れる端緒とな

るものであり、利用するサービスの選択に当たっての判断の重要な基礎となる

ものである。

電気通信サービスに関する勧誘については、これまで、関係の各電気通信事

業者において、それぞれ適正性確保のための取組が行われてきている。また、

契約代理店等における勧誘についても、基本的に、各電気通信事業者において、

それぞれ適正性確保のための取組が行われてきている。

これらの取組としては、事業者により異なっているが、例えば、勧誘話法に

関するひな形の作成・徹底、腕章や会社名入りの制服の着用等による身分の明

止対象者リストの作成・代理店への対象者の勧誘禁止の指示等が実施されてい

るとの報告があった。

なお、社団法人電気通信事業者協会では、代理店による広告や勧誘などの営

業活動の適正性確保のため、1991 年(平成3年)10 月に、「代理店の営業活

し、周知を図っている。

- 17 -

図表 12 代理店倫理要綱

(出典)社団法人電気通信事業者協会

また、社団法人日本ケーブルテレビ連盟では、2008 年(平成 20 年)3月

に策定した「有線テレビジョン放送事業の営業活動における視聴者保護に関す

拒否された場合の一定期間の再勧誘の禁止等を規定している。

(2) 取組の評価及び現状

これまでの各電気通信事業者における取組にもかかわらず、電気通信サービ

スの勧誘に関する苦情・相談は多い。PIO-NET に登録された相談をみると、

勧誘に関する相談のうち販売手法が「強引」と判断された比率は、「電報・固

定電話」及び「インターネット通信サービス」に多く、販売購入形態としては

「電話勧誘販売」及び「訪問販売」においてその比率が高い。

2010 年度(平成 22 年度)における勧誘に関する相談のうち「強引」とさ

れた件数が最も多かったのは、「インターネット通信サービス」に関する「電

話勧誘販売」の 1,322 件(対前年比 632 件増)であり、このうち「光ファイ

バー」の「電話勧誘販売」が 740 件(対前年比 496 件増)と大きな割合を占

とされた件数は減少傾向にある。

「問題勧誘」と判断された相談は多くはないが、「インターネット通信サー

ビス」では一定程度あり、このうち特に「光ファイバー」については 205 件

(対前年比 113 件)と増加傾向にある。

- 18 -

図表 13 勧誘に関する相談件数(内容キーワード別)

29

強引

問題勧誘

(内)光ファイバー (内)光ファイバー

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※2009 年度は 2010 年 4 月 30 日までの登録分、2010 年度は 2011 年 4 月 30 日までの登録分

も一定程度あり、「無料商法」については、「電報・固定電話」や「移動通信

ある。

図表 14 販売手法に関する相談件数(内容キーワード別)

無料商法

特典強調

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※2009 年度は 2010 年 4 月 30 日までの登録分、2010 年度は 2011 年 4 月 30 日までの登録分

29

グラフ中の比率については、各サービスにおける各内容キーワードが付与された割合(例えば、2009 年度(平成 21

体の 18.1%)及び各販売購入形態における各内容キーワードが付与された割合(例えば、2009 年度(平成 21 年度)

た相談は 760 件で、相談件数全体の 31.9%)を示す。

- 19 -

具体的に指摘された主な問題点としては、強引な勧誘や執拗な再勧誘がある

という問題や、代理店による勧誘で代理店名をはっきりと名乗らない、代理店

等に連絡しようとしても連絡できない、複数の代理店から同じ勧誘を受けるな

どの問題、「無料」などのメリットを強調した勧誘による誤認の発生などの問

題などが指摘されている。また、そもそも、複雑化している電気通信サービス

について、電話で十分な説明を行うこと自体が難しいのではないか、との指摘

があった。

勧誘の適正化のための取組の強化を行っている電気通信事業者では、電気通

信事業者に対する苦情・相談等が横ばいから減少したという報告もある

30

。た

だし、そのような電気通信事業者であっても、代理店による勧誘に係る問題を

十分に把握できているのか、という問題も指摘されている。

(3) 今後の方向性

各電気通信事業者による取組にもかかわらず、勧誘に関し、依然として多数

の相談が寄せられる状況になっていることから、各電気通信事業者の取組に加

え、業界を挙げた取組強化が求められる。

具体的には、業界団体において、電気通信事業者及び代理店による勧誘の適

正化を図るため、勧誘に関する自主基準を作成することが求められる。その内

容としては、例えば、訪問者や電話勧誘者の氏名等の明示、迷惑になる勧誘行

為の禁止、再勧誘拒否の要請先や苦情申出先の明示、関係法令の遵守等の宣誓、

適合性の原則に関する配慮等が考えられる。

また、社団法人電気通信事業者協会では、代理店における勧誘が大きな問題

となっていることを踏まえ、その適正化のため、業界団体が勧誘に関する自主

基準を作成する場合には、それも踏まえつつ、代理店倫理要綱の必要な見直し

を行うことが求められる。

各電気通信事業者では、業界団体による自主基準の内容を踏まえ、勧誘の適

正性確保のために、一層の取組を実施することが必要であり、特に、代理店に

おける勧誘の適正化のための取組の強化が求められる。それに当たっては、業

界団体による自主基準の内容を踏まえ勧誘方針を作成することが望ましい。

また、各電気通信事業者では、電気通信事業者自らが行う契約、又は自らの

電気通信役務に係る代理店を通じた契約のいずれの場合についても、自らの責

30

例えば、NTT 東日本によれば、2010 年度(平成 22 年度)の電話勧誘や訪問販売に関する苦情・相談の受付件数及び

総受付件数に占める構成比等は、2009 年度(平成 21 年度)に比べ減少している。

- 20 -

任であることを自覚し、十分な対応を行っていくことが求められる。具体的に

は、電気通信事業者及び代理店において、適切な勧誘が行われることを確保す

るため、電気通信事業者及び代理店における問題の発生状況の把握や、個人情

報の取扱いの適正化を含め、勧誘の適正化のための取組を行うのみならず、必

要に応じ、代理店に対する契約の見直し等を行うなどの取組や、不適切な営業

を行う代理店に対する契約に基づく厳格な対応の実施などが求められる。

以上のような業界団体や各電気通信事業者による対応にもかかわらず、一定

期間内に状況が改善されない場合には、電気通信事業法に再勧誘の禁止規定等

を設ける等の制度的な対応について検討することが求められる。検討に当たっ

ては、これまでの取組にもかかわらず、勧誘に関する問題の発生を未然に防ぐ

ことができなかったという現状があることも十分に考慮することが必要であ

る。

- 21 -

第3章 契約締結時の説明の在り方

1 重要事項説明

(1) これまでの取組

消費者

31

が、料金、サービス内容等の契約条件について十分に理解した上で

適切なサービスを選択することができるようにするため、電気通信事業法では、

契約の締結等に当たって消費者が最低限理解すべき提供条件について説明す

ることを電気通信事業者に義務づけている。説明義務の対象となる国民の日常

生活に係る電気通信役務の種類

32

、具体的な説明の方法

33

及び説明すべき事項

34

については、電気通信事業法施行規則(昭和 60 年郵政省令第 25 号。以下「施

行規則」という。)で定められている。総務省では、利用者懇談会の提言を受

けて、2009 年(平成 21 年)7月に施行規則を改正し、対象となる電気通信

役務への BWA(Broadband Wireless Access)の追加、説明事項への消費者の

申出による契約の変更・解除の連絡先・手続の追加を行っている。

図表 15 提供条件の説明の概要

(出典)総務省

31

この章において電気通信事業法第 26 条に規定する「電気通信役務の提供を受けようとする者(電気通信事業者である

事業法第 26 条に規定する「電気通信役務の提供を受けようとする者」には、個人とともに電気通信事業者以外の法人

その他の団体も含まれる。

32

対象となる電気通信役務としては、固定電話、携帯電話・PHS、インターネット接続、DSL・FTTH、CATV インタ

33

ーネット、BWA、公衆無線 LAN アクセス、FWA、IP 電話が規定されている。

説明の方法としては、原則として書面の交付によること、消費者が了解した場合には、例外的に、電子メールによる

送付や、ウェブページでの掲示等によることができることが規定されている。なお、例外的な説明の方法のうち、電

話により説明事項を告げる場合には、説明後、遅滞なく書面の交付等をすることが求められている。

34

説明すべき事項としては、電気通信事業者の名称や連絡先、サービスの内容・料金、契約の変更・解除の連絡先・方

法等が規定されている。

- 22 -

また、これらの制度の趣旨や内容の解説は、「電気通信事業法の消費者保護

示されている。総務省では、利用者懇談会の提言を受けて、消費者保護ガイド

ラインについて、2009 年(平成 21 年)7月に、前述の施行規則の改正に対

応するとともに、説明の際の交付書面の参考例について、説明事項を1枚から

数枚程度にまとめた資料とすることが望ましいこととする改正を行っている。

これを踏まえ、一部の電気通信事業者では、実際に、契約時の説明資料につ

いて、数ページにまとめた資料を作成し、使用している。

(2) 取組の評価及び現状

契約時の説明に関し、PIO-NET に登録された相談をみると、書面不交付自

体が問題となった件数は多くない。しかし、「説明不足」と判断される相談の

ト通信サービス」での「電話勧誘」で、その比率が高くなっている。

また、2009 年度(平成 21 年度)と比較すると、「電報・固定電話」「移動

通信サービス」ではこれらの相談内容は減少しているのに対し、「インターネ

ット通信サービス」では「電話勧誘」を筆頭に増加している。

図表 16 提供条件の説明に関する相談件数

書面不交付

虚偽説明 説明不足

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※2009 年度は 2010 年 4 月 30 日までの登録分、2010 年度は 2011 年 4 月 30 日までの登録分

- 23 -

この点について、店舗購入のように対面で行われる契約形態では通常説明不

足は問題となりづらいにもかかわらず、電気通信関連サービスでは店舗販売で

も問題が生じているのは、その内容が複雑であるという特異性があるためであ

り、そもそも、消費者にいかに分かりやすくするかが課題であるとの指摘があ

った。また、複雑な電気通信サービスを電話で説明することは困難であるとの

指摘や、特に移動体通信サービスやインターネット接続サービスが複雑化・高

度化したことで、説明内容が増加し、販売現場での対応が限界に近づいている

との指摘があった。

重要事項説明書については、一部の電気通信事業者のものは消費者の意見も

聞いて分かりやすいものとなってきている一方で、多くの電気通信事業者のも

のは依然として分かりづらいという指摘や、重要事項説明書は交付されている

が、消費者がどこまで理解しているかは疑問であるという指摘などがあった。

重要事項説明の方法について、施行規則で定められた書面交付によらないこ

とが認められる例外的な方法について、現在のところ大きな問題となっている

事案は認められないが、例えば、電気通信事業者側の都合により支払い等の手

続に変更があった場合の連絡を自社サービスの電子メールアドレス宛てのみ

に行うなど消費者が認識することを必ずしも期待できない方法により行って

いるなど検討を要する事例があったとの指摘もある

35

そのほか、消費者側でも、煩わしさから真摯に説明を聞かなかったり、説明

書を読まなかったりするという側面もあるのではないか、との指摘があった。

(3) 今後の方向性

電気通信サービスがますます多様化・複雑化していく中で、消費者が、契約

に当たり、サービスの利用条件や不利益事実などをしっかりと理解できるよう

な取組を進めていくことが必要である。

具体的には、業界団体において、消費者保護ガイドラインを踏まえ、消費者

の声や販売現場の意見も反映しながら、施行規則で定められている説明事項に

ついての表示方法として、消費者にとって分かりやすく1枚から数枚程度にま

とめたモデル例

36

の作成・公表をすることが期待される。これについては、特

に携帯電話サービスと光回線サービスについて取組を進めることが求められ

る。また、複数の電気通信サービス等をセットにして契約するいわゆる「セッ

ト販売」について、業界団体で、契約対象となる電気通信サービスの図解など、

消費者が理解しやすいような一般的な資料を作成し、ウェブページ等で提供し

ていくことが求められる。

35

施行規則に定める例外的な方法は、消費者の同意がある場合にのみ可能なものである。

36

消費者にとっての不利益情報についても容易に認識できるよう文字の大きさやレイアウト、配色等について配慮、

工夫を行うことが期待される。

- 24 -

図表 17 重層的な関連サービスの概要

(出典)社団法人電気通信事業者協会

電気通信事業者では、消費者に対して分かりやすい説明を行うことが必要で

あり、例えば、業界団体で作成したモデル例を踏まえつつ、重要事項説明書類

を消費者にとって分かりやすいものにしていくことが求められる。また、セッ

ト販売を行う場合には、業界団体で作成した資料等も用いて、契約を締結しよ

うとしているサービスを特定しつつ具体的に説明することが求められる。

各電気通信事業者が行う重要事項説明の方法については、消費者が契約しよ

うとしているサービスに係る重要事項を十分に理解できるように、原則として

説明事項を記載した書面を交付して説明を行うことが求められている。電話に

より説明した場合には遅滞なく重要事項を記載した書面を交付する必要があ

り、その場合、例えば遅滞なく重要事項説明書を郵送等した上で、消費者の契

約に関する認識に誤認がないかを改めて確認するなど、必要に応じた改善を図

っていくことが求められる。また、訪問販売において書面の交付について徹底

することが求められる。

なお、消費者に対する重要事項に係る変更の説明についても、単に電子メー

ルを送付するのみならず、通常であれば確実に消費者が認識する他の方法によ

り併せて実施することが求められる。

さらに、サービスの多様化・複雑化に伴い、説明すべき事項が増加してきて

おり、消費者側で十分に理解できない場合があることも懸念として指摘された。

まずは、消費者保護ガイドラインに基づき、業界団体及び電気通信事業者にお

いて今後の重要事項説明についてモデル例を作成し、これを踏まえ消費者目線

- 25 -

でいかに分かりやすい説明が行われるようになるか状況を踏まえた上で、説明

の方法及び説明すべき事項について、総務省において必要に応じその在り方の

改善について検討を開始することが求められる。また、電気通信サービスとそ

の他の商品等とのセット販売に係る問題が引き続き生じる場合には、代理店に

おける説明等の適切化の観点も含め、望ましい説明の在り方について検討を行

うことが必要である。

また、消費者保護ガイドラインでは、提供条件の説明における問題点やこれ

を受けて電気通信事業者に最低限求められること等を具体的なサービスでの

事例も挙げつつ具体的に示しているところ、現在、FTTH の普及が進展し、ス

マートフォンや Wi-Fi サービス等の新たなサービスが登場したりするなどの

状況変化も見られることから、総務省では、消費者保護ガイドラインについて、

最新の状況に対応するため、最新の具体的サービス事例を追加する等、現行化

することが必要である。

- 26 -

2 適合性の原則

(1) これまでの取組

消費者と事業者との間の情報の質・量や交渉力等の格差があることに鑑み、

消費者基本法では、事業者の責務等として、消費者の知識、経験及び財産の状

況等に配慮することとされている(第 5 条第 1 項第 3 号)。

電気通信サービスについては、料金体系やサービス内容等が高度化・複雑化

していることから、日常必要とされるとは思えないサービスに係る契約を高齢

者等と締結したことで問題となることもあるため、消費者保護ガイドラインで、

電気通信事業者の望ましい対応の在り方として、勧誘、契約締結等に当たって

消費者の知識、経験等を考慮して説明すること(いわゆる「適合性の原則」

37

38

が規定されている。さらに、総務省では、利用者懇談会の提言を受け、2009

年(平成 21 年)7月に、消費者保護ガイドラインを改正し、高齢者への説明

に際して十分な配慮を推奨する旨を規定した。

各電気通信事業者では、例えば、高齢者の契約について、家族への利用意向

確認の実施やモバイルデータ通信サービスの販売活動の自粛等の取組や、未成

年者契約について、親権者の同意の確認等を行っている。

(2) 取組の評価及び現状

これらの取組については、一定の効果が現れているとの評価がある一方で、

必ずしも消費者の知識や経験等の特性に応じた対応がなされているとはいえ

ない場合もあるとの指摘があった。

高齢者や未成年者の契約に関し、PIO-NET に登録された相談をみると、第

1章2(5)でみたように、顕著な問題はみられないものの、70 代以上の高

齢者に対する販売手法が「強引」だと判断された相談の割合が他の年代に比べ

て高いことが分かる。

れる。相談内容では、成年者などへの不適切な勧誘などの問題や、高齢者が使

いこなせなかったり、良く分からなかったりするまま契約に至ったとされる問

37

「適合性の原則」については、ある特定の消費者に対しては、いかに説明を尽くしても一定の商品の販売・勧誘は行

ってはならないという「狭義の適合性の原則」と、事業者が消費者の知識・経験・財産力・投資目的等に適合した形

で販売・勧誘を行わなければならないという「広義の適合性の原則」の区分があると解される。ここでの「適合性の

38

原則」は、そのような区分をするのであれば、後者に当たるものと考えられる。

そのほか、通常の説明では十分に理解が得られないと認められる者には更に詳細な説明を行うことや、詳しい説明を

求められた場合には、内容を十分に理解できるよう丁寧に説明すること、未成年者への説明に際しては、特に高額利

用の防止等に十分配慮して説明をすることなどが定められている。

- 27 -

題も見受けられる

39

図表 18 適合性の原則に関わる相談件数

強引(再掲)

(契約者)

不明

70代以上

60代

50代

9.5%

15.1%

12.3%

40代

30代

9.8%

9.9%

7.7%

20代

10代以下

0%

5.7%

2.7%

10% 20% 30%

(キーワードが付与された割合)

40% 50% 60%

未成年者契約

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※2009 年度は 2010 年 4 月 30 日までの登録分、2010 年度は 2011 年 4 月 30 日までの登録分

(3) 今後の方向性

電気通信サービスの勧誘、販売の際に、未成年者や高齢者との契約トラブル

が生じているとの指摘が引き続き行われている。2009 年(平成 21 年)に消

費者保護ガイドラインが改正され、全般的に「電気通信サービスの契約の勧

誘・契約締結等に当たっては、消費者の電気通信サービスに関する知識、経験

等を考慮して説明すること」が求められるとともに、特に高齢者に対して「電

気通信サービスの内容・必要性が十分理解されるように十分配慮して説明する

こと」が求められている。本ガイドラインを踏まえ、消費者の利用目的、知識、

利用経験等を十分考慮した上で勧誘、販売を行うことが求められる。

特に、高齢者について、内容を理解しないまま契約してしまった等の相談が

多くあるとの報告が行われている。本ガイドラインの内容を踏まえ、電気通信

サービスの内容、必要性等についてより一層丁寧な説明を心掛けるなどの対応

を行い、電気通信サービス等の内容が良く分からないまま高齢者が契約等を行

うことがないように十分配慮することが求められる。

一方、未成年者との契約の場合には親権者等の同意の確認徹底を図る必要が

ある。また、未成年者が親名義の携帯電話を利用しコンテンツサイトに接続し

意図せずに高額の利用料金を請求される事例もあることから、携帯電話事業者

において、自らが関与する有料コンテンツサービスについては、その利用に際

してパスワード等の設定画面を設けるなどの措置を講ずることが望まれる。

消費者の知識、経験等に照らした説明については、現在の消費者保護ガイド

ラインにおける推奨ではなく、制度上義務づけられた説明の方法として規定す

39

この点は、契約時の説明方法の問題であるとともに、勧誘の方法の問題でもある。

- 28 -

ることも考えられる。一方、この点については、電気通信事業者

40

には役務提

供義務があり、正当な理由がなければ電気通信役務の提供を拒んではならない

ことを前提とした上での制度の検討

41

を行うことが必要であり、契約者が未成

年や高齢者であることや契約しようとする電気通信サービスに関する理解が

不十分であることが、役務提供を拒みうる正当な理由の範囲に該当しうるのか

どうか関係について慎重に整理をする必要がある。

この点については、総務省において、今後消費者保護ガイドラインを踏まえ

た各電気通信事業者の運用状況や今後の問題の発生状況を見ながら、必要に応

じて検討することが望ましい。

なお、適合性の原則は、契約締結時の説明以外の場合においても適用され得る

原則であるため、業界団体において広告や勧誘等の場面における自主基準に係る

検討を行う際に、適合性の原則に関する配慮等について併せて検討を行うことが

望ましいと考えられる。

40

、第 121 条(認定電気通信事業者)参照。

41

注 37 に記載したいわゆる「広義の適合性の原則」の範囲にとどまる。

- 29 -

第4章 契約締結後の対応の在り方

1 契約解除に係る問題

(1) これまでの取組

契約の解除等に関しては、民事法の一般的なルールのほか、あらゆる消費者

契約に共通のものとして、重要事項に係る不実告知等の場合の契約の取消等の

消費者契約法に基づくルール

42

が、電気通信サービスにも適用される。一方で、

特定商取引に関する法律(昭和 51 年法律第 57 号)については、特定商取引

に関する法律施行令

43

において電気通信サービスは他の法令の規定によって

訪問販売、通信販売及び電話勧誘における役務提供契約について利用者の利益

を保護することが認められる役務の提供の一つとして別表に記載されている

ため、特定商取引法における訪問販売及び電話勧誘販売における契約の申込み

の撤回等(クーリングオフ)は適用されない

44

契約締結後の対応の在り方については、電気通信事業者の中には、一定の期

間は事実上契約解除を可能としたり、事後的な個別対応として契約解除に応じ

たりするなど柔軟な対応を行っている事業者もある。例えば、光回線(FTTH)

の提供を行っている事業者では、回線の工事までの期間は契約締結後おおむね

10 日から 2 週間程度であり、それまでの間は、原則として契約解除に応じて

いるとの報告があった。

図表 19 ある事業者における光回線(FTTH)サービスのサービス提供までの手続

(出典)社団法人電気通信事業者協会

42

そのほか、事業者の損害賠償の責任を免除する条項の無効や、消費者の利益を一方的に害する契約条項の無効等が規

定されている。

43

特定商取引に関する法律施行令(昭和 51 年政令第 295 号)第5条(別表第2)において、放送法、航空法、鉄道事

業法等四 44 の法令が規定する役務の提供等が適用除外とされている。これは、例えば、電気通信事業法において、業

務改善命令(第 29 条)や登録の取消し(第 14 条)などにより事業者規律を行うことができ、特定商取引に関する法

律同等の消費者保護が担保されているためとされている。

44

なお、電気通信サービスや放送サービスなど上記別表第2に記載されているサービスに該当しないようなサービス

(例:コンテンツサービス)については、特定商取引に関する法律の適用対象とされている。

- 30 -

移動体通信サービスにおいても、自宅がエリア外で不通となっていた場合に、

個別に契約解除に応じる措置が取られている場合があるとの報告があった

45

また、社団法人日本ケーブルテレビ連盟では、前述の営業活動自主基準等の

中で、一定期間の無条件での契約解除と、その場合に工事費等を除き費用を請

求しないことを規定しており、各ケーブルテレビ事業者では、営業活動自主基

準等を踏まえ、契約約款に同様の規定を設け、対応しているとの報告があった。

(2) 取組の評価及び現状

各電気通信事業者による取組が行われているものの、契約解除に関する問

題は依然として多い。第1章2(4)でみたように、PIO-NET に登録された

相談においても「解約全般」や「解約料」に関する事案が多い。

「解約全般」に関する相談は「インターネット通信サービス」で多く、い

ずれの販売購入形態でもその割合は高い。また、「解約料」に関する相談は、

「移動通信サービス」と「インターネット通信サービス」で多く、増加傾向

る(1年間で 1.8 倍)。

についても減少傾向

46

にあるものの、「解約料」に関する相談については増加

「解約料」に関する相談についても増加傾向

47

にある。

45

事業者によっては、契約締結前に、自宅等での通話・通信状態を確認できるよう、機器を貸し出す等の契約解除の

46

トラブルを未然に防ぐための工夫をしているとの報告もあった。

2010 年度(平成 22 年度)において、移動体通信の解約に関する相談は 3,179 件(前年度と比べて 344 件減少)

のうち解約料に関する相談は 1,768 件(前年度と比べて 288 件増加)。

47

「光ファイバー」の解約に関する相談は 6,589 件(前年度と比べて 1,684 件増

- 31 -

解約全般

図表 20 解約に関する相談件数

解約料

移動通信サービス

光ファイバー

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※2009 年度は 2010 年 4 月 30 日までの登録分、2010 年度は 2011 年 4 月 30 日までの登録分

(3) 今後の方向性

電気通信サービスに係る契約の解除に係る問題が発生しているところ、そも

そも、そのような問題が発生しないような取組が求められる。

具体的には、現在相談件数が多くなっている FTTH に係る相談に見られるよ

うに、勧誘や広告が適切ではないことや、契約時の説明を利用者が十分に理解

できていないことにより問題が発生している場合がある。業界団体や各電気通

信事業者では、前述のとおり、勧誘の適正確保、広告表示の適正確保、さらに

契約時の説明の適正確保のための取組を強化することが求められる。

また、契約の解除等については、前述のとおり、FTTH の提供等サービス開

始のために工事が必要とされるサービスについて、工事までの間は無条件で契

約解除に応じる等の対応をしている場合であっても、それらの条件や手続が利

- 32 -

用者に十分に周知されていない場合が多いことから、それらの対応をしている

各電気通信事業者においては、その条件や手続を整理し、契約時に説明したり

ウェブページに掲載したりすること等により周知を図ることが必要である。ま

た、その条件について、契約約款の条項に明記することが望ましい。

業界団体では、利用者からの申出による契約の解除に係る取扱いに関し、電

気通信事業者の自主的取組を整理・分析し、新たに自主基準等を作成し、業界

全体での統一的な取組が必要である。その際、利用者の権利を保障し予見可能

性を高める観点から、契約の解除に条件があるのかどうか、申出が可能な期間

は何日間であるのか、工事費を含め解除に係る費用がかかるのか、多様な電気

通信サービスについてそれぞれどのような扱いとなるのか等について、あらか

じめ検討の上、明らかにしていく必要がある。

各電気通信事業者では、業界団体による自主基準等を踏まえ、利用者からの

申出による契約の解除に係る取扱いについて、契約約款に規定を設け、契約時

に説明を行うなど適切な対応を行うことが望まれる。

以上のような業界団体や各電気通信事業者における対応にもかかわらず、一

定期間内に状況が改善されない場合には、クーリングオフ等の民事的な効力を

有する規定を設けるなどの制度的な対応を検討することが必要である

48

なお、その場合、電気通信サービスにおいて、電話勧誘販売あるいは訪問販

売という販売形態に起因する問題だけではなく、料金やサービスの複雑さに起

因する問題や、インターネット接続や携帯電話サービスのように利用してみな

いと速度や通話可能地域が分からないことによる問題など、契約解除にも様々

な原因があることに留意する必要がある。また、固定電話のみならず、携帯電

話サービスやインターネット接続も国民生活に不可欠な手段となっているた

め、契約締結後速やかなサービス提供が必要な場合があること等にも十分留意

することが必要である。

48

一方で、これまでの業界団体等における対応にもかかわらず、契約の解除に関する問題が発生していることを踏まえ

ると、速やかに制度的な対応をすべきとの指摘もある。

- 33 -

2 契約解除の手続面の課題

(1) これまでの取組

総務省では、利用者懇談会の提言を受けて、前述のとおり、2009 年(平成

21 年)7月に施行規則を改正し、契約締結時の重要事項説明の説明すべき内

容として、契約解除の手続を追加した。

また、利用者懇談会の提言では、契約の解除の申出を受けた際に、各電気通

信事業者において、利用者が例えば FTTH とインターネット接続サービスなど

複数の契約を締結しており、その全体の解除を行おうとするにもかかわらず、

実際には一部の契約の解除(例:FTTH)のみを行い残りのインターネット接

続サービスなどは継続されている場合の注意喚起等の対応を講ずることが望

ましいこととしており、各電気通信事業者では、それを踏まえた対応をしてい

る。

(2) 取組の評価及び現状

これらの取組にもかかわらず、契約解除の手続等については、契約締結時に

比べて、その窓口や手続が分かりづらいことが指摘されている。とりわけ、複

数の電気通信サービスを組み合わせたセット販売の場合には、利用者が何の契

約を締結しているのかが分かりづらいとの指摘がある。

PIO-NET に登録された「解約」に関する相談をみると、複数の電気通信サ

ービスに係る契約を締結しているにもかかわらず消費者がそれを意識してお

らず一部のサービスしか解約していなかったという問題、電話連絡のみで解約

手続が可能と消費者が誤認したために契約が解除されていなかったという問

題や、契約解除後も料金請求が続くなど精算に係る問題

49

等が見受けられた。

また、本人以外からの申出による契約解除の手続に関しても、問題となる事

案がある。例えば、高齢者や長期入院加療している者が、自らの電気通信サー

ビスに係る契約を自ら解除したり変更したりできず、不要な料金を支払い続け

る場合があること、契約者と支払者が異なる場合に、支払者のみの意思により

支払者が契約関係から離脱できない場合があること等の指摘があった。この点

に関連し、家族関係の複雑化に伴い、配偶者等からの依頼であっても、場合に

よっては、それに応じたことにより、本人との間で問題となる事案も出てきて

いるので、電気通信事業者は、厳格な対応をせざるを得ない状況になっている

との指摘もあった。

49

実際には、電気通信サービスに係る契約に併せて購入した商品に係る代金の割賦料金の請求であったり、契約の解除

までの間の使用料金が後から請求されているものであったりすることもある。いずれにしても、消費者側からみて、請

求された料金が何に対するものなのかが分かりづらいことによるものと思われる。

- 34 -

(3) 今後の方向性

電気通信サービスに係る契約について、利用者が変更や解除を行おうとした

場合に、可能な限り平易に手続ができるようにすることが求められる。

具体的には、電気通信事業者では、利用者が窓口や手続が分からないことが

ないよう、契約締結時の重要事項説明での説明を適切に行うだけでなく、例え

ば、ウェブページで紹介すること等により、分かりやすい案内を行うことが求

められる。また、契約の締結時と変更・解除時とでは、その性質から、窓口や

必要な手続が異なることはあり得るところ、変更・解除時にどのような手続、

書類が必要であるか等を利用者が容易に認識できるよう、適切な周知を行うこ

とが求められる。

また、電気通信事業者では、契約解除の申出を受けた際に、解除の手続完了

後にそれまでの料金請求がある場合にはその旨の説明をしたり、利用者が例え

ば FTTH とインターネット接続サービスなど複数の契約を締結しており、その

全体の解除を行おうとするにもかかわらず、実際には一部の契約の解除(例:

FTTH)のみを行い残りのインターネット接続サービスなどは継続されている

可能性がある場合には、他の契約の有無や解除の要否についての注意喚起を行

ったりする等の対応を行うことが求められる。

さらに、電気通信事業者は、本人以外による契約の変更・解除等の手続につ

いては、個別の事案により対応の可否が異なることも想定されるものの、少な

くとも、申し出ることができる者の条件、必要書類等の基本的な事項について、

ウェブページ等で分かりやすく紹介することが求められる。また、解約のため

に書面の提出を求める場合には、提出すべき書面のフォーマット等をウェブページ

に分かりやすい形で掲示し利用者へ取得方法を教示するか、利用者の求めがある

場合には解約書面を利用者宛てに送付するなどの方法を検討することが求められ

る。

- 35 -

第5章 苦情処理・相談体制の在り方

1 円滑な苦情解決に向けた取組

(1) これまでの取組

電気通信サービスに係る利用者からの苦情・相談は、一義的には、当該サー

ビスを提供する電気通信事業者が対応すべきものである。電気通信事業法第

27 条において、電気通信事業者へ電気気通信役務に関する利用者からの苦情

及び問い合わせについて適切かつ迅速に処理する義務を課している。

図表 21 電気通信事業者の苦情等の処理義務

(出典)総務省資料

また、消費者保護ガイドラインで、この制度の趣旨や内容の解説をするとと

もに、苦情等処理の望ましい在り方として、電話窓口の開設、オペレータによ

る電話対応を行うこと等

50

が記載されている。総務省では、利用者懇談会の提

言を受けて、消費者保護ガイドラインについて、苦情等処理の望ましい在り方

として、苦情・相談処理体制の整備状況や運営状況について対外的に明らかに

するなど利用者の信頼を得るための取組を強化することが望ましいことを追

加する改正を行っている。

50

そのほか、電話窓口は、平日はなるべく長時間受け付けること、苦情等を受けた内容について、調査や確認等の必要

がある場合でも、できるだけ短期間に何らかの回答をすることが定められている。

- 36 -

(2) 取組の評価及び現状

電気通信事業者の苦情等の窓口に関しては、PIO-NET に登録された相談を

みると、「クレーム処理」に関する相談は「移動通信サービス」と「インター

ネット通信サービス」で多いが、「移動通信サービス」では減少傾向となって

いる。

また、コールセンターに繋がらない、メール受付のみであまり連絡が取れな

いなどの指摘があり、PIO-NET に登録された相談をみても、「連絡不能

51

」に

関する相談は、「インターネット通信サービス」で多く、増加傾向にある。

クレーム処理

図表 22 苦情・相談体制に係る相談件数

連絡不能

(出典)PIO-NET 登録データより総務省作成

※2009 年度は 2010 年 4 月 30 日までの登録分、2010 年度は 2011 年 4 月 30 日までの登録分

なお、出会い系サイトやネットオークションなどネット上のコンテンツサー

ビスに係る相談が絶えないとの指摘や、電気通信事業者に対し、電気通信役務

以外のコンテンツサービス関係、インターネット接続でのコンピュータのソフ

トウェア等関係など、自ら提供しているサービス以外の苦情・相談が寄せられ

ており、その対応には限界があるとの指摘があった。

(3) 今後の方向性

電気通信サービスの複雑化、高度化に伴い、利用者からの苦情・相談は引き

続き発生するものと考えられることから、それに対する対応体制を充実させて

いくことが必要であり、各電気通信事業者では、引き続き取組を強化していく

ことが求められる。特に、ウェブページの分かりやすい場所への問い合わせ先

の掲載、契約時における問い合わせ先リストの配布など、各関係者が適切な相

51

コールセンターの電話がいつも話中で繋がらない、メールの返事が来ない上に連絡先の電話番号も分からないなど、

サービス提供者側の所在は不明ではないが、何らかの理由で連絡が取れない状態が該当する。

- 37 -

談窓口を利用者に分かりやすく通知、周知していくことが必要である。

業界団体においても、各電気通信事業者の利用者向けの相談窓口の連絡先を

まとめ、一覧できるような形に整理した上で、業界団体のウェブページで利用

者向けに周知していくなどの取組を行うことが望まれる。

消費者保護ガイドラインでは、電話窓口の開設を原則としており、各電気通

信事業者では、それを踏まえ、電話窓口を整備することが求められる。その一

方で、インターネット接続サービスなどでは、原則として電子メールでの相談

受付とすることにより費用を抑え、安価でのサービス提供を行え、利用者もそ

れを十分に認識できるような場合も想定されるところ、そのような体制もあり

得るのか、今後、さらに検討していくことが必要である。なお、仮にそのよう

な体制が認められるとしても、契約時に利用者にその旨を周知すること、電子

メールによる相談に対する回答までのおおよその所要時間を明記することな

どの措置は、最低限必要となるものと考えられる。

また、電気通信事業者では、窓口に寄せられた利用者からの苦情・相談につ

いて、それを適切に分析し、同様の問題が生じないような工夫を行うことが必

要である。その際には、代理店にも利用者からの苦情・相談が寄せられること

もあることから、それらの情報についても早期に把握できるようにするための

取組が重要である。

一方、自ら提供するサービス以外のサービスについての苦情・相談について

は、電気通信事業者が、それに対応することには限界があるとの指摘がある

52

この場合には、電気通信事業者において自社による対応の可否についてあらか

じめ示して注意喚起するとともに、利用者に対する相談窓口の情報提供を適切

に行うことが求められる。この点については、複数のサービス提供者が提供す

るサービスが組み合わされて利用されている現状の下、関係者間でどのように

分担を行い対応するのかという問題があることから、次節で検討する「責任分

担モデル」の在り方の検討等の結果も踏まえ、業界団体を中心として、隣接領

域との協働を進めることが望ましい。

52

例えば、携帯電話でのコンテンツサービスでは、いわゆる「公式サイト」など自社が関与している場合など自社が窓

口となって対応が可能な場合もある一方で、いわゆる「勝手サイト」には対応が困難な場合も多いとの指摘がある。

- 38 -

2 責任分担

(1) これまでの取組

複数の電気通信サービスが組み合わさって提供され、多数の主体が関係す

る場合、利用者においては、サービスの不具合や通信機器の故障等について、

何が原因で、どのように対処すべきかが分かりづらくなってきている。この

ような場合の利用者保護を図るため、関係するサービス提供者等の責任の範

囲を明確にすることが求められ、責任分担の在り方について業界団体等にお

いて取組が行われている。

「次世代IPネットワーク推進フォーラム」

53

において、IP 電話サービス等

を対象とした責任分担モデルや、映像配信サービス及び携帯端末サービスに

おける責任分担モデル整備のための課題・論点について整理された

54

さらに、2011 年(平成 23 年)1月から「新世代ネットワーク推進フォー

ラム」

55

にサブワーキンググループを設置し、責任分担モデルの在り方が検討

されている。

このような動きも踏まえつつ、サービス向上推進協議会において、複数の

業者が関係するサービスの不具合・機器の故障等の具体的事例を収集し、関

係事業者間で情報を共有することを目的として、電気通信事業者、通信機器

メーカー等が参加する「サービスの不具合・機器の故障事例に関する報告会」

が 2010 年(平成 22 年)9月からこれまで2回開催されている。

さらに、サービス向上推進協議会と消費生活センターとの間で意見交換を

行うなど、利用者対応の改善に向けた取組が行われている。

(2) 取組の評価及び現状

上記のような取組が行われる一方で、製品不良・通信不良などの技術的な

トラブルについて電気通信事業者の対応が悪い、電気通信事業者は対応でき

ることとできないことを利用者に丁寧に説明する必要がある等の指摘もある。

この点、コンテンツサービス等で不具合が発生した場合の利用者対応にお

いては、コンテンツ提供事業者、ソフトウェアベンダーなど、関係する主体

の数が多く、また、対応体制が必ずしも十分に整っているとは言えない主体

53

情報通信ネットワークの飛躍的な高度化が進展する中、ネットワークのIP化に向けて、産・学・官の連携のもと、

関係者が集結して次世代IPネットワークの相互接続試験・実証実験に総合的に取り組むとともに、研究開発・標準

54

化等を戦略的に推進することを目的とするもの。

「責任分担モデルWG第1次報告書」 (2010 年(平

成 22 年)6 月)

55

現在のネットワークの継続的な普及展開等を図りつつ、既存技術の延長に捉われることのない新しい設計思想・技術

に基づいた「新世代ネットワーク」の創出に向けて、産・学・官の連携のもと、幅広く異分野の知見も取り込んだ体

制を構築し、より戦略的、総合的な視点から今後の研究開発等の取組を推進することを目的とするもの。

- 39 -

や業界もあるため、利用者への対応に当たっての協力や情報交換のための仕

組みの構築が困難な状況にある。

このように、電気通信サービスの業界内のみで対応することに限界が生じ

ている。

(3) 今後の方向性

利用者保護については、引き続き、サービス向上推進協議会において「サ

ービスの不具合・機器の故障事例に関する報告会」を年2回程度開催し、業

界全体の水準向上に努めることが適当である。

上記報告会における報告内容に関しては、これまで非公開としてきたが、

サービスの不具合や機器の故障が発生した際に、利用者や消費生活センター

の相談員等が参考とできるよう、報告された事例については、報告主体や関

係業者の内部情報等に配慮しつつ、今後、基本的には業界団体のウェブペー

ジ等において公表を行うことが望ましい。また、このような事例公開の情報

を参考にして利用者自らが問題を解決できる機会が拡大することが望ましい。

さらに、業界団体は、電気通信事業者と連携し、電気通信事業者が直接関与

できないコンテンツサービス等に関する苦情相談に関しては、コンテンツサー

ビス等の不具合やトラブルに関する事例を整理・分析した上で、利用者やコン

テンツ提供者等に対して情報提供を行うなどの体制整備の検討を行うことが

適当である。

今後も、業界団体や民間会合において、責任分担が不明確な事例を収集し、

責任の明確化もしくは分担の在り方について検討を行うことが適当である。

総務省においては、多数の主体が関係する場合などの利用者保護について、

サービス向上推進協議会などの業界団体や民間会合における検討の進展を見

守り、フォローアップすることが求められる。

- 40 -

3 裁判外紛争処理の可能性

(1) これまでの取組

電気通信サービスに係る紛争については、利用者が、電気通信事業者の窓口

や消費生活センター等の窓口を活用することにより解決が図られているが、そ

れでも解決できない場合には、訴訟を提起して解決することとなる。

電気通信サービスに係る裁判外紛争処理については、独立行政法人国民生活

センターにおける裁判外紛争処理機能を活用することが可能である。一方で、

電気通信サービスに特化した裁判外紛争処理機関は現時点では存在していな

い。

なお、ドメイン名に係る紛争については、社団法人日本ネットワークインフ

ォメーションセンター(JPNIC:Japan Network Information Center)が紛争

処理に関する規則を定め、それに基づいて、JPNIC の認定する紛争処理機関

56

による解決が行われている。

サービス向上推進協議会では、利用者懇談会の提言を受けて、裁判外紛争処

理機関の是非も含め、苦情・相談体制の在り方についての検討を行ってきてい

るところ、まずは、事業者連絡先リストの配布、ホットラインの整備など消費

生活センターとの連携強化による苦情・相談対応体制の強化から取り組んでき

ている

57

(2) 取組の評価及び現状

電気通信サービスに係る紛争では、比較的少額なものが多く、費用や時間を

考慮すると、容易に訴訟提起を行うことができない面もあることが指摘されて

いる。

一方で、独立行政法人国民生活センターの裁判外紛争処理については、2009

輸・通信サービス」の紛争は9件

58

のみである。

また、サービス提供に、複数の主体が絡むなど紛争当事者を確定すること自

体が難しい場合もあり、そもそも、利用者から問い合せるべき相手自体が分か

らない、との指摘もある。

56

日本知的財産仲裁センター(2000 年(平成 12 年)10 月 19 日開始)。

57

第6章2参照。

58

http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20110303_3.html

更なる内訳は、非公開とされており、電気通信サービスに係る相談件数が何件なのかは不明である。

- 41 -

(3) 今後の方向性

電気通信サービスに係る苦情・相談への対応は、一義的に電気通信事業者が

行うべきものであるが、それで解決せず、紛争になった場合に、より適切な形

で解決が図られるような取組が行われるのであれば、それは関係者にとって望

ましいものである。

電気通信分野における裁判外紛争処理については、内容に専門性が高いこと、

少額の紛争が多いこと、同様の処理が可能な紛争が類型的に生ずることもある

ことなど、分野独自の機関による対応に馴染むとも考えられる。一方で、固定

電話、携帯電話、インターネット接続サービスなど多様な電気通信サービスを

一律で扱うことができるのか、コンテンツサービスの問題や端末の問題など隣

接領域との切分けができるのか、裁定、仲裁、相談などのうちどこまでの機能

が求められるのか

59

等の検討すべき課題も考えられる。

電気通信分野に特化した裁判外紛争処理機関については、現在存在している

公的主体によるもののほか、業界団体、消費者団体などがその主体として考え

られ、それらの中から、設立に向けた自主的な動きが出てくることが望まれる。

特に、業界団体では、裁判外紛争処理機関について、これまで利点や問題点に

ついての具体的な整理が行われてきていないことを踏まえ、利用者からの信頼

を高める取組であることを認識し、まずは具体的な論点の整理及びそれについ

ての検討を行うことが求められる。

59

電気通信サービスでは、紛争の主体自体が分かりづらいことがあるため、その整理を行うだけでも有益であるとの指

摘もある。

- 42 -

第6章 関係者間の連携方策の在り方

1 電気通信消費者相談センター

(1) これまでの取組

設け、同センター及び各総合通信局等において、一般利用者からの相談を受け

付けている。また、利用者懇談会の提言を受け、消費生活センターの相談員か

らの相談を受ける二次的機能の強化を図ってきている。2010 年度(平成 22

年度)に個別の苦情・相談について全国の消費生活センターから電気通信消費

者相談センターへ照会のあった案件は、744 件となっている。

図表 23 関係者間の連携体制

(出典)総務省資料

図表 24 電気通信消費者相談センターへの消費生活センターからの照会件数

1000

800

600

400

200

0

277

353

501

640

744

平成20年度 平成21年度 平成22年度 平成18年度 平成19年度

(出典)総務省資料

- 43 -

(2) 取組の評価及び現状

総務省での相談窓口に対しては、消費生活センターからの問い合わせが増

加しているなど、二次的機能としての評価が浸透してきているものと考えら

れる。一方で、消費生活センターから総合通信局等へ案内した相談等につい

て、最終的な処理結果が消費生活センター側に分からない場合があるとの指

摘もある。

(3) 今後の方向性

総務省の相談窓口については、引き続き、一般利用者からの相談を受け付

けるとともに、特に、消費生活センター等と連携した二次的機能を一層強化

することが必要である。それに際しては、総務省からの消費生活センター等

に対する情報提供の強化も有益である。具体的には、総合通信局等において

開催する地方版電気通信消費者支援連絡会

60

で使用した説明資料や質疑応答

を整理した上で、消費生活センター等に情報提供したり、地方版電気通信消

費者支援連絡会で出された問題点や課題を整理し、総務省本省で開催する電

気通信消費者支援連絡会で共有したりすることなどが考えられる。

60

詳細は第6章2を参照。

- 44 -

2 電気通信消費者支援連絡会

(1) これまでの取組

総務省では、行政、電気通信事業者、有識者が一堂に会して最新の状況を共

)を開催している

61

。さらに、利用者懇談会の提言を受けて、

2009 年度(平成 21 年度)からは、各地方総合通信局等においても、毎年度

2回ずつ、行政、電気通信事業者、有識者及び消費者相談センターの相談員等

が出席し地方版

62

の消費者支援連絡会を実施している。

(2) 取組の評価及び現状

消費者支援連絡会については、2009 年度(平成 21 年度)から地方におい

ても開催していることから消費生活センターの相談員においてその認知度は

は大変役立っている」「最近苦情が減ってきているのは取組の現れであり、そ

の意味でも会議は続けるべき」など継続的な開催を望む指摘が多かった。また、

電気通信事業者による利用者への対応の在り方について、電気通信事業者のみ

で検討するのではなく、消費者団体や、関係業界、関係省庁等が広く情報交換

し、連携を行えるような場で検討することは有意義であるとの指摘があった。

(3) 今後の方向性

消費者支援連絡会については、行政、電気通信事業者、有識者及び消費者生

活センターが情報共有、意見交換する場として非常に有効であり、今後も継続

して開催していくことが必要である。その際、消費者支援連絡会が地方ごとに

開催されることによって、地方により内容が大きく異なってしまうことがない

よう、統一的な議題を設定したり、系統的な開催をしたりする等の工夫が必要

である。また、関係者による一層の連携強化を図るために、次節で触れる業界

団体の取組等とも有機的に連携が図られるようにすることが望ましい。

61

2003 年(平成 15 年)より毎年度2~3回程度開催しており、現在までに 21 回開催。

62 北海道、東北、関東、信越、北陸、東海、近畿、中国、四国、九州、沖縄の 11 地域で開催。

- 45 -

3 事業者による消費生活センターとの連携方策

(1) これまでの取組

業界団体での取組として、サービス向上推進協議会では、利用者懇談会の提

言を受けて、電気通信事業者の消費生活センターの相談員向けの直通連絡先の

リストの作成・配布の取組、消費生活センターの相談員向けの講習会への講師

派遣等の取組を実施してきている

63

。また、一部の電気通信事業者では、独自

に、相談員用の解説冊子の作成や、消費生活センターとの意見交換等の取組を

実施している。

また、一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラムにおいても、消費生

活センターの相談員向けの講習会への講師派遣等の取組を実施してきている

64

(2) 取組の評価及び現状

これらの取組に対しては、地域によりその認知度は異なっているものの、講

談内容も複雑化しているため研修は必要であり、有用である」など評価する意

見が多かった。その一方で、「消費生活センター向けの講習会があるのであれ

ばもっと周知して欲しい」という意見もあった。

(3) 今後の方向性

業界団体及び電気通信事業者による消費生活センターとの連携のための取

組は、一定の効果があるものであり、今後も、相談員への情報提供等を中心に

消費生活センターとの連携を引き続き進めていくことが求められる。

その際、前述のとおり、コンテンツ関係においても同様の取組なども行われ

ており、また、実際の相談も隣接領域と密接に関係するものも多いことから、

隣接領域の関係団体とも協働しつつ進めていくことが望ましい。

63

電気通信サービス向上推進協議会による講師派遣は、2010 年(平成 22 年)7月以降、計 16 回開催(2011 年(平成

64

一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラムによる講師派遣は、2009 年(平成 21 年)12 月以降、計9回開催(2011

年(平成 23 年)9月時点)。

- 46 -

第7章 利用者リテラシー向上方策の在り方

1 これまでの取組

高度化・複雑化する電気通信サービスについて、利用者側においても、自ら

判断できる、リテラシーの向上が図られるよう、様々な取組が行われてきてい

る。

総務省では、1997 年(平成9年)以降、毎年度、利用者からのよくある質

問に対する回答を取りまとめた小冊子

65

の作成・配布及びウェブページへの掲

66

を行ってきており、2005 年(平成 17 年)以降「e-ネットキャラバン」

67

を通じ、地域に密着した啓発活動を実施してきているところである。

図表 25 電気通信サービスQ&A

(出典)総務省資料

電気通信事業者や業界団体においても、それぞれ、各種のイベントなどを通

じて啓発活動を実施してきている。

2009 年(平成 21 年)以降は「安心ネットづくり促進協議会」

68

が設立され、

電気通信サービスの利用環境整備のため地域での啓発イベントを開催してい

るほか、ポータルサイトにおいて家族での携帯電話サービス利用に関する啓発

のコンテンツを掲載するなどの幅広い活動を行っている。

65

総務省では、毎年度、「電気通信サービス Q&A」を作成し、配布している。最新の 2010 年度(平成 22 年度)版は、

8万5千部印刷している。

66 http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/d_faq/e_navi2008/index.html

67

インターネットの安心・安全な利用のために、主に保護者や教職員に向けて実施する e-ネット安心講座によるガイ

68

ダンス。2010 年度(平成 22 年度)においては、全国で 557 件の講座を開催。

2009 年(平成 21 年)

関係者により設立。

- 47 -

2 取組の評価及び現状

電気通信市場における競争の促進や技術革新により、多数の事業者が電気通

信サービスを提供している近年においては、リテラシーの高い利用者が安価で

多様なサービスを自ら選択できるなど競争促進や技術革新による利益を十分

に享受する反面、サービス内容を十分理解していない利用者はこれら利益を十

分に享受できないばかりか、理解不足のまま契約を行うなど契約上のトラブル

が依然として存在している状況にある。

利用者の電気通信サービスに関する理解を深めるために前述の取組が行わ

れている。また、電気通信サービスの提供を受けようとする際には、サービス

の提供に関する料金その他の提供条件を電気通信事業者等は利用者が理解し

やすい方法で行うこととしている。

ただし、現時点においても、説明内容が難解であったり、説明される事項が

多かったりすることなどから、利用者側がサービス内容を十分に理解していな

いことがあるとの指摘がある。また、利用者側も、契約時の重要事項説明を十

分聞かなかったり、資料を読まなかったりすることによる問題や、受け取った

資料を保管していなかったりすることによる問題などもあるとの指摘がある。

さらに、普及が進みつつあるスマートフォンは、携帯電話というよりむしろ

電気通信サービスも活用するPCという側面があり、利用者は幅広い選択肢の

中から各人必要なサービスを自ら選択していく利用が可能となる中で、携帯電

話とスマートフォンの本質的違いを十分に理解しないまま移行した利用者が

その利用方法について電気通信事業者等に説明を求めるため、販売員や事業者

の負担は更に増加してきているとの指摘もあった。一方で、この点については、

電気通信事業者側での販売方法が、従来と変わっていないことにもよるのでは

ないか、との指摘もあった。

3 今後の方向性

電気通信サービスに関する利用者のリテラシー向上を図るための関係者に

よる各種の取組については、引き続き強化していくことが必要である。

具体的には、総務省では、電気通信サービスに関する最新の動向や注意点、

問題事例等を利用者にとって分かりやすい形にとりまとめ、引き続き利用者向

けの小冊子として作成・配布するとともに電気通信に係る消費者情報に関する

ウェブページ等に分かりやすく掲載する等の方法を通じて幅広く周知するこ

とが求められる。また、e-ネットキャラバン等の地域に密着した周知啓発活

動を展開することが求められる。

- 48 -

業界団体においては、利用者向けの情報提供を充実させていくことが必要で

ある。具体的には、電気通信サービスの特徴や注意点などを分かりやすく解説

した資料を作成し、ウェブページに掲載したり、パンフレットとして作成し配

布したりすることなどが考えられる。また、電気通信サービスの利用時におけ

る注意喚起を効率的に行うことも考えられる。

電気通信事業者はこれまでの取組を引き続き実施するとともに、一般利用者

への幅広い周知・啓発を行うことが望ましい。また、電気通信事業者は電気通

信サービスの提供を受けようとする利用者に対して、サービスの提供に関する

料金その他の提供条件をできる限り理解しやすい方法で説明することが求め

られる。

今後例えば、スマートフォンの普及にみられるように、必要なサービスを自

ら選んでいく傾向が強まると考えられる。利用者においても契約時において電

気通信事業者等による説明をきちんと聞き理解するように努めるとともに、利

用者としてサービス内容を理解し、使いこなす力を身につけていくことが必要

となってきている。このためには利用者側も、受け身ではなく必要な情報を自

ら入手し、理解に努めるなど意識的にリテラシーの向上に努めることが望まし

いため、業界横断的な活動なども含めた前述のような関係者による取組を強化

し、利用者のリテラシー向上のための環境整備を進めることが望まれる。その

際、青少年については、学校教育が重要であることを踏まえ、学校関係者や業界横

断的な取組と連携した方策を推進していくことが重要である。また、そのような取組

の進捗状況を把握するため、リテラシー指標などを作成し、活用していくことについ

て検討することが求められる。

他方、高齢者については、地域コミュニティや NPO などの活動とも連携しつつ、

身近な場において電気通信サービスについて気軽に尋ねることができる環境を整

えていくことが重要である。

- 49 -

第8章 安全・安心サービスの提供の在り方

1 大規模災害時のサービス提供等の在り方

(1) これまでの取組

電気通信サービスは、国民生活に不可欠な基盤となっており、災害発生時

等の緊急通報、安否確認等に係る通信や防災通信等の基本的な重要通信の確

保は国民の生命・財産の安全の維持に不可欠であるとともに、災害発生時の

家族との連絡等にとっても、非常に重要な役割を果たすものである。

2011 年(平成 23 年)3 月 11 日に発生した東日本大震災において、電気通

信ネットワークの被災エリアは広範囲に及ぶとともに、津波による局舎の流

出・損壊や長時間の停電によるサービス停止など、従来の想定を超えた被害が

発生し、復旧までに相当の時間を有する状況であった。

図表 26 東日本大震災における被害状況

(出典)総務省資料

総務省は、東日本大震災の際に電気通信ネットワークの被害状況や復旧状

況、利用に係る制限等の情報を取りまとめ、ウェブページ等で随時公表を行

った。また、総務省は震災の発生後、関係者と連携しつつ、チェーンメール、

悪質なメール、計画停電に対する注意喚起など速やかに行った。さらに、被

災者に係る携帯電話の契約時等における本人確認の特例を設ける等の取組を

行った。

- 50 -

電気通信事業者においては、早期の電気通信ネットワークの復旧のための精

力的な対応を行うとともに、被災地における特設公衆電話の設置、料金の減免

や柔軟な手続等の実施など、被災者の負担の軽減のための取組を実施した。ま

た、災害用伝言板の運用や周知などのサービスの提供を行った。

図表 27 通信事業者による自主的な取組例

・災害用伝言サービスの運用(171、web171、災害用伝言板等)

・公衆電話の無料化、特設公衆電話の設置、衛星携帯電話、携帯電話の無償貸与、

充電器の無償貸出等

・被災地の基本料金等の無料化又は減免、利用料金支払期限の延長

・復旧エリアマップ、通信障害地域の公表

・車載基地局、移動電源車の配備

・避難所への無料インターネット接続コーナーの設置 等

(2) 取組の評価及び現状

電気通信事業者は、利用者自らの安全・安心の確保のために、災害用伝言サ

ービス

69

や緊急地震速報、また有害な情報等へのアクセスや迷惑メールの受信

を回避できるフィルタリングサービスなどを提供しており、各社がそれぞれ工

夫することによって、個々にみると、有益な機能が提供されてきている。

一方で、これらのサービスには、認知度が必ずしも高くない、有用性の理解

が普及していないとの問題点が指摘されているものもある。また、事業者ごと

に機能の表示箇所や使用方法等が異なっているため、利用者にとって必要な機

能が必要なときに利用しづらくなっているとの指摘もある。

また、被災地の特設公衆電話からかかって来た電話を受ける場合は、着信側

の非通知拒否設定を解除する必要があることや、携帯電話が繋がりにくいため

リダイヤル機能を利用して何回もアクセスを試みることから、ますます回線が

混み合い、輻輳状態が発生する原因となった事例なども報告されている。

さらに、携帯電話の充電器の差し込み口が統一されていないため、被災地へ

の支援には数種類の充電器を用意する必要があったこと等を踏まえ、ハード面

とソフト面での基本的機能の標準化を進めていく必要があるのではないかと

の意見も示されている。

(3) 今後の方向性

総務省において、2011 年(平成 23 年)4月8日より、「大規模災害等緊急

69

現在、音声による災害用伝言ダイヤル(171等)

災害用伝言板の3種類が存在。

- 51 -

事態における通信確保の在り方に関する検討会」

70

を開催されており、同年7

月 29 日に中間取りまとめが公表された。この中で、大規模災害時に家族の安

否確認を有効に行うことができる災害用伝言サービスの利用促進のために、

音声による災害伝言ダイヤル、Web による災害用伝言板、携帯電話による災

害用伝言板についてサービス横断的な検索が可能となるように、関係事業者

においては、災害用伝言サービス間の連携に取り組むことが適当とされてい

71

。この際には、災害用伝言サービスの操作性を向上させるとともに、利用

者へ的確に周知しておくことが望ましい。

更に、同中間取りまとめにおいて、緊急時の輻輳状態への対応のために事

業者側において必要な措置

72

を取るとともに、利用者に対して、災害時は音声

通話に利用が集中し輻輳状態が発生するため不要不急の電話は控えるべきで

あることや、音声通話以外の有効な通信手段の内容や具体的な利用方法につ

いて、広く国民利用者に対し平時から周知・啓発することが適当であるとさ

れた。また、緊急情報や被災状況等の情報提供において、高齢者向けの簡易

端末など情報リテラシーに配慮した情報提供の在り方を検討するとともに、

災害時において多様な通信手段を活用して自ら必要な情報を入手できるよう

に情報リテラシーを涵養することが望ましいとされた。

「大規模災害等緊急事態における通信確保の在り方に関する検討会」の中

間報告を踏まえ、総務省、事業者団体、電気通信事業者が協力しながら対応

を進めていくことが望ましい。また、今後も引き続き大規模災害等緊急事態

における対応について、利用者利益の保護という観点も踏まえて整理、検証

し、改善していくべき点を検討していくことが望まれる。

70

東日本大震災の発生により、広範囲にわたり、輻輳や通信途絶等の状態が生じたことを踏まえ、①被災した通信イ

ンフラの復旧のために直ちに取り組むべき事項、②今後同様の緊急事態の発生に備えて、現行システムや技術を前提

として取り組むべき事項、③技術革新を踏まえて取り組むべき事項など、緊急事態における通信手段の確保の在り方

について検討することを目的としている。

71

東日本大震災時、一般の利用者が日常的に利用している固定・携帯電話の音声通話に利用が集中し、ネットワーク

の輻輳状態が生じたところ。災害伝言サービスの利用促進により、災害時のネットワーク輻輳による混乱の緩和が期

待されるとの意見があった。

72

音声通話の確保、音声通話以外の通信手段の充実・改善、輻輳に強いネットワークの実現等に向けた措置等が該当。

- 52 -

2 スマートフォンのセキュリティ

(1) これまでの取組及び現状

近年、世界的な傾向として、いわゆるスマートフォンの普及が急速に進ん

でいる。日本国内においても、全携帯電話端末出荷台数に対するスマートフ

ォン出荷台数の比率が、2010 年(平成 22 年)7月から9月までは 17.9%で

あったのに対し、2011 年(平成 23 年)1月から3月までは 44.9%に上昇し

ており

73

、同様の傾向が伺える。

スマートフォンの定義は統一されていないが

74

、従来の携帯電話端末と比較

すると、スマートフォンは、従来の携帯電話端末とは異なり、ソフトウェアの

導入の自由度が高いこと、処理能力が高いことなどから、システム構成上 PC

情報端末」という性格が強いものとなっている。

図表 28 従来の携帯電話とスマートフォンの相違

(出典)総務省資料

しかし、利用者の中には、スマートフォンを高機能な携帯電話端末として

とらえ、従来の携帯電話端末でできることは当たり前にでき、従来の携帯電

話端末同様に安全であるという認識しかない人もいるとの指摘がある。この

73

出典:平成 23 年版情報通信白書

74

例えば、一般社団法人情報通信ネットワーク産業協会(CIAJ)においては、

を融合させた端末で、音声通話機能・ウェブ閲覧機能を有し、仕様が公開された OS を搭載し、利用者が自由にアプ

需要予測 2010」)

- 53 -

点については、携帯電話事業者による広告表示等での説明が十分ではないこ

とによる部分があるのではないかとの指摘もある。

従来の携帯電話サービスでは、携帯電話事業者が自ら端末、通信、課金、

アプリケーションを垂直統合型で管理し、利用者対応も一元的に行われてき

ているのに対して、スマートフォンでは、利用者が多様な課金方法やアプリ

ケーションを自由に選択し、利用することもできるようになっている。この

ため、携帯電話事業者が、利用者対応を含め、問題の全てに対応することは

困難となっている。また、スマートフォンでは、従来の携帯電話サービスで

利用できたサービスの全てが利用できるものではない。

スマートフォン OS 等を攻撃対象としたマルウェアは、PC に比べるとその

数はまだごく僅少であるが、確実に増加傾向を示している状況を踏まえ、携帯

電話事業者及び端末ベンダーでは、安全なアプリケーションを提供するマーケ

ットプレイスの展開等により、セキュリティに関する対策を利用者に提供して

きている。その普及に伴い PC の場合と同様に、有害なソフトウェアの攻撃対

象となる可能性が高まっているため、個々の利用者に、これまでの携帯電話の

利用時には特に意識する必要がなかったセキュリティに関するリテラシーが

求められることになる。

(2) 今後の方向性

携帯電話事業者では、従来の携帯電話端末とスマートフォンとでは、利用で

きるサービスに差異があることについて、カタログ等へ具体的に記載したり、

端末購入時に説明を行ったりすることにより、利用者が認識できるようにする

ことが必要である。

また、携帯電話事業者や業界団体で、端末ベンダーとも協力しつつ、スマー

トフォンの普及に伴って新たに発生する問題点を整理し、利用者自らが対応す

べき事項、問題発生時に携帯電話事業者として対応が可能な事項と対応困難な

事項、対応困難な場合の相談先等を、あらかじめ利用者に対し周知することが

望ましい。

セキュリティベンダーでは、スマートフォン専用のセキュリティソフトの開

に適したものを自ら選択し、利用することにより、スマートフォンの利用に伴

う危険性を一定程度低下させることが可能となってきている。

- 54 -

図表 29 事業モデルの相違

(出典)総務省資料

一方で、スマートフォンでは、PC とは異なり、処理能力や OS の性質の相

違などに制限があることから、セキュリティ確保のための対策について、限界

も考えられることから、スマートフォンのセキュリティ確保等、スマートフォ

ンに係る安全・安心の在り方について専門家による検討を進める必要があるも

のと考えられる。総務省では、今後のスマートフォンを標的としたマルウェア

75

の出現状況やそれに対する対策の状況等を注視しつつ、スマートフォンの普

及が急速に進む中で利用者の置かれている状況を十分考慮した上で、関係者と

協力しつつ、専門家による適切な場を設置するなどして、これらの点に関する

検討を進めていくことが必要と思われる。

75

malicious software (悪意のあるソフトウェア) の短縮された語。ウイルス、またはスパイウェアなどの被害を起こす

ように設計されたソフトウェア全般を示す。

- 55 -

おわりに

本 WG は、利用者懇談会の提言を受けた各関係者の取組の状況や効果を検

証するとともに、対応すべき新たな問題等を確認し、更なる利用者の権利保障

のための取組の在り方を検討するものとして 2010 年(平成 22 年)9月に開

催されて以降、電気通信サービスに係る契約等を巡る様々な論点につき、検討

を重ねてきた。

近年、電気通信サービスの利用環境においては、ブロードバンド化が一層の

進展を見せており、とりわけ、FTTH やスマートフォンの普及が顕著にみられ

る状況にある。このような状況に連れて、対応すべき課題も変容する中、本

WG での検討に際しては、電気通信事業者及び業界団体に加え、電気通信サー

ビスの消費者の声を直接聞き得る立場にある消費生活センターの相談員等か

ら幅広く課題を募り、また PIO-NET に登録された相談データを通じて現に生

じている主要な課題の把握に努めた。また、検討のさなかに発生した東日本大

震災への対応を受けて認識された新たな課題についても整理を試みた。

提言においては、電気通信サービスに係る契約を巡るトラブルの発生を未然

に防ぐ観点から、契約締結前、締結時、締結後の各段階について、行政、電気

通信事業者及び業界団体が取り組むべき施策を取りまとめている。他方、発生

した苦情及び相談に関しては、その処理及び体制の在り方について、検討の結

果を提示している。さらに、行政、電気通信事業者及び業界団体に消費生活セ

ンターを含めた関係者間の連携方策の在り方や、利用者リテラシーの向上方策

の在り方といった恒常的な取組に加え、安心・安全サービスの提供といった今

後取組が必要とされる分野についても方向性を示している。

電気通信サービスが、国民の日常生活や経済活動に不可欠な社会基盤となり、

かつ、急速に変化し続けている昨今においては、本 WG において取りまとめ

たこれらの施策を関係者が迅速に実施することにより、今般明らかとなった課

題の解決が期待されるところである。また、実施された施策の効果を確認し、

更なる利用者利益の向上を実現するため、総務省において、今後も継続的に電

気通信サービスの利用環境の実態を把握し本施策のフォローアップを行って

いくことが重要である。

- 56 -

「電気通信サービス利用者WG」構成員一覧

(敬称略、五十音順)

主査

岸原 孝昌 一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム

常務理事

北 俊一 株式会社野村総合研究所 上席コンサルタント

木村 たま代 主婦連合会

桑子 博行 社団法人テレコムサービス協会 サービス倫理委員

会 委員長

齋藤 雅弘 弁護士

沢田 登志子 一般社団法人ECネットワーク 理事

菅 美千世 社団法人全国消費生活相談員協会 理事長

*1

石田 幸枝 社団法人全国消費生活相談員協会 IT研究会 代表

*2

高橋 伸子 生活経済ジャーナリスト

立石 聡明 社団法人日本インターネットプロバイダー協会

副会長

築島 幸三郎 社団法人日本ケーブルテレビ連盟 常務理事

事務局長

角田 真理子 明治学院大学法学部消費情報環境法学科 准教授

長田 三紀 特定非営利活動法人東京都地域婦人団体連盟

事務局次長

新美 育文 明治大学法学部 教授

濵谷 規夫 社団法人電気通信事業者協会 消費者支援委員会

委員長

平野 晋 中央大学総合政策学部 教授

藤原 まり子 博報堂生活総合研究所 客員研究員

松本 恒雄 一橋大学大学院法学研究科 教授

宮内 良治 独立行政法人国民生活センター 相談情報部長

若林 亜理砂 駒澤大学法科大学院 教授

オブザーバ 金子 俊一 東京都消費生活総合センター 相談課長

オブザーバ 黒田 岳士 消費者庁 消費者政策課長

*1 第 1 回会合から第 9 回会合まで在任。

*2 第 10 回会合から菅構成員に代わって着任。

- 57 -

「電気通信サービス利用者WG」審議経過

会合 開催日 主な議題

第1回

第2回 平成 22 年 10 月 21 日

第3回 平成 22 年 12 月 1 日

第4回 平成 22 年 12 月 22 日

第5回

第6回

平成 22 年 9 月 21 日

平成 23 年 1 月 27 日

平成 23 年 2 月 24 日

・電気通信サービスにおける利用者利益の確保・向上

に向けた取組と検討課題

・本WGにおいて検討すべき事項に関するパブリック

コメント(案)

・消費者団体、電気通信事業者団体からのプレゼンテ

ーション

(独立行政法人国民生活センター、東京都消費生活

総合センター、社団法人全国消費生活相談員協

会、社団法人電気通信事業者協会、社団法人日本

インターネットプロバイダー協会)

・相談事例に対する電気通信事業者の対応状況

・構成員からのプレゼンテーション

(野村総合研究所 北構成員、モバイル・コンテン

ツ・フォーラム 岸原構成員)

・本WGにおける検討事項に関する消費生活センター

へのヒアリング結果及び意見募集の結果

・電話勧誘及びセット販売に関する電気通信事業者の

取組状況

・電気通信サービスに関する相談事例データからみた

トラブルの実態

・携帯電話における安全・安心系サービスの在り方に

ついて

・スマートフォンにおけるセキュリティの課題と背景

・電気通信利用者WGにおける検討の方向性

・スマートフォンのセキュリティに関する電気通信事

業者の取組状況

・電気通信サービス利用者WGにおける検討の方向性

第7回 平成 23 年 3 月 11 日

・電気通信サービスに関する相談事例の分析結果

・電気通信サービスWGにおける検討の方向性

第8回 平成 23 年 5 月 12 日 ・東日本大震災に係る対応

第9回 平成 23 年 6 月 16 日

・スマートフォンのセキュリティについて

・電気通信サービスWGにおける検討の方向性

第 10 回 平成 23 年 9 月 28 日 ・電気通信サービスWG 提言(案)について

- 58 -

参考1 消費生活センターへ寄せられた苦情・相談件数

全相談件数

994,493件

その他

21.3%

2009年度

運輸、郵便サービス等

0.7%

運輸・通信サービス

19.1%

通信サービス, 

18.4%

放送・

コンテンツ等, 

15.2%

電気通信

サービス, 

3.1%

被服品

3.4%

教養・娯楽サービス

3.5%

金融・

保険サービス

15.1%

食料品

3.9%

住居品

4.3%

「通信サービス」

相談件数

182,613 件

商品一般

4.6%

レンタル・

リース・貸借

6%

放送・通信サービス

一般

0.1%

教養娯楽品

土地・建物・

設備

11.0%

8.0%

電報・固定電話

3 6%

移動通信

サービス

7.5%

インターネット通信

サービス

6 0%

2010年度

全相談件数

969,011件

運輸、郵便サー

ビス等0.8%

教養・娯楽サービス

3.4%

被服品

3.5%

他の役務

3.6%

その他

20.5%

運輸・通信サービス

20.3%

通信サービス, 

19.6%

放送・

コンテンツ等, 

16.2%

電気通信

サービス, 

3.4%

金融・

保険サービス

16.2%

食料品

3.7%

住居品

4.2%

レンタル・

リース・貸借

5%

「通信サービス」

相談件数

189,267 件

教養娯楽品

8.0%

放送・通信サービス

一般

0 2%

土地・建物・

設備

11.1%

電報・固定電話

3.0%

移動通信

サービス

6 2%

インターネット通信

サービス

7.8%

放送

サービス等

6.7%

放送

サービス等

7 0%

デジタル

コンテンツ

76.3%

デジタル

コンテンツ

75 8%

放送・コンテンツ等

82.9%

放送・コンテンツ等

82.7%

(出典)

PIO-NET登録データより総務省作成

2009年度は2010年4月30日までの登録分、2010年度は2011年4月30日までの登録分

参考2 電気通信事業法における利用者保護のための基本的枠組み

法の目的

電気通信役務の円滑な提供を確保するとともにその利用者の利益を保護し、もつて電気通信の健全な発達及び国民の

利便の確保を図り、公共の福祉を増進する

(第1条)

利用者保護のための基本的ルール

○ 利用の公平

電気通信役務の提供について不当な差別的取扱いをしてはならない

(第6条)

○ 提供義務

正当な理由なく役務の提供を拒んではならない

(※)(第25条)

○ 契約約款の公表・掲示

契約約款を公表するとともに、公衆の見やすいように掲示しておかなければならない(※)

(第23条)

※ 基礎的電気通信役務又は指定電気通信役務を提供する電気通信事業者が対象

個別の利用者への対応に関するルール

○提供条件の説明(事前の措置)

契約締結に際して料金その他提供

条件の概要について説明しなければ

ならない(※)

(第

26条)

※ 契約代理店も対象

○苦情等処理(事後の措置)

業務の方法、役務についての利

用者からの苦情等について適切か

つ迅速に処理しなければならない

27条)

○休廃止の事前周知(休廃止時)

事業を休止又は廃止しようと

するときは、利用者に対し、その

旨を周知させなければならない

(第18条第3項)

違反があった場合の担保措置

○ 業務の改善命令

総務大臣は電気通信事業者に対し、利用者の利益又は公共の利益を確保するために必要な限度において、業務の

方法の改善その他の措置をとるべきことを命ずることができる

(第29条)

※ 業務改善命令に対する違反については200万円以下の罰金

(出典) 総務省資料

参考3 責任分担

消費生活センター等へのヒアリング、パブリックコメントで寄せられた主な意見

・責任分担に絡むが、利用者がどの段階でトラブルになっているのか理解できないほど仕組みが複雑になっている。

・契約上の問題ではなく、製品不良・通信不良などの技術的なトラブルへの対応が悪い。製品メーカーと直接交渉できず情報も入らな

いため、技術的なトラブルの可能性の場合、時間と手間が非常にかかり、通信事業者経由の説明では技術的な質問の回答にならな

いこともある。

・事業者はできることとできないことを丁寧に説明する必要がある。 等

「責任分担モデル」の検討について

(出典) 電気通信サービス利用者WG(第1回)総務省資料

参考4 総合通信局等での消費者支援連絡会の開催状況

総合通信局等

北海道

総合通信局

東北

総合通信局

関東

総合通信局

信越

総合通信局

北陸

総合通信局

東海

総合通信局

平成20年度内

平成21年度「第1回」

平成21年11月4日

消セン等10名 事業者16名

平成21年6月30日

消セン等10名 事業者16名

平成21年10月7日

消セン等20名 事業者22名

平成21年8月27日

消セン等9名 事業者15名

平成21年4月23日

消セン等10名 事業者11名

平成21年3月17日(火)(名古屋)

消セン等14名 事業者20名

平成21年5月26日(火)(静岡)

消セン等10名 事業者17名

平成21年度「第2回」

平成22年3月19日

消セン等9名 事業者15名

平成22年1月20日

消セン等7名 事業者17名

平成22年2月17日

消セン等16名 事業者24名

平成21年12月3日

消セン等9名 事業者13名

平成21年11月12日

消セン等11名 事業者18名

平成22年度「第1回」

平成22年7月23日

消セン等9名 事業者16名

平成22年9月9日

消セン等8名、事業者18名

平成22年度「第2回」

平成23年3月1日

消セン等9名 事業者16名

平成23年2月9日

消セン等13名、事業者18名

平成22年6月24日

消セン等18名 事業者25名

平成22年10月15日

消セン等17名 事業者19名

平成22年9月16日

消セン等10名 事業者16名

平成23年3月3日

消セン等9名 事業者16名

平成22年10月7日

消セン等17名 事業者18名

平成23年2月24日

消セン等12名 事業者18名

平成21年11月25日(名古屋)

消セン等13名 事業者19名

平成21年11月27日(静岡)

消セン等8名 事業者18名

平成22年10月6日

消セン等10名 事業者19名

平成23年3月11日

消セン等11名 事業者22名

近畿

総合通信局

平成21年3月5日

消セン等17名 事業者19名

平成21年10月15日

消セン等31名 事業者24名

平成22年3月11日

消セン等19名 事業者19名

平成22年9月29日

消セン等18名 事業者27名

平成23年3月8日

消セン等18名 事業者27名

中国

総合通信局

四国

総合通信局

九州

総合通信局

沖縄

総合通信事務所

平成21年3月27日

消セン等6名 事業者15名

平成21年9月11日

消セン等13名 事業者19名

平成21年9月10日

消セン等5名 事業者20名

平成21年10月8日

消セン等11名 事業者15名

平成21年7月28日

消セン等3名 事業者8名

平成22年3月4日

消セン等11名 事業者23名

平成22年9月22日

消セン等15名 事業者20名

平成23年2月17日

消セン等15名 事業者21名

平成22年3月3日

消セン等7名 事業者22名

平成22年3月18日

消セン等11名 事業者17名

平成22年2月19日

消セン等2名 事業者11名

平成22年9月21日

消セン等9名 事業者20名

平成22年9月30日

消セン等13名 事業者20名

平成22年9月14日

消セン等4名、事業者21名

平成23年2月18日

消セン等9名 事業者19名

中止

中止

※消セン:消費生活センター

(出典)総務省資料

参考5 電気通信事業者による消費生活センター向け講習会開催状況

電気通信サービス向上推進協議会による講師派遣状況

2010

2011

5/28

6/3

6/22

7/11

日程

7/12,26 (2回コース)

7/16,21 (同一内容)

9/16

10/14,25 (同一内容)

10/20‐22(3日間コース)

12/9

2/7

3/3,4 (同一内容)

3/8,4/12,5/中 (3回コース)

3/11

4/19,6/8,6/28(3回コース)

7/19,20 (2回コース)

7/15,7/28(同一内容)

7/25

8/23

9/1

主催者

全国消費生活相談員協会・関東支部・IT研究会 会員(相談員)向け講習会

東京都消費生活総合センター

国民生活センター

東京都消費生活総合センター

国民生活センター

石川県消費生活センター

千葉県消費生活センター

愛知県消費生活センター

全国消費生活相談員協会・関東支部

神奈川県

全相談員向け講習会

全国の相談員向けの研修

全相談員向け講習会

全国の相談員向けの研修

相談員

相談員

相談員

会員(相談員)

行政職員

NACS 東日本支部

相談員等

神戸市(神戸コンシューマースクール)

大阪府消費生活センター

横浜市消費生活総合センター

岡山県消費生活センター

相談員等

相談員等

専門相談員

相談員等

青森県消費生活センター 相談員等

東京都消費生活総合センター 相談員等

全国消費生活相談員協会・関東支部・IT研究会 相談員等

福岡県消費生活センター

埼玉県消費生活センター

新人相談員

相談員等

対象

約60名

約260名

約120名

約260名

約120名

約20名

約60名

約120名

約60名

約20名

約50名

20名

40名

5名

約40名

約30名

約260名

約10名

16名

約100名

内容

インターネット関係、映像配信サービス関係

携帯関係

携帯関係

オンラインゲーム関係

携帯関係、インターネッ ト関 係、映像配信

サービス関係、電波関係

映像配信サービス関係

映像配信サービス関係

インターネット関係

携帯関係、インターネット関係、電波関係

オンラインゲーム関係

携帯関係、インターネッ ト関 係、映像配信

サービス関係、電波関係

携帯関係、インターネット関係、映像配信関

係、電波関係

携帯関係

携帯関係

携帯関係、インターネッ ト関 係、映像配信

サービス関係、電波関係

携帯関係、インターネッ ト関 係、映像配信

サービス関係、電波関係

携帯関係、電波関係

携帯関係

携帯関係、インターネット関係、電波関係

携帯関係

(出典)電気通信サービス向上推進協議会

モバイル・コンテンツ・フォーラムによる講師派遣状況

2009

日程

12/22

開催地

東京都

ECネットワーク

2010

2/6

6/27

7/24

8/26

8/27

8/28

10/7

11/27

仙台市

名古屋市

福島県

京都府

大府市

札幌市

福井市

船橋市

主催

全国消費生活相談員協会 東北支部

全国消費生活相談員協会

中部支部

福島県消費生活センター

京都府消費生活安全センター

知多地域消費者行政研究会

相談員他

相談員他

相談員他

相談員他

相談員他

相談員他

対象

約70名

約60名

約40名

約30名

約30名

約50名

内容

携帯サイトの課金の仕組みと最新状況

携帯サイトの課金の仕組みと最新状況

携帯キャリア課金、クレジット決済、電子マネー等の課金手

携帯サイトで利用される課金・決済の仕組みと最新状況

携帯サイト及びメールの通信経路等の解析技術指南等

携帯サイトで利用される課金決済の仕組みと最新状況

全国消費生活相談員協会 北海道支部 相談員他 約40名

福井県(委託先:社団法人全国消費生活相

談員協会)

千葉県消費生活相談員の会

相談員他

相談員他

約30名

約40名

※ 主催者が公表不可の場合には、括弧書きで開催地を記載。

課金とアフィリエイトの仕組み、法律対応

情報通信サービスに関する相談の現状及び関係法令

課金制度

(出典)一般社団法人モバイル・コンテンツ・フォーラム

参考6 東日本大震災に係る電気通信サービスの被害状況と事業者の主な利用者対応

被害状況

最大時

○ 固定系回線不通 合計 約2,000千回線 (3月13日時点)

○ 携帯電話等基地局停波 合計 約28,500局 (3月12日時点)

○ CATV被災 合計 13局

合計 約8.4千回線(4月12日時点)

合計 約1,600局(4月12日時点)

2局を残し復旧(4月14日時点)

復旧状況

合計 約1,6千回線(5月9日時点)

合計 約1,000局(5月9日時点)

2局を残し復旧(5月10日時点)

被災者への主な対応

■NTTグループ

(1)NTT東日本(固定通信)

・電話の基本料金等の無料化

・電話料金の支払期限の延長

・ 災害用伝言ダイヤル(171)の提供

・災害用ブロードバンド伝言板(Web171)の提供

・特設公衆電話(無料)の設置

・無料インターネット接続コーナーの設置

・公衆電話無料化の実施

・公衆無線LANサービスの無料開放

(2)NTTコミュニケーションズ(固定通信)

・基本料等の減免

・公衆無線LANサービスの無料開放

(3)NTTドコモ(移動通信)

・利用料金支払期限の延長

・ 災害用伝言板の提供

※3/18より、ドコモスマートフォン(spモード契約)でも利用可能

・公衆無線LANサービスの無料開放

・復旧サービスエリアマップを公開

■KDDIグループ

(固定通信)

・電話・ブロードバンドサービスなどの基本料金等の減額

・利用料金支払期限の延長

(移動通信)

・ 災害用伝言板の提供

※3/16より、auスマートフォン(@ezweb.ne.jpのメアドがとれるもの)でも利用可能

・復旧サービスエリアマップの公開 等

■ソフトバンクグループ

(1)ソフトバンクテレコム(固定通信)

・電話・インターネット接続サービスの基本料金減免

・利用料金支払期限の延長 等

(2)ソフトバンクモバイル(移動通信)

・利用料金支払期限の延長

・通信サービスが利用できなかった期間の利用料金の全額無償化

・ 災害用伝言板の提供

※3/12にiPhone用災害用伝言板アプリをリリース

・公衆無線LANサービスの無料開放

・復旧サービスエリアマップを公開

■ウィルコム(移動通信)

・利用料金支払期限の延長

・通信サービスが利用できなかった期間の利用料金の全額無償化

・ 災害用伝言板の提供

■イー・アクセス(固定・移動通信)

・利用料金支払期限の延長

・災害用伝言板の提供

・基本料金等の支払期限の延長

■ISP事業者

■CATV事業者

・ブロードバンドサービス・電話などの基本料金等の減免

・インターネット接続サービス利用料金の減免

・被災者向けに有益な情報発信を行っている企業、自治体、大学、団体に対し、ク

ラウドサービス及びホスティングサービスを無償提供

・岩手県、宮城県及び福島県の自治体Webサイトのミラーサイトを一覧で提供

録音

171の利用状況

再生 合計

54.0 270.0 324.0

Web171の利用状況

登録

10.1

確認

16.3

合計

26.4

災害用伝言板利用状況

登録

携帯事業者・PHS事業者合計※

334.4

合計

4月7日時点

(万件)

合計

検索 合計

録音/登録 再生/確認

1243.2 1577.6

397.5 1528.5

※件数は各社から提供のあった数字を単純に合算したものです。

1926.0

(出典)総務省資料

参考7 スマートフォンのセキュリティに関する取組

セキュリティソフトベンダーの取組

カスペルスキー

セキュリティソフト

シマンテック トレンドマイクロ

○ 製品名

①カスペルスキー モバイル セ

キュリティ 9 (Android OS向

け)

②カスペルスキー 2012 マル

チプラットフォームセキュリティ

( Windows 、 Mac 、 Android OS

向け)

③カスペルスキー エンドポイ

ントセキュリティ― フォー ス

マ ー ト フ ォ ン (Kaspersky

Endpoint Security for

Smartphone)※法人向け製品

①ノートン™ モバイル セキュリ

ティ(Android OS向け)

○ リリース年月日

①2011年4月14日

②2011年9月9日

③2011年11月予定

2011年3月25日(パッケージ

版)

2011年5月25日(シマンテッ

クストア、ダウンロード版)

○ 主な機能

①Smart Surfing for iPhone OS

②ウイルスバスター モバイル for

Android

③Trend Micro Mobile Security™

7.0(法人向け)

④ウイルスバスター™ モバイル for Android™

①2009年4月8日

②2011年5月11日(ベータ版)

③2011年8月3日

④2011年8月25日

※平成23年10月時点

マカフィー

① マ カ フ ィ ー ・ ウ ィ ル ス ス キ ャ ン ・ モ バ イ ル

(Windows Mobile OS(ウィルコムユーザ)向け)

②スマートセキュリティPowered by McAfee

(Android OS(ソフトバンクユーザ)向け)

③ McAfee WaveSecure ( Android 、 Windows

Mobile等向け)

④ドコモ あんしんスキャン powered by McAfee

(Android OS(NTTドコモユーザ)向け)

⑤McAfee Mobile Security(Android OS向け)

⑥McAfee WaveSecure iOS 版(iPhone向け)

⑦McAfee All Access

①2006年4月27日

③2011年5月23日

⑤2011年7月 4日

⑦2011年9月29日

②2010年12月10日

④2011年7月1日

⑥2011年8月23日

ウイルス対策、リモート操作(ロック、ワイプ、位置の特定等)、SIMカードの取り除き対策、迷惑電話・迷惑SMS対策、アクセス

制御、データバックアップ、リストア機能、スマートフォンのセキュリティーポリシの集中管理 等※

※備えている機能は製品により異なる。

端末メーカの取組

○ 取扱説明書において、アプリのインストールは自己責任であることを周知 等

(出典)総務省資料

参考8 スマートフォンのセキュリティに関する取組

携帯電話事業者の取組(アンドロイド・個人向け)

○ 独自に事前審査したアプリケーションを利用者に提供するアプリマーケットを設置

○ 取扱説明書などにウイルスへの感染の危険性について記載

○ セキュリティ関係サービスの提供、セキュリティ対策ソフトの提供と利用者への周知

ドコモ

○ アプリの審査

ドコモマーケットに掲載されるアプリについて

は、ドコモが事前審査

KDDI

au one marketで提供されるアプリについて

は、KDDIが事前審査

※平成23年10月時点

SBM

(SBM独自のアプリマーケットはない。)

○ セキュリティ関係サービス

・spモードフィルタ (アクセス制限サービス)

・spモードメールウイルスチェック

・ドコモ あんしんスキャン (ウイルススキャン)

・あんしんモード (機能制限アプリ)

「遠隔ロック」

「安心アプリ制限」

以下、11月中旬以降提供開始予定

「安心セキュリティパック」

・ウィルスバスターモバイル for au

・3LM Security

・リモートサポート

○ 利用者への周知

端末の取扱説明書、端末同梱ツール及び店

頭配備ツール等に、アプリのインストールに対

する注意事項を記載。

端末の取扱説明書にウィルスへの感染等に

ついて注意喚起。ショップにおいて口頭説明。

・ウェブ安心サービス

・あんしん設定アプリ

・紛失ケータイ捜索サービス

(スマートフォン基本パックにて提供)

・スマートセキュリティ powered by McAfee

・Internet SagiWall

購入の際に契約者に渡す文書に、ウイルス

への感染の危険性について記載し、対策ソフト

の利用を案内。

(出典)総務省資料

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アドバイザリー

委員会

参考9 電気通信サービス向上推進協議会における検討体制

電気通信サービス向上推進協議会

構成員:電気通信事業者協会

テレコムサービス協会

日本インターネットプロバイダー協会

日本ケーブルテレビ連盟

(事務局:テレコムサービス協会)

利用者保護検討会

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検討部会

(平成21年3月設置)

広告表示

自主基準WG

苦情・相談

検討WG

(平成21年5月設置)

責任分担

検討WG

(平成21年5月設置)

事故対応

検討WG

(平成21年9月設置

)

携帯広告表示

検討サブWG

・主要な広告事案に

関する検証

・電気通信サービス

の広告表示に関す

る提言

・携帯電話関連

・固定電話関連

・インターネット関連

・ケーブルテレビ関連

広告用語等検討

グループ

(平成21年11月設置)

・広告表示自主基準・

ガイドラインの検討

・チェックポイント

など関連資料の検討

・用語の統一や表記の

基準等の検討

苦情・相談

対応チーム

・苦情・相談窓口

の設置の検討

・裁判外紛争処理

(ADR)の必要

性等の検討

責任分担

対応チーム

・責任分担モデル

に基づいた対応

の在り方の検討

・電気通信サービ

スの障害発生時

におけるガイド

ラインの策定

(出典)総務省資料

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