CSFRT 2013 - 中四国放射線医療技術フォーラム

CSFRT 2013 - 中四国放射線医療技術フォーラム
Chugoku-Shikoku Forum for Radiological Technology 2013
中四国放射線医療技術フォーラム
CSFRT 2013
第54回 公益社団法人 日本放射線技術学会 中国・四国部会学術大会
大会長
上田 克彦
大会長
山内 秀一
第21回 公益社団法人 日本診療放射線技師会 中四国放射線技師学術大会
会期
2013年 11月 16日㈯・17日㈰
抄録集
大会
テーマ
会 場 山口県国際総合センター
海峡メッセ下関
中四国放射線医療技術フォーラム 2013 を終えて
第 54 回 公益社団法人日本放射線技術学会 中国・四国部会学術大会 大会長 上田
克彦
第 21 回 公益社団法人日本診療放射線技師会 中四国放射線技師学術大会 大会長 山内
秀一
中四国放射線医療技術フォーラム(CSFRT)2013 を 11 月16 日、17 日に山口県下関市の「海
峡メッセ下関」で開催しました。16 日の朝 8 時 30 分から受付を開始し、17 日の 12 時 30 分で
閉会しましたが、この間、664 名の参加者と150 題の一般演題発表を頂きました。多くの方に
参加いただき心から御礼申し上げます。
本大会では、メインテーマを「地方から世界へ」とし、日本の優れた放射線技術を世界へ
発信する一歩として、CSFRT では初めて発表内容の英語表記推奨を試みました。そして、口
述発表スライドや展示ポスターを英語表記で発表されている演者を多数、目にする事ができ
大変嬉しく思いました。
『シンポジウム』はメインタイトルに合わせて、
「放射線技術学における国際化」について
取り上げ、日本放射線技術学会の真田茂代表理事と日本診療放射線技師会の中澤靖夫会長に
もディスカッションに参加頂きました。なお真田代表には「JSRT が目指す国際化」と題して、
中澤会長には「日本診療放射線技師会が取り組んでいる事業について」と題して、御講演を
頂きました。お二人の講演内容にも多くの国際交流事業に関係する内容が含まれておりました。
『特別講演』は市民公開講座として、山口大学放射線医学教室教授の松永尚文先生に「最
先端医療を担う画像診断とカテーテル治療」と題して、山口大学放射線治療医学教室教授の
渋谷景子先生には「がん診療における放射線治療の最前線」と題して、それぞれ御講演頂き
ました。
学術発表以外にも、関門海峡の景色を楽しみながらジョギングする「モーニングラン イン
下関」を企画しスタッフを含め 21 名の参加を頂きました。当日の天気はあいにく曇り空でし
たが、とてもすがすがしい顔で写真に写った参加者の皆様の姿が印象的でした。
本大会は、第 54 回公益社団法人日本放射線技術学会中国・四国部会学術大会と第 21 回公
益社団法人日本診療放射線技師会・中四国放射線技師学術大会の合同開催であり、2005 年に
岡山県で初めて両会によって合同開催されてから、今回で中四国 9 県を一巡したことになりま
す。来年の大会から二巡目に入りますが、今後も両会が協力し、より実りのある学術大会が
開催される事を期待します。最後になりましたが、CSFRT2013 の運営にご協力頂きました日
本放射線技術学会、日本診療放射線技師会、関係企業、開催に御支援いただいた皆様ならび
に山口県内の実行委員の皆様に心より感謝申し上げます。
―1―
INDEX
巻 頭 言
中四国放射線医療技術フォーラム 2013 を終えて
1
会 告
中四国放射線医療技術フォーラム 2014 開催案内
3
中四国放射線医療技術フォーラム 2014 一般研究発表演題募集
4
学術大会報告
役員および実行委員会名簿
5
特別企画 プログラム
6
一般演題 プログラム
9
特別企画 抄録
27
一般演題 抄録
41
中四国放射線医療技術フォーラム規約
192
―2―
会 告
中四国放射線医療技術フォーラム 2014 開催案内
公益社団法人 日本診療放射線技師会 中四国放射線技師会協議会 代表
熊代 正行
公益社団法人 日本放射線技術学会 中国・四国部会 部会長
平田 吉春
第 22 回日本診療放射線技師会 中四国放射線技師学術大会 大会長
藤田 仁
第 55 回日本放射線技術学会 中国・四国部会学術大会 大会長
長木 昭男
中四国放射線医療技術フォーラム(CSFRT)2014 を岡山県岡山市で開催いたします。
今回のメインテーマは「未来へつなぐ一歩」です。岡山から始まった CSFRT は 2 順目を迎え、
皆様の研究が中四国から全国へ世界へ、さらに未来に向かって大きく発展する第一歩となるこ
とを期待して多数の参加をお待ちしております。
記
1. 開 催 期 間
2. 会 場
2014 年 10 月 4 日(土)・5 日(日)
岡山コンベンションセンター
〒 700 0024 岡山県岡山市北区駅元町 14 番 1 号( TEL:086 214 1000 )
3. メインテーマ
「未来へつなぐ一歩」
4. プログラム
一般研究発表、講演、市民公開講座、ランチョンセミナー、表彰式等
5. 情報交換会
日時:2014 年 10 月 4 日(土)
※ 2014 年 4 月頃から、大会ホームページで最新情報をお伝えいたします。
6. そ の 他
宿泊に関する斡旋は行いません。ご不明な点は下記事務局まで
ご連絡下さい。
大会事務局
〒 710 8602 岡山県倉敷市美和 1 1 1
公益財団 大原記念倉敷中央医療機構
倉敷中央病院 放射線治療室 事務局長 山田 誠一
TEL:086 422 0210(内線 2809 ) FAX:086 422 8254
E-mail:csfrt 2014 @kchnet.or.jp
―3―
中四国放射線医療技術フォーラム 2014
一般研究発表演題募集
公益社団法人 日本診療放射線技師会 中四国放射線技師会協議会 代表
熊代 正行
公益社団法人 日本放射線技術学会 中国・四国部会 部会長
平田 吉春
第 22 回日本診療放射線技師会 中四国放射線技師学術大会 大会長
藤田 仁
第 55 回日本放射線技術学会 中国・四国部会学術大会 大会長
長木 昭男
中四国放射線医療技術フォーラム(CSFRT)2014 での一般研究発表演題を下記要項で募集いた
します。
多数の応募をお待ちしています。
応募規定
1. 申 込 期 間
2. 申 込 資 格
2014 年 6 月 1 日(日)∼ 30 日(月)(予定)
日本放射線技術学会会員
放射線技術 教育
3. 申 込 方 法
日本診療放射線技師会会員
研究 関係
方、
学生
大会ホームページからお申し込み下さい。
※ 2014 年 2 月頃に、CSFRT 2014 ホームページをアップする予定です。
4. 発 表 形 式
口述発表
研究発表スライドの表記は、英語を推奨いたします。
※ 2014 年 3 月頃から、大会ホームページで最新情報をお伝えいたします。
大会事務局
〒 710 8602 岡山県倉敷市美和 1 1 1
公益財団 大原記念倉敷中央医療機構
倉敷中央病院 放射線治療室 事務局長 山田 誠一
TEL:086 422 0210(内線 2809 ) FAX:086 422 8254
E-mail:csfrt 2014 @kchnet.or.jp
―4―
役員および実行委員会名簿
大会役員
準備実行委員
実 行 委 員
第 54 回 公益社団法人日本放射線技術学会 中国・四国部会学術大会 大会長
上田 克彦
第 21 回 公益社団法人日本診療放射線技師会 中四国放射線技師学術大会 大会長
山内 秀一
実行委員長
岩永 秀幸
副実行委員長
伊藤 弘
事務局長
堀 健司
梅田 悦子
大石 誉奈
大平 知之
小田真一郎
川村 慎二
神
竜二
小池 正紘
品川 卓範
高山 裕健
近沢 苑
中原 佑基
増矢 勝史
安井謙一郎
米沢 鉄平
阿久戸 悠
荒田 克昭
池田 隆志
礒部 雅史
伊藤 実穂
井上 遊心
今井 真衣
上田 康之
上原 拓也
大田 則彦
尾本かおり
橿村 紳也
加田 健
金谷 浩二
兼廣 敦子
河村 裕介
榊田 栄治
實平 孝行
菊地 友紀
木實 樹里
木村 洋彦
久冨 庄平
蔵永 紀靖
小竹林孝哉
齋藤 康博
齊藤 右司
實平 有祐
佐野 裕一
新町浩太郎
高木 秀亮
田中 千弘
谷本 祐樹
徳光 正之
德禮 将吾
内藤 貴之
中河真由美
中村 敬子
西岡 栄一
西本 司
丹羽 英彰
橋本 歩
林 忠正
藤河 剛志
藤重 伸政
藤本浩一郎
藤本 昂也
藤本 裕樹
宮本 康平
三輪 光良
村田 良典
茂刈 正毅
森田 慎吾
森田 浩正
師井 彩絵
山口 貴弘
山根 正聡
山本 勇
山本 公志
山本 佑馬
湯淺 勇紀
百合野史子
吉永 憲正
吉永 博充
渡邉 篤史
渡邊 征二
―5―
特別企画 プログラム
開会式/表彰式 16 日(土) 11:00 ∼ 11:40
第 1 会場( アリーナ 1 階( 東 )展示見本市会場 )
代表理事講演 16 日(土)13:00 ∼ 13:30
第 2 会場( 国際貿易ビル 10 階 )
司会:公益社団法人日本放射線技術学会 中国・四国部会 部会長 平田
吉春
「 JSRT が目指す国際化」
真田 茂 公益社団法人
日本放射線技術学会 代表理事
会長講演 16 日(土)13:30 ∼ 14:00
第 2 会場( 国際貿易ビル 10 階 )
司会:公益社団法人日本診療放射線技師会 中四国放射線技師会協議会 代表 熊代
正行
「 日本診療放射線技師会が取り組んでる事業について 」
中澤 靖夫 公益社団法人
日本診療放射線技師会 会長
シンポジウム 16 日(土)14:00 ∼ 15:30
第 1 会場( アリーナ 1 階( 東 )展示見本市会場 )
司会:島根大学医学部 放射線医学講座 内田
徳島文理大学 保健福祉学部 診療放射線学科 石井
幸司
里枝
「 放射線技術学における国際化 」
西出 裕子 公益法人
日本放射線技術学会 学術交流委員会副委員長 国際交流担当:
岐阜医療科学大学保健科学部 放射線技術学科
西田 史生 公益社団法人
日本診療放射線技師会 理事 国際交流担当
松山赤十字病院中央放射線室 技師長
舛田 隆則 医療法人
あかね会土谷総合病院 放射線室
宮原 善徳 国立大学法人
島根大学医学部附属病院 放射線部
德禮 将吾 国立大学法人
山口大学医学部附属病院 放射線部
閉会式 17 日( 日)12:15 ∼
第 1 会場( アリーナ 1 階( 東 )展示見本市会場 )
―6―
ランチョンセミナー 1 16 日(土)12:00 ∼ 12:50
第 1 会場( アリーナ 1 階( 東 )展示見本市会場 )
共催:シーメンス・ジャパン株式会社
講 演
司会:愛媛大学医学部附属病院 田頭 裕之
「2 管球 CT を用いた肺潅流イメージ 」
岡田 宗正 山口大学医学部
放射線科
ランチョンセミナー 2 16 日(土)12:00 ∼ 12:50
第 2 会場( 国際貿易ビル 10 階 )
共催:横河医療ソリューションズ株式会社
講 演
司会:広島大学病院 隅田 博臣
「統合医用画像サーバの役割と未来 」
岩永 秀幸 山口大学医学部附属病院
放射線部
ランチョンセミナー 3 16 日(土)12:00 ∼ 12:50
共催:株式会社
講 演
第 3 会場( 国際貿易ビル 9 階 )
AZE
司会:山口大学医学部附属病院 上田 克彦
「 当直医を救う絞扼性イレウスの最適断面再構成術を極める
― 臨床に役立つ拡散強調画像パッケージの紹介もあわせて ― 」
片平 和博 国家公務員共済組合連合会
熊本中央病院 放射線診断科 部長
ランチョンセミナー 4 16 日(土)12:00 ∼ 12:50
共催: 富士フイルム
講 演
第 4 会場( 国際貿易ビル 8 階 )
RI ファーマ株式会社
司会:山口大学医学部附属病院 大石 誉奈
「骨シンチ画像の読影に関して ― CT、MRI &解析ソフトを含めて ― 」
徳田 修 山口大学医学部附属病院
放射線科
モーニングセミナー 17 日(日)8:40 ∼ 9:50
第 2 会場( 国際貿易ビル 10 階 )
司会:徳山中央病院 師井 彩絵
講 演
「マンモグラフィ基礎講座 ∼機器精度管理について∼」
新藤陽子 独立行政法人国立病院機構 東広島医療センター
―7―
市民公開講座
放射線診療最前線 ∼放射線で何ができるの?∼
山口県国際総合センター 海峡メッセ下関:アリーナ 1 階(東)展示見本市会場
〈 入場無料 〉
平成 25 年 11 月 16 日( 土 )17:10 ∼ 18:00
「最先端医療を担なう画像診断とカテーテル治療 」
松永 尚文(山口大学大学院医学系研究科 情報解析医学系学域 放射線医学分野 教授 )
司会:第 54 回 公益社団法人日本放射線技術学会 中国・四国部会学術大会 大会長
上田 克彦(山口大学医学部附属病院 放射線部 )
平成 25 年 11 月 17 日( 日 )10:00 ∼ 10:50
「がん診療における放射線治療の最前線 」
澁谷 景子(山口大学大学院医学系研究科 情報解析医学系学域 放射線治療学分野 教授)
司会:第 21 回 公益社団法人日本診療放射線技師会中四国放射線技師学術大会 大会長
山内 秀一(山口大学医学部附属病院 放射線部 )
山口県国際総合センター 海峡メッセ下関:アリーナ 1 階(西)展示見本市会場
〈 入場無料 〉
平成 25 年 11 月 16 日( 土 )9:00 ∼ 18:00 17 日(日)9:00 ∼ 12:00
放射線展ポスター 一般公開
―8―
一般演題 プログラム
11 月 16 日( 土 )
Session 1 9:00 ∼ 9:50
第 1 会場( アリーナ 1 階( 東 )/展示見本市会場 )
[ CT(造影・撮像法 )]
1-001
座長:藤井
弘毅( 医療法人ブルースカイ
松井病院 )
側頭骨 CT 検査におけるヘリカルスキャンとボリュームスキャンの基礎的検討
○福永 正明、成石 将平、高田 雅士、守屋 隆史、山本 浩之
倉敷中央病院 放射線センター
1-002
TDC ファントムを用いた造影効果の基礎的検討
○河村 隆道、峯重 正紀、田野原 由華、徳永 望、半田 和之
山口県厚生農業協同組合連合会 周東総合病院
1-003
Test Bolus Tracking( TBT )法を使用した頭頚部 CTA の検討
○伊藤 修、山本 浩之、守屋 隆史、加戸 秀輝、三宅 俊彦、杉岡 崇、川上 雄司、
福永 正明、白神 登、熊代 正行
倉敷中央病院 放射線センター
1-004
躯幹部 CT 検査における時間分解能を考慮したバリアブルヘリカルピッチの検討
○田野原 由華、峯重 正紀、徳永 望、田熊 秀夫、河村 隆道、半田 和之
山口県厚生農業協同組合連合会 周東総合病院
1-005
CT における時間分解能の基礎的検討、異なる二機種の pitch factor と
時間分解能の関係について
○橋本 歩、久冨 庄平、米沢 鉄平、田中 千弘、徳禮 将吾、百合野 史子、上田 克彦
山口大学医学部附属病院 放射線部
Session 2 9:50 ∼ 10:40
第 1 会場( アリーナ 1 階( 東 )/展示見本市会場 )
[ CT(最新技術 )]
2-006
座長:森本
章( 呉共済病院 )
Dual energy CT を用いた仮想単色 X 線画像における物理特性の基礎的検討
○河合 佑太、赤木 憲明、森光 祐介、山内 健太朗、三村 誠一、大川 義弘、田原 誠司
岡山大学病院
2-007
Virtual Monochromatic Imaging を用いた撮影管電圧の違いによる
画像コントラストの推測
○寺見 佳祐 1)、西山 徳深 1)2)、星加 美乃里 1 )、摺河 健文 1 )、高本 誠司 1 )、中川 潤一 1)、
長谷川 大輔 1)、小林 有基 1 )、竹田 芳弘 2 )
1 )岡山済生会総合病院、2 )岡山大学大学院 保健学研究科
2-008
Metal Artifact 低減再構成ソフトにおける撮影パラメータの検討
○横川 新吾、大元 謙二、西山 光、田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院
―9―
2-009
腹部 CT-angiography における逐次近似再構成法の基礎的検討
○成石 将平、福永 正明、守屋 隆史、山本 浩之
倉敷中央病院 放射線センター
2-010
異なる逐次近似応用再構成法による体積計測に及ぼす影響について
○山内 健太朗、赤木 憲明、森光 祐介、河合 佑太、三村 誠一、大川 義弘、田原 誠司
岡山大学病院
Session 3 15:40 ∼ 16:20
第 1 会場( アリーナ 1 階( 東 )/ 展示見本市会場 )
[ MR(頭部)]
3-011
座長:尾崎
史郎( 島根大学医学部附属病院)
新生児の脳 Spin Echo 法( SE 法)の T1 強調画像( T1WI )撮影における
至適な TR の検討
○国重 智之
県立広島病院
3-012
側頭葉てんかんに対する海馬撮像の当院での工夫
○木村 保之、相原 聡、中川 由美子、日下部 太郎、秋田 進久
医療法人慈愛会 梶浦病院
3-013
Validation of voice therapeutic method by mental rehearsal based on an fMRI
study
○火ノ川 朝子 1)、川崎 美香 1 )、大西 英雄 2 )、内田 幸司 3 )、矢田 伸広 4 )、尾崎 史郎 4 )、
北垣 一 3)
1 )県立広島大学保健福祉学部 コミュニケーション障害学科、
2 )県立広島大学大学院総合学術研究科 生命システム科学専攻、
3 )国立大学法人 島根大学医学部 放射線医学講座、4 )国立大学法人 島根大学医学部附属病院 放射線部
3-014
How does the environment sound affect a calculation program ?:
functional MRI study
○川崎 美香 1)、火ノ川 朝子 1 )、大西 英雄 2 )、内田 幸司 3 )、矢田 伸広 4 )、尾崎 史郎 4 )、
北垣 一 3)
1 )県立広島大学保健福祉学部 コミュニケーション障害学科、
2 )県立広島大学大学院総合学術研究科 生命システム科学専攻、
3 )国立大学法人 島根大学医学部 放射線医学講座、4 )国立大学法人 島根大学医学部附属病院 放射線部
Session 4 9:00 ∼ 10:00
第 2 会場( 国際貿易ビル 10 階/国際会議場 )
[ MR(機器)]
4-015
座長:田淵
MRI 装置のバージョンアップに伴うコイルの性能評価の比較
○吉村 祐樹、鈴木 大介、宮原 可名恵、宮田 一郎、小林 有基
岡山済生会総合病院 画像診断科
― 10 ―
昭彦( 川崎医科大学附属川崎病院 )
4-016
頚椎領域における dual coil 法の最適な配置方法に関する検討
○岡本 悠太郎、中河 賢一、小笠原 貴史、川上 雄司、福島 沙知
倉敷中央病院 放射線センター
4-017
受信コイルの配置とエレメント数の設定が g-factor に与える影響
○守屋 和典 1)、村上 公一 1)2)、吉田 耕治 1 )、佐内 弘恭 1 )、阿部 俊憲 1 )、森分 良 1 )、
中山 健人 1)、高尾 渉 3)、柳元 真一 1 )
1 )川崎医科大学附属病院 中央放射線部、2 )金沢大学大学院 医薬保健学総合研究科 保健学専攻、
3 )財団法人操風会 岡山旭東病院
4-018
1.5 TMRI と 3.0 TMRI における有効撮像範囲の検討
○森分 良 1)、吉田 耕治 1)、佐内 弘恭 1 )、村上 公一 1 )2 )、阿部 俊憲 1 )、守屋 和典 1 )、
高尾 渉 3)、柳元 真一 1)
1 )川崎医科大学附属病院 中央放射線部、2 )金沢大学大学院 医薬保健学総合研究科、3 )操風会 岡山旭東病院
4-019
Large Bore における均一性の評価
○橋本 伸生、山下 栄二郎、赤島 啓介、柏井 りえ、岡杖 俊也、山根 武文
鳥取大学医学部附属病院
4-020
2 機種の 3 T-MRI 装置における SNR の比較検討
○福田 喜脩、大野 誠一郎、松浦 龍太郎、大村 佑一、林 邦夫、今城 聡、田原 誠司
岡山大学病院
Session 5 10:00 ∼ 10:40
第 2 会場( 国際貿易ビル 10 階/国際会議場 )
[ MR(アーティファクト )]
5-021
座長:荒尾
信一(川崎医療短期大学 )
磁化率強調画像を用いた骨盤部領域の撮像における磁化率アーチファクトの基礎的検討
○山本 佑馬 1)、山根 正聡 1)、中村 敬子 1 )、徳田 修 2 )
1 )山口大学医学部附属病院 放射線部、2 )山口大学医学部附属病院 放射線科
5-022
1.2 T-MRI ガイド下穿刺における撮像条件と磁化率アーチファクトの検討
○近藤 由佳子 1)、山口 卓也 1 )、吉富 敬祐 1 )、大西 治彦 1 )、田原 誠司 1 )、郷原 英夫 2 )、
加藤 和之 3)、碇 幸一郎 3)
1 )岡山大学病院 医療技術部 放射線部門、2 )岡山大学病院 放射線科、3 )株式会社 日立メディコ
5-023
1.2 T-MRI ガイド下穿刺における磁化率アーチファクトの角度依存性の検討
○吉富 敬祐 1)、山口 卓也 1)、近藤 由佳子 1 )、大西 治彦 1 )、田原 誠司 1 )、郷原 英夫 2 )、
加藤 和之 3)、碇 幸一郎 3)
1 )岡山大学病院 医療技術部 放射線部門、2 )岡山大学病院 放射線科、3 )株式会社 日立メディコ
5-024
頚椎・頚髄 MRI における Flow Artifact の検討
○森田 一郎、林 直弥、安並 洋晃、森尾 一夫、伊東 賢二
高知大学医学部附属病院
― 11 ―
Session 6 15:40 ∼ 16:20
第 2 会場( 国際貿易ビル 10 階/国際会議場 )
[ X 線検査(乳腺)]
6-025
座長:森脇
敦美( 倉敷成人病センター)
ディジタルマンモグラフィシステムにおける AEC の動作の検討
○前原 日向子、石井 美枝、永見 晶子、西村 真世、氏平 武樹、山本 泰司
国立大学法人 島根大学医学部附属病院
6-026
CR-mammography の CNR 測定における ROI size の影響
○石井 美枝 1)、吉田 彰 2)、眞田 泰三 3 )、石井 里枝 4 )、永見 晶子 1 )
1 )国立大学法人 島根大学医学部附属病院、2 )県立広島大学大学院 総合学術研究科、
3 )岡山済生会総合病院 画像診断科、4 )徳島文理大学 保健福祉学部 診療放射線学科
6-027
DMQC ファントムを用いたマンモグラフィ適正撮影条件の検討
○櫻川 加奈子、山田 健二、天野 雅史、多田 章久
徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門
6-028
マンモグラフィ撮影条件の検討
○山田 健二、櫻川 加奈子、天野 雅史、多田 章久
徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門
Session 7 16:20 ∼ 17:00
第 2 会場( 国際貿易ビル 10 階/国際会議場 )
[ X 線検査(撮影条件 )]
7-029
座長:西原
貞光( 徳島大学大学院
ヘルスバイオサイエンス研究部 )
長尺撮影における線量勾配を考慮した撮影条件の検討
○德重 祥也、松田 英治、小野田 薫、柴田 成、富士 知美、石川 哲也、末森 慎治、
猪木 将義、小橋 秀樹、柳元 真一
川崎医科大学附属病院 中央放射線部
7-030
Hip-Spine Syndrom における全脊椎側面撮影の撮影条件の検討
∼撮影線量の低減にむけて∼
○小野田 薫、松田 英治、小橋 秀樹、末森 慎治、黒住 晃、石川 哲也、徳重 祥也、
柴田 成、柳元 真一
川崎医科大学附属病院 中央放射線部
7-031
脊椎を対象部位とした S 値による照射線量(撮影条件)の検証
○谷地 政紀、澤田 峻、岩井 勇磨、滝本 佳広、田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院 診療支援部 放射線技術部門
7-032
内耳道トモシンセシスにおける水晶体被ばく低減に関する検討
○中嶋 剛、川本 欣幸、宇都宮 秀光
中国電力株式会社 中電病院
― 12 ―
Session 8 9:00 ∼ 9:50
第 3 会場( 国際貿易ビル 9 階/海峡ホール )
[ 放射線治療(検出器 )]
8-033
座長:古川
健吾( 広島平和クリニック )
ポリマーゲル線量計における容器サイズの影響
○村上 智洋 1)、宮田 真衣 1)、林 慎一郎 1 )、小野 薫 2 )、藤本 幸恵 2 )、近藤 貴裕 3 )、
藤原 郁也 4)、笛吹 修治 1)、富永 孝宏 1 )
1 )広島国際大学保健医療学部 診療放射線学科、2 )広島平和クリニック 高精度がん放射線治療センター、
3 )広島和恒会ふたば病院、4 )JA 尾道総合病院
8-034
ポリマーゲル線量計における照射野サイズの影響
○松田 彩香 1)、井上 健太 1)、林 慎一郎 1 )、小野 薫 2 )、藤本 幸恵 2 )、近藤 貴裕 3 )、
藤原 郁也 4)、笛吹 修治 1)、富永 孝宏 1 )
1 )広島国際大学保健医療学部 診療放射線学科、2 )広島平和クリニック 高精度がん放射線治療センター、
3 )広島和恒会ふたば病院、4 )JA 尾道総合病院
8-035
ポリマーゲル線量計における線量率および積算照射の影響
○藤本 幸恵 1)、小野 薫 1)、林 慎一郎 2 )、古川 健吾 1 )、工藤 剛吏 1 )、八田 祐樹 1 )、
笛吹 修治 2)、富永 孝宏 2)、赤木 由紀夫 1 )、廣川 裕 1 )
1 )広島平和クリニック 高精度がん放射線治療センター、2 )広島国際大学保健医療学部 診療放射線学科
8-036
ラジオクロミックフィルムの照射方向が線量分布検証に及ぼす影響
○湯淺 勇紀 1)、川村 慎二 1)、椎木 健裕 2 )、上原 拓也 1 )、小池 正紘 1 )、神
澁谷 景子 2)
竜二 1 )、
1 )山口大学医学部附属病院 放射線部、2 )山口大学大学院医学研究科 放射線治療学分野
8-037
フィルム線量分布検証における MLC を利用した基準マークによる
線量分布位置合わせ手法に関する検討
○中山 真一
社会医療法人鴻仁会 岡山中央病院
Session 9 9:50 ∼ 10:40
第 3 会場( 国際貿易ビル 9 階/海峡ホール )
[ 放射線治療(高精度 )]
9-038
座長:山下
大輔( 倉敷中央病院 )
DMLC-IMRT, VMAT における MLC の違いが治療計画に及ぼす影響
○北岡 幹教 1)、二宮 樹里 1)、佐々木 幹治 2 )
1 )社会医療法人財団大樹会 総合病院 回生病院、2 )徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門
9-039
DMLC-IMRT, VMAT における MLC の違いが線量検証に及ぼす影響
○北岡 幹教 1)、二宮 樹里 1)、佐々木 幹治 2 )
1 )社会医療法人財団大樹会 総合病院 回生病院、2 )徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門
9-040
呼吸同期照射システムの基礎的検討
○山下 大輔、園田 泰章、平田 祐希、則包 真希、中桐 正人、花田 善治朗、近藤 和人、
山田 誠一、清川 文秋
倉敷中央病院 放射線センター
― 13 ―
9-041
動体ファントムを用いた呼吸同期照射システムの基礎的検討
○杉本 渉、森 孝文、黄田 勝久、高開 広幸、山下 恭、高麗 文晶
徳島県立中央病院
9-042
肺腫瘍体幹部定位放射線治療のための 4 次元線量分布算出法に関する研究
○椎木 健裕 1)、川村 慎二 2)、花澤 豪樹 1 )、神 竜二 2 )、上原 拓也 2 )、湯淺 勇紀 2 )、
朴 成哲 1)、高木 海 1)、高橋 昌太郎 1 )、澁谷 景子 1 )
1 )山口大学大学院 医学系研究科 放射線治療学分野、2 )山口大学病院 放射線部
Session 10 15:40 ∼ 16:40
第 3 会場( 国際貿易ビル 9 階/海峡ホール )
[ 放射線治療(IGRT・検証 )]
10-043
座長:田辺
悦章( 国立病院機構
関門医療センター)
一般的な外照射における新旧 IGRT システムの患者スループット比較
○山田 誠一、清川 文秋、近藤 和人、山下 大輔、中桐 正人、平田 祐希、園田 泰章、
則包 真希
倉敷中央病院 放射線センター
10-044
Cone Beam CT における市販画像解析ソフトを使用した品質管理の有用性
○河原 大輔 1)2)、大野 吉美 1)、中島 健雄 1 )、相田 雅道 1 )、津田 信太朗 1 )2 )、越智 悠介 1)、
奥村 拓朗 1)、増田 弘和 1)、小澤 修一 3 )
1 )広島大学病院 診療支援部 放射線治療部門、2 )広島大学大学院 医歯薬保健学研究科 医歯科学専攻、
3 )広島大学大学院 医歯薬保健学研究院 放射線治療連携学
10-045
位置画像照合 MV-CBCT における画質評価の検討
○安藤 康晴 1)、荒木 淳 2)、田辺 悦章 3 )、槇元 剛祐 1 )、今田 智代子 1 )、川崎 育宏 1 )
1 )広島市立 安佐市民病院、2 )梶川病院、3 )国立関門医療センター 放射線治療センター
10-046
頭頸部癌に対する VMAT における患者の体型変化に伴う治療計画変更の妥当性評価
○奥村 拓朗、中島 健雄、相田 雅道、越智 悠介、津田 信太朗、河原 大輔、増田 弘和、
大野 吉美
広島大学病院 診療支援部 放射線治療部門
10-047
肺定位照射に於ける MU 独立検証の誤差改善について
○大久保 正臣 1)、續木 将人 1 )、片山 博貴 1 )、山崎 達也 1 )、加藤 耕二 1 )、髙橋 重雄 2 )、
戸上 太郎 2)、柴田 徹 2)
1 )香川大学医学部附属病院 放射線部、2 )香川大学医学部附属病院 放射線治療科
10-048
独立 MU 検証ソフトに用いられる Enhanced Dynamic Wedge Factor の検討
○西谷 仁博、鐵原 滋、石割 美香、松本 純、小野 康之、小林 仁、山田 聖、山根 武史、
平田 吉春
鳥取大学医学部附属病院
― 14 ―
Session 11 9:00 ∼ 9:50
第 4 会場( 国際貿易ビル 8 階/ 801 会議室 )
[ 核医学(SPECT 他 )]
11-049
座長:見田
秀次( 県立広島病院 )
当院の乳癌患者における、骨シンチ診断支援ソフト定量値 BSI の
予後予測指標としての可能性の検討
○藤井 慶太 1)、村上 直治 1)、井手 壮太 1 )、大多和 泰幸 1 )、安藤 由智 1 )、水田 昭文 1 )、
北古賀 渉 2)、河上 一公 2)
1 )公立学校共済組合 中国中央病院、2 )富士フィルム RI ファーマ株式会社
11-050
全身肺血流シンチグラフィを用いた脳集積率の検討
○佐伯 悠介 1)、甲谷 理温 1)2)、佐内 弘恭 1 )、三村 浩朗 1 )、柳元 真一 1 )
1 )川崎医科大学附属病院 中央放射線部、2 )県立広島大学大学院 総合学術研究科 生命システム科学専攻
11-051
推定動脈血カウントを用いた脳循環予備能評価の検討
○奥田 恭平、森山 茂、崎本 翔太、藤井 進、山根 武史
鳥取大学医学部附属病院
11-052
123I-MIBG シンチグラフィにおける回帰式を用いた装置間補正について
○黒住 彰 1)、小橋 利美 1)、見村 正章 1 )、中島 真大 1 )、永谷 伊佐雄 1 )、田中 千元 2 )
1 )岡山大学病院、2 )富士フィルム RI ファーマ株式会社
11-053
線質硬化補正を考慮した CTAC が SPECT カウントに与える影響
○飯島 順、矢田 伸広、宮井 將宏、梶谷 尊郁、原元 益夫、小松 明夫、山本 泰司
国立大学法人 島根大学医学部付属病院
Session 12 9:50 ∼ 10:40
第 4 会場( 国際貿易ビル 8 階/ 801 会議室 )
[ 核医学(SPECT 心臓 )]
12-054
座長:川上
真司( 福山循環器病院)
心電図同期心筋 SPECT 壁運動解析ソフトウェア HFV を用いた心機能解析と
QGS との相関について
○小西 友梨 1)、國金 大和 2)、池口 雅紹 2 )、坂野 啓一 2 )、天野 雅史 2 )、藤田 明彦 2 )、
増井 悠太 2)、大塚 秀樹 3)、大谷 環樹 4 )
1 )徳島大学医学部 保健学科、2 )徳島大学病院 放射線部、3 )徳島大学大学院 画像情報医学分野、
4 )徳島大学大学院 保健科学教育部 保健学専攻
12-055
心筋 SPECT 評価における視覚的スコア解析と解析ソフトを用いた自動スコア解析の比較
○湊 侑磨 1)、大塚 秀樹 2)、國金 大和 3 )、大谷 環樹 4 )、小西 友梨 1 )
1 )徳島大学医学部 保健学科、2 )徳島大学大学院 画像情報医学分野、3 )徳島大学病院 放射線部、
4 )徳島大学大学院 保健科学教育部 保健学専攻
12-056
冠動脈 CT/ 心筋シンチグラフィ融合画像の有用性の検討
○井上 直 1)、湯浅 将生 2)、国金 大和 2 )、音見 暢一 3 )、高尾 正一郎 4 )、岩瀬 俊 5 )、
能勢 隼人 6)、佐田 政隆 5)、大塚 秀樹 7 )、大谷 環樹 8 )
1 )徳島大学医学部 保健学科、2 )徳島大学病院 診療支援部、3 )徳島大学病院 放射線診断科、
4 )徳島大学大学院 HBS 研究部 診療放射線技術学、5 )徳島大学大学院 HBS 研究部 循環器内科学、
6 )麻植協同病院 放射線科、7 )徳島大学大学院 HBS 研究部 画像情報医学、
8 )徳島大学大学院 保健科学教育部保健学専攻
― 15 ―
12-057
心臓専用 CZT 半導体 SPECT 装置における CTAC 法の基礎的検討
○内部 拓、宮井 將宏、矢田 伸広、原元 益夫、小松 明夫、山本 泰司
国立大学法人 島根大学医学部附属病院
12-058
心臓専用半導体 SPECT 装置における心臓ファントムを用いた乳房の
SPECT 画像への影響
○大西 恭平、石村 隼人、神野 仁寿、小島 明彦、末国 宏、岩井 勇磨、田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院
Session 13 15:40 ∼ 16:20
第 4 会場( 国際貿易ビル 8 階/ 801 会議室 )
[ 画像工学(記録・表示 )]
13-059
座長:石井
里枝( 徳島文理大学 )
X 線撮影条件の検討(実効線量による評価)
○丸石 博文
浜脇整形外科病院
13-060
EGS5 を利用した診断領域における X 線スペクトルの検討:
管電圧がヒール効果に及ぼす影響について
○中野 雄太 1)、西原 貞光 2)
1 )徳島大学 医学部 保健学科、2 )徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部
13-061
X 線フォトンカウント方式による画像特性の基礎的検討
― シミュレーションによる CNR 改善に関する検討 ―
○稲葉 洋子、本田 道隆
香川高等専門学校 電気情報工学科
13-062
X 線フォトンカウント方式による画像特性の基礎的検討
― 平均的エネルギーの推定精度に関する検討 ―
○浜田 祐輔、本田 道隆
香川高等専門学校 電気情報工学科
Session 14 16:20 ∼ 16:40
第 4 会場( 国際貿易ビル 8 階/ 801 会議室 )
[ 医療情報管理 ]
14-063
座長:竹本
弘一( 広島市立広島市民病院 )
放射線情報システムを用いた業務支援のための機能強化について
○山田 健二、天野 雅史、湯浅 将生、多田 章久
徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門
14-064
医用画像情報領域におけるリスクマネジメントについて
○須藤 優 1)、守本 京平 1)2)、藤本 健一郎 1 )、国重 智之 1 )、和田崎 晃一 2 )、森本 芳美 1)2)、
國本 陽英 1)
1 )県立広島病院 放射線診断科、2 )県立広島病院 放射線治療科
― 16 ―
Session 15 10:00 ∼ 10:30
展示会場( アリーナ 1 階( 西 )/展示見本市会場 )
[ 画像工学(画像処理 )]
15-065
座長:井上
聖( 広島国際大学 )
画像処理などによる演算レイテンシーが作業に及ぼす影響の調査
○水野 雅之、本田 道隆
香川高等専門学校
15-066
フレームレートの増加による観察者の動態信号認識能向上効果
○柏原 亮太、水野 雅之、本田 道隆
香川高等専門学校 電気情報工学科
15-067
ワイヤレス型 FPD の低コントラスト検出能の評価
○森 千尋、沼田 美保、中島 真由佳、藤井 俊輔、本田 貢、田原 誠司
岡山大学病院
15-068
異なる蛍光体を持つ FPD の信号検出能の評価
○前川 慶太 1)、福井 亮平 1)、御古 謙太 1 )、山砥 征弥 1 )、石井 里枝 2 )
1 )鳥取大学医学部附属病院 放射線部、2 )徳島文理大学 保健福祉学部 診療放射線学科
15-069
手術室ポータブル撮影における視認性向上のための画像処理の検討
○立永 謹、木寺 信夫、北川 康子、池田 俊貴、藤村 良夫
広島大学病院 診療支援部
Session 16 15:40 ∼ 16:10
[ 核医学(PET1 )]
16-070
展示会場( アリーナ 1 階( 西 )/展示見本市会場 )
座長:小橋
利美( 岡山大学病院 )、森山 茂(鳥取大学医学部附属病院 )
「 PET-CT 検査のより良い説明を行うために」∼チーム医療をめざして∼
○田中 大吾
独立行政法人 国立病院機構 岩国医療センター
16-071
FDG PET 検査における長時間の絶食よる心筋生理的集積の抑制についての検討
○崎本 翔太、森山 茂、奥田 恭平、藤井 進、山根 武史
鳥取大学医学部附属病院
16-072
尿路の FDG/PET 検査について
○澤田 昌孝、山形 憲生、原 隆史、原田 亜希子、赤木 直樹、伊東 賢二
高知大学医学部附属病院
16-073
3D-PET-CT 検査での各 bed position での NECR weight( NECR w )について
○原 隆史、山形 憲生、澤田 昌孝、原田 亜希子、赤木 直樹、伊東 賢二
高知大学医学部附属病院
16-074
画像再構成条件の違いが心筋 FDG-PET の左室心機能指標に与える影響
○松友 紀和 1)2)、長木 昭男 1)、佐々木 二梅恵 1 )、渡辺 治夫 1 )、佐々木 雅之 3 )
1 )倉敷中央病院 放射線センター、2 )九州大学大学院 医学系学府 保健学専攻、
3 )九州大学大学院 医学研究院 保健学部門
― 17 ―
16-075
Evaluation of the SUV values using maximum and peak:a phantom study
○前田 幸人 1)2)、井手 康裕 1)、谷井 喬 1 )、門田 敏秀 1 )、岩崎 孝信 1 )、笹川 泰弘 1 )、
加藤 耕二 1)
1 )香川大学医学部附属病院、2 )香川大学大学院医学系研究科
Session 17 16:20 ∼ 16:40
展示会場( アリーナ 1 階( 西 )/展示見本市会場 )
[ MR(画像評価 )]
17-076
座長:石森
隆司(香川大学医学部附属病院 )
NMSE 法を用いた MR 画像評価の基礎的検討
○佐内 弘恭、吉田 耕治、阿部 俊憲、守屋 和典、森分 良、田中 康隆、中山 健人、
武 かおり、柳元 真一
川崎医科大学附属病院 中央放射線部
17-077
パラレルイメージング CAIPIRINHA による画質特性の検討
○岡杖 俊也、山下 栄二郎、橋本 伸生、柏井 りえ、赤島 啓介、山根 武史
鳥取大学医学部附属病院
17-078
Dual Gradient Mode を使用した Diffusion Weighted Image の基礎的検討
○山崎 達也、小川 和郎、石森 隆司、竹内 和宏、高橋 洋輔、大石 晃央、加藤 耕二
香川大学医学部附属病院
17-079
脂肪抑制効率係数を用いた脂肪抑制効果に影響する因子についての検討
○野津 勝利 1)、原 真司 1)、小玉 紗弥香 1 )、尾崎 史郎 1 )、内田 幸司 2 )、山本 泰司 1 )
1 )国立大学法人 島根大学医学部附属病院、2 )国立大学法人 島根大学 医学部 放射線医学講座
Session 18 16:40 ∼ 17:00
展示会場( アリーナ 1 階( 西 )/展示見本市会場 )
[ MR(撮像法他 )]
18-080
座長:山下
栄二郎(鳥取大学医学部附属病院 )
静磁場方向に対してのインプラント角度と長さにおける発熱の検討
○松浦 健一郎 1)、大野 誠一郎 1 )、中原 龍一 2 )、西田 圭一郎 3 )、尾崎 敏文 2 )、田原 誠司 1)
1 )岡山大学病院 医療技術部 放射線部門、2 )岡山大学病院 整形外科学教室、3 )岡山大学医学部 人体構成学
18-081
肩関節腔造影 MRI における造影剤希釈濃度の検討
○井隈 美鶴、森広 雅史、奥田 香子、下川 寿春
マツダ病院
18-082
小児 MR 検査 Preparation の試み
○岩角 至子 1)、穐山 雄次 1)、久米 伸治 1 )、横町 和志 1 )、山岡 秀寿 1 )、高橋 佑治 1 )、
秋田 隆司 1)、石風呂 実 1)、隅田 博臣 1 )、粟井 和夫 2 )
1 )広島大学病院 診療支援部、2 )広島大学大学院 放射線診断学
18-083
1.5 T、3 TMRI 装置を用いたポリマーゲル線量計の R 2 特性の評価
○藤原 郁也 1)、林 慎一郎 2)、上中 治 1 )、杉本 貴志 1 )
1 )JA 尾道総合病院、2 )広島国際大学
― 18 ―
11 月 17 日( 日 )
Session 19 8:40 ∼ 9:40
第 1 会場( アリーナ 1 階( 東 )/展示見本市会場 )
[ MR(血管)]
19-084
座長:山根
正聡(山口大学医学部附属病院 )
脳血管領域における T1-TFE を用いた非造影 MR-Angiography
○淺野 祐美、古牧 伸介、西山 征孝、田淵 昭彦
川崎医科大学 附属川崎病院
19-085
Dummy Pulse を併用した radial scan における BBimaging( profile order と流速の関係)
○田淵 昭彦 1)2)、荒尾 信一 2)、古牧 伸介 1 )、西山 征孝 1 )
1 )川崎医科大学 附属川崎病院、2 )川崎医療短期大学 放射線技術科
19-087
3D PC 法を用いた鎖骨下動脈の描出に関する検討
○川上 雄司、中河 賢一、小笠原 貴史、森本 則義
倉敷中央病院 放射線センター
19-088
下肢末梢血管を対象とした Subtraction-MR-Angiography の血管描出改善の検討
○古牧 伸介 1)、木田 勝博 2)、西山 征孝 1 )、竹本 理人 1 )、藤井 政明 1 )、淺野 祐美 1 )、
田淵 昭彦 1)
1 )川崎医科大学 附属川崎病院、2 )岡山赤十字病院
19-089
末梢動脈閉塞疾患の患者に対する片手・手指の非造影 MRA 撮影
○大村 佑一、松浦 龍太郎、福田 喜脩、林 邦夫、大野 誠一郎、田原 誠司
岡山大学病院
Session 20 11:00 ∼ 11:30
第 1 会場( アリーナ 1 階( 東 )/展示見本市会場 )
[ MR(整形領域 )]
20-090
座長:白石
泰宏( 愛媛大学医学部附属病院 )
水選択励起法併用 Multiple Fast Field Echo 法による手指軟骨の描出
○黒崎 貴雅 1)、木田 勝博 1)、後藤 佐知子 2 )、東 義晴 2 )、梶谷 努 1 )
1 )岡山赤十字病院、2 )岡山大学大学院 保健学研究科
20-091
肩関節 MRI における mFFE を用いた撮像条件の検討
○福島 沙知 1)、中河 賢一 1)、古牧 伸介 2 )、小笠原 貴史 1 )、川上 雄司 1 )、孝原 明日香 1)、
森本 規義 1)
1 )倉敷中央病院 放射線センター、2 )川崎医科大学 附属川崎病院
20-092
膝関節における脂肪抑制併用 3D-PDW シーケンスの最適化
○西山 征孝 1)、古牧 伸介 1)、木田 勝博 2 )、田淵 昭彦 1 )
1 )川崎医科大学 附属川崎病院、2 )岡山赤十字病院
― 19 ―
Session 21 11:30 ∼ 12:00
第 1 会場( アリーナ 1 階( 東 )/展示見本市会場 )
[ 放射線技術概論・教育 ]
21-093
座長:隅田
博臣( 広島大学病院 )
2012 年度診療放射線技師の基本給の動向
○興梠 静香 1)、平木 雅登 1)、山中 良太 1 )、渡辺 大輝 1 )、平田 更紗 1 )、鷲見 和幸 2 )3 )、
澁谷 光一 2)
1 )岡山大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻、2 )岡山大学大学院 保健学研究科、
3 )一般財団法人 倉敷成人病センター
21-094
現場教育における個人的成長の阻害因子分析と今後の改善点
○蘆原 友里、伊丹 圭介、寺園 志保、森脇 淳美、岸 祐助
一般財団法人 倉敷成人病センター
21-095
国際化を目指した診療放射線技師教育に関する一提案
○西原 貞光 1)、福井 亮平 2)、山田 健二 3 )、稲田 智 4 )、矢田 伸広 5 )、山本 浩之 6 )
1 )徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部、2 )鳥取大学医学部附属病院 放射線部、
3 )徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門、4 )土谷総合病院 放射線室、
5 )国立大学法人 島根大学医学部附属病院 放射線部、6 )倉敷中央病院 放射線センター
Session 22 11:00 ∼ 11:40
第 2 会場( 国際貿易ビル 10 階/国際会議場 )
[ X 線検査(造影剤・機器他 )]
22-096
座長:廣田
勝彦(鳥取大学医学部附属病院 )
非イオン性尿路・血管造影剤の温度に伴う粘度変化
○渡辺 大輝 1)、興梠 静香 1)、平木 雅登 1 )、山中 良太 1 )、平田 更紗 1 )、鷲見 和幸 2 )3 )、
澁谷 光一 2)
1 )岡山大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻、2 )岡山大学大学院 保健学研究科、
3 )一般財団法人 倉敷成人病センター
22-097
硫酸バリウム懸濁液の温度に伴う粘度変化 ― 添加剤およびバリウム粒子の影響 ―
○山中 良太 1)、興梠 静香 1)、平木 雅登 1 )、渡辺 大輝 1 )、平田 更紗 1 )、鷲見 和幸 2 )3 )、
澁谷 光一 2)
1 )岡山大学医学部 保健学科 放射線技術科学専攻、2 )岡山大学大学院 保健学研究科、
3 )一般財団法人 倉敷成人病センター
22-098
歯科用コーンビーム CT における被ばく線量の検討
○今城 聡、井上 智洋、中村 伸枝、杉原 誠治、中島 真由佳、藤井 俊輔、本田 貢、
田原 誠司
岡山大学病院
22-099
FPD 搭載モバイル C アームシステム Veradius の使用経験について
○岡邉 忠弘、藤原 倫紀、池上 靖夫、築山 まゆ子、小林 純一郎、中島 優、築山 幸司
医療法人盛全会 岡山西大寺病院
― 20 ―
Session 23 11:40 ∼ 12:10
第 2 会場( 国際貿易ビル 10 階/国際会議場 )
[ X 線検査(血管造影 )]
23-100
座長:石橋
徹( あかね会 土谷総合病院 )
FPD 搭載血管造影装置コーンビーム CT における被写体位置が画像に与える影響
○竹本 理人、藤井 政明、古牧 伸介、田淵 昭彦
川崎医科大学附属川崎病院
23-101
IVR における CT 透視の条件設定の検討
○北 昌宜、大原 一志、氏平 武樹、山本 泰司
国立大学法人 島根大学医学部附属病院
23-102
ステント描出目的としたコーンビームスキャン造影剤濃度の検討
○市川 大樹 1)、西田 直樹 1)、山口 卓也 1 )、山内 崇嗣 1 )、平松 匡文 2 )、大西 治彦 1 )、
新井田 紀光 3)、徳永 浩司 2 )、杉生 憲志 2 )、田原 誠司 1 )
1 )岡山大学病院 医療技術部 放射線部門、2 )岡山大学病院 脳神経外科、3 )SIEMENS 株式会社
Session 24 8:40 ∼ 9:40
第 3 会場( 国際貿易ビル 9 階/海峡ホール )
[ 放射線治療(セットアップ他 )]
24-103
座長:下窪
康史( 徳島大学病院 )
6 軸治療寝台システムを用いた位置精度に関する基礎的検討
○増田 圭吾 1)、富永 正英 2)、生島 仁史 2 )、福良 亮介 1 )、岸 太郎 3 )、佐々木 幹治 3 )
1 )徳島大学 保健学科、2 )徳島大学大学院 保健科学教育部、3 )徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門
24-104
Roll, Pitch 角の回転誤差による影響
― 回転型強度変調放射線治療の線量分布において ―
○小林 仁、鐵原 滋、西谷 仁博、石割 美香、松本 純、小野 康之、山田 聖、山根 武史、
平田 吉春
鳥取大学医学部附属病院
24-105
動体追跡装置と金マーカを使用した前立腺 IMRT に対する
Intra-fraction motion が PTV マージンに与える影響
○上原 拓也 1)、椎木 健裕 2)、湯淺 勇紀 1 )、神
竜二 1 )、川村 慎二 1 )、澁谷 景子 2 )
1 )山口大学医学部附属病院 放射線部、2 )山口大学大学院医学研究科 放射線治療分野
24-106
前立腺 IMRT および VMAT 計画評価におけるレトロスペクティブ解析
○福良 亮介 1)、富永 正英 2)、生島 仁史 2 )、増田 圭吾 1 )、岸 太郎 3 )、佐々木 幹治 3 )
1 )徳島大学 保健学科、2 )徳島大学大学院 保健科学教育部、3 )徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門
24-107
前立腺 IMRT における位置確認用金属マーカーからの散乱線による照射への影響の
基礎的検討
○角場 幸記 1)2)、川島 歩 2)、長谷 和樹 2 )、松本 未希 2 )、長瀬 尚巳 1 )、谷 忠司 1 )、
樋口 真樹子 1)
1 )川崎医科大学附属病院、2 )川崎医療短期大学 放射線技術科
― 21 ―
24-108
前立腺癌に対する金マーカー留置下放射線治療の精度改善
○片山 博貴 1)、大久保 正臣 1 )、續木 将人 1 )、高橋 洋輔 1 )、加藤 耕二 1 )、高橋 重雄 2 )、
戸上 太郎 2)、柴田 徹 2)
1 )香川大学医学部附属病院 放射線部、2 )香川大学医学部附属病院 放射線治療科
Session 25 11:00 ∼ 11:40
第 3 会場( 国際貿易ビル 9 階/海峡ホール )
[ CT(低管電圧 )]
25-109
座長:大元
謙二(愛媛大学医学部附属病院 )
管電圧 100kVCT 四肢骨撮影の有用性についての検討
○横内 義憲
医療法人きたじま倚山会 きたじま田岡病院 放射線科
25-110
低管電圧 CNR 指標線量制御法による冠動脈 CTA を想定した微小血管描出能の検討
○松本 頼明、林 完治、宇山 浩文、藤元 晃一、安井 哲士、藤本 耕平、西 秀治、
黒田 塁、安田 朝子
庄原赤十字病院 医療技術部 放射線技術課
25-111
冠動脈バイパスグラフト術後における低管電圧 CT 撮影の基礎的検討
○中島 寛人、梶谷 尊郁、金山 秀和、永見 晶子、山本 泰司
国立大学法人 島根大学医学部附属病院
25-112
大動脈 3D-CTA における低電圧撮影による造影剤低減に関する検討
○瀧本 佳広、大元 謙二、西山 光、末国 宏、大西 恭平、沖野 文香、田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院
Session 26 11:40 ∼ 12:10
第 3 会場( 国際貿易ビル 9 階/海峡ホール )
[ CT(物理評価他 )]
26-113
座長:梶谷
尊郁(島根大学医学部附属病院 )
臓器の放射線感受性を考慮した被曝低減技術を応用した
頭部画像サブトラクション精度向上の試み
○百合野 史子、久冨 庄平、米沢 鉄平、田中 千弘、徳禮 将吾、橋本 歩、上田 克彦
山口大学医学部附属病院 放射線部
26-114
再構成関数が物質密度画像にあたえる影響
○酒匂 敏雄、岸本 淳一、山砥 征弥、松崎 芳宏
鳥取大学医学部附属病院 放射線部
26-115
ポリマーゲル線量計を用いた X 線 CT の実効スライス厚評価の試み
○近藤 貴裕 1)、林 慎一郎 2)、笛吹 修治 2 )、道原 理沙 1 )、山根 明哲 3 )、古志 和信 3 )、
小畑 慶己 3)、遠藤 崇 3)、姫野 敬 3 )、富永 孝宏 2 )
1 )広島和恒会 ふたば病院、2 )広島国際大学保健医療学部 診療放射線学科、3 )国立病院機構 呉医療センター
― 22 ―
Session 27 8:40 ∼ 9:40
第 4 会場( 国際貿易ビル 8 階/ 801 会議室 )
[ 放射線管理 ]
27-116
座長:笹川
泰弘(香川大学医学部附属病院 )
Imaging Plate( IP )を利用した散乱線測定
○北野 雅子、山形 憲生、西川 望、明間 陵、原 隆史、都築 明、沖野 和弘、伊東 賢二
高知大学医学部附属病院
27-117
Imagining Plate( IP )を利用した散乱線測定の実際
○西川 望、山形 憲生、明間 陵、北野 雅子、原 隆史、都築 明、沖野 和弘、伊東 賢二
高知大学医学部附属病院
27-118
透視下検査( ERCP )での鉛カーテンを用いた被曝軽減の試み
○池田 将敏、高畑 明、小濵 千幸
JA 広島総合病院
27-119
Trancecatheter Arterial Chemoembolization( TACE )における術者被ばくの検討
○草地 文子、人見 剛、松本 博樹、大畠 康、内田 敏敦、松田 英治、柳元 真一
川崎医科大学附属病院
27-120
CT 透視ガイド下手技を想定した術者手指被ばく線量の測定
○山内 崇嗣 1)、山口 卓也 1)、杉原 誠治 1 )、氏福 亜矢子 1 )、西田 直樹 1 )、市川 大樹 1 )、
吉富 敬祐 1)、松井 裕輔 2)、大西 治彦 1 )、田原 誠司 1 )
1 )岡山大学病院 医療技術部 放射線部門、2 )岡山大学病院 放射線科
27-121
モンテカルロ法を用いた PET 検査従事者の被ばく低減の試み
○船越 猛、玉井 義隆
医療法人 聖比留会 セントヒル病院
Session 28 11:00 ∼ 11:50
第 4 会場( 国際貿易ビル 8 階/ 801 会議室 )
[ 核医学(PET2 )]
28-122
座長:前田
幸人(香川大学医学部附属病院 )
PET 画像再構成の Z フィルタの違いによる幾何学的位置分解能の評価
○藤原 帆乃佳 1)、柴田 成 1)、甲谷 理温 1 )2 )、大西 英雄 2 )、村上 公一 1 )、三村 浩郎 1 )、
柳元 真一 1)
1 )川崎医科大学附属病院 中央放射線部、2 )県立広島大学大学院 総合学術研究科 生命システム科学専攻
28-123
PET 装置の幾何学的位置の違いによる空間分解能補正効果の評価
○柴田 成 1)、藤原 帆乃佳 1)、甲谷 理温 1 )2 )、大西 英雄 2 )、三村 浩朗 1 )、村上 公一 1 )3)、
柳元 真一 1)
1 )川崎医科大学附属病院 中央放射線部、2 )県立広島大学大学院 総合学術研究科 生命システム科学専攻、
3 )金沢大学大学院 医薬保険研究域 保険学系
28-124
空間分解能補正の有無による SUV の変化
○玉井 義隆 1)2)、船越 猛 1)、迫平 篤 1 )
1 )医療法人 聖比留会 セントヒル病院、2 )医療法人 聖比留会 セントヒル病院
― 23 ―
28-125
肺癌同所性移植モデルマウスの経時的測定における PET 呼吸同期収集が
SUV に与える影響について
○岸田 弥奈 1)、大谷 環樹 2)、大塚 秀樹 3 )、近藤 和也 4 )
1 )徳島大学医学部 保健学科、2 )徳島大学大学院 保健科学教育部 保健学専攻、
3 )徳島大学大学院 画像情報医学分野、4 )徳島大学大学院 臨床腫瘍医療学分野
28-126
呼吸管理が PET/CT 画像の融合精度に与える影響
−通常呼気と自由呼吸と腹部圧迫法の比較−
○小林 誠 1)、高内 孔明 1)、牛尾 綾香 1 )、安部 伸和 1 )、石風呂 実 1 )、古本 大典 2 )、
粟井 和夫 2)
1 )広島大学病院 診療支援部、2 )広島大学病院 放射線診断科
Session 29 8:40 ∼ 9:10
展示会場( アリーナ 1 階( 西 )/展示見本市会場 )
[ CT(評価・測定法他 )]
29-127
座長:西本
司( 徳山中央病院 )
デジタルファントムを加算した低線量胸部 CT 画像における主観的評価
○木下 琢実、寺園 志保、杉本 隆博、松田 祐司、森脇 淳美、伊丹 圭介、松田 絢子、
平田 美夏、田邉 勲、岸 祐助
(一般財団法人 )倉敷成人病センター
29-128
適応型高分解能強調関数の基礎物理評価
○田中 千弘、米沢 鉄平、久冨 庄平、山口 貴弘、上田 克彦
山口大学医学部附属病院
29-129
imageJ を使用した多発性石灰化膵石の総容積解析
○大西 誠一、須田 学、永海 智之
玉造厚生年金病院
29-130
冠動脈 CT における心臓周囲脂肪測定法の検討
○小郷 匠平、池長 弘幸、村 正勝、亀山 賢一郎、柳元 真一
川崎医科大学附属病院 中央放射線部
29-131
位置決め画像用フィルターが CT 自動露出機構の動作特性に及ぼす影響について
○亀山 賢一郎、池長 弘幸、村 正勝、小郷 匠平、柳元 真一
川崎医科大学附属病院 中央放射線部
Session 30 9:10 ∼ 9:40
展示会場( アリーナ 1 階( 西 )/展示見本市会場 )
[ X 線検査(撮影線量他 )]
30-132
座長:伊東
賢二(高知大学医学部附属病院 )
歯科用イメージングプレートの経年劣化と QA(品質保証)
○笠井 亮佑 1)、山田 健二 1)、久米 芳生 1 )、多田 章久 1 )、細木 秀彦 2 )、前田 直樹 3 )、
吉田 みどり 3)、誉田 栄一 3 )
1 )徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門、2 )徳島大学病院 歯科放射線科、3 )徳島大学 歯科放射線学分野
― 24 ―
30-133
下肢を目的部位とした S 値による照射線量(撮影条件)の検証
○澤田 峻、谷地 政紀、岩井 勇磨、滝本 佳広、石丸 晴雄、田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院 診療支援部 放射線技術部門
30-134
上肢を目的部位とした S 値による照射線量(撮影条件)の検証
○岩井 勇磨、澤田 峻、谷地 政紀、滝本 佳広、古用 太一、田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院 診療支援部 放射線技術部門
30-135
臥位撮影寝台天板材料の違いによる画質及び線量への影響
○二宮 宏樹、平田 吉春、山根 武史、松崎 芳宏、津田 正樹
鳥取大学医学部附属病院
30-136
頸静脈穿刺時使用補助具の改良と作製
○津田 正樹、廣田 勝彦、岩田 直樹、田中 拓郎、山根 武史
鳥取大学医学部附属病院
30-137
骨粗鬆症性脊椎圧迫骨折に対する伸展位撮影の検討−トモシンセシスによる断層撮影
○今井 一也、丸石 博文
医療法人おると会浜脇整形外科病院
Session 31 11:00 ∼ 11:40
[ 放射線治療(全般 )]
31-138
展示会場( アリーナ 1 階( 西 )/展示見本市会場 )
座長:藤本
幸恵( 広島平和クリニック )、小野 康之( 鳥取大学医学部附属病院)
モンテカルロシミュレーションを用いた電子線ビームのコミッショニング
○小竹林 孝哉 1)、川村 慎二 1 )、小池 正紘 1 )、椎木 健裕 2 )、神
竜二 1 )、澁谷 景子 2 )
1 )山口大学医学部附属病院 放射線部、2 )山口大学大学院医学研究科 放射線治療学分野
31-139
モンテカルロ計算を用いた光子における ABS 樹脂の深さスケーリング係数に関する検討
○野々垣 健太 1)、笈田 将皇 2 )、山下 大輔 3 )、園田 泰章 3 )、近藤 和人 3 )、山田 誠一 3 )
1 )岡山大学医学部 保健学科、2 )岡山大学大学院 保健学研究科、3 )倉敷中央病院 放射線センター
31-140
モンテカルロ計算を用いた密封小線源 Ir-192 の計算精度に関する基礎的検討
○宮本 良平 1)、笈田 将皇 2)、成廣 直正 3 )、辻 修平 3 )
1 )岡山大学医学部 保健学科、2 )岡山大学大学院 保健学研究科、3 )川崎医療短期大学
31-141
放射線治療計画における仮想単色 X 線画像の実効エネルギーに関する検討
― 画質と線量分布解析の関係 ―
○井俣 真一郎 1)2)、笈田 将皇 2 )、青山 英樹 1 )、赤木 憲明 1 )、田原 誠司 1 )
1 )岡山大学病院 医療技術部放射線部門、2 )岡山大学大学院 保健学研究科
31-142
IMRT 最適化パラメータの基礎的検討
∼最適化計算における線量計算アルゴリズムの違いについて∼
○山下 智之 1)、笈田 将皇 2)、青山 英樹 3 )、大塚 裕太 3 )、杉原 誠治 3 )、井俣 真一郎 3 )、
藤井 俊輔 3)、宇野 弘文 3)、田原 誠司 3 )、稲村 圭司 3 )
1 )岡山大学医学部 保健学科、2 )岡山大学大学院 保健学研究科、3 )岡山大学病院 医療技術部
― 25 ―
31-143
IMRT 最適化パラメータの基礎的検討
∼最適化計算における最適繰り返し計算回数について∼
○床野 僚志 1)、笈田 将皇 2)、青山 英樹 3 )、大塚 裕太 3 )、杉原 誠治 3 )、井俣 真一郎 3 )、
藤井 俊輔 3)、宇野 弘文 3)、田原 誠司 3 )、稲村 圭司 3 )
1 )岡山大学医学部 保健学科、2 )岡山大学大学院 保健学研究科、3 )岡山大学病院 医療技術部
31-144
Radiochromic Film を媒介とした、小照射野におけるマイクロ形電離箱の相互校正
○安井 謙一郎、高崎 秀則、沖本 義則、池田 亮、山下 雅刀、澄川 哲夫
山口県立総合医療センター
31-145
生物学的効果を考慮した最適セットアップマージンの評価に関する検討
○下崎 正志、笈田 将皇、中村 隆夫
岡山大学大学院 保健学研究科
31-146
頭頸部治療において枕の違いがセットアップ精度に与える影響について
○園田 泰章、山田 誠一、近藤 和人、山下 大輔、平田 裕希、中桐 正人、則包 真希、
清川 文秋
倉敷中央病院 放射線センター
Session 32 11:40 ∼ 12:10
展示会場( アリーナ 1 階( 西 )/展示見本市会場 )
[ MR(解析)]
32-147
座長:田村
隆行( 広島大学病院 )
MRI における ASL 法と IOF(イオフェタミン)脳血流 SPECT を用いた
脳灌流評価のための統計学的解析手法の検討
○坂野 啓一 1)、音見 暢一 2)、原田 雅史 2 )、相馬 努 3 )
1 )徳島大学大学院 医科学教育部 放射線科学領域、
2 )徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部 放射線科学分野、3 )フジ RI ファーマ
32-148
MR マンモグラフィーにおける BLACE の有用性
○宮原 可名恵 1)、鈴木 大介 1 )、今井 広 2 )、吉村 祐樹 1 )、宮田 一郎 1 )、小林 有基 1 )
1 )岡山済生会総合病院、2 )シーメンス・ジャパン株式会社 アプリケーションサービス部
32-149
乳腺 MRI における、同時並列画像表示システムを利用した高解像度撮像条件の検討
○麻生 弘哉 1)2)、上田 英弘 1)、柴
三奈 1 )
1 )画像診断センター 霞クリニック、2 )金沢大学大学院 医学系研究科 保健学専攻
32-150
3D-FFE における AFI( Asymmetric Fourier Imaging )の基礎的検討
○秋田 隆司 1)、穐山 雄次 1)、岩角 至子 1 )、高橋 佑治 1 )、横町 和志 1 )、山岡 秀寿 1 )、
久米 伸治 1)、石風呂 実 1)、隅田 博臣 1 )、粟井 和夫 2 )
1 )広島大学病院、2 )広島大学大学院 放射線診断科
32-151
膀胱領域における T 2 prep pulse を用いない FLAIR-VISTA の基礎的検討
○小笠原 貴史、中河 賢一、川上 雄司、三浦 沙知、孝原 明日香、光井 英樹、森本 規義、
中田 和明
倉敷中央病院 放射線センター
― 26 ―
特別企画
抄 録
代表理事講演
「地方から世界へ」
― JSRT の目指すグローバル化 ―
真田 茂
公益社団法人 日本放射線技術学会 代表理事
グローバル化について、私は三つの概念を意識し
ています。それは(1)Globalization:世界標準に地
域を適合させる、
(2)Glocalization(Global + Localization)
:世界標準を地域に合せてカスタマイズ
する、そして(3)Reverse innovation:地域仕様が
世界に展開する、です。特に、本フォーラムのテー
マでもある「地方から世界へ」に通ずる概念として、
Reverse innovation の考え方は重要です。すなわ
ち、グローバル化は世界から地方への一方的な情報
展開ではなくて、地方から世界へ発信することも重
視する、双方向の情報交信であると考えます。
JSRT の 会 員 は、 以 前 か ら 北 米 放 射 線 医 学 会
(RSNA)やヨーロッパ放射線医学会(ECR)などで
優れた研究成果を恒常的に発表し続けています。グ
ローバルを海、ローカルを河だとすれば、会員は既
に大海原へ飛び込んで活き活きと泳いでいる状況だ
と考えます。そこで、JSRT の目指すグローバル化
においては、さらに Reverse innovation のために、
グローバルとローカルの間で交渉できる人財の育成
にも力を入れる必要があります。
JSRT が進める国際化と学際化は、地域的にも学術的にもセクショナリズムを排除することで
す。そして、皆が集える 場 を創ることだと考えます。Radiological Physics and Technology
誌の発刊によって論文発表の 場 創りには成功していると確信しています。次は JRC @横浜を
学会発表の新たな 場 にすることです。JRC としては、たとえば Asia-Pacific Radiology
Congress のような位置づけで、世界の潮流を身近に引き寄せるような努力をしなければならな
いと考えます。
皆様と共に、JSRT を放射線技術学における世界一の学会にしましょう!
【 付記 】重要なお知らせ:科学研究費補助金の細目に「医学物理学・放射線技術学」が新設されました(2013 年
9 月)
。JRC2014 @横浜では、
JSRT-JSMP 合同セミナー「科研費採択をめざして」を急遽開催します(4 月 12 日)
。
放射線技術学系の教育・研究機関では、これを機に奮ってこの細目への応募がなされることが期待されますし、
JSRT としては特に臨床現場からの新たな応募を大いに振興したいと考えます。
― 28 ―
会 長 講 演
日本診療放射線技師会が取り組んでいる事業について
中澤 靖夫
公益社団法人社 日本診療放射線技師会 会長
1. 日本診療放射線技師会は 47 都道府県と連携しながら、下記の事業を展開している。
1)国民医療及び放射線診療に関わる予防・診断・治療等の技術の発達を図り、もって公衆衛
生の向上及び国民保健の維持発展に寄与する事業
2)診療放射線学及び診療放射線技術の向上発展に関する事業
3)診療放射線学に関する研究と啓発に関する事業
4)放射線診療の安全確保に関わる事業
5)診療放射線技師の生涯教育に関する事業
特に健康増進活動として、レントゲン週間(11 月 2 日∼ 8 日)では、広く国民に対しての放
射線教育活動、医療被ばく相談、骨密度測定、乳腺触診体験等を開催している。また、厚生労
働省と連携しながら「がん検診 50%推進全国大会」に毎年参加し、本会の展示パネルを用い
て放射線に関する教育活動を行っている。
2. 東日本大震災に伴う被災地の復興と被災者に対する支援として、被災者健康支援連絡協議会
(厚生労働省・文部科学省・環境省・総務省・19 組織(34 団体)
)と連携しながら、原子力災害
対策政策案の一つである原子力発電所設置施設から 30km 圏内の自治体に対して緊急被ばくに
対応できる専門官(放射線管理士)の配置、放射線被ばく相談員の育成や被災者の支援に向け
た活動を継続して行っている。また、第 29 回日本診療放射線技師会学術大会開催時に島根県・
島根県診療放射線技師会・本会と「放射線被ばくの防止に関する包括的相互協力協定」を締
結した。目的は「相互に協力して、双方の資源を有効に活用し、島根県民の放射線被ばくを
防止することにより、県民生活の安全・安心を確保することを目的とする」である。協力事
項としては
(1)原子力災害に関わる被ばく防止対策に関すること
(2)医療現場における患者及び医療従事者の被ばく防止対策に関すること
(3)放射線被ばくに関する知識の普及に関すること
(4)その他本協定の目的に沿うこと
である。今後はこの協定に基づき、定期的な会議や合同訓練を行う中で、日本のモデル事業と
なるよう連携を深めていきたいと考えている。尚、この包括的協力協定は全国から注目され、
翌日の各新聞誌上で掲載された(読売新聞、毎日新聞、朝日新聞、産経新聞、山陰中央新報)
。
3. 厚生労働省医政局長通知「医療スタッフの協働・連携によるチーム医療の推進について」
(平
成 22 年 4 月 30 日付医政発 0430 第 1 号)における① 画像診断における読影の補助を行うこと、
② 放射線検査等に関する説明・相談を行うこと、また、第 25 回社会保障審議会医療部会(平
成 23 年 12 月 22 日開催)の報告「診療放射線技師については、教育等により安全性を担保する
― 29 ―
上での、検査関連行為と核医学検査を業務範囲に追加することが必要である。
」に伴う役割拡
大に対応し、関連業務に関する研修・講習会等を平成 24 年度より行なっている。また、第 35
回社会保障審議会医療部会(平成 25 年 11 月 8 日開催)で取りまとめられた放射線治療 IGRT 時
に肛門よりカテーテルを挿入・ガスの吸引に関する業務研修も平成 26 年度から実施する予定
である。
4. 厚生労働省・文部科学省への要望内容として、下記の 7 項目をお願いしている。
1)がん対策推進基本計画に基づく診療放射線技師育成の充実及び環境整備
2)チーム医療を推進するための診療放射線技師の活用
3)医療安全のための適切な管理体制の構築
①医療放射線による被ばくの管理体制
②放射線関連医療機器の管理体制
③画像データの管理体制
4)養成教育の 4 年制大学化への移行及び卒後臨床研修の制度化
5)緊急被ばく並びに医療被ばくに対応するための専門官の配置
6)放射線の教育・普及啓発活動に対する診療放射線技師の活用
7)診療放射線技師法の改正
5. 診療放射線技師法は、昭和 26 年 6 月 11 日に「診療エックス線技師法」が成立し、X 線装置の
取扱いについての免許制度が定められたことに始まる。その後、昭和 43 年に放射性同位元素や
高エネルギー放射線発生装置の利用に伴って「診療放射線技師及び診療エックス線技師法」に
改正され、昭和 58 年に診療エックス線技師法は廃止され「診療放射線技師法」となったが、
その基本内容は現在も公布当時のままで 60 年以上が経過し、臨床現場で大きな齟齬を来してき
ている。そこで本会の中に「技師法改正検討委員会」を結成し、高度な医療現場に対応できる
資格法の確立や多職種連携医療の実践を考慮に入れた、抜本的な改正について検討している。
― 30 ―
市民公開講座 1
最先端医療を担なう画像診断とカテーテル治療
松永 尚文
山口大学大学院医学系研究科 情報解析医学系学域 放射線医学分野
【 はじめに 】X 線は 1895 年にレントゲン博士により
【 IVR の症例 】
(図 2、図 3)
発見され、すぐに医療に用いられ、約 100 年以上放射
線を用いた画像診断が医療に貢献しています。この
20 年の間では、画像診断装置やコンピュータの発展
によって、医学の中では最も進歩してきている領域の
1 つが「放射線医学」だと言えます。
【 Interventional Radiology とは 】講演では最新の CT
や核医学画像診断とカテーテルによる治療について紹
介しました。この治療技術は Interventional Radiology と呼ばれ適当な日本語訳がないため IVR という略
語で呼ばれることが定着しています。IVR では、細
いカテーテルを用いるため、身体への侵襲は小さく、
患者さんの負担は小さいと言えます(図 1)
。
図 2 胆道癌の術後出血に対する緊急動脈塞栓術
図 1 IVR の位置づけ
IVR の対象となる主な疾患について表 1 に示します。
図 3 腎動脈狭窄に対する経皮的血管形成術( PTA )
表 1 IVR の領域と対象疾患群
【 おわりに 】放射線医学領域では、画像診断だけでは
なく、紹介した IVR など優れた低侵襲的治療が行わ
れています。優れた日本の技術を世界に広め世界中の
医療に貢献できるよう放射線専門医、診療放射線技師
が協力しています。
市民公開講座を準備していただいきました実行委員
の皆様に感謝申し上げます。
― 31 ―
市民公開講座 2
がん診療における放射線治療の最前線
澁谷 景子
山口大学大学院医学系研究科 情報解析医学系学域 放射線治療学分野 教授
【 はじめに 】日本人の二人にひとりが「がん」に罹患
し、三人にひとりが「がん」で命を落とす時代にあっ
て、
「がん」の克服は今や国民的課題となっています。
「がん」治療の方法として放射線治療は、手術、化学
療法(薬物療法)とならび「がん治療の 3 本柱」のひ
とつと言われてきました。当講座においては、放射線
治療について―放射線が「がん」に効くメカニズム、
効果と副作用との関係、最小の副作用で最大効果を得
るための最新技術についてご紹介し、がん診療におけ
る放射線治療の役割につて、お話させて頂きました。
【 放射線治療の有効性のメカニズム】がん治療をおこな
う場合、放射線のターゲットは DNA にあります。
DNA は細胞の設計図にあたる部分ですから、そこが損
傷されてしまいますと、生命維持ができなくなったり、
うまく分裂できずに壊れてしまったりします。その性質
を利用して「がん」細胞を攻撃するのが放射線治療で
すが、正常の細胞でも「がん」の細胞でも、DNA に
損傷の起きる確率に違いはありません。放射線に対す
る細胞固有の感受性の差は、主に DNA に受けた傷を
直す能力(修復能)の違いにあります。正常の細胞はよ
くコントロールされていて、ある程度小さい傷であれ
ば修復することができますが、
「がん細胞」ではそれが
うまくいきません。その差を利用して、我々は通常、正
常細胞の修復が期待できる少量の放射線を毎日当てて、
正常組織(細胞)を残しながら、
「がん」細胞のみを除
去する方法をとってきました(分割照射法)
。
【 放射線の効果と有害事象(副作用)について 】前述
のように、
放射線治療では「がん細胞」と「正常細胞」
における修復能力の差を利用しています。しかし、
「が
ん細胞」の中にも高い修復能力を持つものが存在し
たり、正常組織の中にも腸管粘膜や骨髄細胞などのよ
うに増殖スピードが早く、傷をうまく修復できない
(感受性の高い)細胞が存在します。前者は治療後の
再発の原因となりますし、後者は急性期有害事象(副
作用)として、患者さんに苦痛を与えてしまいます。
我々はそれらを克服するために、いくつかの方法を
とってきました。古くから利用されてきたもののひと
つに、がん細胞の修復を妨げる(感受性を高める)薬
剤(増感剤)を併用する方法があります。
「化学放射線
療法」として、多くのがん種に用いられており、現
在も様々な薬剤が開発され、放射線との相性を確かめ
るための臨床試験が行われています。もうひとつは、
物理的に高い精度で「がん」の病巣を狙い撃ちする
方法です。安全に正常構造を避けることができれば、
攻撃力の強い大きな線量を一度に照射することも可能
となり、より確実に「がん」細胞にダメージを与え
ることができます。
「定位放射線治療」とは、誤差数
ミリ以下(脳では 2 ミリ以下、体幹部では 5 ミリ以下)
の高い精度で 3 次元的に多方向から X 線を狙い撃ち
する方法で、ピンポイント照射とも呼ばれています。
直径 3 センチ以下の脳病変、5 センチ以下の肺腫瘍や
肝腫瘍などが対象となります。特に早期肺癌では、手
術に匹敵する治療成績が報告されており、少なくとも、
合併症により標準的な手術の受けられない患者さんに
対しては、日本肺癌学会のガイドラインでも定位放射
線治療を推奨しています。一方、
「強度変調放射線療
法(IMRT)
」とは、ひとつのビームの中で放射線の
強弱をつけることで、ターゲットとする病巣の複雑な
形状に合わせ、自在に線量分布を作成することのでき
る照射技術です。2010 年より大多数の固形がんに保
険診療としておこなうことができるようになりました。
安全に放射線の量を増やせられることで治療成績の向
上も期待され、特に前立腺がんなどでは、手術か
IMRT か、進行度によっては患者さん自身の自由選
択としている施設も少なくありません。
尚、これらの複雑な照射をおこなうためには、呼吸
の影響などによる腫瘍の体内移動がしばしば問題とな
ります。最近では、腫瘍の近傍に金属のマーカーを埋
め込んで、それを追跡しながら放射線を照射する「動
態追跡照射」と呼ばれる方法も開発され[ 図(左)
:
2 つのカメラでリアルタイムに体内マーカーを追跡、
(右)
:動きに合わせて腫瘍を多方向から狙い撃ち ]
、
保険診療として臨床応用が開始されています。以上の
ような新技術は「高精度放射線治療」と総称され、
現時点でも様々な研究・開発が進められています。
【 がん診療の中での放射線治療の役割 】
「がん」を確
実に、かつ高い QOL を保ちながら治癒に導くために
は、
「がん診療」がそれに携わる全ての医療スタッフ
の総力戦でなければならないと考えます。放射線治療
はそれ単独でも、手術や化学療法と組み合わせた集学
的治療の一環としても、重要な役割を担っています。
画像診断と合わせ、我々スタッフが果たすべき役割は
今後ますます大きくなるものと考えます。
― 32 ―
モーニングセミナー
マンモグラフィ基礎講座
― 機器精度管理について―
新藤 陽子
独立行政法人 国立病院機構 東広島医療センター
【 セミナー集約 】2012 年における本邦の乳房撮影装置
の普及状況は、仕様基準を満たした装置 4739 台中、
フィルム・スクリーンシステムは 20%、CR システム
が 65%、FPD システムが 15%との報告があり、ディ
ジタル化が難しいと言われたマンモグラフィ領域にお
いてその後のディジタル化は 8 ∼ 9 割に及んでいると
推測される。それに伴い、ディジタル画像評価用のス
テップファントムや CDMAM ファントム等が用いら
れるようになり、2009 年にはディジタルマンモグラ
フィ品質管理マニュアルが発刊されたのを機に機器の
精度管理について実践を求められるようになってきた。
しかし、病院現場での精度管理の実施状況は芳しく
なく、本年ひろしま乳房画像研究会におけるアンケー
ト調査でも、35 施設の回答からは主な精度管理ツー
ルの保有状況は 1 ∼ 3 割、精度管理の実施状況は半数
以下という結果を得た。
装置メーカーに定期点検として依頼している施設も
複数あり、高価な測定ツールを揃える事に課題が見え
る。
「測定の時間確保が難しい」
「測定が煩雑で詳し
い方法が分からない」といった回答もあったため、
本モーニングセミナーでは皆さんが途中でつまずきや
すい点を拾い上げながら解説を行った。
当院にて CR システムでの品質管理を長期間行った
結果から、CNR、システム感度(S 値)
、ダイナミッ
クレンジ、画像均一性といった項目は劣化が顕著に認
められたため、定期的な測定により劣化状況を確認す
る事をお勧めする。測定には ImageJ 等の画像解析ソ
フトを用いて、画像のディジタル値を解析するため、
その際に生データを取り出す時点でつまずく場合があ
る。生データにも様々な段階のデータがあるが、ここ
で用いるのは画像の階調処理や周波数処理、DR 圧縮
処理を掛ける前の段階で十分である。なぜなら、ここ
では不変性試験として受け入れ時の値からの変化をみ
ているからである。DR システムではそれらの処理を
外したデータを別途、自動作成するものもある。一方
CR システムではそのようなデータを作成するメー
カーは無いため、手動で処理を外した後に DICOM
出力する事となる。その後の ImageJ での基本的な操
作や注意点について解説を加えた。
CNR(コントラスト対雑音比)は、ノイズ量を含め
た指標としてディジタル画像の画質や撮影条件を
評価する上で欠かせない重要な要素である。簡便な
測定方法(1 ショット法)としてアルミニウムのコ
ントラスト物質(0.2 ㎜、6 × 6 ㎝以上、純度 99.9%
以上)を画像中心から右半分に配置して X 線撮影す
る方法をご紹介した。これはアクリルファントム厚
を変化させながら測定し、各厚みにおける平均乳腺
線量とのバランスを確認する必要がある。
半価層と平均乳腺線量は従来の Wu らの測定方法
ではなく、Dance らの測定方法が採用されている
事をご紹介した。線量測定の実効中心が胸壁から
6 ㎝となり、ファントム厚に応じて平均乳腺線量の
算出式の係数が変化する。ターゲットとフィルタの
組み合わせによっても係数が変化し、Mo や Rh だ
けでなく、W や Al での組み合わせに対応しており、
今後は Ag に対する係数も出される予定である。
よって昨今の DR 装置の管球材質にも対応できる方
法である。
SCTF(システム空間分解能)は、ブッキー台やファ
ントムを含めたシステム全体の空間分解能を確認
する方法として採用されており、MTF と関連した
指標が得られる。密着撮影用ブッキーでは、2lp/㎜、
4lp/㎜の矩形波チャートを、アクリル 40 ㎜上で胸
壁から 6 ㎝の位置に配置し X 線撮影する。その画
像からディジタル値を解析する方法を解説した。
ダイナミックレンジの評価は、乳房撮影ではスキン
ライン付近の情報が取得できているか確認するた
めに重要な評価である。6 ㎝厚を想定したアクリル
ステップファントムを撮影し、各段でディジタル値
が取得されている事を目視と実測で評価するよう
解説した。
【 参考文献 】
1)『ディジタルマンモグラフィ品質管理マニュアル』
2009.11.1. 医学書院
2)『月刊新医療』
2012.1 エム・イー振興協会
― 33 ―
シンポジウム
座長集約
CSFRT2013シンポジウム
― 放射線技術学における国際化 ―
内田 幸司
島根大学医学部 放射線医学講座
本シンポジウムでは、はじめに日本放射線技術学会
(技術学会)学術交流委員会副委員長 国際交流担当
増えていることから、本事業に対する関心の高さが伺
えた。
の西出氏と日本診療放射線技師会(技師会)理事 国際
技師会は、主として東アジア地域の技師会との連携
交流担当の西田氏から、放射線技術における国際化に
を進めており、2 年に 1 回、東アジア学術交流大会を
関する両団体の考え方や関連事業について紹介があっ
秋の学術大会に併設して開催している(来年の大分大
た。つぎに両団体の国際会議発表支援を受けられた舛
会が 21 回目)
。本会の国際化の要は、技師教育や放射
田氏、技術学会のスタンフォード大学研修経験のある
線業務に関連する情報共有や連携である。会員への国
宮原氏および技術学会の国際会議発表支援を受けられ
際支援事業としては、東アジア地域で行われる学術大
た德禮氏から、各事業の具体的な内容とその事業に参
会への発表支援などがある。
加した体験をもとに自身が思い描く国際化とその重要
我々の業務改善には、国際的な目線で内容を分析す
性についての報告がなされた。
る必要があるため、他国との情報共有が必要不可欠で
技術学会は、毎年春に開催されている総会学術大会
ある。また、発展途上国への教育支援や業務連携も行
とのコングレスである JRC を、RSNA や ECR も含
う必要があるため、派遣スタッフ育成の観点からも放
めた世界の 3 大放射線医療科学国際コングレスとして
射線技術学における国際化は重要である。
導くことを目標に国際化を進めている。また、国際化
全演者共通のコメントとして、放射線技術学におけ
を行うことで放射線技術学に関する研究の国際連携が
る国際化のメリットは、日本の技術を世界に発信でき
強化されるため、世界の人々の健康と福祉にも貢献で
それに伴い技術がより進歩することであり、デメリッ
きる。会員への国際支援事業としては、日本医学物理
トは、その 1 歩を踏み出すことに勇気が必要なことで
学会との共同事業である RPT 誌の刊行、海外機関に
ある。はじめの 1 歩は、職場や家庭環境に左右され金
おける研修・短期留学への支援や国際会議での発表支
銭的な負担も強いられため、周囲への配慮も忘れては
援などがある。
ならない。
本事業の経費の多くは会員からの募金(国際交流基
今後も両団体の国際会議発表支援事業を賢く利用し、
金募金)によって成り立っており、その募金額は年々
より多くの方にはじめの1 歩を踏み出していただきたい。
― 34 ―
シンポジウム
座長集約
シンポジウム「放射線技術学における国際化」を終えて
石井 里枝
徳島文理大学 保健福祉学部 診療放射線学科
全国に先駆けて日本放射線技術学会と日本放射線技
師会(現日本診療放射線技師会)の地方会が合同開催し
た学術大会である CSFRT は、今回の開催でこの中国・
四国地方の 9 県を一巡した。現在、両会は相互に協力
しながら、それぞれの領域で活動している。
そして 2 団体は、共に国際化や国際協力に対する活
動をそれぞれのスタンスのもとに展開中である。その
ような中で CSFRT2013 は、
「放射線技術学における国
際化」をテーマにシンポジウムを開催し、司会を担当
することとなった。
この中四国は技術学会の短期海外留学、国際研究集
会派遣や、海外研修派遣などの制度を利用した会員が
多く、
「国際化」に対して関心が高い。今回のシンポジ
ウム参加者は100 名以上と事務局から聞いた。実際、
司会席から会場を見ると、多くの参加者が会場の席を
埋めており、両会会員の関心の高さを実感した。シン
ポジストとして、技術学会の活動報告(西出氏)
、技師
会の活動報告(西田氏)
、それぞれの会の助成を受け活
動している者(舛田氏、宮原氏)の報告、これから助成
を受けるだろう若手(德禮氏)からの意見発表があった。
技術学会の国際化における活動は、私の周囲にも助
成を受けた多く会員がおり、個人的に比較的周知され
ていると感じている。技術学会ではこれらの費用を、
会費と国際交流基金でまかなっている。国際交流基金
は会員や関係者、関係団体からの寄付で成り立ってい
る。一口千円から寄付できるが、中四国の会員は、助
成を受ける会員も多いが、国際交流基金へ寄付する会
員も多く、成功している事業だと感じる。
技師会が各国の技師会と交流を持っていることは
知っていたが、関係する国際大会の日本国内からの発
表者に助成していること、養成校の学生に対して指定
世界の技師に対してアンケート調査を実施しているこ
とを今回初めて知った。このアンケートが近々実施さ
れるとのこと、どのような結果が出るのか今から楽し
みである。
それぞれの会から助成を受けた 2 名は、国際学会や
集会、海外研修などに参加した経験について発表した。
国際学会等で困ったことや参考にしたものの紹介があ
り、これから国際学会等に挑戦する会員にとって参考
になる情報だった。
若い会員として発言した德禮氏は、働きながら大学
院へ在学し研究を継続中である。どのような放射線技
師になるかは本人次第であること、また、自分に限界
を設けず、チャレンジすることが大切で、まずはチャ
レンジして経験すべきとの発言に感銘を受けた。老若
男女にかかわらず、多くの人がこの意見を意識して行
動することで両会は大きく発展すると感じた。
「ローマは一日して成らず」この言葉が両会の国際化
に関する今後の活動に適合すると感じた。一歩一歩前
進する両会の活動に関わりながら私自身も国際化を意
識したい。
今回、シンポジウムの司会をさせていただき、多く
のことを考えさせていただいた。参加された方は、もっ
と多くのことを感じられたと思うが、司会をしながら私
が考えたこと、感じたことをここへ書き連ねた。足りな
い部分は、何かのチャンスで討論できればと思う。
この企画では、島根大学の内田氏と2 人司会で大変
心強かった。お世話になりました。また、このような機
会を与えてくださった上田・山内両大会長と実行委員
会の皆様に感謝いたします。最後に、シンポジストの
皆様ご苦労様でした。
ありがとうございました。
国際学会の参加登録費を助成していること、5 年ごとに
― 35 ―
シンポジウム
海外へ飛び出そう!!
― 放射線技術学会における国際化の取り組み―
西出 裕子
公益社団法人日本放射線技術学会 学術交流委員会 副委員長( 国際交流担当 )
【 技術学会における国際交流制度 】技術学会には、海
外短期留学制度、国際研究集会派遣制度、海外研修制
度、本学会と交流のある海外学会への派遣制度の 4 つ
の国際交流制度がある。
各制度に参加した年度別および累積数を示す。
Fig.1 制度別に見た年度別および累積派遣者数
【 海外短期留学制度 】海外短期留学制度は 1985 年に、
当時シカゴ大学カーロスマン放射線像研究所におられ
た土井邦雄先生のご厚意により始まった。期間は原則
として 3 か月で勤務先から派遣期間の出張(休暇)が
認められることが必要になる。2013 年までの 28 年間
で 45 名の方が留学され、留学先ではアメリカが最も
多く、中でもシカゴ大学が 28 名と最も多いが、他に
スタンフォード大学やワシントン大学、ドイツのフラ
イブルグ大学やフランスのパリ大学にも留学されてい
る。部会別では、中国四国部会が近畿部会、九州部会
と並んで最も多い。
【 国際研究集会派遣制度 】国際研究集会派遣制度は
1995 年に始まったが、これは放射線技術学の分野の
国際学会での研究発表を支援するために始まり、1 人
1 回の制限があるが 10 万円が支給される。前期と後期
の 2 回募集があるが、応募時点でのアクセプトの有無
は問わない。
これまでに 164 名がこの制度を利用しており、主な
Fig.2 派遣制度利用者の主な発表学会
学会は、RSNA が 90 名と最も多く , 次いで ECR が
32 名であった(Fig.2)
。
【 海外研修制度 】2006 年からアメリカにあるスタン
フォード大学への 1 週間の研修制度が開始された。1
回につき 20 名の定員で今年で 160 名の会員が研修を
受けた。研修費、宿泊費は学会が負担するが、渡航費
などは自己負担となる。プログラムは、主に画像診断
(MR, CT, PET, Molecular imaging 等)に関する講
義、3D ラボ、大学病院の見学、バリアン社のリニアッ
クの工場見学などが組み込まれている。また研修時間
外では、イブニングセミナーやディスカッションなど
で、大学のスタッフや研修生同士の意見交換が行われ
たようである。
【 JSRT と正式交流のある海外学会への派遣制度 】技
術学会は中華医学会影像技術学会(CSIT)および大韓
放射線科学会(KSRS)と 2011 年に学術交流を締結し、
相互の学術大会で交流を行っている。これまでに
CSIT へは発表者 3 名、講演者 6 名、KSRS へは発表
者 1 名、講演者 2 名を派遣した。
【 海外交流制度への応募に関して 】すべての制度に関
して事前審査が行われる。さらに海外短期留学におい
ては、留学先を自分で探す、英語でコミュニケーショ
ンが取れるなど事前の準備が必要であり、また先ほど
も述べたが派遣期間の出張(休暇)や推薦状が必要と
なる。また国際研究集会派遣では、国際学会で発表で
きる研究を行い演題が採択されることが必要である。
CSIT や KSRS は、発表内容は部会レベルで十分であ
り、英語の口述発表を行う度胸をつけるにはいい場で
はないかと思う。
【 技術学会が支援できること】国際化に向けて技術学会
ができることは、
会員の 行ってみたい やってみたい
を後押しすることではないだろうか。参加した会員か
らは、モチベーションが上がった、カルチャーショック
を受けた、仲間ができた、などの意見を多くいただい
ている。もちろんこれらがすぐに何かの結果として現
れないかもしれないが、まいた種は確実に成長し、や
がて実を結ぶと確信している。これからも様々な国際
化への取り組みが行われる予定なので、多くの会員が
興味を持って参加していただけることを期待する。
最後になりましたが、技術学会では国際交流活動支
援のため、国際交流基金への募金活動を行っています。
ぜひご協力をお願いします。
― 36 ―
シンポジウム
国際活動への取り組み
西田 史生
日本診療放射線技師会 国際担当理事
松山赤十字病院
世界の放射線技師の現状(実態調査より)
5 年毎に調査を行い、世界各国の放射線技師の実態
を明らかにすると共に前回調査結果と対比し、数値的
な推移を考察する。
本調査は、日本診療放射線技師会が WHO から国
際放射線技師研修センターとして指定を受けている要
因の一つである。自記方式をとったため、判読不能な
回答は削除してある
調査内容として、
①総人口
②病院施設数
③ベッド数
④Ⅹ線装置設置診療所数
⑤医師数
⑥正看護師数
⑦放射線技師数
⑧診療放射線技師の男女の数
⑨診療放射線技師の充足度
⑩ 診療放射線技師の平均
収入
⑪ 診療放射線使用の制限
資格
⑫ 診療放射線技師の教育
機関
⑬ 診療放射線技師の教育
施設数
⑭診療放射線技師の教育年限
⑮診療放射線技師の業務内容
⑯診療関連装置および機器の設置台数
⑰診療放射線技師の生涯教育
⑱放射線防護および安全管理の必要性
●日本診療放射線技師会の活動
※国際認定・後進国への教育等
日本診療放射線技師会国際学術交流助成規定
外国人研究発表助成事業
外国において診療放射線技師として、業務を行っ
ている者もしくは診療放射線技師教育に携わって
いる者で、日本放射線技師学術大会において研究発
表を行う者 USD1000
海外研究発表者渡航助成事業
日本診療放射線技師会の会員であり、ISRRT・
AACRT・EACRT において研究発表を行う者 10
名以内 5 万円/人
海外発表促進助成事業
診療放射線技師養成機関に所属する学生および大
学 院 生 で あ り、ISRRT・AACRT・EACRT に お
いて研究発表をする者
学術大会参加費相当額
●日本診療放射線技師会の事業
※今後の取り組み・行事予定
25 年 12 月 バングラディッシュ 2 週間の超音波研
修を 2 回実施、研修医を対象(経産省依頼)
英文誌を年 1 回発刊し、世界各国に配布。
26 年度 世界放射線技師アンケートを実施し推移
を把握する。
国際認定資格の継続(マンモ・エコー・CT・医用
画像情報管理士・放射線危機管理士・放射線管理士・
MRI)
日韓台タイ合同チームによる、後進国への教育支援
(アジアファンド)
※今後の国際会議予定
2014 年 6 月 18th ISRRT 世界大会 ヘルシンキ
2014 年 9 月 EACRT 東アジア Japan 大分
2015 年
EACRT 東アジア 台湾
2015 年
AACRT シンガポール
2016 年
ISRRT 世界大会 韓国
2016 年
EACRT 東アジア 韓国
2017 年
EACRT 東アジア 日本
2017 年
AACRT 香港
この他にも世界各国で年 1 回程度開かれています。
興味のある方は、各国の技師会のホームページ等を閲
覧していただきたいと思います。
日本からの多数の参加を期待しております。
― 37 ―
シンポジウム
From local to international
Strategy to be enjoyed into the International Conference
TAKANORI MASUDA
Tsuchiya General Hospital
近年、放射線技術学における国際化が活発に行われ
あったからこそ、様々な国際学会に参加することがで
ている。 JART(日本放射線技師会)では、日韓台
きたと感謝している。
の 3 国における学術大会の開催や、ISRRT(世界放射
私が考える国際化に必要なものとして重要なことは
線技師会)参加、国際学会での発表における発表支援。
1. 自己主張 2. 国際感覚 3. 指導者の 3 点である。
JSRT(日本放射線技術学会)においては、Radiologi-
1. 国際化=語学力でないと考える。言語はコミュニ
cal physics and Technology(RPT)の刊行(日本医
ケーションの手段に過ぎず、語学力があっても、自
学物理学学会との共同事業)や、会員に海外機構にお
分から発信する力がないとチャレンジすることが
ける研修、短期留学への支援や国際会議での発表支援、
できない。自己主張するためには失敗を恐れない
アジア、ヨーロッパの放射線技術学関連団体との連携
チャレンジ精神が必要である。
など様々な取り組みが行われている。 2. 井の中の蛙にならず、広い視野と多面的な見方が必
今回、山口で行われた CSFRT2013( 中四国放射線
要であると考える。多種多様な人とコミユニケ−
医療技術フォーラム)においてもスライドの英語表記
ションを取ることが必要。
推奨や、
「放射線技術学における国際化」を取り上げ
3. 理解ある先輩、理解ある上司がいなと困難なことが
たシンポジウムなどが組まれている。地方に居ながら
多い。いろいろな研究会に参加し多くの諸先輩方と
も、日々の業績から新しい技術や素晴らしい発想を研
知り合いなることにより道は開ける。海外の学会に
究成果として世界に発信することが必要である。
参加したことのある先輩や上司は必ず海外発表に
学会における国際化の目的は、世界各国からの放射
ついて相談に乗ってくれる。
線技術者が集う学術大会の開催など、様々である。個
人的には、知見を広め新しい世界に飛び込むこと、世
海外発表のメリットとしては様々あると思われるが、
界に新しい技術や発想を研究成果とし発信すること、
自分の研究が 1 人でも多くの人々に聞いてもらえ、更
それらを学習すること等が目的である。
に数多くの意見を聞くことができる。最終的には、英
学習としては個人により様々な方法があるが、直接
語での論文化が最も重要なことである。しかし、日本
海外に行かなくても国際学会に行ったことのある方々
では味わえない学会の雰囲気を感じ、現地の方と一緒
の講演を聞くことも十分勉強になる。国際化のための
に食事や観光をすることも時には必要であろう。そこ
研究会が様々行われている中の 1 つに、広島で行われ
で友達になれば、生きた英語を学ぶことができ他国の
ている国際フォ−ラムがある。この研究会では、世界
情報をいち早く得ることができる。また、海外の懇親
における最大の放射線学会である RSNA(Radiologi-
会などで日本の方々と知り合うことができれば、より
cal Society of North America) や ECR(European
親密な交流ができる。ちなみに国際学会に参加する先
Congress of Radiology)で発表された方々の最新発表
生方や診療放射線技師の方々はモチベ−ションが高い
や海外での経験、Abstract の書き方、発表の仕方、
ので、大いに感化されることも国際学会のメリットで
スライドの作成方法など海外発表支援のための情報が
あると思う。しかし国際学会に参加する一番の目的は、
得られる。
学会を楽しむことである。
私が国際学会に参加するきっかけは、上司である今
この中四国地域から様々な方が、世界に向け留学、
田主任の影響が大きい。1997 年に世界最大である放射
国際発表などにチャレンジしている。チャレンジ精神
線学会である RSNA で「Obtaining Ultra Thin Slice
があればある程度のことは個人でできるが、個人に足
Thickness with a Combined Use of the Small Heli-
りないところは周りの協力者が助けてくれる。私たち
cal Pitch and Deconvolution Technique」という内
に必要なことは We can do it…. ではなく We must
容で口述発表を行っており、診療放射線技師内でも国
do it…. である。
際化についてパイオニア的存在である。上司の指導が
― 38 ―
シンポジウム
国際学会への挑戦
― Enjoy your challenge ―
宮原 善徳
国立大学法人 島根大学医学部付属病院 放射線部
【 はじめに 】世界には、我々診療放射線技師が関与す
【 Sharing skills and knowledge 】シンポジウムのテー
る国際学会が数多く開催されている。どの国際学会に
マでもある、放射線技術の国際化についてであるが、
参加するかは、研究テーマ、学会の規模、開催時期、
それは国際的に技術(skills)と知識(knowledge)を共
諸経費、演題採択率など様々な要件を考慮して決定す
有することであり、その共有する場の一つが国際学会
るべきである。世界では、異なる文化や歴史を体感す
であると考える。更に、実験や研究のスタートライン
るだけでなく、日本国内の学会ではあり得ないことが
が論文を検索すること
数多く体験できることも、国際学会へ出席する醍醐味
で、国際学会がプレゼ
の一つである。
ンテーションおよび技
【 なぜ国際学会なのか 】2012 年に国際学会で発表する
術、知識を共有する場
機会を得た。幸運にも、職場の理解、機器の更新など、
であり、その研究活動
非常によい環境に恵まれた。また研究、実験を積み重
を何らかの形(論文)と
ねるうちに興味が増した。そして最大のモチベーショ
し て 残 す こと が 最 終
ンとして、世界に向けて 日本の技術のすばらしさ
ゴールであると考える。
を発信したかったこと、さらに人生に一度は、国際舞
【 研究の意義 】重要なことは、どんな研究であっても
台でプレゼンテーションするという経験を積みたかっ
最終的には『患者さんへ質の高い医療を提供するこ
たことが挙げられる。
とに繋がる』と考える。
【 発表までの準備 】新たな実験、研究を開始する前に
発表すること、また他
は予め論文検索が必要である。また、抄録の書き方、
の発表を聞くことによ
スライド、ポスターの作成方法やデザインについて、
り、多くの情報を共有
私が活用したものの一つとして ASTRO(American
できる。国際学会では、
Society for Radiation Oncology)のホームページに
よりスケールの大きな
Virtual Posters のサイトがある。誰でもログインで
情報共有が可能な場で
き、アップロードされている過去数年分のポスターや
あると考える。
抄録(2012 年以降はポスターのみ)を閲覧できるため、
【 最後に 】国際化時代の流れのなかで discussion や
それを参考とし、毎日のように過去の抄録を読みかえ
debate ができる英語能力が、我々診療放射線技師に
した。英文(英単語、熟語、その他の品詞)などは、
も求められる。私も、可能な限り、あらゆる手段を用
メモ帳に記しておくと、能力向上に繋がる。大切なこ
いて語学力を向上させたいと考えている。また、次世
とは 継続 することだと考える。
代を担う若い方へのメッセージとして『いかなる挑
戦も、それが無駄になることはないと信じる。失敗を
恐れずに、国際学会へチャレンジし、経験を積んで頂
きたい』
。
― 39 ―
シンポジウム
放射線技術学における国際化
德禮 将吾
山口大学医学部附属病院 放射線部
シンポジウム「放射線技術学における国際化」に
議で発表することは国内会議で発表すること以上に
て意見を述べさせていただいた。以下に簡単に記載す
ハードルが高く、自分には到底出来ないと思うひとも
る。ここでは 放射線技術学の国際化 がなぜ必要な
少ないないと思う。そんなときは、発表経験のある先
のかという議論は諸先輩方に任せておく。私は、私た
輩を頼ってみるのも良いと思う。頑張っているひとの
ち若手が 放射線技術学の国際化 にどんな貢献をす
まわりには、その発表の手助けをしてくれる先輩が
ることができるのかを論点とした。当然のことながら、
きっといることと思う。また、大学院に進学すること
世界各地で開催される国際会議で発表する、または研
もひとつの選択肢となり得るのではないか。国際発表
究成果を英語論文にまとめることが思いつく。
の経験豊富な先生の指導を受けることができる。自ら
若手の診療放射線技師は日々臨床経験を積んでいく
を研究し発表しなければいけない環境に追い込むこと
ことで、学会や勉強会に参加した際に話されている内
もできる。
容を少しずつ理解できる場面が増えていくことと思う。
国際会議での発表を経験したら、その研究成果を英
若手の中には 聞き手 としてではなく 話し手 と
語論文にまとめる必要がある。これが真の意味での
して学会や勉強会に参加してみたいと思うひともいる
放射線技術学の国際化 への貢献だからである。英
のではないか。そんなときこそ研究(まずは研究のた
語論文にまとめることによって、自らの研究成果を日
めの勉強)を始めてみるタイミングだと思う。国際会
本から世界へ発信し、国内外の放射線技術学に関わる
議で発表する、英語論文にまとめることは、その延長
多くの方々に伝えることができる。
線上にある。
現在、国内会議の国際化(英語化)も少しずつでは
国際会議は世界の放射線技術学分野のいまを肌で感
あるが進みつつある。ぜひ、今回の CSFRT2013 を機
じることができる唯一のチャンスである。国際会議は
会に、多くの若手が研究をしよう、国際発表をしよう
きっと刺激的で、研究に対する視野を広げてくれる。
と行動に移していただけたら幸いである。まずはやっ
しかし、多くの若手の診療放射線技師にとって国際会
てみよう。
― 40 ―
一般演題
抄 録
1-001
側頭骨 CT 検査におけるヘリカルスキャンとボリュームスキャンの
基礎的検討
○福永 正明、成石 将平、高田 雅士、守屋 隆史、山本 浩之
倉敷中央病院 放射線センター
【 背景 】側頭骨領域の評価は微細な骨構造の描出に優
れる CT が多く用いられている。しかしながら、側頭
骨 CT では水晶体への被ばく線量が問題となっている。
H C Bauknecht らは、320 列ボリュームスキャンは
16 列ヘリカルスキャンと同等の画質を担保し、被ば
く線量が 1/6 になる 1)と報告した。
【 目的 】4 列ヘリカルと 64 列ノンヘリカルの物理評価
と放射線量を比較した。
Fig.2 NPS
【 方法 】CT 装置は、東芝メディカルシステムズ社製
Aquilion CXL を使用した。物理評価は、ガントリー
中心部と周辺部で MTF、NPS、SNR を測定した。
CTDIvol、DLP は装置に表示された値を比較した。
撮像条件は、管電圧 120kV、管電流時間積 100mAs、
撮像範囲 32 ㎜、再構成関数 FC81、スライス厚 / 再
構成間隔 0.5/0.5 ㎜とした。ヘリカルはコリメーショ
ン 0.5 ㎜ × 4 列、ピッチファクター 0.875、回転速度
0.5s/rotation、再構成アルゴリズム MUSCOT とした。
Fig.3 SNR
ノンヘリカルは、コリメーション 0.5 ㎜ × 64 列、回
転速度 0.5、0.75、1.0s/rotation、再構成アルゴリズ
ム coneXact とした。
【 考察 】ノンヘリカルの MTF はヘリカルに比べて低
下した。これはノンヘリカルのコーン角や再構成アル
【 結果 】MTF は中心部と周辺部共にヘリカルに比べ
ゴリズムの影響であると考える。ノンヘリカルの
て ノ ン ヘ リ カ ル で 低 下 し た(Fig.1)
。ヘ リ カ ル の
NPS は中心部と周辺部共に低周波数領域ではヘリカ
MTF は中心部と比較して周辺部で大幅に低下した。
ルと同等であったが、高周波数領域では低下した。こ
ノンヘリカルの NPS は中心部と周辺部共に低周波数
れはノンヘリカルの MTF が低下したためであると考
領域でヘリカルと同等であったが、高周波数領域で低
える。しかし、低周波数領域では同等であったため、
下した(Fig.2)
。中心部の SNR は、ヘリカルの方が
微小な構造の信号は担保されていると考える。ヘリカ
優れたが、周辺部の SNR は、ヘリカルとノンヘリカ
ルの MTF、NPS、SNR は中心部と周辺部で異なった。
ルの差は小さくなった(Fig.3)
。CTDIvol は 23.3mGy
ヘリカルは面内の位置依存性が大きいと考える。
(ヘ リ カ ル)
、8.8mGy(ノ ン ヘ リ カ ル)で あ っ た。
CTDIvol と DLP はヘリカルに比べてノンヘリカルで
DLP は 84.4mGy/㎝(ヘリカル)
、28.1mGy/㎝(ノン
約 70%低下した。ヘリカルはオーバービーニングや
ヘリカル)であった。
オーバーレンジングにより線量が増加したと考える。
【 結語 】4 列ヘリカルスキャンと 64 列ノンヘリカルス
キャンの物理評価と放射線量を比較した。ノンヘリカ
ルはヘリカルに比べて MTF は劣るものの、高周波数
領域の NPS は低下し、放射線量も低下した。
【 参考文献 】
Fig.1 MTF
1) H C Bauknecht.320-row volume acquisition in temporal
bone CT equivalent image quality to 16-row CT while
decreasing radiation exposure figures.
Dentomaxillofacial Radiology 2010; vol.39 no.4: 199-206
― 42 ―
1-002
TDC ファントムを用いた造影効果の基礎的検討
○河村 隆道、峯重 正紀、田野原 由華、徳永 望、半田 和之
山口県厚生農業協同組合連合会 周東総合病院
【 背景 】ヨード造影剤を使用した画像診断は、日常臨
床において必須の検査項目である。しかしながら、腎
機能が低下した患者に対して造影剤を使用することで、
造影剤腎症を起こすリスクがあると報告されている。
【 目的 】腎機能が低下している患者には補液してから
の造影検査が推奨されているが、当院では腎機能が低
下している患者に対して、補液をしつつ造影剤も減量
して検査を行っている。そこで、time density curve
(以下 TDC)ファントムを用いて TDC を作成し、
「造
影剤減量にて撮像」と主治医及び放射線科医から指
示のあった肝臓ダイナミック CT 検査における動脈相
(後期動脈優位相)の造影効果の向上や再現性につい
【 考察 1 】腎機能が低下し、造影剤を減量して検査を
行う患者に対して後期動脈優位相を最適な注入方法、
て検討した。
タイミングで撮像するのにふさわしい TDC は、結果
【 使用機器 】
より、造影剤を減量した一段注入と比べ、CT 値が高
Aquilion64( 東芝社製)
く、ピークの時間も、一段注入に近づいていることか
デュアルショット GX(根本杏林堂製)
ら、造影効果や再現性に優れており、台形注入で 25
TDC ファントム(根本杏林堂製)
秒後減速注入した注入方法が、当院の肝臓ダイナミッ
ZIO STATION(アミン株式会社)
ク CT 検査には有用な注入方法であると考えられる。
ImageJ
【 考察 2 】台形注入で 25 秒後減速した注入方法を臨床
300 ㎎I 造影剤
で数例行い、一段注入で造影剤の減量なし、減量あり、
台形注入で 25 秒後減速注入したもの 3 通りの腹腔動
脈分岐部 CT 値の計測・比較を行った結果、造影剤を
減量した場合の一段注入と台形注入では、台形注入の
方が平均 20 程度高い CT 値を示し、3 症例同じ傾向が
得られたことにより、台形注入で 25 秒後減速注入す
る注入方法は造影効果の向上が図れるのではないかと
考えられる。
【 方法 】TDC ファントムを用いて、一段注入で造影
腹腔動脈分岐部の CT 値
剤の減量あり、減量なし、可変注入で可変定数 0.3、
台形注入で 25 秒後減速注入したものにおける TDC
一段注入
一段注入
台形注入
減量なし
減量あり
減量あり
350.63
294.16
314.79
を作成し、至適な注入方法と撮像のタイミングの検討
患者 A
を行った。
患者 B
308.01
258.87
281.54
【 結果 】一段注入の造影剤の減量なし、減量あり、可
患者 C
298.72
251.86
259.22
変注入で可変定数 0.3、台形注入で 25 秒後減速注入し
平 均
319.12
268.30
285.18
たものとで比較を行い、可変注入で可変定数 0.3 は一
段注入に比べ注入開始速度が速いため、早い時間で
【 結語 】造影剤減量を目的とした 25 秒後減速注入する
ピークとなり、台形注入で 25 秒後減速注入したもの
台形注入は、ボーラストラッキングなどの撮像プロト
は、一段注入とピークの時間はほぼ等しく、一段注入
コルを変更することなく使用することができるため、
で造影剤を減量したものに比べ少しではあるが、高い
当院の肝臓ダイナミック CT 検査において適した注入
ピークを示した。
方法であると考えられる。
― 43 ―
1-003
Test Bolus Tracking( TBT )法を使用した頭頚部 CTA の検討
○伊藤 修
倉敷中央病院 放射線センター
㻢㻜㻜㻌
【 背 景・ 目 的 】 当 院 の 頭 頚 部 CTA は 目 視 に よ る
Bolus Tracking(BT)法を使用しているが、患者間で
䕺 㼀㻮㼀 ἲ㻌
㽢 㻮㼀 ἲ㻌 㻌
㻡㻜㻜㻌
動脈の CT 値にバラツキが生じる場合がある。
㻯㼀್䠄㻴㼁䠅㻌
適切な動脈 CT 値(頭蓋内の内頚動脈 300HU 以上)
を取得するために Test Bolus Tracking(TBT)法を
使用し、現行の BT 法と比較検討を行った。
㻠㻜㻜㻌
㻟㻜㻜㻌
【 使用機器 】
㻞㻜㻜㻌
東芝メディカルシステムズ Aquilion PRIME
根本杏林堂 Dual Shot GX7
㻝㻜㻜㻌
【 対象 】2013 年 3 月から 10 月まで
㻡
㻝㻜㻌㻌
BT 法 男/女:22/11 71.3 ± 10.3 歳 59.7 ± 10.4 ㎏
㻝㻡
㻞㻜
㐀ᙳ๣฿㐩᫬㛫䠄⛊䠅㻌
Fig.1 ICA における CT 値と造影剤到達時間の関係
TBT 法 男/女:22/8 68.1 ± 9.9 歳 62.1 ± 11.3 ㎏
【 考察 】BT 法は造影剤到達時間と動脈 CT 値には相
【 撮影条件、方法 】
Helical Scan 撮影スライス厚 0.5 ㎜* 80
関が認められなかった。造影剤到達は確認できるが循
120kv V-EC(5 ㎜SD6)
回転速度 0.5 秒 /rot
環速度に応じたトリガータイミングではなかった。両
撮影範囲約 350 ㎜(大動脈弓部⇒頭頂)
腕、呼吸、造影剤アーチファクトなどモニタリングの
撮影時間約 7 秒 ヘリカルピッチ 65 影響も考えられる。造影剤到達時間が早い場合、
FC21( BHC 補正+)
AIDR 3D(mild)
TBT 法と比べ高 CT 値なのはモニタリング位置が違
造影剤濃度 300 ㎎I/㎏ うからである。
BT は main bolus( 造影 15 秒、生食 30 ㎖)のみ
㻝㻡㻌
฿㐩䞉䝖䝸䜺䞊᫬㛫䠄⛊䠅㻌
TBT 法は test bolus( 造影 2 秒、生食 5 秒)→
休止時間 30 秒→ main bolus である。
トリガータイミングは test bolus の TDC において、
test bolus によって増加した CT 値のピークから半分
下がったポイントとした。
䕺 㼀㻮㼀 ἲ㻌
㽢 㻮㼀 ἲ㻌 㻌
㻝㻜㻌
㻡㻌
Table1 BT 法と TBT 法の撮影条件の違い
BT 法
TBT 法
モニタリング
上行大動脈
総頚動脈
トリガー
造影剤到達後
ピーク後の半分
Delay time
約 4 秒(最短)
37 秒
㻜㻌
㻡
㻝㻜
㻝㻡
㻞㻜
㐀ᙳ๣฿㐩᫬㛫䠄⛊䠅㻌
Fig.2 到達・トリガー時間と造影剤到達時間の関係
TBT 法は 3 箇所において造影剤到達時間と動脈
内 頚 動 脈(ICA)
、 総 頚 動 脈(CCA)
、上行大動脈
CT 値には正の相関が認められた。循環速度に応じた
(AAo)の CT 値を測定しそれぞれ比較検討を行った。
CT 値が取得できたため BT 法と比べ平均 CT 値が高
検定には Unpaired t-test を使用した。
く、目的である動脈 CT 値をほぼ取得できた。しかし
【 結果 】測定値(Table 2)と ICA のグラフ(Fig.1)を
記す。
到達時間の早い症例には注意が必要である。TBT 法
で正の相関を認めた要因は循環速度に合わせたトリ
ガータイミング(Fig.2)により循環速度の違いによる
Table2 BT 法と TBT 法の平均 CT 値と標準偏差
TDC とその CT 値の変化を捉えたものと考えられる。
BT 法 n = 33
TBT 法 n = 30
有意差
ICA
352.77 ± 50.87
371.08 ± 52.51
n.s.
【 結語 】頭頸部 CTA において TBT 法はほぼ適切な
CCA
382.17 ± 48.93
409.42 ± 56.87
p < 0.05
動脈 CT 値を取得でき、現行の BT 法と比べ平均 CT
AAo
316.26 ± 43.20
334.86 ± 44.47
n.s.
値が高く、循環速度に対して相関性が認められた。
― 44 ―
1-004
躯幹部 CT 検査における時間分解能を考慮した
バリアブルヘリカルピッチの検討
○田野原 由華、峯重 正紀、徳永 望、田熊 秀夫、河村 隆道、半田 和之
山口県厚生農業協同組合連合会 周東総合病院
【 背景および目的 】当院の東芝社製 CT 装置:Aquilion64 に、撮像中 helical pitch:HP を変化可能なバ
リアブルピッチヘリカルスキャン機能(以下、バリア
ブルピッチ)が追加搭載された。躯幹部撮像において
胸部は心拍動の影響を受けやすく、比較的高い HP
(pitch factor:PF > 1)を用いての撮像が有効と思わ
れるが、当院では腹骨盤部と同様に PF:0.828 を使
用してきた。また、胸部と腹骨盤部とでは X 線吸収
差が大きく、これまでも管電流自動制御機構(CTAEC)を使用して線量の適正化を図ってきたが十分と
は言えなかった。バリアブルピッチは、PF と共に
CT-AEC の設定 SD を変化させることができる。こ
の機能を用いることで画質の向上と更なる線量の適正
化を期待し、時間分解能を考慮した撮像条件の検討を
行った。
【 方法 】設定可能な PF:0.641 ∼ 1.484 において以下
の 4 項目の検討を行った。2 ∼ 4 の撮像条件は、管電
圧 120kV、管球回転速度 0.5sec/rot、CT-AEC の設
定 SD8.5( 腹骨盤部用)
、11( 胸部用)とした。
1. 金属球体をスライス面に対して垂直に高速通過さ
せる方法で、temporal sensitivity profile( TSP)を
測定し、full width at half maximum(FWHM)と
full width at tenth maximum(FWTM)を求めた。
懸念されたアーチファクトの増加は、有意差なしと
思われた。
3. SD は PF による変動が見られなかったが、CNR は
PF:0.828、1.328 のとき他より高い値を示した。
(Fig.4)このとき、両者ともロッドの CT 値が non
helical で撮像したときの値(真の値)に近くなって
いた。
4. PF と設定 SD は、寝台が 10 ∼ 20 ㎜移動する間徐々
に切り替わる。そのタイミングは、切り替え設定位
置に対して 10 ∼ 20 ㎜前後することが確認できた。
(Fig.5)従って、設定位置を横隔膜の 3 ∼ 4 ㎝上に
しておけば、従来と同等の線量で腹部を撮像でき
る。また、胸∼骨盤部を想定すると、通常条件と比
較し低減できる被ばく線量は、10 ∼ 20%であった。
Fig.1 TSP
Table.1 FWHM、FWTM
2. 自作の円錐型寒天ファントムを helical と non helical
で撮像し、これらを subtraction した画像と helical
画像の評価を行った。
3. Catphan ファントムの均一性評価用モジュールと
低コントラスト分解能測定用モジュールを用い、
SD お よ び CNR を 測 定 し た。CNR の 算 出 に は、
CNR =(ROIM−ROIB )/SDB の式を用いた。
Fig.2 subtraction 画像
Fig.3 helical 画像
Fig.4 CNR の評価
Fig.5 バリアブルピッチの動作確認
4. バリアブルピッチを用いて水ファントムを撮像し、
PF 切り替え設定位置に対する動作確認を行った。
PF:
(0.641 ∼ 1.484)→ 0.828、 設 定 SD:11 → 8.5
とした。
【 結果および考察 】
1. PF > 1 では FWHM、FWTM の値が PF < 1 の約
半分となった。時間分解能に優れるが、アーチファ
クトの増加が懸念された(Fig.1、Table.1)
。
2. subtraction 画像(白黒反転させた)
( Fig.2)では、
PF が大きくなるにつれて徐々にアーチファクトが
増加している。しかし、helical 画像(Fig.3)では差
が見られなかった。時間分解能の向上と引き換えに
【 結語 】躯幹部(胸∼骨盤部)撮像にバリアブルピッ
チを用いるには、時間分解能を考慮すると PF:1.328
と 0.828 の組み合わせが良いと思われる。
今回検討した撮像条件においては、10 ∼ 20%程度
の被ばく低減が期待できる。
― 45 ―
1-005
CT における時間分解能の基礎的検討
異なる二機種の pitch factor と時間分解能の関係
○橋本 歩、久冨 庄平、米沢 鉄平、田中 千弘、徳禮 将吾、百合野 史子、上田 克彦
山口大学医学部附属病院 放射線部
【 背景 】CT 画像に影響を与える因子として、空間分
⿦⨨ 㻭
解能、ノイズ特性、アーチファクト、被曝線量、時間
分解能などがあげられる。これまで、被曝の評価や画
㻿㼑㼚㼟㼕㼠㼕㼢㼕㼠㼥
質の評価は数多く報告されているが、時間分解能に関
する報告はまだ多くない。
【 目的 】 異なる二機種の CT 装置を用いて、Pitch
factor( Pf)と時間分解能の関係について検討を行っ
た。また、Pf が画質に及ぼす影響について、Catphan
ファントムを用いて、CNR の測定を行った。
【 方法 】市川氏らにより報告されている、金属球を用
㼀㼕㼙㼑㻌㻔㼟㻕
いたインパルス法 1)により時間分解能を求めた。CT
⿦⨨ 㻮
装置は SIEMENS 社製 SOMATOM Definition(以下
A)
、GE 社製 Optima660( 以下 B)の二台を用いた。
㻿㼑㼚㼟㼕㼠㼕㼢㼕㼠㼥
装置 A では Pf を 0.5, 0.9, 1.0, 1.1, 1.2, 1.3, 1.4, 1.5,
装置 B では 0.516, 0.984, 1.375, 1.531 とし測定を行っ
た。その他の撮像条件は両機種で同等となるよう設定
した。各装置、各 Pf から得た TSP カーブをフーリエ
変 換 し、 時 間 軸 方 向 の MTF を 求 め た。CNR は
Gupta の式 2)を用いて求めた。
【 結果 】Fig.1 に各 Pf における TSP カーブを示す。
㼀㼕㼙㼑㻌㻔㼟㻕
装置 A では Pf によって TSP カーブの形状は大きく
Fig.1 各 Pf における TSP
異なった。Pf が高くなるにつれカーブの幅が狭くな
り、時間分解能は向上した。装置 B では、カーブの
形状は Pf によらず台形を示した。高い Pf のとき、
カー
ブの幅はほぼ一定となった。Fig.2 に時間軸方向の
MTF を示す。装置 B に比べ装置 A の高 Pf のほうが
㻹㼀㻲
時間 MTF は高い値となった。CNR はどちらの装置
も、Pf により多少のばらつきはあるものの顕著な差、
変動の傾向は見られなかった。
【 考察 】時間分解能の違いが画像に与える影響につい
て、等速運動をするアクリルファントムを撮像し検証
した。装置 A、B ともに高い Pf ほどモーションアー
㻲㼞㼑㼝㼡㼑㼚㼏㼥 㻔㼏㼥㼏㼘㼑㼟㻛㼟㻕
チファクトが低減し、時間分解能の向上の効果が確認
Fig.2 時間 MTF の装置間比較
できた。装置間の評価では、視覚的には大きな差が認
められず、時間 MTF での比較はやや過大評価である
可能性が示唆された。TSP の形状と時間 MTF との
関係について、更なる検討が必要と考える。
【 結語 】本研究により、Pf と時間分解能の関係がわ
かった。装置により、その関係性は異なる傾向を示す
ため、臨床に適した条件設定の際には、使用装置の特
性を知る必要がある。
【 参考文献 】
1) 市川 勝弘,CT における時間分解能の新しい測定法,日本
放射線技術学会誌 , 2008. vol.64. P1172-1176
2) Gupta AK, Optimization of eight-element multidetecter row helical CT technology for evaluation of
the abdomen, Radiology 2003, vol. 227( 3), P739-745
― 46 ―
2-006
Dual energy CT を用いた仮想単色 X 線画像における
物理特性の基礎的検討
○河合 佑太、赤木 憲明、森光 祐介、山内 健太朗、三村 誠一、大川 義弘、田原 誠司
岡山大学病院
【 背景 】Dual energy CT は 2 つの異なる管電圧を利
アーチファクトの測定において、エネルギーが上昇す
用し、任意のエネルギーの仮想単色 X 線画像の作成
るとノイズ低減によりアーチファクトは減少するが
が可能である。高エネルギー画像によるアーチファク
データ欠損等による限界があると考えられた。臨床に
トの低減や、低エネルギー画像を利用した造影剤量の
おいて、人工関節等の形態把握のためには、120kV
減量、被ばく低下など様々な臨床応用が期待されてい
相当の mix 画像と 130keV 以上の画像を用いること
る。しかし、エネルギーの変化に伴い、画像ノイズ(以
でよりアーチファクトの少ない画像を提供できる可能
下、SD)やアーチファクト等が変化するため、臨床
性が示唆された。本研究結果は金属の種類、大きさ、
で使用するためには、これらの特性を理解しておく必
個数等で変化する可能性があり、更なる検討が必要で
要がある。
あるが、仮想単色 X 線画像の SD や CNR 等の基本的
【 目的 】臨床における最適なエネルギーの決定のため
な画像特性が確認できた。
に、まず仮想単色 X 線画像の特性を理解しておくこ
㻢㻜
とが必要である。本研究では SD やアーチファクトの
㻡㻜
㻞㻜㻜㼙㻭㼟
㻠㻜
㻟㻜㻜㼙㻭㼟
㻿㻰್
変化を計測し、仮想単色 X 線画像の物理特性を検討
した。
㻝㻜㻜㼙㻭㼟
㻟㻜
㻞㻜
【 方法 】まず初めに、Catphan500 を撮影し、CTP486
㻝㻜
と CTP515 の各層の画像を取得した。エネルギーを
㻜
㻜
㻡㻜
40 ∼ 190keV まで 10keV ごとに変化させ、各エネル
ギーにおける SD と CNR をそれぞれ計測した。次に、
㻞㻜㻜
㻞㻚㻡
㻝㻜㻜㼙㻭㼟
仮想単色 X 線画像におけるアーチファクトの増減を
㻞㻜㻜㼙㻭㼟
㻞
計測した。CT 値の高いアーチファクトを正、CT 値
㻯㻺㻾
㻟㻜㻜㼙㻭㼟
の低いアーチファクトを負と定義し、メタルアーチ
ファクト、データ欠損の増減について検討した。
㻝㻚㻡
㻝
【 結果 】SD 測定において、低エネルギー領域ではエ
㻜㻚㻡
ネルギーの上昇に伴い SD が低下し、70 ∼ 80keV 付
㻜
㻜
㻡㻜
近で極値を持ち、高エネルギー領域で緩やかに増加す
㻝㻜㻜
㻝㻡㻜
㻞㻜㻜
௬᝿༢Ⰽ㼄⥺䜶䝛䝹䜼䞊㻔㼗㼑㼂㻕
るという傾向が観察された(図 1)
。CNR 測定ではエ
図 2 仮想単色 X 線エネルギーと CNR の関係
㻝㻞㻜㻜
付近で極値を持ち、高エネルギー領域で低下するとい
㻝㻜㻜㻜
う傾向が観察された(図 2)
。アーチファクトの測定で
㻤㻜㻜
య✚㻔㼙㼘㻕
ネルギーの上昇に伴い、CNR が増加し、70 ∼ 80keV
は正、負どちらのアーチファクトも、エネルギーの上
昇に伴いアーチファクトは減少したが、130keV 以降
ṇ䛾䜰䞊䝏䝣䜯䜽䝖
㈇䛾䜰䞊䝏䝣䜯䜽䝖
㻢㻜㻜
㻠㻜㻜
では変化が見られなかった(図 3)
。画像を観察すると、
㻞㻜㻜
エネルギーの上昇に伴い、人工関節の観察が可能とな
㻜
り、データ欠損部分も減少していった。
【 考察 】仮想単色 X 線画像の SD、CNR の測定におい
かった。エネルギーの変化は低エネルギー画像と高エ
㻝㻡㻜
図 1 仮想単色 X 線エネルギーと画像 SD の関係
寒天の中に人工関節を入れた自作ファントムを撮影し、
て、SD や CNR は 70 ∼ 80keV で極値を持つことが分
㻝㻜㻜
௬᝿༢Ⰽ㼄⥺䜶䝛䝹䜼䞊㻔㼗㼑㼂㻕
㻜
㻡㻜
㻝㻜㻜
㻝㻡㻜
௬᝿༢Ⰽ㼄⥺䜶䝛䝹䜼䞊㻔㼗㼑㼂㻕
㻞㻜㻜
図 3 仮想単色 X 線エネルギーとアーチファクトの体積の関係
【 参考文献 】
ネルギー画像の画像寄与の割合を変化させることによ
るもので、両者の画像が等しく含まれる 70 ∼ 80keV
付近で SD が最小、CNR が最大となったと考えられた。
― 47 ―
Mark Lewis,Karen Reid,Andoni P.Toms Reducing the
effects of metal artefact using high keV monoenergetic
reconstruction of dual energy CT(DECT)in hip
replacements
2-007
Virtual Monochromatic Imaging を用いた
撮影管電圧の違いによる画像コントラストの推測
○寺見 佳祐 1)、西山 徳深 1)2)、星加 美乃里 1)、摺河 健文 1)、高本 誠司 1)、中川 潤一 1)、
長谷川 大輔 1)、小林 有基 1)、竹田 芳弘 2)
1 )岡山済生会総合病院、2 )岡山大学大学院保健学科研究科
【 背景 】GE Medical 社製の Light Speed Discovery
CT750 HD(以下:750HD)は、80kVp と 140kVp の
2. 750HD の NPS の結果を以下に示す。
Fast kV Switching 技術により、40 ∼ 140keV まで
Virtual Monochromatic Imaging を表示可能となっ
た。臨床において、各装置の撮影管電圧を変更した場
合の画像コントラストが予測可能ならば、各々の CT
検査の有用性は飛躍的に向上する。一般の CT 装置は
自由に表示エネルギーを変更することができないため、
撮影管電圧を変えた場合の画像コントラスト予測は困
難であった。
【 目的 】各装置の撮影管電圧の実効エネルギーを計測、
また同等の Virtual Monochromatic Imaging と比較
検討し、臨床応用可能か検討した。
【 使用機器 】
CT 装 置:Aquilion16、Aquilion64( 東 芝 社)
、Light
Speed Discovery CT750 HD( GE Medical 社)
ファントム:Catphan CT ファントム(The Phantom
Laboratory 社)
、自作のファントム
解析ソフト:CT 評価ファントム解析ソフトウェア
AutoQA Lite( 東洋メディック社)
、ImageJ、Excel
【 方法 】
1. 各 CT 装置で撮影管電圧を変えて Catphan CT ファ
ントムを測定し、解析ソフト AutoQA Lite を用い
て実効エネルギーを算出した。
2. 各装置の撮影管電圧における NPS と、その管電圧
と同等の Virtual Monochromatic Imaging の NPS
を比較した。
3. 自作のファントムを用いて各管電圧の CNR と、そ
の管電圧と同等の Virtual Monochromatic Imaging の CNR を比較した。
【 撮影条件 】Aquilion では、80、100、120、135kV、
750HD では、80、100、120、140kV と撮影管電圧を
変えて SD10 となるように、撮影管電流を設定した。
【 結果 】
1. 各 CT 装置で管電圧を変えた時の実効エネルギーの
表を以下に示す。
管電圧
Aquilion16
Aquilion64
750HD
80kV
50( 45 )keV
60( 55 )keV
50( 45 )keV
62(60 )keV
62( 60 )keV
66(64 )keV
100kV
120kV
68( 65 )keV
68( 65 )keV
135kV
74( 68 )keV
74( 68 )keV
140kV
【 考察 】各装置での実効エネルギーと Virtual Monochromatic Imaging のエネルギーの相関が分かった。
750HD と の 相 関 関 係 は 80kV(50keV)
、100kV
(62keV)
、120KV(66keV)
、140kV(74keV)だった。
NPS は各装置と Virtual Monochromatic Imaging の
間で違いが見られたが、装置メーカーの違いによる再
構成関数の差が影響していると考えられた。同一機種
においては同等の NPS だった。CNR の差は Virtual
Monochromatic Imaging の電圧により SD 値が変動
する事が原因と考えられた。Virtual Monochromatic
Imaging を用いた各管電圧の画像コントラストの推測
は可能であった。
【 結語 】撮影管電圧 80、100、120、135/140kV と同
等の Virtual Monochromatic Imaging を用いること
で、臨床における CT の画像コントラストが推測可能
と思われた。今後臨床において、Virtual Monochromatic Imaging は有効に活用できると考える。
【 参考文献 】
1) 市川 勝弘 『標準 X 線 CT 画像計測』
2009.9.20. オーム
社出版
74( 68 )keV
( ):Virtual Monochromatic Imaging の実効エネルギー
― 48 ―
2-008
Metal Artifact 低減再構成ソフトにおける撮影パラメータの検討
○横川 新吾、大元 謙二、西山 光、田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院 放射線部
【 背景 】当院整形外科医から、人工股関節のゆるみを
的評価実験の結果、画像再構成関数は、C, YA, B, A,
みるため、CT 画像処理の最適化を依頼された。要件
YB, D の順に優位であった。最終的な、撮影パラメー
として、Metal Artifact 低減ソフトによる骨の CT 値
タ は、Slice thickness 2 ㎜, Collimation 64 * 0.625,
の変化が少ない、Metal Artifact が十分に低減されて
Beam pitch 0.64, Tube voltage 120kv, Focus size
いる、金属周囲での Undershoot が少ない、の 3 点を
large, Filter C, FOV 450 ㎜, iDos level 2, Scan type
挙げられた。
Pelvis, Rotational speed 0.5s となった。以上の結果
【 目的 】Metal artifact 低減を目的とした画像再構成ソ
より、今回の実験により撮影パラメータの最適化を行
フ ト(O-MAR:Orthopedic Metal Artifact Reduc-
うことで、整形領域の画像診断に有用な画像を提供で
tion)が導入され、整形領域(腰椎、股関節等)での臨
きると考える。整形領域以外(頭頸部・歯科領域など)
床利用が可能となった。しかし、Metal Artifact 低減
の O-MAR 適用については、今後の検討課題とした。
効果が認められる一方で、O-MAR による Artifact
が画像診断に影響を及ぼす場合が考えられる。そこで、
ファントムを用いて、撮影パラメータの基礎的な検討
を行ったので報告する。
【 方法 】
(実 験 1)ス テ ン レ ス 製 ボ ル ト を Body type CTDI
Phantom の 5 ㎝ Bellows に配置して CT scan を行い、
Fig.1
Fig.2
Fig.3
Fig.4
Fig.5
Fig.6
Fig.7
Fig.8
Fig.9
Fig.10
Metal Artifact, Undershoot について撮影パラメータ
依存性を調べた。
(実験 2)Gammex 社製 Tissue Characterization Phantom Model467 を用いて、CT 値における撮影パラメー
タ依存性を調べた。測定した Rod materials は、Water,
Adipose, Liver, Inner Bone, Cortical Bone の5 種類と
した。
(実験 3)画像再構成関数の違いによる視覚評価実験を
行った。観察者は、診療放射線技師 5 名。観察画像は、
人工股関節ありの臨床データから、Retrospective
Recon にて画像再構成関数を変えた画像を用いた。画
像は 6 種類で、関数は A, B, C, D, YA, YB とした。
組み合わせは 30 通りでランダムな順番とした。評価
方法は、Scheffe の一対比較法を用い、右の画像と比
べて左の画像が良いか悪いかで回答した。評定は、良
い+ 2、少し良い+ 1、どちらともいえない 0、少し悪
い -1、悪い -2 の 5 段階とした。
【 結果 】Metal artifact 低減ソフト O-MAR を用いた
実 験 に よ り、Collimation, Beam pitch, KV, Focal
spot size の各パラメータにおける CT 値依存性は、
ほとんど見られなかった(Fig.1, 2, 3, 6, 7, 8)
。画像
再構成関数については、画像に影響を及ぼす場合があ
り、特に慎重に適用を考える必要がある(Fig.4, 5, 9)
。
O-MAR 特有と考えられる artifact については、ソフ
トウェアの更なる進歩に期待したい(Fig.10)
。視覚
― 49 ―
2-009
腹部 CT-angiography における逐次近似再構成法の基礎的検討
○成石 将平、福永 正明、守屋 隆史、山本 浩之
倉敷中央病院 放射線センター
【 背景 】井上らは、模擬血管(径 1.5 ㎜)の CT 値は逐
次近似応用再構成法(IR 法)の強度を強くすると最大
20%低下すると報告した。CTA において線量を抑え
た上で、血管のコントラストがついた画像を得るには、
IR 法の最適な強度設定の検討が必要であると考えた。
特に、高線量撮影となる腹部領域では設定により撮影
プリング定理を満たしていなかった。そのため、IR
法の強度設定による影響が大きくあらわれたと考えた。
血管径 1 ㎜ における CT 値・FWHM・FWTM の低
下は、partial volume 効果の影響によるものと考えら
れ、standard と strong では、分解能の低下とともに
影響が大きくあらわれたと考えた。
条件の最適化を図る必要がある。
【 目的 】腹部 CTA において IR 法の強度設定による
影響を考慮した最適なパラメータを決定した
【 方法 】エッジ法により MTF を評価した。また、模
擬血管ファントムを撮像しプロファイルカーブを測定
した。CT 装置は TOSHIBA 社製 Aquilion CXL を使
用し、IR 法は AIDR-3D を用いた。
MTF は、CT 値 380HU のシリコンと 35HU のゼ
ラチンで作成したファントムを撮像し、エッジ法によ
り測定した。なお、FBP 法の線量 60mA を基準に線
量 と AIDR の 強 度 を 変 え、45mA(weak)
、30mA
(mild)
、15mA(standard、strong)で撮像した。線
量 は FBP 法 で SD が 7.0 に な る よ う に 調 整 し た。
FOV は 320 ㎜に設定し、撮像画像の SD 値の変動が
少ない断面で加算平均を行い、ノイズを抑えた画像で
測定は行った。
模擬血管ファントムによる評価では直径 1、3、5 ㎜
の模擬血管を前述の条件で撮像し、MPR を作成した。
模擬血管の CT 値は 1 ㎜径から順に 350HU、310HU、
図 1 AIDR の強度別 MTF 曲線
350HU であった。プロファイルカーブは模擬血管上
に 40 × 80pixel の ROI を 配 置 し、FWHM、FWTM
を算出した。
【 結果 】MTF 曲線を図 1 に示す。MTF は standard
と strong で低下した。
模擬血管ファントムによる1 ㎜ 径のプロファイル
カーブを図 2 に、
FWHMとFWTMを表 1に示す。3.5 ㎜
径では変化が認められなかった。1 ㎜径では、強度が
図 2 血管径 1 ㎜ におけるプロファイルカーブ
表 1 血管径 1 ㎜ における FWHM と FWTM
IR 法の強度
大きくなるにつれ、CT 値低下が認められた。FWHM、
FWTM は AIDR 強度が大きくなるにつれて増加した。
【 考察 】MTF の評価では、standard と strong で空
間分解能の低下を認めた。CT 値 350HU 程度の血管
を分解能の低下がなく描出するには、mild の強度設
FBP
weak
mild
standard
strong
FWHM(㎜ )
1.39
1.46
1.60
1.65
1.76
FWTM(㎜ )
2.80
2.77
2.99
3.04
3.25
半値幅
定が限界である。
模擬血管径の評価では、血管径が 3.5 ㎜では変化は
認められず、1 ㎜では変化が認められた。腹部領域を
【 結論 】IR 法の強度設定は、FOV の大きい腹部 CTA
において、standard と strong で分解能の低下がおき、
1 ㎜血管径において weak より強い強度で CT 値の大
きな低下を招いた。強度設定を強くすると血管の描出
対象に FOV を 320 ㎜に設定し評価をしており、pixel
size が 0.625 ㎜であることから、血管径 1 ㎜ではサン
不良を招く恐れがあり、血管のコントラストを担保し
低線量撮影を行うには、強度設定は weak が望ましい。
― 50 ―
2-010
異なる逐次近似応用再構成法による体積計測に及ぼす影響について
○山内 健太朗、赤木 憲明、森光 祐介、河合 佑太、三村 誠一、大川 義弘、田原 誠司
岡山大学病院
【 背景 】術前精査における CT 検査の役割はますます
重要性を増しており、Volume Data から得られる臓
器の体積情報は術式の決定などを左右する重要な情報
となっている。一方、逐次近似応用再構成法が CT 装
置に導入され、現在までに数多くの逐次近似応用再構
成法についての研究発表や論文が報告されている。
岡山大学病院では、3 種類の異なる CT 装置(① SOMATOM Definition Flash :SIEMENS、 ②Discovery CT 750HD :GE、③Aquilion ONE ViSION Edi-
図 1 FBP と各強度における体積と体積比( SEMENS )
tion :東芝)が導入され、各装置に逐次近似応用再構
成法(① SAFIRE、②ASiR、③AIDR 3D)が搭載さ
れており、その手法やプロセスも各社様々で、装置に
よって特性が異なっていると考えられる。
【 目的 】自作ファントムを作成し、各装置の逐次近似
応用再構成法により作成された画像の違いが体積計測
に及ぼす影響について比較検討した。
【 方法 】撮影条件は管電圧 120 kV とし、設定スライス
図 2 FBP と各強度における体積と体積比( GE)
厚①0.6 ㎜×128、②0.625 ㎜×64、③0.5 ㎜×80、PF
①0.6、②0.984、③0.813、再構成関数①B40 medium、
②standard、③FC09、表示画像視野(DFOV)300 ㎜、
再構成スライス厚 / 再構成間隔① 1.0 ㎜/0.8 ㎜、②
1.25 ㎜/1.0 ㎜、③ 1.0 ㎜/0.8 ㎜とした。管電流は元画
像(Axial 画像)の B.G の画像 SD が同等(SD ≒ 8.0)
になるように各装置調整した。
自作ファントムは東芝社製 CT 性能評価ファントム
TOS ファントム内にある 66 ナイロンを計測対象とし、
図 3 FBP と各強度における体積と体積比( 東芝 )
その周囲を寒天で満たして作成した。この自作ファン
トムを用い、上記の撮影条件の CTDI を基に 25%∼
【 考察 】逐次近似応用再構成法の強度が強くなるほど、
100%線量にて撮影し、①では SAFIRE 0( FBP)
、1、
体積が減少した原因として、エッジ部分(66 ナイロン
2、3、4、5 に て、 ② で は ASiR 0%(FBP)
、20%、
と寒天との境界面)におけるコントラスト低下が考え
40%、60%、80%、100%、にて、③では FBP(0%)
、
られる。逐次近似応用再構成により低コントラスト領
Weak( 25 % )、Mild( 50 % )、Standard( 75 % )、
域の解像度の低下やボケなどが認められるなどの報告
Strong(75%+α)にて再構成を行った。再構成され
がされていることから、66 ナイロンの境界面の一部
た Volume Data を基に AZE の Work Station を使用
が寒天にシフトし、抽出時にその一部が抽出されず体
して、同一閾値下で抽出を行い体積計測した。閾値設
積が減少したと考える。
定は装置によって CT 値が異なるためモード法を用い、
各装置とも 75% 線量以上では 1% 以下の計測値差
各装置における閾値設定をそれぞれ行った。
の結果については周囲吸収体との CT 値差や再構成
【 結果 】各装置、どの線量においても逐次近似再構成
FOV、設定閾値、計測対象の容量の大きさなどにより、
法の強度が強くなるほど体積計測の値は減少した。計
体積計測の変動が考えられる。しかし、本研究では体
測差では、25%線量時に FBP との計測差にばらつき
積変化の影響はエッジ部分と考えるため、大幅な線量
は認められるも、75%線量以上では 1%以下の計測結
低減を行わず、適切な線量で撮影を行えば大きな計測
果となった(図 1、2、3)
。
値差は生じないことが示唆された。
― 51 ―
3-011
新生児脳 SE 法の T 1 強調画像( T 1 WI )撮影における至適 TR の検討
○国重 智之、波平 辰法、縞居 正人、牧 直子、福垣内 啓介、酒井 貴文
県立広島病院
【 背景 】新生児の脳は、成人の脳と比較して髄鞘化が
不完全であり、水分含有量が多いため、T1 値、T2 値
が延長している。しかし、新生児の脳の白質、灰白質
の T1 値、T2 値は報告されておらず、また SE 法に
よる T1WI の最適撮像条件が定められていないのが
現状である。
【 目的 】新生児脳の SE 法 T1WI 撮像において、白質
と灰白質間で最も高いコントラストを得られる至適
TR を検討する。
【 方法 】被験者 7 名(年齢 28 ∼ 39 週)に対し白質、灰
白質の T1 値算出を行った。算出方法は可変 TR 法を
用 い、TE = 10 msec、TR = 5200/700/450 msec の
条件で撮像を行った。算出した T1 値より生理食塩水
と難消化性デキストリンを混合させた白質、灰白質の
ファントムを作成し、TR の条件を変化させ自作ファ
ントムを撮像した。このとき最も高いコントラスト 雑音比(以下 CNR)が得られた TR を至適 TR とする。
評価方法は、新たに被験者 5 名(34 ∼ 39 週)におい
て至適 TR と当院の現行パラメータである TR =
510msec とで T1WI の撮像を行い、CNR による物理
評価と読影医のスコアリングによる視覚評価により、
比較評価を行った。なお視覚評価は 3 点を満点とする
4 段階評価で行った。
使用装置は Synphony Maestro Class 1.5T(Siemens
社製)
、8ch Head coil である。
撮像条件は TE = 10 msec、resolution = 256 * 192、
thickness = 3.5 ㎜、FOV = 150 * 150 ㎜、flip angle
= 90 degrees、積算回数= 2 である。
【 結果 】T1 値の算出結果、白質 / 灰白質の T1 値は
2,503/1,703 msec となった。自作ファントムを撮像
した結果、最も高い CNR を得ることができた TR は
1,200 msec となった(Fig.1)
。
物理評価の結果、撮像条件 TR = 1,200 msec での
CNR の平均値は 3.84、標準偏差 0.34 となり、現行パ
ラメータの CNR の平均値 1.89、標準偏差 0.27 と比べ
高い値を得ることができた。有意水準 5%で t- 検定を
行った結果、有意な差を認めることができた(Fig.2)
。
視覚評価の結果、現行パラメータの平均値は 0.9 点、
TR =1,200 msec での平均値は 3.8 点となった。物理評
価と同様に TR =1,200 msec において高い評価を得た。
【 考察 】TR = 1,200 msec の撮像時間は約 8 分を要し、
臨 床 で の 使 用 は 困 難 で あ っ た。 そ の た め TR =
1,200 msec、積算回数= 1 の撮像条件においても検討
し、その結果現行パラメータに比べ有意に高値の
CNR を得ることができ、撮像時間も 3 分 50 秒と改善
できた。それぞれの撮像条件での画像を Fig.3 に示す。
【 結語 】実際に新生児の白質、
灰白質の T1 値を測定し、
その値に合わせた撮像条件で高コントラストの画像を
得ることができた。
しかし、今回の検討ではコントラストに影響する
Flip Angle や、プロトン密度などの要因が考慮され
ておらず続けて検討していく必要がある。
― 52 ―
Fig.1 TR の違いによる CNR の変化( ファントム撮像 )
Fig.2 CNR による物理評価(被験者 34 ∼ 39 週 5 名)
Fig.3 撮像条件の違いによる T1WI の比較
3-012
側頭葉てんかんに対する海馬撮像の当院での工夫
○木村 保之、相原 聡、中川 由美子、秋田 進久、日下部 太郎
医療法人 慈愛会 梶浦病院
【 背景 】側頭葉てんかんは、海馬硬化症が主な原因と
【 症例 】海馬硬化症は FLAIR で顕著な高信号を認め
されている。
るとされているが、実際の像でも左海馬にグリオーシ
診断のためには、MRI を撮像し、海馬萎縮の評価
ス化による萎縮をきたし、それに伴う高信号域を認め、
を行う。海馬の撮像は通常、斜台を基準に行われてい
内部構造は不明瞭化している(図 5, 6)
。
るが、海馬の正確な撮像は必ずしも容易ではない。
一方、側頭葉てんかんの一部は、皮質形成不全が原
そこで、当院ではまず脳全体の矢状断を撮像してい
因であることがあるため、STIR 像では海馬の構造を
る。その画像を用いることにより、海馬の位置を同定
観察する。下図においても、皮質白質境界が不鮮明化
し、海馬の冠状断及び水平断の撮像を容易にすること
し層構造が不明瞭化している(図 7, 8)
。
ができる。実際の症例を加えて報告する。
【 目的 】正確で簡便な海馬撮像法の検討
【 方法 】従来は正中にて斜台を捉え、斜台に対して冠
状断を決め、その冠状断に対して直交する線を水平断
として撮像を行っていたが(図 1)
、正中より健側へス
ライドさせ、海馬台に対する線を基準線としそこから
直行する線を冠状断並行な線を水平断として撮像を
行った(図 2)
。
図1
図2
【 結果 】健常人ボランティアでそれぞれの角度を比較
図5
図6
図7
図8
【 まとめ 】位置合わせの際、矢状断の海馬を基準とす
した。
ることで、冠状断、水平断ともに正確な位置合わせが
冠状断においてはそれぞれ同程度の位置を比較した
出来きそれにともない、海馬長軸を広く撮像出来た。
場合、海馬台、アンモン角ともにどちらの撮像方法でも
また海馬硬化症の評価は左右を比較するため冠状断だ
観察できていた。しかしながら、水平断を比較した場合、
けではなく、水平断の撮像は診断及び評価において有
斜台基準の撮像方法では、中央部分に欠損している部
用であった。
分を認める
(図 3)のに対し、海馬台を基準とした撮像
方法では海馬台長軸全体が広く観察出来た(図 4)
。
【 参考文献 】
1) 富永格:てんかんの神経病理学.慶応医学・81( 2)
:
99-103, 2004
2) 渡辺英寿,藤原建樹,池田昭夫,井上有史,亀山茂樹,須
貝研司:内側側頭葉てんかんの診断と手術適応に関するガ
イドライン.2010; 27( 3)
: 412-416
3) 小林敏英,松末英司,藤井進也:大脳辺縁系.画像診断 04
Vol.29 No.5. 444-457, 2009
図3
図4
― 53 ―
3-013
Validation of voice therapeutic method by mental rehearsal based on an
fMRI study:comparative vice and mental rehearsal activated regions
○火ノ川 朝子 1)、川崎 美香 1)、大西 英雄 2)、内田 幸司 3)、矢田 伸広 4)、尾崎 史郎 4)、
北垣 一 3)
1 )県立広島大学保健福祉学部 コミュニケーション障害学科
2 )県立広島大学大学院総合学術研究科 生命システム科学専攻
3 )島根大学医学部 放射線医学講座
4 )島根大学医学部附属病院 放射線部
【 背景 】言語機能の研究は、近年飛躍的に進歩したが
の部位で賦活が生じた。また、想起① において特異
言語機能の中でも発声に関する fMRI を用いた脳機能
的に、中心前回、中心傍小葉、中心後回の賦活が生じ、
研究は余り行われていない。また、チューブ発声法に
想起② では下前頭回の賦活が特異的に認められた。
関する具体的なプログラムについての報告は少ない。
想起②における賦活を図に示す。
【 目的 】我々は、ストローを用いた発声と発声想起に
おける脳賦活部位の同定を行った。
発声課題と発声想起課題共通して、上前頭回、上・
中側頭回、内側前頭回、角回、縁上回、帯状回の部位
【 方法 】
に賦活が生じた。
被験者:健常者 22 名(男性 2 名・女性 20 名、右利き
【 考察 】発声課題の賦活部位は、先行研究で賦活が認
22 名、平均年齢 21.9 ± 5.2 歳)
められた領域以外に、中心後回などの賦活がみられた。
使用機器・撮像条件:MRI 装置:Signa HDxt 3.0T
被験者は想起の際に、発声時に生じる口唇や頬の振動
(GE Healthcare 社製)
(島根大学医学部附属病院)
、
感覚や教示で流れてくる聴覚刺激や、発声に関する視
繰り返し時間(TR)
:2,000 msec、エコー時間(TE)
:
覚的なイメージを統合したため中心後回が賦活したと
30 msec、フリップアングル(FA)
:90°
、有効視野
考えられる。
(FOV)
:192 ㎜、画素サイズ:3 ㎜、スライス厚:
発声想起課題において、楔前部、海馬傍回などの部
4 ㎜、 ス ラ イ ス 枚 数:39 枚、 合 計 画 像 枚 数(39 ×
位に賦活が認められた。楔前部や海馬傍回の賦活は、
195)
:7,605 枚
発声時に生じる口唇や頬の振動感覚の記憶を検索して
課題:口径 10 ㎜のストローを口にくわえた状態で、/
いるため生じたと考えられる。また、角回と縁上回は、
u/ の発声(発声)
、/u/ の発声をしている発声想起(想
発声想起において自己の身体イメージを行ったため賦
起① )
、及び息を吹きかけて /u/ の発声想起(想起② )
活したと考えられる。これらの領域の賦活範囲と強度
の 3 課題を施行した。
の比較を発声想起① と② で行ったところ、発声想起
課題デザイン:BOLD 効果を加味して課題を 6 秒間、
② の方がいずれも高値を示した。これらのことより、
安静を 12 秒間とした。発声→安静→発声想起① →安
発声想起は息を吐き続けながら行うことで、より発声
静→発声想起② を 1 セットとし、聴覚刺激提示にて 7
に近い状態を作ることができると示唆された。
セット(計 6 分 40 秒)行った。
発声課題と発声想起課題に共通して、内側前頭回、
解析方法:SPM8 を用いて、変量効果モデルに基づい
下前頭回などの賦活が認められた。内側前頭回や下前
た集団解析を行った。
頭回は、自己の内的な心の表象を行動に移行させる領
【 結果 】発声課題は、上前頭回、内側前頭回、中側頭回、
域とされており、被験者が発声している状態の想起を
舌状回、帯状回、海馬傍回に賦活を認めた。
行ったため賦活したと考えられる。また、発声想起の
発声想起課題
賦活部位は、発声と同部位で賦活が生じ、脳機能上で
は、想起① と
発声想起は発声と同等の働きを行うと示唆された。
② に共通して、
【 結論 】発声課題と発声想起課題における、両課題共
上前頭回、中
通の賦活部位は、上前頭回、上・中側頭回、内側前頭
前頭回、内側
回、角回、縁上回、帯状回の領域を示した。発声想起
前 頭 回、 上・
は脳機能上において発声と同等の働きをすると考えら
中側頭回、角
れ、発声想起は発声訓練に有効であると示唆された。
回、 縁 上 回、
また、発声想起の方法は、息を吐きながら想起を行う
楔前部、帯状
方が発声により近い状態をつくることが可能であると
回、海馬傍回
示唆された。
― 54 ―
3-014
How does the environment sound affect a calculation program ?
:functional MRI study
環境音は計算課題にどう影響するのか ―Functional MRI を用いた検討―
○川崎 美香 1)、火ノ川 朝子 1)、大西 英雄 2)、内田 幸司 3)、矢田 伸広 4)、尾崎 史郎 4)、
北垣 一 3)
1 )県立広島大学保健福祉学部 コミュニケーション障害学科
2 )県立広島大学大学院総合学術研究科 生命システム科学専攻
3 )島根大学医学部 放射線医学講座
4 )島根大学医学部附属病院 放射線部
【 背景 】相馬ら 1)は、音楽環境の違いによる計算課題
【 考察 】計算課題はワーキングメモリを使用するため
に関する研究を行い、クラシックなどのリラックス音
上記に示した部位が賦活したと考えられる。また、音
楽において計算の誤答率が減少したと報告している。
楽や雑音を提示したことで、脳賦活が抑制された可能
2)
また、新井ら は、BGM 聴取時の作業効率における
性が考えられた。我々の知見から、使用した環境音は
脳賦活部位を、光トポグラフィを用いて検討し、
計算課題能力を抑制することが示唆された。
BGM 効果が、眼窩前頭葉皮質に見られたと報告して
いる。このように音楽下で作業を行うことで作業効率
が上昇したことが報告されている。
【 参考文献 】
【 目的 】上記のように音楽提示での先行研究はあるが、
fMRI を用いた正確な脳賦活部位の検討を行った研究
はあまり見られない。そこで我々は、環境音(音楽や
雑音)が計算課題遂行及ぼす影響について、fMRI を
1) 相馬洋平,松永哲雄,曽我仁,他:音楽環境の違いによる
作業効率に関する人間工学的基礎研究 電子情報通信会信
学技報:43-46, 2005.
2) 新井良彦,柏倉健一:BGM 聴取時の作業効率に関する脳
部位の検討,群馬県立県民健康科学大学紀要第 7 巻:
45-53, 2012
用いて脳賦活部位の検討を行った。
【 方法 】健常成人 14 名に対して 3 課題を実施した。課
題の内容は、無音時の 7 の連続減算(以下、計算)
、
環境音(音楽)提示下の 7 の連続減算(以下、音楽計
算)
、環境音(雑音)提示下の 7 の連続減算(雑音計算)
をそれぞれ用いた。課題デザインは、課題及び安静は
30 秒間のブロックデザインを採用した。使用機器は
MRI:Signa HDxp 3.0T(GE Healthcare 社製)
(島
根大学医学部付属病院)を使用し、解析ソフトは
SPM8 を用いて変量効果モデルに基づき集団解析を
行った。
また、視覚刺激の影響が出ることを防ぐため、実験
はアイマスクを着用し、閉眼状態で行った。今回の実
験は、課題の教示を全て聴覚刺激を使用して行った。
【 結果 】賦活部位は、計算、音楽計算及び雑音計算の
順で賦活部位の減少が生じた。3 課題共通賦活部位は、
縁上回、補足運動野(BA6)などを示した。特に雑音
計算課題は、他の 2 つの課題と比較し、縁上回、補足
運動野(BA6)の領域の Z-score が低値を示した。ま
た賦活が認められなくなる脳領域も見られた。
― 55 ―
4-015
MRI 装置のバージョンアップに伴うコイルの性能評価の比較
○吉村 祐樹、鈴木 大介、宮原 可名恵、宮田 一郎、小林 有基
岡山済生会総合病院 画像診断科
【 背景 】当院の MRI 装置である SIEMENS 社製 MAG-
【 考 察 】 元 々、Body Matrix Coil は 6 つ、Spine Ma-
NETOM ESSENZA 1.5T は VC15 から Dot エンジン
trix Coilは 9 つのコイル素子を有していた。
しかし、
バー
を搭載した VD14 へのソフトウェアのバージョンアッ
ジョンアップ前は受信チャンネル数が 8ch であったた
プが行われた。それに伴い、コイルのハードウェアの
め、全ての素子を使うことができず、コンピュータの
バージョンアップも行われ、
8ch から16ch へと受信チャ
制御により、Body Matrix Coil は 4 つ、Spine Matrix
ンネル数が拡張された。
Coil は 6 つの素子として使用していた。バージョンアッ
【 目的 】今回我々はバージョンアップの前後でコイル
の性能がどのように変化したのか比較するため、性能
プ後では受信チャンネル数が 16ch と拡張したため、全
てのコイル素子を使用できるようになった(Fig.3)
。
評価を行ったので報告する。
【 使用機器および方法 】使用装置は SIEMENS 社製
MAGNETOM ESSENZA 1.5T。使用コイルは Body
Matrix Coil および Spine Matrix Coil。使用ファント
ムは日興ファインズ社製の PVA ゲル封入ファントム
90-401 型。バージョンアップの前後でファントムとコ
イルの配置は同じとし、SNR と均一性の測定を行った。
SNR は差分マップ法、均一性は区分法を用いた。撮像
条件は SNR、均一性ともに同じとし、TR = 800msec,
TE =15msec, FOV220 ㎜, FA90°
, MatrixSize256 ×
256, BW130Hz/Px, スライス厚 5 ㎜である。撮像にあ
Fig.3 コイル素子の配列
たり、Parallel imaging や感度補正フィルタは用いて
いない。ファントムは T1/T2 = 800/130 msec、室温
そのため、バージョンアップ後ではコイル素子の径
は約 22℃であった。
が小さくなり、感度域が狭くなったことが SNR 低下
【 結果 】撮像して得られた画像から SNRmap(Fig.1)
の原因と考えられる。また、感度域は狭くなったが、
を作成した。5 箇所に ROI を設定し SNR を測定する
表面の感度が上昇したことで局所の均一性は改善され
と、全ての箇所においてバージョンアップ後で SNR
たと考えられる。A 領域のみ均一性が低下した原因は、
は低下した。5 箇所の ROI の平均値も 16.7%SNR が
コイルとファントムの距離であると考える。Spine
低下した。均一性の画像(Fig.2)においても同様に 5
Matrix Coil はガントリーに内蔵されているためファ
箇所に ROI を設定し局所の均一性を測定した。0 に
ントムとの間に寝台が存在し、常に一定の距離がある。
近づく程、均一性は向上するが、A 領域においての
一方、Body Matrix Coil はファントムに密着させた
み 0 から遠ざかる結果となり均一性は低下した。しか
ため、Spine Matrix Coil とファントムの距離に比べ
し、全体の均一性は改善される結果となった。
短くなった。均一性の画像を AP 方向に信号をプロッ
トしていくと、P 領域に比べ A 領域ではコイルとの
距離が短いため、信号の変化率が大きくなった。その
ため A 領域では均一性が低下したと考えられる。
【 結語 】今回のバージョンアップにより、均一性は改
善され、SNR は低下した。しかし、コイル素子の増
加により Parallel imaging の選択の幅が広がったため、
撮像の高速化が期待できる。また感度補正フィルタの
使用により、さらに均一性の改善が見込める。今後は、
Fig.1 SNRmap
Fig.2 均一性画像
コイルの性能をさらに考え臨床に活かしていきたい。
― 56 ―
4-016
頚椎領域における dual coil 法の最適な配置方法に関する検討
○岡本 悠太郎、中河 賢一、小笠原 貴史、川上 雄司、福島 沙知
倉敷中央病院 放射線センター
【 背景 】 当院では、頚椎領域の撮影において 16ch
Neuro Vascular coil(以下、NV-coil)を使用してい
る。
しかしながら、
頚椎損傷により頚椎カラーやハロー
ベストのような固定器具を装着した患者様においては、
NV-coil は狭くて撮影することができない。また、脊
椎専用として使用される 15ch SENSE SPINE coil(以
下、SPINE coil)においては、感度領域に限界がある
ため有用ではない。
そこで今回、複数のコイルを組み合わせて使用する
ことのできる dual coil 法に着目した。その中でも、
図 1 Transversal 方向における SNR の結果
SPINE coil と Flex-L coil の最適な組み合わせ方法に
ついて評価を行った。
【 目的 】頚椎領域における dual coil 法の最適な配置方
法について検討する。
【 方法 】使用装置は PHILIPS 社製 Intera 1.5T(R2.6)
で、
コイルは Flex-L coil と SPINE coil を用いた。ファ
ントムは、塩化ニッケル水溶液で満たされた自作ファ
ントムを使用した。
まず、SPINE coil の上に置いた自作ファントムに対
し、Flex-L coil の配置方法を変化させながら撮影を
行った。検討した配置方法は、自作ファントムに対し
図 2 Coronal 方向における SNR の結果
て AP、RL、ファントムの上で水平方向に FH(parallel-FH)
、RL(parallel-RL)
、また、SPINE coil のみ
次に、Coronal 方向では、図 2 に示すように、par-
を使用した場合の計 5 種類とした。撮像断面は、ファ
allel-FH、parallel-RL の順に高い SNR を示した。
ントムの中心における Transversal 方向(以下、mid-
健常ボランティアの撮影では、parallel-FH、paral-
dle)と、middle から頭側に 15 ㎝ 離れた部位(以下、
lel-RL の順に広い感度領域をもった信号が得られた
upper)
、middle から尾側に 15 ㎝ 離れた部位(以下、
ように見えた。しかしながら、AP、RL、SPINE coil
lower)に加え、ファントム中心における Coronal 方
のみの 3 種類では感度領域が大きく低下した。特に
向の計 4 箇所における撮影を行った。次に、得られた
SPINE coil のみでは SNR の低下が顕著にみられた。
画像から SNR の計測を行った。計測には差分法を用
【 考察 】全体として最も信号が得られたのは parallel-
いた。
FH であった。しかしながら、コイルの配置方法を変
また、同意の得られた健常ボランティアに対し、上
化させることで、SNR の高くなる部位にも変化が生
記のファントム実験と同様のコイルの配置で撮影を行
じた。このことから、検査内容に合わせてコイルの配
い、得られた画像からコイルの感度領域などについて
置方法を選択することで、より精度の高い検査ができ
観察した。
ると考えられる。
【 結果 】まず、ファントム実験の結果を示す。図 1 より、
また、今回の検討では parallel imaging を併用して
Transversal 方 向 の upper で は、parallel-FH、par-
いないため、今後は parallel imaging を併用した際に
allel-RL の 順 に 高 い SNR を 示 し た。middle で は、
生じるアーチファクトについて検討したい。
parallel-RL、parallel-FH の順に高い SNR を示した。
【 結論 】頚椎領域における dual coil 法の最適な配置方
lower で は、parallel-FH、parallel-RL の 順 に 高 い
法は、parallel-FH であったが、検査内容に合わせた
SNR を示した。
コイル配置の選択が望ましいということがわかった。
― 57 ―
4-017
受信コイルの配置とエレメント数の設定が g-factor に与える影響
○守屋 和典 1)、村上 公一 1)3)、吉田 耕治 1)、阿部 俊憲 1)、森分 良 1)、中山 健人 1)、高尾 渉 3)、
柳元 真一 1)
1 )川崎医科大学附属病院 中央放射線部、2 )金沢大学大学院医薬保健学総合研究科保健学専攻、
3 )財団法人操風会 岡山旭東病院
【 背景 】3T MRI では高い SNR が得られることから、
撮像時間の短縮のため Parallel imaging を併用する機
会が増加している。Parallel imaging の SNR は以下
の式で表され、g の値は撮像条件ではなくコイルの幾
何学的配置に依存するとされている。
SNRPI=SNRfull/g・R1/2
SNRPI=Parallel imaging を用いた SNR
SNRfull=Parallel imaging を用いない SNR
g=Geometry factor( g-factor)、R=Reduction factor
【 目的 】Parallel imaging において、受信コイルの配
置及び使用エレメント数の設定が g-factor に与える
影響について検討したので報告する。
【 方 法 】 東 芝 社 製 MRI 装 置 Vantage Titan 3T の
16ch SPEEDER ボディコイルおよび 16ch SPEEDER
スパインコイルを使用し、
GE Healthcare 社製 QC ファ
ントム(15 × 15 × 38 ㎝、成分:シリコンオイル)を
parallel imaging 併用 FSE-T2 強調画像で撮像し、得
られた画像より以下の検討を行った。なお、SPEEDER factor は 1.0 から 3.0 まで 1.0 ずつ変更し検討した。
解析には image-J および日本放射線技術学会学術研
究班「MRI 画像の parallel imaging における SNR 測
定法の標準化」による SNR 測定プログラムを使用し
た。また、g-factor の計測は ROI をファントムの断
面積の 70%に設定し、g-factor map 上の同一箇所で
計測した。
(1)使用セクション数の検討
16ch SPEEDER コイルは 1 セクションあたり 4 つ
のコイルエレメントを内蔵している。使用セクション
数を 2、3、4 と変更した場合の g-factor の変化につ
いて検討した。使用セクション数を変更しても撮像断
面が磁場中心かつコイル中心でファントム中央を撮像
するようファントムの位置を調整して検討を行った。
(2)使用セクションの選択箇所による違いの検討
使用セクションの選択箇所による違いを検討するた
めに、2 セクション使用時に中心の 2 セクションを使
用した場合を center、外側を含めた 2 セクションを使
用した場合を off set として両者の違いを検討した。
使用セクションの選択箇所が異なっても、撮像断面が
コイル中心かつ磁場中心でファントムの中央を撮像す
るようファントム位置の調整を行った(Fig.1)
。
(3)ファントム表面と SPEEDER ボディコイル間距
離による影響の検討
SPEEDER スパインコイルを背側に固定し、QC
ファントムと SPEEDER ボディコイルの間に厚さ
5 ㎝のクッションを挿み、SPEEDER ボディコイルと
ファントム表面との距離を 0、5、10 ㎝と三段階に変
更して検討した。コイル設定は 2 セクション center
で検討した。
Fig.1 検討項目 2 の実験配置図
【 結果 】使用セクション数が増加すると g-factor が上
昇した(Fig.2)
。また、使用セクションの選択箇所が
異なる center と off set の間に有意差は認められな
かった(Fig.3)
。この原因としては装置の信号受信の
上限が 16ch であり、16ch SPEEDER ボディコイル
と 16ch SPEEDER スパインコイルは 1 セクションあ
たりそれぞれ 4 つのコイルエレメントを有しているた
め、2 セクションを選択することで上限の 16ch に達
する。そのため使用セクション数が 2 セクション以上
では、演算時に信号合成処理が必要となり、合成数が
増加することで g-factor が上昇したと考えられる。
また、ファントム表面と SPEEDER ボディコイル間
の距離が大きくなると、g-factor が上昇した(Fig.4)
。
これらの結果は SPEEDER factor を 2 から 3 に変更
しても同様の傾向を示した。
以上のことから、検査内容に応じて使用エレメント
数をできるだけ少なく設定し、被写体コイル間距離が
できるだけ小さくなるようコイルを配置することで、
g-factor は低減可能であることが明らかとなった。
― 58 ―
Fig.2 使用セクション数と
g-factor の関係
Fig.3 使用エレメント選択箇所と
g-factor の関係
Fig.4 ファントム表面 コイル間距離と g-factor の関係
4-018
1 . 5 T MRI と 3 . 0 T MRI における有効撮像範囲の検討
○森分 良 1)、吉田 耕治 1)、佐内 弘恭 1)、村上 公一 1)2)、阿部 俊憲 1)、守屋 和典 1)、高尾 渉 3)、
柳元 真一 1)
1 )川崎医科大学附属病院 中央放射線部、2 )金沢大学大学院 医療保健学総合研究科、
3 )一般財団法人 操風会 岡山旭東病院
【 背景 】近年、MRI 装置は静磁場のショートマグネッ
ト、ワイドボア化が進み、静磁場均一性が低下してい
る。そのため、脊椎矢状断面像の頭尾方向辺縁部にお
いては、大きな撮像範囲(Field of view : FOV)を設
定すると、画像歪みを生じている。
【 目的 】今回、大きな FOV による画像の SNR や歪み
の基礎的な検討を、1.5T, 3.0T MRI について行った。
【 方法 】検討項目として、①静磁
場中心部と辺縁部の信号雑音比
(SNR)の変動係数(CV)と② 静
磁場辺縁部の画像歪みについて
検 討 を 行 っ た。 使 用 機 器 は
EXCELART Vantage 1 . 5 T
MRT-2003、
Vantage Titan 3.0T
MRT-3010( 東芝社製)
。撮像条
件は 1.5T, 3.0T MRI 共に、当院
Fig.1 SNR の CV の測定位置
臨床条件に準じて T2, T1WI の
条件を用いて行った。また、検討項目① , ②それぞれ、
Pixel サイズは 1.6 × 1.0 ㎜になるようにマトリックス
サ イ ズ の 調 整 を 行 っ た。 受 信 コ イ ル は Atlas
SPEEDER ボディコイル(腹側)
、Atlas SPEEDER
スパインコイル(背側)を用いた。使用ファントムは
GE 社製の Quality Control(QC)Phantom15 × 15 ×
38 ㎝、シリコンオイル・0.263%Gd(TMHD)3 含有
を用いた。検討項目① では、正中矢状断面の画像を
FOV:25, 30, 35, 40 ㎝にて撮像し、Image J と日本
放 射 線 技 術 学 会 学 術 研 究 班「MR 画 像 の parallel
imaging における SNR 測定法の標準化」による SNR
測定プログラムを用いて、SNRmap を作成した。ファ
ントム背側から 7 ㎝の所にプロファイルカーブを作成
し、その中央領域と辺縁領域(頭側、尾側)
(Fig.1)
の SNR の CV を算出した。計算式を以下に示す。
検討項目② では正中矢状断面
の 画 像 を FOV:40 ㎝ 一 定 で、
QC ファントムを移動させて撮像
した。静磁場中心から頭側 12 ㎝
の所を基準に、頭側に 2 ㎝ ずつ
ずらし、20 ㎝ の所まで 4 ヵ所撮
像を行った(Fig.2)
。ファントム
背側から 7 ㎝、頭側端から 10 ㎝
の所に Marker を設定し、そこ
からファントムの端(頭側)まで
の距離の計測を 4 ヵ所それぞれで行った。静磁場中心
に最も近い場合(中心から 12 ㎝)の Marker からファ
ントムの端までの計測値を基準に、歪みを以下の式に
て算出した。
【 結果 】検討項目① は、両装置において、T2, T1WI
と も に、FOV が 大 き
くなっても、中心部は
ほぼ一定の値を示した
(約 4.0%)が、辺縁部
では CV が高値を示し
た。また、辺縁部にお
いて、どの FOV でも
尾側が頭側に比べて高
値を示す傾向にあった。
FOV = 40 の辺縁部で
は中心部を基準にする
と、
最大で 1.5T-T2WI
は 8 倍、3 . 0 T-T 2 WI
では 6 倍、1.5T-T1WI
は 5 倍、3 . 0 T-T 1 WI
で は 15 倍 の 高 い CV
を示した(Fig.3)
。検
Fig.3 SNR の CV の測定結果
討項目②は、両装置に
おいて、撮像条件によ
る傾向の違いは認めら
れるが、T2, T1WI と
もに、静磁場中心から
離れるほど、画像歪み
は高値を示した。しか
し最も歪みの大きかっ
た 3 . 0 T の T 2 WI で
Fig.4 歪みの測定結果
2.7% 程 度 の 歪 み で
あった(Fig.4)
。
【 考察 】1.5T, 3.0T MRI ともに、静磁場頭尾方向に
FOV が大きくなるほど、SNR の変動、歪みが大きく
なることが示された。特に、この傾向は 3.0T MRI の
方が顕著であり、FOV = 40 ㎝を用いた場合、辺縁部
で SNR の変動があることを考慮する必要がある。
Fig.2 歪みの測定位置
― 59 ―
4-019
Large Bore における均一性の評価
○橋本 伸生
鳥取大学医学部附属病院
【 背景 】近年の MRI 装置では、bore 径を大きくした
large bore を 採 用 し て い る 機 種 が 増 加 し て い る。
large bore とすることで閉塞感を軽減し、検査部位を
磁場中心に設定しやすいなどの利点がある。
しかし一方、静磁場や RF 磁場が不均一になりやす
く、画像の均一性が低下することが知られている。
table1の結果より coronal、sagittal 画像の均一性が
axial 画像より劣っているものの Fig.1では、それらの
影響は見られない。しかし、Fig.2 のグレースケー表示
では、それらの均一性の違いが視覚的に確認できた。
【 目的 】今回、我々は NEMA 法による均一性および
32ch head coil と 24ch head-neck coil について SNR
の測定を行ったので報告する。
【 方法 】均一性は、QD coil を用いて NEMA 法に準
拠し、次式(1)より求めた。
U=100×
(a)
…(1)
(b)
Fig.2 グレースケール表示した axial 画像( a )と coronal 画像( b )
撮 像 条 件 は、FOV:200 ㎜、TR:800ms、TE:
15ms、BW:±15.63kHz、slice thickness:5 ㎜とした。
SNR については差分法を用いて測定を行い、次式
(2)より求めた。
次に Table2 に、32ch head coil と 24ch head-neck
coil の SNR を示す。32ch head coil は、均一性は低
SI
SI:平均信号値
…(2)
SDsub/√2 SD:標準偏差
【 結果 】均一性の評価で得られた画像を Fig.1 に示し、
式(1)より求めた結果を table1 に示す。
Table2 それぞれの coil より求めた均一性および SNR の値
SNR=
いもののスタンダードで用いる 24ch head-neck coil
より高い SNR を示した。
uniformity
SNR
32ch head coil
52
296.7
24ch head-neck coil
15
255.8
【 考察 】QD coil を用いた均一性の評価では、axial 画
像が最も良く、coronal、sagittal 画像が同等な値を示
した。この原因のひとつには、Z 軸方向の gradient
coil が X、Y 軸に比べ長いことが考えられる。
(a)
(b)
Fig.1 均一性の評価で得られた axial 画像(a)と coronal 画像( b )
Table1 QD coil による均一性の値
uniformity
axial
15.5
coronal
21.5
sagittal
20.6
何学的な位置の影響を強く受け、一般的に均一性の評
価には適していない。本実験においてもエレメント数
また、Image J にてグレースケールに変換したもの
を Fig.2 に示す。画像中心部の 400pixel の平均値との
変 化 率 が -20% 以 下 を Black、-20% ∼ -10% を
Dark 得 ら Gray、-10% ∼ + 10% を Natural Gray、
+ 10% ∼ + 20% を Light Gray、 + 20% 以 上 を
White で表示している。
しかし、いずれの場合も臨床上において、問題とな
る値ではなかった。したがって、磁場の均一性が困難
と予測される large bore においても、高度な技術に
より均一性は保たれていると考えた。
phased array coil は、撮像対象物と coil による幾
の多い 32ch では、上記の影響が含まれ均一性は低い
結果を示した。しかし、エレメント数の増加は信号受
信感度を上げ SNR においては、24ch より高い値を示
した。
したがってエレメント数の多い coil を用いること
で、高い SNR が確保できるが、適切な画像フィルター
やキャリブレーション等で画像の均一性を上げる工夫
が必要と考えられる。
― 60 ―
4-020
2 機種の 3 T-MRI 装置における SNR の比較検討
○福田 喜脩、大野 誠一郎、松浦 龍太郎、大村 佑一、林 邦夫、今城 聡、田原 誠司
岡山大学病院 医療技術部 放射線部門
【 背景 】昨年度、当院に新しく導入された 3T-MRI 装
置 SEIMENS 社製 MAGNETOM Skyra は DirectRF
機能により検査室内のガントリー内に RF 送信および
受信制御システムが配置されている。
これにより従来の 3T-MRI 装置 SIEMENS 社製
MAGNETOM Verio に比べ正確な RF 送信とノイズ
の少ないデータ転送が可能となった。
【 目的 】 新しく導入された 3T-MRI 装置 MAGNETOM Skyra と Verio の 2 機種についてそれぞれ SNR
を測定し比較検討する。
Fig.2 Gradient Echo 法における SNR の比較
【方法】装置は SEIMENS 社製 MAGNETOM Skyra
と Verio を使用。装置本体の Body Coil を使用し Spin
サーフェスコイルにおける SNR の比較結果を示す
Echo 法と Gradient Echo 法にてファントムを撮像。得
(Fig.3)
。全てのサーフェスコイルにおいて約 1.2 ∼
られた画像から差分法を用い下記の式からSNRを求める。
1.4 倍の SNR 上昇がみられた。
SNR = Sp/( Ns/ √ 2)
Sp:平均信号値 Ns:雑音値
次に各装置付属のサーフェスコイルを用いて Spin
Echo 法と Gradient Echo 法にてファントムを撮像。
得られた画像から差分法を用いて SNR を求める。
撮 像 条 件 は Spin Echo 法 が TR =800ms、TE =
20ms、FOV =140ms、Matrix =256×256、Slice =1、
Grarient Echo 法 は TR =150ms、TE =5ms、FOV
=140ms、Matrix =256×256、Slice =1とする。
【 結果 】装置本体の Body Coil における Spin Echo 法
の比較結果を示す(Fig.1)
。実線が測定値、点線を測
Fig.3 サーフェスコイルにおける SNR の比較
定値から求めた計算値とする。2 機種の装置間で約
【 考察・検討 】今回の実験結果から MAGNETOM
1.25 倍の SNR 上昇がみられた。
Skyra における SNR の上昇には DirectRF 機能が大
きく影響しているものと考えられる。また、Fig.2 に
おいて 2 機種間に大きく差が出たのは DirectRF 機能
に加え磁場均一性と Gradient Coil の向上によるもの
と考えられる。
今後はファントムのサイズや幾何学的配置、パルス
シークエンスについて検討していきたい。また臨床画
像における画質評価も今後の検討項目である。
【 結論 】新しい 3T-MRI 装置は DirectRF 機能搭載に
より従来に比べ SNR の上昇がみられた。これにより
Fig.1 Spin Echo 法における SNR の比較
高速撮像・高分解能撮像が可能となり通常検査の画質
次に Gradient Echo 法の比較結果を示す(Fig.2)
。
こちらも実線が測定値、点線を測定値から求めた計算
値とする。こちらも 2 機種間で約 1.4 倍の SNR 上昇が
みられた。
向上が期待される。
【 参考文献 】
1) 宮地 利明『標準 MRI の評価と解析』2012.8.25. オーム社
出版
― 61 ―
5-021
磁化率強調画像を用いた骨盤部領域の撮像における
磁化率アーチファクトの基礎的検討
○山本 佑馬 1)、山根 正聡 1)、中村 敬子 1)、徳田 修 2)
1 )山口大学医学部附属病院 放射線部
2 )山口大学医学部附属病院 放射線科
【 背景・目的 】磁化率強調画像(Susceptibility-weight-
: 16.04 ㎜)しかし、磁化率アーチファクトの増加し
ed-imaging:SWI)は、主に頭部領域の撮像に用いら
た割合はシリンジ大小で有意差はみられなかった。
れてきた。近年では骨盤部領域における子宮内膜症性
【 考察 】空気を 90 度に配置した場合の SWI で、磁化
嚢胞など微小出血の検出に有用との報告もある。しか
率アーチファクトの影響が顕著に増加した。0 度に比
し、骨盤部領域の撮像は呼吸による体動や腸管ガスな
べ 90 度の磁化率アーチファクトが増加した要因とし
どアーチファクトの発生となる要因は多く読影の妨げ
て、空気による磁化率効果の角度依存性が考えられる。
となる可能性がある。
シリンジの大きさが変化すると、磁化率アーチファ
そこで腸管ガスと血腫または出血を模擬した試料を
クトは増加するが、増加する割合に有意差はみられな
作成し、磁化率アーチファクトについて基礎的検討を
かった。要因として、空気を含む割合が変化しても、
行った。
空気の磁化率が変化しないためと考える。
【 方法 】MRI 装置は MAGNETOM Skyra 3.0T(SIE-
【 結語 】SWI は、静磁場に対し空気を 90 度に配置し
MENS 社)を 用 い た。コ イ ル は body array coil と
た場合に、最も磁化率アーチファクトの影響が認めら
spine coil を併用した。自作試料として、シリンジ内
れた。
このことから、
腸管ガスによる磁化率アーチファ
に空気を封入したもの(腸管ガスを模擬)と、シリン
クトの影響を考慮して、腸管ガス除去等の前処置を行
ジ内に希釈した鉄製剤を封入したもの(血腫または出
うことが必要と考えられる。
血を模擬)を作成した。シリンジは直径 6.6 ㎜(以下、
シリンジ小)
、直径 17.2 ㎜(以下、シリンジ大)の 2 種
類を使用した。これらを球体ファントムに配置し、周
囲を寒天で固めたものをファントムとした。
試料は、シリンジ長径が静磁場に対して平行(以下、
0 度)と垂直(以下、90 度)となるように配置した。撮
像シークエンスは SWI、T1WI を使用し、周波数エ
ンコード方向のプロファイルから半値幅を求め、半値
幅とシリンジ径の差を磁化率アーチファクトとした。
撮像条件は、SWI、T1WI ともに Slice thickness
= 2 ㎜、Matrix = 256 × 256、FOV = 300 ㎜とした。
Fig.1 磁化率アーチファクト( 配置方法の違い )
検討項目は試料の配置方法、シリンジの大きさとした。
【 結果 】Fig.1、試料の配置方法の違いによる磁化率
アーチファクトの結果を示す。シリンジ小は SWI で
空気を撮像した場合、0 度と 90 度に有意差がみられ
た。鉄製剤は T1WI で有意差がみられたが、SWI で
は有意差はみられなかった。シリンジ大は、シリンジ
小と同様の傾向を示した。
Fig.2 にシリンジの大きさの違いによる磁化率アー
チファクトの結果を示す。MR 画像の歪みの影響を考
慮するため T1WI と SWI を比較した。
(増加の割合
= SWI/T1WI)
SWI と T1WI の差を比較すると、シリンジ大小で
空気を 90 度に配置した場合、磁化率アーチファクト
は約 2 倍増加した。
(シリンジ小:6.74 ㎜ シリンジ大
― 62 ―
Fig.2 磁化率アーチファクトの増加の割合( 大きさの違い )
5-022
1 . 2 T-MRI ガイド下穿刺における撮像条件と
磁化率アーチファクトの検討
○近藤 由佳子 1)、山口 卓也 1)、吉富 敬祐 1)、大西 治彦 1)、田原 誠司 1)、郷原 英夫 2)、
加藤 和之 3)、碇 幸一郎 3)
1 )岡山大学病院 医療技術部放射線部門、2 )岡山大学病院 放射線科、
3 )株式会社 日立メディコ
【 背景・目的 】当院では超伝導オープン MRI( OASIS
表 1 パラメータと位相方向におけるニードル径
1.2T;Hitachi Medical Corporation)が 導 入 さ れ、
ニードル径[㎜]
パラメータ
MRI ガイド下での腎癌に対する凍結療法を検討して
いる。
非造影時の腫瘍と正常組織のコントラストが明瞭で、
画像更新時間が短く高信号の画像が得られることから、
AP
HF
バンド幅
11.33 ∼ 11.68
12.70 ∼ 13.05
周波数エンコード
11.33 ∼ 11.68
12.71 ∼ 13.05
TE
10.64 ∼ 13.48
11.33 ∼ 14.08
㻌
BASG(Balanced SARGE)法の利用を検討している
㻝㻢
針影が著しく膨張することが問題となっている。
㻝㻠
本研究では 1.2 T 超電導オープン MRI におけるパ
㻝㻞
䝙䞊䝗䝹ᚄ䠷㼙㼙䠹
が、磁化率アーチファクトの影響が大きいため、穿刺
ラメータ変化による磁化率アーチファクトへの影響に
ついて検討した。
【 方法 】水ファントム内に配置したアクリル格子中央
に 17 G の凍結療法用穿刺針(IceSeed; GALIL MED-
㻝㻜
㻤
㻢
㻭㻼
㻴㻲
㻠
㻞
ICAL)を静磁場方向に対し垂直に配置し、RAPID
㻜
body コイルで撮像を行った。
㻞
㻟
㻠
㻡
㻢
㻣
㻤
㼀㻱㻌㼇㼙㼟㼑㼏㼉
撮像シークエンスは BASG 法、フリップ角35 deg、
図 1 TE によるニードル径の変化
位相エンコード168、加算回数 1回、スライス厚 5 ㎜、
再構成マトリックス512×512、FOV 230 ㎜とし撮像を
【 考察 】バンド幅と周波数エンコードによるニードル
行った。パラメータとして、バンド幅を50 ∼120 kHz、
径変化が小さかった原因として、BASG 法では 180°
周波数エンコードを168 ∼ 256、TE を3.0 ∼ 6.5 msec
パルスによる信号の再収束がなく、信号取得時間(A/
まで変化させ、各々位相方向を静磁場に平行(AP)な場
D)内での位相分散より RF 照射から A/D 前までの位
合と、静磁場に垂直(HF)な場合で検討した。
相分散が大きくなったためと考えられる。TE を短く
画像上の凍結療法用穿刺針先端から 3 ㎝の径をニー
した場合にニードル径が小さくなった原因として、
ドル径とし、ImageJ( Ver. 1.47v、National Institutes
RF 照射から A/D 前までの時間が短くなり位相分散
of Health)を用いて測定した。
が小さくなったためであると考えられる。
【 結果 】各パラメータ変化におけるニードル径の測定
位相方向が AP でニードル経が小さくなった原因と
結果を表 1 へ、TE によるニードル径の変化について
して、磁化率アーチファクトは周波数エンコード方向
のグラフを図 1 に示す。
に出現するため 1)、周波数エンコード方向である穿刺
バ ン ド 幅 に よ る ニ ー ド ル 径 変 化 は、AP で は
針の長軸方向に伸展したアーチファクトが出現したた
11.33 ㎜∼ 11.68 ㎜、HF では 12.70 ㎜∼ 13.05 ㎜とな
めであると考えられる。
り、ニードル径変化は 0.35 ㎜以下であった。周波数
【 結語 】1.2T 超電導オープン MRI における凍結療法
エ ン コ ー ド に よ る ニ ー ド ル 径 変 化 は、AP で は
用穿刺針影の磁化率アーチファクトへの影響は、バン
11.33 ㎜∼ 11.68 ㎜、HF では 12.71 ㎜∼ 13.05 ㎜とな
ド幅と周波数エンコードでは確認されず、TE を短く
り、ニードル径変化は 0.35 ㎜以下であった。TE によ
することで位相分散が小さくなり、磁化率アーチファ
るニードル径変化は、AP では 10.64 ㎜ ∼ 13.48 ㎜、
クトが軽減された。
HF では 11.33 ㎜ ∼ 14.08 ㎜ となり、TE が短くなる
ほどニードル径が小さくなった。
位相方向では、HF と比較し AP でニードル径が小
さくなった。
【 参考文献 】
1) Lüdeke KM, Röschmann P, Tischler R., Susceptibility
artefacts in NMR imaging, Magn. Reson. Imaging, 1985;
3( 4)
: 329-343
― 63 ―
5-023
1 . 2 T-MRI ガイド下穿刺における
磁化率アーチファクトの角度依存性の検討
○吉富 敬祐 1)、山口 卓也 1)、近藤 由佳子 1)、大西 治彦 1)、田原 誠司 1)、郷原 英夫 2)、
加藤 和之 3)、碇 幸一郎 3)
1 )岡山大学病院 医療技術部 放射線部門
2 )岡山大学病院 放射線科
3 )株式会社 日立メディコ
㻝㻞
【 背景 】当院では 1.2T 超伝導オープン MRI( OASIS;
ᘏ㛗ᖜ㻔㻭㻼㻕
ᘏ㛗ᖜ㻔㻴㻲㻕
䝙䞊䝗䝹ᚄ㻔㻭㻼㻕
䝙䞊䝗䝹ᚄ㻔㻴㻲㻕
Hitachi Medical Corporation)が導入され、MRI ガイ
㻝㻜
ド下での凍結療法を検討している。MRI 透視用シーク
エンスとして、画像更新時間が短く高信号であり、T2
㻤
ᐃ್㼇㼙㼙㼉
コントラストを反映する Balanced SARGE(BASG)
法の使用を検討しているが、磁化率アーチファクトが
大きい上、オープン MRI を使用することで穿刺角度
により穿刺針影が変化し、位置の把握が困難となる。
㻢
㻠
【 目的 】本報告では、1.2T オープン MRI における
MRI ガイド下凍結療法用穿刺針影の穿刺角度依存性
㻞
についての検討を目的とする。
【 方法 】凍結療法用穿刺針(IceSeed; GALIL MEDI-
㻜
㻜
CAL)先端が水ファントム内に配置したプラスチック
㻞㻜
㻠㻜
㻢㻜
㻤㻜
㻝㻜㻜
✸่ゅᗘ㼇㼐㼑㼓㼉
格子の中央となるよう固定し、RAPID body コイル
Fig.1 穿刺角度による穿刺針影の変化
(Hitachi Medical Corporation)を用いて撮像を行った。
撮 像 シ ー ク エ ン ス は BASG 法、TE 3.0 msec、TR
【 考察 】延長幅および側部径、鞘状陰影径については、
6.0 msec、フリップ角 35 deg、バンド幅 120 kHz、収集
穿刺針が静磁場と平行に近ければ先端部方向、垂直に
マトリックス256×168、加算回数 1回、位相エンコー
近ければ側部方向に不均一磁場が分布し 1)、穿刺針影
ド方向 AP および HF、スライス厚 5 ㎜、再構成マトリッ
の歪みおよび位相分散によってアーチファクトが変化
クス512×512、FOV 230 ㎜とし、穿刺角度が静磁場
したと考えられる。
に対して 0 ∼ 90 deg となるように15 deg 毎変化させて
先端部径は、先端部付近より発生する不均一磁場に
撮像を行った。
影響されると考えられるが、今回設定した条件におい
撮像した全画像における延長幅、ニードル径、尖端
ては画像上で径にほとんど変化がみられない程度で
径、および 0 ∼ 45 deg で発生した先端部の球状陰影径、
あった。
30 ∼ 90 deg で穿刺針側部に発生した鞘状陰影径につ
球状陰影径は、穿刺針先端部より発生する不均一磁
いて、ImageJ( NIH; National Institutes of Health)
場による先端部の歪みで発生すると考えられ、鞘状陰
を用いて測定を行った。
影に癒合するまで、先端部の歪みに依存するため、径
【 結果 】位相エンコード方向が AP のとき、延長幅は
が変化しなかったと考えられる。
1.048 ∼ 3.743 ㎜、ニードル径は 1.348 ∼ 8.835 ㎜、先
【 結論 】磁化率アーチファクトは主に静磁場方向に発
端径は 3.885 ∼ 5.170 ㎜であった。また、球状陰影径
生し、静磁場に平行に穿刺することでニードル径は最
は 9.134 ∼ 10.482 ㎜、鞘状陰影径は 7.039 ∼ 19.915 ㎜
小、延長幅は最大、垂直に穿刺することでニードル径
であった。
は最大、延長幅は最小となった。先端径の穿刺角度に
位相エンコード方向が HF のとき、延長幅は 1.198
よる変化はみられなかった。
∼ 4.030 ㎜、ニードル径は 1.647 ∼ 9.883 ㎜、先端径
は 3.698 ∼ 5.401 ㎜であった。また、
球状陰影径は 8.835
∼ 10.781 ㎜、鞘状陰影径は 7.701 ∼ 18.717 ㎜であった。
穿刺角度と延長幅およびニードル径の関係を示した
グラフを Fig.1 に記載する。
【 参考文献 】
1) John F. Schenck, The role of magnetic susceptibility in
magnetic resonance imaging: MRI magnetic
compatibility of the first and second kinds, Medical
Physics, Vol.23, No 6, 815-850, June 1996.
― 64 ―
5-024
頚椎・頚髄 MRI の Flow Artifact の検討
○森田 一郎、安並 洋晃、林 直弥、森尾 一夫、伊東 賢二
高知大学医学部附属病院 放射線部
【 目的 】頸椎・頚髄 MRI の T2WI Sagittal 像を撮影
の際、脳脊髄液による Flow Artifact がみられるため、
(NQY%QOR1HH
頸椎と位相方向が平行にならない様にスライス設定を
することで Flow Artifact の低減を図っている。今回、
この方法での Artifact 抑制の要因を調べた。
【 方法 】過去画像より Flow Artifact の発生している
患者の傾向を調べ、それを模した模擬頚髄ファントム
を作製、撮影し Flow Artifact の比較、評価を行った。
(NQY%QOR1P
【 使用機器 】
MRI 装置 GE ヘルスケアジャパン SIGNA EXCITE
HDx1.5T
コイル 8Ch CTL アレイコイル
インジェクター MEDRAD 社製 Spectris Solaris EP
Fig.1 Flow Comp の効果
自作ファントム
【 撮影条件 】
FRFSE-XL FOV 24 × 24 ㎝
䙵
スライス厚/スライスギャップ 4 ㎜/1 ㎜
䐠
䐡
マトリックス 320 × 256
NEX 1 TR 3,200ms TE 約 100ms
ETL 24 RBW 31.2kHz
FC 周波数方向(Flow Compensation)
【 結果 】
1. 上部頸椎が直線的で、位相方向となす角度が小さい
場合に Flow Artifact が出現する傾向にあった。
2. Flow Comp の効果は FOV のどの角度においても
有効であった(Fig.1)
。
(
3. 上部頸椎と位相方向のなす角度を大きくすること
で Flow Artifact を抑制することができた(Fig.2)
。
【 考察 】
1. 上部頸椎と位相方向のなす角度が小さいほど位相方
向に Flow Artifact が蓄積され、より Flow Artifact
が増強し、角度を大きくすると Flow Artifact が分
散され減少したと考えられる。
2. 発生しても脊椎・脊髄と距離が離れるため、診断の
妨げにならない。
― 65 ―
Fig.2 角度の変化による効果
6-025
ディジタルマンモグラフィにおける AEC の動作の検討
○前原 日向子 1)、石井 美枝 2)、永見 晶子 1)、西村 真世 1)、氏平 武樹 1)、山本 泰司 1)
1 )島根大学医学部附属病院
2 )岐阜医療科学大学 放射線技術学科
【 目的 】マンモグラフィは AEC を利用して撮影を
行っている。アナログの時代は AEC によって被写体
厚に関係なくコントラストと粒状性は一定に保たれて
いた。一方、ディジタルシステムでの AEC は画質に
関係なく検出器への入射線量を一定に保っている。
今回、ディジタルマンモグラフィシステムで AEC
の動作について検討評価した。
【 使用機器 】乳房撮影置:INSTRUMENTARIUM 社
製 alphaRT、画像処理装置:FUJIFILM 社製 FCR
PROFECT CS、IP:FUJIFILM 社製 HR-BD、線量
計:Radcal Accu-Dose 2186 検出器 10 × 5-6M、被
写体:アクリルファントム(250 ㎜× 300 ㎜)
、コント
Fig.1 Mo/Mo 20 ㎜ 厚の線量と CNR
ラスト物質:アルミニウム(純度 99%)
【 方法 】
(1)セミオートの mAs 値を求めた。
(2)セミオートの条件を再現するため、それぞれの
mAs 値の前後の mAs 値で線量測定を行い(n =
5)2 点間の内挿によって、セミオートでの mAs
値の被写体への入射線量を求めた。検出器への入
射線量はディジタル特性曲線を作成し算出。
(3)CNR 測定用試料は(2)と同様に試料を作製し(n
= 3)その試料から前後の CNR を計算、その 2 点
間の内挿によってセミオートの mAs 値での CNR
を算出。
(4)以上から求めた条件をもとに被写体への入射線量、
Fig.2 Mo/Mo 45 ㎜ 厚の線量と CNR
検出器への入射線量、算出した CNR から、AEC
の動作を調査した。撮影条件を以下に示す。
Target/Filter:Mo/Mo、Mo/Rh
管 電 圧:25kV、30kV、35kV
被 写 体 厚:20 ㎜、45 ㎜、70 ㎜
管電流時間積:セミオートの mAs 値
【 結果 】Mo/Mo の線量と CNR の測定結果を Fig.1 ∼
3 に示す。Mo/Rh も Mo/Mo と同様の結果であった。
検出器への入射線量は、Target/Filter、被写体厚、
管電圧の変化に関与せず、ほぼ一定の 60μGy であった。
被写体への入射線量は被写体厚が厚いと多くなり、
管電圧が高いと低くなった。管電圧 30kV、70 ㎜厚の
Mo/Mo での被写体への入射線量は、検出器への入射
線量の約 800 倍、Mo/Rh では 567 倍であった。
CNR は Target/Filter に関係なく、管電圧が高く
なると低下し、また被写体厚が厚くなると低下した。
【 考察 】AEC は検出器への入射線量を一定に保って
いた。照射した X 線のうち、画像に寄与した X 線は
Fig.3 Mo/Mo 70 ㎜ 厚の線量と CNR
Mo/Mo で 0.1%∼ 3%、Mo/Rh で 0.2%∼ 5%であっ
た。Mo/Rh は Mo/Mo に比べて、照射した X 線が効
率よく使用されていた。以上から、検出器に到達する
X 線 と 被 曝 線 量 を 考 慮 し て 撮 影 条 件(使 用 す る
Target/Filter)を選択すべきである。今回の実験か
らは 45 ㎜の厚さでの CNR で差が小さく、Mo/Rh を
使用する方が被曝低減に繋がると推測する。
【 結語 】被写体厚が厚くなると CNR は低下する。画
質を一定に保つために、AGD の許容の範囲内で照射
線量を増加させるために、撮影条件(AEC の条件)を
変える必要があると考えられる。
― 66 ―
6-026
CR-mammography の CNR 測定における ROI size の影響
○石井 美枝 1)、吉田 彰 2)、石井 里枝 3)、眞田 泰三 4)、永見 晶子 5)
1 )岐阜医療科学大学 保健科学部 放射線技術学科、2 )県立広島大学 大学院 総合学術研究科、
3 )徳島文理大学保健福祉学部 診療放射線学科、4 )岡山済生会総合病院 画像診断科、
5 )島根大学医学部附属病院 放射線部
【 背景・目的 】近年、ディジタルマンモグラフィの画
質指標として、CNR がよく使用されている。CR シ
ステムを用いた CR-MMG では、照射野内に X 線強
度の不均一性(トレンド)があり、CNR 値への影響が
懸念されている。トレンドの低減には、ROI size の
縮小も有効と考えられる。今回、IEC ガイドライン
に よ る CNR 法 に お い て、ROI size の 縮 小 に よ る
CNR 値への影響を検討したので報告する。
【 使用機器 】乳房撮影装置:alpha RT(INSTRUMEN-
Fig.1 ROI とピクセル値の分布
TARIUM)
、CR system:FUJI PROFECT CS、IP:
FUJI HR-BD、IEC phantom、Contrast 物 質:Al:
99.9%
【 方法 】IEC の CNR 測定法に準拠した方法で得た linearized pixel value( 各 3 枚)の 160,000( 400 × 400)点
のデータを使用した。このデータを 1/1、1/4、1/16、
1/64、1/256 にしたとき(ROI size の縮小)の CNR を
算出した。ROI size 縮小時には、1、4、16、64、256
個の ROI の mean、SD を平均し、全データを使用した。
ROI のピクセル値の分布を Fig.1に、1/4 分割例を
Fig.2 ROI 内の分布と ROI 分割
Fig.2 に示す。
【 結果 】ROI size と CNR の関係を Fig.3 に、Contrast、
Noise の関係を Fig.4 に示す。ROI size の縮小に伴い、
Noise は減少し、CNR は増加した。AGD が約 2 mGy
となる線量(63 mAs)では、ガイドラインの ROI size
による CNR に対し、ROI size を 1/256 にしたときに
は約 8%増加した。
【 考察 】ROI 内の低周波のトレンドを Fig.2 に示す。
ROI size が大きいときには、ROI 内の SD に低周波
のトレンドが含まれる。しかし、Fig.2 ように ROI を
分割すると、ROI 内のトレンド成分が減少する。ROI
Fig.3 CNR と ROI サイズ
size を縮小することにより、SD が小さくなるフィル
タ効果が認められた。
【 結語 】ROI size の縮小により、ROI 内の低周波のト
レンド成分が除去され、SD の減少により、CNR は
増加した。
【 参考文献 】
Alsager A. Young K.C. Oduko J.M. Impact of heel effect
and ROI size on the determination of contrast-to-noise
ratio for digital mammography systems. Proc. of SPIE
Vol. 6913, 9134l, 2008
Fig.4 Contrast and Noise
― 67 ―
6-027
DMQC ファントムを用いたマンモグラフィ適正撮影条件の検討
○櫻川 加奈子、山田 健二、天野 雅史、多田 章久
徳島大学病院 診療支援部 診療放射線技術部門
Table.1 出力可能な最大線量と CNR
【 目的 】当院で提供できる最も高品質で低線量なマン
モグラフィ画像を得るための手法を検討する。
管電圧[ kV ]
mAs 値
CNR
26
500
22.9
28
500
25
30
500
25.8
32
450
24.6
34
400
22.7
26
500
21.6
28
500
23.5
30
500
24.4
32
450
23.6
34
400
22.4
【 方法 】乳房撮影装置はシーメンス社製 MAMMOMAT NovationDR を使用した。実験に使用したファン
トムは日本乳がん検診精度管理中央機構製 DMQC
Mo/Mo
ファントムで、内部には CNR(Contrast Noise Ratio)
評価用試料として厚さ 0.2㎜、純度 99.5%の Al 板が含
まれている。ファントムの撮影条件はターゲット / フィ
ルタの組み合わせ(Mo/Mo、Mo/Rh)
、管電圧(26、
28、30、32、34kV)
、mAs 値(16、32、63、125、250、
400( 34kV のときのみ)
、450( 32kV のときのみ)
、500
(26、28、30kV のときのみ)
)とし、各組み合わせの撮
Mo/Rh
影条件において CNR を求める。CNR は DMQC ファ
ントムの使用方法に準じて撮影・解析し求めた。
【 結果 】管電圧ごとに CNR と mAs の関係を求めた。
一例として Mo/Mo での結果をグラフに示す(Fig)
。
Table.2 AGD3mGy の撮影条件と表面入射線量と CNR との関係
グラフより mAs 値が大きくなるにしたがって
管電圧
表面入射線量
mAs 値
[ kV ]
[ mGy ]
CNR は高くることがわかった。Mo/Rh の場合も同様
の傾向を示した。また各条件で最も高い CNR を得る
CNR
26
164.8
17.6
12.9
28
123
16.6
12.5
30
94
15.6
11.9
32
75.8
15.1
11.3
34
61.9
14.5
10.5
ベル「AGD が 3mGy を超えないこと」を参考とした
26
185.3
14.3
13.4
場合の撮影条件で得られる CNR を最適条件として考
28
135.7
13.5
13.3
30
103.8
13
12.8
32
83.1
12.6
12.3
34
69.6
12.5
11.8
ことのできる mAs 値とその時の CNR をまとめる
(Table.1)
。
【 考察 】結果より、当院の撮影装置で出力可能な CNR
Mo/Mo
を求めた。CNR は線量が増加するにつれて大きな値
を示し続けた。しかし、臨床での使用を考慮した場合
線量に制限をかける必要がある。IAEA の診断参考レ
察した。以下に AGD が 3mGy となる場合の撮影条件
Mo/Rh
と、その際の表面入射線量、CNR を示す(Table.2)
。
どの管電圧であっても Mo/Rh の方が CNR は高く、
表面入射線量が少ないため、Mo/Rh の方が撮影に適
していると考察した。結果、最も表面入射線量が少な
い Mo/Rh の 34kV が 本 検 討 に 使 用 し た PMMA 厚
40 ㎜の撮影に最も適していると考えた。
【 まとめ 】今回提案した手法より PMMA 厚 40 ㎜、
AGD3mGy で の 適 正 撮 影 条 件 は Mo/Rh、34kV、
Fig Mo/Mo を使用した際の mAs と CNR の関係
69.6 mAs であるとわかった。
― 68 ―
6-028
マンモグラフィ適正撮影条件の検討
○山田 健二、櫻川 加奈子、天野 雅史、多田 章久
徳島大学病院 診療支援部 診療放射線技術部門
【 目的 】平均乳腺線量(AGD)を 3mGy とした場合の
【まとめ】今回提案した手法により AGD が 3mGy の場
CNR(contrast noise ratio)と表面入射線量の関係よ
合、表面入射線量が最小で CNR が大きい撮影条件は、
り PMMA(polymenthyl methacrylate)厚 50、30 ㎜
PMMA 厚 50 ㎜では、Mo/Rh、34kV、90.0 mAs であ
におけるマンモグラフィの適正撮影条件の検討を行う。
り、PMMA 厚 30 ㎜ では、Mo/Rh、34kV、52.2 mAs
【 使用機器 】乳房撮影装置は、シーメンス旭メディ
であると決定することができた。
DR
テック株式会社製 MAMMOMAT Novation 、電位
計・イオンチェンバは、Radcal 社製 Radiation Moni-
Table.1 AGD3mGy、PMMA 厚 50 ㎜ での mAs、表面入射線量、
CNR
tor model 9015・10X5-6M、CNR 測定用ファントム
管電圧
( kV )
mAs
表面入射線量
( mGy )
CNR
26
219.7
23.4
9.7
28
162.2
21.9
9.4
30
123.5
20.5
8.8
組み合わせ(Mo/Mo、Mo/Rh)
、管電圧(26、28、30、
32
99.1
19.7
8.4
32、34kV)
、mAs は AGD が 3mGy となる線量を用い
34
80.5
18.9
7.9
26
240.9
18.6
10.5
28
176.3
17.6
10.4
30
134.9
16.9
10.2
調節し作成した。これらの結果より、AGD が 3mGy 時
32
107.8
16.3
9.7
の CNR を近似式より算出した。またこの際の表面入射
34
90.0
16.1
9.1
として乳がん検診精度中央管理機構製 DMQC ファン
トム(CNR 評価試料(厚さ 0.2 ㎜、Al 純度 99.5%)
)
、
解析ソフトは、DMQC ファントム付属画像データ解
析ソフトと Microsoft 製 Excel2010 を使用した。
Mo/Mo
【方法】ファントムの撮影条件はターゲット / フィルタの
るために装置で設定可能な3mGy を越える値と3mGy
を越えない値を使用した。CNR は DMQC ファントムの
使用方法に準じて撮影・解析し求めた。PMMA 厚 50、
Mo/Rh
30 ㎜は、ファントムの厚さ調整用 PMMA 板の枚数を
線量も同様に求めた。最適撮影条件は、CNR と表面入
射線量より検討した。
【 結果 】各撮影条件において AGD3mGy、PMMA 厚
Table.2 AGD3mGy、PMMA 厚 30 ㎜ での mAs、表面入射線量、
CNR
管電圧
( kV )
mAs
表面入射線量
( mGy )
CNR
が低い撮影条件のほうが高い CNR を得ることができた。
26
118.9
11.9
16.9
しかし表面入射線量は高い値を示した。今回の検討で
28
88.2
11.1
16.5
30
68.7
10.7
15.9
32
55.6
10.3
15.0
34
45.8
10.0
14.1
50 ㎜ では Mo/Rh、34kV、90.0 mAs また PMMA 厚
26
136.6
9.8
16.8
30 ㎜では Mo/Rh、34kV、52.2 mAs が AGD3mGy の
28
101.0
9.4
16.7
30
77.5
9.0
16.3
32
62.3
8.8
15.7
34
52.2
8.7
15.1
50、30 ㎜の結果を Table.1 と Table.2 にまとめる。
【考察】結果より AGD3mGy 一定とした場合、管電圧
は、AGD が同じ 3mGy でも表面入射線量が高い撮影
Mo/Mo
条件を用いる事は、入射面(皮膚面)への部分的な被ば
く増大に繋がっていると考え、表面入射線量が最も少な
い撮影条件が適していると考えた。よって、PMMA 厚
最適撮影条件であると考えた。また AGD を一定とした
場合、Mo/Rh の組み合わせを選択し、なるべく高い管
電圧の撮影条件を用いることで、表面入射線量が少な
く CNR の良い画像を得る事ができると示唆された。
― 69 ―
Mo/Rh
7-029
長尺撮影における線量勾配を考慮した撮影条件の検討
○德重 祥也、松田 英治、小野田 薫、柴田 成、富士 知美、石川 哲也、末森 慎治、
猪木 将義、小橋 秀樹、柳元 真一
川崎医科大学附属病院 中央放射線部
【 目的 】Flat Panel Detector( FPD)搭載型 AeroDR
長尺システム(AeroDR)は、既設の X 線発生装置を
利用可能とする構成・撮影方式である。既設の CR 長
実験 2 の結果、CR 画像を目安とした場合、AeroDR
の識別能は 40, 60, 80mAs で CR と同程度であった
(Fig.1)
。すなわち、AeroDR は現在の CR の画質を
尺システム(CR)は、X 線発生装置に起因する線量勾
配の現象が明白であった。したがって、AeroDR へ
担保しながら、CR で用いていた撮影条件の 1/2 の
mAs 値で、CR と同程度の画像を得ることが可能で
あった。
更新した場合、CR と同様に線量勾配による画像への
影響が懸念された。
【 方法 】
実験 1:線量勾配の検証
分割撮影の FPD の移動位置に合わせて、各々の照
射野の中心となる高さ A(陰極側)
、B(中央)
、C(陰
極側)の各入射線量を測定した。撮影条件は管電圧
85kV、X 線管 -FPD 間距離(SFD)240 ㎝ 一定とし、
mAs 値を 40, 60, 80 mAs と変化させた。
実験 2:バーガーファントムによる視覚評価
実験 1 と同様、FPD の中心にバーガーファントム
を配置し被写体として 20 ㎝ 厚の MixDP を用いた。
AeroDR は管電圧 85 kV、SFD240 ㎝一定とし、mAs
値を 20, 40, 60, 80 mAs と変化させた。CR の撮影条
件は管電圧 85kV、SFD270 ㎝、80 mAs とした。観
察者は診療放射線技師 6 名で、観察方法は自動画像処
理後のファントム画像を 3M モニターで観察し、室内
の照度は常に一定とした。試料を観察する距離や時間
などの条件については、特に制約しなかった。評価は
実験 3 の結果、各 mAs 値において、ヒストグラム
の 形 状 に 変 化 は 見 ら れ な か っ た。 し た が っ て、
40mAs を撮影条件として用いても、CR と同程度の
画像を提供できると考えられた。
Table 1 入射線量の測定
mAs
(%)
A
14.5
85.7
B
16.9
100.0
C
9.2
54.8
A
22.3
88.0
B
25.4
100.0
C
12.9
50.8
A
29.9
88.7
B
33.7
100.0
C
16.9
50.1
60
80
部位:A( 陰極側 ) B( 中央 )
C( 陽極側 )
7.0
20mAs
40mAs
60mAs
80mAs
CR(80mAs)
✰䛾῝䛥䠄㼙㼙䠅
6.0
ら 80mAs まで 10mAs ごとに変化させた。自動画像
処理後のアルミステップ像から Image J によりヒス
トグラムを作成した。
5.0
4.0
3.0
2.0
【 結果・考察 】実験 1 の結果、位置 B(中央)を基準と
1.0
した場合、いずれの mAs 値においても C(陽極側)
は B の約 1/2 の線量となり、著しい線量勾配の現象
が認められた(Table1)
。これはヒール効果の影響の
みでなく X 線撮影装置と AeroDR との幾何学的配置
分割領域ごとに撮影条件を変える方法、あるいは撮影
部位により X 線管の陰極側と陽極側を替える方法な
どが有用と考えられた。
線量(μC/㎏ )
40
一般にいう「50%の確信度で見える」信号を回答した。
実験 3:アルミステップ画像によるヒストグラム
FPD の中心にアルミステップ(11 段)を配置し管電
圧 85kV、FPD 240 ㎝ 一 定 で、mAs 値 を 20mAs か
あるいは散乱線の影響などが要因と考えられた。CR
では補償フィルターを適時使用することで、濃度の補
正を行っていた。AeroDR の補正方法としては、各
部位
0.0
0
2
4
6
8
10
✰䛾┤ᚄ㻔㼙㼙㻕
Fig.1 Burger ファントムによる視覚評価
【まとめ 】AeroDR は、従来 CR で使用していた撮影
条件の 1/2 の mAs 値で CR と同程度の画像を得るこ
とが可能であった。また、線量勾配の影響で多少線量
が少なくなったとしても、AeroDR は 40 mAs でも CR
と同程度以上の視覚評価結果が得られたことから、線
量勾配による臨床画像への影響は小さいと考えられた。
― 70 ―
7-030
Hip-Spine Syndrom における全脊椎側面撮影の撮影条件の検討
∼撮影線量の低減にむけて∼
○小野田 薫、松田 英治、小橋 秀樹、末森 慎治、黒住 晃、石川 哲也、徳重 祥也、柴田 成、
柳元 真一
川崎医科大学附属病院 中央放射線部
【 目的 】Hip-Spine Syndrom の診断には、躯幹の 4 部
位(腰椎から骨盤の 3 方向、骨盤正面)および計測用
として長尺による全脊椎側面撮影の画像を用いている。
【 結果・考察 】
① 視覚評価の結果を Fig.1に示した。Hip-Spine Syndrom の診断に要する画像を担保するためには、
40mAs 以上の撮影条件が必要であった。しかし、
臨床で使用するには、評価項目 E と回答された
全脊椎側面撮影は、一般撮影領域で最も撮影線量を必
要とする部位の一つである。今回、FPD 搭載型長尺
mAs 値 は 不 可 と 考 え、E. の 回 答 が 無 で あ っ た
50mAs 以上を使用することが望ましいと考えられた。
撮影システム(長尺システム)の導入を機会に、計測
用として必要な画像情報を取得するとともに、従来の
CR システムよりも撮影線量を低減するという観点か
ら、長尺システムの撮影条件の見直しを行った。
【 方法 】
① 人体ファントムによる視覚評価の検討:長尺シス
テム前面に人体ファントムを全脊椎側面撮影方向
に配置した。撮影条件は管電圧 90kV、撮影距離
240 ㎝を一定とし、mAs 値は 20mAs から 110mAs
まで 10mAs 毎に変化させた。得られた画像を 3M
モニターを用いて視覚評価(5 段階)を行った。観
察者はトレーニングを行った整形外科医師 5 名およ
び診療放射線技師 18 名とした。
観察点は次の 3 箇所が認識できるか否かとした。
A. 第 7 頸椎(C7)の中心
B. 第 1 腰椎上縁(L1)と第 5 腰椎下縁(L5)
C. 両股関節の中心
視覚評価は次の 5 項目で行った。
20mAs
30%
30mAs 4%
40mAs
70%
9%
50mAs 4%
30%
30%
22%
26%
48%
17%
35%
57%
30%
90mAs
17%
39%
9%
80mAs
9%
52%
60mAs 4%
70mAs
70%
17%
26%
43%
26%
61%
100mAs
13%
70%
110mAs
17%
78%
9%
13%
13%
Fig.1 人体ファントムによる視覚評価
② アルミステップによるヒストグラムの検討では、
mAs 値を変化させると高濃度部にややシフトする
が、形状に変化は見られなかった。
③ 皮膚表面線量を算出した結果、臨床で使用してい
る撮影条件(80mAs)から今回、視覚評価によって
得られた撮影条件(50mAs)に変更すると、皮膚表
面線量は 38%の低減となった(Fig.2)
。
A. 確認するのに十分すぎる(青)
B. 確認するのに十分である(赤)
C. 確認できる(緑)
D. 確認できるが確認しずらい(紫)
2.5
ႝᐎᘙ᩿ዴ᣽⍅
E. 確認できない
② アルミステップによるヒストグラムの作成:11 段の
アルミステップウェッジを管電圧 90kV、撮影距離
⍆
O)[
240 ㎝、mAs 値を 20mAs から110mAs まで 10mAs
ごとに変化させて撮影した。画像解析ソフト image
J を用いて、アルミステップウェッジ画像のヒストグ
ラムを作成した。
③ 皮膚表面線量測定:実験の配置は①と同様とした。
-1
35.7[Gy・㎏・C ]
O)[
1.5
O)[
1
0.5
線量計のプローブは第 3 腰椎の高さで人体ファント
ムの前面に固定した。撮影条件は管電圧 90kV、撮
影距離 240 ㎝ を一定とし、mAs 値は 20mAs から
110mAs まで 10mAs 毎に変化させた。次の計算式
より皮膚表面線量を求めた。
皮膚表面線量[mGy ]
=測定値[C・㎏-1 ]
×
2
0
20
30
40
50
60
70
80
90
O#U͌
Fig.2 皮膚表面線量の測定
【 まとめ 】今回、長尺システムの撮影条件の見直しを
行った結果、皮膚表面線量の 38%低減が可能となった。
― 71 ―
7-031
脊椎を対象部位とした S 値による照射線量の検証
⃝谷地 政紀、澤田 峻、岩井 勇磨、瀧本 佳広、古用 太一、荒川 謙二、田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院 診療支援部 診療放射線技術部門
【 背景 】近年では、画像濃度の変動は装置のオート
モードによって適正化されているのが現状である。そ
れゆえ、撮影現場では患者の体厚・撮影部位・撮影体
位などからプリセット条件をもとに撮影条件を調節し
ている。
【 目的 】過去一年間の画像からレトロスペクティヴに
S 値による照射線量の検証を行い、今後の撮影条件の
再考を含め検討する。
【 方法 】対象部位は頸椎・胸椎・腰椎・全脊椎とし、
また、それらに対するインプラントの有無による S
値の変化を調べた。L 値は全脊椎を 3.0、その他脊椎
腰椎では立位に比べて臥位の S 値が低い傾向がみ
を 1.8 ∼ 2.0 に固定し、S 値 150 を適正基準として比較
られ、また、インプラントの有無でも同じ傾向がみら
を行った。
れた。
全脊椎はグラフには示していないが、正面・側面と
【 結果 】
もに基準値 150 を大きく上回るという結果となった。
【 考察 】頸椎はほぼ同じ撮影条件で撮影しても正面・
側面の S 値に大きな差はなく、体厚による大きな変
化はないことがわかった。
胸椎は肺野への考慮が足りない条件設定をしている
ため、S 値が低くなったと考えられた。
腰椎は臥位になることで体厚が薄くなる、あるいは
撮影装置によるシステム感度の差があったため、臥位
の S 値が低くなったと考えられた。
全脊椎では基準値より遥かに高い S 値となったが、
頸椎は正面・側面・インプラントの有無に関わらず
全脊椎は骨梁などではなく、脊椎の形態を評価するた
バラツキもほぼ一緒となり、基準値の 150 と中央値を
め、多少高い値になっても支障はないと考えることが
比較しても大きな差はなかった。
できた。
【 結語 】S 値は、撮影部位・撮影者の経験や技術・被
写体の体厚などによって大きく異なる。そのため、今
後はそれらを考慮した上で、整形外科と相談し、撮影
目的を考えながら撮影条件を変更していく必要がある。
胸椎では正面と側面を比べると正面の S 値が低く、
基準値と比べても低い値となった。また、S 値のバラ
ツキを見ると、正面より側面の方がばらついていた。
― 72 ―
7-032
内耳道トモシンセシスにおける水晶体被ばく低減に関する検討
○中嶋 剛、川本 欣幸、宇都宮 秀光
中国電力株式会社 中電病院 放射線科
【 背景 】当院のめまい症状のルーチンとして施行され
ている内耳道トモシンセシス検査は、短時間で再撮影
㻜㻚㻞㻡
が少ないなど患者様にとって有益な検査である。一方、
とから被ばくの増加が懸念される。
【 目的 】臨床応用に可能な撮像条件を考案し、従来条
㻜㻚㻞
㼐㼛㼟㼑䠄㼙㻳㼥䠅
他フレーム撮影で、常に水晶体が撮像範囲内であるこ
件と比較することで水晶体への被ばく低減を検討する。
㻜㻚㻝㻡
㻜㻚㻝
㻜㻚㻜㻡
【 方法 】HR/Fast モードにて、1 フレームあたりの撮
㻜
像 時 間 を、
(① 6.3 ② 5.0 ③ 3.6 ④ 2.8 ⑤ 2.0 ⑥ 1.2ms)
ᚑ᮶
᮲௳
とした 6 つの条件に従来条件を加えて以下のファント
䐟
䐠
䐡
䐢
䐣
䐤 㢦㠃䠇
䝅䝳䝷䞊
ム実験を行った。
Fig.1 水等価ファントムにおける線量測定結果
1. 頭部ファントムを用いた放射線技師 10 名の正規化
順位法による視覚評価(対象は内耳道および乳突洞
とする)
2. 水等価ファントムを用いた線量測定
ratio( CNR)の測定と figure of merit( FOM)の算
出による物理評価
㻯㻺㻾
3. バーガーファントムを使用した Contrast to-noise
【 結果 】
1. 順位データを正規スコアに変換し解析を行った結
果、① -②、② -③、⑤ -⑥ の画像間において有意
㻠㻚㻡
㻠
㻟㻚㻡
㻟
㻞㻚㻡
㻞
㻝㻚㻡
㻝
㻜㻚㻡
㻜
差がなく(有意水準 5%)
、患者様の被ばくを考慮
ᚑ᮶
᮲௳
䐟
すると① -③間で画質に大差はなく、今回は③を新
䐠
䐡
䐢
䐣
䐤
Fig.2 CNR 測定結果
条件として採用した。
2. 方法 1 により採用した新条件における線量は、従来
㻝㻚㻠
条件の約 33%にであった。また、以前当院のルー
㻝㻚㻟
算したものよりも低いことがわかった(Fig.1)
。
3. Fig.2 に示すように低線量になるに従い当然ながら
㻲㻻㻹
チン検査であった顔面正面とシュラーの線量を合
CNR は低下する結果となった。ただ線量効率を考
㻝㻚㻞
㻝㻚㻝
㻝
慮した FOM の算出結果では従来条件より高値を示
㻜㻚㻥
した(Fig.3)
。
ᚑ᮶
᮲௳
【 まとめ 】視覚評価により導出された新条件は、線量
測定において従来条件と比較し約 33%の値となった。
【 結語 】対象部位・目的を明確にすることにより、最
䐠
䐡
䐢
䐣
䐤
Fig.3 FOM 算出結果
線量が少ない分、従来条件に比べ CNR は低下したが、
FOM の結果は良好であった。
䐟
【 参考文献 】
低限の画質を担保しつつ被ばくの低減を達成すること
ができる。
― 73 ―
中前光弘:順位法を用いた視覚評価の信頼性について - 順
序尺度の解析と正規化順位法による尺度構成法 - 日本放
射線技術学会雑誌(2000)他
8-033
ポリマーゲル線量計における容器サイズの影響
○村上 智洋 1)、宮田 真衣 1)、林 慎一郎 1)、小野 薫 2)、藤本 幸恵 2)、近藤 貴裕 3)、
藤原 郁也 4)、笛吹 修治 1)、富永 孝宏 1)
1 )広島国際大学保健医療学部診療放射線学科、2 )広島平和クリニック高精度がん放射線治療センター、
3 )広島和恒会ふたば病院、4 )JA 尾道総合病院
【 背景 】近年、IMRT などの高精度放射線治療が行わ
れてきており、マルチリーフコリメータなどの使用に
イアルでは 20%程度の R2 の増加が見られたが、バイ
アルとキューブの差はほとんどみられなかった。
より、複雑な照射野が用いられ、ビーム強度や線量率
も多様に変化しながら照射されている。このため、よ
り高精度な QC・QA が求められている。また、放射
線治療計画に用いられる三次元線量分布は複雑である
ため三次元吸収線量分布を直接評価することができる
ポリマーゲル線量計は今後の品質管理や治療計画の精
度向上に期待されている。
【 目的 】昨年までの実験結果から、試験管ファントム
により得られた校正曲線から評価される、異なるサイ
ズのゲルファントムに対する吸収線量は過大評価され
る傾向があった。そこで作製したゲルをサイズの異な
る容器に分け、容器サイズの違いにより同一線量照射
図 1 異なる容器における R2 の差異
した際、MRI の T2 緩和速度(R2 = 1/T2 )にどのよう
な影響が現れるか調べた。
【 方法 】まず、増感剤として MgCl2 を含む一般的な
PAGAT タイプのゲル 1)を作製し、このゲルを 10 mL
ガラス試験管(φ 18 ㎜)
、110 mL ガラスバイアル(φ
40 ㎜)
、1000 mL アクリルキューブ(10 × 10 × 10 ㎝3 )
それぞれに封入した。試験管ファントムとバイアル
ファントムは 10 × 10 × 10 ㎝3 のタフウォーターファ
ントムに挿入し、アイソセンターを 5 ㎝ 深として
6MV X 線を 2, 4, 6, 8, 10 Gy、400 MU/min で照射し
た。アクリルキューブファントムはアイソセンターを
5 ㎝深として 4 Gy のみ 400 MU/min で照射した。照
図 2 異なるサイズの容器に対する線量 - R2 応答曲線
射されたゲルは 0.3T の MRI を用いて、マルチスピ
ンエコー法にて撮像し、T2 緩和速度(R2 )を求めた。
【 結論 】これまでは試験管サイズの容器を主に使用し
【 結果 】まず、容器のサイズの違いによる R2 の差異
ていたため、試験管サイズを基準として考え、容器サ
を調べるため、それぞれの容器にゼラチン溶液を充填
イズが大きくなった場合の R2 値は過大評価と考えら
して測定した場合の R2 の値を図 1 に示す。グラフの
れていた。しかし今回の実験結果より、定量的な線量
青色(左)が 10 本の試験管(tube)
、緑色(中央)は 7
評価には同じサイズの容器を用いるか、φ 40 ㎜バイ
本のバイアル(vial)を示しており、試験管とバイアル
アル程度以上の容器サイズを用いることが望ましく、
はそれぞれ容器の中心の R2 値である。赤色(右)は 1
試験管サイズの R2 値は逆に過小評価であるのではな
個のキューブ(cube)における中心断面内の任意の 9
いかと考えられる。
点の R2 値を示している。容器ごとの R2 の値はある程
度のばらつきはみられるがその差は比較的小さく、ま
た、コイル内の位置による R2 の変化も小さかった。
次に照射したゲルを MRI で撮像して求めた R2 の容
器別の線量 -R2 応答を図 2 に示す。試験管に比べてバ
【 参考文献 】
1) S.Hayashi et al., 2013, Comparison of the influence of
inorganic salts on the NMR dose sensitivity of
polyacrylamide-based gel dosimeter
:
444 012094( 4pp)
― 74 ―
8-034
ポリマーゲル線量計における照射野サイズの影響
○松田 彩香 1)、井上 健太 1)、林 慎一郎 1)、小野 薫 2)、藤本 幸恵 2)、近藤 貴裕 3)、
藤原 郁也 4)、笛吹 修治 1)、富永 孝宏 1)
1 )広島国際大学保健医療学部診療放射線学科、2 )広島平和クリニック高精度がん放射線治療センター、
3 )広島和恒会ふたば病院、4 )JA 尾道総合病院
【 背景 】近年、強度変調放射線治療(IMRT)等、高精
度の放射線治療が行われてきている。IMRT 等では
剰な反応が生じるエッジ効果の可能性が考えられるが、
より詳細な考察は今後の検討課題である。
照射野の形状や線量の強度が複雑に変化するため、よ
り高精度な検証が必要になる。通常、電離箱線量計や
フィルムなどを用いて線量分布の評価が行われている
が、複雑な線量分布を 3 次元的に直接評価するために、
ポリマーゲル線量計が注目を集めている。
【目的】今回の研究では、照射野サイズを変化させるこ
とで線量応答に対する照射野サイズの影響を調べた。
電離箱線量計による測定では小さい照射野では線量を
過小評価する傾向があることが知られているが、ポリ
マーゲル線量計ではどのように評価できるかを比較した。
【 方 法 】 ゲ ル は、増 感 剤とし て MgCl2 を 添 加し た
PAGAT タイプのもの 1)を作製し、直径 40 ㎜、容量
図 1 軸方向のビームプロファイル( R2 分布 )
3
110 mL のガラスバイアルに入れ、10 × 10 × 10 ㎝ の
タフウォーターファントムに挿入して 6MV X 線で照
射した。まず、照射野サイズの影響を見るため、線量
(MU 値)を一定にし、照射野を 5 × 1, 2, 3, 5 ㎝2 と変
化させて照射を行った。線量は、5 ㎝深で 4Gy になる
ようにした。また、線量 -R2 応答曲線を作成するため
に、照射野を 5 × 5 ㎝2 の一定にし、線量は 5 ㎝深で 1, 2,
4, 6Gy となるように照射した。電離箱線量計の測定で
は、ポリマーゲル線量計の測定と同じタフウォーター
ファントムを用いて照射した。
照射後、1.5T MRI を用いて 2 エコー
(TE1 = 20、
図 2 線量 - R2 応答曲線
TE2 = 250ms)で撮像を行い、横緩和速度(R2 = 1/
T2 )を求めた。
【 結果と考察 】照射されたバイアルの長軸方向の R2
プロファイルを図 1 に示す。照射野の幅が小さくなる
につれてビームプロファイルの幅も狭くなっているこ
とがわかる。
図 2 は、5 × 5 ㎝2 の照射野での応答曲線である。各
プロファイルの中心における R2 値と応答曲線をもと
に、Out Put Factor( OPF)を求めたものを図 3 に示
す。ここでは 5 × 5 ㎝2 を基準照射野とした。
図 3 より、照射野が 5 × 5, 3, 2 ㎝2 のときは電離箱線
図 3 OPF
量計、ポリマーゲル線量計ともに照射野が小さくなる
につれて OPF は小さくなっているのがわかる。5 ×
1 ㎝2 の時も同様の傾向を示しているが、電離箱線量計
の OPF の値とポリマーゲル線量計の値に不一致が見
られる。この理由として、未照射部との境界近傍で過
【 参考文献 】
1) S.Hayashi et al., 2013, Comparison of the influence of
inorganic salts on the NMR dose sensitivity of
polyacrylamide-based gel dosimeter
:
444 012094( 4pp)
― 75 ―
8-035
ポリマーゲル線量計における線量率および積算照射の影響
○藤本 幸恵 1)、小野 薫 1)、林 慎一郎 2)、廣川 裕 1)、宮沢 正則 3)
1 )広島平和クリニック 高精度がん放射線治療センター
2 )広島国際大学保健医療学部診療放射線学科
3 )アールテック有限会社
で両者とも線量と R2 には相関があることがわかる。
通常、標準の PAGAT ゲルと MAGAT ゲルでは感度
差は約 20 倍あるが、今回作製した増感剤を添加した
PAGAT/MgCl2 ゲルと MAGAT ゲルでは感度差は約
5 倍まで改善されている。このように我々の研究グルー
プでは PAGAT ゲルの良い線量応答特性を損なうこ
となく線量感度の改良に成功している 1, 2)。Fig.6 は線
量率の影響の結果で、横軸が線量率、縦軸が 400MU/
min を 基 準 と し た R2 の 相 対 値 を 示 す。PAGAT/
MgCl2 に対して MAGAT ゲルは低線量率で R 2 の顕著
な増加が見られた。Fig.7 は積算照射の影響の結果で、
横軸が分割回数、縦軸が 1 回照射を基準とした R2 の
相対値を示す。MAGAT ゲルは分割回数に依存して
R2 の顕著な増加を認めたが、PAGAT/MgCl2 ゲルで
は顕著な増加は認めなかった。以上のことから、
PAGAT ゲルは感度は低いものの、照射条件に対する
安定性が高いことが分かった。
【 結語 】MAGAT ゲルは線量率と積算照射の影響を
顕著に認めたが、増感剤を添加した PAGAT/MgCl2
ゲルはその影響が小さく IMRT の線量分布評価にお
いて有効と考えられる。
30
1.2
MAGAT
25
MAGAT
PAGAT / MgCl
Relative R 2
20
15
10
1.05
0
1
2
3
4
Dose [Gy]
5
6
0.95
7
Fig.5 Dose response(R2).
100
200
300
400
500
Dose Rate [MU/min]
Fig.2 Water-equivalent phantom.
MAGAT
1.25
PAGAT / MgCl
2
Relative R 2
1.2
1.15
1.1
1.05
Fig.7
1
0.95
Fig.3 R2map.
Fig.4
Gel samples irradiated with
X ray and a non-irradiated sample.
【 結果 】Fig.4 に照射後のゲルの画像を示す。Fig.5 は
線量校正曲線の結果で、横軸は線量、縦軸は R2 を示す。
黒丸は MAGAT ゲル、白丸は PAGAT/MgCl2 ゲル
1
2
3
4
5
6
Number of Fraction
7
Relative R2 response
for Number of fraction.
8
【 参考文献 】
1) S.Hayashi et al, J. Phys.: Conf. Ser. 444 012094( 2013)
2) S.Hayashi et al, Radiat.Phys.Chem. 79 803-808( 2010)
― 76 ―
600
Fig.6 Relative R2 response for dose rates.
1.3
Fig.1 Polymer gel.
2
1.1
1
5
0
PAGAT / MgCl
1.15
2
R2 [s-1]
【 背景 】ポリマーゲル線量計は、放射線照射によるビ
ニルモノマーのラジカル重合反応を利用した化学線量
計であることから IMRT 線量検証において三次元線
量分布を直接計測できるため、その有効性が期待され
ている。
【 目的 】IMRT 線量検証におけるポリマーゲル線量計
の有効性を検討するために、基礎特性である線量率と
積算照射の影響を調べることである。
【 方法 】ポリマーゲル線量計は、Fig.1に示す自作の
MAGAT ゲルと増感剤を添加した PAGAT/MgCl2 ゲ
ルを使用した 1)。Fig.2 に示すように、
水等価キュービッ
クファントムに直径 4 ㎝, 110mL のゲルファントムを
挿入して、当院の直線加速器 Novalis Tx(Varian/
BrainLAB)を使用し、6MV の X 線を 5 ㎝ × 5 ㎝2 照
射野で照射した。まず線量校正曲線を作成するため、
ゲルファントムに 1 から 6Gy 照射した。次に線量率の
影響を調べるため、2Gy を 100 から 600MU/min に変
化させて照射し、最後に積算照射の影響を調べるため
に、2Gy を 1、2、4、8 回に分割して、それぞれ 1 分間
隔で照射した。線量評価には MRI 装置 SIGNA Excite
HD 1.5T(GE Healthcare)により T2 緩和速度(R2 =
1/T2 )を求めた。得られた T2 画像から、Image J を用
いて R2 map(Fig.3)を求め、解析を行った。MRI の
撮像条件はマルチスピンエコー法で MAGAT ゲルは
TE1:20ms、TE2:100ms、PAGAT/MgCl2 ゲ ル は
TE1:20ms、TE2:250ms に設定した。
8-036
ラジオクロミックフィルムの照射方向が線量分布検証に及ぼす影響
○湯淺 勇紀 1)、川村 慎二 1)、椎木 健裕 2)、上原 拓也 1)、小池 正紘 1)、神
澁谷 景子 2)
1 )山口大学医学部附属病院 放射線部
2 )山口大学大学院 医学系研究科 放射線治療学分野
【 Introduction 】Radiochromic film has been used to
verify the dose distribution verification in radiation
therapy. In quality assurance (QA) for intensitymodulated radiation therapy (IMRT), the film was
inserted to the phantom with axial, sagittal and coronal directions. In our institution, GAFCHROMIC Ⓒ
EBT3 (EBT3) was used in QA for IMRT. In QA,
there were differences of gamma pass rates between axial and sagittal direction. The purpose of
this study was to evaluate the direction dependence
of EBT3 with some fundamental experiments.
【 Methods and materials 】In this study, EBT3
(product number A03181301, IPS) was used. Films
were inserted into water equivalent phantom
(RT3000-New, R-tech). The phantom was set with
source-axis distance (SAD) of 100 cm. Irradiation
was performed with 10MV photon beam of field
size 8 × 8 cm2 from Linac (MHCL 20DP, Mitsubishi
Electronics). Irradiation dose was 200 MU and dose
rate was 300 MU/min, respectively (fig.1 (a)). Pixel
values of EBT3 were measured using flat-bed
scanner (ES-10000G, EPSON). First, films were positioned perpendicular to the beam axis. Those
were inserted into the phantom at the distance of
2.5 to 16.5 cm from the phantom surface (Fig.1 (b)).
Film positions were 16 points, and films were irradiated at each distance. Percent depth dose (PDD)
and off-center ratio (OCR) were measured by each
film. Second, film was positioned along the beam
axis. The phantom was irradiated in the same conditions (Fig.1 (c)). The PDD and the OCR at each
distance were calculated from irradiated film. Finally, absolute dose was measured at the distance
of 3.5 to 13.0 cm from the phantom surface using
Fig.1 (a )Experimental setup
(b )EBT3 positioned perpendicular to the beam axis
(c )EBT3 positioned along the beam axis
竜二 1)、
chamber. The PDDs and the OCRs obtained from
the each film were compared.
【 Results 】Figure 2 shows the PDDs in the direction
perpendicular to the beam axis and along the beam
axis. The relative dose differences between two
PDD curves were increased with the increasing distance from the phantom surface. At the distance of
12.9 cm from the phantom surface, the difference
was 7.5 %. The OCR curves of each direction were
almost same in total dose region at 10 cm from the
phantom regardless of the film direction (Fig.3 (a)).
In the case of 12.9 cm distance, OCR positioned
along the beam axis was slightly higher than OCR
positioned perpendicular to the beam axis in low
dose region (under 20 %) (Fig.3 (b)).
Fig.2 PDD in each direction of the films
Fig.3 OCRs at each distance from phantom surface
( a )OCR at depth of 10 cm.
( b )OCR at the distance of 12.9 cm
【 Conclusion 】In this study, we evaluated the direction dependence of EBT3 with some fundamental experiments. The PDDs and OCRs showed difference results in the direction. The film direction
affected to PDDs and OCRs. From here onwards,
we suggested that EBT3 has the direction dependence. In QA for IMRT, considering the effect of
the direction dependence, we should avoid the use
of EBT3 positioned along the beam axis.
― 77 ―
8-037
フィルム線量分布検証における MLC を利用した
基準マークによる線量分布位置合わせ手法に関する検討
○中山 真一 1)、溝手 里花 1)、大西 佑一 1)、門前 一 2)1)、金重 総一郎 1)
1 )社会医療法人 鴻仁会 岡山中央病院
2 )京都大学大学院医学研究科 放射線腫瘍学・画像応用治療学
【 背景 】線量分布検証において、フィルムは多次元検
【 結果・考察 】MLC 全閉時とマーキング照射時の透過
出器と比べて高い空間分解能を有する一方で、治療計
線量の差異は 0.02%であった。500MU のマーキング
画装置(RTPS)の分布との重ね合わせ時に QA 担当
照射による MLC 透過線量によるかぶりの影響は、電
者の主観性に委ねられ、解析結果にばらつきが生じる。
離箱・フィルムともに 0.2%程度であった。フィルム
【 目的 】本検討ではフィルム検証における客観性の向
スキャン時の読み取り誤差の影響に埋もれるほどであ
上を目的として、MLC を用いてアイソセンタを示す
り、解析結果からも Inter-/Intra-leaf transmission
基準マークを照射し、RTPS との分布の重ね合わせに
の影響は確認できなかった。
利用する方法を考案、その精度を検証する。
位置合わせに用いる 3 方法の間で Pass 率の平均値
【 方法 】使用装置は Vero4DRT(MHI)
。ラジオクロ
に 1 ∼ 2%の差異がみられる。
ミックフィルムは EBT3( ISP)
、検証用ファントムは
RT-3000-New(R-Tech)を用いる。解析ソフトウェ
アは DD-System(R-Tech)を用いる。
MLC によるマーキング手法:Film 検証の直前もし
くは直後に、Coronal 面はガントリ0°
、Sagittal 面は
90°から、1 ㎜程度のスリット状の照射(500MU)を行う。
Fig.2 ガンマ解析結果( 2 ㎜/3%, ≧ 40%Dose )
Vero4DRT の MLC は リ ー フ 高 が 11 ㎝ で あ り、
MLC 透過線量の影響が非常に小さい。
Phantom IC 法では、レーザーの示す IC が基準と
なるが、レーザーの日々の QC 状況や QA 担当者の
Fig.1 MLC マーキング照射を実施したフィルム
セットアップの影響を払しょくすることはできない。
検証 1:マーキング照射時の MLC 透過線量による
MLC IC 法を用いることで、MLC のマーキングを
Film への影響を確認する。ファーマ型電離
行う一方向からではあるが、照射系中心を示すことが
箱 PTW 30013-Farmer( PTW)と EBT3 を
可能であり、レーザーのずれやファントムのセット
用いて、MLC 全閉時とマーキング照射時の
アップの影響を回避することが可能である。また、特
透過線量を比較する。
殊な QA 機器を必要とせず、他社製リニアックでも
検証 2:前立腺 IMRT テストプラン(6 症例)を対象
とし、EBT3 を用いて Sagittal 面について全
門検証を行った。ガンマ解析を同一フィルム
簡易に実施できる可能性がある。
【 結論 】MLC を用いたマーキングは、特殊な加工ファ
ントムを必要としない簡便かつ実施可能な手法である。
に対して 5 回繰り返し行い、Pass 率の比較を
行った。フィルム位置合わせの比較対象とし
て、本法(MLC IC)の他、ファントムに施し
たピン加工による基準マークを用いる手法
(Phantom IC)
、等線量曲線を基に任意の位
置に合わせる手法(Manual)を用いる。
― 78 ―
9-038
DMLC-IMRT, VMAT における MLC の違いが治療計画に及ぼす影響
○北岡 幹教 1)、佐々木 幹治 2)、二宮 樹里 1)、中村 讓 1)
1 )社会医療法人財団大樹会 総合病院 回生病院
2 )徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門
【 目的 】DMLC-IMRT 及び VMAT において、Novalis Tx に搭載している HD120MLC 2.5 ㎜ リーフと
Clinac iX に搭載している M120MLC 5 ㎜リーフとの
リーフ幅の違いが、治療計画に及ぼす影響について比
較検討したので報告する。
【 使用機器 】
Novalis Tx( HD120MLC )
( BrainLAB、Varian
社製)
Fig.3
Clinac iX(M120MLC)
(Varian 社製)
Eclipse Ver.8.9.17( Varian 社製)
Eclipse Ver.10( Varian 社製)
【 方法 】本研究は、AAPM の TG119 IMRT Commissioning Tests 用ファントムを用いて、目標となる線
量制約を満たすことが可能であるか比較検討を行った。
さらに、DVH での評価も合わせて行った。目標とな
る線量制約を Fig.1、プラン条件を Fig.2 に示す。
Fig.4
Fig.5
Fig.1
Fig.6
Fig.2
【 結果 】HD120 の計画結果を Fig.3、M120 の計画結
【 結論 】本研究から MLC リーフ幅の違いによる治療
果を Fig.4 に示す。また、2 種類の MLC による計画の
計画結果に有意な差は認められなかった。しかし、照
結果、DVH に違いが認められなかったもの(Fig.5)
、
射門数およびアーク数の違いにより、若干ではあるが、
違いが認められたもの(Fig.6)を参考として示す。
DVH 形状に影響するストラクチャーが認められた。
― 79 ―
9-039
DMLC-IMRT, VMAT における MLC の違いが線量検証に及ぼす影響
○北岡 幹教 1)、佐々木 幹治 2)、二宮 樹里 1)、中村 讓 1)
1 )社会医療法人財団大樹会 総合病院 回生病院
2 )徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門
【目的】TG119-IMRT Commissioning Tests 用ファ
GafchromicFilm EBT3 による相対線量検証は、検
ントムの 4 つのファントム(Multi Target、Mock Pros-
証ファントム I mRT ファントムに GafchromicFilm
tate、Mock Head/Neck、C-Shape)を用いて、Nova-
EBT3 を I.C を通る Coronal 面、Sagittal 面に設置し
lis Tx(HD120 MLC 2.5 ㎜ リ ー フ 幅)と Clinac iX
HD120MLC, M120MLC の双方で治療計画したプラ
(M120 MLC 5 ㎜リーフ幅)による治療計画を行ったプ
ランに対して MLC の違いが線量検証に及ぼす影響に
ついて比較検討したので報告する。
ンを照射し、フィルム解析ソフトで解析した。
【 結果 】ピンポイント線量計による絶対線量検証の結
果を Fig.5 示す。
【 使用機器 】
Novalis Tx(BrainLAB,Varian 社製)
Clinac iX(Varian 社製)
Eclipse Ver.8.9.17( Varian 社製)
Eclipse Ver.10( Varian 社製)
ファーマ型 CC01( IBA)
、I mRT ファントム(IBA)
、
GafchromicFilm EBT3( IBA)
【 方法 】DMLC-IMRT, VMAT 検証に対して行った
のは次の 2 項目である。
Fig.5
ピンポイント線量計による絶対線量検証。
GafchromicFilm EBT3 による相対線量検証。
ピンポイント線量計による絶対線量検証の計測ポイ
GafchromicFilm EBT3 を用い相対線量検証を Fig.6、
ントを下記に示す。Multi Target を Fig.1、Mock Pros-
Fig.7 に示す。
tate を Fig.2、Mock Head/Neck を Fig.3、C-Shape を
Fig.4である。
Fig.6
Fig.1
Fig.2
Fig.7
【 結論 】MLC の違い(HD120MLC 2.5 ㎜リーフ幅と
M120MLC 5 ㎜リーフ幅)によるプランに対して、線
Fig.3
Fig.4
量検証に有意な差は認められなかった。
― 80 ―
9-040
呼吸同期照射システムの基礎的検討
○山下 大輔、平田 祐希、園田 泰章、中桐 正人、則包 真希、花田 善治郎、近藤 和人、
山田 誠一、清川 文秋
倉敷中央病院
【 背景・目的 】肺がんに対する定位放射線治療では、
呼吸管理を行うことで、正常組織へのリスクを減らす
ことができ、線量分布を改善できることが知られてい
る。この呼吸管理を行った照射方法の一つに迎撃法が
挙げられる。これは腹壁などの動きの信号から、設定
した呼吸相においてのみ照射する方法である。この迎
撃法による間欠照射において、放射線治療装置から発
図 1 線量直線性
図 2 出力不変性
図 3 エネルギー不変性
図 4 線量プロファイル対称性
生する X 線の出力特性については中口ら 1)が、また
呼吸同期装置と放射線治療装置との間の同期−照射遅
延時間については Wendy ら 2)が報告している。
当院では、迎撃法に real-time position management system(RPM; VMS 社製)が使用可能である。
そこで本研究では、RPM を用いた間欠照射による治
療ビームプロファイルへの影響と、同期−照射遅延時
間を評価した。
【 方法 】治療装置に CLINAC iX(VMS 社製)を使用し、
Beam on と beam off の同期−照射遅延時間につい
Farmer 形線量計と水ファントムを用いて、呼吸同期
て、実験より得られた遅延時間は amplitude で 0.8 ㎜、
状態と非呼吸同期状態における20 MU までの線量直線
時間で 0.06 sec 程度であった。それに対し EIPD の解
性、非呼吸同期 100 MU に対する呼吸同期での積算線
像度が 0.392 ㎜、VXP ファイルのサンプリングピッチ
量精度、およびビームエネルギー
(TPR20, 10 )を求め比
が 0.033 sec であり、これらの結果に対して十分な解像
較評価した。また同様に profiler( Sun Nuclear 社製)
度とサンプリングピッチを有していない。しかし、本
を用いて対称性の比較評価を行った。さらに呼吸同期
研究の結果は、Wendy らが RPM を用いて同期照射を
照射時の動体ファントムの動きを electronic portal
行い、動体ファントムの動きを Film に投影し求めた
imaging device( EPID;VMS 社製)aS1000を使用し
beam on と beam off の同期−照射遅延時間、0.07-
て積算画像を取得し、同時に RPM に記録された呼吸
0.12 sec と 0.05-0.08 sec とよく一致しており、本研究
波形と beam on と beam off の出力信号から、同期 -
で用いた手法でも、同期−照射遅延時間を求めること
照射遅延時間を解析し求めた。
が可能であると考える。
【 結果 】線量直線性では非呼吸同期、および同期で
【 結論 】本研究のように、5MU よりも小さなゲー
2 MU 以上で 4%以内、5 MU 以上で 2%以内であった
ティッドサイクルは臨床的に重要ではないが、呼吸同
(図 1)
。非呼吸同期状態と比較して、一呼吸内に照射
期照射システムの臨床実施の前には、慎重に評価され
される MU の変化による積算線量精度は、2.9 MU/
るべきである。本研究において、呼吸同期照射システ
cycle 以上で 1%以内(図 2)
、ビームエネルギー不変
ムである RPM を用いた間欠照射による X 線の線量
性は 0.5% 以内(図 3)
、対称性は 0.2% 以内(図 4)で
および線量プロファイルへの影響は小さく、また同期
あった。同期 - 照射遅延時間は beam on と beam off
- 照射遅延時間も十分に小さいことが示された。
で、それぞれ 0.07 ± 0.01 sec、および 0.06 ± 0.01 sec
であった。
【 参考文献 】
【 考察 】放射線治療装置から発生する X 線は、各ゲー
ティングで照射される MU 数が小さい時に影響を受
けた。しかしこれらの結果はすべて AAPM TG-142
で示される許容内であり、臨床においては問題ないと
考える。
1) 中口裕二ら.Real-time Position Management System を
用いた呼吸同期による肺の体幹部定位放射線治療の品質保
証.日放技学誌 2012; 68( 11)
:1519-1524.
2) Wendy, et al. Time delays and margins in gated
radiotherapy. J ApplClin Med Phys. 2009; 10( 3)
;
140-154.
― 81 ―
9-041
動体ファントムを用いた呼吸同期照射システムの基礎的検討
○杉本 渉、森 孝文、黄田 勝久、高開 広幸、山下 恭、高麗 文晶
徳島県立中央病院
【 背景・目的 】呼吸性移動は体内の線量分布に影響を
及ぼす因子の一つである。代表的な呼吸性移動対策と
して呼吸性移動自体を縮小する方法および照射中の呼
吸性移動を相対的に縮小する方法があり、呼吸同期照
射は後者に当たる。
今回、呼吸同期照射システムの一つである Realtime Position Management System(以 下 RPM)の
導入に際し、基礎的検討を行ったので報告する。
【 使用機器 】治療装置:CLINAC iX、呼吸同期照射
システム:RPM(Varian 社)
、動体ファントム:Dynamic Thorax Phantom(CIRS 社)
、電離箱線量計:
Fig.1 積算線量直線性( Field Size:10㎝ × 10㎝
Dose Rate:600MU/min, 4s/Cycle )
TN30013Farmer( PTW 社)
、CC13( IBA 社)
、電位
計:RAMTEC Smart( 東洋メディック社)
、線量解
析システム:DD-System(R-Tech 社)
、Radiochromic film:EBT3( ASHLAND 社)
【 方法 】積算線量の測定は、電離箱線量計を用い、動
体ファントム内の模擬腫瘍中で、行った。呼吸波形は
振幅 1 ㎝の Sin 波を用い、呼吸周期を 2,4,6 秒と変化
させ実験を行った。Field size は 5 ㎝× 5 ㎝及び 10 ㎝
× 10 ㎝に設定し、線量率 300 及び 600 MU/min で照
射を行った。さらに、同期範囲を変化させた場合(10
∼ 50%)と同期を行わなかった場合の線量直線性、再
現性について検討を行った。
線量 profile の測定には、動体ファントムを用い、
coronal 面に EBT3 を挿入した状態で RPM による同
期照射を行った。呼吸波形は振幅 1 ㎝の Sin 波を用い、
呼吸周期 4 秒、field size は 5 ㎝× 5 ㎝に設定し、線量
率 600 MU/min で照射を行った。
DD-System を用いて得られた film の頭尾方向の線
Fig.2 積算線量再現性( Field Size:10㎝ × 10㎝ )
量 profile を解析し、同期範囲を変化させた場合(10
∼ 50%)と同期を行わなかった場合について検討を
行った。
【 結果 】Field size:10 ㎝×10 ㎝で照射した場合、同
期範囲 10 ∼ 50%における積算線量直線性は 5MU 以
上では± 0.5 %以内であった。Field size:5 ㎝×5 ㎝
で照射した場合、10 ∼ 50%の同期範囲において積算
線量直線性は 5MU 以上では最大で 0.6%程度であった。
Field size:10 ㎝ × 10 ㎝ および 5 ㎝ × 5 ㎝ で照射
した場合、同期範囲 10 ∼ 50%における積算線量再現
性は 0.5%以内であった。
線量 profile 評価において、RPM の同期範囲に依存
して照射野辺縁部の線量 Profile 形状が変化した。
【 考察 】積算線量直線性および再現性は線量率や同期
範囲に関わらず良好であったことより、RPM を用い
Fig.3 線量 Profile( 10% vs 30% vs 50% vs
Nongate vs PhantomFix)
た間歇照射は通常の照射と同程度の精度を有している
と考えられる。
また、線量 profile の形状より、同期範囲 30%程度
までであれば、呼吸性移動のない部位に対して照射す
る場合に近い精度で治療が可能であると考えられる。
以上のことより、呼吸同期照射システムを使用した場
合には、線量率 600 MU/min かつ同期範囲 30%程度
で通常照射と同様の照射が可能であると考えられる。
【 結語 】RPM の応答特性は精度が高いことが示唆さ
れた。
また、治療計画の際には、同期範囲に依存した照射
野辺縁の線量 Profile 形状の変化には注意が必要である。
― 82 ―
9-042
4 D dose calculation for SBRT using deformable image registration
and probability density function of lung tumor
○Takehiro Shiinoki1), Shinji Kawamura2), Hideki Hanazawa1), Ryuji Kanzaki2),
Takuya Uehara2), Yuki Yuasa2), Sung Chul Park1), Kai Takaki1), Shotaro Takahashi1),
Keiko Shibuya1)
1 )Department of Therapeutic Radiology, Graduate School of Medicine, Yamaguchi University
2 )Department of Radiological technology, Yamaguchi University hospital
【 Introduction/Purpose 】In radiation therapy (RT),
tumor motion during respiration results in significant geometric and dosimetric uncertainties in the
dose delivery to the thorax. Internal target volumebased treatment planning can provide coverage of
moving target, however, the effects of the respiratory motion on dose during free-breathing RT
could not be reflected.
The purposes of this study were to develop four-dimensional (4D) dose calculation method for stereotactic body RT (SBRT) using end-inhalation (EI)/
end-exhalation (EE) CTs and probability density
function (PDF) of the lung tumor motion and to
compare the three-dimensional (3D) dose calculation.
【 Methods/Materials 】A patient having fiducial
markers closely implanted to the lung tumor was
enrolled in this study. For treatment planning, the
whole lung was scanned under an EE/EI breath
hold condition with 3.0 mm thickness using a
4-slice CT scanner. Delineation and treatment planning were performed on the EE image and 3D dose
was calculated at EE and EI CTs from static treatment plan using Acuros XB (Varian Medical Systems, Palo Alto, CA). First, deformable image registration (DIR) was performed between EE and EI
CTs and a deformable vector field (DVF) was acquired. Deformed dose on the EE CT was calculated by deforming the 3D dose calculated on the EI
CT with DVF. Second, the fiducial marker motions
closely implanted to the lung tumor were measured
by real-time tumor-tracking system for about 60s
and PDF of lung tumor motion was calculated
(Fig.1). Finally, the 4D(-) and 4D(+) doses were calculated to accumulate deformed dose on the EE CT
with PDF and no PDF. The dosimetric parameters,
dose differences were compared between the 3D,
4D(-) and 4D (+) doses.
【 Results 】The dosimetric parameters of the target
volume and organ at risk from the 3D, 4D(-) and
4D(+) were compared. There was no difference between D99, and D1 of gross tumor volume. The V5
from the 4D(-) and 4D(+) dose for lung on the affected side were 4.0% and 2.2 % lower than that
from the 3D dose, respectively. The V20 from the
4D(-) and 4D(+) dose for lung on the affected side
were 0.8% and 0.3% lower than that from 3D dose,
respectively. The pass ratios of dose differences between the 3D, 4D(-) and 4D(+) were 97.2 %, 98.4%
in coronal and 90.6% and 94.1% in sagittal plane, respectively (Fig.2).
Fig.2 Dose distribution of (a)3D, (b)4D(-) and (c)4D(+) dose calculation and
dose distribution differences (d)3D-4D(-) and (e)3D-4D(+) in sagittal plane.
Fig.1 Schema of proposed 4D(+) dose calculation method
【 Conclusion 】We have demonstrated the feasibility
of proposed four dimensional dose calculation using
DIR between EE and EI CTs and PDF of lung tumor motion. Treatment planning using the 4D(+)
dose with a more realistic model to account for respiratory motion might provide dose delivered to
the target and organs at risk more efficiently.
― 83 ―
10-043
一般的な外照射における新旧 IGRT システムの患者スループット比較
○山田 誠一、清川 文秋、近藤 和人、山下 大輔、中桐 正人、平田 祐希、園田 泰章、
則包 真希
倉敷中央病院 放射線センター
【 背景 】近年高精度治療の普及に伴い、一般的な外照
射においても高いセットアップ精度が要求されるよう
になってきた。当院ではこの要求に応えるため、これ
まで EPID を用いた画像照合を行ってきたが、治療時
間枠を超過して患者さんに迷惑をかけることもあり、
問題となっていた。そのため、本年 7 月末に一般的な
外照射のスループット向上とセットアップ精度向上を
主目的として新 IGRT システムを導入した。今回、新
旧 IGRT システムの患者スループット時間を比較し
て新システムの時間短縮効果を確認したので報告する。
【目的】新 IGRT システムは、ExacTrac Ver.6( BrainLAB)である。本バージョンからの新しい機能は、左
右 2 管球同時撮影が可能であることや撮影条件の操作
が不要である(患者毎の撮影条件はソフトウェア上で
管理できる)点などが挙げられる。そのため、旧バー
ジョンによる調査報告 1)から予想していた IGRT 所要
時間よりもさらにスループット時間は短縮された可能
性がある。臨床における最新バージョンの実所要時間
を調査・公開することは今後、導入を検討する施設に
参考になると考える。
【 方法 】新 IGRT システムは ExacTrac Ver.6( BrainLAB)であり、旧システムは EPID aS500( Varian)
である。比較したのは 3 パターンの照合方法による所
要時間であり、それぞれ、旧・移行・新システム(図 1)
と呼ぶ。各パターンにおいて頭部・胸部・骨盤の各領
域において画像照合を行なった症例について照合にか
かる時間(図 2)を計測・比較した。
さらに、旧システムにおける、これまでの撮影頻度
を照射録より調査した。
【 結果 】旧システムではリスク軽減のために技師 2 名
が個別に照合を行ない、移動量を確認していた。平均
照合時間は全領域で約 4 分(240 秒)程度であった。誤
差修正後の検証を含む新システムでは、平均 74 秒に
短縮された。
(図 3)また、旧システムにおける撮影頻
度(照合回数/全治療分割回数)は、頭部・胸部・腰
椎の各領域において、それぞれ 24.1%, 65.5%, 57.9%
であったが、新システムを導入してからは、ほぼ全領
域において毎回の IGRT 施行が可能になった。
図3
【 まとめ 】新システム導入により、スループット向上
が確認された。また技師負担も軽減され、業務運営に
幅が出来たと考える。本バージョンから床堀工事が不
要な管球(図 4)が選択可能になったので、日々の患
者スケジュールを維持したまま、大幅な工期短縮が達
成できた。以上の結果より、ライナック更新の代替案
として後付け IGRT システムの導入は有効と考える。
図1
図4
【 参考文献 】
図2
1) 竹永枝里子 中口裕二 丸山雅人 他 Image Guided
Radiation Therapy(IGRT)における位置補正精度と患者
スループットの装置間比較 日放技学誌 2012; 68( 10)
:
1327-1332
― 84 ―
10-044
Cone Beam CT における市販画像解析ソフトを使用した
品質管理の有用性
○河原 大輔 1)2)、大野 吉美 1)、中島 健雄 1)、相田 雅道 1)、津田 信太朗 1)2)、越智 悠介 1)、
奥村 拓朗 1)、増田 弘和 1)
1 )広島大学病院 診療支援部 放射線治療部門
2 )広島大学大学院 医歯薬保健学研究科 医歯科学専攻
【 背景・目的 】Cone Beam CT(CBCT)の毎月の QA
であった。
は TG-142 に項目は記載があるが、具体的な許容値に
解析作業の効率化については従来法で行った場合は
ついて示されていない。また評価方法は視覚評価で行
123 分、DoseLab で行った場合は 25 分であり従来法
う場合もあり簡易的に定量評価が行える方法は確立さ
と比較して大幅に QA 時間が短縮した。
れていない。今回我々は市販画像解析ソフト DoseLab
を使用し、従来視覚評価で行っていた毎月の QA につ
いて許容値を明確にした物理評価プログラムを作成し、
有用性を検討する。
【 方法 】Full Scan、Half Scan モードで撮影した Catphan ファントムの DICOM 画像を DoseLab に読み込
ませ解析を行った。検討項目は高コントラスト分解能
(HCR)
、低コントラスト分解能(LCR)とした。HCR
Fig.1 HCR における MTF 曲線から求めたしきい値
について許容値はアクセプタンス条件と同様とし評価
方法を決定した。Cat Phantom 画像の CTP528 部分
のスリットがどこまで小さいものまで識別できるか当
院の技師 7 名で視覚評価を行い、識別可能な空間分解
能の最大値を決定した。同じ Catphan 画像を DoseLab
で読み込ませ、外挿した MTF 曲線から視覚評価で求
めた空間分解能値における MTF 値を求めその値を評
価すべきしきい値とした。LCR については撮影した
Catphantom 画像の CTP515 部分に ImageJ 上でノイ
ズを加え視覚評価を行い、15 ㎜の円が見えるか当院の
技師 7 名で視覚評価を行いアクセプタンスの許容値以
Fig.2 従来法と DoseLab で行った方法における
QA に必要な時間の比較
内となる最大の SD 値を評価した。その SD 値から
Contrast to Noise Ratio( CNR)を求め、その値以上
【 考察 】毎月の QA における物理評価プログラム作成
を許容値とした。
次に、決定した許容値を用いて毎月の QA を行い
を行った。今回 HCR, LCR についてアクセプタンス
撮影から解析、レポート作成まで QA に必要な時間
方法である視覚評価の結果を反映した物理評価方法を
について、従来法としてアクセプタンスと同様に視覚
決定したことで物理評価が可能であり、解析を行う回
評価も含めた ImageJ で行った方法と DoseLab で行っ
数ごとや人による不確定さを減らし定量評価が可能で
た方法の比較を行った。解析項目は今回検討した
ある。さらに DoseLab を使用した QA は 30 分程度で
HCR、LCR に加えて HU 値の再現性、幾何学的歪み、
ありレポート作成も自動で行うため従来法に比べ大幅
均一性とした。
な短縮化が図れる。ただしアクセプタンス条件を許容
【 結果 】HCR について視覚評価で求めた空間分解能の
レベルとしたが今後臨床に即した許容値を今後検討す
最大値は Full Scan で 0.6lp/㎜、Half Scan で 0.7lp/㎜
る必要がある。
であった。この値から物理評価である MTF 曲線から
装置の故障、劣化を発見するために定期的な CBCT
求めた評価すべきしきい値は Fig.1 の a)より Full
の QA を行うことが重要である。
Scan では 0.3、b)より Half Scan では 0.25 であった。
【 結論 】CBCT の市販画像解析ソフト DoseLab は客
LCR について加算した最大 SD 値は 19 であり、この
観的な評価を行うことが可能で、解析作業の効率化も
値から物理評価である CNR から求めた許容値は 5.57
図られ品質管理に有用である。
― 85 ―
10-045
位置画像照合 MV-CBCT における画質評価についての検討
○安藤 康晴 1)、荒木 淳 2)、田辺 悦章 3)、槇元 剛祐 1)、今田 智代子 1)、川崎 育宏 1)
1 )広島市立安佐市民病院 放射線治療科
2 )中光仁会 梶川病院
3 )国立関門医療センター 放射線治療センター
【背景】Siemens 社製リニアックの Megavoltage Cone-
部位フィルター Pelvis では、15MU と 8MU 間に
beam CT(以下 MVision)の画質は線量(MU)
、部位
のみ有意差があり、その他条件では、有意差はみられ
フィルター、照射野サイズにより変化する。
なかった。CB2-50%のみの場合、両フィルターとも
【目的】本研究は、Image Quality Phantom(Siemens)
MU 間に有意差は無かった(Fig.2)
。Field-size に関
を 用 い、MVision(Simens)に よ る MU 値、Field-
して Size を狭めても CNR 値同様視覚評価の値には
Size が画質に与える影響を把握することを目的とした。
影響は見られなかった。
【 方法 】Image Quality Phantom(Siemens)に対し、
15MU、8MU、5MU、3MU の条件にて、2 種類の部
位フィルター
(H & N、Pelvis)で撮影した。また、
Field-Size( Y-jaw)を 27.4、20、15、10 ㎝ とし撮影
した。撮影画像について視覚評価及び imageJ を使用
して物理評価をおこなった。
検討項目は、MVisionQA 項目であるノイズ、解像
度、低コントラスト分解能(CNR、視覚評価)とした。
【 結果 】ノイズは、両フィルターとも MU を低く設定
することで上昇した。Field-size に関しては、最大
27.4 から 20、15 ㎝ではノイズが上昇したが、15 ㎝と
10 ㎝では有意差は見られなかった。
解像度は全条件において優位差は認められず
Fig.2 視覚評価結果( Pelvis )
0.3LP/㎜となった。
低コントラスト評価では、両フィルターとも MU
【 考察 】MU 値が画質に与える影響について、MU を
を低く設定することで CNR は低下した。CB2-50%
低く設定することでノイズが上昇し、CNR が低下し
のみにおいても同様の結果となった。Field-size の変
たと考える。そのため CNR と視覚評価は一致しなかっ
更による CNR の値には影響は見られなかった。
た。また、CB2-50% の視覚評価のみに限定すれば
視覚評価においては、部位フィルター H & N では、
MU による有意差は認められなかった。
5MU と 3MU 間にのみ有意差があり、その他条件で
Field-Size が画質に与える影響について、Field
は変化はなかった(Fig.1)
。
Size を狭めるとノイズ上昇による画質低下が心配さ
れるが、低コントラスト分解能、解像度ともにおおき
な変化は認められなかった。
【 結論 】MU 値を低くすることで画質は低下するが、
骨照合のみの目的では、必ずしも MU 値を高くする
必要はないと考えられる。
被ばくを最小限に抑える観点から、撮影部位によっ
ては、可能な限り X-jaw を狭めることが推奨される
と考えられる。
【 参考文献 】
1) 市川勝弘・村松禎久 『標準 X 線 CT 画像計測』
2007.9.20. 株式会社オーム社
Fig.1 視覚評価結果(H&N)
― 86 ―
10-046
頭頸部癌に対する VMAT における
患者体型変化に伴う治療計画変更の妥当性評価
○奥村 拓朗、中島 健雄、相田 雅道、越智 悠介、津田 信太朗、河原 大輔、増田 弘和、
大野 吉美
広島大学病院 診療支援部 放射線治療部門
【 背景 】当院では、頭頸部癌に対する VMAT において
同一 MU で再計算させた(Plan2)
。検討項目は、治療
Simultaneous Integrated Boost 法(SIB 法)を用いて
開始から変更 CT 撮像時および治療終了までの体重変
おり、原発巣には高線量(70Gy)
、予防領域には中線量
化量、健側(線量制約を満たせていた)耳下腺の体積
(63Gy)
、低線量(54Gy)を処方し、改めての Boost 照
、PTV(D95 )
、脊髄(Dmax )
、耳下
変化量、CTV(D98 )
射は必要としない(図1)
。しかし、Cone Beam CT
(CBCT)や治療途中の評価用 CT にて、患者の体型変
化が観られ、計画の変更を行った方がいいのではない
腺(Dmean、D50 )とした。なお、線量評価は PTV70 に
70Gy 処方した時の線量で評価を行った。
【 結果 】体重変化量は、変更 CT 撮像時で平均 5.8 ±
2.9%、治療終了時で平均 9.3± 4.4%の減少であった。
かと思われる場合も有る。
また、耳下腺の体積変化量は平均 14.4 ±13.4%の減少
で あ っ た。CTV の D98 は CTV70、CTV64 は Plan1
の 5% を下回るものはなかったが、CTV56 では 2 例
Plan1 の 5%を下回るものがあった。PTV の D95 は有
意な線量低下があり、当院の線量制約を満たさないも
のが PTV70、64 で 2 例、PTV56 で 5 例、Plan1 の 5%
を下回るものが PTV56 で 2 例あった。脊髄の Dmax は
平均 1.7 ±1.6Gy の増加であり、当院の線量制約を満
たさないものが 1 例あった。耳下腺の Dmean、D50 に有
図 1 頭頸部 SIB-VMAT
意な線増加はなく、治療開始時と変化は少なかった。
【 目的 】今回我々は、当院で行われた頭頸部 SIB-
【 考察 】PTV では有意な線量低下が観られ、特に
VMAT における治療計画変更の妥当性を評価したの
PTV56( 予防領域)の線量低下が顕著であった。これ
で報告する。
は、PTV56 は頸部リンパ節が多く含まれ、可動領域
【 使用機器 】
が大きいことや体重減少によるセットアップ精度の低
下が考えられる。また、脊髄の Dmax は有意な線量増
使用装置:Clinac iX(Varian 社製)
加が観られたが、これも同様の原因と考えられる。一
GE LightSpeed RT16( GE 社製)
治療計画装置:Eclipse ver.8.9( Varian 社製)
方、耳下腺に関しては体積の有意な減少があったが、
計算アルゴリズム:AAA
線量の有意な増加はなかった。Nishi ら 1)の固定多門
患者固定具:頭頸部固定シェル、頭頸部用 VacLoc、
IMRT、2step 法で耳下腺の体積現象に伴い Dmean が
ショルダーリトラクター
(CIVCO 社製)
有意に増加したという報告があり、照射法の違いによ
【 方法 】対象は 2011 年 4 月∼
2012 年 3 月 ま で に 頭 頸 部
る影響が考えられるが、今後の検討課題である。
【 結語 】当院の頭頸部 SIB-VMAT における、治療計
SIB-VMAT を 施 行 し た 10
画変更の妥当性について検討した。検討を行った結果、
例(上咽頭:3 例、中咽頭:5
変更を行う必要性がある症例が存在し、特にターゲッ
例、 下 咽 頭:2 例)と し た。
ト線量に注意が必要である。SIB-VMAT でも治療途
図 2 のスケジュールに沿って
中の再評価、計画の変更は必要である。
治療途中に再度撮像した治
療計画 CT に対し、計画医
によってターゲット及び重
要臓器の輪郭入力を行い、
図 2 治療計画変更時の
スケジュール
治療開始時の計画(Plan1)
を移植し、同一ビーム配置、
【 参考文献 】
1) Nishi et al.『Volume and dosimetric changes and initial
clinical experience of a two-step adaptive intensity
modulated radiation therapy(IMRT)scheme for head
and neck cancer』
2013; 106:85-89 Radiother Oncol
― 87 ―
10-047
肺定位照射に於ける MU 独立検証の誤差改善について
○大久保 正臣、続木 将人、片山 博貴、山崎 達也、森 裕一朗
香川大学医学部附属病院 放射線部
【 目的 】当院では、自作の表計算ソフトを用いて MU
治療計画装置 Pinnacle Ver8.0m
独立検証を行っている。
Philips
CC-Convolution
肺定位照射の MU 検証において、治療計画装置の
ファントム
タフウォーター
京都科学
3
タフラング(0.37g/㎝ )
MU 値と表計算ソフトの計算値との差が、当院で許容
線量計
RAMTECsmart
東洋メディク
この肺の影響を予想して MU 検証ができないか検
TN30013
PTW
討した。
NACP02
値としている 4%を超えることが多い。
SCANDITRONIX
【 臨床例 】当院の肺定位照射は、全 8 門で 4 ∼ 5 門の
coplanar ビームに non-coplanar ビームを加えて照射
を行っている。過去 10 例について、入射側の胸壁厚さ、
肺厚さ、腫瘍半径を計測し MU 検証値の誤差との関
係を調べた。
2010.1.18 ∼ 2013.5.31 治療開始の 10 例
平均年齢 80.5 ± 5.5 歳
性別 男性 8 例 女性 2 例
【 実験方法 】
【 結果 】
1. 入射側の肺の影響
前 胸 壁:タフウォーター
(2 ㎝, 4 ㎝, 6 ㎝)
肺厚、前胸壁厚の増大により、線量は大きく低下した。
肺 :タフラング(0 ∼ 14 ㎝)
腫瘍半径 2 ㎜では、最大で 6.5%低下した。
腫瘍半径:タフウォーター
(2 ∼ 20 ㎜)
照射野の大きさによる違いは小さい。
上記のようにファントムを重ね線量を測定した。肺
後方の肺による影響は 1%未満であった。
厚 0 ㎜を基準として線量の低下率を求めるため、肺
これらの測定結果を考慮して、誤差の大きいビーム
として利用しない残りのタフラングは胸壁上部に
を検証すると、39 門中 20 門を許容レベルと判断で
重ねて置き、全体のファントム実効深は常に同じと
きた。
【 考察 】
した。
肺定位照射では、照射野サイズもある程度限られる
2. 後方の肺の影響
腫瘍半径を想定したタフウォーターの下にタフラ
ため、線量の低下の予想し MU 検証することは可
ングを追加し線量測定した。
能であると考える。
腫瘍径が 10 ㎜以下でロングスキャン等の影響によ
【 使用機器 】
リニアック
ONCORimpression Seimens
り腫瘍が不明瞭な場合、計算値に比べ 10%以上の
6MV-X 線 差があることを認識しておく必要がある。
― 88 ―
10-048
独立 MU 検証ソフトに用いられる
Enhanced Dynamic Wedge Factor の検討
○西谷仁 博、鐡原 滋、石割 美香、松本 純、小野 康之、小林 仁、山田 聖、山根 武史、
平田 吉春
鳥取大学医学部附属病院 放射線部
【背景】当院では独立 MU 検証ソフトに R-TECH 社の
の結果において、評価点が頭側ではプラス方向に乖離
MU CHECK を使用している。このソフトでは、En-
が生まれ、足側ではマイナス方向に乖離が起きている。
hanced Dynamic Wedge Factor( EDWF)
を、Gibbons
以上のことから Gibbons の式において、評価点を Y
の式を用いて算出した値を採用している。Gibbons の
軸方向に移動させた際に行う補正が強すぎるのではな
式は 60°のウェッジデータを基に、オープン照射野の
いかと考えた。その結果独立検証ソフトに用いられる
データを加味することで、他の角度の EDWF も与え
EDWF が PTPS の EDWF と異なる値となり、MU
る理論式である。評価点がビーム軸上でない場合での
値の相違を招く 1 つの要因になっているのではないか
補正も行うようになっており、Yjaw の位置によって
と考えられる。
EDWF は変化することから、この補正は Y 軸に対す
【 結論 】独立検証ソフトに用いられている EDWF と、
実際に計測を行なった EDWF の検討を行なった。
る移動に対してのみ行われる。
【 目的 】EDW を用いたプランにおいて治療計画装置
EDWF の乖離がプラン検証で大きな Error を生む誘
(RTPS)から算出された MU 値と、独立検証ソフト
因であることが示唆された。
から算出された MU 値との間に大きな Error が発生
する傾向がある。特に iso center と異なる点に線量
Table.1 Difference of calculated EDWF to mesured EDWF at axis
評価点を置いた場合に顕著である。このことから独立
Wedge Angle
検証ソフトに用いられている EDWF に Error を大き
くする誘因があるのではないかと考えた。そこで
Gibbons の式より算出した EDWF と、測定器を用い
15
30
45
60
Symmetry
-0.01
0.18
0.59
1.19
Asymmetry
0.02
0.42
0.97
1.95
て計測した EDWF を比較する。これにより計算結果
に与える影響を考察する。
8
【 方法 】5 ㎜間隔で電離箱線量計が配置された配列型
60
検出器を用いて測定を行なった。ウェッジ角度は 15,
45
30, 45, 60°
、全て In 方向で比較を行なった。照射野
30
6
4
15
は対照、非対称の 2 種で(a)ビーム軸中心。
(b)Y 軸
2
に沿った軸外それぞれにおいて、得られた測定値と
Gibbons の式より算出した計算値との比較を行なった。
Difference
( %)
0
結果は計算値が、測定値に対しどれほどの乖離がある
-2
かとして整理した。
-4
【 結果 】
(a)の結果を Table.1 に示す。ウェッジ角度
Y ( cm)
Fig.1 Difference of calculated EDWF to mesured EDWF at
symmetry field
が強いほど乖離が大きくなった。また対照な照射野に
比べ非対称な照射野の方が乖離の度合いが大きくなっ
た。
(b)の結果を Fig.1 に示す。評価点がビーム軸か
ら離れるにつれ乖離が大きくなる傾向を示した。
(b)
でも同様に非対称な照射野のほうがより強く乖離を起
こす傾向があった。
【 考察 】EDW の移動方向が IN の場合、評価点を頭側
に移動させると EDWF は 1 に近づき高くなる。逆に
【 参考文献 】
1) Gibbons JP: Calculation of enhanced dynamic wedge
factors for symmetric and asymmetric photon fields.
Med Phys, 25, 1441-1418.
2) 佐藤智春:ハーフフィールドにおける Enhanced Dynamic
Wedge のくさび係数計算式の検討,日本放射線技術学会
雑誌,62 巻 第 3 号
足側に評価点を移動させると値は小さくなる。Fig.1
― 89 ―
11-049
当院の乳癌患者における、骨シンチ診断支援ソフト
定量値 BSI の予後予測指標としての可能性の検討
○藤井 慶太 1)、村上 直治 1)、井手 壮太 1)、大多和 泰幸 1)、安藤 由智 1)、水田 昭文 1)、
北古賀 渉 2)、河上 一公 2)
1 )公立学校共済組合 中国中央病院 2 )富士フイルム RI ファーマ株式会社
【 背景 】BONENAVI は 99mTc-MDP での骨シンチグ
ラフィ全身プラナー像を解析し、高集積に対する定量
を認めた(ΔaBSI:p =0.0443、ΔsaBSI:p =0.0003)
。
ΔsaBSI のほうがより有意となった。
値を算出する事で客観的評価を可能としたソフトウェ
〈 追加検討 〉
〈 結果 1 〉にて、aBSI の有意な結果が得
アである。Artificial Neural Network(以下:ANN)
られなかった要因は、以下の内容で前立腺癌での先行
は高集積部位の骨転移の可能性を表す定量値であり、
研究とは症例背景が異なるからと考える。
0 から 1 の数値で部位毎に表示される。また Bone
①診断時でない症例が含まれる。
Scan Index(以下:BSI)は、全身骨に対する転移の
②骨転移なしの症例が含まれる。
疑いの高い高集積部位(ANN ≧ 0.5)の割合を表した
よって、それぞれの要因について追加検討した。
定量値であり、骨転移の程度の評価・経過観察等に有
診断時症例のみを抽出し、同様に aBSI と生命予後
用である。
の関係について検討すると、やはり有意差は見られな
【 目的 】定量値 BSI に対する先行研究にて、前立腺癌
において、BSI は生命予後に関係する因子であるとい
う、以下の報告がされている
1, 2, 3)
。
かった(p = 0.5404)
。また、骨転移の有無別の aBSI、
saBSI の平均値を比較すると、骨転移なしの症例につ
いて aBSI が有意に大きかった(p < 0.001)
。
初回(診断時)の BSI が高値の場合、生命予後不良。
治療後の BSI が増加すると生命予後不良。
【 考察 】1 回目の骨シンチにおける aBSI での結果につ
いては、追加検討から骨転移なしの症例における
しかし、同様に骨転移が好発する乳癌に対する報告
aBSI の偽陽性(82 例中 51 例)の影響で有意な結果が
は少ない。今回は当院の乳癌症例において、BSI と生
得られなかったと考えられる。しかしその中で ANN
命予後との関係について検討した。
≧ 0.5 のものは 12 例であり、BSI 値の分析は、ANN
【 方法 】2005 年 4 月から 2013 年 7 月に、当院で
99m
Tc-
や他検査などと総合的に判断し使用することが必要と
MDP により 2 回以上骨シンチグラフィを施行した乳
考えられる。
癌症例 100 例(骨転移なし 82 例、骨転移あり 18 例)を
また本研究は後ろ向き検討であり、一定基準での評
対象とした。BONENAVI にて自動解析によって得
価が行えておらず、解析結果にバイアスがかかってい
られる BSI( 以下:aBSI)と、医師による補正を行っ
ると考えられるが、BSI が生命予後と関与している可
た BSI( 以下:saBSI)について、以下の検討を行った。
能性は高く、
これを評価することの有用性が示唆された。
〈 方法 1 〉1 回目の骨シンチから得られる BSI( 初回と
は限らない)と生命予後の関係の検討として、 BSI =
【 結論 】前立腺癌と同様、乳癌においても BSI は予後
に関係する因子であると示唆された。
0 と BSI > 0 の 2 群に分けて生命予後を評価。
〈 方法 2 〉1 回目から 2 回目の BSI の変化量(以下:Δ
BSI)と生命予後の関係の検討として、 ΔBSI < 0.25
と ΔBSI ≧ 0.25 の 2 群に分けて生命予後を評価 4)。
結果の解析方法には Kaplan-Meier 法、Log rank
検定を用いた。
【 結果 】
〈 結果 1 〉1 回目の骨シンチにおける aBSI と生命予後
との関係については、有意差は見られなかった(p =
0.5114)が、saBSI と生命予後との関係については有
意差を認めた(p < 0.0001)
。
〈 結果 2 〉1回目から2 回目の BSI の変化量と生命予後
との関係については、Δ aBSI、Δ saBSI ともに有意差
【 参考文献 】
1) Sabbatini P『Prognostic significance of extent of disease
in bone in patients with androgen-indepen-dent
prostate cancer』J Clin Oncol. 1999;17:948-57
2) Ulmert D『A novel automated platform for quantifying
the extent of skeletal tumour involvement in prostate
cancer patients using the Bone Scan Index』Eur Urol.
2012;62:78-84.
3) Dennis ER 『Bone scan index: a quantitative
treatment response biomarker for castration-resis-tant
metastatic prostate cancer.』J Clin Oncol. 2012;30:
519-24.
4) Mariana Reza『Prognostic value of Bone Scan Index for
survival in patients with prostate cancer』EANM 2012
― 90 ―
11-050
全身肺血流シンチグラフィを用いた脳集積率の検討
(肺動静脈瘻治療効果判定法)
○佐伯 悠介 1)、甲谷 理温 1)2)、佐内 弘恭 1)、三村 浩朗 1)、柳元 真一 1)
1 )川崎医科大学附属病院 中央放射線部
2 )県立広島大学大学院 総合学術研究科 生命システム科学専攻
【 緒言 】肺動静脈瘻(pulmonary arteriovenous fistula
正常群と治療前群における脳集積率の比較では、正
:PAVF)とは、肺動脈と肺静脈の右左短絡を特徴と
常群の脳集積率は 0 に近い値を示したが、治療前群の
し、低酸素化血症に基づく種々の症状を呈する比較的
脳集積率は、統計学的に有意な高値を示した(Fig.3)
。
まれな疾患である。
肺動静脈瘻の画像診断には、肺血流シンチグラフィ
の全身像から算出したシャント率が用いられている。
Sugiyama1)らは PAVF に対する塞栓術の治療評価に
はシャント率よりも、正常では集積しない脳組織への
集積度合いを視覚的に評価する方法が高い信頼性を得
ると報告している。しかし、信頼性の向上が期待でき
る脳集積の定量的な評価法の報告は見当たらない。今
回我々は、PAVF に対する塞栓術治療前・後の効果
判定方法として新たに考案した脳集積率定量法の有用
性を評価したので報告する。
Fig.2 シャント率と脳集積率における塞栓術前・後の比較
【 方法 】対象は、2010 年 1 月から 2013 年 5 月までに肺
血流シンチグラフィを施行した 39 症例とした。治療
群は、PAVF 塞栓術治療を実施した 3 例で、治療前
後で 2 回撮像を行った。また、正常群はシャント率が
正常範囲と診断された 36 例である。
全身像は 99mTc-MAA を静注し 10 分後に撮像した。
シャント率と脳集積率の算出は、関心領域を全身、肺、
脳の 3 部位とし、各々一定の手技で設定し、得られた
各カウント値から次式を用いた(Fig.1)
。
Fig.3 正常群と塞栓術治療前群( PAVF 群 )
における脳集積率の比較
【 結語 】シャント率を用いた塞栓術治療の効果判定は、
Sugiyama らの報告と同様に、治療効果が十分に反映
Fig.1 シャント率と脳集積率の算出式
されていない可能性が示唆された。一方、我々の考案
そして、シャント率と脳集積率における塞栓術治療
した脳集積率による判定法は、多数症例による検討が
前・後で比較を行い、さらに正常群と PAVF 群にお
必要ではあるが、シャント率よりも鋭敏に治療効果を
ける脳集積率の比較評価を行った。なお、塞栓術後は
反映し、有用な指標となる可能性が示唆された。
全症例で、臨床症状は改善している。
【 結果 】治療群 3 例のシャント率は、治療後の値が治
療前の値より低値を示し治療効果が得られたと評価さ
れた症例は 1 例のみで、残り 2 例では改善が観察され
なかった。
一方、我々の考案した脳集積率において塞栓術後に
【 参考文献 】
1) Scintigraphic evaluation of small pulmonary right-toleft shunt and therapeutic effect in pulmonary
arteriovenous malformation. :Clin Nucl Med. 2001 Sep;
26( 9)
:757-60.
3 症例全て良好な値(低値)を示した(Fig.2)
。
― 91 ―
11-051
推定動脈血カウントを用いた脳循環予備能評価の検討
○奥田 恭平、森山 茂、崎本 翔太、藤井 進、山根 武史
鳥取大学医学部附属病院
【 背 景 】123I-IMP を 用 い た 安 静・ 負 荷 の 脳 血 流
過大評価となる傾向が見られた。また、平均値に対す
SPECT 検査法である Dual Table Autoradiography
るプロットのバラツキも大きく、推定値は実測値に対
(DTARG)法は、定量性・再現性に優れた方法である。
してある程度幅を持つことが示された。
しかし、定量解析のために 1 点動脈採血が必須とされ、
同様に CVR の比較結果を示す(Fig.3)
。相関係数
動脈血が得られなかった場合、信頼性の高い評価がで
r > 0.9 と、推定値と実測値は非常に良好な相関関係
きなくなってしまう。そこで、動脈採血によって得ら
にあり、動脈採血なしでも十分評価できることが示さ
れる血中の放射能濃度について推定する方法が検討さ
れた。
れている。文献によると、この推定法は理論的には施
設間で差のない方法であることが示されている。
【 目的 】当院の症例群に対して文献で示されている推
定法を適用し、動脈血中放射能濃度の推定値を算出し
た。今回の目的として、推定された動脈血カウントが
脳循環予備能評価に与える影響について、推定値と実
測値を比較し検討したので報告する。
【 方法 】当院の 2 検出器型ガンマカメラ(e.cam、LEHR
parallel beam collimator;SIEMENS)で DTARG 法
Fig.2 Comparison of rest CBF
Fig.3 Comparison of CVR
を施行した 41 症例を対象とし、以下の式より動脈血カ
ウントの推定値を算出した。
【 考察 】推定された CBF が過大評価となったのは、
評価対象や装置による影響が考えられる。文献は健常
Estimated blood counts
者による検討であり、使用装置やコリメータも異なる。
= A ×( injected dose/Weight )× CCF
これらの違いにより、実際は各施設で傾向が異なるこ
得られた推定動脈血カウントを用いて定量解析を行
とが予想される。特に当院のコリメータは LEHR で
い、脳血流量(CBF)と脳循環予備能(CVR)を算出
あり、123I のペネトレーションも大きく影響してい
し実測値との比較を行った。CVR は定性画像の増加
ると考えられる。
率を用いた推定値も算出し、同様に実測値と比較した。
また、CVR は安静と負荷の増加率で表されるので、
ROI 解析は解剖学的標準化の後、SEE の MCA 領
定量解析によらず、安静・負荷のカウント変化から十
域について比較した。
分推定評価可能であると思われる。
【 結果 】参考文献よ
【 結論 】推定動脈血カウントを用いた方法はバラツキ
り、動脈血カウント
が大きく、現状での信頼性は乏しいと考えられる。
の推定値は実測値と
しかし、動脈血が得られなかった場合など、必要と
ほぼ同等となること
される場面は想定されるので、各施設で推定値の傾向
が予想された。しか
について評価しておくことが望まれる。
し、当院の症例に適
【 参考文献 】
用した場合、推定値
は実測値より低値を
示す傾向が見られた
Fig.1 Comparison of blood counts
(Fig.1)
。
1) 飯田 秀博『動脈血中分配係数と Well 計測装置のクロス
キャリブレーションによる入力関数推定の有用性 - 非侵襲
的 IMP 脳血流測定法(QSPECT-DTARG 法、ARG 法)
への応用 -』
2012.5 核医学
この動脈血カウントにより算出される CBF の推定
値と実測値の比較について Bland-Altman Plot で示
す(Fig.2)
。プロットの偏りから推定された CBF は
― 92 ―
11-052
123
I-MIBG シンチグラフィにおける回帰式を用いた装置間補正について
○黒住 彰 1)、小橋 利美 1)、見村 正章 1)、中島 真大 1)、沖田 隆紀 1)、永谷 伊佐雄 1)、
田中 千元 2)
1 )岡山大学病院 医療技術部 放射線部門
2 )富士フイルム RI ファーマ株式会社
【 背景 】第 25 回日本核医学技術学会中国四国地方会に
て、ガンマカメラ、コリメータが異なると心臓縦隔比
(heart mediastinal activity ratio、HM 比)に有意な
差が生じることを報告した。
ガンマカメラ、コリメータが異なる場合も一定の
HM 比 を 算 出 で き る よ う に、MIBG calibration
phantom を撮像した結果から回帰式を求め、補正を
行う方法が富士フイルム RI ファーマ株式会社より報
告された。
【目的 】GCA7200-DI/A(東芝社製)で中エネルギー
用コリメータを用いた場合の HM 比を Reference とし、
装置、コリメータの組合せを変えた場合の HM 比に補
正を行い、その精度について検討したので報告する。
【 方法 】ガンマカメラは、DiscoveryNM/CT670( GE
社 製)
、GCA7200-DI/A(東 芝 社 製)
、SymbiaT-16
(SIEMENS 社製)を使用し、ファントムは心臓肝臓
フ ァ ン ト ム を 撮 像 し、ProminenceProcessorVersion3.1 を用いて画像解析を行った。心臓肝臓ファント
ムの HM 比が 1 ∼ 4となるよう縦隔部に 0.38kBq/㎖、
心臓部に1.21、3.64、6.07、8.49、10.92kBq/㎖の濃度
の 123 I-MIBG を封入した。コリメータは DiscoveryNM/CT670 で ELEGP、MEGP、GCA7200-DI/A で
MEGP、SymbiaT-16 で LMEGP、MELP を 用 い た。
8.49kBq/㎖では Reference の HM 比と、装置、コリ
メータの組合せを変えた場合の HM 比の補正値との
差は減少する傾向となり、補正は有用であったと考え
られる。
濃度 10.92kBq/㎖ のとき、HM 比が Reference か
ら離れる傾向となった要因として、回帰式を求めるた
めに撮影した MIBG calibration phantom の HM 比
が 1.55、1.80、2.60、3.50 に設定されているのに対し、
今回の実験で得られた HM 比が 3.5 を超え、回帰式の
有効部分から外れていることが考えられる。
【 結語 】装置、コリメータの組合せを変えた場合の
HM 比に補正を行い、その精度について検討した。
補正を行うことによって HM 比は 0.00 ∼ 0.32 程度
補正され、全体的に濃度 1 ∼ 4 では差が低下し、Reference に近づく傾向が得られた。今後、コリメータ
特性の大きく異なる LEHR コリメータも比較に加え、
補正の幅が増加したときの精度も検討していきたい。
マトリクスサイズは 512 × 512、収集時間は 300 秒と
した。拡大率は 1.5 倍、SymbiaT-16 のみ 1.45 倍、EnergyWindow は 159keV ± 10%、GCA7200-DI/A の
み 160keV ± 10% とした。そして、心臓部を多角形
ROI、縦隔部を長方形 ROI で囲み、HM 比を算出した。
Reference の HM 比と、他の装置、コリメータを
用いた場合の HM 比の補正値との差を比較検討した。
Fig.1 濃度比と補正前後の HM 比の関係
( GE 社製ガンマカメラ、ELEGP コリメータ )
【 結果 】Fig.1 に GE 社製のガンマカメラで ELEGP コ
リメータを装着した場合、Fig.2 に SIEMENS 社製の
ガンマカメラで LMEGP コリメータを装着した場合
の濃度と補正前後の HM 比の関係を示す。
補正前後での HM 比の Reference との差は、GE
社製のガンマカメラで ELEGP コリメータを装着した
場合、濃度 1.21kBq/㎖では差が増加した。MEGP コ
リメータを装着した場合、濃度 8.49、10.92kBq/㎖で
は差が増加した。SIEMENS 社製のガンマカメラで撮
像した場合、どちらのコリメータを装着した場合も濃
度 10.92kBq/㎖では差が増加した。
【 考察 】各コリメータの組合せにおいて、濃度 1.21 ∼
― 93 ―
Fig.2 濃度比と補正前後の HM 比の関係
( SIEMENS 社製ガンマカメラ、LMEGP コリメータ )
11-053
実効エネルギーの違いが CTAC 法における
減弱補正係数に与える影響
○飯島 順、矢田 伸広、宮井 將宏、梶谷 尊郁、原元 益夫、小松 明夫、山本 泰司
島根大学医学部附属病院 放射線部
【 背景 】SPECT の吸収補正法は、人体を構成する組
織の違いを考慮することが望まれる。Computed to-
【 結果 】すべての条件において preset は、measured
より高値となった(Table 1)
。
mography attenuation correction:CTAC 法は、そ
Table 1 実効エネルギーの比較
れぞれの吸収の減弱補正マップを作成し臨床応用され
ているが、当院で使用している画像処理装置 Xeleris
3.0( GE Healthcare)は線質硬化の影響を考え、使用
される実効エネルギーが高く設定されている。
【 目的 】Xeleris3.0 の独自に設定された実効エネル
ギー
(以下、preset)と、アルミニウム半価層から算
出した実際の実効エネルギー
(以下、measured)を用
いて得られた減弱補正係数の相違を評価した。
【 使 用 機 器 】SPECT/CT 装 置:Discovery NM/CT
120kV において、preset による減弱補正マップから
670 pro( GE Healthcare)
、画像処理装置:Xeleris3.0
計測した減弱補正係数と、measured による減弱補正
(GE Healthcare)
、ファントム:濃度直線性測定用ファ
マップから計測した減弱補正係数を比較すると、CT
ントム(京都科学)
、造影剤:イオヘキソール 300 ㎎I/㎖、
値が 100HU 以下の時は同等の値となるが、1000HU
空気電離箱式線量計:ACCU-DOSE MODEL 2186、
のとき、preset の方が measured よりも 0.03 ㎝-1 高値
検出器:10X6-3CT(Radcal)
、アルミフィルタ:純度
であった。preset、measured の減弱補正係数とそれ
99.5%
ぞれの reference を比較すると、誤差は± 5%以内で
あった(Fig.1)
。
【 方法 】
1. 希釈した造影剤(管電圧 120kV において 10、20、
ま た、80kV、100kV の と き の 減 弱 補 正 係 数 は、
30、50、100、500、1000HU)を封入したファント
120kV における減弱補正係数と同様の結果となった。
ムを SPECT/CT 装置で収集および撮像し、CTAC
処理の画像を作成する。
2. CT 画像を 99mTc の140keV の減弱補正マップに変換
する。CT の管電圧は 80、100、120kV と可変させた。
3. 減弱補正マップから減弱補正係数を計測、比較する。
4. 計測した減弱補正係数と、計算によって算出した減
弱補正係数(以下、reference)を比較する。
(reference:ある CT 値における実効エネルギー
XkeV の減弱補正係数μtissure, XkeV は次の式で算出さ
れる。
)
Fig.1 120kV における減弱補正係数
(CT 値が 0 のとき)
μ
【 結語 】設定されている実効エネルギーによる減弱補
正係数は実際の実効エネルギーで得られた減弱補正係
μw, 140keV:140keV における水の減弱係数
数と比較し、軟部組織(想定)において大きな差にな
μw, XkeV:XkeV における水の減弱係数
らず、骨組織(想定)では高値を示した。
μb, 140keV:140keV における骨の減弱係数
μb, XkeV:XkeV における骨の減弱係数
― 94 ―
12-054
心電図同期心筋 SPECT 壁運動解析ソフトウェア
HFV( Heart Function View )を用いた心機能解析と
QGS( Quantitative gated SPECT )との相関について
○小西 友梨 1)、國金 大和 2)、池口 雅紹 2)、坂野 啓一 2)、天野 雅史 2)、藤田 明彦 2)、
増井 悠太 2)、大塚 秀樹 3)、佐田 政隆 4)、岩瀬 俊 4)、大谷 環樹 5)、湊 侑磨 1)
1 )徳島大学医学部保健学科放射線技術科学専攻、2 )徳島大学病院放射線部、
3 )徳島大学大学院画像情報医学分野、4 )徳島大学病院循環器内科、
5 )徳島大学大学院保健科学教育部保健学専攻
【 目的 】心電図同期心筋 SPECT 壁運動解析ソフト
ウェアである HFV を用いて負荷および安静心筋血流
シンチグラフィを解析し、各種評価指標を求めるとと
もに、従来から用いられている QGS 解析結果との比
較検討を行い、両者の関連性について検討すること。
【 方法 】2012 年 3 月∼ 10 月の期間に徳島大学病院で
99m
Tc-Tetrofosmin( 99mTc-TF)を用いて負荷・安静
心筋血流シンチグラフィを行った患者 21 名(男 15 名、
女 6 名。年齢 46 歳∼ 85 歳)を対象とした。
なお、SPECT 診断上で虚血陰性であった患者は
10/21 名(男 7 名、女 3 名)であった。
EDV・ESV・EF について QGS 結果と比較し、相
関係数 r および 値を求めた。その際、負荷・安静そ
れぞれの患者群のデータにおける正規性の検定を 5%
の危険率で行い、正規分布しているデータにおいては
ピアソンの相関係数の検定を、正規分布していない
データにおいてはスピアマンの順位相関係数の検定を
用いて統計学的な解析を行った。横軸に QGS、縦軸
に HFV の数値をとったグラフを算出し、プロットし
たデータにおいて近似直線を示した。
Peak Phase・Phase SD・Bandwidth に つ き 既 に
論文で発表されている正常値と比較した。正常値は
(正常値の平均値 Mean)±(標準偏差 SD)を用いた。
【 結果・考察 】EF の負荷を除くと相関係数は 0.9 以上
であり、極めて強い相関があった。EF の負荷において
も相関係数および 値が他と比べて小さな値を示した
ものの、相関係数が 0.7 以上で 値も0.01より小さな
値を示したことから強い相関があるといえる。さらに、
近似直線の傾きは 0.9を超えており、y 切片は 7.0 以下
であったため、y = x の直線に近似しているといえる。
よって、SPECT 所見の異常の有無によらず、QGS
と HFV は高い相関を示すことがわかった。また、全
てのデータにおいて負荷よりも安静の方が高い相関を
示した。
Table.1 EDV・ESV・EF における検定結果
Fig.1
Peak Phase・Phase SD・
Bandwidth における
SPECT 上の異常の
有無による違い
位相解析の結果から、負荷・安静ともに位相が正常
であったのは 1/21 名のみであった。
虚血がある場合は位相が分散するのではないか(予
想)としていたが、結果として、虚血の有無に関わら
ず位相は分散することがわかった。
負荷の方が安静に比べ高値を示すデータが多かった
ことから、安静に比べ負荷時は以下の 2 つの特性があ
るといえる。
① 収縮時相の頻度が最も多い位相は大きい。
(収縮開始位相が後方にずれて遅くなる。
)
② 収縮位相の幅は広く、全体的にばらつく。
SPECT 診断上では集積低下、fill-in もなく正常で
あっても、実際には収縮位相の異常がみられ、正常
の範囲に収まっていないことを知ることができた。
つまり、HFV の位相解析を行うことで左室同期不
全の有無や程度を検出・評価可能であるといえる。
【 結論 】従来から用いられている QGS は高い再現性
があるといわれているが、EDV, ESV, EF について
は HFV と QGS は高い相関があった。よって、HFV
も高い再現性があるといえ、実臨床でも用いることが
可能である。
【 参考文献 】
1) Ernest V. Garcia, PhD, Tracy L. Faber, PhD, C. David
Cooke, MSEE, Russell D. Folks, BS, ji Chen, PhD, and
Cesar Santana, MD, PhD: The increasing role of
quantification in clinical nuclear cardiology: The Emory
approach , Journal of Nuclear Cardiology, Vol.14, No.4,
pp.420-432, 2007.
― 95 ―
12-055
心筋 SPECT 評価における視覚的スコア解析と
解析ソフトを用いた自動スコア解析の比較
○湊 侑磨 1)、小西 友梨 1)、國金 大和 2)、池口 雅紹 2)、坂野啓一 2)、天野 雅史 2)、藤田 明彦 2)、
増井 悠太 2)、佐田 政隆 3)、岩瀬 俊 3)、大塚 秀樹 4)、大谷 環樹 5)
1 )徳島大学医学部保健学科放射線技術科学専攻、2 )徳島大学病院放射線部、3 )徳島大学病院循環器内科、
4 )徳島大学大学院画像情報医学分野、5 )徳島大学大学院保健科学教育部保健学専攻
【 背景 】近年、様々な心筋 SPECT 解析ソフトウェアが
価する割合が高くなり、外層はどの項目においても自
開発され、それらの処理結果の特徴を踏まえて読影に
動解析が 30 ∼ 50% 程度過大評価していた。しかし、
活かしている。現在、徳島大学病院では心筋集積解析
冠動脈領域ごとに分けた方法において RCA 領域が
ソフトウェア・QPS(Quantitative Perfusion SPECT)
201
を用いて、視覚的にスコアの評価をしているが、最近、
価していた。HSV の自動スコア解析の再現性は高い
日本人の標準データベースが搭載された心筋シンチグ
が、あらかじめ入力された閾値に従って点数化される
ラフィ解析ソフトウェア・HSV(Heart Score View
ため、視覚的評価では可能な、腹部や胸壁の吸収によ
日本メジフィジックス社製)が開発され、このソフト
る集積低下や対象となる心臓の位置や形状を考慮でき
を徳島大学病院で読影に活かそうと考えている。しか
ないことが、心基部側の集積を自動解析が過大評価し
し、徳島大学病院での使用経験が少なく、実臨床で使
た原因であると考えられた。
TlCl、123 I-BMIPP で 全体の 20 ∼ 30% 程度過小評
用する前には従来から用いられている QPS と HSV
の相関や診断精度などの基礎的な検討が不可欠である
と考えた。
【 目的 】心筋 SPECT 評価における視覚的スコア解析
と解析ソフト(HSV:Heart Score View)を用いた自
動スコア解析の比較し、診断精度や関連性の検討を目
Fig.1 セグメント
的とする。
【 方法 】2011 年 8 月29日∼ 2012 年 9 月13日までに徳島
大学病院で 123 I-BMIPP と 201 TlCl を用いて 2 核種同時
収集を行った患者 20 名(男:11 名、女:9 名)を対象と
した。核医学の経験豊富な放射線技師が、パソコン上
で生データを原画像として再構成処理を行い、放射線
Fig.2 冠動脈領域
技術科学専攻学生が ROI の設定を行なった。心尖部設
定はレインボーカラーで表示される SPECT 画像の青
色と緑色の境目に設定を行い、心基部設定については、
緑色と黄色の境目に設定し、スコアの確認を行なった。
検討項目は、123 I-BMIPP、201 TlCl、Mismatch の 3 項
目について検討を行なった。検討方法は、HSV のスコ
Fig.3 層
アから QPS のスコアの差を求め、その差について極座
標表示を17 セグメント・冠動脈領域・心尖部を除く外
【 結論 】自動解析の方が視覚解析よりスコアを過大評
層・中層・内層の 3 層ごとに分けてグラフの作成を行
価し、心尖部側から心基部側にかけて過大評価する割
なった。
合が高くなった。そのため、日常診療で解析ソフトを
【 結果・考察 】グラフは、HSV のスコアから QPS のス
用いたスコア解析を行う際、心基部側を過大評価する
、
( HSV-QPS
特徴を理解し、視覚的評価と合わせて補助的に用いる
で表示した。
ことが望ましいと考えられた。また、自動解析には、
コアの差を取り、
( HSV-QPS > 0)
:
= 0)
:
、
(HSV-QPS < 0)
:
極座標表示を 17 セグメント・冠動脈領域・心尖部
先に示したような特徴を有するが、画像診断専門医の
を除く外層・中層・内層の 3 層ごとに分けた 3 方法と
経験による差がなくヒューマンエラーが生じないため、
も、自動解析の方が視覚解析よりスコアを過大評価し
長期的な患者の経過観察において非常に有用であると
ていた。また、心尖部側から心基部側にかけて過大評
考えられた。
― 96 ―
12-056
冠動脈 CT/ 心筋シンチグラフィ融合画像の有用性の検討
○井上 直 1)、湯浅 将生 2)、国金 大和 2)、音見 暢一 3)、高尾 正一郎 4)、岩瀬 俊 5)、佐田 政隆 5)、
能勢隼 人 7)、大谷 環樹 8)、大塚 秀樹 6)
1 )徳島大学医学部保健学科放射線技術科学専攻、2 )徳島大学病院診療支援部、
3 )徳島大学病院放射線診断科徳島大学大学院 HBS 研究部、4 )診療放射線技術学、5 )循環器内科学、
6 )画像情報医学、7 )麻植協同病院放射線科、8 )徳島大学大学院保健科学教育部保健学専攻
【 背景 】冠動脈 CT は冠動脈の形態評価に優れ、核医
学検査の一つである心筋シンチグラフィでは形態画像
では得られない心筋の機能評価が可能である。従来は
冠動脈 CT などの形態画像と心筋血流シンチグラフィ
を視覚的に対比しながら責任血管の類推等を行ってい
た。近年撮像装置・画像解析ソフトの進歩により冠動
脈 CT と心筋シンチグラフィの融合画像作成が可能と
なり、形態と機能を同時に同一画面で評価することが
可能となった。徳島大学病院でも320 列 CT を用いて
冠動脈 CT 検査が施行できるようになり、心筋解析ソ
フトウェアも導入されたため、融合画像作成が可能とな
り、
症例を重ねている。そこで、
心筋血流シンチグラフィ
と冠動脈 CT の融合画像の精度や得られる所見に関す
る評価が必要と考え、今回の検討を行うことを考案した。
【目的】冠動脈 CT と心筋血流 SPECT の融合画像を作
成し、冠動脈 CT における狭窄部位と SPECT 像での
集積低下部位が一致するかどうかを比較し、融合画像
がどのような点において有用であるのか検討すること。
【 方法 】冠動脈 CT および心筋血流シンチグラフィを
行った患者 11 名を対象とした。冠動脈 CT/SPECT 融
合画像を 3 次元画像解析ソフト SYNAPSE VINCENT
を用いて作成し、SPECT での有意な集積低下部位と
融合画像での血流低下部位が一致しているか核医学専
Stress、Rest 共に集積低下がなかったものを青で表示
してある。Fig.1 から、全体的に集積低下の割合は低
いことがわかる。この中でも赤で囲った少なくとも一
方に集積低下が認められたものについて、各セグメン
トごとに SPECT での集積低下部位と融合画像での集
積低下部位が一致するかどうかを検討した。
Fig.2 各セグメントごとの集積低下部位と融合画像での
血流低下部位との一致率
Fig.2 は各セグメントごとの集積低下部位と融合画
像での血流低下部位との一致率を示したものである。
一致率を見ると、右冠動脈領域である #4 の一致率は
100% であるのに対し、左冠動脈回旋枝領域である
#14 や #15 の一致率は 0%であった。これは読影上責
任血管同定が困難な分水嶺領域であるが、融合画像に
より視覚的評価が容易かつ正確にできた。
門医による読影実験を行った。対象とした患者 11 名
に つ い て、 そ れ ぞ れ 冠 動 脈 15 セ グ メ ン ト ご と に
SPECT の Rest、Stress で有意な集積低下がある場
合は+を、集積低下がない場合は - を付け、+を付け
た有意な集積低下がある部位と融合画像での血流低下
部位が一致していれば○とした。
【 結果 】Fig.1 は冠動脈 15 セグメントごとの集積低下
の有無を示したもので、Stress、Rest 共に集積低下が
認められたものを赤、Stress のみ集積低下が認められ
たものを黄、Rest のみ集積低下が認められたものを緑、
Fig.3 各領域ごとの集積低下部位と融合画像での
血流低下部位との一致率
Fig.3 は各領域ごとの集積低下部位と融合画像での
血流低下部位との一致率を示したものである。一致率
を見ると、左冠動脈回旋枝の領域の一致率が低かった。
以上から、今回の研究において、右冠動脈と左冠動脈
回旋枝の分水嶺においては右冠動脈領域の一致率が高
かったといえる。
Fig.1 冠動脈 15 セグメントごとの集積低下の有無
【 結論 】冠動脈 CT/ 心筋シンチグラフィ融合画像は
冠動脈バイパス術後例と分水嶺領域の責任血管同定に
有用であった。
― 97 ―
12-057
心臓専用 CZT 半導体 SPECT 装置における CTAC 法の基礎的検討
○内部 拓、宮井 將宏、矢田 伸広、原元 益夫、小松 明夫、山本 泰司
島根大学医学部附属病院
【 背景 】体内に投与された RI から放出されるγ線は
【 結語 】CZT-SPECT の収集データに対して、CTAC
体内臓器にて減弱し、検出される計数値が低下する。
法を適用することで、NaI-SPECT と同部位で補正効
これを補正する方法として、CT を用いた computed
果が得られた。
tomography attenuation correction(CTAC)法があ
る。しかし、本邦では心臓専用 CZT 半導体 SPECT
Table 1 CZT-SPECT における PolarMap( 4walls )
anterior
septum
inferior
lateral
CTAC(-)
(%)
61
53
62
61
CTAC(+)
(%)
85
77
84
74
1.393
1.452
1.355
1.213
装置における CTAC 法を用いた報告がないのが現状
である。
【 目 的 】 心 臓 専 用 CZT 半 導 体 SPECT 装 置(CZTSPECT)における CTAC 法の効果について、従来の
アンガー型 SPECT 装置(NaI-SPECT)と比較した。
CTAC(+)
/CTAC(-)
【 方 法 】 ファントムの 左 室 心 筋部(容 積 125 ㎖)に
99m
TcO4- 水溶液 0.6 MBq/㎖封入し、CZT-SPECT で
Table 2 NaI-SPECT における PolarMap( 4walls )
収集した。次に、同ファントムを NaI-SPECT で収集
anterior
septum
inferior
lateral
CTAC(-)
(%)
57
57
62
63
CTAC(+)
(%)
75
74
81
75
1.316
1.298
1.306
1.190
し、CT を撮影した。得られた両装置の収集データに
CTAC 法を用いて画像再構成し、PolarMap(4walls,
17segments)を用いたスコア値で評価した。
【使用機器、機材】CZT-SPECT:Discovery NM 530c
(GE Healthcare)
、NaI-SPECT:Discovery NM/CT
CTAC(+)
/CTAC(-)
670 pro( GE Healthcare)
、 画 像 処 理 装 置:Xeleris
Ver. 3.0( GE Healthcare)
、ファントム:心臓肝臓ファ
ントム(京都科学)
、核種:99mTcO4- 0.6 MBq/㎖
【 撮影、収集、再構成条件 】CZT-SPECT は MultiPinhole を用いて 180°収集し、MAP-EM 法、Iterations60, Butterworth 0.37 cycles/㎝ で再構成した。
NaI-SPECT は LEHR を用いて90°
( L 型)で180°収集
し、OS-EM 法、Iterations2( SI:20)
、Butterworth
0.50 cycles/㎝で再構成した。
CT 撮影条件は、管電圧 120 kV、管電流 20 mA、再
構 成 関 数 soft、adaptive statistical iterative reconFig.1 CZT-SPECT における PolarMap( 17segments )
struction(GE Healthcare)40%とした。
【 結果 】Table1, 2 に PolarMap(4walls)の結果を示
す。CZT-SPECT では中隔の補正効果が高く、NaISPECT では前壁、中隔、後壁が同等に高い補正効果
を示した。また、両装置ともに側壁の補正効果が低く
なった。Fig.1, 2 に PolarMap(17segments)の結果
を示す。横軸をセグメント、縦軸を相対値と CTAC
の有無による変化率にて表す。両装置ともに心基部、
中央部で補正効果が高く、segment17 で最も低くなっ
た。両装置で心基部より心尖部の補正効果が低くなっ
たのは、心筋部と検出器の距離が近いこと、吸収体が
少ないことが考えられる。
Fig.2 NaI-SPECT における PolarMap( 17segments )
― 98 ―
12-058
心臓専用半導体 SPECT 装置における
心臓ファントムを用いた乳房の SPECT 画像への影響
○大西 恭平、石村 隼人、神野 仁寿、末国 宏、小島 明彦、田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院
【 背景 】従来型の SPECT 装置にて、女性では乳房に
よる減弱により前壁中隔から心尖部でカウント低値と
なる報告がある。しかし心臓専用半導体 SPECT 装置
(Discovery NM530c:以降 D530c とする)において
は、乳房の吸収によるアーチファクトの報告はあまり
なされていない。また臨床の現場においても、乳房の
吸収によるアーチファクトが見られない印象を受ける。
【 目的 】心筋ファントムと乳房ファントムを用いて心
臓専用半導体 SPECT 装置における乳房による心筋血
流シンチ画像への影響をアンガー型 SPECT 装置(以
降 Infinia 3 とする)と比較し検討する。
【 方法 】心筋ファントムに乳房ファントムを装着し、
左心筋部分に RI を封入する。左心筋部分以外を水で
満たした場合(水あり)と空気で満たした場合(水な
し)
、乳房ファントム装着の有無それぞれにおいて、
D530c と Infinia 3( 180 度・360 度)にて SPECT 収集
を行う。得られた SPECT 画像より① Bull s eye map
画像にて乳房によるアーチファクトの確認、② サー
カムフレンシャルカーブ解析、③ プロファイルカー
の影響が少ない印象を受けた。③ 前壁と下壁のカウ
ブ解析による前壁と下壁のカウント比 についてそれ
ント比に大きな差異は認められなかった。
ぞれ比較した。
【 考察 】①乳房によるカウント低下であると考えられ
【 結果 】① 水あり・なしの全ての SPECT 収集方法で
る。今回使用した乳房ファントムは、日本人体型から
の Bull s eye map 画像において、カウント低下部位
みると大きいものであったため、大きな変化が見られ
が確認できた。LAD 領域(Segment:2, 8, 14)
、LCX
たと考えられる。② コールドスポットの描出に優れ
領域(Segment:5, 6, 11, 12, 16)において低下部位が
ている 180°収集の特徴が見られと考えられる。また、
確認できた。② 180°収集と D530c において同様な
D530c においいても、コントラスト・分解能が良い
カーブが見られた。360°収集が最も乳房による吸収
画質が得られており、同様なカーブが得られたと考え
られる。③ 乳房によるカウント低下部位をプロファ
イルカーブにて確認できていない可能性があると考え
られた。
【 結論 】全ての SPECT 収集方法での Bull s eye map
画像において、乳房ファントムによるカウント低下部
位が確認できた。また、D530c においても乳房によ
るアーチファクトが確認された。しかし、今回使用さ
れた乳房ファントムは、日本人体型からみると大きい
ものであり、日本人体型にあった検討が必要である。
【 参考文献 】
1) 中嶋 憲一ら 『心臓核医学から見た日本人における
SPECT と心機能の標準データベース』
J Cardiol Jpn Ed
2012; 7: 1-7
― 99 ―
13-059
X 線撮影条件の検討 ― 実効線量による評価 ―
○丸石 博文
浜脇整形外科病院
【 背景 】X 線撮影がフィルム・スクリーンのアナログ
から CR・FPD とディジタル系になって久しい。し
最大になるからである。この実効線量が一定のときの、
骨の信号と雑音を別々に計算したものを図 2 に示す。
かし、依然アナログ時代の考え方を引きずっているよ
うに思われる。また、被曝の評価は表面線量によって
なされていることが多い。これは、測定や計算が容易
Phantom 20cm
CNR
で統一性があることによる。しかし、X 線撮影のよう
に低線量被曝は確率的影響が問題であり、測定・計算
が難しくても実効線量で評価すべきである。
【 目的 】CR による撮影条件を、実効線量を一定にし
たとき最大の CNR が得られる X 線管電圧(以後、管
電圧)とグリッド比の組み合わせをモンテカルロシ
ミュレーションにより求めた。
㦵ࡢ&15
cm
50
54
60
Ỉࡢ&15
70
80
10
12
r=6
r=6
r=10
r=10
14
16
18
20
24
28
32
r=8
r=12
r=12
r=14
r=16
r=16
r=16 r=16
r=16 r=16
r=10
r=12
r=12
r=12
90
e ff
㻠㻜
㻢㻜
e ct
ace
iv e
do se
d os
e
㻤㻜
㻝㻜㻜
㻝㻞㻜
Tube voltage(kV䠅
㻝㻠㻜
図1
Relative value
㻠
Phantom 20cm r=12
rgy
ne
e
ed
orb
s
Ab
㻟
㻞
e
nois
㻯
Bone signal
㻝
CNR
㻜
㻠㻜
㻢㻜
㻤㻜
㻝㻜㻜
㻝㻞㻜
㻝㻠㻜
Tube voltage(kV䠅
の組み合わせを下表に示す。骨では、従来の表面線量
での評価より低い管電圧で CNR は最大になった。こ
kV
s u rf
㻤
㻢
【 方法 】水ファントム(30 ㎝ × 30 ㎝、厚さ(10 ㎝ ∼
32 ㎝)
)
、管電圧(50kV ∼ 140kV)
、グリッド比(6 ∼
16)の組み合わせで、信号を骨(compact bone:厚さ
2 ㎜)と軟組織(水:厚さ 5 ㎜)とし、IP(67.9 ㎎/㎝2 )
が吸収した X 線の光子数とエネルギーから CNR を求
めた。それぞれの水ファントムの厚さに対応するよう
人体数値ファントムを、小児 0.7 歳(胸腹部から腹部)
∼成人(腰椎正・側)として、実効線量を求めた。ファ
ントムの厚さごとに実効線量を一定にし、管電圧とグ
リッド比を変化させたとき CNR が最大になる組み合
わせを求めた。
【 結果・考察 】各ファントム厚(㎝)に対して、骨と水
の CNR が最大になる管電圧(kV)とグリッド比(r)
の結果は今までの表面線量評価の考え方では違和感が
ある。この原因は図 1 に示すように実効線量一定(赤)
では、表面線量一定(青)より低い管電圧で CNR が
r=12
㻝㻜
図2
このように管電圧が上昇すると信号(青)は 90kV
でほぼ飽和するが雑音(黒)はさらに増加し、この比
である CNR(赤)は管電圧の上昇とともに低下する。
したがって CNR は 60kV で最大となる。このときの
IP 吸収エネルギー
(赤)は管電圧の上昇とともに増加
している。
たとえば同じ実効線量のとき、80kV では IP の X
線吸収エネルギーは 60kV の約 2 倍になるが CNR は
6% 程度低下する。このとき、IP の吸収した X 線エ
ネルギーが 2 倍になったので S 値は 1/2 に下げる必要
がある。
【 結論 】被写体が厚くなれば CNR は低下する。さら
に管電圧を高くすれば CNR は低下する。その両者を
補うには、被写体と管電圧に応じた読み取り感度(S
値)の設定が必要である。これが、ディジタル系の撮
影条件の設定である。
― 100 ―
13-060
EGS 5 を利用した診断領域における X 線スペクトルの検討
管電圧がヒール効果に及ぼす影響について
○中野 雄太 1)、西原 貞光 2)
1 )徳島大学医学部保健学科
2 )徳島大学大学院 HBS 研究部
【 背景 】X 線診断領域において X 線スペクトルは、画
像コントラストの向上や被曝に関する議論をするため
に必要な情報である。ヒール効果の影響で、X 線管の
陽極側では低エネルギー成分がカットされた X 線ス
ペクトルとなることが知られている。しかし、ヒール
エネルギーの違いによる近似直線の傾きの結果を図1
に示す。X 線スペクトルから検討した場合、図 1 から
最少二乗法によって求めた陽極側の傾きは管電圧が高
くなるにつれて小さくなっていた(図 2)
。
効果と管電圧との関係には注目されていなかった。さ
らにヒール効果について従来までは、電離箱線量計に
よる X 線量の測定によってその影響を議論していた。
一方、X 線のエネルギー分布を正確に示す X 線スペ
クトルを利用した議論はほとんど行われていなかった。
そこで、ヒール効果の管電圧依存性について着目し、
シュミレーションコードである EGS5 を使用し X 線
スペクトルを得て、従来法である X 線量の測定と X
線スペクトルを利用した解析の両方からヒール効果の
管電圧依存性を検討した。
【 方法 】 ターゲット角度 12 度、タングステン直径
100 ㎜ の X 線管を想定し、総ろ過が 3 ㎜Al 当量であ
ると想定してシミュレーションを行った。管電圧を
40, 60, 80, 100, 120 kV とし、そのエネルギーを持っ
た電子をターゲットの下方から 1 ㎝上方に、ターゲッ
ト面に対して垂直に入射させた。そして、1 チャネル
あたり 1 keV として設定し、検出器として設定した
位置に到達した光子数とその光子が持つエネルギーを
計測した。
従来通り X 線量を比較する方法では、各管電圧に
おいて得られた X 線スペクトルの面積つまり総光子
数を各検出器で算出し、中央の検出器の光子数に対す
る陽極、陰極側の検出器に入射する光子数の割合を求
め、管電圧の変化と光子数割合の関係を調べた。
X 線スペクトルから検討する方法では各検出器にお
ける X 線スペクトルを算出し、陽極、陰極側の X 線
スペクトルの光子数を中央の検出器の値と同数になる
ように規格化した。規格化した X 線スペクトルから、
中央部分に対応する検出器の光子数に対する陽極、陰
極側の検出器の光子数を、エネルギーごとに光子数比
として算出しグラフを描いた。そのグラフから近似直
線を描き、傾きを求めることでヒール効果の影響を検
討した。
【 結果と考察 】従来通り X 線量から検討した場合、中
央の検出器の光子数に対して陽極は 55 %、陰極は
100 % 程度でほぼ一定となっており、この結果から
ヒール効果の管電圧依存性は特に見られなかった。
図 1 エネルギーに対する光子数比( 100 kV )
図 2 管電圧と傾きとの関係
ヒール効果は低エネルギー成分がカットされる現象
なので高エネルギー成分に対する影響は無く、傾きの
変化は低エネルギー成分の増減によるものだと考え、
傾きの変化でヒール効果の影響を検討した。X 線スペ
クトルから検討した場合、管電圧が高くなるにつれて
ヒール効果の影響は小さくなるということが分かった。
【 結論 】ヒール効果の影響について議論するときには、
X 線量の測定だけでなく X 線スペクトルからの検討
も重要であると考える。
【 参考文献 】
1) 林 裕晃,福本 晃,花光 宏樹,他:EGS5 コードを用いた
診断用 X 線スペクトルの実用的な計算手法.医用画像情報
学会,29( 3), 2012: 62 − 67.
2) 波戸芳仁,平山英夫:EGS5 研究会,高エネルギー加速器
研究機構,http://rcwww.kek.jp/egsconf/
― 101 ―
13-061
X 線フォトンカウント方式による画像特性の基礎的検討 1
―コンピュータシミュレーションを用いた CNR 改善に関する検討 ―
○稲葉 洋子、本田 道隆
香川高等専門学校 電気情報工学科
【 背景 】現在、臨床診断で用いられている画像のほとん
の被写体も管電圧が大きくなるほど改善率が良くなっ
どは X 線検出器に吸収された X 線エネルギーを用いて
ているのが分かる。他に水の厚みを厚くしても同様の
いるが、近年では X 線エネルギーではなく X 線フォト
結果が得られた。つまり、検出器に入射する X 値が高
ンの個数に応じた画像形成の研究が進められている。
エネルギーにシフトするほど CNR が改善される。
【 目的 】観察対象となる被写体を仮定してその CNR
を対象にした場合には、被写体の X 線吸収特性や照
射する連続 X 線スペクトルなどの組み合わせにより
理論的に変化を予測することが難しい。そこで Al、
CaCo3、I、の X 線フォトンカウンティングはどれだ
け従来のエネルギーより改善されるか、シミュレー
ションを使用して本研究室で X 線フォトンカウン
ティング方式による画像特性の改善の程度を調べた。
【 方法 】X 線画像シミュレーションを用いて水 5 ∼
25 ㎝の上に Al, CaCo3 および I を設置し、従来のエネ
Fig.2 Improvement raito for KV change
ルギー方式とフォトカウント方式によって画像を形成
第 3 として、被写体の厚みが変化しても改善率に与
した。固定条件は、付加フィルタが Al の 0.1 ㎜、検
える影響が少ないことが挙げられる。Al, CaCo3 , I の
出器が CdTl の 0.2 ㎜である。可変条件は、
管電圧、
ファ
厚みが薄くても厚くても CNR の改善率はそれほどの
ントムの厚み、mAs の大きさとし、CNR, SNR を計
変化がなかった。Fig.3 は I の厚みを変化させたもの
算した。
である。横軸が管電圧で縦軸が改善率である。I1 =
0.005 ㎜、l2 = 0.02 ㎜、l3 = 0.05 ㎜ である。この図
【 結果 】今回の実験結果で得たものが 3 つある。
まず 1 つ目は SNR においてフォトンカウンティン
からも被写体の厚みは関係なく改善率が良くなってい
グの方がわずかながら従来のエネルギーより改善され
る。他にも、Al, CaCo3 同様の結果が得られた。
ているが顕著な差はみられないことが挙げられる。
フォトンカウンティング方式は点線で従来のエネル
ギー方式は実線である。
第 2 に、CNR は SNR より顕著な差があることが挙
げられる。管電圧、ファントムの厚み、mAs が大きく
なるほど CNR の改善率が良くなった。Fig.2 は横軸が
管電圧、縦軸が CNR の改善率である。Fig.2 から、ど
Fig.3 Improvement ratio of material thickness
【 結語 】フォトンカウンティング画像の CNR 改善は
検討の結果 20%程度であった。被写体の厚みが変化
してもフォトンカウント方式の CNR 改善がみられた。
臨床検査におけるフォトンカウンティング技術の導入
は診断性能を向上させる期待がある。CaCO3 も改善
がみられたので骨粗鬆症などの定量診断精度の改善の
Fig.1 Improvement of SNR
可能性を示唆できる。
― 102 ―
13-062
X 線フォトンカウント方式による画像特性の基礎的検討
― 平均的エネルギーの推定精度に関する検討 ―
○浜田 祐輔、本田 道隆
香川高等専門学校 電気情報工学科
【 背景 】現在、X 線診断では被写体を透過した X 線エ
ネルギーを検出して画像化する方法が広く使われてい
Thickness of Base 200mm
Tube Voltage 100kV
1.5
I (100kV)
Water (100kV)
CaCO3 (100V)
るが、この従来の画像とフォトンカウント画像の二種
類を使うと平均的エネルギー情報を診断に使えるため、
1
CNR¯E
診断精度がさらに向上する期待がある。
【 目的 】X 線エネルギーを用いる現在の X 線映像シス
テムに加え X 線フォトンカウント方式も同時に用い
0.5
て、各画素に入射する平均エネルギーの分布を求め、
被写体に含まれる物質や元素を推定する。様々な撮影
0
条件や被写体条件に応じた平均エネルギーの推定精度
を計算し、通常検査の被曝の範囲で診断に使用可能か
0
0.004
0.008
0.012
Thickness of Iodine(mm)
どうか検討した。
Fig.1 シミュレーション結果
【 方法 】X 線スペクトルや放射線関係の物理データを
用いて、シミュレーションで様々な条件の X 線エネ
ルギー像とフォトンカウント像を形成し、前者を後者
を行い、I が 0.01 ㎜の時の結果を画像化したものであ
で除して平均エネルギー像を作成した。X 線エネル
る。
(a)は従来の X 線エネルギー画像、
(b)は平均エ
ギー像上では各被写体の濃度が一致するように各被写
ネルギー画像で、被写体は画像右上が Water, 画像右
体の厚みを設定し、この条件下で平均エネルギー像上
下が CaCO3 , 画像左上が I である。
の CNR を計算し、特にヨウ素 I と骨(CaCO3 で近似)
(a)では各被写体の画像上の濃度差が見られないた
の識別能力を調べた。
め弁別できない。一方、
(b)では Water と比べて I
また、計算に用いた条件は以下のように設定した。
は濃度差が顕著であるため弁別可能である。
固定条件
付加フィルタ:Al 1.0(㎜)
検出器:CdTe 0.2(㎜)
mAs 値:16( mAs)
可変条件
各被写体の厚み(㎜)
水 Base の厚み(㎜)
管電圧(kV)
なお、散乱線や MTF による不鋭は含めず直接線が
運ぶ情報に限定して計算した。
Fig.2 平均エネルギー画像
【 結果 】Fig.1 は横軸に I の厚み、縦軸に平均エネル
ギーの CNR をとったグラフである。また、これは水
【 結語 】管電圧 100kV, 16mAs という一般的に診断で
Base の厚み 200 ㎜、管電圧 100kV、16mAs という条
用いられる照射条件の範囲内で被曝を増加させずに平
件でシミュレーションを行っており、実際の診断を想
均的エネルギーという情報を加えて Water と I の弁
定している。
別が可能であることが示された。
Fig.1 より各被写体の厚みが厚くなると CNR が良
被写体をある程度弁別できる CNR をおよそ 1 程度
くなることが示され、さらに I, CaCO3 , Water の順
とすると、Fig.1 の条件下では I が約 0.007 ㎜程度か
で CNR が良いことが分かる。
ら識別することができる。
Fig.2 は Fig.1 と同様の条件下でシミュレーション
― 103 ―
14-063
放射線情報システムを用いた業務支援のための機能強化について
○山田 健二、天野 雅史、湯浅 将生、多田 章久
徳島大学病院診療支援部診療放射線技術部門
【 背景 】放射線情報システム(RIS)の更新に伴い新た
の様式を用いたことで、印刷形式、ファイル出力形式
な機能の追加を検討した。これまでは主に、撮影業務、
の統一が可能となった。当院では日本放射線技術学会
統計業務などで利用していたが、機器管理、被ばく管
が web に掲載していた 安全点検シート を参考にし
理を追加することで業務の向上が図れると考えた。特
た。出力時に任意の出力期間を選択した上で、紙への
に機器管理は各モダリティで独自の日常点検表(始業
印刷、csv(comma-separated value)形式、pdf(por-
点検表、終業点検表)を作成し紙媒体にて管理保存を
table document format)形式でのファイル出力を可
行ってきたこともあり様式の統一、データ保存の在り
能とした(Fig.2)
。
方に問題提起してきた部分である。
【 目的 】本報告では、RIS の利用向上として機器管理
の構築を提案した。これを運用することにより様式の
統一、データ保存、及び二次利用の可能性を示唆する
ことができたので報告する。
【 方法 】まず、各モダリティの日常点検表の記載項目
について大分類、中分類、小分類に分けて可能な限り
統一できるものを決定した。次に確認項目の記入方法
や特記事項の記載方法を決定した。最後に印刷様式、
データ保存、
ファイル出力を決定し二次利用を検討した。
【 結果 】一定パターンの様式を作成することで各モダ
リティの日常点検表の統一を可能とした。記載方法は
プルダウンにより ○
△
Fig.2 紙媒体への出力例
× を選択可能とし、
テキスト入力が必要な部分にはテキスト入力可能とし
【 考察 】各モダリティの日常点検表の統一、データ保
た。また別途特記事項としてフリーテキストの入力を
存が可能となった。これにより二次利用として次の項
可能とした(Fig.1)
。記載した内容は RIS サーバに保
目が可能となる。
存される仕組みとした。
1. 各システムの各項目について集計し、機器の消耗品
この際に検査室コード、撮影装置コードを利用する
交換時期の決定、また点検項目や点検間隔の見直
ことで詳細な管理が可能となった。また一定パターン
し、予防措置実施等への活用。
2. 業者による保守点検記録の一元管理。
3. 集計期間中の稼働率、故障・保守点検回数、平均稼
働時間を集計し機器保守メンテ時期の適正化。
さらに現在 RIS の機能強化として患者被ばく線量
の管理を検討している。RIS と撮影装置との MWM、
MPPS 通信を利用し撮影装置が出力する撮影条件や
照射線量を集計し、患者別被ばく線量の集計や出力を
可能とするために検討している。
【 まとめ 】業務支援のために RIS の機能強化を行った。
追加機能の機器管理では様式等を統一することにより
一元管理が可能となりデータの保存、利用が簡便と
なった。今後、管理機能をさらに検討することで業務
の向上を図りたい。
Fig.1 日常点検表への入力例
― 104 ―
14-064
医用画像情報領域におけるリスクマネジメントについて
○須藤 優 1)、守本 京平 1)2)、藤本 健一郎 1)、国重 智之 1)、和田崎 晃一 2)、森本 芳美 1)2)、
國本 陽英 1)
1 )県立広島病院 放射線診断科
2 )県立広島病院 放射線治療科
【 背景 】医用画像情報領域のデジタル化が進む中、医
さらに、コピーと一般撮影のインシデント事例につ
用画像情報システムを扱う業務は年々増加傾向にあり、
いて、修正理由別の件数の比較を行った結果、コピー
これらの業務に起因するインシデントも増加傾向にあ
では MWM 間違いが最も多い 25 件、一般撮影では
るのが現状である。
オーダ確認ミスと写損転送(ロス削除)がそれぞれ 21
しかし、このような状況下においてインシデントの
件であった。写損転送の主な内容は左右のマーク間違
発生があるにも関わらず、表面化しない事例が散在し
いであった (Table3)。
ていることが問題視されている。
Table3 モダリティ別インシデント事例数と修正理由
【 目的 】システム管理者が、PACS サーバ保存後の画
像情報に対し、修正・削除した場合にインシデントと
判断した事例の内容を分析し、対策を検討する。
【 対象・方法 】2012 年 3 月 4 日から 2013 年 7 月 31 日の
間に、PACS サーバ保存後の画像情報に対して修正・
削除を行った事例(以下、修正事例)477 例を対象と
した。
この中でインシデントと判断された事例(以下、イ
ンシデント事例)数とその内容を分析した。
インシデントか否かの判断は一定の基準 (Table1)
を設けシステム管理者 4 名にて実施した。
【 考察 】コピー業務は、1 日に約 40 ∼ 60 件の他院検査
Tabel1 インシデント判断基準
画像を 1 検査毎に当院患者情報と紐付けを行っている
ため、業務が煩雑になりやすい状況にあった。
また、業務を事務スタッフに委託しており、複数人
の事務スタッフがローテーションで業務を行っている
ため、知識・技術の習得が困難な環境であった。これ
らがインシデント事例数を増加させる要因であると考
【 結果 】全修正事例 477 例中、インシデント事例は
えられた。現在は、
特定の事務スタッフを配置し指導・
206 例であった (Table2)。これらの中で実際にイン
教育を行うことにより、修正事例は大きく減少傾向に
シデント報告がなされた事例は 8 例であった。
ある。
また、インシデント事例をモダリティごとに分類し
一般撮影においては、デジタル化が進み、再撮影・
件数を比較すると、最も多いものは他院 CD の画像取
修正・削除が容易に行える環境となったことで、患者
り込み・当院画像の CD 発行業務(以下、コピー)の
間違い、部位間違い等のインシデントや再撮影に対す
71 件、続いて一般撮影の 67 件という結果となった
る認識が薄らいでいると考えられた。そのため、シス
(Table3)。
テム管理者が記録している修正記録の分析結果を毎月
Table2 インシデント事例数
のリスクマネジメント委員会にて報告し、フィード
バックすることで、スタッフの認識の均衡化を計るこ
ととした。
今回の調査対象は PACS サーバ保存後の画像であ
り、モダリティ本体や検像端末における画像修正・削
除については検討していない。今後はこれらも対象に
含めた調査が必要であると考えている。
― 105 ―
15-065
画像処理などによる演算レイテンシーが作業に及ぼす影響の調査
○水野 雅之、本田 道隆
香川高等専門学校 電気情報工学科
【 背景 】X 線透視画像はノイズが多いので画質を良く
するための処理が行われているが、近年ではかなり複
雑な処理もリアルタイムで実行できるようになりつつ
ある。しかし、複雑な画像処理にかかる時間によって
手元の動作とディスプレイの表示とのずれが大きくな
ることがある。このため見やすい画像が得られてもず
れが大きければ却って作業性を損なうのではないかと
いった懸念が生じる。
【 目的 】手元の動作とディスプレイの表示とのずれが
Fig.3 所要時間
どこまで許容できるのかを見積もり、リアルタイム透
視画像処理で要求される使用を明確にする。
Fig.2 は横軸がずれの大きさ、縦軸が 90 ms におけ
【 方法 】カメラで撮影した画像をソフトに通してディ
る測定値を 100 としてはみ出した回数の比率を相対的
スプレイに表示することで撮影した映像を任意の時間
に表示したもので、Fig.3 は横軸がずれの大きさ、縦
だけ遅らせてディスプレイに表示するシステムを構築
軸が 90 ms における所要時間について、同様の表示を
した。構成を Fig.1 に示す。
行ったものである。
はみ出した回数について注目すると、ずれが最も小
さい 90 ms におけるミスと二番目に小さい 120 ms に
おけるミスの間にも増加する傾向が見られるが、中で
も Student A はすでに作業性を損なっている。ずれ
が最も大きい 210 ms に至っては被験者全員がミスを
増加させている。すなわち、210 ms のずれを生じる
処理は実施すべきではないと考えられる。
所要時間については、今回の実験ではずれの増大が
所要時間に与える影響が明確に計測されることはな
かった。しかし、所要時間が減少した Student A は
Fig.1 システム構成
はみ出した回数が増加していることが分かる。
このシステムを用いて血管などを模した二つの線の
以上の実験結果より、ずれが大きくなると作業性を
間を、被験者にディスプレイを見ながらなぞってもら
損なう傾向にあることは明らかである。また、比較的
い、かかった時間とパターンからはみ出した回数を記
小さなずれでも作業性を損なう被験者が存在している
録した。これをΔt = 90, 120, 160, 180, 210 ms とず
が、現実のシステムではずれが 120 ms 程度であること
れを変化させながら 2 回ずつ測定し、平均を取った。
から、これ以上ずれを増やすべきではないと判断した。
【 結果 】グラフに示す測定結果が得られた。
【 結語 】実際の動きに遅延を通して表示する映像系を
構成し、ずれ(レイテンシー)が作業に与える影響を
調べ、約 120 ms 程度がレイテンシーの許容範囲であ
ると判断した。今回の実験では静止したパターンをな
ぞる実験にとどめたが、現実のカテーテル操作では心
拍などで対象に動きがあるといった違いがあるため、
より近い評価方法を検討していく必要がある。今回得
られた結果を今後の画像処理仕様に役立て、より安全
な臨床検査に結び付けていきたい。
Fig.2 はみ出した回数
― 106 ―
15-066
フレームレートの増加による観察の動態信号向上効果
○柏原 亮太、水野 雅之、本田 道隆
香川高等専門学校
【 背景 】現在、IVR において、透視による被爆を低減
するため、1 秒間に 10 フレームや 15 フレームの透視
ある。被験者 7 人中 6 人が秒間 10 コマで表示するより
も、秒間 30 コマで表示した方が認識時間が短くなった。
がほとんどの臨床施設で行われている。一方、人間の
目の知覚特性を考えると、フレームレートを増加させ
た方が動きに円滑に追従できることが知られている。
【 目的 】動画観察において静止した信号がノイズの多
い背景上に存在しているとき、1 秒間のコマ数(フレー
ムレート)が多いほど信号の認識能が高いことが確認
されてきたが、心臓のカテーテル治療などでは被写体
が動くため、そのような被写体についても効果を調べ
る必要がある。そこで、本研究では、動いている被写
体を 10 フレームなどの低いフレームレートで収集し、
背景ノイズのパターンを変化させて 30 フレームなど
高いフレームレートで表示させたときの認識能に与え
る効果を調べた。
【 方法 】コンピュータシミュレーションにより、秒間
10 コマで動く線状陰影を形成し、その画像にランダ
ムノイズを重畳させ、秒間 10 コマと秒間 30 コマの動
画を作成した。秒間 10 コマと秒間 30 コマの動画に対
し、被験者(学生 7 人)に動いている 2 本の線状パター
ンの交点部分(1 箇所)が分かり次第マウスでクリッ
クしてもらい、画像が表示されてから交点部分をマウ
スでクリックするまでの時間と、マウスでクリックし
た位置の正確さについて評価した。さらにトレース実
験を行い、カメラの映像にノイズを重畳させ、ディス
Fig.2 シミュレーション実験の正確さの結果
同様にシミュレーション実験の正確さの結果は、被
験者 7 人中 5 人が秒間 10 コマで表示するよりも、秒間
30 コマで表示した方が距離の正確さが優れていた。
これらのコンピュータシミュレーションによる時間と
正確さの結果を二項検定を用いて評価した。二項検定
の結果、時間の p 値は 1.2% で、秒間 30 コマの方が
優れていた。正確さの p 値は 24.9% であった。時間
に関しては、統計学的に有意な時間短縮が得られた。
正確さに関しても、距離の平均値は秒間 30 コマのほ
うが優れており、件数も秒間 30 コマの方が優れてい
るので、単純に時間だけが短縮された訳ではない。
プレイに表示した。色を塗ったボールペンをカテーテ
ルに見立て、被験者(学生 4 人)にディスプレイを見
ながら、紙の上にひかれた 2 本の線の間をトレースし
てもらい、作業にかかった時間と、線からはみ出した
回数を評価した。なお、トレース実験では実験で使用
したカメラとコンピュータの組合せの制限から、秒間
5 コマと秒間 15 コマで動画を表示した。
Fig.3 トレース実験の時間の結果
【 結果 】Fig.1 はシミュレーション実験の時間の結果で
トレース実験では、被験者 4 人全員が秒間 5 コマよ
りも、秒間 15 コマで表示した方が時間が短くなった
ことが確認された。トレースの正確さは、はみ出した
回数は秒間 5 コマ、秒間 15 コマ共に多かった。その
ため今後は、このような作業精度をより正しく定量化
できるように実験方法の改善を計画している。
【 結語 】2 つの実験から、信号そのものの動態は両者
Fig.1 シミュレーション実験の時間の結果
同じであるが、秒間 30 コマでは背景ノイズの時間変
動が細かくなり、その効果として線状パターンの動き
に対する認識能の向上が確認された。
― 107 ―
15-067
ワイヤレス型 FPD の低コントラスト検出能の評価
○森 千尋、沼田 美保、中島 真由佳、藤井 俊輔、本田 貢、田原 誠司
岡山大学病院
【目的】当院では2013年5月より、KONICA MINOLTA
IQF と撮影条件の関係を示したグラフ(Fig.2)より、
社製ワイヤレス型 FPD の AeroDR を導入した。現在
両システムとも撮影条件の増加にともない IQF の値
病室撮影では、FUJIFILM 社製カセッテ方式 CR と
が小さくなった。
AeroDR を併用している。AeroDR は蛍光体に CsI
を採用しているため DQE が高く、カセッテ方式 CR
に比べ撮影線量の低減が期待できる。
今回胸部撮影における AeroDR とカセッテ方式 CR
の低コントラスト検出能を CDRAD ファントムを用
いて視覚評価を行い、得られた IQF から、胸部撮影
条件を検討した。
【 方法 】蛍光体に CsI を使用したワイヤレス型 FPD の
AeroDR(コニカミノルタ社製)と、光輝尽性蛍光体を
塗布した IP を用いたカセッテ方式の CR(FUJIFILM
社製)
、読取り装置は XL-2 を使用した。移動型の X
線装置はシリウス 130HP(日立メディコ社製)を使用
した。
Fig.1 両システムの 2.0mAs での C-D 曲線
肺野を模擬するためにアクリル 8 ㎝ の中央部に
CDRAD ファントムを配置した。CDRAD ファント
各条件においてカセッテ方式 CR に比べて、AeroDR
ムの信号の直径は、0.3 ∼ 8.0 ㎜の 15 ステップ、深さ
の方が IQF の値が小さく、低コントラスト検出能が優
は 0.3 ∼ 8.0 ㎜の 15 ステップである。信号が大きい 3
れていることがわかった。また、カセッテ方式 CR で
列目までは中心に 1 個の信号があり、4 列目以降は中
4.0mAs の IQF の 値 と、AeroDR で 2.0mAs の IQF
心に 1 個、四隅のいずれかに信号が 1 個ある。
の値がほぼ同程度であった。
試料は撮影条件管電圧 100kV、1.0mAs、2.0mAs、
4.0mAs、6.3mAs と変化させ、SID120 ㎝、照射野
14 インチ× 17 インチで 1 条件あたり 3 枚作成した。
グリッドは臨床時と同様に、AeroDR では三田屋製
作所 8:1 AL 40 本 /㎝、カセッテ方式 CR では三田
屋製作所 8:1 AL 60 本 /㎝を使用した。
画像処理は、それぞれのシステムで臨床時のパラ
メータを用いた。観察者は当院の診療放射線技師 5 名
とし、EIZO の 3M モノクロのモニター
(ナナオ社製)
上にて 50% の確信度で認識できる深さ(閾値コント
ラスト)を答えるように依頼した。観察環境は観察距
Fig.2 両システムの撮影条件による IQF の変化
離・観察時間は観察者の自由とし、部屋の明るさは同
一条件下で行った。評価方法は、両システムの線量を
変化させた C-D 曲線を作成し、IQF を求めた。
【 考察 】各線量において AeroDR の低コントラスト検
出能がカセッテ方式 CR より優れていたのは、グリッ
【 結果 】AeroDR、カセッテ方式 CR ともに、線量が
ドの影響も考えられるが、AeroDR の蛍光体の発光
増加するに伴って、浅く小さい径まで判別することが
効率が良いため X 線の利用効率が改善されたためと
できた。両システムの 2.0mAs での C-D 曲線(Fig.1)
考えられる。
を比較すると、AeroDR のほうがカセッテ方式 CR よ
撮影条件について比較すると、カセッテ方式 CR に
り浅く小さい径まで判別することができた。
対し AeroDR では約 48%に線量低減が可能である。
― 108 ―
15-068
異なる蛍光体を持つ FPD の信号検出能の評価
○前川 慶太 1)、福井 亮平 1)、御古 謙太 1)、山砥 征弥 1)、石井 里枝 2)
1 )鳥取大学医学部附属病院 放射線部
2 )徳島文理大学 保健福祉学部 診療放射線学科
【 目的 】ヨウ化セシウム(CsI)を用いたワイヤレス型
の Flat Panel Detector( FPD)が導入された。従来用
いてきたガドリニウム検出器(Gd-D)と CsI 検出器
(CsI-D)の信号検出能を Burger phantom により比
較、評価した。
【 方法および使用機器 】CsI-D は Aero DR(KONICA
MINOLUTA 社 製)
、Gd-D は CXDI-50G(Canon 社
製)
、X 線発生装置は KXO-80G(TOSHIBA 社製)を
使用した。管電圧を 50kV、70kV、90kV と変化させ、
散乱体としてアクリル板を使用し基準線量(1 倍)
、1/2
倍、2 倍で Burger phantom を撮影した。観察画像は
画像処理を外し、2M のモノクロモニタ(TOTOKU 社
製)上で輝度が同等となるように作製した。試料観察
は本院の診療放射線技師 10 名で、観察時間、モニタと
の距離等を制限しなかった。観察結果は、ContrastDetail(C-D)曲線と Image Quality Figure( IQF)に
おいて評価した。IQF は観察された列(i)における信
号の直径(D)と深さ(C)から次式により定義される。
【 結果 】C-D 曲線は、すべての管電圧において CsI-D
の信号検出能は Gd-D より高かった。
また、50kV、70kV の等しい線量の IQF は、CsI-D
が有意に高い評価となった。90kV の IQF は、Gd-D
の 1 倍線量と CsI-D の 1/2 倍線量の評価結果に有意な
差は認められなかった。
10
Thickness [mm]
×1/2 CsI-D
×1 CsI-D
×2 CsI-D
×1/2 Gd-D
×1 Gd-D
×2 Gd-D
Fig.2 Image Quality Figure( a )50kV,( b )70kV,( c )90kV
【 考察 】C-D 曲線において、CsI-D の信号検出能向上
が認められた。また、管電圧が高くなるほどその差は
顕著となり管電圧依存性が認められた。そのため使用
管電圧に応じた撮影線量の設定が必要である。
IQF の結果により、90kV において撮影線量を 1/2
に低減できる可能性が示唆された。
1
1.0
2.0
3.0
4.0
5.0
6.0
Diameter [mm]
7.0
8.0
【 結論 】CsI-D は Gd-D に比べ本研究で用いた管電圧
において高い信号検出能を示した。特に 90kV におい
て CsI-D は Gd-D の 1/2 倍の線量で撮影可能だと示
Fig.1 C-D diagram(90kV )
唆された。
― 109 ―
15-069
手術室ポータブル撮影における視認性向上のための画像処理の検討
○立永 謹、木寺 信夫、北川 康子、池田 俊貴、藤村 良夫
広島大学病院 診療支援部
Table 1 画像処理前後の AUC の比較
【 背景 】手術終了後、体内に異物ガーゼ等の有無を確
認するためにポータブル撮影を行っている。当院にお
処理なし
処理あり
いて術後 CT 検査において縦隔部にガーゼ遺残が発見
Reader 1
0.870
0.995
され、撮影条件(管電流時間積:以下 mAs 値)を変
Reader 2
0.824
0.992
Reader 3
0.843
0.994
Reader 4
0.847
0.995
Reader 5
0.930
0.996
更することで対応してきた。しかし、再度腹部に遺残
ガーゼが術後 6 ヶ月の CT 検査にて発見された。医療
安全管理部より、手術用ガーゼの確認ポータブル撮影
において、
『パッと見、ガーゼと解るようにならない
か』との要望があった。
【 目的 】ポータブル撮影システムにおいて撮影条件の
変更では散乱線等の影響で限界があると考え、ガーゼ
を強調する画像処理法について検討した。
【 使用機器・方法 】本研究では、ポータブル撮影装置
(TOSHIBA 移動型 X 線装置 シリウス 130HT)
、CR
装置(FCR IP ST-VA)
、
グリッド(MS-X レイグリッ
ド MS-3P 型 N34, r3, f0 = 100 ㎝)
、散乱体(アクリ
ルファントム:20 ㎝)
、手術用ガーゼ(滅菌商影 X 線
造 影 剤 入 り ガ ー ゼ 30 × 30 ㎝)
、画像処理ソフト
(Imagej 1.48e)
、モニター
(EIZO 3M 白黒モニター
21.2 インチ)を使用して、作成した観察試料に対して、
Fig.1 画像処理前後の ROC 曲線
バンドパスフィルタ処理を行い、処理有無画像の視覚
評価を行った。
観察試料の作成条件は、管電圧;100 kV、mAs 値:
【 考察 】バンドパスフィルタ処理を行うことで、ガー
1.0 mAs、SID:150 ㎝ とし、1 ㎝ 長のガーゼをラン
ゼの視認性が向上した。これは、ガーゼ内の高吸収物
ダムに配置した。
質である高周波成分を強調し、他の背景成分(低周波
観察者は診療放射線技師 5 名で、観察試料は、画像
成分)を減弱したためと考えられる。また、バンドパ
処理なし画像 60 例(信号あり 30 例+信号なし 30 例)
スフィルタ処理パラメータ等を再検討することで、更
および画像処理あり画像 60 例(信号あり 30 例+信号
なる視認性の向上が期待できる。
【 まとめ 】空間周波数処理の一種であるバンドパス
なし 30 例)である。
観察環境は、観察距離・時間は自由とし、部屋の明
フィルタ処理を用いることにより、視認性が向上した。
るさは手術終了後と同様、ウィンドウレベル(WL)
・
病棟撮影における胃管挿入後の確認にも使用している
幅(WW)は一定:WL:887、WW:1774 とした。
が、今後これを含めて、画像処理の他、階調処理も考
評価方法は連続確信度法を用いた。
慮した視認性の向上に努めたい。
【 結果 】画像処理前後での AUC の比較を Table 1 に、
ROC 曲線を Fig.1 に示す。本手法を用いることで、
ガー
ゼの視認性が向上していることが確認できた。
本手法を適用前後の胸部ファントム撮影画像を
Fig.2 に示す。
― 110 ―
16-070
PET-CT 検査のより良い説明を行うために
∼チーム医療をめざして∼
○田中 大吾
独立行政法人 国立病院機構 岩国医療センター
【 背景 】今年の 4 月に PET-CT の新規導入を行った。
独自でパンフレットを作成することで自覚や責任も
PET-CT 検査は、前日からの運動制限や検査前の食
うまれた。
事制限・血糖値のコントロールなど患者様に十分な説
PET-CT 検査担当の看護師も数名でき、日々の診
明を行う必要があり、検査に対する質問等は多く寄せ
察での質問などにもすぐに対応できるようになった。
られている。
【 まとめ 】PET-CT 検査を新しく始めるにあたって、
近隣に PET-CT 装置を導入している施設も少なく、
技師・看護師間での役割を明確にし、それぞれが役割
職員もどのような説明をしていいかとういう問い合わ
や内容を理解し連携することで、検査の安全と質の向
せもある。
上になったと考える。
【 目的 】患者様の検査に対する質問に対して、予約の
検査を始めて間もないため、いろいろな問題が見え
際に患者様への説明を十分に行うことで、検査当日に
てないと思われる。その問題に対し、チーム医療とし
むけての質問を解消できるのではないかと考え、外来
て検査の安全や質を損なわぬよう患者様の状況に的確
看護師との協力のもと、説明方法の見直しについて取
に対応していきたい。
り組みを行った。
【 方法 】検査予約に携わる外来看護師 45 名に対し、
【 PET-CT パンフレット 】
PET-CT 検査についてのアンケート調査を行う。
結果をもとに、PET-CT 検査内容に対する勉強会・
検査室の見学等を行い、PET-CT 検査の知識を備える。
説明の際に使用するパンフレットについて検討し、
病院独自の検査手順用のパンフレットを作成する。
アンケート結果
【 結果 】今回の取り組みにより、各々の診療科の看護
師が PET-CT 検査に対する知識が向上した。
予約の際、わかりやすい説明が行えるようになった
という意見が多く、患者様からの検査に対する当日の
質問が少なくなった。
― 111 ―
16-071
FDG PET 検査における長時間絶食による
心筋生理的集積の抑制についての検討
○ 本 翔太、森山 茂、奥田 恭平、藤井 進、山根 武史
鳥取大学医学部附属病院
【 背景 】心サルコイドーシスの早期診断に FDG-PET
検査が期待されている。しかし正常心筋においても生
理的な集積を認めることがあり、正確な評価を困難に
している。生理的心筋集積を抑制する様々な前処置が
提案されているが、現時点で確立された方法はない。
【 目的 】多数症例において長時間絶食による心筋生理
的集積の抑制効果について検討をおこない、絶食時間
と集積との関係について考察する。
【 方 法 】 心 筋 へ の 生 理 的 集 積 は SUVmax 用 い た。
SUVmax は得られた多方向画像にて心筋を ROI で囲
み計測した。絶食時間は検査前の問診で得られた最終
食事時間と投与時間の差より算出した。
Fig.2 Three groups SUVmax
【 対象 】2012 年 10 月から 2013 年 7 月までに悪性腫瘍を
Table.1 The percentages of cases with SUVmax thresholds of
3.0 and 5.0
目的として全身 FDG PET 検査を施行とした 1,037 例
【 検討項目 】
① SUVmax と絶食時間の相関関係。
② 絶 食 時 間 に よ り 3 群(4 ∼ 11 時 間、12 ∼ 14 時 間、
15 時間以上)に分けた時のそれぞれの SUVmax 平
Fasting period(hour)
4 ∼ 11
12 ∼ 14
15 ∼ 22
SUVmax < 3
33%
23%
48%
SUVmax < 5
60%
46%
72%
均値。
【 考察 】絶食時間と生理的心筋集積との間に明らかな
③ 3 群それぞれの SUV3 および SUV5 以下の割合。
相関関係はない。しかし絶食時間により 3 群に分ける
【 結果 】
① SUVmax と絶食時間に相関関係見られない(Fig.1)
。
と絶食時間の最も長いものが有意に低かった。これら
② 絶食時間により 3 群に分けると絶食時間 15 時間以
の要因として、心筋代謝が糖から脂肪酸へ変わる絶食
時間は個人差があることや、絶食時間以外の病歴、検
上が有意に低かった(Fig.2)
。
③ 15時間以上の絶食で SUVmax <3は48%、SUVmax
<5が 72%であった(Table.1)
。
査前の食事などの要因も大きく影響すると推測される。
また絶食時間 15 時間以上であっても、SUV3 以下は
48%であった。長時間絶食のみでの生理的心筋集積
の抑制が困難であることが示唆される。今後、他の前
処置の組み合わせや、他の要因のさらなる検討が必要
である。
【 結論 】心筋生理的集積の抑制に長時間絶食は有用で
あるが、その他の因子も強く影響する。長時間絶食の
みの抑制には限界があり、今後他の前処置の組み合わ
せや、他の要因のさらなる検討が必要である。
Fig.1 Relationships between SUVmax and fasting
― 112 ―
16-072
尿路の FDG/PET 検査について
○澤田 昌孝、山形 憲生、原 隆史、原田 亜希子、赤木 直樹、伊東 賢二
高知大学医学部附属病院 放射線部
【 目的 】尿路における癌の診断を目的とした当院での
検査 Protocol を検証した。
【 使用機器 】
Discovery ST Elite GE ヘルスケアジャパン
FDG 5.0MBq/㎏
利尿剤(フロセミド)
Fig. 2 尿管癌
【 方 法 】 当 院 で の 尿 路 造 影 PET/CT 検 査 Protocol
(Fig.1)に従い検査を施行した。遅延相での PET 収
集時間の短縮を目的に FDG 投与量は 3.5MBq/㎏ か
ら 5.0MBq/㎏に増量した。
遅延相は利尿剤投与後 3 回以上の排尿を行ってもら
い検査を施行。造影 CT は造影剤注入開始から 60 秒、
110 秒、300 秒後に撮影を行った。
Fig. 3 膀胱癌
PET 収集時間、患者被ばく線量の検討、得られた
【 結語 】FDG 投与量を 5.0MBq/㎏にすることで患者
臨床画像より肝 SNR を計測した。
の被ばくは増加するが、利尿剤(フロセミド)負荷時
では長時間の検査は不可能なため遅延相検査時間を
15 分程度に短縮できるメリットは大きい。また、体
内の FDG が通常より早く排泄されるため実際の被ば
く線量は計算値より低減されると考えられる。
Fig.1 尿路検査 Protocol
肝 SNR による画質評価では指標の SNR > 10 を充
【 結 果 】 遅 延 相 に お け る PET 収 集 時 間 は、 投 与
たしていないが病変部は明瞭に識別可能であった。
3.5MBq/㎏時に比べ平均 30%短縮した。
FDG が苦手とされている尿路の検査で、利尿剤(フ
FDG 5.0MBq/㎏投与による患者被ばくは、実効線
ロセミド)を負荷した 3 時間後の PET/CT 検査が有
量で平均 40%増加した。
用であると確認された。
得られた臨床画像の肝 SNR は平均 5.3 であり、肝
SNR > 10 を充たさなかった。
尿管癌、膀胱癌の症例を Fig.2、Fig.3 に示した。
― 113 ―
16-073
3 D-PET/CT 検査における各 bed 位置の
Noise Equivalent Count Ratio weight( NECR w )について
○原 隆史、山形 憲生、澤田 昌孝、原田 亜希子、赤木 直樹、伊東 賢二
高知大学医学部附属病院 放射線部
【 目的 】3D-PET/CT 検査における各 bed 位置での
prompt と random について調べ、検査終了後に 1bed
㻺㻱㻯㻾 㼣㻌㻔㻌㼗㼏㼜㼟㻌㻕
撮像した肝臓部分のデータと合わせて体重ごとの
NECR(NECR w)について検討した。
【 方法 】当院で行っている体重当たり 3.5MBq 投与後
1 時間での通常検査(1bed あたりの収集時間は 2 分)
で、体重別に bed 位置毎の prompt を比較し、それ
ぞれの体重における random、prompt/random を求
㻝㻜㻜㻚㻜
㻥㻜㻚㻜
㻤㻜㻚㻜
㻣㻜㻚㻜
㻢㻜㻚㻜
㻡㻜㻚㻜
㻠㻜㻚㻜
㻟㻜㻚㻜
㻞㻜㻚㻜
㻝㻜㻚㻜
㻜㻚㻜
㻠㻜㻚㻠㼗㼓
㻔㻝㻠㻝㻚㻠㻹㻮㼝㻕
㻢㻜㻚㻜㼗㼓
㻔㻞㻝㻜㻚㻜㻹㻮㼝㻕
㻣㻥㻚㻤㼗㼓
㻔㻞㻣㻥㻚㻟㻹㻮㼝㻕
㻝
㻞
㻟
㻠
㻡
㻢
㻣
㻤
㼎㼑㼐఩⨨
めた。さらに SF 値を文献値の 0.35、および肝臓部分
Fig.2 SF=0.35 の NECR w
のデータより求めた SF 値(0.42)を用い、各 bed 位
置の NECR w を求めた。
【 使用機器 】PET-CT Discovery ST Elite GE ヘルス
SF 値 が 0.42 の 場 合 は 0.35 に 比 べ て 80% の 値 に
ケアジャパン
なった(Fig.3)
。
【 結果 】
1. 体重が 40 ㎏、60 ㎏ は各 bed position の体幹部の
㻺㻱㻯㻾 㼣㻌㻔㻌㼗㼏㼜㼟㻌㻕
prompt は 20 ∼ 30( Mcounts)の間にあった。80 ㎏
になると 40 ∼ 60( Mcounts)の間であった。頭部は
㻼㼞㼛㼙㼜㼠䠄㻹㼏㼛㼡㼚㼠㼟㻌㻕
体幹部の平均の 1.5 倍となった(Fig.1)
。
㻝㻜㻜㻚㻜
㻥㻜㻚㻜
㻤㻜㻚㻜
㻣㻜㻚㻜
㻢㻜㻚㻜
㻡㻜㻚㻜
㻠㻜㻚㻜
㻟㻜㻚㻜
㻞㻜㻚㻜
㻝㻜㻚㻜
㻜㻚㻜
㻝㻜㻜㻚㻜
㻥㻜㻚㻜
㻤㻜㻚㻜
㻣㻜㻚㻜
㻢㻜㻚㻜
㻡㻜㻚㻜
㻠㻜㻚㻜
㻟㻜㻚㻜
㻞㻜㻚㻜
㻝㻜㻚㻜
㻜㻚㻜
㻠㻜㻚㻠㼗㼓
㻔㻝㻠㻝㻚㻠㻹㻮㼝㻕
㻢㻜㻚㻜㼗㼓
㻔㻞㻝㻜㻚㻜㻹㻮㼝㻕
㻣㻥㻚㻤㼗㼓
㻔㻞㻣㻥㻚㻟㻹㻮㼝㻕
㻝
㻠㻜㻚㻠㼗㼓
㻔㻝㻠㻝㻚㻠㻹㻮㼝㻕
㻢㻜㻚㻜㼗㼓
㻔㻞㻝㻜㻚㻜㻹㻮㼝㻕
㻞
㻟
㻠
㻡
㻢
㻣
㻤
㼎㼑㼐఩⨨
Fig.3 SF=0.35 の NECR w
㻣㻥㻚㻤㼗㼓
㻔㻞㻣㻥㻚㻟㻹㻮㼝㻕
㻝
㻞
㻟
㻠
㻡
㻢
㻣
㻤
【まとめ】40 ㎏と60 ㎏の prompt の bed 位置毎の count
㼎㼑㼐఩⨨
差は少なかったが、80 ㎏では bed 位置毎の count 差
が見られた。体重が増加するほど count が増加する
Fig.1 各 bed 位置の prompt
がそれに伴い random も増加するため画質の向上は
2. 体重が増加するに伴い random も増加した。相関
望めない。NECR w は bed 位置によって異なる。
係数は 0.925 と非常に強い相関を示した。
3. prompt/random は 40 ∼ 60% となった。相関係数
は 0.933 と非常に強い相関を示した。
4. NECR w は SF 値が 0.35の場合、体重が 40 ㎏、60 ㎏
で 30 ∼ 70( kcps)となり、80 ㎏ は 30 ∼ 90( kcps)
となった(Fig.2)
。
― 114 ―
16-074
画像再構成条件の違いが心筋 FDG-PET の
左室心機能指標に与える影響
○松友 紀和
倉敷中央病院 放射線センター
【 背景 】18 F-FDG PET は心筋 viability や心サルコイ
ドーシスの評価に有用であり、心電図同期収集を行う
ことで心機能の評価も可能である。しかし、PET の空
間分解能は CT や MRI に比較して低く、診断精度を
低下させる要因となっているため、より高い空間分解
能や信号雑音比(SNR)が必要とされている。位置分
解能補正(PSF)や Time of Flight 補正(TOF)は空間
分解能と SNR の向上を目的に開発され、臨床に広く
使用されている。これらを用いることで画質や病変検
出能が改善することが報告されているが、その効果は
再構成パラメータより大きく変化する。また、報告の
多くは腫瘍 PET に限定されており、PSF や TOF が
心筋 PET 画像に与える影響について、十分な検証は
行われていない。われわれは、ファントムと臨床デー
タを用いて、画像再構成法とそのパラメータが心筋
PET 画像と左室心機能指標に与える影響を評価した。
【 方法 】PET/CT 装置はシーメンス社製 Biograph
mCT で、ファントムは既知の欠損を持つ RH-2 型心
筋ファントムを使用した。心筋部とバックグラウンド
に濃度比が 8:1 となるように 18 F 水溶液を封入し、2
分間の 3D 収集を行った。画像再構成法は Iterative、
PSF、TOF、PSF + TOF を使用し、各画像再構成
法について Iteration を 1 から 10 まで段階的に変化さ
せ再構成画像を作成した。得られた画像から FWHM
(心筋壁厚)
、欠損コントラスト、および左室容積を
求め Iteration の影響を評価した。次に、心電図同期
収集を施行した臨床 8 例について、拡張末期容積
(EDV)
、収縮末期容積(ESV)
、左室駆出率(EF)を
算出し、心エコー検査との誤差を評価した。
【 結果 】FWHM と欠損コントラストは、Iteration の
変化とともに向上し、PSF + TOF でもっとも良好な
値を示した(Fig.1)
。左室容積についても同様に、
Iteration とともに値が変化し、PSF + TOF でもっ
とも高値を示したが、実測値よりも過大評価する傾向
が認められた(Fig.2)
。臨床評価では、左室機能指標
に画像再構成による差を認めなかったが、PSF と
TOF を併用することで EDV と ESV は高値を示す傾
向にあった。また、心エコーとの誤差は PSF で最小
となった(Table 1)
。
【 考察 】ファントム実験から PSF と TOF を使用する
ことで空間分解能が向上し、良好な欠損コントラスト
を得ることができた。 PSF と TOF は、高集積部位
の描出能改善のみならず、欠損病変の描出能改善につ
いても効果があると考える。一方、左室容積は PSF
を使用した場合にもっとも真値に近づいたが、TOF
を加えることで過大評価される傾向にあった。これは
PSF と TOF を用いることで壁厚がより薄く描出され
たためと考える。臨床評価では PET と心エコーの結
果に有意な差は認められなかった。また、両者の誤差
は PSF を使用した場合に最少となった。本研究の結
果から PSF を使用することで、正確な心機能評価が
可能になると考える。しかし、PSF では、オーバー
シュート現象によるエッジアーチファクトが発生する
ため、更なる検証が必要である。いずれにしても画像
再構成法やその条件は PET 画像や定量性に影響を与
えるため、十分な検証を行い臨床適応する必要がある。
【 結語 】欠損病変の描出能と定量性は PSF と TOF を
用いることで改善されたが、その効果はパラメータに
より大きく変化した。補正が組み込まれた画像再構成
法を使用する場合には、条件の最適化を行い、臨床適
応する必要がある。
― 115 ―
Fig.1 FWHM( A)と欠損コントラスト( B)の変化
Fig.2 左質容積の変化と再構成画像
a )OSEM, b )PSF, c )TOF, d )PSF + TOF
Table1 心エコーとの誤差
16-075
Evaluation of the SUV values using maximum and peak:
a phantom study
○前田 幸人 1)2)、井手 康裕 1)、谷井 喬 1)、門田 敏秀 1)、岩崎 孝信 1)、笹川 泰弘 1)、
加藤 耕二 1)
1 )香川大学医学部附属病院
2 )香川大学大学院 医学系研究科
【 背景 】PET を用いた悪性腫瘍の治療効果判定とし
て、2009 年に PET response criteria in solid tumors
(PERCIST)が提唱され、その有用性について検討さ
れている。この治療効果判定には、SUVpeak を除脂
肪体重で補正した SULpeak が用いられている。
3
SUVpeak は、関心領域内の集積最大部分の 1 ㎝ の
VOI の平均値である。SUVpeak は、以前より臨床に
おいて用いられている SUVmax(ROI 中のピクセル
最高値)と比較し、統計ノイズの影響や画像再構成法
の影響を受けにくいと言われているが、基礎的な検討
を行った報告は少ない。
【 目的 】臨床において、我々が変更可能なパラメータ
の一つである平滑化フィルターの強度を変化させた画
像を作成し、得られた画像の SUVmax と SUVpeak
を求め、SUVpeak についての基礎的な評価を行った
ので報告する。
【 方法 】PET/CT 装置は Biograph mCT(シーメンス
社製)
、画像解析装置は syngo.via( シーメンス社製)
を用いた。NEMA IEC ボディファントムのホット球
とバックグラウンド部の放射能濃度比が 4 対 1 となる
ようにファントムを作成し、30 分間のリストモード
収集を行った。画像再構成アルゴリズムは、TOF と
PSF 補正が組み込まれた OSEM 法を用いた。Gauss-
小 さ い 値 を 示 し た。 そ の 差 は、Gaussian filter の
FWHM が小さいほど大きかった。またこの傾向は、
どの大きさの球でも見られたが、特に小さな球で顕著
であった。
【 結 論 】SUVpeak は SUVmax と 比 較 し、Gaussian
filter の FWHM の大きさの影響を受けにくく、治療
効果判定等の定量評価指標として期待できると考えら
れた。しかし、SUVmax と比較し、小さな値を示す
ことを理解した上で使用する必要がある。また、1 ㎝3
の VOI を用いた評価であるため、小さな集積に対し
ては部分容積効果の影響を大きく受けることが報告さ
れており、注意する必要がある。
ian filter の FWHM を 0, 2, 5, 7, 10 ㎜と変化させ、そ
れぞれの FWHM について、遅延時間が異なる 10 画
像を作成した。1 画像あたりの acquisition time は 2
分とした。3D-VOI を用いて SUVmax と SUVpeak
Fig.1 Changes of SUV by various FWHM of the gaussian
firter,( a )37 ㎜ hot sphere,( b )22 ㎜ hot sphere,
( c )17 ㎜ hot sphere,( d )13 ㎜ hot sphere
を測定し、10 画像の平均値と変動計数(SD)を求めた。
得られたデータより、Gaussian filter の FWHM と
SUV の関係と Gaussian filter の FWHM と SD の関
係を求めた。
【 結果 】Gaussian filter の FWHM と SUV の関係を
Fig.1 に示す。37 ㎜ 球において、SUVmax は Gaussian filter の FWHM が 0 ㎜ では 5.8, 10 ㎜ では 4.2 を
示し、FWHM の変化により約 28% 減少した。それ
に対し SUVpeak は、4.4 から 4.1 となり、約 7%の減
少であった。FWHM の変化による影響は、SUVpeak
のほうが小さかった。この傾向はどの大きさの球でも
見られたが、特に小さな球において顕著であった。
Gaussian filter の FWHM と SD の関係を Fig.2 に
示す。SUVmax の SD と比較し、SUVpeak の SD は
― 116 ―
Fig.2 Changes of SD by various FWHM of the gaussian
firter,( a )37 ㎜ hot sphere,( b )22 ㎜ hot sphere,
( c )17 ㎜ hot sphere,( d )13 ㎜ hot sphere
17-076
NMSE 法を用いた MR 画像評価の基礎的検討
○佐内 弘恭、吉田 耕治、阿部 俊憲、守屋 和典、森分 良、田中 康隆、中山 健人、武 かおり、
柳元 真一
川崎医科大学附属病院 中央放射線部
用の設定で、それぞれ
6 回撮像を行った。そ
して、Image J で差分
法 を 用 い て SNR を 求
【背景・目的】MR 画像の評価法として、signal-tonoise ratio( SNR)
、contrast-to-noise ratio( CNR)が
広く使用されている。しかし、これらの方法は、多様な
コントラストを持つ画像などにおいて、画像全体の評価
を行うことが困難な場合がある。そこで、総合画像評価
法である normalized mean square error( NMSE)法
の MR 画像への適用を考慮し、SNR、CNR との関係に
ついて基礎的な検討を行った。
【 NMSE 法について 】Mean square error( MSE)は、
基準画像に対する評価画像の平均二乗誤差であり、正
規化した MSE が、NMSE である。NMSE は下式で
求められ、評価画像の基準画像に対する差を表す。
【 使用機器 】
MRI 装置:Vantage Titan 3T(東芝メディカル)
コイル:
〈 SNR 測定 〉Atlas SPEEDER ボディ、ス
パイン、
〈 CNR 測定 〉Atlas SPEEDER ヘッド
フ ァ ン ト ム:
〈 SNR 測 定 〉
90-401 型 フ ァ ン ト ム
system Ⅰ(日興ファインズ)
、
〈 CNR 測定 〉自作ファ
ントム(Gd-DTPA、生理食塩水、PVA)
画像処理ソフト:Image J、DRIP(富士フイルム RI
め、 下 式 よ り CNR を
算出した 1)。
CNR = ¦ SNR1-SNR2 ¦
3. NMSE の算出
画像処理ソフト DRIP を
使 用し て、SNR、CNR
Fig.2 CNR 評価画像の例
の評価画像から、最大
( FA90°)*□は測定位置
値で正規化した NMSE
を算出した。なお、基準画像は、SNR 測定画像では
NAQ64とし、
CNR 評価画像においては FA90°
とした。
【 結果 】NMSE と SNR、CNR との関係について、結
果を Fig.3、Fig.4 に示す。NMSE は、SNR、CNR が
高いほど低値となり、高い相関を示した。
ファーマ)
【 方法 】
1. SNR の測定
90-401 型ファントム
Fig.3 NMSE と SNR の関係
system Ⅰの均一セク
ションを 6 種類の加
算回数(NAQ、1, 2, 4,
6, 9, 64)で撮像した。
NAQ の設定ごとに、
parallel imaging
Fig.1 SNR 評価画像の例
(NAQ64)*○は測定位置
(PI)使用、不使用の
設定でそれぞれ 6 回撮像を行った(NAQ64 のみ 1
回)
。SNR は、Image J を使用して差分法で測定し
(日本放射線技術学会「MR 画像の parallel imaging における SNR 測定法の標準化班」作成のプロ
グラムを使用)
、評価には測定値の平均を用いた。
2. CNR の測定
自作ファントムを 5 種類の flip angle( FA、30, 45,
60, 75, 90°)で撮像した。FA ごとに PI 使用、不使
Fig.4 NMSE と CNR の関係
【 参考文献 】
1) 和田陽一、原孝則、宮地利明、MRI システムのファント
ムにおける CNR 測定法の基礎評価 −改良 CNR 評価法の
提案−,日本放射線技術學會雜誌 64( 2), 268-276,
2008-02-20
― 117 ―
17-077
パラレルイメージング CAIPIRINHA による画質特性の検討
○岡杖 俊也、山下 栄二郎、橋本 伸生、柏井 りえ、赤島 啓介、山根 武史
鳥取大学医学部附属病院
【 背景 】パラレルイメージング(PI)は、データ収集
を間引くことで撮像時間短縮を実現し、その短縮度は
Reduction factor( ReF)で決定される。一方、ReF を
大きくすることにより、撮像時間の短縮につながるも
のの信号雑音比(SNR)の低下、g-factor の上昇など
の画質特性に大きく影響する。
これらの問題点を軽減するために開発された Controlled aliasing in parallel imaging results in higher
Fig.1 SNR マップ
acceleration( CAIPIRINHA)
は、従来法である General¬ized autocalibrating partially parallel acquisi-tions
(GRAPPA)を基調とした、新たなアンダーサンプリン
グ技術を用いた撮像法である。
【目的 】ダイナミックシーケンスとして用いている Volume in-terpolated breath-hold examination(VIBE)
に、撮像条件を同一にし、CAIPIRINHA と GRAPPA
をそれぞれ併用したときの画質特性を比較検討した。
【 方法 】装置は MAGNETOM Skyra 3T(SIEMENS
社)を使用した。Head-Neck コイルを用いて、ReF
を変更させた GRAPPA および CAIPIRINHA の両方
法で装置付属ファントムを各 2 回ずつ撮像し、得られ
た画像よりサブトラクション像を作成した。信号値は、
1 回目の画像において、7 × 7pixel の ROI を設置し、
ROI 内の平均信号値とした。また雑音値は、サブト
ラクション像において同領域の標準偏差を√ 2 で除し
た値とした。SNR マップは、式(1)より SNR をピク
Fig.2 g-factor マップ
Fig.3 SNR の比較( 左:ReF2、右:ReF3 )
セルごとに算出して作成した。g-factor マップは、式
(2)より g-factor をピクセルごとに算出して作成した。
SNR = 信号値 /( 標準偏差× 1/ √ 2)
…
(1)
…
(2)
g-factor = SNRnone PI/( SNRPI ×√ ReF)
撮像条件は、撮像視野= 250 ㎜× 250 ㎜、マトリク
ス= 256 × 256、TR = 3.42ms、TE = 1.42ms、スラ
【 考察 】ファントム撮像において、CAIPIRNHA は
GRAPPA に比べ低い g-factor を示した。これは画像
イス厚= 1 ㎜とした。作成した SNR マップ、g-factor
マップにおいて中心部と周辺部に ROI を設定し、そ
展開によるアーチファクト増幅の影響が少ないためと
考える。そのため、SNR の低下の少ない画像が取得
の平均値で SNR と g-factor を比較した。
【 結果 】得られた SNR マップを Fig.1、g-factor マッ
プを Fig.2 に示す。SNR マップおよび g-factor マッ
プにおいて、中心部と周辺部での、SNR と g-factor
できたと考える。
【 結語 】CAIPRINHA を併用することにより短時間で
比較的 SNR の低下の少ない画像の取得が可能と示唆
された。
の平均値のグラフを Fig.3 と Fig.4 にそれぞれ示す。
CAIPIRINHA と GRAPPA 両方法とも ReF が増加
すると SNR は低下した。同じ ReF の時は、CAIPIRINHA の方が GRAPPA に比べ高い SNR を示した。
ReF が増加するにつれて、g-factor は両方法ともに
増加した。
Fig.4 g-factor の比較( 左:ReF2、右:ReF3 )
【 参考文献 】
1) 今井広、宮地利明、小倉明夫、土井司、他;差分マップ法
および連続撮像法による Parallel MRI 画像の SNR 測定
2) Felix Breuer;Martin Blaimer;Mark Griswold;Peter
Jakob;Controlled Aliasing in Parallel Imaging Results in
Higher Acceleration(CAIPIRINHA)
― 118 ―
17-078
Dual Gradient Mode を使用した
Diffusion Weighted Image の基礎的検討
○山崎 達也、石森 隆司、小川 和郎、竹内 和宏、高橋 洋輔、大石 晃央、加藤 耕二
香川大学医学部附属病院 放射線部
【 背景 】Dual Gradient Mode を使用した場合、Single
Gradient Mode と比較して、傾斜磁場の Slew Rate
が低く、最大傾斜磁場強度が高くなる。その結果、
Diffusion Weighted Image( 以 下 DWI)に お い て
Echo Time( 以下 TE)を短縮することが可能となる。
Gradient Mode は Regular・Maximum・
Enhanced の 3 種類の設定が可能である。
【 目 的 】Gradient Mode の 違 い が、DWI の Signal
Noise Ratio( SNR)と Distortion に与える影響ついて
基礎的検討を行った。
【 使用機器 】MRI scanner:Intera Achieva 1.5T Nova
Dual、Coil:QD Head Coil(PHILIPS)
、Phantom:
MRI Phantom 90-401 型(日興ファインズ)
【 Gradient Mode 】
Regular( 以下 Reg)
は、Single Gradient
Mode で最大の SNR
を得るために最大傾
斜磁場強度は低い
値に制限される。
(b
値 1000 の 時、 最 短
Fig.1
TE:87ms)
Maximum(以下 Max)は、Single Gradient Mode
で最大傾斜磁場強度と Slew Rate が使用される。
(b
値 1000 の時、最短 TE72ms)
中 央 部 の Phase Encode Direction に Profile Curve
を作成した。
SNR = Smean/SDmean
…(同一関心領域法)
Smean:Phantom に設定した ROI 内の平均信号値
SDmean:Phantom に設定した ROI 内の平均信号値の
標準偏差
【 結果 】
SNR:同じ TE では、Enh と Max が Reg と比較し
て約 40%低かった。Enh と Max に大きな差は見られ
なかった。すべての Gradient Mode で TE が増加す
ると SNR は低くなった。b 値の違いによる SNR の傾
向に変化は見られなかった。
Distortion:Enh と Max が Reg と比較して少なかった。
Enh と Max に大きな差は見られなかった。b 値の違
いによる Distortion の傾向に変化は見られなかった。
Enhanced(以下 Enh)は、Dual Gradient Mode を
使用し、Regular と比較し 2 倍の最大傾斜磁場強度と
1/2 の Slew Rate で動作する。
( b 値 1000 の時、最短
TE53ms)
(Fig.1)
【 方法 】Gradient Mode、TE、b 値を変化させて撮像
し、得られた画像について SNR と Distortion を求め
比較検討を行った。 SNR は Fig.2 のように ROI を設
定し、平均信号値と標準偏差を測定し、同一関心領域
法より算出した。 Distortion は、Fig.3 のように画像
【 考察 】Reg が Max と Enh に比べ SNR が高かった
のは、使用される最大傾斜磁場が低く制限されている
ためであると考えられる。
Enh と Max が Reg と比較し Distortion が小さかっ
たのは、信号の読み取りの収集時間が短いためである
と考えられる。
SNR では Reg が最も高い傾向であったが、最短
TE で比較すると Enh と大きな差はみられないため、
Gradient Mode を Enh、TE を最短に設定することで
SNR を担保し、Distortion を最小限に抑えることが
可能であると考える。
【 結 論 】Gradient Mode の 違 い が、DWI の SNR と
Distortion に与える影響ついて基礎的検討を行った。
Gradient Mode を Enhanced、TE を最短に設定す
ることで SNR が良好で、Distortion の少ない画像が
Fig.2
Fig.3
得られることが判明した。
― 119 ―
17-079
脂肪抑制効率係数を用いた脂肪抑制に影響する因子についての検討
○野津 勝利 1)、原 真司 1)、小玉 紗弥香 1)、尾崎史 郎 1)、内田 幸司 2)、山本 泰司 1)
1 )島根大学医学部附属病院 放射線部
2 )島根大学医学部 放射線医学講座
【 背景 】四肢の脂肪抑制 T2 強調画像は関心領域内の
臓器の信号が低いため、解剖学的位置関係の把握が困
難になることがある。
当院の MRI 装置では、周波数選択的脂肪抑制法
(CHESS 法)において、脂肪抑制パルスの強度を決める
脂肪抑制効率係数(FatSAT Efficiency:F.E.)を変え
ることにより脂肪抑制効果も変えることが可能である。
【 目的 】F.E. を変化させた脂肪抑制において、スライ
ス間隔とスライス数の違いが脂肪抑制効果にどのよう
に影響するかファントムを用いて検討した。
【 使用機器 】
MRI 装置: Signa HDxt 1.5T(GE Healthcare)
試料:生理食塩水(以下:生食)
サラダ油(以下:オイル)
【 方法 】試料をペットボトルに封入し作成したファン
トムを、Multi-Slice 法を用いた FSE 法で F.E. を 0 か
ら 1.0 まで 0.2 ステップで撮像した。
信号値の測定はスライスの中央の 1 枚で、同一の関
心領域を設定した。
検討 1
スライス数を 11 枚で固定し、スライス間隔を 0, 0.5,
1.0, 2.5, 5.0, 7.5, 10 ㎜で撮像。
検討 2
スライス間隔を 5 ㎜で固定し、スライス数を 1, 11,
21 枚で撮像。
【 撮像条件 】
送受信コイル:バードケージ型 Head Coil
撮像シーケンス:Fast SE
TR 4000ms、TE 85ms、BW ± 19.23kHz
FOV 256㎜、Matrix 256 × 256、スライス厚 5 ㎜
エコートレイン数 12
【 結果 】
検討 1
スライス間隔を変化させた場合、生食の信号値はス
ライス間隔が狭いほど低くなる傾向を示すが、5 ㎜
以上ではその差は僅かであった。一方、オイルでは
スライス間隔を変えても生食に比べ信号値の差は
小さい(Fig.1)
。
検討 2
スライス数を変化させた場合、生食の信号値の差は
僅かであった。一方、オイルではスライス数が多く
なると信号低下が生食に比べ顕著に見られた(Fig.2)
。
Fig.1 スライス間隔の違いによる信号値の変化
Fig.2 スライス数の違いによる信号値の変化
【 考察 】
検討 1
生食の信号値の変化が小さいことから、スライス間
隔 5 ㎜以上ではクロストークの影響を受けにくいと
推測される。また、オイルでスライス間隔を変えて
も生食ほど信号値に差がないのは、脂肪抑制パルス
はスライス間隔が広がるとスライスプロファイル
も広がるためクロストークの影響が変わらなかっ
たと考えられる。
検討 2
スライス数を多くしても生食の信号値に違いが見ら
れなかったのは、スライス間隔が 5 ㎜であることに
よりクロストークの影響を受けにくいためと考え
る。また、スライス数を多くした場合にオイルの信
号値が指数関数的な低下を示したのは、脂肪抑制パ
ルスのクロストークによりスライス数が多いほど
脂肪抑制効果が大きくなったためと考える。
【 結語 】F.E. を可変したときの脂肪抑制効果はスライス
間隔には影響されにくく、スライス数の変化に大きく影
響された。F.E. を可変させて撮像する場合、スライス
数に応じた F.E. の選択が必要となることが示唆された。
― 120 ―
18-080
静磁場方向に対してのインプラント角度と長さにおける発熱の検討
○松浦 健一郎 1)、大野 誠一郎 1)、田原 誠司 1)、中原 龍一 2)、西田 圭一郎 3)、尾崎 敏文 2)
1 )岡山大学病院 医療技術部 放射線部門
2 )岡山大学病院 整形外科学教室
3 )岡山大学医学部 人体構成学
【背景&目的】高齢化社会の進展に伴い骨折症例が増加
あり、インプラント両端部に近いロッドの影響が推測
し、インプラントの入った患者が増加している。これま
される。その他、局所的な磁場の乱れの影響も考えら
でインプラントの材質はステンレス鋼、チタン合金など
れる。
の非磁性金属が主で、牽引・脱落に対しては安全とさ
次に、3.0T 装置では静磁場方向に平行に配置した
れてきた。しかし近年、RF 照射によるインプラント周
時に発熱傾向があった。これは、テレビのアンテナで
囲発熱が問題視されるようになってきた。そこで、
「日
例えると、電波に対して垂直にアンテナを設置した時
本整形外科学会基礎学術集会 2012」
、
「JSRT2013」に
に最も感度が良くなる現象に類似している。また、X
て、ゲルファントム表面への埋め込みが深さ 1 ㎝の時、
軸方向から出される RF に対して最も感度が良くなり、
インプラント長を変えてインプラント周囲の発熱につ
温度上昇も顕著に起こったと推測される。
いて報告したところ、MRI 検査を行う際インプラン
これらに関して、インプラント - ファントム表面の
ト素材のみならず、長さにも留意する必要があること
深さによる表面電流が影響したと考えられる。
が示唆された。
インプラントの位置が浅いほど発熱しやすく、熱伝
また、MRI 装置や撮像技術の発展、進歩に伴い様々
導による放熱の影響による RF 波の表皮効果を反映し
な部位を撮像するようになった。当院でのインプラン
ている。また、人体内に RF 波が照射されることで電
ト埋入患者の MRI 件数は多く、撮像部位も下肢、股
磁誘導が起こり、インプラント両端部に渦電流が発生、
関節など多岐にわたる。また画質改善のためのポジ
ジュール熱に変換され発熱となる。
ショニングにより、通常の仰臥位以外での撮像も増え
ている。
そこで今回我々は、配置角度によるインプラント周
囲発熱をインプラント長を変えて測定することで、ど
のように発熱分布が変化するかを 1.5T 装置と 3.0T
装置で測定したので報告する。さらにインプラントの
材質の違い(ステンレス製およびチタン合金製)につ
いても測定したので報告する。
【 実験方法 】MRI 装置は Philips Achiva 1.5 T、SIEMENS MAGNETOM Skyra 3.0T を用いた。ASTM
規格に則りアクリル樹脂製の容器にポリアクリル酸ゲ
ルを入れたファントムとインプラント(SUS316L φ
図 1 The angle of implant and the calorific value in 1.5 T-MRI
10 ㎜, Ti-6-4 φ 10 ㎜)を用いてファントム表面より
1 ㎝の深さに配置して経時的に温度測定をした。その
時インプラント長は 49 ㎜∼ 392 ㎜とし、配置角度は
【 結語 】2 つの装置間で異なる角度に温度上昇のピー
静磁場方向に対し平行配置の時を 0°および 180°とし
クが現れた。1.5T 装置と 3.0T 装置で発熱傾向が異な
て、45°毎に角度を変化させ、インプラント両端部に
る。インプラント埋入患者の検査時は、ポジショニン
て測定を行った。また、温度測定は蛍光ファイバー式
グにより発熱リスクが異なる可能性があり、注意して
温度計測器を用いた。
検査を施行する必要がある。
【 結果&考察 】1.5T 装置では静磁場方向に垂直に配
置した時に発熱傾向があった。1.5T 装置における結
果を図 1 に示す。これは、コイルを流れる電流と同じ
向きに配置したとき、最も電流が流れ温度上昇が顕著
に起こったと考えられる。さらには、RF ロッド(ガン
トリ内で実際に RF を発生させる装置)は均等に 16 本
【 参考文献 】
1) Shellock FG et al.: Evaluation of magnetic resonance
safety for heart valve prostheses and annuluoplasty
rings. Shellock R & D Services, Los Angeles, 2002.
2) Knal E 著/妹尾敦史 訳:MRI 検査の安全性に関する Q
& A. 日磁医誌 29( 7), 482-489,1999.
― 121 ―
18-081
肩関節腔造影 MRI における造影剤希釈濃度の検討
○井隈 美鶴、森広 雅史、奥田 香子、下川 敏春
マツダ病院
【 背景 】肩関節腔造影 MRI は希釈したガドリニウム
【 考察 】グラフより、T1 強調像で高信号を保ち、T2
造影剤を関節腔に注入し、T1 強調像を撮影する。当
強調像の信号も高い濃度は 400 倍と判断した。T2 強
院では関節腔造影 MRI の場合でも T2 強調像を撮影
調像にて、350 ∼ 500 倍の希釈造影剤が水の信号強度
しており肩腱板断裂等の診断に使用している。肩関節
を上回った。これは TR を伸ばすことにより希釈造影
腔造影 MRI において、注入した希釈造影剤の信号強
剤の信号値がさがったので、T1 の影響であると考え
度が T1 強調像では高信号で問題ないが T2 強調画像
られた。
で低信号となる場合があった。造影剤濃度が高すぎる
肩用コイルにて 400 倍希釈の試料をスキャンしたが、
ためと思われた。関節液が低信号を示すと正確な画像
T1 強調・T2 強調ともに高信号の画像となった。
【 結論 】造影剤希釈は 400 倍程度が最適であった。
診断ができなくなる恐れがある。
【 目的 】関節腔内の信号強度が T1 強調像・T2 強調像
ともに高信号となる造影剤濃度を模索する。
(比較対
象は水の信号強度とする)
【 方法 】使用機器・GE 社製 MRI・Signa holizon 1.5T、
【 参考文献 】
1) 佐志隆士,井樋栄二,皆川洋至.
『 肩関節の MRI- 撮像と読
影の基本テクニック』
2000.10.1. メジカルビュー社出版
造影剤・コニカミノルタ・ガドペンテト酸メグルミン
静注液。ガドリニウム造影剤を 50 ∼ 500 倍に希釈した
試料を作り、注射器に入れる。臨床で使用する条件の
T1 強調(TR500/TE15)
・T2 強調(TR3000/TE100)
にて撮像する。その信号強度から至適濃度を検討した。
肩用コイルは感度均一性が悪いので、まずは感度均一
性のよい頭部用コイルでスキャンした。
【 結果 】T1 強調像では造影剤濃度が下がると信号値
はあがっていくが、350 ∼ 400 倍で信号値が下がり始
めた。T2 強調像では造影剤濃度がさがるにつれ信号
強度は上がっていった。
― 122 ―
18-082
小児 MR 検査 Preparation の試み
○岩角 至子、穐山 雄次、久米 伸治、横町 和志、山岡 秀寿、高橋 佑治、秋田 隆司、
石風呂 実
広島大学病院 診療支援部 高次医用画像部門
【 背景 】MRI は被曝がないため、検査を受ける子供に
レーニング終了後の感触では鎮静なしで検査するのは
は安全で、親にとっても安心な検査である。一方で、
難しいと思われる患児が多かったが、再び検査室を訪
子供にとって検査は基本的に嫌なこと、怖いことであ
れた際には全例において自らベッドにあがり、検査に
るため、検査時間が長く大きな音がする MR 検査に
協力的であった。
おいて長時間安静を保つことは非常に難しい。小児の
初回に検査途中で鎮静した患児が、2 回目には最後
MR 検査の役割は大きいが、これまで検査を終えるこ
まで鎮静なしで検査を終ることができた。これは前回
とが優先され、その過程で生じる子どもの精神的・身
の経験を覚えている様子で、2 回目のトレーニングに
体的苦痛を緩和するための手段、方法などが十分に考
は 1 回目にはできなかったことができるようになって
慮されていなかった。また、MRI で小児の検査を行
いた。
う際、鎮静薬の投与によって呼吸停止などの重い合併
【 考察 】トレーニング中には検査困難だと思われた症
症が報告されているとして、日本小児科学会・など 3
例でも、本番では鎮静なしで検査することができた。
学会による子どもの見守りに専念できる医師や看護師
これは、トレーニング後に数時間の間隔を与えること
の配置を求めた『MRI 検査時の鎮静に関する共同提
で、検査のイメージを定着させ、本番に向けて気持ち
言』が発表され、MRI 検査時の鎮静のリスクへの関
の整理ができたのではないかと考えられる。
心が集まっている。Preparation(心の準備)とは、小
3 名は検査途中までであったが成功体験に近い経験
児への検査を行うに当たって、患児自身が納得できる
ができ、次回の非鎮静下での検査への第一歩につな
ような方法で説明し、患児および両親の理解を得て積
がったと考える。
極的に検査に参加できるように患児の不安・緊張・恐
怖心などを最小限に抑えるケアをいう。
【 まとめ 】Preparation で子供にイメージをつけさせ、
体験ツアーによって検査への不安や恐怖心を軽減させ、
【 目的 】本研究では、これまで鎮静下で MR 検査を
成功体験を経験させるようにかかわることが重要であ
行っていた脳腫瘍患児に対して非鎮静下で検査可能と
る。今回 MR 検査において、子供の恐怖心を取り除
なることを目的とし、小児 Preparation の概念を導入
くためのわかりやすい検査の説明・Preparation の実
することで、子供に検査のイメージをつけさせ、体験
施を行い、鎮静なしに MR 検査ができるようになった。
ツアーによって検査への不安や恐怖心を軽減させるこ
今回の取り組みは、優しく安全で確実な検査の実施
とを試みた。
に向けた大きな前進と考えられる。小児の検査を円滑
【 方法 】鎮静下で MR 検査を行っていた脳腫瘍患児 5
に実施できれば、業務全体の効率化も進み、患者サー
名(4 ∼ 7 歳)に対して、トレーニング前、トレーニン
ビスの質の向上につながると考えられる。今後も他部
グ中、検査前、検査中の 4 つの時期において患児の行
署との連携を深め、Preparation の概念を浸透させ、
動や反応、周りのスタッフの感触や可能であった行為
小児に優しい検査環境を作っていきたいと考えている。
の段階を記録した。トレーニングは家族付き添いのも
と、MR 検査室で約 15 分間装置に触れる体験ツアー
を行った。ベッドを動かす・横になる・コイルをかぶ
る・トンネルの中に入るなどの行為を子供のペースに
合わせて無理のないよう行った。その後一旦病室に戻
り数時間間隔をあけて本人の意思を確認した。
【 結果 】全 6 例(初回 5 例、2 回目 1 例)中、3 例で最後
まで撮像が可能であった。残りの 3 例は非鎮静下で撮
像を開始することができたが、途中から鎮静を行った。
ほとんどの子供がトレーニング中には緊張した様子で、
始めは装置に触れることをためらっていたが、家族と
一緒に遊ぶ感覚で接することにより、トレーニングが
終わるころには少し環境に慣れた様子であった。ト
― 123 ―
使用装置:東芝社製 Vantage Titan 3T
18-083
1 . 5 T、3 TMRI 装置を用いたポリマーゲル線量計の R2 特性の評価
○藤原 郁也 1)、林 慎一郎 2)、上中 治 1)、杉本 貴志 1)
1 )JA 尾道総合病院
2 )広島国際大学
【 背景・目的 】これまでポリマーゲル線量計と MRI
【 考察 】これらの結果からガラスバイアルのような小
装置を用いた放射線治療における 3 次元吸収線量分布
さな線量計では R2 分布の大きな違いはないが、線量
の評価に対し、0.3T や 1.5T MRI での深部線量分布
分布では 3TMRI の方が線量をより良く評価できてい
や軸外線量分布の放射線治療計画装置との比較を行っ
る。これは、
3T の方が S/N が良いためだと考えられる。
てきた。本研究ではより精度の高い線量の評価が期待
しかし、アクリル容器では 3T で容器辺縁での線量
できる 3T MRI の R2 特性を 1.5T MRI と比較、評価
の過小評価が見られた。これらは静磁場の不均一が考
した。
えられる。
【 方法 】本研究では増感剤として塩化マグネシウムを
含む PAG タイプのポリマーゲルを用いた。放射線治
療装置 6MV の X 線を用いて 0 ∼ 6Gy まで 2Gy 間隔
でガラス容器(φ 40 ㎜, 110 ㎖)に封入した試料に照
射し、2 種類の MRI により撮像し R2 特性を評価した。
得られた Dose- ⊿ R2 応答特性から吸収線量分布を評
価し、より大きなファントム(10 × 10 × 10 ㎝3 )のア
クリル容器に対しても同様に吸収線量分布を評価した。
【 結果 】Fig.1 に Dose-R2 応答特性曲線を示し、Fig.2
にそれぞれの線量に対する R2 分布を示す。1.5T、3T
Fig.2 R2 profiles in vials
ともに R2 分布はそれぞれの線量に対して平坦な分布
を示し、それぞれの結果を比較しても大きな違いがな
いことが分かる。さらにそれぞれの R2 分布から線量
分布にしたものを Fig.3 に示す。線量分布を比較する
と 3T の方が線量のばらつきが少なく、平坦になって
いることが分かる。
Fig.4 にアクリル容器の 0-2Gy と 4-6Gy の線量分
布を示す。1.5T と 3T の結果を比較すると 3T では容
器の辺縁で線量の過小評価を見ることできる。
Fig.3 Dose profiles in vials
Fig.1 Dose-R2 response curve
Fig.4 Dose profiles in acryl box
― 124 ―
19-084
脳血管領域における T 1 -TFE を用いた非造影 MR-Angiography
○淺野 祐美、古牧 伸介、西山 征孝、田淵 昭彦
川崎医科大学 附属川崎病院
【 背景・目的 】脳血管領域で使用される TOF(Time
TFE factor の設定が大きくなるに従って、末梢血管
Of Flight)法は、3D GRE シーケンス(T1-FFE)を
の描出が低下した。これは TFE factor の設定を増や
基本としており、ルーチン検査においては良好な血管
すことにより shot の後半部分で MTC パルスの効果
像を得ることが可能である。しかし、体動が強い症例
が低下してしまうことが原因だと考えられる。Turbo
やより末梢血管を評価する場合、診断に必要十分な画
direction の検討では radial と Y とでは、脳実質の
像が取得できない場合がある。そこで今回この問題点
SNR および脳実質お動脈血管の CNR の差はわずか
改善を目的に、k-space をセグメントした GRE シー
だったので、本検討では、撮像時間を重視して radial
ケンス(T1-TFE)を用いた非造影 MR-Angiography
を最適な設定と判断した。
の撮像条件の最適化を行った。T1-TFE は、k-space
【 結語 】脳血管領域における T1-TFE を用いた非造
Segmentation を用いたマルチショット化により、信
影 MR-Angiography の撮像条件の最適化を行った。
号収集を分割して行うことで、極めて短い TR で撮像
最適化された条件下において、TFE factor を可変す
が可能となったシーケンスである。
ることにより、血管描出能を担保しつつ撮像時間をコ
【 方法 】使用 MRI 装置は PHILIPS 社製 Achieva1.5T
ントロールすることができ、診断に有用な画像を取得
で、受信コイルは、SENSE-Head coil(8ch)である。
可能となった。今後臨床経験を重ね、さらなる画質改
同意の得られた健常ボランティアを対象とし、T1-
善を行っていきたい。
TFE の 撮 像 条 件(turbo direction:radial, Y, TFE
factor:2-10, MTC pulse: yes, no,)が血管描出に与
える影響について比較検討し、撮像条件の最適化を
行った。基本撮像条件は FOV:200 ㎜, Matrixsize:
256 * 152( 512r ), SENSE factor:2.0, slice:120,
slicethickness:1.4 ㎜(0.7r), chunk:3, TR:24ms,
TE:shortest, TONE pulse:yes, Fat suppression:
SPIR, Flow compensation:yes, NEX:1 とした。
【 参考文献 】
【 結果 】MTC パルス有無における TFE factor を変
化させたときの脳実質と動脈血管の CNR の変化では、
MTC パルスなしのときでは TFE factor を変化させ
ても CNR に変化はみられなかったが、MTC パルス
ありのときでは TFE factor を大きくすると CNR は
低下する傾向がみられた。また MTC パルスなしに比
べ MTC パルスありのときのほうが末梢血管の描出は
良好であった。撮像時間については TFE factor を大
きくすると短くなる傾向にあった。
Turbo direction の検討では、得られた画像の脳実
質の SNR は radial のほうがわずかに高い値を示した
が、CNR では radial, Y ともにほぼ同等の値を示した。
撮像時間については k-space shutter の使用により
radial のほうが短くなった。
【 考察 】MTC パルスの併用によって、末梢血管の描
出が向上した。これは、MTC パルスそのものの影響
だと考えられる。また MTC パルスを併用した場合、
― 125 ―
松本満臣ほか: 3. 精度管理,考える MRI 撮像技術:
67-69, 2008
井司:7.2. 臨床画像の評価法,MR 撮像技術学: 272273, 2001
19-085
Dummy pulse を併用した radial scan における BB imaging
― profile order と流速の関係 ―
○田淵 昭彦 1)2)、荒尾 信一 2)、古牧 伸介 1)、西山 征孝 1)
1 )川崎医科大学 附属川崎病院
2 )川崎医療短期大学
も低下し、偶数、
【 背景 】MRI 検査において血管内腔の性状評価をする
Black Blood(BB)imaging では、心電図に同期させ
奇 数、1st echo
の順に信号低下
た場合、TR が心拍数に依存し正確な T1 強調画像の
取得が困難となることがしばしば経験される。近年、
動きを補正する技術の一つとして radial scan 法が開
発され、Low refocusing FA(LrFA)を併用するこ
とにより、非同期で動きを抑制した BB imaging の取
得を可能となった。しかしながら、血管内腔に信号が
残存し完全な BB imaging の取得ができないという報
告もある 1)。
【目的】LrFA FA を併用した radial scan 法を用い
T1W BB 画像を取得する場合、流速、echo space( ES)
、
k-space 中心 echo が及ぼす影響について報告する。
【 方 法 】PHILIPS 社 製 Achieva 1.5T 装 置 を 用 い、
PVA で満たした自作ファントム中に内径 6 ㎜のシリ
コンチューブを通し、血液の T1 値(1097msec)に調
整した液体ファントムをローラーポンプで循環させた。
matrix 等基本条件を固定し、流速を 5・10・20・30 ㎝
/sec、profile order( low-high, linear )、Dummy
pulse 数(0, 1)
、ES(4.9, 8.5msec)
、ETL(3, 4)と可
変しチューブ内腔中心の SNR を測定し、以下の 3 項
目について検討した。
1. K = 0 が 1st echo、2nd echo における流速と BB 効果
2. K = 0 が 1st、2nd(偶数)
、3rd(奇数)
、3-4( 中間)に
おける流速と BB 効果
3. Echo space と BB
効果
【 結果 】
1. 1st echo を含んだ
が認められ、低
流速の場合その
傾向は顕著で
あった(Fig.3)
。
3. Echo space を
可変しても SNR に有意差は認められなかった(画
像不掲載)
。
【 考察 】
1. Dummy pulse を入れることでチューブ内腔信号が
低下した。これは k-space 中心に集まる diphase
効果の少ない FSE 法の初期の echo が除去された
ためと考える。本研究ではとくに低流速(5-10 ㎝/
sec)で Dummy pulse の効果は大きく、低流速で
は diphase 効果が少ないため、FSE 法の初期 echo
除去の影響を強く受けたと考える。
2 中心 echo が偶数の場合 Dummy pulse を入れたにも
かかわらず、k =0中心が 1st echo の場合に比べ信号
低下は少ない結果であったが ecen echo rephasing
効果によるためと考える。また中心 echo が k =0を
またいだため中間 echo がもっとも低信号を示したと
推測される。
3. Echo space を延長させた場合、信号低下は認めら
れたが、有意な差ではなかった。本実験では TE を
固定するために profile order で調節したため、TE
が延長してしまい、dephase 効果が Echo space の
影響を上回ってしまったことが原因と考えられる。
すなわち臨床に使用される TE の短い T1 強調領域
において Echo space の影響は殆ど無いと考える。
【 まとめ 】動きを伴う部位において T1W Black Blood
場合、内腔は高信
号を示し k = 0 が
中 間 echo の 場 合
もっとも低信号を
示 し た(Fig.1)
。
nd
k = 0 が 2 echo
の場合、すなわち
Dummy pulse を
image を取得する場合、radial scan with Low refocusing FA は有効な手段である。Dummy pulse を入
れること、また中心 echo が K = 0 をまたぐような
profile order を設定することにより残存信号の無い
BB imaging が得られる。とくに低流速の場合この効
果は大きく有効である。
入れることにより
顕著に内腔信号は
低下した。またそ
【 参考文献 】
の影響は低流速で顕著に認められた(Fig.2)
。
2. チューブ内腔の信号は k = 0 が中間 echo の場合最
1) 小倉明夫他: BLADE 画像の k-space trajectry が画像特
性に及ぼす影響.日磁医誌 2009 ; 1:12-19
― 126 ―
19-087
3 DPC 法を用いた鎖骨下動脈の描出に関する検討
○川上 雄司、中河 賢一、小笠原 貴史、森本 規義
倉敷中央病院 放射線センター
VENC を最大流速に対して 130%の値に設定した
とき、鎖骨下動脈の SNR は最大になった。VENC
【 背景 】鎖骨下動脈を描出する方法として心収縮期と
拡張期の撮影を行いサブトラクションする TRANCE
法 や inflow 効 果 を 利 用 し た Multi-chunk TOF 法、
血液信号を高信号に描出する Balanced SSFP 法など
が用いられている。しかし、TRANCE 法は体動によ
を大きくしていくにしたがって腕頭静脈の SNR は
低下していった。VENC を 50%にしたとき、鎖骨
下動脈の中心で信号低下が見られた。VENC を大
るミスレジストレーション、Multi-chunk TOF 法は
複雑な血管走行による描出能の低下、Balanced SSFP
法は磁場の不均一によるアーチファクトの増加などの
問題点がある。今回われわれは、それらの問題を解決
きくしていくにしたがって、鎖骨下動脈と総頚動
脈の起始部が細く描出された。
最適な VENC は最大流速の 130%であった。
2)TFE acquisition
できる可能性のある方法として、3D phase contrast
(3DPC)法に着目した。PC 法は動脈、静脈がともに
描出されるが、心電図同期を用いることで、動脈を優
位に描出できる可能性がある。
【 目的 】心電図同期を併用した 3DPC 法の撮影条件の
最適化を行う。
【 方法 】同意の得られた健常ボランティア 5 名に対し
て以下の検討を行った。
1)VENC
鎖骨下動脈の 2D Q-flow を撮影し、得られた最大
流速に対して 50%∼ 200%に VENC の値を可変さ
せ、ボランティアの撮像を行う。この時の TFE
acquisition は、2D Q-flow で得られグラフより、
動脈の流速の早いタイミングに設定する。
2)TFE acquisition
鎖骨下動脈の 2D Q-flow で得られたグラフより、
動脈流速が早い時相を 100%として、180%、150%、
100%、80%、50%の 5 種類の TFE acquisition で
ボランティアの撮像を行う。TFE acquisition は
TFE factor により調整し、Trigger delay は一定
Fig.2 TFE acquisition を変化させた時のボランティア画像
TFE acquisition が短いほど、鎖骨下動脈の SNR
は高くなり、鎖骨下動脈の描出能は向上した。TFE
acquisition を 50%としたときに鎖骨下動脈の遠位
で描出不良となった。
最適な TFE acquisition は 80%であった。
とする。この時の VENC は、VENC の検討で得ら
れた最適な値とする。
1)
、2)で得られた画像に対して、鎖骨下動脈と腕
頭静脈の SNR の測定と視覚評価を行う。
【 結果 】
1)VENC
Fig.3 VENC を変化させた時の SNR( 左 )
Fig.4 TFE acquisition を変化させた時の SNR( 右 )
【 考察 】VENC が 50% のとき、流速の早い中心部血
流は 180°以上の位相シフトとなり、信号が低下して
いったと考えられる。逆に VENC を高くすると、辺
縁の遅い血流は SNR が低下し、血管が細く描出され
たと考えられる。
TFE acquisition が短くなりすぎると、鎖骨下動脈
の遠位では流速のピークをとらえられず信号が低下し
描出不良となったと考える。
Fig.1 VENC を変化させた時のボランティア画像
【 結語 】VENC と TFE acquisition を最適化すること
で、鎖骨下動脈の描出能を向上させることができた。
しかし、最適な条件を使用しなければ、疑陽性や疑
陰性になる可能性があり注意が必要である。
― 127 ―
19-088
下肢末梢血管を対象とした Subtraction MR Angiography の
血管描出改善の検討
○古牧 伸介 1)、木田 勝博 2)、西山 征孝 1)、竹本 理人 1)、藤井 政明 1)、淺野 祐美 1)、
田淵 昭彦 1)
1 )川崎医科大学 附属川崎病院
2 )岡山赤十字病院
【 背景 】当院では下肢末梢血管を対象とした非造影
の、太い血管の描出はあまり大きな差が見られなかっ
Subtraction MR-Angiography として、PHILIPS 社
た。一方、最大血流速値が比較的遅い対象については、
製の TRANCE(TRigger Acquisition Non Contrast
RFA の設定が小さくなるに従って、顕著に血管描出
Enhancement)を使用している。撮像条件は鎖骨下動
の改善が認められた。
脈を対象に最適化したものを流用しているが、症例に
重み係数の影響については、係数が大きくなるに
よっては血管描出が不良となる場合がある。
従って背景信号が低下し、比較的太い動脈血管の描出
【 目的 】本検討は、より良好な血管像を安定して取得
するために、撮像条件(Refocusing Flip Angle)及び
処理条件に改善を加えたので報告する。
は向上したが、細い血管や狭窄部位のような微量な信
号の描出が低下した。
【 考察 】心収縮期の RFA の設定を 100deg にした場
【 方法 】使用した MRI 装置は PHILIPS 社製 Achieva
合、すべての対象の下腿動脈で筋肉とのコントラスト
1.5T で、受信コイルは XL-Torso coil(16ch)である。
が最大値を示したが、これは X-Y 平面上に再収束さ
基本シーケンスは、3D-T2w-VISTA(FOV:380 ㎜,
れる血液のスピンは位相エンコードが進むごとに血液
matrix size:256 * 512r, slice thickness:3.0 ㎜, pro-
信号の位相分散が蓄積し、さらに T1 緩和や流速の影
file order:Linear, Turbo direction:y, flip angle:
響も加味され、血流信号が低下したことが原因だと考
90deg, TR:1-2 heart beat, TE:60ms, DRIVE
える。またその影響は、比較的流速の遅い(10 ㎝/sec
pulse:yes, flow compensation:no, NEX:1)である。
以下)対象や微細血管で強く、血流状態の悪い患者に
対象血管の最大血流値に対して、最も良好な血管像
おいてより有用性が高いと思われる。
が得られる Refocusing Flip Angle( RFA)の設定値
重み係数が大きくなるほど背景信号が抑制され動脈
を決定するために、膝窩動脈における最大血流速値が
の描出が向上したため、重み係数を付加したサブトラ
異なる同意の得られた健常ボランティア(16.8 ㎝/sec,
クション処理を用いることで、血管描出向上がきたい
22.7 ㎝/sec, 32.4 ㎝/sec)及び ASO の患者(4.39 ㎝/
できる。しかし、係数が大き過ぎると高信号部と低信
sec, 7.35 ㎝/sec)計 5 名の下腿動脈に対して、心収縮
号部の信号差が増加し、細かい血管など微量な信号の
期での RFA の設定を可変(100deg, 120deg, 140deg)
描出が困難となるため、臨床においては係数の設定に
し撮像を行った。このとき、心拡張期での RFA の設
は注意が必要である。
定は 160deg とした。得られた差分画像における、前
【 結語 】本検討は、最大血流速値の異なる僅か 5 名の
脛 骨 動 脈(ATA)
、 腓 骨 動 脈(PeA)
、後脛骨動脈
みを対象とした評価であったが、RFA を心拡張期で
(PTA)と筋肉とのコントラストの算出と MIP 画像
160deg, 心収縮期で 100deg に設定することで、血管
に対する血管描出の評価を行った。
描出の改善が確認された。しかし、血流の遅い対象に
サブトラクション画像の背景信号抑制を目的に、サ
ついては、更に RFA を小さく設定することで、より
ブトラクション処理における重み係数について検討し
血管描出の改善ができる。非造影 MR-Angiography
た。対象は浮腫性病変を合併した閉塞性動脈硬化症
の需要は更に増加傾向にあるため、今後臨床における
(ASO)患者 1 名の下腿動脈とし、重み係数の設定を
あらゆる血流状態にも対応できるように、更なる検討
可変(1.0-1.5)して処理を行い、得られた MIP 画像
の血管描出の評価を行った。
【 結果 】各対象における血管と筋肉とのコントラスト
は、心収縮期の RFA の設定が小さくなるに伴い上昇
する傾向にあった。MIP 画像については、比較的最
大血流速値が速い対象においては、細かい血管の描出
が RFA の設定が小さくなるに従って良好となるもの
を行っていきたい。
【 参考文献 】
1) 中村理宣ほか: VRFA-3DTSE-VISTA1009. Rad Fan 7
(5)
: 19-22, 2009
2) 石本剛: 3T での非造影 MRA-3T TRANCE の真価と魅
力.INNERVISION 23( 9)
3) 荒木力著:流れの MRI. 決定板 MRI 完全解説: 581-584
― 128 ―
19-089
末梢動脈閉塞疾患の患者に対する片手・手指の非造影 MRA 撮像
○大村 佑一 1)2)、福田 喜脩 1)、松浦 龍太郎 1)、林 邦夫 1)、山内 健太郎 1)、大野 誠一郎 1)、
田原 誠司 1)
1 )岡山大学病院
2 )岡山大学大学院保健学研究科
【 背景と目的 】腎機能不良の抹消動脈閉塞疾患の患者
画像評価では HeadCoil による T2-medic-3D で撮
に対し、片手・手指の非造影 MRA 撮像の検査依頼が
像した画像が最もよい結果となった。次いで HeadCoil
しばしばある。しかし患者によっては撮像体位に制限
による T2stir-space の画像がよい結果となった。ポジ
があり、長時間の検査が難しい場合がある。
ショニングの安楽さはボランティア 2 名とも HeadCoil
末梢動脈閉塞疾患とは末梢動脈に動脈硬化症が生じ、
での撮像を選択した。
手足に血行不良が起こる疾患で、しびれ・痛み、悪化
今回の検討で取得画像したうち、画像評価・撮像時
すると潰瘍ができ、壊死することもあり、末梢血管の
間から、シーケンスは T2 medic-3D が最適とである
疾患の中で最も多く、血管外科、循環器科で診療され
と判断した。ポジショニングは HeadCoil を使用した
ることが多く、当院ではリウマチ内科からの検査依頼
方が安楽であったとの評価だった。HeadCoil を用い
もある。
た T2 medic-3D を撮像プロトコールとして採用した。
末梢動脈のコントラスト・撮像時間及び体位の安楽
【 考察 】
さを評価基準とし、前述の患者に対する片手・手指の
(シーケンスについて)今回の検討においては T2
非造影 MRA 撮像プロトコールの検討を行った。
medic-3D が最も適している結果になったが、T2-
【 方法 】
stir-space も同様に有用であったと考えられる。画像
(使用機器) 使用装置として MAGNETOM Skyra
処理としては T2 medic-3D では thin MIP が、T2-
(SIEMENS 3T)使用コイルは HeadCoil 20 及び Flex
stir-space では MIP が適していた。また、T2-stir-
Large Coil を用いて 29 歳男性 2 名の健常ボランティ
space は flow の補正処理を用いることで静脈の影響を
ア 2 名での検討を行った。
抑えることができた。二つのシーケンスともに撮像後
(撮像シーケンス)T2stir-space/3D-TOF/T2medic/
に MPR の処理ができることも利点としてあげられる。
NATIVE-space/2D-TOF を FlexCoil・HeadCoil で
(ポジショニングについて)当院で手指の撮像を行う
それぞれ撮像し、撮像時間は 5 ∼ 6 分を目標とした。
際のポジショニングで検討を行った。HeadCoil を用
(ポジショニング)HeadCoil 使用時では腹臥位・挙上、
いて手をあげた腹臥位が安楽という結果であったが、
FlexCoil 使用時では腹仰臥位・体の横に手を下ろし
この体位が厳しい患者もいる。この場合、FlexCoil
て撮像を行った。撮像後にボランティア 2 名に安楽で
を用いて手を体の横に下ろした仰臥位が適している可
あった方を選択してもらった。
能性もある。両者とも厳しい場合、腹部の上に手を置
(画像評価方法)診療放射線技師 3 名で、取得画像の
10 種のうち、末梢の血管のコントラストが良好と思
くポジショニングが考えられるが、体厚や呼吸による
動きも考慮しなければならない。
われるものを、1 位 10 点、2 位 9 点… 10 位 1 点で点を
(今後の課題として)今回の検討はどのシーケンス・
つけた。その合計点(30 点満点)の最も高いものを最
体位が安楽・短時間で、良好な画像が得られるかを検
適シーケンスとした。
討したものであるため、各シーケンスのパラメータ設
【 結果 】取得画像の一例を図に示す。
定等の十分な検討はされていない。今後は各シーケン
スの検討が課題である。
図 T2stir-spaceMIP 画像及び T2 medic-3DminIP 画像
― 129 ―
20-090
水選択励起法併用 Multiple Fast Field Echo 法による手指軟骨の描出
○黒崎 貴雅 1)、木田 勝博 1)、後藤 佐知子 2)、東 義晴 2)、梶谷 努 1)
1 )岡山赤十字病院 放射線科
2 )岡山大学大学院 保健学科
【 背景 】関節リウマチの進行過程を示すステージは 4
【 考察 】理論上、信号強度
つある。初期症状を示す滑膜炎や骨髄浮腫はステージ
は TE が短いほど高くなる
1 に含まれ、これらの診断には MRI が有用であると
の で、SNR も 高 く な る。
言われている。近年、早期の関節リウマチに対する薬
しかし、今回は最短である
剤が発売されその効果を判定するために、ステージ 2
TE First 6.9 ms のときの
を示す初期の軟骨破壊を診断することが重要となって
軟骨の SNR が低くなった。
いる。
これは、装置の自動制御に
【 目的 】我々は手指軟骨の描出を目的に水選択励起法
より RF パルスの出力が低
を併用した Multiple Fast Echo 法(m-FFE)による
下したことが原因だった。
撮像条件の検討を行った。
よ っ て、TE First 9.2 ms
【 方法 】MRI 装置は Achieva 3.0 TX(PHILIPS)を使
のときに軟骨の SNR が最
用した。受信コイルは手指軟骨における高空間分解能
大となった。
撮像を目的に、32 ch SENCE Torso/Cardiac コイル
Flip Angle 15 deg で
を使用した(Fig.1)
。同意の得られたボランティアの
SNR が高くなったのはエ
手指軟骨を対象に得られた画像の信号雑音比(SNR)
ルンスト角の影響が考えら
を 比 較 し た。 比 較 項 目 は TE first、Flip Angle と
れる。37℃ に設定した牛
WATS である。SNR の評価には空中雑音法(1)を用
の軟骨の T1 値は 1200 ms
い、第 3 指の PIP 関節をターゲットに ROI を設定し
と報告されている 1)。この
た(Fig.2)
。
値をエルンスト角の公式
SNR =(2-π/2)1/2・SP/Nair
(1)
SP:ROI の平均信号強値 Nair:Air の標準偏差
Fig.3 TE first の変化による SNR
Fig.4 Flip Angle の変化による SNR
(2)に代入すると、エルン
スト角は約 10 deg になる。
し か し、 指 先 の 温 度 は
37℃よりも低いために T1
Flg.5 WATS の変化による SNR
値が低くなり、エルンスト
角が 15 deg で最大となったと考える。
最後に軟骨の SNR は 1-2-1 でもっとも高くなった
のは、1-3-3-1 の最小 RF パルスが小さいために正確
Fig.1 撮像体位
に印加できていないことが考えられる。よって、水の
Fig.2 ROI 設定
励起が不十分となり、信号が低下したと考える。
【 結果 】TE First を変化させた時の軟骨の SNR は、
TE First 9.2 ms で最大値となった。軟骨と関節液の
COS(α)= exp(-TR/T1)
α:エルンスト角 TR:繰り返し時間 T1:縦緩和時間
SNR の差(以下、コントラスト)も TE First 9.2 ms
で最大となった(Fig.3)
。
(2)
【 結語 】TE First 9.2 ms、Flip Angle 15 deg、WATS
Flip Angle を変化させた時の軟骨の SNR は Flip
1-2-1 が最適条件になった。この条件を使用すること
Angle 15 deg で最大値となった。軟骨と関節液のコ
で、ステージ 2 を示す軟骨破壊の診断に役立つと考える。
ン ト ラ ス ト も Flip Angle 15 deg で 最 大 と な っ た
(Fig.4)
。
WATS を変化させた時の軟骨の SNR は 1-2-1 で
最大値となった。軟骨と関節液のコントラストも
【 参考文献 】
1) G. J. Stanisz. et al. T1, T2 Relaxation and Magnetization
Transfer in Tissue at 3T. Magnetic Resonance in
Medicine 54:2005( 507-512)
1-2-1 で最大となった(Fig.5)
。
― 130 ―
20-091
肩関節 MRI における mFFE を用いた撮像条件の検討
○福島 沙知 1)、中河 賢一 1)、古牧 伸介 2)、小笠原 貴史 1)、孝原 明日香 1)、川上 雄司 1)、
森本 規義 1)
1 )倉敷中央病院 放射線センター
2 )川崎医科大学 附属川崎病院
【 背景 】multiple Fast Field Echo( mFFE)シーケン
【 結語 】最適化された撮像条件により、従来法よりも
スは、1TR 内で TE が異なる複数のエコーをデータ
SNR が高く肩甲骨と棘下筋のコントラストの良い画
収集し、後処理にて累積加算することで高い SNR の
像が得られた。撮像条件の最適化は mFFE シーケン
画像を取得することが可能であり、主に関節領域、脊
スの性能を最良とするために必要であり、最適化され
髄領域における T2 *強調画像として用いられる。当
た撮像条件を用いることで関節唇や病変の描出能を高
院では、肩関節、頸随領域で用いているが、肩関節に
める可能性を示した。
おいては頸随領域を対象に最適化された mFFE シー
ケンスを流用している。
【 目的 】肩関節領域、特に関節唇を対象とした mFFE
シーケンスの撮像条件を検討し、最適化を行った。
【 方法 】PHILIPS 社製 Achiva 1.5T(R2.6)
、受信コ
イルは Flex-M を使用した。同意を得られた 5 名の健
常ボランティアに対し、First TE、Flip Angle( FA)
を可変した条件で撮像を行った。関節唇付近での評価
のため、それぞれ肩甲骨と棘下筋の SNR/CNR を計
測した。
【 結果 】First TE については、TE の延長に伴い肩甲
骨と棘下筋の SNR は低下した。一方、CNR は TE =
9 ∼ 13ms 付近で最大となった。FA については、FA
が大きくなるにつれ棘下筋の SNR は増加したが、肩
甲骨の SNR はあまり変化が見られなかった。CNR は
FA が大きくなるにつれ上昇する傾向が見られ、55 度
で最大となった。
【 考察 】First TE の延長に伴い SNR は低下するが、
相対的に肩甲骨の信号値が下がるためコントラストが
良くなった。また合成前の複数のエコー画像が、従来
法よりも長い TE を含むようになり、関節液の描出に
優れた画像が得られた。FA については、mFFE シー
ケンスがグラディエントエコーを用いるため、信号強
度がエルンスト角で最大になる。今回の条件でのエル
ンスト角を求めると、筋肉が 55 度付近、骨が 75 度付
近となった。実験より肩甲骨は低信号で変化量が小さ
かったので、棘下筋の信号強度が高くなる FA55 度付
近を用いることが良いと考えられた。
― 131 ―
20-092
整形外科領域における
3 次元 Magnetic Resonance Image の画質改善の検討
○西山 征孝 1)、古牧 伸介 1)、木田 勝博 2)、田淵 昭彦 1)
1 )川崎医科大学 附属川崎病院
2 )岡山赤十字病院
【 背景 】脂肪抑制 Proton Density weighted Imaging;
PDWI は、靭帯や半月板の病変及び軟骨層や骨髄内の
SNR も同様に両 turbo direction ともに、RFA が 60
deg まで SNR は上昇し、それ以降ほぼ一定の値となり
病変の検出に優れている。また、3D-volume imaging
は、撮像条件をコントロールすることで様々なコントラ
ストの画像を得ることが可能であり、さらに iso voxel
90 deg を超えると低下する傾向が認められた(Fig.2)
。
収集であるため、撮像後 reformation することで任意
断面の観察が可能である。
【 目的 】膝関節 MRI 診断において、より有用な画像
を提供することを目的に、脂肪抑制併用 3D-PDWI
における撮像条件の最適化を行った。3D 法としてフィ
リップス社製 Volume Isotropic T2w Acquisition:
VISTA 法を用いた。
【 方 法 】MRI 装 置 は、 フ ィ リ ッ プ ス 社 製 Achieva
1.5T、受信コイルは SENSE-Knee-coil(8ch)を使用
した。関節液、軟骨、筋肉の T1・T2 値に調整した
自作ファントムに対し、turbo direction を radial, y,
Refocusing Flip Angle を 30deg-150deg と可変し撮
像を施行した。自作ファントム T1 値、T2 値は、そ
れ ぞ れ 関 節 液(T1 値:2850 ± 279、T2 値:1210 ±
140)
、軟骨(T1 値:1060 ± 155、T2 値:42.1 ± 7.05)
、
筋肉(T1 値:1130 ± 91.7、T2 値:35.3 ± 3.85)とした。
得られた画像に対し、各試料間における SNR 及び
CNR を算出し、RFA の変化がコントラストに与える
影響、RFA の変化が SNR に与える影響について検
討した。
次に同意の得られた健常ボランティアの膝関節を対
象とし、ファントム実験においてコントラスト、SNR
ともに高値となった RFA50 deg-90deg の範囲で、
turbo direction を radial、y と可変し軟骨 - 関節液、
筋肉 - 関節液のコントラストを比較検討した。
【 結果 】ファントム実験においてコントラストは、
turbo direction、radial、y ともにグラフ形状に差は
なく、どの組織間においても RFA を高くするとコン
トラストは上昇する傾向が認められた(Fig.1)
。
ボランティアの膝関節においても、ファントム同様
の結果が得られ、turbo direction は y に設定した方
が高いコントラストが得られた(Fig.3)
。
【 考察 】RFA の設定が低い場合に SNR の低下が認め
られたが、T1 緩和の影響や RF パルスの出力自体の
低下したためと考察する。逆に RFA が高い場合に
SNR が低下した。これは X-Y 平面上で再収束される
プロトンが増加し、信号強度が増加もしくは一定とな
るものの、長い ETL を使用しているため Blur の影
響などにより、信号のばらつきが大きくなったことが
原因であると考える。
RFA が高い場合にコントラストが上昇した。これ
は T2 緩和がより早くなることにより T2 コントラス
トが増強されたためであると考える。
【 結語 】本検討では、関節液をより強調した画像を取得
することを最適化の基準としたため、turbo direction
の設定は y , RFA は 90deg が最適値であると判断した。
【 参考文献 】
1) 笠井俊文・土井司編: MR 撮像技術学.日本放射線技術学
会 2008; 189-191
― 132 ―
21-093
2012 年度診療放射線技師における基本給の動向
○興梠 静香 1)、平木 雅登 1)、山中 良太 1)、渡辺 大輝 1)、平田 更紗 1)、澁谷 光一 1)2)、
鷲見 和幸 2)
1 )岡山大学医学部保健学科放射線技術科学専攻
2 )岡山大学大学院保健学研究科
表 4.1 就職先に求めること
【 目的 】これまで 2005 年度から 2011 年度まで診療放
射線技師の基本給の動向を調査してきた。
項 目
人数( 人 )
割合(%)
見学しての印象
10
23.8
福利厚生
8
19.0
た求人票を対象に行った。昨年と同様に看護師と診療
出身地
5
11.9
放射線技師、臨床検査技師の基本給、基本給+諸手当
給与
5
11.9
今年度も引き続き調査し、社会全体における診療放
射線技師の現状を明らかにすることを目的とする。
【 方法 】2012 年に岡山大学医学部保健学科に寄せられ
を加えた給与(明記してあるものに限る)
、および採
用条件における学歴の有無、中国・四国地方の施設と
上の項目のほかに休日数や設立母体などの項目も
全国の施設の比較を行った。また、岡山大学の学生が
あったが支持する人数が少なかったため省略している。
就職先の病院に何を求めているかについても調査を
上の表を見て分かるように、見学しての印象が 23.8%
行った。
と最も高くなっている。続いて福利厚生、出身地、給
【 結果 】2012 年度の全国の基本給の平均は看護師では
与となっており、給与は他と比較してあまり重要では
209,930 円、診療放射線技師は 189,190 円、臨床検査
ないと考えられる。また、就職先に求める最低基本給
技師は 187,607 円であった。看護師と比べると診療放
は、18 万円が 38.1%、19 万円が 26.2%となった。
射 線 技 師 で は 20,740 円 低 く、 臨 床 検 査 技 師 で は
【 考察 】2012 年度の基本給の比較では看護師が診療放
22,323 円低かった。また、全国の基本給+諸手当を加
射線技師、臨床検査技師に比べて高く、看護師と診療
えた給与では看護師では 273,940 円、診療放射線技師
放射線技師、看護師と臨床検査技師の間には有意差が
では 216,458 円、臨床検査技師では 208,173 円であっ
認められた。これは学歴の区別の有無に関係なく、同
た。看護師と比べると診療放射線技師は 57,482 円低
じ傾向がみられる。また基本給に諸手当を加えた給与
く、臨床検査技師では 65,767 円低かった。
では看護師と診療放射線技師、看護師と臨床検査技師
中 国・ 四 国 地 方 で は 看 護 師 の 基 本 給 の 平 均 が
との間には大きな差が生じている。
198,786 円、診療放射線技師は 184,354 円、臨床検査
全国と中国・四国地方の基本給を比べてみると看護
技師は 181,504 円であった。看護師と比較すると、診
師、診療放射線技師、臨床検査技師において有意差は
療放射線技師は 14,432 円低く、臨床検査技師は看護
認められた。
師に比べ 17,282 円低かった。基本給+諸手当を加え
またアンケートの結果を見てみると学生は給与より
た給与は、看護師では 254,195 円、診療放射線技師で
も将来を見据えた事項を施設に求めている傾向にある。
は 216,864 円、臨床検査技師では 204,401 円であった。
診療放射線技師は医療の中で重要な役割を担い、そ
これらでは、看護師に比べ診療放射線技師では 37,331
の職責は看護師に劣るものではない。それにもかかわ
円、臨床検査技師では 49,794 円低かった。
らず、基本給は低く、正当な扱いをされていないと考
次に、全国と中国・四国地方の基本給、基本給+諸
えられる。給与は労働に対する評価と考えられるため、
手当を比較してみた。基本給は看護師では全国に比べ
その評価が低ければ労働意欲の減退にもつながりかね
中国・四国地方は 11,144 円、診療放射線技師は 4,836
ない。優秀な人材が他の職種に流れていってしまうこ
円、臨床検査技師では 6,103 円低かった。基本給+諸
とになれば、
国民医療全体の不利益につながってしまう。
手当では、看護師は 24,439 円、臨床検査技師では 4,177
【 結論 】全国と中国・四国地方の基本給に明らかな差
円中国・四国地方のほうが低かった。診療放射線技師
が認められ、看護師と診療放射線技師の採用条件には
では、全国に比べ、中国・四国地方のほうが 1,697 円
未だに差が感じられる。診療放射線技師は正当な扱い
高くなった。
を受けていないと考えられ、この現状を病院関係者に
知ってもらうことで、病院内における診療放射線技師
の待遇の改善が期待される。
― 133 ―
21-094
現場教育における個人的成長の阻害因子分析と今後の改善点
○蘆原 友里、伊丹 圭介、寺園 志保、森脇 淳美、岸 祐助
倉敷成人病センター 放射線技術科
【 背景 】現在、当院で日々行われている現場教育にお
いて、その学習内容を現場に最大限還元できるような
③ 教育課程の問題〈 定義 〉学習内容や学習目的、到
達期間などの目標が抽象的であればあるほど、また、
能力発達に繋げるためには、表面化していない問題点
があり、具体的問題の分析はなされていない。
【 目的 】我々は、現場での技能向上訓練時における内
在的問題点について説明を試み、効果的・効率的な技
「見て」始まる学習は「見る」期間設定が長すぎると
学習意欲が低下しやすい。④ 指導時の問題〈 定義 〉
批判的用語も用いた指導は学習意欲を著しく低下させ、
能習得方法の仮説モデルを構築する目的でこの研究を
行った。
【 対象と方法 】担当モダリティ増加と熟達を目指し、
現在も継続して技能訓練下にある診療放射線技師 7 名
を対象とした。対象者から関心相関的サンプリングを
用いて面接対象者を抽出し、半構造化面接を実施した。
考察には修正版グラウンデッド・セオリー・アプロー
チ(以下 M-GTA)を Research Question に適宜応用
させた SCQRM(Structure-Construction Qualitative
Research Method)を採用した。①Research Question(研究関心)…現実的制約(時間・資金・コネクショ
ン・倫理的制約)の範囲内において、学術的意義のあ
る研究関心を設定したもので現実的で内的一貫性のあ
る研究デザインを組むことが可能である。②関心相関
的サンプリング…Research Question に照らして(相
関的に)対象者をサンプリングすることで、現実的制
約を勘案しつつ Research Question や研究目的に照ら
して対象者を選定すること。③半構造化面接…インタ
ビュアーが対象事項に関する必答の質問項目を予め設
定し、質問項目からある程度逸脱した思考や意見等は
許容しつつ更にその「ずれ」を展開させるように面接
を進め言葉を深めていく方法。④修正版グラウンデッ
ド・セオリー・アプローチ…データに密着した分析か
ら独自の理論生成を可能とする質的研究法であるグラ
ウンデッド・セオリー・アプローチ(GTA)を受け継ぎ、
より実践的に改良された社会調査法。⑤ SCQRM
( Structure-Construction Qualitative Research
Method)…構造構成的質的研究法。
「一般化」とい
う構造化に至る過程を手掛かりに類推を働かせ既知の
構造(知見)が理解したい事象に当てはまる可能性を
検討し、科学性を担保する条件がそのまま一般化可能
性を担保する条件を満たすこと。
【 結果 】
◆現場教育における① 学習者の心境〈 定義 〉自己挑
戦の契機として受け止め、選抜された事に対する責任
を認識。②指導者に抱く「在り方」
〈 定義 〉指導者に
対しては信頼関係を基盤とした人間形成が求められる。
指導者への不信感へも繋がりかねない。⑤学習者個々
の特性〈 定義 〉指導者は早期の段階での学習者把握
が求められる。⑥ 学習意欲の継続〈 定義 〉知識の関
連付けによる指導は長期記憶に残り易い。最初に学習
項目の魅力を伝達する必要性。
■現場教育における① 作用…現場教育対象者として
学習機会の付与→自己挑戦の契機として学習意欲向上、
達成に向けての責任感、さまざまな知識欲の増加。
② 反作用…現場教育におけるさまざまな問題点→学
習者が抱く理想と現実の GAP を助長、学習意欲・学
習機会の喪失。
■解決策 ① 指導者・学習者間の信頼関係構築 ② 具
体的教育課程の設定 ③ 学習者技能の把握 ④ 学習意
欲の維持
【 結果のまとめ 】指導者から学習機会を付与されるこ
とで、学習者はそれを自己挑戦として受け止め、責任
や知識向上の契機とした。しかし、指導者の在り方や
教育課程の設定、学習意欲の維持方法等に対しては
様々な GAP を抱いていた。
【 考察 】結果のまとめから、以下の 3 点が改善策とし
て考察される。
1)指導者として在り方の再考 a)恒常的な信頼関係
構築の推進 b)TPO に配慮し、学習者の承認欲を
満たす効果的指導
2)学習者技能に即した効果的・効率的教育プログラ
ムの構築 a)到達目標およびスタート・ゴールの
具体的提示 b)学習者背景の把握 c)学習効果に対
する定量的評価
3)学習意欲の維持 a)学習者特性に配慮したスモー
ルステップ設定 b)学習効果がもたらす具体的効能
(魅力)による動機付け c)参加型の教育現場設定
尚、このモデルは暫定的であり、今後更なる検討が
求められる。
【 参考文献 】
― 134 ―
西條剛央『ライブ講義 質的研究とは何か SCQRM ベー
シック編・SCQRM アドバンス編』新躍社、
『看護研究で
迷わないための超入門講座』医学書院
21-095
国際化を目指した診療放射線技師教育に関する一提案
○西原 貞光 1)、福井 亮平 2)、山田 健二 3)、稲田 智 4)、矢田 伸広 5)、山本 浩之 6)
1 )徳島大学大学院 ヘルスバイオサイエンス研究部、2 )鳥取大学医学部附属病院 放射線部、
3 )徳島大学病院 診療支援部 放射線技術部門、4 )土谷総合病院 放射線室、
5 )島根大学医学部附属病院 放射線部、6 )倉敷中央病院 放射線センター
【 背景と目的 】 中四国放射線医療技術フォーラム
【 結果と考察 】ここでは、議論した二つのテーマに関す
(CSFRT)は、日本診療放射線技師会(以下、JART)
る結果と本部会から参加した 6 名の議論で得た提案事
と日本放射線技術学会(以下、JSRT)との合同で開催
項を示す。まず、日本の技師はいろいろなモダリティを
されている。
扱えると同時に、優秀で高いスキルを持っている。し
今回、JSRT が企画する海外研修派遣会員としてスタ
かし、母国語で教育を受けることが出来るメリットは、
ンフォード大学で研修する機会を得た。そこで見聞した
英語で世界に発信する必要性を弱めているというのが、
内 容 の 紹 介を行うことで、JSRT 会 員だけでなく、
参加者の総意であった。国際化を目指した技師教育を
JART 会員に対しても海外研修に対する動機づけの一
進めるにあたり、JSRT が主催する研修制度を有効に
助としたい。また、日本各地から集まった参加者との討
利用することは最も効率の良い手法である。海外に赴
論において示された、診療放射線技師(以下、技師)の
いた経験のない会員にとって、この研修派遣は国際化
国際的視野に関する内容を再検討することによって、国
の動機づけに役立ち、自らが得た知識や経験を世界に
際化を目指した技師教育に関する提案事項を示したい。
発信する意欲につながる。つまり、卒後教育の観点か
【 JSRT 海外研修派遣の概要 】応募資格を以下に示す。
ら考慮した場合、国際化の動機づけとそれを踏まえた
1. 継続して 3 年以上の正会員
国際学会での発表と英語論文の推進が重要となる。一
2. 本学会に論文投稿や学術大会への発表実績がある者
方、技師養成機関としては、講義を部分的に英語で実
3. 海外派遣実績の無い者
施することや国際学会などに学生を積極的に参加させ
この制度は、研究奨励のために一般会員を対象とし、
ることなどが実現可能なことであり、早い段階で国際
その年度事業計画に挙げた施設に派遣するものである 1)。
的な視野をもつ技師を養成することが要望される。
2006 年から始まったこの制度で派遣された会員数は
発表後、参加者から「私は英語が苦手だから具体
2013 年 10 月時点で 160 名であり、本年度も中四国部
的に参加への意欲はあるが実際には参加しにくい」
会 の 部 会 員 6 名 を 始 め 引 率 者 を 含 む 総 勢 21 名 が、
との相談を受けた。平成 25 年度研修の場合、2 名の通
2013 年 7 月 21 日∼ 7 月 28 日の期間で派遣された。派
訳が同行したことを伝えると、参加の意思を強くした
遣先は米国のスタンフォード大学・ルーカスセンター
ようであった。
である。ここで MR と CT および Molecular Imaging
【 結論 】日本の技師の学術レベルは世界的にみて非常
などにおける講義と研修を受講した。さらに同施設内
に高いが、
世界に対して発信する能力が弱い。
したがっ
にある 3D ラボやスタンフォード大学附属病院などの
て、その能力を磨くために技師養成機関や卒後教育に
見学を行った。
おいて、英語教育を進める必要がある。
また、
研修中に「日米の技師の違いについて」と「技
師における国際的視野」という二つのテーマについ
【 参考文献 】
1) 会員の海外派遣に関する規定,第 2 章細則,第 10 条.日本
放射線技術学会諸規約・諸規定 2012: 49.
て議論した。
― 135 ―
22-096
非イオン性尿路・血管造影剤の温度に伴う粘度変化
○渡辺 大輝 1)、山中 良太 1)、平木 雅登 1)、興梠 静香 1)、平田 更紗 1)、澁谷 光一 2)、
鷲見 和幸 2)
1 )岡山大学医学部保健学科
2 )岡山大学大学院保健学研究科
【 背景・目的 】非イオン性尿路・血管造影剤は、0.1
∼ 5 %の確率で蕁麻疹や悪心などの副作用が現れた
と報告されている。造影剤を投与前に体温まで温める
ことにより、注入を容易にし、血管への刺激を低減で
きるという報告がある。取扱説明書にも注意書きされ
ている。非イオン性尿路・血管造影剤が、温度に伴っ
てどのように粘度が変化するのか調べた。
【 使用機器・使用薬剤 】
非イオン性尿路・血管造影剤(5 種類)
イオメロン 300
図 1 造影剤の温度と粘度の変化
イオメロン 350
イオプロミド 300
同じ 300 でも、オムニパークの粘度が高いという結果
イオパミロン 300
が得られた。
オムニパーク 300
イオメロン 350 がほかの造影剤より粘度が高いのは、
ウベローデ型細管式動粘度計(SHIBATA 社)
ヨード含有量がほかの造影剤よりも多いためであると
水槽(57ℓ)
考えられる。
【 方法 】ウベローデ型細管式動粘度計で非イオン性尿
また、ヨード含有量が同じでも、ヨード化合物の分
路・血管造影剤の粘度を測定した。温度の設定には水
子式は異なり、この構造の違いが粘度に影響する可能
を満たした水槽を利用し、その中に粘度計を設置した。
性がある。
水温を 40℃から 5℃まで変化させて粘度を測定した。
非イオン性尿路・血管造影剤の粘度は、温度に強く
細管式粘度計では動粘度が測定される。実際には、流
依存することが確認された。造影剤には少量の添加剤
下時間と粘度計に記載されている粘度計定数から、以
も含まれていることから、粘度にどう影響するか今後
下の計算式から求める。
も検討を続けていきたい。
]=
動粘度[ 10-6 m2 /s( cSt)
粘度計定数×流下時間[ 秒(0.1 秒単位)
]
【 結果・考察 】57ℓの水槽は十分な容量であり、実測
中の水温の変化を無視することができた。
水温変化に伴う各造影剤の粘度の変化を図 1 に示す。
すべての造影剤で、温度の低下とともに粘度が急激
に増大し、温度が低い時に変化が大きかった。イオメ
ロン 350 が他の造影剤より著しく粘度が高く、また、
― 136 ―
22-097
硫酸バリウム懸濁液の温度に伴う粘度変化
○山中 良太 1)、平田 更紗 1)、興梠 静香 1)、平木 雅登 1)、渡辺 大輝 1)、鷲見 和幸 2)、
澁谷 光一 2)
1 )岡山大学医学部保健学科
2 )岡山大学大学院保健学研究科
【 背景・目的 】硫酸バリウム懸濁液の粘度は検査結果
に大きな影響を与える。われわれは、懸濁液の粘度は
温度の変化に強く依存し、原因が添加剤である可能性
を報告した。今回、添加剤の混合により、温度依存性
の抑制が見られることに着目し、その原因について検
討した。また、粒子の形状や大きさの異なる硫酸バリ
ウム原末の温度変化による粘度の変化を測定し、それ
が懸濁液に及ぼす影響についても検討した。
【 使用機器 】
硫酸バリウム製剤添加物(4 種類)
(クエン酸ナトリウム水和物、アラビアガム、カルメ
ロースナトリウム、コンドロイチン硫酸ナトリウム)
図 1 添加剤と温度の関係
硫酸バリウム原末(5 種類)
(小粒子原末、大粒子原末、BAX-A 原末、BAX-M
原末、BAX-100 原末)
ウベローデ型細管式動粘度計(柴田科学器械工業株
式会社)
水槽(57ℓ)
【 方法 】ウベローデ型細管式動粘度計で添加物と原料
バリウム懸濁液の粘度を測定した。温度の設定には水
を満たした水槽を利用し、その中に粘度計を設置した。
水温を 54℃ から 4℃ まで、10℃ ずつ変化させ、添加
物の密度はすべて 1 g/㎖と仮定し、各添加物を溶かし
た溶液の重量パーセント濃度は 3.6 W/V%、0.9 W/
V%、原料バリウムを溶かした場合は 30 W/V%とし
図 2 硫酸バリウム原末と温度の関係
た。57ℓ の水槽は十分な容量であり、実測中の水温
の変化を無視することができた。
クエン酸ナトリウム水和物による他の添加剤の温度
【 結果・考察 】それぞれの添加剤にクエン酸ナトリウ
依存性の抑制を確認した。これはクエン酸ナトリウム
ム水和物を加えた際の粘度変化を図 1 に示す。二種類
水和物が水に近い温度依存性を示すことに関係してい
の添加剤を混合すると、通常は単独の粘度より大きい
る可能性がある。また硫酸バリウム原末にも温度依存
粘度になったが、クエン酸ナトリウム水和物を加えた
性があると考えられるが、ウベローデ型細管式動粘度
場合のみ粘度が下がり、温度依存性の抑制が見られた。
計では BAX-A 原末よりも大きい粒子の動粘度を測
また、水温変化に伴う硫酸バリウム原末の粘度変化を
定することができなかった。粒子径の違いによる温度
図 2 に示す。硫酸バリウム原末にも温度依存性が見ら
依存性の調査は今後の課題である。
れた。
― 137 ―
22-098
歯科用コーンビーム CT における被ばく線量の検討
○今城 聡、井上 智洋、中村 伸枝、杉原 誠治、中島 真由佳、藤 井俊輔、本田 貢、
田原 誠司
岡山大学病院 医療技術部 放射線部門
Table 2 装置、撮影部位毎の水晶体の被ばく線量(μGy )
【 目的 】歯科領域の撮影には、コーンビーム CT(以下、
CBCT)
、パノラマ撮影などの検査がある。CBCT は
インプラント埋入用の術前検査、下顎智歯と下顎管の
位置関係把握などであり、パノラマの撮影目的は顎骨
全体の外観観察である。これらの検査では、眼窩が含
まれる場合があるため水晶体の被ばくが懸念される。
本 研究では、CBCT、パノラマ撮影における水晶体
部の被ばく線量について検討した。また、医科用 CT
と比較を行った。
【 考察 】CBCT において、上顎撮影が下顎撮影よりも
【 方法 】使用機器として、CBCT はモリタ製作所製
被ばく線量が高くなった要因は、撮影範囲と水晶体と
Veraview epocs 3DA、パノラマはモリタ製作所製
の距離が近いためである。
Veraview epocs 、CT は TOSHIBA 製 Aquilion one
左右大臼歯部撮影における被ばく線量の差は、焦点
を用いた。なお、当院の CBCT(パノラマ)は X 線管
と FPD の距離が近く、X 線束が広いため、ヒール効
球が半周するタイプである。
果の影響と考えられる。
線量計には AGC テクノグラス株式会社製のガラス
医科用 CT と比較して当院の CBCT、パノラマ撮
線量計 FGD-1000、ガラス素子は診断領域用 GD-
影の線量が低かった要因は、頭部の後ろ側を X 線管
352M を用いた。
球が半周するため、X 線が水晶体に直接入らないため
人型ファントム(アルダーソン社 MODEL RAN-
である。
110)の左右の水晶体部にガラス線量計を配置し、表
これに対し医科用 CT では、前頭洞∼下顎骨までと
面線量を測定した。
撮影範囲が広く、直接水晶体に X 線が入る。また、
各装置の撮影条件を Table 1 に示す。
医科用 CT は管電圧 120kV、管電流 300mA と撮影条
件が高いことが要因として考えられる。
Table 1 装置毎の撮影条件
パノラマ撮影が CBCT よりさらに低い被ばく線量
となった要因は、受像面で幅 7 ㎜となるようなスリッ
ト絞りの X 線束を利用して撮影しているためと考え
られる。
【 結語 】当院の CBCT の水晶体部の被ばく線量は約
200 ∼ 400μGy、パノラマ撮影では約 20μGy であった。
CBCT の被ばく線量は医科用 CT の 1/125 であった。
医科用 CT の撮影領域は、当院の歯科 CT 撮影のプ
ロトコールを基に前頭洞∼下顎骨までとした。
CBCT の撮影部位は、上顎前歯部では右 2 ∼左 2 を
含む範囲、大臼歯部では左右 6 を中心に、さらに上顎・
下顎はチンレストの高さを調節して、計 6 部位を撮影
した。
【 結果 】各装置における水晶体の被ばく線量を、左右
【 参考文献 】
1) 社団法人 日本放射線技師会『放射線量適正化のための医
療被曝ガイドライン ―放射線診療における線量低減目標
値とその実践』2009.4 文光堂
2) 神田重信,新井嘉則,
[編]
『歯科用コーンビーム CT 徹底
活用ガイド ―基礎から診断まで―』2009.1.10 クイン
テッセンス出版株式会社
3) 日本放射線技術学会 叢書(25)医療被ばく測定テキスト
(改訂 2 版)2012.9
の平均値として Table 2 に示す。
CBCT で最も高い数値を示した上顎前歯部撮影時
の被ばく線量は、医科用 CT で撮影した場合の 1/125
であった。
― 138 ―
22-099
FPD 搭載モバイル C アームシステム
Veradius の使用経験について
○岡邉 忠弘、藤原 倫紀、池上 靖夫、築山 まゆ子、小林 純一郎、中島 優、築山 幸司
社会医療法人 盛全会 岡山西大寺病院 放射線科
【 背景 】当院は整形外科を主体とした病院であり、手
Noise curve
術時には、Toshiba 製外科用イメージ STX900-A を
使用していた。
残像
良
2011 年 4 月から透析が始まり、それに伴い 9 月から
1
off
3
Philips 製 FPD 搭載外科用 C アーム Veradius を導入
2
off
3
3
off
4
セットプロファイルがある。
4
off
4
しかし、どこまで対応ができるか未知数である。
5
off
4
6
off
4
7
off
4
8
off
5
された。
【 目的 】この装置には検査部位に合わせて様々なプリ
今回は、特に整形領域で使用している、四肢系
(Extremities)について検討した。
以下のプリセットプロファイルが搭載されている。
Extremities
Urolory
Head
Vascular Peripheral
Spine
Vascular Cerebral
Pelvis
Vascular
Thorax
Vascular CO2
Pacemaker
Coronary Artery 15
ERCP
Coronary Artery 23
視覚評価において
残像が最も少ない noise curve は off ⇒ ノイズ:大
ノイズが少ない noise curve は 7・8 ⇒ 残像:大
臨床に最適と考えられる noise curve は 4
【 まとめ 】今回は整形領域で使用している Extrimities
の特に Noise Curve についての検討を行った。
【 方法 】C アームシステム Veradius を使用し、FPD
Noise Curve は番号が大きくなるにつれ、加算が増
上にラグファントムを用い動きに対する視覚評価を
していき、ノイズが減少していくが、残像が増える傾
行った。
向にある。更にコントラストも減少する。
この時、noise curves を off ∼ 19 まで変化させた。
今回の実験結果では Noise Curve4 が当院の整形領
【 結果 】
域(低圧撮影 透視時)において最適と考えられる。
【 今後の課題 】その他のパラメータの検討を行い、さ
らに最適な画質を追求し、また高圧撮影時も noise
curves を変更し良い画像を提供出来るように追求し
ていきたい。
noise curves:off
noise curves:8
大腿骨頚部骨折・転子間骨折は現在も Toshiba 製
C アームを使用しているので、Veradius に移行でき
るよう検討中である。
noise curves:3
noise curves:4
― 139 ―
23-100
FPD 搭載血管造影装置コーンビーム CT における
被写体位置が画像に与える影響
○竹本 理人、藤井 政明、古牧 伸介、田淵 昭彦
川崎医科大学附属川崎病院
【 背景 】当院では肝動脈化学塞栓療法 trancecatheter
arterial chemoembolization;TACE 後に血管造影装
置に搭載されている、Low Contrast Imaging;LCI
を用いて治療効果判定を行っている。LCI 撮影におい
て被写体が中心から体軸方向に離れるとコーン角の影
響が大きくなるという報告 1)があるが、肝辺縁部にあ
る腫瘍を中心にして撮影した場合、FOV 内に肺や体
外の空気領域が多く含まれてしまい画質劣化をきたす
症例を多く経験した。本研究では、FOV と被写体の
位置及び Auto Exporsure Control;AEC 等の関係
について検討を行った。
【 実験方法 】
1. CT 値約 60 に調整した自作ファントムを、FOV 内に
空気を全く含まない位置に配置し、LCI で AEC を
用いて撮影を行いこれを基準画像とした。次に透視
下でファントムを移動させ、FOV 内に含まれる空気
の領域を頭尾、左右方向に 6 ㎝間隔に増加させてい
き、計 8 通りの配置位
置(Fig.1)で LCI 撮 影
を行った。
2. 1 と同様にファントム
を配置し、FOV 内に空
気を含まない位置で
AEC を用い撮影を行い、
その際用いた条件を固
定し撮影を行った。
【 評価方法 】
1. 画像解析
実験 1.2. で得られたボリュームデータから Axial と
Coronal の MPR 画像を作成し、Image J を用いて
同一点の SD の測定を行った。次に得られた画像を
5 枚ずつ複製し、それぞれ基準の画像と並べパワー
ポイント上に貼り付け、合計 45 枚の画像をシャッ
フルしランダムに並べなおし、経験年数 4 年∼ 38
年の技師 12 人により 5 段階で視覚的評価を行った。
2. 統計解析
Axial と Coronal のそれぞれの MPR 画像より得ら
れた SD の平均値を算出し、グラフ化し評価した。
次に、5 段階に視覚的評価されたスコアを t- 検定
法により統計解析を行った。
(統計ソフトは statcel
3 を使用した)
【 結果 】
1. SD 値の変化は Axial, Coronal 画像ともに、頭尾方
向と比較し左右方向に移動させた時に影響が大き
く、Axial 画像のバラツキが大きい傾向が認められ
た(Fig.1)
。視覚評価は、Axial, Coronal 画像とも
に基準画像 1 に対してファントム配置位置 2、4、6
以外では有意に粒状性が低下した(Fig.2)
。
2. 実験 1 と比較して SD 値は良好となったが、空気と
ファントムの境界面でのデータの欠損を認めた(グ
ラフ不掲載)
。
【 考察 】
1. ファントム辺縁に設定した ROI を FOV 中心方向
にずらした場合、左右方向の移動は SD・粒状性に
大きな影響を及ぼした。これは左右方向にずらした
場合、管球の回転中に被写体の厚みが大きく変化す
ることが画質に影響を及ぼしたと考える。一方頭尾
方向のずれは被写体の厚みを変化させないことか
ら、画質の変化を少なく抑えられたと考える。
2. 線量を固定して撮影した場合、SD 値は AEC 使用
時より良好となったが、被写体の辺縁部のデータの
欠損を認めた。これは、空気と被写体の境界に高線
量の X 線が照射されたことによるハレーションが
影響したためと考える。
【 まとめ 】ファントム辺縁に設定した ROI を FOV 中
心にずらした場合、粒状性は大きく低下した。本知見
を臨床に用いる場合、関心領域が肝臓辺縁にある場合
においても、可能な限り FOV 内に空気を入れない、
とくに左右方向に空気領域が含まれないように設定す
ることが望ましいと考える。
【 参考文献 】
― 140 ―
Tsutomu Gomi. Development of a Cone Angle Weighted
Three- dimensional Image Reconstruction Algorithm to
Reduce Cone Beam Artifacts. Dentmaxillofacial
Radiology, 35, 398-406, 2006.
23-101
CT 透視の画質と最適条件についての検討
○北 昌宜、大原 一志、氏平 武樹、山本 泰司
島根大学医学部附属病院
20
0
mGy/sec
22
32
mAs
350
100kV
300
120kV
250
140kV
200
150
100
50
0
12 22 32 42 52 62
mAs
Fig.4 径 L の SD
術者被曝低減システムの有無による線量と SD の関
係を Fig.5 に、線量率を Fig.6 に示した。本システム
を使用することで、SD への影響はなく約 27%線量率
を低減できた。
40
on
SD
30
off
20
10
0
15
100kV
12
22
32
mAs
Fig.5 SD 比較
14
12
10
8
6
4
2
0
on
off
12 16 20 24 28 32 36 40
mAs
Fig.6 線量率比較
120kV
5
140kV
0
12 14 16 18 20 22 24 26 28 30 32 34 36 38 40
mAs
Fig.1 CT 透視条件と線量率
CNR の算出結果を Fig.2 に示した。線量率が同程
度のとき低管電圧ほど CNR が高くなった。
1.6
1.2
CNR
12
Fig.3 径 SS の SD
20
10
10
5
(25 ㎝φ)
、M(33 ㎝φ)
、L(40 ㎝φ)の 4 種類の径を
用いた。
【 方法 】各 CT 透視条件における線量率(装置表示)を
比較した。低コントラスト分解能用ファントムを CT
透視して得られた画像から CNR を算出した。SS・S・
M・L の水ファントムを CT 透視して得られた画像の
SD を比較した。術者被曝低減システムの有無による
SD と線量率を比較した。また、いずれも連続する 10
枚の画像の平均値を使用した。CT 透視条件は以下の
通り。
[ CT 透視条件 ]
100・120・140kV、12 ∼ 40mAs( 2mAs 間隔)
回転速度:0.5rot/sec、スライス厚:4.8 ㎜
【 結果 】線量率の結果を Fig.1に示した。線量・管電
圧の上昇にともない線量率は増加を示した。
15
SD
型ファントム(低コントラスト分解能評価用)と東芝社
製 Water Calibration 用水ファントム SS(19 ㎝φ)
、S
25
mGy/sec
る SD への影響、
各 CT 透視条件における線量率(mGy/
sec)について比較・検討した。
【 使用機器 】CT 装置は、SIEMENS SOMATOM Sensation Open ICT、ファントムは京都科学社の MHT
ファントム径 SS と L での SD の結果を Fig.3、4 に
示した。径の増加にともない SD は大きくなり、同等の
線量率でも高管電圧による SD 低減効果が大きかった。
SD
【目的】CT 透視条件・被写体径による画質への影響、
術者被ばく低減システム HandCARE を用いることによ
100kV
0.8
120kV
0.4
140kV
0
12
16
20
24
28
mAs
32
36
40
【 考察 】同程度の線量率でも、高管電圧を使用すると
SD を効率よく低減可能で、被写体径が大きいケース
では大きな効果を期待でき、結果的に大きな被写体の
CT 透視では有用である。小さい被写体でも、線量率
が同等になるような mAs 値の利用で低管電圧を使用
できるメリットがある。CT 透視はハーフ再構成であ
り、術者被曝低減システムは SD に影響を与えず、更
には低線量率化を可能とする。しかし、CT 透視レー
ト低下のデメリットが発生するが、CT 透視は間欠的
に行うことが多いため、その影響は小さいと推測する。
【 結語 】CT 透視条件および被写体径の違いによる画
質への影響を確認できた。術者被曝低減システムを使
用しても SD に影響はなく線量率も低減可能であった。
線量率や被写体を観察して、適宜条件を調整すること
が重要であることが検証できた。
Fig.2 CT 透視条件と CNR
― 141 ―
23-102
ステント描出目的としたコーンビームスキャン造影剤濃度の検討
○市川 大樹 1)、西田 直樹 1)、山口 卓也 1)、山内 崇嗣 1)、平松 匡文 2)、大西 治彦 1)、
新井田 紀光 3)、徳永 浩司 2)、杉生 憲志 2)、田原 誠司 1)
1 )岡山大学病院医療技術部放射線部門
2 )岡山大学病院脳神経外科
3 )SIEMENS 株式会社
【 背景 】脳動脈瘤の治療において血管カテーテルによ
㸨
るコイリングをする際に、補助的にステントを留置す
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ることがある。しかし、留置ステントは透視画像で確
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認が困難である。そこで、当院で導入された装置にお
いて、造影コーンビームスキャンを撮影することでス
テントと血管との関係を確認可能となった。但し、造
影剤の濃度によりステントの描出が変化してしまうた
㻠
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め、造影剤の適切な濃度を決定する必要性がある。
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【 目的 】本研究では、留置ステントと血管内腔を最適
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㐀ᙳ๣⃰ᗘ㼇㻑㼉
に描出できる造影剤濃度決定のための検討・考察を
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行った。
【 使用機器 】 透視装置は SEIMENS 社製 Artis zee
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図 1 視覚評価における総合評価
BA Twin を、ステントは日本ストライカー社製の
ニューロフォームステントを使用した。ファントムは
【 考察 】ステント描出では、5% 及び 10% 群では
自作し造影剤はイオパミロン 300 を使用した。
25%及び 30%群と比較し、有意差が生じ良好であっ
【 方法 】頭部を想定し直径 17 ㎝、CT 値 30 前後にし
たことより、20%以下の造影剤濃度で行うことが望
た円柱型自作ファントムの中心に空洞を作成し模擬血
ましい。
管とした。その空洞内にステントを留置して、造影剤
また、コントラストの評価では、5%及び 10%群が
を 5%∼ 30%まで 5%毎に希釈した液体を満たしコー
他群と比較して不良であったことから、15%以上の
ンビームスキャンモードで撮影した。撮影した画像を
濃度で造影することが望ましいと考える。
MIP 表示し、脳血管外科医師 1 名、臨床放射線技師 7
視覚評価における総合評価の結果において、15%
名で 5 段階評価の視覚評価を行なった。評価項目はス
が 25% 及び 30% 群と比較して有意差が生じ良好で
テントの描出、模擬血管とファントムとのコントラス
あった。また、
ステントの描出の結果、
模擬血管とファ
ト、総合評価の 3 項目であり、各項目において 5%有
ントムとのコントラストの結果を考慮すると 15%、
意水準における Kruskal-wallis 検定を行なった。
20%が良好であると考える。以上のことより 15%が
【 結果 】ステントの描出では造影剤濃度が低いほど良
最適であると考える。
好な傾向となった。Kruskal-wallis 検定の結果、5%
【 問題点 】臨床の場においては、血液の流れもあるた
及び 10%群が 25 及び 30%群と、また 15%が 30%と
め造影剤が血液と混ざり希釈される可能性がある。こ
比較し有意差有りとなった。
の点においても今後追加検討をしていく必要性がある。
模擬血管とファントムとのコントラストでは、造影剤
【 結語 】留置ステントと血管内腔を最適に描出するに
濃度が高いほど良好な結果となった。Kruskal-wallis
は造影剤濃度 15%が良好であった。
検定の結果 20%及び 25%及び 30%群が 5%及び 10%
ただし、臨床においては観察する目的に応じて適切
群と、15%が 5%群と比較し有意差有りとなった。
な造影剤使用方法も考慮すべきである。
総合評価では、15%が 25%及び 30%群と比較して
有意差があり良好であった(図 1)
。
― 142 ―
24-103
6 軸治療寝台システムを用いた位置精度に関する基礎的検討
○増田 圭吾 1)、富永 正英 2)、生島 仁史 2)、福良 亮介 1)、岸 太郎 3)、佐々木 幹治 3)
1 )徳島大学保健学科
2 )徳島大学大学院保健科学教育部
3 )徳島大学大学院診療支援部放射線技術部門
【 背景および目的 】現在、高精度放射線治療を行うう
えでは 6 軸システムが必須となりつつあるが、6 軸シ
ステムの基礎データの報告は少ない。そこで、本研究
では、6 軸システムの基礎データを収集し、臨床使用
における注意点を検討することで、高精度放射線治療
を安全に施行できることを目指して行った。
【 使用機器 】
Linac Novalis Tx(BrainLAB、Varian)
放射線治療寝台 Exact couch base( BrainLAB)
EPID:Portal imaging(Varian)
Fig.1
画像誘導装置 ExacTrac X-ray[ ExacTrac ]
(BrainLAB)
6 軸対応カウチトップ imaging couch top
(BrainLAB)
Winston Lutz test ファントム(BrainLAB)
ファントム isocenter phantom(BrainLAB)
【 方法 】Winston Lutz テスト(WLT)では、Novalis
Tx 付属の WLT キットを使用し、Linac および ExacTrac による中心位置精度の検証を行った。ガント
リ角度 4 方向(0, 90, 180, 270)とテーブルアングル 6
Fig.2
方向(0, 30, 60, 270, 300, 330)を組み合わせて行った。
但し、Linac および ExacTrac 双方で、ガントリと治
療寝台が接触するような角度については除外して行っ
た。ExacTrac の不確かさの検証では、ExacTrac 付
属の isocenter phantom を使用し、テーブルアング
ル 0 度で位置照合を行い、初回位置照合の結果をもと
に 6 軸で治療寝台の移動。そして、再度テーブルアン
グル 0 度で位置照合を行った結果を基準座標とした。
また、テーブルアングルについては、WLT と同様の
角度で証を行った。
6 軸治療寝台を含む ExacTrac の不確かさの検証で
Fig.3
は、ロール方向とピッチ方向を変化させ、ExacTrac
の不確かさの検証と同様の検証を行った。
【 結果 】WLT の結果を Fig.1 に ExacTrac の不確かさ
【 結論 】6 軸システムを使用した IGRT では最大 2.5 ㎜
の検証結果を Fig.2 に 6 軸治療寝台を含む ExacTrac
の誤差が生じる可能性があり、臨床使用には基礎検討
の不確かさの検証結果を Fig.3 に示す。
を行ったうえで開始する必要がある。
― 143 ―
24-104
Roll, Pitch 角の回転誤差による影響
― 回転型強度変調放射線治療の線量分布において ―
○小林 仁、鐵原 滋、西谷 仁博、石割 美香、松本 純、小野 康之、山田 聖、山根 武史、
平田 吉春
鳥取大学医学部附属病院
【 背景 】当院では中枢神経系の腫瘍と上顎腫瘍に対し
て回転型強度変調放射線治療(Volumetric Modulated
Arc Therapy: 以 下、VMAT)を 実 施 す る 場 合、
CBCT による平行移動 3 軸(X 軸、Y 軸、Z 軸)と回
転方向軸 Yaw 角の 4 軸の位置補正を行っている。
Roll 角と Pitch 角は位置誤差としては表示されるが、
現有システムでは補正できない。
【 目的 】2010 年 5 月∼ 2012 年 5 月の間に中枢神経系の
腫瘍と上顎腫瘍において VMAT を施行した 11 症例
15 プラン(2ARC は 1ARC ずつに分けた)をレトロス
ペクティブに解析し、Roll 角及び Pitch 角の回転誤差
が線量分布に及ぼす影響とその許容範囲を求めること。
【 方法 】
1. 治療計画装置(Pinnacle3 )で計画されたプランを多
列半導体検出器線量検証システム(Delta4 )に転送
し、Roll 角及び Pitch 角が 0°の状態で照射する。
2. 水等価ファントムと角度計を用いて、Delta4 の Roll
γindex のパス率では Friedman 検定の結果、Roll 角
及び Pitch 角とも回転誤差が± 1.5°以上で有意差を認
めた。
(p < 0.05)Friedman 検定の結果を Table 1 に
示す。DVH で比較すると -1.0°と -1.5°ではほとん
ど差は見られなかった。しかし、-2.5°になると顕著
に乖離が見られた。角度による DVH の相違を Fig.2
に示す。線量域ごとに見てみると、γindex において
50% 以下の線量域のパス率が大きく低下していた。
このことより、50%以下の低線量域において回転誤
差の影響がより大きいことがわかる。これらのことよ
り、セットアップ時の Roll 角及び Pitch 角の回転誤
差を± 1.5°までに抑えれば、計画時の線量分布が許
容できる範囲で再現できていると考える。しかし、今
回はあくまで対象はファントムで、Roll 角及び Pitch
角それぞれの回転誤差だけの検証結果であり、実臨床
のような Roll 角及び Pitch 角の両方向が複雑に組み
合わさる条件下での更なる検討が必要であると考える。
角及び Pitch 角を± 2.5°まで 0.5°刻みで変化させて
照射する。このとき、Delta4 はアイソセンタを中心
として回転させる。
3. Roll 角及び Pitch 角が 0°
の場合を対照群とし、±2.5°
まで 0.5°刻みで変化させた場合を処理群とする。
4. 対照群と処理群とで Dose Difference( DD)
、Distance To Agreement( DTA)
、γindex のパス率と
Dose Volume Histogram(DVH)の変化について比
較検討を行う。
5. γindex において線量域を 10% 刻みで分けて、ど
の線量域において Roll 角及び Pitch 角の影響が大
きいかを調べる。
【 結果及び考察 】Roll 角及び Pitch 角とも回転誤差が
大きくなるにつれて、DD・DTA・γindex のパス率
は低下した。γindex における角度ごとのパス率の変
化を Fig.1 に示す。Fig.1 より Pitch 角の方が回転誤
差によるパス率の低下が大きいことがわかる。これは
Roll 角の誤差は回転中に相殺されているためと考える。
【 結語 】Roll 角及び Pitch 角の回転誤差が頭部 VMAT
の線量分布に及ぼす影響について評価を行った。セッ
トアップ時の回転誤差± 1.5°が当院での計画時の線
量分布の再現性をみる一つの指標になると考える。
― 144 ―
24-105
Planning target volume margins for prostate intensity-modulated
radiotherapy using the real-time tumor-tracking radiotherapy system
○Takuya Uehara1), Takehiro Shiinoki2), Yuki Yuasa1), Masahiro Koike1), Ryuji Kanzaki1),
Shinji Kawamura1), Keiko Shibuya2)
1 )Department of Radiological Technology, Yamaguchi University Hospital
2 )Department of Theraputic Radiology, Graduate School of Medicine, Yamaguchi University
【 Introduction 】Real-time tumor-tracking radiotherapy(RTRT)system is one of the effective techniques of image guided radiotherapy( IGRT ). In
our institution, the RTRT system is used to set up
the patients implanted three fiducial markers for intensity-modulated radiotherapy(IMRT)of prostate
cancer. The purpose of this study is to evaluate
planning target volume( PTV)margins for prostate
IMRT with and without correction of intra-fraction
motion during treatment using the RTRT system.
【 Methods 】The nineteen supine patients who underwent IMRT for prostate cancer using the RTRT
system were enrolled in this study. The patients
were positioned based on skin markers. After that,
those were repositioned in left-right( LR), anterior-posterior( AP)and superior-inferior( SI)directions after the differences between actual and
planned isocenter positions were calculated and corrected using the RTRT system. Those differences
were acquired before treatment delivery and during treatment course. Three set-up methods of
IMRT for prostate cancer were simulated using acquired data for the following situation(1)skinbased set-up,(2)pretreatment set-up using three
fiducial markers and(3)pretreatment set-up using
three fiducial markers and correct intra-fraction
motion for each beam. Systematic and random errors were calculated for these situations. PTV margins were calculated using Van Herk s formula and
compared.
【 Results 】For skin-based set-up, the required
PTV margins were 5.0 mm, 13.2 mm and 9.0 mm
in LR, AP and SI directions, respectively. For pretreatment set-up using three fiducial markers, the
required PTV margins were 1.4 mm, 3.4 mm, and
2.5 mm in LR, AP and SI directions, respectively.
For pretreatment set-up using three fiducial markers with intra-fraction motion correction for each
beam, the required PTV margins were 0.6 mm, 1.5
mm, and 1.3 mm in LR, AP and SI directions, respectively. Figure 1 shows the isocenter placement
errors( in mm )of three methods, along( a )
: SI
and AP axes, and(b)
: SI and LR axes. The outer
box shows PTV margins.(1)set-up based on skin
markers(2)set-up using three fiducial markers
with inter-fraction motion(3)set-up using three
fiducial markers and correct intra-fraction motion
for each beam.
Fig.1 The isocenter placement errors of three methods
【 Conclusion 】Our research has shown that correction of intra-fraction motion of prostate in each
beam using the RTRT system and PTV margins
were reduced, suggesting that further investigation
may be required to apply the PTV margins in clinical setting.
― 145 ―
24-106
前立腺 IMRT および VMAT 計画評価におけるレトロスペクティブ解析
○福良 亮介 1)、富永 正英 2)、生島 仁史 2)、増田 圭吾 1)、岸 太郎 3)、佐々木 幹治 3)
1 )徳島大学保健学科
2 )徳島大学大学院保健科学教育部
3 )徳島大学大学院診療支援部放射線技術部門
【 背景および目的】前立腺に対する IMRT 及び VMAT
【 結果 】直腸体積の違いによる PTV の DVH 形状の
については、3D-CRT と比較した場合に臨床成績の優
結果を Fig.2 に PTV 体積の違いによる直腸の DVH
位性を示す報告が多い。
形状の結果を Fig.3 に O/R 比と PTV の最低線量との
しかし、現在、IMRT・VMAT の治療計画手法は、
相関関係を Fig.4 に示す。
過去の報告を参考にして、施設独自の方法によって線
量制約を決定し、施行されているのが一般的である。
そこで、本研究では過去に徳島大学病院で治療計画
を行った症例を対象とし、それらの計画をレトロスペ
クティブに評価を行うことで計画指標を導き出すこと
を目的とした。
【 使用機器 】
Linac Novalis Tx(BrainLAB、Varian)
治療計画装置 Eclipse version 8.9.17( Varian)
【 対象および方法 】対象患者は、徳島大学病院で過去
Fig.2
に前立腺に対して IMRT および VMAT 計画を行っ
た 53 名とした。76Gy 処方による IMRT を行った症
例が 16 名、78Gy 処方による IMRT を行った症例が
20 名。VMAT は全て 78Gy 処方で 17 名。線量制約を
Fig.1 に示す。
Fig.3
Fig.1
評価方法は、PTV 体積および直腸体積を集計し、
PTV および直腸の DVH 形状の違いを評価した。前
立腺 IMRT 計画を行う際には、CTV から PTV マー
ジンを付加させた場合には必ず直腸と重なりあう体積
Fig.4
である overlap 領域が発生する。本研究では overlap
領域と直腸との比(O/R 比)において PTV の最低線
量との相関関係を評価した。
【 結論 】前立腺 IMRT および VMAT の計画指標とし
て O/R 比を用いることができると示唆された。
― 146 ―
24-107
前立腺 IMRT における位置確認用金属マーカーからの
散乱線が及ぼす影響についての基礎的検討
○長谷 和樹 1)、川島 歩 1)、松本 未希 1)、角場 幸記 2)、長瀬 尚巳 2)、谷 忠司 2)、
樋口 真樹子 2)、柳元 真一 2)
1 )川崎医療短期大学 放射線技術科
2 )川崎医科大学附属病院 中央放射線部
【 背景および目的 】前立腺の IMRT では金属マーカー
による位置照合で高精度な治療を行っているが、放射
線治療計画装置(RTPS)による線量計算では金属な
どの高原子番号・高密度物質の存在下では線量が正し
く計算されないことが報告されている 1)。今回我々は、
線量計を用いた実測、RTPS での線量計算、ガフフィ
ルムを用いた解析の 3 つの測定方法を用いて金属マー
カーからの散乱線が臨床に影響を及ぼすか否かを比較
検討した。
【 使用機器・実験方法 】リニアックは SIMENS PRIMUS-MD2 で 10MV X 線(300MU/min)を使用した。
線量計 N30013 型 -0.6 ㎖(PTW)
、電位計 RAMTEC
1000plus( 東 洋 メ デ ィ ッ ク)
、RTPS は XioVer.4.70
(ELEKTA)
、ガフフィルムは EBT2( ISP)を用いて
DD-System Ver.9.0( R-Tech)から解析し以下の実
験を行った。
1. 1 門照射での各測定方法で得た線量からの検討
① 測定は Mix-DP ファントム5 ㎝深(SSD 95 ㎝)で、
線量計および EBT2をセットして、金属マーカー
(Ag-Au:Φ 0.28×5 ㎜)をビーム入射側に+0.35,
+1, +2 ㎝、出射側に -0.35, -1, -2 ㎝に1 個ずつ
配置して、MU 値を 2, 4, 6, 8, 10, 30, 50, 100, 250
と変化させた時の線量計、EBT2、Xio での各々
で得られた線量を比較する。
② 線量計の実測値に対する EBT2と Xio で得られた
計算値の誤差率を求める(いずれもマーカー有り)
。
③ 金属マーカー無しの各々の測定法で得られた線量
に対する金属マーカー有りで得た線量の誤差率を
算出する。
2. 臨床例を用いた多門照射からの検討
検証用 I mRT ファントム
(SCANDITRONIX WELLHOFER)のアイソセンターから 1 ㎝の距離で互い
に重ならない X, Y, Z 方向 3 か所に金属マーカーを
配置し、当院で前立腺 IMRT を施行した 7 症例の
治療計画から、金属マーカー無しでの各線量に対し
て、金属マーカーを配置した場合の各々で得られた
線量の誤差率を求めた。
【 結果と考察 】1. ①に関する検討では、線量計を用い
た場合に 100MU, 250MU の -0.35 ㎝, + 0.35 ㎝ の位
置にマーカーを挿入した場合の測定値にのみ若干の増
減を認めた(Fig.1)
。1. ② の結果は低 MU 値におけ
る誤差率が+ 5% を上回る結果となった。1. ③ での
誤差率は全ての測定法で± 5%以内だった(Fig.2)
。3
つの測定法の中でも Xio では誤差がほとんど見られ
なかったのは、Xio が後方、前方、側方散乱による線
量の増加、線量の減少を正しく計算できていないため
Fig.1 金属マーカー挿入時の各測定法による吸収線量の変化
Fig.2 1 門照射での金属マーカー無しに対する線量誤差率
Table.1 臨床例での金属マーカー無しに対する線量誤差率
と考えられ
る。 ま た、
EBT2 を用
いた測定で
低 MU 値
での誤差に
ばらつきが
見られたの
は、測定が
1 回のみの
ため、ガフフィルム特有の感度斑が原因と考えられる。
多門照射を行った臨床例での金属マーカー無しに対す
る誤差率を Table.1 に示す。IMRT のガイドラインで
は RTPS と実測の誤差率が± 3% 以内の精度で行わ
れる必要がある。今回の結果では、金属マーカーを装
着した全ての臨床例による照射を行った。
結果でも許容範囲内であった。
【 結語 】今回の研究では、各測定法でバラつきはある
が、金属マーカーによる人体への影響はない結果が示
された。しかし今後、モンテカルロ等の計算による比
較を行いさらなる追加検討が必要と考えられる。
【 参考文献 】
1) 羽原幸作,他: 外部放射線治療における腫瘍位置確認用金
マーカーからの散乱線による人体への影響の検討:日本放
射線技術学会雑誌 67( 9), 1164-1173, 2011
― 147 ―
24-108
前立腺癌に対する金マーカー留置下放射線治療の精度改善
○片山 博貴 1)、大久保 正臣 1)、續木 将人 1)、高橋 洋輔 1)、加藤 耕二 1)、高橋 重雄 2)、
戸上 太郎 2)、柴田 徹 2)
1 )香川大学医学部附属病院 放射線部
2 )香川大学医学部附属病院 放射線治療科
【 背景 】照射位置精度に影響を及ぼす因子としては
Setup Error と臓器の internal motion が考えられる。
Setup Error は適切な固定具の選択および使用により
低減が可能であり、また前立腺は膀胱・直腸の状態に
よって移動するため前処置を行う必要がある。当院で
は金マーカー留置下前立腺治療を対象とし、固定具お
よび前処置の変更を行ってきた。
【 目的 】金マーカー留置下前立腺治療時の固定具およ
び前処置の変更によって照射精度の改善を行う。
【 方法 】当院で治療を行った以下の 3 種類の固定具と
前処置の組み合わせを対象とした。
A)体幹部定位用天板+ ECR バキュームクッション
(LEIBINGER)/ 排尿後 /27 人 /205 回
B)Vac-Lok + Kneefix(CIVCO)/ 排尿後 /20 人 /
205 回
C)自作かかと台 / 蓄尿 1 時間 /18 人 /205 回
それぞれ治療直前に撮影した正側二方向の LG と
DRR を骨構造で比較し、X(L-R)
、Y(A-P)
、Z(S-I)
方向の setup error、setup margin(stroom らの式よ
り算出)を求めた。また、
LG と DRR を骨構造と金マー
カーの重心位置で比較し、骨修正量と金マーカー修正
量から前立腺のみの位置誤差(internal error)を算出
し、internal error の平均値、標準偏差を求め比較した。
※自作かかと台は左右のかかとの位置を固定するため
スタイロフォームを加工して作成。
【 結果 】
① Inter-fraction Setup error
結果を図 1 に示す。すべての固定具および方向で平
均値は 1 ㎜ 以内となっていた。 X、Z 方向のばら
図 1 固定具による Setup error( Mean ± SD )
図 2 前処置による前立腺の Internal error( Mean ± SD )
固定具によるかたよりはなかった。
固定具 A は LR、SI 方向のばらつきが大きくロー
テーション、ピッチングの影響が大きいと考えられ
る。固定具 B に変更し、体に線を書くことで LR、
SI 方向の改善は見られたが、膝台位置の再現性や
膝の開きに対して固定ができないため骨盤が安定せ
ず AP 方向のばらつきが大きくなったと考える。か
つきは固定具の変更によって小さくなっていた。Y
方向は固定具 B でばらつきが大きくなっていた。X,
Y, Z 方向の Setup margin(㎜)は固定具 A(6.6、
3.7、5.6)
、固定具 B(4.7、6.7、4.6)
、固定具 C(3.3、
3.4、3.5)となった。
② Inter-fraction prostate motion(internal error)
結果を図 2 に示す。前立腺の変動が大きいのは Y、
Z 方向で排尿直後から蓄尿 1 時間とすると各方向で
SD の低減がみられた。特に Y 方向においてばらつ
きが小さくなっていた。
【 考察 】
① Inter-fraction Setup error
結果より Setup error の平均値はすべて 1 ㎜以内で
かと台の使用により足の開き、膝の高さを一定に保
つことが可能となりマージンの縮小につながった。
② Inter-fraction prostate motion
排尿直後の場合、患者毎の平均位置のばらつきが
大きく、蓄尿 1 時間とした方が特に AP 方向の前立
腺位置のばらつきの低減が見られた。治療期間中
の管理が前立腺の位置再現性において重要である。
今回の検討ではフィルムによる二方向での照合の
ため、体の回転に対して骨と金マーカーの関係を
正確に評価できていない。
【 結論 】自作かかと台を使用し、前処置は蓄尿 1 時間
としたことで照射精度が改善した。
― 148 ―
25-109
管電圧 100 kVCT 四肢骨撮影の有用性についての検討
○横内 義憲
医療法人 きたじま倚山会 きたじま田岡病院 放射線科
【 目的 】四肢骨 CT 撮影において低管電圧を用いるこ
とによる CT 値上昇を利用する事と一定の被ばく低減
効果については既知である。しかしながら、管電圧
80kV 撮影では、使用頻度の高い管電圧 120kV で撮
像される画像との極端な違いに戸惑うことが多い。加
えて 120kV 撮影時では、骨量が少ない場合において
はコントラスト不足を感じる画像も少なくない。そこ
で 80 と 120 の中間に位置する管電圧 100kV がどの程
度四肢骨 CT 撮影に有用性があるのか検討したので報
告する。
【 使用機器 】CT 装置は東芝社製 Asteion4 列を使用し
た。管電圧変化時における CT 値変動、MTF 評価、
関数変化における画像表示、Scano 画像における評価、
MIP・VR 作成時の個人差評価、臨床画像評価につい
て検討をおこなった。
【 考察 】
管電圧 80kV を使用すると、海綿骨・皮質骨の CT
値に相当する付近の CT 値上昇が著しくなり、骨評
価を伴う四肢骨撮影には不向きであることが分かった。
管電圧を変化させた時、MPR・VR 作成時この画像
なら適切な骨折評価ができるであろうと WW/WL
設定した際にどのくらい個人差が出るか評価を行っ
た。CT 値上昇や辺縁強調が過度になる分 80kV が
もっとも設定の個人差が出やすい傾向になった。
80kV で撮影した際はかなり CT 値上昇に配慮しな
いと骨皮質の骨折線を見落とす傾向になる可能性を
感じた。100 と120kV の個人差は大きく出なかった。
管電圧変化における SD 値変動において、管電圧
80kV を使用すると、同一 mAs の場合には他の管電
圧と比べ骨部分での SD 値が大きく上昇する傾向が
見られた。
撮影条件に関しての検討において、複数の技師間で
画像評価し、100kV70mAs と120kV80mAs の画像
の差を感じることがないという結果となった。100kV
Scano 画像の吸収差値と実スキャン時の骨の CT 値
が一定の相関があることが分かった。Scano 吸収差
値と実際に撮影した骨の CT 値の関係を統計にて評
価し、Scano 吸収差値に閾値を設ける事で骨密度が
少ない可能性のある骨を選択し、管電圧 100kV を使
用することで CT 値を 200 程度底上げしコントラス
ト向上に寄与する可能性があることが分かった。
で CT 値 を 底 上 げ し た 効 果 が で た た め、100kV
70mAs と撮影条件を下げても画質の差を感じること
がなかったと評価した。
【 結語 】臨床画像評価で、100kV 撮影は、MPR・VR
作成時の個人差が使用頻度の高い 120kV と比較して
も少なく、画像作成においては、過大過小評価につな
がる可能性が少ないことが分かった。
管電圧 100kV を使用することで、特に骨密度が低
下している可能性の高い四肢骨のコントラスト向上に
寄与し、被ばく低減につながることが分かった。今回
検討により当院で使用している 120kV の撮影条件か
ら mAs 値で 10%程度下げても臨床画像評価には影響
しない可能性が高いことが分かった。
今後の課題として、
撮影位置・体厚・FOV 変化によっ
て管電圧 100kV 撮影がどの程度画像に影響を及ぼす
か検討したい。
― 149 ―
25-110
低管電圧 CNR 指標線量制御法による
冠動脈 CTA を想定した微小血管描出能の検討
○松本 頼明、宇山 浩文、安井 哲士、西 秀治、藤本 耕平
庄原赤十字病院 医療技術部 放射線技術課
【 目的 】低管電圧 CNR 指標線量制御法(以下、CNR
法)は、低管電圧使用時に CNR を一定にすることで
SD を一定にした場合に比べ、被ばくが低減する撮影
技術として近年注目されている。しかし、微小血管に
おける描出能は報告されていない。本研究の目的は、
微小血管ファントムを用いて冠動脈 CTA における
CNR 法の描出能を検討することである。
【 使用機器 】CT 装置は 64 列 CT である LightSpeed
VCT、ワークステーションは Advantage Workstation
4.5( GE ヘルスケアジャパン株式会社)を使用した。
模擬血管ファントムはオリジナル製品であり、縦 6 ㎝
×横 10 ㎝×幅 2 ㎝のアクリルブロック内に 4 ㎜径の
主管と 0.8, 1, 1.2, 1.4, 2, 2.5, 3, 3.5 ㎜径の分枝管を有
した構造である。また胸部を想定し、ポリプロピレン
製の樹脂容器を使用した。画像解析には ImageJ を使
用した。
【 方法 】まず、120 kV を基準とした CNR を算出した。
水を入れたポリプロピレン樹脂容器の中央部に血管
ファントムが Z 軸に平行となるよう配置し、撮影した。
CNR は次式から求めた。
(1)
=
当院の冠動脈目標 CT 値 350 HU に、アクリル CT
値 120 HU を加算した 470 HU と、back ground(BG)
目標 SD25 から求めた、CNR =18.8 を基準とした。撮
影条件は、回転速度 0.35 s/rot、ビーム幅 40 ㎜(0.625 ㎜
× 64)
、ヘリカルピッチ 0.2、スライス厚 0.625 ㎜、ス
ライス間隔 0.625 ㎜、scan FOV 32 ㎝、display FOV
20 ㎝、matrix 512 × 512、再構成関数 standard、心拍
数 60 bpm、管電流 285 mA である。次に、管電圧を
100 kV、80 kV とし CNR が一定となるよう管電流を
手動制御した。定量評価として、Axial 画像から各径
の円形度、半値幅、1/10 値幅を求め、管電圧群間で比
較した(20 スライスの平均値)
。円形度(roundness: )
は大津の二値化処理後、面積(area: )と周囲長
(perimeter: )を計測し、次式から求めた。
2
= 4π
(2)
なお、円形度は真円に近い程 1 を示す。また、半値
幅、1/10 値幅は、Axial 画像に対して X、Y 方向に
プロファイルを引き、得られたプロファイルカーブの
BGCT 値を引いた値から求めた。視覚評価は Axial、
MPR、MIP、VR 画像を 5 段階で評価した。Axial、
MPR、MIP の WW、WL は固定した。VR のオパシ
ティーカーブは直線を使用し、下限値は各血管径の
CT 値の半値とした。有意差検定は Mann-Whitney s
U test を使用し、いずれも 120 kV 群をリファレンス
とし、100 kV 群、80 kV 群を比較した。統計学的な
有意水準は p < 0.05 とした。
【 結果 】各管電圧の 3.5 ㎜ 径の CT 値(HU)
、BGSD、
CNR、CTDIvol(mGy)は、120 kV:459.7、25.2、18.2、
34.7、100 kV:568.9、30.6、18.6、25.3、80 kV:744.2、
39.6、18.8、18.8 であった。CNR が一定の場合、CTDIvol は100 kV で 27%、80 kV で 46%低下した。円形
度は低管電圧群ほど低下し、半値幅、1/10 値幅は有意
差を認めなかった。視覚評価(Fig.1)は低管電圧群ほど
スコアがやや上昇した。
Fig.1 左上;Axial、左下;VR、右上;MPR、右下;MIP
【 考察 】円形度が低管電圧群ほど低下した原因は、ノ
イズの増加により辺縁が不整になったと考える。半値
幅、1/10 値幅は有意差を認めなかったため、今回の
検討においてはアーチファクトの増強による描出能へ
の影響は無かったと考える。視覚評価は低管電圧群で
スコアがやや上昇した。これはウインドウを固定した
ため、ノイズの増加より CT 値の増加が視覚的に優位
となったと考える。仮にウインドウを調整したら、ス
コアは今回の結果とは異なることが予測される。CNR
法の描出能は円形度を除き、低管電圧群がやや向上し
た。しかし、臨床の冠動脈においては、CT 値、ノイズ、
アーチファクトが増強するため、石灰化、非石灰化プ
ラーク、ステント内の描出に影響を及ぼす可能性があ
ると考える。
【 結語 】ファントム実験上、CNR 法の描出能は 120
kV 群よりやや向上し、被ばく低減の観点からも有用
性が示唆された。しかし、臨床の冠動脈描出には課題
があり、設定 CNR 値や適応など検討が必要である。
― 150 ―
25-111
冠動脈バイパスグラフト術後における低管電圧 CT 撮影の基礎的検討
○中島 寛人、梶谷 尊郁、金山 秀和、永見 晶子、山本 泰司
島根大学医学部附属病院 放射線部
【 背景 】当院では冠動脈バイパスグラフト後の血流評
価と心機能解析を心電図同期撮影しているため被曝が
多い。近年被曝低減、造影コントラスト向上を目的と
した低管電圧撮影が行われているが、ノイズの増加が
問題となる。そこで逐次近似応用再構成を用いてノイ
強度では 120kV FBP の画像 SD 値より抑えることが
可能であった。FWHM は AIDR 3D を用いることで
FBP より増加し、CT 値は減少した。この傾向は線
量が低いほど、模擬血管径が細いほど、AIDR 3D の
強度が大きいほど顕著であった。
ズ低減を図りたいが、画質の変化が懸念される。
【 目的 】低管電圧撮影における、逐次近似応用再構成
が血管描出能に与える影響を従来のフィルタ補正逆投
影法(Filtered Back Projection:FBP)と比較し、評
価を行った。
【 使 用 機 器・ 器 具 】X 線 CT 装 置:Aquilion ONE
(TOSHIBA)
、自作模擬血管ファントム:直径 220 ㎜
のプラスチック容器に水を満たし内部に模擬血管を配
置した(模擬血管:アトム多用途チューブ 2.0 ㎜、
1.35 ㎜ に 250HU(120kV 撮影時)程度の希釈造影剤
を封入)
【 方法 】模擬血管ファントムを表 1、2 の条件で撮像し
画像 SD 値、模擬血管半値幅(full width at half maximum: FWHM)
、模擬血管 CT 値についてそれぞれ
比較した。
〈 画像 SD 値 〉5 ㎜スライス厚の画像中心、周辺 ROI
5 ポイントの平均値から算出した。
〈 模擬血管 FWHM、CT 値 〉模擬血管径と同一スライ
ス厚の MPR 像を作成し、FWHM は模擬血管軸に直
行する ROI 5 ポイントの平均から、CT 値は模擬血管
軸に沿った ROI の平均から算出した。次に FBP と
AIDR 3D の FWHM、CT 値の変化率を算出した。
変化率は以下の式を用いた。
表 1 撮影条件
表 2 再構成条件
【 結果および考察 】図 1 に画像 SD 値、図 2 ∼ 5 に模擬
血管 FWHM、CT 値、図 6 ∼ 9 に変化率の各結果を
記す。画像 SD 値は、120kV FBP と比較して 100kV
FBP では高く AIDR 3D を用いることで改善した。
また同一管電流において AIDR 3D の MILD 以上の
【 結論 】低管電圧撮影に逐次近似応用再構成を用いる
ことでノイズ低減が可能であるが、ノイズの多い投影
データに対して逐次近似応用再構成を行うと、FBP
と比較して FWHM は増加し、CT 値は減少する。
― 151 ―
25-112
大動脈 3 D-CTA における低電圧撮影による
造影剤低減に関する検討
○瀧本 佳広、大元 謙二、西山 光、末国 宏、谷 佳緒梨、大西 恭平、沖野 文香、田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院 診療支援部 放射線技術部門
【 背 景 】 当 院 で は 従 来、120kV(従 来 法)で 大 動 脈
【 考察 】
CTA の撮影を行ってきた。現在では、描出能を向上
1. 120kV と比較して 100kV の方が CT 値の差が大き
させるため、造影プロトコルを変更せずに、管電圧を
くなったのは管電圧を下げることで実効エネル
100kV(低電圧法)に下げて撮影を行っている。
ギーも下がり、ヨードの K 吸収端に近づいたこと
【 目的 】本研究では、従来法から低電圧法に変更する
によるものと考えられる。また、希釈率が高くなる
ことによって、どの程度造影剤を低減することが可能
につれて CT 値の差が大きくなったのは、吸収体の
か自作ファントムと臨床データを用いて、後ろ向きに
割合が増えることで、低エネルギーである 100kV
検討を行った。
の方が 120kV より吸収される割合が増加したこと
【 使用機器 】
によるものと考えられる。
Brilliance iCT Philips 社製
イオパミロン注 300 ㎎I/20mL バイエル薬品
自作ファントム(直径;18, 25, 30 ㎝)
管電圧
100kV
120kV
実効エネルギー
53keV
58keV
【 方法 】
1. 自作ファントム(25 ㎝径)を用いて、各希釈率(0/0.
2. ファントムの径が大きくなると 120kV と 100kV と
5/1.0/1.5/2.0/3.0/4.5/6.0/8.0/10%)に お け る
もに CT 値が小さくなった。これは、ビームハード
120kV と 100kV の CT 値の差を求めた。
ニング効果が起こったものと考えられる。しかし、
2. 直径の異なる自作ファントムを用いて、大きさの違
120kV と 100kV の差はファントムの大きさが変化
いによる 120kV と 100kV の CT 値の差を求めた。
してもほぼ一定であった。これは、実効エネルギー
3. 2011 年 11 月 か ら 2013 年 10 月 の 間 で、120kV と
の差がさほど大きくないためと考えられる。しか
100kV 両方で大動脈 CTA を施行した 19 名を対象
し、今回の臨床データによると、体重が大きい人の
として 120kV と 100kV の CT 値の差を比較した。
方が 120kV と 100kV の差が小さくなっていた。こ
ROI は横隔膜上の 3 スライスに置き、大きさは対象
れは、実際の人体では今回 ROI を置いたのが横隔
の動脈の 30%程度の大きさとした。また、CT 値に
膜上であったため椎体や心臓などの高吸収体の影
響を受けたのではないかと推測される。
関しては、今回の検討では上昇値を検討するため
ベースを引いた値(Enhancement Unit;EU)とし
3. 当院では、350HU を目標に撮影を行っている。今
回のファントム実験における 350HU を基準とした
た。対象部位は胸部、腹部、胸腹部大動脈に限定した。
上昇値と臨床データの上昇値がほぼ一致した。これ
【 結果 】
1. 各希釈率における CT 値の差を 120kV と 100kV で
より、臨床から得られた平均値をファントム実験よ
比較してみると、いずれの場合も 100kV の方が高
り求めた近似式に代入し、低減できる造影剤の量を
い値となった。また、希釈率が大きくなるほど
計算してみると、約 24%となった。しかし、これ
120kV と 100kV の CT 値の差は大きくなった。
はファントム径が 25 ㎝(体重 65 ㎏ 相当)のもので
2. ファントムの径が大きくなるほど 120kV と 100kV
の結果であるため異なるファントム径での考察が
ともに CT 値は小さくなった。しかし、各ファント
必要である。今後はファントム径異なるものでも検
討していきたい。
ムの大きさによる CT 値の差は、どの大きさにおい
ても 120kV と 100kV の CT 値の差は 80HU 程度で
【 結語 】当院の大動脈 CTA 撮影では、低電圧法は従
来法と比較して約 24%の造影剤の低減が可能である
差は見られなかった。
3. 臨床データでは、120kV の平均が 309.99±44.99HU、
ことが示唆された。
100kV では 412.97±61.32HU となった。両者には
約 100HU の差が見られた。
― 152 ―
26-113
臓器の放射線感受性を考慮した被曝低減技術を応用した
頭部画像サブトラクション精度向上の試み
○百合野 史子、久冨 庄平、米沢 鉄平、上田 康之、田中 千弘、橋本 歩、上田 克彦
山口大学医学部附属病院 放射線部
【 背景・目的 】GE 社製の 64 列 CT に新たに搭載され
【 結論 】ODM を使用することで、頭部画像サブトラ
た被曝低減機構(organ dose modulation:ODM)は、
クション精度が向上する。しかし、脳動脈瘤クリップ
体の前方面の出力線量を選択的に低減する技術である。
のアーチファクトの除去効果では、課題が残る結果と
ODM は、目的臓器の線量を低減するために X 線管
なったが、水晶体への被曝低減とサブトラクション精
の軌道が制限されることから、軌道同期スキャンが可
度の向上が期待できる ODM は臨床的に有用な機能
能となる。軌道同期スキャンは、臨床においてサブト
である。
ラクション CT アンギオグラフィに有効であると考え、
ファントム実験により ODM 使用時に頭部画像サブ
トラクションの精度が向上するかを検討した。
【方法】一般撮影用頭部ファントムを ODM 有りと無し
(以下、ODM(+)
、ODM(-)
)
で GE 社製の Optima660
を使用し、それぞれ 5 回ずつ撮像した。撮像には、
CT 自動露出機構を使用し、Noise Index は 8.65 に設
定した。得られた画像をすべての組み合わせに対して
サブトラクション処理を行い(例:Image number1:
スキャン 1- スキャン 2、…)
、10 枚の画像を得た。得
Fig.1 頭部ファントムの SD 値
られた画像に対して、サブトラクション精度の指標と
なる SD 値を求め、比較した。また、ランドファント
ム内に脳動脈瘤クリップをいれて撮像した場合につい
ても同様の検討を行った。
【 結果 】Fig.1 に頭部ファントムの SD 値のグラフを示
す。平均 SD 値は、ODM(+)で 15.7、ODM(-)で
22.9 となった。また、ODM(+)では、画像間の SD
値の変動が ODM(-)と比べ、少なかった。Fig.2 に
脳動脈瘤クリップをいれたランドファントムの SD 値
の グ ラ フ を 示 す。ODM(+)で 26.5、ODM(-)で
Fig.2 脳動脈瘤クリップ入りのランドファントムの SD 値
27.6 となり、頭部ファントムと比べ、高い SD 値となっ
た。Fig.3、4 にサブトラクション処理で得られた画像
を示す。頭部ファントムの画像は、ODM(-)に比べ、
ODM(+)は、サブトラクション効果が高かった。脳
動脈瘤クリップをいれたランドファントムの画像は、
ODM(+)
、ODM(-)共に、脳動脈瘤クリップのアー
Fig.3 頭部ファントムの画像
チファクトが残存する結果となった。
【 考察 】頭部ファントムを撮像した場合、ODM を使
用すると SD 値が低下し、画像間の変動も少ないこと
から、精度の高いサブトラクション画像が得られた。
脳動脈瘤クリップをいれたランドファントムを撮像し
た場合、ODM を使用しても脳動脈瘤クリップのアー
チファクトが残った原因として、寝台移動精度や軌道
Fig.4 脳動脈瘤クリップをいれたランドファントムの画像
同期の精度などの影響が考えられる。
― 153 ―
26-114
再構成関数が物質密度画像にあたえる影響
○酒匂 敏雄、岸本 淳一、山砥 征弥、松崎 芳宏
鳥取大学医学部附属病院 放射線部
【 背景 】第 69 回総会学術大会において再構成条件の違
いによる物質密度画像への影響について報告した。そ
の中で再構成関数及び再構成 FOV の違いにおいて
CT 値での画像(以下通常画像)と異なる影響がみら
れた。しかし、詳細に評価できていなかった。
【 目的 】今回、再構成関数に注目し再構成関数が物質
Fig.4
密度画像に与える影響について検討したので報告する。
【 方法 】水で満たした容器内にシリンジを配置した
(Fig.1)
。撮影条件は、管電圧 Dual energy・管電流
275mA・回転速度 0.6s/rot・ピッチファクタ0.984・ス
ライス厚 0.625 ㎜・スライス間隔 0.625 ㎜とした。造影
剤封入シリンジ及び油封入シリンジで別々に撮影した。
再構成条件では再構成関数は soft・standard(標準関
数)
・detail(高分解能関数)で画像データを再構成し、
ワークステーションでヨード[ 水 ]密度画像(Iodine
[ water ]image:Fig.2)及び水[ヨード]密度画像
(Water[ iodine ]image:Fig.3)を作成した。物質密
度画像での Fat・Water・Iodine の物質密度値(Material
density value)をワークステーションで計測し、10 画
像の平均値を各々の物質密度値として比較した。上下
左右中央 5ヵ所の物質密度値の Standard Deviation
(SD)の平均値を各々の画像 SD とし、10 画像の平均
値で比較した。比較した値の有意差検定は、一元配置
分散分析法を使用し、
有意差がある場合(有意水準 5%)
のみ Tukey 法による多重比較(スチューデント化した
範囲の 5%点)を行った。
Fig.1
Fig.2
Fig.3
【 結果 】物質密度値はヨード[ 水 ]密度画像では Fat・
Water・Iodine において再構成関数による有意差はな
か っ た(Fig.4)
。 水[ヨ ード ] 密 度 画 像 で は Fat・
Water で再構成関数による有意差はなかった(Fig.5)
。
Iodine については希釈しているため測定できなかった。
物質密度画像の画像 SD は、ヨード[ 水 ]密度画像で
は soft と standard の間で有意差があり、standard で
最少となった。水[ヨード ]密度画像では、各々で有
Fig.5
Fig.6
【 考察 】物質密度画像では、再構成関数を変えても物
質密度値は変わらなかった。しかし、水[ ヨード ]
密度画像の Iodine の物質密度値は計測できなかった
ため、高吸収体を基底にする場合の基底物質の物質密
度値への影響は不明であり、今後の検討が必要である。
通常画像は、高分解能関数では標準関数より画像ノイ
ズが増加し、画像 SD が大きくなるのが一般的である。
しかし、物質密度画像では高分解能関数の方が、画像
SD が小さくなる場合がある。物質密度画像は、基底
となる物質が変わることで元データが同じでも再構成
関数の画像 SD への影響が変わることがわかった。物
質密度画像の使用用途によって適切な再構成関数を選
択することが、最新の画像技術をよりよく診断に活用
できると考える。
【 結語 】再構成関数は、物質密度値には影響しないと
考えられるが、画質(画像 SD)に通常画像への影響と
異なる影響を与える。
【 参考文献 】
意差があり、soft で最大・detail で最小となった(Fig.6)
。
― 154 ―
市川 勝弘ほか(2010)
『ディジタル X 線画像計測』
オーム社
上野 惠子ほか(2013)
『スペクトラル CT 基本原理と臨床
応用』
秀潤社
26-115
ポリマーゲル線量計を用いた X 線 CT の実効スライス厚評価の試み
○近藤 貴裕 1)、林 慎一郎 2)、笛吹 修治 2)、道原 里沙 1)、古志 和信 3)、山根 明哲 3)、
小畑 慶己 4)、姫野 敬 3)、富永 孝宏 2)
1 )広島和恒会 ふたば病院、2 )広島国際大学保健医療学部 診療放射線学科、
3 )独立行政法人国立病院機構 呉医療センター・放射線科、
4 )独立行政法人国立病院機構 岩国医療センター・放射線科
【 目的・方法 】ポリマーゲル線量計は、放射線照射に
Fig.1 にスキャン回数が異なる長軸方向のラインプ
よるビニルモノマーのラジカル重合反応を利用した 3
ロファイルを示す。このグラフを元に各スキャン回数
次元測定が可能な線量計である。これまで我々は、高
での半値幅を求めると 30 スキャンで 14 ㎜、20 スキャ
精度放射線治療における 3 次元治療計画の検証や
ンで 14 ㎜、10 スキャンで 16 ㎜であり、同じスライス
QA・QC への応用を目指し、ポリマーゲル線量計の
厚であるが最大で 14 %の差が生じた。
研究を行ってきた。今回、X 線 CT の QA・QC への
これはスキャン回数が少ない時、グラフの裾野領域
応用として、ポリマーゲル線量計による実効スライス
の傾斜が緩やかになってしまったためと考えられる。
厚の評価を行った。
次に設定スライス厚が異なる長軸方向のラインプロ
本研究ではモノマーとしてメタクリル酸、増感剤と
ファイルを Fig.2 示す。
して塩化マグネシウムを用いて開発した高感度なポリ
マーゲル線量計(MAGAT/MgCl2 ゲル)を使用した。
φ 40 ㎜× 50 ㎜(60mL)の PET 製容器にゲルを封入
し、ゲルファントムを作製した。X 線 CT 装置による
スキャン回数の違いによる変化を見るため、10 ∼ 30
回のスキャニングを寝台の移動なしで行った。
またスライス厚の違いによる変化を測定するために、
設定スライス厚を 2.5、5.0 および 10 ㎜に変化させス
キャニングを行った。その後、MRI 装置によるマル
チエコー法で、T2 緩和速度(R2 = 1/T2 )分布の測定
を行った。
【 結果・考察 】
Fig.2 各スライス厚の R2 プロファイル
このグラフを元に測定された半値幅は設定スライス
厚 10 ㎜では 14 ㎜、5.0 ㎜では 8 ㎜、2.5 ㎜では 4 ㎜と
なり、スライス厚の変化に応じたプロファイル測定が
できているのがわかる。
これらの結果はポリマーゲル線量計の X 線 CT に
おける、QA・QC への応用の可能性を示している。
ポリマーゲル線量計は 3 次元測定が可能なため、ビー
ムに対して平行および垂直方向における分布の同時測
定ができるので、従来よりも多くのビーム情報の取得
を一連の作業で行うことが今後期待できる。
Fig.1 各スキャン回数の R2 プロファイル
― 155 ―
27-116
Imaging Plate( IP )を利用した散乱線測定
○北野 雅子、山形 憲生、西川 望、明間 陵、原 隆史、都築 明、沖野 和弘、伊東 賢二
高知大学医学部附属病院 放射線部
【 目的 】Imaging Plate( IP)を用いた散乱線測定の有
用性について検討することを目的に本実験を行った。
撮影介助で最も被ばくが多いと思われる長尺撮影時を
想定し、検討した。
【 方法・実験配置図・撮影条件 】
【 結果 】各電圧におけるサーベイメーターを基準とし
た時の IP との差は、80kV は、IP の補正ありで 0.18
μSv、補正なしは 4.4μSv であった。
90kV は、IP の補正ありで 9.4μSv、補正なしは 2.2
μSv であった。100kV では、IP の補正ありで 7.4μ
Sv、補正なしは 1.2μSv となった。
【 考察 】100kV 近傍で IP を線量計として用いること
の有用性が示唆された。80kV では補正した方がよい
と考えられる。50 ∼ 60kV では IP を線量計として用
いるには更なる検討が必要である。
【 結語 】QR 値や電圧特性などの影響を考慮する必要
があるが、散乱線測定についても IP を線量計として
用いる有用性が示唆された。今後、放射線管理の一手
段として活用したい。
【 参考資料 】
Fig.1
1. CR 読取装置の QR 値を測定する(QR = 220)
。
Fig.4
Fig.2
2. ①式で IP のデジタル値から照射線量[ mR ]を求め、
②式で IP の 1 ㎝線量等量[μSv ]を求める。
3. サーベイメーターを用いて IP と同様に測定し、③
式で 1 ㎝線量等量を求めた。
Fig.5
Fig.3
― 156 ―
27-117
Imaging Plate( IP )を利用した散乱線測定の実際
○西川 望、明間 陵、北野 雅子、原 隆史、都築 明、山形 憲生、伊東 賢二
高知大学医学部附属病院 放射線部
【 目的 】撮影介助時の被ばくを把握するため、最も散
撮影時間 0.2sec
乱線量が多いと思われる長尺撮影時の介助を想定し、
焦点 - カセッテ間距離 200 ㎝
レンジの広い IP を用いて散乱線量を測定する。
照射野サイズ 14 × 28inch
【 方法・実験配置図 】
測定点 0°
、45°の 2 方向
1. IP のデジタル値を測定。
距離 30・50・70 ㎝の 3 点
2. IP のデジタル値を求め換算式より照射線量[ mR ]
、
高さ 80・120 ㎝の 2 点
実効線量[μSv ]を求める。
鉛無し及び各鉛当量(0.25、0.35、0.5 ㎜Pb)の 4 種類
3. ポケット線量計、サーベイメーターを用いて IP と
同様に測定。
IP はプロテクターの内側に設置。
【 結果 】
1. 管電圧が上昇すると実効線量は増え、鉛が厚くなれ
ば実効線量は減少した。最も高い実効線量は Pb 無
しのとき、45°方向 距離 30 ㎝で 363.2μSv だった。
プロテクター無しと各鉛当量を比較すると、平均で
0.25 ㎜Pb で は 91%、0.35 ㎜Pb で 97%、0.5 ㎜Pb
で 98%の被ばく低減という結果になった。
2. 高さによる比較では 120 ㎝での実効線量は 80 ㎝の
1.04 倍となった。
3. 角度による比較では 45 度方向の実効線量は 0 度方
向の 1.9 倍となった。
Fig.1
4. 3 種類(ポケット線量計、サーベイメーター、IP)
の測定器による比較では校正されたサーベイメー
ターの値を基準とすると、ポケット線量計は約 3 分
の 1、IP はおよそ同等の実効線量となった。
【 結語 】
1. 鉛当量は厚い方が望ましいが、実用を考え当院では
0.35 ㎜Pb を使用する。
2. 患者介助する場合、高さを考慮した対策は不要で
ある。
3. 可能な限り患者さんの真横に立ち介助するのが望
ましいが、介助に支障が無いよう患者と距離をとる
ようにする。
Fig.2
4. ポケット線量計が低い理由として、ポケット線量計
は 40keV 以上のエネルギーに対して有用な検出器
である。さらに線量率依存性があるため、撮影のよ
【 撮影条件 】
うな 1 秒以下の短時間照射の測定には不適と考えら
管電圧 90・100・110kV
れる。そのため、IP はポケット線量計よりも信頼
管電流 400mA
性が高いと思われる。
― 157 ―
27-118
ERCP 検査時防護カーテンによる散乱線低下の検討
○池田 将敏、高畑 明、小濱 千幸
厚生連 JA 廣島総合病院
【 背景 】消化器内科医師から、外部被ばく線量が高い
という報告があり実効線量を調べたところ、最大
2010 年 12 月の月で約 4.6mSv、今回の防護策施行以
前の月平均は約 1.5mSv であった。透視をともなう内
視鏡検査数は 2011 年 539 件、2012 年 649 件、2013 年
730 件(予測)と増加傾向を示し、このままでは ICRP
勧告 5 年間 100mSv を超える恐れがあったため防護措
置を行う必要があった。
【 検討項目 】検査室での検査時散乱線マップを作成す
る。それをもとに防護具(含鉛カーテン)を作成する。
防護具の有用性を評価する。
【 使用機器・装置 】X 線透視診断装置 EXAVISTA
(HITACHI)
、電離箱サーベイメーター 450PDESI
(Victoreen)
、ファントム治療用ランドファントム
【 方法 】ERCP 検査同様に寝台の高さ 70 ㎝、ファント
ムの状態はうつ伏せ、X 線入射中心は膵胆管周囲、照
射野 25 × 25 ㎝、管電圧 81Kv、管電流 1.3mA、15f/s
固定。床面に、
X 線入射中心から 40 ㎝間隔でマーカー
を貼り測定点とする。
(測定出来ない場所は、距離の
逆二乗則によって推定した。
)床上高は、外部被ばく
測定用バッチを装着する位置、女性では腹部 1m、男
性では胸部 1.5m を想定し、それぞれの水平面におい
て散乱線を測定する。次に防護具(含鉛カーテン)を
設置し、
上記同様に測定する。Dr、
Ns の立ち位置(DrX
線入射中心より 40 ㎝、Ns は 80 ㎝離れている)はほぼ
決まっているので、それぞれの位置で、垂直方向へ 0
テンを設置すると、Dr, Ns 両位置で線量分布上一番低
いエリアになった為、互いに 90%以上の低減。Dr の
立ち位置での垂直方向への散乱線は、0 から 60 度まで
は X 線入射中心から距離 40 ㎝の為変化が少ない。そ
こで、Dr の目の位置まで下から順に腹、胸、甲状腺、
の高さにおいて散乱線を測定した結果、高い線量率で
はあるが、約 4000μSv/h から 1000μSv/h まで低減し
た。Ns の立ち位置での垂直方向への散乱線は、X 線
入射中心から距離 80 ㎝ 離れている為、0 から 60 度で
大きく変化し、約 100μSv/h から 700μSv/h まで上昇
傾向を示した。防護カーテンを設置した場合、Dr99%、
Ns90%の低減効果があった。しかし、防護した上で、
Ns の目への散乱線は、Dr の約 6 倍になり低線量では
あるものの注意が必要であった。当初報告のあった医
師の被ばく線量測定推移は、防護カーテンを設置する
以前の月平均実効線量は、約 1.5 mSv から 0.09 mSv
まで約 94%低減された。
から 60 度、15 度間隔の散乱線を測定する。これにつ
いても防護具を設置し、上記同様に測定した。
【 結果 】床上 1m の散乱線マップでは、Dr の立ち位置
において、等高線が高い線量率で密に分布していた。
Ns 立ち位置は低線量率の中にいた。そこで Dr 側に
0.35 ㎜鉛等量カーテンを設置、Ns 側は X 線入射中心
から距離が離れているので、重さも考慮して 0.13 ㎜鉛
等量カーテンを設置し測定すると、Dr 側は何も防護し
ない状態を 100%散乱線被ばく状態とすると、約 90%
以上の被ばく低減効果があった。Ns 側は患者さんの
顔を見て検査を進める為、カーテンの一部を折り返し
て使用する。したがって、Ns 側の等高線は一部突に
なり、Dr より高めの線量率で分布するので約 66%程
度の被ばく低減。測定平面を 1.5m にすると、Dr 側は
床上 1m の線量率よりも低いエリア内で立っているこ
とがわかった。Ns 側は床上 1m の線量率エリアより一
段高いエリア内に立っていることがわかった。防護カー
【 考察 】Dr 立ち位置における散乱線低下は果たせた
が、防護なしの場合、Ns 立ち位置において患者さん
の顔がみえるようにカーテンの一部を折り返して使用
するため、十分な線量低減効果が示されず、注意が必
要。防護カーテンは Dr には問題なく使用されている
が、Ns には邪魔な存在である。今回提示した散乱線
マップによって、カーテンによる散乱線低減効果を十
分説明し、理解して使用してもらうことが重要である。
【 参考文献 】
― 158 ―
水谷 宏 『空中線量測定の実際と線量分布図の作成』
第
28 回循環器被ばく低減技術セミナー
27-119
Trancecatheter Arterial Chemoembolization( TACE )における
術者被ばくの検討
○草地 文子、人見 剛、松本 博樹、大畠 康、内田 敏敦、松田 英治、柳元 真一
川崎医科大学附属病院 中央放射線部
【 目的 】肝動脈化学塞栓術(TACE)では、透視時間
の長さや撮影回数の多さに起因して被検者と術者の被
ばくが問題となっている。ICRP2011 年勧告では、水
晶体の年間被ばく線量を 20mSv 以下としている。今
回我々は、TACE における術者の水晶体の被ばく線
量を推定するとともに、頭頚部用防護板による被ばく
低減効果について検討した。
【 方法 】TACE における術者の散乱線による被ばく状
況を把握するために、臨床と同様の配置設定にした。
電離箱線量計(Radcal RC180)を使用して、透視によ
る空中線量率の測定を行い、空中線量分布図を作成し
た。この時、付加フィルタ 1.5 ㎜Al 及び 0.06 ㎜Ta、
頭頚部用防護板の有無で検討した。測定範囲は、250
× 150 ㎝、50 ㎝ 間隔のグリッド状、測定高は水晶体
の高さを想定して 150 ㎝とした。
次に、TACE 術者の被ばく線量を推定するために、
付加フィルタ 0.06 ㎜Ta を使用して、術者位置におけ
る DSA 撮影と透視での防護板の有無による空中線量
を測定した。そして、TACE 術者の年間被ばく線量
の推定を行った。
【 結果・考察 】
はじめに、TACE
術者の被ばく状
況を把握するた
め、空中線量分布
図を作成した。
付加フィルタ
1.5 ㎜Al を使用し
た 場 合、TACE
術 者 は 10μGy/
min 程度の線量率
Fig.1 付加フィルタ 1.5 ㎜Al 頭頚部防護板(−)
域に位置してい
た(Fig.1)
。
付加フィルタ
0.06 ㎜Ta を使用
した場合、1.5 ㎜
Al と 比 較 し て、
護板を使用した
場合、術者位置
で、5μGy/min
程度の線量率と
なり、頭頚部用
防護板の被ばく
低減効果が示さ
れた(Fig.3)
。
Fig.3 付加フィルタ 0.06 ㎜Ta 頭頚部防護板(+)
次に、TACE 術者の年間被ばく線量を、透視時間
46.6min、DSA 撮影 299frame、検査件数を年間 85 例、
医師を 2 名として算出した。
TACE 術者の年間での等価線量は、頭頚部用防護
板無しで頭頚部では 45.4mSv、実効線量は 8.9mSv。
頭頚部用防護板を使用した場合、頭頚部では 19.9mSv、
Table 1 TACE における術者被ばく線量の推定
実効線量は 6.4mSv と推定された(Table 1)
。
TACE 術者の水晶体線量は、頭頚部用防護板を使用
することにより56%低減することが可能であることが
示された。しかし、ICRP Statement( April, 2011)で
は、水晶体における年間被ばく線量限度を 20mSv と
しており、当院 TACE では頭頚部用防護板の使用に
加え、含鉛ゴーグルの着用が必須あると考えられた。
【 まとめ 】
1. 当院 TACE 術者は、付加フィルタ0.06 ㎜Ta を使用
した場合においても、10μGy/min 程度の線量率域
に位置しており、頭頚部用防護板の有用性が示された。
2. TACE における術者水晶体での年間被ばく線量は、
付加フィルタ 0.06 ㎜Ta を使用した場合、防護無し
では、45.4mSv/year、防護板有りでは、19.9mSv/
year と推定された。
高線量率域は狭
まるが、術者の位
置では依然とし
て、10μGy/min
程度の線量率域
であった(Fig.2)
。
付加フィルタ
0.06 ㎜Ta を使用
し、頭頚部用防
Fig.2 付加フィルタ 0.06 ㎜Ta 頭頚部防護板(−)
当院 TACE では頭頚部用防護板の使用に加え、含
鉛ゴーグルの着用が必須ある。
― 159 ―
27-120
CT 透視ガイド下手技を想定した術者手指被ばく線量の測定
○山内 崇嗣 1)、山口 卓也 1)、杉原 誠治 1)、氏福 亜矢子 1)、西田 直樹 1)、市川 大樹 1)、
吉富 敬祐 1)、松井 裕輔 2)、大西 治彦 1)、田原 誠司 1)
1 )岡山大学病院 医療技術部 放射線部門
2 )岡山大学病院 放射線科
【 背景 】近年、CT 透視ガイド下で生検やラジオ波焼
灼術(RFA)等が数多く施行されている。当院では、
2009 年に CT ガイド下胸部インターベンションにお
ける術者の手指被ばく測定を行い報告した。
今年 3 月に IVR センターが完成し、装置が更新・
増設され、表示方法等が変更された。そこで今回、更
新された装置で前回の方法に準じた測定を行うことと
図 1 3 断面表示の例
なった。
【 目的 】CT 透視ガイド下手技を想定した術者手指被
ばく線量の測定と検討を目的とする。2 台の CT 装置
【 考察 】16 列で線量が多くなる傾向について、装置毎
(16 列、64 列)
、異なる表示方法(スライス取得方法:
の出力の誤差が考えられる。また、16 列は旧施設よ
り移設されたものであり、X 線管球や検出器が経年劣
図 1)それぞれの測定と比較を検討項目とする。
【 方法 】使用機器は、東芝メディカル社製 IVR-CT 装
化していることが考えられ、更新メンテナンスの際に
置(16 列、64 列)
、京都科学社製胸腹部用ファントム、
出力調整を行い線量が増加したと考えられる。
千代田テクノル社製ガラス線量計リーダ・ガラス線量
3 断面表示で線量が約 2 倍になっている事について、
計素子、コヴィディエンジャパン社製ラジオ波焼灼針、
入射する放射線ビーム幅が大きくなることによる散乱
ホギメディカル社製プラスチック製鉗子である。
体の体積増加が起因していると考えられる。
条件は、管電圧:120kV、管電流:20mA、FOV:
当院における肺癌に対する RFA の平均透視時間の
320 ㎜(L)
、 透 視 収 集 時 間(想 定)
:30sec( 0.5sec/
推移を記す。2009 年は 1 断面表示を使用し、1 症例の
rot)
、スライス取得条件:4 ㎜ × 1、4 ㎜ × 3( 間隔
平均透視時間は 320.5 秒、2013 年は 3 断面表示を使用
4 ㎜)である。
し、1 症例の平均透視時間は 115.7 秒となり、約 64%
ファントムと RFA 針、想定される術者の手指位置
短縮した。計算により、1 手技当りの平均手指被ばく
にガラス線量計を配置して測定を行った。ガラス線量
線量を求めると、2009 年時は 1.248mSv であったが、
計の読取値(自由空気中の空気カーマ)に補正計算を
2013 年は 0.965mSv となった。このことから、3 断面
行い、CT 透視 1 秒間当りの実効線量と 70 ㎛線量当量
表示は単位時間当りの線量はおよそ 2 倍増加している
を求める。
が、手技時間が短縮されるため、1 手技当りの被ばく
周辺散乱 X 線実効エネルギー:45keV のときの各
は減少している。
補正係数は、ガラス線量計エネルギー特性係数:1.2、
年間 300 件の手技を行ったと仮定すると、2009 年
実効線量変換係数:0.96、1 ㎝線量当量 / 空気カーマ
は 374mSv であったが、2013 年は 289mSv と 85mSv
換算係数:1.575、1 ㎝ 線量当量 /70 ㎛ 線量当量換算
(約 23%)減少する。手指の年間線量限度は 500mSv
であり、全件 1 人で行ってはいないので、それを超え
係数:1.03 である。
ないことが確認出来た。
【 結果 】表 1 に 1 秒間当りの線量を示す。
【 結論 】CT 装置間やスライス取得方法による線量の
表 1 CT 透視 1 秒間当りの線量
表示
実効線量
70 ㎛線量当量
違いを確認できた。3 断面表示になり 1 秒間当りの被
16 列
64 列
16 列
64 列
ばく線量は増加したが、手技時間が短縮され 1 手技当
3 断面
5.24
4.40
8.34
7.02
りの被ばく線量は減少した。
1 断面
2.44
1.97
3.89
3.14
現在、臨床手技中の手指被ばく線量についてもデー
単位:μSv/sec
タ取得中であり、今後比較検討を行う予定である。
― 160 ―
27-121
モンテカルロ法を用いた PET 検査従事者の被ばく低減の試み
○船越 猛、玉井 義隆
医療法人 聖比留会 セントヒル病院
【 背景 】平成 19 年より 18 F-FDG を用いた PET 検査を
18
【 結果 】シミュレーションにおいて PIG の有無に関し、
行なっている。
「 F-FDG を用いた PET 診療におけ
シリンジの針・プランジャー方向の変化は少なく、直
る医療放射線管理の実践マニュアル」日本アイソトー
交方向では 100 分の 1 減弱した。ソフィア J において
プ協会出版に従い従事者の被ばく低減に努めてきた。
はプランジャー側 33 分の 1 に減弱した。
新規検査を開始し被ばく線量が増加した事を踏え放
ポケット線量計では直交方向は 26 分の 1 に減弱した。
射線の振舞いを効果的に示す資料作成の必要性を感じ
心筋アンモニア検査時の室内線量率は 500MBq 投
た。視覚表現に優れる PHITS を用いシリンジシール
与直後に換算すると患者頭側近傍で 110μSv/h で
ドの遮へい効果のシミュレーションを試みた。
あった。
因みに FDG は処置室で投与しているが、心筋アン
モニア検査は検査室で投与する必要がある。
【 目的 】
PET 検査業務従事者の被ばく低減
検査室内での投与時の被ばく低減
自動注入装置使用時の放射線強度分布の把握
【 方法及び条件 】
PHITS ver2.52
5 ㎖シリンジ体積線源
PIG(タングステン製シリンジシールド)
ソフィア -J( 自動注入装置)
3dshow, gshow 体系確認
Fig.2 看護師の 1 日ポケット線量記録と検査件数の推移
100 ㎝× 50 ㎝× 1 ㎝ 400 × 200 メッシュ
ヒストリー数 108
[ t-track ]タリーで時間メッシュを使用しフラックス、
看護師 6 名の 1 日のポケット線量の記録では、特定
の 2 名を除き緩やかな減少傾向がみられた。
時間変化を出力し GIF アニメーションに加工
ポケット線量計を用い PIG の有無を比較
新規の心筋アンモニア検査においては減少が顕著に
心筋アンモニア検査時の室内線量率をシンチレー
現れた(Fig.2)
。
ションサーベイメータで計測
核となる看護師が被ばく低減に取り組んでおり意識
が高く、新規検査に慣れ被ばく線量は減少傾向にある。
放射線の振る舞いのアニメーション表示は解り易いと
好評であった。
【 参考文献 】
1) 18 F-FDG を用いた PET 診療における医療放射線管理の実
践マニュアル 社団法人 日本アイソトープ協会
Fig.1 PIG の有無、ソフィア J のフラックス(ImageJ にて
対数表示)とソフィア J 本体写真
2) T. Sato, K. Niita, N. Matsuda, S. Hashimoto, Y. Iwamoto,
S. Noda, T. Ogawa, H. Iwase, H. Nakashima, T.Fukahori,
K. Okumura, T. Kai, S. Chiba, T. Furuta and L. Sihver,
Particle and Heavy Ion Transport CodeSystem PHITS,
Version 2.52, J. Nucl. Sci. Technol. 50:9, 913-923
(2013).
http://dx.doi.org/10.1080/00223131.2013.814553
― 161 ―
28-122
PET 画像再構成の Z フィルタの違いによる幾何学的位置分解能の評価
Evaluation for spatial resolution of location with varying Z-axis-filter in
PET image
○藤原 帆乃佳 1)、柴田 成 1)、甲谷 理温 1)2)、大西 英雄 2)、村上 公一 1)、三村 浩朗 1)、
柳元 真一 1)
1 )川崎医科大学附属病院 中央放射線部
2 )県立広島大学大学院 総合学術研究科 生命システム科学専攻
3 )金沢大学大学院 医薬保健研究域 保健学系
【 背景 】GE 社製 PET/CT 装置は、画像再構成法時に、
Z 方向(奥行方向)の平滑化を行うための Z フィルタ
の強度の選択が可能となっている。
【 目的 】本研究の目的は、PET 装置における Z フィ
ルタの強度の違いが、幾何学的位置分解能に及ぼす影
響を評価することである。
【 方法 】PET/CT 装置は、BGO 検出器を用いた GE
社製の Discovery ST Elite を使用した。
18 F-FDG(140 kBq/㎖)を封入した直径 1 ㎝のアク
リル製球体をガントリー中心部に配置し、減弱補正用
の CT の撮像を行った。その後 PET データ収集を 5
分間行った。幾何学的位置の違いは、球体ファントム
を水平方向に 0 ∼ 30 ㎝まで 5 ㎝ ずつ移動させ評価を
行った。画像再構成はマトリクスサイズ 256 × 256、
3D-OSEM(VUE Point Plus)を用い、Z フィルタは
フィルタなし(Non)
、Heavy、Lite、Standard の 4 種
類を使用した。球体が最も大きく見える断面上で、そ
Fig.1 球体の位置と FWHM の関係
れぞれのフィルタの違いによる radial、tangential、
および Z 方向の FWHM を計測し空間分解能を評価し
FWHM は、transaxial 断 面 で は radial、tangential
た。なお、FWHM の計測は、富士フィルム RI ファー
方向とも変化が認められなかった。これは、transax-
マ社製の DRIP を使用した。
ial 断面の辺縁部は、PET 装置の幾何学的構造によっ
【 結果 】radial、tangential および Z 方向の球体の位置
て、radial 方向に空間分解能の低下が生じる。そのた
と FWHM の関係を Fig.1に示す。ガントリー中心部の
め、それ以上空間分解能が変化しないように、辺縁部
FWHM は、Standard フィルタを使用した場合、radial
においては平滑化処理が行われないような計算がされ
方向では 9.58 ㎜、tangential 方向では 9.71 ㎜、Z 方向
ていることが推察される。
では 6.68 ㎜を示した。Heavy フィルタを使用した場合
本来、Z フィルタは Z 方向の平滑化を行うため、すべ
の FWHM は、radial 方向では 9.40 ㎜、tangential 方
ての方向で FWHM が増大することが考えられる。本研
向では 9.56 ㎜、Z 方向では 6.92 ㎜を示した。Lite フィ
究では、Z フィルタ強度が強いほど Z 方向の FWHM は
ルタを使用した場合の FWHM は、radial 方向では
増大しが、radial、tangential 方向の FWHM は減少した。
9.64 ㎜、tangential 方向では 9.83 ㎜、Z 方向では 6.59 ㎜
この相違の原因の解明は、今後の検討課題とする。
を示した。また、フィルタなし(Non)の場合の FWHM
【 結語 】我々は、PET 装置の画像再構成時に Z 方向
は、radial 方 向 で は、9.87 ㎜、tangential 方 向 で は
の平滑化を行う Z フィルタの強度が、空間分解能に
10.06 ㎜、Z 方向では 6.35 ㎜を示した。
及ぼす影響の評価を行った。Z フィルタの強度が上が
【 考察 】フィルタの強度を変更した場合、ガントリー
中心部では FWHM の変化が認められたが、辺縁部の
るにしたがって、Z 方向の空間分解能の低下が認めら
れた。
― 162 ―
28-123
PET 装置の幾何学的位置の違いによる空間分解能補正効果の評価
○柴田 成 1)、藤原 帆乃佳 1)、甲谷 理温 1)2)、大西 英雄 2)、三村 浩朗 1)、村上 公一 1)3)、
柳元 真一 1)
1 )川崎医科大学附属病院 中央放射線部
2 )県立広島大学大学院 総合学術研究科 生命システム科学専攻
3 )金沢大学大学院 医薬保健研究域 保健学系
【 背景 】Positron emission tomography(PET)装置
中心部で 9.3 ㎜、15 ㎝の位置では 7.7 ㎜、30 ㎝の位置
は、CT 及び MRI に比べ空間分解能が劣ることが弱
では 9.9 ㎜を示した。
点であった。PET 装置の空間分解能が改善されるこ
ASR は、両画像再構成法ともガントリー中心部に
とによって病変検出能も向上するため、近年、空間分
おいて 1.0 を示した。VUE Point HD の ASR は辺縁
解能補正組み込み型逐次近似画像再構成法が臨床使用
になるに従い上昇し 30 ㎝ の位置では 1.24 を示した。
されるようになった。
Sharp IR の ASR は 20 ㎝の位置で 0.83 を示し、さら
【 目的 】本研究の目的は、PET 信号の幾何学的位置が
に辺縁部になると高値を示した。Fig.2 にファントム
異なる場合における空間分解能補正効果の評価を行う
の位置と分解能補正比の関係を示す。Radial 方向の
ことである。
RRR は、ガントリー中心部において 1.04 を示し、
【 方 法 】PET/CT 装 置 は Discovery PET/CT 600
18
(GE Healthcare)を使用した。 F-FDG(140kBq/㎖)
を封入した直径 10 ㎜のアクリル製球体をガントリー
20 ㎝ の位置で 1.36、30 ㎝ の位置では 1.28 を示した。
Tangential 方向の RRR はいずれの位置においてもほ
ぼ 1.10 と一定値を示した。
中央から水平方向に± 30 ㎝まで 5 ㎝間隔で移動させ、
減弱補正用 CT 撮像後に PET データ収集を各々 5 分
間行った(Fig.1)
。
画像再構成はマトリクスサイズ 256 × 256 にて、逐
次近似再構成法(VUE Point HD)および空間分解能
補正組み込み型逐次近似再構成法(Sharp IR)を使用
した。
両再構成方とも subset
20、iteration 2 とし、位
置の違いによる空間分解
能 の 評 価 は、 球 体 の
radial 方 向 と tangential
方 向 の FWHM を DRIP
(富士フィルム RI ファー
Fig.1 ファントム配置図
Fig.2 ファントム位置と分解能補正比の関係
マ)にて計測し行われた。
歪み率の評価にはアスペ
【 考察 】Radial 方向は、ガントリー中心から 20 ㎝ の
クト比(aspect ratio:ASR)を用い、空間分解能補正
位置まで検出器の幾何学的構造による分解能の劣化を
効果の評価には分解能補正比(resolution recovery
補正する計算が行われていた。しかし、20 ㎝より辺
ratio:RRR)を用いた。それぞれの式を以下に示す。
縁部ではそれ以上の補正が行われていないことが推察
された。
Tangential 方向は、分解能補正比がどの位置にお
いてもほぼ 1.10 を示していたことから、安定した空
間分解能補正が行われていたと考えられる。
【 まとめ 】我々は、PET 信号の幾何学的位置が異なる
場合の空間分解能補正効果の評価を行った。Radial
【 結果 】Radial 方向の FWHM は VUE Point HD で
方向の空間分解能補正効果は幾何学定位置によって異
はガントリー中心で 9.7 ㎜を示し辺縁部になるに従い
なり、tangential 方向の空間分解能補正効果は一定で
増大傾向を示した。Sharp IR の FWHM はガントリー
あった。
― 163 ―
28-124
空間分解能補正( PSF 補正)による SUV の変化
― 幾何学的位置の違いによる検討 ―
○玉井 義隆、船越 猛、迫平 篤
医療法人聖比留会 セントヒル病院
【 目的 】PSF 補正は消滅放射線がクリスタルに対して
斜入射した場合に生じる位置情報のボケを補正する。
臨床の検査で、PSF 補正の有無によって、SUVmax
が変化する場合とあまり変化がない場合がある。
そこで、模擬腫瘍を配置したファントムを FOV 内
で移動させて撮像を行い、PSF 補正の有無について
SUVmax の変動の検討を行った。
【 使用装置・機器 】PET-CT Biograph mCT、解析
装置 Syngo.via、円柱プールファントム(内径 19.6 ㎝、
容量 9293 ㎖)
、模擬腫瘍(内径 1 ㎝、3.7 ㎝)
【 方法 】
① バックグラウンド(BG)部に 5.3kBq/㎖の 18 F-FDG
(FDG)を封入し、模擬腫瘍(HOT 球)に BG 部の
4 倍の FDG を封入し、1:4 の濃度比とした。
② HOT 球を 1 ㎝に変えて同様(1:4)に撮像した。
③ BG:HOT 球(3.7 ㎝)の濃度比を 1:16 とした。
④ HOT 球を 1 ㎝に変えて同様(1:16)に撮像した。
模擬腫瘍をファントム中心に配置し、作成したファ
ントムを FOV 中央にて撮像を行い、その後、水平右
(+ X 方向)
、垂直上(+ Y 方向)に 4, 8, 12 ㎝と移動
させて撮像を行った。撮像条件は、list mode で 15 分
間(BG 部が 5.3kBq/㎖ 時)の 3D 収集を行った。X、
Y 方向に移動させる毎に時間補正して撮像時間を調整
して撮像した。この操作を 3 ∼ 5 回繰り返して行った。
再構成条件は、256 × 256、subset21、iteration2、
gaussian filter4.5 で 再 構 成 法 は OSEM + TOF +
PSF と OSEM + TOF とした。
再構成された PET 画像上の模擬腫瘍を VOI で囲み、
SUVmax を計測。模擬腫瘍の VOI の周りに BG 部の
VOI を 8 つ 設 定 し て SUVmax を 計 測 し(平 均 値)
、
BG:HOT 球の SUVmax の比を求め、PSF 補正の有
無で比較した。また、ファントムを FOV 中央に配置
した時の SUVmax と各ポジションでの SUVmax と
を比較した。
【 結果 】BG:HOT 球の濃度比が 1:16 で HOT 球 3.7 ㎝
の時の PSF 補正の有無での SUVmax の比を図 1 に示
す。HOT 球が 3.7 ㎝ の時は、BG:HOT 球の濃度比
が 1:16 でも 1:4 でも PSF 補正有りが PSF 補正無
しに比べて、一様に 4 ∼ 5% 上昇した。一方、BG:
HOT 球の濃度比が 1:16 で HOT 球 1 ㎝ の時の PSF
補正の有無での SUVmax の比を図 2 に示す。この場
合は、PSF 補正の結果、FOV 中央で約 50%、FOV
周辺(12 ㎝ 移動)で約30% 程度 SUVmax が上昇し、
ファントムの位置によって上昇率が変化した。FOV 中
央でより大きく SUVmax を上昇させるため、PSF 補正
有りの場合は PSF 補正無しに比べて、FOV 視野内にお
ける SUVmax の均一性が悪化した
(図3)
。
図 1 1:16 3.7 ㎝ BG と HOT 球の SUVmax の比
図 2 1:16 1 ㎝ BG と HOT 球の SUVmax の比
図 3 ファントム中央と各位置での SUVmax の比
【 まとめ 】PSF 補正の結果、FOV 中央において高濃
度の小さな HOT 球(1 ㎝)の SUVmax を大きく上昇
させた。その為、PSF 補正有りの場合は FOV 中央と
周辺での SUVmax の変化が大きくなった。今後さら
に詳細な検討が必要であるが、臨床の現場においてよ
り良い検査・follow up を行う為にこの傾向を念頭に
入れておくべきと考えられる。
― 164 ―
28-125
肺癌同所性移植モデルマウスにおける
18
F-FDG PET 呼吸同期収集の有用性
○岸田 弥奈 1)、大谷 環樹 2)、永田 基 2)、近藤 和也 3)、大塚 秀樹 2)
1 )徳島大学医学部保健学科放射線技術科学専攻、2 )徳島大学大学院保健科学教育学部保健学専攻、
3 )徳島大学大学院臨床腫瘍医学、4 )徳島大学大学院画像情報医学
【 背景 】近年、前臨床研究としてマウスやラットなど
PET 画像において心臓の生理的高集積を含まない
の動物用の PET/CT 装置も広く普及し始めており、
ように腫瘍に手動で慎重に VOI( Volume of interest)
前臨床の研究として重要な役割を担っている。現在、
を設定し、SUVmax を算出した。
我々はマウスに肺癌細胞を右肺へ同所移植を行ったモ
さらに、呼吸同期有無での SUV を比較するため次
18
デルマウスを動物用 PET/CT 装置を用いた F-FDG
PET/CT イメージングによる肺癌の定量化を行って
いる。この研究では同所移植モデルマウスを経時的に
測定することで抗癌剤のレスポンスを評価している。
式(1)を用いて%Difference を算出し評価に用いた。
%Difference=(4D PET-3D PET)/ 3D PET
(1)
【 結果 】腫瘍体積の大小に関わらず呼吸同期を行った
定量化は腫瘍体積及び SUV により行っているが、肺
場合、全ての phase において有意な上昇率が得られた。
内腫瘍であるため、呼吸性移動による影響が懸念され
各 phase 間での有意な違いはなかった。また、腫瘍
た。動物用の PET/CT 装置においても呼吸同期画像
が小さい場合では約 17.4% の上昇、腫瘍が大きい場
の作成が可能であるが、動物の肺癌モデルにて呼吸同
合は約 10.3%の上昇を示し、腫瘍体積が小さい場合、
期測定を行った報告は確認されていない。
腫瘍体積が大きい場合に比べ有意に上昇率が大きく
【 目的 】肺癌同所性移植を行ったモデルマウスの腫瘍
評価行う際に、呼吸性移動による定量値への影響が呼
吸同期収集を行うことで改善できるか検討した。
なった。
【 考察 】呼吸同期を行った場合 Non gate と比べ SUV
が上昇した。これは呼吸同期を行うことによって呼吸
【 方法 】12 時間絶食させたマウスをイソフルラン麻酔
18
性移動の影響が改善されたためであると考えられた。
によって寝かしつけ、 F-FDG を約 10MBq 尾静脈投
さらに、腫瘍が小さい場合、大きい場合に比べて上
与した。投与後 20 分に CT 撮影、投与後 40 分に PET
昇率が大きくなった理由について、呼吸による腫瘍中
static 収集を行った。呼吸波形を観測する Respira-
心の移動距離が同じであると仮定すると、腫瘍体積が
tion sensor pad をマウスのお腹の下に敷き、呼吸波
小さい場合は腫瘍の重なりが大きい場合に比べ小さい
形を観測しながら CT 測定および PET 収集を行った。
と考えられた。よって、腫瘍体積が大きい場合に比べ
麻酔濃度を調節し、マウスの呼吸がなるべく一定にな
て呼吸性移動の影響を受けやすいため、より過小評価
るようにした。
している可能性が考えられた。また逆に、腫瘍体積が
list データをもとに呼吸同期無しにおいては 20 分間
大きい場合、腫瘍体積が小さい場合に比べ、呼吸によ
の static 画像を作成し、呼吸同期画像においては得ら
る腫瘍の移動における腫瘍の重なりが大きいため、比
れた呼吸波形を用いて分割処理を行った。Fig.1 のよ
較的呼吸同期の効果が小さいと考えられた。そのため
うにマウスの呼吸の 1 周期を、呼気相(phase1)
、安
腫瘍が小さい場合での% Difference は腫瘍が大きい
定相(phase2)および吸気相(phase3)と 3 分割し、各
場合に比べ有意に大きくなったと考えられた。
phase における static 画像を作成した。
今回の研究では呼吸波形において安定相の phase が
最も呼吸同期の精度が高くなると考えられ 3 分割法を用
いた(Fig.1)
。しかし、腫瘍の大きさに関わらず phase2
は他の phase との有意な変化はみられなかった。こ
のような変化を描出するには分割数を増やす等さらな
る高精度な呼吸同期法が必要であると考えられた。
Fig.1 呼吸波形分割法
― 165 ―
28-126
呼吸管理が PET/CT 画像の融合精度に与える影響
― 通常呼気と自由呼吸と腹部圧迫法の比較 ―
○小林 誠 1)、高内 孔明 1)、牛尾 綾香 1)、安部 伸和 1)、石風呂 実 1)、古本 大典 2)、粟井 和夫 2)
1 )広島大学病院 診療支援部
2 )広島大学病院 放射線診断科
【 背景 】PET/CT 画像は呼吸性移動により CT-trans
mission と Emission との間で位置ずれが発生するこ
とがある。その位置ずれが半定量的指標である standard uptake value( SUV)の精度に影響を与えたとの
報告がある。当院は CT 撮影時の呼吸管理に自由呼吸
(free breathing, FB)法や通常呼気(normal expiration, NormExp)法を用いているが、融合精度の低い
症例をしばしば経験する。
【目的】本 研 究の目的は我々が 考 案した CT-trans
mission の呼吸管理法である腹部圧迫法の融合精度を
従来法と比較検討することである。
【 方法 】腹部圧迫法とは深呼気で固定ストラップによ
り腹部を圧迫固定し、自由呼吸下で PET/CT 撮影を
行う呼吸管理法である。本研究は臨床の PET/CT 撮
影患者を対象とし、自由呼吸法、通常呼気法、腹部圧
迫法で、それぞれ連続する 100 人を撮影した。位置ず
Fig.2 位置ずれの分布
れの算出方法は、PET と CT の冠状断面を用いて濃
度プロファイルを描出し、その中点の差から画像間の
【 考察 】自由呼吸法と通常呼気法では位置ずれに有意
位置ずれを求めた。濃度プロファイルは、同一範囲の
差がなく、過去の文献 1)によく一致する結果であった。
右肝区域における体厚中心部で、体軸方向にトレース
腹部圧迫法は従来法より位置合わせの精度が高いと考
した(Fig.1)
。有意差は多重比較検定を用いて評価した。
える。
自由呼吸法は呼吸管理を行わないため、呼吸の大き
い患者などでは位置ずれの可能性が高くなる。通常呼
気法で大きな位置ずれが発生した理由として、耳が聞
こえにくい患者や、理解力の乏しい患者では、十分な
呼吸管理が行えず位置ずれが発生したと考える。腹部
圧迫法は、従来法で見られた欠点が解消され、有意に
高い位置合わせ精度であった。これは、深呼気状態で
腹部を圧迫固定することにより呼吸体動が抑制され、
位置精度の向上を齎したと考える。腹部圧迫による多
少の息苦しさなどのデメリットもあるが、有用性が上
回ると考える。しかし、痛みの強い患者やストーマな
どの位置によっては腹部圧迫が困難な症例もあり、今
Fig.1 位置ずれ算出方法
後の課題である。
【 結果 】PET と CT の位置ずれの中央値(㎜)は、自
由呼吸法 3.6 ㎜、通常呼気法 3.1 ㎜、腹部圧迫法 1.9 ㎜
であった。多重比較検定にて腹部圧迫法は、自由呼吸
法や通常呼気法より有意に中央値が小さく融合精度が
高 か っ た(p < 0.01)各 呼 吸 管 理 法 の 位 置 ず れ は、
Fig.2 に示す。
【 結語 】腹部圧迫法は CT-transmission の呼吸管理に
有用である。
【 参考文献 】
1) 大澤 敦,他.CT-transmission の呼吸管理が PET/CT
の融合精度に与える影響 ―600 人を対象とした標準呼気と
自由呼吸の比較―.日放技学誌 2010; 66( 7)
: 743-748.
― 166 ―
29-127
デジタルファントムを加算した
低線量胸部 CT 画像における主観的評価
○木下 琢実、寺園 志保、杉本 隆博、松田 祐司、森脇 淳美、伊丹 圭介、松田 絢子、
平田 美夏、田邉 勲、岸 祐助
一般財団法人 倉敷成人病センター
【 背景 】日本人の死亡原因の第 1 位はがんであり、3 人
に 1 人はがんによって死亡している。その中でも最も
多いのが肺がんである。それにより従来は精密検査に
利用されていた CT を検診に導入することで、治療で
きる肺がんを見つけるということが重要となってきた。
【 目的 】CT 肺がん検診が徐々に普及されはじめ、技
師の一次読影が行われている施設もでてきている。技
師の一次読影としては『画像から正常では見当たら
ないものを見つける』ということが重要と考えられる。
【 方法 】対象画像は H24 年 1 月∼ 3 月の間で所見なし
と確定された患者さん 20 名(男性 10 名、女性 10 名:
Fig.2 より CT と MRI についてプール法にて算出し
平均 51.9 ± 8.9 歳)の肺野条件を上部、中部、下部の
た ROC の Az を比較すると CT は Az = 0.88、MRI
3 種類に分け 60 症例とした。FOV は全員一定の 32 ㎝
では Az = 0.85 となり有意差は認められなかった。
の方を選んだ。模擬腫瘤影の大きさ、位置、濃度、左
右分布、存在位置の割合は肺がん CT 検診試験の異常
所見検出試験のデータを参考にして加算を行った。そ
の画像を CT に携わる技師 4 名、MRI に携わる技師 4
名(経験年数 7 年目∼ 12 年目)に 1 症例 30 秒の制限を
付け連続確信度法を用いて模擬腫瘤影の有無を 0 ∼
100 の数値化し ROC 曲線を作成した。
【 検討項目 】
1. CT を担当する 4 名、MRI を担当する 4 名それぞれ
の観察者に対して Az 値に有意差があるか検討する。
2. CT と MRI をひとまとめにして Az 値に有意差が
あるか検討する。
Fig.2
【 結 果 】Fig.1 よ り Az 値 は 0.81 ∼ 0.92 の 中 に 入 り、
それぞれ高い数値を示した。CT 及び MRI に携わる
【 考察 】CT、MRI すべての観察者の Az 値が高かっ
人の中ではある特定間では有意差があったが、その他
た為、あまり読影能力にバラツキが見られなかった。
では Az 値に有意差が現れなかった。
モダリティー別で比較しても経験値で勝る CT 観察者
のほうが少し Az 値が高値を示したが有意差はなかっ
た。この要因としてはデジタルファントム作成ソフト
では円形の模擬腫瘤しか作成できないため、通常の腫
瘤ではあまり見られない人工物として捉え易かったの
ではないかと考える。また CT の観察者に比べ、MRI
の観察者は腫瘤の有り無しの分別を時間制限のため急
いでしまったためバイアスがかかり、回答が単一に
なってしまったと考える。
今回の実験から将来、始めていきたい技師の一次読
影の練習ツールの一つになれば有用であると思われる。
Fig.1
― 167 ―
29-128
適応型高分解能強調関数の基礎物理評価
○田中 千弘、米沢 鉄平、久冨 庄平、山口 貴弘、上田 克彦
山口大学医学部附属病院 放射線部
【 背景目的 】GE optima 660 に新しく導入された適応
【 結論 】ultra は bone plus をベースとした関数であ
型高分解能強調関数 ultra は対象物質の CT 値とスラ
り、空気と他物質の境界と 300HU 以上の高コントラ
イス面内の位置によって処理方法が異なるといわれて
スト領域で強調処理が行われていると考える。ultra
いる。しかしその詳細な処理は明らかではない。本研
は bone plus に比べガントリ中心からの距離の違いに
究は従来の高分解能再構成関数 bonne plus と ultra
よる MTF の低下が少ない。
のスライス面内の MTF の違いと CT 値の違いを検討
することにより関数による画質の違いを検討すること
を目的とした。
【 方法 】ワイヤファントムにて、ガントリ中心付近と
中心から 7 ㎝下げた位置の ultra と bone plus の MTF
と 10%MTF を算出した。また、東芝製 TOS ファン
トムの画像をサブトラクション処理することにより関
数による CT 値の違いを検討した(図 1)
。
図 2 bone plus MTF
図 1 サブトラクション模式図
【 結果 】MTF の結果を図 2、3 に示す。中心付近と
7 ㎝ 下げた位置での 10%MTF の低下の程度は bone
plus で 0.14cycles/ ㎜ であったのに対し、ultra では
0.08cycles/㎜であった。TOS ファントムの bone plus
で delrin 部(340HU)が強調されファントム内の他の
物質の CT 値(-980 ∼ 135HU)はほぼ一致していた。
図 3 ultra MTF
― 168 ―
29-129
ImageJ を利用した多発性石灰化膵石の総容積解析
○大西 誠一 1)、須田 学 1)、永海 智之 1)、芦沢 信雄 2)
1 )玉造厚生年金病院 放射線室
2 )玉造厚生年金病院 消化器内科
【 背景 】多発性石灰化膵石を伴う慢性膵炎患者に対す
る経口膵石溶解療法(OLT)の治療効果判定を行うた
め、2002 年∼ 2013 年まで単純 CT を撮影した。2003
年当時、消化器内科部長より「位置が移動し治療効
果判定が困難な多発性石灰化膵石の総容積を測定でき
ないか」と要望があったが、高性能なワークステー
ションなどが無かった。そこで、ImageJ を利用して
多発性石灰化膵石の総容積解析を試みることとなった。
【 症 例 】42 歳(2013 年
現在)女性、21 歳時よ
り心窩部痛と背部痛出
現。26 歳 時 に 血 清 膵
臓酵素の上昇と腹部エ
コー、CT 検査にて慢
図1
性膵炎(膵石症)と診
断される。その後、膵
炎急性増悪を繰り返し、
ESWL、内視鏡的ステ
ント留置も不成功で
あった。29 歳時 CT 上
図2
で膵頭部から体部に多
数の石灰化膵石(図 1)
と膵体尾部の著名な萎縮を認め、32 歳時インシュリ
ン抵抗性と分泌遅延を伴う耐糖異常を認め糖尿病の合
併に対する内服治療開始。翌年、体重減少(BMI:
15.2)
、インシュリン分泌機能の低下、耐糖能異常の
増悪などほぼ糖尿病の状態となる。栄養不良とコント
ロール困難な糖尿病のため QOL が低下する予測され、
2004 年より膵内外分泌機能低下の原因とされる石灰
化膵石に対する OLT が開始される。
【 使用機器、解析ソフトおよびプラグイン 】
CT 装置:SingleCT;X-vigor( 2002 ∼ 2005 年)
、
MDCT;Asteion4( 2006 ∼ 2013 年)東芝社製
解析ソフト:ImageJ、MRIcro
ImageJ で使用するプラグイン:
ConvertToSigned16、SyncMeasure3D
※ ImageJ での解析処理画像を示す(図 2)
。
【 結果 】
① 石灰化膵石の閾値別総容積変化(図 3)
:ImageJ で
の解析において固有の閾値が存在する。SingleCT
では、石灰化膵石検出感度が低下する高閾値領域
とノイズ(実質臓器の描出)が増加する低閾値領域
が認められ、MDCT では、SingleCT に比較して
CT 装置の検出器の検出効率が良いため、閾値変化
に応じた石灰化膵石の総容積変化であった。
② 閾値 33006 での石灰化膵石の総容積変化(図 4)
:
図 3 より、SingleCT において閾値変化による石灰
化膵石の総容積の変動が小さく安定した領域は閾
値が 32989 ∼ 33006 の範囲であったため、検出感度
とノイズを考慮し解析用閾値を 33006 と決定した。
そして、2002 年∼ 2013 年までの石灰化膵石の総容
積変化を解析した結果、CT 装置の更新はあったが、
石灰化膵石の総容積は約 1/10 程度まで減少した。
図3
図4
【 考察 】
① ImageJ を使用して CT 画像から石灰化膵石の総容
積を把握することは可能であるが、当初 SingleCT
であったため全 CT データを 3 ㎜スライス厚に統一
した。しかし、3 ㎜ スライス厚ではパーシャルボ
リューム効果の影響が大きく誤差が生じやすいと考
えられる。
② ImageJ での解析において固有の閾値が存在し、今
回は比較的高い閾値での測定であったため、位置の
固定した大きな結石の把握は望ましいが、結石濃度
の低下や小さい結石の消失、大きい結石の分解・離
散などによっても誤差が生じていると考えられる。
③ MDCT となり、パーシャルボリューム効果を軽減
するため 1 ㎜スライス厚での解析や微小な結石を描
出するために高電圧の使用も可能となったが、患者
の被ばくを考慮して今後検討していきたいと考える。
【 結語 】本症例は、耐糖機能異常を合併した移行期慢
性石灰化膵炎症例であった。OLT を行うことで膵石
は着実に減少し耐糖機能が改善した。そして栄養状態
も著名に改善した。今回、CT 画像(JPEG 画像)をも
とに多発性石灰化膵石の総容積を imageJ にて解析し
定量化した結果、経口膵石溶解療法の治療効果判定に
非常に有用な情報を提供することができた。
― 169 ―
29-130
冠動脈 CT における心臓周囲脂肪測定法の検討
○小郷 匠平、池長 弘幸、村 正勝、亀山 賢一郎
川崎医科大学附属病院 中央放射線部
【 背景 】近年、心臓周囲脂肪の過剰な蓄積が、心筋梗
塞や心房細動などの循環器疾患に悪影響を及ぼす可能
性が示唆されている。特に心外膜の内側に位置する心
ため、測定時間の短縮と手順を簡素化することが可能
となる(Fig.1)
。
【 結果 】分散分析により有意差検定を行ったグラフを
外膜脂肪は、リスクが大きいと予測されている。しか
示す(Fig.2, Fig.3)
。
し、心臓周囲脂肪は沈着する位置に個人差が大きく、
心臓周囲脂肪体積計測では、A 法と B 法の 2 種類
測定方法の確立がなされていないのが現状である。
の固定値との間に有意差は認めなかった。しかし、心
【 目的 】皆川らにより、当院と同一のワークステー
外膜脂肪体積計測では、A 法と B 法の平均値± SD
ションを用いた心臓周囲脂肪体積の測定法(A 法)の
での固定値との間に有意差が認められた。
報告がある。今回、A 法の測定時間の短縮と手順の
簡素化を目的とした心臓周囲脂肪体積の測定方法(B
法)を考案したので、A 法の測定値と比較検討を行い
報告した。
【 方法 】対象症例は、2009 年 6 月∼ 2011 年 5 月の期間
に冠動脈 CT 検査を施行した 57 症例(男性 35 例、女
性 22 例、平均年齢 66.9 歳、平均体重 59.6 ㎏)とした。
心臓周囲脂肪と心外膜脂肪の体積の計測は、東芝社製
64 列 MDCT(Aquilion64)を使用して石灰化スコア
計測用単純 CT 画像を取得後、AZE 社製ワークステー
Fig.2 A, B 法の心臓周囲脂肪体積比較
ション(Virtual Place Raijinn Plus)を用いて行った。
なお、両法による心臓周囲脂肪体積の測定は、脂肪を
含んだ心臓全体を抽出後、CT 値による脂肪の閾値範
囲を設定して心臓全体から脂肪のみを抽出し計測を
行った後、A 法および B 法の心臓周囲脂肪体積に対
して分散分析により有意差検定を行い、さらに有意差
を認めた場合、多重比較検定を行い評価した。ただし、
この CT 値による閾値範囲設定は、A 法では個々の
ヒストグラムからの算出値を用いたのに対して、B 法
では対象 57 症例のヒストグラムの平均値と平均値±
SD の 2 種類の固定値を利用した。これにより、B 法
Fig.3 A, B 法の心外膜脂肪体積比較
は各測定ごとに脂肪の閾値設定を行う必要が無くなる
【 考察 】B 法において固定値に平均値± SD を用いる
と心臓との境界を過大に計測するため、心外膜脂肪体
積計測においてより大きく影響を及ぼし、A 法との
間に有意差が生じたと推測された。これにより、心臓
周囲脂肪体積計測での B 法の固定値は、平均値での
設定が望ましいと考えられた。
【 結語 】今回、考案した心臓周囲脂肪測定法は、簡便
であり有用と思われたが、今後の多数症例による詳細
Fig.1 心臓周囲脂肪体積測定手順
な検討も必要と考えられた。
― 170 ―
29-131
ヘリカルスキャンにおける位置決め画像用フィルターの違いが、
CT-AEC 動作特性に及ぼす影響について
○亀山 賢一郎、池長 弘幸、村 正勝、小郷 匠平、柳元 真一
川崎医科大学附属病院 中央放射線部
【 背景 】当院に設置されている MDCT 装置 Aquilion64( 東芝社製)には、ヘリカルスキャン施行時の位
置決め画像用のフィルターが 5 種類(FL01 ∼ FL05)
装備されている。
【 目的 】今回、位置決め画像用フィルター
(FL01 ∼
FL05)の違いが、CT-AEC の動作特性に及ぼす影響
【 結果 】
1)水ファントムⅠの画像ノイズ変化は、いずれのフィ
ルターにおいても、設定画像ノイズに対して平均
値は 16.7 ∼ 17.1( 14 ∼ 16% の低値)であった。変
動係数は 0.02 ∼ 0.04 であった(Fig.2)
。
2)水ファントムⅡの画像ノイズ変化は、設定画像ノ
イズに対して FL02 及び FL03 では、平均値は 10.6
∼ 11( 約 10%低値)で、変動係数は 0.09 であった。
FL01, 04 及 び 05 で は、 平 均 値 は 5.8 ∼ 7.6( 最 大
を以下の項目について検討した。
1)厚みが緩やかに変化する被写体に対する影響
2)厚みが急激に変化する被写体に対する影響
【 撮影条件及び検討方法 】Aquilion64 の 5 種類の位置
決め画像用フィルター
(FL01 ∼ 05)を用いて、水ファ
ン ト ム の 位 置 決 め 画 像 を 撮 像 後、管 電 圧 120kV、
52%低値)を示し、変動係数は 0.20 ∼ 0.61 であっ
た(Fig.3)
。
さらに、FL01, 04 および 05 では、PF が大きく
なるにつれて設定画像ノイズに対してより低値と
なる傾向を認めた。
0.5sec/rot、ビーム幅 1.0 ㎜× 32 にてヘリカルスキャ
ンを行った。ここで、ピッチファクター
(PF)は 0.656、
0.844、1.408 の 3 種で、CT-AEC の設定画像ノイズ
(SD)を水ファントムⅠが 20、水ファントムⅡでは 12
とした。画像再構成は、スライス厚と間隔は 5 ㎜、画
像再構成関数は腹部標準関数(FC13)を使用した。そ
の後、横断像中心部に ROI を設定し Image J にて、
Z 軸方向 5 ㎜間隔での横断像の画像ノイズの平均値、
標準偏差、変動係数を求めた。
Fig.2 水ファントムⅠにおける、横断面位置と画質との関係
Fig.1 配置図
Table.1 撮影条件
Fig.3 水ファントムⅡにおける、横断面位置と画質との関係
【 考察・結語 】位置決め画像用フィルターの選択は、
CT-AEC の管電流値の変調に影響することから注意
が必要である。特に、急激に厚みが変化する被写体で
は、管電流を過大に出力し、CT-AEC の動作特性に
大きく影響することが示唆された。
― 171 ―
30-132
歯科用イメージングプレートの経年劣化と QA(品質保証)
○笠井 亮佑 1)、山田 健二 1)、久米 芳生 1)、多田 章久 1)細木 秀彦 2)、前田 直樹 3)、
吉田 みどり 3)、誉田 栄一 3)
1 )徳島大学病院診療支援部診療放射線技術部門
2 )徳島大学病院歯科放射線科
3 )徳島大学歯科放射線学科
【 背景 】歯科放射線領域における口内法 X 線撮影では、
従来の銀塩フィルムから、輝尽性蛍光体を塗布したイ
テップ厚 8 ㎜以上の厚さでも pixel 値差があるのに対し、
oldIP では、pixel 値差が 0 であった(Table)
。
メージングプレート(IP)の運用へ移行している。IP
の交換はメーカーより 3 年(自己認証)が目安とされ
ているが、臨床では噛み傷や汚れを目安とし交換して
おり、定量的な劣化は評価されていない。また歯科用
IP 読み取り装置では、自動濃度調整機構が働くため
に、IP の感度低下を把握することが困難である。こ
れにより撮影 X 線量の増加が危惧される。これを防
ぐためにも、経年劣化による IP の感度変化を評価す
ることが必要であり、今回我々は歯科用 IP の感度変
化を評価する方法を検討した。
Fig 撮影時間 0.10s のアルミステップ厚と pixel 値
【 目的 】IP 交換の目安を定量的に示すために、IP の
Table 7-11 ㎜ 厚のステップ位置と pixel 値差
感度変化に着目し評価方法の検討を行う。
ステップ位置
newIP
oldiP
社製)
、IP 読み取り装置 DIGORA OPTIME(Soredex
7-8 ㎜
3.78
0.22
Palodex 社製)
、歯科用 X 線発生装置 PLANMECA
8-9 ㎜
1.87
0
intra( PLANMEC A 社製)
、画像解析ソフト Excel
9-19 ㎜
1.81
0
2013( Microsoft 社製)
、ImageJ( アメリカ国立衛生
10-11 ㎜
0.17
0
【 使用機器 】歯科用 IP 31 × 41 ㎜(Soredex Palodex
研究所製)
【 方法 】感度比較には、新しい IP(以下、newIP)と 3
【 考察 】結果より、すべての撮影時間で oldIP の pixel
年間使用した IP(以下、oldIP)を用いた。IP 上に厚
値が newIP より高くなっているのは、oldIP は newIP
さ 20 ㎜のアルミ板を配置し、さらにアルミステップ
に比べて感度が低下しているため同一撮影時間でも
(1, 2, 4, 5, 6, 7, 8, 9, 10, 11 ㎜厚)を配置した。また
pixel 値が 高くなったと考えられる。したがって、
棒状の鉛板で IP の一部を遮蔽した。管電圧 60kV、
oldIP に newIP と同じ pixel 値を得るためには、oldIP
管 電 流 8mA、SID45 ㎝、 撮 影 時 間 を 0.10s, 0.116s,
にはより多くの線量を必要とすると思われる。また、
0.125s, 0.135s, 0.15s, 0.16s, 0.20s, 0.25s, 0.32s として
撮影時間 0.10s において、厚いステップ位置での pixel
撮影を行った。得られた DICOM 画像の各ステップ
値差が 0 であることは、oldIP ではステップ厚の変化を
位置に ROI を設定し、ROI 内の pixel 値の平均を求
pixel 値差として識別していないことを示している。一
めた。ステップ厚と pixel 値との関係から撮影時間ご
般的に歯科領域の臨床において、歯のエナメル質 1 ㎜
とに比較を行った。これに加えて、7-11 ㎜厚におい
厚はアルミ1 ㎜厚に相当しているため、結果にあるよ
てステップごとの pixel 値差を求め検討に用いた。
うなアルミステップ厚が厚い部分での感度低下は、上
【 結果 】すべての撮影時間で pixel 値は oldIP が newIP
に比べて大きい値を示した。特にアルミステップ厚が
薄い位置での newIP と oldIP の pixel 値差は大きくなっ
下顎大臼歯部おける初期隣接面齲蝕の診断に影響を与
えると考えられる。
【 まとめ 】IP の感度変化は、デンタル撮影の下顎前歯
た。また、アルミステップ厚が厚いほど pixel 値が大き
部における X 線量(60 kV、8 mA、SID45 ㎝、0.1s)
く、撮影時間が短いほど pixel 値が大きくなった。各撮
でアルミステップを撮影し、厚さと pixel 値の関係を
影時間における7-11 ㎜における pixel 値差から newIP
求める事で評価可能となる。この方法により歯科撮影
と oldIP ともにアルミステップ厚が厚くなるほどその差
室にある機器のみで、容易にまた定量的に IP の感度
は小さくなり、その差が最も小さいのは撮影時間が
低下が調べられ、IP の交換指標や QA に利用できる
0.10s であった(Fig)
。このとき newIP では、アルミス
と考える。
― 172 ―
30-133
下肢を目的部位とした S 値による撮影条件の検証
○澤田 峻、谷地 政紀、岩井 勇磨、滝本 佳広、石丸 晴雄、田頭 裕之
愛媛大学医学部付属病院
【 背景 】通常患者を撮影する際、ほぼ装置にプリセッ
トされた撮影条件を用いて撮影を行う。その際、患者
(目的部位)の大きさにより、管電圧、mAs 値等の撮
影条件を変化させる。しかし CR において画像濃度は、
装置により自動的に適正化される。
【 目的 】目的部位を下肢とし、過去 1 年間の画像から
レトロスペクティブに S 値の検証を行い、その変動
を解析し撮影条件の再検討を試みた。
【 方法 】目的部位を下肢として、過去 1 年間の画像か
ら、下肢全長、股関節、大腿骨、膝関節、下腿骨、足
図 1 各部位における S 値( 1 )
関節、足部位による立位及び臥位撮影の S 値を調べた。
このとき L 値は 1.8-2.2 に収まる範囲であった。対象
は 20 歳以上を対象とした計 2,271 件であった
表 1 各撮影における条件
図 2 各部位における S 値( 2 )
※:リスホルムありカセッテ及びブッキーの併用
【 考察 】大腿骨や膝関節部位では、正面に対して側面
の体厚が薄い部位のため、線量を正面撮影と同じに
[ 使用機器 ]
読み取り機:FCR Speedia CS(FUJI FILM)
、FCR
PROFECT CS(FUJI FILM)
、 カ セ ッ テ:ST-VI
(FUJI FILM)
、ブッキー台: DR PRELIO U(FUJI
FILM)
、DR PRELIO T(FUJI FILM)を使用した。
【 結果 】大腿骨や膝関節部位では、正面撮影に対して
側面撮影の S 値は低くなった。足部では反対に正面
行ったためと考えた。足では正面に対して側面が厚い
ため反対の結果となったと考えた。
立位の足部正面撮影や股関節軸位撮影では、撮影者
により撮影距離の変動が大きいため、S 値の変動も大
きくなった。そのため撮影距離の統一化を計るべきで
あると考えた。
【 結語 】撮影条件が過剰になりやすい部位について、
の S 値が低くなった。
立位の足部正面撮影や股関節軸位撮影では、S 値の
再確認ができた。今後臨床において、結果を考慮し生
変動も大きくなった。
かしていきたい。
― 173 ―
30-134
上肢を目的にした S 値による照射線量の検討
○岩井 勇磨、澤田 峻、谷地 政紀、瀧本 佳広、古用 太一、荒川 憲二、田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院
【 背景 】単純 X 線撮影を行う際、通常施設ごとに装置
にプリセットされた条件を元に撮影条件を決定してい
る。また、装置のディジタル化が進むにつれ、撮影条
件の差異は画像化への影響を弱めている。このことか
ら、撮影条件が適切でないまま患者に必要以上の被ば
くをさせている可能性が危惧される。
【 目的 】画像の診断能と被ばく低減の関係を最適化す
る撮影条件の決定方法の確立を最終的な目標に据え、
当院において現行の条件で撮影した画像の S 値の変
動を解析することで、当院における単純 X 線撮影の
図 1 部位ごとの S 値の分布
現状を把握することを目的とした。
【 方法 】目的部位を上肢として画像サーバー上に保存
表 2 部位ごとの S 値のばらつき
されている過去 1 年分(2012.7.1. ∼ 2013.6.30.)の成人
の X 線写真を対象として S 値の収集を行った。
撮影部位と撮影条件を表 1 に示す。
表 1 現状の撮影条件
収集されたデータに関して、フィルム系で再出力時
【 考察 】当院の上肢における撮影条件では全体的に線
の指標となる S 値 150 が、ディジタル系においても同
量過多な傾向がみられた。カセッテ使用部位がより低
様に画像化の基準になり得ると仮定し、部位ごとに得
い S 値をとった理由として、ブッキーを使用する上
られた S 値を元に① . 基準(S 値 150)との差異、② . 症
腕骨の条件から等比的に線量を減少させた結果、カ
例による各部位におけるばらつきについて検討した。
セッテに照射するには高すぎる線量となったためと考
【 結果 】今回検討に用いた画像は各部位合計で 1,891
えられる。
枚となった。検討を行う上で人工骨頭、インプラント
ブッキー使用部位である肩関節と上腕骨でばらつき
などの高吸収体が照射野内に含まれる症例は除外した。
が顕著となっているが、これらの部位は患者の体格差
得られたデータから撮影部位ごとの S 値の分布を
により被写体厚の差異が大きく、ポジショニングの問
表したものが図 1 である。図 1 より各部位の中央値と
題で被写体中心と照射野中心が一致し難い部位である
今回基準とした S 値 150 と比較すると、全ての部位に
ため生じたものと考えられる。
おいて 150 を下回っていることがわかる。また、ブッ
これらより撮影条件の見直しとともに、最適なポジ
キー使用部位は中央値が 100 を超えており、ばらつき
ショニングの検討が必要であると言える。
が大きいことに対し、カセッテ使用部位は中央値が 1
【 結語 】本検討により上肢を目的部位とした当院にお
桁小さく、ばらつきが小さい結果となった。また表 2
ける単純 X 線撮影の現状及び改善点が明らかとなった。
より上腕骨正面撮影において S 値のばらつきが最も
今後の展望として、装置のオートモードに依存するこ
大きく、手骨正面で最も小さくなった。
となく撮影条件の改善と正しいポジショニングの徹底
により被ばく線量の低減を実現することが期待される。
― 174 ―
30-135
臥位撮影寝台天板材料の違いによる画質及び線量への影響
○二宮 宏樹、津田 正樹、山根 武史、松崎 芳宏、平田 吉春
鳥取大学医学部附属病院
天板透過後の線量が有意に高い結果となった。照
【 背景 】当院の一般撮影部門において撮影機器は 2 種
類あり、臥位撮影寝台の材料もメーカー毎に異なり、
射野が拡大するにつれ FPD 到達線量の両者の差
が少なくなったことからアクリル天板がより散乱
線を発生しやすいことが示唆される。
天板の X 線の吸収にも違いを把握することは良質な
画像の提供と被ばく低減のために重要である。
【 目的 】臥位撮影寝台の天板材料の違いによる線量及
び画質への影響を把握する。
【 方法 】
(1)寝台の X 線透過を観察するため照射条件を、X 線
管焦点 - 電離箱実効中心間距離:1,200 ㎜、
天板位置:
897 ㎜(最高位置)
、管電圧:50, 70, 90kV、設定
mAs 値:10, 40, 80mAs、照射野:有感領域幅とし
臥位天板透過後の X 線量の測定を行い Student-t
検定を行った。
(2)臨床状況を模し、X 線管焦点 - 電離箱実効中心間
距離:1,200 ㎜、天板表面 - 電離箱間距離:70 ㎜(ア
クリル寝台)85 ㎜(ポリウレタン寝台)
、管電圧:
50, 70, 90 kV、mAs 値:10, 40, 80 mAs、照射野:
7 × 7, 10 × 10, 20 × 20, 30 × 30 ㎝2 とし FPD 到達
線量測定を行い Student-t 検定を行った。
(3)二つの寝台上で Burger Phantom を撮影し、2 画
像を経験年数 1 ∼ 35 年の診療放射線技師 12 名に
より 50% 確信度法を用いて視覚評価を行った。
C-D ダイアグラムより、IQF(画質指数)を算出
し、Student-t 検定により有意差を評価した。
【結果及び考察】
(1)天板透過後の X 線量測定結果を Fig.1 に示す。全
ての照射条件でポリウレタン天板透過後の値が高
Fig.2 FPD 到達線量(照射野 7 × 7㎝2 )
Fig.3 FPD 到達線量( 照射野 30 × 30㎝2 )
(3)視覚評価による IQF を Fig.4 に示す。IQF 値はポ
リウレタン天板が良い値を示したが、Student-t
検定において両者に有意な差はなかった。アクリ
ル天板の X 線透過率の低さと、散乱線の影響が大
きいことが画質評価の結果につながったものと思
われる。
値を示した。また Student-t 検定による両者の比
較においてもポリウレタン天板透過後の線量が有
意に高い結果となった。
Fig.4 視覚評価による IQF
Fig.1 天板透過線量
2
2
(2)照射野 7 × 7 ㎝ と 30 × 30 ㎝ の FPD 到達線量を
Fig.2 及び Fig.3 に示す。結果(1)と同様にポリウ
レタン天板透過後の値が高値を示し、Student-t
検定による両者の比較においても、ポリウレタン
【 結論 】アクリル天板は透明であり FPD 表面が見え
るが、ポリウレタン製天板は透明でないため FPD 表
面が見えず照射野が確認しづらい等の点もあり、それ
ぞれ一長一短あるため、臨床使用においては両者の違
いを把握し適切な条件設定を行うべきである。
― 175 ―
30-136
頸静脈穿刺時使用補助具の改良と作製
○津田 正樹、廣田 勝彦、岩田 直樹、田中 拓郎、山根 武史
鳥取大学医学部附属病院
【 背景 】当院では頸静脈穿刺時に専用の補助具(補助
具① )を用いて患者顔面に直接清潔ドレープが掛るこ
とを防いでいた。しかしながらこの補助具① が破損
してしまった為、新しい補助具の作製が急務であった。
【 目的 】補助具① に代わる新しい補助具(補助具②)
を作製し、臨床使用したのでこれを報告する。
【 調査 1 】―補助具①の破損に関する調査―
まず破損状況の調査を行った。補助具① はすべて
の部分がアクリル製で、天板・支柱・下板の三部分で
構成されており、それらを組み立てて使用する。破損
個所は天板部で、術者が肘をついた際の曲げ荷重によ
る破損と考えられた。
【 調査 2 】―手技に関する調査―
次に手技の観察を行った。患者観察や嘔吐時の膿盆
による対応などの介助に於いて、補助具① の支柱間
隔では狭いと感じた。
上記 2 つの調査から、新しい補助具を作製する際に
改良が必要な事項として以下の 2 点が挙げられた。
①板材の曲げ強さに対する改良
②支柱間隔の拡大
この 2 点を満たすため使用材料・構造および強度の
妥当性を検討した。
【 方法 】
1. 材料の選定
文献を参考にして使用材料を選定した。
2. 耐荷重の検討
補助具① と② の天板への負荷に近い状態(補助具
①および②モデル)で板材の三点曲げ試験と術者の
穿刺態勢に於ける荷重計測値から安全率を算出し、
板材強度の妥当性を検討した。
安全率は基準強度を許容応力で割った値である。今
回基準強度には曲げ試験の降伏点荷重を、許容応力
には荷重計測の最高値を用いた。
3. 補助具作製
改良を施し補助具②を作製した。
4. 臨床使用
補助具②を臨床使用し手技を観察した。
【 結果 】
1. 板材の選定
重量・美感・価格等を考慮するとプラスチック材料
が板材に適していると判断した。プラスチックデー
タブックを参照したところ、アクリルが曲げ強度に
優れた材料であった。耐荷重を考慮し、厚さ 5 ㎜の
アクリル板を板材に使用することにした。
2. 耐荷重の検討
放射線科医 4 名による荷重計測の最高値は 141[ N ]
であった。板材の三点曲げ試験による降伏点荷重は
補助具①モデルが 276.8[ kN ]
、補助具②モデルが
498.6[ kN ]であった。Table.1 にそれぞれの試験
条件と得られた降伏点荷重および算出した安全率
を示す。
補助具② モデルの安全率 3.54 は、W.C.Unwin の安
全率に於ける鉄と鋼の中央値に相当するため、アク
リル厚 5 ㎜、支柱間隔 320 ㎜の設計に問題はないも
のと判断した。
Table.1 各試料の試験条件と安全率
モデル
アクリル厚
支持間隔
降伏点荷重
安全率
補助具①
3㎜
220 ㎜
276.8kN
1.96
補助具②
5㎜
320 ㎜
498.6kN
3.54
3. 補助具の作製
支柱間隔を 100[㎜]広げ、さらに補強のため患者
頭頂部付近に支柱を 1 本増やし、補助具②を作製し
た。また支柱は鉄製パイプに変更し、支柱受部はパ
イプ径に合わせたプラスチックジョイントを板材
にねじ止めした(矢崎化工社製)
。Fig.1 に補助具②
の組み立て方法を示す。
Fig.1 補助具②の組み立て方法
4. 臨床使用
補助具② は現在、損傷・
劣化なく使用できており、
補助具① に比べ患者顔
面前と術者が器具を置く
Fig.2 手技風景
スペースが増加した。補
助具② を使用した手技
の様子を Fig.2 に、支柱
間隔の拡大と手技スペー
ス活用の様子を Fig.3 お
Fig.3 支柱間隔の拡大
よび Fig.4 に示す。
【 考察 】板材の厚さ変更・
支柱の追加・支柱受部のね
じ止めなどが耐荷重の向上
要因となり現在まで損傷・
Fig.4 天板スペースの活用
劣化なく使用できているも
のと思われる。
【 結論 】改良を施し作成した補助具② は耐荷重の向
上・患者観察および手技環境の改善が得られ、損傷・
劣化なく 2 年間臨床使用できている。
― 176 ―
30-137
骨粗鬆性脊椎圧迫骨折に対する伸展位撮影の検討
∼トモシンセシスによる断層撮影∼
○今井 一也
浜脇整形外科病院
【 背景 】当院では骨粗鬆性脊椎圧迫骨折において、圧
迫椎体のバキュームクラフト(骨粗鬆性椎体偽関節)
る立位側面画像(図 3)と装具装着によるトモシンセ
シス側面画像(図 4)の比較を行った。
による開大の状態から手術適応の確認判定と当院で
行っている BKP 手術時のシミュレーションを行って
いる。そのため伸展位の状態での撮影を目的として、
装具を着用してトモシンセシスによる断層側面撮影を
行っている。装具着用により伸展位を保ち撮影したこ
とで、得られた側面画像から椎体のバキュームクラフ
ト状態が明瞭となった。
【 目的 】主に X 線単純撮影においては坐位側面撮影と
腹臥位側面撮影、CT 撮影では MPR 作成を行ってい
る。しかし得られた X 線単純撮影の画像から圧潰椎
体の開大した状態の確認に困難を強いられていた。そ
こで圧迫骨折している椎体の骨折状態によるのだが、
腹臥位の状態で椎体は開大することと、トモシンセシ
スによる断層側面撮影では CT より被曝線量が少ない
ことに着目した。トモシンセシスによる断層側面撮影
のとき、側臥位で椎体を開大させた状態、つまり伸展
位を保つために装具を着用した。今回当院で自案した
装具とトモシンセシスの断層画像の評価について検討
したので報告する。
【 方法 】対象は、脊椎圧迫(骨粗鬆性)骨折の患者に対
し、立位と坐位側面単純 X 線所見にてバキュームク
ラフト(Vacuum Cleft)が確認され、高度圧潰までは
及ばないが椎体が圧潰し、腹臥位になり伸展位の状態
をとったとき側面 X 線単純画像で椎体内のバキュー
図1
図2
図3
図4
装具は、S・M・L サイズの 3 種類で、体形に合わ
せて装着した。装着時は仰臥位にて着用することが重
要である。自案装具と装着時の例である(下部写真)
。
ムクラフトが拡大し、圧潰した椎体が整復され椎体高
の改善が得られた 3 例を対象とした。
圧潰椎体の中央椎体高、椎体楔状率と椎体局所後弯
角の比較をした。画像評価として、椎体高:C、後弯
角:α、終板部椎体高:a、椎体後縁椎体高:b として、
楔状率= a/b × 100(%)を求めた。
X 線単純撮影において、坐位側面画像(図 1)と腹
臥位側面画像(図 2)で比較を行い、次に伸展位によ
【 結果 】骨粗鬆性脊椎圧迫骨折において、装具装着に
より伸展位を保ち撮影をしたことで、トモシンセシス
による断層撮影所見から椎体のバキュームクラフト状
態が明瞭となり、装具による伸展位保持撮影が適切で
あることがわかった。また、手術適応の確認判定と
BKP 手術のシミュレーションに適応出来たため、装
具による体勢保持撮影は優位と考える。
― 177 ―
31-138
モンテカルロシミュレーションを用いた電子線ビームのコミッショニング
○小竹林 孝哉 1)、川村 慎二 1)、小池 正紘 1)、椎木 健裕 2)、神
1 )山口大学医学部附属病院 放射線部
2 )山口大学大学院 医学研究科 放射線治療学分野
竜二 1)、澁谷 景子 2)
【 目的 】電子線ビームを用いた放射線治療では、複雑
な照射野の設定や SSD(Source Surface Distance)の
不安定などにより正確な治療計画線量評価が難しいの
が現状である。臨床治療においては、測定データに基
づいた計算や実測によるモニタユニット値計算を行っ
ている。本研究では、電子線に対するモンテカルロシ
ミュレーションのコミッショニングを行い、実測と比
較することでシミュレーションの妥当性を検証した。
※16MeV、スキャッタラー 0.3 ㎜、S.D.=1.0
【 方法 】
1. EGS5 を用いて、リニアックヘッド構造と電子線ア
図 3 入射電子面積の条件変更
3
プリケータ、および水ファントム(35 × 35 × 20 ㎝ )
の吸収線量計算体系をモデリングした。
2. 入射電子の①エネルギー ②スペクトル分布 ③入射
面積 ④スキャッタラー厚を変更して PDD(Percent
Depth Dose)/OCR(Off Center Ratio)を算出し、
実測データと比較した。
3. 入射電子数を 1 × 107 個とし、基準深の統計誤差 1%
以下にした。また、各 PDD、OCR に対して R50
と平坦度のベースラインシフトを求めた。
【 結果 】
※16MeV、直径 1 ㎜、S.D.=1.0
図 4 スキャッタラー厚の条件変更
【 考察 】入射電子エネルギーを変化させると、PDD
の深さ方向の変位が確認された。OCR には変化が認
められなかった。
入射電子エネルギーを単色から正規分布に変更する
と、PDD は実測データに近づいた。OCR については、
※単色エネルギー、直径 2 ㎜、スキャッタラー 0.3 ㎜
ビーム中心軸線量の変化が認められた。
入射電子面積を変化させると、PDD、OCR ともに
図 1 エネルギーの条件変更
大きな変化は認められなかった。
スキャッタラーの厚みを変化させると、PDD の深
さ方向の変位が確認された。OCR では平坦化領域の
辺縁部分で線量増加が認められた。
【 結論 】臨床応用に向けたシミュレーションの妥当性
を検証した。臨床使用のため以下のシミュレーション
条件が最適と考えられる。
1. 入射電子エネルギー: 16.0 MeV
2. エネルギースペクトル: 正規分布(標準偏差 1.0)
※16MeV、直径 2 ㎜、スキャッタラー 0.3 ㎜
図 2 エネルギースペクトルの条件変更
3. 入射面積: 直径 1 ㎜の円
4. スキャッタラー: Upper = 0.3 ㎜, Lower = 0.3 ㎜
― 178 ―
31-139
モンテカルロ計算を用いた光子における
ABS 樹脂の深さスケーリング係数に関する検討
○野々垣 健太 1)、笈田 将皇 2)、山下 大輔 3)、園田 泰章 3)、近藤 和人 3)、山田 誠一 3)
1 )岡山大学医学部保健学科、2 )岡山大学大学院保健学研究科、3 )倉敷中央病院放射線センター
【 背景 】高精度三次元放射線治療の線量検証では水
フルエンススケーリングについては、4MV-X 線で
ファントムのほか、位置合わせの再現性の高い固体
は、照射野が大きくなるにつれてやや増加傾向、深部
ファントムが使用されている。しかし、固体ファント
では変化が少ない傾向となった。10MV-X 線では、
ムは元素組成、物理密度、均質性に関する製造上の不
大照射野では変動が大きく再検討が必要とされた。深
確かさがあり、水に比べて不確かさが大きいことが知
部では減少傾向となったが、深さの違いにより変動が
られる。
大きい結果となった。
【 目的 】本研究では、近年、臨床応用されている ABS
樹脂製ファントムにおける深さスケーリング係数につ
いて、モンテカルロ計算によって評価する。
【 方法 】BEAMnrc コードを利用し、Varian 社製リ
ニアック(Clinac 21EX)のシミュレーション環境(コ
ミッショニングを含む)を構築した。続いて、4MV、
10MV-X 線による水および ABS 樹脂ファントムの照
射野(1 ㎝× 1 ㎝∼ 40 ㎝× 40 ㎝)における深部線量百
分率(PDD = PDI)を計算した。得られた線量データ
の指数回帰曲線から水および ABS 樹脂の実効線減弱
係数を求め、両者の比から深さスケーリング係数を算
出した。同様に電離箱線量計による実測から深さス
ケーリング係数を算出し、比較した。
実効線減弱係数の求め方は今回、2 通りを検討した。
2 点間の指数近似(10、20 ㎝深の PDD)と 5 点間の指
数近似(5、10、15、20、25 ㎝深の PDD)で次式より
深さスケーリング係数 cpl をそれぞれ求めた。
ここで、
は ABS の実効線減弱係数、
は水の
実効線減弱係数を表す。
【 結果 】4MV、10MV に関する深さスケーリング係
数および、深さスケーリング後の PDD の違いについ
て、それぞれ表 1、表 2 に示す。また、深さスケーリ
ング後の絶対線量の違いを表 3、表 4 に示す。
深さスケーリング係数について、4MV-X 線では、
1.012±0.006( 2 点)
、1.012±0.003( 5 点)となり、照射
野依存性は見られなかったが、実測値に対し、やや系
統誤差が見られた。大照射野の変動はコミッショニング
が影響していると考えられた。10MV-X 線では、1.007
【 結語 】加速器モデルでの ABS 樹脂の深さスケーリ
±0.019( 2 点)
、1.003±0.009( 5 点)となり、4MV より
ング係数を導出した結果、回帰処理の違いにより結果
値が減少傾向となり、実測値との関係と同じ傾向を示し
が異なり、5 点で求めた場合は計算精度の改善が見込
たが、回帰処理の違いで結果が異なった。大照射野の
まれた。モンテカルロ計算による深さスケーリング係
変動は 4MV と同様に、コミッショニング精度が影響し
数の算出から、様々な修飾因子を考慮した線量検証へ
ていると考えられた。
の応用が可能であり、更に検討を深めたいと考える。
― 179 ―
31-140
モンテカルロ計算を用いた
密封小線源 Ir- 192 の計算精度に関する基礎的検討
○宮本 良平 1)、笈田 将皇 2)、成廣 直正 3)4)、辻 修平 4)
1 )岡山大学医学部保健学科、2 )岡山大学大学院保健学研究科、
3 )川崎医療短期大学、4 )川崎医科大学
【 背景 】高線量率 192 Ir 線源を用いた密封小線源治療に
おける吸収線量の評価は、空中での線量評価を基準と
Oncentra と水、空気の相対線量比は、線源近傍で
は Oncentra が大きく低値を示した。距離 2-4 ㎝で最
していることが知られる。
【目的 】本研究では、水中での線量評価法の応用に向
け、モンテカルロ計算コード EGS5( Electron Gamma
大 0.4%高値を示し、15 ㎝以降で 0.2%低値を示した
(指数的には深部で乖離)
。距離逆二乗と水、空気の相
Shower Version5)の計算精度および線量評価につい
て考察する。
【 方法 】 モンテカルロ計 算コード EGS5 を利用し、
Nucletron 社製高線量率 192 Ir 線源モデル(形状および
スペクトルの入力)の構築を行った。続いて、点線源
を中心とした 3 次元空間内に微小な厚さ(0.5 ㎜)の球
状検出器を配置した。計算ジオメトリを 30 ㎝、50 ㎝、
100 ㎝四方と変化させたとき、距離(1 ㎜∼ 30 ㎝)変化
による水中および空中の吸収線量を求めた。計算回数
はそれぞれ 1×108 回とし、0.2%以内の計算精度を担
対線量比は、線源近傍を除き、両者は同一の値を示した。
空間・検出器が異なる媒質(水、空気)の場合、水中、
空中での相対線量、絶対線量の関係は空中では、検出
器媒質の違いによる相対線量差は線源近傍(距離 1 ㎝
未満)で相違が見られた。また、絶対線量比は大きく
異なり、距離とともに両者の相違は減少傾向となった。
水中では、検出器媒質の違いによる相対線量差、絶対
線量比は 0.3%以内であった。
媒質間の線量比は、TG-43 の変換係数(1.12)およ
び理論式(Meisberger、田伏)と大きく乖離した。
保した。続いて、媒質と検出器の物質依存性を検討す
るため、線源を中心とした 3 次元空間内に微小な厚さ
(5 ㎜)の球状検出器を配置し(水および空気)
、計算ジ
オメトリを 30 ㎝四方としたときの距離変化による水中
および空中の吸収線量を求めた。計算回数はそれぞれ
1×108 回とし、0.2%以内の計算精度を担保した。各
計算結果について、治療計画装置(Nucletron 社製
Oncetra)および距離逆二乗則の値と比較検討した。
図 2 空中相対線量比( 媒質:空気、検出器:空気 )
図 1 計算ジオメトリ
【 結果 】計算ジオメトリの違いによる空中相対線量比
を図 2 に示す。続いて、計算ジオメトリを 30 ㎝四方、
媒質、検出器の物質間の違いによる相対線量比を図 3
に示す。
空間・検出器が同一媒質(水あるいは空気)の場合、
水、空気の相対線量比の関係は線源近傍を除き、両者
はほぼ同一の値を示した。計算ジオメトリの違い
(30 ㎝、50 ㎝、100 ㎝四方)による変化は、線源近傍(数
㎜以内)を除いて見られなかった。
図 3 相対線量比( 媒質、検出器:空気、水 )
【 結語 】Oncentra とモンテカルロ計算はほぼ一致し、
シミュレーションの動作確認ができ、計算ジオメトリ
の大きさによる吸収線量変化はあまり見られなかった。
しかし、10 ㎝ より深部では Oncentra と結果が乖離
する傾向が見られた。原因解決に向けて、線源形状、
電離箱形状、臨床プランおよび不均質の影響などにつ
いて、それぞれ更に検討を深める必要があった。
― 180 ―
31-141
放射線治療計画における
仮想単色 X 線画像の実効エネルギーに関する検討
― 画質と線量分布解析の関係について ―
○井俣 真一郎 1)2)、青山 英樹 1)、笈田 将皇 2)、赤木 憲明 1)、田原 誠司 1)
1 )岡山大学病院 医療技術部放射線部門
2 )岡山大学大学院 保健学研究科
【 目的 】本研究は、仮想単色 X 線画像を放射線治療計
近で最大となり、80 keV 以上では CNR が徐々に低下
画へ導入するための最適な実効エネルギーについて画
する結果となった。Monochromatic CT 値の精度は、
質と線量分布解析の関係から検討を行い、臨床導入に
3
物理密度 1.140 g/㎝(IB
Inner Bone)以上の高密度の
向けての考察を加えたものである。
物質に関して、80 keV 以下の仮想単色 X 線画像にお
【 使用機器・検討項目 】DSCT は、SOMATOM Defi-
いて測定値が真値と乖離する結果を示した。また、最
nition Flash(Siemens 社製)を使用した。検討項目は、
も仮想単色 X 線エネルギーが低い 40 keV では物理密
①画質評価(CNR)
、② Monochromatic CT 値の精度、
3
度 1.054 g/㎝(BRN-SR2
Brain)に代表される蒸留水
③ 仮 想 単 色 X 線 画 像 と Single Energy CT(以 下、
に近い物理密度領域において測定値と真値が乖離する
SECT)画像の水等価・肺・骨における線量分布のγ
現象が観察された。線量分布検証は、実効エネルギー
解析(DD:1%, DTA:1 ㎜)によるパス率である。
に関わらず、ほぼ同等のパス率が得られた。
【 方法 】仮想単色 X 線画像は、40 ∼ 190 keV の間を
【 考察 】SOMATOM Definition Flash は、広範囲の
10 keV 間隔で変化させた。CNR の測定は、造影剤オ
仮想単色 X 線エネルギーおよび物理密度領域におい
ムニパーク(300 ㎎I/㎖)を段階的に蒸留水で希釈し
て、計算値と測定値の一致が確認された。高精度な仮
10、20、30 ㎎I/㎖ の造影剤水溶液を作成した。造影
想単色 CT 画像の構築の原理は、先行研究でも報告さ
剤水溶液の配置は、RMI467 ファントムにおける一箇
れており、使用する二種類のエネルギースペクトルの
所のインサート部(12 時方向の内側部)を利用し、順
分離を明確にすることが必要条件とされている。
次、造影剤水溶液試料を交換してスキャンを繰り返し
SOMATOM Definition Flash は、付加フィルタの使
た。この際、残りのインサート部には、蒸留水試料を
用による低エネルギー成分の X 線除去を物理的に実
全てに配置して測定した。
施している装置であり、線質硬化現象の低減に伴う高
Monochromatic CT 値の精度は、仮想単色 X 線画
精度な monochromatic CT 値の提供を可能にしてい
像による各インサートに対する monochromatic CT 値
る装置であることが先行研究および本研究結果から確
の測定行った。測定値に対する比較対象は、
ウェブデー
認することができた。
タベースの NIST XCOM を利用したモンテカルロ計
40 ∼ 60 keV 領域では、線量分布におけるパス率に
算から求めた値とし、この計算値を 真実の mono-
差は生じなかったが、画像のノイズ成分の混入や
chromatic CT 値 (以下、真値)として定義した。
monochromatic CT 値の精度低下が原因により、精
線量分布検証は、水・肺・骨ファントムの 3 種類で行っ
度の高い放射線治療を提供することは困難となる。ま
た。治療計画に使用したビームの内容は、X 線エネル
た、90 keV 以上の領域では、CNR 低下による放射線
ギー 4 MV および 10 MV の各線種に対し実施した。照
治療計画時に腫瘍等の解剖学的情報が著しく乏しくな
射野:10 ㎝ ×10 ㎝、計算アルゴリズム:Superposi-
り放射線治療スタッフが実務レベルでの不具合を推測
tion 法、照射方法:前方一門照射、モニターユニット
している。
を 100 MU で統一し、アイソセンタの線量評価(深度
【 結語 】Monochromatic CT 値の精度は、70 keV 以上
10 ㎝)を行うプランを各仮想単色 X 線画像で作成した。
で物質の密度に関わらず計算値と測定値が概ね一致し
ここで、前述したプランの比較対象は、各 DECT 装
た。線量分布に関しては、70 keV 以上において SECT
置で管電圧 120 kV の連続 X 線による Single-energy
画像と同等の結果が観察された。CNR は、80 keV 付
CT(以下、SECT)を従来の CT 画像と定義し、SECT
近で良好な結果が得られた。したがって、放射線治療
と各 DSCT を用いた場合の線量分布(アイソセンタ面
計画で利用する際の最適な仮想単色 X 線画像の実効エ
における冠状断面)に関する比較検討を行った。
ネルギーは、80 keV での利用が最適だと考えられる。
【 結果 】CNR は造影剤の濃度に関わらず、80 keV 付
― 181 ―
31-142
IMRT 最適化パラメータの基礎的検討
― 最適化計算における線量計算アルゴリズムの違いについて ―
○山下 智之 1)、笈田 将皇 2)、青山 英樹 3)、大塚 裕太 3)、杉原 誠治 3)、井俣 真一郎 3)、
藤井 俊輔 3)、宇野 弘文 3)、田原 誠司 3)、稲村 圭司 3)
1 )岡山大学医学部保健学科、2 )岡山大学大学院保健学研究科、3 )岡山大学病院医療技術部
【 背景 】IMRT(強度変調放射線治療)では、通常、逆
方向治療計画(インバースプラニング)に基づき最適
の Dmax に関する結果を図 3 に示す。
化計算がなされるが、最適化計算アルゴリズムの設定
および線量計算アルゴリズムの選択により、結果が異
なることが知られる。
【 目的 】本研究では、最適化計算における線量計算ア
ルゴリズムの違いと再現性について検討する。
【 方 法 】 三 次 元 治 療 計 画 装 置(Eclipse Ver.11.0、
VARIAN 社製)を用い、AAPM TG-119 で使用され
ているデジタルファントムによる輪郭情報を利用し、
線量解析を行った。固定多門による IMRT 照射(3、4、
5、7、9 門、均等角度)を想定し(処方線量:2Gy)
、
最適化計算時、最終計算時における線量計算アルゴリ
ズム(PBC、AAA、Acuros)をそれぞれ組み合わせ
た場合の結果をそれぞれ算出した(Auto intermediate
dose 機能の on/off も考慮した)
。解析項目は Target
と OAR の Dmax、Dmin、Dmean および総 MU 値、計算
回数、計算時間についてそれぞれ評価した。
図 3 OAR の Dmax に関する計算アルゴリズム間の違い
Target 線量については、門数が多いほど HI が低
下(5 門以降、飽和傾向)した。PBC-PBC 基準の場合、
PBC-AAA は門数が多いほど HI が抑えられたが、
PBC-Acuros は PBC-AAA より悪化傾向となった。
OAR 線量については、門数と線量の関係はあまり
見られなかった。PBC-PBC 基準では、Dmin は PBCAAA の時が高く、PBC-Acuros は PBC-AAA より
改善傾向となった。
総 MU 値については、門数とともに増加傾向(7 門
で最大となる)となった。PBC-PBC、AAA-PBC、
Acuros-PBC(線量計算アルゴリズムが PBC の場合)
に総 MU 値が増加傾向であった。
最適化回数については、門数が少ない場合、組み合
わせによって回数が異なった。門数が多い場合、回数
を増加させても変化は少なかった。
図 1 治療計画の概要
【 結果 】各計算アルゴリズム組み合わせによる Target
の Homogeneity Index(HI)に関する結果を図 2に示す。
Automatic intermediate dose の機能については、
Off の場合に比べて、On の場合では、同じ計算アルゴ
続いて、各計算アルゴリズム組み合わせによる OAR
リズムでも Target 線量、OAR 線量ともに改善傾向
であった。ただし、総 MU 値は増加傾向となり、最
適化回数は大きく減少傾向であった。特に、最適化計
算時間は、最適化(Max Iteration)→線量計算→最適
化(Max Iteration)を実行するため、2 倍以上延長し
た(特に Acuros は著しく時間が延長する)
。
【 結語 】最適化計算、最終線量計算の計算アルゴリズ
ム設定によって IMRT 治療計画の結果が変化すること
図 2 Target の HI に関する計算アルゴリズム間の違い
が明らかとなった。最適化計算では、Automatic Intermediate dose の On/Off の影響力も大きいことが示
唆され、今後臨床治療計画での影響について調べるこ
とが課題とされた。
― 182 ―
31-143
IMRT 最適化パラメータの基礎的検討
― 最適化計算における最適繰り返し計算回数について ―
○庄野 僚志 1)、笈田 将皇 2)、青山 英樹 3)、大塚 裕太 3)、杉原 誠治 3)、井俣 真一郎 3)、
藤井 俊輔 3)、宇野 弘文 3)、田原 誠司 3)、稲村 圭司 3)
1 )岡山大学医学部保健学科、2 )岡山大学大学院保健学研究科、3 )岡山大学病院医療技術部
【 背景 】IMRT(強度変調放射線治療)では、通常、逆
方向治療計画(インバースプラニング)に基づき最適
化計算がなされるが、最適化計算アルゴリズムの設定
および線量計算アルゴリズムの選択により、結果が異
なることが知られる。
【 目的 】本研究では、最適化計算における最適繰り返
し計算回数について検討する。
【 方 法 】 三 次 元 治 療 計 画 装 置(Eclipse Ver.11.0、
VARIAN 社製)を用い、AAPM TG-119 で使用され
図 3 5 門照射における Target 線量と OAR 線量
ているデジタルファントムによる輪郭情報を利用し、線
量解析を行った。固定多門 IMRT(3、4、5、7、9 門)
を想定し(処方線量:2Gy)
、線量計算アルゴリズム
(AAA)として、自動最適化機能(Auto Optimization
Process)を on とした結果と1%以内一致するまでの繰
り返し計算回数を求めた。最適化計算時の Auto intermediate dose 機能は on とした。解析項目は Target
と OAR の Dmax、Dmin、Dmean および総 MU 値、計算
回数、計算時間についてそれぞれ評価した。
図 4 9 門照射における Target 線量と OAR 線量
では、Target 線量は立ち上がり傾向があり、OAR
線量は立ち下がり傾向があった。また、繰り返し回数
が少ない時、Target 線量や OAR 線量はピークアウ
ト(局所的な収束)があり、振動しながら収束に向か
う傾向があった。最適繰り返し回数は Target より
OAR の線量制約に強く依存するため、線量制約が多
く、複雑な治療計画では一定以上の繰り返し回数が必
図 1 治療計画の概要
【 結果 】3 門照射、5 門照射、9 門照射における繰り返
し回数による Target 線量と OAR 線量に関する結果
要であることが示唆された。
最適化計算と門数設定の関係については、本研究で
を図 2 ∼図 4 に示す。
最適化計算の特性については、一般的な最適化計算
使用した単純モデル形状では、門数が多いほど、最適
化繰り返し回数は減少傾向にあった。自動最適化機能
を on とした結果の 1%以内となるまでの最適繰り返
し計算回数の結果からは、Target に関しては 1/3 ∼
1/4 程度、OAR に関しては 1/2 ∼ 2/3 程度の繰り返
し回数で同等の線量分布が得られることがわかった。
図 2 3 門照射における Target 線量と OAR 線量
今後は、患者治療計画での実際の影響について調べる
ことが課題とされた。
【 結語 】最適化計算回数が少ない場合でも、自動最適
化処理機能を on とした結果と類似した線量分布が得
られた。線量制約パラメータの最適化作業にあたり、
時間効率の改善が可能であると考えられた。
― 183 ―
31-144
Radiochromic Film を媒介とした、小照射野における
マイクロ形電離箱の相互校正
○安井 謙一郎、高崎 秀則、沖本 義則、池田 亮、山下 雅刀、澄川 哲夫
山口県立総合医療センター
【 背景、目的】小照射野の測定に用いるマイクロ形電離
箱(以下、マイクロ)の水吸収線量校正定数は、60 Co γ
線で校正された基準電離箱線量計(以下、Farmer)と
の相互校正から算出するのが一般的である。しかし、
電離箱への入射時に、照射野内二次元プロファイルの
非対称性や非平坦性による体積平均効果が懸念され、
これまでの校正定数の正確性に疑問があった。
そこで今回、体積平均効果を軽減する方法として、
空間分解能が高く線量再現性に優れ、エネルギー依存
の少ない Radiochromic Film(以下、EBT3)による
二次元プロファイルを考慮した相互校正について、従
来の方法との比較検討を行った。
【 使用機器、材料 】Farmer:PTW30013、マイクロ:
PTW31014、Radiochromic Film:EBT3、エネルギー:
10MV-X 線
【 方法 】
①線量 - 濃度曲線作成
照射野 10 ×10 ㎝、深さ 10 ㎝(タフウオーター)にお
ける、線量 - 濃度曲線を 0 ∼ 600Gy の間、15 ステッ
プ で 作 成した。84cGy、420cGy 付 近に 相当する
100MU、500MU を Farmer で実測し、補間した。
②二次元プロファイルの取得(Fig.1)
EBT3 の長軸方向を、Gun-Target 方向に配置し、
照射野 10 × 10 ㎝、6 × 6 ㎝、5 × 5 ㎝、4 × 4 ㎝、3
× 3 ㎝、2 × 2 ㎝、1 × 1 ㎝の二次元プロファイルを
取得した。照射した EBT3 は、長軸に対して垂直
方向と平行方向の両方向で走査した。
③電離箱有感部サイズの ROI 計測(Fig.1)
得られた二次元プロファイルに、電離箱有感部サイ
ズ(半径×長さ)の ROI を囲んだ。ROI 内の平均値
を吸収線量として、電離箱での吸収線量と比較した。
【 まとめ 】Farmer サイズの ROI 平均値と、Farmer
実測値では、最大約 -1.8%の不一致があった。
今回の、プロファイルを考慮した方法では、6 × 6 ㎝
以下の照射野で全体的に校正定数が高くなった。特に
上に凸のプロファイルを示す小照射野では、体積部分
効果が顕著で、従来法よりも校正定数が過大傾向と
なった。これは、照射野が小さいほど二次電子平衡が
ディテクタ内で成立しにくいためと考える。
また、三次元である電離箱と二次元であるフィルムの
幾何学的影響も考え得る。
【 問題点、今後の課題 】プロファイルに、フィルムス
キャン由来のノイズがあった。さらに、EBT3 そのも
のの不確実性と、基準となる 10 × 10 ㎝の線量 - 濃度
曲線の不確実性が含まれているので、繰り返し測定に
よりそれらを低減する必要がある。
中心軸ポイント線量の一致度も比較検討したい。
【 参考文献 】
【 結果 】Farmer サイズの ROI 平均と Farmer 実測値
の一致度は最大約 -1.8%の不一致があった(Fig.2)
。
従来の方法による相互校正値と、EBT3 によるプ
ロファイルを考慮した相互校正値を比較した(Fig.3)
。
1) J.U.Wuerfel 『Dose measurements in small fields』
vol.1, No.1, 2013 Medical physics international journal
2) IndraJ.Das 『Small fields: Nonequilibrium radiation
dosimetry』35( 1), Jan 2008 Med.Phys.
この研究発表の内容に関する利益相反事項は、ありません。
― 184 ―
31-145
生物学的効果を考慮した
最適セットアップマージンの評価に関する検討
○下崎 正志、笈田 将皇、中村 隆夫
岡山大学大学院保健学研究科
【 背景 】放射線治療では、通常、物理線量に基づき線
量投与され、腫瘍内の線量不確かさに基づいて最適
し、最適マージン式の係数が変化した。立方体より球
形の方が TCP は高く、最適マージン式の係数はやや
マージンが決定される。しかし、放射線生物学の観点
から考える線量効果は物理線量とは異なり、マージン
決定において影響することが示唆される。
小さくなる傾向があった。照射野辺縁部では、投与線
量、分割回数、α/β比の違いにより、最適マージン
【 目的 】本研究では、物理線量だけでなく生物学的効
果を考慮した場合における最適セットアップマージン
について検討する。
式における係数(Σ)は強く影響を受けることが明ら
かとなった。
【 方 法 】 三 次 元 治 療 計 画 装 置(Eclipse Ver. 11.0、
VARIAN 社製)を用いて、まず一辺、直径が 1 ㎝ の
立方体と球の腫瘍(GTV)を模擬した 10 ㎝ 四方のデ
ジタル水ファントムを作成した(図 1)
。続いて、Box
四門照射を想定し、位置(アイソセンタ)の変位量、
投与線量、照射野の大きさ、生物学的パラメータ(α
/β比)をそれぞれ変化させた場合の腫瘍の TCP(腫
瘍制御率)から基準(95%、90%以上)を担保する最
適マージン式の系統誤差成分の係数を評価した(図 2)
。
図 3 70Gy/35fr、7w での TCP95% 確保に必要な照射野
およびマージン( 立方体 )
図 1 デジタル水ファントムの設定
図 4 移動量と最適マージン割合の関係( 立方体 )
図 2 TCP(腫瘍制御率)の計算例
図 5 移動量と最適マージン割合の関係( 球体 )
【 結果 】70Gy/35fr、7w での TCP95% 確保に必要な
照射野およびマージンについて、立方体を模擬した腫
瘍の結果を図 3に示す。続いて、移動量と最適マージン
割合を表す値について、70Gy/35fr、7w、74Gy/37fr、
8w および 78Gy/39fr、8w での立方体および球体を
模擬した腫瘍の結果を図 4、図 5 に示す。
腫瘍の TCP は、位置の変位量が小さいほど、高線
量ほど、広い照射野ほど、α/β比が大きいほど上昇
【 結語 】Van Herk らの最適マージン式は、位置変位
(セットアップエラー)に依存することが知られるが、
腫瘍の形状や大きさ、処方線量、照射野辺縁の線量勾
配、生物学的効果など、複数の因子により、大きく異
なる可能性が示唆された。今後はさらに回復効果に関
与するパラメータを考慮した場合の TCP、DVH への
影響や最適マージンとの関係性について検討する。
― 185 ―
31-146
頭頚部治療において
枕の違いがセットアップ精度に与える影響について
○園田 泰章、山田 誠一、近藤 和人、山下 大輔、平田 祐希、中桐 正人、則包 真希、
清川 文秋
倉敷中央病院 放射線センター
【 背景・目的 】頭頚部領域の放射線治療は、PTV と
OAR が近接しているため、正確で安全な治療を施行
するには患者の固定が重要である。OAR への照射を
有 意 差 検 定 の 方 法 に は、Kruskal-wallis 検 定 と
Steel-Dwass 検定を用いた。
【 結果 】測定結果を図 3, 4 に示す。
抑えるために顎を上げた状態での固定になることが多
く、その体位の維持のために枕が果たす役割は大きい
と考える。本研究では枕の違いがセットアップ精度に
与える影響について評価を行った。
【 方法 】使用した治療装置は Clinac iX(Varian)で、
患者固定には TypeS ヘッドネックショルダシステム
(CIVCO)を使用した。固定用枕は MT-Silver 型枕
図 3 第 2 頚椎の位置ズレと角度の違い
(CIVCO)
、
Moldcare( ALCARE)
、
Vac-Lok(CIVCO)
の 3 種類を用いた(図 1)
。対象は当院で頭頚部治療を
行った 15 名で、それぞれの枕での内訳は、MT-Silver
(5 名、68 回の照合)
、Moldcare( 5 名、116 回の照合)
、
Vac-Lok(5 名、167 回の照合)であった。
図 4 下顎骨の位置ズレと角度の違い
図 3, 4 より、第 2 頚椎では 3 種類の枕による有意差
図 1 使用枕(MT-Silver、Moldcare、Vac-Lok)
は認めなかった。下顎骨では MT-Silver 型で有意差
測定には、治療計画時の DRR 画像と照合用の OBI
を認めた(P < 0.05)
。また、いずれの測定において
側面像を使用した。2 つの画像を重ね合わせ、第 5 頚
も MT-Silver 型で SD が大きい傾向となった。
椎に ROI を絞って Auto Match を行った状態での第
【 考察 】MT-Silver 型は形状が決まっており、必ずし
2 頚椎と下顎骨の位置ズレと角度の違いを図 2 のよう
も患者の頚部の形と一致しない。一方、Moldcare と
に測定し、下式をより求めた。
Vac-Lok は患者の頚部の形に合わせて作成すること
ΔDC2 = DOBI, C2 - DDRR, C2[㎜]
ができ、固定範囲も広い。第 2 頚椎では枕間での有意
ΔDmadible = DOBI, mandible - DDRR, mandible[㎜]
差を認めなかったため、MT-Silver 型でもある程度
ΔAC2 = AOBI, C2 - ADRR, C2[ degree ]
の固定は可能であると思われるが、下顎骨に関しては、
ΔAmadible = AOBI, mandible - ADRR, mandible[ degree ]
枕の特徴により有意差が認められたと考えられる。ま
た MT-Silver 型で SD が大きいのも、その形状によ
る影響と推測される。
今回は、患者の体型変化や、照合画像の分解能の差
などに関しては考慮していないため、更なる検討が必
要である。
【 結語 】頭頚部治療では、Moldcare か Vac-Lok を使
図 2 位置ズレと角度の違いの測定法
用することにより、頚部の位置、角度の再現性に優れ
た固定が可能である。
― 186 ―
32-147
MRI における ASL 法と IOF(イオフェタミン)脳血流 SPECT を用いた
脳灌流評価のための統計学的解析手法の検討
○坂野 啓一 1)、音見 暢一 2)、原田 雅史 2)、相馬 努 3)
1 )徳島大学大学院・医科学教育部・放射線科学領域
2 )徳島大学大学院・ヘルスバイオサイエンス研究部・放射線科学分野
3 )フジ RI ファーマ
【 背景 】MRI における ASL 法は非侵襲的に脳灌流画
像を取得できるが、臨床評価に関しては問題が多く応
用は限られている。しかし、近年、高い SNR と高い
も追加した。正常脳への変換を行った ASL と SPECT
の脳灌流画像を SPM 解析で有意差検定を行った。
【 使用機器・医薬品および解析ソフト 】
ラベル効率を併せ持った新しい 3DASL 法が登場し、
撮影機器
注目を集めている。
MRI 装置:GE 社製 3.0T DISCOVERY 750
【 目的 】一般的に認知症の画像診断には脳血流シンチ
SPECT 装置:Toshiba 社製 e・cam Signature
を用いた血流評価が行われている。現在では MRI 検
series
査で 3DASL 法による脳血流評価がおこなわれており、
放射性医薬品
ASL 法で得られた画像が認知症診断に有用であるか、
IOF(イオフェタミン)123 I 注射液(富士フイルム
RI ファーマ)
脳血流シンチと比較を行った。両者を比較するために、
同一患者の MRI の形態画像を用いて各灌流画像を標
解析ソフト
準脳へ変換を行い、各部位の関心領域の抽出を行える
SPM(Statistic Parametric Mapping)8
プログラムを作成した。これを用いて、ASL 法と
【 結果 】ASL と SPECT における相関性は、0.5 ∼ 0.8
SPECT の相関性を評価し、統計学的に有位差がある
(平均± SD:0.61 ± 0.091)であり、比較的高い相関
性が認められたが、症例により相関程度に差異が認め
かどうか検討を行う。
【 方法 】SPM 解析のマクロ機能を利用して、Fig.1、
られた(Fig.3)
。しかし、SPM 解析による有意差検
Fig.2 のように MRI 検査の SPGR 画像矢状断を用いて
定では、p < 0.05 の閾値での有意差を有する領域は指
正常脳への合わせ込みを行い、その変換情報を用いて
摘できなかった(Fig.4)
。
各脳灌流画像を正常脳への変換を行った。さらに、各
領域の ROI 内の血流値を自動で抽出するプログラム
Fig.3 各患者の相関係数
Fig.1 Spatial Normalization(SPGR template, ASL,
SPECT)+ smoothing FWHM 8 ㎜
Fig.4 各脳領域の定量値( CBF )
【 考察 】ASL 法は、SPECT と同様に SPM 解析により、
良好な相関が得られたことで、アルツハイマー病脳灌
Fig.2 セグメント別局所脳血流値
流の臨床評価に利用できる可能性が示唆された。
― 187 ―
32-148
MR マンモグラフィにおける BRACE の有用性
○宮原 可名恵 1)、鈴木 大介 1)、吉村 裕樹 1)、今井 広 2)、宮田 一郎 1)、小林 有基 1)
1 )岡山済生会総合病院 画像診断科
2 )株式会社シーメンスジャパン アプリケーションサービス部
【 背景 】MR マンモグラフィではサブトラクションを
イスは乳頭が見えるスライスと、頭尾方向に 5 スライ
行い、背景信号を抑制して造影効果を評価する。そこ
スずらしたスライスとした。
で問題となるのは、単純と造影画像で体動や呼吸など
ヒストグラムの信号値の和を計算し、体動補正を行
の位置ずれが生じてしまう。それにより、血性成分な
わないものに比べ体動補正を行ったものの値の減少率
どの高信号成分が残り造影されているように評価され
について検討した。
たり、MIP 処理を行った際、位置ずれによって皮膚表
BLACE とは、造影 MR 検査中の患者の体動を補
面の信号が残ると、血管走行などの評価が困難になる。
正するために、2 種類の異なった非剛体位置補正アル
【 目的 】軟部組織専用の体動補正ソフト Breast Ac-
ゴリズムである。
quisition Correction(以下 BRACE)の有用性につい
て検討した。
Fast - ラプラシアンアルゴリズム
ラプラシアンフィルタにより、信号変化領域の輪郭
【 使用機器 】SIEMENS 社製 MRI 装置 MAGNETOM
線を抽出し、位置補正に利用する。信号強度自体では
Skyra( Breast coil 16ch)及び ESSENZA(Breast coil
なく、信号変化輪郭線なので、造影剤の取り込み量に
4ch)を使用した。解析には ImageJ を使用した。
影響されにくいという特徴がある。輪郭線抽出後はガ
【 方法 】2013 年 7 月∼ 10 月までの連続 18 症例を対象
とした。
ウシアンフィルタと最小二乗法を使用した局所位置検
索を行う。
Table1 の条件で単純の T1WI Gradient Echo 3D
脂肪抑制 transverse 像を時間をおいて 2 回撮像した。
High-Quality - 相互相関最大化アルゴリズム
2 つのボリューム間で局所相互相関係数を計算する。
歪みや位置補正を行い、その係数が最大になる組み合
わせを算出する。共役勾配アルゴリズムにより、始め
Table1 Imaging conditions
TR
TE
Scan Time
(ms) (ms) (sec)
に低分解能画像で大きな動きを補正し、徐々に高分解
FOV Slice Sickness
(㎜)
(㎜)
3.0T
3.86
1.44
53
340
1.00
1.5T
5.45
2.38
60
330
1.50
能データでの補正を行っていく。強固なアルゴリズム
だが、計算負荷が非常に大きくなる。
【 結 果 】BRACE を 使 用 し て い な い 画 像 に 比 べ て
BRACE を使用した画像の方が信号値は減少した。
Fast と Hi-Quality の結果に有意差はなかった。
撮像した画像を体動補正を行わないでサブトラク
Table2 Reduction rate
ションしたものと、BRACE の Fast と Hi-Quality に
よる体動補正を行った後サブトラクションしたものを
Fast
作成した。
ImageJ にてサブトラクション画像の乳頭付近、乳
房中央、胸壁付近で臨床データ 1 人につき 3 スライス
で、9 つのヒストグラムを作成した。選択する 3 スラ
Hi-Quality
tTest
乳頭付近
26.9%( ± 29.4) 29.8%( ± 34.9 )
n.s.
乳房中央
15.0%( ± 26.6) 13.7%( ± 29.0 )
n.s.
胸壁付近
14.0%( ± 24.5) 11.2%( ± 32.2 )
n.s.
【 考察 】BRACE によって、信号値が減少し、位置ず
れが改善されたと考えられた。
皮膚表面の信号値が減少することによって、MIP
処理の際、血管走行が評価しやすくなると考えられた。
今後他の臓器に応用できるか検討したい。
【 結語 】MR マンモグラフィにおけるサブトラクショ
ン処理において BRACE は有用であった。
― 188 ―
32-149
乳腺 MRI における、同時並列画像表示システムを利用した
高解像度撮像条件の検討
○麻生 弘哉 1)2)、上田 英弘 1)、柴 三奈 1)、市川 勝弘 2)
1 )画像診断センター 霞クリニック
2 )金沢大学大学院 医学系研究科 保健学専攻
【 背景・目的 】現在の乳腺画像診断において MRI 検
ける信号値の変化は、FA35°前後が乳腺ファントム
査は重要である。特に造影 MRI でのみ検出できる腫
とその他のファントムとのコントラスト比が最も高い
瘍が存在し、その存在を second-look エコーで再確
値を示した。
認する試みが行われている。今回我々は、エコー撮影
FOV と収集断面による画質評価では、撮像断面は
の補助機能として搭載されている、ボリュームデータ
Coronal 撮像よりも、Axial 撮像の方が score は高く、
から再構成された断面とエコーの断面を同期させる機
有意差がみられた(Fig.1)
。RVS 上の FOV 50 ㎜ を
能である Real-time Virtual Sonography(RVS)を利
想定した Axial 撮像からの再構成画像は、Coronal 画
用し、エコー上の表示画像を高解像度で表示するため
像からの再構成画像よりも平均 score が高く、すべて
の撮像条件を検討したので報告する。
の再構成方向でも有意差が見られた。
【 方法 】使用機器は Philips Intera Achieva 1.5T re-
同様に FOV 100 ㎜を想定した Axial 撮像からの再
lease 3.2、乳腺の T1 値 T2 値(T1 = 692, T2 = 159)
構成画像は、Coronal 画像からの再構成画像よりも平
を模擬したファントムと、その前後の T1 値 T2 値の
均 score は高いが、sagittal の再構成方向以外で有意
ファントムを作成し測定した。測定には均一度が高い
差が見られた。同様に FOV 150 ㎜を想定した Axial
Sense-Head 8ch coil を使用し、実際の撮像には C1
撮像から再構成画像は、Axial の再構成方向のみで有
coil, Flex-s coil, Flex-m coil を使用した。撮像条件
意差が見られた。
は 3D T1 TFE with SPAIR(e-THRIVE)を使用し、
【 考察・結語 】RVS 上で使用する FOV は 50 ㎜ が基
FOV 160 ㎜, TR = 5.4ms, TE 2.8 = ms, Slice thick-
準である。視覚評価の結果から、Axial 撮像での収集
ness = 10.0 ㎜, matrix 272 × 512( recon matrix)で
とその再構成画像において Coronal 撮像よりも有用
あった。また、検討方法として、
性が認められた。Coronal 撮像は広い範囲を撮像する
1. 撮像コイルの検討。本体付属のボディファントムを
ことができるが、高解像度を求める場合、折り返りに
使用し、各々のコイルについて撮像範囲(広さと深
よるアーチファクトや息止めによる撮像時間の延長が
さ)の信号値を測定。
あるため、高解像度を望むことが難しい。しかしなが
2. 撮像条件の検討。TFE factor, Flip angle( FA)の
ら、腫瘍との位置関係が見やすく、コントラストが高
い利点があげられる。本研究における Axial 撮像は
変化による信号値を測定。
3. エコーを模擬した仮想 FOV と撮像収集断面の違い
RVS 用高解像度画像として有用であった。また、高
による評価(視覚評価)の検討。画質評価は撮像断
解像度撮像は RVS を利用したエコーガイド下生検の
面を axial と coronal で収集し、その画像から axial、
成功率向上に寄与する可能性が考えられる。
sagittal(45°)
、矢状断の再構成を行い、その再構
成画像を MRI 経験者(5 年以上)3 名の診療放射線
技師にて視覚評価を行った。視覚評価は 5 段階
score( excellent, good, normal, poor, bad)で評価
した。なおエコー上で実際の RVS は FOV 50 ㎜で
使用するので、再構成画像も FOV 50 ㎜, 100 ㎜,
150 ㎜の拡大率で視覚評価を行った。
【 結果 】撮像に使用するコイルの検討では、信号値の
範囲は C1, Flex-m, Flex-s の順に広かった。また、
深さ方向では、Flex-m の感度が最も高く、続いて
Flex-s、C1 コイルの順であった。
次に撮像条件の検討では、TFE factor の増加にお
ける信号値の変化は見られなかった。FA の増加にお
― 189 ―
Fig.1 Axial 再構成、Sagittal45°再構成、
Sagittal 再構成における、視覚評価の score 結果
32-150
3 D-FFE における AFI( Asymmetric Fourier Imaging )の基礎的検討
○秋田 隆司 1)、穐山 雄次 1)、岩角 至子 1)、高橋 佑治 1)、横町 和志 1)、山岡 秀寿 1)、
久米 伸治 1)、田村 隆行 1)、石風呂 実 1)、隅田 博臣 1)、粟井 和夫 2)
1 )広島大学病院
2 )広島大学大学院 放射線診断科
【 背景 】本院では、肝臓 EOB プリモビスト検査の
Dynamic scan を 3D-FFE(Fast Field Echo)を用い
を変化させた場合においてスライス厚の変化していな
かった。しかし、CF のみを変化させた場合において、
て撮像している。3D-FFE のオプションでは、
部分フー
リ エ 法 を 用 い た AFI( Asymmetric Fourier Imaging)をリードアウト方向のみ設定することが可能で
CF が低くすると最大で 5 ㎜から 6 ㎜にスライス厚が
変化した。
【 考察 】SNR において Acq が低く設定するほど SNR
あったが、今回新たにスライスエンコード方向の AFI
の設定が可能となった。スライスエンコード方向の
AFI では、Acquisition ratio( 収集率、以下 Acq)と、
Correction Factor( 以下、CF)の設定が任意にできる
が低下したのは、エルミート対称の割合が増加し、偽
の高周波成分(ノイズ)のデータが増加したためと考
えられる。また、CF(エルミート対称)が低く設定す
るほど SNR が向上したのは、Zero filing の割合が増
パラメータが追加された。これにより、大幅な撮像時
間の短縮と画質の調整が可能となったが、Acq および
CF の特性を深く理解出来ていないのが現状である。
【 目的 】本研究の目的は、3D-FFE における AFI の
Acq および CF について、基礎的な検討を行い、パ
ラメータの設定と画質の関係を評価し特性を把握する
ことである。
【 方法 】使用装置および使用機器は、東芝社製 Vantage Titan 3T Ver.2.3 と日石式 PVA ゲル封入 MRI
ファントム(90-401 型)日興ファインズ工業株式会社
を使用した。性能評価用ファントムを用いて、
Acq(70
∼ 95%)と CF(0 ∼ 100)を変化させ撮像を行い、得
られた画像から SNR、Contrast scale、スライス厚を
求め比較した。撮像条件は、
repetition time( TR)
:5.8
msec, echo time( TE ):1.9 msec, field of view
加するため、偽の高周波成分(ノイズ)のデータが減
少したためと考えられる。Contrast scale は、TR、
TE などのコントラストに影響するパラメータが変化
していないためである。スライス厚において CF が低
く設定するほどスライス厚が厚くなったのは、高周波
成分のデータが減少し、スライスプロファイルのサイ
ドローブに影響したためと考えられる。
【 結論 】3D-FFE におけるスライスエンコード方向の
AFI の Acq および CF について、基礎的な検討を行い、
パラメータの設定と画質の特性を把握することが出来た。
(FOV)
:256 ㎜, 256 × 256, slice thickness:1.5 ㎜(ス
ラ イ ス 厚 測 定 時 は 5 ㎜)
、 加 算 回 数:3 回 と し た。
SNR は、放射線技術学会画像分科会の SNR 評価用プ
ログラム(差分マップ法)を用いて SNR map を作成
し SNR を求めた。Contrast scale は、対象とする 2
種類の物体に ROI を設定し、信号強度の平均値を測
定する。測定された平均値を用いて、Contrast scale
の測定を行った。スライス厚は、ウェッジ法を用いて
行った。第一と第二のくさびから得られた端部応答関
数(ERS:edge response function)を隣差微分しス
ライスプロファイルを求めた。各スライスプロファイ
ルの半値幅(FWHM:full width at half maximum)
を測定しスライス厚を求めた。
【 結果 】SNR は、Acq のみを変化させた場合におい
て Acq が低いほど SNR は低下し、CF のみを変化さ
せた場合において CF が低いほど SNR は向上した。
Contrast scale は、Acq および CF を変化させた場合
において変化しなかった。スライス厚は、Acq のみ
【 参考文献 】
1) 今井 広、宮地 利明、小倉 明夫、 井 司、土橋 俊男、
町田 好男、小林 正人、清水 幸三、木藤 善浩『差分マッ
プ法および連続撮像法による Parallel MRI 画像の SNR 測
定』2008.8 日本放射線技術学会誌
2) 和田 陽一、原 孝則、宮地 利明『MRI システムのファン
トムにおける CNR 測定法の基礎評価』2008.2 日本放射線
技術学会誌
3) 笠井 俊文、 井 司『MR 撮像技術学』2008.2 オーム社
4) 金森 勇雄、藤野 明俊、丹羽 政美『MR の実践 基礎か
ら読影まで』2011.4 医療科学社
― 190 ―
32-151
膀胱領域における T 2 prep Pulse を用いない
FLAIR-VISTA の基礎的検討
○小笠原 貴史、中河 賢一、川上 雄司、三浦 沙知、孝原 明日香、岡本 悠太郎、森本 規義、
光井 英樹、中田 和明
倉敷中央病院
ることが出来ない。
各組織の信号強度の比較では TE が 150 ∼ 210ms
の範囲において同一 RFA では変化は小さかった。ま
た、RFA を小さくすると筋肉の信号強度が大きくな
り、RFA を大きくすると脂肪、精嚢、腹水の信号強
度が大きくなる傾向を示した(Fig.2)
。
Refocusing Flip Angle
(°)
TE
(ms)
【 背景 】膀胱腫瘍の検査において T2 強調画像は有用
であり当院でもルーチン検査で撮像している。しかし、
T2 強調画像では膀胱内の尿が高信号になり近接する
腫瘍の進展範囲の同定が困難な場合がある。FLAIR
法を用いることで膀胱内の尿を低信号にできるため有
用性の報告はあるが、Multi slice の FLAIR では thin
slice での撮影は SNR が低く限界があり、膀胱へ新た
に流入する尿の信号も落とすことが困難である。今回
着目した FLAIR-VISTA は 3D 収集であるため thin
slice で撮影が可能であり、IR pulse も non selective
に印加されるため尿の消え残りを低減することが期待
できる。この FLAIR-VISTA において T2 コントラ
ストを付加する目的で T2 prep Pulse を用いると IR
delay も短縮してしまうため健常者間でも尿の信号の
落ち具合に差が出てしまうため注意が必要である。
【 目的 】膀胱領域における T2 prep pulse を用いない
FLAIR-VISTA の最適条件を決定する。
【 方法 】Philips 社製 Intera1.5T を用いて健常者の尿
の信号が null point となる IR delay の計測を行った。
次に turbo direction:Y/Radial において Half factor
を可変させて画質の評価を行った。さらに、Refocusing Flip Angle( 以下 RFA)と TE を可変させ、各組
織の信号強度を計測し比較を行った。
【 結果 】IR delay の計測では T2 prep Pulse の prep
TE が大きいほど、また TSE factor が大きいほど IR
delay は小さくなる傾向を示した。健常者 5 人の尿が
null point となる IR delay の値の標準偏差が最も小さ
いのは prep TE が 0ms( = T2 prep を用いないとき)
であった(Fig.1)
。
Fig.2 RFA と TE を可変させたときの信号強度の比較
【 考察 】prep TE の値を可変することで null point が
変化したのは、T2 prep Pulse が IR pulse の後に印
可されるため、90°
-180°
-180°
-90°の間に T2 減衰に
よって縦磁化が減少して、IR delay を短くしたため
だと考える。よって、prep TE の値が大きいとき T2
減衰による差が大きくなるため検体ごとの IR delay
の値もばらつきが大きくなったものと考える。また、
turbo direction:Y において Half factor を小さくす
ると位相方向にボケが生じた理由は、Half scan に起
因するボケと考える。RFA を小さくすると筋肉の信
号強度が大きくなっのは T2 緩和がより遅くなり、得
られるコントラストはプロトン密度強調に近くなった
ためだと考える。
【 結語 】最適な FLAIR-VISTA の条件を用いること
で異なる T2 値を持つ被験者の尿においても尿の信号
値を抑制し、アーチファクトの少ない T2 強調画像を
撮像できるため、T2 prep Pulse を用いない FLAIRVISTA の膀胱領域における臨床での有用性が示唆さ
れた。
【 参考文献 】
Fig.1 IR delay の結果
画質の評価では turbo direction が Y と Radial い
ずれのときも Half factor が 1.0 ではアーチファクト
は認められなかった。turbo direction が Y のときは
Half factor が 0.7 で位相方向にボケが生じていた。
turbo direction が Radial のときは Half scan は用い
1) 松田 久雄、上島 成也、栗田 孝『膀胱腫瘍における Fluid
attenuated inversion recovery(FLAIR)法による MR 像
の検討』泌尿器科紀要 1996 42( 6)
: 411-415
2) 米山 正己、中村 理宣、奥秋 知幸、田渕 隆、武村 濃、
小原 真『3D 高速スピンエコー法の新たな展開∼コントラ
ストのコントロール方法に関して∼』映像情報メディカル
増刊 2010.12 42( 14)
: 114-123
― 191 ―
中四国放射線医療技術
フォーラム規約
中四国放射線医療技術フォーラム規約
( Chugoku-Shikoku Forum for Radiological Technology:CSFRT )
平成 23 年 1 月 15 日 改定
第 1 章 総 則
第1条
この規約は公益社団法人日本放射線技術学会中国・四国部会理事会と日本放射線技師
会・中四国放射線技師協議会役員会議の議決を経て設置された中四国放射線医療技術
フォーラムの運営について定める。
第2条
この規約の適用範囲は中四国放射線医療技術フォーラムの運営の根幹をなす会員、役
員、会議および会計などの必要事項について適用する。
第 2 章 会 員
第3条
フォーラムの会員は、日本放射線技術学会員および中四国 9 県の技師会員をもって組
織する。
第4条
名誉会員等の権利については、それぞれの会則に基づいて履行する。
第 3 章 フォーラムの構成並びに役員
第5条
フォーラムの連絡会にはつぎの役員を置く。
1. 部会長 1 名、協議会代表 1 名
2. 連絡会委員 両会からそれぞれ若干名
3. 新旧の両会大会長 4 名
第6条
第7条
フォーラムの運営にはつぎの役員を置く。
1. 大会長
2 名( 両会から 1 名づつ)
2. 実行委員長
1名
3. 副実行委員長
1名
4. 実行委員
若干名
役員の任期はつぎのとおりとする
1. 第 5 条の役員の任期は 2 年とし、再任を妨げない。
2. 第 6 条の役員の任期は 1 年とする。
第 4 章 会 議
第8条
連絡会は、原則として年 1 回開催する。
第9条
部会長もしくは協議会代表は必要に応じて臨時の連絡会を招集できる。
第 5 章 会 計
第 10 条 フォーラムの会計は公益法人会計基準に基づいて処理する。
第 6 章 規約の改訂
第 11 条 この規約を改定するには、連絡会議で諮ったのち、両会の理事会・役員会議議決によ
り改訂することができる。
― 193 ―
日本放射線技術学会 中国・四国部会
表 彰
功 労 賞
田頭 裕之
愛媛大学医学部附属病院
奨 励 賞
佐内 弘恭
山田 健二
矢田 伸広
丸山 尚也
川崎医科大学附属病院
徳島大学病院
島根大学医学部附属病院
あかね会土谷総合病院
石橋 徹
續木 将人
三木 章弘
前田 幸人
あかね会土谷総合病院
香川大学医学部附属病院
香川大学医学部附属病院
香川大学医学部附属病院
― 194 ―
日本診療放射線技師会 中四国放射線技師会協議会
表 彰
功 労 賞
茂木 大志
公益社団法人 愛媛県診療放射線技師会
会長
奨 励 賞
高山 裕健
下関市立市民病院
― 195 ―
中四国放射線医療技術フォーラム(CSFRT)2013
企業展示
1F
EXHIBITION
海峡メッセ下関 展示会場
❶
クロークエリア
(株)エフテック 日本ヒューレット・パッカード(株)
❷ コニカミノルタヘルスケア(株)
❸(株)AZE
受
付
❹
東洋メディック(株)
❺
(株)島津製作所
❻
日本メドトロニック(株)
❼
アミン(株)
❽(株)マエダ
❾ ピー・エス・ピー(株)
●
テーブル
●
●
●
❶
東芝メディカルシステムズ(株)
●
❷
富士フイルムメディカル(株)山口営業所
富士フイルムRIファーマ(株)
●
❸
(株)
ビゴメントソフトウェア
(株)根本杏林堂
●
●
❹
(株)ネットカムシステムズ
●
●
❺
ケアストリームヘルス(株)
● ●
●
● ●
●
● ●
●
バイオトロニックジャパン(株)
●
❻
(株)日立メディコ
●
❼
堀井薬品工業(株)
●
❽
GEヘルスケア・ジャパン(株)
横河医療ソリューションズ(株)
●
●
●
●
EIZO(株)
●
❾
(株)
インフィニットテクノロジー
フォトロンメディカルイメージング(株)
ナカシマメディカルシステムズ(株)
アライドテレシス(株) 中国支社
(株)千代田テクノル
― 196 ―
広告掲載企業一覧
日本メドラッド株式会社
日本化薬株式会社
ピー・エス・ピー株式会社
株式会社 カワニシ
朝日レントゲン工業株式会社 九州営業所
株式会社 フィリップスエレクトロニクスジャパン
メディケア株式会社
日本メジフィジックス株式会社
シーマン株式会社
富士フイルムメディカル 山口営業所
東洋メディック株式会社
横河医療ソリューションズ株式会社
株式会社 バリアンメディカルシステムズ
第一三共株式会社
フォトロンメディカルイメージング株式会社
富士フイルム RI ファーマ株式会社
株式会社 マエダ
コニカミノルタヘルスケア株式会社
東芝メディカルシステムズ株式会社
有限会社 医建
株式会社 千代田テクノル
テルモ株式会社広島統括支店
協和発酵キリン株式会社
エレクタ株式会社
富士通株式会社
エーザイ株式会社
バイエル薬品株式会社
アミン株式会社
株式会社島津製作所
株式会社日立メディコ
株式会社インナービジョン
株式会社インフィニットテクノロジー
インフォコム株式会社
中外テクノスス株式会社
パナソニック システムネットワークス株式会社
株式会社 エフテック
(順不同)
― 197 ―
編 集 後 記
CSFRT2013 の編集を終えて
本年の CSFRT は、山口県は下関の海峡メッセ下関で開催しました。
中国・四国地域は、瀬戸内海で中国 5 県と四国 4 県が隔てられているにも関わらず、本州
最西端である下関に多くの方々が集い、研究発表において活発な議論をして頂いたことは大
会を開催した者としてはたいへん嬉しく思います。
本大会では、一般演題に 150 演題の応募があり、口述発表 106 演題と CSFRT では初めて
となる展示発表 44 演題を行いました。
今回の大会テーマである「地方から世界へ」の言葉どおり発表スライドの英語表記を推
奨したところ、英語表記の発表スライドや展示ポスターをいくつか見ることができました。
また、後抄録も英語記述で頂いたものもあり、企画したわれわれも驚きを隠せません。これ
は、将来的には地方の学術大会でも英語発表が可能であることを示唆するものではないかと
個人的に感じました。
9 年前に全国で先駆けて岡山県から始まった日本放射線技術学会と日本診療放射線技師会
の共同開催学術大会も山口県で一巡し、来年度からは二巡目となります。来年度の岡山大会
からは両団体の更なる飛躍を期待しながら再度巡って来る山口大会を迎えたいと思います。
最後に、演者の方々のご協力で短期間に編集できたこと感謝しております。また、本学会
にご協力して頂いた山口県の両会員の皆様ならびに本会にご協力頂いた企業の皆様に感謝す
ると共に、皆様の今後のご活躍ご発展を期待してペンをおきます。
CSFRT 2013 実行委員長 岩永 秀幸
中四国放射線医療技術 第 9 号
第 54 回 公益社団法人日本放射線技術学会 中国・四国部会学術大会 第 21 回 公益社団法人日本診療放射線技師会 中四国放射線技師学術大会
発行日:2014 年 1 月
発行者:中四国放射線医療技術フォーラム 2013 事務局
事務局:〒 755 - 8505 山口県宇部市南小串 1 - 1 - 1 山口大学医学部附属病院 放射線部内
中四国放射線医療技術フォーラム( CSFRT )2013 事務局
TEL:0836 - 22 - 2631 FAX:0836 - 22 - 2635 E-mail:[email protected]
HP:http://csfrt013.umin.jp/
出 版:
株式会社セカンド
http://www.secand.jp/
〒 862-0950 熊本市中央区水前寺 4-39-11 ヤマウチビル 1F
TEL:096-382-7793 FAX:096-386-2025
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