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岩手県立産業技術短期大学校紀要
第 12 号 (2012 年 3 月)
目次
紀要第 12 号の発刊にあたり
馬場守
3
職業社会論について
下屋敷正樹
5
ET ロボコン 2011 に出場して
小笠原祐冶 11
教育訓練手法
5源主義手法によるマイクロ射出成型品取出し装置の新機構開発
調和的革新案による基本機能展開について
本間義章 15
地域連携並びに技能・技術向上を目指した卒業研究の取組み
―日本に唯一現存するファモールトラクターの復元―
齊藤理 21
電子技術科における実習科目「マイコン実習Ⅱ」の内容紹介
佐々木治 31
キャリアシミュレーションによる啓発的経験
赤堀拓也 35
学生用ジョブ・カードの実施
赤堀拓也 38
その他
スマートフォン利用における現状と課題
昆野幹夫 41
災害ボランティア活動による学生の心の成長
~岩手県立産業技術短期大学校の取組みから~
三浦和洋 45
高校生夏季デッサン教室の今後についての課題
曽根達也 49
卒業研究テーマ一覧
55
活動状況 / 表彰・資格取得等 / メディア掲載 (平成 23 年 1 月 1 日~3 月 31 日)
65
1
2
紀要第 12 号の発刊にあたり
平成 24 年 3 月
日頃から岩手県産業技術短期大学校の運営ならびに人材教育活動にご理解とご支援を頂き感謝申し上げ
ます。昨年 3 月に起きた東日本大震災では、本県においても、多くの尊い生命と貴重な財産を失うなど甚
大な被害を被りました。農業や漁業に加えて産業活動への打撃も計り知れないものがあります。本校でも、
震災直後の復興支援のボランティア活動に学生・職員が一緒になって取り組みました。今後は、中・長期
的なスパンで、東北地域の産業と経済の活性化に貢献できる産業人材養成を通して震災復興の後方支援に
取り組む決意を新たにしているところです。この度、本校における教育研究活動の最近の成果を盛り込ん
だ紀要第 12 号を発刊することになりました。紀要は毎年 1 回、本校の教員が行っているそれぞれの専門分
野における教育研究活動の最近の成果を公表するものです。本校の業務は、若い新規高卒者を主な対象と
した専門課程の教育訓練と、一般県民を対象とした職業能力開発の二本柱の人材育成ですが、本紀要では
両者に関連した論文や報告を「教育訓練指導」としてまとめて構成しました。教員独自の研究論文は「学
術的研究」として取りまとめ、また 8 技術科所属の 2 年次学生が教育訓練の総決算として取り組んだ平成
23 年度卒業研究テーマも掲げました。
専門課程の教育訓練においては、最近の科学技術の進展や産業技術の動向に的確に対応できるように、
常にカリキュラムの見直しや新しい教材の開発などに努めています。さらに、学生に対しては、専門の知
識や技術・技能の習得に加えて、それぞれの専門分野についての強い興味と意欲をもたせるような指導を
心掛けています。卒業研究における学生の創意工夫を生かしたものづくりの取り組み、海外研修による海
外産業技術動向の把握や国際的視野の拡大など、本校独自の教育訓練や、技能五輪全国大会への選手派遣、
東北ポリテクニックビジョンへの出品など、外部行事への積極的な参加を奨励し、学生の勉学・訓練意欲
の向上に努めています。専門課程の人材教育に加えて、平成 19 年 4 月にスタートした「産業技術専攻科」
では、オーダーメイドカリキュラムなどの特色ある産学連携カリキュラムを通して、
「一歩先のものづくり
をリードするエンジニア」の育成を行っています。設置から 5 年を経過して、県内外の産業界から強い関
心と高い評価を頂いています。
卒業後、多くの学生は岩手県内企業や県外企業でも県内に工場や事業所をもつ企業など、岩手県に関連
のある企業に就職しています。経済や産業動向の変化や厳しい雇用状況にあっても、本校卒業生の就職率
が毎年ほぼ 100%に近い値を示していることは、本校における教育訓練に対する岩手県産業界のご理解によ
るものと感謝申し上げている次第です。
岩手県内の在職者を対象にした研修においては、今年度は 49 コースの能力開発セミナーを開設し、約
1,100 名を超える受講者の研修に当たりました。コースのテーマも一般的な社員研修、専門技術系の研修、
各種資格取得のための研修など多岐にわたっています。また求職者を対象にした委託訓練の研修では、67
コースで約 1,100 名を超える受講者の研修に当たりました。とくに東日本大震災に伴う離職者の再就職を支
援するため 4 コースを追加し、延べ 90 人定員で実施しました。平成 9 年度の開校から平成 23 年度末まで
の在職者研修の総受講者数は、19,675 名にのぼります。
今後の課題として、岩手県内の産官学組織と連携した人材育成や、企業との共同研究・技術開発にも積
極的に取り組む必要があります。この紀要を通して、本校の教育研究活動の最近の状況についてご理解を
頂き、また本校における人材教育のあり方について、忌憚のないご意見を賜りますようお願い申し上げま
す。
岩手県立産業技術短期大学校校長
馬 場
3
守
4
職業社会論について
正樹*
下屋敶
1.
察」によれば 1),人文科学系では心理学,社会科学
はじめに
系では法学と経済学とするところが主流であった.
私達の社会生活を取り巻く環境は近年変化の一
一部の訓練科では法学分野の現実に即した点から
途を辿って来ている.東日本大震災を契機として,
工業所有権,地域社会に注目した地域経済文化論を
原子力発電に対する抑制や再生可能エネルギー拡
教える傾向が出ていたようである.
充が重要な課題となっている.また,グローバル経
また,同研究報告では,文部省が調査した「短期
済の進展は,TPP協定論議や急激な円高問題など
大学学生の一般教養科目観」について紹介しており
一層複雑化している状況である.労働面では貧富の
2),これによれば,学生は知識の習得というより,社
差が広がり派遣労働制度の課題が提起されている.
会に対する関心を引き起こす講義に期待している
県内に目を転ずれば,製造業界では自動車関連産
状況があるとしている.職業社会論の授業内容もア
業のウエイトが増し,関東自動車工業岩手工場では
カデミックなものではなく,具体的な社会の仕組み
小型 HV の生産が稼動し始めている.更には,三陸
や現状についての授業をすることで,社会に対する
沿岸地域を中心に復興関連の様々な構想計画が打
関心や興味を抱かせ,職業に就く意欲を喚起させる
ち出されている.
ことになると考える.
産業技術短期大学校としては,学生にこれら県内
外にわたる大きな変化について,認識をしてもらい
表1
短期大学学生の一般教養科目観
社会に対する関心を持ってもらうことが以前より
一般教育課程の講義にはどのようものを期待しますか
必要になっていると考えられる.
(2 つ選択) 以下上位回答
以上の問題意識から,従来あまり取り上げられて
・人生や社会について目を開かせてくれる講義(65.5%)
来なかった一般教科の一つである職業社会論につ
・知識が豊かになる講義(56.7%)
いて,水沢校での見直しも交えて考えてみたい.
・思考力に役立つ講義(26.4%)
・生活に役立つ講義(22.7)
2.
2.1
一般教科の状況
一般教科全般
2.1 短大校水沢校における一般教科
職業社会論は,短大校(専門課程)一般教科の人
短大校水沢校の一般教科を前身の高度技術専門
文社会科学系の教育科目である.一般教科の内容に
学院から整理してみると以下のようになる.
ついては,職業能力開発促進法施行規則の専門課程
表 2「水沢校の一般教科の変遷」
訓練基準及びその運用方針によるが,専門学科とは
(単位数)
法学 社会学 経済学 職社論 数学 物理学 英語
異なり,具体的な教科内容・時間数が明記されてい
専門学
るわけではなく,単に専門学科の理解の基礎となる
院
1
1
1
3
3
短大校
生産技
科目を選定するとだけ述べられているに過ぎない.
職業能力開発施設での一般教科に関する研究報
術
2
2
3
1
4
2
3
3
4
2
3
1
4
電気技
告は極めて尐ないが,およそ 20 年前当時の全国職
術
業訓練短期大学校 23 校について調査した研究報告
建築設
備
「職業訓練短期大学校の一般教養科目に対する考
2
注)専門学院は当時の訓練4科とも同じ科目構成.
*
副校長
5
なお,専門学院時代には,法学・社会学・経済学
が,ここでの現代コミュケーション論は,人・地域
から2科目の選択制をとっていた時期もある.
社会・メディア・一般文書における多様なコミュニ
高度技術専門学院(普通課程)から短大校(専門
ケーションのとり方を授業に取り入れている.
課程)への移行に伴い,社会科学系は本校に準じた
また,他県短大校によっては、職業社会論の範疇
ものとなり,法学・社会学に代わって職業社会論が
に入ると目される履修科目を1年次だけに限定は
科目として組み込まれた.専門学院での法学は憲
せず,レベルに応じて計画的に 2 年次に振り向けて
法・民法・労働法,社会学は労働環境などについて
いるところもある.神奈川県の例では,ビジネスマ
の授業であった.
ナー・ビジネス会話や文章表現力演習(作文等)・職
また、自然科学系は物理学が加わることになった
業基礎能力(SPI問題練習)といった社会人の一
が,まさしく職業訓練基準に沿って,専門学科の理
般基礎となる内容は 1 年次,知的財産論・マーケテ
解の基礎力として組み込まれたものである.
イング論・労働法概論・環境概論といった企業人に
とって習得が望まれるものは 2 年次と,カリキュラ
3.
ムを工夫しているところもある.
職業社会論の状況
なお、「職業社会論」を科目名として掲げている
職業社会論の内容を短大校の現行シラバスから
例は,(独)高齢・障害・求職者雇用支援機構の職業
みると,授業目標としては①職業人として必要な知
能力開発大学校(専門課程)にはあり,本県はこれに
識・基本的な素養の習得②コミュニケーション能力
ならったものと考えられる.
の向上③就職活動に結びつく心得の習得実践の三
点に要約される.
表3 県立短大校での職業社会論の授業科目
水沢校における平成 23 年度までの職業社会論の
内容は,②と③を中心にコミュニケーション心理学
ビジネスマ コミュニケー 地域社会
ナー
ション
地域経済
県
「交流分析」理論による良好な人間関係を作る能力
育成及び接遇などのビジネスマナー習得について,
山形
■
外部講師二人にお願いしており,内容は,大筋で矢
福島
■
巾本校に準じたものであった.
茨城
■
なお,職業社会論という名称は,一つの学問領域
■
技術者倫理、知的
財産
■
文章表現、SPI、労
働法、環境、マーケ
ティング
■
ではなく,一般的に社会との関わりの中で,職業人
神奈川
として望まれること或いは期待されるものを教え
山梨
職業と社会
ること自体を総称したものと考えられる.
長野
社会学
岐阜
キャリア教育
広島
キャリア形成
大分
キャリア形成
熊本
■
県立短大校(専門課程)における一般教科の履修
科目としては,「職業と社会」という科目のように
本県同様に範囲の広く取れる設定をしているとこ
ろと尐し細かな設定をするところがある.
その他
■
■
注:■は該当を示す.各県 HP から調査整理.
また,キャリア教育・形成という就職活動支援を
より重視したカリキュラムにしているところもあ
4.
るなど様々である.
東北の県立短大校でみると,山形県の一般教科は,
水沢校での職業社会論の見直し
4.1 23 年度の見直し
法学概論,経済社会概論,現代コミュニケーション
水沢校においては,短大校化以来,職業社会論は
論に各 2 単位づつ割振っており,現代コミュニケー
外部講師の授業にお任せしていたところであった
ション論が本県の職業社会論に匹敵するものと考
が 23 年度において見直しを行った.
えられる.
この背景には,各科でコミュニケーション能力が
また,福島県の一般教科は技術者倫理・知的財産
不足がちで就職活動が心配な学生が見受けられ,就
論,経済論,現代コミュケーション論となっている
6
職意識の啓発向上に迫られたことがある.
の施行管理に従事することも多く,三陸復興の現状
水沢校では,1年次での校内就職ガイダンスの時
を知らしめることが職業意識の高揚のためにも必
期を早めに設定したり,22 年度からは同ガイダン
要である.
スにおいて,各科毎に先輩と語る会を設定し就職後
労働関係については,職業生活を行ううえでの欠
の実社会体験の話しや実際の就職活動について率
かせない雇用関係の法制度や労働条件への関心,社
直な話合いが行われるよう工夫をして来たが,一層
会保険や年金等の社会保障制度について基礎知識
の充実が必要と判断されたものである.
を教えるものである.
この様な状況を踏まえ,23 年度に本校での実施
今回の水沢校の見直しは,本校にならい職業社会
例を参考にし,職業社会論の授業内容を一部変更す
論(2 単位)の枠組みの中で実社会の状況を広く知っ
ることとし,いわて求職者総合支援センターの協力
てもらい,併せて就職活動の支援にも役立つように
によるセミナーや校長・副校長講話,企業経営者講
したものであり暫定的なものといえる.
演を新たに行うこととなった.
また,水沢校独自としては,冬休み直前に 1 年生
表4 水沢校における職業社会論(内容構成)
全員に「来年への抱負」と題して作文を課し,休み
22 年度まで
コミューニケーション(7) 廃止
明けに各科毎に全員がそれぞれ内容について,3 分
間スピーチを実施することにした.
ビジネスマナー (9)
いわゆる人前で話すことの経験を積ませ,慣れに
もなるのではと期待したものであるが,各科総括の
進行のもと,副校長や教育部長もその場に居合わせ
て簡単な質問も行うこととし,学生の顔と名前を覚
えることにも極めて有効と思われた.
なお,22 年度まで実施していた心理学的アプロ
23 年度
24 年度
廃止
ビジネスマナー (9)
ビジネスマナー(6)
就職セミナー(3)
→
作文発表(1)
校長・副校長講話
(各 1)
→
経営者講話(1)
→
→
環境(1)
ーチからのコミュニケーション能力育成の授業は
三陸復興(1)
職業社会論としては取りやめることとし,同講師に
労働(1)
*( )はコマ数.ガイダンス等のコマ数は除く
は,卒業間近な 2 年生に対し 3 月に社会人への期待
といった内容で講話をしてもらうことになった.
5.
4.2 24 年度の見直し(予定)
就職基礎能力の育成
5.1 コミュニケーション能力
24 年度においても見直しを実施する予定であり,
現在のところ,ビジネスマナー関係については,授
近年,若者のコミュニケーション能力が不足して
業コマ数が本校より多いことから授業時間コマ数
いると言われる.コミュニケーション能力とは,端
を縮減し,その分は環境・三陸復興・労働の関係分
的に言えば,自分の思うところを相手に伝え,相手
野の授業に割振りする方向で考えている。
の言うことを理解し円滑な対応が出来る能力であ
り,若者同士の交わりが活発だから能力があるとい
環境については,各科でも関連授業が展開されて
うものではない.
いるところであるが,短大校の業務方針でも課題に
とされていることから,試行的に資源循環型社会の
職業能力開発総合大学校の訓練開発研修におい
到来を踏まえての基礎知識についての授業を予定
ても関連する研修があり,厚生労働省の「若年者就
しているところである.
職基礎能力支援事業=YESプログラム」(平成 16
三陸復興は,本県にとって最大の優先課題であり,
~21 年度)から,コミュニケーション能力につい
市街地や住居地区の復興計画もさることながら,再
ての三つのポイントを紹介し,ポイント毎に基礎レ
生可能エネルギー関連の設備投資が予測されるな
ベル(高校卒程度)・応用レベル(大学卒程度)の
ど,多様な産業振興が見込まれている.水沢校の卒
程度内容も整理されていることが説明されている.
業生は 7 割程が県内企業に就職し,かつ工事現場で
7
表5
コミュニケーション能力のポイント
なお,コミュニケーショが円滑にできない学生の
中には,何らかの障害に起因する症状を抱えている
意思疎通
協調性
自己表現
自己主張と傾聴のバランスをとりながら効
果的に意志疎通ができる
双方の主張の調整を図り,調和を保つこと
ができる
状況にあったプレゼンテーショを行うことが
できる
場合がある.
この種の対応については,一般的なコミュニケー
ションの問題だけには捉えず,保護者との十分な話
し合いに努め,福祉医療分野の専門的アドバイスに
繋げていく必要がある.
職業訓練施設においては,尐人数教育が実施され
5.2
るため,指導員と学生とのコミュニケーションが自
能力全般
卒業生が,学校で身につけたと思う能力と,卒業
ずと必要になり,能力の向上が図られ易い環境があ
後の実社会で仕事に必要とされると思う能力の捉
ると思われる.
え方について,前節の訓練開発研修の中で興味深い
学生の個々の性格を把握し,適切な会話や声がけ
調査報告が紹介されている.
を行い各種訓練指導を通じ職業能力の習得に自信
「九州地区8短期大学を卒業した学生の意識調
を持たせ,適切なアドバイスを積み重ねていくこと
査結果」では 4),
「短大で身についた能力」及び「仕
がコミュニケーション能力の向上に繋がるのでは
事で必要とされる能力」について,それぞれ評価基
ないかと考える.
準5から1まで回答してもらっている.
企業側においては,コミュニケーション能力が採
(5=十分身についた,とても重要である~1=
用時での大事なポイントとなっており,日本経団連
ほとんど身につけていなかった,ほとんど必要では
の「主要 100 社平成 11 年春採用に関するアンケー
ない)
ト」では,同能力が最も重視する点とされている.
このうち,工業系短期大学の分についてみると,
因みに成績や語学力,マナーといった点は全く重視
「コンピュターを使いこなす技能」や「礼儀・マナ
されていないが,必要ないというのではなく受験者
ー」は学生の頃に身につき,仕事でも必要であると
を選考する立場から,コミュニケーション能力が強
回答しておりことから欠かすことはできないもの
調された結果であると受け止めたい.
と考えられる.
同アンケート結果を,水沢校の卒業生が就職する
県内企業等にそのまま当てはめることはできない
表 7 職業に関する能力の習得と卒業後の必要性
が,大まかな傾向として広く理解されるものと考え
―工業系短大―
る.
表6
採用試験で重視される点
項目
(A)短大で身に
(B)仕事で必要
差異得点
付けていた能力
とされる能力
((A)-(B))
(主要 100 社平成 11 年春採用に関するアンケート)
(N)
8
(56)
(56)
幅広い知識・教養
2.91
3.21
-0.30
専門的な知識や技能
3.14
3.20
-0.06
外国語の能力
2.00
2.20
-0.20
コンピュータを使いこなす技能
3.64
3.80
-0.16
問題解決能力
2.76
3.64
-0.88
ひとりで仕事をこなせる力
2.93
3.70
-0.77
チームの中で仕事を遂行する能力
2.91
3.88
-0.97
仕事への適応能力
2.93
4.05
-1.12
創造性
2.86
2.96
-0.10
自発性、自主性
2.93
3.61
-0.68
話ことばによるコミュニケーション能力
2.67
3.80
-1.13
リーダーシップを発揮できる力量
2.54
2.96
-0.42
人との交渉能力、折衝能力
2.89
3.77
-0.88
礼儀、マナー
3.27
4.16
-0.89
また,短大で身につけた能力と仕事で必要とされ
3)
平成 23 年度訓練技法開発研修「コミュニ
る能力の差(差異得点)が一番大きいのは,やはり
ケーションスキルの指導法」
「話しことばによるコミュニケーション能力」とな
(平成 23 年 11 月 24~25 日実施)
っており,別な見方をすれば,なかなか能力が育成
4)
されにくいという面も窺われる.
形成に関する日欧比較研究」2005 年
このほかでは,「仕事への適応能力」や「チーム
「九州地区8短期大学を卒業した学生の意
の中で仕事を遂行する能力」で差異得点が大きく,
識調査結果」2004 年調査
就職活動支援の一つとして,個々の学生に対応した
キャリアカウンセリングが必要となっていると考
えられる.
6.おわりに
職業社会論の今後についてであるが,社会につい
て目を開かせてくれるものとして,常に内容の改善
工夫が求められる.
特に,社会を取り巻く環境変化が著しい今日にお
いては,重要な科目と位置づけ,講師を含め内容の
固定化し過ぎないような留意が必要と考える.
今般の水沢校の見直しはあくまでも,本校に準じ
た当面の措置であり,今後はもう一つの人文社会系
の科目である「経済学」の内容検証も含めて見直し
を進めていくことになると考えられる.
特に水沢校においては,県内就職が多いことから,
地域経済文化の講義について充実させていくこと
が重要であり,職業社会論と経済学を相互に連携の
取れたものにし,教育内容の調整等にも配慮してい
く必要がある.
また,学生が自ら就職活動をすることを支援する
ことは,短大校全体のミッションでもあり,そのた
めの方策は常に検討されていくべきものと考える.
このほか,他県短大校では,キャリアアップ支援
として称してカリキュラム編成にあたっていると
ころもあり,参考にしていく面があると思われる.
参考文献
1)
富田康士:職業能力開発研究センター「職
業能力開発」第 11 巻 1993 年
2)
吉本圭一ほか:
「高等教育とコンピテンシー
伊藤順啓:
「短期大学の社会学」国際書院
1991 年刊
9
10
“ET ロボコン 2011”に出場して
小笠原
参加資格は“高校生以上.組込みソフトウェア開
はじめに
1.
祐治*
発および同技術教育に興味を持っている方で,他の
ET ロボコン 2011 東北地区大会が 2011 年 9 月 3
競技者との意見交換,情報交換が可能であること.”
日(土)にいわて県民情報交流センタ(アイーナ)
とあります.企業,大学,高専,短大,個人に分類
の7階アイーナホールで開催されました.本校の情
されており,全国で 338 チームが参加しました.
報技術科から 2 チーム(産技短 C・チーム,スロー
地区大会は 11 地区で行なわれ,各地区大会で上
スターター・チーム,2 年生の学生 7 名)が出場し,
位の成績を獲得したチームがチャンピオンシップ
競技部門で 3 位に入賞しました.
大会に出場することができます.
2.
東北地区大会は,昨年に引き続き盛岡市のアイー
大会の概要
ナで行なわれ,34 チームが出場しました.
ET ロボコン(ET ソフトウェアデザインロボット
3.
コンテスト)は組込みシステム技術協会(JASA)
が主催しており,組込みソフトウェア技術者の人材
競技の概要
ハードウェアとして走行体(図 2)を使用して,
育成の一環として行なわれる競技大会です.ET は
それを制御する組込みソフトウェアを競うもので
Embedded Technology(組込みシステム技術)の略
す.走行体は教育用レゴマインドストーム NXT(レ
です.2002 年に UML ロボットコンテストとして大
ゴブロック)を使用して組み立てるもので,競技規
会が始まり,2005 年から ET ロボコンと名称を変更
約により改造等の余地はほとんどありません.ジャ
して現在に至っています.大会は図 1 に示すように
イロセンサ(傾きを感知)と光センサ(ライントレ
地区大会とチャンピオンシップ大会から成ってい
ース用)を搭載しており,二輪でバランスを取りな
ます.
がら自立走行(倒立振子制御)することができます.
また,両輪にエンコーダが内蔵されており,各車輪
チャンピオンショップ大会
(東京都)
北陸地区大会
(石川県)
サで障害物を検知することができます.電池は主催
10 月 22 日
選抜
地区大会
の回転角を知ることができます.また,超音波セン
者から配布されます.
9 月~10 月
東北地区大会
(岩手県盛岡市)
超音波センサ
ジャイロセンサ
北海道地区大会
(江別市)
マイコン
東海地区大会
(愛知県)
東京地区大会
(新宿区)
中四国地区大会
(広島県)
関西地区大会
(京都府)
沖縄地区大会
(那覇市)
北関東地区大会
(埼玉県)
エンコーダ
(モ-タ-)
南関東地区大会
南関東地区大
(神奈川県)
会
(神奈川県)
九州地区大会
(福岡県)
光センサ
図1
*
各大会
図2
情報技術科
11
NXT 走行体
スタンド
評価はモデリングと競技(競技コースの走行時
4.
間)で行なわれます.
3.1
モデリング
大会への取り組み
今回で 3 回目の出場となります.地区大会は盛岡
モデリングは,設計説明書等に相当するもので,
で行われるので,毎年 1 年生の学生に大会の案内を
UML(Unified Modeling Language)を用いて記述す
行っています.観戦して興味を持ってもらい,翌年
るのが一般的です.モデルの書き方(正確性,理解
の参加に繋げたいと考えています.
しやすさ,オリジナリティ)とモデルの内容(設計
4.1
品質,性能)で A3 版 6 枚以内(コンセプトシート
出場する学生を募集し,3 月に参加チームを結成
1 枚+デザインシート 5 枚以内)です.事前に審査
しエントリしました.東北地区大会関連のスケジュ
委員によって評価されます.
ールは以下の通りとなっています.
3.2
競技
スケジュール
・エントリ締め切り
競技コースを図 3 に示します.競技コースには内
・技術教育 1
側と外側のコースがあり,2 つのチームが内側と外
4/6
5/15(日)
開発環境,モデリング入門,
側をそれぞれ 1 周走行します.図 3 の右上からスタ
・技術教育 2
ートして,中間ゲート(赤点と赤点の間)を通過し,
5/22(日)
モデリング実践,モデル実装
ゴール(赤点と赤点の間)までたどり着くと,走行
・試走会 1
7/18(月)
時間が計測されます.ゴールを過ぎた後に①~⑤の
・試走会 2
8/20(土)
難所があり,その難所を通過するとボーナスポイン
・地区大会
9/3(土)
ト(走行時間から規定の時間が削減される)をもら
4.2
うことができます.
参加する学生が 2 年生であり,就職活動とも重な
学生の指導
①ルックアップゲート(-10 秒)
るので,十分な取り組みができませんでした.
②ET 相撲(押倒し-15 秒,押出し-25 秒)
(1)勉強,プログラムの作成(4~7 月)
③シーソー(-10 秒)
実習(授業)として週 1 回(180 分)及び放課後
④階段(-15 秒)
倒立振子,競技ルール,開発環境の学習,
⑤ガレージイン(-5 秒)
プログラムの作成など.
難所の直前は灰色のライン(マーカー)になって
(2)コンセプト,デザインシートの作成(7/25~8/5)
います.また,ラインの幅が 30mm から 20mm に細
夏休みに作成を行ないました.時間および表現力
くなり,昨年よりもライントレースが難しくなりま
が十分でないので,実際に用いている制御方法を的
した.
確に記述することができず,内容が薄くなってしま
走行は 2 回行われます.1 回目に内側を走行した
った.
場合には,2 回目は外側を走行します.または,そ
提供されているサンプルプログラムは C 言語を
の逆となります.内側と外側の両方の走行時間の合
用いていましたが,プログラムの作製には前大会ま
計で評価されます.
で使用していた C++言語を使用しました.授業で
⑤ガレージイン
C++言語を学習していないこともあり,プログラム
スタート
の作製には時間を要しました.また,就職活動や授
中間ゲート
業の課題等もあり,放課後や休日に取り組む場合に
③シーソー
は,学生にモチベションを維持させることに苦心し
④階段
ました.
4.3
練習コース
コースの大きさは 5460×3640mm であり,一部屋
②ET 相撲
ゴール
①ルック
アップゲート
図 3 競技コース
を占有してしまいます.素材は競技コースを異なり
ますが,大会事務局で販売したコースを購入しまし
た.
12
5.
難所③シーソーと難所④階段を通過後,ラインを
戦略
探索し,ライントレースに復帰します.
3 度目の出場なので,難所に挑戦することにしま
その後難所⑤ガレージインを行います.
した.両輪のエンコーダ値(走行距離に相当)を利
用して難所に対処し,マーカー(灰色ライン)は利
用しませんでした.産技短 C・チーム,スロースタ
ーター・チームとも同じ戦略にしました.
①ルックアップ
ゲート
③シーソー
④階段
ペットボトル
図5
図4
5.1
参加メンバー
競技コース
アウトコース
難所②ET 相撲に都合がいいように,スタートか
らラインの左側を走行します.最初の難所①ルック
アップゲートは,高さが制限されているのでスタン
ドを降ろして後ろのめりになって通過します.その
後後退しながら立ち上がり,2輪走行に復帰します.
つぎの難所②ET 相撲では,回転しながら超音波セ
ンサでペットボトルの方向を検知して,ペットボト
図6
ルを灰色の部分から押出します.方向がずれるとペ
6.
ットボトルの押出しがうまく行かないことがある
大会の様子
結果
ので,灰色の部分に戻り再度ペットボトルを探し,
競技結果を図 7,8 に示します.
押出す走行を行います.確実に高い点数をとること
6.1
産技短 C・チーム
を優先し,難所⑤ガレージインには挑戦しません.
5.2
インコース
最初の難所③シーソーと難所④階段では,段差を
乗り越えてからライントレースに復帰することが
難しいので,直線走行を行うことにしました.難所
③シーソーと難所④階段ともカーブ直後のマーカ
ー(灰色ライン)の後にあるので,ライントレース
走行では直進せず,少し蛇行しまいます.そのため,
カーブの手前の直線部分で左右のモータのエンコ
ーダ値の差を計測して,カーブを通過して難所の直
前で,難所に正面から向うように方向を調整してい
ます.
図7
13
産技短 C・チームの走行結果
アウトコースでは,難所①ルックアップゲートを
7.
通過し,難所②ET 相撲でペットボトルを押倒し
(-15 秒)ました.予定では,押出し(-25 秒)でし
まとめ
2011 年 9 月 3 日(土)に盛岡で行なわれた ET ロ
た.
ボコン 2011 東北地区大会に,本校の情報技術科か
インコースでは,難所③シーソーを走破したあと
ら 2 チーム(2 年生の学生 7 名)が出場しました.
に④階段に挑戦することになっていましたが,直前
組込みシステム関連の企業や大学・大学院が出場し
にラインを見失い旋回してしまいました.
たなか,競技部門で 3 位の成績を残すことができま
結果はアウトコース 9.5 秒,インコース 25 秒,
した.2009 年の大会において競技部門で 2 位に入
合計 34.5 秒でした.
賞して以来です.来年度も体制を整えて臨みたいと
スロースターター・チーム
6.2
思います.
アウトコースでは,難所①ルックアップゲートを
参考資料
8.
通過し,難所②ET 相撲でペットボトルを押出し
(-25 秒)ました.
1)ET ロボコン 2011 公式サイト:
インコースでは,難所③シーソーを走破したあと
http://www.etrobo.jp/2011/taikai/chiku.php
に難所④階段に登り,降りる時に転倒していまいま
2)ET ロボコン 2011 東北地区公式サイト:
した.
http://tohoku.etrobo.jp/2011/
結果はアウトコース-0.5 秒,インコース 10 秒,
表1
合計 9.5 秒でした. 競技部門で 3 位となることが
参加資格別チーム数
できました.
企業
11
個人・特別
1
高校
5
高専
5
専門
3
短大
3
大学
6
表2
図8
県別チーム数
スロースタータ・チームの走行結果
図9
表彰の様子
14
青森
5
岩手
15
秋田
2
宮城
8
福島
1
山形
4
5源主義手法によるマイクロ射出成形品取出し装置の新機構開発
Development of new Mechanism in the Device to take Micro Molding by the “5gensyugi”
調和的革新案による基本機能展開について
About the Basic Function Development by the Tree Thinking・Harmonic Selection
本間
義章*1
Honma Yoshiaki
1.はじめに
吉見
登司一*2
Yoshimi Toshiichi
松下
恭徳*3
Matsushita Yasunori
2.5源主義による品質保証技術
2-1 三現主義に基づいた現物の分析
開発には 5 源主義手法によるストーリーに、VE
産業技術専攻科は、良いモノづくりの展開、モノ
づくりの見方・考え方を教育する品質経営システム
手法を導入し行った。取出し機開発にあたり、絶縁
構築のベクトルを中心に、品質保証技術(IE、QC、
VE、SE 手法)や品質改善技術(5 源主義手法)により、
①課題にチャレンジする
ケースが射出成形後に取り出された際に発生してい
る不良の層別を行った。層別結果より、図 1 に示す
箇所で傷が発生していることを確認した。この結果
②スルーでモノを観ることができる
から①で発生している。
③自分から行動できる
傷を対象に分析を行った。傷は各方向に 0.1 ㎜の傷
④課題をやり抜く
であることが確認でき、成形品が取出されるまでの
人材育成を目標とし、短大課程修了者や実務経験
条件にばらつきがあることを確認した。図 2 には
2 年以上の企業からの派遣社員を対象とした 1 年課
SEM による傷の表面を示す。
程(定員 10 名)で、平成 19 年に開設された。
カリキュラムの柱のひとつであるオーダーメイド
カリキュラムは、企業と連携しながら学生の共同人
材育成として、実際の生産現場が抱える課題につい
て課題解決や課題達成に向けた生産現場力を養うこ
ととしている。本稿ではこの実施内容の一部を紹介
する。
本開発では、使用用途からサイズの小型化が進ん
でいる携帯電話等を始め多くの電子機器に使われて
図1
ケース傷
図2
SEM 画像
いるコネクタに着目している。コネクタの絶縁ケー
スは射出成形機で成形後、金型から取出すためにエ
ジェクタピンでゲートカットし金型内より押し出さ
れ、その後落下したものを受け取っている。 その際
に起こる、傷や飛散などの発生を防ぎ、パーツフィ
ーダレスの第一歩として、5 源主義手法、VE 手法、
PLC 技術を用いて新機構の取出し機の開発を行っ
たものである。
*1 岩手県立産業技術短期大学校
産業技術専攻科
〒028-3615 岩手県紫波郡矢巾町大字南矢幅 10-3-1
*2 TCS 代表
〒023-0401 岩手県奥州市胆沢区南都田字広表 181-3
*3 株式会社エフビー 金型技術課
傷表面は、成形後に外力が加わったことによる樹
脂はがれ、また樹脂がはがれることにより内部から
〒028-1302 岩手県下閉伊郡山田町豊間根 2-31-1
ガラス繊維を確認した。傷表面はスジ状になってい
15
ること、また樹脂の隆起方向から、図 2 に示す方向
へ外力が加わったものと考えられる。傷は多くの箇
所で傷が発生していることから成形品が取出される
までの条件にばらつきがあると判断された。
2-2
動作メカニズムの解明
図 5 高速度カメラによる画像
動作メカニズムの解明に当たっては、①現物を分
析する、②発生する瞬間を捉える、③基本機能を分
析する、の手順で実施する。
現物の分析結果より、絶縁ケースが金型から取出
され傷が発生するまでの成形機の動作メカニズムを
図 3 に示す。一連の動作のサイクルタイムは 6 秒で
ある。このときの動作分析を図 4 に示す。ここで、
絶縁ケースを取出すために最も重要となるのがケー
図 6 高速度カメラによるシュータ内画像
ス取出し箇所であることに注目した。
が、その時の絶縁ケースの落下画像を図 6 に示す。
また、絶縁ケースの落下状況は、カオス的であり
落下したものを CAV 別、位置決めすることは不可
能である。
そのため、絶縁ケースを直接取出すための手段と
して、落下し始める前に成形品を取出す機構を開発
することとした。
3.VE手法による新機構開発
図 3 動作メカニズム
3-1
基本機能の分析
開発にあたっては本専攻科で推進している VE 手
成形後、製品を取出す際にエジェクタピンにより
法を用い、既存取出し機の基本機能の分析を行った。
押し出された成形品はランナーに接触しながら落下
取出し機の基本機能を理解するため、部品展開図、
している。エジェクタピンにより押し出され落下を
機能系統図を作成した。ここで、図 7 に示すような
始めるまでの時間は約 0.13 秒である。落下時の現象
パーツで構成されており、さらに部品展開を行い、
を高速度カメラで撮影した画像を図 5 に示す。その
図 8 に示すような部品展開図を作成し、それぞれの
後、落下し始めてランナーに接触するまでの時間は
部分における基本機能の分析を行った。
0.01 秒である。落下した絶縁ケースは成形機内のシ
図 9 には機能展開図を示す。この取出し機の成形
ュータを通って受け取られている。
品を“取出す”という基本機能に対して、
“つかむ(ラ
ンナーを保持する)”、
“ランナーを搬送する”、
“機能
を結合する”と大きく 3 つの 1 次機能を有している
ことがわかった。
図 4 工程分析・タイムチャート
16
図 7 現行型の取出し機
図 10
搬送する
3-3
調和的革新案の選出(TT-HS 法)
開発案の検討
開発では、現行型の取出し機のランナーをつかん
でいる機構に着目した。絶縁ケースを保持する方法
機能を結合す
として、現行型の取出し機を使い絶縁ケースを保持
る
つかむ
するため、吸着による取出し方法を取り入れること
で容易に保持することが可能になると判断した。
今回対象としている絶縁ケースは外形が 8×3×1
図 8 部品展開図
㎜と非常に小さいために、位置決め精度が要求され
ること。また、エジェクタで押し出される方向の面
1 次機
に端子挿入用の穴が空いていることから、この面で
能
の吸着パットを使用した取出しは行えない。
2 次機
以上から開発にあたっては、実施までの製作にか
能
かる期間を基準に A 案、B 案、C 案の 3 つの機構案
基本機
を考えた。
能
3-4
開発 A 案(即実施可能な機構)
図 9 機能展開図
3-2
TT-HS 法(調和的革新案)による
開発案の選出
取出し機に求められる基本機能は、絶縁ケースを
決められた位置に取出すこと。また、絶縁ケースと
ランナーを分ける、という 2 つの機能が要求されて
図 11 A 案の機構
A 案を図 11 に示す。吸引を使い、直接チューブ内を
いる。そのため、図 10 に示す調和的革新案の選出
図を基に基本機能を満たす方法の検討を行った。
通して排出を行う機構である。
革新案の選択基準として A 案、B 案、C 案の 3 つ
の調和的革新案の選択基準を以下の通りとした。
3-5
A 案…納期重視(即実施可能な機構)
開発B案(3 カ月で実施可能)
B 案を図 12 に示す。取出し部に金型レイアウト
B 案…機能性重視(確実性と 3 カ月で実施可能)
C 案…応用性重視(フィーダレスへの展開を考慮)
17
と同じ位置に彫りこみをし、エジェクタ時にこの彫
りこみに絶縁ケースを入れ、その後、面積が大きい
側面方向から吸引し絶縁ケースを保持する機構であ
る。
図 14
図 12
3-6
開発装置の外観
B 案の機構
開発C案(6 カ月で実施可能)
C 案を図 13 に示す。A 案、B 案とは異なり絶縁
ケースとランナーを切りはなさずに取出す方法であ
る。
図 15
3-8
取出し部
開発案の製作
ケースを取出し部に保持するためには、真空ユニッ
トエジェクタシステムを使用し、取り出し部にピン
シリンダを使用しランナーを保持し、排出時は、取
り出し部を 90°回転させ排出位置へ移動する方式
図 13
3-7
C 案の機構
を採用した。図 14、15 に製作した装置を示す。
開発案の検討
3-9
特性と因子・水準図による最適条件抽出実験
今回上げた 3 案についてパーツ点数、金額を比較
絶縁ケースを取出すための因子について、因子の
したものを表 1 に示す。検討方法としては、現状を
水準による品質のばらつきと平均値を見るために、
100 として、それぞれの案と比較し行った。この結
図 16 に示す特性と因子・水準図により一元配置に
果より、基本機能を満たしコストの低い B 案で開発
よる最適条件抽出実験を行った。
を行う事とした。
表 1 開発案の検討基準
パーツ
現状
A案
B案
※C 案
100
86
111
113
100
144
154
1400
数
金額
※超音波カットを採用した場合
図 16
18
特性と因子・水準図
4.効果の確認
4-1
5.結
実験結果
言
現行型の取出し方法で発生していた傷、飛散不良
(実験データ:約 6%)を削減し、十分な工程能力を得
測定方法は、取り出し機のシリンダ動作のピーク
時と停止後の寸法測定を行った。動作の停止後の測
た。
定結果 0.2Mpa の標準偏差は約 0.002 ㎜、04Mpa の
良いモノづくりをする条件として、今回の開発で
標準偏差は約 0.007 ㎜、0.6Mpa の標準偏差は約
は、5 源主義手法の最適条件抽出実験から工程能力
0.007 ㎜という結果となった。測定結果を分布図に
を確認した。モノづくりの源流改善の設計により、
表わしたものを図 17 に示す。
管理しないで管理することを実現するため、現物の
分析力(固有技術)の強化が必要と考える。
今後は最適条件抽出実験から基本機能を生かした
新規開発設備の考案について、VE 手法を用いた展
開が出来るようになることが、本専攻科が目指す開
発・設計が出来る人材の育成に繋がると考える。
図 17
4-2
品質の特性分布図
工程能力の確認
測定結果より、0.2Mpa が最もばらつきが尐なか
ったことから、0.2Mpa でのシリンダ停止後の工程
能力の確認を行った。規格は、取出し部の彫りこみ
部に絶縁ケースが入った時のクリアランス量が 1 ㎜
で有ることから、取り出し部の位置決め規格を±0.2
㎜とした。
結果として図 18 に示すように動作の工程能力指
数(Cp)は 36.38 と十分に満たすことが出来る値を得
た。
図 18
工程能力の確認
19
20
地域連携並びに技能・技術向上を目指した卒業研究の取組み
―日本に唯一現存するファモールトラクターの復元―
理*
齊藤
はじめに
1.
3.
岩手県立産業技術短期大学校は,1997(平成9)年
3.1
岩手県盛岡市に南接する矢巾町に開校し,平成 23
トラクター2)3)4)
農業用トラクターの導入
日本における農業用トラクターは 1908(明治 41)
年4月に 15 年目を迎えた.
年6月,小岩井農場に輸入されたトラクション(蒸
平成 23 年3月末日で退職した滝川雄治前校長の
気)エンジン式のトラクター並びに 1911(明治 44)年
大学時代の教え子で,小岩井農場まきば園の担当部
に北海道斜里町に輸入された米国・ホルト社製トラ
長齊藤政宏氏から,80 年前に購入し 50 年ほど前ま
クターが,日本における最初の外国製トラクターと
で農作業に供していた米国製ファモールトラクタ
言われている.
ーを復元し,80 年前の雄志を来場者に提供したい
旨の話があった.この依頼を受け,学生の卒業研究
テーマとして,エンジンを蘇らせる復元プロジェク
トを開始した.
なお,開学当時には鳥人間コンテスト出場に向け
た取組みをしており,テスト飛行をする場所を提供
して頂いたのが当時の小岩井農牧㈱であった.
2.
小岩井農場1)
図1 明治 41 年輸入の蒸気式トラクター
3.2
小岩井農場は 1891(明治 24)年,小野義真,岩崎彌
ファモールトラクター
之助,井上勝の3人の共同経営として開設され,3
ファモールトラクターは米国・インターナショナ
名の頭文字をとり「小岩井」と命名された.開拓当
ルハーベスター社が 1924 年から 1932 年にかけて製
時は,岩手山噴火後に伴う,岩石や黒色火山灰土の
造し,当時の北アメリカのトラクター製造に多大の
影響で不毛の原野であった.
影響を及ぼした.初期型は鉄車輪で三輪車タイプと
いう斬新なデザインであった.
小岩井農場は岩手山の南麓,盛岡市の西北 12km
小岩井農場では 1938 年頃に購入し,草刈作業や
に位置し,総面積は約 3,000 ヘクタール(900 万坪)
である.約 2,000 ヘクタールが山林で,約 700 ヘク
種まきなどの軽い耕耘やベルトコンベアを使う機
タールが耕作地で,残り 300 ヘクタールがまきば園
械の動力源として利用していた.
や各部の生産施設の敷地となっている.
2011(平成 23)年は,創設 120 周年を迎え,その
PR イベント等で蘇ったファモールトラクターを活
用したいとの考えであった.
*
図2 サイロへの詰込作業の様子
岩手県立産業技術短期大学校 メカトロニクス技術科
21
ファモールトラクターは 1955(昭和 30)年頃まで
天文館の空気望遠鏡の復元」であった.講演の中で,
の約 20 年間使用していたが,点火系統の故障とみ
小岩井農場の歴史を語る産業文化遺産の一つとし
られる原因でお蔵入りとなっていた.50 年の時を
てのファモールトラクターの紹介があった.
経て,2005(平成 17)年に小岩井農場の職員により,
2009(平成 21)年4月に当校メカトロニクス技術
錆取り再塗装を行い,場内に展示されていた.
科に赴任した著者は,ものづくりで地域に貢献でき
る卒業研究テーマを模索していた.赴任後ファモー
ルトラクターの話を聞き,同年9月に小岩井農場を
訪問し,復元のための打合せを行った.内容を以下
に示す.
①外見の保存状態は良いが,心臓部(エンジン回り)
の状態は開けてみないと分からない.
②エンジン回りの状況を知るために当校に搬送す
る必要がある.
③年度途中からのプロジェクトなので小岩井農場
図3 場内での展示風景
側で,研究費を予算計上するのは難しい.
ファモールトラクターのスペックを表1に示す.
④2~3年間のプロジェクトとして進める.
表1 ファモールトラクター諸元
136inch 3,454
全長(mm)
86inch 2,184
全幅(mm)
機体
65inch 1,702
寸法
全高(mm)
385
最低地上高(mm)
3,950pound
1,792
機体質量(重量)(kg)
形式
鉄車輪3
28inch
700
前輪サイズ(mm)
40inch
1,016
後輪サイズ(mm)
ブレーキ形式
ドラム
かじ取方式
丸ハンドル
走行部 変速段数(段)
前進3 後進1
6.35
3.12
走行速度 前進
(Hi)
(Low)
(km/h)
4.85
走行速度 後進
(Low)
(km/h)
2.08
最尐旋回半径(m)
クラッチ形式
主クラッチ連動
プー
1,130
710
回転速度(rpm)
(Hi)
(Low)
リー
355
サイズ(mm)
クラッチ形式
主クラッチ連動
730
530
回転速度(rpm)
P.T.O
(Hi)
(Low)
1.125inch 29
軸径(mm)
けん引装置
固定ヒッチ(オプション)
1年目:分解をして内部の部品等の確認を行い復
元の方法を探る.
2年目以降:調査を受けて可能となればエンジ
ンを動かす.
⑤卒業研究として実施する場合は1年毎に覚書を
締結して実施する.
4.2
2009(平成 21)年9月 29 日,ファモールトラクタ
ーが当校に搬送される.初年度は千葉恵利加と藤原
太一の2名の学生が担当した.卒業研究は 10 月か
ら本格的に始まり,実質2ヶ月程度の短期間で卒業
論文としてまとめなければならない.
学生との話し合いで決めた研究を進めるに当た
ってのコンセプトは以下のとおり.
1)費用は低廉に抑える.
2)製造当時に近い状態で復元する.
4.2.1
情報収集
米国から取り寄せ
た復元に係る文献6)
の収集ならびにイン
ターネットを用いた
4. 卒業研究としての取組み
4.1
平成 21 年度卒業研究5)
ファモールトラクタ
ーの情報収集を行っ
経緯
た.
2009(平成 21)年3月に当校で小岩井農場の齊藤
政宏氏による特別講演が行われた.その内容は
2007(平成 19)年に NHK が全国放送した「まきばの
22
図4 参考にした文献($29.95US)
4.2.2
分解作業
展示に供するよう塗装されており,ボルトやネジ
を外すことに難渋した.また,ボルトがインチサイ
ズのため,インチ用のレンチとスパナが必要となっ
た.当科ではミリサイズのものしかなく,インチサ
イズのスパナを県立千厩高等技術専門校の自動車
システム科から,またボックスレンチは県立産業技
術短期大学校水沢校の建築設備科から拝借した.
図7
まず心臓部であるエンジンの状態確認から開始
4.2.3
した.エンジン部はオイルで満たされており保存状
シリンダーヘッドカバーを取り外した状態
高圧磁石発電機(マグネト)
このトラクターのエンジン点火は,図8の丸で囲
態が良好であった.
った部分に示すマグネトと呼ばれるものを手動で
クランク軸への連結棒を回すことにより行い,エン
ジン点火に必要な火花を得ていた.
図5 エンジン内部(オイルパン側)
エンジンを分解・整備するために,エンジン回り
図8
の部品を取り外した.構造的にはボルト止めと割り
高圧磁石発電機(マグネト)
まず,このマグネトが機能して,数万ボルトの電
ピン使用箇所が多かった.
圧を出力するかの性能試験を行った.その際,農業
分解に当たり錆や経年务化のため,ボルトが数本
機械整備工場でのアドバイスを受けながら,必要な
折れた.整備に当たり,ミリサイズでも対応可能な
部品も製作した.それを図9に示す.
箇所はミリサイズのボルトに変更した.
図9 マグネト試験装置
電圧の測定は,県立二戸高等技術専門校の自動車
システム科で行った.その結果,現状では高電圧が
得られないことが判明したため,その打開策として
自動車用の中古部品(ディストリビューターとプラ
グコード)を利用することとした.
このマグネトの分解や性能試験に1カ月の期間
図6
折損したボルト(キャブレター取付け部)
を費やした.
4.2.4
シリンダーヘッドガスケット
本トラクターのシリンダーガスケットは銅製の
23
メタルガスケットで,ピストン,冷却液,エンジン
トとギャラリー部の清掃を行った.25 年間使用さ
オイルの通路となる穴がある.このガスケットは
れなかったこともあり,内部は錆やゴミが蓄積され
80 年以上前に製造されたもので,気密性,水密性
ていた.
が低下していた.同種のものを外注することとし,
見積りを取るために CAD を用い図面化した.
図 13 ウォータージャケット部の清掃
図 10 シリンダーヘッドガスケット図面
見積もりでは数万円要する事が判明し,新品に換
えることは断念し,既設のガスケットと液状ガスケ
ットを使用し,再利用することにした.
図 14 錆及びゴミ取り作業
4.2.7
部品製作及び取付け8)9)10)
エンジン稼働に必要な部品(クランクハンドル,
変速装置2:1)を製作し,トラクターに取付けた.
図 11
4.2.5
液状ガスケットの塗布作業
図 15,16 にそれを示す.
キャブレター
キャブレターを取外
し内部の清掃を行った.
エアブリード部分に
欠損が見られたが,機能
図 15 手動式クランクハンドル
上問題ないと判断し,そ
のまま使用することに
した.
フロートの性能実験
では,フロートチャンバ
ー内にガソリンが満た
された時にガソリンが
きちんと止まることを
確認した.
4.2.6
図 12 フロート性能試験
ウォータージャケット7)
図 16 デストリビューターの取付け
ラジエターホースを取外し,ウォータージャケッ
24
プラグを交換するために取り付けてあったプラ
表4 ギアボックス諸元
寸法(mm)
重量(kg)
ボックスフレーム材質
歯車材質
グの型番を調査した.取り付けられていたものは
NGK の A-53 であった.この型番を日本特殊陶業の
自動車関連事業本部に問い合わせたところ,廃番に
なっており,代替品として AB-6を紹介された.
セルモータ
表2に AB-6のスペックを示す.
高さ調整機構
始動時のショック吸収
歯数 Z1,Z2,Z3,Z4,Z5(枚)
減速比
表2 代替プラグ AB-6の諸元
取付けねじ径
取付けねじ長
六 角 対 辺
端
4.3
子
Φ18.0mm
12.0mm
HEX
20.8mm
TN:分離型
340×340×210
43
ジュラルミン(t15)
S45C(m3)
中古部品
(2t トラック,24V 仕様)
有
有
9,64,16,16,64
1/28
次に,このギアボックスを搭載できるフレームを
製作した.農場内の悪路でも移動可能なものとし,
平成 22 年度卒業研究 11)12)
四輪自在式のダブルストッパー付とした.
平成 21 年度はエンジンの始動は実現できなかっ
たが,復元に必要なものの取付けと分解整備を終え
た.平成 22 年度のコンセプトは 21 年度までのコン
セプト1)2)に以下のものを加えた.
3)今年度中にエンジンを始動させ小岩井農場の
120 周年記念事業に供する.
実質の復元に要する期間は2カ月と短いため,早
めに取組むことにした.平成 22 年度の卒業研究メ
ンバーを表3に示す.
表3 平成 22 年度卒研メンバー
班
名
エンジン始動班
分 解・整備班
氏
名
阿部 正悟
東山
輝
帷子 開利
紺野 克也
図 18 製作したフレーム
開始時期
10 月~
10 月~
10 月~
6月~
始動装置全体をほこりや雤から保護するなどの
安全対策を施しながら,バッテリーからスイッチへ
の配線を行い,始動装置を完成した.
手動でクランクシャフトを回すのは無理と判断
し,セルモーターを使用したエンジン始動を目指す
ことにした.
4.3.1
エンジン始動装置
製造当時に近い状態で復元するというコンセプ
ト2)に沿い,可搬可能な始動装置を製作すること
とし,ギアボックスの製作を開始した.
図 19 始動装置完成形(側面図)
表5 始動装置諸元
寸法(mm)ハンドル部まで
重量(kg)
バッテリー2個
角パイプ材質及び寸法
キャスター径(mm)
最低地上高(mm)
スタータースイッチ
図 17 製作したギアボックス
25
800×1,140×1,040
58
4
ステンレス
(50×50×t2)
200
250
モーメンタリー動作
4.3.2
エンジン始動試験
一方,冷却ファンの位置調整も行った.布製のフ
まず,トラクター本体のクランク軸と始動装置の
ァンベルトが短かったため,ファンカバーに干渉し
高さ方向の配置を確認した.
ており,新規に購入したものを取り付けた.
燃料タンクとラジエター未整備の状態で,エンジ
4.3.4
ンの始動試験を行うことにした.その状況を表6に
長時間のエンジン稼動を実現するためには燃料
示す.
の安定供給が必要である.新たな燃料タンクを搭載
表6 始動試験の状況
キャブ
吸気口
×
○
○
○
×
×
×
×
×
×
エンジン
始 動
若干の爆発
○
○
○
○
○
○
○
○
○
H23.3.1
×
○
H23.3.2
×
○
日
燃料タンクの整備
付
H22.11.5
H22.11.8
H22.11.11
H22.12.22
H23.1.6
H23.1.7
H23.1.14
H23.1.20
H23.1.24
H23.1.25
することも可能であるが復元コンセプト2)に沿い,
時
既存の燃料タンクを修理,使用することにした.
間
燃料タンクの底部には錆の影響と見られる穴が
数秒
約3分
約 13 分
30 分以上
走行
走行
走行
走行
走行
走行
エンジンの回
転上がらず
走行
複数個空いていた.最初,その穴を銀ロウ付け 13)
で穴埋めすることを考えたが,錆の影響が深刻だっ
たので底部を全て取り除き,ステンレスの板材で作
り直すことにした.
※キャブ吸気口の○印はガソリンを吸気口から霧
状に噴き掛けての試験を行ったことを示す.
4.3.3
冷却系統の整備
図 20 燃料タンク底部の銀ろう付け
平成 22 年 11 月 11 日の始動試験で約 13 分のエン
燃料タンクの修復作業は困難の連続であった.慣
ジン稼動に成功し,長時間稼動の実現が可能と判断
れない溶接作業や当初の設計の悪さから修復する
した.エンジン稼動の際,エンジンから煙が上がり,
までに実に1ヶ月の期間を要した.
エンジンに悪影響を及ぼすと考え,冷却系統の整備
その後,燃料配管に銅管を使用し,接続部はフレ
を進めることにした.
ア加工を施し,バイク用のフューエルフィルターを
21 年度にウォータージャケット部の分解・清掃
管路途中に組み込み配管した.フューエルフィルタ
は終えており,ラジエーター本体と配管の整備を進
ーのスペックを表8に示す.
めることにした.
表8 フューエルフィルター諸元
DAYTONA
メーカー
48091
品番
90°L タイプ
仕様
金属ブロックろ過タイプ
差込部外径
Φ6.5
対応ホース内径
Φ6.0~8.5
ラジエーターへの注水及び漏水試験を数回試行
錯誤し,4回目の試験で配管部からの漏水を止める
ことに成功した.しかしながらフィン部分の漏水を
止めることが困難であったため,液漏れ防止剤を使
用した.表7に使用した液漏れ防止材及びラジエー
ターのスペックを示す.
4.3.5
表7 液漏れ防止剤及びラジエーター諸元
メーカー
製品名
使用量
液漏れ防止剤
トヨタ自動車㈱
リークエンド
(純正)
8錠
必要な部品の製作
目標としていたエンジン稼動は実現できると確
ラジエーター液
古川薬品工業㈱
ロングライフ
クーラント 95
クーラント3ℓ
水 25ℓ
信できたので,その他の必要と思われる部品の製作
を燃料タンクの整備と同時に行うことにした.
製作した部品は以下のもの.
①バッテリーBox
②ディストリビュータ用 SW 及び SWBox
26
③ディストリビューターカバー
ターのエンジンスペックを表9に示す.
④動力切替レバー(ベルト用プーリー,P.T.O)
表9 ファモールトラクターエンジン諸元
⑤燃料タンクのキャップ
①~③は新設,④は折損していたレバーを考慮し,
新規に設計製作した.⑤はドラム缶の蓋を代用して
いたが,新たに旋盤で作り直した.
種類
使用燃料
燃料タンク容量(ℓ )
始動方式
水冷 4 気筒 OHV8 バルブ
ガソリン
50
可搬式スタータ方式
排気量を求める式は次式による.
D
d 2 SN
4000
D:排気量[cc],d:シリンダー内径,S:行程
N:シリンダー数
図 21 製作したレバー及びキャップ
4.3.6
d=110[mm],S=125[mm],N=4[個]より,
各オイル部の分解・整備
D  4752[cc] となった.
トランスミッション,ディファレンシャルギア部
4.3.9
はオイルが充たされていて,内部の状態は良好であ
クラッチの点検・整備
クラッチ部は長
った.しかしながら,オイルの経年务化が著しく,
年使用されていな
ヘドロ化しており,オイルとシール材の交換を行っ
かったため,枯れ
た.
葉などのごみが混
入していた.掃除
機で取り除く程度
の清掃に留め,使
用することにした.
4.3.10
エアクリーナーの装着
平成 22 年 12 月 22 日までの始動試験ではキャブ
図 22 ミッション・デフ部のギア部
4.3.7
図 24 クラッチ内部
レターの吸気口からガソリンを吹き掛けないとエ
キャブレター性能試験
ンジンが始動しなかった.吸気抵抗が尐ないのがそ
21 年度はキャブレター内のフロートの確認をし
たが,スロットルバルブの調整具合の確認はしてい
の理由と考え吸気管とエアクリーナーを装着する
なかった.そこで,スロットルバルブを操作し,霧
こととした.吸気管は海外の文献を参考にし,ある
状のガソリンが噴霧されているかの実験を行った.
程度長く煙突のように垂直に立てた.エアクリーナ
実験には灯油と掃除機を使用した.
ーはバイク用のものを取り付けた.表 10 に吸気管
とエアクリーナーのスペックを示す.
表 10 吸気管及びエアクリーナー諸元
吸気管
エ
ア
クリーナー
図 23 キャブレター性能試験
4.3.8
長さ(mm)
材質
管内径(mm)
メーカー名
品番
取り付け径
(mm)
仕様
エンジンの排気量調査
21 年度は,シリンダー径の測定のみで排気量の
4.3.11
調査を行っていなかった.22 年度は行程を測定す
約 2,000
塩化ビニール管
40
DAYTONA
63327
45
メッキカバー付
オールウェザー
パワーフィルター
走行試験
全ての作業を終了し,平成 23 年 1 月 6 日に初め
ることにより排気量を求めることにした.本トラク
27
ての走行試験を行った.最初クラッチが繋がるか不
5.
安だったが,無事繋がり走行試験に成功した.
5.1
トラクター公開及び引渡し
メディア公開
全ての整備を終了し,平成 23 年1月 25 日にメデ
ィアへの公開走行試験を行った.当日は晴天の中,
新聞社6社,放送局5社に取材に来て頂いた.また
前日までのラジオ,テレビでの宣伝を聞き付けたマ
ニアの人も訪れた.キャンパス内を周回する公開走
行は大盛況のもとに終了した.
図 25 初走行試験後
4.3.12
問題点の改善
数回に亘る走行試験を行った結果,鉄車輪による
振動が悪影響をもたらしていることが判明した.そ
こで以下の問題点を改善することにした.
図 28 公開走行試験
①振動でアクセルが下がり,速度調整がしづらい.
②ブレーキがアイドリング時の振動で外れる.
③各種のボルトが緩んだり,外れたりする.
④前輪外径に装着してある L 型アングル材が外れ
ている.
4.3.13
塗装作業
トラクターの整備をしている過程で塗装が剥離
した部分があり,海外文献の写真を参考に当時の色
に近い色でトラクター全体を塗装し直した.
図 26 再塗装作業
4.3.15
クランクシャフト連結部の作製
数回に亘る始動試験を行ったため,クランクシャ
フトの連結部のピン及びシャフト自体が壊れ,新た
に連結部を作り直すこととした.
図 29
図 27 新クランクシャフト連結部
28
読売新聞掲載記事(2011 年1月 26 日付)
5.2
引渡し式
など,両チームの連携,協力関係の構築に苦慮した.
卒業研究としての取組みを終了し,平成 23 年3
最後に,本テーマを取組んだ計6名の学生は,メ
月2日,1年半に及ぶ貸与期間を終了し,小岩井農
カトロニクス技術科の課程で学んだ機械加工など
場にファモールトラクターを返却することとなっ
の技術が部品製作や組立ての場面で発揮でき,成し
た.当日は風が強く,寒い日であったが,新聞社2
遂げることができたという自信を得られたと思う.
社,放送局4社の取材のもと,小岩井農場内を走行
この自信は,彼らが社会人となって働く上で大きな
した.その後,学生たちの作成したファモールトラ
支えになるものと確信している.
クターエンジンの始動・走行の手順書をもとに小岩
7.
井農場の社員の方々にエンジンの始動法を伝授し,
全ての引渡しが完了した.
7.1
トラクターの現状
今後の展望
2011(平成 23)年は小岩井農場開設 120 年という節
目の年を迎え,復元になったトラクターが小岩井農
場の観光客誘致の一役を担ってくれるものと期待
している.
復元したファモールトラクターは,走行の都度に
積載バッテリーを充電しなければならない.そこで
課題としては,オルタネーターを搭載できる仕組み
を考え不憫が無い状態で活用できればと考えてい
る.
7.2
東日本大震災
トラクターを返却して9日後の 2011(平成 23)年
図 29 引渡し式(於小岩井農場)
6.
3月 11 日午後2時 46 分,東日本大震災が発生した.
小岩井農場のある雫石町でも震度5弱の揺れを観
おわりに
測した.揺れも凄まじかったが,直後に起こった2,
80 年前の整備書や取扱説明書,外した部品が欠
3日間に及んだ停電の影響は大きかった.
損していた現実.更にはエンジンに対する知識,整
物資不足に見舞われ,特にもガソリンが手に入ら
備技術に乏しい著者が,トラクターのエンジン始動
なかった.小岩井農場では,場内の電力を確保する
を達成できるか不安であった.しかしながら,学生
ため自家発電機を回した.その際,ファモールから
たちをものづくりを通して地域に貢献させたいと
ガソリンを抜いて,しのいだ話を後に伺った.
いう強い気持ちと情熱で成し遂げた感がある.
7.3
草地試走
初年度を担当した学生2名は,最終的にエンジン
引渡し後,一度も起動させていないとの話であっ
の始動までは実現できず,整備と必要な部品の調査
たため,2011 (平成 23) 年6月 25 日に走行指導に訪
及び取付けで終わり,達成感を感じさせることが出
問した.この試走会には,研究に携わった卒業生3
来ずに卒業したことが心残りであった.
名も加わり,無事に走行することができた.
2年目は本プロジェクトに参画したいという学
特にも 21 年度メンバーであった藤原太一が,エ
生は皆無であった.最終的には,ものづくりやエン
ンジンが始動し,力強く走行している状況に感動し
ジンが好きな学生が4名集い,放課後遅くまで精力
ていた.
的に取組んでくれた.学生たちの意識には,歴史的
に価値があるものを壊してしまったらという思い
があり,参画を躊躇したとの話を後で聞いた.
2名ずつの2つのチームに役割を分担し,作業に
当たった.その過程で,一方のチームの作業の遅れ
図 30
から,他チームの作業を一時停止させざるを得ない
29
エンジン始動指導状況及び関係者記念撮影
また,この試走会では,新たな情報を入手した.
った.可能な限り学生たちと一緒になって作業した
ファモールトラクターは灯油で走っていたとのこ
こと,エンジンについての仕組み等,生の教材とし
とであった.
て学べた事は貴重であった.
始動時には,サブタンクのガソリンを供給し点火
多くの関係者並びに6名の卒研メンバーに感謝
させ,走行時にはメインタンクの灯油に燃料を切り
すると共に,復元になったトラクターの有効な活用
換えて走行していたことが判明した.更に卒業生
と研究に携わったメンバーの職場での活躍を期待
共々勉強になった.
している.
7.4
トラクターパレード 2011
1)
9.
2年ぶり3回目となるトラクターパレードが,
2011 (平成 23) 年8月 14 日から 16 日までの3日間,
参考文献等
1)小岩井農場ホームページ
小岩井農場内で開催された.
http://www.koiwai.co.jp/
復元となったファモールトラクターは,120 周年
2)ウィキペディア
記念イベントの一つとしてパレードに特別参加し
3)村井
た.
フリー百貨辞典
信仁;北海道における機械化農業 50 年
の歴史-トラクタ営農黎明旗の先達に学ぶ-;
記念写真撮影会では大型のトラクターと共にフ
土の館スガノ農機㈱
ァモールトラクターも大人気であったとのことで,
4)小岩井週報,小岩井タイムス
来場者に喜んで頂き大変嬉しく思っている.
5)千葉
恵利加,藤原太一;ファモールトラクタ
ー復元に向けた取組みについて,卒業研究報告
書,2010
6)Tharran E.Gaines; How To RESTORE Classic
FARMALL TRACTORS; Voyageur Press
7)青山
図 31 トラクターパレード実施状況
8.
元男;図解クルマのメカニズム;
ナツメ社
謝辞
8)全国自動車整備専門学校協会;電装品構造;
㈱コム・プロジェクト
本テーマを引き受ける際,農業機械整備科ではな
9)杉浦
いのだからとの意見がある中,滝川雄治校長と現メ
利和著,自動車工学編;自動車エレクト
ロニクスがわかる点火装置の基礎と実際;東京
カトロニクス技術科総括の松尾才治講師の後押し
鉄道日本社
により実現できたことに謝意を申し上げる.
10)山岡
また,自動車整備の知識が浅い著者を物心両面で
丈夫著;点火系統のカンどころ;㈱鉄道
日本社
支援頂いた当校産業技術専攻科田中愼造非常勤講
11)阿部
師並びに県立二戸高等技術専門校自動車システム
正悟,東山
輝;ファモールトラクター
エンジンの始動,卒業研究報告書,2011
科下堀時男技術指導員に感謝申し上げる.
12)帷子
必要工具が不足していた中,貸与や適切なアドバ
開利,紺野
克也;ファモールトラクタ
ー走行に向けた取組み(分解・整備班),卒業研究
イスを頂いた県立産業技術短期大学校水沢校建築
報告書,2011
設備科並びに県立千厩高等技術専門校自動車シス
13)馬場
テム科の職員にも併せて感謝申し上げる.
出版
最後に,長期間にわたり歴史的文化遺産として貴
重なファモールトラクターの提供を頂いた小岩井
農牧㈱の当時の総支配人工藤敏英様と研究中の連
絡調整を担って頂いた担当部長齊藤政宏様に感謝
申し上げる.
著者自身,本テーマを実施する上で大変勉強にな
30
信;JIS 銀ろう付け
受験の手引;産業
電子技術科における実習科目「マイコン実習Ⅱ」の内容紹介
佐々木
1.
治*
ン開発実習装置を導入し,平成22年度から教材とし
はじめに
て活用している.本稿では,当科のカリキュラムで
近年,ユビキタス,携帯端末などに代表される従
実施している「マイコン実習Ⅱ」の内容について紹
来のコンピュータシステムとは異なる形態の電子
介する.本実習では,組込み技術に抵抗感を持つこ
機器が加速的に普及している.従来,このような機
となく企業に入ってから仕事に取り組めるよう,学
器は独自の開発環境と,スタンドアロン形式のプロ
生に対して組み込み技術の基礎知識ならびに基礎
グラムを内蔵して動作するものが大半を占めてい
的なプログラミング技術を習得させることを目的
た.現在では,高機能化やライフサイクルの短縮に
としている.
よって,従来型の開発スタイルでは対応ができなく
なってきており,より効率の良い開発が求められる
実習環境
2.
ようになっている.これらの機器の大きな特徴は,
専用化されたマン・マシンインターフェースやさま
2.1
ざまな周辺機器を制御する機能が大半であるため,
表1,表2に使用設備ならびにターゲットの概要を
このような部分を共通の仕様で開発する方法が望
授業装置
示す.
ましく,何らかのオペレーティングシステムを用い
表1
使用設備
た開発スタイルが主流となりつつある.いわゆる組
み込み型OSと呼ばれる範疇のOSである.一方で不
名称
No.
特定多数のハードウェア上で共通して動作するた
めの組み込み型OSを実装した後,このOS上で動作
するアプリケーションを開発するためには,これま
でのPC上でのアプリケーション開発ではほとんど
必要としなかった,高度なハードウェアの知識を兼
ね備えた開発者が必要とされる.このため,これま
1
ターゲット
(株)ソフィアシステムズ
H8 Embedded Training Board
2
コンパイラ
ガイオ・テクノロジー(株)
3
デバッガ
4
OS
(株)ソフィアシステムズ
EJ-Debug for H8/3048F-one
(株)ミスポ
NORTi4
で以上にこの分野の技術者不足が顕在化しており,
表2
このような機器をターゲットとした開発スタイル
を学ぶための教材や標準的な教育コース(講義や実
項目
習)を設定することは,非常に有意義なことと考え
CPU
られる.
電子技術科では,近年この分野で広く採用され,
メモリ
またオープンソースであるため比較的自由に利用
できるリアルタイムOS(Real Time Operating System
:RTOS)であるITRONに注目し,より小規模の
I/O
マイクロコントロールユニットを対象とした
ITRON仕様の一部であるμITRONに準拠したマイコ
*
説明
電子技術科
31
ターゲット概要
説明
ルネサス H8/3048F-ONE
ビッグエンディアン
FROM 1Mbytes
SRAM 1Mbytes
Ethernet(SMSC LAN91C11 内蔵PHY)
RS-232C 1ch
LED 1~8
7SEGLED 1~6
LCD
TGLSW 1~8
開発環境の構成
2.2
を規定したものである.
当科では,1学年の最大定員である学生22名分の
TRONの開発はCPUやOS,作業環境などを含めた
PCと実習装置を備えているため,学生一人ひとり
総合的なコンピュータシステムの標準化を目指し
が開発スタイルを体験しながら実習に臨むことが
ており,東京大学の坂村健教授が提唱したTRON構
できる.
想を基に,トロン協会が中心になって推進している.
図1に実習における開発環境の構成を示す.開発
こうした活動全体はTRONプロジェクトと呼ばれ
環境はターゲットをデバッガである「EJ-Debug for
ている.
H8/3048F-one」を介してPCと接続し,必要なアプリ
TRON は 応 用 分 野 別 に , 組 み 込 み 機 器 向 け の
ケーションソフトをPCにインストールすることに
ITRON,通信機器向けのCTRON,パソコン用の
より得られる.「GAIOフレームワーク」はエディ
BTRONなどに分類され,ITRONは制御機器用ソフ
タ,Cコンパイラ,アセンブラの操作を備えた統合
トの開発などに利用されており,カーナビゲーショ
開発環境アプリケーションソフトであり,「Watch
ンシステムや携帯電話への搭載も進んでいる.
Point」はEJ-Debug for H8/3048F-one付属のデバッグ
用アプリケーションソフトである.これらのアプリ
3.2
ケーションソフトはポップアップメニューで簡単
授業数と内容
「マイコン実習Ⅱ」は2年次のⅣ期に実施する4
に操作することができる.
単位の実習である.(単位は1単位で90分授業の10
回実施を指す.)基礎的なマイコン制御のプログラ
ミングをとおしてC言語を復習した後,リアルタイ
ターゲット
ムOSの学習,プログラミングへと発展させている.
表3
授業数と内容
回数
第1回
「GAIOフレームワーク」
第 2~ 3回
デバッガ
第 4~ 5回
「Watch Point 」
Windows
図1
3.
3.1
PC
開発環境の構成
学習内容
ITRON とは
TRON(The Real-time Operating-system Nucleus)
は,理想的なコンピューティング環境の構築を目的
内容
RTOSの概要
C言語の復習
基礎的なI/O制御
(LED,SW,7SEGMENTLED)
RTOSの基礎知識
実習装置の使い方,開発環境
第 6~10回
タスク処理
第11~15回
排他処理
第16~20回
イベントフラグ
第21~22回
メモリ管理
第23~27回
タスク間通信
第28~32回
時間管理
第33~37回
割り込み
第38~40回
総合演習(これまでの実習内容に
対する補足・検討)
リアルタイムOSを用いた組み込み技術の学習は,
に開発が進められているリアルタイムOSであり,
学生にとってやや難易度の高い内容であるため内
正確にはOSそのものではなく,OSインタフェース
32
容を精選して分かりやすく教える必要がある.この
4.
ような考えから,扱う機能を基本的なものに絞って
実習評価
いる.「マイコン実習Ⅱ」における授業数と内容を
4.1 授業評価
表3に示す.
昨年の学習終了時のアンケート結果を表4に示す.
またRTOSを用いたプログラム例を図2に示す.こ
表4
授業に対するアンケート結果
れは1mS秒間隔でブザーを振動させ(task01),1
秒間隔でLEDを点滅させ(task2),3秒間隔で液晶デ
ィスプレイ(LCD)に表示される数字を増加させる
この授業にもともと興
味・関心がありました
か?
この授業に積極的に取
り組みましたか?
この授業の内容は理解
できましたか?
授業はシラバスに沿っ
た内容でしたか?
この授業は将来あなた
の役に立つと感じまし
たか?
設備・器機は十分でした
か?
この授業は総合的にど
うですか?
(task3)プログラムである.RTOS上でこの3つの動作
が並行して行われる.この例からも分かるとおり,
リアルタイムOSを利用したプログラムは,割込み
処理等に比べ,かなりシンプルで見通しのよいもの
になる.しかし,ある仕様を満たすプログラムを課
題とすると,はじめのうち学生にとってこのような
プログラムを作成するのは初めてであるためか全
く手がつかない.プログラムの構成を理解するまで
の時間が必要となるようである.しかしプログラム
の構成を理解し,タスクの動作がイメージできるよ
うになると学生は面白みを感じながらプログラミ
ングに取り組むようになる.
5
YES or
4.2
良い
5
4
3
2
1
1
6
12
2
0
4
9
7
1
0
1
9
10
0
1
7
11
3
0
0
0
6
10
4
0
16
5
0
0
0
7
11
3
0
0
1
No
or
不満
授業の考察
総合評価は5段階評価で4.19であり,講義の内容
や進め方はある程度受け入れられたものと考える.
全体的には学生の姿勢は前向きであり,授業の雰
囲気もよい.難しいと感じることもあるようだが,
おおむね理解はできている.学習が未消化になって
いる学生もいるが,その割合は他の科目と大差ない
ものと思う.しかし,理解度が低く積極的に取り組
んだものの内容をあまり理解できなかった学生が
いる.今後もっと分かりやすい説明に努める必要が
ある.また,この授業を将来役立つと感じないと回
答した学生も2~3割いることが分かる.学んだ知識
がどう役立つか,またどう役立てるかは学生によっ
て異なり仕方の無いことであると思うが,より多く
の事例を取り入れるなどの工夫により,将来役立つ
と感じさせる実習を行えるよう今後も努力してい
きたい.
図2
RTOSを用いたプログラム例
33
まとめ
5.
当科のカリキュラムで実施している「マイコン実
習Ⅱ」の内容について紹介した.まだまだ改善する
必要はあるが前述した実習装置でRTOSを用いた
μITRONのプログラミングを中心に,リアルタイム
OSのプログラミングスタイルを実習させており,
この体験が組み込みシステムの開発技術者となる
学生に役立てばと考えている.
さまざまな用途に利用できるリアルタイムOSを
ミドルウエアを含めて実装したハードウェアと動
作するアプリケーションを効率よく開発の行える
環境の整備は近年急速に整ってきており,この分野
に秀でた技術者の育成は今後ますます重要になっ
てくると考えられる.
6.
参考文献
1) 高田 広章:「リアルタイムOSと組み込みシス
テムの基礎」,CQ出版株式会社,p.98 (2007).
2) 経済産業省:「組込みソフトウェア技術教育
訓練十書実験(学校法人東海大学)」
http://www.meti.go.jp/policy/
3) 上野敏:「構造化分析とリアルタイムOSによ
る組み込み制御学習」
http://a.jitep.or.jp/library/index.php?p=94
4) 杉山 誠,板坂 政昭:「μITRONの実装と教材
化に向けた取り組み」
http://www.tetras.uitec.ehdo.go.jp/
34
キャリアシミュレーションによる啓発的経験
―実施報告と考察―
赤堀
1.
拓也*
2.2
はじめに
プログラムの目的
キャリアシミュレーションプログラムには,次の3
岩手県立産業技術短期大学校(水沢校を含む)は,
つの目的がある.特に,①②を中心的なものとして
啓発的経験としてインターンシップを実施してい
位置づけている.③は,キャリアセンターや就職支
る.啓発的経験とは,一般的には実際に職業に就く
援機関等,参加者のコミュニケーションスキルのト
前に事前に職業を体験してみることをいう.将来,
レーニングに注目している機関にとっては重視す
学生が自ら職業を選択していく上で,インターンシ
るとよいと思われている.
ップは有効であるが,実施するには様々な制約があ
①若年者が就職後の出来事を疑似体験することで,
るのも事実である.一方,キャリアシミュレーショ
長期的な職業人生キャリアの見通しをつけること.
ンは就業経験の無い(もしくは少ない)大学生や若
②長時間労働や失業など,社会生活での困難場面に
年者に対し「就業のイメージ理解」を促すキャリア
おける対処策を学習すること.
ガイダンスプログラムの1つとして開発された.こ
③グループでのコミュニケーションを通じて,他者
の報告は,キャリアガイダンスプログラムの有効性
への基礎的な関心を持てるようにすること.
を確かめるため平成 23 年9月メカトロニクス技術
2.3
科1学年(23 名),2学年(22 名)に実施した結果
キャリアシミュレーションプログラムは,以下の
を報告し,その考察を行うものである.
特色を持っている.
●すごろく式ゲームとディスカッションの二部構
2. キャリアシミュレーション1)
2.1
成となっており,
標準的な使用法では 90 分以内(大
キャリアシミュレーションとは
キャリアシミュレーションは独立行政法人
プログラムの特色
学の授業 1 コマ以内)での実施が可能.あるいは,
労
90 分以上を使ってじっくりと時間をかけたディス
働政策研究・研修機構で開発されたキャリアガイダ
カッションを行うことも出来る.
ンスプログラムである.一般に若年者にキャリアガ
●職業生活の長期的な流れをすごろくで疑似体験
イダンスは「自己理解」,
「仕事理解」,
「啓発的経
することで,特に,職業生活初期(学校生活から職
験」,
「意思決定」,
「方策の実行」,
「仕事への適応」
業生活への移行期)の見通しを得ることが出来る.
と6つのプロセスがあるが,この中でも前半の3つ
●社会生活での困難場面の対処策について,すごろ
「自己理解」,
「仕事理解」,
「啓発的経験」は将来就
く上の選択と,事後のグループディスカッションの
業する職業選択に大きな影響を与えるプロセスと
中で深めることが出来る.
なる.
●初対面同士の参加者でも,すごろくを共に体験し
ながら自然なコミュニケーションが可能.事後のグ
啓発的経験
ループディスカッションの時は,参加者相互にリラ
ックスでき,本来の話し合いのテーマに集中出来る.
●大学等の授業内でキャリア教育の一環としての
自己理解
仕事理解
実施,キャリアセンター等でのグループ相談(3 名
図1 3つのプロセスの関係
以上)での実施、相談機関でのセミナーとしての実
施など,様々な場面で活用出来る.
*
岩手県立産業技術短期大学校 メカトロニクス技術科
35
●冊子とクリップ(グループにつき 1 個)さえあ
始前アンケートでは1番目にあり,開始後アンケー
れば,場所や人数を問わずコンパクトに実施できる.
トには 15 番目にあると言うように,アンケートの
(2 章ついては,キャリアシミュレーション実施の
内容の順番を変えるような工夫が施されている.
手引きより引用)
2.4
実施の流れ
表1
No.
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
このプログラムは,前半の「ゲーム」と後半の「ふ
りかえりとディスカッション」の二部構成になって
いる.
準備段階
ゲーム
ふりかえり等
開始前,開始後質問の順番
関連領域
開始時
知識(問題対処)
知識(生涯学習)
知識(仕事の取り組み方)
知識(仕事の取り組み方)
知識(コミュニケーション)
知識(キャリア管理)
知識(キャリア管理)
知識(家計管理)
将来の想像
将来の想像
将来の想像
将来の想像
将来の想像
就業への自信
就業への自信
1
3
5
13
7
9
15
11
2
8
4
10
14
6
12
開始後
15
13
11
3
9
7
1
5
8
2
14
4
10
12
6
このことは,質問項目が全く同じ順番であること
終了
図2
により,前回と同じ回答をしてしまうことが無いよ
うに配慮されているものと考えられる.次に表2に
実施の流れと手順書(一部)
は各項目の設問の内容を示す.設問は「そう思う」,
準備段階においては,参加者の人数把握・会場確
「そう思わない」,「わからない」の3択によって行わ
保等を実施しグループ分け・冊子配布を行う.ゲー
れる.また表中「反転」に※印が付いている項目につ
ムについては,「スタート~25 歳」と「25 歳~30 歳
いては,ネガティブな設問となっている.この項目
ゴール」の2種類がある.ふりかえりとディスカッ
については,集計としてまとめる際,ポジティブな
ションは一年代ずつ実施しても良いし,両年代同時
反応の方向に集計結果をそろえるため,集計結果を
に実施しても良い.
反転して計算することとする.
ここでゲームを進行させる進行者(ここではファ
表 2 アンケート項目の詳細
シリテータと呼ぶ)はディスカッションにおいて活
No.
発な意見交換がない場合等は介入し,円滑なディス
カッションが進行されるように心がけなくてはな
らない.また進行者は最後にはグループとしての意
見を集約し発表などを行い参加者の理解の共有を
図りプログラム全体をまとめて終了する.
3.
効果測定方法
自分の悩みを解決するのは自分だけど、人に相談してみるのも
良い。
2
3
4
学校を卒業したら、何も学ぶ必要はないと思う。
※
仕事では言われたことだけをやっていればよい。
※
他の人のことを考えなくても、自分一人だけで仕事はできる。
※
5
付き合いにくい人でも、話しかければ、意外と簡単に打ち解け
られる。
6
7
8
日常の小さな行いや、決断の積み重ねが、将来の自分をつくる。
9
就職活動は内定さえ取れればよく、就職後の見通しは後回しで
よい。
就職後のことを前もって考えておけば、問題が起きても困らな
くて済む。
就職後に気が変わって、辞めたい気持ちになる状況を想像でき
ない。
11
測定は,実施の手引きに記載されていた効果測定用
アンケート「開始前セルフチェックシート」,「開始
後セルフチェックシート」を比較し検討する方法を
採用した.
表1にはアンケート質問項目の順番を示す.例え
ば No.1 の知識(問題対処)に係る質問項目は,開
36
反転
1
10
キャリアシミュレーションの実施による効果の
項目
自分の将来は、勤務先の都合だけで決まってしまうものだ。
※
就職後にもらえる給料は、計画的に使うとよい。
※
※
12
13
14
もし自分が失業した場合、どうしたらよいかわからない。
※
長時間勤務や残業の多い人の生活が想像できない。
※
自分には特別な能力がないので、仕事はできそうにない。
※
15
特別な能力がなくても、取り組み方がよければ、良い仕事につ
ながる。
つのプロセスを経て形成されていくものであるが,
実施結果及び考察
4.
1年生においては多くの学生で十分に最初の2つ
キャリアシミュレーションを実施した結果を表
のプロセルが機能されていないことが考えられる.
3に示す.なお実施は1年生については,インター
このことは2年生の意識変化と比較すると理解で
ンシップ実施後,2年生についてはほとんどの学生
きる.2年生においては,ほとんどが内定を獲得し,
が内定を獲得した後に行っている.
自分の将来のキャリアプランも現実のものとして
想像できるし,就職活動により様々な情報を得てい
表3 実施結果
1年生(23名)
る.そのため,「自己理解」,「仕事理解」のプロセス
2年生(22名)
No.
ポジティ
ブ増減
分からな
い増減
ネガティ
ブ増減
ポジティ
ブ増減
分からな
い増減
ネガティ
ブ増減
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
0.0
-4.5
4.5
0.0
0.0
0.0
4.5
0.0
-4.5
0.0
0.0
0.0
13.6
-13.6
0.0
4.3
0.0
-4.3
は経ており,その次のプロセスである「啓発的経験」
としてのキャリアシミュレーションプログラムが
十分に機能したと推察できる.
一方2年生のネガティブな意識に変化したアン
4.5
-4.5
0.0
4.3
0.0
-4.3
-9.1
0.0
9.1
4.3
0.0
-4.3
ケート項目は 11,12,13 であった.この項目は「将
-13.6
4.5
9.1
4.3
-4.3
0.0
9.0
-4.5
-4.5
21.7
-21.7
0.0
来の想像」に関する項目で,キャリアシミュレーシ
4.5
-4.5
0.0
4.3
0.0
-4.3
ョンプログラムを実施することによって,今までに
0.0
-4.5
4.5
13.0
-4.3
-8.7
4.5
-22.7
18.2
8.7
-8.7
0.0
考えていなかった事柄を考えるにいたったため,ネ
9.1
-27.3
18.2
8.7
-13.0
4.3
ガティブな意識に変化したものと考えられる.すな
18.1
-13.6
-4.5
4.3
-8.6
4.3
-13.6
13.6
0.0
-13.0
0.0
13.0
わち未就業者が多い学生では,就業について不安な
22.7
-13.6
-9.1
26.1
-26.1
0.0
事柄もありこのプログラムによって不安が顕在化
13.6
-18.1
4.5
8.6
-4.3
-4.3
した学生もいたものと推察できる.
※表中数値はパーセントを示す.
以上の実施結果を踏まえ、キャリアシミュレーシ
結果を概観すると 1 年生,2 年生ともに実施前後
ョンは一定の効果はあるものの、その実施時期を検
でポジティブな意識が増加したことが分かる.(項
討し(概ね内定が確定した後)
、実施結果によって
目ハイライト部)このことにより,キャリアシミュ
はその後のフォローも場合によっては必要になる
レーションの実施により一定の効果は期待できる
と思われる。また,ディスカッションを活発な意見
と推察できる.
交換が行われ参加者の理解の共有を図るためには,
集計結果を概観すると,1 年生は,実施前に分か
進行者(ファシリテータ)の役割が大きいことが今
らないという割合が比較的高く,実施後ポジティブ
回の実施で理解することができた.
な意識とネガティブの意識に変化している.2 年生
に対しては分からないという割合は、就職活動によ
り知識習得されたためか,1 年生の時より減少して
5.
いる.ほとんどの項目(13 版の項目を除き)でポ
参考文献等
(1)若者が社会へ出る準備のためのキャリアシュミレーション
ジティブな意識に変化している.
実施のてびき,独立行政法人 労働政策研究・研修機構,
しかしながら、ネガティブの意識も項目によって
2011.7.15
は増加していることにも注目する必要がある.(右
上がり斜線部)
1年生は,アンケート項目1,5,6,9番の項
目でネガティブに意識が変化している.このことは
キャリアシミュレーションプログラムの実施時期
に大きく影響していると思われる.その原因として
9月現在では,まだ就職に対する意識が醸成されて
おらず,「自己理解」,「仕事理解」が十分に機能して
いないことが考えられる.キャリアガイダンスは6
37
学生用ジョブ・カードの実施
―実施報告と考察―
赤堀
1.
拓也*
生用に編集したもので,現在,開発途中である.ジ
はじめに
ョブ・カードとの大きな違いは,ジョブ・カードで
大学のキャリア教育は,平成 23 年4月より,改
は職業の経歴を記述する「履歴シート」があるが,
正された大学設置基準等が施行され,各大学等にお
学生用では「学校活動歴シート」になっている.す
いて,教育課程の内外を通じた社会的・職業的自立
なわち職歴がない(もしくは尐ない)学生に合わせ
に向けた指導等の体制整備が義務化されており,学
た形式になっている.
生自らが個性・能力の理解を深め,将来の適切な職
2.1
業選択を行う基盤となる能力を形成するための環
学生用ジョブ・カードの必要性
学生にとって就職活動は初めての経験であり,企
境整備が急がれている状況にある.このため大学等
業にPRできる自分の強みや,仕事に対する価値観等
では,キャリア・コンサルタントの配置を促進して
について自分だけでは明確に整理するのが難しい
いる状況にある.一方企業においては,大企業の多
ことが想定されるが,学生用ジョブ・カードを活用
くがエントリーシートを用いた求人を行っている
して,キャリア・コンサルタントが学生に対して学
一方で,大半の中小企業は独自のエントリーシート
生用ジョブ・カードを活用したキャリア・コンサル
を持たず,履歴書を用いた採用活動を行っており,
ティングを行うことにより,自分で考えるだけでは
中小企業の事業主にとっても,採用活動をより効果
分からなかった本人の潜在的な職業能力,強み,仕
的に行うため,大企業が用いるエントリーシートに
事にかかる価値観等を客観的にまとめることがで
当たるような,学生をより理解するのに役立つ資料
きるようになる.このように,学生用ジョブ・カー
の開発が求められている.そのため中小企業の事業
ドは,適切なキャリア・コンサルティングの実施を
主が学生の選考に当たり学生を理解する参考にな
伴うことで,直接的ないし間接的に就職活動を支援
る資料であり,かつ,在学中の学生のキャリア形成
するためのツールとなるとともに,大学等の意向に
支援にも役立つツールとして,学生用ジョブ・カー
より,キャリア教育の場でも活用可能なツールであ
ドを新たに開発することが検討されることとなっ
ると位置づけることができ,双方の役割が相俟って,
た.しかしながら一般にジョブ・カードは求職者と
学生と中小企業のミスマッチの軽減に寄与するこ
キャリア・コンサルタントが一緒に面談等を通して
とが期待されるものである.
作成していくものであるため,各種学校において学
(以上,
「大学等におけるキャリア教育推進に当た
生に対してどのような方法で導入すればよいかが
ってのジョブ・カード活用・普及促進等に関する実
問題となっている.そこで,この報告書では学生用
務者会議報告書(案)
」より修正引用)
のジョブ・カードの様式が纏まりつつある現在(2
2.3
月末)の状況において,どのように「学生用ジョブ・
ジョブ・カードの効果
この学生用ジョブ・カードの効果としては先に引
カード」を利用すればよいかを考え,試験的に運用
用した報告書には以下の3つの効果があると記述
方法で実施した結果を報告するものである.
されている.
・キャリア・ビジョンの明確化
2. 学生ジョブ・カードの効果(1)
2.1
・自分の強み,企業へのアピールポイントの明確化
学生用ジョブ・カードとは
・中小企業に提出する自己 PR シートとしての活用
学生用ジョブ・カードとは,ジョブ・カードを学
*
しかしながら,いずれも学生用ジョブ・カードを
岩手県立産業技術短期大学校 メカトロニクス技術科
38
活用した複数回のキャリア・コンサルティングの実
は「登録キャリア・コンサルタント」でないとジョ
施により効果があげることが出来ることも記述さ
ブ・カードの交付は出来なくなっている.
れており,全ての学生に実施するためには多くの時
ジョブ・カード交付における問題
4.
間と手間がかかることになる.そこで次に鍵となる
キャリア・コンサルタントについて考える.
先に記述したようにジョブ・カードは「登録キャ
リア・コンサルタント」でないと交付できなくなっ
3. キャリア・コンサルタント
ている.現在,開発中の学生用ジョブ・カードにお
平成23年3月の「キャリア・コンサルティング研
いては,登録キャリア・コンサルタントもしくは教
究会」報告書によれば,平成13 年の職業能力開発
員が交付できると記述がある.以下抜粋(教員が学
促進法、雇用対策法の改正以降,「職業生活設計」
生用ジョブ・カードを交付する場合は,授業等にお
を支援
いてより継続的に学生と接しており,登録キャリ
する専門人材として,キャリア・コンサルタントの
ア・コンサルタントとは異なる視点からアドバイス
養成とキャリア・コンサルティング(職業生活設計
等を記載することができると考えられるため,必ず
支援)の普及が計画的に推進されてきた.平成21
しもジョブ・カード講習の受講等により登録キャリ
年末では標準レベルのキャリア・コンサルタントが
ア・コンサルタントとなることを必要としない.
)
6万人を超えたと記述されている.しかしながら,
ちなみに筆者においては平成23年に「登録キャリ
「量」的な確保は出来たが「質」的な確保が十分で
ア・コンサルタント」受講済みである.
はない.ここで標準レベルのキャリア・コンサルタ
学生用ジョブ・カードを効果的に運用していくた
ント(以下,「標準キャリア・コンサルタント」と
めには大きく2つの問題があると考えた.すなわち,
言う)とは,キャリア・コンサルティング普及促進
1つに実践力の無い(もしくは尐ない)コンサルテ
施策上、キャリア・コンサルタントとしてのエント
ィングで先に記述した3つの効果を期待できるか
リー資格、当面の能力形成上の目標・定点として重
ということ,もう1つが複数の学生にどのような方
要な意味づけを有している.また,現在,標準キャ
法で実施するかという問題である.
リア・コンサルタント養成講座は14講座(平成22
5.
年10月当時)ある.一方,国家検定である「キャリ
学生用ジョブ・カードの運用方法
ア・コンサルティング技能検定」が平成20年から実
前述のキャリア・コンサルタントで説明したよう
施されている.これはキャリア・コンサルタントと
に,標準キャリア・コンサルタントではその能力の
して「質」的な確保として,実践力のあるキャリア・
ばらつきがあると考えられている.効果的なコンサ
コンサルタントの能力要件の明確化のニーズ,すな
ルティングの実施には必ずではないが2級のキャリ
わち「キャリア・コンサルタントの能力を公証する」
ア・コンサルティング技能検定の有資格者が望まし
ために創設された.以下,図1にその関係図を示す.
い.しかしながら,有資格者の数が尐ないこともあ
り,キャリア・コンサルタントを確保することが難
しい.そこで,1人(有資格者を確保した場合)で
1級キャリア・コンサルティング技能検定
ト
登録キャリア・
20名位の学生に学生用ジョブ・カードの運用方法を
2 級キャリア・コンサルティング技能検定
コンサルタント
以下の手順で実施することを考えた.
5.1
標準キャリア・コンサルタント
学生用ジョブ・カードの説明
最初に学生に対し,学生用ジョブ・カードの説明
図1.キャリア・コンサルタント関係図
を行う.ここでは,何故このような書類を作成しな
くてはならないかなど,明確にしておかなくてはな
また,登録キャリア・コンサルタントとは,ジョ
らない.先に挙げた実務者会議報告書においても,
ブ・カードの講習を受講したものを言う.一般的に
作成には時間と手間がかかるため,理由付けをしっ
は(例外もある)
,標準キャリア・コンサルタント
かりしていないと,有効な効果を期待できなくなる
でないと受講できなくなっている.また,一般的に
との記述がある.
39
5.2
アセスメントツールによる自己理解
実施後,以下に示すようなアンケート調査を実施
次に学生達にジョブ・カードを作成してもらって
した.
も良いが,そのまま記述させても,どのように記述
表1アンケート内容と実施結果
してよいのかわからない学生も多い.そこで最初に
1
アセスメントツールを活用し客観的な自己の性格
2
などを再確認させる.アセスメントツールの具体的
3
な例としてはエゴグラム,キャリアアンカー,職業
4
興味検査などが考えられる.
5
自己の振り返りができ,改めて自分自身を
見つめなおせた
自己分析に役立つ
項目によっては記載が難しく,作成に時間
がかかった
履歴書等を書く際など就職活動に役立つ
自分を見直す良い機会となり考えを整理で
きた
将来の目標や考えが纏まった
記載する項目が多すぎる
ある程度の自己分析が出来ていないと記載
が難しい
自己PRを作成するとき役に立つ
志望理由を作成するとき役立つ
どのようなアセスメントツールを活用してもか
6
7
まわないと思うが,学生に対して「自分の性格にぴ
ったりだと感じた表現」などにマーキングさせるな
8
ど作業をさせる.
9
10
このアセスメントツール実施後に,
(客観的な自
87%
96%
100%
83%
39%
57%
100%
87%
87%
※「はい」「いいえ」の選択で「はい」と答えたの割合
分の評価を元に)学生用ジョブ・カードを作成して
表1のような,アンケートの項目を考えた理由は,
もらう.
5.3
96%
実務者会議報告書に記述されていた学生の感想よ
具体的な記述例の指導
り選定した.(同じような内容の項目があるが,大
一度,学生にジョブ・カードを作成してもらって
学生と専門学校生に実施されていたためである.
)
も,記述の仕方がわからない学生がいると思われる.
結果を概観すると将来の目標や考えるまではい
そこで,さらに具体的な書き方の指導を実施する.
たる学生は尐ないが,履歴書等を作成するには役に
例えば,自己PRにおいて,中学から高校まで同じク
立つと感じているという結果となった.
ラブに所属してきた学生などは,在学中大きな成果
また,今回の実施においては、個別指導は未実施
を挙げていなくても,
「1つのことに継続して取り
である.理由として、個別指導は従来どおりの担任
組める」
,「忍耐強い」等といった記述が出来ること
教員によって就職活動として実施していくので,学
を説明する.ポイントになると思われることは,「自
生用ジョブ・カードの実施とは切り離すこととした.
分の性格を他の人に認識してもらえるような自分
7.
の経験を取り入れるよう」に記述することであると
指導を行い,再度,学生用ジョブ・カードの内容を
今回の学生用ジョブ・カードの試作的な実施は,
自分で再考してもらう.
5.4
考察
導入することにより学生達にどのような利益を与
教員による個別面談の実施
えるかということの確認が主な目的であった.学生
ある程度,学生用ジョブ・カードが作成できた状
用ジョブ・カードは大きな効果を挙げる可能性はあ
態で,教員による個別面談を実施し,就職活動に役
るが,十分に計画して実施しないと,何も効果を挙
立てる学生用ジョブ・カードを作成させる.
げられなくなってしまう可能性もある.すなわち,
6.
学生と実施する教員の両方に理解を得ていないと
実施及び結果
時間と手間をかけても効果を挙げることが難しい
先に記述した運用方法で学生用ジョブ・カードの
と痛感した.学生用ジョブ・カードの面談を実施す
作成を試みた.説明を終え,今回はアセスメントツ
るのは良いことではあるが,作成すること自体が学
ールとしてエゴグラムを採用し,自己の性格を再認
生達にとっての目的ではない.就職に活用できるよ
識した後に,メカトロニクス技術科H23年度生(1
うな方法をさらに検討する必要があると感じた.
年生)に,学生用ジョブ・カードの作成を実施して
8.
もらった.
平成24年2月24日(実施日)の90分間の実施した
参考文献等
(1)大学等におけるキャリア教育推進に当たってのジョブ・
結果,多くの学生が全てのシートを記入することは
カード活用・普及促進等に関する実務者会議報告書(案)
出来なかった.
40
スマートフォン利用における現状と課題
昆野
1.
幹夫*
どから,現状の問題点や今後の課題を論じていきた
はじめに
い.
最近の携帯電話機は,単なる音声通話機(以下,
2.
一般的な携帯電話機と記す)から,スケジューラなど
の 個 人 情 報 管 理 ( 以 下 , PIM(Personal Information
携帯電話機の変遷
一般的な携帯電話機からフィーチャーフォン,ス
マートフォンへの変遷を記す.
Management)と記す)やメッセージの受発信や画像
撮影,ホームページの閲覧(以下,Web 閲覧と記す)
2.1 一般的な携帯電話機,携帯情報端末からフィ
などの機能を搭載した多機能携帯電話機が,四半期
ーチャーフォンへ
ごとに次々と携帯電話事業者各社ごとに発売され
そもそも通話機能を搭載した一般的な携帯電話
ている.さらに,携帯電話機用の基本ソフトウェア
機と PIM 機能を搭載した携帯情報端末 (以下,
(以下,OS と記す)を搭載し,アプリケーションソ
PDA(Personal Data Assistant)と記す)は,別々の機器
フトウェアの提供や,インターネット接続機能,マ
で使用されていた.両機器とも機能の特性をいかし
ルティメディア機能など,パーソナルコンピュータ
て発展し続けていった.
(以下,PC と記す)と同等の機能を搭載した高機能携
しかし,個別に 2 台持つ必要があるのか,機能を
帯電話機も同様に発売されている.
集約して 1 台にまとめることができないのかとい
携帯電話事業者契約件数は,契約総数が 2012 年
う考え方が出てきた.そこで,メッセージの受発信
1 月に日本の総人口を上回り,毎月の増加数は 1%
機能を加えた通信機能と,PIM 機能を追加したフュ
未満の微増に留まっている.しかし,一般的な携帯
ーチャーフォンが登場することとなった.
PDA は,
電話機や多機能携帯電話機の長期使用による劣化
通信機能を追加した機種が登場したが,既存の機能
や機能の陳腐化,高機能電話機の有用性から,高機
しかない機種は,やがて衰退していくこととなる.
能携帯電話機への機種変更が多くなってきている.
表1
2.2 フィーチャーフォンの進化
1)
フィーチャーフォンは,更なる機能追加を続けて
(イー・モバイル社を除く)
いく.音楽プレイヤ,動画撮影,無線(赤外線,WiFi,
携帯電話事業者契約件数
年/月
契約者数(件)
前月比
Bluetooth),ワンセグメント放送受信,電子マネー
2012/1
2011/12
2011/11
2011/10
2011/9
2011/8
122,251,100
121,757,600
120,656,000
120,084,400
119,550,200
118,948,400
+0.4%
+0.9%
+0.5%
+0.4%
+0.5%
-
など多岐にわたっている.また,携帯電話事業者ご
とにフィーチャーフォン専用の公式 Web サイトを
開設して,利用者向けの情報やアプリケーションの
ダウンロードなどのサービスを提供している.
フィーチャーフォンの優位性を得た機能として,
一般的に高機能携帯電話機をスマートフォンと
Web の閲覧機能がある.フィーチャーフォンに専用
呼ばれている(多機能携帯電話機を,フィーチャー
の Web アプリケーション(以下,ブラウザと記す)
フォンという).今回はスマートフォンの利用につ
を搭載して,データ通信を使用して Web 閲覧が可
いて,携帯電話機の変遷,スマートフォンの特徴な
能となった.
*
情報技術科
41
また,メッセージの受発信機能で,インタネット
携帯電話事業者ごとのフィ ーチャーフォン専用
を利用した電子メールを装備したことも大きい.
Web サイトの運営負担の過重さも目に見えてきた.
(メンバ名@ドメイン名)というアドレス形式を,フ
国内でのフィーチャーフォンの販売方法は,携帯
ィーチャーフォンごとに割り当てて,PC 利用時と
電話機本体販売と通信契約を携帯電話事業者が一
同様な機能を持たせた.Web の閲覧やメッセージの
手に行っている.携帯電話機本体価格は,新製品で
受発信の機能は,PC での利用が主流であったが,
数万円と高価であるが,年単位の通信契約を結ぶこ
フィーチャーフォンから手元で手軽に利用できる
とにより,携帯電話機本体価格の一定額を値引きし,
ようになった.
利用者の経済的負担を軽減するという方法をとっ
2.3 フィーチャーフォンの限界
ている.
日本国外(以下,国外と記す)に視点を変えると,
さらに,国内外の携帯電話製造会社の機能対応の
携帯電話機の機能は必要最小限となっている機種
違いもある.国外の携帯電話製造会社が生産した携
が多かった.通話機能はもちろんであるが,メッセ
帯電話機を国内生産機より安価で販売しても,日本
ージの送受信機能は,作成したメッセージを相手先
独自の機能が付加されていないことで売り上げが
の携帯電話番号に送信する方式(SMS(Short Message
芳しくなく,国内市場から撤退した会社もある.国
Service)という)が主流だった.SMS は,日本国内(以
内の携帯電話製造会社も,国内市場の飽和状態から
下,国内と記す)でも当初から搭載されていたが,
国外での販路を求めたが,日本独自の仕様は,受け
通話利用が多数を占めていたため,利用されること
入れられずに撤退を余儀なくされた.このころから,
は少なかった.
日本仕様のフィーチャーフォンを,「ガラパゴス携
その後,
フィーチャーフォン用の OS が登場して,
帯電話機」と呼ばれるようになり,国外から日本に
携帯電話機のアプリケーション開発が,PC のソフ
おける携帯電話機市場の閉鎖性を象徴する言葉と
トウェア開発と同様に可能となって,多様なアプリ
なった.
ケーションを容易に供給することができるように
2.4 スマートフォン
なった.
スマートフォンが発売された当初は,大きさ(サ
国内でも,フィーチャーフォン用 OS 対応のアプ
イズ)がフィーチャーフォンと比較して一回り大き
リケーション開発が行われていった.特にも,赤外
かった.画面サイズは 3~4 インチほどで,タッチ
線通信,ワンセグメント放送受信,電子マネーにつ
パネルを採用した.また,文字入力のためのスライ
いては,日本独自の仕様であり,必要性が多くあっ
ド式のキーボードも装備した.
たために搭載されてきたところである.しかしこの
しかし,スマートフォン本体の厚さが 20mm ほど
ような独自仕様の流れが,すべて良い方向に進んで
となった.また重量も 200g 前後となり,100g ほど
いたということではなかった.
のフィーチャーフォンの 2 倍の重さとなる.軽薄短
国内のフィーチャーフォンは,携帯電話事業者ご
小が好まれたり,デザイン重視など,利用者にとっ
とに仕様や通信方法が異なっている.アプリケーシ
ては魅力に欠けるところが多かった.さらにスマー
ョン開発環境や提供方法も,携帯電話事業者ごとに
トフォン所有自体が,高機能のためにごく一部の利
異なっており,各携帯電話事業者に同様のアプリケ
用者に限定されていた.
ーションを提供するためには,携帯電話事業者ごと
スマートフォンを 一般的となった製品が,米
の仕様により作成しなければならない.
apple 社の iPhone であった.デザイン面は申し分な
フィーチャーフォン向けの専用 Web サイトも,
く,機能面もシンプルで,アプリケーションの種類
通常の Web サイトとは別に作成しなければならな
も多種類多様に用意されている.
い.PC 利用時と同様のフルブラウザ機能も搭載さ
iPhone に 留 ま る こ と な く , Andoroid ,
れているが,フィーチャーフォンの表示画面の大き
WindowsPhone,Blackberry など,多種類のスマート
さ(最大 3 インチ程度)を考えても,画面移動しなけ
フォンが発売されていった.PC と同様に OS が定
れば必要な情報が得られない不自由さは否めない.
められ,アプリケーションソフトウェアもスマート
フォンごとに開発,提供されている.
42
キーを省略して,記号などのキーの配列も機種によ
って異なっている.
また,スマートフォンの中には,キーボードを搭
載している機種はあるが,キー自体の大きさが小さ
いことで,通常のキーボード入力と比較して使用し
づらいところがあった.
図 1 スマートフォン(Android)
3. スマートフォンの特徴
スマートフォンの特徴として,タッチパネルによ
図 2 キーボードを搭載したスマートフォン
る操作,文字入力,アプリケーションの提供などが
挙げられる.PC(ノート PC)利用時と比較して記す.
その後,画面上にキーを表示してタッチパネルに
3.1 タッチパネルによる操作
よって文字入力を行うソフトウェアキーボードが
ノート PC は,中央処理装置(CPU,MPU),入力
装備される.ポインティングデバイス操作と同様に,
装置(キーボード,ポインディングデバイス(マウス,
人間の指を利用することとなる.
パッド)など),出力装置(ディスプレイなど),補助
記憶装置(HDD,SSD など)などが一体化された PC
である.
アプリケーションの起動に際しては,画面表示位
置を操作するポインティングデバイスが必要とな
る.ノート PC には、人間の指を利用するパッドが
内蔵されている機種が多いが,操作の不慣れなどか
らデスクトップ PC と同様に,外付けでのマウス利
用が多く見られる.
スマートフォンでは,画面出力にタッチパネルを
搭載して,直接指を触れて起動する方法が採られて
図 3 ソフトウェアキーボード
いる.当初は,スタイラスなどのペン型入力装置を
使用していたが,人間の指を利用することによって,
3.3 アプリケーションの提供
入力装置を不要とすることとなった.マウスの基本
スマートフォンでは,OS ごとにアプリケーショ
操作であるクリック,ダブルクリックなどが,人間
ン提供サイトがあり,多種多様なアプリケーション
の指の操作での可能となった.
から選択し,スマートフォン本体に取り込む.価格
3.2 文字入力
はほとんどが 500 円以下で購入でき,無料提供され
文字入力は,ノート PC,スマートフォンでもキ
ている.PC 用の有料アプリケーションと比較する
ーボートから行う.しかし,すべてのキーを配列し
と,とても安価である.
たキーボートの搭載は難しく,ノート PC では,テン
また,アプリケーションを作成ための開発ソフト
ウェアも無料で提供されている(ユーザライセンス
43
などが有料となる場合がある).ソフトウェア開発
を有したスマートフォンへの機種変更は,種類が少
会社はもちろんのこと,個人でも作成しアプリケー
数でかなり限定されてしまう.日本独自の機能をど
ション提供サイトに掲載することができる(掲載を
れだけ取り込むことができるか,あるいは,スマー
行う際に,作成したアプリケーションの審査を行う
トフォンの既存機能のみの利用として,日本独自の
サイトがある).
機能を諦めるか,利用者の機種選択に影響が出てく
るものと考えられる.
4. スマートフォン利用の問題点
いずれにしても,スマートフォンの普及は今後の
スマートフォン利用による問題点として,スマー
携帯電話機の利用方法を多様化していくものとな
トフォンの需要と供給,データ通信障害への対応に
る.さらなる機能の向上やアプリケーションの充実
ついて記す,
などを,利用者の立場からこれからも見続けていき
4.1 スマートフォンの需要と供給
たい.
今後の携帯電話の利用形態を考えていくと,スマ
ートフォンの特徴を活用した利用となっていくも
(補足)
のと考えられる.スマートフォン利用者が増大して,
表 1 の契約数に関して,イー・モバイル社を除い
需要が高まっていく.特にもフィーチャーフォン利
ているのは,同社が 2011 年 12 月契約分から契約者
用者がスマートフォンに機種変更を行う事例が多
数を公表しないこととしたためである.
くを占めることとなるのではないだろうか.
2011 年 11 月契約分以前の契約者数は,イー・モ
また供給については,人気機種の供給不足が問題
バイル社を含めた集計を発表しているが,2011 年
となる.発売開始前からの予約の時点で,供給待ち
12 月契約分以降との比較するために,同社分の契
や品切れとなる可能性がある.購入希望の利用者に
約者数を差し引いた.
対して,誠意のある対応を願いたいところである.
参考 Web サイト
4.2 データ通信障害への対応
スマートフォンの利用者が増加していくと,デー
1) 社 団 法 人 電 気 通 信 事 業 者 協 会 (TCA) :
タ通信の負担が増大していく.先日,携帯電話事業
http://www.tca.or.jp/
者のデータ通信障害が一部地域で発生して,長時間
にわたって利用することができなくなった.原因と
しては,大量の利用者のデータ通信に耐えられなか
った通信機器装置に問題があったと考えられる.す
べてのデータ通信を,携帯電話事業者のみで補うこ
とは,とても難しいことである.
携帯電話事業者のデータ通信の負担を軽減する
ために,公衆 LAN など別のデータ通信利用を促進
していくことが必要となってくる.公衆 LAN の整
備も重要となってくる.
5.
おわりに
スマートフォンは,PC に成り変る性能を有して
きている.PC の性能向上と同様に,スマートフォ
ン本体も日進月歩で向上し続けるであろう.
フィーチャーフォンからスマートフォンへの移
行も課題となる.現在,携帯電話機の新製品の半数
以上はスマートフォンとなっている.しかし,日ご
ろ使い慣れたガラパゴス携帯電話機から,同様機能
44
災害ボランティア活動による学生の心の成長
~ 岩手県立産業技術短期大学校の取り組みから ~
三浦 和洋*
1
取り組みについて紹介する.また,学生達の心の成
はじめに
長に関しアンケート調査を実施し,若干の考察を加
2011 年 3 月 11 日,岩手県立産業技術短期大学校
えることをねらいとする.
(以下,
「当校」とする.
)では卒業式が執り行なわ
れ,最後のホームルームが始っていた.一人ひとり
2
に卒業証書等が手渡され,学生一人ひとりの思い出
話で盛り上がっていた.
災害ボランティア活動の概要
ボランティア活動は,各学年各クラス単位を基本
14 時 46 分,東北地方太平洋沖地震が発生した.
として実施された.災害ボランティア活動の第一陣
地震が長い時間にわたり,それも揺れがしだいに大
は,5 月中頃から 6 月下旬に,第二陣は 10 月に行
きくなった.棚が倒れ,パソコンが床に落ちた.
われた.それらの詳細を表-1 に示す.
本震後マグニチュード 5 以上の地震が 410 回以上
も観測(4 月 12 日現在)され,規模の小さい地震
表-1
も何百回と起きている.震災後,1 ヶ月を経ても余
災害ボランティア活動の支援内容
月日
科
学年
人数
震が続き,4 月 7 日,23 時 32 分に再度大きな地震
5/19(水)
建築
2年
19
陸前高田市 がれきの撤去
にみまわれた.
6/3(金) 建築
1年
24
陸前高田市 がれきの撤去
6/7(火)デザイン
2年
24
大槌町
本来であれば,4 月 8 日に入学式が開催され,入
活動場所
ボランティア内容 等
一般家屋の清掃
学オリエンテーションが行われる予定であった.7
6/8(水) メカ
1・2年
52
陸前高田市 がれきの撤去
日の地震前に入学式は行わないことと決定され,講
6/10(金)
デザイン
1年
26
大槌町
義開始日が 4 月 12 日からと変更になった.
6/14(火) 電子
2年
25
陸前高田市 がれきの撤去
6/17(金) 電子
1年
21
陸前高田市 がれきの撤去
生達も,地震にいつみまわれるか,不安な心境で講
6/18(土)専攻科
―
12
陸前高田市 がれきの撤去
義に臨んでいた.
6/22(水) 情報
2年
24
大槌町
6/24(金) 情報
1年
23
陸前高田市 (雨のため作業中止)
に災害ボランティア活動の話があった.講義の一環
6/25(土)専攻科
―
12
陸前高田市 がれきの撤去
として当校で学校をあげ,災害ボランティア活動に
10/19(水) 建築
2年
7
陸前高田市 資源ごみ集積所製作
取り組むこととなった.
10/20(木) 建築
2年
7
陸前高田市 資源ごみ集積所製作
災害復旧で思うように講義ができないでいた.学
そのような折,矢巾町社会福祉協議会から,当校
アルバムの洗浄他
がれきの撤去
筆者は,ボランティア実施前後において,ボラン
ティアによって学生の心がどのように成長したの
なお,表-1 中の専攻科とは,高卒 2 年課程に加
かに着目した.小・中・高校については,ボランテ
え,更に 1 年課程を追加し,生産技術部門のリーダ
ィア活動に関する報告は多いが,大学生に関しての
ーの育成強化をはかる課程である.
論文は非常に尐ない.
これまで,ボランティア活動の経験とその経験効
筆者は,建築科 1 年生と災害ボランティア活動に
1)
参加した.暑い中,がれきの撤去に汗を流し,学生
果については妹尾ら が,ボランティア活動への参
2)
画を促す研究については林ら が研究を行っている.
本稿では,当校における災害ボランティア活動の
*
達から「ボランティアに参加して良かった.」との
声が聞かれた.
建築科
45
(3)
6/24(金) は情報技術科 1 年生
のボランティア
活動の日であった.当日は雨模様.当校出発時はボ
方法をとった.
(回収率:100%)
ランティア活動が実施できると判断し出発した.陸
害ボランティア活動の回答を比較するため,論文の
前高田市のボランティアセンターに到着すると,天
候悪化のため作業ができないという判断がくださ
一部を引用
した.
当校のアンケート調査内容は以下の通りである.
れていた.急遽ボランティアセンターの職員から,
①人に対しての思いやりについて,②ボランティ
下記のボランティアに関する現状の説明を受けた.
ア活動を通しての心の成長について,③今後のボラ
①阪神・淡路大震災に比べて,ボランティアの数
ンティア活動に対する心構えについて等,5 件法で
質問内容は,ボランティア活動の論文と今回の災
(4)
が圧倒的に尐ないこと.
回答を求めた.「非常に得られた」(5 点)「全く得
②津波の被害のなかった地域のボランティアを
られなかった」(1 点)とし,得点が高いほど,学
必要としていること.
生が成長したことを意味する.
③継続的なボランティアが必要であること.
その他,災害ボランティア活動後の,個人として
等
の災害ボランティア活動について自由記載しても
写真-1 に建築科学生のがれき撤去の様子を示す.
らった.
3.2
調査結果の概要
回収したアンケート調査票を各学年・各科毎に分
析した.表-2 に,災害ボランティア活動で得たも
の(全校分)のを示す.
(4)
表-2 災害ボランティア活動で得たもの
(アンケート集計結果)
全校
項目内容(平均値,標準偏差)
活動そのものが楽しめた(充実
写真-1 建築科学生のがれき撤去の様子
(1) 感を得た)
災害ボランティア活動による
5
7
4,5の
3
4
5
合計 割合
32
94
74 212 79.2%
平均値:3.91,標準偏差:0.93 1.9% 3.3% 27.4% 37.3% 30.2% 100% 6
活動を通じて喜びや感動を経験
12 11 59 65 65 212 61.3%
(4) した
平均値:3.75,標準偏差:1.11 5.7% 5.2% 27.8% 30.7% 30.7% 100% 9
必要とされていることが実感で
7 15 61 70 59 212 60.8%
(5) き、自信につながった
平均値:3.75,標準偏差:1.04 3.3% 7.1% 28.8% 33.0% 27.8% 100% 10
やりがいが生まれた
5 10 47 75 75 212 70.8%
学生達の心の成長
3.1
2
平均値:4.06,標準偏差:0.92 2.4% 3.3% 15.1% 44.3% 34.9% 100% 2
人に対して思いやることが意識
2
4 33 86 87 212 81.6%
(2) づいた
平均値:4.19,標準偏差:0.83 0.9% 1.9% 15.6% 40.6% 41.0% 100% 1
活動を通じて自分自身が成長で
4
7 58 79 64 212 67.5%
(3) きた
(写真提供:矢巾町社会福祉協議会)
3
1
アンケート調査概要
3.1.1 先行研究の概要
(6)
平均値:3.97,標準偏差:0.99 2.4% 4.7% 22.2% 35.4% 35.4% 100%
4)
先行研究のアンケート調査の概要 は,40 歳か
ら 100 歳までの男女,計 257 名を対象としている.
対象者や他のボランティアなど人
(7) と活動を共にする喜びを感じた
今迄に経験したボランティアの中で,最も力を入れ
(8)
6
3.1.2 当校のアンケート調査の概要
当校のアンケート調査は 2011 年 12 月に,全学生
216 人を対象とし,質問紙調査(無記名)を行った.
調査の実施に関しては,調査票を各科経由によって
一定期間留め置き,学生に回答を求め後日回収する
46
59
76
4
61 212 64.6%
平均値:3.83,標準偏差:0.99 2.8% 4.7% 27.8% 35.8% 28.8% 100% 7
気持ちの充足感が生まれた
7 14 54 72 65 212 64.6%
平均値:3.82,標準偏差:1.04 3.3%
「もっと~したい」など自分自
7
(9) 身を高める目標が生まれた
平均値:3.66,標準偏差:1.03 3.3%
自分に出来ることで社会と関わ
7
(10) り、人の役に立つことができた
3.3%
平均値:3.86,標準偏差:1.01
人や地域に貢献しようとする気
1
(11) 持ちが芽生えた
平均値:4.04,標準偏差:0.90 0.5%
日常生活の中での人との対応が
7
(12) 好ましい方向に変わった
平均値:3.70,標準偏差:1.01 3.3%
たボランティアについて記載するよう求めている.
10
6.6% 25.5% 34.0% 30.7% 100%
16
72
65
7.5% 34.0% 30.7% 24.5% 100%
13
43
88
42
82
64
77
5
76 212 74.5%
5.2% 19.8% 38.7% 35.8% 100%
14
12
61 212 70.3%
6.1% 20.3% 41.5% 28.8% 100%
11
7
52 212 55.2%
3
50 212 59.9%
6.6% 30.2% 36.3% 23.6% 100%
11
表-2 左端の(1)から(12)は質問を,
同表右端は 4,
男子
5 の割合(成長したと回答した割合)を示す.また,
(1)
(12)100%
50%
(11)
表右端のパーセンテージの下には,その順位を示し
ている.図 1~4 に,成長したと回答した割合を示
(10)
す.グラフ内の(1)~(12)の質問は,表-2 の質問と
対応している(同じものである).
女子
(2)
(3)
(4)
0%
(9)
(5)
(8)
アンケート調査結果について,データ数を示すと
(6)
(7)
次の通りである.
N=212
学年別の人数は,1 年:2 年:専攻科=100:100:10
である.専攻科は,がれき撤去作業に 2 回参加して
図-3 成長した割合(男女別結果)
いる.メカトロニクス技術科は,1,2 年生とも男
子のみで構成されている.産業デザイン科 1,2 年
実施済
生は,クラスの殆どが女子学生である.本校の男女
(1)
(12) 100%
50%
(11)
比率は,男子:女子=8:2 である.産業デザイン科
は女子学生が多いため,がれき撤去作業ではなく,
(10)
一般家屋の清掃,写真洗浄が作業内容である.
情報技術科 1 年生は,がれき撤去作業に参加しよ
(3)
(4)
0%
(9)
(5)
(8)
うとしたが,悪天候で作業が出来なかった.情報技
未実施
(2)
(6)
(7)
術科 1 年:その他の科=20:190 である.
N=212
図-4 成長した割合(実施別結果)
全体集計
(1)
(12)
(11)
(10)
100.0%
80.0%
60.0%
40.0%
20.0%
0.0%
(2)
3.3
先行研究
(3)
3.3.1 災害ボランティア活動結果グラフの概観
(4)
(9)
全体集計と先行研究の差を平均すると,約 2 割グ
ラフが小さい結果となった.(4)の活動を通じて
(5)
(8)
調査結果の分析と調査結果の結論
(6)
喜びや感動を経験したか,という問いについては,
(7)
約 3 割差がある.先行研究の分析対象者が,40 歳
N=212
から 100 歳までと幅広く社会経験を積んでいるた
図-1 成長した割合(全体集計と先行研究)
め高い値が出たのではないか.ボランティア経験に
乏しい当校学生の値が低かったものと考える.
学年別の結果をみると,1,2 年生の成長したと
1年
回答した割合は 66%と差はみられなかった.専攻科
(1)
(12)
(11)
(10)
100%
2年
(2)
(3)
50%
の学生は,2 回ボランティアに参加している.成長
専攻科
したと回答した割合の平均値が 90%である.専攻科
(4)
0%
(9)
には社会人経験者が 4 名在籍しており,心構えが違
うから高い数値となったと考える.
(5)
(8)
男女で 10%以上の差がついた項目は6項目ある.
(6)
(7)
(2)人に対して思いやることが意識づいた女子学
N=212
生は男子より 17.9%と,大きく差がある.男性より,
図-2 成長した割合(学年別結果)
女性の方が,思いやりの気持ちを持てている.
情報 1 年生は,雨天のため災害ボランティア活動
が実施できなかった.実施済みクラスと比較してみ
47
ると,平均で 26.5%の差があった.
(2)人に対して
ばと思う.
思いやることに意識づいた,(11)人や地域に貢献
専攻科の学生が,災害ボランティア活動を 2 回実
しようとする気持ちが芽生えた,と回答した学生の
施し,大きく成長した.ボランティアを繰り返すこ
割合が突出して高い.災害ボランティア活動を実施
とにより,心の成長が図られる.継続的に災害ボラ
しなくても,講話を真剣に聞くことで意識の変化が
ンティア活動を実施し,その効果を検証することが,
生じたように思われる.
今後の研究課題である.
3.3.2 調査結果の結論
4
当校学生の成長結果は,先行研究のグラフより約
おわりに
2 割小さかった.この結果は,先行研究での回答方
東北地方太平洋側の復興には,多くの時間とお金
法が,今迄で一番力を入れたボランティアのことに
が必要となる.復興には日本中が一つとなり,長い
ついて記載しているから,大きな値となったと考え
時間がかかる.今回の震災も日本中が一丸となり乗
る.しかし,表-2 及び図-1 より災害ボランティ
り越えると信じている.今回の地震を後世に語り継
ア活動に参加し,学生たちの心は成長したと思われ
ぐ,『語り部』としての活動に力を入れたい.次の
る.特に,専攻科の学生は,成長したと回答した割
2つのことを切望しむすびとする.
合が高い.専攻科の学生に対し再度,詳細な調査を
①災害ボランティア活動に参加した学生が,今後
実施すれば成長するため秘訣が尐しは分かるので
発生する災害ボランティア活動のけん引役と
はないか.
して活躍することを願う.
②ボランティアによる学生の心の成長を願う.
3.4
調査結果からみる今後の課題
ボランティアは,自発性・主体性,無償性,公共
ボランティア終了後の質問として,参加動機の項
性等が必要である.勇気を出し,原理・原則にとら
目を設けなかった.殆どの学生が主体的なボランテ
われずに,自分が出来ることを他者にしてあげる.
ィアを行ったと思うが,授業の一環だから参加した
謙虚な心を忘れずに,またの活動を通じて,学生達
学生も含まれているのではないか.
の人間的な成長を育みたい.
どのクラスも,数値の大小はあるものの,災害ボ
この度,本稿が本誌に採用された.納得のいく論
ランティア活動体験が学生達を成長させた.
文ではないが本稿に続き災害ボランティア活動報
自由記載を見ると,今回実施した災害ボランティ
告が出来るように努力したい.
ア活動の他に,他の災害ボランティア活動に参加し
最後に,本拙文を作成するにあたり,職業能力開
た学生が殆どいなかった.また,ボランティア団体
発総合大学校 元教授 田中 萬年 先生から助言・指
に加入した学生も殆どいない.前述のとおり,ボラ
導をいただいた.感謝の意を込め,ここに附記する.
ンティア活動を主体的に行うことが出来るように
なれば,学生達の心は更に成長するだろう.
引用文献・参考文献
今後のボランティア活動として,どのような援助
を行えば良いか質問したところ,「冬の準備」との
1) 妹尾 香織:若者におけるボランティア活動と
回答があった.
その経験効果,花園大学社会福祉学部研究紀要
第一陣は,がれきの撤去作業が主な任務となった.
災害からの経過時間により,被災者からのボランテ
第 16 号,pp.35-42,2008 年 3 月
2) 林 幸克:高校生の参画を促すボランティア学
ィア要請は変化する.岩手県沿岸部だけでも数十あ
習に関する一考察,法政大学大学院紀要 №53,
る仮設住宅の一箇所一箇所からの要望を募り精査
pp.141-156,2004 年
すれば,冬を迎える準備として,当校ではどのよう
3) 岩手県立産業技術短期大学校ホームページ
なボランティアができるかが明確になるであろう.
4) 妹尾 香織:ボランティア活動経験で得られる
今後も災害ボランティア活動を通じ,支援者,被
心理的効果,関西大学大学院人間科学第 57 号,
災者が共に成長するようなボランティアが出来れ
pp.75-86,2002 年 9 月 10 日
48
高校生夏季デッサン教室の今後についての考察
達也*
曽根
1.
ザイン科でデッサン教室が開催されるに至った経
はじめに
緯について振り返り,その意義や目的について考察
1.1 被災地の高校からの声
し,デッサン教室などの地域貢献活動の今後のある
6 月中旬,その年の 3 月に東日本大震災で被災し
べき姿について考えていきたいと思う.
た沿岸の高校の先生から相談があった.その内容は
2.
「沿岸の高校生は震災の影響で夏休みがいつもの
デッサン教室
年より遅れて開始となり,7 月末の高校生夏季デッ
2.1 高校生夏期デッサン教室
サン教室に参加したくても日程の都合で参加がで
高校生夏季デッサン教室は岩手県内在住の高校
きない.ご配慮いただけないか」というものだった.
生を対象としたデッサン教室で,平成 17 年からス
早速科内で検討し,通常のデッサン教室の他に,
タートした.美術に興味関心があっても,学校で美
日程を 1 週間遅らせた「第 2 回」のデッサン教室を
術の授業や部活動がない等の理由で,美術に接する
開催することとなった.当初は,講師が被災地に行
場面の少ないという高校生に対して,デッサン等の
き,そこでデッサン教室を開催する案も検討された.
機会を提供しようと始められたものである.このデ
ところが被災した高校側からは「デッサン教室の参
ッサン教室により美術やデザインを愛好する高校
加を希望する高校生が産業デザイン科を受験する
生の裾野が広がり,ひいては本科入学志望者の拡充
予定であり,ぜひ産業技術短期大学校内で実施して
につながればという思いで始められた.
欲しい」ということと,「できるだけ多くの参加者
2.2 デッサン教室の概要
の中で緊張感を持って学びたい」という要望があり,
平成 17 年の開始当初からデッサン教室は,高校
場所を変えずに開催日程だけを遅らせた「第 2 回デ
の夏期休業期間に日程をあわせて2日間で開催さ
ッサン教室」が行われることになった.
れてきた.対象は県内の高校生で,定員はモチーフ
1.2 第 2 回デッサン教室
やイーゼルを広げた時に教室が窮屈にならない 20
「第 2 回デッサン教室」は日程を通常ならば 2 日
名程度としてきた.内容は次の通りである.
間実施していたものを,内容を凝縮して 1 日だけの
・1 日目(基本内容)
実施とし,開始時間も沿岸の高校生が参加しやすい
「陰影表現の演習」
,「石膏像の鉛筆デッサン」
よう少し遅いスタートとした.また,参加者につい
・2 日目(応用内容)
ては「第 1 回」のデッサン教室で応募多数のためや
「静物の構成デッサン」
むなくお断りした県内の高校生(主に 1,2 年生)
にも再びご案内し,参加いただくことになった.結
局,8 月 5 日に実施した「第 2 回」のデッサン教室
には沿岸の高校生も含め 21 名の参加があった.
1.3 改めてデッサン教室とは
被災地支援ということで開催された「第 2 回デッ
サン教室」だが,この開催をきっかけにデッサン教
室の目的や意義について改めて考えるきっかけを
いただいた.本稿では産業技術短期大学校の産業デ
*
図1
産業デザイン科
49
陰影表現の演習(平成 18 年度)
初日の陰影表現の演習では鉛筆デッサンの基本,
特に陰影を用いた立体表現を理解してもらう
(図 1)
.
そして,後半のポイントを絞った鉛筆デッサンによ
り,デッサンに多少抵抗がある生徒でも自信を身に
つけることができるよう計画されてきた(図 2)
.
図4
合評会の様子(平成 22 年度)
2.3 参加状況
デッサン教室には毎回,定員の 20 名を超える高
校生が参加している(平成 18 年度のみ 16 名)
.
図2
過去 5 年間のデッサン教室の参加人数を地域(岩
石膏像の鉛筆デッサン(平成 18 年度)
手県の教育事務所の管轄)ごとに見てみると,以下
の表 1,および図 5 の通りとなる.
2 日目の静物の構成デッサンでは,目の前に一直
線上に並べられたモチーフを頭の中で自由に構成
し直しデッサンするという内容で行われてきた.多
少難易度の高い課題ではあるが,この課題に挑戦し,
表1
デッサン教室の過去 5 年間の参加者数
地区名
市町村
人数
%
作品が出来上がることで,一つの作品を仕上げる喜
盛岡市,岩手町,滝沢村,葛巻町,
盛岡地区
雫石町,矢巾町,紫波町,八幡平市
90
61
びを受講生たちは感じることができる(図 3)
.
中央地区 花巻市,北上市,遠野市,西和賀町
16
11
県南地区 金ケ崎町,奥州市,平泉町,一関市
23
16
4
3
3
2
10
7
陸前高田市,大船渡市,釜石市,
住田町
普代村,田老町,岩泉町,宮古市,
宮古地区
山田町,大槌町
二戸市,一戸町,軽米町,九戸村,
県北地区
久慈市,洋野町,野田村
沿岸南地区
合計
146 100
(平成 19〜23 年度のデータ.平成 23 年度は 2 回)
図3
静物の構成デッサン(平成 18 年度)
平成 21 年度からは基本内容から「石膏像の鉛筆
デッサン」を除き,鉛筆の持ち方やイーゼルの設置
方法など,より基本的な指導に重点を置いた.また
2 日目の静物の構成デッサンも難易度を下げ,目の
前のモチーフをそのまま描写する課題に変更した.
一方で作品完成後の合評会を導入し,互いの作品を
見ながら感じたことを表現し,アドバイスし合うこ
との大切さなどを学んでもらうようにした(図 4).
図 5 デッサン教室の過去 5 年間の参加者数の割合
50
表1と図 5 から,内陸(盛岡,中央,県南の各地
ッサン教室への参加人数の割合が,他の地区に比べ
区)の割合の合計が 88%と高いのに対し、県北も
て 0.6%と高いことが分かる.逆に沿岸南地区や宮
含めた沿岸の割合が 12%と低いのが分かる.
ただ,
古地区では参加の割合が低くなっている.これはデ
そもそも高校生の数が地域ごとに異なるので,その
ッサン教室の会場までの距離が少なからず影響し
点を考慮に入れなければならない.平成 22 年度に
ているものと考えられる.
おける各地の高校生の数は次の表 2 の通りである.
2.4 アンケート結果
デッサン教室の内容をさらに充実させるために,
表2
岩手県内の高校生の人数
地区名
盛岡地区
中央地区
県南地区
沿岸南地区
宮古地区
県北地区
合 計
毎回デッサン教室終了後には,参加した高校生に対
人数
%
15,258
39
6,873
18
7,838
20
2,949
7
2,809
7
3,623
9
39,350 100
してアンケート調査を行っている.その年によって
アンケートの内容は多少変更してきているが,現在
のアンケート内容は次の通りである.
・ この講習を何で知りましたか.
・ この講習を受講したきっかけは何ですか.
・ デッサン教室の時間の長さについて.
・ 講習の内容は理解できましたか.
(岩手統計年鑑の平成 22 年度データより)
・ その他,気づいた点.
この中の,「講習を何で知ったか」という質問は
「デッサン教室」の認知度を計る要素で,その結果
によってはアピールする方法を変えていかなけれ
ばならない.「デッサン教室を何で知ったか」,過去
5 年間分について調べてみると表 4 のようになった.
表 4 アンケート
「デッサン教室を何で知ったか」
H19 H20 H21 H22 H23 H23②
図6
パンフレット
高校の先生
受講者の評判
その他
合 計
岩手県内の高校生の人数の割合
表 2 を見ると,内陸の高校生が全体の 77%と多
いことが分かる.さらに表 1 及び表 2 を基に各地区
3
24
0
1
28
2
19
0
0
21
4
22
0
0
26
1
19
1
0
21
1
21
1
0
23
計
0 11
20 125
0
2
1
2
21 140
(「H23②」
は平成 23 年度の 2 回目のデッサン教室)
の高校生の数に対する参加人数の割合を調べてみ
ると,次の表 3 の通りとなる.
表 4 からもわかるとおり,デッサン教室に参加し
たほとんどの生徒は,「高校の先生」からデッサン
表 3 各地区の高校生の数に対する参加人数の割合
地区名
高校生の数 参加人数
15,258
90
盛岡地区
6,873
16
中央地区
7,838
23
県南地区
2,949
4
沿岸南地区
2,809
3
宮古地区
3,623
10
県北地区
39,350
146
合 計
教室があることを知らされている.
%
0.6
0.2
0.3
0.1
0.1
0.3
ところで,その「高校の先生」は「美術教諭」で
ある可能性が圧倒的に高い.県内の高校全てにデッ
サン教室の案内は郵送しているが,そのチラシを各
高校の先生が必ず目にしているとは限らない.一方
で高校の美術の教員には,美術教員専用のメーリン
グリストでデッサン教室の案内を送っているので
確実にデッサン教室の存在を認識している.このよ
うな理由で生徒へのデッサン教室の紹介は美術の
表 3 からは,盛岡地区では高校生の数に対するデ
51
教諭が行っている可能性が高い.
年(1997 年)から,産業デザイン科では毎年約 20
ところが残念なことに美術の教員は必ず各学校
名の学生を受け入れてきており,平成 23 年までの
に 1 人いるとは限らない.芸術の選択が音楽や書道
15 年間の合計は 328 名となっている.その入学者
のみで美術が選ぶことができない学校には,当然な
の数を出身学校の所在地別に分けたのが次に示す
がら美術の教員はいない.そのため,その学校の生
表 6 である.
徒は美術教員から「デッサン教室」の存在を教えて
もらうという機会を失ってしまう.非常勤講師が美
表6
術を教えている学校の生徒も同様だ.非常勤講師は
産業デザイン科の学生の出身校所在地
地区名
人数
盛岡地区
中央地区
県南地区
沿岸南地区
宮古地区
県北地区
その他
合 計
220
32
27
13
10
14
12
328
放課後の部活動指導はしない.当然その学校の生徒
は放課後に美術の先生に相談に行くことができな
い.県内の美術教員の配置状況はどうなっているの
か,表 5 に示した.
表5
各地区の美術教員の配置状況(学校の数)
地区名
盛岡地区
中央地区
県南地区
沿岸南地区
宮古地区
県北地区
合 計
教諭・常
勤講師
17
6
7
2
2
4
38
非常勤
講師
5
5
6
3
2
5
26
いない
合計
2
2
3
1
5
2
15
24
13
16
6
9
11
79
いる
割合
全体に対
する割合
67%
10%
8%
4%
3%
4%
4%
(平成 19 年度〜平成 23 年度の入学者)
71%
46%
44%
33%
22%
36%
この表を見ると,やはり盛岡地区の学校の出身者
が多いことが分かる.念のため入学者ではなく,受
験者の学校所在地(平成 12〜21 年度のデータ分)
についても調べてみたが,やはり盛岡地区が全体の
(平成 23 年度岩手県教育委員会資料を参考に作成)
66%と高く,逆に沿岸南地区 3%,宮古地区 2%,
県北地区 4%と低い結果となった.
これを見ると,盛岡地区が 7 割の学校に美術の教
4.
員がいるのに対し,宮古地区の学校では 2 割の学校
考察
にしか美術の教諭・常勤講師が配置されていない.
4.1 デッサン教室参加者の入学状況
同様に沿岸南地区,県北地区も美術の教員が少ない
デッサン教室に参加した高校生が,その後産技短
地域と言える.これらの地区は高校生が美術に触れ
の産業デザイン科に何名入学しているか過去 5 年
る機会が盛岡地区に比べて少なく,デッサン教室の
間分について調査してみた.
存在も知らされていない可能性が高いと言える.
デッサン教室は盛岡地区からの参加者が多い理
表7
デッサン教室の参加人数と入学者の割合
由を,単純に盛岡地区は会場に近いという地理的な
H18 H19 H20 H21 H22
教室の参加者数
うち 3 年生・過卒者
入学者
3 年生に対する
入学者の割合(%)
理由と,それぞれの地区の「美術を学ぶ環境」には
差があり,それがデッサン教室の存在を知る差にも
つながっているからという 2 つの理由を示すこと
ができた.そしてこの 2 つの理由がデッサン教室だ
計
16
14
28
22
22
22
26
17
21 113
19 94
8
9
9
8
7
41
57
41
41
47
37
44
けに留まらず,入試にも影響していると思われる.
次にその点について触れておきたい.
3.
表 7 から,
デッサン教室参加者のうち平均で 44%
の高校生が,その後に産業デザイン科に入学してい
産業デザイン科の受験者の推移
ることがわかる.
3.1 産業デザイン科の受験者数の推移
4.2 受験対策としてのデッサン教室
岩手県立産業技術短期大学校が開校した平成 9
デッサン教室に参加する高校生が何を目的とし
52
てデッサン教室に参加しているか,正確なところは,
志望者の拡充につなげる」という本来の目的を果た
残念ながら今までアンケート等で調査したことが
せなくなってしまう.受験生に対するアドバイスも
ないので分からない.しかし 44%の高校生がその
当然大切だが,それとは別に,1・2 年生に対して
後に産業デザイン科に入学していることを見ても,
もデッサン教室の機会を提供する必要がある.
試験会場の下見を兼ねて参加している高校生が多
5.
いことは確かだ.事実,受験生からデッサンの練習
まとめ
方法などに対するアドバイスがほしいという要望
5.1 デッサン教室の改善
があり,平成 19 年度のデッサン教室からは,個別
デッサン教室本来の意義を見つめ直すと次のよ
にデッサン等に対するアドバイスを実施するよう
うな改善策が必要となってくる.
にった.デッサン教室実施後のアンケートを見ても,
・ 受講対象を 2 つに分けて実施する.
この個別のアドバイスは高校生に好評である.
・ 沿岸地域でもデッサン教室を実施する.
4.3 3 年生優先
毎年 3 年生だけで 20 名の定員を満たしてしまう
デッサン教室の開催案内のチラシには,デッサン
という現状を改善するためにも,そして「美術やデ
教室開始当初から「募集人数 20 名」と記載されて
ザインを愛好する高校生の裾野を広げる」ためにも,
きた.それが平成 20 年度の開催案内チラシから,
対象を 1・2 年生と 3 年生の 2 つに分ける必要があ
そこに「3 年生を優先します」という但し書きが追
る.内容も 1・2 年生対象のものは,高校で美術を
加されるようになった.これは,その前年度の平成
選択していない生徒や,部活動等で練習することが
19 年度の参加者が定員の 20 名を大幅に上回り,28
できない生徒に配慮し基礎的内容とする.そして 3
名となったのがきっかけである.「3 年生優先」と
年生は受験にも対応可能な発展的内容とすること
することで,応募人数が増えすぎた時に,1・2 年
が必要である.緊急の措置ではあったが,今年度(平
生にご遠慮いただくことを想定したのである.
成 23 年度)に既に2回のデッサン教室を開催する
4.4 デッサン教室の問題点
ことができたことを考えても,対象を分けての実施
産業デザイン科の受験を考えている高校 3 年生
は可能であると考える.なお,1・2 年生対象の基
にとってデッサン教室は,デッサンを学びながら会
礎的なデッサン教室は内容の量から考えると,今ま
場の雰囲気を見ることができる良い機会であるこ
で実施してきたような2日間の開催ではなく,1 日
とは間違いない.3 年生の参加者が参加者の 8 割を
だけの開催で充分だと思われる.
占めることや,参加者の 4 割がその後に入学するこ
もう一つの改善策の「沿岸での開催」については,
とを見ると,このデッサン教室が受験対策用として
会場から遠い沿岸地域に住む高校生が,少しでもデ
も捉えられていることは疑いの余地がないだろう.
ッサン教室に参加しやすいように,沿岸の文化会館
ただそのために,3 年生を優先し,1・2 年生に参加
などの公共施設を借りてデッサン教室を実施する
というものである.高校の美術の教員の数が内陸に
比べて少ない沿岸ではあるが,会場を沿岸の施設と
することで,以前よりは周知され,今までデッサン
教室の存在自体を知らなかった高校生も参加でき
るようになるものと期待される.中には,試験会場
の雰囲気を見るために産技短でのデッサン教室に
参加したいという沿岸の 3 年生もいると思われる
が,そのような 3 年生には従来通りの産技短でのデ
ッサン教室に参加してもらうことで対応したい.
5.2 高校美術展に参加して
以上デッサン教室の改善点について述べてきた
図 7 デッサン教室の様子(平成 22 年度)
をご遠慮いただくようになってしまっては,「美術
が,実は他にも今後ぜひ実施していきたいと考えて
やデザインを愛好する高校生の裾野広げ,本科入学
いる教室があるので,そのことについて述べたいと
53
思う.そのためにはまず,今年度の秋に参加させて
えるか」以前に「何を伝えるか」をしっかり考えな
もらった「高校美術展」の審査について触れておか
ければならず,それがデザインの面白さでもあると
なければならない.
いうことを伝えたい.そしてこのデザイン教室が,
私が元々は岩手県の高等学校の教員であり,岩手
「デザインをもっと学びたい」「将来はデザインに
県高等学校教育研究会美術工芸部会の準会員とし
関わる仕事に就きたい」と考える高校生を増やすこ
て現在も登録されているということもあり,今年度
とにつながるものと期待する.
の岩手県高等学校総合文化祭美術工芸展(高校美術
展)の審査に希望して参加させてもらった.高校美
表9
術展には絵画,デザイン,立体,工芸の 4 つの部門
がある.今回私は表彰式でデザイン部門の講評を担
当することが決まっていたので,デザイン部門の作
品に特に注目して審査に参加した.ちなみに平成
23 年度高校美術展のデザイン部門の出品数を地域
ごとに見ると表 8 の通りとなる.高校生の数の多い
(美術部員の多い)盛岡地区が全体の半分を占めて
いるのに対し,沿岸の地区は低い割合となっている.
(%の数字は部門全体数に対するデザインの割合)
表 8 高校美術展のデザイン部門の出品数と割合
地区名
盛岡地区
中央地区
県南地区
沿岸南地区
宮古地区
県北地区
合 計
点数
115
41
34
11
6
21
228
各部門の出品数とデザイン部門の割合
デ
絵
立
工
合
ザ
地区名
%
イ
画
体
芸
計
ン
229 115
31
33 408 28
盛岡地区
84
41
6
7 138 30
中央地区
156
34
18
2 210 16
県南地区
42
11
2
3
58 19
沿岸南地区
41
6
1
0
48 13
宮古地区
49
21
5
45
120
18
県北地区
601 228
63
90 982 23
合 計
%
50
18
15
5
3
9
100
上の表 9 は平成 23 年度の高校美術展の各部門の
出品数とその合計に対するデザイン部門の割合を
示すものである.これで分かることは,デザイン部
門は絵画部門に次いで出品が多いこと,各地区のデ
ザイン部門の割合に差はあるが極端な差ではない
ことである.つまり指導方法によっては,まだまだ
デザインに興味や関心を示す高校生を増やすこと
久しぶりに高校美術展の審査に参加して率直に
ができるのである.そこに産業デザイン科で「デザ
感じたことは,デザイン部門の高校生の作品(その
イン教室」を開催する意義がある.デザインに興味
ほとんどはポスターである)は表現にかなり力を注
を持つ高校生を増やすことができれば,デザインを
いでいるということだ.悪くいうと肝心の「何を伝
愛好する高校生の裾野を広げることもできる.
えたいのか」がはっきりしない作品が多いというこ
6.
おわりに
とでもある.全体の 3 分の 1 ほどの作品は,テーマ
岩手県立産業技術短期大学校の地域貢献活動の
が明確になっていなかった.
一環として始められた「高校生夏季デッサン教室」
自分が高校の教員として美術部の生徒を指導し
ていた時のことを振り返ってみても,テーマの決定
は,デッサンを学びたいという高校生にとって有効
から制作までのプロセスを生徒に充分指導しきれ
で,産技短をアピールする良い機会でもあったが,
ていなかったという反省がある.生徒の中には安易
その効果及び範囲はこれまで限定的なものだった.
にイラストが描きたいからという理由でポスター
これからは「デザイン・美術を愛好する高校生を増
部門に挑戦した生徒もいた.
やす」という目的をよりいっそう明確にしながら改
5.3 新しい教室を
善し,デッサン教室をさらに充実したものにしてい
そこで,そのような高校生たちを対象とした「デ
きたい.そしてデザインそのものの楽しさを伝え,
ザイン教室(仮称)」の開設を提案したい.この教
デザインに取り組む高校生を増やすためにも,「デ
室でデザイン(特にポスター)においては「どう伝
ザイン教室」の開催を現実のものとしていきたい.
54
卒業研究テーマ一覧
55
56
メカトロニクス技術科
時 刻
No. 研究テーマ
9:00
平成23年度卒業研究発表会
開 催 日 : 平 成 24 年 2 月 15 日
(場 所 : 矢 巾 校水
)
多目的ホール
学生氏名
指導担当
開 会
挨 拶
9:05 ~ 9:25
1・ メリーゴーランドとティーカップの製作
晴山 隼
多田 康洋
9:25 ~ 9:45
2・ 技能五輪課題を通じた旋盤技能向上の取り組み
田頭 勝
齊藤 理
9:45 ~ 10:05
3・
白木 竜太
松尾 才治
佐々木 智聡
松尾 才治
10:05 ~ 10:25
Kinectを用いた機械制御
~キャンパス説明会体験学習への提案~
4・ NC旋盤操作方法の習得
(休憩)
10:35 ~ 11:00
5・ スターリングエンジンの製作
佐々木 俊輔
佐々木 郁哉
宮崎 敬悦
11:00 ~ 11:20
6・ 3次元CAD操作の習得
小林 琢矢
松尾 才治
11:20 ~ 11:40
7・ ゼンマイ時計の製作
後藤 拓眞
多田 康洋
11:40 ~ 12:00
若年者ものづくり競技大会「メカトロニクス職種」への取り組
8・ みと
工藤 公輔
技能向上について
松尾 才治
(昼休み)
13:00 ~ 13:20
9・ 技能検定電気系保全技能士取得の取り組み
菊地 竜矢
齊藤 理
13:20 ~ 13:45
10・ 射出成形金型の設計製作
小原 伸
中村 悠人
菅川 清春
13:45 ~ 14:10
11・ アームロボットを用いた技術習得
太田 祥平
大和田 雄哉
赤堀 拓也
14:10 ~ 14:35
12・ CNC旋盤の製作
伊藤 利文
前川 優平
赤堀 拓也
(休憩)
14:45 ~ 15:10
13・ エアギャップ発電機を用いた風力発電機の製作
伊藤 貴之
川村 頌
多田 康洋
15:10 ~ 15:35
14・ スターリングエンジンを使用した発電システムの製作
伊勢崎 幹
工藤 直樹
菅川 清春
15:35 ~ 16:00
15・ マイクロ水力発電設備の製作
安部 匠
山田 貴博
齊藤 理
講 評
16:10
閉 会
57
電子技術科
時 刻
9:30
No. 研究テーマ
平成23年度卒業研究発表会
開 催 日 : 平 成 24 年 2 月 15 日
(開 催 場 所 : 矢
水巾 校 大 教 室
)
学生氏名
指導担当
1・ PICマイコンを利用したインドアプレーンの製作
川島 脩平
髙橋 宏武
佐々木 治
2・ 電子貯金箱の製作
菊池 達也
千田 恭平
佐々木 治
開 会
挨 拶
9:35 ~ 10:23
10:23 ~ 10:51
(休憩)
11:01 ~ 11:29
3・ タッチパネルを用いた遠隔カメラ操作
煙山 拓
林 敬之
佐藤 聖一
11:29 ~ 11:57
4・ カメラ搭載ラジコン・クローラの製作
佐々木 翔平
富永 啓司
佐藤 聖一
(昼休み)
13:00 ~ 13:28
5・ マイコン制御による太陽光パネルの角度制御
大沼 賢和
小笠原 聖
金崎 毅
13:28 ~ 13:56
6・ フルレンジのバックロードホーン型スピーカの作製
杉本 亮太
高橋 亮磨
金崎 毅
13:56 ~ 14:24
7・ 発電に関する研究
阿部 直元
佐藤 佑樹
有原 一文
(休憩)
14:34 ~ 14:54
8・ 聴覚障害者のための視覚通知システムの製作
浅沼 慧毅
泉田 福典
14:54 ~ 15:22
9・ 無線を用いた忘れ物防止システムの製作
川村 大地
菊池 佳佑
泉田 福典
講 評
閉 会
58
建 築 科
時 刻
No. 研究テーマ
8:55
平成23年 度卒業研究発表会
開 催 日 : 平 成 24 年 2 月 16 日
(場 所 : 矢 巾 校木
)
多目的ホール
学生氏名
指導担当
開 会
挨 拶
9:00 ~ 9:27
1・ 色彩心理学と建築
小川 巧
鎌田 佳広
渡邊 雅孝
9:27 ~ 9:54
2・ 太陽光発電についての研究
阿部 響
遠藤 眞琴
金野 智宏
藤澤 洋一
9:54 ~ 10:21
3・ 岩手県内の文化財(建造物)の保存に関する研究
中島 将喜
三浦 和洋
木村 保
(休憩)
10:35 ~ 11:02
4・ 模擬家屋の製作と技能五輪予選への挑戦
坂野下 学
西村 忠順
佐々木 俊
村上 桂太
亀澤 駿
菊池 裕和
松原 祐佳
11:02 ~ 11:29
5・ 住宅における防音室の設計
千葉 光祐
長門 三喜男
11:29 ~ 11:56
6・
岩手型住宅について
~みやこ型住宅の設計~
盛合 佳祐
長門 三喜男
樋口 由維子
長門 三喜男
佐藤 幸
菊池 祥江
渡邊 雅孝
松舘 航平
黒坂 陸斗
三浦 和洋
小山 郁美
藤澤 洋一
(昼休み)
13:05 ~ 13:32
7・ エコ住宅の設計
13:32 ~ 13:59
8・
13:59 ~ 14:26
9・ 子供達へ遊び場を提供
S.S.設計Challenge!!
~IGRの家造りと疑問解決にむけて~
(休憩)
14:40 ~ 15:07
10・ 一関駅の設計
15:07 ~ 15:19
講 評
15:20
閉 会
59
産業デザイン科
時 刻
No. 研究テーマ
9:30
開 会
9:30 ~ 9:40
挨 拶
9:40 ~ 9:55
1・ 地域限定連動型広告手法の提案
9:55 ~ 10:10
2・
新規商品企画における販売促進ツールの提案
〜区界高原 緑風純朴そば〜
10:10 ~ 10:25
3・ 企業向け産業デザイン科紹介サイトの提案
10:25 ~ 10:40
4・
キャラクターを活用した地域PR の提案
〜岩手の伝説を元にしたキャラクター展開〜
平成23年度卒業研究発表会
開 催 日 : 平 成 24 年 2 月 17 日
(場 所 : 矢 巾 校金
)
多目的ホール
学生氏名
指導担当
中村茉莉佳
氏家亨
平野志帆
氏家亨
藤尾俊利
氏家亨
川村宏徳
高橋正明
北原莉子
高橋正明
中村菜々子
高橋正明
(休憩)
10:50 ~ 11:05
5・ 岩手から発信するアパレル系のブランドデザインの提案
11:05 ~ 11:20
6・
11:20 ~ 11:45
7・ 盛岡三大麺のキャラクターの提案及び商品企画
薄衣朝美
佐々木美咲
曽根達也
11:45 ~ 12:00
8・ 「てまる」シリーズ認知度向上のための提案
小河原愛理
曽根達也
遠藤裕香
垣下セラ
高橋洋光
小澤知礼
高橋洋光
熊谷彩芳
高橋洋光
佐々木香苗
高橋洋光
佐々木慎之介
佐藤江里子
坂本正人
岩手の伝統工芸を学習するためのゲームの提案
〜コンシューマ・ゲームの企画〜
(昼休み)
13:00 ~ 13:25
9・
13:25 ~ 13:40
10・
13:40 ~ 13:55
13:55 ~ 14:10
14:10 ~ 14:35
もりおか福祉ブランドの活性化の提案
〜福祉施設のブランディングについての研究〜
もりおか福祉ブランドの活性化の提案
〜直営店舗のイメージアップについての研究〜
もりおか福祉ブランドの活性化の提案
11・
〜福祉施設の認知度向上の研究〜
もりおか福祉ブランドの活性化の提案
12・
〜カフェにおける情報発信についての研究〜
13・
収納上手になる家具の提案
-若者のためのスッキリ明るい空間-
(休憩)
14:45 ~ 15:10
14・
屋内用移動式大型遊具の提案
-外で遊ぶことができない子供達の体力維持の為に-
大村紗織
柴山さおり
多田誠
15:10 ~ 15:35
15・
非常用屋外入浴システムの提案
-ライフライン停止時の衛生維持を図る-
藤根充希
吉田晋太朗
多田誠
15:35 ~ 16:00
講 評
16:00
閉 会
60
情報技術科
時 刻
No. 研究テーマ
8:50
平 成 23 年 度 卒 業 研 究 発 表 会
開 催 日 : 平 成 24 年 2 月 17 日 ( 金 )
開 催 場 所 : 矢 巾 校 大 教 室
学生氏名
担当教員
開 会
挨 拶
8:55 ~ 9:10
1・ FLASHアニメーションによる風速標識
村松 和樹
ソソラバラム
バドゥジャンガル
9:11 ~ 9:26
2・ ロボット型検索エンジンの作成に関する基本研究
千葉 翔太
ソソラバラム
バドゥジャンガル
9:27 ~ 9:42
3・ 電車の時刻表検索システムの作成
和地 駿
昆野 幹夫
9:43 ~ 9:58
4・ 技能五輪メカトロニクス職種の取り組みについて
立野 瑞樹
昆野 幹夫
9:59 ~ 10:14
5・ FeliCaによる出席管理システムの作成
三達 智也
昆野 幹夫
(休憩)
10:30 ~ 10:45
6・ 研究室物品貸出管理システムの作成
馬場 裕樹
石舘 勝好
10:46 ~ 11:01
7・ Kinect を使ったNUIの研究
齊藤 英比古
石舘 勝好
11:02 ~ 11:17
8・ iPadを利用した電子書籍システムの開発
山口 健太郎
石舘 勝好
11:18 ~ 11:33
9・ Kinectを使った3Dモデルの操作
熊谷 知輝
石舘 勝好
11:34 ~ 11:49
10・ PC作成マニュアルビデオの制作
高橋 郁矢
飯坂 ちひろ
(昼休み)
13:00 ~ 13:15
11・ 揺らぐキャンドルライトの製作
百岡 舜也
飯坂 ちひろ
13:16 ~ 13:31
12・ ソーラー充電回路の製作
菊池 拓也
飯坂 ちひろ
13:32 ~ 13:47
13・ Bluetoothを利用したリモコン走行車の製作
中田 圭祐
小笠原 祐治
13:48 ~ 14:03
14・ androidアプリの作成
佐藤 旭
小笠原 祐治
14:04 ~ 14:19
15・ OpenCVを利用した認識システムの学習と作成
松橋 駿弥
小笠原 祐治
髙橋 勇竣
小笠原 祐治
(休憩)
androidアプリの作成
(ミュージックプレイヤーの作成)
14:40 ~ 14:55
16・
14:56 ~ 15:07
17・ Webデータベースの作成
樋下 裕也
小野 陽子
15:08 ~ 15:23
18・ PHPによるグループウェアの作成
大上 未幸
小野 陽子
15:24 ~ 15:39
19・
動画投稿及び共有を用いたコミュニケーションツールの
八木 洋紀
作成
小野 陽子
15:40 ~ 15:55
20・ 就職活動支援 Webデータベースの作成
講 評
16:10
閉 会
61
村上 亮
小野 陽子
生産技術科
時 刻
9:20
No. 研究テーマ
平成23年度卒業研究発表会
開 催 日 : 平 成 24 年 2 月 16 日
(開 催 場 所 : 水木沢 校 4 階 講 堂
)
学生氏名
指導担当
1. 順送り抜き型の設計・製作
伊東 大樹
佐藤 洸亮
髙橋 翔
藤谷 勇希
千田 健一
2. 自動焼き鳥機の製作
熊谷 裕太
小船 敦史
鈴木 翔也
大洞 機
開 会
挨 拶
(座長) 和泉 正義
9:25 ~ 10:07
10:07 ~ 10:44
(休憩)
(座長) 佐藤 大
10:55 ~ 11:15
3. マルティプル・トランメル・ギヤ機構モデルの製作
伊藤 圭祐
大洞 機
11:15 ~ 11:57
4. エコランカーの設計・製作
太田 裕紀
髙橋 賢治
髙橋 佑太朗
松田 舞輝
遠藤 俊明
5. 2種2ケ取り射出成形金型の設計・製作
佐々木直樹
佐々木良太
瀧澤 克典
中村 俊洋
和泉 正義
6. 菓子自動販売機の搬出機構の設計・製作
阿部 勇気
小野寺 翔吾
佐々木 太郎
高木 優也
継枝 正行
7. 生産技術科実習場の改善
細川 翔吾
遠藤 俊明
8. コンバートEVの設計と製作
神田 孝太
桐明 正博
深澤 和
細川 圭太
渡邊 健太
佐藤 大
(昼休み)
(座長) 遠藤 俊明
13:00 ~ 13:42
13:42 ~ 14:24
(休憩)
(座長) 継枝 正行
14:35 ~ 14:55
14:55 ~ 15:47
講 評
16:00
閉 会
62
電気技術科
時 刻
9:10
13:04
No. 研究テーマ
平成23 年度卒業研究発表会
開催日:平成24年2月15日(水)
開 催 場 所 : 4 階 講 堂
学生氏名
指導担当
開 会
挨 拶
9:20 ~ 9:40
1. 模型エレベーター制御装置の製作
小野 拓也
柿田 剛
加藤 邦庸
9:42 ~ 10:02
2. マイコンによるMIDI制御
髙橋 恭兵
髙橋 優太
加藤 邦庸
3. Arduinoを利用した電力制御回路の製作
齋藤 匠
菅野 研一
10:04 ~ 10:19
(休憩)
10:30 ~ 10:50
4. キックターゲットの製作
早坂 健太
姫野 翔麻
飯坂 覚
10:52 ~ 11:07
5. 水中照明ファイバーライティングのシステム製作
桐田 捺々子
菅野 研一
11:09 ~ 11:29
6. クレーンゲームの製作
藤野 駿
門﨑 裕司
熊谷 剛
11:31 ~ 11:46
7. 圧電素子を用いた照明リモコンの製作と考察
平澤 達哉
飯坂 覚
(昼休み)
13:00 ~ 13:15
8. 本校の受変電設備の改修についての研究
阿部 浩也
三浦 幸喜
13:17 ~ 13:37
9. ハブダイナモの発電特性と応用
阿部 将憲
千葉 匠司
熊谷 剛
13:39 ~ 13:59
10. PWM制御を使用した単相インバータの製作
橘 薫
武藤 祐輔
三浦 幸喜
14:01 ~ 14:16
11. 線巻き取り機の製作
千葉 槙士
熊谷 剛
(休憩)
14:30 ~ 14:45
12. 簡易的な路面凍結標示板の製作
工藤 翔太
飯坂 覚
14:47 ~ 15:07
13. マイコン制御無限鏡の製作
鈴木 拓人
鈴木 瑞乃
菅野 研一
15:09 ~ 15:24
14. 鉛蓄電池を使った電源装置の製作
及川 昂
三浦 幸喜
15:26 ~ 15:46
15. 電光掲示板の製作
冨澤 玲央
山口 清美
加藤 邦庸
15:46 ~
講 評
15:56
閉 会
16:05
16:10
63
建築設備科
時 刻
No. 研究テーマ
9:10
平成23年度卒業研究発表会
開催日:平成24年2月17日(金)
開 催 場 所 : 4 階 講 堂
学生氏名
指導担当
藤村 一光
三浦 公嗣
服部 治樹
内田 直史
開 会
挨 拶
9:15 ~ 9:30
1・ 下水道工事に伴う土留めを安全に進めていく為の手順
9:30 ~ 9:45
2・
9:45 ~ 10:00
3・ JW-CADと配管材料について
中屋 智子
渡辺 哲子
10:00 ~ 10:15
4・ 一般戸建住宅の給排水の工事について
菅野 康平
藤本 和行
10:15 ~ 10:30
5・ 雨水の再利用装置の模型製作
川村 優太
三浦 公嗣
高圧受電設備について
~第一種電気工事士配線図問題の対策~
(休憩)
10:40 ~ 11:05
6・ 溶接用局所排気装置の製作
鈴木 寛直
田口 勝利
三浦 公嗣
11:05 ~ 11:20
7・ シーケンス制御実習課題製作ならびに装置改善
白澤 翔一
内田 直史
11:20 ~ 11:35
8・ 某実習棟の電気配線設計
佐々木 貴史
内田 直史
11:35 ~ 11:50
9・ 一関市における一般住宅の給排水・衛生設備設計
鈴木 貴大
石井 栄治
小原 佑斗
渡辺 哲子
古川 大史
内田 直史
佐々木 ナナ
菅原 利之
伊東 眞也
菅原 利之
後藤 邦裕
菅原 利之
佐藤 伸樹
菅原 利之
佐々木 紀貴
渡辺 哲子
菊地 結衣
石井 栄治
藤井 大
石井 栄治
奥村 郁己
藤本 和行
高橋 直人
藤本 和行
11:50
12:05
10・ 給排水衛生設備の設計
(昼休み)
13:00 ~ 13:15
13:15 ~ 13:30
13:30 ~ 13:45
13:45 ~ 14:00
14:00 ~ 14:15
屋内配線図の設計~第二種電気工事士配線図問題の製
作~
消防設備士の試験対策
12・ ~過去問題の調査ならびに問題の解法についてのまとめ
~
消防設備士の試験対策
13・
~消防法と建築基準法の関連性~
某病院のスプリンクラー設備の検証
14・
~計算による検証~
某病院のスプリンクラー設備の検証
15・
~実験装置による実証~
11・
(休憩)
14:25 ~ 14:40
16・ 一級配管技能検定実技課題の取り組み
14:40 ~ 14:55
17・
14:55 ~ 15:10
二級建築士の試験対策
~設計製図について~
二級建築士の試験対策
18・
~学科について~
15:10 ~ 15:25
19・ 第49回技能五輪全国大会配管職種の取り組み
15:25 ~ 15:40
20・
技能五輪全国大会配管職種のまとめ
~作業工程の詳細及び改善点~
15:40
講 評
15:50
閉 会
64
平成 23 年度
矢巾校活動状況
著書
タイトル
著者名
出版社
発行年月日
はじめての EMC2
赤堀 拓也
工学社
2011/03/25
論文・国際会議プロシーディングス
タイトル
著者名
掲載誌名・巻・号・ページ・発
行年
フレキシブル薄膜エネルギーデ
馬場 守
応用物理,第 80 巻,第6
バイス
号,pp.508-512,2011/06
Evaluation of Aligned Carbon
Fukunori Izumida,
Physics Procedia, Vol.14,
Nanotube Thin Film Modified by
Rongbin Ye,
pp.164–166, 2011
an Argon-Ion Sputtering Method
Koji Ohta,
Mamoru Baba,
Michiko Kusunoki
佐々木治
日 本 冷 凍 空 調 学 会 論 文
廣瀬宏一
集 , Vol.28 , No.4 , pp.353
りの凍結現象とブリッジング時
地代所昌幸
~ 362, 2011/12/31
間
藤田尚毅
産学連携によるオーダーメイド
本間 義章
技能と技術, Vol.46,2011.3
カリキュラムについて
吉見 登司一
ISSN1885-0345 通巻第 265 号
本間 義章
実践教育ジャーナル, Vol.24,№
吉見 登司一
3,pp37~40,2011,12
水中に置かれた 2 本の水平円管周
―品質保証技術(5源为義手法)
を活用した人材育成―
エンジン用シールリングのノッ
チ加工時におけるバリの分析と
村上 真広
バリ取り装置の開発
65
国内会議・研究会等
タイトル
著者名
掲載誌名・巻・号・ページ・発
行年
水中に置かれた 2 本の水平管周り
佐々木 治
2011 年 度 日 本 冷 凍 空 調 学
会 年 次 大 会 ,D123,pp.267
の凍結現象とブリッジング時間
~ 270,2011/09/14-16,東
-伝熱管の配置と管形状の影響
京
-
技能五輪全国大会・若年者ものづ
松尾 才治
第 19 回職業能力開発研究発表
くり競技大会への取り組みにつ
講演会 予稿集,
いて
pp.18~19,2011/12
デジタルエンジニアリングを活
本間 義章
第 19 回職業能力開発研究発表
用した人材育成について
榊原 健二
講演会 予稿集,
和合 健
pp.26~27,2011/12
超音波キャビテーションによる
本間 義章
2011 実践教育研究発表会,
導光板バリ取り加工装置の開発
吉見 登司一
B-14,pp33
-VE 手法を用いた新規設備の開
小野寺 豊彦
発-
産学官連携活動
内容
担当者
連携先
期間
いわて組込みシステムコンソー
泉田 福典
いわて組込みシス
2012/09/28
シアム第 17 回連携会議
テムコンソーシア
ム
66
セミナー講師等
セミナー等のタイトル
担当者
内容
期日
Adobe Illustrator(初級編)
氏家 亨
産技短在職者研修
2011/05/31
~06/01
2 級建築士受験コース学科Ⅰ
渡邊 雅孝
産技短在職者研修
2011/05/31
(建築計画)
2 級建築士受験コース学科Ⅱ
~06/01
藤澤 洋一
産技短在職者研修
(建築法規)
Adobe Flash(初級編)
2 級建築士受験コース学科Ⅲ
2011/06/07
~08
氏家 亨
産技短在職者研修
2011/06/09
~10
三浦 和洋
産技短在職者研修
2011/06/14
(建築構造)
~15
Adobe Illustrator(中級編)
氏家 亨
産技短在職者研修
2011/06/21
~22
2 級建築士受験コース学科Ⅳ
木村 保
産技短在職者研修
2011/06/21
(建築施工)
女鹿 安耶子
Adobe Photoshop(初級編)
高橋 洋光
産技短在職者研修
2011/06/30
~07/01
ExcelVBA プログラミング
石舘 勝好
産技短在職者研修
2011/07/07
~22
~08
技術力強化スクール
本間 義章
「シーケンス制御セミナー」
シーケンス(初級)
本間 義章
宮古市産業支援セ
2011/07/07
ンター事業
2012/01/06
能力開発セミナー
2011/07/02
事業
~22
2012/01/01
~20
Windows 版 JW-CAD 初級
長門 三喜男
産技短在職者研修
2011/07/05
~06
Adobe Photoshop(中級編)
高橋 洋光
産技短在職者研修
2011/07/21
~22
シーケンス(中級)
本間 義章
能力開発セミナー
2011/08/01
事業
~19
2012/02/02
~03
2 級建築士受験コース
長門 三喜男
建築設計製図
産技短在職者研修
2011/08/02
~03
67
セミナー講師等
セミナー等のタイトル
担当者
内容
期日
工事担任者資格 DD 第一種受験
泉田 福典
産技短在職者研修
2011/08/29
(電気通信技術の基礎)
有原 一文
~30
佐々木 治
シーケンス(上級)
本間 義章
能力開発セミナー
2011/09/01
事業
~02
2012/02/16
~17
消防本部に採用された職員に対
佐藤 聖一
岩手県消防学校
して理化学教科である"電気の基
(消防初任教育の
礎知識","送配電","電気災害"
実施初任科)
2011/09/20
に関する講義
工事担任者資格 DD 第一種受験
佐藤 聖一
産技短在職者研修
2011/09/21
馬場 守
社団法人
2011/10/03
(端末設備の接続のための技術
及び理論)
第 98 回ニューガラスセミナー
(薄板ガラスを用いたエネルギ
ニューガラスフォ
ー収穫型複合電池)
ーラム
工事担任者資格 DD 第一種受験
金崎 毅
産技短在職者研修
(端末設備の接続に関する法規)
ExcelVBA
薄膜 Li イオン 2 次電池から自立
2011/10/25
~26
石舘 勝好
馬場 守
宮古高等技術専門
2011/11/10
校
~11
第 1002 回
2011/11/18
型フレキシブル薄膜デバイスま
Technical Seminar
で
Electronic
Journal
高校生向け
本間 義章
シーケンス制御セミナー
宮古市産業支援セ
2011/11/19
ンター事業
~20
2012/01/28
~29
Access 入門
昆野 幹夫
68
宮古高等技術専門
2011/12/01
校
~02
セミナー講師等
セミナー等のタイトル
担当者
内容
期日
Access 応用
昆野 幹夫
宮古高等技術専門
2011/12/15
校
~16
遠野職業訓練協会
2012/01/05
型枠施工技能検定準備講習
長門 三喜男
実技作業試験
~06
型枠施工技能検定受験コース
渡邊 雅孝
産技短在職者研修
2012/01/11
(学科・実技ペーパー)
木村 保
農業機械整備技能検定受験コー
松尾 才治
産技短在職者研修
2012/01/26
齊藤 理
産技短在職者研修
2012/01/27
昆野 幹夫
産技短在職者研修
2012/02/08
~12
ス
農業機械整備技能検定受験コー
ス
Access 応用
~02/09
69
外部イベントや競技会への協力
イベント名
担当者
内容
期日
若年者ものづくり競技大会
松尾 才治
平成 23 年第 3 回東
2011/05/14~
本間 義章
日本地区技能五輪
15
メカトロニクスネ
ットワーク
技能五輪
佐々木治
第 49 回技能五輪
2011/05/25,
「電子機器組立
08/23,
10/21,
て」職種連絡会
2012/01/26~
27
若年者ものづくり競技大会
松尾 才治
平成 23 年第 4 回東
2011/06/11~
本間 義章
日本地区メカトロ
12
ニクスネットワー
ク
技能五輪
松尾 才治
第 49 回技能五輪
2011/06/22
「メカトロニク
ス」職種第3回職
種連絡会
若年者ものづくり競技大会
松尾 才治
第 6 回若年者もの
本間 義章
づくり競技大会
2011/06/23
「メカトロニク
ス」職種連絡会
進路ガイダンス
佐藤聖一
対象; 3 学年 42 名
(県立伊保内高校)
2011/06/29
及び保護者の内,
当短大希望者
依頼者; 伊保内高
校直接依頼
若年者ものづくり競技大会
松尾 才治
平成 23 年第 5 回東
2011/07/16~
本間 義章
日本地区メカトロ
18
ニクスネットワー
ク
70
外部イベントや競技会への協力
イベント名
担当者
内容
期日
若年者ものづくり競技大会
松尾 才治
平成 23 年第 3 回東
2011/05/14~
本間 義章
日本地区技能五輪
15
メカトロニクスネ
ットワーク
技能五輪
佐々木治
第 49 回技能五輪
2011/05/25,
「電子機器組立
08/23,
10/21,
て」職種連絡会
2012/01/26~
27
若年者ものづくり競技大会
松尾 才治
平成 23 年第 4 回東
2011/06/11~
本間 義章
日本地区メカトロ
12
ニクスネットワー
ク
技能五輪
松尾 才治
第 49 回技能五輪
2011/06/22
「メカトロニク
ス」職種第3回職
種連絡会
若年者ものづくり競技大会
松尾 才治
第 6 回若年者もの
本間 義章
づくり競技大会
2011/06/23
「メカトロニク
ス」職種連絡会
進路ガイダンス
佐藤 聖一
(県立伊保内高校)
対象; 3 学年 42 名
2011/06/29
及び保護者の内,
当短大希望者
依頼者; 伊保内高
校直接依頼
若年者ものづくり競技大会
松尾 才治
平成 23 年第 5 回東
2011/07/16~
本間 義章
日本地区メカトロ
18
ニクスネットワー
ク
71
外部イベントや競技会への協力
イベント名
担当者
内容
期日
第 31 回矢巾町ふれあい広場
佐藤 祐一
おもちゃの鉄道、
2011/09/10
昆野 幹夫
空気圧で動くミニ
泉田 福典
SL
石舘 勝好
PC(ワープロ)部
第 9 回岩手県障がい者技能競技
大会
2011/09/11
門
競技審査委員
技能五輪
松尾 才治
第 49 回技能五輪
2011/09/21
「メカトロニク
ス」職種第 4 回連
絡会
技能五輪
齊藤 理
第 49 回技能五輪
2011/12/15~
「自動車板金」職
19
種競技補佐員
進路ガイダンス
赤堀 拓也
(県立一関第二高校)
対象; 2 学年,当
2011/12/15
短大希望者
依頼者; 一関第二
高校依頼
進路ガイダンス
佐藤 聖一
(宮古工業高校)
対象; 2 学年の電
子・電気・エレク
トロニクス職種希
望者
依頼者; ㈱さんぽ
う
72
2012/02/20
外部イベントや競技会への協力
イベント名
担当者
内容
期日
技能検定委員
泉田 福典
電子機器組立て職
2011/07/01
佐藤 聖一
種(五輪)
金崎 毅
有原 一文
佐々木 治
技能検定委員
高橋 洋光
多田 誠
家具職種技能五輪
予選会
(2級技能検定実
技試験)
2011/07/08
技能検定委員
泉田 福典
電子機器組立て職
2011/08/03
佐藤 聖一
種(2 級)
金崎 毅
佐々木 治
技能検定委員
技能検定委員
技能検定委員
有原 一文
電子機器組立て職
佐々木 治
種(1 級)
金崎 毅
電子機器組立て職
佐々木 治
種(1 級,2 級)
松尾 才治
マシニングセンタ
多田 康洋
技能検定委員
2011/08/04
2011/08/06
2011/08/20~
21
氏家 亨
Web デザイン技能
2011/08/21
高橋 洋光
検定試験
2012/02/26
(2 級、3 級)
競技審査員
坂本 正人
第 9 回岩手県障が
2011/09/10
い者技能競技大会
~11
(木工)
技能検定委員
齊藤 理
機械加工職種
2011/09/14
(集中採点)
技能検定委員
菅川 清春
機械加工職種
2011/09/15
(集中採点)
高校生ものづくりコンテスト
佐藤 聖一
2011 岩手県大会 審査委員長
電子回路組立部門
審査委員
73
2011/11/05
外部イベントや競技会への協力
イベント名
担当者
内容
期日
平成23年度
渡邊 雅孝
建築設計
2011/11/16
岩手県訓練生技能競技会委員
長門 三喜男
木造建築
技能検定委員
松尾 才治
機械検査
2012/01/14
技能検定委員
菅川 清春
機械検査
2012/01/28
技能検定委員
齊藤 理
機械検査
2012/02/02
技能検定委員
赤堀 拓也
機械検査
2012/01/26
2012/02/02
技能検定委員
渡邊 雅孝
型枠施工職種
2012/01/31
2012/02/03
技能検定委員
多田 康洋
機械検査
2012/02/04
技能検定委員
佐藤 聖一
電気機器組立て職
2012/02/06
佐々木 治
種
技能検定委員
木村 保
建築大工職種
2012/02/08
技能検定委員
金崎 毅
電気機器組立て職
2012/02/11~
種
02/12,02/19
建築大工職種
2012/2/31
技能検定委員
長門 三喜男
74
競技会・コンテスト参加
イベント名
担当者(選手名・学生名)
内容・結果
期日
第 6 回若年者ものづくり
本間 義章,松尾 才治
メカトロニクス
2011/08/02
競技大会
(立野 瑞樹,水本 直貴)
職種参加
~03
(白木 竜太,工藤 公輔)
第 6 回若年者ものづくり
石舘 勝好
ITPC ネ ッ ト ワ ー
2011/08/02~
競技大会
(齊藤 英比古,佐藤 旭)
クサポート職種参
04
加
第 6 回若年者ものづくり
競技大会
第 6 回若年者ものづくり
競技大会
高橋 正明
(平野 志帆)
グラフィクデザイ
ン職種1位
2011/08/02~
05
高橋 洋光
(藤川 有里紗)
ウェブデザイン
職種参加
2011/08/02~
05
第 96 回二科展
高橋 正明,氏家 亨
デザイン部
2011/08/31~
高橋 洋光,曽根 達也
入選:中村 菜々子 09/02
(出品作品:18 点(17 名)
) 準入選:
薄衣 朝美,
遠藤 裕香,
小河原 愛理,
北原 莉子,
佐藤 絵里
ET ロボコン 2011
小笠原 祐治
走行競技部門,
東北地区大会
(熊谷 知輝,樋下 裕也,
モデリングデザイ
高橋 勇竣,中田 圭祐,
2011/09/03
ン部門参加
斉藤 英比彦,千葉 翔太,
村松 和樹)
か わ さ き 産 業 デ ザ イン
コンペ 2011
多田 誠
(出品作品:6 点(6 名))
佳作:
吉田 晋太朗
2011/10/18
第 49 回
松尾 才冶
メカトロニクス
2011/12/15
技能五輪全国大会
(立野 瑞樹,水本直貴)
職種出場
~19
第 49 回
本間 義章
工場電気設備職種
2011/12/15
技能五輪全国大会
(齋藤 健一,佐藤 晃一)
出場
~19
第 49 回
技能五輪全国大会
氏家 亨
(中村茉 莉佳)
ウェブデザイン
職種出場
2011/12/15
~18
第 49 回
技能五輪全国大会
多田 誠
(佐藤 江里子)
家具職種
出場
2011/12/15
~18
75
競技会・コンテスト参加
イベント名
担当者(選手名・学生名)
内容・結果
期日
第 49 回
佐々木治
電子機器組立て
2011/12/16~
技能五輪全国大会
(菊池 達也,千田 恭平)
職種出場
19
第 10 回東北ポリテクニ
本間 義章
技術競技会
2012/02/09
ックビジョン
(瀬川 竹広,成田 克彦)
旋盤加工技術の部
~10
参加
第 10 回
赤堀 拓也
研究発表会
東北ポリテクニック
(太田 祥平,大和田 雄哉) 参加
ビジョン研究発表会
(伊藤 利文,前川 優平)
優秀賞
第 10 回
本間 義章
東北ポリテクニック
ビジョン研究発表会
(小国 克也)
研究発表会
参加
参加
参加
参加
参加
参加
参加
参加
2012/02/17
~18
研究発表会
参加
2012/02/17
~18
(熊谷 敏行)
(佐々木 毅)
(齋藤 健一)
(水本 直貴)
(櫻田 雄己,澤村 元気)
第 10 回
松尾 才治
東北ポリテクニック
ビジョン研究発表会
(工藤 公輔)
76
2012/02/17
~18
地域貢献等(ボランティアを除く)
内容
担当者
協力・提携先
期日
ポスター制作
高橋 正明
氏家 亨
高橋 洋光
曽根 達也
(熊谷 彩芳)
第 7 回徳丹城春まつ
りポスター
2011/04/29
バイオマス新エネルギー開発研究
菅川 清春
県環境保健部
2011/10/01
事業
~
2012/03/31
ポスター制作
ポスター制作
ポスター制作
地域ものづくり企業技術高度化支
曽根 達也
高橋 正明
氏家 亨
高橋 洋光
(中村 茉莉佳)
氏家 亨
高橋 正明
高橋 洋光
曽根 達也
(佐々木 綾花)
高橋 正明
氏家 亨
高橋 洋光
曽根 達也
(北原 莉子)
第 32 回奥州市南部
鉄器まつりポスター
2011/10/01
~02
いわて花巻空港スカ
イフェスタ 2011 ポ
スター
201/10/02
矢巾町秋まつりポス
ター
1011/10/29
~30
本間 義章
㈱神奈川精工
2011/11/04
援事業
~
2012/03/20
技術力向上サポート事業
本間 義章
東北精密㈱
2011/11/28
~
2012/03/03
77
災害ボランティア
内容
参加者
協力・提携先
期日
陸前高田災害救援ボランティア
建築科
矢巾町
2011/05/19
(がれきの撤去)
職員 2 年生 19 名
社会福祉協議会
陸前高田災害救援ボランティア
建築科
矢巾町
(がれきの撤去)
職員1年生 24 名
社会福祉協議会
大槌町災害救援ボランティア
産業デザイン科
矢巾町
(一般家屋の清掃)
職員 2 年生 24 名
社会福祉協議会
陸前高田災害救援ボランティア
メカトロニクス
矢巾町
(がれきの撤去)
技術科 職員
社会福祉協議会
2011/06/03
2011/06/07
2011/06/08
1、2 年生 44 名
大槌町災害救援ボランティア
産業デザイン科
矢巾町
(アルバムの洗浄他)
職員 1 年生 26 名
社会福祉協議会
陸前高田災害救援ボランティア
能力開発研修科, 矢巾町
(がれきの撤去)
電子技術科職員
2011/06/10
2011/06/14
社会福祉協議会
2 年生 25 名
陸前高田災害救援ボランティア
事務職員,
矢巾町
(がれきの撤去)
電子技術科職員
社会福祉協議会
2011/06/17
1 年生 21 名
陸前高田災害救援ボランティア
専攻科職員
矢巾町
(がれきの撤去)
学生 12 名
社会福祉協議会
大槌町災害救援ボランティア
情報技術科職員
矢巾町
(がれきの撤去)
2 年生 24 名
社会福祉協議会
陸前高田災害救援ボランティア
専攻科職員
矢巾町
(がれきの撤去)
学生 12 名
社会福祉協議会
資源ごみ集積所製作
建築科
ごみ集積所製作
2011/10/19
2 年生 14 名
陸前高田米崎小
~10/20
78
2011/06/18
2011/06/22
2011/06/25
資格取得等 (学生分)
タイトル
学科名
資格取得人数
期日
技能検定 2 級電子機器組立て
電子技術科
2 年 17 名
2011/07/01
小型車両系建設機械特別教育
建築科
学生 16 名
2011/07/20
(3t未満)
~21
基本情報処理技術者
情報技術科
学生 3 名
2011/08/01
ガス溶接技能講習
建築科
学生 9 名
2011/08/04
メカトロニクス技術科
学生 15 名
~05
産業技術専攻科
学生 3 名
2011/09/30
電子技術科
学生 2 名
2011/10/03
メカトロニクス技術科
学生 12 名
建築科
学生3名
2011/10/31
IT パスポート試験
情報技術科
学生 9 名
2011/11/10
基本情報処理技術者
情報技術科
学生 3 名
2011/11/10
文部科学省後援工業英検
産業技術専攻科
学生 9 名
2011/12/13
第一種電気工事士
電子技術科
学生1名
2012/1/11
技能検定 3 級機械検査
メカトロニクス技術科
学生 9 名
2011/03/15
技能検定機械保全
メカトロニクス技術科
学生 1 名
2011/03/15
技能検定電子機器組立て
産業技術専攻科
学生 9 名
2011/03/15
シーケンス制御
メカトロニクス技術科
学生 1 名
技能検定(2 級機械加工職種)
(マシニングセンタ作業)
第二種電気工事士
平成 23 年度 CAD トレース技能審
査(建築部門 中級)
(工業英検 4 級)
2 級電気保全
79
表彰・資格取得等
タイトル
氏名
内容 (学生の資格の場合
期日
は学科名・人数)
博士(工学)
泉田 福典
技能検定機械保全
齊藤 理
岩手大学
2011/09/26
2011/03/13
1級電機系保全
教員研修等の実施
タイトル
担当者
内容
期日
職業大派遣研修
菅川 清春
仕事の教え方(TWI-JI)
2011/05/16
~27
職業大派遣研修
多田 康洋
実践技術者教育の基礎
2011/06/27
~07/06
職業大派遣研修
佐藤 聖一
技能・技術実践研修 「PLD を用
2011/07/25
いた電子回路設計実践」
~29
資格取得研修
菅川 清春
ガス溶接技能講習
2011/08/08
職業大派遣研修
金崎 毅
Linux によるインターネットサ
2011/08/22
ーバ構築のための基礎技術
~26
機械系のためのメカトロニクス
2011/09/12
技術
~16
PLC による機械制御技術
2011/10/03
職業大派遣研修
職業大派遣研修
赤堀 拓也
松尾 才冶
~07
資格取得研修
三浦 和洋
木材加工用機械作業为任者
2011/10/31
~11/1
職業大派遣研修
石舘 勝好
コミュニケーションスキルの指
2011/11/24
導法
~25
80
当校主催のイベント
イベント名
担当者
内容
期日
キャンパス説明会
各科職員
2011/07/24
ものづくり体験教室
各科職員
2011/07/26
デッサン教室
曽根 達也
2011/07/28
~29
楽園祭
各科職員
2011/
10/01~02
H23 年度
メカトロニクス技術科
2012/02/15
卒業研究発表会
電子技術科
2012/02/15
建築科
2012/02/16
産業デザイン科
2012/02/17
情報技術科
2012/02/17
産技短展
水沢校合同企画展示会
2012/02/24
~26
H23 年度
産業技術専攻科
2012/03/09
オ ー ダ ー メ イ ド カ リキ
ュラム最終成果報告会
81
新聞記事他
タイトル
誌紙名
内容
期日
モンゴルの家庭料理を
岩手日報
ふれあいランドの
2011/04/25
留学生が避難所で炊き出し
避難所において、
当校のソソラバラ
ム・バトゥジャル
ガル講師とモンゴ
ルからの留学生た
ちが、家庭料理を
振る舞った。
被災者受け入れ
岩手日報
盛岡広域で 3500 人
第 2 回盛岡広域市
2011/05/12
町村長懇談会で、
復興支援統一シン
ボルマークとし
て、産業デザイン
科 2 年佐藤江里子
さんの作品が選ば
れた。
復興へ シンボルマーク
盛岡タイムス
盛岡広域で決定
盛岡広域 8 市町村
2011/05/13
長懇談会で、早期
復興支援を県内外
に PR するシンボ
ルマークとして、
産業デザイン科の
佐藤江里子さんの
作品が選ばれた。
県立産業技術短期大学校学生に
やはばのふくし
建築科の 2 年生が、 2011/06/01
よる陸前高田市での災害ボラン
陸前高田市小友地
ティア
区で被災地支援活
動を行った。
被災地支援に学生一丸
岩手日報
県立産業短大で
産業技術短期大学校(矢巾)
は、全校を挙げて
全校挙げて奉仕活動
災害ボランティア
がれき撤去や写真洗浄
活動に取り組んで
いる。
82
2011/06/28
新聞記事他
タイトル
誌紙名
内容
期日
ものづくり大会
岩手日報
産業デザイン科 2
2011/08/12
グラフィックデザイン職種
年の平野志帆さん
平野さん(県立産技短期大学校)
が、若年者ものづ
日本一
くり競技大会のグ
上位意識せず力発揮
ラフィックデザイ
ン職種で、第 1 位
となる厚生労働大
臣賞を受賞した。
若年者ものづくり大会
日刊工業新聞
入賞者を決定
中央職業能力開発
2011/08/23
協会は、若年者も
のづくり競技大会
の入賞者を決定。
被災地に自然エネ発電
岩手日報
岩手県環境保健研
太陽光・風力・木質バイオマス
究センター・県立
今月、釜石に設置 第 1 弾
産業技術短期大学
2011/09/05
校・岩手大学・一
関高専などは、共
同開発した太陽光
や風力、木質バイ
オマスによる発電
システムを被災地
に設置した。
東北の企業ら制御技術競う
盛岡タイムス
ET ロボコン大会に 30 チーム
組込みソフトウェ
アモデリング+ロ
ボット制御コンペ
ディション東北地
区大会が行われ、
盛岡地域からは、
県立大学と産業技
術短大情報技術科
などの9チームが
参加した。
83
2011/09/04
新聞記事他
タイトル
誌紙名
内容
期日
ものづくり競技大会で第 1 位
広報もりおか
デザイン科 2 年の
2011/09/15
挑戦し続けるデザイナーの卵
平野志帆さんが、
ものづくり競技大
会・グラフィック
デザイン職種で第
1 位の厚生労働大
臣賞に輝いた。
今年は鈴なり、お味は?
盛岡タイムス
ニュートンのリンゴの木
県立産業短大にあ
2011/09/18
るニュートンのリ
ンゴの木が、今年
は豊作となった。
技能五輪に畑中さん
盛岡タイムス
第 41 回技能五輪
2011/09/22
国際大会、第 8 回
アビリンピックに中野渡さん
国際アビリンピッ
クへの出場選手
が、達増知事を表
敬訪問。
世界で腕試しへ意欲
岩手日報
技能五輪国際大会
技能五輪とアビリンピック
に、本県から出場
2 選手、知事訪問
する産業デザイン
2011/09/22
科卒業生の畑中奈
緒さんが、達増知
事に大会の意気込
みを語った。
感性と技能 作品に結集
岩手日報
卒業研究作品展が
県民会館で開催さ
れ、習得した高度
な技術を結集した
作品が来場者の関
心を集めた。
84
2012/02/26
新聞記事他
タイトル
誌紙名
内容
期日
区界発 純朴そば
岩手日報
デザイン科平野さ
2012/03/01
宮古の区界高原そば生産振興組
んが卒業研究とし
合 今秋発売 パッケージ発表
て取り組んだパッ
ケージを使った区
界高原そばの発表
会が行われた。
産業技術短大で成果発表会
盛岡タイムス
試作品を展示
産業技術専攻科の
2012/03/13
オーダーメイドカ
リキュラム成果発
表会が行われ、10
人が研究成果と試
作品を展示紹介し
た。
110 人に卒業・修了証書
盛岡タイムス
卒業式が行われ、
2012/03/15
110 人に卒業証書
県立産業技術短大
と修了証書が授与
された。
高度技術 復興の力に
岩手日報
矢巾 産業技術短大で卒業式
災害復興への思い
2012/03/15
を胸に、高度な実
践技術者として社
会での活躍が期待
される卒業生・修
了生 110 人の門出
を祝った。
技術高め復興即戦力
岩手日報
被災地の沿岸企業
釜石・小国さん、宮古・熊谷さん
から派遣されてい
産技短期大学校(矢巾)修了
た、産業技術専攻
ものづくり現場復帰
科修了生の小国さ
んと熊谷さんが、
「復興の原動力
に」との思いを胸
に、それぞれの職
場に復帰する。
85
2012/03/25
平成 23 年 4 月~平成 24 年 3 月
水沢校活動状況
セミナー講師等
セミナー等のタイトル
担当者
内容
期日
宮古高等技術専門校
三浦公嗣
講師
2011/
06/02,03
金型技術科 授業
金型技術者基礎講座
三浦公嗣
講師
2011/
09/07~09
工事担任者資格 DD 第
飯坂覚
講師
2011/09/22
千田健一
講師
2012/03/12
一種受験コース
職業訓練指導員免許取
得講習
86
外部イベントや競技会への協力
イベント名
担当者
内容
期日
第ニ種電気工事士技
加藤邦庸
判定員
2011/07/24
飯坂覚、熊谷剛
電子機器組立作業検
2011/08/04
能試験
技能検定 (電子機器
組立て職種)
定委員
技能検定(電気機器組
三浦幸喜、加藤邦庸、
配電盤・制御盤組立
2011/
立て職種)
熊谷剛
て作業技能検定委員
09/01~02
技能検定 (電気機器
三浦幸喜
シーケンス作業検定
2012/
補佐員
02/11~12
菅野 研一
技術委員
07/27
菅野 研一
技術委員
07/18,08/20,08/27
菅野 研一
技術委員
09/03
三浦公嗣
競技委員会職種別連
2011/
絡会
07/11,08/04,08/22
工場板金基礎二級
2011/12/08
組立て職種)
ET ロボコン東北地区
大会 合同会議
ET ロボコン東北地区
大会 試走会
ET ロボコン東北地区
大会
技能五輪全国大会
自動車板金職種
競技委員会職種連絡
会
技能検定
三浦公嗣
技能検定委員
2011/12/11
技能検定(工場板金職
千田健一
機械板金作業
種)
三浦公嗣
技能検定委員
技能五輪全国大会
三浦公嗣
自動車板金職種
2011/
競技委員
12/16~19
技能五輪全国大会
配管職種(学生引率) 2011/
菅原利之
12/16~19
藤本和行
技能検定(冷凍空気調
三浦公嗣
冷凍空気調和機器施
和機器施工職種)
内田直史
工作業
2012/01/26
技能検定補佐員
技能検定(工場板金職
三浦公嗣
機械板金作業
種)
技能検定委員
技能検定(配管職種) 菅原利之
建築配管作業
技能検定委員
87
2012/02/04
2012/02/16
技能検定(配管職種) 石井栄治
2012/02/16
建築配管作業
技能検定補佐員
技能検定
三浦公嗣
2012/02/18
金型製作
技能検定委員
2011/07/25~28
技能検定(機械加工職
千田健一
マシニングセンター作業
種)
大洞機
技能検定委員,補佐
和泉正義
員
遠藤俊明
佐藤大
継枝正行
技能検定(機械加工職
大洞機
旋盤作業
種)
技能検定(機械加工職
技能検定(工場板金職
NC 旋盤作業
大洞機
千田健一
機械加工作業,放電
和泉正義
加工作業,
遠藤俊明
仕上げ作業
千田健一
機械板金作業
2011/09/10
2011/09/14~16
技能
2011/12/11
技能
2012/01/14
技能
2011/01/21
検定委員
大洞機
機械検査作業
種)
技能検定(工場板金職
技能
検定委員
種)
技能検定(機械検査職
2011/08/02
委員
種)
技能検定集中採点
技能検定
検定委員
千田健一
機械板金作業
種)
検定委員
2012/01/26
技能検定(機械検査職
和泉正義
機械検査作業
種)
遠藤俊明
技能検定委員,補佐
佐藤大
員
継枝正行
技能検定(機械検査職
佐藤大
機械検査作業
種)
技能検定(機械検査職
2012/01/28
技能
2012/02/02
技能
2012/02/04
検定委員
継枝正行
機械検査作業
種)
技能検定(機械検査職
技能
検定委員
遠藤俊明
機械検査作業
種)
検定委員
88
高校生ものづくりコ
飯坂覚
審査副委員長
2011/11/5
ンテスト 2010 岩手
県大会「電子回路組立
部門」
競技会・コンテスト参加
イベント名
指導担当 (選手名)
内容
期日
第 10 回東北ポリテク
千田健一
作品展示
2012/02/17
ニックビジョン
(伊東大樹、佐藤洸亮、
作品展示
2012/02/17
パネル展示
2012/02/17
パネル展示
2012/02/17
藤谷勇気、髙橋翔)
第 10 回東北ポリテク
大洞機
ニックビジョン
(伊藤圭祐)
第 10 回東北ポリテク
和泉正義
ニックビジョン
(瀧澤克典、中村俊洋、
佐々木良太、佐々木直
樹)
第 10 回東北ポリテク
佐藤大
ニックビジョン
(桐明正博、深澤和、
渡邊健太、細川圭太、
神田孝太)
89
当校主催のイベント
イベント名
担当者
内容
期日
水沢校キャンパス見学会
全科職員
2011/6/11
楽園祭
全科職員
2011/
10/08~09
H23 年度
生産技術科
2012/02/16
卒業研究発表会
電気技術科
2012/02/15
建築設備科
2012/02/17
H23 年度
矢巾校合同企画展示会
2012/
02/24~26
産技短展
90
教員研修等の実施
タイトル
担当者
内容
期日
職業能力開発総合大学
遠藤俊明
模擬生産方式で学ぶ生
2011/
産管理の手法
06/06~10
電気設備の保守及びリ
2011/
ニューアル技術
06/06~10
環境・エネルギー有効利
2011/
用技術
06/13~17
コーチング技法と就職
2011/
相談支援技法
06/06~10
アルミニウム合金のミ
2011/
グ溶接
09/13~16
技能・技術実践研修
2011/
校派遣研修
職業能力開発総合大学
三浦幸喜
校派遣研修
職業能力開発総合大学
三浦公嗣
校派遣研修
オーダーメイド型研修
職業能力開発総合大学
千田健一, 継枝正行
大洞機
校派遣研修
職業能力開発総合大学
藤本和行
11/14~18
校派遣研修
職業能力開発総合大学
飯坂覚
校派遣研修
職業能力開発総合大学
石井栄治
校派遣研修
職業能力開発総合大学
佐藤大
コミュニケーションス
2011/
キルの指導法
11/24~25
指導員のためのコミュ
2012/
ニケーションスキル
01/18~19
汎用機械加工基礎
2012/
02/01~03
校派遣研修
職業能力開発総合大学
菅野研一
コミュニケーショント
2012/
校派遣研修
内田直史
レーニング・就職支援の
03/05~07
ためのグループワーク
技法演習
水沢校 1 年インターン
水沢校 1 年全員
県内企業での職場実習
2011/
08/22~26
シップ
91
水沢校
表彰・資格取得等 (学生分含む)
タイトル
氏名
内容
技能検定(機械加工職種)
生産技術科学生 23 名
マシニングセンター作業
(3 級実技試験)
技能検定(機械加工職種)
生産技術科学生 1 名
旋盤作業(2 級)
技能検定(機械検査職種)
生産技術科学生 25 名
機械検査作業
(2 級 2 名, 3 級
10 名)
技能検定 (電気機器組立て職種)
電気技術科学生 20 名
電気技術科学生
19 名
平成 23 年度動力プレスの金型等
生産技術科学生 26 名
動力プレス作業
生産技術科学生 21 名
研削砥石作業
3次元 CAD 利用技術者試験
生産技術科学生 17 名
3次元 CAD
平成 23 年度液化石油ガス設備士
建築設備科学生 21 名
建築設備科学生
の取付け業務特別教育修了
平成 23 年度機械研削といし取替
え特別教育修了
17 名
平成 23 年度技能検定
建築設備科学生 21 名
建築設備科学生
(冷凍空気調和機器施工職種)
17 名
平成 23 年度技能検定(配管職種) 建築設備科学生 20 名
建築設備科学生
20 名
平成 23 年度建築施工管理技術者
建築設備科学生 21 名
21 名
(学科)
平成 23 年度管工事施工管理技術
建築設備科学生 21 名
建築設備科学生 19 名
電気技術科学生 15 名
建築設備科学生 3 名
平成 23 年度第二種電気工事士
建築設備科学生
17 名
(学科)
平成 23 年度第一種電気工事士
建築設備科学生
20 名
者(学科)
平成 23 年度土木施工管理技術者
建築設備科学生
電気技術科学生 11 名
建築設備科学生 13 名
平成 23 年度ガス溶接技能講習修
生産技術科学生 14 名
了
建築設備科学生 22 名
92
期日
平成 23 年度アーク溶接特別教育
生産技術科学生 15 名
修了
建築設備科学生 18 名
平成 23 年度酸素欠乏・硫化水素
建築設備科学生 21 名
作業主任者講習修了
平成 23 年度小型車輌系建設機械
2011/
06/08,9/22
建築設備科学生 14 名
運転特別教育修了
2011/
06/16,17
平成 23 年度移動式クレーン技能
建築設備科学生 16 名
2011/
講習修了証
建築設備科職員
05/12,13
藤本和行, 渡辺哲子
平成 23 年度玉かけ技能講習修了
建築設備科学生 19 名
2011/
証
建築設備科職員
06/16,17
菅原利之, 藤本和行
平成 23 年度消防設備士試験
建築設備科学生 2 名
93
2011/03/29
水沢校
メディア掲載
タイトル
誌紙名
産技短水沢校に電線を寄贈
岩手日日
2011/07/22
技術者育成願い産技短大にケーブ
胆江日日
2011/07/22
ル寄贈
94
内容
期日
Was this manual useful for you? yes no
Thank you for your participation!

* Your assessment is very important for improving the work of artificial intelligence, which forms the content of this project

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