携帯電話端末等に対する比吸収率の測定方法

携帯電話端末等に対する比吸収率の測定方法

 資料6䠉2

別 添

一部答申

諮問第

118 号

「携帯電話端末等に対する比吸収率の測定方法」

のうち

「人体側頭部を除く人体に近接して使用する無線機器等に対する比吸収率の

測定方法」

「人体側頭部を除く人体に近接して使用する無線機器等に対する

比吸収率の測定方法」答申

1 まえがき ........................................................................................................................ 1

2 目的と範囲 .................................................................................................................... 2

2.1 目的 ........................................................................................................................ 2

2.2 範囲 ........................................................................................................................ 2

3 用語の意味 .................................................................................................................... 3

4 測定原理 ........................................................................................................................ 7

5 測定装置の条件 ............................................................................................................. 8

5.1 環境条件 ................................................................................................................. 8

5.2 ファントム外殻 ...................................................................................................... 8

5.3 ファントム液剤 .................................................................................................... 10

5.4 SAR 計測装置 ....................................................................................................... 11

5.5 プローブ走査装置 ................................................................................................. 11

5.6 保持器 .................................................................................................................. 11

6 測定手順 ...................................................................................................................... 12

6.1 測定装置等の設定 ................................................................................................. 12

6.2 SAR の測定 .......................................................................................................... 13

7 評価 ............................................................................................................................. 18

7.1 適合確認に用いる指針値 ...................................................................................... 18

7.2 不確かさ ............................................................................................................... 18

8 測定系の評価試験及び較正 ......................................................................................... 20

8.1 測定系の評価試験 ................................................................................................. 20

8.2 SAR 計測装置の較正 ............................................................................................ 20

9 今後の課題等 .............................................................................................................. 21

付録 1 ファントムの形状と電気特性の根拠………………………………………………..22

付録 2 複数帯域同時送信時の測定法………………………………………………………..23

付録 3 測定におけるデータ処理の方法……………………………………………………..26

付録 4 電気定数を用いた SAR 補正…………………………………………………………27

付録 5 SAR 計測装置の較正………………………………………………………………….28

付録 6 評価試験用ダイポールアンテナ……………………………………………………..31

付録 7 不確かさの評価………………………………………………………………………..34

参考文献 …………………………………………………………………………………………..58

1 まえがき

無線設備から発射される電波については、人体に悪影響を及ぼさないようにその強度等

に関して安全基準が設けられている。具体的には、携帯電話基地局や放送局等に適用する

安全基準として電磁界強度指針(平成 2 年 6 月電気通信技術審議会答申「電波利用におけ

る人体の防護指針」)及び携帯電話端末など身体に近接して使用される無線機器に適用す

る安全基準として局所吸収指針(平成 9 年 4 月電気通信技術審議会答申「電波利用におけ

る人体防護の在り方」及び平成 23 年 5 月情報通信審議会答申「局所吸収指針の在り方」)

が策定されており、これらの指針に基づき電波法令による規制を設けているところである。

このうち、局所吸収指針は、単位質量の生体組織に単位時間内に吸収される電気的エネ

ルギー量である比吸収率( SAR:Specific Absorption Rate)により規定されている。SAR

は本来、人体内部において定義される量であるが、測定器を人体内部に挿入して測定する

ことが不可能であるため、擬似的な人体モデル(ファントム)を使用して間接的に評価す

る方法が広く国際的に用いられている。

携帯電話端末等に対する SAR の測定方法に関しては、平成 12 年 11 月に電気通信技術

審議会から、「携帯電話端末等に対する比吸収率の測定方法」のうち「人体側頭部の側で

使用する携帯電話端末等に対する比吸収率の測定方法」が答申され、総務省の告示として

制 度 化 さ れ た 。 そ の 後 、 国 際 電 気 標 準 会 議 ( IEC : International Electrotechnical

Commission)において、SAR を統一的に評価するための測定方法が国際標準化されたこ

とを受け、平成 18 年 1 月に当該答申の見直しを行い、同年、告示の改正を行っていると

ころである。

そして今般、 IEC において、人体側頭部以外の身体に近接して使用する無線機器等に適

用される SAR 測定方法が国際標準化されたことを受け、測定方法に関する国際的な調和

を図るべく、 IEC における国際規格の内容や欧米等における規格化の動向等を踏まえつつ、

諮問第 118 号「携帯電話端末等に対する比吸収率の測定方法」について改めて審議を行っ

たものである。

1−

2 目的と範囲

2.1 目的

本比吸収率測定方法(以下「本測定方法」という。)は、無線機器について、電波防

護指針の局所吸収指針に対する適合性評価に使用する標準的な測定方法を提示するこ

とにより、電波防護指針の円滑な運用を図ることを目的とする。

本測定方法では、電界プローブを使用する測定方法を標準測定方法として採用し、そ

れを使用する上で必要な技術的条件を規定する。

2.2 範囲

2.2.1 対象機器

本測定方法の対象機器は、人体側頭部及び手掌を除く、人体に対して通常の使用状

態において 20cm 以内に近接して使用する無線機器で、電波発射源が人体側頭部及び

手掌を除く、人体に対して 20cm 以内の近傍に存在するもののみを対象とする。

その他の人体部位でのばく露

もしくは体内に金属等の異物を植え込んでいる場合

等のばく露は対象としない。

なお、「通常の使用状態」とは、測定対象無線機器(被測定機)の製造者等が取扱

説明書等において明示している使用状態をいう。

2.2.2 周波数範囲

本測定方法は、 30MHz 以上 6GHz 以下の周波数帯域に適用する。

人体側頭部でのばく露については、平成

18 年 1 月 23 日に情報通信審議会から測定方法が一部答申され

ている。

2−

3 用語の意味

・保持器

測定対象無線機器を固定するための治具をいう。

・電磁波

電界及び磁界の振動が真空中や物質中を伝搬する波動の総称である。電磁波には、低

周波の電磁界から通信に使われている、いわゆる電波、太陽より放射される光(赤外線、

可視光線、紫外線) X 線、γ 線)などが含まれる。紫外線

より波長の短い電磁波が電離放射線、波長の長いものが非電離放射線に大別される。

・電波

電波法第 2 条に定められた 3000GHz 以下の周波数の電磁波をいう。電波防護指針に

おいては、 10kHz から 300GHz までの周波数帯を対象とする。

・電波防護指針

電波利用において人体が電波(周波数の範囲は 10kHz から 300GHz までに限る。)に

さらされるとき、その電波が人体に好ましくないと考えられる生体作用を及ぼさない安

全な状況であるために推奨される指針のことをいう

2、3

・局所吸収指針

主に身体に極めて近接して使用される無線機器等から発射される電磁波により、身体

の一部が集中的に電磁界にさらされる場合において使用する指針をいう 3、4 。

・比吸収率( SAR:Specific Absorption Rate)

生体が電磁界に照射されるときの、単位質量当りの吸収電力をいう。密度 ρ [kg/m

3

]

の微小体積要素 dV [m

3

] に含まれる微小質量要素 dm [kg] に吸収される微小エネルギ

ー要素 dW [J] の時間微分、すなわち

SAR [W/kg]=

d

(

dW

/

dm

) /

dt

=

d

(

dW

/ρ

dV

) /

dt

= σE

2

/ρ

で与えられる。単位は

W/kg で与えられる。

ただし、

σ [S/m] は物質(すなわち生体組織)の導電率、E [V/m] は当該物質内の電

界強度実効値である。

電気通信技術審議会答申「電波利用における人体の防護指針」(平成 2 年 1 月 25 日)

電気通信技術審議会答申「電波利用における人体防護の在り方」(平成 9 年 4 月 24 日)

情報通信審議会答申「局所吸収指針の在り方」(平成 23 年 5 月 17 日)

3−

・平均電力

ある時刻

t

1

から

t

2

で時間的に変動する電力

P(t) の平均電力

P

は、次の式で与えら

れる。このとき、積分時間 t

2

− t

1

を平均時間と呼ぶ。

・平均時間

P

t

2

1

t

1

t t

1

2

P

(

t

)

dt

局所 SAR の平均時間は電波防護指針で 6 分と規定されている。本測定方法において

は、評価対象の携帯電話端末等が 6 分間にわたって送信のみを持続する条件を想定する。

・局所 SAR

SAR は微小体積要素当りの数値として与えられ、電磁波の照射条件と生体組織内の

場所に依存した空間分布関数となる。この分布関数について、任意の 1g 又は 10g の組

織内で平均した SAR を局所 SAR と呼ぶ。その中での最大値を局所最大 SAR と呼ぶ。

ただし、本測定方法では 10g の組織を立方体で定義している。

・電界強度

電界の強さをいう。単位は V/m で与えられる。

・磁界強度

磁界の強さをいう。単位は A/m で与えられる。

・ファントム

実験的に SAR を推定するために用いられる擬似的な人体モデルをいう。モデル全体

にわたって同じ材料を用いる場合を均一ファントム、対応する組織毎に忠実に電気特性

等を模擬したものを不均一ファントムと呼ぶ。本測定方法においては、人体形状を模擬

するための外殻(容器)とそれに充填される液剤で構成される均一ファントムを用いる。

・不確かさ( Uncertainty)

ある量の実測値と真値との差を表わす推定値をいい、平均誤差、確率誤差、標準偏差

等で表わされる。

・拡張不確かさ( Expanded Uncertainty)

測定の結果について、合理的に測定量に結びつけられ得る値の分布の大部分を含むと

期待される区間を定める量。本測定方法では 95%の信頼区間を想定する。

4−

・誘電率( ε)

生体組織やファントムの電気的特性を表す変数であり、電束密度 D と電界強度 E

関係づける下記の式におけるεで定義される。単位は F/m で与えられる。

D

r

E

r

'

j

r

''

r e

j

r

'

j



0

ただし、

0

:真空中の誘電率

r

:複素比誘電率

r

' :複素比誘電率の実部

r

" :複素比誘電率の虚部

:複素比誘電率のオイラー表記を使った角度

:導電率

・誘電正接

複素比誘電率の実部と虚部の比をいう。

・導電率( σ)

電界強度に対する媒体内の伝導電流密度の比をいう。単位は S/m である。

・等方性

任意の電磁波の入射方向に対して、その電磁界強度が同じであれば、同一指示値を与

えるプローブ(又はアンテナ)の特性をいう。

・直線性

測定範囲における与えられた区間に対して定義された基準直線からの最大偏差をい

う。

・プローブ走査装置

電界プローブ(センサ部)をファントム内の指定位置に 3 次元的に移動し、保持する

ための自動位置決め装置をいう。

・電界プローブ

本測定方法では、ファントム液剤中での電界強度を等方性、かつ、高空間分解能で測

定する器具をいう。

5−

・ SAR 計測装置

電界プローブによってファントム液剤中の電界強度を測定し、この測定値より SAR

を算出する装置をいう。電界プローブ、増幅器、マイクロコンピュータなどで構成され

る。

・基地局シミュレータ

測定対象無線機器の動作を電波によって制御するための装置をいう。

・表皮深さ

一般に、表皮深さは損失がある半無限領域に平面電磁波が入射した場合に、入射表面

での電界強度が 1/e に減衰する距離のことをいう。

d s

1

0

'

r

0

2



1





'

r

0



2

1



1

2

ただし、

d

s

:表皮深さ

0

:真空中の誘電率

r

' :複素比誘電率の実部

0

:真空中の透磁率

:導電率

 :角速度

・波長

波の進行方向の2つの連続する周期の同じ位相の2点間の距離。波長 λ は位相速度の

大きさ v p

と周波数 f に関係し、次式で表される。

v p f

・複数帯域同時送信

無線機器が複数の送信周波数帯で同時に送信することをいう。

・離隔距離

ファントムと被測定機間の距離であり、通常の使用状態における無線機器と人体との

距離に相当する。

6−

4 測定原理

SAR の測定方法においては、擬似的な人体モデル(ファントム)を用いた模擬的ばく

露状態を実現することにより、人体内に生ずるであろう SAR を実験的に推定する。測定

系は、実際のばく露状態を良好に模擬でき、しかもより正確な推定値が得られるようなも

のであることが望ましい。

これまで、ファントム内部の電界分布や内部電界に起因する温度上昇分布の測定値から

SAR を推定する方法などがあるが、本答申が採用するプローブ走査型 SAR 測定方法は、

人体の電気的特性を模擬した液剤を充填したファントム内部の電界分布を等方性の電界

プローブを用いて高精度に測定し、その測定値から 1g 又は 10g 平均の局所 SAR を算出

することを基本原理とする(図 4.1 参照)。

SAR と電界強度との間には次式の関係がある。

SAR(x,y,z) = σE

2

(x,y,z)/ρ [W/kg]

ただし、 SAR(x,y,z) 及び E(x,y,z) [V/m] は、それぞれ位置 (x,y,z) における SAR 値と電

界強度の測定値(実効値)、また、 σ[S/m] 及び ρ[kg/m

3

] は、それぞれファントムの導電

率と人体組織の密度である。

本測定方法は、これまで提案されている他の方法と比較して、 SAR 分布測定の精度、

再現性等の点で優れている。また、本測定方法で用いる人体ファントムは実際の人体より

も概ね大きめのSARを与えるものである(付録1参照)。ただし、測定値の信頼性を確

保するために、測定系の条件や局所 SAR の算出方法等を詳細に決めておくことが必要で

ある。

7−

図 4.1 測定系の基本構成図

5 測定装置の条件

SAR の測定装置は、次の条件に適合するものであること。

5.1 環境条件

5.1.1 温度

(1)周囲の温度及びファントム液剤の温度が 18℃から 25℃までの範囲内であること。

(2) SAR の測定を行っている間のファントム液剤の温度変化は、±2℃を超えず、か

つ比吸収率の偏差が ±5%以内になるようにすること。

5.1.2 測定環境

(1)周囲雑音による影響が1g平均局所 SAR で 0.012 W/kg 以下であること。

(2)基地局シミュレータなどの送信設備、床、位置決め装置等からの反射の影響が、

測定する SAR の 3%未満であること。反射の影響が 3%より大きい場合は、不確か

さに追加すること。

5.2 ファントム外殻

5.2.1 形状及び寸法

ファントム外殻は、底面が平坦で上部が開いている形状とする(図 5.1)。形状及び

寸法は、長径 600±5 mm、短径 400±5 mm の楕円形とすること。ただし、300 MHz

8−

を超える周波数では、 IEC の規格 62209-2 で定めるファントム形状及び寸法

を用い

ることができる。

5.2.2 外殻の厚さ

ファントム外殻の底面の厚さは 2mm とし、許容差は(±)0.2mm 範囲内であるこ

と。液剤を充填した際、底面の中心におけるたわみを 2 mm 未満とすること。

5.2.3 外殻材質の電気特性

外殻材質の誘電正接は 0.05 以下であること。外殻材質の比誘電率の実部は、3GHz

以下の周波数においては 5 以下、3GHz を超える周波数においては 3 以上 5 以下であ

ること。

図 5.1 ファントムの模擬図

周波数が 300 MHz を超え、ファントム外殻底面の外側表面からの離隔距離が 25 mm 以下の場合。

(1)周波数が

300 MHz を超え 800 MHz 以下

長径 0.6λ

0

(λ

0

は自由空間中の波長、単位はメートル)、短径 0.4λ

0

の楕円形を包含すれば平面フ

ァントム底面の壁はどのような形状のファントムでもよい。

(2)周波数が 800 MHz を超え 6 GHz 以下

長径

225 mm、短径 150 mm の楕円形を包含すれば底面の壁はどのような形状のファントムでもよ

い。

9−

5.3 ファントム液剤

ファントム液剤の電気的特性は、表 5.1 に適合するものであること。表の数値間の値

については、線形補間で求めること。

5.1

液剤の電気的特性

周波数

(MHz)

比誘電率の実部

r

導電率

(S/m)

150 52.3 0.76

300 45.3 0.87

450 43.5 0.87

750 41.9 0.89

835 41.5 0.90

900 41.5 0.97

1450 40.5 1.20

1800 40.0 1.40

1900 40.0 1.40

1950 40.0 1.40

2000 40.0 1.40

2100 39.8 1.49

2450 39.2 1.80

2600 39.0 1.96

3000 38.5 2.40

3500 37.9 2.91

4000 37.4 3.43

4500 36.8 3.94

5000 36.2 4.45

5200 36.0 4.66

5400 35.8 4.86

5600 35.5 5.07

5800 35.3 5.27

6000 35.1 5.48

10−

5.4 SAR 計測装置

5.4.1 検出範囲

SAR の最小検出値が 0.01 W/kg 以下の値であること。

5.4.2 プローブ先端直径

プローブ先端直径は、 2 GHz 以下の周波数においては 8 mm 以下、2 GHz を越える

周波数においては λ/3 以下であること。ここで λ は液剤中の波長とする。

5.5 プローブ走査装置

5.5.1 位置決め精度

測定範囲に対するプローブ先端の位置決めの精度は、各走査位置について ±0.2 mm

以下であること。

5.5.2 位置決め分解能

位置決め分解能は 1 mm 以下であること。

5.6 保持器

保持器材質の誘電正接は 0.05 以下であること。保持器材質の比誘電率の実部は 5 以

下であること。

11−

6 測定手順

6.1 測定装置等の設定

6.1.1 ファントム外殻及びファントム液剤の設定

(1)ファントム液剤は、深さが 15cm 以上となるまでファントム外殻に充てんするこ

と。 3GHz 以上 6GHz 以下では、IEC の規格 62209-2 で定める深さとすることがで

きる。

(2)測定前の 24 時間以内に電気的特性を測定すること。なお、IEC の規格 62209-2

で定める方法で測定することができる。測定した導電率と比誘電率は目標値 ±10%

以内であることを確認する。

(3) SAR 算出には、測定した電気的特性を用いること。なお、測定に用いた液剤の

算出した SAR に補正を施すこと。(付録 4)

6.1.2 測定対象無線機器の設定

(1)送信設備は、内部送信機、一体化送信機又は外部で接続する送信機を使用する。

(2)バッテリは、 SAR の測定前に完全に充電しておき、外部電源との接続は行わな

い。ただし、測定対象無線機器の電源が外部電源のみの場合は、製造者が指定した

ケーブルを用いて適切な外部電源に接続する。

(3)周波数及び空中線電力の制御は、内部試験プログラム又は適切な試験装置を使用

して行う。

(4)空中線電力は、最大出力値に設定する。ただし、設定が困難な場合には、それよ

り低出力で測定し、最大出力時の SAR に換算することができる。

(5)通常の使用状態において必要な場合以外は、電源等のケーブルを接続しないこと。

6.1.3 測定位置

6.1.3.1 一般事項

(1)測定対象無線機器は、ファントム外殻下部に設置し、 6.1.3.2 に示す位置にお

いて SAR を測定すること。

(2)測定対象無線機器の大きさがファントム外殻の大きさを超える場合は、 IEC の

規格 62209-2 で定める方法で測定すること。

6.1.3.2 測定位置

(1)測定対象無線機器の製造者等が取扱説明書等において、当該無線機器の使用方

法を明示している場合には、当該明示された位置とする。使用方法が明示されて

いない場合は、測定対象無線機器の全ての面に対してファントム外殻下部に密着

させたそれぞれの位置とする。設置例を図 6.1 に示す。

12−

(2)上記のほか、 IEC の規格 62209-2 で定める位置に準じることができる。

離隔距離

図 6.1 測定対象無線機器の設置例

6.2 SAR の測定

6.2.1 一般条件

測定対象無線機器の試験条件は、 IEC の規格 62209-2 で定める方法で行うこと。

測定対象無線機器をファントム外殻の所定の位置に固定し、測定対象無線機器の各

送信帯域の中央付近の周波数を使用して SAR を測定する。

ただし、マルチモード機能又は複数の使用帯域を持つ無線機器を測定する場合は、

各送信モード又は帯域で測定を行うこと。また、各々の測定位置において測定を行う

こと。

得られた値のうち最大の値及び SAR の許容値に対して−3 dB(50%)以上の値が

得られた位置において、送信周波数帯域幅が中心周波数の 1%を超え 10%以下の場合

は測定対象無線機器の送信帯域の最大と最小の周波数について、送信周波数帯域幅が

中心周波数の 10%を超える場合は次式により求められる測定数の周波数(送信周波

数帯域の最大と最小の周波数を含みその間隔はできる限り等しくすること。)につい

て SAR を測定する。

N = 2

roundup(10(f h

-f l

)/f c

)+1

ただし、 f c

:中心周波数 f h

:帯域内の最高周波数 f l

:帯域内の最低周波数

N:測定数

Roundup(x)は、変数 x を次の整数に切り上げる。

得られた値のうち最大の値を測定対象無線機器の SAR とする。

なお、拡張不確かさが 30%を超えた場合は、IEC の規格 62311 と同等な方法で、

当該超えた不確かさを考慮した値を SAR 測定値に上乗せし、上乗せした SAR 値と指

針値とを比較すること。

13−

測定系の設定(6.1.1, 6.1.2)

測定対象無線機器の動作条件を設定(6.2.1)

測定対象無線機器の位置条件を設定(6.1.3)(イ)

中心周波数近傍で

SAR測定(6.2.1)

(図6.5による測定)

未完了

(イ)の条件は全て完了か?

完了

SAR値が最も高くなる測定対象無線機器の位置条件及

び許容値に対して-3dB以上(

50%以上)にある全ての条

件を決定(6.2.1)(ロ)

他の全ての周波数(下限周波数、

上限周波数等)で

SAR測定(6.2.1)

(図6.5による測定)

未完了

(ロ)の条件は全て完了か?

完了

未完了

測定対 象無線機器 の動作

条件はすべて完了か?

完了

全ての測定値の中から局所最大

SARを決定

図 6.2 測定の基本手順

14−

6.2.2 測定手順の詳細

(1)ファントム外殻の内部表面から 8mm 以内にある測定対象無線機器に近接した測

定点を一つ選び SAR を測定すること。

(2)ファントム内の

SAR 分布を「粗い走査」により測定すること。

測定間隔は

3GHz 未満で 20mm 以下、3GHz 以上で 60/f [mm] 以下(f は周波数

[GHz] )であること。内部表面近くでの走査を行う場合は、電界プローブ先端の中

以上で

δln(2)/2 [mm] 未満(偏差±0.5mm)の範囲内にあること(δ は平面波の表皮

深さ、 ln (x)は自然対数)。

全ての測定ポイントにおいて、表面の法線に対してプローブの角度が

5°未満が

望ましい。また、測定範囲の境界はファントム側面から

20mm 以上離すこと。

(3)得られた SAR 分布から、最大 SAR 値の位置と最大 SAR 値の−2dB(63%)以

上となる全ての SAR の位置を割り出すこと。最大値の検索を行うために必要であ

る。最大 SAR 値以外の SAR については、最大 SAR 値が SAR 許容値に対して−

2dB 以上になるときのみ測定する。

方体走査」により測定すること。

3GHz 以上では、22mm×22mm×22mm に減らす

ことができる。

立方体走査において、測定間隔は

24/f [mm]以下(f は周波数 [GHz] )とするが、

測定間隔は

8mm を超えないこと。ただし、深さ方向の測定間隔は 8−f [mm] 以下

とするが、

5mm を超えないこと。

垂直方向に可変間隔を利用する場合は、ファントム外殻に近い

2 箇所の間隔は、

12/f [mm](f は周波数 [GHz] )以下とすること。ただし、4 mm は超えないこと。

それ以外の方向は、隣接する間隔に対して

1.5 倍を超えない割合で間隔を増加させ

ることができる。可変間隔を用いる場合、測定で用いるのと同じ間隔で外挿方法を

試験すること。

プローブ検出部の中心とファントム内部表面との最大距離は、

3 GHz 未満で 5 mm、3 GHz 以上で δln(2)/2 [mm] とすること(δ は平面波の表皮深さ、ln (x) は自

然対数)

立方体走査の領域の中心を検出された最大

SAR 値の位置に重ねること。

全ての測定ポイントにおいて、ファントム外殻の内部表面の法線に対してプロー

ブの角度が

5°未満が望ましい。

(5) 6.2.4 に示された補間及び外挿手順を使って、質量平均に必要な空間分解能にお

ける局所 SAR 値を求めること。

15−

(6) SAR 測定を再度行うこと。この測定値と(1)で得られた測

定値とを比べて二つの測定結果に ±5%以上の差がある場合は、補正を施すこと。一

正を行うこと。

粗い 走査

図 6.4 SAR 測定の概念図

立方体 走査

16−

参照点での SAR測定(6.2.2 (1))

粗い走査(6.2.2 (2))

最大

SARの位置と最大SARの-2dB以上(63%

以上)となるすべての

SARを割り出す(6.2.2

(3))(ハ)

最大

SARに関して立方体走査(6.2.2 (4))

局所

SAR算出(6.2.2 (5))

いいえ

(ハ)で割り出した

SARは、許容値の-2dB以上

63%以上)か?(ニ)

はい

立方体走査(6.2.2 (4))

局所

SAR算出(6.2.2 (5))

未完了

(ニ)の条件は全て完了か?

完了

参照点での

SAR測定(6.2.2 (6))

図 6.5 測定手順の詳細

6.2.3 複数帯域同時送信時の測定手順

測定対象無線機器が複数の送信周波数で同時に動作するもので、プローブ較正も

しくはファントム液剤の有効な周波数範囲より離れている複数周波数(

f

1

f

2

など)

る無線機器の SAR 測定方法のいずれかの方法で測定すること(詳細については付

録 2 を参照)。

17−

6.2.4 SAR 値の算出

(1)補間

局所 SAR を計算するとき、与えられた質量の平均化領域に対して測定間隔が粗

い場合には、測定点間で補間を行うこと。

補間方法の例を付録 3 に示す。

(2)外挿

使用される電界プローブは、通常三つの近接した直交ダイポールを持ち、これら

のダイポールは保護管に埋め込まれている。測定点はプローブ先端から数 mm の所

に設けられており、 SAR の測定の位置を求める際に、このオフセットを考慮する

こと。

外挿方法の例を付録 3 に示す。

(3)平均体積

局所 SAR を算出するための組織の形状は、立方体の形をしていること。算出に

用いる密度は、 1000kg/m

3

を使用すること。

(4)最大値の検索

付録 3 に従い、局所最大 SAR の近辺のファントム内部表面上で立方体の位置を

動かすこと。

7 評価

7.1 適合確認に用いる指針値

適用する電波防護指針は、指針値のうち、局所 SAR で示される電波防護指針とする。

なお、 2 条第 1 項第 70 号に規定する平均電力で 20mW

以下の機器は、一般環境における局所 SAR を満たしている。

7.2 不確かさ

SAR 測定の不確かさについては、IEC 資料

67

に規定された方法に基づいて評価を行

い、本測定方法において 0.4W/kg から 10W/kg の局所最大 SAR 測定値の拡張不確かさ

は 30%以下であること。

拡張不確かさが 30%を超えた場合は、IEC の規格 62311 と同等な方法で、当該超え

た不確かさを考慮した値を SAR 測定値に上乗せすること。

7.3 評価方法

測定結果を指針値と直接比較すること。測定値が指針値以下である場合、測定対象無

線機器は局所吸収指針を満足しているものと判定する。

ISO/IEC"Guide to the Expression of Uncertainty in Measurement"98-3:2008

IEC の規格 62209-2

18−

なお、 7.2 のとおり、拡張不確かさが 30%を超えた場合は、IEC の規格 62311 と同等

な方法で、 SAR 測定値に上乗せし、上乗せした SAR

値と指針値とを比較すること。

19−

8 測定系の評価試験及び較正

8.1 測定系の評価試験

本測定系は、様々な構成部分を有することから、 IEC の規格 62209-2

Annex B

に定め

る手順に従って、次に述べるいくつかの試験を適切に実施することで、測定系が正常に動

作していることを確認する必要がある。

(1) SAR 測定前に、測定系が仕様の範囲内で正常に動作していることを短時間で確

認するために、簡易性能試験を実施すること。簡易性能試験は、平面ファントムと

標準ダイポールアンテナなどを用いて行うこととする。

(2)少なくとも年1回あるいはソフトウェアのバージョンアップ等の測定装置の変更

があった場合に、測定装置全体が正常に動作していることを確認するために、総合

評価試験を行うこと。総合評価試験は、平面ファントムと標準ダイポールアンテナ

などを用いて行うこととする。

8.2 SAR 計測装置の較正

SAR 計測装置各部の較正に当たっては、電界プローブに関わる部分について行う必要

がある。電界プローブの較正の際には、実際の SAR 値測定の際に使用する装置と同じか

あるいはこれと等価な較正が可能な測定装置を用いて、測定する周波数帯のファントム液

剤中で行うこととする(較正方法については、付録 5 を参照)。

増幅器やその他の機器については、必要に応じ指定された較正を行うこととする。

20−

9 今後の課題等

本報告書では、人体側頭部及び手掌を除く人体に対して

20cm 以内に近接して使用する

無線機器に対する

SAR の標準的な測定方法を示した。これは、電波防護指針との適合性

を統一的な評価を行うために不可欠なものであり、今後、安全な電波利用のより一層の徹

底を図っていくために、本報告書に基づく測定方法が十分活用されることが望ましい。

本測定方法では、一般的な使用状態で生じ得る

SAR の概ね最大値が測定される。従っ

て、この測定値が局所吸収指針値を超えなければ、電波防護指針に適合していると判断さ

れる。実際に使用状態で生じる人体内の

SAR は、無線機器から発射される送信出力が常

に最大値とは限らないことから、測定値よりさらに小さくなる場合が多い。無線機器から

発射される電波の健康への影響に関する懸念があるなか、本測定方法によって得られる

SAR の数値に関して、正しい理解が得られるように努める必要がある。

一方、現在、

IEC においては、平成 17 年 2 月に規格化された 62209-1 の拡張について

検討されているところであり、今後、国際的な規格化の動向等を踏まえ、測定方法の検討

を行う必要がある。

また今後、ワイヤレス技術の進展に伴い、携帯電話端末等の使用形態の変化、新たな電

波利用システムの出現・普及等が予想されることから、信頼性が高く、かつ、より利便性

の高い測定方法の開発に努力するとともに、国際動向にも注意しつつ、本測定方法を改定

していくことが望ましい。

21−

付録1 ファントムの形状と電気特性の根拠

1 ファントムの形状

本測定方法では、平面ファントムを用いる。これは身体装着機器などにばく露される部

分は、人体側頭部と異なり必ずしも明確に決まらず、製品の形状や利用形態により決まる

からである。底面が平面なファントムは、被測定機との接触面積が最大となり、一般的に

実人体に生じる

SAR より概ね大きくなる。

平面ファントムは人体胴体の大きさに比べて過度に大きくならないことが望ましい。大

きなファントムは製造が難しく、測定も困難になるからである。

2 ファントムの電気特性

ファントムに使用する液剤の電気特性(誘電率と導電率)は、頭部ファントムに使用す

る液剤と同じ値が用いられており、頭部以外の一般的な人体体表付近の組織構成(皮膚、

脂肪、筋肉)に対しても過大側の

SAR を与えるかどうかが検討されている。これらの検

討結果より、フレネル領域と遠方領域に被測定機が存在するときに、頭部と異なり皮下脂

肪組織での反射による定在波の影響で

SAR が大きくなることが判明している[1]。ただし、

近接した距離では、本測定方法で規定する平面ファントムを用いることで概ね大きめのば

く露評価が可能である。

30 MHz –150 MHz では、実際の人体組織で示される高誘電率を実現することは難しい。

一方、誘電率が減少すると

SAR が高くなるため、低誘電率の値を規定している。

以上より、本測定方法で規定するファントムを用いた測定による局所

SAR の最大値の

評価が可能である。

22−

付録2 複数帯域同時送信時の測定法

1 方法 1:局所最大 SAR の足し合わせによる評価

本手順は、複数帯域の

SAR の上限値を決定する最も簡単でかつ最も厳しい評価方法で

ある。

(1) 同時動作を想定した各々の試験条件に対して、各々の周波数 f

1

f

2

所最大

SAR を足し合わせる。

などにおける局

(2) 合計した最大 SAR が指針値より 3 dB 以内のときは、この測定条件にて最小と最

大周波数で追加測定を行うこと。これらの追加データも考慮して最大

SAR を決定

すること。

(3) (1)か(2)で得られた最大 SAR が、複数帯域 SAR である。

SAR SAR

1

SAR

2

SAR

1

+SAR

2

2 方法 2:最大 SAR 値の最も高い値を選択する評価

位置

本手順は、別々に立方体走査で測定された

SAR 分布が、ほとんど重なっていない場合

に、複数帯域

SAR を正確に推定することができる。SAR 分布を空間的に足しあわせた場

合、最大

SAR から 5%未満の範囲で最大値が分離できる。

(1) 6.2.2 に従い各々の周波数において別々に局所最大 SAR を測定する

(2) すべての試験条件に対して、粗い走査結果を空間的に足すことにより SAR 分布が

どの程度重なるかを解析する。

(3) 分布を足し合わせることにより得られた最大 SAR が、別々の測定で得られた最大

SAR の最大値より 5%未満なら、複数帯域 SAR は 2 つの別々に得られた局所最大

SAR の高い方に等しくなる。

SAR

SAR

1 SAR

2

SAR

1

3 方法 3:3 次元計算 SAR データによる評価

位置

本手順は、内挿・外挿と粗い走査・立方体走査を用いて 3 次元 SAR を得る。本手順は、

短時間で複数帯域

SAR を得ることができ、常に適用可能である。

(1) 各々の周波数にて、粗い走査領域に渡り 3 次元 SAR を計算する。この時、不確か

さを十分に評価し記録すること。

(2) 必要なら 6.2.2 に従い全周波数の 3 次元 SAR を空間的に足し合わせること。

(3) (2)で得られた SAR 分布から 6.2.4 規定の後処理手順を用いて、局所最大 SAR を

決定する。

23−

粗い走査領域

算出した

3次元走査領域

+ ⇒

4 方法 4:立方体走査による評価

本手順は、複数帯域

SAR を評価するのに最も正確であり、常に適用可能である。2 つ

以上の同時送信モードについて、

SAR データを各試験条件(被測定機の位置、チャネル、

状態、アクセサリー)ごとに結合する。

(1) 以前に測定された全ての周波数 f

1

f

2

などにおける立方体走査を包含する

3 次 元

(体積)格子を決定する(備考参照)

(2) 各周波数にて(1)で決めた3次元走査を行う。この3次元走査は、体積寸法以外は

6.2.2 の全ての要求を満足している。測定は、該当する周波数での送信モードを

ON に、それ以外は OFF にして実行する。

(3) (2)で得られた SAR 分布を空間的に足し合わせて、加算した SAR 分布を得る。

6.2.4 規定の後処理手順を用いて、加算した SAR 分布から複数帯域 SAR の局所

最大 SAR を決定する。

加算した

SAR 分布をできるだけ正確にするために被測定機は、液剤を交換する際もフ

ァントムに固定しておくことが望ましい。ファントムに設置したままの機器のバッテリー

を充電する必要がある場合、被測定機に充電ケーブルを接続することを推奨する。

3次元走査領域

+ ⇒

【備考】

(1)で包含する体積は大きい可能性がある(周波数 f

1

f

2

などにおける立方体走

査領域が離れている場合)。その結果、

(2)での測定時間が長くなる。そのため、

24−

(1)の変形として、他の周波数における、以前に測定の立方体走査と一致する、

f

各周波数での立方体走査を選んでもよい。

(2)では、周波数 f

2

f

3

立方体走査を用いて周波数

1

f

3

f

1

での SAR を測定し、周波数 f

と異なる立方体走査を用いて測定することになる。

2

などと異なる

での SAR を周波数

25−

付録

3 測定におけるデータ処理の方法

1 概要

6.2.4 節に適用する走査及びデータ処理の方法を示す。

2 補間

測定及び外挿された立方体内の

1mm グリッド上の値は、3 段階の 1 次元 3 次スプライン

を使うなど、簡単な方法で補間できる。

3 外挿

微小ダイポールアンテナの中央は、プローブの先端より内側にあること又はファントム

の内部表面とそれに最接近する測定点との間に距離があることから、表面のデータは外挿

により求める必要がある。外挿は、例えば、四次などの最小二乗法による測定データの多

項式近似に基づいて行う(指数近似は多くの分布が生じる可能性がある場合には適さな

い)。この多項式は、表面とプローブ先端の距離を

1mm 刻みで評価するのに使われる(図

1 の三角の値)。

注)

は測定データ。1mm 間隔の多項式近似で外挿された値を示す。

1 ファントム内部表面に対する SAR データの外挿例

4 最大値の検索

立方体がファントム表面に接触している場合の評価手順は次のとおりである。ファント

ム内部表面に接触し、局所最大

SAR をもつ立方体の側面はその表面に対して平行とする。

局所最大

SAR は、測定領域内で 10g の立方体について、可能な限り様々な状態を評価・

比較して決定すること。立方体の体積で平均した最大

SAR 値が収束するまで繰り返すこ

と。

26−

付録

4 電気定数を用いた SAR 補正

1 概要

液剤電気特性の目標値からの差異により生ずる、

SAR の偏差を補正する方法について

規定している。

2 SAR 補正

SAR の変化(

SAR)と表 5.1 の目標値からの誘電率、導電率の変化(

 r

)の間

には線形な関係がある

[2]。

SAR

C

r

C

ここで

C

C

SAR

SAR

  

  

10g 平均の局所 SAR に関する C

C

の値は、周波数

f[GHz]の関数で計算できる。

C

3 .

456

10

3

f

3

3 .

531

10

2

f

2

7 .

675

10

2

f

0 .

186

C

4 .

479

10

3

f

3

1 .

586

10

2

f

2

0 .

1972

f

0 .

7717

補正係数

SAR を用いて測定された局所最大 SAR を補正すること。但し、補正係数

SAR が負の場合は補正しないこと。

27−

付録

5 SAR 計測装置の較正

1 はじめに

SAR 計測装置はプローブ、増幅器、測定用付属品等で構成されており、各構成品はそ

れぞれ適切な方法で較正をしておく必要がある。特に、

SAR 計測用の微小電界プローブ

は高精度な較正が必要である。本資料では、

SAR 計測用の微小電界プローブの較正方法

の例を示す。較正方法は最新の研究成果に基づき常に改良していくことが望ましい。

2 プローブ

現在利用可能なプローブではショットキーダイオード検波器が使用されている。大多

数の等方性プローブは、直交した指向特性を有する3つの微小センサから構成されてお

り、そのセンサギャップ間には検波用ダイオードがとりつけられている。合成電界は3

方向の電界成分の2乗和の平方根で評価できる。ダイオードの2乗特性領域において、

センサ電圧出力は、対応する電界成分の2乗平均に比例する。その領域を超えると、出

力電圧が圧縮され、ダイナミックレンジの直線化の補正が必要となる。各センサとダイ

オードの製造上の公差は各センサの感度の違いを引き起こすだろう。

3 プローブのダイポールセンサの感度評価

感度ファクタは「2段階手順」か「1段階手順」の適用により決定可能である。

3.1 2 段階手順

合成電界は次式によって評価される。

E

2

i

3

1

E i

2

3

i

1

f

i i

(

V i

i

)

ここで、

f

η i i

(V

i

)は、検波信号 V

i

の直線化関数

は、自由空間でのダイポールセンサの絶対感度

[μV/(V/m)

2

]

γ i

は、液剤中と自由空間との感度比

プローブ感度を2個のファクタ

η i

γ i

に分離することにより、自由空間中でのいく

かの標準化されたプローブ較正法を使用することが可能となり、プローブ性能と較正装

置について付加的な妥当性評価も可能とする。本較正は任意の媒質の境界から十分に離

れている場合においてのみ有効である。境界から非常に近接した距離においては、感度

は変化するかもしれない。これは境界効果と呼ばれ、等方性と同様、個別に評価する必

要がある。

3.1.1 空気中での感度(第 1 段階)

プローブ較正に用いられる自由空間状態を模擬し、十分に定義された電界を発生させ

るために導波管が使用できる。導波管を用いることで、電力計の指示値にトレーサブル

な最も正確な電界の発生が可能である。より低い周波数(約

750MHz 以下)においては

TEM セルが代用できる。しかし、セル内部は必ずしも十分に定義された電界ではないの

28−

で、 TEM セル内のプローブ設置場所の電界強度に関して、導波管や標準プローブ等で変

換較正することが可能である。

プローブは一般的に各導波管において、壁の小さな穴を通して挿入され、導波管の中

心付近に設置される。そこでは、電界がプローブの寸法程度にわたりほぼ均一となって

いる。各センサはセンサに平行な電界成分に関して評価される。

3.1.2 液剤媒質中の感度(第2段階)

液剤中の感度は、媒体中において局所的に既知の電界値を発生させることにより、決

定される。それには温度プローブを使用しての変換較正または理論値に基づく電界によ

る較正があげられる。

3.1.2.1 温度プローブを使用しての変換較正

損失のある液剤中の比吸収率

(SAR)は、電界(E)と液剤中の温度勾配(dT/dt)の双方に関

係している。したがって、その関係に基づいて以下の式が与えられる。

SAR

E

2

c h dT dt t

0

ここで、

σ

ρ

導電率

液剤の密度

c k

比熱

損失のある液剤中の電界は、その中の温度勾配の測定によって間接的に測定される。

高空間分解能で高速な応答時間( 1 秒未満)をもつ擾乱を与えない温度プローブ(光ファ

イバ・プローブあるいは抵抗線使用のサーミスタプローブ)が使用可能である(

IEC の規

62209-1 参照)。

3.1.2.2 理論解析可能な電界を用いた較正(導波管)

この試験装置の方法は、導波管への入力電力の測定値から解析的に計算された電界を

使用する。これは空気中でのプローブ較正のための標準電界法に対応している。

ファントム液剤中で解析的に既知の電界を発生させることができる導波管を用いた装

置は

IEC の規格 62209-1 の中で提案されている。この装置(図 1 参照)において、直立

している開放導波管の上部は組織模擬液剤で満たされている。信号供給用結合器から波

λ 以上の距離にある誘電体平板は空気と液剤とのインピーダンス整合(リターンロスが

10dB 以上)の機能を持つ。理論的には高次モード存在の可能性はあるが、装置の対称構

成と組織模擬液剤の高損失により、液剤内部の電界分布が TE

10

分布に従う (±1∼2%以下

の偏差

)ことが、液剤中の完全な3次元掃引の方法で注意深く評価されている。

29−

組織模擬液剤

誘電体平板

1 垂直方形導波管を使用した感度(変換係数)評価装置

x, y, z デカルト座標系軸

3δ 液剤深さ(表皮深さ δ の 3 倍以上)

a 導波管断面長辺

b 導波管断面短辺

P

P f r

入射電力

反射電力

液剤の内部では、遮断周波数のため、電界は殆ど TEM 波として伝搬する。液剤の深さ

(表皮深さの

3 倍以上)は、液剤上面からの反射が無視できるように選定されている。液

剤に吸収された電力(

SAR)は導波管内部での進行波と反射波の測定によって評価され

る。

SAR

(

z

)

4 (

P f

ab

P r

) e

2

z

/

ここで、

ab 導波管の開口面の面積

P

f

導波管内に入射する進行電力

P

r

導波管内の誘電体平板と液剤からの反射電力

z プローブ位置でのダイポール中心の縦方向座標

ρ 液剤の密度

δ 液剤内部の表皮深さ

注:この標準規格では密度

ρ は 1000kg/m

3

と仮定する。

較正それ自身は標準較正手順にトレーサブルな電力測定に帰着される。導波管を用い

た較正は導波管のサイズの制約はあるが 800MHz から 6GHz まで対応可能である。

30−

付録6 評価試験用ダイポールアンテナ

総合評価試験に用いる標準ダイポールアンテナはセミリジッドケーブルによるダイポ

ールエレメントと

1/4 波長折り返しバランにより構成される(図1)。代表的な周波数帯

におけるアンテナ各部の寸法を表1に示す。

総合評価試験では、標準ダイポールアンテナを平面ファントム直下に配置したときの局

所 SAR を測定し、同じ条件を想定した数値シミュレーションによる計算結果と比較する。

表2に代表的な周波数での数値シミュレーション結果を示す。

0.5mm∼3mm d

1

標準セミリジット

同軸ケーブル

4±2mm d

2

同軸線 h

テフロン

半田付け

SMAコネクタ

略語

L

ダイポール長 d

1 d

2

ダイポールアームの直径

スタブの直径 h

バランチョーク部の長さ

図1 標準ダイポールの構成

31−

表1 標準ダイポールアンテナの寸法

(各寸法値の許容誤差は ±2%)

周波数

(MHz)

300 396.0 250.0 6.35

450 270.0 166.7 6.35

835 161.0 89.8 3.6

900 149.0 83.3 3.6

1450 89.1 51.7 3.6

1624 80.5 46.2 3.6

1767.5 74.0 42.5 3.6

1800 72.0 41.7 3.6

1900 68.0 39.5 3.6

1950 66.3 38.5 3.6

2000 64.5 37.5 3.6

2018 64.2 37.2 3.6

2450 51.5 30.4 3.6

2585 49.1 29.0 3.6

2600 48.5 28.8 3.6

3000 41.5 25.0 3.6

3500 37.0 26.4 3.6

3700 34.7 26.4 3.6

5000 20.6 40.3 3.6 2.1

6000 20.6 40.3 3.6 2.1

標準ダイポールに対するファントム底面離隔距離は、以下の通り。 a) 300 MHz ≦ f ≦1000 MHz では、s = 15 mm ± 0.2 mm b) 1000 MHz < f ≦6000 MHz では、s = 10 mm ± 0.2 mm

表2 基準

SAR 値(1W 入力換算)

300、450MHz は、ファントム外殻の厚さを 6.3mm と想定している。それ以外の周波数では、2mm。)

周波数

(MHz) 10g 平均 SAR

表面における

SAR

中心点 y=2cm

300 2.04 4.40 2.10

450 3.28 7.20 3.20

835 6.22 14.1 4.9

900 6.99 16.4 5.4

1450 16.0 50.2 6.5

1624 17.6 60.2 6.7

1767.5 18.9 68.9 6.7

1800 20.1 69.5 6.8

1900 20.5 72.1 6.6

1950 20.9 72.7 6.6

2000 21.1 74.6 6.5

2018 20.8 78.5 6.5

2450 24.0 104 7.7

2585 24.4 119 7.90

2600 24.6 113 8.29

3000 25.7 140 9.5

3500 25.0 169 12.1

3700 24.2 178 12.7

32−

5000 22.1 305 15.1

5200 21.6 310 15.9

5500 23.4 349 18.1

5800 21.9 341 20.3

※本表の値は、数値解析技術の改良により将来的に変更される可能性がある。

※簡易性能試験や総合評価試験(変調応答やシステムオフセットの評価手順を除く)では

10g 平均 SAR 値が 0.4∼10 W/kg となるようにアンテナ入力を調節し、測定された 10g

平均 SAR 値をアンテナ入力 1 W の場合に正規化する。

図2 平面ファントム・標準ダイポールと

SAR 観測点

また、

5GHz 帯ではダイポールアンテナの代わりに誘電体を装着した導波管を標準波源

として用いることも可能である。詳細は

IEC の規格 62209-2 を参照すること。

33−

付録7 不確かさの評価

1 一般事項

1.1 不確かさ評価の概念

無線機器により生ずる

SAR 測定における不確かさ評価の概念は、ISO/IEC ガイド

98-3:測定における不確かさの表現のガイド(GUM:1995)[3]の原則に基づいている。それ

でも、やはり、複雑な測定の不確かさ推定は困難な課題であり、高いレベルと専門の知識

が要求される。

この課題を容易にするため、本付録では、個々の不確かさ要素の評価を可能とするガイ

ドラインと近似公式を提供する。 4、表 5、および表 6 の不確かさテンプレートは、30MHz

から

6GHz の周波数全範囲を網羅し、すべての被試験体に対する一般的なシステム不確か

さを記述することを意図する。

しかしながら、実際の不確かさ要素の値および量は、一般的に、 30MHz から 6GHz の

周波数範囲を通じて同じではなく、また、部分的な周波数範囲についての不確かさは必ず

それに応じて調整されなければならない。標準のテンプレートと標準不確かさ要素の使用

は、いくつかの場合、不確かさが過大評価される可能性があるという難点がある一方、こ

こで示すような近似と公式の利用を可能にする利点がある。

SAR 測定装置の製造業者は、例えば、450MHz から 1900MHz など、測定するためにシ

ステムが設計されている適用範囲の動作周波数を明記するものとする。これにより、表

4

の中で用いられた数量(例えば、プローブ等方性、プローブ位置決め装置、境界効果など)

等の特定周波数における固定値に更新されるべき変数の決定がより簡単になるだろう。測

定が製造業者によって明記された周波数範囲を超えて拡張される場合、不確かさに関連す

る数量と影響を決定し、それに応じて表を更新する責任は使用者にある。広い周波数範囲

(3GHz から 6GHz)を網羅するための一連の値が使われる場合、各数量の評価、影響、お

よび方法論を詳述した追加の文書が必要であるかもしれない。

ある

SAR 測定システムにおいて、不確かさ表の中の量に 0 を使用する場合は、強固な

技術的根拠が製造業者か使用者のどちらかによって示されなくてはならない。

1.2 タイプ A とタイプ B による評価

標準的な不確かさの評価には、タイプ A とタイプ B の両方が用いられる。タイプ A の

解析が実行されたときは、標準不確さの値

u i

は統計的観測からの評価された標準偏差から

導出される。タイプ

B の解析が実行されたときは u

i

a=(a

+

- a

-

)/2 を定義する確率分布関

数に依存して、問題としている許容値の上限

a

+

と下限

a

-

から得られる。このとき、標準

不確かさは以下のようになる。

一様分布:

三角則:

正規則:

U型(非対称)

u u

i

u

i i

=a/

3

= a/

6

=a/k

u

i

=a/

2

ここで、

a は、影響量の限界により決まる区間の半分、k は、包含係数 、

u i

確かさである。

は、標準不

同じ特定のデバイスもしくは同じセットアップにおいて

n 回の測定では、平均の標準偏

(=s/

n)が標準の不確かさとして用いられる。ここで、s は同じ試験条件下でより多数の

測定結果から得られる標準偏差である。より多数の繰り返し試験に基づく予め決められた

不確かさ要素は、システム、方法、形状、条件等々が特定の端末試験を代表しているよう

な場合、不確かさ要素を評価するのに用いることができる。予め決められた不確かさ要素

は特別な被測定機の寄与を含まない。特定の被測定機に対して、平均の標準偏差に用いら

34−

れた n は、特定の被測定機に対する測定回数であり、予め決められた不確かさ要因を決定

する際に試験された回数ではない。

1.3 自由度と包含係数

自由度が 30 未満のとき、2 の包含係数は 95%の信頼レベルを得るのに用いるには適当

な乗数ではない

[1]。簡単だがほぼ正しい方法として包含係数 k

の代わりに

t を用いること

である。ここで、

t はスチューデント係数である。t 分布の標準偏差は、正規(ガウス)分

布より狭いが、曲線は大きな自由度をもつガウス形状に近い。タイプBに基づくほとん

どの標準不確かさの自由度は無限

[4]であると仮定することができる。連結した標準不確

かさ

u

c

の実効自由度は、タイプA要因の自由度とそれらがタイプB要因に対する相対的

な大きさにもっとも強く依存する。

少ないサンプルの包含係数

(k p

)は、以下の式で決定される。

k p

= t p

(v eff

)

ここで、

k

p

は確率 p の包含係数、t p

(v eff

)は t 分布で、v

公式を用いて推定される実効自由度である。 eff

は以下の Welch-Satterthwaite

v

eff

i m

1

u c i

4

u i

4

v i

下付き添え字の

p は近似的な信頼レベル(例えば 95%)を示している。t p

(v eff

)の値につ

いては、例えば

[5]の表中に記載されている。

例:

7%の位置不確かさで表 4 のすべての影響する量から計算された合成標準不確かさ

は、

v

c

= 14.5%である。サンプルや試験数が 5 に等しいとすると、v i

= 4 で、その他のす

べての要素の自由度は、

v

i

= ∞である。

u v eff

i m

1

c i

4

u i

4

v i

上の式より合成標準不確かさの実効自由度は、

v

eff

= 74 となり、k = 2 が適用される。

拡張不確かさは、

U = 29%である。もし、位置による偏差の標準的な不確かさが 9%に、

試験数が4に

(v i

= 3)減ったら、v c

= 15.6%、v eff

= 27、k = k

拡張不確かさ

U = 2.11

15.6 = 32.9%となる。 p

= k

95

= t = t

95

= 2.11 である。

2 不確かさに寄与する成分

2.1 一般事項

不確かさに寄与する各要素は周波数依存があるため、 SAR 評価が実施される周波数帯

で評価されるものとする。周波数拡散動作モードでは、不確かさ寄与は、考慮する帯域

内の最大値である。

2.2 測定装置(プローブと関連する電子機器)の寄与

2.2.1 プローブ較正不確かさ

電界プローブの較正不確かさは、温度較正手法および導波管較正手法に対して、付録

5に記載された方法で評価される。感度の不確かさは、正規分布を仮定して評価される

35−

ものとする。

2.2.2 プローブ等方性不確かさ

電界プローブ等方性は任意の電磁界偏波に対する、プローブ応答の偏差の程度である。

一般に、 DUT による放射界は、任意の偏波をもつ。しかしながら、ファントム液剤内に

誘起された電磁界においては、吸収メカニズムの物理的性質のため支配的な偏波成分は

表面に平行になる。

プローブ方向が基本的には測定中にファントム表面に垂直 (±5°以内)である場合、等方

性不確かさは以下として計算される。

SAR uncertainty

[%]

0.5

axial

[%]

2 

0.5

hemispherical

[%]

2

ここで、 dev_isotropy hemispherical

[%] は Φ ± 180°、θ >± 60°に関して評価された等方性応答

からの公差の最大値 (%)、dev_isotropy axial

[%]は Φ ± 180°、θ = 0°に関して評価された等方

性の応答からの公差の最大値 (%)。ただし、Φ はプローブ軸の周りの回転、θ はプローブ

軸に垂直な方向の周囲の回転である。

等方性公差が原因となる不確かさは、製造加工の細部に依存し、予想以上に大きい場

合がある。すなわち、各プローブに関して個別に評価する必要がある。

IEC の規格 62209-1 Annex B に記載の手法でこの公差は評価される。

一様確率分布が表 4 のプローブ等方性不確かさで仮定されている。

2.2.3 プローブ直線性不確かさ

ダイオード検波器は、一般に振幅に対し非線形であり時間変化応答に関して非対称で

ある。すなわち、応答は電界強度と変調に対し非線形である。真の平均電力検波器の不

確かさは、以下に記載された手順で決定する必要がある。

評価に用いる機器は

IEC の規格 62209-1 Annex B で記載されたものと同じである。

影響は周囲の媒質の関数ではなく、センサ素子 (ダイオード、センサ、ライン)のみの関数

であるため、空気を含むいかなる媒質中でも平均電力応答からの公差を測定できる。

不確かさ要素は連続波

(CW)信号で評価するものとする。また、不確かさは 10%のデュ

ーティファクタと

11Hz のパルス繰り返し周期におけるパルス信号について評価するもの

とし、

TDMA 方式で用いられる最高および最低周波数において、1000Hz の繰り返し周期

での 4%のデューティファクタを用いる。

CW(CDMA 含む)以外の変調と TDMA に関しては、直線性からの公差は個々に評価され

るものとする。

電界センサ直線性不確かさは、測定電界振幅の自乗に関して、

IEC の規格 62209-1

Annex B に記載された手順を用いて評価される。平均電力応答からの最大公差は等価

平均電力 SAR 範囲で 3dB 以下のステップで 0.01W/kg から 100W/kg まで評価される。

0.4W/kg から 10W/kg の範囲で適合性を試験するに関して、その範囲は立方体積内で生じ

ると想定される。

SAR eval

SAR ref

1

 max

for

0.01

W kg

rms

SAR ref

100

W kg

;

変調(連

続波、パルス変調、システム変調)

36−

ここで SAR eval

は測定 SAR 値、SAR ref

は平均電力計で決定した SAR 参照値である。

非線形応答が原因となる不確かさは非常に大きい場合があり、様々なプローブ部品に

依存する。すなわち、それは各プローブについて個別に決定する必要がある。特定のプ

ローブについて不確かさが確立されていないならば、

200%の不確かさを使用するものと

する。表

4 のプローブ直線性不確かさでは、一様確率分布を仮定した。

2.2.4 プローブ変調応答の不確かさ

ダイオードは非常に非線形な素子であるため、ダイオード検波器に基づくプローブの

変調信号への応答は複雑である場合がある。ダイオード応答理論は

[6][7]で報告されてい

る。特定の変調の線形化パラメータは

2 つの手法で決定できる。

(1) ダイオードと他のセンサ素子の(実験的に決定される)変調包絡線と電気特性に

基づき数値的に決定する。または、

(2) 相対実験的較正、すなわち、特定の変調で電力掃印する。

各センサに対して個々にこれらのパラメータを決定しなければならない。

一定の包絡線をもつパルス信号(例えば

GSM, GMSK, Bluetooth, DECT)について、補

償関数の複数のパラメータはあるプローブに対して

1 つのパラメータ、すなわち、クレ

ストファクタにパラメータ数を削減できる。

不確かさは、簡易性能試験機器と同じか等価な波源(例えば、導波管またはダイポー

ル)を用いて決定できる。

信号発生機器は、変調に関して不確かさを決定する通信システムの標準仕様通りに動

作するものとする。電力は、検査しているプローブセンサにおいて、

100mW/kg 相当か

10W/kg 相当のセンサ電圧まで、5dB ステップで増加させられなければならない。各電

力レベルでは、 SAR は変調信号と同じ平均電力における CW で測定されなければならな

い(パワーメータが真の平均電力検波器であり、増幅器が

信号全体のダイナミックレ

ンジに関して十分に直線性を持つという検証が必要である

)。各電界センサに関してこの

手順を繰り返さなければならない。特定の変調

X に関して変調不確かさ導出に次式を使

うことができる。

SAR mod

X uncertainty

[%]

MAX

i

{ , , }

P

0

MAX

P i

20

dB

P

0

100

X i i

1

ここで、

SAR mod

X uncertainty

SAR(P i

) mod

X i

は特定の変調 X の不確かさ(%)、

は平均電力における変調信号で測定された

SAR、

SAR(P i

)

CWi

は同じ平均電力における CW で測定された SAR、

SAR 不確かさは、3 個のセンサすべてにおけるそれぞれのステップの SAR

mod

X の最大

値として決定する。表

5 のプローブ変調応答の不確かさでは、一様確率分布を仮定し

た。

2.2.5 プローブ感度と検出限界

測定電界強度がプローブと関連システム測定装置の検出限界に非常に近い場合、電界

プローブ感度とシステム検出限界の不確かさが生じる可能性がある。使用される機器は

IEC の規格 62209-1 Annex B に記載される。この不確かさは、SAR 試験システムにおい

て容認されているか明記された最小のデューティファクタに対応する

CW 信号およびパ

ルス信号で評価されなければならない。 CW とパルス信号はこの評価においておよそ

37−

0.1W/kg、2W/kg、および 10W/kg の時間平均 SAR を発生させなければならない。例えば、

10 %デューティファクタにおいて、10 W/kg はこの標準のプロトコルによって明記され

た 100 W/kg の最大ピーク SAR に対応するだろう。0.1 W/kg の SAR レベルは、この評価

で十分な

SN 比を与えるように選択されており、10%のデューティファクタで 1 W/kg に

対応している。また、

0.1 W/kg 以下の SAR レベルはピーク空間平均 SAR への寄与に関

して通常無視し得るため、このレベルが選ばれた。この SAR レベルの範囲は、FDMA,

TDMA, および CDMA モードで動作する典型的な DUT のピーク−平均電力比 (PAR)と信

号要求仕様を網羅しなければならない。 DECT 方式などの 10%未満の負荷時間率で作動

するデバイスに関しては、評価方法をその動作範囲を網羅するように変更するものとす

る。検出限界による不確かさは、一様確率分布を仮定し評価するものとする。

2.2.6 境界効果不確かさ

時として、内挿および外挿不確かさを低減させるため、プローブをプローブ先端の半

r p

より近傍での測定に用いる必要があるかもしれない。そのとき、境界効果不確かさ

は、望ましくは、付録5に記載された導波管システムを用いることで評価されなければ

ならない。一方で、温度較正法も使用可能である。

プローブ軸と表面に対する法線の角度が

5°以下であると仮定すると、以下の手法が有

効である。境界効果は特定のプロ ーブの特性であるので、それはプローブ較正中に(すな

わち、プローブの

r p

によって

)、決定しなければならない。境界効果の補償のためにアル

ゴリズムが適用されるならば、

SAR 不確かさは SAR 測定を実施する時と同じ評価ハード

ウェアとソフトウェアで決定しなければならない。表面にほぼ垂直な線に沿った表面と

d be

+d step

以内での線形および指数関数的外挿に基づいた以下の不確かさ近似式により、

境界効果不確かさを評価することができる。

SAR uncertainty

[%]

 

SAR be

[%] de step

2d step

i e

d de

/ 2

)

mm and f

3

GHz

SAR uncertainty

[%]

 

SAR be

[%]

 d be for d be

and f

3

GHz

ここで、

SAR uncertainty

d be

はプローブ境界効果の不確かさ

(%)、

は平均化の過程で使用される表面と測定点の最も近い距離 (mm)、

d step

は表面からの

1 番目と 2 番目の測定点の分離距離(mm)であり、2 番目の測

定点の境界効果不確かさが無視し得るものとする。

δ はファントム液剤の最小の表皮深さ(IEC の規格 62209-2 Annex M 表 1 を

参照)であり、すなわち、

δ は 6GHz で 6mm である。

∆SAR be

は、境界からの距離

d be

における測定 SAR 値の、導波管により解析的

にまたは温度プローブによって評価された値

SAR ref

からの偏差である。

プローブ直径が(媒質中)波長の

1/3 以上であれば、境界効果は大きく(>> 1 dB)、正確

な測定値を得ることは難しい。また、境界効果が

2 番目の測定点で無視し得るという測

定条件に反する可能性がある。これらの場合は、境界効果に関して既定の不確かさ

50%

が使用されるものとする( IEC の規格 62209-2 Annex M)。

プローブ軸と表面の法線ベクトル間の角度が

5°以上の場合、∆SAR

be

は、試験周波数に

38−

関して簡易性能試験の機器を使い以下の手順で評価されるものとする。

ステップ

1: 粗い走査を実施し、補間後の最大値に移動する(この補間後の最大値を含

む表面に垂直な線上でステップ 2∼8 におけるすべての測定値を取る)。

ステップ

2: すべての点が体積スキャンの z-方向で格子点に対応するように z-スキャン

を実施する。これらの値は参照値を代表するだろう。計算値との比較のた

めに参照値を記録し、総合評価試験の不確かさより逸脱しないものとす

る。

ステップ 3: プローブ角度の傾斜を 10°(最大角度 5°に+5°)に回転させる。

ステップ

4: 軸回転を 0°まで戻す。

ステップ

5: z-スキャンを実施し、最初の測定点における参照値と比較して公差を評価

する。

ステップ

6: 15°刻みでプローブを回転 360°まで回転させ、ステップ 4∼6 を繰り返す。

ステップ

7: プローブ角度の傾斜を、測定中に達する最大傾斜角度になるまで 5°ずつ回

転させ、ステップ

4∼7 を繰り返す。

ステップ

8: すべての値を報告する。

ステップ 5 で記録する最大公差は、上の式で使用される最大境界不確かさ ∆SAR

be

であ

る。表

4 の境界効果不確かさでは一様確率分布を仮定した。

2.2.7 読出し機器の不確かさ

電界プローブ読出し機器の不確かさ要素は、増幅、プローブ装荷、直線性、評価アル

ゴリズム不確かさなどを含む。一般に、電界プローブとメーカー仕様値を用いる代わり

に電子部品の模擬終端を使うことにより、これらの不確かさ要素の予想範囲を評価でき

る。また、不確かさ要素の二乗和平方根を、全体的な読出し機器不確かさを得るのに使

用するものとする。表

5 の読出し機器不確かさでは正規分布を仮定した。

2.2.8 応答時間

プローブはファントムおよびファントム液剤の表面において少なくとも

2 W/kg を発生

させるよく定義された電界に曝露されるものとする、ステップ変動か電源のスイッチオ

ンオフの後に予想される極限値の

90%に達する時間として、信号応答時間は評価される。

プローブが応答時間の 2 倍以上空間的に静止しているなら、応答時間から生じる SAR 不

確かさは無視してもよい。この場合、表

5 の列 c に 0 を記入する。プローブが応答時間の

2 倍以上空間的に静止していないなら、表 5 の列 c に応答時間の実際の不確かさを記入す

る。表

5 の応答時間不確かさでは一様確率分布を仮定した。

2.2.9 積分時間

いくつかの

DUT で用いられるディジタル変調のように供試機器が連続信号を放射しな

いとき、プローブ積分時間の不確かさが生じる場合がある。プローブ回路で用いられる

積分時間と離散的なサンプリング間隔が、被測定信号の変調特性に連動しないとき、各

測定位置の

RF エネルギーは完全に正しく捉えられない可能性がある。供試機器の信号の

特性に従って、この不確かさは

SAR 測定前に評価されるものとする。

振幅変調またはパルス変調成分をもち周期性がプローブ積分時間の

1%以上の信号につ

いて、プローブ積分時間が最も長い周期 T のちょうど整数倍でないとき、付加的な SAR

不確かさを考慮するものとする。非連動のプローブ積分時間について予想される最大値

の不確かさに従って、一様確率分布を仮定して不確かさは評価されなければならない。

包絡線 s(t)を持つ信号について、時間 t

0

から始まる積分時間

t int

中のプローブによる平均し

た信号読取りは以下で

s int

(t

0

, t int

)によって与えられる。

39−

t

1 t +t int

int t

0

0

 

T

ここで

s int

は、プローブのフィルタリングが信号包絡線

s(t)を変更しないと仮定する。t

0

s(t)の最も長い周期 T に連動しないなら、プローブ積分時間の不確かさは、以下に示す

ように定義できる。

SAR uncertainty_a

[%] 100

t t t

int

T t t t

int

))

ここで

SAR uncertainty_a

は積分時間の不確かさ

(%)、

max (s int

(t

0

,t int

))は

0 t

0

T

間の任意の間隔

(t

0

、 t int

)の最大値、

min (s int

(t

0, t int

))は

0 t

0

T

間の任意の間隔 (t

0

、 t int

)の最小値である。

いかなる信号のプローブ積分時間の不確かさにおいても、導出に

SAR uncertainty_a

できる。

TDMA 信号のための不確かさの簡易な代替式を以下に示す。

を使用

SAR uncertainty_b

[%] 100

t frame slot idle for t

int

t frame t

int

slot total

ここで

SAR uncertainty_b t frame

は積分時間の不確かさ

(%)、

はフレーム持続時間、

t int

は積分時間、

slot idle slot total

はフレームのアイドルスロット数、

はフレームのスロットの総数である。

上の方程式で、

TDMA 信号は複数のフレームレイヤから構成される可能性があること

を意味する。例えば、

GSM システムの基本的なサブフレームでは、8 スロットのサブフ

レームの中に 7 つのアイドルスロットがある状態で持続時間 t

sub-frame

= 4.6 ms であり、一

方、全体で

26 スロットのフレームの持続時間は、1フレームのアイドルスロットを含み

t frame

= 120 ms である。

SAR uncertainty_b

は、不確かさを通常過大評価する近似である。ここで、

の総数である slot

total slot idle

はスロット

でのフレームのアイドルスロットの数である。フレーム持続時間は

t frame

(t

frame

< t

int

)である。総プローブ積分時間の不確かさは、アイドルスロットのあるフレ

ーム構造のすべてのサブフレームについての不確かさの合計である。例えば、

0.2 秒間の

プローブ積分時間に関して、不確かさは

s int

SAR uncertainty

であると評価される。

US

TDMA (IS-136)では、3 スロットのフレームに 2 つのアイドルスロットがあり、多重フレ

ー ム が な い 状 態 で 、

t frame

=20ms で あ る 。 0.2 秒 間 の プ ロ ー ブ 積分 時 間 に 関し て 、

SAR uncertainty_b

は 6.67%の不確かさを与えるが、s int

SAR uncertainty

を用いることで導出され

た真の不確かさは、

0%(積分時間はフレーム時間のちょうど倍数である)である。GPRS

は、アイドルスロットの数が

6, 5, …である可能性があり、アイドルスロット数 7 がワー

ストケースである以外は

GSM と同じである。

40−

不確かさ表にこの値を記入する(それは、一様分布を仮定できる)。 FDMA と CDMA

デバイスは連続または

CW と等価な信号で試験される。したがって、不確かさ値0が記

入されなければならない。

2.2.10 測定 SAR ドリフト

測定

SAR ドリフトが 5%以内ならば、不確かさ(すなわち、確率的誤差)またはバイ

アスのどちらかとして扱うことができる。不確かさとして扱うならば、ドリフトは不確

かさ表に記録されるものとする。バイアスとして扱うなら、測定 SAR 値に補正が適用さ

れるものとする。この場合、不確かさバジェットにドリフトを記録する必要はない(すな

わち、

u i

=0%)。

測定

SAR ドリフトは SAR 評価の間、供試機器に対し動的であり、安定した電力が測定

プロセス中でデバイスに供給されることを保証する手法として、導出されている。これ

は、不確かさが確立さなければならないことを意味する。測定 SAR ドリフトを網羅する

ために、表

4 に 5%の標準不確かさ値が含まれている。以下の 2 つの手法の 1 つを利用す

ることによって、異なる値を反映するように

5%の公差を更新できる。 a) 望ましい方法として、粗い走査の前に、ファントム内のユーザ定義点(単一点)で

動的

SAR 測定が SAR 測定装置によって行われるものとする。システムは SAR 測

定完了後に、ユーザ定義点で2回目の測定をするものとする。そして、測定 SAR

値の差異を表

4 の測定不確かさに適用することができる。 b) 一方、a)に示された望ましい方法の感度が十分良くないならば、アンテナポートに

おいてデバイス位置決めの前に

SAR 試験に関して RF 電力を測定できる機器を用い

て、所望の測定を行うことができる。

SAR 試験が完了した後にユーザは行った高

周波電力測定を繰り返すものとする。表 4 の更新した公差として、行った高周波電

力測定の差異を評価して使用することができる。

4 の測定 SAR ドリフト不確かさ(出力電力ドリフトとラベルされている)には、一

様確率分布関を仮定した。

2.3 機械的制約の寄与

2.3.1 走査システム

電界プローブ位置決め装置の機械的制約は、プローブ位置決めの精度と繰り返し性の

公差を測定 SAR の不確かさに追加する。不確かさはプローブ位置決め装置の仕様に関し

て、電界プローブセンサの幾何学的な中心で定義される実測位置と比較して評価されて

もよく、最大値の偏差

d ss

として表される。

不確かさは、プローブ位置決め装置の仕様において電界プローブ検出変換器の幾何学

中心から実測位置の確定から必要とされた位置に比例して評価され、最大公差

d ss

として

表される。一様確率分布を仮定して、プローブ位置決め装置の機械的制約によるピーク

空間平均

SAR 不確かさ寄与(d

ss

)は、一次不確かさ近似を用い計算可能である。

SAR uncertainty

[%]

d ss

/ 2

100

ここで

SAR uncertainty d ss

は不確かさ(%)、

はプローブセンサの中心の計算された位置とシステムメーカによって定義され

た基準点における実停止位置の間の最大値の位置不確実性、

δ はファントム液剤の検討する周波数範囲の最小の表皮深さ(mm)であり、例えば

δ は 6GHz において 6mm である。

41−

メーカーがプローブ位置決め装置の機械的制約を明記していないなら、 SAR 測定不確

かさへの寄与を決定するために、走査装置の不確かさが評価されるものとする。粗いス

キャンのエリアでの動きの相対精度を評価し、そして、ソフトウェアによって示された

位置と

実際に達成された位置の違いを不確かさへ変換することで、簡単にこれを実施

できる。

SAR 不確かさは、表 4 の列 c に仮定した一様分布を用い記入するものとする。

2.3.2 ファントム外殻不確かさ

ファントム外殻の公差の関数と しての不確かさは、距離に関してコンサーバティブな

条件下で評価される。すなわち、距離の自乗への依存性および、ファントム液剤と等価

線条電流密度の位置中の距離を

5mm と仮定することである(等価電流密度は最も近い電

流源に対応するのではなく、局所磁界分布で近似した電流密度に対応している)

SAR uncertainty

[%]

100

(

a

 

b

/ 2 )

2

a

2

1

2

5

r shell

4

2

for

3

r shell

5,

for f

3

GHz

SAR uncertainty

[%] 100

(

a d b

/ 2 )

2

a

2

1

for f

3

GHz

ここで、

SAR uncertainty

は不確かさ(%)、

a はファントム液剤と等価的な線条電流密度位置の間の距離、

b は、試験されるアンテナと付属品を含むデバイスの最大伸張、または、b はファ

ントムの中心と立方体走査評価立方体の中心間の距離、

d はシェルの厚みとファントム形状の公差最大値、

s は単位距離あたりのシェルの最大値のたわみ(%)である。

5

r shell

4

は、誘電率が

1 までずれる場合に、シェルの実際の誘電率から標準比

誘電率4を引いた値の絶対値に、評価する

5%の不確かさを掛けた値である。

また、距離公差とたわみ以外に、外殻の誘電率

(ε r

=4±1)の公差による不確かさ±(5%)が

考慮されるものとする。

不確かさ表の対応する列に、不確かさ値を(一様分布)記入する。

2.3.3 ファントム外殻表面に対するプローブ位置

ファントム外殻に対するプローブ位置決め装置の不確かさ

d ph

る。

は評価されるものとす

一様確率分布を仮定し、最高点空間平均

SAR 不確かさ寄与は一次誤り近似を用い計算

される

:

SAR uncertainty

[%]

d ph

/ 2

100

ここで、

SAR uncertainty

は不確かさ(%)、

42−

d ph

は、プローブ先端とファントム外殻の測定距離の最大不確かさ、すなわち、プ

ローブ先端におけるファントム位置決定の不確かさ、

δ は検討する周波数範囲のファントム液剤における最小表皮深さ(mm)である。

SAR 不確かさは、一様分布を仮定し不確かさ表の列 c に記入するものとする。

2.3.4 位置決めおよび保持器不確かさ

2.3.4.1 一般事項

保持器は

SAR 測定中、ファントムに対し DUT の試験位置を維持するために使用する。

保持器は DUT の特性に影響を及ぼす可能性があるため、保持器の摂動による SAR 不確か

さは

2.3.4.2 の手順により評価されるものとする。2.3.4.3 で保持器の機械的な公差から生

じる位置決め変分による

SAR 不確かさに手順について議論する。双方の項はデバイス特

有の、また、事前に決定された不確かさに関する手順を含む。事前に決定された不確か

さを使用する場合、多くの場合、事前に決定された標準偏差をさらに低減させるために

そのデバイス固有の試験を多数反復してもよい。

2.3.4.2 保持器の摂動不確かさ

2.3.4.2.1 一般事項

保持器は誘電率

5 未満、損失正接 0.05 以下の低損失誘電材料から作製されているもの

とする

(これらの材料定数は、例えば、同軸プローブ法で決定できる)。それにもかかわら

ず、いくつかの保持器は波源に影響する可能性があるため、保持器により生じる不確か

(すなわち、保持器なしの機器からの公差)は、評価されなければならない。特定の供試

機器の不確かさは、タイプ B 手法である 2.3.4.2.2 に記載された手法に従い、評価され

なければならない。

2.3.4.2.3.に記載された手法は、同様の SAR 特性を持ち、同一の保持

器で試験した

DUT のグループについての不確かさを評価するタイプ A 手法を示す。表 4

で使用される

SAR 不確かさは以下の通りである。

SAR uncertainty

[%]

SAR

SAR

SAR

100

ここで

SAR uncertainty

SAR

w/ holder

は不確かさ

(%)、

は保持器ありの SAR、

SAR

w/o holder

は保持器なしの SAR である。

2.3.4.2.2 特定の供試機器のための保持器摂動不確かさ: タイプ B

特定の構成で動作する特定の

DUT の不確かさは、平板ファントムを用い以下の 2 つの

試験を実施し、評価されるものとする。 a) 胴体に対し試験する場合に保持されるのと同様にデバイスを保持器に置き、平板フ

ァントムに直接接触するよう DUT を位置決めし(平板ファントムの底面に平行な

DUT の平行・垂直中心線)、ピーク空間的平均した SAR(SAR

w/ holder

)を評価する。 b) a)と同じ位置に、発砲スチロールか等価な低損失非反射素材(誘電率 1.2 以下、誘電

正接

10

-5

以下

)を使いデバイスを設置し、ピーク空間平均 SAR (SAR

w/o holder

)を評

価する。

この不確かさ評価では、一様確率分布と自由度

ν i

=∞を仮定した。

43−

2.3.4.2.3 特定のタイプのデバイスのための保持器摂動不確かさ: タイプ A

タイプ A 不確かさ解析が、同様の形状と SAR 分布を持つ DUT のグループに適用でき

る場合がある。この分析から生じる不確かさは、

2.3.4.2.2 に記載された特定の試験を避

けることができるように、同一の保持器で同様の SAR 特性を持つ試験された他の DUT に

適用することができる。異なる構成の

DUT の N 種の異なるモデルにおける保持器の影響

は、各モデルに関して

2.3.4.2.2 の試験を実施し評価するものとする(各構成において、N

は少なくとも 6 以上であるものとする)。表 4 に対応する不確かさは、個々の不確かさの

平方自乗平均を使い自由度

ν i

=N-1 で評価するものとする。

2.3.4.3 ファントムに対するデバイス位置不確かさの評価

2.3.4.3.1 一般事項

一人の試験作業者によって保持器を使い確立された

DUT 試験位置は、6.1 で記載され

た厳密な位置からずれているかもしれない。デバイス位置決め公差による

SAR 不確かさ

は、特定の保持器または試験作業者によって使用された

DUT のデザインや手順で異なる

可能性があり、通常、これらの影響は不可分である。 2.3.4.3.2 の手順は、個々の DUT の

設計の評価に利用できる可能性がある。

2.3.4.3.3 は、同一形状・実質的に同じ寸法で、

同一の保持器を用い試験された特定の

DUT 設計のシリーズまたはグループの評価につい

て、適用されうる手順を記載する。これらの要求が満たされていない場合、

2.3.4.3.2 に

おける手順は、それぞれの個々のデバイスの評価に用いられることが望ましい。特定の

DUT のグループの試験に由来する、事前に決められた特定の保持器の標準偏差が適応可

能であるなら、個々のデバイスは

2.3.4.3.2 反復試験を必要としないかもしれない。

2.3.4.3.2 特定のデバイス保持器における特定の DUT の位置決め不確かさ

特定のデバイス保持器で試験された特定の

DUT の位置決め不確かさは 1g または 10g

SAR の反復測定によって評価される。この位置決め不確かさは、すべての周波数帯で最

も高い

SAR を生じさせる動作モードについてアンテナ位置、周波数チャネルおよびデバ

イス位置を用い評価されなければならない。元の SAR 測定に加えて、DUT は位置を変え

なければならず、試験は少なくとも

4 回繰り返さなければならない。5 回の試験の最小値

は、自由度に関して妥当な値を証明するために十分でなければならない。個々のデバイ

スの位置決め不確かさが大きくなることが疑われるなら、トータル測定不確かさへの影

響を低減させるために、より多くの試験回数が実施される必要があるかもしれない。試

験数を増やすことで、有効自由度 (v

eff

)を増加させ、包含係数を減少させることができる。

測定

(N)の総数の平均 SAR は、標準偏差および実施された試験の数の自由度(v

i

= N- 1)に

従って

SAR 不確かさを決定するのに用いられる。

2.3.4.3.3 特定のデバイス保持器の特定タイプの DUT に対する位置決め不確かさ

ほぼ同じ形状と実質的に等価な寸法を持つ特定の

DUT のグループが特定の保持器で試

験された場合、位置決め不確かさは以下の手順を用い評価してもよい。試験は少なくと

も、 2.3.4.3.2 の手順により評価された 6 台のデバイスを含まなければならない(それぞ

5 試験)。ある DUT が特定の保持器を使い試験されたデバイスの特定のグループの要件

を満たす

DUT と同じ形状、実際上の等価な寸法、および SAR 分布特性を持つとき、その

特定の

DUT に対し 2.3.4.3.2 で記載された試験を実施する代わりに、この選択されたデバ

イスのグループの位置決め不確かさを使ってもよい。

2.3.4.3.2 の手順で各デバイスにつ

いて決定される平均電力不確かさに従い、 SAR 不確かさは表 4 の対応する行と列で報告

される。

DUT の特定のグループに含まれる M 台のデバイスについて実施した試験(N)の

数に従って自由度

(v

i

)が決定される (v

i

=(N×M)-1)。

44−

2.4 物理パラメータの寄与

2.4.1 一般事項

電気定数試験手法の詳細は IEC の規格 62209-1 Annex J で与えられる。また、IEC の規

62209-1 Annex J.7 は不確かさ評価法を与える。IEC の規格 62209-2 Annex I は 30MHz

∼ 6GHz 周波数帯の参照試料のパラメータを示す。

注:通常の度量衡学の慣例に従って、それぞれの電気定数の測定不確かさは、電気定

数測定の目標値からの許容公差と同程度かより小さいことが推奨される。

2.4.2 液剤密度

ファントム液剤は 1000 kg/m

3

の密度を持つと仮定する。この密度に関連する不確かさ

は無いものとして

SAR 評価に用いられるものとする。

2.4.3 液剤誘電率と導電率

液剤誘電率と導電率による不確かさは

2 つの異なる原因から生じる。不確かさの最初

の原因は、本文 表

5.1 の目標値からの± 10 %の許容公差の電気定数の SAR 補正の使用

から起きる(付録4参照)。不確かさの

2 番目の原因は、このセクションで記載される誘

電率と導電率の算定に使用される測定手順から生じる。

誘電性特性測定手順はベクトルネットワークアナライザを使用する。ネットワークア

ナライザは、固有の損失と反射を取り除くために較正を必要とする。誘電率測定の不確

かさバジェットは、較正データの誤差、アナライザーのドリフト、ランダムエラーに由

来する。他の起こりうる誤差の原因は、試料保持器のハードウェア上の公差および特定

の周波数に関して最適の寸法からの公差である。これは試料保持器のタイプや測定され

る散乱パラメータの本質にかかわらず適用される。

スロットライン手法における直線近似による不確かさは、最小二乗解析で評価でき

る。

1 :誘電率(ε′ r

)と導電率(σ)測定についての不確かさテンプレートと数値の例。

: ε′ r

と σ 毎に別々の表が必要かもしれない。

a

d

= (a/b) ×

(c) e

不確かさ要素

許容値

(± %)

確率分

除数

c i

標準不確か

さ (± %)

v i v

or

eff

1

2

ε ′ r

・ σ(N 回繰り返し)

の繰り返し性

液剤参照値

ε' r

σ か

らの偏差

5.2 N 1 1 5.20 4

3.0 R √3 1 1.73 4

3

ネットワークアナラ

イザドリフト、線形性

など

0.5 R √3 1 0.29 ∞

4

テストポートケーブ

ル変動

5 合成標準不確かさ

0.5 U √2 1 0.35 ∞

5.50 5

注:参照のため、行見出しを

1∼5、列見出しを a∼d とした。

不確かさテンプレートの例を表

1 に示す。すべての影響量は特定の試験機器および手

45−

順に適用されてもされなくてもよく、また、示されなかった他の要素もいくつかの試験

機器では関連するかもしれない。サンプル

-プローブ間の空隙/気泡、周波数内挿、センサ

の寸法または位置決めの問題、数値解析 /データ抽出アーティファクト、同軸プローブの

有限フランジ効果などのように、表

1 に含まれていない他の考えられる影響量も、考慮

される必要があるかもしれない。また、表

1 は数値の例を含む。試験機器により実際の

不確かさ見積りは異なってもよく、ここに示す値と異なっていなければならない。以下

の手順に示すように

([8][9][10][11])、よく特徴付けられた標準物質の測定を誘電特性の測

定不確かさ評価に用いる場合がある。 a) 対象となる中心周波数近辺で十分大きい周波数スパンで、ネットワークアナラ

イザを設定し較正する。例えば、デバイス伝送帯域内の 5 周波数以上において

835MHz±100MHz。 b) 少なくとも n 回標準物質を測定し、誘電率および導電率についてそれぞれのデ

バイス中心帯域に近い周波数で平均と標準偏差を得る。 c) ステップ b)からのそれぞれのテストランに関して、ステップ d)から h)を実施す

る。 d) 平均値で割った試料標準偏差として、繰り返し性を計算する。誘電率について

以下に与える。

Repeatability[%] 100

1 1

'

r

N

N

i

1

r

,i

' )

r

ここで平均値は

'

r

1

N i

N

1

'

r

,i

導電率に関して同様に行う。 e) 繰り返し性を表 1 の行 1、列 a に記入する。自由度 v

i

=N-1 を列 e に記入する。

目標値 ε r,ref

とσ

で与えられる。 ref

からの電気定数の公差を測定する。誘電率に関しては以下の式

deviation

 

r

'

'

r ref

'

r ref

公差を表

1 の行 2、列 a に記入する。自由度 v

i

=N-1 を列 e に記入する。導電率に

関して同様に行う。 f) 表 1 の他の要素(必要であれば他の関連要素)に関して、対象とする周波数でタ イ

B 不確かさを評価する。 g) ステップ c)、d)、および e)から不確かさ要素の根二乗和として合成標準不確か

さを決定する。表 1 の行 5 行 d にこの値を記入する。 h) 誘電率について、ステップ f)における合成標準不確かさの最大値を与える周波 数

を選択する。この不確かさおよび対応する自由度

列に記入する。導電率に関しても同様に行う。

v i

を表

4、5、および 6 の適切な

不確かさ評価に用いた、または省略した影響量の根拠とともに、それぞれ誘電率と導

電率に関して2つの表2の完成版を測定報告書に含めること。表

1 のバージョンはステ

ップ f)と g)で判明した合成標準不確かさの最大値に対応する。

4、5、および 6 では、液剤導電率と液剤誘電率測定不確かさに関して列 f と g の感

46−

度係数

c i

が必要である。これらの感度係数は、導電率に関して

c

σ

、誘電率に関して

c

ε

ある。それらは、

IEC の規格 62209-2 Annex F の方程式(F.1)を(F.5)に用い計算される。

300MHz から 6GHz までの周波数範囲にわたる最大感度係数は、1 g 平均 SAR では

c

σ

=0.78(300MHz) と c

ε

=0.23(2000MHz) 、 10 g 平 均 SAR で は c

σ

=0.71 (300MHz) 、

c

ε

=0.26(5500MHz) であることがわかった。これらの最大値は表 4、5、および 6 に記入

される。もしくは、特定の試験周波数範囲について最大値を記入することができる。

2.4.4 液温

本標準規格では、

SAR 測定は温度 18 o

C∼25 o

C 以内かつ電気定数が測定された温度か

±2 o

C 以内で行われる必要がある。以下の評価が、各レシピにつき温度許容値による不

確かさ決定のために行われるものとする。

電気定数の測定は液温

T

low

= 18 °C ± 1 o

からと

T high

= 25 °C ± 1 o

C で実施されなければ

ならず、以下の方程式で不確かさが評価される。

 

2

r

(

T high

)

(

T r low

)

(

T r high

)

(

T r low

)

2

o

C

T high

T low

 

2

r

(

T high

)

r

(

T low

)

(

T r high

)

(

T r low

)

2

o

C

T high

T low

ここで、

_temp_liquid uncertainty

液剤誘電率の温度不確かさ

(%)、

_temp_liquid uncertainty

(

T r high

)

液剤導電率の温度不確かさ (%)、

は温度

T

での比誘電率、

high

(

T r low

)

(

T high

)

(

T low

)

は温度

T

での比誘電率、

low

は温度

T

での導電率、

high

は温度

T low

での導電率、

T

は電気定数測定時の最高温度

(℃)、

high

T

は電気定数測定時の最低温度

(℃)。

low

特定の液剤の温度不確かさ導出に、これらの方程式を使うことができる。

T low

T high

の不確かさは

0.1℃未満でなければならない。

ε

_temp_liquiduncertainty

σ

_temp_liquiduncertainty

の値は表

4、5、および 6 の適切な列に関する列 c

に記入される。一様確率分布は表

4、5、および 6 の液温不確かさに関して仮定された。

である。それらは、

2.4.3 で

液温不確かさに関して感度係数は、導電率で

c

σ

、誘電率で

c

ε

記載された手順を用い計算される。

2.4.5 環境の摂動

高周波の不用周囲信号が

SAR 試験中に存在しているとき、測定不確かさが生じる可能

性がある。周囲高周波レベルは、

DUT 試験に用いられるのと同じ機器を用い、RF 電力を

オフにした状態で

SAR 測定を実施し評価される。高周波周囲ノイズは、測定環境がいか

なる高周波波源もピーク

1gSAR の測定において 0.012W/kg 以下の影響しかないと示せる

ならば、各 SAR 試験前にチェックされなくてよいかもしれない。

47−

環境条件(本文 5.1 節)は RF 周囲ノイズによる SAR 不確かさと RF 波散乱体の影響が

それぞれシステムの検出下限の

3%未満であることを要求する。IEC の規格 62209-2

Annex B に記載された試験構成は、試験サイトの近くの物体から反射の影響を評価する

ためにも用いられる。さらに、

RF 周囲ノイズは、すべての局所高周波発生源がスイッチ

オフされている状態で

SAR 測定を実施し、決定しなければならない。高周波反射と周囲

電磁界の影響による 1gSAR のピークは、本測定方法で規定された 100 mW/kg の低いダ

イナミックレンジを満たすのに十分な

SN 比を示すために、0.012W/kg(それは 0.4W/kg

の 3%に対応する)未満でなければならない。周囲電界効果の SAR 不確かさは対応する表

4 の列に記入されるものとし、(例えば [12]を参照)、一様確率分布を仮定することができ

る。

SAR 測定が無響室などの管理された環境で実施されるとき、高周波環境効果は年に一

度は評価されなければならない。

SAR 測定が電波無響室等の管理された環境で実施され

ないとき、高周波環境効果は定期的に(例えば

4 カ月毎など)または高周波周囲条件が確

実に変化するとき(近傍の高出力非周期的波源(例えば携帯無線など)が

SAR 測定中に

管理されない環境で存在しているとき)、に評価されるものとする。管理されない環境の

場合は、測定環境は測定報告書で高周波周囲の適合性と周囲のノイズチェックの日付を

宣言するものとする。

管理されない環境高周波チェック評価の根拠は、測定装置が管理されない環境に置か

れていたとしても、高周波波源が

SAR 測定装置位置から十分遠いことを示すことができ

るなら、

SAR 測定の近傍界的特徴から、いかなる SAR 測定も事前に不確かさ寄与を評価

する理由が全くないことである。

ISO 10012:2003 に記載された較正間隔の根拠は、SAR

測定評価への高周波周囲影響の周期性を評価するために推奨される。

2.5 後処理の寄与

2.5.1 一般事項

この項は、

1g および 10g 局所 SAR を決定するための離散的な測定データの後処理から

生じる不確かさの評価、内挿の合成不確かさ、外挿、平均最大値発見アルゴリズムにつ

いて記載する。これらのアルゴリズムは、界の振る舞いに関する一般的な仮定による不

確かさを加味するかもしれず、したがって、特定の DUT に関してファントム液剤におけ

る電界分布を完全に予測していないかもしれない。アルゴリズム不確かさは、測定につ

いて選ばれた解像度とエリアおよび立方体走査で用いられた後処理手法の関数である。

ピーク位置での実際の

SAR 分布は、DUT の動作周波数と設計、試験位置、およびファ

ントム液剤への近接度に強く依存している。低周波波源が遠く離れているとき、

SAR 分

布は非常に平坦な勾配を持つ可能性があり、また、ヘリカルアンテナなどの小さな高周

波源が組織の近くに置かれるとき、非常に急峻な勾配を持つ可能性がある。時として、

最大

SAR は表面の磁場のキャンセルのためファントムの表面に存在しない。

以下に提示する解析的

SAR 分布関数は、これらの条件をシミュレートすることを意図

して、この不確かさ評価の目的のために開発された。これらの参照関数は、システムソ

フト後処理サブルーチンを試験する際に人工の、または、「ダミー」の SAR データセッ

トを作成するのに用いられる。

粗い走査および立方体走査格子間隔において計算された参照関数値

(測定値で使用され

るものと同じ

)は SAR システムソフトに入力される。まるでそれらが実際に測定されるか

のように、粗い走査および立方体走査測定格子に対応する格子点における

SAR 値は、

2.5.2 で与えられた 3 つの SAR 分布に従って計算され、システム内挿、外挿、および積分

アルゴリズムで処理される。

1g および 10g SAR の結果は 2.5.2 で示す SAR 参照値と比較

される。その領域の

SAR 不確かさを評価するための手順と立方体走査後処理アルゴリズ

ムは

2.5.3 で記載される。試験関数は、ファントム液剤とファントム境界面が平面である

48−

と仮定する。この不確かさの考え方は、解析的な分布関数で計算される格子点の位置に

誤差がないと仮定し、プローブ位置と測定の不確かさは考慮していない。

後処理の不確かさは、一様確率分布で評価されるものとする。

2.5.2 評価試験関数

3 つの解析関数 f

1

f

2

f

3

[13]は、この文書の手順に従い、試験された DUT において予

想される可能な

SAR 分布を代表するのに用いられる。関数 f は実際の無線機器の 30MHz

から 3000MHz の周波数範囲での SAR フットプリントの評価に基づいている[14]。f

1

につ

いて単一の、または、二つの最大値を持つ

SAR 分布を評価できるように、2 つのパラメ

ータ集合を与える。

f

2

はファントム・液剤表面における磁界の相殺を考慮にいれた場合

に適用される。

3GHz 以上の周波数範囲に関して f

3

は、はるかに強い減衰を説明するため

に追加される。ノイズがこれらの周波数で外挿に作用する可能性があるため、ノイズの

項が含まれている。分布関数は z=0 のファントム表面に関して定義され、また、半空間

ファントム液剤がすべての z>0 に関して定義される。

( '

x

2

 2

d

/2)

xpeak

2

 

e

2

y

'

2

2

ypeak e

( '

x

2

2

x d

/2) sec

2

e

2

y

'

2

2

y

sec

e

ここで

xpeak

=



xpp

'

x

'

 

x xpn

'

x

'

 

x d d

/2

/2

ypeak

=



ypp

'

ypn

'

y y

x

sec

=

xsp

'

x

'

x xsn

'

x

'

x d

/2

d

/2

y

sec

=



ysp

'

y ysn

'

y

A e

z a a

2

a

2

x

'

2

3

e

2

z a

 cos

2

A e

x

2

y a

2

e

8

a z

 

0.4

x、y、および z は空間座標(mm)、

N rms

A y

'

2 3

a

rnd

 x′= x + d (in mm); y′= y + d (in mm); x d

は2ピークの場合の

SAR 最大値間の分離距離(表 2 参照)、 d はオフセットパラメタ(mm)、 a = 20 mm;

A = 1 W/kg

N rms

RF 信号がない場合の液剤中でのシステム雑音の振幅(W/kg)である。このパラメ

ータはシステムに依存しており、

RF 信号がないとき 2.3.4 に従って液剤中で測定された

ノイズに対応している。参照関数

f

3

ない。

の評価では、

N rms

0.1 W/kg を 使用しなければなら

rnd(ζ)は、標準偏差が 1 の正規分布した乱数を返す関数である。適切な関数が典型的な

数値アプリケーションで利用可能である。変数の ζ は任意のシードである。関数 rnd(ζ)

測定格子の各点に関して評価されるものとする。

上記のパラメータ a と A には、適切な SAR 分布の生成以外の特定の物理的意味はな

49−

い。

関数

f

1

のパラメータは異なる端末の評価の際に

1950MHz で選択された。表 2 にそれら

を示す。

A

1

(W/ kg)

a

(mm)

x d

(mm)

2 参照関数 f

1

σ xpp

(mm)

σ ypp

(mm)

のパラメータ

σ xsp

(mm)

σ ysp

(mm)

σ xpn

(mm)

σ ypn

(mm)

σ xsn

(mm)

σ ysn

(mm)

A

2

(W/ kg)

1.2 0.0 11.9 n.a. 19.6 15.5 n.a. n.a. 21.9 17.2 n.a. n.a.

1.2 1.0 11.9 60.47 22.6 19.7 19.4 19.6 22.0 15.5 17.9 24.2

例えば、

d=2.5 mm は、ピーク位置が 5mm の増分を持つ測定格子に一致しないように

SAR 分布を横シフトさせることを示す。このオフセットは、局所最大 SAR を探索するア

ルゴリズムと不確かさを試験するために用いられる。

1g および 10g 立方体を(x、y、z)座標軸に合わせた際の、分布関数の f

1

f

2

、および

f

3

SAR 参照値を表 3 に示す。関数 f

1

が考慮されるとき、

1 つまたは 2 個のピークのケー

スを考慮する場合、参照値からの最大値の公差が後処理の不確かさに使用されるものと

する。参照値は他のデータ処理機能の試験において、以下で用いられる。

表 3. 後処理の不確かさ評価用 SAR 参照値(W/kg)

SAR参照値 [W/kg]

関数

1g 立方体 10g 立方体

ピークの状況

f

1

0.791 0.494

f

1

f

1

f

2

1.796 1.375

f

3

0.157 0.0268

2.5.3 データ処理アルゴリズム不確かさ評価

ピーク1個

2.5.3.1 粗い走査の評価

ある不確かさをもつ局所

SAR 評価の前提条件は、局所 SAR が立方体走査体積内に完全

に囲まれるという程度の精度で、粗い走査データから最大曝露の位置が決定可能である

ということである。言い換えれば、粗い走査の補間アルゴリズムは ±L

z

/2mm か、より良

い精度でピーク

SAR 位置の場所を見つけることができなければならない。ここで、L

z

立方体走査体積の辺の長さである。この前提条件 (本項の手順で試験される)が満たされて

いるなら、粗い走査の評価は不確かさバジェットに寄与しない。

通常の粗い走査格子点で計算された参照関数値はシステムソフトに入力される。まる

でそれらが粗い走査を完了して、ピーク SAR 位置(x eval

、 y eval)

を決定するために測定され

たように、補間アルゴリズムはこれらのデータ点を処理する。

d=2.5mm のときは、 (x ref

、 y ref)

= (-2.5,-2.5)mm における解析関数によって決定された実際のピーク位置と比較される。

添字「 eval」と「ref」は、それぞれ評価と参照を示す。言い換えれば、以下の不等式を満

足するものとする。

50−

x

ref

x

eval

L z

2

mm y

ref

y

eval

L z

2

mm

(

正確に SAR ピークの位置を探す2次元の粗い走査の能力は、粗い走査格子の空間分解

x,

y)、補間値の空間分解能(

x

i

,

y

i

)、補間関数の種類(g i

(x), g i

(y))で決まる。実際の

ピーク位置 (x ref

, y ref

)に関する評価格子の位置と評価ポイント数(N x

, N y

)にも依存する。

ピーク

SAR 位置を決定する粗い走査で用いられる補間アルゴリズムの不確かさの評価

は、次の手順で行うことが望ましい。 a) 測定分解能(

x,

y)と測定と一致した評価ポイント数(N

x

, N y

)を選ぶ。粗い走査 領

域の中心を (x

0

, y

0

)=(0,0)とする。 b) SAR を次の領域内において粗い走査評価格子点での関数 f

1

f

2

f

3

を用いて計算す

る。

x

0

y

0

x

y

N x

1

N y

1

2

2

x y

x

0

y

0

x

y

N

N x y

1

1

2

2

,

,

ピーク位置はこれらの 3 つの関数において z から独立なため、z=0 を仮定する。こ

こで

N x

N y

は奇数であると仮定する。ピーク位置がこれらの関数において

独立しているので、 z=0 と仮定する。 z から c) 3つの分布関数で求まる SAR は、ピーク SAR 位置(x eval

, y eval

)を決定するシステム

で用いられる補間関数の種類

(g i

(x), g i

(y)) により(

x

i

,

y

i

)の空間分解能を伴い SAR

測定システムで補間される。評価する際に測定装置が

SAR を入力できないときは、

同じアルゴリズムを用いて補間とピーク探索の不確かさを評価する。 d) 補間アルゴリズムから決定したピーク SAR 位置は、不等式の要求を満たさなけれ

ばならない。

x

ref

x

eval

L z

2

mm y

ref

y

eval

L z

2

mm

満足しないときは、データ処理と測定システムでより細かい格子分解能を用いる

か、かつ

/または補間点数を増やして、ステップ b)から評価を始めることが望まし

い。 e) 粗い走査の中心(x

0

, y

0

)は、0

x

0

x/2 と 0

y

0

y/2 の範囲で 1 mm ステップで

移動し、ステップ b)から再度評価を始めることが望ましい。

2.5.3.2 立方体走査の評価

立方体走査は、

1g または 10gSAR 最大値を 2.5.2 における SAR 参照値と比較すること

によって評価される。

2.5.3.1 の粗い走査手順から、真のピーク位置(x ref

、 y ref

)は不等式に

よって与えられた量によって評価のピーク位置

(x eval

、 y eval

)と置き換えられるだろう。

x

ref

x

eval

L z

2

mm

51−

y

ref

y

eval

L z

2

mm

この置き換えは、距離 d を組み込んだ 2.5.2 の参照関数 f

1

f

2

f

3

において考慮される。

この置き換えは、実際変化するので

d の値は以下の範囲とすることが望ましい。

d

L

z

L

c

2

ここで

L

c

は(平均化を行う)立方体の一辺の長さである。すなわち、 1g では 10 mm、

10g では 21.5 mm である。各々の距離 d に対して3つの関数のうち、一番大きい不確か

さを生じる関数を記録する。幾つかの距離

d に対して一番大きい不確かさの2乗平均は、

外挿、内挿、積分に起因する不確かさとして入力する。

注:

粗い走査の要求は局所ピーク SAR が|d|

L z

まずは 1g、10g 立方体を計算できる|d|

 (L

z

/2 に位置するということであるが、

L

c

)/2 という、より小さい範囲を用

いる。

(L z

L c

)/2

|d|  L z

/2 の値に対しては、測定ソフトウェアは、1g または 10g

立方体が補足されておらず再測定しなければならないと警告しなければならない。

これは、不確かさに影響しないので、考慮する必要はない。 a) 関数 f

1

f

2

f

3

の評価として距離

d を選ぶ。d は-(L z

L c

)/2 から +(L z

L c

)/2 で 例

えば

1mm ステップで変化させることが望ましい。x y 方向はまた別々に変化さ

せることが望ましい。 b) SAR 値を測定された立方体走査点と一致する評価格子点で関数 f

1

f

2

f

3

に従っ

て計算する。立方体走査体積は、以下の座標を原点とする。

  

0,0,

L

h

2

z

d

ここで、

L

h

は、立方体走査体積の高さで、 z e

までの距離である。

は内部表面からもっとも近い測定点 c) 計算された SAR 値は、プローブの制約により測定できない立方体走査体積内の

追加点を得るために、システムのソフトウェアにより z = 0 のファントム表面 に

外挿される。計算と外挿されたデータ点の双方は、システムのソフトウェアによ

ってより詳細な分解能に補間される。次に、最大

1g もしくは 10gSAR を決定する

ために、立方体走査内で空間ピーク

SAR を探すと同時に積分を行う。

他の方法でも可能である。評価する際に測定システムが SAR 値を入力できない

ときは、同じアルゴリズムを用いて外挿、補間と積分の不確かさを評価する。

d) シ ス テ ム も し く は デ ー タ 処 理 ソ フ ト ウ ェ ア に よ り 決 め ら れ た 1g と

10gSAR(SAR eval

)は、2.5.2 で与えられている SAR と比較される。分布関数 f

1

,f

2

対する

SAR 不確かさは、以下の式で計算される。

SAR uncertaint y

100

SAR eval

SAR

SAR ref ref

分布関数 f

3

に対する

SAR 不確かさは、以下の式で計算される。

52−

SAR uncertainty

 

100

SAR eval

SAR

SAR ref ref

100 3

SAR stdev

(

N

rms

)

SAR stdev e) 3つの分布関数のいずれかにより最も高い SAR 不確かさを記録する。 f)

他の置き換え値

d に対してステップ(b)から(d)まで繰り返す。 g) 各々の置き換え値 d に対してステップ(d)で計算された不確かさの2乗平均を求

める。この値は、外挿、内挿、積分に起因する不確かさとして表 4 の行と列に

入力することが望ましい。 h) 立方体走査の不確かさを決定する際に用いたパラメータを記録する。

 3次元のポイント数及びステップ数に関して、参照関数をサンプリングするのに

用いた格子の寸法

 参照関数に対して2つの点間を含む補間点の数、もしくは3方向の補間分解能

外挿範囲の寸法 d b e

すなわち、最初の測定点におけるプローブセンサ位置とファン

トム表面の距離(プローブ先端がファントム表面に 到達できる距離)

 用いた補間、外挿、平均化のアルゴリズム、計算条件(格子数、格子間隔、3方

向での補間点の数など)は、すべての関数で同じとする。

2.6 標準波源のオフセットと公差

総合評価試験では、標準波源の機械的および電気的公差は評価結果としての空間的

SAR ピークと、例えば、異なる給電点インピーダンスと距離、ファントム外殻、液剤な

どの関数として電流分布に影響する。また、実際の物理的な構造は目標値が基づいてい

る数値モデルから外れている。結果として生じるオフセットと不確かさは、タイプ

A か

タイプ B 評価で決定できる。タイプ A は異なる液剤、プローブ、およびファントム評価

に関連するだろう。タイプ

B 評価では、すべてのパラメータが、実験的また は数値的に

評価される必要がある。

3 不確かさ推定

3.1 合成標準不確かさおよび拡張不確かさ

各不確かさの要素は、その要因、確率分布、感度係数、不確かさ値とともに記録さ

る。結果は、以下の表

4 に記録する。標準不確かさの総和(u c

)は、次式で表される。

u c

i m

1

i i

ここで、

c

i

は感度係数、

u c

は合成標準不確かさ、

u i

は標準不確かさである。

拡張不確かさ

U は、95%の信頼区間を用いて評価を行う。

3.2 最大拡張不確かさ

95%の信頼区間を用いた拡張不確かさは、0.4 から 10 W/kg の範囲で局所最大 SAR が

±30%を超えてはならない。もし、不確かさが 30%を超えるなら、測定について実際 の

不確かさと 30%目標値の差(%)を考慮に入れる。例えば、IEC の規格 62311 の手法を参

照。

53−

表 4 DUT SAR 試験の測定不確かさ評価表 a b d

=f(d,k) =c

f/e i

=c

g/e k

不確かさの原因 記述 公 差

/

不確 か

±%

確 率

分布

除数 c i

(1g) c i

(10g

)

標 準 不 確

かさ

±%, (1g)

測定システム

プローブ較正 2.2.1

軸等方性 2.2.2 √3 1 1

直線性

2.2.3 √3 1 1

プローブ変調応答

2.2.4 R

検出限界

2.2.5 √3 1 1

標 準 不 確

かさ

±%, (10g)

境界効果

応答時間

2.2.6

読出し機器

2.2.7

機械的制限

N

2.2.8

√3 1 1

1

√3 1 1

積分時間 2.2.9 √3 1 1

RF 環境雑音 2.4.5

RF 環境反射 2.4.5

プ ロ ー ブ 走 査 装 置 の

2.3.1 R √3 1 1

フ ァ ン ト ム 外 殻 に 対

2.3.3 R √3 1 1

するプローブ位置

後処理 2.5 √3 1 1

試験サンプル関係

保持器の不確かさ

2.3.4.2 N 1 1

試験サンプル位置

2.3.4.3 N 1 1

v i

ま た

v eff

M-1

M-1

∞ 電力スケーリング 62209-

2:L3

R √3 1 1

出力電力ドリフト 2.2.10 R √3 1 1

ファントムと機器

フ ァ ン ト ム の 不 確 か

2.3.2 R √3 1 1

さ (形状と厚さの公差)

液剤導電率・誘電率の 2.4.3 1.9 N 1 1 0.84

1.9

差 異 の 補 正 ア ル ゴ リ

ズム

液剤導電率(測定値)

2.4.3 N 1 0.78

0.71

液剤誘電率(測定値)

2.4.3 N 1 0.23

0.26

1.6

M

M

∞ 液 剤 導 電 率 の 温 度 不 2.4.4 R √3 0.78

0.71

確かさ

液 剤 誘 電 率 の 温 度 不

2.4.4 R √3 0.23

0.26

確かさ

合成標準不確かさ

拡張不確かさ(

頼区間)

3.1

95%信 3.2

54−

表 5 総合評価試験の測定不確かさ評価表

不確かさの原因 記述 公 差

/ 不

確 か さ

±%

確率

分布

=f(d,k)

除数 c i

(1g) c i

(10g

)

=c

f/e

標 準 不

確 か さ

±%,(1g)

測定システム

プローブ較正 2.2.1

軸等方性 2.2.2 √3 1 1

直線性

2.2.3 √3 1 1

変調応答

2.2.4 √3 1 1

検出限界

2.2.5 √3 1 1 i

=c

g/e

標準不確か

±%,(10g)

境界効果

読出し機器

応答時間

2.2.6

2.2.7

2.2.8

√3 1 1

√3 1 1

v

k

たは

v i eff

積分時間 2.2.9 √3 1 1

RF 環境雑音 2.4.5

RF 環境反射 2.4.5

プ ロ ー ブ 走 査 装 置 の

2.3.1 R √3 1 1

機械的制限

フ ァ ン ト ム 外 殻 に 対

2.3.3 R √3 1 1

するプローブ位置

後処理 2.5 √3 1 1

ダイポール

数 値 モ デ ル と 実 物 と

の差異

液 剤 距 離 と ダ イ ポ ー

ル軸

2.3.4.

3

R √3 1 1

出力電力ドリフト 2.2.10 R √3 1 1

ファントムと機器

フ ァ ン ト ム の 不 確 か

2.3.2 R √3 1 1

さ (形状と厚さの公差)

液剤導電率・誘電率の

差 異 の 補 正 ア ル ゴ リ

ズム

液剤導電率(測定値)

液剤誘電率(測定値)

液 剤 導 電 率 の 温 度 不

確かさ

2.4.3

2.4.3

N

N

1

1

0.78

0.23

0.71

0.26

2.4.4 R √3 0.78

0.71

液 剤 誘 電 率 の 温 度 不 2.4.4 R √3 0.23

0.26

確かさ

合成標準不確かさ

3.1

拡張不確かさ( 95%信

頼区間)

3.2

M

M

55−

不確かさの原因

表 6 簡易性能試験のための測定不確かさ評価表 f g

f/e i=cg/e k

=f(d,k)

記述 公 差

/

不 確

か さ

±%

確率

分布

除数 c i

(1g) c i

(10g)

標 準 不 確

か さ

±%,

(1g)

標 準 不

確 か さ

±%,(10g

)

v i

た は

v eff

測定システム

変調応答

2.2.4 √3 0 0 ∞

検出限界

2.2.5 √3 0 0 ∞

境界効果 2.2.6 √3 0 0 ∞

読出し機器 2.2.7 ∞

応答時間

2.2.8 √3 0 0 ∞

積分時間

2.2.9 √3 0 0 ∞

RF 環境雑音 2.4.5

RF 環境反射 2.4.5

プローブ走査装置の

R ∞

R ∞

2.3.1 R √3 1 1 ∞

機械的制限

ファントム外殻に対 2.3.3 R √3 1 1 ∞

するプローブ位置

後処理

2.5 √3 0 0 ∞

ダイポール

数値モデルと実物と

2.6 N 1 1 1 ∞

の差異

液剤距離とダイポー

ル軸

2.3.4.

3

R √3 1 1 ∞

出力電力ドリフト 2.2.10 R √3 1 1 ∞

ファントムと機器

ファントムの不確か

(形状と厚さの公

2.3.2 R √3 1 1 ∞

)

液剤導電率・誘電率

2.4.3 N 1 1 0.84

の差異の補正アルゴ

リズム

液剤導電率(測定値) N

液剤誘電率(測定値) N

液剤導電率の温度不

1

1

0.78

0.23

2.4.4 R √3 0.78

確かさ

液剤誘電率の温度不 2.4.4 R √3 0.23

確かさ

合成標準不確かさ

3.1

RSS

拡張不確かさ( 95%

信頼区間)

3.2

0.71

0.26

0.71

0.26

M

M

56−

表 4-6 注

1 a-k は参照パラメータ

2 表 4 の略語

RSS、N、R、U は、2乗和の平方根、正規、一様、U型確率分布。

Div.は、標準不確かさを得るために用いられる除数

3 この表で示されている不確かさ要素は、本測定方法のために開発された試験手順

と方法を基本にしている。試験手順と方法が変化したときは、異なる不確かさ要

素が適用 されるかもしれない。例えば、他のファントム形状と被測定機の位置を

試験するために定義されたパラメータが該当するかもしれない。

4 除数は、確率分布と自由度(v

i

v eff

)の関数である。

5 c

i

は、 SAR の変動に不確かさ要素の変動を変換するために適用される感度係数で

ある

6 標準不確かさの自由度(v

i

)と拡張された不確かさの自由度(v

eff

)の議論については

1.3 を参照

7 v

i

列の M は試験数

8 不確かさ影響量のいくつかは、装置メーカーにより供給される。その他の試験ご

とに異なる要素の不確かさは、各々の測定で評価する必要がある。

9 この表で示されている全ての影響量は、システム評価試験においても有効である。

ただし、試験サンプルに関するグループにおける 3 アイテムが、2 つの影響量を含

むダイポールグループによって置き換えられる場合は除く。例えば、液剤距離と

ダイポール軸、入力電力と SAR ドリフト。

10 ISO/IEC Guide 99:2007 に述べられているように、測定の再現性条件は「測定の条

件、同じ測定手順、同じ作業者、同じ測定システム、同じ運用条件および同じ測

定位置を含む一組の条件の範囲外、および短期間中に同じであるか同様の対象に

対する再現測定」と定義される。したがって、再現性はある特定の試験機関にお

ける試験のためだけの条件と要素を含まなければならないことを暗黙的に主張し

ている。このような関係においては、簡易性能試験に用いられるダイポールは、

測定システムの一部でない。

57−

参考文献

[1] A. Christ, T. Samaras, C. Goiceanu, and N. Kuster, “Characterization of the electromagnetic near-field absorption on body tissue composition in the frequency range from 30 MHz to 6 GHz,” Physics in Medicine and Biology, vol. 51, no. 19, pp.

4951 – 4965, Oct., 2006.

[2] M. Douglas, M. Kanda, W. Luengas, M. Ballen, T. Babij, and C-K, Chou, “An algorithm for predicting the change in SAR in a human phantom due to deviations in its complex permittivity,” IEEE Trans. EMC, vol. 51, no. 2, pp. 217 – 226, May 2009.

[3] ISO/IEC Guide 98-3:2008, Uncertainty of measurement – Part 3: Guide to the

expression

[4] Onishi T. and Uebayashi S., “Influence of phantom shell on SAR measurement in 3-6

GHz frequency range,” IEICE Trans. Commun., vol., E88-B, no. 8, pp. 3257 – 3262,

2005.

[5] NIST TN1297, Guidelines for Evaluating and Expressing the Incertitude of NIST

Measurement Results, Gaithersburg, MD: National Institute of Standards and

[6] Kanda, M, Analytical and numerical techniques for analyzing an electrically short dipole with a nonlinear load, IEEE Transactions on Antennas and Propagation, Jan

1980, vol. 28, Issue: 1, pp. 71- 78.

[7] Ladbury, J.M., Camell, D.G., Electrically short dipoles with a nonlinear load, a revisitedanalysis”, IEEE Transactions on Electromagnetic Compatibility, Feb 2002, vol. 44, Issue: 1, pp 38-44.

[8] Jenkins, S., Hodgetts, T. E., Clarke, R. N., and Preece, A. W., “Dielectric

measurements on reference liquids using automatic network analysers and calculable geometries,” Measurement Science and Technology, Vol. 1, No. 7, pp.

691–702, July 1990.

[9] Migliore, M. D., “Partial self-calibration method for permittivity measurement using truncated coaxial cable,” Electronics Letters, Vol. 36, No. 15, pp. 1275–1277, July 20,

2000.

[10] Nyshadham, A., Sibbald, C. L., and Stuchly, S. S., “Permittivity measurements using open-ended sensors and reference liquid calibration—an uncertainty analysis,” IEEE

Transactions on Microwave Theory and Techniques, Vol. 40, No. 2, pp. 305–314,

Feb.1992.

[11] Luc, J., Butet, R., Lebrusq, E., Toutain, Y., and Gallee, F., “SAR Measurement time reduction via optimization algorithms and interpolation scheme”, Proc. 28th Annual

Meeting of the Bioelectromagnetics Society (BEMS 2006), June 11-15, 2006,

[12] IEEE Std 1528:2003, IEEE Recommended Practice for Determining the Peak

Spatial-Average Specific Absorption Rate (SAR) in the Human Head from Wireless

Communications Devices: Measurement Techniques

[13] Evans, S., and Michelson, S. C., “Intercomparison of dielectric reference materials available for the calibration of an open-ended probe at different temperatures,”

Measurement Science and Technology, Vol. 6, No. 12, pp. 1721–1732, Dec. 1995.

[14] Francavilla M., Schiavoni A.: “New Reference Function for Post – Processing

Uncertainty Evaluation in SAR Compliance Tests” submitted to IEEE Microwave and

Wireless Components Letters.

58−

Was this manual useful for you? yes no
Thank you for your participation!

* Your assessment is very important for improving the work of artificial intelligence, which forms the content of this project