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AZS01.00TS 2020.04.01 発行 ジップマスタ 取 扱 説 明 書 注 意 ■この取扱説明書をお読みいただき、ご理解の上、据付、 接続(配線)、運転、保守点検をしてください。 ■この取扱説明書は、実際にご使用されるお客様のお手元 に確実に届くよう、ご配慮下さい。 ■この取扱説明書は、ご使用される方がすぐに参照できる ようにし、製品が廃棄されるまで大切に保管してください。 注 意 特殊仕様の場合は、一部本書と異なる場合があります。 ★印の項目については添付の納入図面をご参照ください。 株式会社 椿本チエイン <目 次> ○ 安全上のご注意 …………………………………………………………………………… 2 ○ 警告・指示事項 …………………………………………………………………………… 2 ○ 警告ラベルについて …………………………………………………………………………… 4 ○ 保障について …………………………………………………………………………… 8 1.はじめに …………………………………………………………………………… 9 2.ご購入時の確認 …………………………………………………………………………… 9 3.外観 …………………………………………………………………………… 9 4.設置環境、保管環境 …………………………………………………………………………… 9 4.1 設置環境 4.2 保管環境 5.据付・配線 5.1 5.2 5.3 5.4 …………………………………………………………………………… 10 梱包状態での取扱い …………………………………………………………………………………… 据付 ………………………………………………………………………………………… モータ ………………………………………………………………………………………… リミットセンサ ………………………………………………………………………………………… 6.運転 6.1 6.2 6.3 6.4 6.5 6.6 ………………………………………………………………………………………… 9 ………………………………………………………………………………………… 9 …………………………………………………………………………… 16 始動前点検 ………………………………………………………………………………………… 電圧及び周波数の変動 ………………………………………………………………………………… 負荷 ………………………………………………………………………………………… 運転開始後の確認 ……………………………………………………………………………………… 衝突の回避 ………………………………………………………………………………………… 長時間ご使用にならない場合 ………………………………………………………………………… 7.仕様一覧 10 10 12 15 16 16 16 16 16 16 …………………………………………………………………………… 17 8.トラブルシューティング…………………………………………………………………………… 18 9.保守・点検 9.1 9.2 9.3 9.4 …………………………………………………………………………… 18 保守・点検作業の際に ………………………………………………………………………………… 点検 ………………………………………………………………………………………… 給脂について ………………………………………………………………………………………… ハイポイドモートルの保守・点検 …………………………………………………………………… 【付属書】 18 18 20 21 …………………………………………………………………………… 22 ※サーボモータ駆動タイプの保守・点検及び、 トラブルシューティングは付属書の項目を参照下さい。 - 1 - 〇 安全上のご注意 ご使用の前に必ずこの取扱説明書及びその他の付属書類を全て熟読し、正しくご使用ください。 機器の知識、安全上の情報そして注意事項のすべてについて習熟してからご使用ください。 この取扱説明書では安全に関する内容により、下記のシンボルマークを使用して、安全注意事項のラ ンクを「危険」 「警告」 「注意」として区分してあります。安全に関するシンボルマークのある記述は、 重要な内容を記載していますので必ず守ってください。 また、お読みになった後は、使用者がいつでも見られる所に必ず保管してください。 ! △ 危険 取扱いを誤った場合に、使用者が死亡または重傷を負う危険が 切迫して生じることが想定できる場合 ! △ 警告 取扱いを誤った場合に、使用者が死亡または重傷を負う可能性が 想定できる場合 ! △ 注意 取扱いを誤った場合に、使用者が傷害を負う危険が想定される場合 および物的損害の発生が想定できる場合 物的損害とは、財産の破損および機器の損傷に係わる拡大損害を指します。 尚、 「注意」に記載した事項でも、状況によっては重大な結果に結びつく可能性があります。 いずれも重要な内容を記載していますので必ず守ってください。 〇 警告・指示事項 運搬・設置時の注意事項 ! △ 警告 ジップマスタをフォークリフトで運搬する場合は、フォークリフトのつめに ジップマスタ全体のバランスを取ってベース下面を載せてください。 ベースの一部がフォークリフトのつめに載っていない場合やバランスが 取れていない場合、本体が落下し、機器の破損や重大な事故につながるおそ れがあります。また、フォークリフトのつめの先端で、内部の機器を壊さな いように充分注意してください。 ! △ 注意 ジップマスタは屋内の雨水等がかからない乾燥した場所に設置してくだ さい。雰囲気温度0~40℃、湿度85%RH 以下の範囲で結露がない ところでお使いください。 本体の電気部品や機械本体、駆動部に雨水が浸入した場合、機器の損傷や感 電事故をおこすおそれがあります。 - 2 - 使用時の注意事項 ! △ 危険 ! △ 警告 ! △ 注意 ! △ 注意 ジップマスタが、運転中でも、停止中でも、上面フレーム下のすべての空間 や可動部には、絶対に身体または身体の一部を近づけたり、入れたりしない でください。 可動部に衣服が挟まれたり、手や足が挟まれる等、重大なけがをする おそれがあります。 ジップマスタは、許容積載質量および許容昇降速度を必ず守ってください。 これを超えると本体が破損したり、搬送物が落下するなどの恐れがあります。 いかなる場合でも惰走も含めてストロークを逸脱する範囲では絶対に使用 しないでください。逸脱すると装置が破損します。 リフタには、いかなるときでも衝撃を与えないでください。 ジップチェーン、可動部、検出部などには、粉塵や切粉などの異物が絶対に付着 もしくは混入しないようにして下さい。 これらは摩耗を促進し、チェーンの破断や、可動部の破損などの大きな事に繋がり ます。リフタ本体には、ジャバラを取り付けるなど、異物が侵入しないように必ず対 策してください。 さらにリフタの周囲に安全柵を設け、上面フレーム下の空間に立ち入ることが出来 ないようにして下さい。 保守点検時の注意事項 ! △ 危険 ! △ 警告 電気配線等の点検時は、必ず電源を切ってから行ってください。 電源を入れた状態で点検作業を行うと、感電するおそれがあります。 ! △ 注意 保守・点検作業は本書の内容と本製品を熟知した者を作業責任者として、必ず 複数の作業者で実施ください。 単独でこれらの作業を行うと、不慮の事故に際して、けがの度合いや機器の損傷を 大きくするおそれがあります。 やむを得ず上面フレーム下の空間に身体または身体の一部を入れなければな らない場合は、上面フレーム上の積載物全てを降ろし、必ず所定の落下防止 措置を施してください。 落下防止措置を怠ると、死亡事故等の重大な人身事故発生の恐れがあります。 必ず取扱説明書の要領で正しくセットしてください。 構成部品の取扱説明書など 個別に安全に使用するための注意事項があります。 上記と同様に事前に熟読し、指示に従って使用してください。 - 3 - 〇 警告ラベルについて 製品には次の警告銘板が貼付されています。可動部には絶対に近付かないで下さい。 (※実際に貼り付けられた警告銘板と異なる場合があります) ! 危 険 全 般 ・必ず電源を切って作業してください。感電のおそれがあります。 ・運搬、設置、配管・配線、運転・操作、保守・点検の作業は、専門知識と技能を持った人が実施し てください。爆発、引火、火災、感電、けが、装置破損の恐れがあります。 ・ブレーキに水、油脂類が付着しないようにしてください。ブレーキトルクの低下による落下、暴走 事故の恐れがあります。 ・下記の用途に使用しないでください。 (1) 人命および身体の維持、管理等に関わる医療器具 (2) 人の移動や搬送を目的とする機構、機械装置 (3) 機械装置の重要保安部品 ・製品の仕様範囲外では使用しないでください。製品の故障、機能停止や破損、寿命低下の原因とな ります。特に最大荷重や許容横荷重は必ず守ってご使用ください。 ・運転中、モータの回転部には絶対に触れないようにしてください。けがの恐れがあります。 運 搬 ・運搬のために吊り上げた際に、製品の下方へ立ち入ることは、絶対にしないでください。 落下による人身事故の恐れがあります。 - 4 - ! 危 険 設 置 ・安全性を確保するため、必要に応じて安全柵などの保護覆いを設けてください。 ・発火物、引火物、爆発物などの危険物がある場所では使用しないでください。 発火、引火、爆発の恐れがあります。 ・製品を取り付ける際には、必ず確実な保持、固定(ワーク等を含む)を行ってください。 製品の転倒、落下、異常作動などによって、ケガをする恐れがあります。 配 線 ・非常停止、停電などシステムの異常時に機械が停止する場合、装置の破損、人身事故などが発生しな いよう、安全回路あるいは装置を設計してください。 ・製品は必ず D 種接地(旧 3 種接地工事、接地抵抗 100Ω以下)をしてください。漏電した場合、感電 や誤動作の恐れがあります。 ・製品の配線は“取扱説明書”で確認しながら、確実に行ってください。ケーブル、コネクタの接続は 確実に行ってください。製品の異常動作、火災の恐れがあります。 ・電源ケーブルやモータリード線を無理に曲げたり、引っ張ったり、はさみ込んだりしないでください。 感電の恐れがあります。 運 転 ・製品に電源を投入する前および動作させる前には、配線状態や動作範囲の安全確認を行ってください。 感電したり可動部との接触によりケガの恐れがあります。 ・ 電源はモータ銘板に記載してあるものを必ずご使用ください。モータの焼損、火災の恐れがあります。 ・ 運転中、昇降体などの可動部分へは絶対に接近又は接触しないでください。巻き込まれ、けがの恐れ があります。 ・ 製品の動作中または動作できる状態の時は、機械の動作範囲に立ち入らないでください。製品が不意 に動いて、ケガの恐れがあります。 ・電源を入れた状態で、端子台、各種スイッチ等に触れないでください。感電や異常動作の恐れがあり ます。 ・ケーブルに傷をつけたり、無理に曲げたり、引っ張ったり、巻き付けたり、重い物を載せたり、挟み 込んだりしないで下さい。漏電や導通不良による火災や感電、異常動作の恐れがあります。 ・停電したときは電源スイッチを切ってください。停電復旧時に製品が突然動きだし、ケガ、製品の破 損の恐れがあります。 ・製品に異常な発熱、発煙、異臭が生じた場合は、直ちに電源を切ってください。そのまま使用すると、 製品の破損や火災の恐れがあります。 ・異音が発生したり振動が非常に大きくなった場合は、直ちに運転を停止してください。そのまま使用 すると、製品の破損、損傷による異常動作、暴走等の恐れがあります。 ・ 定格昇降荷重及び称呼速度など製品仕様範囲内でご使用ください。本体の破損や昇降物が落下するな どの恐れがあります。 保守・点検・修理 ・製品は絶対に改造しないでください。異常動作によるケガ、感電、火災などの恐れがあます。 ・製品の分解組み立ては行わないでください。ケガ、感電、火災などの恐れがあります。 ・製品に関わる保守点検、整備または交換などの各種作業は必ず電気の供給を完全に遮断してから行っ てください。尚、この時、下記の事項を守ってください。 (1) 作業中、第三者が不用意に電源を入れないように“作業中、電源投入禁止”などの表示を見やす い場所に掲げてください。 (2) 複数の作業者が保守点検を行う場合は、電源の入切、各軸の稼動は必ず声をかけて安全を確認し てから行ってください。 ・やむを得ず昇降テーブル下に身体または身体の一部を入れなくてはならない場合は、積載物をすべて 降ろし、必ず落下防止措置を施してから行ってください。重大な人身事故発生の恐れがあります。 ・点検時に取外したカバー等を外したままで運転しないで下さい。巻き込まれ、けがの恐れがあります。 - 5 - ! 注 意 全 般 ・本装置の仕様範囲外で使用しないでください。感電、けが、装置破損等の恐れがあります。 ・本装置の開口部に指や物を入れないでください。感電、けが、火災等の恐れがあります。 ・銘板を取外さないでください。 ・昇降部に手を入れないでください。挟まれによるけがの恐れがあります。 ・腐食性ガス(硫化水素など)の雰囲気で使用しないでください。錆が発生する恐れがあります。 ・下記の場所で使用する場合は、遮蔽対策を十分行ってください。対策を実施しない場合は、誤動作す る恐れがあります。 (1) 大電流や高磁界が発生している場所 (2) 溶接作業などアーク放電の生じる場所 (3) 静電気などによるノイズが発生する場所 ・腐食性の雰囲気、引火性のガスの雰囲気、可燃物の側では絶対に使用しないでください。 ・モータ及び周辺機器は、温度が高くなりますのでご注意ください。 ・通電中や電源遮断後の暫くの間は、モータは高温になる場合がありますので触れないでください。 ・用途に応じて、労働安全衛生法など関連法令に基づき、適切に対処願います。 荷受時の点検 ・天地を確認の上、開梱してください。けがの恐れがあります。 運 搬 ・運搬時は、落下、転倒すると危険ですので、十分ご注意ください。 ・製品の運搬、取付時は、リフトや支持具で確実に支えたり、複数の人により行うなど、人身の安全を 確保して十分に注意して行ってください。 設 置 ・大きな振動や衝撃が加わる場所に設置しないでください。大きな振動や衝撃により誤動作の恐れがあ ります。 ・運転中に何らかの危険が生じた場合に、すぐ非常停止がかけられる場所に非常停止装置を設けてくだ さい。 ・製品の取付けには、保守作業のスペースを確保してください。スペースが確保されないと日常点検や メンテナンスが出来なくなり、装置の停止や製品の破損、作業中のケガにつながります。 ・設置のとき、製品の可動部やケーブルを持たないでください。ケガの恐れがあります。 ・据付、調整等の作業を行うときは、不意に電源が入らないよう“作業中、電源投入禁止”などの表示 をしてください。感電や突然の製品の動作によりケガの恐れがあります。 ・本体駆動部の周辺には通風を妨げる障害物を置かないでください。破損の恐れがあります。 ・機械装置の可動部分には、人体が直接触れることがないよう、保護カバーなどで隔離してください。 配 線 ・配線は、電気設備技術基準や内線規程にしたがって施工してください。焼損や火災の恐れがあります。 ・相手機械との連結前に製品の動作方向を確認してください。動作方向を間違えますと、 けが、装置破損の恐れがあります。 ・運転方向を切換える場合は、必ず一旦停止させた後に逆方向へ動作させてください。 一旦停止させずに逆方向へ動作させますと装置破損の恐れがあります。 ・動力線と信号線とは混在配線をしないでください。ノイズによる誤動作の原因となります。 - 6 - ! 注 意 運 転 ・電源を投入するときは、上位の機器から順に投入してください。製品が急に稼動し、ケガ、製品破損 の恐れがあります。 ・製品の開口部に指や物を入れないでください。破損、ケガの恐れがあります。 ・製品を取扱う場合は、必要に応じて保護手袋、保護メガネ、安全靴等を着用して安全を確保してくだ さい。 ・運転中、装置は高温となる箇所があります。手や体を触れないようにご注意下さい。やけどのおそれ があります。 ・異常が発生した場合は直ちに運転を停止して下さい。感電、けが、火災の恐れがあります。 ・定格負荷以上や許容オーバーハングロードを超えた負荷では使用しないで下さい。装置破損の恐れが あります。 ・いかなる場合もストローク範囲を逸脱する範囲では絶対に使用しないでください。 逸脱すると装置が破損する恐れがあります。 保守・点検・修理 ・安全性を保つため、取扱説明書の記載内容に従い、日常点検及び定期点検を実施ください。 ・絶縁抵抗測定の際は、端子に触れないで下さい。感電の恐れがあります。 ・ネジシャフトへの給脂は、本取扱説明書に基づいて実施して下さい。またグリースは、弊社推奨品を 必ず御使用下さい。装置故障等の原因となります。 ・グリースを塗布するときは、保護メガネを着用してください。グリースが目に入ると目の炎症を起こ す恐れがあります。 ・異なる銘柄のグリースを混合して使用しないでください。グリースの性能が劣化する恐れがあります。 ・保守・点検作業は本書の内容と本製品を熟知した者を作業責任者として、必ず複数の作業者で実施し てください。 単独でこれらの作業を行うと、不慮の事故に際して、けがの度合いや機器の損傷を大 きくする恐れがあります。 その他 製造物責任について 弊社納入品を日本国(海外の場合はその仕向国)外に移設して、自ら使用し、若しくは第三者に使用さ せる場合、または、弊社納入品を修理、改造して自ら使用し、若しくは第三者に使用させる場合に、人 的および物的損害に係る製造責任の問題が発生したときは、かかる損害が貴社への引渡し時に有してい た弊社納入品の欠陥に基づいて発生したことを貴社により証明された場合を除いて、貴社の責任と負担 においてこれを解決され、弊社はこの問題に係る費用負担を免れるものとさせていただきます。 その他 ・ “安全上の注意”全般についてお守りいただけない場合は、弊社は一切の責任を負いません。 ・製品に関するお問い合わせは、弊社までお願いします。 - 7 - 〇 保証について 1.無償保証期間 保証期間は以下に示す期間のいずれか先に達した期間とします。 (1) 工場出荷後、18 ヶ月 (2) 使用開始後(お客様への装置への弊社製品の組み込み完了時から起算します)12 ヶ月 保障期間経過後の調査や修理は全て有償となります。 尚、保証期間内に下記保証範囲外の事由により故障が発生した場合でも、調査および修理は有償で承 りますので、ご購入先へお気軽にお申し付けください。 2.保証範囲 無償保障期間中に、お客様側にて取扱説明書に準拠する正しい据付・使用方法・保守管理が行われて いた場合において、弊社製品に生じました故障は、弊社製品を弊社に返却いただくことにより、その 故障部分の交換または修理を無償で行ないます。 但し、無償保証の対象は、あくまでお客様にお納めした弊社製品単体についてのみであり、日本国内 においてのみ有効とさせていただき、以下の費用は、保証範囲外とさせていただきます。 (1) お客様の装置から弊社製品を交換または修理をする際、取り外したり取り付けたりするために要 する費用及びこれらに付帯する工事費用。 (2) お客様の装置をお客様の修理工場などへ輸送するために要する費用。 (3) 故障や修理に伴うお客様の逸失利益並びにその他の拡大損害額。 3.有償保証 無償保証期間にもかかわらず、以下の項目が原因で弊社製品に故障が発生した場合は、有償で調査・ 修理を承ります。 (1) お客様が取扱説明書通りに弊社製品を正しく据付けられなかった場合。 (2) お客様の保守管理が不充分であり、正しい取り扱いが行われていない場合。 (3) 弊社製品と他の装置との連結に不具合があり故障した場合。 (4) お客様側で改造を加える等、弊社製品の構造を変更された場合。 (5) 弊社または弊社指定工場以外で修理された場合 (6) 取扱説明書による正しい運転環境以外で弊社製品をご使用になった場合。 (7) 災害等の不可抗力や第三者の不法行為によって故障した場合。 (8) お客様の装置の不具合が原因で、弊社製品に二次的に故障が発生した場合。 (9) お客様から支給を受けて組み込んだ部品や、お客様のご指定により使用した部品等が原因で故障 した場合。 (10) お客様側で配線不具合やパラメータの設定間違いにより故障した場合。 (11) 使用条件によって、正常な製品寿命に達したもの。 (12) 機能上は影響ない発生音などの感覚的な現象。 (13) 部品およびグリースなど、弊社指定品以外の物の使用により故障した場合。 (14) 消耗品の消耗により故障した場合。 (15) 塗装及びメッキの自然退色。 (16) その他弊社の責任以外で損害の発生した場合。 4.その他 (1) この取扱説明書の内容は、お断りなしに変更することがあります旨、予めご了承ください。 (2) この取扱説明書の内容につきましては、誤記や不備のないよう万全を期しておりますが、万一誤 記または不備がございましたら、弊社までご一報ください。 - 8 - 1.はじめに このたびは、つばき ジップマスタをお買い上げいただきまして、誠にありがとうございます。 この取扱説明書は、本製品の据付・配線から運転・保守に至るまでを説明しております。 ご使用になる前に必ずご一読の上、正しくご使用いただくようお願いいたします。 尚、他の装置に組み込まれて出荷される際には、最終的にご使用いただくお客様までこの取扱説明書が 確実に届けられるよう、ご配慮ください。 [ご使用になる前に] ・本書の一部または全部を無断で転載、複製することは固くお断りします。 ・本製品を正しくご使用いただくために、本書を必ずお読みください。 ・本書の内容は、予告無しに変更することがあります。 ・本書の内容には万全を期しておりますが、もしご不審な点や誤り、記載漏れ、製品に対するご要望 等お気づきの点がございましたら、弊社までご連絡ください。 ・本書に基づかない弊社製品のご使用により生じた損害及び間接的損害につきましては、責任を負い かねます旨、予めご了承ください。 2.ご購入時の確認 ご購入になりましたら、次の点をお確かめください。 (1) 銘板に記載されている形番・仕様がご注文のものと一致しているか。 (2) 輸送中に破損していないか。 3.外 観 外観につきましては、外形図をご参照下さい。 4.設置環境、保管環境 ! ・本装置の設置環境を必ず守ってください。製品の故障、機能停止や破損、寿命低下の原因と なります。 危 険 ★4.1 設置環境 設置にあたっては次の条件を守ってください。 a.直射日光が当らないこと b.使用周囲温度:0~40℃ (凍結の無いこと) c.使用周囲温度:85%RH 以下(結露の無いこと) d.腐食性ガス、可燃性ガスの無いこと e.塵埃のないこと f.水・油がかからないこと g.9.8m/s2{1.0G}を超える振動が加わらないこと。 4.2 保管環境 保管環境は設置環境に準じますが、長期保管では特に結露の発生が無いようご配慮ください。 結露が予想される環境での保管の場合、梱包の外側から全体を、あるいは開梱して直接、結露防止処 置を施してください。 - 9 - 5.据 付・配 線 ! 危 険 ・必ず強固な架台に設置し、確実に固定してください。 製品の転倒、落下、異常作動などによって、ケガをする恐れがあります。 5.1 梱包状態での取扱い ぶつけたり落下させたりしないよう、運搬中の取り扱いには充分な配慮をお願いします。 a. 重量物の運搬は、単独作業をしないでください。 b. 静置するときは水平状態としてください。 c. 梱包の上に乗らないでください。 d. 梱包が変形するような重い物、あるいは荷重の集中する品物を載せないでください。 ★5.2 据 付 (1)予め取付面の剛性が十分であるか、水平となっているかご確認下さい。 (2)開梱し、本体を吊上げる際には、まず梱包箱をバラシて、本体上部のアイボルトにナイロン スリング等の吊り具を掛けて、本体を起立させてください。そのまま起立させた状態で本体を 吊り上げ、据付け位置まで移動させます。 ※詳細は、次ページの図を参照ください。 ! 危 険 ・本体を吊上げ際は、必ず本体上部のアイボルトを使用して吊上げてください。本体中央部は 中空構造であるため、吊り具を掛けると内蔵されている機器が破損し、重大な事故につなが る恐れがあります。 ・ジップマスタの設置場所は、適正な据付が行えるよう剛性が高く、最大荷重が加わっても取 付けボルトの引抜強度が十分保たれる架台や基礎を確保してください。 また、取付けボルトは、M16(強度区分 10.9 以上)4 本とし、ねじ込み長さは 25mm 以上を確 保してください。 (3)ボルト(M16×4 ヶ所 (強度区分 10.9 以上)にてジップマスタ本体を仮固定します。 *取付ボルトは貴社にてご準備ください。 (4)必要に応じてレベル調整を行なってください。 (5)レベル調整後、取付ボルトを締付けてください。 (推奨締付トルク 289 N・m) (6)取付ボルトの締付状態に問題が無いことを確認してから試運転を実施して下さい。 (7) 本体を吊上げる際には、納品図により質量を確認し、適正な吊り具を使用してください。 - 10 - アイボルト カバー部 本体中央部(カバー部)は中空構造のため吊り具は掛けられません。カバーの破損に 至りますので、必ずアイボルト及び本体据付用ボルト穴に吊り具を掛けてください。 ※上記図は参考図です。実際の外形は納品図を参照下さい。 - 11 - ★5.3 モータ ★5.3.1 ブレーキ付きモータの結線 ジップマスタは昇降速度が速いため、インバータを併用して、加減速時間を設けてご使用下さい。 安全に運転するため、商用電源の直入れは、絶対にしないでください。 ※ブレーキの配線は、必ず「直流別切」としてください。 ※詳細は添付のハイポイドモートル取扱説明書をご参照ください。 ★5.3.2 モータ結線図 200V 級 本体形式 モータ容量 ZMEL0200U 3.7kW 結線図 <注記> ・補助継電器の接点容量は、MCa:AC200V 7A 以上(抵抗負荷), MCb:AC200V 10A 以上(抵抗負荷)のものをご使用ください。 ZMEL0500H ZMEL1000M 5.5kW <注記> ・補助継電器(MCa,MCb)の接点容量は、MCa:AC200V 7A 以上 (抵抗負荷)のものをご使用ください。 ・5.5kW の DC モジュールはリレー内蔵タイプのため直流別切り 回路は不要です。 Ⓜ:モータ Ⓑ:ブレーキ MCa,MCb:補助継電器 OCR:過電流継電器 DM200D,PM180B:DC モジュール -Z-:保護素子(バリスタ) (注1)ブレーキ電圧は DC90V です。 (DC モジュールに AC200V 入力時) (注2)ブレーキ電源は必ずインバータの一次側電源から取り、ブレーキ操作とモータの ON・OFF は 必ず同期させてください。 (注3)MCa の投入、解放はインバータとのインターロックが必要となりますので、インバータの 取扱説明書をご参照ください。 - 12 - 400V 級 本体形式 モータ容量 ZMEL0200U 3.7kW 結線図 <注記> ・補助継電器は、MCa:接点電圧 AC400~440V 誘導負荷 1A 以上 のもの、MCb:接点電圧 AC400~440V 誘導負荷 1A 以上のもの を直列に 2 個または 3 個接続し、ご使用ください。 ZMEL0500H ZMEL1000M 5.5kW <注記> ・補助継電器は、MCa:接点電圧 AC400~440V 誘導負荷 1A 以上 のもの、MCb:接点電圧 AC400~440V 誘導負荷 1A 以上のもの を直列に 2 個または 3 個接続し、ご使用ください。 Ⓜ:モータ Ⓑ:ブレーキ MCa,MCb:補助継電器 OCR:過電流継電器 DM400D,HD-120MHI:DC モジュール (注1)5.5kW 用の DC モジュール「HD-120MHI」は添付出荷致しますので、お客様にて制御盤へ設置 ください。外形寸法は、P14 を参照ください。 (注2)ブレーキ電源は必ずインバータの一次側電源から取り、ブレーキ操作とモータの ON・OFF は 必ず同期させてください。 (注3)MCa の投入、解放はインバータとのインターロックが必要となりますので、インバータの 取扱説明書をご参照ください。 - 13 - ※5.5kW 400V 級 DC モジュール(型式:HD-120MHI)外形寸法図 添付出荷致しますので、お客様にて制御盤へ設置ください。 ★5.3.3 モータ結線と昇降方向 ZMEL0200U:上昇 ZMEL0500H:上昇 ZMEL1000M:下降 ★5.3.4 ZMEL0200U:下降 ZMEL0500H:下降 ZMEL1000M:上昇 インバータ制御について ①下降時には大きな回生電流が発生しますので、ご使用条件に基づき十分なインバータ回生抵抗器 の容量を設けてください。回生抵抗器の容量についてはインバータメーカへご相談願います。 ②インバータはモータに対して1枠大きい容量のご使用を推奨します。 ③インバータトリップ時にはブレーキが作動するシーケンスを組んでください。 - 14 - ★ 5.4 リミットセンサ 5.4.1 リミットセンサの配線 リミットセンサは、ストローク上下限用と上下各減速開始用に計 4 個を取付出荷しております。 該当する上位シーケンス信号ラインに接続してください。 <リミットセンサ仕様> メーカ オムロン株式会社 (フォトマイクロセンサ市販品) 形 式 EE-SX972-C1 電源電圧 DC5~24V±10%(負荷電流 100mA以下) 出力仕様 NPNオープンコレクタタイプ 電気回路 ※ OUT1:入光時 ON OUT2:しゃ光時 ON 5.4.2 リミットセンサの調整 予め本製品のストロークエンド(上限、下限位置)で調整済みですが、微調整が必要な場合はお客様 にてセンサの位置を調整してください。 (1) 調整手順 ※カバーの取外し要領は、9.2.3 項を参照ください。 ①リフトマスタを所定の位置まで動作させる。 (上昇または下降) ②センサ取付ビス(十字穴付きナベ小ネジ: M4×8 )を一旦 緩め、センサを上下に移動させ、セ ンサが検知する位置を調整する。 ! 注 意 ・リミットセンサは必ずストローク内で検知するようにしてください。 リミットセンサ取付位置 (2) 各部名称 上限リミットセンサ リミットセンサ センサードグ センサ取付ビス 十字穴付きナベ小ネジ (M4×8) センサレールに沿って 上下に移動させる 上側減速用 下側減速用 下限リミットセンサ - 15 - 6.運 転 ! 危 険 ・運転の際は、昇降部(可動部)に人が近づかないよう対策するなど、安全を十分確保して作 業を実施してください。重大なけがをする恐れがあります。 ・モータ端子台のカバーを取り外した状態で運転しないでください。作業後は、端子台のカバ ーを元の位置に取付けてください。感電の恐れがあります。確実に行ってください。 ・停電したときは必ず電源を切って下さい。停電復旧時に製品が突然動きだし、ケガ、製品の 破損の恐れがあります。 6.1 始動前点検 据付・配線が終わりましたら、スイッチを入れる前に次の点をご確認ください。 ・遮断器や過電流リレーは適当なものが入れてあるか。 ・配線の誤りが無いかどうか、特にモータの回転方向と上限、下限各リミットセンサとの関係が 正常であるか。 ・上昇(下降)時に上昇(下降)端リミットセンサを検知すると停止し、それ以上上昇(下降) しないよう、シーケンスが構成されているか。 ・接地線は確実につないでいるか。 6.2 電圧および周波数の変動 モ-タにかかる電圧および周波数が規定の値でないときは、特性が変化しますので注意してく ださい。モ-タの電圧は定格電圧の上下10%以内の変動であれば差しつかえありません。 6.3 負 荷 ・通常停止時及び非常停止時には負荷が落下しない様、必ずモータの保持ブレーキが作動する様 にシーケンス回路を設計してください。 ・規定以上の負荷をかけますと本製品を損傷させる原因になります。定格負荷を越えることのな いようにご注意ください。 6.4 運転開始後の確認 運転開始後、次の項目をご確認ください。 ・運転方向(上昇・下降)は正しいか。 ・異常な振動や騒音がないか。 ・衝撃の発生はないか。 6.5 衝突の回避 当て止めなど、フレームの昇降部分に衝撃荷重が加わるような使い方はしないで下さい。 装置が破損したり、チェーンが破断する可能性がありますので、必ず称呼ストロークの 範囲内でご使用下さい。 6.5 長時間ご使用にならない場合 元電源を OFF にしてください。 - 16 - ★7.仕様一覧 本体形式 ZMEL0200U ZMEL0500H ZMEL1000M 1.96 {200} 4.90 {500} 9.80 {1000} 1000(70Hz) 800(84Hz) 330(69Hz) 588 {60} 1960 {200} 4900 {500} 三相モータ 3.7 5.5 5.5 サーボモータ 3.5 5.0 5.0 昇降荷重 [kN] {kgf} 速度 [mm/s] (周波数) 許容オーバーハングロード [N・m] {kgf・m} モータ容量 [kW] ストローク [mm] 1500 または 2000 許容起動頻度 塗装仕様 想定起動頻度 40 往復/H シェルアルバニヤ EP グリース 2 (シェル ルブリカンツジャパン㈱製) アクリルラッカーエナメル塗装 塗装色 B27-90B (クリーム色) 電 源 3 相 AC200/200/220 50/60/60Hz ブレーキ 無励磁作動形 EE-SX972-C1 (オムロン株式会社製) ストローク上下限、減速位置 計 4 ヵ所 0 ~ +40℃(凍結の無いこと) 使用グリース 上下限センサ 周囲温度 相対湿度 使用 環境 ! 注 意 標 高 85%RH以下(結露の無いこと) 一般屋内 腐食性ガス、引火性ガスの無いこと、 水・油が掛からないこと、粉塵の無いこと 1000m以下 耐衝撃 1G以下 耐振動 0.5G以下 雰囲気 ・ 定格荷重以下、許容オーバーハングロード以下でご使用ください。定格荷重、許容オーバー ハングロードを超えて使用されますと製品の破損の恐れがあります ・ 許容オーバーハングロードはワーク取付面からワーク重心位置までの距離となります。 ・ 本製品は、必ずストローク範囲内でご使用ください。ストローク範囲を超えて使用 されますと製品の破損の恐れがあります。 ・ いかなる場合も当て止めは、行わないでください。当て止めを行いますと製品内部に重大な損傷 を起こします。 - 17 - ★8.トラブルシューティング 不具合が生じた場合の原因と処置を、下表に示します。電源を遮断してから点検してください。 ※サーボモータ駆動タイプにつきましては、付属書を参照下さい。 不具合点 動作しない 原 因 電源が投入されていない 点検方法 電源電圧を確認する 処 置 電源回路を正しくする モータ端子台ビスの接続不良 ビスの緩み、未接続が無いか確認する 確実に接続する 逆に動作する 動力線(U,V,W)の相順が異なる 動力線(U,V,W)の相順を確認する 動作が不安定 過負荷、ブレーキ開放 動力線(U,V,W 相)等の接続状態確認 動力線(U,V,W)の内、2 本を入れ替 える 端子の緩みなどを直す ずり落ちる ブレーキ作動音の有無を確認する 弊社までご連絡下さい。 ブレーキの動作不良 ビスの緩み、未接続が無いか確認する 確実に接続する 停止精度が ブレーキライニングの摩耗 悪い 異音・振動が 本体固定用ボルトの緩み 発生する 電源の欠相 ★9.保守・点検 ! 注 意 ブレーキギャップの点検 ブレーキギャップの調整 据付状態の確認とボルトの緩みを チェックする 電源電圧(U,V,W)の測定 正しく据付け、固定用ボルトを確 実に締付ける 電源を正常に接続する ※サーボモータ駆動タイプにつきましては、付属書を参照下さい。 ・ 本製品の安全性を保つため、本取扱説明書の内容に従い、日常点検及び定期点検を実施くだ さい。 ・保守・点検の際には、必ず電源を切り機械が完全に停止した状態で行ってください。また不 慮に電源が入らないようにしてください。 ・本体分解、モータの取外し、またはブレーキの分解を行いますと、本製品は負荷を保持出来 なくなり、落下事故の原因につながります。作業前には必ず負荷の取り除きまたは、固定を 行って下さい。 9.1 保守・点検作業の際に 保守・点検作業の際には下記事項を守って実施してください。 (1) 作業にあたっては一般電気知識を有する人が実施してください。 (2) 二次災害を引き起こさないように、周辺を整理し安全な状態で行ってください。 (3) 必ず電源を切り機械が完全に停止した状態及びサーボアンプの充電表示が完全に消えた状態で 行ってください。 (4) 労働安全衛生規則第二編第一章第一節一般基準を遵守してください。 (5) メガテストを行う場合は、全端子を外してテスト電圧が加わらないようにして実施してください。 (6) 部品交換が必要な場合は、弊社までご連絡ください。 9.2 点 検 9.2.1 日常点検 以下の項目を点検してください。 ・外観に異常が無い。 ・装置内部に異物が入っていない。 ・異常な音が発生していない。 ・注意警告ラベルに汚れや破損がない。 ・昇降動作に異常が無い。また上下限それぞれの停止位置で正しく止まる。 (手動操作にて) ・リニアガイドの動きが滑らか。 ・減速機に異常はない。 (グリース漏れ、表面温度、振動の有無など。 ) ※詳細は、減速機の専用取扱説明書を参照ください。 - 18 - 9.2.2 定期点検 以下の項目を点検して下さい。 Ⅰ.ボルト・ナット類の緩みが無いか(6 ヶ月毎) 以下の手順に従って下さい。 ① 全ての搬送物を取り除く。 ② 落下防止措置を実施し、昇降部の落下が絶対起こらない事を確認する。 ③ 点検作業を行う。 Ⅱ.ジップチェーンに損傷はないか(1 ヶ月毎) 以下の手順に従って下さい。 ① 全ての搬送物を取り除く。 ② 落下防止措置を実施し、昇降部の落下が絶対起こらない事を確認する。 ③ ジップチェーンの露出部の全長に、以下の事を確認する。 ・プレート間から酸化摩耗粉(赤茶色)が出ていないか ・チェーンローラ外周に酸化摩耗粉(赤茶色)が出ていないか 上記の場合は、9.2 を参考に直ぐに給油/給脂してください。 ・チェーンローラが割れていないか ・チェーンローラを触診し、摩耗による大きな荒れがないか 上記のいずれかの事象がある場合、使用を中止し弊社までご連絡下さい。 プレート間から酸化摩 耗粉が出ていないか ローラが割れていないか ローラに大きな荒れが ないか ローラの外周に酸化 摩耗粉が出ていないか Ⅲ.スプロケットの歯面摩耗の有無(3 ヶ月毎) ① 全ての搬送物を取り除く。 ② 落下防止措置を実施し、昇降部の落下が絶対起こらない事を確認する。 ③ 駆動部にあるスプロケットの歯面でピッチング、カケ、摩耗など損傷がないか (歯先形状が尖っていれば交換です) 上記の場合は、直ぐに、使用を中止し、駆動部を交換してください。 9.2.3 カバーの取外し 上下限センサの位置変更及びジップチェーンへの給脂の際にはカバーR、ガイドへの給脂の際には カバーLの取外しが必要です。 カバー取外しの際には、取付ビス(十字穴付きナベ小ネジ M6×12)を外してからカバーを 取外して下さい。 ※次ページに参考図を記します。実際の外形寸法は、納品図を参照下さい。 - 19 - カバーL ガイド給脂側 カバーR センサ調整 チェーン給脂側 9.3 給脂について 本製品の給脂の詳細については下表を参照ください。 使用部位 潤滑間隔 推奨グリース ジップチェーンローラ、ガイド部 3 ヵ月或いは 10 万往復 高荷重用グリース 1 種 2 号 相当品 シェルアルバニヤ EP グリース 2(シェル ルブリカンツジャパン㈱製) ※潤滑間隔は、期間及び往復回数のいずれか早い方を目安としてください。 9.3.1 ジップチェーンの給脂 ジップチェーンの給脂・は以下の手順で行ってください。 ① 上面フレーム上の全ての搬送物を取り除く。 ② 落下防止措置を実施し、昇降部の落下が絶対起こらない事を確認する。 ③ 下図の a の給油・給脂作業を行う。全てのジップチェーンに行なう a.ローラへのグリース刷毛塗り (機体を上限で停止し、前後両側のリンクに 各 3 ヵ所、計 6 ヵ所 (露出している全リンクに行う) 前側 ジップチェーンへの給脂・給油 - 20 - 後側 9.3.2 ガイド部の給脂 グリースニップルから給脂します。古いグリースが排出されるまで、十分に新しいグリースを給脂し ます。給脂後は慣らし運転を実施し、余分なグリースは除去してから運転を開始してください。 ※カバーの取外し要領は 9.2.3 項を参照ください。 <給脂箇所参考図> グリースニップル ジップチェーン部 グリースニップル <ジップチェーン部> <ガイド部> ※上記図は参考図となります。実際の外形は納品図を参照下さい。 ★9.4 ハイポイドモートルの保守・点検 ハイポイドモートルの保守・点検については、添付のハイポイドモートル取扱説明書をご参照下さい。 ! 危 険 本体に負荷が作用しているときにブレーキの解放を絶対に行わないで下さい。 負荷が作用している状態でブレーキを解放すると負荷が落下したり、可動部が不意に動き出す ことがあります。 - 21 - ★【付属書】 サーボモータ駆動タイプをご使用時の注意事項 1.1 ご使用の前に ・ジップマスタ サーボ駆動タイプをご使用の際には、お客様にて回生抵抗を別途ご準備ください。 ・緊急時に停止させる場合であっても、モータ内蔵のメカブレーキによる制御はしないでください。 必ず、ダイナミックブレーキによる減速後メカブレーキが作動するような制御ロジックとしてください。 詳細は、モータメーカの取扱説明書をご参照ください。 1.2 減速機、サーボモータ保守・点検 減速機の保守・点検は添付の取扱説明書をご参照下さい。 また、サーボモータついては、メーカの取扱説明書をご参照下さい。 1.3 トラブルシューティング 不具合が生じた場合の原因と処置を、下表に示します。 電源を遮断してから点検してください。 ※サーボアンプのアラームはサーボアンプのユーザーマニュアルをご参照下さい。 不具合点 動作しない 原 因 電源が投入されていない 点検方法 電源電圧をチェックする 過負荷になっている 無負荷にて運転してみる サーボアンプ、モータが接続されて いない 速度/位置指令が入力されていない 負荷を軽くするか、 モータ容量を変更する 動力線(U,V,W 相)の接続が 正しく設定する 不充分 入力信号をチェックする 速度/位置指令を正しく入力する サーボオン信号がオフのままである サーボオン信号を確認する サーボオン信号をオンにする 指令パルスのモード選択が誤って いる 正方向駆動禁止、逆方向駆動禁止入力 信号がオフのままである サーボアンプの故障 指令パルス形態をチェック 正しく設定する する 入力信号をチェックする 入力信号をオンにする 動作が不安定 配線の接続不良 位置ずれ 処 置 電源回路を正しくする 減速部バックラッシの増加 サーボモータ、サーボアンプ不良 異音・振動が 本体固定用ボルトの緩み 発生する サーボゲインの調整不足 内部基板の故障 サーボアンプを交換する 動力線(U,V,W 相)、信号線 端子やコネクタの緩みなどを直す コネクタの接続状態確認 原点または所定位置への位 オーバーホールが必要です。 置決め運転での位置ずれ確 弊社までご連絡下さい。 認 モータ単体での動作確認 (位置決め)回転量確認 サーボモータ、サーボアンプを 交換する 据付状態の確認とボルトの 正しく据付け、固定用ボルトを確実に締 緩みをチェックする 付ける サーボゲインをチェック サーボゲインを調整する する - 22 - 株式会社 椿本チエイン この取扱説明書に関するお問い合わせは、お客様問合せ窓口をご利用ください。 お客様問合せ窓口 TEL (0120)251-602 FAX ( 0120)251-603 長岡京工場 : 〒617-0833 京都府長岡京市神足暮角1-1 - 23 -
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