取扱説明書 INSTRUCTION MANUAL 目 次 【1】安全に関する項目∼ご使用の前に必ずお読みください。∼ 1−1 警告マークなどの記号説明 ………………………………001 1−2 安全使用のための警告文 …………………………………001 1−3 最大過負荷保護入力値 ……………………………………002 【2】用途と特長 2−1 用 途 ………………………………………………………002 2−2 特 長 ………………………………………………………003 【3】各部の名称 3−1 本体・テストリード ………………………………………003 3−2 表示器 ………………………………………………………004 【4】機能説明 …………………………………………………………005 【5】測定方法 5−1 始業点検 ……………………………………………………007 5−2 電圧 (V) 測定 ………………………………………………008 5−2−1 直流電圧 (DCV ) …………………………………008 ∼) …………………………………009 5−2−2 交流電圧 (ACV∼ 5−3 抵抗 (Ω) 測定 ………………………………………………011 5−4 ダイオード ( ) テスト ……………………………………012 5−5 導通 ( ) チェック …………………………………………013 5−6 別売付属品による測定 ……………………………………014 5−6−1 直流高電圧プローブ (HVー60) による測定 ………014 5−6−2 交流電流プローブ (CLー20D) による測定 ………015 5−6−3 直流・交流電流プローブ (CLー22AD) による測定 016 5−6−4 直流電流プローブ (CL33DC) による測定 …………017 【6】保守管理について 6−1 保守点検 ……………………………………………………018 6−2 校 正 ………………………………………………………018 6−3 内蔵電池および内蔵ヒューズ交換 ………………………018 6−4 保管について ………………………………………………020 【7】アフターサービスについて 7−1 保証期間について …………………………………………020 7−2 修理について ………………………………………………020 7−3 お問い合わせ ………………………………………………021 【8】仕 様 8−1 一般仕様 …………………………………………………022 8−2 別売付属品 …………………………………………………023 8−3 測定範囲および確度 ………………………………………023 保 証 書 ……………………………………最終ページにあります 【1】安全に関する項目∼ご使用の前に必ずお読みください。∼ このたびはディジタルマルチメータCD750P型をお買い上げいた だき、誠にありがとうございます。 ご使用前にはこの取扱説明書をよくお読みいただき、正しく安全 にご使用ください。そして常にご覧いただけるように製品と一緒に して大切に保管してください。 ・・・ ・ 本文中の“ 警告”および“ 注意”の記載事項は、やけどや感 ・ 電などの事故防止のため、必ずお守りください。 1-1 警告マークなどの記号説明 本器および『取扱説明書』に使用されている記号と意味について :安全に使用するための特に重要な事項を示します。 ・警告文はやけどや感電などの人身事故を防止するためのものです。 ・注意文は本器を壊すおそれのあるお取り扱いについての注意 文です。 :高電圧が印加され危険なため触れないでください。 :直流(DC) :グランド ∼:交流(AC) +:プラス Ω:抵抗 −:マイナス :ブザー :ヒューズ :ダイオード :二重絶縁または強化絶縁 1-2 安全使用のための警告文 警 告 以下の項目は、やけどや感電などの人身事故を防止するため のものです。本器をご使用する際には必ずお守りください。 1. AC33Vrms(46.7Vpeak)またはDC70V以上の電圧は人体に危険 なため注意すること。 2. 最大定格入力値を超える信号は入力しないこと。 3. 最大過負荷入力値を超えるおそれがあるため、誘起電圧、サー ジ電圧の発生する (モータ等) ラインの測定はしないこと。 4. 本体またはテストリードが傷んでいたり、壊れている場合は 使用しないこと。 5. ケースまたは電池ぶたをはずした状態では使用しないこと。 − 1 − 16. ヒューズは必ず指定定格および仕様のものを使用すること。 ヒューズの代用品を用いたり短絡することは絶対にしない こと。 17. 測定中はテストリードのつばよりテストピン側を持たないこと。 18. 測定中は他のファンクションまたは他のレンジに切り換え たりしないこと。 19. 測定ごとのレンジ・ファンクション・測定端子の確認を確 実に行うこと。 10. 本器または手が水などでぬれた状態での使用はしないこと。 11. 内蔵電池および内蔵ヒューズ交換を除く修理・改造は行わな いこと。 12. 強力な電磁波を発生するもの、帯電しているものの近くで は使用しないこと。 13. 年 1 回以上の点検は必ず行うこと。 14. 屋内使用 注 意 使用後はファンクションスイッチをOFFにしてください。オー トパワーセーブではわずかな電池消耗があります。 1-3 最大過負荷保護入力値 ファンクション DCV ACV Ω/ / 入力端子 最大定格入力値 V、 DC1000V COM AC750V Ω/ / 電圧・電流 、COM 入力禁止 最大過負荷保護入力値 DC1000V, AC750V または PEAK MAX 1000V 1分間印加 【2】用途と特長 2-1 用 途 本器は過電流防止回路や1000V 10kAの大遮断容量の大型ヒューズ を内蔵し、ヒューズ定格以内での大容量電路の測定において、安全 性を高めた携帯用ディジタルマルチメータです。 − 2 − 2-2 特 長 ・IEC61010-1に準拠した安全設計 ・4000カウント ・データホールド、レンジホールド機能付き ・約30分で作動するオートパワーセーブ ・Ω/ / 測定端子には誤挿入防止のセーフティーカバー付き ・真の実効値測定/AC ・本体ケースおよび回路基板には難燃材を使用 【3】各部の名称 3-1 本体・テストリード 液晶表示器 レンジ ホールド スイッチ データ ホールド スイッチ セレクトスイッチ 電源スイッチ兼 ファンクションスイッチ 電池ぶた セーフティ カバー COM端子 Ω/ / 測定端子 V測定端子 Fig 1 テストプローブ (赤) テストピン (黒) つば テストプローブ プラグ テストリード (TL-122) − 3 − 数値データ のマイナス 極性表示 交流測定 動作表示 直流測定 動作表示 オートモード 動作表示 − 4 − (b) レンジ なし 400mV、400V 750V、1000V 400Ω、400kΩ (c) (c) データホールド 動作表示 ※RS232C・REL・%Hz・nμF・Aは本器では使用しません。 (b) 40V 40kΩ、40MΩ (a) 4V 4kΩ、 4MΩ 数値表示 小数点 小数点の位置 (a) ダイオードテスト 導通チェック 動作表示 動作表示 Fig 2 測定単位 表示 電池消耗 警告表示 3-2 表示器 【4】機能説明 警 告 入力信号を印加させたままファンクションスイッチをOFFに戻すこ とは絶対にしないこと。必ず入力を切ってからOFFに戻すこと。 ○電源スイッチ兼ファンクションスイッチ このスイッチを回して電源のON/OFFおよびV、Ω/●/●の ファンクションを切り換えます。 ○セレクトスイッチ (SELECT) 直流/交流の切り換えおよびΩ/●/●の切り換えに使用しま す。このスイッチを押すと以下のように切り換わります。 ・電圧ファンクションの場合 1 回押す毎に● → ∼ → ●となります。 ・Ω/●/●の場合 1 回押す毎にΩ→ ● → ●となります。 ○レンジホールドスイッチ(RANGE HOLD) 電圧、抵抗ファンクションの時特定のレンジにしたい場合使用し ます。このスイッチを押すとレンジが固定され、マニュアルモー ドになります。このスイッチを押すたびにレンジが移動しますの で、表示器の単位と小数点の位置を確認しながら適正なレンジを 選択してください。オートモードに復帰させる場合はこのスイッ チを1秒以上押してください。 (表示器に ‘AUTO’ が点灯します) ○データホールドスイッチ (DATA HOLD) 表示器に表示されている測定データを固定させる時使用します。 このスイッチを押すと表示器に D H が点灯し、その時点のデー タ表示が固定され表示は変化しません。再びこのスイッチを押す と表示器の D H は消え、ホールド状態は解除され、測定状態に 戻ります。 − 5 − ○オートパワーセーブ 本器は約30分で自動的に表示が消え、電池の消費を抑えるオート パワーセーブ機能付きです。ただしオートパワーセーブは表示が 消えた状態でも多少電池は消費しますので長時間ご使用にならな い場合はOFFに合わせておいてください。また、オートパワーセ ーブ作動直前にそのままご使用になりたい場合は、データホール ドスイッチを押してください。 この機能を解除するには、SELECTボタンを押したままファンク ションスイッチを回し、電源をONにしてください。 ○オーバー表示 (O.L) ゛ 本器に最大定格を超える入力が加わった場合には表示器に゛O.L゛ 表示が出ます。電圧、電流ファンクション等で、O.L 表示がされ た場合はすみやかに入力を止めてください。 − 6 − 【5】測定方法 5-1 始業点検 警 告 1. 本体およびテストリードが傷んでいたり、壊れている場合は 使用しないこと。 2. テストリード&ヒューズが切れたりしていないことを確認すること。 ▼ 点検スタート ▼ はい 本体とテスト リードの外観は破損して いますか? ▼ はい 電池消耗表示 は点灯してい ますか?□□ * ▼ いいえ 赤、黒のテスト ④ ピンをショート します ▼いいえ 黒プラグをCOM ① 端子に差し込み ます ▼ ▼ 電池を交換し、もう 一度点検をやり直し てください テストリード&ヒュー ズを交換しても良くな らない場 合は、修 理 が必要です ▼ 赤プラグをΩ/ ② / 端子に差し込 みます 感電の恐れがありま す。使用をやめ修理 してください ブザーが 鳴りますか? いいえ ▼ ▼ ファンクションスイッ チをΩ/ / にし ③ てセレクトスイッチで に合わせます。 ▼ はい 点検終了です テストリード&ヒュー ズを交換しもう一度や り直してください *電池が消耗しすぎると表示 がまったく出なくなります。 ④ Ω/ /● ③ ② ① Fig 3 − 7 − 5-2 電圧 (V) 測定 警 告 1. 最大定格入力電圧を超えた入力信号を加えないこと。 2. 測定中はファンクションスイッチを切り換えないこと。 3. 測定中はテストリードのつばよりテストピン側を持たないこと。 5-2-1 直流電圧 (DCV●) 最大測定電圧 DC1000V 1)測定対象 電池や直流回路の電圧を測ります。 2)測定レンジ 400mV∼1000Vまでの5レンジ 3)測定方法 ①テストリードの赤プラグをV端子に、黒プラグをCOM端子 に差し込みます。 ②ファンクションスイッチをVに設定し、SELECTスイッチで DCを選択します。 ③被測定回路のマイナス電位側に黒のテストピンを、プラス 電位側に赤のテストピンを接触させます。(逆に接続した場 合は゛ −゛ になります。 ゛表示) ④表示器の表示を読み取ります。 ⑤測定後は被測定回路から赤黒のテストピンをはずします。 ●テストリード開放時に表示が変動しますが故障ではありません。 ⑤ ④ ③ ③ ⑤ ② Fig 4 ① − 8 − 5-2-2 交流電圧 (ACV∼) 最大測定電圧 AC750V 1)測定対象 電灯線電圧などの正弦波交流電圧を測ります。 2)測定レンジ 4V∼750Vまでの4レンジ 3)測定方法 ①テストリードの赤プラグをV端子に、黒プラグをCOM端子 に差し込みます。 ②ファンクションスイッチをVに設定し、SELECTスイッチで ACを選択します。 ③被測定回路に赤黒のテストピンを接触させます。 ④表示器の表示を読み取ります。 ⑤測定後は被測定回路から赤黒のテストピンをはずします。 ●AC400mVレンジに設定できますが確度保証はしておりません。 ●AC4Vレンジでは、0入力時に1∼9カウント程度、数字が残 ります。 ③ ⑤ ⑤ ④ コンセント Outlet V ② ① Fig 5 − 9 − 〈交流 (AC) 測定についての注意〉 1)真の実効値について 「平均値検波実効値」方式の測定の場合、入力信号が正弦波 で歪のない波形測定の時は誤差とはなりませんが、入力波形 が歪正弦波や非正弦波を測定した場合、実効値への換算が難 しくなりその分大きな誤差が生じてきます。 本器ではこのTrueRMS(真の実効値)回路により正弦波や方 形波、三角波等非正弦波の実効値測定ができます。 2)クレストファクタ (波高率) CF(クレストファクタ)は信号のピーク値をその信号の実効値 で割った値で表されます。正弦波や三角波等最も一般的な波形 は相対的にクレスト係数が低くなっています。また、デュー ティサイクルの低いパルス列に類似した波形では高いクレスト 係数となります。代表的な各波形の電圧、クレストファクタは 表を参考にしてください。 クレストファクタ:<3:1(フルスケール時)<6:1(ハーフスケール時) (確度保証周波数範囲:8-3参照) ピーク値 実効値 Vp Vrms 入力波形 正弦波 Vp 0 π 2π p p 方形波Vp Vp 2Vp π √2 =1.414Vrms =0.707Vp =0.637Vp Vrms・√2 三角波 =1.414 Vp 1 1 Vp √3 =1.732Vrms =0.577Vp Vp 2 =0.5Vp √3 2 √3 =1.155 τ 2π・Vp τ 2π・Vp Vp Vrms・√3 π 2π パルス Vp 0 Vp τ π 2π π Vp 0 √2 2√2 =1.111 Vp 0 平均値 クレストファクタ 波形率 Vavg Vp/Vrms Vrms/Vavg 2π 各波形の電圧一覧 ●本器のAC測定はAC結合です。 入力信号の直流成分はカットされます。 − 10 − =1.732 2π τ 2π τ 5-3 抵抗 (Ω) 測定 最大測定抵抗 40MΩ 警 告 入力端子には外部よりの電圧を絶対に加えないこと。 1)測定対象 抵抗器や回路の抵抗を測ります。 2)測定レンジ 400Ω∼40MΩまでの6レンジ 3)測定方法 ①テストリードの赤プラグをΩ/●/●端子に、黒プラグを COM端子に差し込みます。 ②ファンクションスイッチをΩ/●/●に設定し、SELECT スイッチでΩを選択します。 ③被測定物に赤、黒のテストピンをあて測定します。 ④表示器の表示値を読み取ります。 ⑤測定後は被測定回路から赤黒のテストピンをはずします。 ●入力端子間の開放電圧は約0.4Vです。 ●測定に際しノイズの影響を受ける場合は、被測定物をCOM の電位でシールドしてください。 ●40MΩレンジでは測定物の誤差やノイズ、本器の誤差等に より最大測定抵抗値まで測定できない場合もありますので ご注意ください。 ●電圧の加わっている部分の抵抗測定はできません。 ●本製品はCOMにヒューズが接続されていますのでヒューズ 抵抗値を表示いたします。 (ヒューズ抵抗値約0.6Ω) ●表示値より約0.6Ωを差し引いた数値が正しい数値となります。 ⑤ ⑤ ③ ④ ③ 抵抗器 Resistor Ω/ /● ② Fig 6 ① − 11 − 5-4 ダイオード (●) テスト 警 告 入力端子には電圧を絶対に加えないこと。 1)使用対象 ダイオードの良否をテストします。 2)使用方法 ①テストリードの赤プラグをΩ/●/● 端子に、黒プラグを COM端子に差し込みます。 ②ファンクションスイッチをΩ/●/● に設定し、SELECT スイッチで● を選択します。 ③ダイオードのカソード側に黒のテストピンをアノード側に 赤のテストピンを接触させます。 ④表示器にダイオードの順方向電圧降下が表示されているこ とを確認します。 ⑤ダイオードのカソード側に赤のテストピンを、アノード側 に黒のテストピンを接触させます。 ⑥テストリード開放時の表示と同じ表示(.OL)になっている ことを確認します。 ⑦測定後は被測定物から赤黒のテストピンをはずします。 ※④・⑥の確認ができれば、ダイオードは正常です。 ●入力端子間の開放電圧は約1.5Vです。 アノード Anode カソード Cathode ③③ ④ ⑥ ダイオード Diode Ω/ /● ⑦ ② ⑤⑤ ⑦ Fig 7 ① − 12 − 5-5 導通 (●) チェック 警 告 入力端子には電圧を絶対に加えないこと。 1)使用対象 配線の導通確認や選定に用います。 2)使用方法 ①テストリードの赤プラグをΩ/●/● 端子に、黒プラグを COM端子に差し込みます。 ②ファンクションスイッチをΩ/●/● に設定し、SELECT スイッチで を選択します。 ③被測定回路または導線に赤黒のテストピンをそれぞれあて チェックします。 ④ブザーが鳴るか鳴らないかで導通を確認します。 ※測定値が400Ω以下の場合は、 その時の測定値が表示されます。 ⑤測定後は被測定物から赤、黒のテストピンをはずします。 ●入力端子間の開放電圧は約0.4Vです。 ●スレッショルドレベル:10∼200Ω ●発音直後、一瞬音が途切れますが故障ではありません。 コンセント Extension cord ⑤ ③ ③ ⑤ ④ Ω/ /● ② ピー ① Fig 8 − 13 − 5-6 別売付属品による測定 警 告 1.使用する製品の最大定格入力値を超える入力信号は印加しな いこと。 2.測定中は他のファンクションに切り換えないこと。 5-6-1 直流高電圧プローブ(HVー60)による測定 最大測定電圧 DC30kV 警 告 1.このプローブは微小電流回路測定用です。送電線などの強電 用には使用しないこと。 2.プローブの最大測定電圧 (DC30kV) を超える電圧は印加しないこと。 3.測定中は他のファンクションに切り換えないこと。 4.測定中はプローブのつばより測定ピン側を持たないこと。 1)測定対象:テレビのブラウン管などのアノード電圧、フォー カス用高電圧など高インピーダンス回路の電圧測定 2)測定レンジ:DC1000Vレンジを使用 (マニュアルモードにて設定) 3)測定方法 ①高圧プローブの赤プラグをV入力端子に、黒プラグをCOM入 力端子に差し込みます。 ②ファンクションスイッチをVに設定しSELECTスイッチでDC を選択し、レンジホールドスイッチで1000Vレンジにします。 ③被測定物のアースラインに黒のクリップを接続し、被測定箇 所にプローブ先端のピンをあてます。 ④表示器の表示値を0.1倍してkV単位で読み取ります。 ⑤測定後は被測定回路からピンを離してから、クリップをはず します。 ●HV-60は交流電圧の測定には使用できません。 ブラウン管 CRT アノード Anode ⑤ ④ ③ V ③ ② ① Fig 9 − 14 − 5-6-2 交流電流プローブ(CLー20D)による測定 最大測定電流 AC200A 1)測定対象:家電機器の消費電流や電源設備など、50∼60Hzの ● 正弦波交流の測定に用います。 2)測定レンジ:20A,200Aの2レンジ 3)測定方法 ①電流プローブの赤プラグをV入力端子に、黒プラグをCOM入 力端子に差し込みます。 ②ファンクションスイッチをVに設定しSELECTスイッチでAC を選択し、レンジホールドスイッチで4Vレンジにします。 ③電流プローブのレンジ設定つまみを20Aまたは200Aレンジに 合わせます。 ④電流プローブの鉄心を開き、被測定導体をクランプします。 ⑤電流プローブのレンジが20Aの場合は表示値を10倍、200Aレ ンジの場合は100倍して表示器の表示を読み取ります。 ⑥測定後は電流プローブの鉄心を開き、被測定導体から電流プ ローブをはずします。 ●20Aまたは200A以上の測定不可。 (表示は出ますが測定はしないでください) ●被測定導体は、なるべく鉄心の中央にクランプしてください。 ⑤ V ② ④ ⑥ ③ ① Fig 10 − 15 − 5-6-3 直流・交流電流プローブ(CLー22AD)による測定 最大測定電流 DC/AC200A 1)測定対象 ACA:家電機器の消費電流や電源設備など、50∼60Hzの正弦 波交流の測定に用います。 DCA:自動車の電装回路の電流や直流機器の消費電流を測ります。 2)測定レンジ AC20/200A,DC20A/200Aの各2レンジ 3)測定方法 ①電流プローブの赤プラグをV端子に、黒プラグをCOM端子 に差し込みます。 ②ファンクションスイッチを直流電流(DCA)ならVに設定し SELECTスイッチでDCを選択し、レンジホールドスイッチ で400mVレンジにします。 交流電流(ACA)ならVに設定しSELECTスイッチでACを選 択し、レンジホールドスイッチで4Vレンジにします。 ③電流プローブのレンジ設定つまみを20Aまたは200Aレンジ に合わせます。 *直流測定の場合は電流プローブのゼロ調整つまみを回し0 (ゼロ) 調整します。 ④電流プローブの鉄心を開き、被測定導体をクランプします。 ⑤表示値を下記の倍率をかけて読み取ります。 DC20A→0.1倍 AC20A→100倍 DC200A→1倍 AC200A→1000倍 ⑥測定後は電流プローブの鉄心を開き、被測定導体から電流 プローブをはずします。 ●20Aまたは200A以上の測定不可。 (表示は出ますが測定はしないでください) ⑤ V ② ④ ⑥ ③ ※ ① Fig 11 − 16 − 5-6-4 直流電流プローブ(CL33DC)による測定 最大測定電流 DC300A 1)測定対象:自動車の電装回路の電流や直流機器の消費電流を 測ります。 2)測定レンジ:30A,300Aの2レンジ 3)測定方法 ①電流プローブの赤プラグをV入力端子に、黒プラグをCOM 入力端子に差し込みます。 ②ファンクションスイッチをVに設定しSELECTスイッチで DCを選択し、レンジホールドスイッチで400mVレンジにします。 ③電流プローブのレンジ設定つまみを30Aまたは300Aレンジ に合わせます。 *電流プローブのゼロ調整つまみを回し0 (ゼロ) 調整します。 ④電流プローブの鉄心を開き、被測定導体をクランプします。 ⑤電流プローブのレンジが30Aの場合は表示値を0.1倍、300A レンジの場合は1倍して表示器の表示を読み取ります。 ⑥測定後は電流プローブの鉄心を開き、被測定導体から電流 プローブをはずします。 ●30Aまたは300A以上の測定不可。 (表示は出ますが測定はしないでください) ⑤ V ② ④ ⑥ ※ ③ ① Fig 12 − 17 − 【6】保守管理について 警 告 1. この項目は安全上重要です。本説明書をよく理解して管理を 行ってください。 2. 安全と確度の維持のために1年に1回以上は校正、点検を実施 してください。 6-1 保守点検 1)外観 ・落下などにより、外観が壊れていないか? 2)テストリードと内蔵ヒューズ ・入力端子にプラグを差し込んだときに緩みはないか? ・テストリードのコード部分が傷んでいないか? ・テストリードのどこかの箇所から芯線が露出していないか? 以上の項目に該当するものはそのまま使用せず、修理を依頼 してください。 ●テストリードが切れたりしていないことを、P.7【5】5-1 を参照して確認してください。 6-2 校 正 校正、点検については三和電気計器 (株) ・羽村工場サービス課ま でお問い合わせください。 (P.21[送り先]参照) 6-3 内蔵電池および内蔵ヒューズ交換 注 意 1. 入力端子に入力が加わった状態で電池ぶたをはずすと、感電 の恐れがあるため、必ず入力が加わっていないことと、ファンク ションスイッチがOFFになっていることを確認してから作業 を行なうこと。 2. 交換用ヒューズは同定格のものを使用すること。ヒューズの 代用品を用いたり、短絡したりすることは絶対にしないこと。 〈内蔵ヒューズの交換方法〉 ①電池ぶたにねじ止めされているねじをプラスドライバーではず します。 ②電池ぶたを取りはずし、 中の電池またはヒューズを新品と交換します。 ③電池ぶたを取り付け、ねじ止めして交換終了です。 注 意 電池取り付けの際は、電池の極性を間違えないように注意して ください。 − 18 − 使用ヒューズ定格 0.44A/1000V (φ10×35mm 遮断容量10kA) (DMM-B-44/100 BUSSMANN社) 電池ぶた ねじ 単4乾電池 (R03) 0.44A/1000V ヒューズ + − Fig 13 − 19 − 6-4 保管について 注 意 1. パネル、ケース等は揮発性溶剤に弱いため、シンナーやアル コールなどでふいたりしないでください。お手入れをする場 合は、乾いた柔らかい布などで軽くふきとってください。 2. パネル、ケース等は熱に弱いため、高熱を発するもの(はんだ こて等)の近くに置かないでください。 3. 振動の多い場所や落下のおそれがある場所には保管しないで ください。 4. 直射日光下や高温または低温、多湿、結露のある場所での保 管は避けてください。 5. 長期間使用しない場合、内蔵電池を必ず抜いておいてください。 以上の注意項目を守り、環境の良い場所(P.22【8】参照)に保管 してください。 【7】アフターサービスについて 7-1 保証期間について 本品の保証期間は、お買い上げ日より 3 年間です。 ただし、日本国内で購入し日本国内でご使用いただく場合に限り ます。また、製品本体の確度は1年保証、製品付属の電池、ヒュー ズ、テストリード等は保証対象外とさせていただきます。 7-2 修理について 1)修理依頼の前に次の項目をご確認ください。 ・内蔵電池の容量はありますか?装着の極性は正しいですか? ・テストリードは断線していませんか? ・内蔵ヒューズは切れていませんか? 2)保証期間中の修理 ・保証書の記載内容によって修理させていただきます。 3)保証期間経過後の修理 ・修理によって本来の機能が維持できる場合、ご要望により 有料で修理させていただきます。 ・修理費用や輸送費用が製品価格より高くなる場合もありま すので、事前にお問い合わせください。 − 20 − ・本品の補修用性能部品の最低保有期間は、製造打切後 6 年 間です。この補修用性能部品保有期間を修理可能期間とさ せていただきます。ただし購売部品の入手が製造会社の製 造中止等により不可能になった場合は、保有期間が短くな る場合もありますのでお含みおきください。 4)修理品の送り先 ・製品の安全輸送のため、製品の5倍以上の容積の箱に入れ、 十分なクッションを詰めてテストリードと一緒にお送りく ださい。 ・箱の表面に「修理品在中」と明記してください。 ・輸送にかかる往復の送料は、お客様のご負担とさせていた だきます。 [送り先]三和電気計器株式会社・羽村工場サービス課 〒205-8604 東京都羽村市神明台4-7-15 TEL(042) 554-0113 FAX(042)555-9046 5)補修用ヒューズについて ヒューズは、上記サービス課あてに機種名とサイズ、定格を明 記し、ヒューズ代金と送料分の切手を同封してご注文ください。 〈形状〉 〈定格〉 〈価格〉 〈送料〉 φ10×35mm 0.44A/1000V ¥1,070(単価¥1,019) ¥120(5本まで) 部品番号 F1182ヒューズ/遮断容量10kA 7-3 お問い合わせ 東京本社 :TEL(03) 3253-4871 大阪営業所 :TEL(06) 6631-7361 お客様計測相談室 0120-51-3930 受付時間 9:30∼12:00 FAX(03) 3251-7022 FAX(06) 6644-3249 13:00∼17:00(土日祭日を除く) ホームページ :http://www.sanwa-meter.co.jp − 21 − 【8】仕 様 8-1 一般仕様 動作方式 AC検波方式 表 示 レンジ切り換え オーバー表示 極性切り換え 電池消耗表示 ΔΣ方式 真の実効値方式 数値部 最大 約4000カウント オートおよびマニュアル 表示器に“OL”と表示(AC750V/DC1000Vを除く) 自動切り換え(−のみ表示) 内部電池が消耗し、電池電圧が低下したとき BT が点灯または点滅 表示器に サンプルレート 数値部 約2回/秒 使用温湿度範囲 5∼40℃、湿度は下記の通りであって結露のないこと 5∼31℃で80%RH(最大)、31℃を超え40℃では80% RHから50%RHへ直線的に減少 保存温湿度範囲 −10∼40℃ 80%RH以下 結露のないこと 40∼50℃ 70%RH以下 結露のないこと (長時間使用しない場合は内蔵電池を外して保存すること) 使用環境条件 高度2000m以下 環境汚染度Ⅱ 電源 単4電池(R03)2本 消費電力 約6mW TYP.(DCVにて) 電池寿命 DC Vにて連続、約250時間 オートパワーセーブ 電源投入後から約30分 内蔵ヒューズ φ10×35mm 0.44A/1000V 遮断容量10kA、 (DMM-B-44/100 BUSSMANN社) 寸法・重量 157.5(H)×70(W)×38.5(D)mm 約220g 付属品 取扱説明書1、 テストリード(TL-122)赤・黒1組 携帯ケース(C-NH7) 安全規格 IEC-61010 過電圧カテゴリⅢ保護クラスⅡに 準拠(EN61010-1) (最高使用電圧DC1000V、 AC750Vまでにおいては過電圧カテゴリⅡに 準拠) EMC指令 [EN61326 Annex C] EN61000-4-2/-3 [EN61326 class B] − 22 − 出荷時の電池について 工場出荷時にモニター用電池が組み込まれておりますので、記載 された電池寿命に満たないうちに切れることがあります。 ※モニター用電池とは製品の機能や性能をチェックするための電池 のことです。 過電圧測定分類 過電圧測定分類 (CATⅠ) : コンセントから電源変圧器(トランス) 等を経由した機器内の二次側電路。 過電圧測定分類(CATⅡ) : コンセントに接続する電源コード付き 機器の一次側電路。 過電圧測定分類(CATⅢ) : 直接分電盤から電気を取り込む機器の 一次側および分岐部からコンセントま での電路。 過電圧測定分類(CATⅣ) : 引き込み線から分電盤までの電路。 8-2 別売付属品 ・高圧測定プローブ HV-60 ・クランププローブ CL-20D、CL-22AD、CL33DC 8-3 測定範囲および確度 許容差保証条件:23±5℃ 80%RH以下 結露のないこと ACVの確度は、レンジの5%∼100%での規定。 クレストファクタ:<3:1(フルスケール時)<6:1(ハーフスケール時) ファンクション レンジ 確 度 入力抵抗 備 考 400.0mV ± (0.7%rdg+5dgt) 約100MΩ以上 4.000V 約11MΩ 直流電圧 40.00V ± (1.1%rdg+3dgt) (DCV ) 400.0V 約10MΩ 1000V 4.000V ± (1.6%rdg+9dgt) 約11MΩ 40.00V 確度保証周波数範囲 交流電圧 ∼) 400.0V 約10MΩ 40∼500Hz (ACV∼ ± (1.6%rdg+5dgt) 750V 400.0Ω ± (1.5%rdg+10dgt) 4.000kΩ ・開放電圧はDC約0.4V 抵 抗 40.00kΩ ± (1.5%rdg+5dgt) ・測定電流は被測定抵抗の抵抗 400.0kΩ (Ω) 値によって変化します。 4.000MΩ ± (2.0%rdg+5dgt) ・ヒューズ抵抗値 5-3参照 40.00MΩ ± (5.0%rdg+5dgt) ダイオードテスト ・開放電圧はDC約1.5V ( ) 導通チェック ・10∼200Ω以下で発音。(10∼200Ω以内にて発音位置が変動) ( ) ・開放電圧はDC約0.4V rdg:reading(読みとり値) dgt:digits(最下位数値) ●AC400mVレンジに設定できますが確度保証はしておりません。 − 23 − ※:トランスや大電流路など強磁界の発生している近く、また無線 機など強電界の発生している近くでは正常な測定ができない 場合があります。 確度計算方式 例)直流電圧測定(DC [mV] ) 表 示 値:100.0[mV] レンジ確度:400mVレンジ・・・・± (0.7%rdg+3dgt) 誤 差:± (100.0mV±×0.7+3 [dgt] ) =±1.0 [dgt] 計 算 式:100mV± (100.0mV±×0.7rdg+3dgt) 真 値:99.0[mV]∼101.0[mV]の範囲 ※400mVレンジにおける3[dgt] とは、0.3mVに相当します。 ここに掲載した製品の仕様や外観は改良等の理由により、予告 なしに変更することがありますのでご了承ください。 − 24 − / Input − 26 − DC1000V, AC750V or PEAK MAX 1000V (1 minute continuous impression) Test probe (black) − 27 − Fig 1 AC measurement display DC measurement display Auto mode display − 28 − (a) 4V 4kΩ, 4MΩ 40V 40kΩ, 40MΩ (b) Numeral data display Decimal point (b) Fig 2 Measurement unit display 400mV, 400V 750V, 1000V 400Ω, 400kΩ (c) (c) Range Decimal point (a) Testing diode display 3-2 Display START ▼ ▼ ▼ ▼ No ▼ ▼ ③ ▼ /● ③ ② ① Fig 3 − 30 − ③ ③ ④ ⑤ ② Fig 4 ① − 31 − ⑤ ④ V Outlet ② ① Fig 5 − 32 − π 2π p p Peak Vp RMS Vrms Vp 2Vp √2 π √2 =1.414Vrms =0.707Vp =0.637Vp =1.414 Vrms・√2 π 2√2 =1.111 Square Wave Vp Vp 0 π 2π Vp Vp Vp √3 2 =1.732Vrms =0.577Vp =0.5Vp Vp τ Vp Vrms・√3 Puls 0 Vp 1 1 √3 =1.732 2 √3 =1.155 2π τ 2π τ 2π π τ 2π・Vp τ 2π・Vp 2π − 33 − ⑤ ③ ④ ③ /● ② Fig 6 ① − 34 − 5-4 Testing Diode (● ) Anode ③③ ④ ⑥ Diode Ω/ /● ⑦ ② ⑤⑤ ⑦ Fig 7 ① − 35 − 5-5 ③ ③ ⑤ ④ Ω/ /● ② Beep ① Fig 8 − 36 − Anode ⑤ ④ ③ V ③ ② ① Fig 9 − 37 − 5-6-2 ⑤ V ② ④ ⑥ ③ ① Fig 10 − 38 − 5-6-3 ② ④ ⑥ ③ ※ ① Fig 11 − 39 − 5-6-4 ⑤ V ② ④ ⑥ ※ ③ ① Fig 12 − 40 − − 41 − 0.44A/1000V Fuse + − Fig 13 − 42 − − 43 − − 44 − − 45 − Range 400.0mV 4.000V DC Voltage 40.00V DCV 400.0V 1000V 4.000V AC Voltage 40.00V ACV 400.0V 750V 400.0Ω 4.000kΩ Resistance 40.00kΩ Ω 4.000MΩ 40.00MΩ Test Diode Checking Continuity Remarks Approx. 10MΩ ± (1.6%rdg+9dgt) Approx. 11MΩ ± (1.6%rdg+5dgt) Approx. 10MΩ 本社=東京都千代田区外神田2−4−4・・電波ビル 郵便番号=101-0021・・電話=東京(03)3253−4871㈹ 大阪営業所=大阪市浪速区恵美須西2−7−2 郵便番号=556-0003・・電話=大阪(06)6631−7361㈹ SANWA ELECTRIC INSTRUMENT CO.,LTD. Dempa Bldg., 4-4 Sotokanda2-Chome Chiyoda-Ku,Tokyo,Japan ② 2005.08 猯
* Your assessment is very important for improving the work of artificial intelligence, which forms the content of this project