戸田市給水装置工事施行基準・解説書 [PDFファイル/3.81MB]

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給水装置工事施行基準・解説書

第1章 総 則

(目 的)

第1条 この給水装置工事施行基準(以下「基準」という。)は、水道法及び関

係法令並びに戸田市水道事業給水条例(以下「条例」という。)等に規定す

る給水装置工事の設計・施行・検査・保守管理並びに給水装置工事の事務手

続についての必要事項を定め、給水装置工事の適正な施行を図ることを目的

とする。

〔解 説〕

1 この基準に掲げる法令、条例等は以下のとおりとする。

・法

水道法(昭和 32 年 6 月 15 日法律第 177 号)

・施行令

水道法施行令(昭和 32 年 12 月 12 日政令第 336 号)

・施行規則

水道法施行規則(昭和 32 年 12 月 14 日厚生省令第 45 号)

・条 例

戸田市水道事業給水条例(昭和 38 年 2 月 15 日条例第 11 号)

・条例施行規則

戸田市水道事業給水条例施行規則(昭和 38 年 2 月 15 日規則第 4 号)

・指定工事事業者規程

戸田市指定給水装置工事事業者規程(平成 10 年 3 月 10 日管理規程第 2 号)

3 この基準は、健康で文化的な生活水準を維持し、更にこれを向上させるために不

可欠な飲用に適する水の供給を受ける給水装置を確保するため、給水装置からの水

の汚染を防止する等の観点から、給水装置工事の技術的な基準及び手続き等を定め、

新設はもとより改造等の給水装置工事の適正な運営を図ることを目的とする。

4 この基準では、条例第6条における新設等の申込者の費用負担、条例第7条にお

ける給水装置工事の指定給水装置工事事業者による施行及び条例第7条の2におけ

る給水管及び給水用具の指定を始めとする給水装置工事の設計・施行についての細

則を定めるものである。

1

(用語の定義)

第2条 この基準において、次の各号に掲げる用語の定義は、当該各号の定める

ところによる。

(1)給 水 装 置 配水管から分岐した給水管及びこれに直結する給水用

具をいう。

(2)給 水 管 特定の給水装置へ給水の目的で配水管から分岐して布設

する給水用具までの管をいう。

(3)給 水 引 込 管 特定の給水装置へ給水の目的で配水管から分岐して布設

する丙止水栓までの管をいう。

(4)給 水 用 具 給水管と直結して、有圧の状態で給水できる用具をいう。

(5)水道使用者等 水道の使用者又は管理人若しくは給水装置の所有者を

いう。

(6)導 ・ 送 水 管 深井戸等の取水施設から配水施設までの管を導水管と

いい、給水引込管の分岐を許可しない送水のみを目的と

した口径φ350mm 以上の管を送水管という。

(7)配 水 管 配水池及び送水管からの分岐部を起点として、水道使

〔解 説〕

用者等に配水するために布設した管、すなわち、給水

管の分岐を許可する口径φ75mm 以上、φ300mm 以下の

管をいう。

本基準において、水道使用者等に水を供給するために必要な管路等に関し、その

意味・内容等を他と区別できるよう、明確にする。

(1) 給水装置

給水管及びこれに直結する給水用具をいう。

(2) 給水管

給水装置へ水道水を供給する目的で配水管から分岐した水道管をいう。

(3) 直結する給水用具

給水管に容易に取外しできない構造として接続され、有圧のまま給水できる給水

栓などの給水用具をいう。

① 容易に取外しのできるもの(ゴムホース等)は含まれない。

② 貯水槽給水においては、配水管から受水槽への給水口までの給水管などは給

水装置に該当するが、受水槽以降の給水管、揚水管、弁栓類、ポンプ類及び給

水栓は、受水槽への給水口とその水面とにおいて所定の離隔が確保されている

ため、配水管と「直結していない」と解釈され、給水装置に該当しない。

(4) 給水用具

給水管に直結され管と一体となって給水装置を構成する分水栓、止水栓バルブ

類、継手、給水装置にかかわる器具及びユニットをいう。

また、特殊器具等とは、分水栓、止水栓、継手、給水栓及び弁以外のもので、給

2

水管に直結し、その水質や水圧又は水温を変化させる器具、又は、所定の水圧や水

量等を必要とする器具のうち、主として飲用等に供する目的で設置する以下の給水

用具をいう。

① 給湯器関連

水道水の水質や水圧及び水温を変化させる器具である。

② 浄水器関連

水道水の残留塩素及び濁質物質を減少させる器具である。

③ 活水器関連

水道水の濁質物質を減少させる器具である。

④ 流量センサー

水道水の累積使用量を計測する器具である。その精度は±5%であり、±2.5%

の貸与メーターより正確さの度合いは落ち、経年とともに貸与メーターより計測

水量は小さくなる器具である。

⑤ 水道直結型スプリンクラー設備

一定規模の小規模社会福祉施設に対して設置が義務付けられた設備である。

ポンプ類を設置せず、水道水が保有する水圧を利用した水道直結型スプリン

クラー設備である。

⑥ その他の特殊器具

製氷機、ウォータクーラー及びクーリングタワー(冷却塔)等の機器がある。

⑦ 増圧装置

直結給水装置工事施行基準に記載されている機器である。

(5) 水道使用者等

水道の使用者又は管理人若しくは給水装置の所有者をいう。

(6) 導・送水管

一般的に、河川や深井戸等の取水施設から浄水場等まで原水を送る管を導水

管という。また、浄水場等から配水池、または配水池から別の配水池まで浄水

を送る管を送水管という。

また、配水池等への送水のみを目的として給水管の分岐を許可しない口径φ

350mm 以上の管を送水管という。

(7) 配水管

公道を縦断して埋設された口径φ75 ㎜以上、φ300 ㎜以下の管をいう。ただし、

利用しようとする者が他になく、個人使用の場合を除く。

3

(給水装置工事の申込み及び施行)

第3条 給水装置の新設等の申込みをする者(以下「申込者」という。)は、事

前に管理者に申込み、その承認を受けなければならない。

2 給水装置工事は、管理者が指定した指定給水装置工事事業者にて施行する

ものとする。

〔解 説〕

1 条例第5条により、給水装置工事の申込者は事前に管理者へ申込み、管理者の承

認を受けなければならない。

2 条例第7条により、給水装置工事は、管理者が指定した指定給水装置工事事業者

にて施行しけなければならない。

3 管理者は、法第15条により正当な理由がない限り給水装置工事の申込みを拒否

することはできないが、以下のような正当な理由がある場合には、給水の申込みを

拒否することができる。

((1)~(4)及び(参考)は、水道法逐条解説三刷 P278~P285)

(1) 配水管未布設地区からの給水の申込みがあった場合。ただし、申込者が自己の

費用で配水管を設置し、給水を申込むときはこの限りではない。

(2) 給水量が著しく不足している場合であって、給水契約の受諾により他の水道使

用者等への給水に著しい支障をきたすおそれが明らかである場合。

(3) 当該事業計画内では対応し得ない多量の給水量を伴う給水の申込である場合。

(4) 現に居住していない違法建築物で一定の条件を満たしている場合。

(5) その他

① 給水区域外からの申込みの場合。

② 特殊な地形等のため技術的に給水が著しく困難な場合。

(参考) 建築基準法の違反建築物における給水申込に関し、申込承認を行う前に、

特定行政庁より申込承認の保留要請があった場合、その要請に応じること。

4

(審査)

第4条 管理者は、安全な水の供給と健全な水道事業の運営を行うため、本基準

に基づき適正な施行を審査する。

〔解 説〕

<基本事項>

1 管理者は、給水装置工事に使用する給水装置の構造及び材質について、施行令第

5条に定められる基準に適合しているかどうかを審査することになっている。

2 給水装置は、水道使用者等が必要とする水量を、安定、かつ安全な水を供給する

ため、適正な口径の給水管と使用目的に適合した器具とが合理的に組み合わされる

必要がある。したがって、設計に当たっては、給水装置全体が整合の取れたシステ

ムとなるよう留意しなければならない。

3 給水装置は、管理者の施設した配水管から分岐して設けられた給水管及びこれに

直結する給水用具によって構成される(法第3条第9項)が、生活水準の向上と生

活様式の多様化に伴い、給水用具に対する要求も大きく変化しており、利便性、快

適性を強調するものが増えている。したがって、給水用具の採用に当たっては、使

い勝手が良く、安心して使用できるものが必要とされる。また、騒音、振動等生活

環境に悪影響を及ぼさないことも必要である。

4 給水量の正確な計量には、水道メーターの適正な選定とともに、適正な設置と管

理が必須の条件となる。水道メーターの選定に当たっては、使用水量に見合う口径

とする必要があり、これを誤ると、使用水量の正確な計量ができず、また水道メー

ターの耐久性を低下させることがあるので注意する必要がある。

5 給水装置の構造及び材質は、地域の特色に見合った配慮が必要である。そのほか、

給水管の管種決定に当たっては、土壌等の影響について十分な配慮が必要である。

6 給水装置の設計・施行は、水道衛生上の見地から一定の技術水準にある者が適正

に行うこと。因みに「一定の技術水準にある者」とは、給水装置工事の技術上の統

括者となる給水装置工事主任技術者(以下「主任技術者」という。)を指す。

したがって、本市においては、本基準に基づき適正な施行を審査するため、給水

装置工事の事前調査及び給水申請における調整等の職務においては、主任技術者が

行うこと。

7 給水管の設計及び施工が適正に行われても、使用方法が適切でない場合や、水道

使用者等の意思で装置に不適正な給水用具の取付けや改造が行われると、給水の安

定及び水質の安全が確保できないことになる。したがって、水道使用者等は、給水

装置の適切な使用や維持管理を行う必要がある。

5

(給水装置工事の基本事項)

第5条 配水管の取付口から水道メーターまでの間の給水装置に用いる給水管

及び給水用具については、条例第7条の2第1項による。

2 配水管に給水管を取付ける工事及び当該取付口から水道メーターまでの工

事は、条例第7条の2第2項による。

3 申込者の給水装置が、法令等の規定に適合していないときは、条例第33

条による。

〔解 説〕

1 条例第7条の2第1項により、配水管の給水分岐部からメーターまでの間の給水

装置については、管理者が指定した給水管及び給水用具を使用しなければならない。

これは、給水装置の災害等によるる損傷を防止するとともに、給水装置の損傷の

復旧を迅速かつ適切に行えるようにするための措置である。

2 条例第7条の2第2項により、配水管の給水分岐部からメーターまでの間の給水

装置工事に関する工法、工期その他の工事上の条件については、管理者の指示によ

るものとする。

これは、上述の災害等によるる損傷の防止及び損傷時の迅速かつ適切な復旧を行

えるようにするための措置である。

3 条例第33条により、管理者は、上述1、2及び給水装置の分岐位置、布設位置

及び深さ等の給水装置工事基準の適合性を確保しなければならない。

管理者はそのために、基準に適合していないとき及び管理者が指定した給水装置

工事事業者の施行に係るものでないときは、安全な水の安定供給の観点からその申

込みを拒否し、又は給水を停止するすることができる。

6

(給水装置の種類)

第6条 給水装置の種類についての規定は、条例第4条による。

〔解 説〕

給水装置の種類は条例第4条により、以下の3種である。

(1) 専用給水装置とは、1個のメーターで1世帯又は1箇所で専用する給水装置を

いう。

(2) 共用給水装置とは、1個のメーターで2世帯又は2箇所以上で共用する給水装

置をいう。共同住宅における共用給水栓等が該当する。

(3) 私設消火せんとは、消防用に使用するものである。

7

(給水装置工事の種別)

第7条 給水装置工事の種別は、次の各号に区分するものとする。

(1)新設 新規の給水取出しで、家庭用又は営業用等の給水装置を設置する

もの。

(2)改造 口径変更、位置変更及び用途変更又は方式変更を含む、既設の給

水装置の原形を変更するもの。(増設工事を含む)

(4)撤去 配水管のサドル付分水栓等に栓をして、給水装置を撤去する

もの。

2 給水装置工事とは、調査、計画、設計、施工及び検査の一連の過程がすべ

て含まれるものをいう。

〔解 説〕

給水装置工事の基本項目

(1) 給水装置工事とは、給水装置の新設又は改造等の工事をいう。

① 新設

建物等を建設する場合に工事用として使用するものも新設として取り扱う。

② 改造

ア) 口径変更:メーターの口径を変更するもの。

イ) 位置変更:敷地内のメーターの設置位置を移設するもの。

ウ) 用途変更:上述①のように、一旦工事用として使用し、竣工後にその用途

を変更するもの。

エ) 方式変更:貯水槽給水方式のものを直結給水方式(3階直圧又は直結増圧)

に変更するもの。

(2) 給水装置工事は、給水装置申込みから工事完成までの適正な経過手続きにより

完結するものである。

8

(指定給水装置工事事業者制度)

第8条 指定給水装置工事事業者制度についての法令等の規定は、法第16条の

2第1項による。

2 指定給水装置工事事業者は、水道に関する各種規定及びこれらに基づく管

理者の指示を遵守し、誠実にその業務を行わなければならない。

〔解 説〕

1 指定給水装置工事事業者の心得

水道事業は清浄にして豊富低廉な水を水道使用者等に供給することにより、公衆

衛生の向上と生活環境の改善に寄与することを目的に経営されている。したがって、

水道使用者等が管理者から水道水の供給を受け使用しようとする給水装置も重要

な施設である。この給水装置の新設、改造及び修繕等の工事を施行する指定給水装

置工事事業者は、その使命と責任の重大さを認識して、法令、条例等の規程及び本

基準に定められた事項を遵守し、給水装置工事が正しく施行されるよう心掛けて住

民福祉の向上に努めなければならない。

指定給水装置工事事業者は、申込者に対して工事の内容、費用の内訳、工期及び

工程等について十分に説明するものとする。また、指定給水装置工事事業者は、依

頼された給水装置工事について責任を持って施行しなければならない。

2 指定給水装置工事事業者制度の指定要件

指定要件は法により全国一律の条件が規定された。

法第16条の2(給水装置工事)

法第25条の2(指定の申請)

(1) 指定要件 法第25条の3(指定の基準)

① 事業所ごとに、主任技術者を置くこと。

法第25条の4(主任技術者)

施行規則第21条(主任技術者の選任)

② 厚生労働省令で定める機械器具を有すること。

法第25条の3第1項第2号(指定の基準)

施行規則第20条(厚生労働省令で定める機械器具)

③ ー定の欠格要件に該当しないこと。

法第25条の3第1項第3号(指定の基準)

これらの要件を備えていれば、管理者に指定の申請をすることができ、要件を

満たしていれば管理者はこれを指定しなければならない。

(2) 指定給水装置工事事業者に求めることができる要件

① 労働省令の基準に基づく適正な給水装置工事の事業の運営

法第25条の8(事業の基準)

② 給水装置検査への主任技術者の立会い

法第25条の9(主任技術者の立会い)

9

③ 工事に関し必要な報告又は資料の提出

法第25条の10(報告又は資料の提出)

また、これらの規程に適合しなくなったとき又は違反したときは指定を取消す

ことができる。 法第25条の11(指定の取消し)

(3) 適正な給水装置工事の事業の運営

施行規則第36条(事業の運営の基準)

① 給水装置工事ごとに、主任技術者を選任すること。

施行規則第36条第1号(事業の運営の基準)

② 給水装置工事については、適切に作業を行うことができる技能を有する者に

施行させること。

施行規則第36条第2号(事業の運営の基準)

③ 管理者から承認を受けた工法、工期及びその他工事上の条件に適合するよう

行うこと。

施行規則第36条第3号(事業の運営の基準)

④ 主任技術者及びその他の従事者に研修の機会を確保するよう努めること。

施行規則第36条第4号(事業の運営の基準)

⑤ 給水装置の構造及び材質の基準に適合しない給水装置を設置してはならない。

また、その工事に適さない機械器具を使用してはならない。

施行規則第36条第5号(事業の運営の基準)

⑥ 給水装置工事ごとに、選任した主任技術者に工事に関する記録を作成させ、

3年間保存すること。(施主の氏名、施行場所、施行完了年月日、主任技術者

の氏名、竣工図、使用した給水管及び給水用具に関する事項、基準適合確認の

方法及びその結果)

施行規則第36条第6号(事業の運営の基準)

このため、指定給水装置工事事業者は主任技術者が職務を誠実に遂行できるよ

う支援をしなければならない。

3 法第25条の11を要約すると、以下のとおりである。

(水道法遂条解説)

(1) 具体的な指定の取消し要件

給水装置工事事業者の指定制度は、指定給水装置工事事業者が指定の基準や事

業運営の基準に適合していることを前提として、給水装置の構造及び材質の基準

に適合した適切な給水装置工事の実施を確保しようとするものである。

そこで、指定の基準等に適合していない場合には指定を取消すことができるこ

ととし、指定給水装置工事事業者に対する十分な監督を行い、指定制度本来の効

果が発揮されるようにしようとするものである。なお、水道事業者は、指定の取

消しをしたときは、指定をしたときと同様、公報等により周知する必要がある。

具体的な指定の取消要件は以下のとおりである。

① 指定の基準に適合しなくなったとき(第1項1号)

第25条の3第1項各号に適合しなくなったときである。

10

すなわち、事業所に主任技術者が不在となった場合、事業所に厚生労働省令

で定める機械器具が無くなった場合、及び法律に違反して、刑の執行を終え、

又は執行を受けることがなくなつた日から2年を経過しない者、又はその役員

を有する法人の事業所の場合等をいうものである。

② 主任技術者の選任及び届出義務違反(同2号)

指定制度の技術力確保の根幹となる主任技術者に関してその選任及び届出が

適正に行われていなければならないから、指定の取消要件として、これを担保

するものである。

③ 事業の変更等の届出義務違反(同3号)

指定給水装置工事事業者の監督のために必要な届出の適正を確保するため指

定の取消要件とするものである。

④ 事業運営の基準違反(同4号)

事業運営の基準に従った給水装置工事に関する事業の運営ができないと認

められるときは、継続して事業運営の基準に適合することができないと解すべ

きである。

⑤ 主任技術者の立会い応諾義務違反(同5号)

水道事業者が水道の適正を確保するために行う給水装置の検査に協力するこ

とは、給水装置の構造及び材質の基準に適合する給水装置工事を施行できる者

として指定を受けた指定給水装置工事事業者の一般的な義務であるから、正当

な理由なくこれに応じないときは指定の取消しができるとしたものである。

⑥ 報告等の応諾義務違反(同6号)

指定給水装置工事事業者の監督又は給水装置の適正の確保に必要な給水装置

工事に関する報告の実効性を確保するため指定の取消要件とするものである。

⑦ 水道施設への機能障害(同7号)

「水道施設の機能に障害を与えて水の供給を妨害した者」には罰則の適用が

ある(法51条)。飲用に供する水を安定的に常時供給することは公益上の必要

性が高く、不適切な給水装置工事によりこうした公益を損なうことがあっては

施設の機能に障害を与え」とは、具体的には、不適正な分岐工事によって、配

水管の破損はもとより、水道施設本来の能力に支障を及ぼしたり、給水装置か

ら汚染された水が逆流すること等がこれに該当すると考えられる。

⑧ 不正な手段により指定を受けた場合(同8号)

指定の取消しは、水道事業者の裁量に委ねられているが、その判断基準は、

公平に運用する必要がある。

なお、水道事業者は、法第25条の11各号のいずれかに該当する指定給水

装置工事事業者について、情状酌量により、法第16条の2第1項の指定を取

消すことを留保して行う措置(指定給水装置工事事業者としての業務を一時停

止することの指導等)について、その判断基準、手続き等を明確にするための

規則を設けても差し支えない。

ただし、法第25条の11各号に定める事項以外の事項を独自に定めて指定

11

の停止等の新たな規制を行うことはできない。また、指定の停止期間は、法第

25条の3第1項第3号ハの規定から、2年を超えることはできない。

(2) 管理者の周知

法第25条の3第2項の規定において、指定をした給水装置工事事業者につい

て、広報、公示等により一般に周知する措置を講じなければならないとしたのと

同様に、指定を取消した場合にも周知する措置を講じなければならないとしたも

のである。

4 指定給水装置工事事業者は、指定工事事業者規程第2条により、水道に関する規

定並びにこれらに基づく管理者の指示を遵守し、誠実にその業務に携わらなくては

ならない。

12

(主任技術者の責務)

第9条 主任技術者の責務についての法令等の規定は、法第25条の4第3項に

よる。

〔解 説〕

1 主任技術者は、国が付与した資格であり、直接的に本市が管理すべきものではない

が、給水装置工事を適正に行うための技術的な要になるべき者であり、その果たすべ

き役割と責任は指定給水装置工事事業者とともに重要なものである。

よって、主任技術者の職務は、法第25条の4第3項により以下のとおりである。

(1) 給水装置工事に関する技術上の管理

(2) 給水装置工事に従事する者の技術上の指導監督

(3) 給水装置工事に係る給水装置の構造及び材質が第16条の規定に基づく政令で

定める基準に適合していることの確認

(4) その他厚生労働省令で定める職務

2 上述1(4)の厚生労働省令で定める職務とは、施行規則第23条により、以下

の調整調整事項を管理者と行うこととある。

(1) 配水管から給水管を分岐する工事を施工する場合における配水管の位置確認に

関する連絡調整

(2) 配水管からの分岐及びメーターまでの工事に係る工法、工期その他の工事上の

条件に関する連絡調整

(3) 給水装置工事が完了した旨の連絡

3 上述1及び2に関しては、本市の指定工事事業者規程第10条等においても主任

技術者の役割及び職務等において規定している。

4 指定給水装置工事事業者は、事業所ごとに給水装置工事の技術上の統括者となる

主任技術者を、主任技術者免状の交付を受けている者のうちから、指定工事事業者

規程第11条により選任しなければならない。なお、指定給水装置工事事業者の指

定を受けた日から14日以内にその選任を行わなければならない。

5 主任技術者は、給水装置工事の調査、計画、施工及び検査といった一連の業務の

統括及び管理を行う者である。法第25条の4では、こうした技術上の統括及び管

理を行う者としての具体的な職務の内容を定めている。 (水道法遂条解説)

(1) 工事の事前調査から計画、施工及び竣工検査までに至る一連の技術面での管理

をいい、調査の実施、給水装置の計画、工事材料の選定、工事方法の決定、施工

計画の立案、必要な資機材の手配、施工管理及び工程ごとの工事仕上がり検査(品

質検査)等がこれに該当する。

(2) 工事の事前調査から計画、施工及び竣工検査までに至る一連の過程において、

工事の品質の確保に必要な従事者の役割分担の指示、品質目標、工期等の管理上

の目標に適合する工事の実施のための従事者に対する技術的事項の指導、監督を

いう。

13

(3) 給水装置の構造及び材質の基準に適合する給水装置の設置を確保するために

行う、基準に適合する材料の選定、現場の状況に応じた材料の選定(例えば、保

性の確保をいう。

(4) 給水装置工事を施行する場合、市担当者との協議及び調整を行うことも主任技

術者の職務である。

給水装置工事の流れと主任技術者の職務

任 技 術 者

調 査

事前調査 工事内容の調整 市担当者

施工計画等の策定

○給水装置、機材の選定

○工事方法の決定

○施工計画、施工図の策定

施 工

工事従事者に対する技術上の指導監督

工程管理、品質管理、安全管理

竣工検査

計 画

検 査

水質の確認

工事従事者

現場作業

検 査

完了検査の立会い

市担当者

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主任技術者に必要とされる知識及び技能

職 務

事前調査

工事内容の調整

給水装置・機材の選定

必要とされる知識及び技能

○凍結、破壊及び侵食等により水道水の衛生

問題等を生じる可能性のある事項を把握で

きること。

○水道法及び供給規程等を熟知していること。

○現場の土質等に応じて、金属の溶出、破壊

及び侵食等により水道水の汚染を生じない

機材を選定できること。

工事方法の決定

○汚水の吸引及び逆流、破壊及び侵食等によ

る水道水の汚染を防止する工事方法を選定

できること。

○配水管を損傷しない配水管と給水管の接続

方法を選定できること。

施工計画・施工図の策定

○家屋の建築スケジュールと整合した作業ス

ケジュールを策定できること。

○給水装置工事の詳細な施工図を作成できる

こと。

工事従事者に対する技術上

の指導監督

○現場作業の段取りや工事の方法についての

技術的な指導ができること。

工程管理・品質管理・安全管理

○最適な工事工程を選定し、管理できること。

○水道水の汚染や漏水が生じないよう、工程

ごとの仕上りを管理できること。

○工事従事者の安全や健康を管理できること。

工事の竣工検査

○逆流防止機能試験、水圧試験等を実施でき

ること。

○色、臭い、PH 水質の確認

市担当者が行う完了検査の立

会い

○完了検査に立ち会い、工事内容について

説明できること。

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