戸田市給水装置工事施行基準・解説書 [PDFファイル/3.81MB]

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第4章 給水装置の基本設計

(設計の基本条件)

第20条 給水装置の設計とは、現地調査に始まり給水方式の選定、管布設位置

の決定、管口径の決定及び給水装置設計図の作成に至る一切の事務的並びに

技術的な作業をいう。

〔解 説〕

1 設計とは調査から給水方式、管種決定及び口径決定等をいい、あらゆる角度から

検討し、総合的に最良の判断のもとで行うこととし、次によるものとする。

(1) 適切な計画設計水量を確保すること。

(2) 規格に適合した器具機材を適切な場所で使用すること。

(3) 施設工事費等を考慮して適切な設備を設計すること。

(4) 新設はもとより改造等においても、本基準に基づいて設計・施行すること。

2 給水装置は水道施設の部門と異なり、施設工事費が給水装置の所有者の負担にか

かるものである。給水装置の材料、構造及び管理等に不備があるときは、使用者の

要望する水量を供給できないばかりでなく、ウォータハンマによる装置の破損、あ

るいは汚水の逆流など不測の事故を発生するものである。

このような事故を防止するため、給水装置の構造及び材質について施行令第5条

にその基本を総括的に規定している。その要約については、本基準第10条解説2

を参照のこと。

3 設計の基本的な条件

(1) 給水装置全体の設計は、指定工事事業者の責任において水理計算等の検討を行

(2) 設計する給水装置は、水圧及び土圧等の諸荷重に対して十分な耐力を有し、か

つ、長期の使用に耐えるものであること。

(3) 給水用具は、水質が汚染されない材質のものを使用し、所定の水圧試験に合格

した規格適合品を使用すること。

(4) 設計する対象建物付近の給水に、著しく水量及び水圧等の影響を及ぼさないも

のであること。

(5) 給水装置全体の設計は、申込者の必要とする所要水量を満たすものであって、

かつ、過大でないこと。

(6) 2階建て建物においての対象建物の水栓の高さは、当該地点の道路面より 5.5

mまでとする。

また、5.5mを超える場合は、指定給水装置工事事業者の責任において3階直

圧給水と同様に管理者と事前の協議をし、水理計算書等の必要書類を管理者に提

出するものとする。

(7) 管理者には、水道使用者等に「安心・安全・快適」な水道水を供給する義務が

36

ある。したがって、指定給水装置工事事業者の責任において給水管内に汚水等が

逆流するおそれのある構造の設計を絶対に避けるため、逆止弁やバキュームブレ

ーカー等の給水器具を用い、配水管への逆流防止策に配慮した設計をすること。

(8) 給水装置全体における給水管口径の決定においては、指定給水装置工事事業者

の責任において水理計算書等の検討を実施し、必要以上に大きくせず、また、適

正かつ安全な給水装置を設計すること。原則として、水理計算上の管内流速は

2.0m/sec 以下になるよう管口径を決定すること。

給水装置内における管内平均流速を速くすると、流水音や、ウォータハンマが

発生することがある。また、エネルギー損失が増大するなどのデメリットも多い。

よって、計画瞬時最大水量における給水管の平均流速は2.0m/sec以下に抑え、

給水管口径を決定する。 〔空気調和・衛生工学便覧 第13版 4-P122参照〕

口径を決定する際には、管の実内径を十分に考慮する必要があるが、水理計算

管 種

硬質塩ビ管(VP,

HIVP)

管種別の実内径

(mm)

φ13 φ20 φ25 φ30 φ40 φ50 φ75 φ100

13 20 25 31 40 51 77 100

硬質塩ビライニング鋼管(VLP) 13.1

18.6

24.6

32.7

38.6

49.9 76.7

101.3

*ポリ粉体ライニング鋼管(PLP) 14.9

20.4

26.4

34.5

40.4

51.7 79.1

103.7

建築設備用ポリエチレン管(PEP) - 19.6

26.6

33.6

38.5

48.2 71.7

ポリエチレン管 1 種 2 層(PP) 14.5

19.0

24.0

30.8

35.0

44.0 -

ダクタイル鋳鉄管 (DCIP)

配水用ポリエチレン管 (HPPE)

- - - - - - 70

波状ステンレス鋼管(SUS) 14.3

20.2

26.6

31.6

40.3

46.2 -

95

50.7 72.6

100.8

参考として、呼称口径における許容最大流量Q(管内流速 2.0 m/sec)を、以

下に示す。

管 種

呼称口径及びSUS管の許容最大流量

(Ⅴ=

2.0 m/sec)

(L/min)

口 径

φ13 φ20 φ25 φ30 φ40 φ50 φ75 φ100

水理計算上の管

(呼称口径)

15.9

37.6

58.9

84.8

150.7

235.6 530.1

942.4

波状ステンレス鋼管 (SUS) 19.2

38.4

66.6

94.1

153.0

201.1

また、給水管、メーター及び弁栓類の口径(呼称口径)別の各流量における損

失水頭及び管内流速は、給水管、メーター及び弁栓類の損失水頭を使用する。

(9) 一戸建て専用住宅及び共同住宅以外の2階建てまでの対象建物においては、指

定給水装置工事事業者の責任において管理者との事前協議用の水理計算書等の

必要書類を作成し、協議を行うこと。

(10)一戸建て専用住宅又は共同住宅においてヘッダー工法による給水配管を設計

する場合は、ヘッダー以降の1分岐管からは1栓を原則とする。

37

すなわち、ヘッダー工法の利点である「水圧・流量バランスの均等化」を崩す

ヘッダー以降二次側の1分岐管からの従来工法における分岐配管や新たなヘッ

ダーを設置すること、給湯器及びタンクレストイレ等への配管を避けること。

一般の給水栓(蛇口)からの吐水流量は、概ね 8L/min~12L/min である。した

がって、ヘッダー二次側の1本の分岐管の流量は、給水栓の同時使用を考慮する

と、従来工法の場合は 2 栓・3 栓の合計流量、同様に給湯器の場合は台所流し、

シャワー水栓及び洗濯水栓等の合計流量、タンクレストイレの場合は2個の水栓

数の合計流量(概ね 18L/min~20L/min)となり、上述のヘッダー工法の利点の

「水圧・流量バランスの均等化」を崩すこととなる。

また 2 栓分の流量が流れると、ヘッダー二次側の1本の分岐管(一般的には口

径φ13 ㎜)の管内流速は 2.0m/sec を超えて、ウォータハンマの発生要因が大

きくなるため、上述の設計・施工は配管上好ましくない。

よって、このような配管例(従来の先分岐、ヘッダーto ヘッダー、給湯器及

びタンクレストイレ等への1本の分岐管からの配管)においては、ヘッダーの一

次側にて分岐し配管することとする。

ヘッダー

〔 適 切 で な い 配 管 例 〕

ヘッダー

洗面器

洗濯機

シャワー

バス水栓

給湯器

台所流し

食器洗器

洋風便器

洗面器

洗濯機

シャワー

バス水栓

ヘッダー to 従来配管

ヘッダー

台所流し

食器洗器

洋風便器

ヘッダー to ヘッダー配管

(11)給水管の凍結、電食、腐食及び温度変化等による破損事故などの発生するおそ

れのある場合は、給水管に適当な防護措置を施すこと。

(12)給水管は、給水装置及び配水管に過大な衝撃作用を生じさせる用具や機械と接

続させないこと。

(13)給水管内に水が停滞して極端に残留塩素が低下するおそれのある箇所には、そ

の発生を防ぐための排水装置を設けること。

(14)修繕などの維持管理が容易であること。

38

(基本調査)

第21条 指定給水装置工事事業者は、給水装置工事の依頼を受けたとき、現場

状況を確実に把握するための必要な調査を行うものとする。

2 調査は、設計の基礎となる重要な事項であり、調査の良否は設計及び施行、

さらには給水装置自体に様々な影響を与えるため、慎重に行うものとする。

〔解 説〕

1 事前調査

給水装置工事の依頼を受けたときは、現場の現状を確実、かつ、効率的に把握す

るため事前に以下の事項について調査するものとする。

指定給水装置工事事業者は、請け負う工事の概要が決まれば、当該工事に要する

費用を見積り、依頼者にこれを提示し、契約締結について話し合いを進めることと

なる。水道工事のように施行工事費の中に労務費の占める割合が多いものは、施行

工事費についての紛争が起きやすいので、施行工事受注に当たっては見積額の提示

を行い、詳細にわたり施行工事の内容を説明し、依頼者との紛争防止を図ることが

重要である。

(1) 使用目的とこれに必要な水量及び配水管の水圧を調査して、適切な給水方式を

選定すること。

(2) 給水台帳及び水道マッピングシステム等により、配水管の口径、管種並びに位

置を調査し、分岐箇所の位置や工法を選定すること。

(3) 改造等の場合は、既設の給水装置に関係のあるメーター口径、メーター番号、

配管の状況、管種、口径及び水栓番号を調査しておくこと。

(4) 撤去工事のある場合は、他への分岐管の有無を調査し、分岐管がある場合は、

その対策を協議し、維持管理責任を明確にする措置を行うこと。

(5) 給水区域境の周辺地区からの申込みの場合は、給水区域内であることの確認を

すること。

(6) 道路復旧範囲においては、舗装絶縁線、特殊舗装(カラー舗装、インターロッ

キング、平板ライン他)及び区画線の位置を確認すること。

2 権利の調査

(1) 他人の所有する土地を通過して給水管を布設しなければならない場合は、その

土地所有者の土地使用承諾を得ること。

(2) 隣地境界と官民境界を確認すること。

3 他の埋設物の調査及び確認

下水道管、ガス管、電気及び電話ケーブル等の埋設状況を調査し、必要に応じ各

管理者に既設埋設物の種類、規模、位置並びに深さ等を照会するとともに、共同施

工が可能かどうか検討を行うこと。

39

4 交通量の調査

交通量の多い時間帯を避け、一般交通に支障が少ないよう施工の手順を検討する

こと。また、戸田市営コミュニティバス等の公共交通の循環ルートも調査すること。

5 道路種別の調査

(1) 掘削を行う道路が砂利道か舗装道路かを調査し、新しく舗装された道路につい

ては、事前にその道路管理者等に相談する等、特に注意すること。

(2) 国道、県道及び市道の公道並びに私道の区別を調査すること。また、舗装種別、

掘削規制期間の有無、舗装の新設及び改良補修工事の有無の確認をすること。な

お、国及び県道に埋設されている配水管からの分岐については、事前協議を十分

に行うこと。

6 現地調査の心得

設計又は見積者は、前記のほか現場作業が容易かつ安全に行えるよう、以下の事

項に留意して調査設計及び指示をしなければならない。

(1) 掘削が行いやすく土砂置き場が確保できること。

(2) 掘削しても構造物に影響を及ぼさないこと。

(3) 交通、歩行に支障の少ないこと。

(4) 火気、その他危険物がないこと。

(5) 建物の平面図、詳細図及び給水台帳・水道マッピングシステム等に基づき給水

の取出位置を決定し、現場において取出位置が将来においても分かるように、現

地の目標物と取出位置の関係(例えば、境界杭、電柱、マンホール、側溝桝、弁

栓類等からの距離=オフセット)を確認し記録すること。

(6) 給水装置工事に伴って支障が生ずるおそれのある場合は、関係機関等と協議す

ること。

(7) 既設配管及び埋設物が不明又は資料があいまいな場合等においては、探査、試

掘等により調査、現状把握に努めること。

40

(給水装置の設置)

第22条 給水装置の引込みは1敷地、1引込みを原則とする。

〔解 説〕

1 基本的には、以下の方式とする。

(1) 敷地1建物(1世帯)

建物

引込管

メーター

1個のメーターで1世帯又は

1箇所にて専用するもの

(2) 1敷地1建物2階建(2世帯)

2個のメーターで2世帯にて

専用するもの

2世帯とは、流しの数など2世帯

で水道水の使用が個別に使用して

いることが明示されていること。

(3) 1敷地2建物

2 特例として、以下の2方式がある。

(1) 1敷地(分筆予定含む)2建物(2世帯)

2個のメーターで2世帯にて

専用するもの

2個のメーターで2世帯(分筆

予定含む)にて専用するもの

1敷地で既設の引込管及び建物が

あり、新たに子及び孫などが2世

帯にて占用するもの含む。

41

3 共同住宅、事務所ビル等においては、当該住居、事務所等が壁等で明確かつ独立

的に区分されており、かつトイレ等必要な機能を有し機能的に独立している場合は

用途又は使用者ごとに個々の給水装置を支管分岐(複数の系統の給水装置が道路か

らの取付管を共有する給水形態)により、設置することができる。

ただし、設置するメーターは、道路より 1.0m以内に配置すること。

① 2階建て共同住宅 ② 5階建て以上の事務所ビル

(1階:店舗等、2階以上:事務所)

1本の支管分岐管より多数の

メーターを分岐し、多世帯に

て専用するもの

■支管分岐にて直圧給水 ■支管分岐にて直圧給水と貯水槽給水の併用

建物

建物

(住宅)

建物

(住宅)

(店舗等)

(店舗等)

建物

(住宅)

(店舗等)

建物

(店舗等)

受水槽

建物

(店舗等)

建物

(店舗等)

建物

(店舗等)

建物

(店舗等)

支管分岐の場合のメーター設置位置

42

(給水方式の決定)

第23条 給水方式は、直結給水又は貯水槽給水とに分別されるが、方式の決定に当

たっては、所要水量、使用状況及び維持管理面等を考慮し決定するものとする。

2 配水管と給水用具を直結し、配水管の水圧を利用して給水する給水方式

3 直結給水は、従来の2階建て建物までの直結給水の他、配水管の一定の条

件が整えば施行可能な3階直圧給水と、配水管の水圧不足分を増圧装置(ブ

ースタポンプユニット)にて補う直結増圧給水とに分類される。

4 貯水槽給水は、配水管からの水道水を一度水槽その他(以下「貯水槽」と

水栓に全く影響しないものをいい、以下の場合に適用されるものとする。

(1)給水管の口径等に比べて著しく多量の水を一時に必要とするもの。

(2)常時一定の水圧を必要とするもの。

(3)一時的に多量の水を必要とし、付近の給水に支障を及ぼすおそれのあ

るもの。

(4)薬品を使用する工場等、逆流によって配水管の水質を汚染するおそれ

があるもの。

(5)その他、管理者が必要と認めたもの。

〔解 説〕

1 給水方式別の概要系統図は、以下のとおりである。

3階直結直圧

直結増圧

増圧装置

2階直結直圧

加圧ポンプ

受水槽

加圧給水ポンプ

受水槽

高架水槽

高架水槽

揚水ポンプ

給水方式の概要系統図

43

2 給水方式の分類及び特徴等は、以下のとおりである。

『参考』

給水方式

直圧給水

直結給水

配水管と一般的な

2階建てまでの建物

の給水用具とを直結

して給水する

貯水槽給水

受水槽を経由して

給水する

直圧・貯水槽併用給水

直結式直圧方式と貯水槽式の併用

する方式

増圧給水

4階建て以上の建物へ、配水管の水圧を

ブースタポンプで増圧して給水する方式

直圧・増圧併用給水

直圧方式と増圧方式の併用方式

は、別途「直結給水装置工事施行基準・解説書」に

(一般的な2階建てまでの建物を除く。

高架水槽給水

揚水ポンプで屋上階の高架水槽へ汲み上げ、高架

水槽より高低差により下層階に給水する方式

圧力タンク給水

揚水ポンプで圧力タンクに貯え、その内部圧力に

よって給水する方式

加圧ポンプ給水

使用水量に応じて加圧ポンプの運転台数の変更

や回転数制御によって給水する方式

給水方式の分類

44

『参考』

直結直圧給水、直結増圧給水及び貯水槽給水について

直結直圧給水、直結増圧給水及び貯水槽給水の各々の給水方式における特徴(簡易

比較)を以下に示す。

給水方式別

特徴比較

方 式

直結給水

貯水槽給水

3階直圧給水 直結増圧給水

項 目

水質劣化 なし なし あり

給水ストック機能

機器設置スペース

給水引込口径

なし

不要

大きい

なし あり

小さなスペースが必要

大きなスペースが必要

大きい 小さい

可能

省エネルギー対策

(必要な配水管水圧が確

保できる場合)

可能

(配水管水圧を使い、各給

水栓で必要とする水圧

不可

配水管への影響

逆流の可能性あり

対策として逆止弁設置)

負荷変動は小さい

逆流の可能性あり

(対策として減圧式逆流

防止器設置)

負荷変動は小さい

逆流の可能性なし

(受水槽にて吐水空間を

確保した場合)

負荷変動は大きい

初期設置費

安価 やや安価

( 高価な機器類が不要) ( 増圧装置は貯水槽給水の

ポンプと比較すれば、高

価ではあるが、受水槽類

が不要であり、全体とし

ては、貯水槽給水より安

価)

高価

置等が必要)

維持管理

動力費(電気代)

不要 必要

(ただし、吸排気弁、逆

止弁のメンテナンス)

(減圧式逆流防止器を含

む増圧装置、吸排気弁

及び逆止弁のメンテナ

ンス)

安価

不要

必要

(貯水槽の清掃、水質検

査、ポンプ類のメンテ

ナンス)

高価

(配水管の水圧を利用し、

不足する水圧を増圧装置

で補うため、貯水槽給水

と比べて安価)

配水管の水圧を利用せ

ず、受水槽以降二次側で

再度、揚水又は加圧送水

するため、直結増圧給水

と比べて高価

45

『参考』

直結給水と貯水槽給水の比較

従来、3階建以上の建物への給水方式としては、配水管からの水道水をいったん受

水槽に貯水して給水する「貯水槽給水」を採用していた。直結給水と貯水槽給水各々

の給水方式には次に示すような長所・短所があり、これらを十分考慮の上、最適な給

水方式を採用することが必要である。

直結給水と貯水槽給水との長所・短所

直 結 給 水

【長 所】

① より新鮮な水が供給される。

② 受水槽の設置スペース、設置費及び維持管

理費等が不要で経済的である。

③ 停電時においても、配水管の水圧により給

水できる。

【短 所】

① 一時的に多量の水を使用する建物等には

適さない。

② 配水管と直結するため、配水管への水の逆

流を防ぐための逆止弁の設置等が必要と

なる。

貯 水 槽 給 水

【長 所】

① 直結給水より一旦、受水槽内に貯水する

ので、配水管の断水時においても給水を

ある程度確保できる。

② 一時的に多量の水を使用する建物等にお

いては適している。

③ 配水管とは直結していないため、建物内

から配水管への水の逆流はない。

【短 所】

① 貯水槽等の設置スペース及び設置費が必

要である。

② 貯水槽の定期的な清掃や保守管理が必要

であり、管理状況によっては水質低下を

招くおそれがある。

③ 加圧ポンプ給水の場合、ポンプを介して

給水するため、停電時やポンプ故障時に

は、断水となる。

3 直結直圧給水は、原則として2階までの建物とし、3階直圧給水及び直結増圧給水

に関しては、別途「直結給水装置工事施行基準・解説書」に示す。

給水方式として好ましくない建築例を以下に示す。

【例1】 3階建ての共同住宅で、1階から3階がすべて共同住宅の場合、1階から

2階を直結直圧給水として、3階のみを貯水槽給水とすることはできない。

したがって本件の場合、1階から3階の建物全体を直結直圧給水方式と

するのが一般的である。

また、3階を貯水槽給水とする給水方式が条件の場合は、1階から3階

の建物全体を貯水槽給水方式とする。

【理由】 本件は、パイプシャフト室内に2系統の給水方式の立管が入ることと

なり、狭いパイプシャフト室内が一層狭くなり、将来の維持管理面の修

繕、クロスコネクション等を考慮すると問題がある。

また、同じ共同住宅の入居者の立場からすると、水道水の使用条件が

階数によって異なることは好ましくないため、本市では、1建物用途に

おいて1給水方式としている。

すなわち、本件の2系統の給水方式は認められない。

【例2】 5階建ての複合用途ビルで、1階が貸し店舗、2階から5階が共同住宅

の場合、1階から3階を直結直圧給水として、4階から5階を直結増圧給

水とすることはできない。

46

本件の場合の給水方式は、1階の貸し店舗を直結直圧給水方式、2階か

ら5階の共同住宅部を直結増圧給水とする。

【理由】 本件は、1階が貸し店舗、2階から5階が共同住宅のため、2用途の

複合用途ビルである。例1で説明したとおり、1階と2階から5階とは

その建物用途が異なる。したがって、1建物用途において1給水方式の

原則から、1階の貸し店舗は直結直圧給水方式、2階から5階の共同住

宅部を直結増圧給水とするのが一般的である。

4 原則、直結直圧給水方式又は直結増圧給水方式にて施工すべき建物において、通

常断・減水により営業又は業務等に支障をきたすおそれがある業種であると申込者

が判断した場合、貯水槽給水方式の採用に関し管理者と協議する。

また、管理者は断・減水に伴う損害賠償を条例第12条により一切行わない。

条例第12条(給水の原則)

給水は、非常災害、水道施設の損傷、公益上その他やむを得ない事情及び法令又はこの条例の

規定による場合のほか、制限又は停止することはない。

2 前項の給水を制限又は停止しようとするときは、その日時及び区域を定めてその都度これを予

告する。ただし、緊急やむを得ない場合はこの限りでない。

3 第 1 項の規定による給水の制限又は停止のため損害を生ずることがあっても、市はその責を負

わない。

5 貯水槽給水施設の設置をする場合

貯水槽給水方式を採用し貯水槽等を設置する場合は、管理者に必要な書類を提出

しなければならない。

6 複数の給水方式を併用する場合

1建物において、1階若しくは2階までは事務所や店舗等で、それ以降の上層階

が共同住宅となっている場合は、1階若しくは2階までの事務所や店舗等を直結直圧

給水方式とし、3階以降上層階の共同住宅を直結増圧給水方式とすることができる。

しかしながら、本例のように複数の給水方式を併用する場合は、双方の配管系統

が混乱し、誤って連結するおそれがあり得るので十分注意して施工するとともに、

給水装置工事計画書や給水装置工事しゅん工届等を整備保管し適正な維持管理に

努めなければならない。

直圧・増圧併用方式の配管例

減圧式逆流防止装置

増圧装置

配水管

P0

BP

増圧系統

直圧系統

逆止弁

7 水道水を使用する施設において、常時一定の水圧や水量を必要とするとき。

例えば、工場のプラントや実験施設等、水道を使用する目的として水圧や水量等

においてその供給条件を確保できない場合は、貯水槽給水方式とする。

47

(計画使用水量の決定)

第24条 計画使用水量とは、対象施設等へ給水される水理計算上の水量であり、

給水管口径の決定等の基礎となる。

水理計算において使用する計画使用水量は、次の各号によるものとする。

(1)計画瞬時最大水量

(2)計画一日使用水量

〔解 説〕

1 計画瞬時最大水量

直結直圧給水及び直結増圧給水方式における管口径の決定等の基礎となる水量

である。

この水量を求める方法としては、以下の給水対象の建物用途毎に分類されるもの

を標準とする。

(1) 一戸建て専用住宅・共同住宅内計算対象の1住戸の用途

一般的には『同時使用率を考慮し給水器具を設定して計算する方法』にて、

瞬時最大流量を求める。

1住戸の給水器具の合計数より、以下の表を用いて同時に使用する給水器具

数を求める。

給水器具数

同時使用率を考慮した給水器具数

同時に使用する

給 水 器 具 数

給水器具数

同時に使用する

給 水 器 具 数

1 1 11~15 4

2~4

※1

2 16~20 5

5~10 3

※2

21~30 6

(水道施設設計指針 2012 年版による。)

※1)単身用住宅に限っては、給水器具数が6栓以内であれば同時に使用する給水器具数は

2栓とすることができる。

※2)大便器

(タンクレス)を使用し、給水管口径をφ20 とした場合、同時に使用する給水器具数

は2栓とする。

水栓の使用条件を仮定するとき、水栓の優先順位及び標準使用水量は以下の

とおりとする。

① 台所流し (標準使用水量 12 ㍑/min)

② 洗濯流し ( 〃 12 ㍑/min)

③ トイレ用ロータンク( 〃 12 ㍑/min)

④ 洗面台 ( 〃 8 ㍑/min)

水の吐水状況が最も不利となる水栓(一般的には、水栓取付位置が高くかつ、

水栓に至るまでの管延長が長いもの。)にて損失水圧を計算することとし、給

湯配管があるものについては、水のみを使用した場合を仮定してよい。

(2) 一戸建て専用住宅及び共同住宅以外の用途

一般的にHASS計算式といわれている『器具給水負荷単位又は瞬時最大流

量を使用して計算する方法』にて、瞬時最大流量を求める。

48

(3) 共同住宅等の用途

一般的にBL計算式といわれている『戸数から同時使用流量を予測する算定

式を用いる方法』にて、瞬時最大流量を求める。

①10戸未満の場合; Q=42N

0.33

②10戸以上 600 戸未満の場合; Q=19N 0.67

但し、Q:計画瞬時最大流量

(L/min)

N:戸数(戸)

※)1戸当りの平均人数:4.0(人/戸)

※)1人1日当りの平均使用水量:250(L/日)

但し、計算対象の住戸内における計画瞬時最大流量は、上述1.(1)にて算出する。

また、ワンルーム等の単身者用住宅は、一般住宅の 0.5 戸分として計算する。

上記の算定式により、戸数Nに対する計画瞬時最大流量Qを算出した結果

を、以下に示す。

6.5

7.0

7.5

8.0

8.5

9.0

9.5

10.0

10.5

11.0

11.5

12.0

戸 数

0.5

計画瞬時

最大流量Q

33.4

1.0

1.5

2.0

42.0

48.0

52.8

2.5

3.0

3.5

56.8

60.4

63.5

4.0

4.5

5.0

5.5

6.0

66.4

69.0

71.4

73.7

75.9

77.9

79.8

81.7

83.4

85.1

86.7

88.3

88.9

91.8

94.7

97.6

100.4

18.5

19.0

19.5

20.0

20.5

21.0

21.5

22.0

22.5

23.0

23.5

24.0

戸 数

12.5

13.0

13.5

14.0

14.5

15.0

15.5

16.0

16.5

17.0

17.5

18.0

134.2

136.6

139.0

141.4

143.8

146.1

148.4

150.7

153.0

155.3

157.5

159.8

計画瞬時最大流量

計画瞬時

最大流量Q

103.2

戸 数

24.5

計画瞬時

最大流量Q

162.0

105.9

108.7

111.3

25.0

25.5

26.0

164.2

166.4

168.6

114.0

116.6

119.2

121.8

124.3

126.8

129.3

131.8

26.5

27.0

27.5

28.0

28.5

29.0

29.5

30.0

170.7

172.9

175.0

177.2

179.3

181.4

183.5

185.5

30.5

31.0

31.5

32.0

32.5

33.0

33.5

34.0

34.5

35.0

35.5

36.0

187.6

189.7

191.7

193.7

195.8

197.8

199.8

201.8

203.7

205.7

207.7

209.6

42.5

43.0

43.5

44.0

44.5

45.0

45.5

46.0

47.0

48.0

49.0

50.0

戸 数

36.5

〔L/min〕

計画瞬時

最大流量Q

211.6

37.0

37.5

38.0

213.5

215.5

217.4

38.5

39.0

39.5

219.3

221.2

223.1

40.0

40.5

41.0

41.5

42.0

225.0

226.9

228.7

230.6

232.5

234.3

236.1

238.0

239.8

241.6

243.4

245.3

247.1

250.6

254.2

257.7

261.3

49

2 計画一日使用水量

貯水槽給水方式における給水管口径及び貯水槽容量の決定等の基礎となる水量

である。

この水量、すなわち、建物用途別の単位給水量により算出した計画一日使用水量

から貯水槽容量を求め、また、この計画一日使用水量と建物用途別の1日当たりの

使用時間により給水引込管の口径を求めるものとする。

建物種類

建物種類別の標準給水量・標準時間(参考値)

単位

給水量

〔L/d・p〕

標準

給水量

〔L/d・p〕

標準

時間

〔h/d〕

備 考

左列の単位説明:d=日、p=人、h=時間

1 戸建住宅

200~400 260 10

居住者1人当り

2 集合住宅

200~350 250 15

〃 3.5 人/戸

(居室>3 → 0.5 人/1 居室, 居室=1 → 2 人)

3 独 身 寮

400~600 500 10

収容定員 厨房使用量を含む

4 事 務 所

5 工 場

60~100

60~100

6 保 養 所

500~800

45~100

7 学校

(小)

8 学校

(中

大)

9 劇 場

100~120

55~120

100~120

25~50

100

100

800

45

120

55

120

50

100

9

在勤者1人当り 0.2 人/m

2

操業時間

+1

在勤者1人当り 座作業 0.3 人/m 2 立作業 0.1 人/m 2

10

収容定員

9

生徒

厨房使用量を含む

給食用は別途加算する

9

教職員

9

生徒

9

教職員

給食用は別途加算する

14

観客

14

職員・出演者

劇場・映画館 :定員×2

10 寺院・教会 10

10~25

10

25

11 図 書 館

100

12 総合病院

1,500~3,500 2,000

2

参会者1人当り

6

延閲覧者 収容人員×(3~5) 閲覧室:0.3~0.5 人/m

2

8

職員

16

病床当り

収容人員×(5%~10%)

冷却塔・厨房使用量含む

13 診療所

医院

14 ホ テ ル

15 喫 茶 店

16 飲 食 店

350~450

10

110

400

100

15

100

35

100

15

4

外来患者

8

医師・看護婦 実数

12

宿泊客 厨房使用量含む

12

職員

10

延客人員

12

店員等

10

延客人員

12

店員等

12

延客人員

診療所等の床面積×0.3 人/m

2

× (5~10)

床面積×0.3 人/m

2

× (5~10) 計画時は 8 とする

床面積×0.3 人/m

2

× (3~10) 計画時は 7 とする

台数×(5~10) 計画時は 8 とする

17 パチンコ

100

20

13

店員等

10

延客人員 床面積×0.3 人/m

2

× (3~10) 計画時は 7 とする

18 店舗・マーケット

100

35

12

店員等

10

延客人員 床面積×0.3 人/m 2 × (5~10) 計画時は 8 とする

19 デパート

100 12

店員等

350 10

定員数

デイケア無し

20 有料老人ホーム

110 12

職員他

※)単位給水量とは設計対象給水量であり、年間1日平均給水量ではない。

(水道施設設計指針 2012 年版、建築設備設計基準 平成 21 年版、空気調和・衛生工学便覧 第 14 版等による。)

50

(給水管口径の決定)

第25条 給水管の口径は、管理者が定める配水管の計画最小動水圧(以下「設

する。

2 水理計算に当たっては、計画使用水量等の諸条件に基づき、損失水圧、給

水管口径等を算出するものとする。

3 給水分岐部より二次側の給水引込口径は、配水管口径より2口径以上小さ

いものとする。

4 メーターより二次側の給水管口径は、メーターより一次側の給水引込口径

より大きくしないものとする。

〔解 説〕

1 水理計算の基礎知識

配水管路の途中の分岐や末端の制水弁を閉じて管内の水の流れを静止させたと

き、この管路の任意点にガラス管を立てたと考えると、この水位は配水池の水位又

は配水ポンプの揚程に等しい高さになる。

すなわち、管路の各点ではガラス管の水柱重量に等しい水圧を受けるが、これを

静水圧といい MPa〔kgf/cm

2

(又は kg/cm

2

P=w・h P:水圧 (MPa){kgf/cm

2

}

{

h=P/w w:水の単位重量 (0.001kg/cm

3

このhは水圧Pを生ずるに必要な水柱の高さを表し水頭と呼んでいる。水頭は水

圧 と 異 な る が 長 さ の 単 位 で 水 圧 が 表 現 で き る の で よ く 用 い ら れ 、

0.098MPa{1kgf/cm

2

}の水圧は 10mに相当する。このように、水が持つエネルギーを

高さの単位で表現したものを「水頭」 h=0.098MPa=1kgf/cm

2

/0.001kg/cm

3

=1,000cm=10m

いま、この管路の制水弁を開いて水を流すとガラス管の水位は低下する。これは

水が流れるときは流れが発生し、また摩擦その他の抵抗に打ちかって流れるため、

各種エネルギー損失に相当する水頭が失われるからで、これらの水頭を損失水頭と

いう。そして水が流れるときの管路の各点は、低下したガラス管水柱に相当するだ

けの水圧を受けるが、これを動水圧と呼んでいる。またこれらの動水頭を結んだ線

が動水勾配線であって、水が流れるのに必要な水頭(損失水頭)とその距離(管長)

との比を動水勾配という。

配水管などの圧力管路は必ずこの動水勾配線以下に布設しておかなければなら

ない。また流れている管内の水を制水弁などにて閉めて急に停止させると、その一

次側の水は急に速度が減少するため水圧が上昇する。これをウォータハンマといい、

水撃圧の大きさは制水弁を閉止する時間や管路の延長・管種によって変化する。ま

た、ウォータハンマはしばしば管破損の原因となる。

51

2 設計水圧

設計水圧とは、本市が実測した水圧データの最小値をその実測した時期と年間最

小動水圧を示す時期とにより補正し、かつ、将来における当該地域の配水管網等の

状況を勘案して、本市が提示するものとする。

3 給水管の口径

給水管の口径は、配水管の実測値を基にした設計水圧時において、計画使用水量

を十分に供給できるもので、かつ、経済性にも十分考慮した合理的な大きさにする

ことが必要である。

給水管の口径は、給水用具の①立ち上がり高さと計画使用水量に対する②損失水

頭の総計及び給水用具の③最低作動水頭を加えたものが、配水管の設計水圧の水頭

以下となるよう計算によって定める。但し、将来の使用水量の増加、配水管の水圧

変動等を考慮して、ある程度の余裕水頭を確保しておく必要がある。

さらに、給水管内の流速は、ウォータハンマの発生を防ぐため、過大にならない

よう配慮することが必要である。

配管口径

を大きくすれ

ば、勾配線は緩くなる。

総損失水頭

〔Σ hn〕

有効水頭

H-h’〕

設計水頭

H〕

H > (Σhn + h’ )

余裕水頭

M〕

GL

給水栓の立上り

高さ 〔 h’〕

M

図解 損失水頭

給水管の配水管からの分岐口径は、水圧、水量等において常に安定した供

給管でなければならないということを考慮し、配水管の口径より原則2口径

以上小さいものとする。また、メーター口径も原則、配水管口径より2口径

以上小さいものとする。

〔本条第28条の解説5における給水管取出しの分岐工法を参照〕

4 水理計算公式(摩擦損失水頭式)

給水管の口径により、本市においては以下の水理計算公式を使用する。

具体的には、同公式より1m当たりの摩擦損失抵抗値(mmAq/m、‰、KPa/m)を

求め、その値に給水管延長を乗じて水理計算を行うものである。

〔水道施設設計指針 2012 P705 参照〕

(1) 管口径がφ50 以下 ウエストン公式

(2) 管口径がφ75 以上 ヘーゼン・ウイリアムス公式

52

6 各種給水管の管内流速及び流量

給水管の許容最大管内流速は、2.0m/secとする。

また、管種別の許容最大管内流速における流量を表に示す。

管種

SSP

VP

VLP

DCIP

PE

管種別の管内流速2.0m/secにおける流量

〔単位:L/min〕

φ100

2.0

m/sec

φ75

2.0

m/sec

φ50

2.0m/sec

φ40

2.0m/sec

1,105.4 506.3 201.1 153.0

942.4 558.7 245.1 150.7

967.1

850.5

---

554.4

461.8

484.5

234.6

---

218.9

140.4

---

139.6

φ30

2.0m/sec

94.1

90.5

100.7

---

106.4

φ25

2.0m/sec

66.6

58.9

57.0

---

66.6

5 水理計算の参考文献

水理計算に使用する水量は、各々の使用形態別の水量計算方式を用いて、計画瞬

時最大水量を求めるものとする。

(1) 一戸建て専用住宅

① 『同時使用率を考慮し給水器具を設定して計算する方法』

〔水道施設設計指針 2012 P701参照〕

② 『給水器具数と同時使用水量比を使用して計算する方法』

〔水道施設設計指針 2012 P702参照〕

(2) 共同住宅及び共同住宅内計算対象の1住戸

① 『各戸使用水量と給水戸数の同時使用率により求める方法』

〔水道施設設計指針 2012 P702参照〕

② 『戸数から同時使用水量を予測する算定式を用いる方法』

〔水道施設設計指針2012 P702、空気調和・衛生工学便覧第14版 4-P115参照〕

③ 給水用具給水負荷単位により求める方法』

〔水道施設設計指針2012 P702、空気調和・衛生工学便覧第14版 4-P115参照〕

共同住宅内計算対象の1住戸は、上述(1)の計算方法にて水量を計算するもの

とする。

(3) 上述(1)、(2)以外の建物

『給水用具給水負荷単位により求める方法』

〔水道施設設計指針2012 P702、空気調和・衛生工学便覧第14版 4-P114参照〕

給水立管

2、3Fへ

給水立管

2、3Fへ

給水立管

2、3Fへ

公 道

共同住宅

配水管

乙止水栓

給水横主管

(屋外埋設)

給水横主管と給水立管の概略図

53

7 計算フロー

給水装置の水理計算の手順は、先ず①建物の給水量(直結直圧又は直結増圧給水

方式の場合は計画瞬時最大水量、貯水槽給水方式の場合は時間平均予想給水量)を

算出し、次に②最適な給水方式を決定し、続いて③給水管口径等を決定する。

したがって、給水装置の水理計算の『スタート』となる建物の給水量は、言うま

でもなく非常に重要なデータである。

建築使用形態別の

水量計算方式の決定

建築用途・人員による

給水量(生活用水)の算出

計画瞬時

最大水量

の計算

給水用具、住戸数等

により

計画瞬時最大水量の

算出・集計

時間平均予想給水量、

時間最大予想給水量、

瞬時最大予想給水量の

算出・集計

1)単位面積当り

の人数等

2)建物用途別の

1 人 1 日当り

の使 用 水 量

及び

使用時間表

給水方式の決定

直結給水方式

貯水槽給水方式

給水配管・メーター口径

の仮定と配管形態の検討

給水引込み・メーター

口径の仮決定

【水理計算】

管内流速の算出

摩擦損失値の算出・集計

【水理計算】

時間平均給水量の算出

摩擦損失値の算出・集計

※)1

【余裕水頭の有無】

計算対象水栓の

余裕水頭を計算

※)1

【吐水量の演算】

給水弁(ボールタップ・

定水位弁)での吐水量

余裕水頭無し

流量線図と不一致

水弁吐水量の

流量線図と合致

余裕水頭有り

給水引込み・メーター

給水弁口径の決定

給水配管・メーター口径・

増圧装置と配管形態の決定

貯水槽の有効容量の算出

※)1 ■抵抗値算出の演算式 ■管内流速;V≦2.0m/sec

*)

φ≦50 ;ウエストン公式

φ≧75 ;ヘーゼン・ウイリアムス公式 ■メーターの最大許容流量の検討

※)本条の解説 6 を参照のこと。

給水装置における水理計算フロー

54

(メーター口径の決定)

第26条 メーターの口径選定は、次の各号の使用形態に対する計画使用水量を

算出し、メーターの最大許容流量値の範囲内で決定すること。

(1)直結給水(直結直圧又は直結増圧給水)

計画使用水量は、瞬時最大使用水量を基準として定めるものとする。

(2)貯水槽給水

計画使用水量は、計画一日使用水量を基準として定めるものとする。

2 メーター口径は、配水管口径より2口径以上小さいものとする。

〔解 説〕

1 メーターは、口径や機種によってそれぞれ正確に計量できる流量範囲があり、メ

ーターを通過する流量が能力を超えて使用した場合、劣化を早め異常をきたすこと

になる。

このため口径選定に当たっては使用計画及び使用形態を考慮のうえ、その所要水

量を十分に供給できる大きさとし、かつ、著しく過大であってはならない。

2 メーター口径の選定は、以下のメーター口径及び給水配管口径からの給水栓の概

算個数を目安とする。

(1) 直結給水の一般家庭の場合

メーター口径からの給水栓の概算個数

メーター

口径

メーターの

瞬時最大

使用水量

〔L/min〕

同時使用率を考慮

したφ13 mm の

水栓器具数

(12L/min・栓)

φ13 mm の水栓器具

の総個数

(12L/min・栓)

13 mm

1.5*1000/60=25

25/12=2.1 個 1~5個

20 mm 2.5*1000/60=42 42/12=3.5 個 6~13 個

25 mm

4.0*1000/60=67

67/12=5.6 個 14~26 個

給水配管口径からの給水栓の概算個数(給水配管は、硬質塩ビ管 VP)

給水配管

口径

給水配管の

許容瞬時最大

使用水量

〔L/min〕

同時使用率を考慮

したφ13 mm の

水栓器具数

(12L/min・栓)

参考設計

資料

【表 3-1】

より

φ13 mm の水栓器具

の総個数

(12L/min・栓)

13 mm 15.9 15.9/12=1.3 個 ⇒ 1~3個

20 mm

25 mm

37.6

58.9

37.6/12=3.1 個

58.9/12=4.9 個

4~10 個

11~19 個

55

したがって、メーター口径及び給水配管口径からの給水栓の概算個数より、給水

引込口径(メーター口径)と同時に使用できるφ13 mm の水栓器具個数の関係は、

以下のとおりとなる。

給水引込口径と水栓器具個数の関係

給水引込口径

(メーター口径)

φ13 mm の水栓器具の総個数

(12L/min・栓)

13 mm 1~3個

20 mm 4~10 個

25 mm 11~19 個

※)水栓器具の総個数においては、給湯器及び屋外に設置する水栓を除く。

(2) 店舗、共同住宅、事務所、工場等の場合

給水方式別のメーターの使用流量基準値は、以下による。

① 直 圧 給 水 方 式:一時的使用の許容流量(計画瞬時最大水量)より判断

② 貯水槽給水方式:一日当たり使用水量より判断

使 用 形 態

メーター

口径〔mm〕

型 式

13

接線流

羽根車

20

メーターの使用流量基準(参考値)

直結及び貯水槽併用給水

一時的使用の許容流量

〔m

3

/h〕

貯水槽給水

一日当たり使用水量

10h/日〔m

3

/d〕

一日当たり使用水量

15h/日〔m

3

/d〕

適正使用水量

範囲

〔m 3 /h〕

1.5

(

= 25.0

L/min)

2.5

(

= 41.7

L/min)

12

7.5 0.1 ~ 1.0

12.5 0.2 ~ 1.6

25

40

40

50

縦型軸流

羽根車

4.0

(

= 66.7

L/min)

6.0

(

= 100.0

L/min)

9.0

(

= 150.0

L/min)

30.0

(

= 500.0

L/min)

18

30

44

140

18.8 0.23~ 2.5

31.3 0.5 ~ 4.0

50.0 0.4 ~ 6.5

156.3 1.25~ 17

75

100

47.0

(

= 783.0

L/min)

74.5

(

=1,241

L/min)

218

345

243.8 2.5 ~ 27.5

387.5 4.0 ~ 44.0

※)メーター口径φ40には、型式が「接線流羽根車」と「縦型軸流羽根車」とがあるため、管理

者に使用型式を確認すること。

※)メーターの使用流量基準とは、水道メーターの性能を長期間安定した状態で使用することので

きる標準的な流量をいう。

※)この表の一時的使用の許容流量とは、1日1時間以内であれば使用することが可能な最大使用

水量を示したものである。

※)この表の一日当たり使用水量とは、建物の1日における標準使用時間(10 時間、15 時間)ごと

に、その可能な最大使用水量を示したものである。

56

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