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換気カプセル型発汗計
Application manual
【写真】SKN-2000
弊社発汗計の原理と発汗量
弊社発汗計は『換気カプセル差分法』
【方法】
カプセルに経由する前の空気湿分とカプセルを経由した後の汗
を含む空気湿分を2つの湿度センサで検出し、その差から発汗
量を計測します。
【特徴】
乾燥空気を必要としないため、ガスボンベに詰められた乾燥ガ
スや除湿装置などの 消耗品が不要 であり、 小型・軽量化 が可能
です。
発汗量の単位は『mg/cm
2
・min』
単位面積(1 cm 2 )当りの皮膚面に
単位時間(1分間)当り
どのくらいの質量(mg)
の発汗が現れるか
1 cm
2
※蒸散計との単位換算
一般的な蒸散計では『g/m 2 ・h』(単位面積当たり一時間に何gの水分量が蒸
散したか)という単位を使用しています。発汗計の単位は『mg/cm 2 ・min』で
すので、『10g/m 2 ・h=1/60mg/cm 2 ・min』と換算することができます。
応用分野
医学基礎研究
生理学基礎研究(精神性発汗、温熱性発汗、味覚性発汗の測定)、
各種疾患に関する基礎的研究(多汗症、無汗症、異汗性湿疹、小児神経症、不安神経症、パニック障害、心身症、心
因性無反応、痴呆症、自律神経障害 など)、
麻酔深度の評価(精神性発汗の喪失)、鍼灸、リハビリテーション効果の評価
※医療機器ではない装置は、臨床用途でご使用いただけません。
心理学
精神性発汗測定による心理、気分、情動の客観的評価
うそ発見器
運動・スポーツ・健康
運動、入浴時などの温熱性発汗の測定
化粧品、トイレタリー製品評価
家具、家電等の評価
精神性発汗評価による家具、家電、自動車等の評価
温熱性発汗評価による冷暖房等の評価
被服
保湿、着心地評価
獣医学
一般的な発汗量の測定手順
※目的に応じてご使用ください。詳細は取扱説明書をご覧ください。
発汗計をPCや記録計と接続し、
電源を入れてウォーミングアップ
を行います。
10分程度経過したら、ゼロ調整を
行います。
23.5℃
60%RH
カプセルパット(両面テープ)
を使用し、カプセルを測定部位
に貼り付けます。
被験者は安静座位または仰臥位
として基礎発汗量を測定します。
(カプセル装着後数分間でプラ
トーレベルに落ち着きます。)
測定部位
カプセルパット
※周辺環境条件を確認してください。
(推奨環境条件:23.5℃、60%RH)
カプセル
(プローブ)
カプセル装着 プラトーレベル
(基礎発汗量)
目的に応じて被験者にさまざまな負荷
を加え、発汗を誘発します。
【精神性発汗誘発(適正刺激)の例】
肉体的ストレス刺激(深呼吸、息ごらえ、ハ
ンドグリップ、上腕や下肢の屈伸、痛覚刺
激)、精神的ストレス刺激(数字の逆唱、
100から7の連続引き算、暗算) など
【温熱性発汗誘発の例】
運動、入浴 など
測定終了後は
数分間換気を行い
電源を切ります。
データの解析
を行います。
発汗データの解析
※目的に応じたデータ解析・評価を行ってください。
発汗データを定量化する方法として次の2つの指標が利用されています。
①基礎発汗量 :プラトーレベル
②反応性発汗量 :さまざまな負荷によって引き起こされる発汗量通常は反応性発汗量を発汗機能の指標として使用されます。
【反応性発汗量の評価】
反応性発汗量の強度を評価する指標として、 a. 発汗波のスパイク数 b. 発汗波の最大値(mg/min) c. 基礎発汗量と発汗波で囲まれた面積(mg)
などが用いられています。
『基礎発汗量と発汗波で囲まれた面積』を除く各
指標は装置の応答特性の影響を受けすが、換気カ
プセル型発汗計では、空気流量やプローブ長など
により応答特性が変化することから、 『基礎発汗
量と発汗波で囲まれた面積』を反応性発汗量の強
度評価指標として用いるのが一般的です 。
【上図】
弊社発汗計用記録・解析ソフトウェア『Mod-002』解析画面
※面積値、最大値、平均値が簡単に評価できます。
精神性発汗の測定例
右図のように、カプセル(プローブ)の開口部にカプセルパット ※ の片
面を貼り付け、カプセルパットのはくり紙を剥がして、測定部位に貼り付
けます。カプセルと測定皮膚面の間に隙間ができて、空気が漏れてしまう
と正しい測定ができません。
接触部がはがれてしまわないように、カプセルをサージカルテープで覆っ
たり、カプセル(プローブ)を衣服に固定したりします。
※カプセルパットはカプセルを測定部位に貼り付けるための両面テープで、
消耗品として販売しております。
以上のように手掌部にカプセルを装着し、被験
者に対し深呼吸や暗算などの負荷を加えたとき
の精神性発汗測定結果を右図に示します。
このように負荷に同期した反応が観測できま
す。
※本測定例は、SKN-2000を使用し、23℃、
60%RHの環境下で行ったものです。
温熱性発汗の測定例
『精神性発汗の測定例』と同様に、カプセルパットを使用し前胸部にカプセルを装着します。カプセルが剥
がれ落ちてしまわないようにサージカルテープでカプセルを覆います。
装着後、エルゴメータを使用して15分間の運動を行った時の発汗量測定結果を下図に示します。
運動中の発汗量上昇と運動後の発汗量減少の過程が観測できます。
※本測定例は、SKN-2000を使用し、26℃、50%RHの環境下で行ったものです。
参考文献
● 大橋俊夫,宇尾野公義編著:精神性発汗現象-測定法と臨床的応用-.㈱ライフメディコム
(1993)
● 小川徳雄著:新汗のはなし.アドア出版(1994)
● 坂口正雄,小野信幸他:湿度センサを用いた精神性発汗―温度補償とその特性―.医用と生体工
学,28,137-142(1990)
● 坂口正雄,大橋俊夫他:差分方式皮膚蒸散量計の開発.発汗学,16-1,2-6(1999)
● 百瀬英哉,坂口正雄他:流量補償方式換気カプセル型ディジタル発汗計の開発.電子情報通信学
会技術研究報告,MEB2008-39,69-72(2008)
● 百瀬英哉,坂口正雄他:流量補償方式換気カプセル型ディジタル発汗計「SKN-2000」.計測自
動制御学会中部支部シンポジウム2008講演論文集,107-108(2008)
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